JP5282016B2 - ブーム用スライド支持部材及びこれを備えた建設機械のブーム並びに建設機械のブームの組立方法 - Google Patents

ブーム用スライド支持部材及びこれを備えた建設機械のブーム並びに建設機械のブームの組立方法 Download PDF

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Description

本発明は、クレーン等の建設機械に設けられる伸縮可能なブームに設けられるブーム用スライド支持部材、及びこれを備えた建設機械のブーム、並びに建設機械のブームの組立方法に関する。
クレーン等の建設機械に設けられるブームの中には、その軸方向に伸縮可能に構成されたものがある。その一例を図9に示す。
図示のブームは、その基端側(図では右側)から順に、複数の筒状のブーム材11,12,13,14を備える。このうち、最も基端側のブーム材11はピン等によって図略のクレーン本体側に起伏可能に支持され、ブーム材12は前記ブーム材11の内側に前端から挿入可能な外形を有する。同様に、ブーム材13は前記ブーム材12の内側に前端から挿入可能な外形を有し、最も先端側のブーム材14は前記ブーム材13の内側に前端から挿入可能な外形を有する。従って、前記各ブーム材12,13,14は、そのすぐ外側のブーム材により囲まれるように配置され、かつ、当該外側のブーム材に対して相対的に軸方向にスライドすることにより、当該軸方向にブーム全体が伸縮することができる。
この図9に示すようないわゆるテレスコープ型のブームでは、各ブーム材に作用する荷重を考慮して、図10に模式的に示すように、i)各ブーム材の断面形状を一般的な箱型形状(矩形状)から変則的な形状に変更することや、ii)各ブーム材13,12,11の前端部の少なくとも下部に、その内側のブーム材14,13,12をそれぞれスライド可能に支持するためのスライド支持部材4,3,2を設けることが行われている。その具体的な理由は次のとおりである。
i)前記各ブーム材の断面形状について
前記ブームでは、ブーム材14の先端部に下向きの吊下げ荷重Wが作用する。この吊下げ荷重Wが加わるブーム材14には、その外側のブーム材13の前端から上向きの反力Fuが加えられるとともに、当該ブーム材14の後端に当該ブーム材13から下向きの反力Fdが加えられる。これらの反力は、ブームの伸張に伴い、ブーム材13,12にもその外側のブーム材から同様に加えられる。
前記各ブーム材14,13,12に加わる上向きの反力Fuは、当該ブーム材を上下方向に圧縮させてその座屈を生じさせ得る荷重として作用する。そこで近年は、かかる座屈を回避するのに有効なブーム材の断面形状として、例えば図10に示すような形状、すなわち、当該ブーム材の下部が下向きに凸となる向きに湾曲する形状が採用されている。
ii)スライド支持部材について
前記のように、各ブーム材14,13,12の下部にはその外側のブーム材13,12,11の前端部から上向きの大きな反力Fuが加わるため、この部分で当該前端部とその内側でスライドするブーム材14,13,12との間に大きな摩擦力が生ずる。従って、前記各ブーム材14,13,12の前端部には、その内側のブーム材13,12,11の外周面と低い摩擦抵抗で摺接しながらこれを下から支持するためのスライド支持部材を設けることが必要となる。
従来、前記のスライド支持部材4,3,2として、図10に示すように外側のブーム材
(以下「外側ブーム材」と称する。)の内周面と内側のブーム材(以下「内側ブーム材」と称する。)の外周面に沿う形状をもつスライディングパッドが多く用いられている。このスライディングパッドは、外側ブーム材の前端部の内周面上に固定され、当該スライディングパッドの内側面が内側ブーム材の外周面と摺接しながらこの内側ブーム材を軸方向にスライド可能に支持する。
しかし、このようにブーム材同士の隙間を埋める形状をもつ従来のスライディングパッドは、汎用性に劣るという欠点がある。すなわち、ブーム材の断面形状が互いに異なるブームについては、その相違がわずかであっても、その断面形状ごとに別形状のスライディングパッドを用いなければならず、これが当該スライディングパッドの量産化の妨げとなる。
そこで、特許文献1には、前記スライド支持部材の汎用性を高めるための手段として、当該スライド支持部材を多数の単位体に分割することが提案されている。これらの単位体は、それぞれ、互いに形状の等しい短尺状のスライドプレートにより構成される。これらのスライドプレートは、外側ブーム材の内周面に沿って並ぶように当該内周面上に敷設される。これらのスライドプレートの固定は、当該スライドプレートが配列されてなるプレート群を周方向の両側及び前後両側から拘束するような固定金具を外側ブーム材に取付けることにより、行われる。
特開2005−255337号公報
前記特許文献1に記載のスライド支持部材には、次のような解決すべき課題がある。
1)外側ブーム材へのスライド支持部材の取付作業が煩雑となる。すなわち、各スライドプレートは各々独立して外側ブーム材側に拘束されるのではなく、これらのスライドプレートが周方向に並べられてなるスライドプレート群全体がその周方向両側から固定金具で拘束されるだけなので、当該固定金具の取付が完了するまで各スライドプレートの位置はきわめて不安定な状態にあり、その取扱いが難しい。この不都合は、スライドプレートの数が多いほど顕著になる。
2)外側ブーム材と内側ブーム材との相対位置の微妙な調整ができない。外側ブーム材に対する内側ブーム材の円滑なスライドを実現するには、両ブーム材の芯出し(軸心を合致させる調整)が有効であるが、特許文献1に記載されるスライドプレートは全て同一形状で厚みが一定のものであるので、ブーム材間での微妙な相対位置の調整を行うことはできない。
かかる調整を行う方法として、前記特許文献1に記載される多数のスライドプレートのうちの適当なスライドプレートをこれと厚みの異なる別のスライドプレートに適宜差し替えることが考えられるが、この作業は現実には難しい。すなわち、前記のように各スライドプレートは外側ブーム材に直接係止されているのではなく、その両側に配列されたスライドプレートによって周方向の両側から挟まれているだけなので、一部のスライドプレートのみを抜き取り、またこれに代えて別のスライドプレートを挿入するといった作業は事実上困難である。また、互いに厚みの異なるスライドプレートを配列すると、そのスライドプレート同士の間に著しい段差が生じ、厚みの大きいスライドプレートしか内側ブーム材の外周面に接触しない状態が発生するため、この部分に内側ブーム材に対する上向き荷重が集中することにより却って強度上不利となるおそれがある。
本発明は、このような事情に鑑み、外側ブーム材への取付が容易であり、かつ、当該外
側ブーム材に対する内側ブーム材の相対位置の調整を行うことが可能なブーム用スライド支持部材、及びこれを備えた建設機械のブーム、並びに建設機械のブームの組立方法を提供することを目的とする。
前記課題を解決するための手段として、本発明は、下部が下向きに凸となる向きに湾曲する断面形状をもつ内側ブーム材とこの内側ブーム材の外周面を囲む形状の内周面をもつ外側ブーム材とを備えて当該外側ブーム材に対する前記内側ブーム材の軸方向の相対移動により伸縮する建設機械のブームに設けられ、前記外側ブーム材の少なくとも下部の内周面に固定された状態で前記内側ブーム材を前記軸方向にスライド可能に支持するブーム用スライド支持部材であって、前記内側ブーム材の外周面と摺接可能な摺接面をそれぞれ有する複数のスライディングパッドと、前記外側ブーム材の少なくとも下部の内周面上に固定され、前記各スライディングパッドをその摺接面が前記内側ブーム材の外周面と摺接する姿勢で前記内側ブーム材の周方向に間隔をおいて並ぶ複数の位置にそれぞれ当該外側ブーム材の前端側から挿脱可能となるように保持するホルダとを備えるものである。
このスライド支持部材では、従来のように複数のスライディングパッドが単に周方向に並べられるだけのものに比べ、当該スライド支持部材の組付け作業は容易である。すなわち、外側ブーム材の内周面上にホルダを設置しておき、このホルダに対して複数のスライディングパッドをそれぞれ個別に外側ブーム材の前端側から挿入しながら当該ホルダに保持させることによって、これらのスライディングパッドを互いに周方向に離間する複数の位置にそれぞれ配設することができる。
また、このスライド支持部材によれば、外側ブーム材に対する内側ブーム材の相対位置の調整も容易である。例えば、互いに厚みの異なる複数種のスライディングパッドを用意しておき、そのうち適当なものを選定することにより、各スライディングパッドの摺接面の位置すなわち当該スライディングパッドによる内側ブーム材の支持位置を前記目標位置に対応する位置に合わせることができる。
この調整は、例えば、適当なスライディングパッドをこのスライディングパッドと厚みの異なる別のスライディングパッドに差し替えたり、当該スライディングパッドとホルダとの間に調整用のスペーサを介在させたりすることによって行うことが可能である。このような作業の際に前記スライディングパッドを抜き取っても、他のスライディングパッドは個別に前記ホルダに保持されていてその位置が不安定になることはないため、前記の従来のスライドプレートに比べて当該スライディングパッドの差替え作業は容易である。
しかも、各スライディングパッドは前記ホルダによって互いに周方向に離間した位置に保持されるので、これらのスライディングパッドが周方向に敷き詰められる従来のスライド支持部材と異なり、スライディングパッドの摺接面に多少の高低差があっても当該摺接面同士の間に急な段差は生じない。従って、当該高低差にかかわらず全てのスライディングパッドの摺接面を前記内側ブーム材の外周面に接触させることが可能である。
本発明に係るブーム用スライド保持部材は、前記ホルダとして前記外側ブーム材の内周面上に固定される本体部と、前記ブームの周方向に互いに間隔をおいた位置に設けられ、前記本体部から前記内側ブーム材の外周面に向かって前記スライディングパッドの厚みよりも小さな寸法で突出する複数の周方向拘束部とを含み、これら周方向拘束部同士の間で前記本体部の内側面上に前記ブームの前端側から前記スライディングパッドが挿入可能なパッド挿入凹部を形成し、このパッド挿入凹部内に挿入されるスライディングパッドを前記周方向拘束部が前記ブームの周方向の両側から拘束するとともに前記本体部が前記ブームの径方向外側から拘束する形状を有するこのホルダは、共通の本体部から複数の周方向拘束部が突出するだけの簡素な構造で、複数のスライディングパッドをこれらのスライディングパッド同士の間に間隔を与えながら保持することができる。
さらに、当該ホルダ3以上の周方向拘束部を有し、互いに隣り合う周方向拘束部同士の間にそれぞれ前記パッド挿入凹部を形成する。従って、当該ホルダが複数のスライディングパッドをまとめて保持することが可能である。
また、このホルダは、前記周方向拘束部よりも後方の位置で前記本体部から前記内側ブーム材の外周面に向かって前記スライディングパッドの厚みよりも小さな寸法で突出し、前記パッド挿入凹部に挿入されるスライディングパッドを前記ブームの後端側から拘束する後側拘束部を有することが、より好ましい。このホルダは、前記本体部からさらに後側拘束部が突出するだけの簡素な構造で、スライディングパッドの位置をブームの後端側からも拘束することができる。従って、その後ろ側からの拘束のために別の部材を設ける必要がなくなる。
また、前記本体部の外側面は前記外側ブーム材の内側面に沿う形状を有することが、好ましい。このような形状の外側面をもつ本体部は、前記外側ブーム材の内周面上に安定した状態で固定される。
本発明に係るブーム用スライド支持部材では、単一のホルダが全てのスライディングパッドを保持するものでもよいが、周方向に並ぶように配置される複数のホルダを備え、これらのホルダに前記スライディングパッドが分散して保持されるものでもよい。このように複数のホルダを具備することにより、それぞれのホルダが保持しなければならないスライディングパッドの個数が減るため、その分、各ホルダの小型化及び構造の簡素化が可能である。また、ホルダ同士の相対位置関係を自由に設定できるので、外側ブーム材の内周面の形状が複雑であったりその曲率が大きい場合であっても、これに対応して当該内周面上にホルダを設置することが可能になる。
また本発明は、下部が下向きに凸となる向きに湾曲する断面形状をもつ内側ブーム材とこの内側ブーム材の外周面を囲む形状の内周面をもつ外側ブーム材とを備え、当該外側ブーム材に対する前記内側ブーム材の軸方向の相対移動により伸縮する建設機械のブームにおいて、前記外側ブーム材の少なくとも下部の内周面に固定された状態で前記内側ブーム材を前記軸方向にスライド可能に支持するブーム用スライド支持部材であって、前記内側ブーム材の外周面と摺接可能な摺接面をそれぞれ有する複数のスライディングパッドと、前記外側ブーム材の少なくとも下部の内周面上に固定され、前記各スライディングパッドをその摺接面が前記内側ブーム材の外周面と摺接する姿勢で前記内側ブーム材の周方向に間隔をおいて並ぶ複数の位置にそれぞれ当該外側ブーム材の前端側から挿脱可能となるように保持するホルダとを有するものと、このブーム用スライド支持部材に含まれるホルダを前記外側ブーム材の内周面上に固定するホルダ固定部材と、前記ホルダに保持される各スライディングパッドを前記外側ブーム材の前端側から拘束するパッド拘束部材とを備えたものである。
このブームでは、前記ホルダ固定部材により前記ホルダが前記外側ブーム材の内周面上に固定された上で、当該ホルダに保持される各スライディングパッドが外側ブーム材の前端側から拘束されることにより、これらのスライディングパッドは簡単な構造で所定の位置に固定される。
具体的に、前記ホルダ固定部材としては、前記外側ブーム材の内周面上に設けられ、前記ホルダを当該外側ブーム材の後端側から拘束する後側固定部材と、前記外側ブーム材の内周面上に設けられ、前記ホルダを当該外側ブーム材の周方向の両側から拘束する周方向固定部材と、前記外側ブーム材の前端部に着脱可能に設けられ、その装着状態で前記ホルダ及びこれに保持される各スライディングパッドを前記外側ブーム材の前端側から拘束することにより前記パッド拘束部材を兼ねる前側固定部材とを含むものが、好適である。このように前側固定部材がパッド拘束部材を兼ねることにより、構造がより簡素化される。
例えば、前側固定部材は、その内側端が前記外側ブーム材の内周面よりも内側に突出し、かつ、当該内側端が前記スライディングパッドの前方に位置して前記外側ブーム材には接触しない突出寸法を有するように、当該外側ブーム材の前端面に固定されるものが、好適である。
前記外側ブーム材の周方向に並ぶ複数の位置にそれぞれ前記ホルダが配設される場合には、前記周方向固定部材は、例えば、互いに隣接するホルダ同士の間で前記外側ブーム材の内周面から内向きに突出するように設けられればよい。当該周方向固定部材は、その両側に位置する2つのホルダに兼用されることができる。
以上説明した建設機械のブームは、例えば、前記ブームを構成する外側ブーム材の内周面上にホルダを設置する工程と、前記ブームを構成する内側ブーム材を前記外側ブーム材の内側に挿入する工程と、前記外側ブーム材の内周面とその内側に挿入される前記内側ブーム材の外周面との間にスライディングパッドを挿入することにより当該スライディングパッドを前記ホルダに保持させるとともに、この保持されるスライディングパッドとして互いに厚みの異なる複数種のものから前記内側ブーム材の目標位置に対応した厚みのものを選定することにより当該内側ブーム材の前記外側ブーム材に対する相対位置を調整する工程と、前記調整後に前記スライディングパッドを前記ホルダ上に拘束する工程とを含む方法によって、容易に組立てることができる。
具体的に、前記ホルダ固定部材が前記後側固定部材、前記周方向固定部材、及び前記前側固定部材を具備するものでは、前記ブームを構成する外側ブーム材の内周面上に後側固定部材及び周方向固定部材を設ける工程と、前記後側固定部材及び前記周方向固定部材によりホルダが拘束されるように当該ホルダを前記外側ブーム材の内周面上に設置する工程と、前記外側ブーム材の内周面とその内側に挿入される前記内側ブーム材の外周面との間にスライディングパッドを挿入することにより当該スライディングパッドを前記ホルダに保持させるとともに、この保持されるスライディングパッドとして互いに厚みの異なる複数種のものから前記内側ブーム材の目標位置に対応した厚みのものを選定することにより当該内側ブーム材の前記外側ブーム材に対する相対位置を調整する工程と、前記調整後に前側固定部材を前記外側ブーム材の前端部に装着する工程とを含む方法によって、スライディングパッドを用いた調整とその後の各スライディングパッドの固定とを簡単な工程で完了することができる。
以上のように、本発明は、複数のスライディングパッドと、外側ブーム材の内周面上に設けられ、前記各スライディングパッドを互いに外側ブーム材の周方向に離間する複数の位置にそれぞれ保持するホルダとの組合せにより、これらを含むスライド支持部材の外側ブーム材への取付を容易にし、かつ、外側ブーム材に対する内側ブーム材の相対位置の調整を可能にする効果を奏する。
本発明の第1の実施の形態に係るブームの要部の分解斜視図である。 前記ブームに設けられるスライド支持部材を示す断面正面図である。 前記スライド支持部材及びその固定構造を示す断面側面図である。 前記スライド支持部材を構成するスライディングパッド及びこれを保持するホルダを示す斜視図である。 本発明の第2の実施の形態に係るスライド支持部材の配置状態を示す断面正面図である。 本発明の第3の実施の形態に係るスライド支持部材の配置状態を示す断面正面図である。 本発明の第4の実施の形態に係るスライド支持部材の配置状態を示す断面正面図である。 本発明の第5の実施の形態に係るブームの下部を示す断面正面図である。 伸縮可能なブームの一例を示す側面図である。 前記ブームの断面形状の一例を示す断面正面図である。
本発明の第1の実施の形態を図1〜図4に基いて説明する。なお、この実施の形態では、図9に示したブーム材11,12,13,14のうちのブーム材12を「内側ブーム材」とし、ブーム材11を「内側ブーム材を囲む形状の外側ブーム材」としてその間に本発明に係るスライド支持部材が設けられるが、同様に、前記図9に示されるブーム材13,14をそれぞれ「内側ブーム材」、ブーム材12,13をそれぞれ「外側ブーム材」として当該内側ブーム材と外側ブーム材との間に前記スライド支持部材が適用されることも可能である。また、ブームに含まれる全てのブーム材について、互いに隣接するブーム材同士の間に本発明に係るスライド支持部材が設けられてもよい。
図1は、この実施の形態に係るブームを構成するブーム材11,12を示す。これらのブーム材11,12は、天壁と、この天壁の両端から下方に延びる一対の側壁と、これらの側壁がつながる底壁とを有する。前記天壁及び各側壁の上部は平板状をなすが、両側壁の下部から前記底壁にかけての部分(ブーム材の下部)は、下向きに凸となる向きに湾曲する断面形状を有する。この実施の形態に係る各ブーム材11,12の下部は、厳密には、平板を複数個所で折り曲げることにより多角形状に形成されたものであり、巨視的に湾曲した形状をなしている。
ブーム材11の内周面は、ブーム材12の外周面をその外側から適当な間隙をおいて囲む形状を有し、このブーム材11に対してブーム材12が軸方向に相対的にスライドすることができる。このスライドが、ブーム全体の伸縮に寄与する。
前記スライド支持部材は、前記ブーム材11の前端部の下部内周面上に固定された状態で、前記ブーム材12の軸方向へのスライドを許容しながら当該ブーム材12を下側及び左右両外側から支持する。
このスライド支持部材は、図2〜図4に示すようなスライディングパッド20と、これを保持するホルダ30とを備える。前記スライディングパッド20は、前記ブーム材11の周方向に並ぶ複数の位置にそれぞれ配設されるもので、前記ホルダ30は前記各スライディングパッド20をそれぞれ個別に保持するように前記各位置に配設される。すなわち、この図2〜図4に示すスライド支持部材は、複数のスライディングパッド20と、これらを個別に保持する複数のホルダ30とを備え、これらのホルダ30が前記ブーム材11の内周面上の適当な位置(少なくとも当該ブーム材11の下部に含まれる位置)にそれぞれ固定される。
前記スライディングパッド20は、図例では偏平な直方体状をなし、その上面が内側のブーム材12の外周面(図2〜図4では下側面)と摺接する摺接面20aを構成する。このスライディングパッド20の材質は、ある程度の強度を有し、かつ、ブーム材12の外周面に対する摩擦係数の低いものが望ましい。具体的には、例えばポリアセタール樹脂が、好適である。
前記ホルダ30は、直方体状の本体部32と、この本体部32の上面32aから上方に突出する一対の周方向拘束部34及び後側拘束部36とを一体に有する。そして、これらの拘束部34,36の内側で前記本体部32の上に、前記スライディングパッド20がブーム材11の前端側から挿脱可能なパッド挿入凹部38を形成する。
前記本体部32は、ブーム材11の内周面に沿う形状(ここでは平面状)の下面(外側面)32bを有する。また、前記スライディングパッド20の幅寸法及び長手寸法(ブーム軸方向と平行な方向の寸法)よりも大きな幅寸法及び長手寸法を有する。
前記両周方向拘束部34は、前記本体部32の幅方向(ブーム材11の周方向と平行な方向)の両端部からそれぞれ上方に突出し、前記後側拘束部36は、両周方向拘束部34の後端同士をつなぐように前記本体部32の後端部から上方に突出する。そして、各拘束部34,36の突出寸法は前記スライディングパッド20の厚みよりも小さく設定されるとともに、両周方向拘束部34の両内側面間の距離が前記スライディングパッド20の幅寸法よりも僅かに大きく設定され、前記後側拘束部36の前側面から本体部32の前端面までの距離が前記スライディングパッド20の長手寸法と略同等に設定されている。
従って、前記スライディングパッド20は、前記各拘束部34,36により囲まれたパッド挿入凹部38内に前側から挿入されることにより、その摺接面20aが各拘束部34
,36よりも上側に位置する状態で、周方向両側及び後ろ側からそれぞれ拘束を受ける。
前記各ホルダ30は、ホルダ固定部材によってブーム材11の内周面上に固定される。このホルダ固定部材は、図2に示すように各ホルダ30を周方向の両側から拘束するための複数本の周方向固定部材40と、各ホルダ30をブーム材11の後端側(図3では右側)から拘束する後側固定部材と、各ホルダ30をブーム材11の前端側(図3では左側)から拘束するための前蓋42とを含む。
前記各周方向固定部材40は、前記各ホルダ30の高さ寸法よりも小さい高さ寸法を有し、前記ブーム材11の外周面から内向きに突出するように当該外周面上に溶接等の手段で固着される。これら周方向固定部材40の位置は、前記各ホルダ30をその定位置で周方向の両側(図2では左右両側)から挟み込むことが可能となる位置に設定される。
前記後側固定部材は、この実施の形態では、ホルダ保護部材44と、複数のバックストッパ18とにより構成される。
前記ホルダ保護部材44は、ホルダ30の後端面とバックストッパ18との直接的な接触を阻止して当該接触に起因する当該ホルダ30の後端面下部の損傷を防ぐためのもので、金属板で構成され、当該ホルダ30の後端面を覆うように当該ホルダ30の後端部にボルト43によって締結される。このホルダ保護部材44は、互いに隣接する複数の特定のホルダ30を跨ぐ正面形状(ブーム材11の下部の内周面に沿う形状)に形成されて当該ホルダ30同士を連結する機能を有していてもよい。
前記各バックストッパ18は、前記ブーム材11の下部の内周面上に予め溶接等に固着されるチップ状のもので、当該ブーム材11の前端から軸方向に一定距離だけ離れた位置で、互いに周方向に離間するように配設されている。このブーム材11から各バックストッパ18の前端までの距離は、前記スライディングパッド20の前後方向(長手方向)の寸法と、前記ホルダ保護部材44の前後方向(厚み方向)の寸法との和に等しく設定されている。
前記前蓋42は、外側のブーム材11の前端部に着脱可能に装着され、その装着状態で前記各ホルダ30及びこれに保持されるスライディングパッド20をブーム材11の前端側から拘束する形状を有する。具体的に、この前蓋42は、前記ブーム材11の下部の前縁に沿って延びる略U字状をなし、その周方向の長さは、前記ホルダ30の配設領域を全て含み得る長さに設定されている。そして、その内側端42aが前記ブーム材11の内周面よりも内側に突出し、かつ、当該内側端42aが前記スライディングパッド20の前方に位置して内側のブーム材12には接触しない突出寸法を有するように、当該ブーム材11の前端に形成されたフランジ11aの端面にボルト41によって固定される。
すなわち、この前蓋42は、その装着状態で前記各ホルダ30をブーム材11の前端側から拘束する前側固定部材を構成するとともに、当該ホルダ30に保持されるスライディングパッド20も同じ側から拘束することにより、パッド拘束部材を兼ねている。
なお、この実施の形態では、前記スライディングパッド20に加え、内側のブーム材12を上側から支持するための左右一対のスライディングパッド22(図1)も外側のブーム材11に取付けられる。これらのスライディングパッド22は、前記ブーム材12の左右の上側コーナー部に摺接可能な形状を有し、ブラケット24を介して前記ブーム材11の前端の上側コーナー部に取付けられる。
このブームは、例えば次の要領にて組立てることができる。
工程1.各ホルダ30を、これにホルダ保護部材44が連結された状態で、予めバックストッパ18及び周方向固定部材40が固着されているブーム材11の内周面上にセットする。具体的には、前記各ホルダ30がこれに対応する一対の周方向固定部材40によって周方向の両側から拘束され、かつ、前記ホルダ保護部材44が前記バックストッパ18に前側から当接するような位置に、当該ホルダ30を設置する。
工程2.前記ブーム材11の内側でさらに前記ホルダ30の内側の空間内にブーム材12を当該ブーム材11の前端側から挿入する。この挿入の際、前記ブーム材12を例えば別のクレーンで吊下げる等して前記ホルダ30から適当な位置に浮かせておく。例えば、上側のスライディングパッド22がブーム材11に取付けられる場合には、このスライディングパッド22と前記ブーム材12の上側の左右コーナー部とが当たる位置に当該ブーム材12を保持しておく。
前記工程1及び前記工程2の順序は逆でもよい。すなわち、ブーム材12内へのブーム材11の挿入の後に、各ホルダ30がブーム材11の内周面上にセットされてもよい。
工程3.各スライディングパッド20を前記ブーム材11の下部の内周面と前記ブーム材12の下部の外周面との隙間に挿入して対応するホルダ30に保持させる。すなわち、各ホルダ30が形成するパッド挿入凹部38内にそれぞれ前記スライディングパッド20をブーム材11の前端側から挿入する。そして、このスライディングパッド20の挿入により、ブーム材11に対する前記ブーム材12の相対位置の調整(いわゆる芯出し)を行う。
具体的には、前記スライディングパッド20として互いに厚みが僅かずつ異なる複数種のものを用意しておき、そのうち、当該厚みが前記各ホルダ30の本体部32の上面32aと内側のブーム材12の外周面との隙間の寸法に対応するものを選定して当該ホルダ30が形成するパッド挿入凹部38内に挿入する。あるいは、全てのパッド挿入凹部38に適当なスライディングパッド20をひと通り嵌合させた後、そのうち調整すべき位置にあるスライディングパッド20を抜き取ってこれとは厚みの異なる別のものを挿入するようにしてもよい。
このスライディングパッド20の差し替え時において、他のスライディングパッド20はそれぞれ別のホルダ30によって拘束されているので、一部のスライディングパッド20を抜き取っても他のスライディングパッド20の位置が不安定になることはない。また、互いに隣接するスライディングパッド20同士の間に適当な間隔が保たれるようにこれらのスライディングパッド20が前記ホルダ30に保持されているから、各スライディングパッド20の厚みに多少の差があっても(すなわち各スライディングパッド20の摺接面20aに多少の高低差があっても)、各スライディングパッド20の摺接面20a同士の間に急激な段差が生じることはない。従って、前記差にかかわらず、全ての摺接面20aをブーム材12の外周面に摺接させることが可能である。
前記のスライディングパッド20の差し替えの他、前記スライディングパッド20の裏面(下面)とホルダ30の本体部32の上面32aとの間に例えば薄肉の金属板からなるスペーサを介入させることも、ブーム材12の位置調整方法として有効である。また、低摩擦が要求されるスライディングパッド20の素材(例えばポリアセタール樹脂)は、構造材であるホルダ30の素材(例えばナイロンやポリアミド樹脂)よりも一般的に柔らかいため、このスライディングパッド20が前記ホルダ30と接触する部位(例えば下面や背面)に補強材として金属板を貼り付けておくことも有効である。
工程4.前記工程3の調整を完了した後、前蓋42をブーム材11の前端のフランジ11aに固定する。これにより、各ホルダ30及びこれに保持されるスライディングパッド20が前後方向及び周方向の両側から拘束された状態となり、その取付が完了する。
本発明において、各ホルダ30の固定態様は適宜設定することができる。例えば、前記周方向固定部材40は必ずしも各ホルダ30の幅方向両側に配置される必要はない。第2の実施の形態として図5に示すように、互いに隣り合うホルダ30同士が当接した状態でこれらホルダ30の幅方向両側にのみ周方向固定部材40が配置されてもよいし、第3の実施の形態として図6に示すように、互いに隣り合うホルダ30同士の間に介在するように周方向固定部材40が配置されてこの周方向固定部材40が両ホルダ30について兼用されてもよい。
前記のいずれの実施の形態においても、前記図2及び図3に示した互いに隣り合うスライディングパッド20同士の間には適当な間隔が保たれるため、これらスライディングパッド20の摺接面20a同士の間に著しい段差が生じることはない。また、この間隔の保持は、内側のブーム材12の外周面の曲率が大きい(湾曲度が高い)場合にも、これに各スライディングパッド20の摺接面20aをなじませることを可能にする。つまり、前記図5や図6に示されるA部のように、ブーム材12の途中に曲率の大きな部分が存在する場合であっても、この部分がスライディングパッド20同士の間に位置するようにこれらのスライディングパッド20が配置されることにより、当該曲率にかかわらず各スライディングパッド20の摺接面20aを良好に前記ブーム材12の外周面に摺接させることが可能である。
また、当該摺接を良好にする手段として、第4の実施の形態として図7に示すように、ホルダ30の本体部32の上面32aを外側のブーム材11の内周面に対して傾斜させることも有効である。この傾斜は、スライディングパッド20の摺接面20aにも傾斜を与える。従って、この実施の形態では、外側のブーム材11の内周面に対して内側のブーム材12の外周面が傾斜している場合に、このスライディングパッド20の形状を特に変更することなく、その摺接面20aをブーム材12の外周面に対して面接触させることが可能である。
本発明に係るスライド支持部材は、そのホルダとして、複数のスライディングパッドをまとめて保持するものが含まれてもよい。また、当該ホルダの形状や厚み寸法も、当該スライド支持部材が適用される外側ブーム材及び内側ブーム材の形状及び構造に合わせて適宜設定されればよい。さらに、本発明に係るスライド支持部材は、従来のスライディングパッド(外側ブーム材の外周面と内側ブーム材の内周面との隙間を埋めるような形状のスライディングパッド)と併用されてもよい。
図8は、第5の実施の形態として、7本のブーム材11,12,13,14,15,16,17をもつ7段のブームに本発明が適用された例を示したものである。これらのブーム材11〜17は、ブームの内側からその順に配されるものであり、他のブーム材との相対関係によって内側ブーム材、外側ブーム材のいずれに相当するかが決まる。例えば、ブーム材12は、ブーム材11との関係においては「内側ブーム材」に相当し、ブーム材13との関係においては「外側ブーム材」に相当する。
なお、図8は前記ブーム材11〜17の下部の向かって右半部を示したものであり、左半部はこれと対称の形状及び構造を有する。
この実施の形態では、互いに隣り合うブーム材同士の間に、本発明に係るスライド支持部材と従来のスライディングパッドとが混在している。本発明に係るスライド支持部材は、そのホルダの利点を活かすべく、曲率の大きな部分及びブーム材間の距離が大きい部分に適用され、それ以外の部分に従来のスライディングパッドが適用される。
まず、最も内側のブーム材17を除くブーム材11〜16については、互いに隣り合うブーム材同士の間隔が比較的小さいため、そのうち曲率の小さい底部の領域に従来構造のスライディングパッド26が、側部の領域に同じく従来構造のスライディングパッド27,28が設けられる一方、前記底部と前記側部との間の曲率の大きい領域(以下「中間領域」と称する。)にそれぞれ本発明に係るスライド支持部材が設けられている。
このスライド支持部材は、前記中間領域において周方向に分散する複数(図では4個)のスライディングパッド20と、これらのスライディングパッド20をまとめて保持するホルダ30とを備える。各ホルダ30は、前記中間領域の全域にわたり外側ブーム材(例えばブーム材12との関係においてはブーム材11)の内周面に沿って延びる湾曲形状をなす本体部32と、その周方向の両端部とその間の部位とから内向きに突出する3以上(この実施の形態では5個)の周方向拘束部35とを有する。そして、互いに隣り合う周方向拘束部35の間にそれぞれパッド挿入凹部38(この実施の形態では計4個)を形成する。
なお、図8に示す点P1〜P5は、中間のブーム材14の屈曲点(著しく曲率の大きい点)に相当するものである。これらの点P1〜P5のうち、点P1,P5は前記中間領域の両端に位置する。そして、中間の点P2,P3,P4が前記各スライディングパッド20同士の間に位置するように、前記ホルダ30が各スライディングパッド20を保持する位置が設定されている。この位置設定により、各スライディングパッド20と内側ブーム材の外周面との良好な摺接が保証される。
一方、最も内側のブーム材17とその直ぐ外側のブーム材16とについては、その底部を除いて、ブーム材17,16同士の間隔が大きいため、前記底部の領域にのみ従来構造のスライディングパッド26が設けられ、前記中間領域に加えて側部の領域にも本発明に係るスライド支持部材が設けられている。これらのスライド支持部材は、基本的に前記ブーム材11〜16について適用されるスライド支持部材と同等の構造を有するが、ブーム材17,16同士の間隔に合わせて前記ホルダ30の本体部32よりも厚肉の本体部32A,32Bをそれぞれ有するホルダ30A,30Bが設けられている。また、前記中間領域におけるブーム材17の曲率が他のブーム材11〜16の曲率よりも大きいことから、ここに設けられるスライド支持部材には前記スライディングパッド20よりも小幅のスライディングパッド20′が用いられている。
この第5の実施の形態のように、本発明に係るスライド支持部材のスライディングパッド及びホルダは、これが適用される外側ブーム材及び内側ブーム材の形状および構造に応じて自由に設計されることが可能である。
11 ブーム材(外側ブーム材)
11a フランジ(外側ブーム材の前端)
12 ブーム材(内側ブーム材)
18 バックストッパ(後側固定部材)
20 スライディングパッド
20a 摺接面
30,30A,30B ホルダ
32,32A,32B 本体部
32a 本体部の上面
32b 本体部の下面(外側面)
34,35 周方向拘束部
36 後側拘束部
38 パッド挿入凹部
40 周方向固定部材
42 前蓋(前側固定部材)
42a 前蓋の内側端

Claims (10)

  1. 下部が下向きに凸となる向きに湾曲する断面形状をもつ内側ブーム材とこの内側ブーム材の外周面を囲む形状の内周面をもつ外側ブーム材とを備えて当該外側ブーム材に対する前記内側ブーム材の軸方向の相対移動により伸縮する建設機械のブームに設けられ、前記外側ブーム材の少なくとも下部の内周面に固定された状態で前記内側ブーム材を前記軸方向にスライド可能に支持するブーム用スライド支持部材であって、
    前記内側ブーム材の外周面と摺接可能な摺接面をそれぞれ有する複数のスライディングパッドと、
    前記外側ブーム材の少なくとも下部の内周面上に固定され、前記各スライディングパッドをその摺接面が前記内側ブーム材の外周面と摺接する姿勢で前記内側ブーム材の周方向に間隔をおいて並ぶ複数の位置にそれぞれ当該外側ブーム材の前端側から挿脱可能となるように保持するホルダとを備え
    前記ホルダは、前記外側ブーム材の内周面上に固定される本体部と、前記ブームの周方向に互いに間隔をおいた位置に設けられ、前記本体部から前記内側ブーム材の外周面に向かって前記スライディングパッドの厚みよりも小さな寸法で突出する複数の周方向拘束部とを含み、これら周方向拘束部同士の間で前記本体部の内側面上に前記ブームの前端側から前記スライディングパッドが挿入可能なパッド挿入凹部を形成し、このパッド挿入凹部内に挿入されるスライディングパッドを前記周方向拘束部が前記ブームの周方向の両側から拘束するとともに前記本体部が前記ブームの径方向外側から拘束する形状を有し、
    前記ホルダは、3以上の周方向拘束部を有し、互いに隣り合う周方向拘束部同士の間にそれぞれ前記パッド挿入凹部を形成することを特徴とするブーム用スライド支持部材。
  2. 請求項記載のブーム用スライド支持部材において、
    前記ホルダは、さらに、前記周方向拘束部よりも後方の位置で前記本体部から前記内側ブーム材の外周面に向かって前記スライディングパッドの厚みよりも小さな寸法で突出し、前記パッド挿入凹部に挿入されるスライディングパッドを前記ブームの後端側から拘束する後側拘束部を有することを特徴とするブーム用スライド支持部材。
  3. 請求項1または2に記載のブーム用スライド支持部材において、
    前記本体部の外側面は前記外側ブーム材の内側面に沿う形状を有することを特徴とするブーム用スライド支持部材。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載のブーム用スライド支持部材において、
    前記外側ブーム材の周方向に並ぶように配置される複数のホルダを備え、これらのホルダに前記スライディングパッドが分散して保持されることを特徴とするブーム用スライド支持部材。
  5. 下部が下向きに凸となる向きに湾曲する断面形状をもつ内側ブーム材とこの内側ブーム材の外周面を囲む形状の内周面をもつ外側ブーム材とを備え、当該外側ブーム材に対する前記内側ブーム材の軸方向の相対移動により伸縮する建設機械のブームにおいて、
    前記外側ブーム材の少なくとも下部の内周面に固定された状態で前記内側ブーム材を前記軸方向にスライド可能に支持するブーム用スライド支持部材であって、前記内側ブーム材の外周面と摺接可能な摺接面をそれぞれ有する複数のスライディングパッドと、前記外側ブーム材の少なくとも下部の内周面上に固定され、前記各スライディングパッドをその摺接面が前記内側ブーム材の外周面と摺接する姿勢で前記内側ブーム材の周方向に間隔をおいて並ぶ複数の位置にそれぞれ当該外側ブーム材の前端側から挿脱可能となるように保持するホルダとを有するものと、
    前記ブーム用スライド支持部材に含まれるホルダを前記外側ブーム材の内周面上に固定
    するホルダ固定部材と、
    前記ホルダに保持される各スライディングパッドを前記外側ブーム材の前端側から拘束するパッド拘束部材とを備えたことを特徴とする建設機械のブーム。
  6. 請求項記載の建設機械のブームにおいて、
    前記ホルダ固定部材は、前記外側ブーム材の内周面上に設けられ、前記ホルダを当該外側ブーム材の後端側から拘束する後側固定部材と、前記外側ブーム材の内周面上に設けられ、前記ホルダを当該外側ブーム材の周方向の両側から拘束する周方向固定部材と、前記外側ブーム材の前端部に着脱可能に設けられ、その装着状態で前記ホルダ及びこれに保持される各スライディングパッドを前記外側ブーム材の前端側から拘束することにより前記パッド拘束部材を兼ねる前側固定部材とを含むことを特徴とする建設機械のブーム。
  7. 請求項記載の建設機械のブームにおいて、
    前記前側固定部材は、その内側端が前記外側ブーム材の内周面よりも内側に突出し、かつ、当該内側端が前記スライディングパッドの前方に位置して前記内側ブーム材には接触しない突出寸法を有するように、当該外側ブーム材の前端面に装着されることを特徴とする建設機械のブーム。
  8. 請求項6または7に記載の建設機械のブームにおいて、
    前記外側ブーム材の周方向に並ぶ複数の位置にそれぞれ前記ホルダが配設されるとともに、前記周方向固定部材は、互いに隣接するホルダ同士の間で前記外側ブーム材の内周面から内向きに突出するように設けられることを特徴とする建設機械のブーム。
  9. 請求項5〜8のいずれかに記載の建設機械のブームを組立てるための方法であって、
    前記ブームを構成する外側ブーム材の内周面上にホルダを設置する工程と、
    前記ブームを構成する内側ブーム材を前記外側ブーム材の内側に挿入する工程と、
    前記外側ブーム材の内周面とその内側に挿入される前記内側ブーム材の外周面との間にスライディングパッドを挿入することにより当該スライディングパッドを前記ホルダに保持させるとともに、この保持されるスライディングパッドとして互いに厚みの異なる複数種のものから前記内側ブーム材の目標位置に対応した厚みのものを選定することにより当該内側ブーム材の前記外側ブーム材に対する相対位置を調整する工程と、
    前記調整後に前記スライディングパッドを前記パッド拘束部材により前記ホルダ上に拘束する工程とを含むことを特徴とする建設機械のブームの組立方法。
  10. 請求項6〜8のいずれかに記載の建設機械のブームを組立てるための方法であって、
    前記ブームを構成する外側ブーム材の内周面上に後側固定部材及び周方向固定部材を設ける工程と、
    前記後側固定部材及び前記周方向固定部材によりホルダが拘束されるように当該ホルダを前記外側ブーム材の内周面上に設置する工程と、
    前記外側ブーム材の内周面とその内側に挿入される前記内側ブーム材の外周面との間にスライディングパッドを挿入することにより当該スライディングパッドを前記ホルダに保持させるとともに、この保持されるスライディングパッドとして互いに厚みの異なる複数種のものから前記内側ブーム材の目標位置に対応した厚みのものを選定することにより当該内側ブーム材の前記外側ブーム材に対する相対位置を調整する工程と、
    前記調整後に前側固定部材を前記外側ブーム材の前端部に装着する工程とを含むことを特徴とする建設機械のブームの組立方法。
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