JP5278561B2 - ガス供給装置 - Google Patents

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Description

本発明は、燃料電池システムに用いられるガス供給装置に関する。
燃料電池システム要のガス供給装置としては、流量の異なる2つのインジェクタを並列に配置して、インジェクタを通過するガスの量を調整する装置が知られている(例えば特許文献1)。一般に、大きなインジェクタは、ストロークが大きく、流すことが出来るガスの流量が多いが、上流側の圧力が比較的低い圧力でも開弁出来なくなる。逆に、小さなインジェクタは、ストロークが小さく、流すことが出来るガスの流量が少ないが、上流側の圧力が比較的高くても開弁することが可能である。
特開2005−302751号公報
インジェクタを燃料電池システムの燃料ガス供給流路に用いる場合、燃料ガスは、例えば、燃料タンクからレギュレータ、インジェクタ、燃料電池スタックの順に流れる。ここで、燃料電池システムを長期間停止状態に放置すると、レギュレータを通って上流側から下流側に漏れた燃料ガスが、レギュレータとインジェクタの間に溜まり、レギュレータとインジェクタの間のガス流路の圧力を上昇させる場合がある。この圧力が大きくなると、燃料電池システムの起動時に大きなインジェクタを開弁することが出来ないという問題があった。一方、小さなインジェクタを頻繁に開弁すると、小さなインジェクタの耐久性が落ちるという問題があった。また、小さなインジェクタは、流すことが出来るガス流量が少ないため、レギュレータとインジェクタの間のガス流路の圧力を下げるためには、長時間小さなインジェクタを開ける必要があり、インジェクタ駆動のための消費電力が大きくなるという問題もあった。さらに、ガス流量が少ないと、ガスが供給される燃料電池スタック内のガスに濃淡が生じ、これにより濃淡電池ができて燃料電池スタックの触媒を劣化させる、という問題もあった。
本発明は、上記課題の少なくとも1つを解決するものであり、燃料電池システムの省エネルギーや、耐久性向上を目的とする。
[適用例1]
燃料電池システムに用いられるガス供給装置であって、第1の開弁可能最大圧力を有する第1のインジェクタと、前記第1のインジェクタと並列に配置され、前記第1のインジェクタよりも、流量が少なく、前記第1の開弁可能最大圧力よりも大きな第2の開弁可能最大圧力を有する第2のインジェクタと、前記第1と第2のインジェクタの上流部に配置された第1の圧力センサと、前記第1と第2のインジェクタの開閉を制御する制御部と、を備え、前記制御部は、前記燃料電池システムの起動時において、(i)前記第1と第2のインジェクタの上流部の圧力が、前記第1の開弁可能最大圧力よりも大きく、かつ、前記第2の開弁可能最大圧力以下の場合には、前記第2のインジェクタを開弁し、(ii)前記第1と第2のインジェクタの上流部の圧力が、前記第1の開弁可能最大圧力以下の場合には、前記第1、または前記第2のインジェクタを開弁する、ガス供給装置。
この適用例によれば、上流側圧力が、第1のインジェクタの開弁可能最大圧力よりも大きい場合に第2のインジェクタを開弁して、上流側の圧力を下げ、その後に第1のインジェクタを開弁し、上流側圧力が、第1のインジェクタの開弁可能最大圧力よりも小さい場合には、第1または第2のインジェクタを開弁する。そのため、第2のインジェクタの動作回数を少なくして、第2のインジェクタや燃料電池システムの耐久性を向上させることが可能となる。
[適用例2]
適用例1に記載のガス供給装置において、前記制御部は、前記第2のインジェクタの開弁後、前記第1と第2のインジェクタの上流部の圧力が前記第1の開弁可能最大圧力以下に下がった場合には、前記第1のインジェクタを開弁する、ガス供給装置。
この適用例によれば、第1のインジェクタを開弁してガスを供給するので、流量が多くセル内の水素分布が小さくなるため、濃淡電池の発生を起こりにくく出来る。
[適用例3]
適用例2に記載ガス供給装置において、前記制御部は、前記第1のインジェクタを開弁した後に、前記第2のインジェクタを閉弁する、ガス供給装置。
この適用例によれば、第2のインジェクタの開弁にともなうエネルギーを削減することが可能となり、省エネルギーを実現できる。
[適用例4]
適用例1から適用例3のいずれか1つの適用例に記載のガス供給装置において、前記第2のインジェクタは、弁座と、メタル製の弁体と、を有している、ガス供給装置。
この適用例によれば、第2のインジェクタは、メタル製の弁体を備えている。そのため、ガスが流れるまでのストロークを短くし、省エネルギーを実現することが可能となる。
[適用例5]
適用例4に記載のガス供給装置において、さらに、前記第1と第2のインジェクタの下流部に第2の圧力センサを備え、前記制御部は、前記燃料電池システムの動作を停止した時における前記第1と第2のインジェクタの下流部の圧力の低下率が、予め定められた基準値よりも低い場合には、前記第2のインジェクタを一旦開弁し、その後閉弁する、ガス供給装置。
この適用例によれば、インジェクタのリークを検知し、インジェクタの開閉をリトライすることにより、ガスのリーク量を低減することが可能となる。
[適用例6]
適用例1から適用例5のいずれか1つの適用例に記載のガス供給装置において、前記第1のインジェクタを複数備え、前記制御部は、前記第2のインジェクタを開弁した後に前記第1のインジェクタを開弁するときに、前記複数の第1のインジェクタのうち前記第2のインジェクタとの距離が最も短い位置にある第1のインジェクタを最初に開弁する、ガス供給装置。
この適用例によれば、第2のインジェクタとの距離が最も短い位置にある第1のインジェクタの配置位置における上流側圧力は、他の第1のインジェクタの配置位置における上流側圧力よりも早く下がる。したがって、早期に第1のインジェクタを開弁することが可能となる。
[適用例7]
適用例6に記載のガス供給装置において、前記制御部は、前記第2のインジェクタとの距離が最も短い位置にある第1のインジェクタが複数ある場合には、前記上流部のうちの最も下流側に配置された第1のインジェクタを最初に開弁する、ガス供給装置。
この適用例によれば、下流側に配置された第1のインジェクタの配置位置における上流側圧力は、上流側に配置された第1のインジェクタの配置位置における上流側圧力よりも早く圧力が下がるので、早期に第1のインジェクタを開弁することが可能となる。
[適用例8]
適用例7に記載のガス供給装置において、前記第1の圧力センサは、前記第1の圧力センサと前記最初に開弁する第1のインジェクタとの距離が、前記第1の圧力センサと開弁しない第1のインジェクタとの距離よりも短くなる位置に配置されている、
ガス供給装置。
この適用例によれば、開弁する第1のインジェクタの開弁のタイミングを容易に判断することが可能となる。
本発明の形態は、ガス供給装置に限るものではなく、燃料電池システム、燃料電池におけるインジェクタの制御方法他の形態に適用することもできる。また、本発明は、前述の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内において様々な形態で実施し得ることは勿論である。
燃料電池搭載車両を示す説明図である。 大インジェクタの断面を模式的に示す説明図である。 大インジェクタの弁体弁座近傍を拡大して示す説明図である。 小インジェクタの断面を模式的に示す説明図である。 小インジェクタの弁体弁座近傍を拡大して示す説明図である。 インジェクタの開弁特性を示す説明図である。 燃料電池搭載車両(燃料電池システム)の始動時における動作フローチャートである。 燃料電池システムの始動時におけるガス流路の圧力とインジェクタの開閉を示す説明図である。 燃料電池システムの停止時におけるインジェクタの下流側のガス流路の圧力を示す説明図である。 小インジェクタの開閉によるとリーク量の変化一例を示す説明図である。 ガス流路上のインジェクタ配置位置と第2のインジェクタ開弁時のインジェクタの上流側圧力PMの関係を示す説明図である。
図1は、燃料電池搭載車両を示す説明図である。本実施例では、燃料電池システムとして、燃料電池搭載車両10を例に取り説明する。燃料電池搭載車両10は、燃料タンク100と、大インジェクタ200(第1のインジェクタ)と、小インジェクタ300(第2のインジェクタ)と、燃料電池スタック400と、制御部500と、を備える。燃料タンク100と、大インジェクタ200及び小インジェクタ300のそれぞれとは、上流側ガス供給管110により接続されており、大インジェクタ200及び小インジェクタ300のそれぞれと、燃料電池スタック400とは、下流側ガス供給管115により接続されている。すなわち、大インジェクタ200と、小インジェクタ300とは、並列に配置されている。
上流側ガス供給管110には、主止弁120と、レギュレータ130と、上流側圧力計150(第1の圧力計)と、が配置されている。主止弁120は、燃料タンク100からの燃料ガス(水素)を供給するか否かを制御する。レギュレータ130は、燃料ガスの供給圧(あるいは供給量)を調整する。また、上流側ガス供給管110からは、分岐管140が分岐しており、分岐管140には、リリーフ弁145が配置されている。リリーフ弁145は、上流側ガス供給管110内の圧力が予め定められた上限圧力Plimitに達したときに開き、上流側ガス供給管110内の燃料ガスを大気に放出して、上流側ガス供給管110内の圧力を下げる。また、燃料電池搭載車両10の始動時において、上流側ガス供給管110内の圧力が、小インジェクタ300の開弁可能最大圧力(これ以上大きくなったときには、インジェクタが開弁することが出来なくなる圧力)よりも大きい場合には、リリーフ弁145は制御部500からの信号により開き、上流側ガス供給管110内の燃料ガスを大気に放出させて、上流側ガス供給管110内の圧力を下げる。下流側ガス供給管115には、下流側圧力計160(第2の圧力計)が配置されている。
図2は、大インジェクタの断面を模式的に示す説明図である。図2(A)は、大インジェクタ200が閉弁した状態を示し、図2(B)は、大インジェクタ200が開弁した状態を示す。大インジェクタ200は、外筒210と、プランジャ250と、固定鉄心280と、を備える。外筒210は、中空構造を有しており、その中空にプランジャ250と固定鉄心280とを備える。上流側ガス供給管110から供給された燃料ガスは、第1のガス流路220と、第2のガス流路270と、第3のガス流路265と、第4のガス流路275と、第5のガス流路225と、第6のガス流路230とをこの順に通過して、下流側ガス供給管115に送出される。
外筒210は、中空の円柱形状を有しており、第5のガス流路225と、第6のガス流路230と、を備える。第6のガス流路230は、大インジェクタ200の中心軸201に沿って形成され、下流側ガス供給管115に接続されている。第5のガス流路225は、大インジェクタの中心軸201に沿って形成され、第6のガス流路230よりも内径が大きなガス流路である。第5のガス流路225と、第6のガス流路230と、の間の段差部に弁座215が形成されている。
固定鉄心280の上流側には、上流側ガス供給管110が接続されている。固定鉄心280は、第1のガス流路220と、第2のガス流路270と、を備える。第2のガス流路220は、大インジェクタ200の中心軸201を貫通するように形成されている。第1のガス流路220は、上流側ガス供給管110と、第2のガス流路270とを連通する。
プランジャ250は、固定鉄心280の下流側に配置されている。プランジャ250は、固定鉄心280との反対側に弁体255を備える。プランジャ250は、第3のガス流路265と、第4のガス流路275と、を備える。プランジャ250の弁体255よりも固定鉄心280側は、中空になっており、この中空が第3のガス流路265として機能する。第3のガス流路265は、第2のガス流路270と繋がっている。ここで、第3のガス流路265の内径は、外筒210の第6のガス流路230の内径よりも小さい。第4のガス流路275は、第3のガス流路265の下流部から、プランジャ250の外側に向かって、プランジャ250の側面を貫通している。弁体255は、略円柱形状を有しており、弁体255の弁座215側には、ゴム製のシール部260が設けられている。弁体255と、外筒210の間には、上述した第5のガス流路225が形成されている。第5のガス流路225は、第4のガス流路275によって、第3のガス流路265と連通している。
固定鉄心280の第2のガス流路270と、プランジャ250の第3のガス流路の中には、バネ295が配置されている。このバネ295は、プランジャ250が固定鉄心280から離れるように付勢する。外筒210は、固定鉄心280とプランジャ250の周りにソレノイド290を備える。
ソレノイド290に電流が印可されていないときは、このバネ295の付勢力により、弁体255は、弁座215に押しつけられ、大インジェクタ200は閉弁する。一方、ソレノイド290に電流が印可されると、固定鉄心280及びプランジャ250が磁化され、固定鉄心280はプランジャ250を吸引する。その結果、プランジャ250は固定鉄心280方向に移動し、弁体255は弁座215から離れる。そうすると、上流側ガス供給管110から、第1のガス流路220、第2のガス流路270、第3のガス流路265、第4のガス流路275、第5のガス流路225、第6のガス流路230を通って、下流側ガス供給管115に燃料ガスが流れる。
図3は、大インジェクタの弁体、弁座近傍を拡大して示す説明図である。図3は、ソレノイド290(図2)に電流が流れ、弁体255と、弁座215とが分離した状態を示している。弁体255は、弁座215側にゴム製のシール部260を備えている。ガスは、シール部260と弁座215の間を通って流れる。ここで、流れるガスの流量は、弁体255の移動量(ストローク)から、閉弁時におけるシール部260の圧縮量(ゴムのつぶれ代)を引いた値が大きいほど大となる。ソレノイド290に電流が流れていない時には、バネ295によってプランジャ250が下方に押され、シール部260が弁座215に押しつけられる。これにより大インジェクタ200は、ガスの流れを止める。ここで、ゴムのつぶれ代が大きい方が、弁が閉まったときのリークが発生し難いが、ゴムのつぶれ代が小さい方が、弁が開いたときの流量を多くすることができる。
図4は、小インジェクタの断面を模式的に示す説明図である。図4(A)は、小インジェクタ300が閉弁した状態を示し、図4(B)は、小インジェクタ300が開弁した状態を示す。図5は、小インジェクタの弁体、弁座近傍を拡大して示す説明図である。小インジェクタ300の構成は、大インジェクタ200の構成とほぼ同じであり、同じ機能のものについては、大インジェクタの符合番号に100を加えた番号を符合番号として付している。以下では、小インジェクタ300については、大インジェクタと異なる点について説明する。
大インジェクタ200の弁体255は、略円柱形であり、弁座215側にゴムのシール部260を備えているのに対し、小インジェクタ300の弁体355は、球形をしており、メタル製である。メタル製の弁体355は、ゴム製の弁体のような大きな変形が生じないため、燃料ガスが流通するまでのストロークを小さくできる。そのため、小インジェクタで開弁可能な差圧を大きくとれる。
また、大インジェクタ200では、弁体255の受圧面積(外筒210の第6のガス流路230の断面積にほぼ等しい)は、小インジェクタ300の弁体355の受圧面積(外筒310の第6のガス流路330の断面積とほぼ等しい)よりも大きい。したがって、閉弁状態において、上流側と下流側の圧力差により弁体にかかる力は、大インジェクタの方が大きい。インジェクタを開弁するためには、この圧力差に打ち勝つ必要があるため、大インジェクタ200の方が、小インジェクタ300よりも、開弁可能最大圧力が小さい。本実施例において、開弁可能最大圧力とは、インジェクタの弁を開けることが出来る上流側圧力の最大値(限界)をいう。
図6は、インジェクタの開弁特性を示す説明図である。縦軸は、インジェクタ200、300の上流側圧力PM(以下、単に「上流側圧力PM」と呼ぶ。)を示している。大インジェクタ200は、開弁可能最大圧力Pmaxl以下であれば、開弁可能であり、小インジェクタ300は、開弁可能最大圧力Pmaxs以下であれば、開弁可能である。ここで、Pmaxs>Pmaxlである。本実施例では、小インジェクタ300の開弁可能最大圧力Pmaxsは、リリーフ弁145(図1)が開弁するリリーフ弁圧Plimitよりも小さい。なお、小インジェクタ300の開弁可能最大圧力Pmaxsを、リリーフ弁圧Plimitよりも大きくしてもよい。燃料電池搭載車両10の通常運転時に使用される上流側圧力PMは、大インジェクタ200の開弁可能最大圧力Pmaxlよりも低い範囲である(ハッチング部分)。
図7は、燃料電池搭載車両(燃料電池システム)の始動時における動作フローチャートである。始動前では、大インジェクタ200と小インジェクタ300は、両方とも閉弁状態にある。ステップS700において、制御部500は、上流側圧力PMが、大インジェクタの開弁可能最大圧力Pmaxlよりも大きいか否かを判断する。上流側圧力PMが、大インジェクタ200の開弁可能最大圧力Pmaxlよりも大きい場合には、制御部500は、ステップS710において、上流側圧力PMが、小インジェクタ300の開弁可能最大圧力Pmaxs以下であるか否かを判断する。上流側圧力PMが、小インジェクタ300の開弁可能最大圧力Pmaxs以下である場合には、制御部500は、ステップS720において、小インジェクタ300を開弁する。このとき、大インジェクタ200は、閉弁状態のまま維持される。
ステップS730において、制御部500は、上流側圧力PMが、大インジェクタ200の開弁可能最大圧力Pmaxs以下に下がったか否かを判断する。上流側圧力PMが、大インジェクタ200の開弁可能最大圧力Pmaxs以下に下がった場合には、制御部500は、ステップS740において、大インジェクタ200を開弁する。その後、ステップS750において、制御部500は、小インジェクタ300を閉弁する。以後、ステップS760において、制御部500は、大インジェクタ200を開閉制御し、燃料電池スタック400に供給する燃料ガスの量を調整する。
一方、ステップS700において、上流側圧力PMが、大インジェクタの開弁可能最大圧力Pmaxl以下の場合には、制御部500は、処理をステップS770に移行し、大インジェクタ200を開弁する。この場合には、大インジェクタ200の開弁が可能なため、小インジェクタ300を開弁する必要がない。したがって、小インジェクタ300の動作回数を減らすことができる。小インジェクタ300は、弁体355がメタル製のため、摩耗により、大インジェクタ200よりも劣化し易い傾向にある。図7に示す制御に従えば、小インジェクタ300の動作回数を減らすことができるので、小インジェクタ300の劣化を抑制し、燃料電池システムの耐久性を向上させることが可能となる。
なお、ステップS710において、上流側圧力PMが、小インジェクタ300の開弁可能最大圧力Pmaxsよりも大きい場合には、制御部500は、処理をステップS780に移行し、リリーフ弁145を開弁して上流側圧力PMを低下させる。上流側圧力PMを低下させなければ、小インジェクタ300を開弁することが出来ないからである。なお、リリーフ弁145として、メカニカル式のリリーフ弁を採用した場合には、制御部500からの制御によりリリーフ弁を開弁出来ない。このようなメカニカル式のリリーフ弁を採用する場合には、小インジェクタ300の開弁可能最大圧力Pmaxsが、リリーフ弁圧Plimitよりも大きくなるような、小インジェクタ300あるいはリリーフ弁145を採用することが好ましい。かかる場合には、上流側圧力PMが小インジェクタ300の開弁可能最大圧力Pmaxsに達する前に、リリーフ弁145が開弁して上流側圧力PMを下げる。したがって、小インジェクタ300を開弁することが可能となる。
図8は、燃料電池システムの始動時におけるガス流路の圧力とインジェクタの開閉動作の一例を示す説明図である。ここでは、燃料電池搭載車両10(燃料電池システム)の起動時において、上流側圧力PMが大インジェクタ200の開弁可能最大圧力Pmaxlよりも大きくなっているとして説明する。燃料電池搭載車両10の始動後、時刻t1では、制御部500(図1)は、小インジェクタ300を開弁する(図7のステップS720)。インジェクタ200、300の上流側の燃料ガスは、小インジェクタ300を通り、下流側に流れる。その結果、上流側圧力PMは下降し、インジェクタ200、300の下流側の圧力PL(以下、単に「下流側圧力PL」と呼ぶ。)は上昇する。ただし、インジェクタ200、300の下流側では、燃料ガスは燃料電池スタック400(図1)で消費されるため、下流側圧力PLは、上流側圧力PMの下降速度よりも、ゆっくりと上昇する。
時刻t2になると、上流側圧力PMは大インジェクタ200の開弁可能最大圧力Pmaxl以下となる。したがって、時刻t2以降であれば、制御部500は、大インジェクタ200を開弁することが可能である。本実施例では、時刻t2よりも後の時刻t3において制御部500は、大インジェクタ200を開弁している。
大インジェクタ200が開弁すると、燃料ガスは、小インジェクタ300を通るのに加えて大インジェクタ200を通り、下流側に流れる。ここで、大インジェクタ200を通過する燃料ガスの量は、小インジェクタを通過する燃料ガスの量よりも多い。よって、上流側圧力PMは時刻t3までよりも素早く圧力が下降し、下流側圧力PLは時刻t3までよりも素早く圧力が上昇する。
時刻t4において、図7のフローのステップS750に示すように、大インジェクタ200の開弁後に、小インジェクタを閉弁する。ここで、大インジェクタ200を通過する燃料ガスの量は、小インジェクタ300を通過していた燃料ガスの量よりも多いため、小インジェクタ300を閉弁しても、インジェクタ200、300の上流側から下流側に流れる燃料ガスの量は大きく変動しない。小インジェクタ300を閉弁すれば、小インジェクタ300を開弁するに必要なエネルギーが不要となるため、省エネルギーを実現できる。
時刻t5になると、制御部500は、レギュレータ130(図1)を開ける。これにより、インジェクタ200、300の上流側に燃料ガスが供給されるため、上流側圧力PMは圧力が上昇し、その後、圧力がほぼ一定となる。
時刻t6になると、制御部500は、大インジェクタ200を閉弁する。これにより、燃料ガスが、インジェクタ200、300の下流側に流れなくなるため、上流側圧力PMが上昇する。燃料ガスが燃料電池スタック400により消費されるため、下流側圧力PLが下降する。以後は、制御部500は、大インジェクタ200を開閉制御し、燃料電池スタック400に供給する燃料ガスの量を調整する。
本実施例において、制御部500が、大インジェクタ200を開弁せずに、小インジェクタ300のみを開弁した場合、小インジェクタ300を通過する燃料ガスの量が少ないため、下流側圧力PLは、上がりにくい。したがって、下流側圧力PLを上げるためには、制御部500は、小インジェクタ300の開弁時間を長時間維持しなければならず、消費エネルギーが増加する。したがって、小インジェクタ300の開弁により、上流側圧力PMが下がり、大インジェクタ200の開弁可能最大圧力Pmaxl以下となった場合には、制御部500は、なるべく速やかに大インジェクタ200を開弁し、小インジェクタ300を閉弁することが好ましい。
また、制御部500が、大インジェクタ200を開弁せずに、小インジェクタ300のみを開弁した場合、小インジェクタ300を通過する燃料ガスの量が少ないため、燃料電池スタック400(図1)内の燃料ガスの分布に濃淡(ムラ)が生じる場合がある。そうすると、そのムラにより、濃淡電池が生じ、燃料電池スタック400内の触媒(図示せず)を劣化させる恐れが生じる。しかし、本実施例では、上流側圧力PMが下降し、大インジェクタ200の開弁可能最大圧力Pmaxl以下となった場合には、制御部500は、速やかに大インジェクタ200を開弁し、燃料ガスを燃料電池スタック400に供給するため、燃料電池スタック400内の燃料ガスの分布に濃淡が生じ難く、濃淡電池の発生を抑制することが可能となる。その結果、触媒の劣化を抑制し、燃料電池システムの耐久性を向上させることが可能となる。
変形例1:
図9は、燃料電池システムの停止時におけるインジェクタの下流側のガス流路の圧力を示す説明図である。燃料電池システムを停止すると、制御部500は、インジェクタ200、300を閉弁する。インジェクタ200、300の下流部の燃料ガスは、燃料電池スタック400内の電気化学反応により消費されるため、下流側圧力PLは段々と低下していく。しかし、インジェクタ200、300にリークがあると、下流側圧力PLは、低下し難い。したがって、制御部500は、下流側圧力PL(下流側圧力PLの低下率)を監視することにより、インジェクタ200、300にリークが生じているか否かを判断することが可能である。
一般に、弁体がメタル製のインジェクタでは、ゴム製のシール部を有するインジェクタに比べ、シールの再現性の点でやや劣っており、リーク量に変化が生じやすい。これは、以下の理由によるものと考えられる。シール部がゴム製の場合、ゴム製のシール部と弁座とが密着するので、リークし難いのに対し、弁体がメタル製のインジェクタでは、弁体と弁座とが密着しないので、弁体と弁座の当たり方によっては、リーク量に変化が生じる場合がある。すなわち、弁体がメタル製のインジェクタでは、閉弁状態で或る量以上のリークがあった場合でも、一旦開弁した後閉弁すると、リーク量が少なくなる場合がある。
下流側圧力PLの変化量ΔPLは、以下の式で表すことが可能である。
ΔPL=(インジェクタの弁漏れ量−燃料電池スタックでの消費量)/(下流部の容積)
圧力変化率ΔPL/Δt(単位時間当たりの変化量)が大きい場合には、制御部500は、インジェクタにリークがあると判断することが出来る。上述したように、弁体がメタル製のものは、ゴム製のシール部を有するものよりリークする場合が生じやすいため、リークが検出された場合、制御部500は、主に小インジェクタ300がリークしていると判断することが可能である。
図10は、小インジェクタの開閉によるとリーク量の変化一例を示す説明図である。図10の横軸は、小インジェクタ300の開閉の回数(何回目か)を示し、縦軸は、それぞれの開閉後におけるリーク量を示す。図10に示す例では、1回目から4回目では、リーク量は基準値(許容値)以下であるが、5回目では、リーク量が増加し、基準値よりも大きなリークが発生している。ここで、一旦小インジェクタ300の弁を開閉すると、リーク量は少なくなり、6回目から8回目では、リーク量は、基準値以下である。このように、メタル製の弁体355(図4)を有する小インジェクタ300では、リーク量が基準値を上まわっても、開閉をリトライすることにより、リーク量を低減できる場合がある。制御部500は、燃料電池システムの停止後の下流側圧力PL(下流側圧力PLの低下代)をモニタし、小インジェクタ300のリーク量を推定することができる。そして、リーク量が多い場合には、小インジェクタ300を開閉することにより、リーク量を低減することが可能である。
なお、制御部500は、下流側圧力PLの低下速度を学習し、小インジェクタ300を開閉するか否かの判断のための判定の基準値を変更してもよい。図9に示すように、燃料電池スタックでの消費量による下流側圧力PLの低下速度から、実際に測定された下流側圧力PLの低下速度を引いたものが、小インジェクタ300のリークによるものである。制御部500は、例えば小インジェクタ300の単位時間当たりのリーク量LK(mol/s)を学習し、さらに上流側圧力PMの変化量ΔPM、上流側ガス供給管110の容積VMとから下記の式を用いて、主止弁120の単位時間当たりのリーク量LM(mol/s)を推定することが可能である。
M=(ΔPM×VM)/(R・T)+LK
ここで、Rは気体常数、Tは温度である。
変形例2:
図11は、ガス流路上のインジェクタ配置位置と、第2のインジェクタ開弁時のインジェクタの上流側圧力PMの関係を示す説明図である。この変形例では、2つの大インジェクタ200A、200Bと、1つの小インジェクタ300を備える。図11(B)に示す例では、上流側ガス供給管110の下流側から、大インジェクタ200A、小インジェクタ300、大インジェクタ200Bの順番に並んでいる。図11(C)に示す例では、上流側ガス供給管110の下流側から、小インジェクタ300、大インジェクタ200A、大インジェクタ200Bの順番に並んでいる。図11(A)は、図11(B)、(C)において、小インジェクタ300が開弁した後のタイミングにおける上流側ガス供給管110の圧力分布を示している。
図7で説明したように、上流側圧力PMが大インジェクタの開弁可能最大圧力Pmaxlよりも大きい場合、まず、小インジェクタ300が開弁する。したがって、上流側ガス供給管110のうち、小インジェクタ300が接続されている部分の圧力が下がる。図11(B)に示す例では、小インジェクタ300は、上流側ガス供給管110の末端110aから距離yだけ離れた位置(以下「位置y」と呼ぶ。)に配置されているので、図11(A)の実線で示すように、位置yでもっとも圧力が下がる。一方、図11(C)に示す例では、小インジェクタ300は、上流側ガス供給管110の末端110aから距離x(x<y)だけ離れた位置(以下「位置x」と呼ぶ。)に配置されているので、図11(A)の一点鎖線で示すように位置xで最も圧力が下がる。
次に、2つの大インジェクタ200A、200Bが接続されている部分の圧力を検討する。図11(B)に示す例では、大インジェクタ200Aは、上流側ガス供給管110の末端110aから距離xだけ離れた位置に配置され、大インジェクタ200Bは、上流側ガス供給管110の末端110aから距離z(x<y<z)だけ離れた位置(以下「位置z」と呼ぶ。)に配置されている。この場合、上流側ガス供給管110の位置xの圧力Pxは、上流側ガス供給管110の位置zの圧力Pzよりも小さい。これは、上流側ガス供給管110の位置zには、上流側ガス供給管110内の燃料ガスが供給されるのに対し、上流側ガス供給管110の位置xの下流側は、閉塞されており、燃料ガスが供給され難いからである。同様に、図11(c)では、上流側ガス供給管110の位置yの圧力Pyは、上流側ガス供給管110の位置zの圧力Pzよりも小さい。
次に、図11(B)の圧力Pxと図11(c)の圧力Pyの大きさを検討する。図11(B)の位置xの圧力Pxは、図11(c)の位置yの圧力Pyよりも小さい。これは、以下の理由による。図11(B)の例では、上流側から供給される燃料ガスは、小インジェクタ300により下流側ガス流路に流されるため、上流側ガス供給管110の位置yよりも下流側には、供給されにくい。したがって、圧力Pxは大きくなりにくい。これに対し、図11(c)の例では、上流側から供給される燃料ガスは、一旦、上流側ガス供給管110位置yに供給された後、さらに下流の上流側ガス供給管110の位置xに供給される。すなわち、上流側ガス供給管110の位置yにおける圧力は下がり難い。
以上のように、大インジェクタ200Aを小インジェクタ300よりも下流側に配置することにより、上流側ガス供給管110の大インジェクタ200Aが接続される部分の圧力を早く下げることが出来るので、早く、大インジェクタ200Aを開弁することが可能となる。したがって、小インジェクタ300を早期に閉弁することができる。したがって、小インジェクタ300で消費されるエネルギーを削減し、省エネルギーを実現することが可能となる。また、濃淡電池の発生をし難くできる。
また、図11(A)のグラフから明らかなように、小インジェクタ300からの距離が大きくなるほど、上流側ガス供給管110の圧力が大きくなる。したがって、大インジェクタ200が2つある場合には、小インジェクタ300により近い大インジェクタ200を、小インジェクタ300からより遠い大インジェクタ200よりも先に開弁するようにしてもよい。
なお、本実施例では、上流側圧力計150は、先に開くべき大インジェクタ200Aの近傍に配置している。これにより、制御部500は、開弁する大インジェクタ200Aの近傍の上流側圧力を取得することができ、大インジェクタ200Aを開弁するタイミングを容易に求めることができる。
上記説明では、小インジェクタ300について、弁体355がメタル製のものを例にとり説明したが、大インジェクタ200と同様なゴム製シール部を備える小インジェクタであってもよい。ゴム製シール部を備えると、ゴム製シール部が弁座315に密着されるため、小インジェクタ300のリークを抑制し易い。弁体355がメタル製の場合には、ゴムのつぶれ代がないため、ストローク量に対する流量を多くできる。
以上、いくつかの実施例に基づいて本発明の実施の形態について説明してきたが、上記した発明の実施の形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨並びに特許請求の範囲を逸脱することなく、変更、改良され得るとともに、本発明にはその等価物が含まれることはもちろんである。
10…燃料電池搭載車両
100…燃料タンク
110…上流側ガス供給管
110a…末端
115…下流側ガス供給管
120…主止弁
130…レギュレータ
140…分岐管
145…リリーフ弁
150…上流側圧力計
160…下流側圧力計
200、200A、200B…大インジェクタ
201…中心軸
210…外筒
215…弁座
220…第1のガス流路
225…第5のガス流路
230…第6のガス流路
250…プランジャ
255…弁体
260…シール部
265…第3のガス流路
270…第2のガス流路
275…第4のガス流路
280…固定鉄心
290…ソレノイド
295…バネ
300…小インジェクタ
310…外筒
330…第6のガス流路
355…弁体
365…第3のガス流路
390…ソレノイド
400…燃料電池スタック
500…制御部

Claims (6)

  1. 燃料電池システムに用いられるガス供給装置であって、
    第1の開弁可能最大圧力を有する複数の第1のインジェクタと、
    前記第1のインジェクタと並列に配置され、前記第1のインジェクタよりも、流量が少なく、前記第1の開弁可能最大圧力よりも大きな第2の開弁可能最大圧力を有する第2のインジェクタと、
    前記第1と第2のインジェクタの上流部に配置された第1の圧力センサと、
    前記第1と第2のインジェクタの開閉を制御する制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、前記燃料電池システムの起動時において、
    (i)前記第1と第2のインジェクタの上流部の圧力が、前記第1の開弁可能最大圧力よりも大きく、かつ、前記第2の開弁可能最大圧力以下の場合には、前記第2のインジェクタを開弁し、前記第2のインジェクタの開弁後、前記第1と第2のインジェクタの上流部の圧力が前記第1の開弁可能最大圧力以下に下がった場合には、前記複数の第1のインジェクタのうち前記第2のインジェクタとの距離が最も短い位置にある第1のインジェクタを最初に開弁し、
    (ii)前記第1と第2のインジェクタの上流部の圧力が、前記第1の開弁可能最大圧力以下の場合には、前記第1のインジェクタを開弁する、
    ガス供給装置。
  2. 請求項1に記載のガス供給装置において、
    前記制御部は、前記第2のインジェクタとの距離が最も短い位置にある第1のインジェクタが複数ある場合には、前記上流部のうちの最も下流側に配置された第1のインジェクタを最初に開弁する、
    ガス供給装置。
  3. 請求項2に記載のガス供給装置において、
    前記第1の圧力センサは、前記第1の圧力センサと前記最初に開弁する第1のインジェクタとの距離が、前記第1の圧力センサと開弁しない第1のインジェクタとの距離よりも短くなる位置に配置されている、
    ガス供給装置。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか1項に記載ガス供給装置において、
    前記制御部は、前記第1のインジェクタを開弁した後に、前記第2のインジェクタを閉弁する、ガス供給装置。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のガス供給装置において、
    前記第2のインジェクタは、
    弁座と、
    メタル製の弁体と、
    を有している、ガス供給装置。
  6. 請求項5に記載のガス供給装置において、さらに、
    前記第1と第2のインジェクタの下流部に第2の圧力センサを備え、
    前記制御部は、前記燃料電池システムの動作を停止した時における前記第1と第2のインジェクタの下流部の圧力の低下率が、予め定められた基準値よりも低い場合には、前記第2のインジェクタを一旦開弁し、その後閉弁する、ガス供給装置。
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