JP5278429B2 - 半導体受光素子及びその製造方法 - Google Patents
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Description
本発明は、光信号を電気信号に変換する半導体受光素子及びその製造方法に関し、特に複数の導波路型受光素子が同一基板上に集積された半導体受光素子及びその製造方法に関する。
インターネット等の広帯域マルチメディア通信サービスの爆発的な需要増加に伴って、より大容量かつ高機能な光ファイバ通信システムの開発が求められている。長距離光伝送システムでは、1本の光ファイバ中に複数の波長の光信号を多重化して伝送するWDM伝送技術を適用し、経済的かつ大容量の情報伝送を実現している。WDM伝送装置では、装置コスト低減のために波長あたりの伝送速度の高速化が検討されている。
しかし、伝送速度の高速化又は伝送路の長距離化を図ろうとすると、受信装置において、光S/N比の劣化が問題となる。この問題を解決するために、近年、受信感度を向上させることができる位相変調として、差動位相シフトキーイング(DPSK:Differential Phase Shift Keying)変調の研究及び開発が進められている。2値信号として光の強度を用いる従来のOOK(On Off Keying)方式と比較して、DPSK方式は受信感度を2倍向上させることができる。そのため、特に、10Gbit/s以上の伝送速度において、この方式の有効性が確認されている。一般的に、DPSK光信号の受信には、1ビット遅延干渉計と2つの受光素子からなるバランスド光受信器が用いられる(例えば、非特許文献1)。
また、小型化、高機能化の観点から、高速動作が可能な導波路型受光素子を1チップに集積化したバランス型受光素子の研究及び開発も進められている(例えば、非特許文献2及び3)。
P. J. Winzer、外、「Degradations in Balanced DPSK Receivers」、IEEE Photonics Technology Letters、2003年、vol.15、No.9、p.1282−1284
A. Umbach、外6名、「Integrated Limiting Balanced Photoreceiver for 43 Gbit/s DPSK Transmission」、Proc. of the 31th European Conference on Optical Communication、2005年、p.497−498
S. Watanabe、外4名、「Dual evanescently coupled waveguide photodiodes for ultra-high bit rate DPSK/DQPSK systems」、Proc. of the 20th Annual Meeting of the IEEE Lasers and Electro-Optics Society、2007年、p.387−388
しかしながら、この非特許文献2や非特許文献3に開示された半導体受光素子のように複数の受光素子を集積する場合、隣り合う受光素子間の光のクロストークが問題となる。光の入射部が非常に近接した位置になるため、隣の受光素子で結合できなかった光(迷光)や迷光等によって発生した散乱光が隣の受光素子へのクロストークとなり、受光素子の特性が劣化する。
本発明は、光クロストークを低減できる受光素子及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明に係る半導体受光素子は、
同一の半導体基板上に複数集積された導波路型受光素子と、
隣接する2つの前記導波路型受光素子の間に半導体層から構成される遮光メサとを備え、
前記遮光メサと2つの前記導波路型受光素子との距離が、いずれも入射端面側から順次小さくなるように、前記遮光メサが形成されているものである。
同一の半導体基板上に複数集積された導波路型受光素子と、
隣接する2つの前記導波路型受光素子の間に半導体層から構成される遮光メサとを備え、
前記遮光メサと2つの前記導波路型受光素子との距離が、いずれも入射端面側から順次小さくなるように、前記遮光メサが形成されているものである。
本発明に係る半導体受光素子の製造方法は、
同一の半導体基板上に導波路型受光素子を複数集積し、
隣接する2つの前記導波路型受光素子の間に半導体層から構成される遮光メサを形成し、
前記遮光メサと2つの前記導波路型受光素子との距離が、いずれも入射端面側から順次小さくなるように、前記遮光メサが形成されているものである。
同一の半導体基板上に導波路型受光素子を複数集積し、
隣接する2つの前記導波路型受光素子の間に半導体層から構成される遮光メサを形成し、
前記遮光メサと2つの前記導波路型受光素子との距離が、いずれも入射端面側から順次小さくなるように、前記遮光メサが形成されているものである。
本発明によれば、光クロストークを低減できる受光素子及びその製造方法を提供することができる。
以下、本発明を適用した具体的な実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。ただし、本発明が以下の実施の形態に限定される訳ではない。また、説明を明確にするため、以下の記載及び図面は、適宜、簡略化されている。
実施の形態1
図1、図2には、本発明の第1の実施の形態に係る集積受光素子100が示されている。図1は、集積受光素子100の平面図である。図2は、図1のII−II断面図である。
図1、図2には、本発明の第1の実施の形態に係る集積受光素子100が示されている。図1は、集積受光素子100の平面図である。図2は、図1のII−II断面図である。
集積受光素子100は、2つの受光素子を備えた素子である。図1に示すように、この集積受光素子100は矢印で示された方向から信号光14a及び14bを受ける。それぞれの受光素子は独立して形成されており、信号光14a及び14bの入射端面側に各々の受光素子を構成する受光メサ11a及び11bが形成されている。また、受光メサ11a及び11bの間の光入射端面近傍に、半導体層を有する遮光メサ13が配置されている。本実施の形態では2つの受光素子を有しているが、これに限られるものではなく、複数であればよい。
遮光メサ13は受光素子の信号光14の入射方向に沿ってメサ幅が広がり角度θ15をもって漸増するように形成されており、受光メサ11aと11bとの距離は信号光14a、14bの入射方向に沿って順次狭くなるように形成されている。本実施の形態では遮光メサ13と受光メサ11a、11bは光入射端面側の同じ位置から形成されており、遮光メサ13の長手方向の長さL1は受光メサ11a、11bとほぼ同じ長さで図示しているが、これに限られるものではなく、受光メサ11a、11bより手前の位置から形成されていてもよい。遮光メサ13は受光メサ11a、11bの入射端面近傍に形成されていればよく、長さL1は受光メサ11a、11bと同じでなくてもよい。
以下に、本実施の形態の集積受光素子100の詳細について説明する。集積受光素子100は、半絶縁半導体基板101と、この半絶縁半導体基板101上に積層された半導体層とを有する。半導体基板101は、例えば、半絶縁性のFeドープInP基板である。半導体層は、図2に示すように、例えば、半導体基板101上にバッファ層102、n−InPクラッド層103、n−InGaAsP光閉じ込め層104、i−InGaAs光吸収層(受光層)105、p−InGaAsP光閉じ込め層106、p−InPクラッド層107、p−InGaAsコンタクト層108を所定の厚みに順次積層することにより得られるものである。
このような集積受光素子100の半導体基板101上には、各層102〜107を有する複数のメサ(受光メサ11a、11b、遮光メサ13)が形成されている。詳しくは後述するが、各メサ11a、11b、13は、前記各層102〜108を積層した後、周知のエッチング処理により形成されるものである。ここで、受光メサ11a、11b、遮光メサ13は、離間配置されており、それぞれ独立して設けられている。
図1及び図2に示すように、受光メサ11a、11bは、例えば、四角柱形状で形成される。この受光メサ11a、11bは、各々半導体層102〜108と、コンタクト層108上に設けられたp側電極111a、111bとを有する。受光メサ11a、11bの光吸収層105は受光層である。第1の受光メサ11aと、第2の受光メサ11bとの間の距離W1は、例えば、50μm以下であるが、距離W1はこれに限られるものではない。
p側電極111a、111bは、例えば、Auを含有する積層電極である。n側電極121a、121bは、n−クラッド層103をn側のコンタクト層として用いる。このn側電極121a、121bも、例えば、Auを含有する積層電極である。
遮光メサ13は、受光メサ11aと11bの間に信号光14の進行方向に対して広がり角度θ15をもって漸増するような形状に形成されている。この広がり角度θ15は11°以上であることが好ましい。
遮光メサ13の頂部及び側壁、受光メサ11a、11bの周囲のバッファ層102、n−クラッド層103の表面、さらには、受光メサ11a、11bの側壁には、保護膜109が形成されている。この保護膜109は、絶縁膜であり、例えば、シリコン窒化膜である。
次に、集積受光素子100の製造方法について説明する。まず、半導体基板101上に、バッファ層102、n−クラッド層103、n−光閉じ込め層104、i−光吸収層(受光層)105、p−光閉じ込め層106、p−クラッド層107、p−コンタクト層108を、例えば、ガスソースMBE(Molecular Beam Epitaxy)により順次積層する。
次に、エッチングにより、各層102〜108を選択的に除去し、n−コンタクト領域及び受光メサ11a、11b、遮光メサ13を形成する。エッチングは、バッファ層102もしくはn−クラッド層103の一部がエッチングされるまで行なう。このエッチング工程が終了した後において、受光メサ11a、11b、遮光メサ13の高さ寸法は、略等しい。
次に、n−コンタクト領域及び、受光メサ11a、11bと遮光メサ13を残し、半絶縁半導体基板101に達するまでエッチングを行なう。これにより、受光メサ11aと11b、遮光メサ13間の電気的アイソレーションがなされる。また、p側及びn側のパッド電極を形成した際の寄生容量発生を防ぐ。
次に、集積受光素子100の表面に、保護膜109を形成する。この保護膜109は、各メサ11a、11b、13、19a、19bの側壁、頂部、さらには、各メサの周囲の露出したバッファ層102もしくはn−クラッド層103もしくは半絶縁半導体基板101を覆うように形成される。
その後、保護膜109のうち、受光メサ11a、11bの頂部に形成された部分、バッファ層102もしくはn−クラッド層103上に形成された部分を、エッチングにより、選択的に除去する。ここでは、エッチング液としては、例えば、フッ酸を使用する。
次に、保護膜109が除去された部分に、p側電極111a、111b、n側電極121a、121bをそれぞれ形成する。具体的には、受光メサ11a、11bの頂部にp側電極111a、111bを各々形成し、バッファ層102、もしくはn−クラッド層103上にn側電極121a、121bを形成する。ここで、p側電極111a、111b及びn側電極121a、121bは半導体基板101の表面上に保護膜109を介して引き出されている。
最後に、素子の入射端面に反射防止膜、例えば、シリコン窒化膜を形成する。これにより、本実施の形態の集積受光素子が完成する。
以下に、本実施の形態の動作、効果について説明する。
本実施の形態では、図1の矢印で示された方向から信号光14a、14bを入射する。入射された信号光14a、14bは、光吸収層105で光電変換され、p側電極111a、111b、n側電極121a、121bに接続された外部の電気回路に電気信号として取り出される。
本実施の形態では、図1の矢印で示された方向から信号光14a、14bを入射する。入射された信号光14a、14bは、光吸収層105で光電変換され、p側電極111a、111b、n側電極121a、121bに接続された外部の電気回路に電気信号として取り出される。
すべての信号光が、受光メサ11a、11bに結合されずに、一部の信号光が周囲に漏れた場合、隣接する受光素子にとって、この光はクロストークの要因となる。また、光入射端面やモジュール内で発生した散乱光も同様である。この迷光を遮光メサ13で吸収する。遮光メサ13は所定の角度θ15をもって幅が漸増するように形成されている。そのため、信号光14a、14bと同じ方向からの光も遮光メサ13で受けることができる。本実施例では、遮光メサ13は受光メサ11a、11bと同一の結晶構造を有する。
例えば、信号光14aの散乱光を遮光メサ13の光吸収層105で吸収することにより、隣接する受光メサ11bへ到達することを抑制することができる。波長1.55μmの光に対するInPの屈折率は約3.2であることから、空気中からの光の入射に対して、全反射は存在しない。逆に、InP中から空気中へは角度71.6°以下で入射した光は遮光メサと外部への界面で全反射され、遮光メサ13内を進行する。このように、遮光メサ13に迷光をとどめることができ、遮光メサ13に入った迷光は外部へ出ることができにくく、内部の光吸収層105で次第に吸収され、最終的には消滅する。
図3は本実施の形態の遮光メサのモデルを示している。図4は信号光14a、14bと平行方向からの迷光16が遮光メサ13に入射したときの、遮光メサ13の角度θ15に対する、遮光メサ13内の側壁から他方の側壁へ入射する角度θ17を示している。図5は信号光14a、14bと垂直な方向(他方の受光素子へ向かう方向)からの迷光18が遮光メサ13に入射したときの、遮光メサ13の角度θ15に対する、遮光メサ13内の側壁から他方の側壁へ入射する角度θ17を示している。
このモデルで考えれば、信号光14a、14bと平行方向からの迷光16に対しては、メサの側壁へ入射した光は全反射により遮光メサ13内部に閉じ込められる。また、信号光14a、14bと垂直な方向からの迷光18に対しては、遮光メサ13が11°以上の角度θ15を有していれば、光は全反射により遮光メサ13内部に閉じ込められる。本実施の形態では、クロストークの原因となる迷光の入射する角度は信号光14a、14bと平行な方向(0°)から垂直な方向(90°)の範囲であると考えられる。
したがって、この遮光メサ13の角度θ15が11°以上で漸増していれば、遮光メサ13内に入射した光は内側の側壁で全反射され、遮光メサ13内部で少なくとも1回屈折され、遮光メサ13の光吸収層105を2回通ることができる。そのため、遮光メサ13の幅を十分に確保できない場合でも、実質的に、遮光メサ13内での光路長を確保できるため、効果的に遮光することができる。
また、光入射端面近傍に遮光メサ13が形成されているため、光入射時に端面で発生した散乱光を効果的に捕獲することができる。さらに、信号光14a、14bの進行方向に沿って遮光メサ13と受光メサ11a及び11bとの相互間が狭くなっている。そのため、受光メサ11aや11bで結合されずに受光メサ11aや11bの外部へ漏れ出た光も遮光メサ13で捕獲することができる。これにより、集積受光素子100のクロストークを抑制することができる。
さらに、遮光メサ13側壁の保護膜109を反射防止膜となるような膜とすれば、迷光が遮光メサ13へ入射するときの反射を抑制することができる。
さらに、本実施の形態では、遮光メサ13は、受光メサ11と同一の結晶層構造としたが、選択成長などの方法により、十分な吸収係数を有する結晶層で形成すれば、よりクロストークを抑制した受光素子を提供することができる。
さらに、本実施の形態では、遮光メサ13は、受光メサ11と同一の結晶層構造としたが、選択成長などの方法により、十分な吸収係数を有する結晶層で形成すれば、よりクロストークを抑制した受光素子を提供することができる。
さらに、本実施の形態では、遮光メサ13の幅は単調に漸増する形状としたが、図6に示すように、ある一定角度で漸増した後、幅を一度減少させ、再び漸増するような多段漸増メサであってもよい。このように多段階に漸増させることで、遮光メサを配置する場所が狭く、単調漸増の遮光メサでは所望の角度にすることができない場合にも所望の角度を確保ことができ、クロストークを抑制した受光素子を提供できる。
実施の形態2
次に、図7及び図8を参照して、本発明の第2の実施の形態に係る集積受光素子200について説明する。図7は、実施の形態2に係る集積受光素子200の平面図である。図8は、図7のVIII−VIII断面図である。集積受光素子200は、2つの受光素子が直列に配線接続されている点が第1実施の形態と異なる。他の点については、実施の形態1と同様である。
次に、図7及び図8を参照して、本発明の第2の実施の形態に係る集積受光素子200について説明する。図7は、実施の形態2に係る集積受光素子200の平面図である。図8は、図7のVIII−VIII断面図である。集積受光素子200は、2つの受光素子が直列に配線接続されている点が第1実施の形態と異なる。他の点については、実施の形態1と同様である。
より詳細には、受光メサ21と遮光メサ23は実施の形態1と略同様の構成であるが、受光メサ21aの頂部に形成されたp側電極211aとn側電極221bとが引出電極222を介して接続されている点が異なる。引出電極222は半導体基板101の表面上に保護膜109を介して接続されている。
本実施の形態によれば、受光素子が直列に接続された場合でも、前記実施の形態1と同様の効果を奏することができる。なお、本実施の形態でも2個の受光素子を集積した集積受光素子としたが、これに限られるものではない。
実施の形態3
次に、図9、図10及び図11を参照して、本発明の第3の実施の形態に係る集積受光素子300について説明する。図9は、実施の形態3に係る集積受光素子300の平面図である。図10は、図9のX−X断面図、図11は、図9のXI−XI断面図である。本実施の形態の集積受光素子300では、2つの受光素子の入射端面側に各々光導波路39a及び39bが形成されている点が異なる。この光導波路39a及び39bは光吸収層を有していない。他の点については、実施の形態1と同様である。本実施の形態では2つの受光素子を有しているが、これに限られるものではなく、複数であればよい。
次に、図9、図10及び図11を参照して、本発明の第3の実施の形態に係る集積受光素子300について説明する。図9は、実施の形態3に係る集積受光素子300の平面図である。図10は、図9のX−X断面図、図11は、図9のXI−XI断面図である。本実施の形態の集積受光素子300では、2つの受光素子の入射端面側に各々光導波路39a及び39bが形成されている点が異なる。この光導波路39a及び39bは光吸収層を有していない。他の点については、実施の形態1と同様である。本実施の形態では2つの受光素子を有しているが、これに限られるものではなく、複数であればよい。
本実施の形態の集積受光素子の詳細について説明する。本実施の形態の結晶構造は、半絶縁性半導体基板301上にバッファ層302、n−InPクラッド層303、n−InGaAsPガイド層304、i−InGaAs光吸収層(受光層)305、p−InPクラッド層307、p−InGaAsコンタクト層308を所定の厚みに順次積層されたものである。そして、図10、11に示すように、深さの異なる複数回のエッチング工程により、受光メサ31a、31b、光導波路39a、39b、遮光メサ33が形成されている。光導波路39a、39bはn−ガイド層304が露出するまでエッチングされている。この光導波路39a、39bは、各々信号光14a、14bを光電変換部(受光メサ31a、31b)に導波させるための受動導波路である。受光メサ31a、31b及び遮光メサ33はエッチングを施さず、光吸収層305を有した領域である。この受光メサ31a、31bが信号光14a、14bを光電変換する。遮光メサ33は実施の形態1及び実施の形態2と略同様の構成である。
これらのエッチング工程後の素子表面に、例えば、シリコン窒化膜からなる保護膜309が形成されている。そして、保護膜309のうち、受光メサ31a、31bの頂部に形成された部分、バッファ層302もしくはn−クラッド層303上に形成された部分を、エッチングにより、選択的に除去する。ここでは、エッチング液としては、例えば、フッ酸を使用する。
次に、保護膜309が除去された部分に、p側電極311、n側電極321をそれぞれ形成する。p側電極311a、311b及びn側電極321a、321bは半導体基板301の表面上に保護膜309を介して引き出す。最後に、素子の入射端面に、例えば、シリコン窒化膜からなる反射防止膜330を形成する。
以下に、本実施の形態の動作、効果について説明する。本実施の形態では、図9、10に示すように、矢印で示された方向から信号光14a、14bを入射する。
入射された光はn−ガイド層304を光導波のためのコア層として伝播し、受光メサ31a、31bの光吸収層305に染み出すことにより光電変換され、p側電極311a、311b、n側電極321a、321bに接続された外部の電気回路に電気信号として取り出される。本実施の形態では、導波路型受光素子の相互間に遮光メサを設けることにより、前記実施の形態と同様の効果を奏することができる。
本実施の形態に係る集積受光素子300の特徴として、受光メサ31a、31bの入射端面側に光導波路39a、39bが形成され、光電変換部である受光メサ31a、31bが入射端面から離れた位置に形成されている。また、この光導波路39a、39bには、光吸収層305が形成されていない。そのため、通常の導波路型受光素子と異なり、光吸収層305の入射端面方面の側面からはほとんど光が入射しない。したがって、遮光メサ33を信号光の入射端面付近、例えば、光導波路39a、39bの相互間に配置しておけば、実施の形態1や実施の形態2と同様の効果を奏することができる。
また、図12に示すような、受光素子を直列に接続するような集積受光素子においては、遮光メサ33を信号光の入射端面付近にだけ配置すればよく、2つの受光素子の配線及び電気的アイソレーションに影響を与えることなく、前記実施の形態と略同様の効果を奏することができる。
以上、説明したとおり、本発明により、同一半導体基板上に複数個の半導体受光素子が集積化された半導体集積受光素子において、光導波路の光入射端面付近の相互間に配置された半導体メサ構造が、光入射端面で発生する散乱光や迷光の遮光壁となり、散乱光や迷光が隣の受光素子へ到達することを防ぐことができる。さらに、本発明は上述した実施の形態のみに限定されるものではなく、既に述べた本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能であることは勿論である。
この出願は、2008年5月28日に出願された日本出願特願2008−139574を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。
本発明は、光信号を電気信号に変換する半導体受光素子及びその製造方法に適用され、特に複数の導波路型受光素子が同一基板上に集積された半導体受光素子及びその製造方法に適用される。
11a、11b、21a、21b、31a、31b 受光メサ
13、23、33 遮光メサ
14a、14b 信号光
θ15 広がり角度
16、18 迷光
θ17 角度
39a、39b 光導波路
100、200、300 集積受光素子
101、301 半導体基板
102、302 バッファ層
103、303 n−クラッド層
104 n−光閉じ込め層
105、305 光吸収層
106 p−光閉じ込め層
107、307 p−クラッド層
108、308 p−コンタクト層
109、309 保護膜
111a、111b、211a、211b、311a、311b p側電極
121a、121b、221a、221b、321a、321b n側電極
222 引出電極
304 n−ガイド層
330 反射防止膜
13、23、33 遮光メサ
14a、14b 信号光
θ15 広がり角度
16、18 迷光
θ17 角度
39a、39b 光導波路
100、200、300 集積受光素子
101、301 半導体基板
102、302 バッファ層
103、303 n−クラッド層
104 n−光閉じ込め層
105、305 光吸収層
106 p−光閉じ込め層
107、307 p−クラッド層
108、308 p−コンタクト層
109、309 保護膜
111a、111b、211a、211b、311a、311b p側電極
121a、121b、221a、221b、321a、321b n側電極
222 引出電極
304 n−ガイド層
330 反射防止膜
Claims (9)
- 同一の半導体基板上に複数集積された導波路型受光素子と、
隣接する2つの前記導波路型受光素子の間に半導体層から構成される遮光メサとを備え、
前記遮光メサと2つの前記導波路型受光素子との距離が、いずれも入射端面側から順次小さくなるように、前記遮光メサが形成されている半導体受光素子。 - 前記遮光メサが光吸収層を含むことを特徴とする請求項1に記載の半導体受光素子。
- 前記遮光メサは前記導波路型受光素子と同一の結晶層構造を有することを特徴とする請求項2に記載の半導体受光素子。
- 前記遮光メサの幅が、光入射端面側から当該半導体受光素子の内部に向かって、多段階に漸増することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の半導体受光素子。
- 前記遮光メサの側壁には、反射防止膜が形成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の半導体受光素子。
- 前記導波路型受光素子は、光入射端面側に光導波路を有さない端面入射型であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の半導体受光素子。
- 前記受光素子が光入射端面側に光吸収層を含まない光導波路を備えた導波路型受光素子であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の半導体受光素子。
- 前記遮光メサが前記光導波路の相互間に配置されていることを特徴とする請求項7に記載の半導体受光素子。
- 同一の半導体基板上に導波路型受光素子を複数集積し、
隣接する2つの前記導波路型受光素子の間に半導体層から構成される遮光メサを形成し、
前記遮光メサと2つの前記導波路型受光素子との距離が、いずれも入射端面側から順次小さくなるように、前記遮光メサが形成されている半導体受光素子の製造方法。
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