JP2011165848A - 面入射型フォトダイオード - Google Patents
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Abstract
【課題】
高速、高感度並びに入力光に対する光学位置合わせトレランスの大きな面入射型フォトダイオードを提供する。
【解決手段】
面入射型フォトダイオードにおいて、光吸収層4の上下に接しているクラッド層5、3の少なくとも光の入力側にある当該クラッド層3の形状が入力光11の進行方向に対して層の幅が狭くなるテーパー状とし、光吸収層4の接合面積よりクラッド層3の受光面積を大きくする。これにより、入力光11と面入射型フォトダイオードとの間の光学位置合せトレランスの改善を図り、面入射型フォトダイオードの高速化、高感度化、高光結合化を図る。
【選択図】図4
高速、高感度並びに入力光に対する光学位置合わせトレランスの大きな面入射型フォトダイオードを提供する。
【解決手段】
面入射型フォトダイオードにおいて、光吸収層4の上下に接しているクラッド層5、3の少なくとも光の入力側にある当該クラッド層3の形状が入力光11の進行方向に対して層の幅が狭くなるテーパー状とし、光吸収層4の接合面積よりクラッド層3の受光面積を大きくする。これにより、入力光11と面入射型フォトダイオードとの間の光学位置合せトレランスの改善を図り、面入射型フォトダイオードの高速化、高感度化、高光結合化を図る。
【選択図】図4
Description
本発明は受光素子に係り、特に光通信における信号受信用の面入射型フォトダイオードに関する。
化合物半導体を用いた半導体受光素子は、光通信用素子などに広く用いられている。この光通信用受光素子の一例として、InGaAs PINフォトダイオードがあげられる。ここでPINフォトダイオードは、p型半導体、アンドープ半導体、n型半導体から構成される。入力光が入射されると、その光は、逆バイアス電界のかかったアンドープの半導体層で吸収され、電子と正孔に変換され、電気信号として検出される。近年の光通信伝送容量の増大により、動作速度の高速化が要求されている。
PINフォトダイオードを高速動作させる方法として、以下の二つの方法がある。一つは、アンドープの光吸収層の厚さを薄くすることである。光が吸収されて生成された電子と正孔は、アンドープの光吸収層を走行(横断)して電流として検出される。従って、この走行距離が短ければ短いほど、短時間で電流に変換されることになり、高速動作が可能になる。もう一つは、接合面積(ここで接合面積とは、アンドープの光吸収層とその上下のn,pドープ層との接合面積)を小さくすることで、接合領域の静電容量を小さくし、静電容量と抵抗の積で決まる応答遅延時間(以下CR時定数)を小さくすることで、高速化を図ることである。
上記高速化を実現するための方法の中で、光吸収層を薄くする方法は、受光感度を劣化させることになる。特に、面入射型フォトダイオードのように、光信号を光吸収層に垂直に入射するフォトダイオードでは、光吸収層の厚さが薄くなると、受光感度が劣化する。この動作速度と受光感度のトレードオフを解決する方法として、導波路型フォトダイオードがある。導波路型フォトダイオードでは、光信号は光吸収層端面から入射され、光は光吸収層に沿って(平行に)伝播する。従って、この場合、光吸収層が薄くなっても、伝播距離を長くすることで受光感度の劣化は小さく抑えられる。しかし、導波路型フォトダイオードの場合、通常のシングルモードファイバと導波路との光結合効率が小さく、結合効率を含んだ受光感度(外部量子効率)としては、面入射型フォトダイオードより悪くなる。これを解決する方法として、先球ファイバなどを用いることもできるが、実用化を考えた場合、先球ファイバは高価であり、さらに光学的位置合せトレランスは1μm以下と小さく、フォトダイオードのパッケージへの搭載が困難になる。基本的に、導波路型フォトダイオードのパッケージには、BOX型と呼ばれるものが使われ、面入射型フォトダイオードに適用されるCAN型と比較して高価である。
面入射型フォトダイオードにおいて、高速化のため光吸収層が薄くなることで受光感度が劣化することを回避する方法として、光吸収層で吸収されなかった光を反射ミラーで反射させて、再度光吸収層に通して、吸収効率を上げる方法がある。この場合、反射ミラーの反射率が100%とすると、光吸収層の厚さが実効的に2倍になることに相当し、高感度化が可能になる。
この反射ミラーを使用する場合、基板から光を入射する裏面入射型が一般的である。特許文献1では、受光部領域の一部分に誘電体と金属(この金属は電極の役割も果たす)をこの順序で積層した高反射ミラーを用いている。金属のみを反射ミラーに用いると、半導体と金属との界面で良好な平坦性を実現することが困難となり、良質な反射ミラーにはならない。そこで、半導体と金属との間に誘電体を挟むことで、良質な平坦性を実現している。特許文献2と3では、電極直下に誘電体多層膜をからなる反射ミラーを形成している。この誘電体多層膜は、2種類の屈折率の異なる材料からなる2層の対を周期的に積層した構造を有しており、分布ブラッグ反射鏡(Distributed Bragg Reflector: DBR)とよばれている。この構造では、各層の膜厚がλ/(4n)である。ここで、λは入射する光の波長、nは屈折率である。非特許文献1では、受光部の下の基板側に半導体多層膜からなるDBRミラーを作製して、表面から入射した光を反射させる構造である。
このように、光吸収層を薄膜化して高速化する場合に生じる受光感度の劣化は、反射ミラーを用いることである程度防ぐことができる。
しかし、さらなる高速化が必要な場合、接合領域の静電容量(接合容量)を小さくし、静電容量と抵抗の積で決まる応答遅延時間を小さくすることが必要になる。しかし、通常の面入射型フォトダイオードでは接合面積と受光面積は等しいため、この方法でフォトダイオードの高速化を図ると、光学的位置合せトレランスが劣化する。またこの場合、受光面積と同様、接合面積を小さくすると光吸収層の上下に接している層の面積も小さくなるため、抵抗が増加し、動作速度の劣化が生じる。この抵抗の増加を防ぐ方法として、非特許文献2では、導波路型フォトダイオードにおいて、幅の広いクラッド層(光吸収層の上下の層)で光吸収層を挟んだ、いわゆるマッシュルーム型構造を導入している。図1にマッシュルーム構造を用いた導波路型フォトダイオードの概略断面図を示す。この構造のメリットは、接合容量を小さくするために接合面積を小さくしても、光吸収層4の上下の幅広のクラッド層部分の抵抗が小さくなるため、CR時定数の増加を抑制できる点にある。なお、符号1は基板、符号2はnコンタクト層、符号3は下クラッド層、符号5は上クラッド層、符号6はpコンタクト層、符号7はポリイミド層、符号8は保護膜、符号9はp電極、符号10はn電極を示す。
Journal of Physics, Vol.78、pp.607-639 (1995).
IEEE Transactions on Microwave Theory and Techniques, Vol.47, pp.1265-1281 (1999).
上述したように、面入射型フォトダイオードの高速化には、光吸収層の薄膜化と接合容量を小さくする(接合面積を小さくすることと同義)ことが必要である。接合容量を小さくする場合は、接合面積と受光面積が等しいため、受光面積が小さくなり、光学位置合せトレランスが劣化する。この結果、受信モジュール組立において、高精度な組立装置が必要、組立時間の延長、高価な部品点数の増加などで、モジュール実装コストが増加する。
本発明の目的は、高速、高感度並びに入力光に対する光学位置合わせトレランスの大きな面入射型フォトダイオードを提供することにある。
上記目的を達成するための一実施形態として、光吸収層と、前記光吸収層の上下に接してそれぞれ設けられた第1クラッド層及び第2クラッド層と、積層された前記各層の周辺に設けられた低屈折率材料層とを有する面入射型フォトダイオードにおいて、前記光吸収層に対して光の入力側にある前記第1クラッド層の形状が、入力光の進行方向に対して前記第1クラッド層の幅が狭くなるテーパー状であり、前記低屈折率材料層の屈折率は、テーパー状の前記第1クラッド層の屈折率より小さいことを特徴とする面入射型フォトダイオードとする。
上記構成とすることにより、高速、高感度ならびに入力光に対する光学位置合せトレランスの大きな面入射型フォトダイオードを提供することができる。
発明を実施するための一形態として、フォトダイオードの光吸収層の上下に接しているクラッド層において、少なくとも光の入力側にある当該クラッド層の形状が、入力光の進行方向に対して層の幅が狭くなるテーパー状とすることで、接合面積より受光面積を大きくすることができ、光学位置合せトレランスの劣化が抑制できる。
図2に本実施の形態に係る面入射型フォトダイオードの概略断面図を示す。この場合、テーパー状クラッド層(下クラッド層)3の外部には、クラッド層の屈折率より小さな屈折率を有する材料層12が設けられており、裏面側から入射した入力光11は下クラッド層3のテーパー状界面で全反射して、光吸収層4に入射される。従って、テーパー状クラッド層3を用いることで、実効的な受光面積が増加し、接合面積低減によるフォトダイオードの高速化を行っても入力光11と光吸収層4との間の光学位置合せトレランスの劣化を抑制できる。
図3に、図1に示した導波路型フォトダイオードの要部断面図を示す。高速化のために導入されたマッシュルーム構造は、上下のクラッド層の幅を拡げることで素子抵抗を下げ、CR時定数の増加を抑制する。しかし、図3に示す通り、光が入力する側のクラッド層3の形状がテーパー状でないため、入力光の一部(損失光)13が下クラッド層3の上面で反射、又は光吸収層4を透過することなく、上クラッド層5へ入射するため、実効的な受光面積の増加は期待できない。
本実施の形態では、特に下クラッド層3をテーパー状とすることにより、高速、高感度ならびに入力光に対する光学位置合せトレランスが大きな高光結合の面入射型フォトダイオードを提供することが可能となる。
以下、実施例により説明する。
第1の実施例について図4を用いて説明する。図4は本実施例に係る面入射型フォトダイオードの概略鳥瞰図である。本面入射型フォトダイオードは、光吸収層4の上下に接しているクラッド層3,5において、少なくとも光の入力側にある当該クラッド層3の形状が、入力光11の進行方向に対して層の幅が狭くなるテーパー状であり、当該テーパー状クラッドの外部を満たす材料の屈折率は、当該テーパー状クラッド層材料の屈折率より小さい。
本実施例に係る面入射型フォトダイオードは、基板1(例えばInP基板)上に形成された、n型InPのnコンタクト層2、n型InGaAlAsの下クラッド層3、アンドープのInGaAsの光吸収層4、p型InGaAlAsの上クラッド層5、p型InGaAsのpコンタクト層6、ポリイミドなどの低屈折率材料12、SiN、SiO2などの誘電体膜からなる保護膜8、p電極9、n電極10を備えている。
テーパー状の下クラッド層3を形成するためのメサ構造作製プロセスは、まずドライエッチにより垂直加工して、上クラッド層5メサ部を形成する。この上クラッド層5メサ部をSiO2でカバーした後、ウエットエッチングにより、光吸収層4と下クラッド層3のメサ構造を形成する。ウエットエッチングの場合は、ウエハ(基板)1上に形成された各層の表面に垂直方向と水平方向に対するエッチングレートが等しいため(等方性エッチング)、ウエハ(基板)1に近くなるほど下クラッド層3の幅が拡がった、即ち、テーバー状のメサ構造が形成される。基板1の面方位が(100)の場合、テーバー状の角度はほぼ45度である。上クラッド層5幅は光吸収層4の幅より大きくなり、この上クラッド層5の抵抗を低減できる。特にp型クラッド層では、電子より走行速度の遅い正孔が走行するため、抵抗の低減が必須である。
上記の通り、下クラッド層3は、入力光11の進行方向に沿って、その幅が狭くなるテーパー形状をしている。この結果、テーパー形状の下クラッド層3と低屈折率材料層12との界面に入射した光は全反射により進行方向を変化させて、光吸収層4に伝播し吸収される。従って、この場合、実効的な受光面積は光吸収層4の接合面積より大きくなり、高速化を図るために接合面積を小さくしても、受光面積の減少を防ぐことができ、大きな光学位置合せトレランスを実現できる。実効的な受光面積を光吸収層4の接合面積よりできるだけ大きくするには、下クラッド層3を厚くするとよい。この点に関して、次に定量的な検討を行った。
図5は、テーパー状下クラッド層による接合径と受光径の違いを説明するための面入射型フォトダイオードの要部概略断面図である。簡単のために、図5に示すように、上クラッド層5もテーパー状メサ構造に形成すると仮定する。メサ構造の頂上の直径16をa、上クラッド層5の厚さをz1、光吸収層4の厚さをz2、下クラッド層3の厚さをz3とすると、接合径14:x2=a+2*(z1+z2/2)、受光径15:x3=a+2*(z1+z2+z3)となり、それらの差x3−x2=z2+2*z3となる。z2は光吸収層4の厚さであるため、高速化を損ねるため厚くすることは困難である。従って、受光径(または受光面積)を接合径(または接合面積)をより大きくするためには、下クラッド層3の厚さz3を厚くすることが有効である。表1に、異なる2種類の層構造に対する受光径と接合径の差を見積もった結果を示す。
この場合、構造2のように、下クラッド層厚を2μmと厚くすることで、受光径を接合径より約5μm程度大きくできることがわかる。光学位置合せトレランスでは、約±2.5μmの増加に相当する。下クラッド層を厚くすることで光学位置合せトレランスの増加を見込める一方、下クラッド層の抵抗が増加する。これを解決する方法として、下クラッド層を走行速度の速い電子が走行する構造、すなわち、下クラッド層をn型半導体とすることが望ましい。
ここでは、PINフォトダイオードについて記載したが、受光部は、アバランシェフォトダイオード構造でもよい。
本実施例によれば、テーパー状下クラッド層を用いることにより、光吸収層の厚さは薄いまま、且つ接合径は小さいままで受光径を拡大できるため高速、高感度並びに入力光に対する光学位置合わせトレランスの大きな面入射型フォトダイオードを提供することができる。
第2の実施例について図6を用いて説明する。なお、実施例1に記載され、本実施例に未記載の事項は特段の事情がない限り本実施例にも適用することができる。
図6は本実施例に係る、反射ミラーを有する面入射型フォトダイオードの概略断面図である。本実施例に係る面入射型フォトダイオードは、受光素子の光吸収層4の上下に接しているクラッド層において、少なくとも光の入力側にある当該クラッド層3の形状が、入力光の進行方向に対して層の幅が狭くなるテーパー状であり、当該テーパー状クラッドの外部を満たす材料の屈折率は、当該テーパー状クラッド層材料の屈折率より小さく、光の入射側と反対側に形成された受光部領域の一部に、2層以上の異なる複数の誘電体膜と複数の金属膜が積層された反射ミラー17を有する。
本実施例に係る面入射型フォトダイオードは、基板1(例えばInP基板)上に形成された、n型InPのnコンタクト層2、n型InGaAlAsの下クラッド層3、アンドープのInGaAsの光吸収層4、p型InGaAlAsの上クラッド層5、p型InGaAsのpコンタクト層6、ポリイミドなどの低屈折率材料層12、SiN、SiO2などの誘電体膜からなる保護膜8、p電極9、n電極10、金属・誘電体多層膜ミラー17から構成される。
基板側から入射した入力光11は、光吸収層4に入射して吸収される。その後、吸収されなかった光は金属・誘電体多層膜ミラー17で反射されて、再び光吸収層4で吸収される。これにより、感度が更に向上する。ここでは、PINフォトダイオードについて記載したが、受光部は、アバランシェフォトダイオード構造でもよい。ここで用いる金属・誘電体多層膜ミラー17は、例えば、SiN/SiO2/Ti/Pt/Ti/Pt/Auから構成される高反射ミラーである。
本実施例においても、高速、高感度並びに入力光に対する光学位置合わせトレランスの大きな面入射型フォトダイオードを提供することができる。また、ミラーを設けたことにより、入力光の吸収量が増加するため更に高感度化を図ることができる。
第3の実施例について図7を用いて説明する。なお、実施例1又は2に記載され、本実施例に未記載の事項は特段の事情がない限り本実施例にも適用することができる。図7は、本実施例に係る面入射型フォトダイオードの概略断面図である。実施例に係る面入射型フォトダイオードは、受光素子の光吸収層4の上下に接しているクラッド層において、少なくとも光の入力側にある当該クラッド層3の形状が、入力光11の進行方向に対して層の幅が狭くなるテーパー状であり、当該テーパー状クラッドの外部を満たす材料の屈折率は、当該テーパー状クラッド層材料の屈折率より小さく、入力光が基板側から入射され、当該基板にレンズが形成されている。
本実施例に係る面入射型フォトダイオードは、基板1(例えばInP基板)上に形成された、n型InPのnコンタクト層2、n型InGaAlAsの下クラッド層3、アンドープのInGaAsの光吸収層4、p型InGaAlAsの上クラッド層5、p型InGaAsのpコンタクト層6、ポリイミドなどの低屈折率材料層12、SiN、SiO2などの誘電体膜からなる保護膜8、p電極9、n電極10、基板1に形成された集積レンズ18から構成される。
集積レンズ18により、受光部に入射時のビームスポットサイズを小さくでき、実施例1で述べたテーパー状メサ構造による受光径の拡大に加えて、光学位置合せトレランスを大幅に改善できる。この点を定量的に検討するために、光学位置合せトレランスについて計算を行った。その結果を図8に示す。
図8は受光径拡大とレンズ集積による光学位置ずれトレランス拡大効果を説明する図である。計算条件として、受光径15が15μmと20μmの2種類のフォトダイオード(Photodiode:PD)を考える。両PDに集積レンズの無い場合とある場合におけるPDの位置ずれに対する光結合損失の計算結果を、それぞれ図8(a)と(b)に示す。集積レンズは、レンズ口径:80μm径、レンズ曲率:0.008μm−1と仮定した。
集積レンズの無い場合、受光径15が15μmと20μmの光位置合せトレランスの差は±2.5μmである。これは、受光半径の差の2.5μmと一致する。一方、集積レンズのある場合の両PDの位置合せトレランスの差は±10μmと、集積レンズのない場合に比べて4倍である。このように、受光径の拡大とレンズ集積を組合せることにより、受光径の差以上に光位置合せトレランスを改善できることがわかる。
本実施例においても、高速、高感度並びに入力光に対する光学位置合わせトレランスの大きな面入射型フォトダイオードを提供することができる。また、入力光に対する集積レンズを設けることにより、受光径が拡大し、更なる感度の向上および入力光に対する光学位置合わせトレランスの改善を図ることができる。
第4の実施例について図9を用いて説明する。なお、実施例1〜3のいずれかに記載され、本実施例に未記載の事項は特段の事情がない限り本実施例にも適用することができる。図9は本実施例に係る受信モジュールの概略断面図である。本実施例に係る受信モジュールは、実施例1〜3で説明した面入射型フォトダイオードの少なくとも一つを搭載する。
本実施例に係る受信モジュールは、光ファイバ19、レンズ20、電気増幅回路21、面入射型フォトダイオード22、コンデンサー23、信号用リードピン24、バイアス用リードピン25、これらを含むCANパッケージ26から構成される。
本実施例によれば、光ファイバ19、レンズ20を通過した光27と面入射型フォトダイオード22の位置合せが容易になり、受信モジュールの組立て時間ならびに工数の減少が可能であり、組立てコストを低減することができる。
面入射型の高速かつ高感度のフォトダイオードは、高速かつ高感度を満足していることが容易な導波路型フォトダイオードに比べて、安価なパッケージに適している。さらにモジュール組立て時における光学的位置合せトレランスが大きいため、組立てが容易で、組立コストの低減が可能になる。また、光通信容量が増加するにつれ、多チャンネル(多波長)化による光通信システムが進むにつれ、光デバイスのアレイ集積化が重要技術になる。導波路型フォトダイオードと比較して、面入射型フォトダイオードは、面入射型のアレイ化に適しており、集積度に関して有利である。本発明に関する光学的位置合せトレランス拡大を行えば、さらなる、低コスト化、高密度集積化が容易になる。
1:基板、2:nコンタクト層、3:下クラッド層、4:光吸収層、5:上クラッド層、6:pコンタクト層、7:ポリイミド層、8:保護膜、9:p電極、10:n電極、11:入力光、12:低屈折率材料層、13:損失光、14:接合径、15:受光径、16:メサ構造頂上の直径、17:金属・誘電体多層膜ミラー、18:集積レンズ、19:光ファイバ、20:レンズ、21:電気増幅回路、22:面入射型フォトダイオード、23:コンデンサー:24:信号用リードピン、25:バイアス用リードピン、26:CANパッケージ、27:光。
Claims (5)
- 光吸収層と、前記光吸収層の上下に接してそれぞれ設けられた第1クラッド層及び第2クラッド層と、積層された前記各層の周辺に設けられた低屈折率材料層とを有する面入射型フォトダイオードにおいて、
前記光吸収層に対して光の入力側にある前記第1クラッド層の形状が、入力光の進行方向に対して前記第1クラッド層の幅が狭くなるテーパー状であり、
前記低屈折率材料層の屈折率は、テーパー状の前記第1クラッド層の屈折率より小さいことを特徴とする面入射型フォトダイオード。 - 請求項1記載の面入射型フォトダイオードにおいて、
前記第1クラッド層の厚さは、前記第2クラッド層の厚さより厚いことを特徴とする面入射型フォトダイオード。 - 請求項1記載の面入射型フォトダイオードにおいて、
前記第2クラッド層は、前記光吸収層より幅が広いことを特徴とする面入射型フォトダイオード。 - 請求項1記載の面入射型フォトダイオードにおいて、
前記第2クラッド層に対して光の入射側と反対側に、2層以上の異なる複数の誘電体膜と複数の金属膜が積層された反射ミラーを有することを特徴とする面入射型フォトダイオード。 - 請求項2記載の面入射型フォトダイオードにおいて、
前記第1クラッド層、前記光吸収層、前記第2クラッド層は順次基板上に設けられており、
前記基板には前記光を集光する集積レンズが設けられていることを特徴とする面入射型フォトダイオード。
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