JP5277317B2 - 荷電粒子顕微鏡 - Google Patents

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Description

本発明は荷電粒子顕微鏡に係り、特に試料上に形成された回路パターンの寸法や形状の測定或いは検査する技術に関する。
走査型電子顕微鏡に代表される荷電粒子顕微鏡は、ナノメートルオーダーの高分解能で試料を観察することの可能な装置である。
近年、半導体デバイスのプロセスルールの微細化に伴い、製造工程で発生するナノメートルオーダーのプロセス欠陥を管理することが歩留まりの点で必要となっていることから、イマージョンレンズを用いた高分解能の走査型荷電粒子顕微鏡技術がプロセスモニタリング装置に応用されている。
一方で、プロセスモニタリング装置は製造工程で用いる装置であり、高いスループットでの自動観察が要求される。スループットを高速化するための方法として、偏向レンズを用いて一次荷電粒子線の軌道を偏向して観察箇所を移動する方法(以下、イメージシフトと呼称)がある。イメージシフトは、一次荷電粒子線の軌道をレンズの軸からずらしていることから、軸外収差の増大により分解能が劣化するため、ミリメートルオーダーの視野移動には適さないが、マイクロメートルオーダーの視野移動では分解能劣化の影響は少ないので、マイクロメートルオーダーの視野移動を頻繁に実行するプロセスモニタリング装置においては多用されている。
一般にイメージシフトに用いる偏向器は上下二段で構成され、上段偏向器では軸外に軌道を偏向し、下段偏向器で軌道を振り戻すように偏向することで対物レンズの軸中心にビームを通過させることにより軸外収差を低減させている。前述の上段偏向器と下段偏向器の偏向量の比(以下、上下段比と呼称)は前述の対物レンズによる一次荷電粒子線の回転作用を受けることでイメージシフトの偏向量によって最適な分解能が得られる条件が変化するため、イメージシフトの偏向条件の変化に合わせた上下段比を再設定する、もしくはイメージシフト偏向器とは別の偏向器を用いて最適な上下段比時の一次荷電粒子線の軌道となるように偏向することが必要となる。さらに、製造工程で用いるプロセスモニタリング装置では自動観察が要求されるため、イメージシフトの偏向量に合わせた前述の条件を自動で設定することが必要とされる。
そのため、図2に示すような調整データを取得している。図2では、イメージシフトの上下段比は固定値を用いる場合の、イメージシフトの変化によって変化する光学軌道のずれを光学軌道補正器を用いて補正したときの補正値をイメージシフト量に関連付けて格納している。動的なフォーカスの制御は一系統のフォーカス系にて制御されるため、イメージシフトの上下段比はイメージシフトのみの関連付けでよい。
また、イメージシフト偏向時に最適な分解能が得られる一次荷電粒子線の軌道を自動設定する技術として、走査領域の移動量の関数として対物レンズの軸外収差を数式化し、その数式に従い2段偏向器の偏向角を制御する技術が特許文献1(特開平10−247465号)に開示されている。
特開平10−247465号公報
プロセスモニタリング装置に用いる荷電粒子顕微鏡に求められるスループットの要求に対応するために、電磁レンズに静電レンズを重畳させた電磁界重畳レンズを用いて、該電磁界重畳型対物レンズにおいて、電磁レンズを制御しつつ、静電レンズにて動的にフォーカスを制御する方法が有効となる。しかし、前記の制御を実施すると、以下の課題が発生する。
(1)イメージシフト時に、磁界レンズの回転作用により、レンズ中心から軌道がずれる。この軌道のずれを補正するコイルの励磁条件が電磁レンズでフォーカスした場合と静電レンズの場合とで異なる。補正量の回転成分が電磁レンズの場合には、高さ方向の変化に対して磁界の強度が変化するために回転がキャンセルされる方向に作用するが、静電レンズの場合には、磁界の強度が変化しないため、高さ方向の変化に対して回転成分がキャンセルされる作用が発生しない。また、補正精度は分解能に影響を与えるため、高分解能化を目的とした荷電粒子顕微鏡においては高精度補正が要求される。
(2)静電レンズと電磁レンズのレンズ中心を完全に一致させることができず、荷電粒子線を複数のレンズ中心に同時に通過させることは困難であるため、ひとつのレンズ中心を通すことになる。このとき、荷電粒子線をレンズ中心に合わせた系にてフォーカスを変化させた場合はフォーカス変化時に同一の箇所で発生しないが、これとは別の系でフォーカスを変化させた場合、視野の移動が発生することになる。また、視野ずれはイメージシフトによって方向が変化する。この視野ずれは、画像を取得しながら、その先鋭度判定によって合焦点位置を判定するオートフォーカスの精度を劣化させる要因となる。
(3)前述の(1)(2)の現象は、装置ごとに振る舞いが異なる。これは、たとえば装置の組み立て精度にも起因するため、全く同一の振る舞いの装置を作成することは困難である。また、レンズ中心を通すための補正条件が外乱などの環境変化によって長期的には安定しないことが知られている。
上記特許文献1に開示の技術においては、これらの調整を論理式により補正するものであり、前述(3)の項目を満たすことができない。
前述の課題を解決するために、以下の手段を有する荷電粒子顕微鏡を提供する。
(1)アライナコイルの出力を、対物レンズのコイル電流と電極印加電圧、加速電圧およびイメージシフトコイルの入力値によって決定する。
(2)レンズ中心を通したフォーカス系以外にてフォーカスを振る場合に発生する視野ずれを抑制するために、イメージシフト条件を動的に変化させて視野ずれを止めるためのフィードバック条件を対物レンズのコイル電流と電極印加電圧、加速電圧およびイメージシフトコイルの入力値によって決定する。
(3)アライナコイル出力値の決定に用いる演算手法に、装置の代表条件での調整データを元に多変量データによる補間によって算出するためのテーブルと演算手段を(1)(2)に対して準備し、テーブルのデータの有効性をチェックする機能を有する。
本発明をプロセスモニタリング装置に適用すれば、スループットの向上と取得画像の分解能劣化の抑制を両立する荷電粒子顕微鏡を提供することが可能となる。また、プロセスモニタリング装置以外の用途の顕微鏡に適用した場合においても、分解能劣化のない顕微鏡像を簡便に取得する荷電粒子顕微鏡を提供することが可能となる。
実施例1で示す走査電子顕微鏡の制御フロー図。 イメージシフトの偏向量を決定に用いる調整データを示す図。 実施例1で示す走査電子顕微鏡の概略構成図を示す図。 電磁型対物レンズおよび静電型対物レンズの制御値を決定するテーブル。 a)、b)は、イメージシフト偏向条件をパラメータとしたときの光学軌道補正器X、Y制御電流値の挙動を示す図。 実施例2で示す走査電子顕微鏡の概略構成図を示す図。 実施例3で示す走査電子顕微鏡の概略構成図を示す図。 実施例3で示す走査電子顕微鏡の制御フロー図。 視野ずれ補正量の算出に用いる補正値のテーブル。 補正データの信頼性チェック画面の一例を示す図。 補正データの信頼性チェック時の動作シーケンスの一例を示す図。
以下に本発明の最良の形態を、図面を参照しながら説明する。
実施例1として、電磁界重畳型対物レンズの電磁レンズと静電レンズの両者を変化させて光学軌道を補正する実施例について示す。
図3には本実施例の走査電子顕微鏡の概略構成図を示す。図3に示す走査電子顕微鏡は、電子光学系鏡筒1、電子光学系鏡筒1内の各種動作電圧・駆動電流を供給するための電源ユニット2、電源ユニット2を制御するディジタル回路ユニット3の制御値を指示するホストコンピュータ4により構成される。
電子光学系鏡筒1は、一次電子線11を発生させる電子源21、試料33上に一次電子線11を集束させる電磁型対物レンズ30および電磁型対物レンズ30の磁極の一部を絶縁板32によって電磁型対物レンズ30から電気的に絶縁した磁極31、絞り23を通過する一次電子線11の割合を制御する第一のコンデンサレンズ22、対物レンズ30に対して一次電子線11の入射を適切な範囲に集束する第二のコンデンサレンズ24、試料33に印加した電圧と同電位の電圧を印加することのできる電極31、一次電子線11を試料33の平面上を二次元走査する第一の走査偏向器25および第二の走査偏向器26、走査領域の中心を移動する第一のイメージシフト偏向器27および第二のイメージシフト偏向器28、光学軌道の微調整を行う光学軌道調整器29、一次電子線11が試料33上に照射されたときに発生する二次電子等の二次信号12を検出する二次信号検出器35、試料33を固定する試料ステージ34、シールド電極36、試料の高さを計測する高さ計測センサ38、などにより構成される。磁極31には電磁型対物レンズ30を構成する磁路(図示せず)とは独立に電圧を印加することができ、磁極31に印加された電圧によって電界レンズを形成し、電磁型対物レンズ30と磁極31を組み合わせることにより電磁界重畳レンズとして作用させることができる。
ここで、電磁型対物レンズ30と磁路と磁極31とから構成される対物レンズは、イマージョンレンズである。第一の走査偏向器25、第二の走査偏向器26、第一のイメージシフト偏向器27、第二のイメージシフト偏向器28、および光学軌道調整器29は走査平面に対して互いに直交する方向の走査に対応するため、X方向とY方向の偏向器および調整器を重ねて配置しており、X方向およびY方向が独立に制御可能となっている。高さ計測センサ38は、一次電子線11の試料照射点近傍の試料高さを随時計測する。その計測値は装置の基準位置からの距離に換算され、ディジタル回路ユニット3を介してホストコンピュータ4に転送される。基準位置はどのような位置を取ってもよく、たとえば装置の動作を保証する試料高さの中央位置を基準位置としてもよい。試料ステージ34は、試料33に入射する一次電子線11の入射方向に対して垂直な面内の直交座標系の二方向を独立に移動させることができる。試料ステージ34は、ホストコンピュータ4が指示した観察位置の座標に試料33を移動させることができる。また、試料33とシールド電極36には同電位を印加することができる。
電源ユニット2は、電子光学鏡筒1の各構成部品の制御電源の集合であって、電子源21の電圧制御電源51、第一の集束レンズ22の制御電源52、第二の集束レンズ24の制御電源53、第一の走査偏向器25の制御電源54、第二の走査偏向器26の制御電源55、第一のイメージシフト偏向器27の制御電源57、第二のイメージシフト偏向器28の制御電源58、光学軌道調整器29の制御電源56、対物レンズ30のコイル電流制御電源60、磁極31に印加する電圧制御電源59、試料33およびシールド電極36に印加する電圧制御電源61により構成される。
ディジタル回路ユニット3は電源ユニット2の動作を制御する回路の集合であって、電源ユニット2内のそれぞれの制御電源に対して制御回路が割り当てられている。ホストコンピュータ5は、ディジタル回路ユニット3内の各制御回路に割り当てたディジタル値に基づいて電源ユニット2内の各制御電源の動作を制御することができる。
取得画像は、一次電子線11の照射によって試料19から発生した二次電子等の二次信号12を二次信号検出器35にて検出し、アナログ−ディジタル変換器37にて検出強度をディジタル値に変換した後、ホストコンピュータ5にディジタル値を転送し、このディジタル値の情報を走査順に並べることによって形成される。
図1に、ホストコンピュータ5の内部プログラムにおいて実行される走査電子顕微鏡の制御フロー図を示す。まず、「電子線加速電圧の設定」101により観察時の電子線加速電圧が設定される。次に、「試料をステージに導入」102により試料をステージ上に配置し、「平均試料高さの測定」103により平均試料高さが得られる。ここで、平均試料高さとは観察試料の高さ分布の平均値であり、試料面内の代表位置を高さ計測センサ38で計測した平均値のことである。電子線加速電圧と平均試料高さから、電磁型対物レンズの設定値が算出され、「電磁型対物レンズの設定」104により制御回路80に制御値が割り当てられ、電磁型対物レンズ30が制御される。設定値の算出方法については後で記載する。目標観察位置に移動するために、「ステージの移動」105が実行され、目標観察位置に到達した時点で「ステージの停止」106によりステージが停止する。このとき、ステージ停止位置と目標観察位置には誤差が生じるため、「目標観察位置と停止位置の誤差を算出」107によって算出された誤差をもとに、「イメージシフト値の設定」108によって制御回路77および制御回路78に制御値を割り当て、第一のイメージシフト偏向器27および第二のイメージシフト偏向器28を制御することで、電子線を偏向させて前記誤差を修正する。
また、前記107、108の動作に並行して、「試料高さの計測」109によって、ステージ停止位置での試料高さを計測し、「静電型対物レンズの設定」110によって電子線加速電圧と試料高さの中央値とステージ停止後の試料高さから算出された静電型対物レンズの設定値を制御回路79に割り当て、電極31の印加電圧が制御される。これにより電子線11は試料上に集束される。「イメージシフト値の設定」108と「静電型対物レンズの設定」110が実行された後、「光学軌道調整値の設定」111により、電子線加速電圧と試料高さの中央値とステージ停止後の試料高さとイメージシフト値から算出された光学軌道調整値を制御回路76に割り当てて光学軌道調整器29が制御された後、「画像の取得」112にて観察画像が取得される。「全観察点での画像取得終了か?」113の判定シーケンスにて、「いいえ」の場合は「ステージの移動開始」105に戻ってシーケンスを繰り返し、「はい」の場合は「観察の終了、試料の取り出し」114が実行され、観察が終了する。
次に、図1にて算出される設定値の設定方法について説明する。図4には、高さ計測センサ38の計測値およびイメージシフト偏向器の偏向条件に対する電磁型対物レンズ、静電型対物レンズの制御値で決定するフォーカス条件および光学軌道補正器の制御条件を決定するために利用するテーブルの一例を示す。本実施例における例では、加速電圧Vaにおける、試料平均高さZ1、Z2、Z3の3条件、試料高さ計測値Z1、Z2、Z3の3条件、イメージシフト偏向器X制御値C1、C2、C3の3条件、イメージシフト偏向器Y制御値D1、D2、D3の3条件のそれぞれの組み合わせに対して、装置調整によって得られる、ジャストフォーカスが得られる条件となる電磁型対物レンズ制御値、静電型対物レンズ制御値、およびその条件にて一次電子線がレンズ中心を通過するように光学軌道補正器を制御したときの光学軌道補正器X制御値、光学軌道補正器Y制御値が記されている。
本テーブルは加速電圧毎に存在し、物面位置を変更して装置を運用する場合は設定する物面位置の条件毎に存在する。試料平均高さは静電型対物レンズの制御値を基準値に固定したときにジャストフォーカスが得られる対物レンズ制御値を導出する値のことである。
それぞれの関係を以下の式に示す。
Iobj=f(Ha,Vobj=G)・・・(式1)
Vobj=g(Ha,Hm)・・・・・・・(式2)
ALX=s(Ha,Hm,ISX,ISY)・・・(式3)
ALY=t(Ha,Hm,ISX,ISY)・・・(式4)
Haは試料平均高さ、Hmは試料高さ計測値、ISXはイメージシフト偏向器X制御値、ISYはイメージシフト偏向器Y制御値、Iobjは電磁型対物レンズ制御値、Vobjは静電型対物レンズ制御値、ALXは光学軌道補正器X制御値、ALYは光学軌道補正器Y制御値である。本テーブルの調整によって前述の関数の係数が決定される。特に、フォーカスを決定する電磁型および静電型対物レンズ制御値は、それぞれ従属する変数であるため、たとえば次のように調整する。(式1)から(式4)の右式はすべてHaによって決定されることから、次のように同時に取得することが可能である。
まず、高さZ1の位置に移動し,イメージシフト偏向器X制御値をC2、イメージシフト偏向器X制御値をD2(イメージシフト偏向器X、Yのそれぞれに電流が印加されていない無偏向状態)に設定した状態で、静電型対物レンズ制御値を基準値Gに設定して電磁型対物レンズでフォーカスを調整してジャストフォーカスが得られる電磁型対物レンズ制御値A1と、光学軌道補正器で光学軌道を調整して一次電子線がレンズ中心を通過するときの光学軌道補正器X制御値E14、光学軌道補正器Y制御値F14を得るので、これを試料平均高さZ1、観察位置での試料高さ計測値Z1、イメージシフト偏向器X制御値C2、イメージシフト偏向器Y制御値D2の時の各調整値として登録する。次に、イメージシフト偏向器の条件のみを変更して(例えば、イメージシフト偏向器X制御値C1、イメージシフト偏向器Y制御値D1に変更する)、その条件での一次電子線がレンズ中心を通過するときの光学軌道補正器X制御値E11、光学軌道補正器Y制御値F11を得る。フォーカス条件は試料平均高さと試料高さ計測値を変更することで変化するため、ここでは先に得た設定値(GおよびA1)を使用する。同一の試料平均高さと試料高さ計測値での、各イメージシフト条件での調整データを取得後は、試料平均高さをZ1に固定した状態で試料高さを変化させて、試料高さ計測値をZ2およびZ3と変化させて、フォーカス調整を静電型対物レンズにて実施し、そのときの静電型対物レンズ制御値G+G1およびG+G2を得る。各フォーカス条件におけるイメージシフト時の光学軌道補正器の調整値は前述と同様の方法でイメージシフトを変化させて取得する。これらの調整を平均試料高さZ2、Z3においても同様に実施し、平均試料高さZ1、Z2、Z3の3条件、試料高さ計測値Z1、Z2、Z3の3条件の組み合わせに対してテーブルを完成させ、このテーブルの値から(式1)〜(式4)の係数を決定する。ここで、Z1、Z2、Z3を装置の動作保証範囲の試料高さの最小値、中央値、最大値の組み合わせとし、C1、C2、C3およびD1、D2、D3をそれぞれイメージシフト偏向器の動作範囲の最小値、無偏向値、最大値とすると、前記の算出は内挿によってのみ実施されるため、入力値に対して調整によって得られるはずの出力値と算出によって得られる出力値との誤差が小さくなり都合が良い。
なお、本実施例では、各入力条件を3条件として調整を実施しているが、調整を実施する試料高さは3条件に限らず、フォーカス設定の要求精度と補正関数に応じて条件数は適宜変更されるものである。光学軌道補正器XおよびYの調整に関しては、本テーブルに記載されている入力値が制御しうる最小値、中央値、最大値の組み合わせの場合、装置として設定されうる各入力値はこのテーブルに記載される入力値の最小値以上最大値以下の値をとることになり、入力値がテーブルに記載された値以外の場合の出力値の算出は内挿によって得られる。ここで重要なのは、対物レンズや偏向器の寸法公差や組み立て公差は、前述の式、特に光学軌道補正器の制御に非対称性を発生させる因子となることである。この非対称性は発生原因によって補正関数が異なるため、これらを厳密に補正すると高次の関数となり、関数の係数を決定するための調整点数が増大する。この増大を回避するためには、例えば前述の関数にスプライン関数を導入すればよい。スプライン関数は関数全体に導入してもよいし、対称成分に厳密に決定した関数を必要とする場合は非対称成分にスプライン関数を導入して、対称成分と非対称成分の和としてもよい。
以上の制御の関係から、電磁型対物レンズ電流値、静電型対物レンズ電圧値、光学軌道補正器X、Y制御電流値をモニタすると、試料高さを固定の状態にして、ジャストフォーカスが得られるように電磁型対物レンズ電流値と静電型対物レンズ電圧値を変化させたときの光学軌道補正器X、Y制御電流値を異なるイメージシフト条件(イメージシフト偏向器X、Yのどちらかのみが異なる場合でもよい)にて取得すると、例えば図5に示すように電磁型対物レンズの電流値に対する光学軌道補正器X、Y制御電流値がイメージシフト条件に対してそれぞれ異なる挙動を示すことが確認できる。
なお、本テーブルに記載されている入力値が制御しうる最小値と最大値を含んでいなくてもよく、その場合のテーブルに記載された入力値以外の場合の出力値の算出は内挿および外挿によって得られることとなるが、外挿によって得られる出力値が設定されるべき理想の制御値に対するずれ小さく、分解能劣化に大きな影響を与えない範囲であれば問題ない。例えばその許容範囲を分解能劣化10%以内、などと規定すればよい。
以上に記載の制御によって、光学軌道調整器29を適切に制御することが可能となり、分解能劣化のない鮮明な画像を得ることができた。
実施例2として、走査偏向とイメージシフト偏向を同一の偏向器にて実施する構成としてもよい。本実施例の構成を図6に示す。本実施例の構成では、走査偏向とイメージシフト偏向を同一の偏向器にて実施する構成である。つまり,本構成は実施例1記載の第一の走査偏向器25、第二の走査偏向器26、第一のイメージシフト偏向器27および第二のイメージシフト偏向器28を、第一の偏向器39と第二の偏向器40に置き換えた構成となっている。第一の偏向器39は第一の偏向器の走査制御電源62と第一の偏向器のイメージシフト制御電源64の加算値、第二の偏向器の走査制御電源63と第二の偏向器のイメージシフト制御電源65の加算値によって制御される。
ここで、前述の走査制御電源62および63はそれぞれ周期が異なり、表示画像の観察範囲に対して振幅が変化する交流電流成分を出力、イメージシフト制御電源64および65は表示画像の観察中心によって変化する直流電流成分を出力し、これらを加算して走査偏向電流の中央値を変化させることでイメージシフトを実現する。他の装置構成および調整データの取得方法は実施例1と同様であるため、説明を省略する。
この構成では、偏向位置がすべて偏向器にて実施されるため、イメージシフト偏向時の光
学軌道だけでなく、走査偏向時の光学軌道に対してもイメージシフト偏向時の補正関数で
最適化することが可能となる。
なお、本実施例では偏向器を制御する交流成分電流と直流成分電流を独立に制御し、これを加算する方式であるが、同様の偏向器の制御電流を形成することが可能であるならば、例えばディジタル制御部にて制御値として用いている交流成分制御値と直流成分制御値の加算値を制御電源に直接入力して制御する構成においても同等の効果が得られる。また、走査偏向制御電流とイメージシフト偏向制御電流を重畳させることが可能な偏向器を2つ配置し、それぞれを実施例1に記載の構成のように走査偏向器およびイメージシフト偏向器として独立に使用してそれぞれの偏向器毎に光学軌道を最適化することもできる。
以上に記載の制御によっても、光学軌道調整器29が適切に制御されることによって分解能劣化のない鮮明な画像を得ることができた。
実施例3として、複数の静電レンズを対物レンズとして用いた場合の、フォーカス変化時の試料へのビーム着床位置の変化を低減させる実施例について説明する。
図7に本実施例の走査電子顕微鏡の概略構成図を示す。本装置構成は、実施例1記載の装置構成に対して、ビーム着床位置制御用に新たに制御回路82が追加されている。制御回路82の制御値をそれぞれ制御回路77および制御回路78の制御値に加算して新たな制御値として制御電源57、制御電源58の制御に利用される。また、本実施例においては、対物レンズの役割としてフォーカス制御に用いる静電レンズは磁極31への電圧の印加によって作用するレンズを用いて高さ計測センサ36が計測した高さに対応するフォーカス条件を設定するレンズ、試料33とシールド電極36への電圧の印加によって作用するレンズを用いて前記の磁極31への電圧の印加によって作用するレンズでの設定では合わせきれないフォーカスを調整するレンズ、の2系統の静電レンズを有する。他の装置構成は実施例1と同様であるため、説明を省略する。
図8にホストコンピュータ5の内部プログラムにおいて実行される走査電子顕微鏡の制御フロー図を示す。「電子線加速電圧の設定」101から「静電型対物レンズの設定」110までのフローは、実施例1の図1に記載の制御フローと同様であるため、説明を省略する。「イメージシフト値の設定」108と「静電型対物レンズの設定」110が実行されると、フォーカス判定シーケンスが実行される。フォーカス判定シーケンスでは、フォーカス条件を変化させながら画像を取得し、取得した画像の先鋭度からジャストフォーカスと予想されるフォーカス条件を算出し、そのフォーカス条件を設定する動作を実行する。
以下、フォーカス判定シーケンスの流れを説明する。「試料印加電圧を変化」115を
実行後、「試料印加電圧の変化分の視野ずれ量をイメージシフト値に加算」116のシーケンスを実行することにより、試料印加電圧の変化時に発生する視野ずれ量をあらかじめホストコンピュータ4に格納されている補正テーブルのデータをもとに算出した値を制御回路82に割り当てて制御電源57および58が制御される。なお、上記の「試料印加電圧を変化」115は、実施例1で述べたように、電圧制御電源61から試料33およびシールド電極36に印加する電圧を変化させて行うものとする。「光学軌道調整値の設定」111では116にて再設定されたイメージシフト値に対応する光学軌道調整値が設定される。その後、「フォーカス判定画像の取得」117にて画像を取得後、「フォーカス判定画像取得終了か?」118にて未終了の場合は115のシーケンスに戻って116、111、117を繰り返す。118のシーケンスにて終了の場合は「ジャストフォーカス条件Vjustの算出」119のシーケンスを実行し、得られたフォーカス判定画像の評価値から合焦点位置と判定する試料印加電圧Vjustを算出する。得られたフォーカス条件の算出値は、「試料印加電圧Vjustの設定」120のシーケンスでの試料印加電圧の設定値Vjustに反映される。試料印加電圧を初期値に対して変更すると、視野ずれが発生するため、「試料印加電圧Vjust時の視野ずれ量をイメージシフト値に加算」121のシーケンスにて、発生する視野ずれ分を戻すようなイメージシフト値を加算する。このとき、最適な光学軌道を通る条件が変化するので、「光学軌道調整値の設定」122のシーケンスでは、121にて設定されたイメージシフト値に対応する光学軌道調整値が設定された後、「画像の取得」112が実行される。本実施例における光学軌道調整値の設定方法は実施例1に記載の方法と同一なので説明を割愛する。「全観察点での画像取得終了か?」113の判定にてまだ観察すべき箇所が残っている場合は、「試料印加電圧の初期化」123を実行した後105以下の動作を繰り返し、113の判定にて観察すべき箇所がない場合は「観察の終了、試料の取り出し」114を実行し、観察を終了する。
図9には、前記116および前記121の視野ずれ補正量の算出に用いる補正値のテーブルの一例を示す。本実施例では、加速電圧Vaにおける、平均試料高さZ1、Z2、Z3の3条件、試料高さ計測値Z1、Z2、Z3の3条件、イメージシフト偏向器X制御値C1、C2、C3の3条件、イメージシフト偏向器Y制御値D1、D2、D3の3条件のそれぞれの組み合わせに対して、装置調整によって得られる視野ずれ補正X制御値、視野ずれ補正Y制御値が記されている。つまり、入出力の関係は、平均試料高さ、試料高さ計測値、イメージシフト偏向器X制御値、イメージシフト偏向器Y制御値が入力値、視野ずれ補正X制御値、視野ずれ補正Y制御値が出力値である。実施例1の図4のテーブルと同様、本テーブルは加速電圧毎に存在し、物面位置を変更して装置を運用する場合は設定する物面位置の条件毎に存在する。テーブルを用いた出力値の算出方法は実施例1の図4に記載したテーブルを用いた算出方法と同一であるので説明を割愛する。
以上に記載の制御によって、視野ずれを発生させることなくフォーカス判定を実施することができ、その結果フォーカス判定を誤ることなく、鮮明な画像を得ることができた。
実施例4として、光学軌道補正テーブルの修正の要否の判断基準を設けた運用について記載する。装置構成および光学軌道の補正方法に関しては実施例1もしくは実施例2に記載の内容と同じであるので説明を割愛する。
図10には、補正データの信頼性チェック画面の一例を示した。補正データチェック画面141は、OKコマンドボタン142、Cancelコマンドボタン143および信頼性の判定表示画面144から構成されている。前記補正データチェック画面141が表示されると、補正データから得られる算出値と実測値の相対的なずれから補正データの信頼性をチェックするシーケンスが動作する。
図11には、本実施例の補正データの信頼性チェック時の動作シーケンスの一例を示した。まず、「第一のイメージシフト確認位置に移動」151が実行されると、「光学軌道の調整値Ea、Faを補正テーブルから算出」152によって、第一のイメージシフト確認位置における補正テーブルから算出された補正値を得る。補正データチェック画面141に「光学軌道の調整が終了したらOKを選択してください」と表示されるので、手動調整にて「光学軌道の調整値Eb、Fbを調整から取得」153を実行する。前記OKコマンドボタン142をクリックすると、「第二のイメージシフト確認位置に移動」154が実行され、「光学軌道の調整値Ec、Fcを補正テーブルから算出」155によって、第二のイメージシフト確認位置における補正テーブルから算出された補正値を得る。補正データチェック画面141に「光学軌道の調整が終了したらOKを選択してください」と表示されるので、手動調整にて「光学軌道の調整値Ed、Fdを調整から取得」156を実行し、前記OKコマンドボタン142をクリックすると、「(Eb−Ea)−(Ed−Ec)<Ethかつ(Fb−Fa)−(Ed−Ec)<Eth」157判定シーケンスが実行される。ここでは次に記載する式5および式6を満足するかを判定する。
(Eb−Ea)−(Ed−Ec)<Eth・・・・(式5)
(Fb−Fa)−(Ed−Ec)<Eth・・・・(式6)
EthおよびFthは、あらかじめ設定された値で調整値のずれの許容値を意味する。
式5および式6を満たせば補正は必要なしと判断され、「判定に「正常」を出力」158を動作させる。一方、式5および式6を満たさない場合、「判定に「再調整要」を出力」159を動作させ、調整データの再調整が必要である旨をユーザに告知する。
以上の実施によって、調整データの信頼性を容易に確認することが可能となった。
1…電子光学系鏡筒、2…電源ユニット、3…ディジタル回路ユニット、4…ホストコンピュータ、11…一次電子線、21…電子源、22…第一のコンデンサレンズ、23…絞り、24…第二のコンデンサレンズ、30…電磁型対物レンズ、31…磁極、32…絶縁板、33…試料、25…第一の走査偏向器、26…第二の走査偏向器、27…第一のイメージシフト偏向器、28…第二のイメージシフト偏向器、29…光学軌道調整器、35…二次信号検出器、34…試料ステージ、36…シールド電極、38…高さ計測センサ、51,59,61…電圧制御電源、52,53,54,55,56,57,58…制御電源、60…コイル電流制御電源。

Claims (9)

  1. 被計測試料を保持する試料ステージを格納する試料室と、前記被計測試料上に荷電粒子線を二次元に走査して発生する二次信号を検出して出力する荷電粒子光学鏡筒とを備えた荷電粒子顕微鏡であって、
    前記荷電粒子光学鏡筒は、前記被計測試料上に前記荷電粒子線を集束させる対物レンズと、
    前記荷電粒子線が走査される前記被計測試料上の走査領域において該走査の中心を所望の位置に設定する偏向器と、
    前記荷電粒子線を前記走査領域の中心に設定した時に発生する前記対物レンズの軸外収差を低減させる光軸調整器を有すると共に、
    前記対物レンズの軸外収差を所定値以下に制御する前記光軸調整器の制御値を格納する設定値記憶部と、前記対物レンズと前記偏向器と前記光軸調整器のそれぞれの制御値を制御する制御部とを具備してなる演算処理装置を有し、
    前記対物レンズは、電磁レンズおよび静電レンズからなる複数のレンズによって構成されるイマージョンレンズであり、
    前記設定値記憶部は、前記電磁レンズおよび静電レンズのそれぞれの制御値と前記偏向器の制御値によって決定される前記光軸調整器の制御値を格納することを特徴とする荷電粒子顕微鏡。
  2. 請求項1記載の荷電粒子顕微鏡であって、
    前記偏向器は、イメージシフト偏向器で構成される
    ことを特徴とする荷電粒子顕微鏡。
  3. 請求項1記載の荷電粒子顕微鏡であって、
    前記偏向器は、イメージシフト偏向器および走査偏向器で構成される
    ことを特徴とする荷電粒子顕微鏡。
  4. 請求項1記載の荷電粒子顕微鏡であって、
    前記試料ステージが前記被計測試料の保持機構を有すると共に、前記被計測試料の高さを測定する高さ計測装置と、
    同一被計測試料における試料高さの変化による前記対物レンズの焦点位置の変化分を静電レンズの調整によって追随させて所望の集束条件を求める手段を有することを特徴とする荷電粒子顕微鏡。
  5. 請求項4記載の荷電粒子顕微鏡であって、
    前記被計測試料に電圧を印加し、かつ該電圧を変化させることによって前記荷電粒子線が前記被計測試料上で所望の焦点位置に集束させる手段を有する
    ことを特徴とする荷電粒子顕微鏡。
  6. 被計測試料を保持する試料ステージを格納する試料室と、前記被計測試料上に荷電粒子線を二次元に走査して発生する二次信号を検出して出力する荷電粒子光学鏡筒とを備えた荷電粒子顕微鏡であって、
    前記荷電粒子光学鏡筒は、前記被計測試料上に前記荷電粒子線を集束させる対物レンズと、
    前記荷電粒子線が走査される前記被計測試料上の走査領域において該走査の中心を所望の位置に設定する偏向器と、
    前記荷電粒子線を前記走査領域の中心に設定した時に発生する前記対物レンズの軸外収差を低減させる光軸調整器を有すると共に、
    前記対物レンズの軸外収差を最小とする前記光軸調整器の制御値を格納する設定値記憶部と、前記対物レンズと前記偏向器と前記光軸調整器のそれぞれの制御値を制御する第1の制御部と、前記被計測試料に電圧を印加することにより生じる前記荷電粒子線の前記被計測試料への着床位置のずれ量を計測し該ずれ量に基づいて前記第1の制御部の制御値に補正を加える第2の制御部とを具備してなる演算処理装置を有し、
    前記設定値記憶部は、前記対物レンズの制御値と前記偏向器の制御値によって決定される前記光軸調整器の制御値を格納することを特徴とする荷電粒子顕微鏡。
  7. 請求項記載の荷電粒子顕微鏡であって、
    前記対物レンズが電磁レンズおよび静電レンズからなる複数のレンズによって構成されるイマージョンレンズである
    ことを特徴とする荷電粒子顕微鏡。
  8. 請求項記載の荷電粒子顕微鏡であって、
    前記試料ステージが前記被計測試料の保持機構を有すると共に、前記被計測試料の高さを測定する高さ計測装置と、
    同一被計測試料における試料高さの変化による前記対物レンズの焦点位置の変化分を静電レンズの調整によって追随させ、所望の集束条件を求める手段を有することを特徴とする荷電粒子顕微鏡。
  9. 請求項に記載の荷電粒子顕微鏡であって、
    前記第2の制御部は、与えられたフォーカス条件に応じて前記偏向器を制御することにより焦点位置の変化時に取得する画像の観察位置の変化を低減させる制御条件を算出し、算出された前記制御条件を基に前記与えられたフォーカス条件を所望のフォーカス条件に補正することを特徴とする荷電粒子顕微鏡。
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