JP5103532B2 - 収差補正器を備えた荷電粒子線装置 - Google Patents

収差補正器を備えた荷電粒子線装置 Download PDF

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Description

本発明は、収差補正器を備えた荷電粒子線装置に係り、特に、3次や5次等、いわゆる高次の収差を補正可能な高次収差補正器を備えた走査電子顕微鏡(SEM)、走査透過電子顕微鏡(STEM)等の走査荷電粒子線装置に関する。
走査型電子顕微鏡(SEM)やイオンビーム加工装置(FIB)などの収束荷電粒子線(プローブビーム)を用いる装置においては、プローブで試料上を走査することにより、観察画像や試料の加工を行う。これら荷電粒子線装置の分解能や加工精度は、プローブ断面の大きさ(プローブ径)によって決まり、原理的には、これが小さいほど、分解能や加工精度を高めることができる。近年、収束荷電粒子線応用装置向けの収差補正器の開発が進められ、その実用化が進んでいる。収差補正器においては、多極子レンズを用いて回転対称でない電場、磁場をビームに印加することで、プローブビームに対して逆収差を与える。これにより、光学系の対物レンズや偏向レンズなどで発生する球面収差、色収差などの各種収差をキャンセルすることができる。
従来の収束荷電粒子線応用装置の光学系においては、軸回転対称なレンズが使用されており、原則的には、各レンズの軸、絞りの軸を合わせ、対物レンズのフォーカスと非点を調整すれば、プローブ径を極小値に調整することができた。また、フォーカス調整と非点補正を行う際には、フォーカスを変えた条件でプローブの画像を取得し、画像の鮮鋭度を最低限2方向で比較しながら、鮮鋭度の一番高いところを選ぶことで調整を行っていた。
一方、収差補正器を備えた収束荷電粒子線応用装置においては、多極子レンズを用いた収差補正器によって回転対称でない電場、磁場を印加する。これにより、これらの収束荷電粒子線応用装置においては、従来の回転対称光学系では影響のない、高次の収差の影響が顕著になる。収束荷電粒子線応用装置の性能を最大限に引き出すためには、これらの収差も含めてビームに含まれる収差の種類(収差成分)と各収差成分の量を正確に計測し、収差補正器を適切に調整することで、全ての収差成分を除去しなければならない。
このための方法の1つとして、試料に入射する電子線を傾斜させて画像を取得し、画像の非点収差と焦点ずれを測定して、ビーム非傾斜時に含まれる収差を求める方法がある。この原理は透過電子顕微鏡(TEM)においては、例えば非特許文献1などにおいて開示されている。すなわち、TEMにおいては、アモルファス構造の試料像をフーリエ変換することによって現れるリングパターンを解析することによって、焦点ずれと非点収差を求める方法をとっている。しかし、収束荷電粒子線装置ではTEMのようなリングパターンを情報に持つ画像を取得することができないため、この方法をそのまま適用することはできない。この原理を収束荷電粒子線装置に適用するためには、焦点ずれと非点収差を測定するための別の手法が必要である。
一方、収束荷電粒子線装置における焦点ずれ及び非点収差を測定するための有力な手段の1つに、複数の焦点位置で画像を取得し、得られた画像の方向別鮮鋭度を評価し、鮮鋭度のピーク値から焦点ずれと非点収差を評価する方法がある。この手法は、荷電粒子線装置における自動焦点調整や自動非点収差補正方法として既に特許文献1等により公知である。
また、特許文献2には、焦点位置の検出精度を異にする評価手段を備え、異なる2つの評価値を組み合わせて自動焦点合わせを行う方法が開示されている。さらに、特許文献3には、画像鮮鋭度を計算し、画像鮮鋭殿角度成分値から適切な非点収差補正方向を選択し、非点収差補正を行なう自動非点調整の方法が開示されている。
特開2003-16983号公報 特開2005-182555号公報 特開2005-108567号公報
Uhlemann S., Haider M., "Residual wave aberrations in the first spherical aberration corrected transmission electron microscope", Ultramicroscopy 72 (1998), PP. 109 - 119
しかし、収差計測のためのビーム傾斜時の非点収差及び焦点ずれの値を、収束荷電粒子線装置における収差の測定に適用しようとすると、以下のような問題があった。
収束荷電粒子線装置における収差補正器を用いた収差補正においては、補正の主たる対象である球面収差を最終的に補正前の1000分の1から10000分の1程度までに減少させることを目的とする。この間、球面収差の減少と共に傾斜による非点収差及び焦点ずれの値も同様に変化する。収差計測の分解能はビーム傾斜時の非点収差及び焦点ずれの測定分解能に依存し、これは、非点収差及び焦点ずれの測定時の焦点間隔によって決まる。
すなわち、図13の(a)に示すように、焦点間隔Lを大きく取ると、図13の(b)のように焦点間隔Lを小さくとった場合に比較して、鮮鋭度がピークとなる焦点位置の探索精度が低下する。従って、収差補正において、補正開始から完了まで常に一定の測定分解能で傾斜による焦点ずれと非点収差を測定し、収差係数を求めることは測定精度と速度の面で合理的ではない。すなわち、収差が大きい場合に最適な測定分解能が得られるような測定条件で常に測定を行うと、収差補正が進んで収差が減少した時に、まだ完全に補正が済んでいないにもかかわらず、収差を測定により検出できなくなるため、それ以上の補正ができなくなってしまう。反対に、補正開始時から測定分解能を小さくすると、大きな収差を測定するためには収差の探索範囲(焦点位置の変化範囲)を確保するために、多数の画像が必要となる。これは測定時間の増大という問題が発生する。
また、傾斜による非点の大きさは、ビーム非傾斜時の収差の大きさの他、ビーム傾斜角によっても決まる。従って、収差が大きいうちは、少しビームを傾けただけでも像が大幅にぼけてしまう。この結果、画像鮮鋭度は図14に示すように、ピーク付近で急激に変化する。これはピーク付近での測定分解能不足と、ピーク探索に不要な裾野データの増加を招く。
以上のことから、収束荷電粒子線装置における収差計測時には、収差補正の進行に応じて適切な傾斜角と収差探索条件(焦点位置の変化幅と変化の範囲)を測定条件に設定する必要がある。
以上のような収束荷電粒子線装置における収差補正の進行に伴う測定条件の設定は、これまでオペレータが適宜設定して決定していた。しかし、これはオペレータの経験や技能に頼るところが大きく、確実なものではなかった。従って、例えば収差の大きさに対し、収差探索範囲を狭く取りすぎ、画像鮮鋭度のピーク値が探索範囲に存在せず、ピークを見つけられないために傾斜時の焦点ずれないし非点収差を適切な値に評価することができず、結果的に光学系の収差を正しく見積もることができないという問題があった。
なお、このような焦点ずれ及び非点収差計測の際に発生する、高精度化と高速化を両立する測定方法、或いはこれを達成する測定条件の設定に関しては自動焦点調整或いは自動非点調整の機能として知られている。例えば、特許文献2においては異なる2つの評価値を組み合わせて自動焦点合わせの高精度化をはかっている。しかし、この方法では、測定の度に2つの評価値を求めるために測定を2回行わなければならず、収差計測のように1回の測定において複数点での焦点測定を行う場合に測定回数が増えて現実的ではない。
また、特許文献3においては、自動非点調整のために、画像の鮮鋭度のピーク間距離から非点隔差を見積もり、非点探索範囲を決定しているが、これも非点隔差を見積もるための事前の測定が必要である。収差測定においては、傾斜ビームによる焦点ずれ及び非点収差の測定は、最終的にビーム非傾斜時の収差係数を求めるためのパラメータを決めるための作業であるから、迅速な収差補正のためにはこれらの測定回数は最小限に抑える必要がある。
また、これらの方法はどちらも傾斜ビームを前提としたものではないため、収束荷電粒子線装置における傾斜角の調整に使うことはできない。
以上のことから、本発明が解決しようとする課題をまとめると、以下のようになる。
本発明が解決しようとする第1の課題は、収差補正器を備えた収束荷電粒子線装置において、収差補正量を決定するための収差計測時に、収差の規模に応じて適切な傾斜角と焦点探索条件を設定し、高精度に収差計測を行えるようにすることである。
本発明が解決しようとする第2の課題は、収差補正を備えた収束荷電粒子線装置において、収差補正量を決定するための収差計測時の画像撮影によるタイムロスを減らし、測定の短縮化を図ることである。
本発明の代表的なものの一例を示せば以下の通りである。即ち、本発明の荷電粒子線装置は、収差補正器を含む荷電粒子光学系と、前記荷電粒子光学系の制御手段と、情報処理装置とを備え、前記情報処理装置は、前記収差補正器の収差補正信号を生成、出力し、傾斜角と方位角を変化させたビームを試料上に走査して複数枚の画像を取得し、それらの画像の非点隔差量、非点方向及び焦点ずれ量を測定し、それらの値から収差量を評価し、該評価した収差量を前記収差補正器の補正信号量及び次回収差評価時の前記制御手段の制御量にフィードバックし、前記評価した収差量が予め設定された目標値に到達するまで前記収差補正を繰り返すことを特徴とする。
本発明によれば、補正状況に応じて変化する収差の状況に合わせて常に最適な条件で収差を測定することができ、測定精度を向上させることができる。その結果、高次の収差を補正する場合における補正の精度の向上が期待できる。
本発明をSEMに適用した第1の実施例のシステム構成図。 図1の情報処理装置で実現される処理機能を示す機能ブロック図。 第1の実施例における収差補正の全体フロー図。 図3の画像取得から収差計測の詳細フロー図。 第1の実施例における操作画面を表すGUI図。 第1の実施例における画像の撮影順序を表す図。 第1の実施例に用いるソーベルフィルタの例を示す図。 非点収差がある時の画像の方向別鮮鋭度の分布を示す図。 球面収差とビーム傾斜時焦点ずれ及び非点収差との関係を示す図。 非点収差がある時の画像の方向別鮮鋭度の分布を示す図。 本発明を測長SEMに適用した第2の実施例のシステム構成図。 本発明を検査SEMに適用した第3の実施例のシステム構成図。 焦点間隔と測定分解能の関係を示す図。 傾斜角による鮮鋭度分布の差異を示す図。
本発明では、収差計測の高速化と高精度化という相反する要素を両立させるために、以下のような解決手段を提供する。
すなわち、本発明では、高精度に収差計測を行えるようにするために、収差の大きさに応じて、収差補正時の適切な傾斜角と焦点探索条件を設定する。特に、以前の収差計測結果を参考にして、次回の最適な収差計測条件を決定する。
また、本発明では、収差補正量を決定するための収差計測時の画像撮影によるタイムロスを減らし、測定の短縮化を図るために、複数の焦点位置において複数の画像を撮影する際に、収束荷電粒子線装置の焦点位置調整回数を最小とする調整方法をとる。
以下に図面を用いて、本発明の実施例を説明する。本実施例で説明する手法は走査電子顕微鏡(SEM)、走査透過型電子顕微鏡(STEM)の他、集束イオンビーム装置(FIB)にも適用可能である。
本発明の第一の実施例を、図1〜図10を参照しながら説明する。本実施例では、4極子−8極子系の電磁界重畳型収差補正器を備えた走査型電子顕微鏡(SEM)での実施形態について詳細を説明する。本実施例で説明する収差補正器は、多極子レンズを複数段備えており、高次の収差補正が可能である。また、本実施例の走査電子顕微鏡は、段差のついた標準試料を用いてSEM像を取得し、当該標準試料のSEM像を用いて収差係数を算出する点にも特徴を有する。
図1に、本実施例のSEMのシステム構成の概略を表す。図1に示すSEMは、ステージ上に設けられ試料9を保持する試料台8を備えた試料室101と、荷電粒子光学系を備え、試料9に対して介して電子線(一次荷電粒子線)を照射し、発生する二次電子ないし反射電子(二次荷電粒子線)を検出し、検出結果を二次荷電粒子信号として出力するカラム100と、荷電粒子光学系の制御手段(図示略)と、この荷電粒子光学系の制御を行うと共に、出力された二次荷電粒子信号を処理し、一次荷電粒子線の走査領域に対応する画素の二次元分布情報を取得する情報処理装置とを有する。この情報処理装置は、受け取った画像信号を用いて画像処理を行い、その結果から光学系に含まれている収差量を算出する画像処理部102と、受け取った画像信号及び収差をディスプレイに表示する出力装置103と、画像処理部で演算した収差量からカラムの制御量を決定するカラム制御部104などを備えている。
カラム100において、カラム部電子源1から出射された電子は、第1コンデンサレンズ2、偏向コイル3を通過し、収差補正器4に入射する。
次に、収差補正器4を構成する多極子の動作と、当該多極子内を通過する電子線の軌道
について説明する。収差補正器4は、光軸に沿って配置された4段の多極子レンズによって構成され、1段目と4段目の多極子レンズには静電型4極子場と8極子場が重畳される。また、2段目と3段目には、静電型4極子場と磁界4極子場が重畳される。各段の電場及び磁場の調整によって光軸上を通過する電子線の軌道をx方向、y方向独立に変化させることができる。これを用いて、1段目の静電多極子場によって入射電子線をx軌道とy軌道に分離し、2段目と3段目で電磁界重畳した4極子場を通過させることでx軌道とy軌道の収差を独立に消去し(正確には、対物レンズ7など電子光学カラム100の構成要素により発生する収差の逆収差を与える)、4段目で分離された軌道を再び元に戻す、という操作を行うことで、電子線が収差補正器内を通過する間に収差を補正することができる。球面収差についても、4段の8極子場を用いて収差を補正している。
本実施例のSEMは、対物レンズの物点へのビーム入射を対物レンズの光軸に対し傾斜できる機構を備えている。例えば、本実施例のSEMは、収差補正器上部に2段偏向器3を有しており、これによって電子ビームの中心軸が対物レンズ7の光軸に対してある傾斜角と方位角を持ったビームを作り出すことができる。ビームの傾斜角と方位角に関する情報はメモリ13内に格納され、収差係数の算出時や画像データの取得時などに参照される。
収差補正器4を通過した電子線は、第2コンデンサレンズ5を通過し、縮小される。第2コンデンサレンズ5 を通過した電子ビームは走査コイル6によって走査され、対物レンズ7によって試料台8上に設置された試料9を照射する。試料9から放出された2次電子や反射電子などの二次荷電粒子は検出器10により二次荷電粒子信号として検出され、増幅器11、AD変換器12を経て輝度分布形式の画像データとして電子光学カラム100から画像処理装置102へと出力され、最終的にメモリ13に記憶される。
画像処理装置102では、受け取った画像データを14の画像微分部で微分処理を行い、画像鮮鋭度を算出する。得られた結果はメモリ15に記憶される。収差算出部16ではメモリ15に記憶された画像鮮鋭度を元に光学系に残存する各収差の収差係数を計算する。計算結果はカラム制御装置104へ出力される。この算出された収差係数を基に、カラム制御装置104の装置制御量算出部17において、収差補正器4の多極子レンズに現在印加されている電流値ないし電圧値との差分計算により次回の測定時の補正信号が計算される。また、装置制御量算出部17では球面収差の値から次回の測定に必要なパラメータであるビーム傾斜角、対物レンズ焦点範囲を求め、これらの値から偏向コイル3の制御電流値及び対物レンズ7の焦点制御電流値も計算される。これらの結果は収差補正電源制御部18、傾斜角制御部19、対物励磁制御部20に出力され、DA変換器21、22、23を経てそれぞれカラム部収差補正器4、偏向コイル3、対物レンズ7にフィードバックされる。
図2は、図1の画像処理装置102及びカラム制御部104による収差係数の演算及び収差補正の動作を実行した場合に、情報処理装置で実現される処理機能を示す機能ブロック図である。画像処理装置102は、試料へのビーム入射傾きと方位角を変化させたビームを試料上に走査して複数枚の画像を取得する画像取得部1021と、取得した複数枚の画像の非点隔差量、非点方向及び焦点ずれ量を測定する測定処理部1022と、測定により得られた非点隔差量、非点方向及び焦点ずれ量の値から収差補正係数を演算する収差係数演算部1023を備えている。106はディスプレイであり、画像処理装置102及びカラム制御部104が受け取った画像信号及び収差を表示したり、使用者がカラム制御部104に初期値や設定条件を入力するのに使用される。
また、カラム制御部104は、画像処理装置102で得られた収差補正係数と目標値との関係から収差補正の継続の要否を判定する収差補正要否判定部1041と、収差補正を行なう場合に各収差係数の値が小さくなるような測定条件を算出する測定・再測定条件算出部1042と、非点収差、焦点ずれの測定を含む最適な収差測定条件を決定するための情報を与えるテーブル1043と、測定・再測定条件算出部1042の出力に基き信号を生成する収差補正処理部1044とを備えている。収差補正処理部1044は、制御電源の出力電圧・電流値(すなわち収差補正器の多極子レンズに対する印加電圧や励磁電流)を計算する。さらに、フォーカス変化時の焦点範囲や傾斜角の制御信号も生成する。これらの信号により、電子光学カラム100の収差補正器を含む荷電粒子光学系がフィードバック制御される。画像処理装置102及びカラム制御部104は、目標とする高次の収差補正が得られるまで、評価した収差量を次回の測定のために、収差補正器のみならず偏向器や対物レンズの制御にもフィードバックし、再測定の動作を複数回繰り返す。このような操作を繰り返して、荷電粒子光学系の対物レンズや偏向レンズなどで発生する球面収差、色収差などの各種の収差をキャンセルする。
画像処理装置102及びカラム制御部104の動作は、情報処理装置内のメモリ空間上に展開されたソフトウェアをプロセッサが実行することにより実現される。メモリ上に展開されるソフトウェアは、通常は、情報処理装置の外部記憶装置の内部に格納される。
次に、本実施例のSEMにおいて収差補正を行う手順について図3、図4を用いて説明する。
図3に、画像処理装置102及びカラム制御部104による収差補正の開始から終了までの処理フロー図を示す。まず、前準備として、ステージを移動してフォーカス合わせ及び非点調整に用いる試料9を走査して、通常の光軸合わせ(STEP1)を行い、初回測定時の傾斜角及び焦点範囲の条件設定を行う。この時の測定条件は、シミュレーションの結果などから値を決め、カラム制御装置104を通して装置にセット(STEP2)する。この状態で装置が画像を取得し(STEP3)、収差計測(STEP4)を行い、測定値が目標とする値に達しているかを判断する(STEP5)。ここで、もし既に収差係数が目標値以下であると判断された場合、補正動作を終了する。
一方、収差係数がまだ目標値を上回っている場合は、収差補正器4による収差補正動作に入る。収差補正は、得られた収差係数からこの収差を相殺するような逆収差を発生させるために収差補正器4に印加する電圧値及び電流値を決定し(STEP6)、決定した調整電圧を補正器に印加する(STEP7)。次に、収差補正器による補正の効果を調べるために再度収差測定を行うが、補正後は収差の状況が変化していることが予想されるため、この時の予想される収差の状況に応じて測定の条件を使用者もしくは装置が再設定し(STEP8)、傾斜角及び焦点範囲の調整を行うSTEP2に戻る。
以上述べた装置調整から収差計測までの処理を1回の収差補正ステップとし、収差係数が目標値を下回るまでSTEP2〜8の収差補正及び収差測定を繰り返す。
使用者は、PCの表示装置106の画面上にある図5に示すようなGUIインターフェイスを用いて操作を行い、荷電粒子線装置を操作する。すなわち、使用者はこの表示装置106のGUI画面を通じて、収差の補正状況を確認し、必要とあれば測定条件、補正条件の設定、結果の確認を行う。算出された収差係数は結果表示部50に表示され、使用者は補正指定部51にて補正を行いたい収差の種類を指定することができる。収差補正開始及び終了のプロセスは補正プロセス選択部54で決定できる。使用者は測定条件表示・指定部53より測定条件を確認し、必要とあれば設定することができる。また、画像表示部52には収差補正前と収差補正後の試料画像が表示され、補正の効果を確認することができる。
次に、図4のフロー図を用いて、図3のフロー図における測定条件を装置にセット(STEP2)し、画像を撮影し(STEP3)、収差を測定する(STEP4)ステップまでをより詳細に説明する。
図3の測定条件(STEP2)に相当する処理として、図4において、まず、傾斜ビームによる測定を行うのに必要なパラメータである測定傾斜角tに対応する偏向コイル電流値を傾斜角制御部19に入力し、フォーカス変化の最小焦点値zmin、最大焦点値zmax及び焦点変化幅Δzを対物励磁制御部20に記憶させる(STEP21)。
次に、図3の画像取得の処理(STEP3)について詳細に説明する。図4において、まず、初回の焦点位置zをzminにセットし(STEP22)、画像を撮影し、メモリ13に保存する。(STEP23)。次に、偏向コイル3に傾斜角制御部19に記憶した電流値をセットし、ビームを傾斜させる(STEP24)。次に、偏向コイル3の電流値を調整して、傾斜方位角を調整する(STEP25)。そして傾斜ビームを試料上で走査させて画像を撮影し、メモリ13に保存する(STEP26)。STEP25、26、27を初期位相から0≦φ<2πの範囲で変化させて繰り返す(STEP27)。これをφ=2πまで行ったら、焦点位置をΔzだけ変化させ(STEP32)、z=zmaxとなるまでSTEP23からの動作を繰り返す(STEP28)。
磁界型対物レンズの励磁電流に対する応答は、磁気余効のために時間がかかる。そのため、このように、対物レンズ7の焦点励磁の値を固定しておいて、ある同一焦点面内で偏向コイル3の電流値を変化させて画像撮影をすることは、対物レンズの焦点励磁変化回数を極小にし、磁気余効によるタイムロスを最小限にできる。結果的に、この方法は、偏向コイル3の電流値を固定して焦点面を連続して変化させる方法に比べて、高速での画像撮影を可能とする。
このことを、図6を用いて説明する。図6は画像の撮影順序の例を表す図であり、6方位でそれぞれ5箇所ずつの焦点位置で画像を計30枚撮影しようとする場合の例である。この時、撮影順序としては図6の(a)で示すように(1)−A、 (1)−B、…(1)−F、(2)−A、…(5)−Fという順番で撮影する方法と、図6の(b)で示すように(1)−A、 (2)−A、…(5)−A、 (1)−B、…(5)−Fという順番の2通りが考えられる。(b)の方法では初期位置への設定も含めて計30回焦点位置を変化させなければならないが、(a)の方法では焦点位置の変化は5回でよい。従って、焦点位置の変化の最適化という面では(a)の方法が有利であることがわかる。偏向コイルの応答速度は一般に対物レンズの応答速度より速いため、(a)の方法を取ったほうが、撮影時間の点で有利である。また、図6の(c)に示すように(1)−A、 (1)−B、…(1)−F、(2)−F、…(1)−Aという順番で方位角を互い違いにして撮影してもよい。この場合は焦点位置を1回変更する毎に方位角の変更回数を1回ずつ減らすことができる。
画像の撮影が完了したら、次に、図3の収差計測(STEP4)に相当する処理を行う。すなわち、図4において、画像処理装置102の画像微分部14では画像鮮鋭度の評価を行い(STEP29)、結果をメモリ15に保存する。メモリ15に保存された画像鮮鋭度データは収差算出部16に出力され、収差算出部16はこれを用いてビーム傾斜時の焦点ずれ量C’と非点量A’を計算し(STEP30)、これを元に収差係数Cを計算する(STEP31)。算出された収差係数Cは装置制御量算出部17に送られる。
画像鮮鋭度の評価の処理(STEP29)では、例えば、図7に示すようなソーベルフィルタを用い、0°、45°、90°、135°の4方向についてそれぞれ方向別微分値の2乗平方和を求め、これを方向別の評価値とする。方向別のソーベルフィルタを用いるのは、非点収差を求めるためである。
非点収差が入っている画像では、図8に示すように、方向によって合焦点位置が異なるため、非点収差の大きさに応じて方向ごとに画像鮮鋭度のピーク位置が異なる。そのため、ピーク位置のずれの大きさから非点収差の大きさ(非点隔差)を見積もることができる。そして、この0°、45°、90°、135°の4方向のピークのちょうど平均値が非点収差を含んだ画像でのフォーカスの中間であり、この時の焦点位置と、傾斜前の焦点位置との差から画像の焦点ずれの大きさを見積もることができる。
次に、収差算出部16で行う収差係数Cの算出(STEP31)の原理について説明する。物点に対してビームをある一定の傾斜角を持った状態で照射させると、ビームの傾斜により電子線に光路差が発生し、試料画像にはビーム傾斜による収差が加わる。一般に、収差による光路差を表す関数をχ(ω)とすると、χ(ω)は、複数の次数の収差係数を用いて解析的に表現することができる。ここで、χ(ω)を3次までの収差係数について書き下すと、式(1)で表される。
Figure 0005103532
式(1)において、 A0,C1,A1,B2,A2,C3,S3,A3はそれぞれ像移動、デフォーカス、2回対称非点収差、軸上コマ収差、3回対称非点収差、3次の球面収差、スター収差、4回対称非点収差をそれぞれ表す。また、ωは物面上の複素座標を表す。ここで、入射電子ビームを傾斜角でτ傾けると、χ(ω)は以下の式(2)のように書くことができる。ここで、傾斜角τは複素数で表現されるものとする。
Figure 0005103532
(式2)において、C1(τ),A1(τ)…はそれぞれ電子ビームを傾斜させたときの収差係数を表す。ビーム傾斜時の各収差係数は、電子線の傾斜角度τと、ビーム傾斜をしないときの収差係数の和によって表される。たとえば3次までの収差係数を考慮した場合、傾斜によって現れるデフォーカス(C1(τ))は、式(3)となる。
Figure 0005103532
同様に、傾斜によって現れる2回対称非点(A1(τ))は、式(4)となる。
Figure 0005103532
となる。式(3)と式(4)から明らかなように、C1(τ)とA1(τ)には傾斜前の3次までの収差係数が全て含まれている。ここで、より高次の収差係数を式(1)に含めれば、χ(ω)は、ωに関する任意次数の多項式として展開することが可能である。また、χ(ω)を任意次数の多項式として表現した場合であっても、C1(τ)とA1(τ)には、やはり傾斜前の任意次数の収差係数を含んだ形に表現される。すなわち、C1(τ)とA1(τ)の関数系とその係数が分かれば、任意次数の収差係数を全て求めることができる。
次に、入射ビームの照射方向を複素表示すると、τはレンズ光軸に対する傾斜角tとレンズ面上の方位角φから、式(5)と表すことができる。
Figure 0005103532
これを式(3)及び式(4)に代入して整理すると、最終的に式(3)及び式(4)は、式(6)の形で書くことができる。
Figure 0005103532
ここでmk(t)は、ビーム傾斜前の各収差とtの線形結合から成る式で表される係数である。
式(6)から、ある傾斜角tにおいていくつかの方位角φについてC1(τ)とA1(τ)を測定し、最小二乗法によるフィッティングを行うことで、方位角φに対するC1(τ)の関係を与えるフィッティングカーブを求めることができる。(式3)に(式6)を代入して整理すると、式(7)となる。
Figure 0005103532
式(7)にオイラーの公式を適用すると、(式3)は最終的には、式(8)となる。
Figure 0005103532
従って、ある定数値tについて、φを変化させてC1(t,φ)の値を測定し、得られた値を使って(式7)のφについて最小二乗フィッティングすると、各項の係数から(C1+2C3t2),ReB2,ImB2,ReS3,ImS3の値を求めることができる。また、ビーム非傾斜時のC1の値を事前に測っておくことで、(C1+2C3t2)の値からC3の値を求めることができる。以上のようにして、ビーム傾斜時のC1(t,φ)の測定値から傾斜前の収差係数を求めることができる。
A1(t,φ)についても同様の計算を行うことができる。A1(t,φ)にはC1(t,φ)の式にはあらわれなかったA2,A3に関する項が含まれているため、A2,A3に関しては、A1(t,φ)を調べることで初めて求めることができる。以上のようにしてA1(t,φ)とC1(t,φ)の値を測定することで、ビーム傾斜前の全ての収差係数を計算することができる。
装置制御量算出部17では、送られた収差係数を元に、収差係数の測定値が目標とする値に達しているか比較し、収差補正を続行するかどうかを判断する(図3のSTEP5)。収差が目標とする値より大きい場合は補正続行とし、得られた収差係数を用いて次回の収差計測に必要な測定条件を算出する(図3のSTEP6)。測定条件の算出方法の例について詳細に説明する。収差計測においては、ビーム傾斜時の非点収差及び焦点ずれを測定する必要があるが、これらの値は、ビームを傾斜させない時にビームに含まれる収差及びビーム傾斜角及び方位角の関数である。従って、図3のSTEP4において得られた収差係数から、STEP6における測定条件を決定することができる。例えば、球面収差係数をCとすると、球面収差によってビーム傾斜時に発生する焦点ずれC’及び非点収差の大きさA’は以下の、式(9)、式(10)のように表される。
Figure 0005103532
Figure 0005103532
上式(9)、(10)において、tは傾斜角を表し、φは方位角を表す。上式(9)、(10)は、傾斜角t、方位角φを定数としCを変数と見るCに関する1次関数となっている。
すなわち、図9に示すように、CとC’、A’とは傾斜角tを定数とする1次関数の関係にある。したがって、傾斜角tが一定の場合、現在の球面収差C3-1の大きさと目標とする(次回収差評価時の)球面収差の予測値C3-2 、及び傾斜角tが分かれば、収差補正後のC’、A’の値は計算で見積もることが可能であることを示している。すなわち、ある傾斜角tにおいてC’、A’を測定しC3-1の値を演算で求め、得られたC3-1の値と補正器に印加する電圧等から次回の補正後のC3-2の大きさを予測する。そして、予測したC3-2に対応するC’、A’の値の関係をあらかじめテーブル情報として装置に記憶させておき、このC’、A’を測定するのに最適な次回の測定条件を設定することができる。なお、初回測定時にはシミュレーションによって光学系に存在する球面収差の大きさを見積もっておき、この値を参考に設定すればよい。
ここで述べる次回のC’、A’を測定するのに最適な測定条件とは、これらC’、A’の値を適切に測定することが可能な条件を指す。例えば、画像の鮮鋭度変化のピーク値からこれらの値を求める場合、フォーカス変化の最小値zminから最大値zmaxの間に鮮鋭度のピーク点が方位角に関わらず常に含まれており、なおかつ、ピーク点が判別できるように、ピーク周辺の鮮鋭度が単調減少する領域を含んでいることが必要である。そのため、zmax − zminの範囲(焦点範囲)は非点隔差の大きさより若干広めに取る必要がある。
このことを、図10を用いて説明する。図10はフォーカスを変化させながら画像を撮影した場合の、画像鮮鋭度の変化のグラフの例である。横軸はフォーカス値(対物レンズ励磁)を表し、縦軸は画像鮮鋭度を表す。グラフ上の各点はそのフォーカス値で撮影した画像から求めた鮮鋭度の分布を示している。鮮鋭度が最も高くなるところがジャストフォーカスの位置であり、このピーク位置が基準からどの程度ずれているかが必要な情報である。図10の(a)ではグラフの横軸の焦点範囲内に画像鮮鋭値の明確なピークが存在し、この場合ジャストフォーカス位置を適切に求めることが可能な例である。
一方、図10の(b)の例では、焦点範囲内に画像鮮鋭値の明確なピークが存在せず、単調現象のグラフになってしまっている。これは、フォーカスを変化させる範囲を見誤った例で、鮮鋭度のピークはグラフの横軸左端より外側に存在する。このようになってしまった場合、ジャストフォーカス位置を求めることはできない。鮮鋭度のピークは収差の大きさ、傾斜角及び方位角に応じて移動するため、収差計測を正しく行うためには、その時の収差の程度に応じた焦点範囲でありかつ、全ての方位角での測定に対して適切にジャストフォーカス位置を求められるようにある程度余裕をもった値を設定しなければならない。経験的には、焦点範囲の値が非点隔差の2〜4倍程度あれば良い。
上述した例では傾斜角tを定数として次回のC’、A’の値を予測したが、精度よく測定できるC’、A’の範囲に制限がある場合は、次回のC’、A’が希望の範囲内に収まるように傾斜角tを調整しても良い。式(9)及び(10)において,C1’,A1’はtの2次関数の関係になっていると見ることできるため,C3の予測値から,最適なtの値を見積もることができる。これは特に収差補正の初期段階で収差が非常に大きく、少し対物励磁を変えただけでも非常に大きく画像ぼけが入る場合や、反対に,収差補正の終盤で低次の収差が補正されて,それまでの傾斜量では傾斜ビーム画像に収差による影響が現れにくくなってきた時,磁気余効の問題で印加できる対物励磁に制限がある場合などに有効である。
上述した例では、最も代表的な収差として球面収差の大きさを参考にして次回のC’、A’の値を見積もったが、補正に伴って球面収差以外の収差が支配的になってC’、A’が発生している場合はそれらの収差から球面収差の場合と同様にしてC’、A’の値を見積もってそれに応じたzmax及びzmin を設定することができる。
このように、光学系に含まれる収差の値から前もってビーム傾斜時に収差によって発生する焦点ずれC’と非点収差の値(非点隔差)A’を知り、次回の測定条件を設定することにより、収差に対して最適な測定条件とすることができ、測定高精度化、ひいては収差補正の高速化の効果がある。
本実施例によれば、収差の補正状況に応じて変化する収差の状況に合わせて常に最適な条件で収差を測定することができ、測定精度を向上させることができる。その結果、収差の補正の精度の向上が期待でき、また、補正動作終了までの処理回数を削減することができる。
本発明の実施例2として、測長SEMに本発明を適用した例を説明する。
図11に、本実施例の測長SEMのシステム構成図を示す。測長SEMは、画素計算を行うことにより、測定した画像データ上の2点間の距離を計測する装置である。本実施例の測長SEMは、試料を装置内に導入するための試料準備室105、試料9を保持する試料ステージ8を備えた試料室、試料9に対して電子線を照射し、発生する二次電子ないし反射電子を検出し検出結果を信号出力する機能を備えたカラム100、出力された信号を処理して各種の演算を行う画像処理装置102、画像処理装置102の出力に基きカラムを制御する電子光学カラム制御部104、画像処理装置102により処理された画像データを表示する出力装置103などにより構成される。電子光学カラム制御部104は装置制御量算出部17、収差補正電源制御部18、傾斜角制御部19及び電源制御部24を備えている。装置制御量算出部17では球面収差の値から次回の測定に必要なパラメータであるビーム傾斜角、対物レンズ焦点範囲を求め、これらの値から偏向コイル3制御電流値、リターディング電圧あるいはブースティング電圧が計算される。電源制御部24の出力はDA変換器25を介してリターディング電源制御部34やブースティング電源電極制御部36に供給される。
本実施例の各構成要素の機能・動作は、実施例1で説明した内容とほぼ同様であるので、重複する部分に関しては説明を割愛する。
試料準備室105と装置本体の試料室101はゲートバルブ31で区切られている。試料9を装置内に導入する際はゲートバルブ31が開き、試料搬送機構32により試料が装置本体の試料室内に導入される。また、装置の調整は試料台8に設置された標準試料30を用いて実施される。
本実施例の測長SEMは、磁界型対物レンズ6の上方にブースティング電極35を備える。ブースティング電極に電場を印加することで静電レンズが形成され、当該静電レンズの強さを変えることによりフォーカスを微調整することができる。ブースティング電極35に印加する電圧は、ブースティング電源電極制御部36を制御することで変動させる(ブースティングフォーカス)。また、試料台38には、リターディング電源33により入射電子ビームに対する減速電界を形成するための電圧(リターディング電圧)が印加されているが、このリターディング電圧をリターディング電源制御部34で制御することによってもフォーカスを調整することができる(リターディングフォーカス)。通常、磁界型対物レンズの励磁電流に対する応答は磁気余効のために遅れるので、対物レンズの励磁電流ではなく、ブースティング電圧やリターディング電圧を調整することにより高速にフォーカス変更を行うことができる。
本実施例においては、ブースティングフォーカスやリターディングフォーカスの高速応答性、及び磁気余効の影響を受けない特性を生かして図6の(b)に示すように方位角を固定させたまま、焦点位置を変化させて画像を撮影することもできる。図6の(b)は光軸に対し垂直な平面上で高軸上の点と6点の方位角をとり、各方位角において焦点位置を5点とって画像を撮影する場合の撮影順序の例である。この撮影方法は、実施例1で説明した、焦点位置を固定した状態で方位角を変化させて画像を撮影する方法と比較して、ある1つのビーム傾斜条件が時間変化によって受ける影響を小さくすることができるという利点があり、傾斜による焦点ずれと非点収差の測定の際に試料ドリフトの影響を抑えることができる。
本発明の実施例3として検査SEMへの適用例を、図12を用いて説明する。図11は、磁界重畳型電子銃を搭載した検査SEMのシステム構成図である。検査SEMは試料の表面電位計測手段と帯電制御手段を備えたリターディング式の走査電子顕微鏡装置である。
本実施例の検査SEMは、試料準備室105、試料室101、カラム100、カラム制御部104、画像処理装置出力装置103などにより構成される。電子光学カラム制御部104は装置制御量算出部17、収差補正電源制御部18、傾斜角制御部19及び電源制御部26を備えている。装置制御量算出部17では球面収差の値から次回の測定に必要なパラメータであるビーム傾斜角、対物レンズ焦点範囲を求め、これらの値から偏向コイル3制御電流値、リターディング電圧あるいは帯電制御電極制御電圧が計算される。電源制御部26の出力はDA変換器27を介してリターディング電源制御部34や帯電制御電極制御部44に供給される。
本実施例の基本原理は、実施例1、2において説明したSEMと同じである。従って、以下は検査SEM特有の構成についてのみ説明する。
検査SEMにおいては、大電流ビームを得る必要があるため、電子源1から出射した電子線を、電子源近傍に配置したコンデンサレンズ40で収束し、試料に照射している。収差補正器4ではコンデンサレンズ40を含めた光学系の収差を消すため、コンデンサレンズ40を含めた光学系の収差を測定できるように、収差計測用偏向コイル3はコンデンサレンズ40の場より上方に配置される。
また、試料の導通欠陥を検出するために試料を帯電制御電極43によって帯電させ、正常部と欠陥部の帯電電位差による2次電子信号量の差を2次電子検出器10によって検出する。帯電制御電極43は帯電制御電源45を帯電制御電極制御部44によって制御することで制御され、また、発生した2次電子は、2次電子収束用レンズ42とE×B偏向器41を経て2次電子検出器10に到達する。
本実施例によれば、収差の補正状況に応じて変化する収差の状況に合わせて常に最適な条件で収差を測定することができ、測定精度を向上させることができる。その結果、収差の補正の精度の向上が期待でき、また、補正動作終了までの処理回数を削減することができる。
1…電子源、2…第1コンデンサレンズ、3…偏向コイル、4…収差補正器、5…第2コンデンサレンズ、6…走査コイル、7…対物レンズ、8…試料台、9…試料、10…2次電子検出器、11…増幅器、12…AD変換器、13…メモリ、14…画像微分部、15…メモリ、16…収差算出部、17…装置制御量算出部、18…収差補正電源制御部、19…傾斜角制御部、20…対物励磁制御部、21…DA変換器、22…DA変換器、23…DA変換器、30…標準試料、31…ゲートバルブ、32…試料搬送機構、33…リターディング電源、34…リターディング電源制御部、35…ブースティング電極、36…ブースティング電極電源制御部、40…コンデンサレンズ、41…E×B偏向器、42…2次電子収束用レンズ、43…帯電制御電極、44…帯電制御電極制御部、45…帯電制御電源、50…結果表示部、51…補正指定部、52…画像表示部、53…測定条件表示・指定部、54…補正プロセス選択部、100…カラム、101…試料室、102…画像処理装置、103…出力装置、104…カラム制御装置、105…試料準備室、106…ディスプレイ。

Claims (20)

  1. 収差補正器を含む荷電粒子光学系と、
    前記荷電粒子光学系の制御手段と、
    情報処理装置とを備え、
    前記情報処理装置は、
    前記収差補正器の収差補正信号を生成、出力し、傾斜角と方位角を変化させたビームを試料上に走査して複数枚の画像を取得し、それらの画像の非点隔差量、非点方向及び焦点ずれ量を測定し、それらの値から収差量を評価し、該評価した収差量を前記収差補正器の補正信号量及び次回収差評価時の前記制御手段の制御量にフィードバックし、前記評価した収差量が予め設定された目標値に到達するまで前記収差補正を繰り返す
    ことを特徴とする荷電粒子線装置。
  2. 請求項1において、
    前記情報処理装置は、
    前記制御手段の制御量として、前記評価した収差量をフォーカス変化時の焦点範囲の制御量にフィードバックしながら前記収差補正を繰り返す
    ことを特徴とする荷電粒子線装置。
  3. 請求項1において、
    前記情報処理装置は、
    前記制御手段の制御量として、前記評価した収差量を前記傾斜角の制御量にフィードバックしながら前記収差補正を繰り返す
    ことを特徴とする荷電粒子線装置。
  4. 請求項1において、
    前記情報処理装置は、
    前記制御手段の制御量として、前記評価した収差量をフォーカス変化時の焦点範囲及び前記傾斜角の制御量にフィードバックしながら前記収差補正を繰り返す
    ことを特徴とする荷電粒子線装置。
  5. 請求項1において、
    前記情報処理装置は、
    前記画像の非点隔差量、非点方向及び焦点ずれ量を前記画像の鮮鋭度変化のピーク値から求める場合に、測定するのに最適な測定条件として、フォーカス変化の最小値から最大値の間に前記鮮鋭度のピーク点が前記方位角に関わらず常に含まれており、なおかつ、前記ピーク周辺の鮮鋭度が単調減少する領域を含むように前記測定条件を設定する
    ことを特徴とする荷電粒子線装置。
  6. 請求項1において、
    前記補正器の上部に設置された偏向器を備え、
    前記偏向器を用いて前記試料へのビーム入射傾きと方位角を変化させた傾斜ビームを前記試料上に走査し、各方位角において、複数の焦点位置において画像を撮影し、撮影した複数の画像から前記非点隔差量、前記非点方向及び前記焦点ずれ量を測定し、それらの値から前記収差量を評価する
    ことを特徴とする荷電粒子線装置。
  7. 請求項6において、
    前記情報処理装置は、
    ある焦点位置について所定の試料入射角を持ったビームでの前記試料をスキャンした画像を撮影し、全てのビーム角度条件での画像を撮影し終わったら前記焦点位置を変更し、また所定の試料入射角の条件で撮影する、というステップを繰り返して前記画像を撮影する
    ことを特徴とする荷電粒子線装置。
  8. 請求項1において、
    前記ビームの傾斜角を調整する傾斜角調整手段を備え、
    前記情報処理装置は、
    前記荷電粒子光学系に残存する収差の値から、前記ビームの傾斜時に発生するであろう焦点ずれ及び非点ずれの値を算出し、該算出結果から前記ビームの傾斜量を決定し、前記傾斜角調整手段にフィードバックする
    ことを特徴とする荷電粒子線装置。
  9. 請求項8において、
    前記傾斜角調整手段は、前記収差補正器の上方に位置した2段偏向コイルである
    ことを特徴とする荷電粒子線装置。
  10. 請求項8において、
    前記傾斜角調整手段は、前記収差補正器上方に位置した静電偏向器である
    ことを特徴とする荷電粒子線装置。
  11. 請求項1において、
    前記荷電粒子光学系の焦点位置を調整する焦点位置調整手段を備え、
    前記荷電粒子光学系に残存する収差の値から、前記ビームの傾斜時に発生するであろう前記焦点ずれ及び前記非点ずれの値を算出し、該算出結果から複数の焦点位置を決定し、前記焦点位置調整手段にフィードバックする
    ことを特徴とする荷電粒子線装置。
  12. 請求項11において、
    前記焦点位置調整手段は、対物レンズ励磁電流である
    ことを特徴とする荷電粒子線装置。
  13. 請求項11において、
    前記試料を保持する試料台を備え、
    前記焦点位置調整手段は、前記試料台に印加される負電圧である
    ことを特徴とする荷電粒子線装置。
  14. 請求項11において、
    前記荷電粒子光学系は対物レンズ及び該対物レンズ上方に設置される静電レンズを備え、
    前記焦点位置調整手段は、前記静電レンズに印加される電圧である
    ことを特徴とする荷電粒子線装置。
  15. 収差補正器を含む荷電粒子光学系と、
    前記荷電粒子光学系の制御手段と、
    情報処理装置とを備え、
    収差補正された一次荷電粒子線を試料に照射して、発生する二次粒子を検出して二次粒子信号として出力する荷電粒子線装置において、
    前記試料へのビーム入射傾きと方位角を変化させた前記一次荷電粒子線を前記試料上に走査して複数枚の画像を取得し、該複数枚の画像の非点隔差量、非点方向及び焦点ずれ量を各々測定し、それらの測定値から収差を評価し、該評価した収差量が予め設定された目標値に到達するまで、該評価した収差量を前記収差補正器及び前記荷電粒子光学系の次の収差評価時における制御にフィードバックする処理を繰り返す
    ことを特徴とする荷電粒子線装置。
  16. 請求項15において、
    前記情報処理装置は、
    収差Cの値と前記ビームの傾斜時の非点収差及び焦点ずれの値C’、A’の値との関係を与えるテーブルを備え、
    前記ビーム傾斜時の非点収差及び焦点ずれの測定において、ある傾斜角tにおいて測定された収差Cの値と前記収差補正器に印加する電圧から次回の補正後の収差Cの大きさを予測し、該予測したCに対応するC’、A’の値の関係を前記テーブルから求め、該C’、A’を測定するのに最適な測定条件を設定する
    ことを特徴とする荷電粒子線装置。
  17. 請求項16において、
    前記情報処理装置は、
    前記C’、A’を前記画像の鮮鋭度変化のピーク値から求める場合に、測定するのに最適な測定条件として、フォーカス変化の最小値から最大値の間に前記鮮鋭度のピーク点が前記方位角に関わらず常に含まれており、なおかつ、前記ピーク周辺の前記鮮鋭度が単調減少する領域を含むように前記測定条件を設定する
    ことを特徴とする荷電粒子線装置。
  18. 請求項15において、
    前記情報処理装置は、画像処理装置とカラム制御部を備えており、
    前記画像処理装置は、
    前記試料へのビーム入射傾きと方位角を変化させたビームを試料上に走査して複数枚の画像を取得する画像取得部と、
    取得した複数枚の画像の非点隔差量、非点方向及び焦点ずれ量を測定する測定処理部と、測定により得られた非点隔差量、非点方向及び焦点ずれ量の値から収差補正係数を演算する収差係数演算部とを備えており、
    前記カラム制御部は、
    前記画像処理装置で得られた前記収差補正係数と目標値との関係から収差補正の継続の要否を判定する収差補正要否判定部と、
    前記収差補正を行なう場合に各収差係数の値が小さくなるような測定条件を算出する測定・再測定条件算出部と、
    最適な収差測定条件を決定するための情報を与えるテーブルと、
    前記測定・再測定条件算出部の出力に基き信号を生成する収差補正処理部とを備えている
    ことを特徴とする荷電粒子線装置。
  19. 請求項18において、
    前記収差補正処理部は、制御電源の出力電圧・電流値を計算し、制御信号として前記収差補正器にフィードバックすると共に、フォーカス変化時の焦点範囲や傾斜角の制御信号を生成、出力する
    ことを特徴とする荷電粒子線装置。
  20. 請求項15において、
    前記情報処理装置は、
    前記ビーム傾斜時の非点収差及び焦点ずれの測定において、収差Cの値と前記ビームの傾斜時の非点収差及び焦点ずれの値C’、A’の値との関係を、次式(9)、(10)の関係から演算により求め、次の収差C評価のために前記C’、A’を測定するのに最適な測定条件を設定する
    ことを特徴とする荷電粒子線装置。
    Figure 0005103532
    Figure 0005103532
JP2010546595A 2009-01-19 2010-01-14 収差補正器を備えた荷電粒子線装置 Expired - Fee Related JP5103532B2 (ja)

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