JP5078431B2 - 荷電粒子ビーム装置、その収差補正値算出装置、及びその収差補正プログラム - Google Patents

荷電粒子ビーム装置、その収差補正値算出装置、及びその収差補正プログラム Download PDF

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Description

本発明は、荷電粒子ビームを試料に対して走査照射して、この試料からの二次電子を取得する荷電粒子ビーム装置、その収差補正値算出装置、及びその収差補正プログラムに関する。
走査型電子顕微鏡(SEM)や透過型電子顕微鏡(TEM)などの電子顕微鏡をはじめとする荷電粒子ビーム装置では、荷電粒子ビームを集束するため電場若しくは磁場を用いたレンズが必ず使用される。電場若しくは磁場レンズでは、各種収差が不可避的に発生する。したがって、単に、レンズの分解能を高くして荷電粒子ビームのスポット径を小さく絞っても、荷電粒子線の収差が大きくては良好な画質の画像は得られない。
このため、良好な画像を得るため、荷電粒子ビーム装置では、収差補正器が組み込まれていることが多い。この収差補正器は、通常、多段に設置された多極子レンズにより構成され、多極子レンズ内に電場ないし磁場を発生することにより、内部を通過する荷電粒子線に含まれる収差を除去する。
この収差補正器に関しては、例えば、以下の非特許文献1に開示されているもののように、多極子レンズを4段用いたものがある。
また、荷電粒子ビーム装置の収差を検出し、これを補正する技術としては、例えば、以下の特許文献1に開示されている技術がある。この技術は、ジャストフォーカス画像及び複数のデフォーカス画像を取得し、各画像データのそれぞれに対してフーリエ変換を施し、フーリエ変換されたデフォーカス画像データを、フーリエ変換されたジャストフォーカス画像データで割って、この値に対して逆フーリエ変換を施して、ビームプロファイルデータを取得している。そして、このビームプロファイルデータに基づいて、各種収差を求め、各収差に応じて収差補正器を動作させて、各種収差を除去している。また、特許文献2には、フォーカス条件の異なる画像データを用いて非点補正を行う技術が開示されている。
特開2005−183085号公報 特開2001−068048号公報 Nuclear Instruments and Methods in Physics Research, A363 (1995),第316〜325頁
しかしながら、特許文献1に記載の方法で各収差を求める場合、ノイズ要因で高密度の画像データを取得する必要があり、各収差を求めるまでに時間がかかり、結果として収差補正に時間がかかるという問題点がある。
ここで問題となるノイズとしては、荷電粒子ビームの生成過程及び二次粒子の発生過程で生じるノイズと、二次粒子を検出する検出器及びこの検出器の出力を増幅させるアンプ等で発生するノイズである。前者ノイズは、例えば、荷電粒子の生成数のバラツキや二次粒子の発生数のバラツキに起因した粒子に関する確率論的ノイズである。また、後者のノイズは、検出器や増幅器の機器自体に起因するノイズである。
特許文献1の技術では、フーリエ変換されたデフォーカス画像データを、フーリエ変換されたフォーカス画像データで割ってことで、デフォーカス画像データに含まれるランダムノイズに、ジャストフォーカス画像データ中に含まれるランダムノイズが掛け合わされ、結果として、最終的に求めるビームプロファイルデータ中に多くのノイズが含まれてしまう。このため、荷電粒子ビームの走査速度を遅くする等により、高密度の画像データを得る必要が生じる。
特許文献2には、非点補正の技術は開示されているが、コマ収差やスター収差といった2次以上の高次収差を補正する技術は開示されていない。
本発明は、このような従来の問題点に着目し、収差補正にかかる時間を短縮することができ荷電粒子ビーム装置、その収差補正値算出装置、及びその収差補正プログラムを提供することを目的とする。
本発明においては、一次荷電粒子線をフォーカス条件を変えて試料上に走査し、発生した二次荷電粒子(二次電子や反射電子など)を検出して得られる二次荷電粒子の二次元強度分布データを取得し、取得された二次元分布データの非対称度の方向依存性または方向性歪度の方向依存性を算出し、収差パラメータを求めることにより収差補正器を制御する。
ここで、「収差パラメータ」とは、収差補正器の動作条件を決定するために必要なパラメータを意味し、収差係数と所定の関係式により変換可能な量である。但し、実際に収差補正器の動作条件を決定する場合には、収差パラメータを求めれば十分な場合が多く、収差係数を求める必要のある場合は多くない。「非対称度」あるいは「方向性歪度」は、上記二次元分布データをある線分に沿って切り出した一次元プロファイル上の点における特定方向への微分値や歪み量の総和であり、方向鮮鋭度という指標から計算することができる。「方向鮮鋭度」とは、上記二次元分布データを構成する各点における特定方向への勾配の総和であり、試料の傾斜や構造情報(特定方向に偏ったパタン)などビーム起因以外の異方性を除くと,物理的には、収差によって発生するぼけ量の非対称性の総和に相当するこの「方向鮮鋭度」を上記二次元分布データが取得された状態でフォーカス値に対してプロットすると、ある極大値をもったカーブを描く。取得された二次元分布データに含まれる収差が2回回転対称な場合には、当該方向鮮鋭度のフォーカス依存性カーブは、上記極大値を中心として対称に分布するが、球面収差やスター収差が存在する場合には、方向鮮鋭度のフォーカス依存性カーブには、上記極大値を中心とする分布に歪みが生じる。このような「非対称度」あるいは「方向性歪度」は、収差パラメータと関係がある。本発明では、上記の「非対称度」あるいは「方向性歪度」カーブを、求めたい収差パラメータをフィッティングパラメータとしてフィッティングすることにより各種収差パラメータを算出し、収差補正器に与える補正値すなわち収差補正器の動作条件を決定する。なお、試料の異方性等の情報は、歪度を用いないものは計算上キャンセルされ影響が出ない。また、歪度を用いるものについてはフィッティング時に除去する処理を講じる。
本発明では、焦点位置が異なる複数の二次元画像のそれぞれに関して、複数の方向における方向性微分値を求め、この方向性微分値から各収差パラメータを求めている。このように、方向性微分値から各収差パラメータを求めると、二次元画像を微分する過程でランダムノイズが除かれるため、比較的粗密な二次元画像であっても、正確に収差パラメータを求めることができる。このため、本発明によれば、荷電粒子ビームの走査速度を速くする等により、画像取得を早めることができ、結果として収差補正にかかる時間を短縮化することができる。また、本発明によれば、荷電粒子ビームの走査速度を速くすることが可能であるため、試料に与えるダメージを少なくすることもできる。
以下、本発明に係る荷電粒子ビーム装置の実施形態について、図面を用いて説明する。
本実施形態の荷電粒子ビーム装置は、図1に示すように、走査電子顕微鏡(SEM)であり、試料Mに電子ビームを照射走査して二次荷電粒子の検出信号を出力する機能を備えた電子光学系10と、電子光学系10を制御する光学系制御手段、試料Mを格納する試料室、画像信号処理装置40、収差補正値算出装置50、統合制御装置60等により構成される。電子光学系10は更に、一次荷電粒子を上記試料に照射するための照射光学系と、一次荷電粒子線照射により発生した二次荷電粒子を検出するための検出光学系により構成される。
照射光学系は、電子ビームを発生する電子銃11と、電子ビームを集束させるコンデンサレンズ12と、電子ビームを絞るためのビーム絞り13と、非点収差を補正する非点補正コイル14と、偏向コイル15と、各種収差を補正する収差補正器16と、電子ビームを試料M上で走査するための走査コイル17と、電子ビームを試料M上で合焦させる対物レンズ18と、を備えている。検出光学系は、試料Mからの二次電子を検出する検出器20などにより構成される。
収差補正器16は、電子ビームに対し、レンズ系で発生する収差とは逆の収差を付与することにより、最終的に試料Mに到達する電子ビームから収差を除去する装置である。この収差補正器16は、多極子レンズ16a,16b,16c,16dを4段を有して構成され、多極子レンズ内に発生知る電場及び磁場により内部を通過する荷電粒子線に逆収差を与える機能を備えている。電子光学系で発生する収差を予め計算しておき、与える逆収差の量を調整することにより、荷電粒子線に含まれる収差を、当該荷電粒子線が試料表面上に到達した段階で除去することができる。なお、非点補正器や偏向器、あるいはウィーンフィルタなども一種の多極子レンズであるが、それぞれ限定されたひとつの収差について補正する装置であって,色収差や球面収差など複数の収差を同時に補正し,補正する際に発生する副産物の収差も補正することができる多段の多極子レンズによって構成された本実施例の収差補正器とは、本質的に異なるものである。
「光学系制御手段」は、電子光学系10の各構成要素に対して駆動電圧や駆動電流を供給する各電源回路31〜38と、統合制御装置60とにより構成される。以下の説明では、「光学系制御手段」のうち一次荷電粒子の焦点を変えるための機能を「焦点制御手段」と称することもあるが、この場合、「焦点制御手段」は統合制御装置60と対物レンズ電源回路38を有して構成される。また、収差補正器の動作制御を行う機能を「補正光学系制御手段」と称することがあるが、この場合、「補正光学系制御手段」は、統合制御装置60と収差補正器電源回路36により構成される。
試料室は、試料Mが搭載されるステージ25と、試料Mの高さを検出する高さセンサ21と、図示はされていないがステージ25上に保持された試料Mに対してリターディング電圧を供給するリターディング電極と、高さセンサ21を駆動制御すると共に高さセンサ21からのアナログ信号をディジタル信号に変換するセンサコントローラ39と、ステージ25を駆動制御するステージコントローラ33などにより構成される。センサコントローラ39は、統合制御装置60からの制御信号を受信すると共に、前述したように、高さセンサ16からのアナログ信号をディジタル信号に変換し、これを統合制御装置60へ送信する。
画像処理装置40は、検出器20の出力信号と一次荷電粒子線の走査周波数との同期を取り、二次荷電粒子の二次元分布データを形成する。得られた二次元分布データを所定視野に相当する範囲内で切り出したデータがフレームデータであり、当該フレームデータを所定回数積算あるいは所定の画像処理を施したデータを画像と呼ぶ。本実施例の画像処理装置40は、二次元分布データ、フレームデータ、画像のいずれを算出する機能も備えている。
各電源回路等31〜38は、電子銃11を駆動制御する電子銃電源回路31と、コンデンサレンズ12を駆動制御するコンデンサレンズ電源回路32と、非点補正コイル14を駆動制御する非点補正コイル電源回路34と、偏向コイル15を駆動制御する偏向コイル電源回路35と、収差補正器16を駆動制御する収差補正器電源回路36と、走査コイル17を駆動制御する走査コイル電源回路37と、対物レンズ18を駆動制御する対物レンズ電源回路38とを備えている。以上の電源回路等31〜38は、いずれも、統合制御装置60からの制御信号を受信する。
収差補正値算出装置50は、収差補正器電源回路36が出力すべき電流値あるいは電圧値を定める。統合制御装置60は、各種電源回路等31〜39や画像処理装置40や収差補正値算出装置50を統括制御する。収差補正値算出装置50はまた、統合制御装置60からの出力を表示する一方で統合制御装置60へ指示を与える入出力装置65も備えている。
収差補正値算出装置50は、機能的に、画像処理装置40からの二次元画像データ等を記憶する記憶部51と、収差補正用の画像取得指示を行う補正用画像取得指示部52と、二次元画像データに関する複数の方向における方向性微分値を求める方向性微分演算部53と、複数の方向における方向性微分値を用いて各収差パラメータを算出する収差パラメータ算出部54と、各収差パラメータを用いて各収差に対する補正値を求める収差補正値算出部55と、以上の各機能部52〜55を制御すると共に、統合制御装置60に各収差の補正値を与えて収差補正器16により各収差の補正を実行させる制御部56と、を有している。
パラメータ算出部54は、複数の方向における方向性微分値を用いて、各方向の方向性非対称度を求める方向性鮮鋭度演算部54aと、複数の方向における方向性微分値を用いて、各方向の方向性歪度を求める方向性歪度演算部54bと、方向性鮮鋭度や方向性歪度を用いて各収差パラメータを求める収差パラメータ演算部54cとを有している。収差パラメータ演算部54cは、偶数回対称(2回対称,4回対称など)の収差に対応する収差パラメータを求める場合には方向性鮮鋭度演算部54aの演算結果を用いて収差パラメータを算出する。一方、奇数回対称(1回対称=非点,3回対称)の収差に対応する収差パラメータを求める場合には方向性歪度演算部54bの演算結果を用いて収差パラメータを算出する。本実施例の電子顕微鏡の構成では、パラメータ算出部54が方向性鮮鋭度演算部54aと方向性歪度演算部54bの両方を備えているが、求めたい収差の種類によっては、いずれか一方を備えるのみでも良い。以上の方向性微分値、方向性鮮鋭度、方向性非対称度、方向性歪度に関しては、後程、詳細に説明する。
なお、この収差補正値算出装置50、画像処理装置40及び統合制御装置60は、コンピュータであり、各種演算を実行するCPU、メモリ、外部記憶装置、入力インタフェース、出力インタフェース等を有して構成されている。したがって、収差補正値算出装置50の各機能部52〜56は、いずれも、外部記憶装置又はメモリに記憶されているプログラムをCPUが実行することにより実現される。また、収差補正算出装置50の記憶部51は、外部記憶装置又はメモリを有して構成されている。
また、入出力装置65もコンピュータであり、各種演算を実行するCPU、メモリ、外部記憶装置、入力インタフェース、出力インタフェースの他、各種データを表示する表示装置、各種指示等を受け付ける入力装置を備えている。
次に、図2に示すフローチャートに従って、本実施形態の収差補正算出装置50の動作について説明する。
まず、収差補正値算出装置50の補正用画像取得指示部52が統合制御装置60に対して、収差補正用として、焦点位置が互いに異なる複数のフレームデータを得るように指示する(S10)。統合制御装置60は、この指示を受けると、焦点位置(フォーカスf)を変えるべく、対物レンズ駆動回路38に制御指令を出して、対物レンズ18を駆動制御させ、試料M上の各方向でエッジ成分を同程度に含むパターンが形成された領域に、電子ビームを照射させながら、順次、フォーカスを変えさせる。なお、ここでは、各フォーカスのうち、一つはジャストフォーカスであり、他がデフォーカスである。また本実施例では、フレームデータ数としては、10以上を想定している。検出器20は、フォーカスが変わる毎に、試料Mからの二次電子を検出し、これを画像処理装置40へ送る。画像処理装置40は、各フォーカス毎の二次元分布データを生成し、これを収差補正値算出装置50へ送る。
収差補正値算出装置50の制御部56は、画像処理装置40からの二次元分布データを取得すると(S20)、これを記憶部51に格納する。次に、収差補正算出装置50の方向性微分演算部53が、各二次元分布データに関して複数の方向における方向性微分値を求める(S30)。ここでは、0°、22.5°、30°、45°、90°、120°、135°の方向の微分値を求める。
ここで、方向性微分値の求め方について、図6を用いて説明する。例えば、同図に示すような二次元分布データが得られた場合、このフレームデータのある方向をx軸方向、これに垂直な方向をy軸方向とし、0°微分用マスク、90°微分用マスクを準備する。ステージコントローラ33は、ステージ駆動制御用のx,y座標系を備えており、通常、上記のx軸、y軸はステージ制御用のx,y座標系に併せて設定される。x軸方向が0°であり、y軸方向が90°である。本実施例の0°微分用マスクでは、0°方向に「−4」「0」「4」が並んでおり、90°微分用マスクでは、90°方向に「−4」「0」「4」が並んでいる。フレームデータのある画素データの0°微分値を求める際には、この画素データに0°微分用マスクの中央の「0」を掛け、この画素データの回りの各画素データに関しても、同様に場合、0°微分用マスクの対応する位置の数値を掛ける。そして、これらの値の合計がこの画素データの0°微分値となる。以上の処理をフレームデータの全画素データに施して、このフレームデータの0°微分値データを得る。また、このフレームデータの90°微分値データを得る場合には、90°微分用マスクを用いて、以上と同様の処理を実行する。また、22.5°、30°、45°等の方向に関する微分値データを得る場合には、同様に、各角度対応の微分用マスクを準備し、これをも用いてもよいが、例えば、二次元分布データを22.5°、30°、45°に回転させてから、0°微分用マスクや90°微分用マスクを用いて、以上と同様の処理を実行してもよい。
なお、ここで、図示した微分用マスクは一例で、方向性微分を求めるためのマスクの要件(ある軸を中心として対称の位置にある値は符号が反転していて値が略等しい。)を満たしていれば、これにとらわれる必要はない。また、ノイズの抑圧と微分の方向選択性の向上のためにさまざまな微分マスクのバリエーションが考えられる。また、フレームデータ微分を計算する前のフィルタリング、フレームデータの縮小もフレームデータに適合したものを選択する必要がある。フィルタリングは、ノイズ抑制のための平滑化するものと、ドリフトによるフレームデータ境界の変化などの影響を避けるため、フレームデータ中心に重み付けを行うものがある。
次に、収差パラメータ算出部54が、ステップ30で求めた各二次元分布データに関する複数の方向における方向性微分値データを用いて、各収差パラメータを求める(S40)。この収差パラメータを求める処理は、スター収差及び球面収差パラメータを求める処理(S40a)、非点収差、4回対称非点収差及び焦点オフセットのパラメータを求める処理(S40b)、3回対称非点収差及びコマ収差パラメータを求める処理(S40c)がある。これらの処理の詳細については、後程詳細に説明する。算出された各収差パラメータは、記憶部51に格納される。
各収差パラメータが求められると、収差補正値算出部50の制御部56が、各収差パラメータは、各収差パラメータのそれぞれに対して予め定められている閾値以下であるか否かを判断する(S50)。全ての収差パラメータのいずれもが対応閾値以下である場合には、収差補正を行わずに処理を終了する。また、いずれかの収差パラメータが対応閾値より大きい場合には、収差補正値算出部55がこの収差を補正するための補正値を求める(S60)。収差補正値算出部55は、予め記憶されている各収差パラメータと補正値と関係を用いて、求められた収差パラメータに対する補正値を求める。そして、制御部56は、統合制御装置60に対して各収差の補正値を与えて収差補正器16による収差の補正を実行させ(S70)、再び、ステップ10に戻る。以下、ステップ50で、全ての収差パラメータのいずれもが対応閾値以下であると判断されるまで、ステップ10〜70の処理を繰り返す。
なお、ステップ50で、対応閾値より大きいと判断された収差パラメータが複数ある場合、ステップ60では、これら収差の全てに関する補正値を求め、ステップ70で、全ての補正値を統合制御装置60に与えて、各収差を一度に補正するようにしてもよいが、ステップ60では、対応閾値より大きいと判断された収差パラメータの収差のうち、最も低次の収差に関する補正値のみ求め、ステップ70では、この補正値のみを統合制御装置60に与えるようにしてもよい。すなわち、低次の収差を優先的に補正するようにしてもよい。なお、各収差のうちで、焦点オフセットが最も低次で、以下、非点収差、コマ収差、3回対称非点収差、球面収差、4回対称非点収差、スター収差の順で高次になる。また、ステップ50では、収差補正値算出装置50の制御部56が各収差パラメータのそれぞれに対して対応閾値以下であるか否かを判断しているが、これと併用して、二次元分布データを統合制御装置60を介して入出力装置65に送って、これを表示させ、この走査電子顕微鏡のオペレータに二次元フレームデータを見せるようにしてもよい。
次に、収差パラメータ算出処理(S40)中のスター収差及び球面収差に関するパラメータを求める処理(S40a)の詳細について、図3に示すフローチャートに従って説明する。
ここでは、まず、収差パラメータ算出部54の方向性鮮鋭度演算部54aが、各二次元分布データに関する0°、45°、90°、135°の微分値データを用いて、各方向毎の方向性鮮鋭度dθ(f);{θ:0°、45°、90°、135°}を求める(S41a)。具体的には、方向性鮮鋭度d0(f)を求める場合には、例えば、まず、ある焦点位置fでの二次元分布データについて、当該二次元分布データの各点における画素強度(濃淡値)の0°微分値データの絶対値の合計、又は各ポイントの値の二乗値の合計を求める。同様に、他の焦点位置fで同合計値を求めると、0°微分値データの絶対値または二乗値の総和のf依存性データが得られる。この方向微分値(各点での勾配)の総和のf依存性データがdθ(f)である。
図7には、以上のように求められた各方向毎の方向性鮮鋭度d0(f),d45(f),d90(f),d135(f)のフォーカス値f依存性を示す。同図に示すように、各方向毎の方向性鮮鋭度d0(f),d45(f),d90(f),d135(f)を示すカーブ(実線または破線で表示)は、dが極大値を取る特定のfを基準にして非対称である。本実施例では、この方向性鮮鋭度dが極大値を取る位置を中心焦点位置pと称する。図1中の方向性鮮鋭度演算部54aは、ステップS42aにて、各方向0°、45°、90°、135°毎の方向性鮮鋭度d0(f),d45(f),d90(f),d135(f)の非対称度ds0,ds45,ds90,ds135を求める。
中心焦点位置pは、方向性鮮鋭度dθ(f)を多項式(例えば2次関数等)で近似し、この関数の極大値を中心位置pθとすることにより求めることができる。この際、当てはめる関数としては、ガウス関数であってもよく、要は、フィッティング可能な関数であれば、如何なる関数を用いてもよい。また、方向性鮮鋭度dθ(f)に関して、ある閾値以上の点の集合の重心を求め、この重心を中心位置pθとしてもよい。
中心焦点位置pを求める方法を何通りか示す。
次に、方向鮮鋭度dθ(f)を用いて非対称度dsθを求める。図8(A)(B)には、非対称度dsθを求める方法を何通りか示した。図8(A)には、方向性鮮鋭度dθ(f)のカーブを中心位置pθを境としてf>pθ、f<pθの領域に分け、各々独立に2次関数をフィッティングし、両者の最高次の項の係数α,αの比α/α又は差α−αを非対称度dsθとした例について示した。この場合も、当てはめる関数はガウス関数等フィッティングが可能な関数であれば如何なる関数を用いてもよい。図8(B)には、ある閾値以上の点の集合に対して、領域f<pθ,領域pθ<fでの積分値S、Sを求め、積分値Sと積分値Sとの比S/S又は差S−Sを非対称度dsθとする方法について示した。図8(A)に示した手法は、計算式が単純であり計算時間も少なく、従って演算装置に対する負担も少なくてすむ。また、図8(B)に示した手法は、dθ(f)に含まれる全ての情報を利用するため収差パラメータを求める際の精度が高いというメリットがある。なお、dθ方向性鮮鋭度dθ(f)に関して、ある閾値以上の点の集合の重心値を求め、方向性鮮鋭度dθ(f)の極大値を求め、この重心値と極大値の差を非対称度dsθとする方法もある。この方法の計算時間や得られる効果は図8(B)の方法とほぼ同じである。ただし,次に述べる問題について特性が異なる。図8(B)の方法ではS=Sだが領域f<pθ,領域pθ<fで波形が異なるものも計算上は存在し収差が検出できない可能性があり,重心値と極大値の差を求める方法にも重心値と極大値に差はないが収差が残ってしまう可能性がある。この問題について両方の特性に大きな優劣はないが,同時に発生する可能性は低いため,状態に応じていずれかをあるいは部分的に両方を選択して判断してもよい。
各方向毎の非対称度dsθは、図9に示すように、角度に関して周期性があり、正弦波等の周期関数でフィッティングすることができる。収差パラメータ演算部54cは、非対称度dsθのθ依存性データを上記の正弦波関数でフィッティングし、以下の(数1)(数2)(数3)を用いて、スター収差の大きさに比例する大きさδS3、スター収差の方向σ3、及び、球面収差の大きさ比例する大きさδCsを求めて(S43a)、これらの値を記憶部51に格納する。
Figure 0005078431
Figure 0005078431
Figure 0005078431
次に、収差パラメータ算出処理(S40)中の非点収差、4回対称非点収差、焦点オフセットに関するパラメータを求める処理(S40b)の詳細について、図4に示すフローチャートに従って説明する。
ここでは、まず、収差パラメータ算出部54の方向性鮮鋭度演算部54aが、各二次元分布データに関する0°、22.5°、45°、90°、135°の微分値データを用いて、各方向毎の方向性鮮鋭度dθ(f)(d0(f),d22.5(f),d45(f),d90(f),d135(f))を求める(S41b)。これら方向性鮮鋭度dθ(f)を求める方は、前述のステップ41aで方向性鮮鋭度dθ(f)を求めたときと同様である。
次に、方向性鮮鋭度演算部54aは、各方向毎の方向性鮮鋭度d0(f),d22.5(f),d45(f),d90(f),d135(f)に関して、ピーク値を示す中心焦点位置p0,p22.5、p45,p90,p135を求める(ステップ42b)。なお、各方向の微分値データを用いて、方向性鮮鋭度dθ(f)のフォーカス値f依存性データを求めるまでの処理は、スター収差及び球面収差に関するパラメータを求める処理(S40a)と同様であるので、ステップ40aの途中までの処理とステップ42bでの処理を統合的に行うようにしてもよい。
以上の演算処理で、方向性鮮鋭度dθ(f)がピーク値を示すfである中心焦点位置pθの角度依存性データが得られる。この角度依存性データを、非点収差に関連する収差パラメータと4回対称非点収差に関連する収差パラメータとをフィッティングパラメータとしてフィッティングすることにより、上記の各収差パラメータを求めることができる。わかりやすさのため、非点収差に関連する収差パラメータを求めるための正弦波成分と、4回対称非点収差に関連する収差パラメータを求めるための正弦波成分とを、それぞれ図10、図11に模式的に示す。図10に示すように、非点収差に関する正弦波では、この非点収差に起因する焦点ずれ(非点隔差)の大きさδが、この正弦波の振幅として表れ、非点収差に起因する焦点ずれの方向αが、この正弦波のピークを示す角度として現れる。さらに、焦点オフセット値zは、この正弦波の変曲点のオフセット量として現れる。
そこで、パラメータ演算部54cは、以下の(数4)(数5)(数6)を用いて、非点収差に起因する焦点ずれの大きさδ及びその方向α、さらに焦点オフセット値zを求めて(S43b)、これを記憶部51に格納する。
Figure 0005078431
Figure 0005078431
Figure 0005078431
また、図11に示すように、4回対称非点収差に関する正弦波では、4回対称非点収差の大きさδA3が、この正弦波の振幅として表れ、その方向α3が、この正弦波のピークを示す角度として現れる。そこで、パラメータ演算部54cは、以下の(数7)(数8)を用いて、4回対称非点収差の大きさδA3及びその方向α3を求めて(S43b)、これを記憶部51に格納する。
Figure 0005078431
Figure 0005078431
球面収差があるフレームデータでは、焦点を合焦状態から変化させた時にデフォーカスの変化量が同じであっても正負により、球面収差があるフレームデータではぼけ方が等的にぼけ量が異なる変化をする。また、スター収差があるフレームデータでは、焦点を合焦状態から変化させた時にデフォーカスの変化量が同じであっても正負により、ぼけ方が90°変わるぼけた変化をする。また、4回対称非点収差があるフレームデータでは、焦点を合焦状態から変化させた時にデフォーカスの変化量が同じであっても正負により、向きが45°変わる4回対称にぼけた変化をする。フレームデータ上からこれを計測するために、本実施形態では、以上のように、焦点位置を振りながら焦点正負変化時の鮮鋭度を解析し、これから球面収差の大きさ、スター収差の大きさ及びその方向、4回対称非点収差の大きさ及びその方向を求めている。また、この方法では、以上で説明したように、非点収差に起因する焦点ズレ及びその方向と、焦点オフセット量も、併せて求めることができる。
次に、収差パラメータ算出処理(S40)中の3回対称非点収差及びコマ収差パラメータを求める処理(S40c)の詳細について、図5に示すフローチャートに従って説明する。
ここでは、まず、収差パラメータ算出部54の方向性歪度演算部54bが、各二次元分布データに関する0°、30°、90°、120°の微分値データを用いて、各方向毎の方向性歪量sθ(f)(s0(f),s30(f),s90(f),s120(f))を求める(S41c)。具体的には、方向性歪量d0(f)を求める場合には、例えば、まず、ある焦点位置fでの二次元分布データに関する0°微分値データの各ポイントの値(濃淡値)の合計値を求める。同様に、他の焦点位置で同合計値を求める。そして、焦点位置fを変数としたときのこの合計値の関係を方向性歪量d0(f)とする。このように各ポイントの合計値を方向性歪量とする場合には、一様な試料でビームの偏り(輝度の異方性)が無ければ微分の合計値はゼロになるが、偏りがあると合計値はゼロにならず、偏りの向きが符号で現れ、偏りの大きさが数値の大小として現れる。以上のように求めた各方向毎の方向性歪量sθ(f)は、図11に示すように、ほぼジャストフォーカス位置を基準に二次曲線的な関数となる。
また、方向性歪量の求め方の別の例として、微分結果のフレームデータに対してフレームデータ全体で横軸を微分値、縦軸を頻度としたヒストグラムを求め、このヒストグラムの分布の偏りから歪量を求める方法もある。ヒストグラムの偏りから方向性歪量を求める場合には、以下の(数9)を用いる。
Figure 0005078431
各ポイントの合計値から歪量を求める方法や、ヒストグラムから歪量を求める方法のいずれの方法でも、これらの方法で求められた歪量は、試料の傾きやシェーディング、粒子形状に影響されるため、ジャストフォーカスでの値を基準値として校正するとよい。この場合、試料に傾斜やパターンの異方性がある場合のsθ(f)をsθ(f)tiltとし、以下の(数10)のように、ジャストフォーカスで得られた歪量sθ(p)にデフォーカスの関数def(f)をかけたものを引き,試料の影響を消すことができる。
Figure 0005078431
なお、デフォーカスの関数defθ(f)は方向鮮鋭度dθ(f)が絶対値の合計値で計算されていれば、f=pにて規格化したものを、方向鮮鋭度dθ(f)が2乗の合計値であれば、歪量の平方根をとりf=pにて規格化したものを用いる。
方向性歪度演算部54bは、次に、各方向毎の方向性歪量sθ(f)(s0(f),s30(f),s90(f),s120(f))から、方向(角度)変化に伴う歪量の変化傾向を示す歪度skθを求める(S42c)。具体的には、例えば、方向性歪量sθ(f)を2次関数でフィッティングし、各2次係数の比をθの関数で表したものを歪度skθとする。フィッティングする関数としては、2次関数の他、ガウス関数等であってもよく、要は、フィッティングが可能な関数で如何なる関数を用いてもよい。また、ここでは、関数相互の係数比を歪度としているが、係数差を歪度としてもよい。歪度skθは、例えば、図12に示すような関数となる。
この歪度skθは、方向(角度)θに関する周期性から、図13に示すコマ収差に関する正弦波と、図14に示す3回対称非点収差に関する正弦波とに分離できる。図13に示すように、コマ収差に関する正弦波では、コマ収差の大きさδB2が、この正弦波の振幅として表れ、その方向β2が、この正弦波のピークを示す角度として現れる。また、図14に示すように、3回対称非点収差に関する正弦波では、その大きさδA2が、この正弦波の振幅として表れ、その方向α2が、この正弦波のピークを示す角度として現れる。そこで、パラメータ演算部54cは、以下の(数11)(数12)を用いて、コマ収差の大きさδB2及びその方向β2を求め、以下の(数13)(数14)を用いて、3回対称非点収差の大きさδA2及びその方向α2を求めて、これらを記憶部51に格納する(S43c)。
Figure 0005078431
Figure 0005078431
Figure 0005078431
Figure 0005078431
3回対称非点があるフレームデータでは、焦点を合焦状態から変化させた時にフレームデータは均等にぼけず、焦点の変化の正負によらず同じ向きで三角形状にぼけたフレームデータとなり、コマ収差があるフレームデータでは、焦点を合焦状態から変化させた時にフレームデータは均等にぼけず、焦点の変化の正負によらず一方向にぼけたフレームデータとなる。フレームデータ上からこれを計測するために、本実施形態では、本発明では方向性歪度を定義し、焦点位置を振りながら方向性歪量を求め、さらに、方向の変化に伴う方向性歪量の変化傾向を示す歪度を求め、これから三回対称非点とコマ収差の大きさと方向を求めている。
以上のように、各収差パラメータが求められると(S40)、前述したように、各収差パラメータのそれぞれに対して予め定められている閾値以下であるか否かが判断され(S50)、いずれかの収差パラメータが対応閾値より大きい場合には、この収差を補正するための補正値が求められる(S60)。そして、統合制御装置60に対して各収差の補正値が与えられ、収差補正器16による収差の補正が実行される(S70)。各収差の補正補正値は、統合制御装置60により、収差補正器電源回路36に設定され、この結果、収差補正器16が各収差を打ち消す方向に動作して、各収差は補正される。なお、焦点オフセット値の補正は、対物レンズ15を動作させても可能であるため、焦点オフセット値の補正値に関しては、対物レンズ電源回路38に設定するようにしてもよい。
以上のように、本実施形態では、焦点位置が異なる複数の二次元分布データのそれぞれに関して、複数の方向における方向性微分値データを求め、この方向性微分値データから各収差パラメータを求めている。このように、方向性微分値データから各収差パラメータを求めると、二次元分布データを微分する過程でランダムノイズが除かれるため、比較的粗密な二次元分布データであっても、正確に収差パラメータを求めることができる。これは、S/N改善のための画像積算や画像処理を施さない、いわゆるフレームデータを用いた場合であっても正確に収差パラメータを求めることができることを意味する。また、電子ビームの走査速度を速くしても(S/Nの低い二次元分布データであっても)正確に収差パラメータを求めることが可能であるため、必要なフレームデータ数が多くなってもフレームデータ1枚辺りの取得時間を低減でき、結果として収差補正器の調整に要する時間を短縮化することができる。また、電子ビームの走査速度を速くすることが可能であるため、試料Mに与えるダメージを少なくすることもできる。
さらに、本実施形態では、焦点距離を変化させながら同じ試料Mのフレームデータの方向性鮮鋭度や方向性歪度を求め、これらから各収差パラメータを求められるので、試料Mのパターンに依存せずに、収差を求めることができ、従来のオートフォーカスやオートスティグマの動作に併用して高精度の収差補正を行うことができる。本手法による収差パラメータの計算はSEMで使用される計算機にとっては簡単な処理であり計算自体も高速に行うことができる。オートフォーカスやオートスティグマでの画像処理の計算を一部共用することも可能であるため,収差パラメータ算出部分では特別なハードの追加や改造を必要としない。
また、本実施形態では、高さセンサ39を備えているので、試料Mの高さの変化と収差補正量の変化との関係を予め求めておけば、試料Mの高さに応じた収差補正を行うことが
できるので、収差補正の繰り返し処理の回数を少なくすることができる。
なお、以上の実施形態では、方向性微分値データを求める際の方向、つまり角度として、0°、45°、90°、135°など角度を採用したが、必ずしもこれらの角度である必要はなく、また、微分値データを得る角度の数に関しても、各パラメータを求めるために十分な数、具体的には、方向性鮮鋭度に関して少なくとも5つの角度の鮮鋭度を、方向性歪度に関して少なくとも4の歪度を求められればよく、それ以上であっても一向に構わない。また、焦点位置の異なるフレームデータの数として、ここでは、前述したように、10以上を想定しているが、少なくとも3以上であればよい。さらに、フレームデータのうちに、必ずしもジャストフォーカスのフレームデータが含まれている必要はなく、ジャストフォーカスに近い焦点位置でのフレームデータが含まれていればよい。
また、以上の実施形態では、収差補正算出装置50が求めた収差補正値を統合制御装置60を介して、収差補正器電源回路36に設定しているが、収差補正算出装置50が収差補正値を直接収差補正電源回路36に設定するようにしてもよい。また、以上の実施形態では、フレームデータ処理機能を備えたコンピュータが画像処理装置40を構成し、収差補正値算出機能を備えたコンピュータが収差補正値算出装置50を構成し、統合制御機能を備えたコンピュータが統合制御装置60を構成しているが、フレームデータ処理機能及び収差補正算出機能を備えたコンピュータによりフレームデータ処理・収差補正値算出装置を構成してもよいし、収差補正算出機能及び統合制御機能イを備えたコンピュータにより収差補正算出・統合制御装置を構成してもよい。
また、以上の実施形態は、通常の走査電子顕微鏡に本発明を適用したものであるが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、測長走査電子顕微鏡(CD−SEM)や欠陥レビュー走査電子顕微鏡(DR−SEM)に適用してもよいことは言うまでもない。
本発明に係る一実施形態としての走査電子顕微鏡の構成を示す説明図。 本発明に係る一実施形態としての操作電子顕微鏡の収差補正動作を示すフローチャート。 図2のフローチャート中のステップ40aの詳細フローを示すフローチャート。 図2のフローチャート中のステップ40bの詳細フローを示すフローチャート。 図2のフローチャート中のステップ40cの詳細フローを示すフローチャート。 二次元画像データに対して方向性微分を施す方法を示す説明図。 各方向毎の方向性鮮鋭度と焦点位置(フォーカス値)との関係を示すグラフ。 非対称度の算出方法を示す模式図。 方向性鮮鋭度の非対称度と方向(角度)との関係を示すグラフ。 各焦点中心位置が得られる焦点位置(フォーカス値)と方向(角度)との関係を示すグラフで、非点収差の周期性及びそのパラメータ抽出法を説明するためのグラフ。 各焦点中心位置が得られる焦点位置(フォーカス値)と方向(角度)との関係を示すグラフで、4回対称非点収差の周期性及びそのパラメータ抽出法を説明するためのグラフ。 各方向毎の方向性歪量と焦点位置(フォーカス値)との関係を示すグラフ。 方向性歪度と方向(角度)との関係を示すグラフ。 方向性歪度と方向(角度)との関係を示すグラフで、コマ収差の周期性及びそのパラメータの抽出方法を説明するためのグラフ。 方向性歪度と方向(角度)との関係を示すグラフで、3回対称非点収差の周期性及びそのパラメータ抽出法を説明するためのグラフ。
符号の説明
10…電子照射光学系、11…電子銃、12…コンデンサレンズ、15…偏向コイル、16…収差補正器、17…走査コイル、18…対物レンズ、21…高さセンサ、25…ステージ、31…電子銃電源回路、32…コンデンサレンズ電源回路、35…偏向コイル電源回路、36…収差補正器電源回路、17…走査コイル電源回路、18…対物レンズ電源回路、40…画像処理装置、50…収差補正値算出装置、51…記憶部、52…補正用画像取得指示部、53…方向性微分演算部、54…収差パラメータ算出部、54a…方向性鮮鋭度演算部、54b…方向性歪度演算部、54c…収差パラメータ演算部、55…収差補正値算出部、56…制御部、60…統合制御装置、65…入出力装置

Claims (10)

  1. 一次荷電粒子ビームを試料に対して照射することにより発生する二次粒子を検出し、前記荷電粒子ビームの照射領域の二次粒子分布データを任意の合焦点状態で取得する電子光学系と、当該電子光学系で取得した二次粒子分布データを処理する演算処理装置とを備えた荷電粒子ビーム装置において、
    前記電子光学系は、当該電子光学系により発生する収差の逆収差を与えることにより、前記試料上における前記一次荷電粒子ビームの収差を除去する収差補正器を備え、
    前記演算処理装置は、
    合焦点状態が異なる状態で取得された複数の前記試料の二次粒子分布データに対し、該複数の二次粒子分布データ各々における複数の方向の方向微分値を求め、
    当該方向微分値を用いて各微分方向毎の方向性歪量を求めると共に、その前記微分方向に対する変化傾向を示す歪度から前記収差の収差パラメータを求め、
    当該得られた収差パラメータを基に前記収差補正器の動作条件を決定することを特徴とする荷電粒子ビーム装置。
  2. 一次荷電粒子ビームを試料に対して照射することにより発生する二次粒子を検出し、前記荷電粒子ビームの照射領域の二次粒子分布データを任意の合焦状態で取得する電子光学系と、当該電子光学系に設けられた収差補正器とを備えた荷電粒子ビーム装置において、
    合焦点状態が異なる状態で取得された複数の前記試料の二次粒子分布データに対して、前記複数の二次粒子分布データ各々における複数の方向の微分値を求める方向性微分演算手段と、
    記方向微分値を用いて各微分方向毎に方向性歪量を求め、当該各微分方向毎の方向性歪量から当該歪量の前記微分方向に対する変化傾向を示す歪度を求める方向性歪度演算手段と、
    該各微分方向毎の方向性歪度を、予め定められた式に代入して、前記収差の収差パラメータを求める収差パラメータ演算手段と、
    前記収差を補正するための前記収差補正器の動作条件を前記収差パラメータを用いて計算する収差補正値算出手段と、を備えたことを特徴とする荷電粒子ビーム装置。
  3. 請求項1または2に記載の荷電粒子ビーム装置において、
    前記収差補正器は、コマ収差、3回対称非点収差のうち、少なくとも一つの収差を補正可能であることを特徴とする荷電粒子ビーム装置。
  4. 請求項に記載の荷電粒子ビーム装置において
    前記方向微分値を用いて、各微分方向毎の方向性鮮鋭度を求める方向性鮮鋭度演算手段をさらに備えることを特徴とする荷電粒子ビーム装置。
  5. 請求項4に記載の荷電粒子ビーム装置において、
    前記収差パラメータ演算手段は、前記方向性鮮鋭度を用いて、スター収差パラメータ及び球面収差パラメータを、さらに求め、
    前記収差補正器は、さらにスター収差及び球面収差のうち少なくとも何れかの収差を補正可能であることを特徴とする荷電粒子ビーム装置。
  6. 請求項4または5に記載の荷電粒子ビーム装置において、
    前記収差パラメータ演算手段は、前記方向性鮮鋭度を用いて、非点収差パラメータ、オフセットのパラメータ、及び4回対称非点収差パラメータを、さらに求め、
    前記収差補正器は、さらに非点収差、焦点オフセット、及び4回対称非点収差のうち少なくとも何れかの収差を補正可能であることを特徴とする荷電粒子ビーム装置。
  7. 請求項2に記載の荷電粒子ビーム装置において、
    前記収差パラメータ演算手段が求めた収差パラメータが所定の閾値以下であるか否かを判断する判断手段を備え、
    前記収差補正値算出手段は、前記収差パラメータが前記所定の閾値より大きいと判断された場合に、収差の補正値を求めることを特徴とする荷電粒子ビーム装置。
  8. 請求項1または2に記載の荷電粒子ビーム装置において、
    前記動作条件を前記収差補正器に実行させる収差補正器制御手段を有することを特徴とする荷電粒子ビーム装置。
  9. 請求項1から8の何れか一項に記載の荷電粒子ビーム装置において、
    前記電子光学系を制御する電子光学系制御手段と、
    前記合焦点状態が異なる複数の二次粒子分布データの取得を前記電子光学系制御手段に指示する補正用画像取得指示手段と、を備えたことを特徴とする荷電粒子ビーム装置。
  10. 荷電粒子ビームを試料に対して走査照射する照射光学系と、該照射光学系を制御する光学系制御手段と、荷電粒子ビームが照射された試料からの二次粒子を取得する検出光学系と、該検出光学系が取得した二次粒子から二次元粒子画像を得る画像取得手段と、を備え、
    前記照射光学系は、コマ収差、3回対称非点収差のうち、少なくとも一つの収差を補正可能な収差補正器を有し、前記光学系制御手段は、荷電粒子ビームの焦点位置を変える焦点制御手段と、前記収差補正器を制御する補正光学系制御手段と、を有している荷電粒子ビーム装置の収差補正プログラムにおいて、
    前記焦点制御手段によって焦点位置を変更させて、焦点位置が異なる複数の二次元画像データを前記画像取得手段に取得させ、コンピュータの記憶領域に、該焦点位置が異なる複数の二次元画像データを記憶させる補正用画像取得指示ステップと、
    前記記憶領域から、前記焦点位置が異なる複数の二次元画像データを読み出し、該焦点位置が異なる複数の二次元画像データのそれぞれに関して、複数の方向における方向性微分値を求める方向性微分演算ステップと、
    前記方向性微分演算ステップで求められた、複数の二次元画像データのそれぞれに関する複数の方向における方向性微分値を用いて、各微分方向毎に方向性歪量を求め、当該各微分方向毎の方向性歪量から当該歪量の前記微分方向に対する変化傾向を示す歪度を求める方向性歪度演算ステップと、
    該各微分方向毎の方向性歪度を、予め定められた式に代入して、前記収差の収差パラメータを求める収差パラメータ演算ステップと、
    前記少なくとも一つの収差パラメータから、該少なくとも一つの収差に対する補正値を求める収差補正値算出ステップと、
    前記補正光学系制御手段に、前記少なくとも一つの収差の補正値を設定し、前記収差補正器により収差補正を実行させる補正値設定ステップと、
    を前記コンピュータに実行させることを特徴とする荷電粒子ビーム装置の収差補正プログラム。
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