JP5276199B1 - 多孔質顆粒の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 本発明は、スプレードライ製法で作られる顆粒より形状が大きくて、溶解性が良く、多孔質な構造を簡便に形成させ、硬化させることができると共に、乾燥時間が長くなる原因となっていた水分含量を抑えることにより、高コストを抑えることができる多孔質顆粒の製造方法、該方法により得られる多孔質顆粒、該顆粒に油溶性物質を吸着させた油吸着顆粒及び油吸着顆粒の製造方法並びに油吸着顆粒を含む食品及びその製造方法を提供するものである。
【解決手段】 20℃での水100mLに対する溶解度が多くとも100gである粉末と、水との混合物を減圧乾燥させることで、ゆるめ嵩密度が少なくとも0.30g/mLであって、多孔質であり、溶解性が良く、油溶性物質を吸着することができる優れた顆粒を製造する。
【選択図】なし

Description

本発明は、多孔質顆粒の製造方法及び該方法により得られる多孔質顆粒、油吸着顆粒及びその製造方法、並びに該油吸着顆粒を含む食品及びその製造方法に関する。
従来、アルファ化澱粉を凍結乾燥して得られた顆粒が吸油性顆粒として知られていたが、澱粉を適正なアルファ化度にアルファ化しなければならないため煩雑であり、更にアルファ化澱粉1重量部に対して4重量部以上の水を添加するため、乾燥効率が悪く、乾燥コストが高いことに加え、吸油性が悪いことが問題だった(特許文献1参照)。
更に、糖類粉末又は糖類を主体とする粉末と添加水とからなる粉末状の系を該糖類が結晶化する加熱条件で加熱処理して多孔質状の不定形粒とし、液状油脂を添加する粉末油脂の製造法が知られていたが、該粉末油脂は、不定形粒が糖類の結晶化状態のため溶解し難く、不定形粒に油脂が付着した状態のため、流動性が非常に悪いものだった(特許文献2参照)。
その他、デキストリンを発泡させた後、スプレードライ製法にて乾燥して得た吸油性デキストリンが知られていたが、粒子の硬度が低いため潰れ易く、粉が舞い易いため取り扱いに注意が必要であり、更に、粒子に油を添加して混合するという、一般的ではない煩雑な方法で油と粒子とを添加しなければ吸油後の流動性が悪かった(非特許文献1参照)。
一方、乳糖や糖アルコールを造粒して得た球形顆粒が知られていたが、溶出制御医薬の核として用いるための球形顆粒であり、球形顆粒表面に孔は見られず、嵩密度は0.65g/mL以上と密な構造で、多孔質顆粒ではないため油溶性物質の吸着用基材としては不適である(特許文献3及び4参照)。
特開昭62−3752号公報 特開昭56−104998号公報 特開平06−205959号公報 特開平11−92403号公報
ジャパンフードサイエンス、50巻、8号、24−28、2011
本発明は、スプレードライ製法で作られる顆粒より形状が大きくて、溶解性が良く、多孔質な構造を簡便に形成させ、硬化させることができると共に、乾燥時間が長くなる原因となっていた水分含量を抑えることにより、高コストを抑えることができる多孔質顆粒の製造方法、該方法により得られる多孔質顆粒、該顆粒に油溶性物質を吸着させた油吸着顆粒、油吸着顆粒の製造方法、油吸着顆粒を含む食品及びその製造方法を提供するものである。
本発明者は、上記課題を解決するために検討した結果、20℃での水100mLに対する溶解度が多くとも100gである、単糖類、二糖類、塩、アミノ酸及びアミノ酸塩からなる群より選ばれた少なくとも一種と水とを混合し、減圧乾燥させることで、ゆるめ嵩密度が少なくとも0.30g/mLであって、多孔質であり、溶解性が良く、油溶性物質を吸着できる優れた顆粒を製造できることを見出し、本発明に至った。
すなわち本発明は、以下の態様に係る。
[態様1]
単糖類、二糖類、塩、アミノ酸及びアミノ酸塩からなる群より選ばれた少なくとも一種を粉末全体を100重量%とした場合に少なくとも80重量%、澱粉を5重量%以下含み、20℃での水100mLに対する溶解度が多くとも100gである粉末と、水とを混合し、減圧乾燥させる製造方法であって、ゆるめ嵩密度が少なくとも0.30g/mLである油吸着用多孔質顆粒の製造方法。
[態様2]
粉末と水との混合物を100重量%とした場合に、粉末を少なくとも40重量%含むことを特徴とする、態様1記載の製造方法。
[態様3]
単糖類、二糖類、塩、アミノ酸及びアミノ酸塩からなる群より選ばれた少なくとも一種を粉末全体を100重量%とした場合に少なくとも80重量%、澱粉を5重量%以下含み、20℃での水100mLに対する溶解度が多くとも100gである粉末と、水とを混合し、減圧乾燥することにより得られる顆粒であって、ゆるめ嵩密度が少なくとも0.30g/mLである油吸着用多孔質顆粒。
[態様4]
16mm×16mm×10mmの試験片を調製して、クリープメータで0.5mm/秒の速度で直径3mmの円柱形プランジャーにより圧力を加え測定した圧縮応力が少なくとも1.0N/mmである態様3記載の油吸着用多孔質顆粒。
[態様5]
態様3又は4記載の多孔質顆粒に油溶性物質を吸着させた油吸着顆粒。
[態様6]
圧縮度が25以下、Hausner比が1.00〜1.34である態様5記載の油吸着顆粒。
[態様7]
態様5又は6記載の油吸着顆粒を含む食品。
本発明の多孔質顆粒の製造方法は、煩雑な工程が無く、簡便であることに加え、除去する水分が少ないため、製造コストが抑えられる。更に、該製造方法によって得られる顆粒は、多孔質の構造を有しているため溶解性に優れ、かつ形状が大きいため優れた油吸着能力を有しており、油溶性物質吸着後の流動性に優れ、更に多孔質構造ながら十分な強度を兼ね備えている。
本発明の油吸着顆粒は、油溶性物質吸着時に乳化剤が不要なため油溶性物質自体の風味を損なうこと無く保持しており、流動性が高く、流通過程で衝撃を受けても潰れ難いため油漏れし難く、更に水や湯に添加した際は速やかに溶解することができる優れた溶解性を有している。加えて、その製造方法においても、油溶性物質と顆粒との添加方法や順番に制限は無く、一般的な方法で混合して、高い油吸着量を実現できる。
更に、該油吸着顆粒を含む食品は流動性が高く、簡便に該食品を製造できるという優れた効果を奏する。
本発明で用いる粉末は、単糖類、二糖類、塩、アミノ酸及びアミノ酸塩からなる群より選ばれた少なくとも一種を含み、20℃での水100mLに対する溶解度が多くとも100gである粉末であれば特に限定されず、単独又は2種以上を組み合わせて使用することができ、20℃での水100mLに対する溶解度は好ましくは5〜100g、より好ましくは10〜80gである。例えば、ラクトース、ガラクトース、グルコース、塩、溶解度が多くとも100gであるアミノ酸又はその塩が例示でき、ラクトース又は塩が好ましい。塩は特に限定されず、天然塩でも塩化ナトリウムでも塩化カリウムでも良い。20℃の水100mLに対する溶解度は、ラクトースが16.1g、ガラクトースが65.0g、グルコースが100g、塩化ナトリウムが35.8g、グリシンが22.5g、セリンが38.0g、グルタミン酸ナトリウムが60.0gである。該粉末を用いれば、多孔質顆粒が得られ、溶解性に優れると共に、油溶性物質吸着能が優れている。溶解度が100より大きい原料、例えばショ糖を用いると、発泡するため減圧乾燥が困難で、更に原料の溶解度が高いため、目的の多孔質顆粒が得られない。20℃での水100mLに対する溶解度が多くとも100gであれば、単糖類、二糖類、塩、アミノ酸又はアミノ酸塩以外のその他の粉末を混合することもできるが、単糖類、二糖類、塩、アミノ酸及びアミノ酸塩からなる群より選ばれた少なくとも一種が、粉末全体を100重量%とした場合に少なくとも80%、好ましくは少なくとも90重量%、より好ましくは少なくとも95重量%、更に好ましくは少なくとも99重量%であれば、多孔質顆粒が得られ、溶解性に優れると共に、油溶性物質吸着能が優れている。20℃での水100mLに対する溶解度が多くとも100gであれば、その他の粉末は特に限定されないが、例えば、糖類、穀粉、粉末調味料等が例示できる。更に均一な多孔質を得るために不可逆的な分散性安定剤、例えばペクチン、澱粉、寒天等を添加することができ、好ましくは粉末全体の5重量%以下、より好ましくは3重量%以下、更に好ましくは1重量%以下、特に好ましくは0.5重量%以下であり、添加する場合は分散性安定剤が溶解できる程度に加熱すると良い。
本発明で用いる粉末と水との混合比は、本発明の多孔質顆粒が製造できる混合比であれば特に限定されないが、混合物を100重量%とした場合に、粉末が少なくとも40重量%であることが好ましく、より好ましくは少なくとも50重量%、更に好ましくは少なくとも60重量%である。
本発明では、通常の減圧乾燥で乾燥すれば特に限定されないが、減圧乾燥前に予備凍結しても良く、真空凍結乾燥で乾燥しても良い。減圧乾燥することで、多孔質となり、溶解性に優れると共に、油溶性物質吸着能が優れており、更に多孔質構造ながら十分な強度も兼ね備えている。
本発明の多孔質顆粒は、特に限定されないが、好ましくは非球形であり、多孔質顆粒の粒子径は特に限定されないが、好ましくは少なくとも300μm、より好ましくは少なくとも400μm、更に好ましくは400μm〜2cm、特に好ましくは600μm〜1cmであり、篩別して得ることができる。更に多孔質顆粒の製造方法は、破砕工程を含むことが好ましく、減圧乾燥後に、乾燥物を破砕して篩別しても良く、凍結させ破砕した後に、乾燥しても良い。篩別には、前記粒子径を得るために最適な目開きを有するJIS規格Z8801−1:2006のふるいを使用することができる。
本発明では、顆粒のゆるめ嵩密度が少なくとも0.30g/mLであれば、多孔質構造ながら十分な強度があり、油溶性物質をよく吸着でき、油吸着後も漏出し難い。好ましくは多くとも0.65g/mL、より好ましくは多くとも0.60g/mL、更に好ましくは少なくとも0.35g/mLである。尚、水平な場所に設置した容量100mlのステンレス製カップに顆粒を充填し、充填後摺り切り板にて摺り切り、測定した重量を100で割って得られた値を、ゆるめ嵩密度(g/mL)とした。
本発明では、多孔質顆粒が強度を有し、潰れ難く、油溶性物質吸着後に油が漏れ難い強度であれば特に限定されないが、好ましくは16mm×16mm×10mmに調製した試験片の圧縮応力が少なくとも1.0N/mm、より好ましくは少なくとも1.5N/mm、更に好ましくは少なくとも1.8N/mmである。本発明では、クリープメータを用いて、0.5mm/秒の速度で直径3mmの円柱形プランジャーにより測定対象物に圧力を加え、圧縮応力(N/mm)を測定し、強度を判定した。クリープメータでの測定は形状により差が出易いことを考慮し、測定条件をそろえるため、16mm×16mm×10mmのサンプルを調製し、測定した。
本発明の多孔質顆粒は、例えば油吸着用の基材である油吸着用顆粒として利用できる。多孔質顆粒に吸着させる油溶性物質としては、多孔質顆粒を溶解しない物質であれば特に限定されず、例えば、油脂であれば常温で液体でも固体でも良く、脂溶性ビタミン、油性香料、油性色素でも良い。常温で液体の油では、ごま油、サラダ油、しらしめ油、コーン油、大豆油、菜種油(キャノーラ油)、こめ油、糠油、小麦胚芽油、椿油、ベニバナ油、ヤシ油(パーム核油)、綿実油、ひまわり油、エゴマ油、アマニ油、オリーブオイル、ピーナッツオイル、アーモンドオイル、アボカドオイル、ヘーゼルナッツオイル、ウォルナッツオイル、グレープシードオイル、マスタードオイル、レタス油、魚油、鯨油、鮫油、肝油等が例示でき、常温で固体の脂では、カカオバター、ピーナッツバター、パーム油、ラード(豚脂)、ヘット(牛脂)、鶏油、兎脂、羊脂、馬脂、シュマルツ、ショートニング等が例示できる。更に、水分含量を好ましくは多くとも10重量%、より好ましくは多くとも7重量%、更に好ましくは多くとも4重量%に調整したバター又はマーガリン等が例示できる。その上、顆粒に吸着させる油溶性物質は、顆粒を溶解しなければ、混合物中の油溶性物質でも良い。本発明の多孔質顆粒は、油吸着能が高く、特に今まで保持が困難だった常温で液体の油脂も吸着させることができる。
本発明では、前記の多孔質顆粒と前記の油溶性物質とを混合して流動性の良い油吸着顆粒を得ることができ、混合時には特段の注意点は無く、多孔質顆粒と油溶性物質との添加方法及び順番は特に限定されず、多孔質顆粒に油溶性物質を添加しても良く、油溶性物質に多孔質顆粒を添加しても良いが、多孔質顆粒に油溶性物質を添加する方が一般的であり、より簡便に流動性の良い油吸着顆粒を得られる。多孔質顆粒と油溶性物質との混合割合は、多孔質顆粒が油溶性物質を吸着できる量であれば特に限定されないが、好ましくは油吸着顆粒全体を100重量%として、多くとも油溶性物質33重量%であり、より好ましくは多くとも油溶性物質30重量%である。油溶性物質が固体であれば、多孔質顆粒との混合前又は混合時に、油溶性物質が液状になる程度に加熱する。油吸着顆粒は、多孔質顆粒が油を吸着、含有又は保持している顆粒である。
本発明の多孔質顆粒は、様々な食品に利用することができ、油吸着顆粒を含む食品を製造することができる。例えば、予め油溶性物質を吸着させた油吸着顆粒と顆粒を溶解しない食品とを混合して、流動性の良い油吸着顆粒含有食品を製造することができる。顆粒を溶解しなければ混合する食品は特に限定されないが、水分含量が好ましくは多くとも10重量%、より好ましくは多くとも7重量%、更に好ましくは多くとも4重量%の食品である。例えば固形(粉末、顆粒、小片状、ブロック状など)食品、調味料、香辛料、砂糖又は甘味料と油吸着顆粒とを混合して油吸着顆粒を含む食品を製造することができ、油吸着顆粒含有調味料、油吸着顆粒含有糖、油吸着顆粒含有菓子、油吸着顆粒含有飲料、油吸着顆粒含有健康食品が例示できる。具体的には即席ラーメンの通常別添の油脂を吸着させた油吸着顆粒を粉末スープに混ぜた油吸着顆粒入り乾燥ラーメンスープを製造することで、塊にならず流動性に優れた乾燥ラーメンスープを製造でき、喫食時に手が汚れず、喫食時の煩雑性が無い。また、ごま油等を吸着させた油吸着顆粒と粉末調味料とでふりかけやチャーハンの素を製造すれば、簡便にごま油風味を楽しむことができ、一方、香料を吸着させた油吸着顆粒をコーヒーや紅茶用の砂糖に混ぜた香味糖を製造すれば、フレーバーコーヒーやフレーバーティーを楽しむこともでき、脂溶性ビタミンを含ませた油吸着顆粒を健康食品としても利用できる。
更に、顆粒を溶解しない油溶性物質含有物と本発明の多孔質顆粒とを混合して流動性の良い油吸着顆粒含有食品を製造することができる。顆粒を溶解しなければ混合する油溶性物質含有物は特に限定されないが、該含有物中の水分含量は好ましくは多くとも10重量%、より好ましくは多くとも7重量%、更に好ましくは多くとも4重量%である。油溶性物質含有物は、油溶性物質ベースであれば形状は限定されず、固形、ペースト状又は液状の食品であり、例えば、チョコレート、ごまペースト、ナッツペースト、ルウ、水分を前記含量に調整したマヨネーズ等が例示でき、粘度が高い食品でも良い。油溶性物質含有物と本発明の多孔質顆粒とを混合すると、該含有物中の油溶性物質が顆粒に吸着し、顆粒チョコレート等の油吸着顆粒含有菓子又は飲料、油吸着顆粒含有調味料、油吸着顆粒含有トッピング等の流動性の良い油吸着顆粒含有食品を製造することができる。常温で固体の油を含む油溶性物質含有物であれば、多孔質顆粒との混合前又は混合時に、該含有物が液状になる程度に加熱する。油溶性物質含有物と多孔質顆粒との混合比は、該含有物中の油溶性物質が多孔質顆粒に吸着し、流動性のある食品が得られる混合比であれば特に限定されないが、該含有物中の油溶性物質重量を1とした場合に、多孔質顆粒が少なくとも2.5であることが好ましく、少なくとも3.0であることがより好ましい。
本発明の油吸着顆粒又は油吸着顆粒を含有する食品は、流動性が良ければ特に限定されないが、好ましくは圧縮度が25以下、Hausner比が1.00〜1.34、より好ましくは圧縮度が20以下、Hausner比が1.00〜1.25である。圧縮度及びHausner比とは、第十六改正日本薬局方の1981「粉体の流動性 2.圧縮度及びHausner比測定法」に記載の方法により算出できる値で、本発明では、直径15mmで25mLのメスシリンダーに、油吸着顆粒をかさ体積が25mLになるように充填し、10回以上、かさ体積変化が生じなくなるまでタップした後、最終のかさ体積を測定して、「疎充填時のかさ体積(V0)」と「これ以上のかさ体積変化が生じなくなるまで試料をタップした後の最終かさ体積(Vf)」から次式により算出する。また、第十六改正日本薬局方の1981「粉体の流動性 2.圧縮度及びHausner比測定法」の「表2 流動性の尺度」に記載されている流動性の尺度を、表1に示した。
Figure 0005276199
Figure 0005276199
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以下、実施例を示して本発明を具体的に説明するが、本発明は以下の例によって限定されるものではない。尚、本発明において、各原料及び素材の%は別記がない限り全て重量%である。
[実施例1]
澱粉0.3gと水59.7gを混合し、80℃に加温後、ラクトース40gを添加して混合したものを、トレイに入れ、常法により減圧乾燥して得た乾燥固形物を粉砕し、ふるいを用いて、8メッシュ(公称目開き2.36mmのふるい)パス42メッシュ(公称目開き355μmのふるい)オンさせて、実施品1の多孔質顆粒を得た。実施品1のゆるめ嵩密度は、0.32g/mLだった。更に、クリープメータで測定するために、前記の粉末と水との混合物をブロック状のトレイに入れ、常法により減圧乾燥して16mm×16mm×10mmの形状に調製して、クリープメータで0.5mm/秒の速度で直径3mmの円柱形プランジャーにより測定対象物に圧力を加え測定したところ、圧縮応力は1.89N/mmだった。
[実施例2]
澱粉0.3gと水49.7gを混合し、80℃に加温後、ラクトース50gを添加して混合したものを、トレイに入れ、常法により減圧乾燥して得た乾燥固形物を粉砕し、ふるいを用いて、8メッシュ(公称目開き2.36mmのふるい)パス42メッシュ(公称目開き355μmのふるい)オンさせて、実施品2の多孔質顆粒を得た。実施品2のゆるめ嵩密度は、0.37g/mLだった。更に、クリープメータで測定するために、前記の粉末と水との混合物をブロック状のトレイに入れ、常法により減圧乾燥して16mm×16mm×10mmの形状に調製して、クリープメータで0.5mm/秒の速度で直径3mmの円柱形プランジャーにより測定対象物に圧力を加え測定したところ、圧縮応力は2.75N/mmだった。
[実施例3]
ラクトース70gと水30gとを混合したものを、トレイに入れ、常法により減圧乾燥して得た乾燥固形物を粉砕し、ふるいを用いて、8メッシュ(公称目開き2.36mmのふるい)パス42メッシュ(公称目開き355μmのふるい)オンさせて、実施品3の多孔質顆粒を得た。実施品3のゆるめ嵩密度は、0.48g/mLだった。更に、クリープメータで測定するために、前記の粉末と水との混合物をブロック状のトレイに入れ、常法により減圧乾燥して16mm×16mm×10mmの形状に調製して、クリープメータで0.5mm/秒の速度で直径3mmの円柱形プランジャーにより測定対象物に圧力を加え測定したところ、硬くて測定不能だった。
[実施例4]
ラクトース80gと水20gとを混合したものを、トレイに入れ、常法により減圧乾燥して得た乾燥固形物を粉砕し、ふるいを用いて、8メッシュ(公称目開き2.36mmのふるい)パス42メッシュ(公称目開き355μmのふるい)オンさせて、実施品4の多孔質顆粒を得た。実施品4のゆるめ嵩密度は、0.59g/mLだった。更に、クリープメータで測定するために、前記の粉末と水との混合物をブロック状のトレイに入れ、常法により減圧乾燥して16mm×16mm×10mmの形状に調製して、クリープメータで0.5mm/秒の速度で直径3mmの円柱形プランジャーにより測定対象物に圧力を加え測定したところ、硬くて測定不能だった。
[実施例5]
ラクトース90gと水10gとを混合したものを、トレイに入れ、常法により減圧乾燥して得た乾燥固形物を粉砕し、ふるいを用いて、8メッシュ(公称目開き2.36mmのふるい)パス42メッシュ(公称目開き355μmのふるい)オンさせて、実施品5の多孔質顆粒を得た。実施品5のゆるめ嵩密度は、0.53g/mLだった。
[実施例6]
澱粉0.3gと水31.7gを混合し、80℃に加温後、ラクトース68gを添加して混合したものを、トレイに入れ、常法により減圧乾燥して得た乾燥固形物を粉砕し、ふるいを用いて、8メッシュ(公称目開き2.36mmのふるい)パス42メッシュ(公称目開き355μmのふるい)オンさせて、実施品6の多孔質顆粒を得た。
[実施例7]
澱粉0.3gと水31.7gを混合し、80℃に加温後、グルコース68gを添加して混合したものを、トレイに入れ、常法により減圧乾燥して得た乾燥固形物を粉砕し、ふるいを用いて、8メッシュ(公称目開き2.36mmのふるい)パス42メッシュ(公称目開き355μmのふるい)オンさせて、実施品7の多孔質顆粒を得た。実施品7のゆるめ嵩密度は、0.53g/mLだった。
[実施例8]
澱粉0.3gと水31.7gとを混合し、80℃に加温後、塩68gを添加して混合したものを、トレイに入れ、常法により減圧乾燥して得た乾燥固形物を粉砕し、ふるいを用いて、8メッシュ(公称目開き2.36mmのふるい)パス42メッシュ(公称目開き355μmのふるい)オンさせて、実施品8の多孔質顆粒を得た。
[実施例9]
澱粉0.3gと水49.7gを混合し、80℃に加温後、塩50gを添加して混合したものを、トレイに入れ、常法により減圧乾燥して得た乾燥固形物を粉砕し、ふるいを用いて、8メッシュ(公称目開き2.36mmのふるい)パス42メッシュ(公称目開き355μmのふるい)オンさせて、実施品9の多孔質顆粒を得た。実施品9のゆるめ嵩密度は、0.45g/mLだった。
[実施例10]
澱粉0.3gと水31.7gを混合し、80℃に加温後、グルタミン酸ナトリウム68gを添加して混合したものを、トレイに入れ、常法により予備凍結後、減圧乾燥した乾燥固形物を粉砕し、ふるいを用いて、8メッシュ(公称目開き2.36mmのふるい)パス42メッシュ(公称目開き355μmのふるい)オンさせて、実施品10の多孔質顆粒を得た。実施品10のゆるめ嵩密度は、0.46g/mLだった。
[実施例11]
実施例6で得られた多孔質顆粒(実施品6)80gにごま油20gを添加、混合し、実施品11の油吸着顆粒を得た。実施品11の油吸着顆粒について、圧縮度及びHausner比を求めたところ、圧縮度は16%で、Hausner比は1.19だった。また、表1に基づく流動性の尺度は、やや良好だった。
[実施例12]
実施例7で得られた多孔質顆粒(実施品7)80gにごま油20gを添加、混合し、実施品12の油吸着顆粒を得た。
[実施例13]
実施例8で得られた多孔質顆粒(実施品8)80gにごま油20gを添加、混合し、実施品13の油吸着顆粒を得た。
[実施例14]
実施例10で得られた多孔質顆粒(実施品10)80gにごま油20gを添加、混合し、実施品14の油吸着顆粒を得た。
[実施例15]
実施例1で得られた多孔質顆粒(実施品1)69gにごま油31gを添加、混合し、実施品15の油吸着顆粒を得た。
[実施例16]
実施例2で得られた多孔質顆粒(実施品2)70gにごま油30gを添加、混合し、実施品16の油吸着顆粒を得た。
[実施例17]
実施例6で得られた多孔質顆粒(実施品6)75gにごま油25gを添加、混合し、実施品17の油吸着顆粒を得た。
[実施例18]
実施例11で得られた油吸着顆粒(実施品11)14.3gと、食塩30.9g、粉末醤油24.0g、グルタミン酸Na11.1g、ラクトース5.1g、ビーフパウダー5.1g、チキンパウダー3.9g、カラメル色素2.6g、オニオンパウダ−1.3g、ホワイトペッパ−0.9g、メンマパウダー0.4g及び核酸0.4gとを混合し、油吸着顆粒含有食品である実施品18の粉末ラーメンスープを得た。
[実施例19]
油脂含量32%のカレールウ20gを60℃まで加熱し、実施例6で得られた多孔質顆粒(実施品6)20gを添加、混合し、冷却して、油吸着顆粒含有食品である実施品19の顆粒カレールウを得た。尚、油溶性物質と多孔質顆粒との比は1:3.1だった。実施品19は、均一な顆粒だった。実施品19の顆粒カレールウについて、圧縮度及びHausner比を求めたところ、圧縮度は22%で、Hausner比は1.28だった。また、表1に基づく流動性の尺度は、普通だった。
[実施例20]
油脂含量34%のチョコレート20gを60℃まで加熱し、実施例6で得られた多孔質顆粒(実施品6)20gを添加、混合し、冷却して得た顆粒を、ふるいを用いて、8メッシュ(公称目開き2.36mmのふるい)パスさせて、油吸着顆粒含有食品である実施品20の顆粒チョコレートを得た。尚、油溶性物質と多孔質顆粒との比は1:2.9だった。実施品20の顆粒チョコレートについて、圧縮度及びHausner比を求めたところ、圧縮度は12%で、Hausner比は1.13だった。また、表1に基づく流動性の尺度は、良好だった。
[比較例1]
澱粉0.3gと水69.7gを混合し、80℃に加温後、ラクトース30gを添加して混合したものを、トレイに入れ、常法により減圧乾燥して得た乾燥固形物を粉砕し、ふるいを用いて、8メッシュ(公称目開き2.36mmのふるい)パス42メッシュ(公称目開き355μmのふるい)オンさせて、比較品1の多孔質顆粒を得た。比較品1のゆるめ嵩密度は、0.27g/mLだった。更に、クリープメータで測定するために、前記の粉末と水との混合物をブロック状のトレイに入れ、常法により減圧乾燥して16mm×16mm×10mmの形状に調製して、クリープメータで0.5mm/秒の速度で直径3mmの円柱形プランジャーにより測定対象物に圧力を加え測定したところ、圧縮応力は0.688N/mmだった。
[比較例2]
特許文献2記載の条件に従い、ラクトース100gに添加水10gを噴霧しながら添加し、攪拌混合した後耐熱性の金属性容器中で140℃になるまで加熱攪拌して得た不定形粒を、比較品2とした。比較品2のゆるめ嵩密度は、0.56g/mLだった。尚、比較品2は所々に焦げが見られた。
[比較例3]
澱粉0.3gと水31.7gを混合し、80℃に加温後、ショ糖68gを添加して混合したものを、トレイに入れ、予備凍結後、減圧乾燥した乾燥固形物を粉砕し、ふるいを用いて、8メッシュ(公称目開き2.36mmのふるい)パス42メッシュ(公称目開き355μmのふるい)オンさせて、比較品3の顆粒を得た。比較品3のゆるめ嵩密度は、0.37g/mLだった。
[比較例4]
澱粉0.3gと水31.7gを混合し、80℃に加温後、デキストリン(パインデックス♯2(松谷化学工業株式会社製))68gを添加して混合したものを、トレイに入れ、予備凍結後、減圧乾燥した乾燥固形物を粉砕し、ふるいを用いて、8メッシュ(公称目開き2.36mmのふるい)パス42メッシュ(公称目開き355μmのふるい)オンさせて、比較品4の顆粒を得た。
[比較例5]
澱粉0.3gと水31.7gを混合し、80℃に加温後、デキストリン(サンデック♯30(三和澱粉工業株式会社製))68gを添加して混合したものを、トレイに入れ、予備凍結後、減圧乾燥した乾燥固形物を粉砕し、ふるいを用いて、8メッシュ(公称目開き2.36mmのふるい)パス42メッシュ(公称目開き355μmのふるい)オンさせて、比較品5の顆粒を得た。比較品5のゆるめ嵩密度は、0.55g/mLだった。
[比較例6]
比較例2で得られた不定形粒(比較品2)80gにごま油20gを添加、混合し、比較品6の油吸着顆粒を得た。
[比較例7]
比較例3で得られた顆粒(比較品3)80gにごま油20gを添加、混合し、比較品7の油吸着顆粒を得た。
[比較例8]
比較例4で得られた顆粒(比較品4)80gにごま油20gを添加、混合し、比較品8の油吸着顆粒を得た。
[比較例9]
比較例5で得られた顆粒(比較品5)80gにごま油20gを添加、混合し、比較品9の油吸着顆粒を得た。
[比較例10]
非特許文献1記載のデキストリンを原料とするNゾルビットM(日本エヌエスシー株式会社製)80gにごま油20gを添加、混合し、比較品10の油吸着顆粒を得た。比較品10の油吸着顆粒について、前記方法により圧縮度及びHausner比を求めたところ、圧縮度は50%で、Hausner比は2.00だった。また、表1に基づく流動性の尺度は、極めて不良だった。
[比較例11]
油脂含量32%のカレールウ20gを60℃まで加熱し、デキストリン(パインデックス♯2(松谷化学工業株式会社製))20gを添加、混合し、冷却して、油吸着顆粒含有食品である比較品11の顆粒カレールウを得た。比較品11は、デキストリンのだまを含む不均一な顆粒だった。比較品11の顆粒カレールウについて、圧縮度及びHausner比を求めたところ、圧縮度は30%で、Hausner比は1.42だった。また、表1に基づく流動性の尺度は、やや不良だった。
[比較例12]
油脂含量32%のカレールウ20gを60℃まで加熱し、NゾルビットM(日本エヌエスシー株式会社製)20gを添加、混合し、冷却して、油吸着顆粒含有食品である比較品12の顆粒カレールウを得た。比較品12は、NゾルビットMのだまを含む不均一な顆粒だった。比較品12の顆粒カレールウについて、圧縮度及びHausner比を求めたところ、圧縮度は41%で、Hausner比は1.98だった。また、表1に基づく流動性の尺度は、極めて不良だった。
[比較例13]
油脂含量34%のチョコレート20gを60℃まで加熱し、デキストリン(パインデックス♯2(松谷化学工業株式会社製))20gを添加、混合したが、チョコレートが粘度が高いのに対しデキストリンの密度が小さいためデキストリンがだまになり、チョコレートとデキストリンとが混ざり合わず、油吸着顆粒含有食品を得られなかった。
[比較例14]
油脂含量34%のチョコレート20gを60℃まで加熱し、NゾルビットM(日本エヌエスシー株式会社製)20gを添加、混合したが、チョコレートが粘度が高いのに対しNゾルビットMの密度が小さいためNゾルビットMがだまになり、チョコレートとNゾルビットMとが混ざり合わず、油吸着顆粒含有食品を得られなかった。
[評価試験1]
前記の実施例で得られた実施品1〜5並びに比較例で得られた比較品1及び2について、潰れ難さ及び溶解性を評価し、結果を表2に示した。潰れ難さの評価は、顆粒を指で押さえた際に、○:「非常に潰れ難い」、△:「潰れ難い」、×:「潰れ易い」とし、溶解性の評価は、各顆粒0.10gを100mLの湯に加えてさじで4回混ぜた際に、○:「溶解する」、×:「溶け残りがある」とした。
Figure 0005276199
実施品1〜5は顆粒の溶解性が良く、更に潰れ難かった。一方、比較品1は溶解性は良いが潰れ易く、また、比較品2は潰れ難いが溶解性が悪かった。以上より、減圧乾燥することで、溶解性が良く、ゆるめ嵩密度が少なくとも0.30g/mLで潰れ難い多孔質顆粒が得られることがわかった。また、潰れ難い顆粒、実施品1〜4について、16mm×16mm×10mmの調製品を用いてクリープメータで測定した圧縮応力は1.89N/mm、2.75N/mm又はそれ以上であり、潰れ易い顆粒、比較品1については、0.688N/mmであり、16mm×16mm×10mmの調製品の圧縮応力が少なくとも1.0N/mmであれば潰れ難い顆粒であることが示された。
前記の実施例6〜10で得られた実施品6〜10及び比較例3〜5で得られた比較品3〜5について表3にまとめた。
[評価試験2]
前記の実施例で得られた実施品11〜17及び比較例で得られた比較品6〜10について、べたつき及び流動性を評価し、結果を表4及び表5に示した。べたつきの評価は、○:「べたつかない」、×:「べたつきが有る」とし、流動性の評価は、○:「さらさらしていて流動性が良い」、×:「油が表面にまとわり付いて流動性が悪い」とした。
Figure 0005276199
Figure 0005276199
Figure 0005276199
表4の結果から、実施品11〜14は、べたつきがなく、さらさらしていて流動性が良く、一方、比較品6〜10はべたつきが有り、油が表面にまとわり付いて流動性が悪いことが分かった。以上より、20℃での水100mLに対する溶解度が多くとも100gである、塩、ラクトース、グルコース又はグルタミン酸ナトリウムを減圧乾燥して得られた多孔質顆粒は油溶性物質吸着能が優れており、油溶性物質吸着用の基材として使用すると、べたつかない、流動性の良い油吸着顆粒が得られることがわかった。尚、さらさらしていて流動性が良かった実施品11は、圧縮度16%及びHusner比1.19で、表1に基づく流動性の尺度がやや良好という結果であり、油が表面にまとわり付いて流動性が悪かった比較品10は、圧縮度50%及びHusner比2.00で、表1に基づく流動性の尺度が極めて不良という結果だった。
表5の結果から、実施品15〜17は、べたつきがなく、さらさらしていて流動性が良く、油吸着顆粒全体を100重量%として、油溶性物質を31重量%、30%、25%吸着させた油吸着顆粒は流動性が良かった。
Figure 0005276199
表5の結果から、実施品18〜20はさらさらしていて流動性が良く、一方、比較品11及び12は流動性が悪いことが分かった。更に、比較例13及び14では、比較品の顆粒とチョコレートとの混合が困難で、油吸着顆粒含有食品である顆粒チョコレートは得られなかった。以上より、本願の多孔質顆粒を用いると粘度の高い油溶性物質含有物との混合においても油吸着顆粒含有食品が得られ、流動性の良い油吸着顆粒含有食品が得られることがわかった。その上、常温で液体の油溶性物質でも固体の油溶性物質でも、吸着させた油吸着顆粒を含む油吸着顆粒含有食品の流動性が良く、種々の油溶性物質を使用することができることがわかった。尚、さらさらしていて流動性が良かった実施品19は、圧縮度22%及びHusner比1.28で、表1に基づく流動性の尺度が普通という結果であり、流動性が悪かった比較品11は、圧縮度30%及びHusner比1.42、比較品12は、圧縮度41%及びHusner比1.98で、表1に基づく流動性の尺度がそれぞれやや不良、極めて不良という結果だった。

Claims (7)

  1. 単糖類、二糖類、塩、アミノ酸及びアミノ酸塩からなる群より選ばれた少なくとも一種を粉末全体を100重量%とした場合に少なくとも80重量%、澱粉を5重量%以下含み、20℃での水100mLに対する溶解度が多くとも100gである粉末と、水とを混合し、減圧乾燥させる製造方法であって、ゆるめ嵩密度が少なくとも0.30g/mLである油吸着用多孔質顆粒の製造方法。
  2. 粉末と水との混合物を100重量%とした場合に、粉末を少なくとも40重量%含むことを特徴とする、請求項1記載の製造方法。
  3. 単糖類、二糖類、塩、アミノ酸及びアミノ酸塩からなる群より選ばれた少なくとも一種を粉末全体を100重量%とした場合に少なくとも80重量%、澱粉を5重量%以下含み、20℃での水100mLに対する溶解度が多くとも100gである粉末と、水とを混合し、減圧乾燥することにより得られる顆粒であって、ゆるめ嵩密度が少なくとも0.30g/mLである油吸着用多孔質顆粒。
  4. 16mm×16mm×10mmの試験片を調製して、クリープメータで0.5mm/秒の速度で直径3mmの円柱形プランジャーにより圧力を加え測定した圧縮応力が少なくとも1.0N/mmである請求項3記載の油吸着用多孔質顆粒。
  5. 請求項3又は4記載の多孔質顆粒に油溶性物質を吸着させた油吸着顆粒。
  6. 圧縮度が25以下、Hausner比が1.00〜1.34である請求項5記載の油吸着顆粒。
  7. 請求項5又は6記載の油吸着顆粒を含む食品。
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