JP5276063B2 - 半導体ウエハのダイシング及びダイボンディング加工用シート - Google Patents
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このようなウエハ加工用シートにおいて、近年の半導体ウエハの薄型化や、チップ面積の増大により、ピックアップ時に接着剤層と粘着剤層との粘着力を弱め、剥離を容易にすることが求められている。
そのため、放射線硬化型や、紫外線硬化型等の粘着フィルムを粘着剤層として使用し、ダイシング時には強力な粘着力でワークを保持し、ピックアップ時には放射線や、紫外線を照射することにより接着剤層と粘着剤層との間の粘着力を低下させる。これにより、軽い力でチップをピックアップすることができる(例えば、特許文献1参照)。
前記剥離フィルムの端部には、ロール状に巻いた際に外部に露出するフィルム面全域を覆い、前記剥離フィルムよりも紫外線の遮蔽効果が高く、波長300〜400nmの紫外線を90%以上遮蔽する紫外線遮蔽フィルムが設けられていることを特徴とする。
前記剥離フィルムの長手方向の一端部の端面と前記紫外線遮蔽フィルムの長手方向の一端部の端面とを互いに突き合わせた状態で、互いの裏面を粘着テープにより貼り合わせて接続したことを特徴とする。
前記剥離フィルムの短手方向の長さと同じ幅で、前記剥離フィルムよりも紫外線の遮蔽効果が高く、波長300〜400nmの紫外線を90%以上遮蔽する紫外線遮蔽フィルムが、前記剥離フィルムの最外層から1周以上巻かれていることを特徴とする。
前記接着剤層は、前記剥離フィルム上に設けられ、
前記粘着フィルムは、前記接着剤層を覆うと共に、前記接着剤層の周囲で前記剥離フィルムに接触するように設けられたラベル部と、前記ラベル部の外周を囲むように設けられた周辺部と、を有することを特徴とする。
前記剥離フィルムにおける前記接着剤層が設けられている面と反対側の面の幅方向の両端部には、該両端部の延在方向全長にわたって、支持テープが貼合されていることを特徴とする。
前記支持テープが波長300〜400nmの紫外線を70%以上遮蔽することを特徴とする。
前記剥離フィルムの長手方向の一端部の前記周辺部と前記紫外線遮蔽フィルムの長手方向の一端部の端面とを互いに突き合わせた状態で、互いの裏面を粘着テープにより貼り合わせると共に、互いの表面を前記剥離フィルムの長手方向に平行な前記接着剤層の最も外側の接線よりも前記剥離フィルムの短手方向端部側の範囲で粘着テープにより貼り合わせて接続したことを特徴とする。
これにより、シートが紫外線硬化型の粘着フィルムを有していても、その外側に存在する紫外線遮蔽フィルムが紫外線の通過を抑え、粘着フィルムの硬化を抑制することができる。
よって、粘着フィルムの粘着力低下を防止するために、保管用の包装袋に収納する必要もなく、紫外線の影響を受けずにシート単体のみでの保管が可能となる。
図1は、半導体ウエハのダイシング及びダイボンディング加工用シートとしてのウエハ加工用シートの概要を示す図である。図2(a)は、剥離フィルムと紫外線遮蔽フィルムとを粘着テープを用いて接合したウエハ加工用シートの平面図、図2(b)は、図2(a)の継ぎ部のA−A線断面図である。
図1に示すように、ウエハ加工用シート1は、芯材となるコア10にロール状に巻かれている。ウエハ加工用シート1は、剥離フィルム2と、接着剤層3と、粘着フィルム4と、紫外線遮蔽フィルム5と、支持テープ6と、粘着テープ7a,7bとを有している。
剥離フィルム2は、矩形の帯状に形成され、一方向が十分に長くなるように形成されている。剥離フィルム2としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)系、ポリエチレン系、その他、離型処理が施されたフィルム等周知のものを使用することができる。剥離フィルム2の厚さは、特に限定されるものではなく、適宜に設定してよいが、25〜50μmが好ましい。
接着剤層3は、剥離フィルム2の表面2a(図2(b)参照)上に形成されている。ここで、剥離フィルム2の表面2aとは、接着剤層2や粘着フィルム3が形成される面のことをいい、図1において図示されている面である。
接着剤層3は、ウエハの形状に対応する円形状に形成されている。
接着剤層3は、半導体ウエハ等が貼合されダイシングされた後、チップをピックアップする際に、チップの裏面に付着しており、チップを基板やリードフレームに固定する際の接着剤として使用される。接着剤層3としては、エポキシ系樹脂、アクリル系樹脂、フェノール系樹脂から選択される少なくとも1種を含む粘接着剤等を使用することができる。この他、ポリイミド系樹脂やシリコーン系樹脂を使用することもできる。その厚さは適宜設定してよいが、5〜100μm程度が好ましい。
粘着フィルム4は、接着剤層3の上に形成され、紫外線の照射により接着剤層3との間の粘着力が低下する性質を有する。粘着フィルム4は、接着剤層3を覆うと共に、接着剤層3の周囲で剥離フィルム2に接触し、ダイシング用のリングフレームの形状に対応するラベル部4aと、ラベル部4aの外周を囲むように形成された周辺部4bとを有する。このような粘着フィルム4は、プリカット加工により、フィルム状粘着剤からラベル部4aの周辺領域を除去することで形成することができる。
粘着フィルム4としては、特に制限はなく、ウエハをダイシングする際にはウエハが剥離しないように十分な粘着力を有し、ダイシング後にチップをピックアップする際には容易に接着剤層3から剥離できるよう低い粘着力を示すものであればよい。例えば、基材フィルムに粘着剤層を設けたものを好適に使用できる。
例えば、その材料として、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、ポリブテン−1、ポリ−4−メチルペンテン−1、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−アクリル酸メチル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、アイオノマーなどのα−オレフィンの単独重合体または共重合体あるいはこれらの混合物、ポリウレタン、スチレン−エチレン−ブテンもしくはペンテン系共重合体、ポリアミド−ポリオール共重合体等の熱可塑性エラストマー、およびこれらの混合物を列挙することができる。
また、基材フィルムはこれらの群から選ばれる2種以上の材料が混合されたものでもよく、これらが単層又は複層化されたものでもよい。
基材フィルムの厚さは、特に限定されるものではなく、適宜に設定してよいが、50〜200μmが好ましい。
粘着剤層には、上記の樹脂から選ばれる2種以上が混合されたものでもよい。
紫外線遮蔽フィルム5は、剥離フィルム2に接続されており、ウエハ加工用シート1をコア10に巻いた際に外部に露出する剥離フィルム2の裏面2b(図2(b)参照)全域を覆うものである。従って、紫外線遮蔽フィルム5は、その幅が剥離フィルム2の短手方向の長さ(幅)と同じ長さで、最も外側に巻かれている剥離フィルム2の端部から少なくとも1周以上巻かれている。
紫外線遮蔽フィルム5は、波長300〜400nmの紫外線を90%以上遮蔽するものである。
例えば、その材料として、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、ポリブテン−1、ポリ−4−メチルペンテン−1、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−アクリル酸メチル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、アイオノマーなどのα−オレフィンの単独重合体または共重合体あるいはこれらの混合物、ポリウレタン、スチレン−エチレン−ブテンもしくはペンテン系共重合体、ポリアミド−ポリオール共重合体等の熱可塑性エラストマー、およびこれらの混合物を列挙することができる。
また、紫外線遮蔽フィルム5はこれらの群から選ばれる2種以上の材料が混合されたものでもよく、これらが単層又は複層化されたものでもよい。
紫外線遮蔽フィルム5の基材フィルムの厚さは、特に限定されるものではなく、適宜に設定してよいが、25〜200μmが好ましく、紫外線遮蔽フィルム5がポリエチレンテレフタレート(PET)の場合は38〜50μmが好ましい。
剥離フィルム2と紫外線遮蔽フィルム5との接続は、剥離フィルム2の長手方向の一端部と紫外線遮蔽フィルム5の端部とを互いに突き合わせ、この状態で互いの裏面2b側を粘着テープ7bにより貼り合わせることで実現される。ここで、剥離フィルム2の長手方向の一端部及び紫外線遮蔽フィルム5の端部は、それぞれの幅方向に対して斜め(15°程度の傾斜)に切断されており、互いを突き合わせた際にそれぞれの外縁が直線状に連なるような相補い合う形状に形成されている。
粘着テープ7bは、剥離フィルム2の裏面2bおよび紫外線遮蔽フィルム5の裏面から、両者の突き合わせ部分に沿って、剥離フィルム2および紫外線遮蔽フィルム5の幅方向全体にわたって貼り付ける。
ここで、粘着テープ7a、7bとしては、例えば、樹脂フィルム基材に粘接着剤を塗布した粘接着テープを好適に使用することができる。粘接着テープの基材樹脂としては、耐熱性、平滑性、及び、入手し易さの点から、ポリエチレンテレフタレート(PET)及びポリエステルが好ましい。粘接着テープの粘着剤の組成及び物性については、特に限定はなく、ウエハ加工用シート1の巻き取り工程及び保管工程において、剥離フィルム2から剥離しないものが好ましい。
粘着テープ7aが剥離フィルム2の端部から接着剤層3までの領域Hに貼り付けられていることにより、ウエハ加工用シート1がロール状に巻き取られた場合に、剥離フィルム2と紫外線遮蔽フィルム5との継ぎ部の段差が接着剤層3にかかることがなく、接着剤層3への転写痕の発生がないことから、接着剤層3と半導体ウエハとの接着不良により、ウエハの加工時に不具合が生じることを防止することができる。
なお、粘着テープは、剥離フィルム2および紫外線遮蔽フィルム5の裏面から表面2a側へ折り返して粘着フィルム4の周辺部4b上を覆うように貼り付けることにより、1つの粘着テープで構成してもよい。
支持テープ6は、剥離フィルム2における接着剤層3が設けられている面と反対側の面、すなわち、剥離フィルム2の裏面2bに設けられている。
支持テープ6は、剥離フィルム2の裏面2bにおいて、幅方向の両端部に剥離フィルム2の長手方向(両端部の延在方向)全長にわたって貼りつけられている。すなわち、支持テープ6は、剥離フィルム2の裏面2bにおいて、二つの支持テープ6が平行となるように配置されている。
支持テープ6は、波長300〜400nmの紫外線を70%以上遮蔽するものである。
例えば、その材料として、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、ポリブテン−1、ポリ−4−メチルペンテン−1、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−アクリル酸メチル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、アイオノマーなどのα−オレフィンの単独重合体または共重合体あるいはこれらの混合物、ポリウレタン、スチレン−エチレン−ブテンもしくはペンテン系共重合体、ポリアミド−ポリオール共重合体等の熱可塑性エラストマー、およびこれらの混合物を列挙することができる。
耐熱性、平滑性、及び、入手し易さの点から、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリプロピレン、及び高密度ポリエチレンから選択されることが好ましい。
また、支持テープ6はこれらの群から選ばれる2種以上の材料が混合されたものでもよく、これらが単層又は複層化されたものでもよい。
支持テープ6の厚さは、特に限定されるものではなく、適宜に設定してよいが、接着材3の厚みよりも厚くすることが好ましい。
半導体ウエハをダイシングする際には、積層状態の接着剤層3及び粘着フィルム4からなるラベル4aから剥離フィルム2を剥離し、図3に示すように、接着剤層3上に半導体ウエハWの裏面を貼り付け、粘着フィルム4のラベル部4aの外周部にダイシング用リングフレームRを粘着固定する。この状態で半導体ウエハWをダイシングし、その後、粘着フィルム4に紫外線照射等の硬化処理を施して半導体チップをピックアップする。このとき、粘着フィルム4は、硬化処理によって粘着力が低下しているので、接着剤層3から容易に剥離し、半導体チップは裏面に接着剤層3が付着した状態でピックアップされる。半導体チップの裏面に付着した接着剤層3は、その後、半導体チップをリードフレームやパッケージ基板、あるいは他の半導体チップに接着する際に、ダイボンディングフィルムとして機能する。
以上のように、ウエハ加工用シート1によれば、波長300〜400nmの紫外線を90%以上遮蔽する紫外線遮蔽フィルム5により、剥離フィルム2をコア10にロール状に巻いた際に外部に露出する領域、すなわち、最も外側の剥離フィルム2が覆われる。
これにより、ウエハ加工用シート1が紫外線硬化型の粘着フィルム4を有していても、その外側に存在する紫外線遮蔽フィルム5が紫外線の通過を抑え、粘着フィルム4の硬化を抑制することができる。
よって、粘着フィルム4の粘着力低下を防止するために、保管用の包装袋に収納する必要もなく、紫外線の影響を受けずにウエハ加工用シート1単体のみでの保管が可能となる。
また、紫外線を遮蔽する機能を有する材料で支持テープ6を形成することにより、ロール状に巻かれたウエハ加工用シート1の側端部から入射する紫外線を遮蔽することができ、紫外線による粘着フィルム4の硬化の抑制効果をより高めることができる。
また、粘着テープ7により剥離フィルム2と紫外線遮蔽フィルム5とを接続することができるので、簡易な方法で接続することができる。
また、剥離フィルム2の表面2aにおいて、粘着テープ7aは、接着剤層3に対して剥離フィルム2の長手方向に沿った接線を引いた場合に、最も外側にある接線よりも剥離フィルム2の短手方向端部側にしか存在しない、すなわち、ウエハ加工用シート1をコア10に巻いた際に、接着剤層3と粘着テープ7aとが重ならないように粘着テープ7aが配置されているため、ウエハ加工用シート1がロール状に巻き取られた場合に、剥離フィルム2と紫外線遮蔽フィルム5との継ぎ部の段差が接着剤層3にかかることがなく、接着剤層3への転写痕の発生がないことから、接着剤層3と半導体ウエハとの接着不良により、ウエハの加工時に不具合が生じることを防止することができる。
また、上述の実施形態では、支持テープ6を設けるようにしたが、支持テープ6がなくても、ロール状に巻いたウエハ加工用シートの側端部から入射する光はわずかであるため、紫外線遮蔽フィルム5のみで十分に粘着フィルム4の硬化を抑制することができる。また、支持テープ6を設ける場合でも、紫外線を遮蔽する機能を有しない支持テープを用いてもよい。
エポキシ樹脂としてクレゾールノボラック型エポキシ樹脂(エポキシ当量197、分子量1200、軟化点70℃)50重量部、シランカップリング剤としてγ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン1.5重量部、γ−ウレイドプロピルトリエトキシシラン3重量部、平均粒径16nmのシリカフィラー30重量部からなる組成物に、シクロヘキサノンを加えて攪拌混合し、更にビーズミルを用いて90分混練した。
これにアクリル樹脂(重量平均分子量:80万、ガラス転移温度−17℃)100重量部、6官能アクリレートモノマーとしてジペンタエリスリトールヘキサアクリレート5部、硬化剤としてヘキサメチレンジイソシアネートのアダクト体0.5部、キュアゾール2PZ(四国化1成(株)製商品名、2−フェニルイミダゾール)2.5部を加え、攪拌混合し、真空脱気し、接着剤層形成用ワニスを得た。
上記接着剤層形成用ワニスを、剥離フィルムである膜厚38μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(商品名:テイジンピューレックスA31、帝人デュポンフィルム(株)製)上に塗布し、140℃で5分間加熱乾燥を行い、膜厚20μmのBステージ状態の接着剤層を形成した。
得られた接着剤層を所望の形状にプリカット加工を行った(第1の切断工程)。
その後、接着剤層の不要部分を除去し、粘着フィルムである紫外線硬化型粘着フィルム(商品名:UC3010M−110、古河電気工業(株)製)を接着剤層と接するように貼り付けた。そして、所望の形状にプリカット加工を行った(第2の切断工程)。
得られたウエハ加工用シートを300枚ABSコアに巻き付けたあと遮光フィルム(包装)で包装した(図4参照)。
上記の接着剤層形成用ワニスを、剥離フィルムである膜厚38μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(商品名:テイジンピューレックスA31、帝人デュポンフィルム(株)製)上に塗布し、140℃で5分間加熱乾燥を行い、膜厚20μmのBステージ状態の接着剤層を形成した。
得られた接着剤層を、所望の形状にプリカット加工を行った(第1の切断工程)。
その後、接着剤層の不要部分を除去し、粘着フィルムである紫外線硬化型粘着フィルム(商品名:UC3010M−110、古河電気工業(株)製)を接着剤層と接するように貼付けた。そして、所望の形状にプリカット加工を行った(第2の切断工程)。
得られたウエハ加工用シートを300枚、ABSコアに巻き付けたあと紫外線遮蔽フィルム(商品名:テイジンテオネックスQ51 帝人デュポンフィルム(株)製)を接続し最外周に1周巻きつけた(図5参照)。
製品裏面両端部の長手方向に粘着テープ(商品名:ポリエステルテープNO31B 日東電工(株)製)を支持テープとして貼付した以外は実施例1と同様にしてウエハ加工用シートを得た。
得られたウエハ加工用シートを300枚、ABSコアに巻き付けたあと紫外線遮蔽フィルム(商品名:テイジンテオネックスQ51 帝人デュポンフィルム(株)製)を接続し最外周に1周巻きつけた(図6参照)。
この実施例3は、上記の実施形態と同じ構造のウエハ加工用シートを用いており、製品裏面両端部の長手方向に紫外線を遮蔽する機能を有する紫外線遮蔽テープ(商品名:8422B 住友スリーエム(株)製)を支持テープとして貼付した以外は実施例1と同様にしてウエハ加工用シートを得た。
得られたウエハ加工用シートを300枚、ABSコアに巻き付けたあと紫外線遮蔽フィルム(商品名:テイジンテオネックスQ51 帝人デュポンフィルム(株)製)を接続し最外周に1周巻きつけた(図7参照)。
上記接着剤層形成用ワニスを、剥離フィルムである膜厚38μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(商品名:テイジンピューレックスA31、帝人デュポンフィルム(株)製)上に塗布し、140℃で5分間加熱乾燥を行い、膜厚20μmのBステージ状態の接着剤層を形成した。
得られた接着剤層を所望の形状にプリカット加工を行った(第1の切断工程)。
その後、接着剤層の不要部分を除去し、粘着フィルムである紫外線硬化型粘着フィルム(商品名:UC3010M−110、古河電気工業(株)製)を接着剤層と接するように貼り付けた。そして、所望の形状にプリカット加工を行った(第2の切断工程)。
得られたウエハ加工用シートを300枚ABSコアに巻き付けたあとポリエチレンテレフタレートフィルム(商品名:テイジンピューレックスA31、帝人デュポンフィルム(株)製)を接続し最外周に1周巻きつけた(図8参照)。
製品裏面両端部の長手方向に粘着テープ(商品名:ポリエステルテープNO31B 日東電工(株)製)を貼付した以外は比較例1と同様にしてウエハ加工用シートを得た。
得られたウエハ加工用シートを300枚ABSコアに巻き付けたあとポリエチレンテレフタレートフィルム(商品名:テイジンピューレックスA31、帝人デュポンフィルム(株)製)を接続し最外周に1周巻きつけた(図9参照)。
紫外線の遮蔽効果が十分でないと製品の剥離強度が経時とともに低下する。実施例1〜3、比較例1〜2のウエハ加工用シート、遮光フィルムで包装したリファレンスのウエハ加工用シートを700ルクスの蛍光灯下に1ヶ月間放置した後、ダイシングテープ(DC)とダイボンドフィルム(DAF)間の剥離強度を下記のT字方向の引き剥がし法によって測定した。
遮光フィルムで包装したリファレンスのウエハ加工用シートのDAF/DC間の剥離強度を100としたときの実施例1〜3、比較例1〜2の剥離強度を求めた。
最外周のフィルムに隣接したダイシングダイボンディングフィルムから幅25mm×長さ約100mmの試験片を3点採取し、接着剤層表面の剥離フィルムを剥離した後、所定の接着テープ(オージータック(株)製PPテープ400包装用)を2kgのゴムローラを3往復させて圧着し、1時間放置後、引張試験機を用いて300mm/minの引っ張り速さにて接着剤層と粘着剤層との間の剥離時荷重を求め、これを剥離強度とする。
2 剥離フィルム
3 接着剤層
4 粘着フィルム
4a ラベル部
4b 周辺部
5 紫外線遮蔽フィルム
6 支持テープ
7a 粘着テープ
7b 粘着テープ
10 コア
Claims (7)
- 剥離フィルムと、該剥離フィルム上に形成された接着剤層と、該接着剤層の上に形成され、紫外線の照射により前記接着剤層との間の粘着力が低下する粘着フィルムとを有し、ロール状に巻かれる半導体ウエハのダイシング及びダイボンディング加工用シートであって、
前記剥離フィルムの端部には、ロール状に巻いた際に外部に露出するフィルム面全域を覆い、前記剥離フィルムよりも紫外線の遮蔽効果が高く、波長300〜400nmの紫外線を90%以上遮蔽する紫外線遮蔽フィルムが設けられていることを特徴とする半導体ウエハのダイシング及びダイボンディング加工用シート。 - 前記剥離フィルムの長手方向の一端部の端面と前記紫外線遮蔽フィルムの長手方向の一端部の端面とを互いに突き合わせた状態で、互いの裏面を粘着テープにより貼り合わせて接続したことを特徴とする請求項1に記載の半導体ウエハのダイシング及びダイボンディング加工用シート。
- 剥離フィルムと、該剥離フィルム上に形成された接着剤層と、該接着剤層の上に形成され、紫外線の照射により前記接着剤層との間の粘着力が低下する粘着フィルムとを有し、ロール状に巻かれる半導体ウエハのダイシング及びダイボンディング加工用シートであって、
前記剥離フィルムの短手方向の長さと同じ幅で、前記剥離フィルムよりも紫外線の遮蔽効果が高く、波長300〜400nmの紫外線を90%以上遮蔽する紫外線遮蔽フィルムが、前記剥離フィルムの最外層から1周以上巻かれていることを特徴とする半導体ウエハのダイシング及びダイボンディング加工用シート。 - 前記接着剤層は、前記剥離フィルム上に設けられ、
前記粘着フィルムは、前記接着剤層を覆うと共に、前記接着剤層の周囲で前記剥離フィルムに接触するように設けられたラベル部と、前記ラベル部の外周を囲むように設けられた周辺部と、を有することを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の半導体ウエハのダイシング及びダイボンディング加工用シート。 - 前記剥離フィルムにおける前記接着剤層が設けられている面と反対側の面の幅方向の両端部には、該両端部の延在方向全長にわたって、支持テープが貼合されていることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の半導体ウエハのダイシング及びダイボンディング加工用シート。
- 前記支持テープが波長300〜400nmの紫外線を70%以上遮蔽することを特徴とする請求項5に記載の半導体ウエハのダイシング及びダイボンディング加工用シート。
- 前記剥離フィルムの長手方向の一端部の前記周辺部と前記紫外線遮蔽フィルムの長手方向の一端部の端面とを互いに突き合わせた状態で、互いの裏面を粘着テープにより貼り合わせると共に、互いの表面を前記剥離フィルムの長手方向に平行な前記接着剤層の最も外側の接線よりも前記剥離フィルムの短手方向端部側の範囲で粘着テープにより貼り合わせて接続したことを特徴とする請求項4から6のいずれか一項に記載の半導体ウエハのダイシング及びダイボンディング加工用シート。
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