JP5275849B2 - 二軸配向多層積層ポリエステルフィルム - Google Patents

二軸配向多層積層ポリエステルフィルム Download PDF

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Description

本発明は6,6’−(アルキレンジオキシ)ジ−2−ナフトエ酸を共重合した芳香族ポリエステルを用いた二軸配向多層積層ポリエステルフィルムに関する。
ポリエチレンテレフタレートやポリエチレン−2,6−ナフタレートに代表される芳香族ポリエステルは優れた機械的特性、寸法安定性および耐熱性を有することから、フィルムなどに幅広く使用されている。特にポリエチレン−2,6−ナフタレートは、ポリエチレンテレフタレートよりも優れた機械的特性、寸法安定性および耐熱性を有することから、それらの要求の厳しい用途、例えば高密度磁気記録媒体などのベースフィルムなどに使用されている。しかしながら、近年の高密度磁気記録媒体などでの寸法安定性の要求はますます高くなってきており、さらなる特性の向上が求められている。
一方、特許文献1〜5には6,6’−(アルキレンジオキシ)ジ−2−ナフトエ酸のエステル化合物であるジエチル−6,6’−(アルキレンジオキシ)ジ−2−ナフトエートから得られるポリアルキレン−6,6’−(アルキレンジオキシ)ジ−2−ナフトエートが提案されている。
特に特許文献3では、ポリエチレン−6,6’−(エチレンジオキシ)ジ−2−ナフトエートを用いたフィルムで、最大の湿度膨張率を0〜8(ppm/%RH)、最大と最小の湿度膨張率の差を0〜4.0(ppm/%RH)にすることで、トラッキングズレの小さな磁気記録フレキシブルディスクが得られることを教示している。
しかしながら、近年の磁気記録媒体などにおける記録密度向上への要求は厳しく、それに伴ってベースフィルムに求められる寸法安定性も、ポリエチレンテレフタレートはもちろん、ポリエチレン−2,6−ナフタレートや特許文献3に提示されたようなフィルムでも達成できない状況となってきていた。
特開昭60−135428号公報 特開昭60−221420号公報 特開昭61−145724号公報 特開平6−145323号公報 国際公開第2008/010607号パンフレット
二軸配向ポリエステルフィルムにおいて、湿度膨張係数はヤング率と非常に密接な関係にあり、ヤング率が高いほど一般的に低くなる。しかしながら、ヤング率はいくらでも高められるというわけではなく、製膜性や直交する方向のヤング率確保の点から自ずと限界がある。そのため、同じヤング率ならより低い湿度に対する膨張係数をもつフィルムが得られないか鋭意研究したところ、前述のポリアルキレン−6,6’−(アルキレンジオキシ)ジ−2−ナフトエートからなるフィルムは、ヤング率が低くても低い湿度膨張係数を示すことから好適なフィルムとして考えられた。
そして、本発明者らは、6,6’−(アルキレンジオキシ)ジ−2−ナフトエ酸成分を共重合成分として用いたとき、驚くべきことにポリアルキレン−6,6’−(アルキレンジオキシ)ジ−2−ナフトエートとその共重合相手である芳香族ポリエステルの両方の優れた特性を兼備するフィルムが得られるとの知見を得た。
しかしながら、共重合成分として用いたためか、優れた湿度変化に対する寸法安定性は具備するものの、通常ポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレートフィルムでは問題とならない120℃のような高温での加工に供すると、フィルムが張力を負荷した方向に伸びやすく、その結果しわが発生したりして、例えば磁性層を塗布する工程で塗布村が発生する問題が新たに潜在していることを見出した。また、高温での加工時にフィルムが伸びにくいフィルムを提供しようと他の芳香族ポリエステルからなるフィルム層と積層したところ、カールが発生するというさらに新たな問題が潜在していることも判明した。
そのため、本発明の目的は、湿度変化に対する寸法安定性と、高温化で荷重を負荷したときの伸びが小さく、しかもカールが抑制された二軸配向多層積層ポリエステルフィルムを提供することにある。
そこで、本発明者らは、これらの問題を解決しようと鋭意研究したところ、6,6’−(アルキレンジオキシ)ジ−2−ナフトエ酸成分を共重合成分として用いたフィルム層に、120℃のような高温での加工に供したときに伸びにくいフィルム層を交互に多層積層することで、湿度膨張係数を小さくしつつ、加工時の伸びやカールを抑制できることを見出し、本発明に到達した。
かくして本発明によれば、芳香族ポリエステル(A)からなるフィルム層(A)と芳香族ポリエステル(B)からなるフィルム層(B)とを交互に11層以上積層した二軸配向多層積層フィルムであって、下記式(I)
Figure 0005275849
(上記構造式(I)中のRは、炭素数1〜10のアルキレン基を示す。)で表される6,6’−(アルキレンジオキシ)ジ−2−ナフトエ酸成分の全酸成分に占める割合が、芳香族ポリエステル(A)は5モル%未満で、芳香族ポリエステル(B)は5モル%以上80モル%未満であり、
フィルムの製膜方向に沿って粘弾性測定をしたときの高温側tanδのピーク温度が135℃以上である二軸配向多層積層ポリエステルフィルムが提供される。
また、本発明によれば、本発明の好ましい態様として、フィルム層(B)の合計の厚みが、多層積層フィルム全体の厚みに対して、10〜95%の範囲にあること、芳香族ポリエステル(A)および(B)は、グリコール成分の90モル%以上がエチレングリコール成分であること、芳香族ポリエステル(B)は、主たる芳香族ジカルボン酸成分が、6,6’−(アルキレンジオキシ)ジ−2−ナフトエ酸成分と2,6−ナフタレンジカルボン酸成分であること、6,6’−(アルキレンジオキシ)ジ−2−ナフトエ酸成分が、6,6’−(エチレンジオキシ)ジ−2−ナフトエ酸成分であること、フィルムの幅方向の温度膨張係数が、−10〜10ppm/℃の範囲にあること、ならびに二軸配向多層積層ポリエステルフィルムが、磁気記録媒体のベースフィルムに用いられることの少なくともいずれかひとつを具備する二軸配向多層積層ポリエステルフィルムも提供される。
本発明によれば、湿度変化に対する寸法変化が小さく、しかも高温での加工時のフィルムの伸びを抑えつつ、カールなどの問題がない二軸配向多層多層積層フィルムが提供される。
したがって、本発明の二軸配向多層多層積層フィルムを用いれば、しわなどの不具合を抑制しつつ、優れた湿度変化に対する寸法安定性を有する高密度磁気記録媒体なども提供できる。
<芳香族ポリエステル(B)>
本発明の特徴の一つは、フィルム層(B)を構成する芳香族ポリエステル(B)として、芳香族ジカルボン酸成分の5モル%以上80モル%未満が、上記式(I)で示される6,6’−(アルキレンジオキシ)ジ−2−ナフトエ酸成分を共重合成分として用いていることである。6,6’−(アルキレンジオキシ)ジ−2−ナフトエ酸成分の割合が下限未満では湿度膨張係数の低減効果が発現されがたい。なお、上限は、成形性などの観点から、80モル%未満である。また、驚くべきことに、6,6’−(アルキレンジオキシ)ジ−2−ナフトエ酸成分による湿度膨張係数の低減効果は、少量で非常に効率的に発現され、50モル%未満でほぼ飽和状態に近く、50モル%未満であることが好ましい。そのような観点から好ましい6,6’−(アルキレンジオキシ)ジ−2−ナフトエ酸成分の共重合量の上限は、45モル%以下、さらに40モル%以下、よりさらに35モル%以下、特に30モル%以下であり、他方下限は、5モル%以上、さらに7モル%以上、よりさらに10モル%以上、特に15モル%以上である。
このような特定量の6,6’−(アルキレンジオキシ)ジ−2−ナフトエ酸成分を共重合した芳香族ポリエステルを少なくとも一つのフィルム層に用いることで、湿度膨張係数が低い成形品、例えばフィルムなどを製造することができる。
また、前述の構造式(I)で示される6,6’−(アルキレンジオキシ)ジ−2−ナフトエ酸成分としては、Rの部分が炭素数1〜10のアルキレン基であるものであり、好ましくは6,6’−(エチレンジオキシ)ジ−2−ナフトエ酸成分、6,6’−(トリメチレンジオキシ)ジ−2−ナフトエ酸成分および6,6’−(ブチレンジオキシ)ジ−2−ナフトエ酸成分などが挙げられ、これらの中でも本発明の効果の点からは、上記一般式(I)におけるRの炭素数が偶数のものが好ましく、特に6,6’−(エチレンジオキシ)ジ−2−ナフトエ酸成分が好ましい。
上記6,6’−(アルキレンジオキシ)ジ−2−ナフトエ酸成分以外の芳香族ジカルボン酸成分としては、テレフタル酸成分、イソフタル酸成分、2,6−ナフタレンジカルボン酸成分、2,7−ナフタレンジカルボン酸成分などが挙げられ、得られるフィルムの力学的特性の点からテレフタル酸成分、2,6−ナフタレンジカルボン酸成分が好ましく、特に2,6−ナフタレンジカルボン酸成分が好ましい。
また、グリコール成分としては、エチレングリコール成分、トリメチレングリコール成分、テトラメチレングリコール成分、シクロヘキサンジメタノール成分などが挙げられ、得られるフィルムの力学的特性の点からエチレングリコール成分が好ましい。好ましいエチレングリコール成分の割合は、90〜100モル%、さらに95〜100モル%の範囲である。
もちろん、本発明における芳香族ポリエステル(B)は、本発明の効果を阻害しない範囲で、それ自体公知の他の共重合成分を共重合しても良い。
つぎに、本発明における芳香族ポリエステル(B)は、溶融粘度が大きくなりやすいことから、DSCで測定した融点が、260℃以下、より258℃以下、さらに255℃以下、特に253℃以下にあることが製膜性の点から好ましい。また、下限については、やはり製膜性の点から、200℃以上、さらに210℃以上、特に220℃以上、もっとも好ましくは235℃以上であることが好ましい。融点が上記上限を越えると、溶融粘度が大きく溶融押し出しして成形する際に、流動性が劣り、吐出などが不均一化しやすくなり、製膜性が低下しやすい。一方、上記下限未満になると、製膜性は優れるものの、芳香族ポリエステル(B)の機械的特性などが損なわれやすくなる。なお、通常他の酸成分を共重合して融点を下げれば、同時に機械的特性なども低下するが、製膜性が向上するためか、驚くべきことに共重合をする芳香族ポリエステルや特許文献1〜5に記載の6,6’−(アルキレンジオキシ)ジ−2−ナフトエ酸のエステルを主たる繰り返し単位とするポリマーと同様な機械的特性などを発現することができる。
また、本発明における芳香族ポリエステル(B)は、DSCで測定したガラス転移温度(以下、Tgと称することがある。)が、90〜120℃の範囲、さらに95〜119℃の範囲、特に100〜118℃の範囲、最も好ましくは110〜118℃の範囲にあることが、耐熱性や寸法安定性の点から好ましい。なお、このような融点やガラス転移温度は、共重合成分の種類と共重合量、そして副生物であるジアルキレングリコールの制御などによって調整できる。
<芳香族ポリエステル(A)>
本発明における芳香族ポリエステル(A)は、前述の芳香族ポリエステル(B)からなるフィルム層(B)の高温での加工時に生じる伸びを抑制するためのフィルム層(A)を構成するものであり、フィルム層(B)と積層して二軸配向積層フィルムとしたときに、製膜方向における粘弾性測定でのtanδが135℃以上となるものであることが必要である。
したがって、6,6’−(アルキレンジオキシ)ジ−2−ナフトエ酸成分の共重合量は、全酸成分のモル量を基準として、5モル%以下であることが必要である。
ところで、本発明の芳香族ポリエステル(A)は、フィルム層(A)を構成するポリエステル樹脂組成物としてみたときのDSCにおけるTg(ガラス転移温度)が110℃以上であることが、前述のtanδを満足させやすいことから好ましい。好ましい芳香族ポリエステル(A)のガラス転移温度の下限は110℃以上、さらに115℃以上であり、上限は特に制限されないがフィルム層(B)と積層したときの製膜性の点から170℃以下、さらに150℃以下が好ましい。
このような点から、具体的な芳香族ポリエステル(A)としては、繰り返し単位の95モル%以上がエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレートからなるポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレートが好ましく、さらにTgを高くできるような成分を共重合したり、ブレンドしたものであっても良い。ところで、芳香族ポリエステル(A)はエチレンテレフタレートを主たる繰り返し単位とするポリエチレンテレフタレートであってもよい。ただし、ポリエチレンテレフタレートの場合は、前述のポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレートと異なり、ホモポリマーにしただけでは、前述のtanδを満足させるのが困難であり、ガラス転移温度を高くできる共重合成分を共重合したり、ポリエーテルイミドや液晶樹脂をブレンドすること(例えば、特開2000−355631号公報、特開2000−141475号公報および特開平11−1568号公報などを参照)などが必要である。本発明における芳香族ポリエステル(A)は、DSCで測定した融点が、240〜300℃の範囲、さらに250〜290℃の範囲、特に260〜280℃の範囲にあることが製膜性の点から好ましい。融点が上記上限を越えると、低温では溶融粘度が大きく溶融押し出しして成形する際に流動性が劣って層厚構成などが不均一化しやすく、高温にするとポリマーの熱劣化が進みやすくなり、結果として製膜性が低下しやすい。一方、上記下限未満になると、製膜性は優れるものの、加工時の伸び抑制効果が不十分となりやすい。
<二軸配向多層積層ポリエステルフィルム>
本発明の二軸配向多層積層ポリエステルフィルムは、前述のとおり、フィルム層(A)とフィルム層(B)とを交互に11層以上積層したものである。好ましい積層数は、フィルム層(A)とフィルム層(B)の合計層数で31〜10001の範囲、さらに51〜1001の範囲にあることが層構成の均一性と効果の発現性の点から好ましい。積層数が下限未満であると、カールの発生を抑制しがたくなる。なお、積層数の上限は特に制限されないが、積層構造を維持しやすい点から、10001以下であることが好ましい。また、フィルム層(A)の1層あたり厚みは、0.1〜1000nmの範囲、さらに1〜100nmの範囲にあることが層構成の均一性と効果の発現性の点から好ましい。
本発明において、二軸配向積層ポリエステルフィルムの粘弾性測定における製膜方向の高温側tanδのピーク温度は135℃以上であることが必要である。上記ピーク温度が下限未満では、高温での加工時の伸びの抑制効果が乏しくなる。好ましい上記ピーク温度は140〜200℃の範囲、さらに145〜180℃の範囲である。このような高温のtanδのピーク温度は、6,6’−(アルキレンジオキシ)ジ−2−ナフトエ酸成分を多量に共重合しているフィルム層(B)の高温での加工時の伸びを抑制するために必要であり、フィルム層(A)によって発現させたものである。なお、tanδのピーク温度は通常高温側にフィルム層(A)に起因するピークが、低温側にフィルム層(B)に起因するピークが現れ、このような高温側のピーク温度が存在することによって、高温での加工時の伸びを抑制することができる。また、フィルム層(A)によってこのような高温側のtanδのピーク温度を高く発現させるには、前述のような芳香族ポリエステル(A)の選択と製膜方向の分子配向を高める、すなわちより高い延伸倍率などで延伸を行うことなどによって調整できる。
もちろん、本発明の効果を損なわない範囲で、他のフィルム層を積層したり、塗膜層を設けたりしても良い。なお、芳香族ポリエステル(B)からなるフィルム層(B)は、より環境変化に対する寸法安定性を向上させる観点から、より厚く用いられていることが好ましい。そのような観点から、本発明の二軸配向多層積層フィルムは、フィルム層(B)の厚みの合計が、二軸配向多層積層ポリエステルフィルムの厚みに対して、下限が10%以上、より20%以上、さらに30%以上、よりさらに50%以上、特に55%以上、最も好ましくは60%以上であることが好ましく、他方上限は95%以下、さらに90%以下、よりさらに85%以下、特に80%以下の範囲にあることが好ましい。このような範囲とすることで、湿度変化に対する寸法安定性向上効果と加工時の伸び抑制効果とをより高度に発現出来る。下限未満では湿度膨張係数の低減効果が乏しくなりやすく、他方上限を超えるとフィルム層(A)による加工時の伸び抑制効果が乏しくなりやすい。
ところで、本発明の二軸配向多層多層積層フィルムは、一方の表面粗さ(Ra)は1nm〜20nm、更に好ましくは2nm〜10nmであることが好ましい。
通常フィルムの表面粗さを粗くするには、フィルム層に不活性粒子を含有させたりして、突起を形成すればよい。含有させる不活性粒子としては、(1)耐熱性ポリマー粒子(例えば、架橋シリコーン樹脂、架橋ポリスチレン、架橋アクリル樹脂、メラミン−ホルムアルデヒド樹脂、芳香族ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、架橋ポリエステルなどからなる粒子)、(2)金属酸化物(例えば、酸化アルミニウム、二酸化チタン、二酸化ケイ素(シリカ)、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、酸化ジルコニウムなど)、金属の炭酸塩(例えば、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウムなど)、金属の硫酸塩(例えば、硫酸カルシウム、硫酸バリウムなど)、炭素(例えば、カーボンブラック、グラファイト、ダイアモンドなど)および粘土鉱物(例えば、カオリン、クレー、ベントナイトなど)などのような無機化合物からなる粒子、さらに(3)異なる素材を例えばコアとシェルに用いたコアシェル型などの複合粒子など粒子の状態で添加する外部添加粒子や(4)触媒などの析出によって形成する内部析出粒子などを挙げることができる。これらの中で特に架橋シリコーン樹脂、架橋アクリル樹脂、架橋ポリエステル、架橋ポリスチレン、酸化アルミニウム、二酸化チタン、二酸化ケイ素、カオリン及びクレーからなる群から選ばれる少なくとも1種の粒子であることが好ましく、特に架橋シリコーン樹脂、架橋アクリル樹脂、架橋ポリエステル、架橋ポリスチレンおよび二酸化ケイ素(但し、多孔質シリカなどは除く)からなる群から選ばれる少なくとも1種の粒子であることが、粒子の粒径のバラツキを小さくしやすいことから好ましい。もちろん、これらは2種以上を併用しても良い。
走行性の観点からは、フィルム層に含有させる不活性粒子の平均粒径は、0.05〜1.0μm、さらに0.1〜0.8μmの範囲にあることが好ましく、特に磁気記録媒体として用いる場合は0.1〜0.5μm、さらに0.1〜0.3μmの範囲にあることが好ましい。また、フィルム層に含有させる不活性粒子の含有量は、該フィルム層の重量を基準として、0.005〜1.0重量%、さらに0.01〜0.5重量%の範囲にあることが好ましい。
本発明の二軸配向多層積層ポリエステルフィルムの好ましい態様について、さらに詳述する。
本発明の二軸配向多層積層ポリエステルフィルムは、磁気テープなどのベースフィルムとして用いたとき、ベースフィルムが伸びないようにフィルム面方向における少なくとも一方向は、ヤング率が6.0GPa以上という高いヤング率を有することが好ましい。しかも、このようにヤング率を高くすることで、より湿度膨張係数を小さくすることができる。ヤング率の上限は制限されないが、通常11GPaである。好ましいヤング率は、フィルムの長手方向が4〜11GPa、さらに5〜10GPa、特に5.5〜9GPaの範囲であり、フィルムの幅方向が5〜11GPa、さらに6〜11GPa、さらに7〜10GPa、特に8〜10GPaの範囲である。
本発明の二軸配向多層積層ポリエステルフィルムは、少なくとも一方向の湿度膨張係数が3〜7ppm/%RH、3〜6ppm/%RHの範囲にあることが、特に磁気記録テープにしたときの寸法安定性の点で好ましい。特に、磁気記録テープにベースフィルムに用いる場合、湿度膨張係数の小さい方向が二軸配向ポリエステルフィルムの幅方向であることが、トラックずれなどを極めて抑制できることから好ましい。なお、本発明において、フィルムの幅方向とは、フィルムの製膜方向(長手方向、縦方向と称することもある。)に直交する方向であり、横方向と称することもある。
本発明の二軸配向多層積層ポリエステルフィルムは、幅方向の温度膨張係数が−10〜10ppm/℃、−6〜6ppm/℃、特に−5〜3ppm/℃の範囲にあることが、特に磁気記録テープにしたときの寸法安定性を向上でき、トラックずれなどを極めて抑制できるので好ましいなお、本発明において、フィルムの幅方向とは、フィルムの製膜方向(長手方向、縦方向と称することもある。)に直交する方向であり、横方向と称することもある。
このような温度膨張係数は、特に芳香族ポリエステル(B)に共重合する6,6’−(アルキレンジオキシ)ジ−2−ナフトエ酸成分の割合を、50モル未満、さらに45モル%以下、よりさらに40モル%以下、特に35モル%以下、最も好ましくは30モル%以下とし、その方向の分子鎖が十分に配向するように延伸倍率を高めたり、延伸温度を過度に高くならないようにすることなどで調整できる。
ところで、本発明は、冒頭に述べたとおり、前記式(I)で表される6,6’−(アルキレンジオキシ)ジ−2−ナフトエ酸成分を少なくとも芳香族ポリエステル(B)に共重合することで湿度膨張係数をヤング率対比低くできたものであるが、さらに芳香族ポリエステル(A)からなるフィルム層(A)と芳香族ポリエステル(B)からなるフィルム層(B)とを交互に11層以上積層したことにより、フィルム全体で見たとき、6,6’−(アルキレンジオキシ)ジ−2−ナフトエ酸成分を、同じ割合で共重合した芳香族ポリエステルからなる単層フィルムとか2層や3層の積層フィルムに比べ、同じヤング率ならより低い湿度膨張係数を発現することができる。そのような観点から、6,6’−(アルキレンジオキシ)ジ−2−ナフトエ酸成分を少なくとも芳香族ポリエステル(B)に共重合することと、フィルム層(A)とフィルム層(B)とを交互に11層以上積層することとは、湿度膨張係数の低減において、有機的な結合によって予想されなかった効果を奏している。
<芳香族ポリエステル樹脂の製造方法>
つぎに、本発明における6,6’−(アルキレンジオキシ)ジ−2−ナフトエ酸成分を共重合している芳香族ポリエステルの製造方法について、詳述する。なお、6,6’−(アルキレンジオキシ)ジ−2−ナフトエ酸成分を共重合していない芳香族ポリエステルは、それ自体公知の方法の製造されたものを好適に用いることができる。
まず、6,6’−(アルキレンジオキシ)ジ−2−ナフトエ酸もしくはそのエステル形成性誘導体と例えば2,6−ナフタレンジカルボン酸やテレフタル酸もしくはそれらのエステル形成性誘導体と、例えばエチレングリコールとを反応させ、ポリエステル前駆体を製造する。そして、このようにして得られたポリエステル前駆体を重合触媒の存在下で重合することで製造でき、必要に応じて固相重合などを施しても良い。このようにして得られる芳香族ポリエステルのP−クロロフェノール/1,1,2,2−テトラクロロエタン(重量比40/60)の混合溶媒を用いて35℃で測定した固有粘度は、0.4〜1.5dl/g、さらに0.5〜1.3dl/gの範囲にあることが本発明の効果の点から好ましい。なお、前述のポリエステル前駆体を製造する工程でエチレングリコール成分は、全酸成分のモル数に対して、1.1〜6倍、さらに2〜5倍、特に3〜5倍用いることが生産性の点から好ましい。
また、ポリエステルの前駆体を製造する際の反応温度としてはエチレングリコールの沸点以上で行うことが好ましく、特に190℃〜250℃の範囲で行うことが好ましい。190℃よりも低いと反応が十分に進行しにくく、250℃よりも高いと副反応物であるジエチレングリコールが生成しやすい。また、反応を常圧下で行うこともできるが、さらに生産性を高めるために加圧下で反応を行ってもよい。より詳しくは、反応圧力は絶対圧力で10kPa以上200kPa以下、反応温度は通常150℃以上250℃以下、好ましくは180℃以上230℃以下で、反応時間10分以上10時間以下、好ましくは30分以上7時間以下行われるのが好ましい。このエステル化反応によってポリエステル前駆体としての反応物が得られる。
ポリエステルの前駆体を製造する反応工程では、公知のエステル化もしくはエステル交換反応触媒を用いてもよい。例えばアルカリ金属化合物、アルカリ土類金属化合物、チタン化合物などが上げられる。
つぎに、重縮合反応について説明する。まず、重縮合温度は得られるポリマーの融点以上でかつ230〜280℃以下、より好ましくは融点より5℃以上高い温度から融点より30℃高い温度の範囲である。重縮合反応では通常30Pa以下の減圧下で行うのが好ましい。30Paより高いと重縮合反応に要する時間が長くなり且つ重合度の高い共重合芳香族ポリエステル樹脂を得ることが困難になる。
重縮合触媒としては、少なくとも一種の金属元素を含む金属化合物が挙げられる。なお、重縮合触媒はエステル化反応においても使用することができる。金属元素としては、チタン、ゲルマニウム、アンチモン、アルミニウム、ニッケル、亜鉛、スズ、コバルト、ロジウム、イリジウム、ジルコニウム、ハフニウム、リチウム、カルシウム、マグネシウムなどが挙げられる。より好ましい金属としては、チタン、ゲルマニウム、アンチモン、アルミニウム、スズなどであり、中でも、チタン化合物はエステル化反応と重縮合反応との双方の反応で、高い活性を発揮するので特に好ましい。
これらの触媒は単独でも、あるいは併用してもよい。かかる触媒量は、共重合芳香族ポリエステルの繰り返し単位のモル数に対して、0.001〜0.5モル%、さらには0.005〜0.2モル%が好ましい。
具体的な重縮合触媒としてのチタン化合物としては、例えば、テトラ−n−プロピルチタネート、テトライソプロピルチタネート、テトラ−n−ブチルチタネート、テトライソブチルチタネート、テトラ−tert−ブチルチタネート、テトラシクロヘキシルチタネート、テトラフェエルチタネート、テトラベンジルチタネート、蓚酸チタン酸リチウム、蓚酸チタン酸カリウム、蓚酸チタン酸アンモニウム、酸化チタン、チタンのオルトエステル又は縮合オルトエステル、チタンのオルトエステル又は縮合オルトエステルとヒドロキシカルボン酸からなる反応生成物、チタンのオルトエステル又は縮合オルトエステルとヒドロキシカルボン酸とリン化合物からなる反応生成物、チタンのオルトエステル又は縮合オルトエステルと少なくとも2個のヒドロキシル基を有する多価アルコール、2−ヒドロキシカルボン酸、又は塩基からなる反応生成物などが挙げられる。
本発明におけるポリエステルには、本発明の効果を阻害しない範囲で、他の熱可塑性ポリマー、紫外線吸収剤等の安定剤、酸化防止剤、可塑剤、滑剤、難燃剤、離型剤、顔料、核剤、充填剤あるいはガラス繊維、炭素繊維、層状ケイ酸塩などを必要に応じて配合しても良い。他種熱可塑性ポリマーとしては、脂肪族ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリカーボネート、ABS樹脂、ポリメチルメタクリレート、ポリアミド系エラストマー、ポリエステル系エラストマー、ポリエーテルイミド、ポリイミドなどが挙げられる。
<フィルムの製造方法>
本発明の二軸配向多層積層ポリエステルフィルムは、製膜方向と幅方向に延伸してそれぞれの方向の分子配向を高めたものであり、例えば以下のような方法で製造することが、製膜性を維持しつつ、ヤング率を向上させやすいことから好ましい。
まず、ポリエステル(少なくとも一つのフィルム層は上述の6,6’−(アルキレンジオキシ)ジ−2−ナフトエ酸成分を共重合している芳香族ポリエステル)を原料とし、これを乾燥後、溶融状態、好ましくはそれぞれの層を形成するポリエステルの融点(Tm:℃)ないし(Tm+70)℃の温度でダイ内において積層してからフィルム状に押出し、急冷固化して積層未延伸フィルムとし、さらに該積層未延伸フィルムを二軸延伸する。
なお、本発明で規定する両方向のヤング率、さらにαtやαhを満足させるには、その後の延伸を進行させやすくすることから、冷却ドラムによる冷却を非常に速やかに行うことが好ましい。そのような観点から、冷却ドラムの温度は、特許文献3に記載されるような80℃といった高温ではなく、20〜60℃という低温で行うことが好ましい。このような低温で行うことで、未延伸フィルムの状態での結晶化が抑制され、その後の延伸をよりスムーズに行うことができる。
二軸延伸としては、逐次二軸延伸でも同時二軸延伸でもよい。
ここでは、逐次二軸延伸で、縦延伸、横延伸および熱処理をこの順で行う製造方法を一例として挙げて説明する。まず、最初の縦延伸は芳香族ポリエステル(A)もしくは(B)のどちらか高いほうのガラス転移温度(Tg:℃)ないし(Tg+40)℃の温度で、3〜10倍に延伸し、次いで横方向に先の縦延伸よりも高温で(Tg+10)〜(Tg+50)℃の温度で3〜10倍に延伸し、さらに熱処理としてポリマーの融点以下の温度でかつ(Tg+50)〜(Tg+150)℃の温度で1〜20秒、さらに1〜15秒熱固定処理するのが好ましい。特に、熱固定処理の温度は180〜220℃、さらに好ましくは190〜210℃の範囲で行うことが好ましい。
前述の説明は逐次二軸延伸について説明したが、本発明の二軸配向多層積層ポリエステルフィルムは縦延伸と横延伸とを同時に行う同時二軸延伸でも製造でき、例えば先で説明した延伸倍率や延伸温度などを参考にすればよい。
本発明の二軸配向多層積層ポリエステルフィルムの厚みは、用途に応じて適宜決めればよく、磁気記録テープのベースフィルムに用いる場合は、2〜10μm、さらに3〜7μm、特に4〜6μmの範囲が好ましい。
なお、粒子を含有させる方法については、それ自体公知の方法を採用でき、例えばポリエステルの製造工程において、反応系に添加しても良いし、ポリエステルに溶融混練によって添加してもよい。粒子の分散性の点から、好ましくはポリエステルの反応系に添加して、粒子濃度の高いポリエステル組成物をマスターポリマーとして製造し、それを粒子を含まないか、粒子濃度低いポリエステル組成物と混ぜ合わせる方法が好ましい。
本発明によれば、本発明の上記二軸配向多層積層ポリエステルフィルムをベースフィルムとし、その平坦面側の表面に非磁性層および磁性層がこの順で形成され、走行面側の表面にバックコート層を形成することなどで磁気記録テープとすることができる。
以下に実施例及び比較例を挙げ、本発明をより具体的に説明する。なお、本発明では、以下の方法により、その特性を測定および評価した。
(1)固有粘度
得られたポリエステルの固有粘度はP−クロロフェノール/1,1,2,2−テトラクロロエタン(40/60重量比)の混合溶媒を用いてポリマーを溶解して35℃で測定して求めた。
(2)ガラス転移点および融点
ガラス転移点および融点は、それぞれの層に用いる芳香族ポリエステル(A)と(B)とを用意し、DSC(TAインスツルメンツ株式会社製、商品名:Thermal lyst2920)により、昇温速度20℃/minで測定した。
(3)共重合量
グリコール成分については、それぞれの層に用いる芳香族ポリエステル(A)と(B)とを用意し、試料10mgをp−クロロフェノール:1,1,2,2−テトラクロロエタン=3:1(容積比)混合溶液0.5mlに80℃で溶解した。イソプロピルアミンを加えて、十分に混合した後に600MHzのH−NMR(日本電子製 JEOL A600)にて80℃で測定し、それぞれのグリコール成分量を測定した。
また、芳香族ジカルボン酸成分については、それぞれの層に用いる芳香族ポリエステル(A)と(B)とを用意し、試料50mgをp−クロロフェノール:1,1,2,2−テトラクロロエタン=3:1混合溶液0.5mlに140℃で溶解し、100MHz 13C−NMR(日本電子製 JEOL A600)にて140℃で測定し、それぞれの酸成分量を測定した。
(4)ヤング率
得られたフィルムを試料巾10mm、長さ15cmで切り取り、チャック間100mm、引張速度10mm/分、チャート速度500mm/分の条件で万能引張試験装置(東洋ボールドウィン製、商品名:テンシロン)にて引っ張る。得られた荷重―伸び曲線の立ち上がり部の接線よりヤング率を計算した。
(5)湿度膨張係数(αh)
得られたフィルムを、フィルムの製膜方向または幅方向が測定方向となるように長さ15mm、幅5mmに切り出し、真空理工製TMA3000にセットし、30℃の窒素雰囲気下で、湿度30%RHと湿度70%RHにおけるそれぞれのサンプルの長さを測定し、次式にて湿度膨張係数を算出する。なお、測定方向が切り出した試料の長手方向であり、5回測定し、その平均値をαhとした。
αh=(L70−L30)/(L30×△H)
ここで、上記式中のL30は30%RHのときのサンプル長(mm)、L70は70%RHのときのサンプル長(mm)、△H:40(=70−30)%RHである。
(6)積層フィルムおよびフィルム層の厚み
積層フィルムを層間の空気を排除しながら10枚重ね、JIS規格のC2151に準拠し、(株)ミツトヨ製ダイヤルゲージMDC−25Sを用いて、10枚重ね法にて厚みを測定し、1枚当りのフィルム厚みを計算する。この測定を10回繰り返して、その平均値を1枚あたりの積層フィルムの全体の厚みとした。
一方、フィルム層(A)およびフィルム層(B)の厚みは、フィルムの小片をエポキシ樹脂にて固定成形し、ミクロトームにて約60nmの厚みの超薄切片(フィルムの製膜方向および厚み方向に平行に切断する)を作成する。この超薄切片の試料を透過型電子顕微鏡(日立製作所製H−800型)にて観察しその境界をからフィルム層(A)とBの厚みを求めた。
(7)加工時の伸びによる塗布斑
ダイコーターで、20MPaの張力条件で、幅500mmにスリットされた長さ500mのフィルムの一方の表面に、下記組成の非磁性塗料、磁性塗料を同時に、乾燥後の非磁性層および磁性層の厚みが、それぞれ1.2μmおよび0.1μmとなるように膜厚を変えて塗布し、磁気配向させて120℃×30秒の条件で乾燥させる。さらに、小型テストカレンダ−装置(スチ−ルロール/ナイロンロール、5段)で、温度:70℃、線圧:200kg/cmでカレンダ−処理した後、70℃、48時間キュアリングする。そして、得られた磁性層付フィルムについて、目視判定により、以下の基準で塗布斑を評価した。なお、目視判定は、フィルムの裏側に蛍光灯を設置し、磁性層の抜けによる光の漏れをカウントすることで行ない、この磁性層付フィルムを必要に応じてバックコート層などを設けた上で、幅12.65mmにスリットし、カセットに組み込みことで磁気記録テープにできる。
○:塗布抜けが2個/250m 未満
△:塗布抜けが2個/250m 以上10個/250m 未満
×:塗布抜けが10個/250m 以上
非磁性塗料の組成
・二酸化チタン微粒子:100重量部
・エスレックA(積水化学製塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体:10重量部
・ニッポラン2304(日本ポリウレタン製ポリウレタンエラストマ):10重量部
・コロネートL(日本ポリウレタン製ポリイソシアネート) : 5重量部
・レシチン: 1重量部
・メチルエチルケトン:75重量部
・メチルイソブチルケトン:75重量部
・トルエン:75重量部
・カーボンブラック: 2重量部
・ラウリン酸:1.5重量部
磁性塗料の組成
・鉄(長さ:0.3μm、針状比:10/1、1800エルステッド)
:100重量部
・エスレックA(積水化学製塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体:10重量部
・ニッポラン2304(日本ポリウレタン製ポリウレタンエラストマ):10重量部
・コロネートL(日本ポリウレタン製ポリイソシアネート) : 5重量部
・レシチン: 1重量部
・メチルエチルケトン:75重量部
・メチルイソブチルケトン:75重量部
・トルエン:75重量部
・カーボンブラック: 2重量部
・ラウリン酸:1.5重量部
(8)粘弾性測定
フィルムサンプルをフィルムの製膜方向(MD)に長さ35mm、幅方向(TD)に幅3mmとなるように切り、オリエンテック(株)製のバイブロン装置(DDV−01FP)を用い、荷重3g、周波数1Hzで室温から200℃まで5℃/分で昇温して、MD方向に測定する。得られたチャートよりtanδのピーク温度及びピーク強度を求める。
(9)カール
フィルムサンプルをフィルムの製膜方向(MD)に長さ250mm、幅方向(TD)に幅100mmとなるように切り取り、20MPaの荷重で120℃×1分処理し、カールの度合いを下記基準により判断した。
○:カールなし
△:フィルムサンプルの四方のみが軽くめくれる程度のカール。
×:フィルムサンプルが筒状に丸まる程のカール
(10)温度膨張係数(αt)
得られたフィルムを、フィルムの製膜方向または幅方向が測定方向となるようにそれぞれ長さ15mm、幅5mmに切り出し、真空理工製TMA3000にセットし、窒素雰囲気下(0%RH)、60℃で30分前処理し、その後室温まで降温させる。その後25℃から70℃まで2℃/minで昇温して、各温度でのサンプル長を測定し、次式より温度膨張係数(αt)を算出する。なお、測定方向が切り出した試料の長手方向であり、5回測定し、その平均値を用いた。
αt={(L60−L40)}/(L40×△T)}+0.5
ここで、上記式中のL40は40℃のときのサンプル長(mm)、L60は60℃のときのサンプル長(mm)、△Tは20(=60−40)℃、0.5は石英ガラスの温度膨張係数(ppm/℃)である。
[実施例1]
2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチルとエチレングリコールとを、チタンテトラブトキシドの存在下でエステル交換反応を行い、さらに引き続いて重縮合反応を行い、グリコール成分の1.5モル%がジエチレングリコール成分であるフィルム層(A)用のポリエチレン−2,6−ナフタレート(A−1)を得た。なお、ポリエチレン−2,6−ナフタレート(A−1)には、重縮合反応前に得られる樹脂組成物の重量を基準として、平均粒径0.3μmのシリカ粒子を0.3重量%、平均粒径0.15μmのシリカ粒子を0.2重量%含有させた。
また、2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチル、6,6’−(エチレンジオキシ)ジ−2−ナフトエ酸そしてエチレングリコールとを、チタンテトラブトキシドの存在下でエステル化反応およびエステル交換反応を行い、さらに引き続いて重縮合反応を行い、酸成分の73モル%が2,6−ナフタレンジカルボン酸成分、酸成分の27モル%が6,6’−(アルキレンジオキシ)ジ−2−ナフトエ酸成分、グリコール成分の98モル%がエチレングリコール成分、グリコール成分の2モル%がジエチレングリコール成分であるフィルム層(B)用の芳香族ポリエステル(B−1)を得た。この芳香族ポリエステル(B−1)の融点は240℃、ガラス転移温度は117℃であった。
このようにして得られた芳香族ポリエステル(A−1)と(B−1)を170℃で6時間乾燥後、押出し機に供給し、295℃まで加熱して溶融状態とし、(A−1)の層用ポリエステルを101層、(B−1)の層用ポリエステルを100層に分岐させた後、(A−1)の層と(B−1)の層が交互に積層するような多層フィードブロック装置を使用して、その積層状態を保持したままダイへと導き、溶融状態で回転中の温度50℃の冷却ドラム上にシート状に押し出し、(A−1)の層と(B−1)の層が交互に積層された総数201層の未延伸多層積層フィルムを作成した。尚、B層とA層の吐出比率は2:1とした。そして、製膜方向に沿って回転速度の異なる二組のローラー間で、上方よりIRヒーターにてフィルム表面温度が135℃になるように加熱して縦方向(製膜方向)の延伸を、延伸倍率5.3倍で行い、一軸延伸フィルムを得た。そして、この一軸延伸フィルムをステンターに導き、145℃で横方向(幅方向)に延伸倍率6.0倍で延伸し、その後190℃で5秒間熱固定処理を行い、厚さ5μmの二軸配向多層積層ポリエステルフィルムを得た。
得られた二軸配向ポリエステルフィルムの特性を表1に示す。
[実施例2]
実施例1において、B層とA層の吐出比率が1:1となるように変更する以外は、実施例1と同様な操作を繰り返して、二軸配向多層積層ポリエステルフィルムを得た。
得られた二軸配向ポリエステルフィルムの特性を表1に示す。
[実施例3]
実施例1において、B層とA層の吐出比率が4:1となるように変更する以外は、実施例1と同様な操作を繰り返して、二軸配向多層積層ポリエステルフィルムを得た。
得られた二軸配向ポリエステルフィルムの特性を表1に示す。
[実施例4]
実施例1において、A層の層数を51層、B層の層数を50層、総数101層に変更する以外は、実施例1と同様な操作を繰り返して、二軸配向多層積層ポリエステルフィルムを得た。
得られた二軸配向ポリエステルフィルムの特性を表1に示す。
[実施例5]
実施例1において、縦の延伸倍率を5.5倍、横の延伸倍率を5.3倍に変更する以外は、実施例1と同様な操作を繰り返して、二軸配向多層積層ポリエステルフィルムを得た。
得られた二軸配向ポリエステルフィルムの特性を表1に示す。
[実施例6]
実施例1において、縦の延伸倍率を5.0倍、横の延伸倍率を7.5倍に変更する以外は、実施例1と同様な操作を繰り返して、二軸配向多層積層ポリエステルフィルムを得た。
得られた二軸配向ポリエステルフィルムの特性を表1に示す。
[実施例7]
実施例1において、フィルムB層の芳香族ポリエステルの酸成分の65モル%を2,6−ナフタレンジカルボン酸成分、酸成分の35モル%を6,6’−(エチレンジオキシ)ジ−2−ナフトエ酸成分に変更する以外は、実施例1と同様な操作を繰り返して、二軸配向多層積層ポリエステルフィルムを得た。
得られた二軸配向ポリエステルフィルムの特性を表1に示す。
[実施例8]
実施例1において、フィルムB層の芳香族ポリエステルの酸成分の72モル%を2,6−ナフタレンジカルボン酸成分、酸成分の18モル%を6,6’−(エチレンジオキシ)ジ−2−ナフトエ酸成分に変更する以外は、実施例1と同様な操作を繰り返して、二軸配向多層積層ポリエステルフィルムを得た。
得られた二軸配向ポリエステルフィルムの特性を表1に示す。
[実施例9]
実施例1において、フィルムA層の芳香族ポリエステルを、酸成分の98モル%が2,6−ナフタレンジカルボン酸成分、酸成分の2モル%が6,6’−(エチレンジオキシ)ジ−2−ナフトエ酸成分であるものに変更する以外は、実施例1と同様な操作を繰り返して、二軸配向多層積層ポリエステルフィルムを得た。
得られた二軸配向ポリエステルフィルムの特性を表1に示す。
[比較例1]
2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチル、6,6’−(エチレンジオキシ)ジ−2−ナフトエ酸そしてエチレングリコールとを、チタンテトラブトキシドの存在下でエステル化反応およびエステル交換反応を行い、さらに引き続いて重縮合反応を行い、酸成分の73モル%が2,6−ナフタレンジカルボン酸成分、酸成分の27モル%が6,6’−(アルキレンジオキシ)ジ−2−ナフトエ酸成分、グリコール成分の98モル%がエチレングリコール成分、グリコール成分の2モル%がジエチレングリコール成分であるフィルム層(A)用の芳香族ポリエステル(A−2)を得た。なお、この芳香族ポリエステルには、重縮合反応前に得られる樹脂組成物の重量を基準として、平均粒径0.3μmのシリカ粒子を0.3重量%、平均粒径0.15μmのシリカ粒子を0.2重量%含有させた。実施例1において、フィルムA層の芳香族ポリエステルを(A−2)のポリエステルに変更し、縦の延伸倍率を5.8倍、横の延伸倍率を7.7倍、横の延伸温度を140℃に変更する以外は実施例1と同様な操作を繰り返して、二軸配向多層積層ポリエステルフィルムを得た。
得られた二軸配向ポリエステルフィルムの特性を表1に示す。
[比較例2]
実施例1において、フィルムB層の単層フィルムと変更する以外は、実施例1と同様な操作を繰り返して、二軸配向ポリエステルフィルムを得た。なお、フィルムB層には、重縮合反応前に得られる樹脂組成物の重量を基準として、平均粒径0.3μmのシリカ粒子を0.3重量%、平均粒径0.15μmのシリカ粒子を0.2重量%含有させた。
得られた二軸配向ポリエステルフィルムの特性を表1に示す。
[比較例3]
2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチルとエチレングリコールとを、チタンテトラブトキシドの存在下でエステル化反応およびエステル交換反応を行い、さらに引き続いて重縮合反応を行って、固有粘度0.62dl/gで、グリコール成分の1.5モル%がジエチレングリコール成分であるフィルム層(B)用のポリエチレン−2,6−ナフタレート(B−2)を得た。実施例1において、フィルムB層の芳香族ポリエステルを(B−2)のポリエステルに変更し、縦の延伸倍率を5.0倍、横の延伸倍率を6.4倍、横の延伸温度を150℃に変更する以外は実施例1と同様な操作を繰り返して、二軸配向多層積層ポリエステルフィルムを得た。
得られた二軸配向ポリエステルフィルムの特性を表1に示す。
[比較例4]
実施例1において、1層のB層と1層のA層の2層積層フィルムと変更する以外は、実施例1と同様な操作を繰り返して、二軸配向積層ポリエステルフィルムを得た。
得られた二軸配向ポリエステルフィルムの特性を表1に示す。
Figure 0005275849
ここで、表1中の、ANA割合は、全酸成分のモル数を基準としたときの、6,6’−(アルキレンジオキシ)ジ−2−ナフトエ酸成分の割合、Tgがガラス転移温度、Tmは融点を意味する。
[実施例10]
実施例1において、芳香族ポリエステル(B−1)の代わりに、酸成分の79モル%が2,6−ナフタレンジカルボン酸成分、酸成分の21モル%が6,6’−(アルキレンジオキシ)ジ−2−ナフトエ酸成分、グリコール成分の98モル%がエチレングリコール成分、グリコール成分の2モル%がジエチレングリコール成分であるフィルム層(B)用の芳香族ポリエステル(B−3)を用いた。この芳香族ポリエステル(B−3)の融点は247℃、ガラス転移温度は118℃であった。
このようにして得られた芳香族ポリエステル(A−1)と(B−3)とを、表2に示しように、(A−1)の層用ポリエステルを25層、(B−3)の層用ポリエステルを24層となるように変更し、さらに縦方向(製膜方向)の延伸倍率3.8倍に、横方向の延伸を135℃での延伸倍率6.0倍に変更したほかは、実施例1と同様な操作を繰り返して、厚さ5μmの二軸配向多層積層ポリエステルフィルムを得た。
得られた二軸配向ポリエステルフィルムの特性を表2に示す。
[実施例11]
実施例10において、縦方向の延伸倍率を5.3倍に変更する以外は、実施例10と同様な操作を繰り返して、二軸配向多層積層ポリエステルフィルムを得た。
得られた二軸配向ポリエステルフィルムの特性を表2に示す。
[実施例12]
実施例10において、B層とA層の吐出比率が4:1となるように変更する以外は、実施例10と同様な操作を繰り返して、二軸配向多層積層ポリエステルフィルムを得た。
得られた二軸配向ポリエステルフィルムの特性を表2に示す。
[実施例13]
実施例10において、横延伸温度を140℃に変更する以外は、実施例10と同様な操作を繰り返して、二軸配向多層積層ポリエステルフィルムを得た。
得られた二軸配向ポリエステルフィルムの特性を表2に示す。
[実施例14]
実施例13において、縦延伸倍率5.3倍に変更する以外は、実施例13と同様な操作を繰り返して、二軸配向多層積層ポリエステルフィルムを得た。
得られた二軸配向ポリエステルフィルムの特性を表2に示す。
[実施例15]
実施例13において、B層とA層の吐出比率が1:1となるように変更する以外は、実施例13と同様な操作を繰り返して、二軸配向多層積層ポリエステルフィルムを得た。
得られた二軸配向ポリエステルフィルムの特性を表2に示す。
[実施例16]
実施例15において、縦延伸倍率5.3倍に変更する以外は、実施例15と同様な操作を繰り返して、二軸配向多層積層ポリエステルフィルムを得た。
得られた二軸配向ポリエステルフィルムの特性を表2に示す。
[実施例17]
実施例10において、フィルムB層の芳香族ポリエステルを、酸成分の85モル%が2,6−ナフタレンジカルボン酸成分、酸成分の15モル%が6,6’−(エチレンジオキシ)ジ−2−ナフトエ酸成分の芳香族ポリエステルに変更し、かつ横延伸温度を140℃に変更する以外は、実施例10と同様な操作を繰り返して、二軸配向多層積層ポリエステルフィルムを得た。
得られた二軸配向ポリエステルフィルムの特性を表2に示す。
[実施例18]
実施例17において、縦延伸倍率5.3倍に変更する以外は、実施例17と同様な操作を繰り返して、二軸配向多層積層ポリエステルフィルムを得た。
得られた二軸配向ポリエステルフィルムの特性を表2に示す。
[実施例19]
実施例17において、B層とA層の吐出比率が1:1に変更する以外は、実施例17と同様な操作を繰り返して、二軸配向多層積層ポリエステルフィルムを得た。
得られた二軸配向ポリエステルフィルムの特性を表2に示す。
[実施例20]
実施例19において、縦延伸倍率5.3倍に変更する以外、実施例19と同様な操作を繰り返して、二軸配向多層積層ポリエステルフィルムを得た。
得られた二軸配向ポリエステルフィルムの特性を表2に示す。
[実施例21]
実施例13において、B層とA層の吐出比率が1:2となるように変更する以外は、実施例13と同様な操作を繰り返して、二軸配向多層積層ポリエステルフィルムを得た。
得られた二軸配向ポリエステルフィルムの特性を表2に示す。
[実施例22]
実施例21において、縦延伸倍率5.3倍に変更する以外は、実施例21と同様な操作を繰り返して、二軸配向多層積層ポリエステルフィルムを得た。
得られた二軸配向ポリエステルフィルムの特性を表2に示す。
[実施例23]
実施例17において、B層とA層の吐出比率が1:2に変更する以外は、実施例17と同様な操作を繰り返して、二軸配向多層積層ポリエステルフィルムを得た。
得られた二軸配向ポリエステルフィルムの特性を表2に示す。
[実施例24]
実施例23において、縦延伸倍率5.3倍に変更する以外、実施例23と同様な操作を繰り返して、二軸配向多層積層ポリエステルフィルムを得た。
得られた二軸配向ポリエステルフィルムの特性を表2に示す。
Figure 0005275849
ここで、表1中の、ANA割合は、全酸成分のモル数を基準としたときの、6,6’−(アルキレンジオキシ)ジ−2−ナフトエ酸成分の割合、Tgがガラス転移温度、Tmは融点を意味する。
本発明の二軸配向多層積層ポリエステルフィルムは、優れた寸法安定性と高温での加工時に伸びが生じにくく、しかもカールも抑制されていることから、さまざまな用途に利用でき、特に高密度磁気記録媒体の支持体として好適に利用できる。

Claims (7)

  1. 芳香族ポリエステル(A)からなるフィルム層(A)と芳香族ポリエステル(B)からなるフィルム層(B)とを交互に11層以上積層した二軸配向多層積層フィルムであって、
    下記式(I)で表される6,6’−(アルキレンジオキシ)ジ−2−ナフトエ酸成分の全酸成分に占める割合が、芳香族ポリエステル(A)は5モル%未満で、芳香族ポリエステル(B)は5モル%以上80モル%未満であり、
    フィルムの製膜方向に沿って粘弾性測定をしたときの高温側tanδのピーク温度が135℃以上であることを特徴とする二軸配向多層積層ポリエステルフィルム。
    Figure 0005275849
    (上記構造式(I)中のRは、炭素数1〜10のアルキレン基を示す。)
  2. フィルム層(B)の合計の厚みが、多層積層フィルム全体の厚みに対して、10〜95%の範囲にある請求項1記載の二軸配向多層積層ポリエステルフィルム。
  3. 芳香族ポリエステル(A)および(B)は、グリコール成分の90モル%以上がエチレングリコール成分である請求項1記載の二軸配向多層積層ポリエステルフィルム。
  4. 芳香族ポリエステル(B)は、主たる芳香族ジカルボン酸成分が、6,6’−(アルキレンジオキシ)ジ−2−ナフトエ酸成分と2,6−ナフタレンジカルボン酸成分である請求項1記載の二軸配向多層積層ポリエステルフィルム。
  5. 6,6’−(アルキレンジオキシ)ジ−2−ナフトエ酸成分が、6,6’−(エチレンジオキシ)ジ−2−ナフトエ酸成分である請求項1記載の二軸配向多層積層ポリエステルフィルム。
  6. フィルムの幅方向の温度膨張係数が、−10〜10ppm/℃の範囲にある請求項1記載の二軸配向多層積層ポリエステルフィルム。
  7. 二軸配向多層積層ポリエステルフィルムが、磁気記録媒体のベースフィルムに用いられる請求項1記載の二軸配向多層積層ポリエステルフィルム。
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