JP5273166B2 - 微粉炭の多量吹込みによる高炉操業方法 - Google Patents

微粉炭の多量吹込みによる高炉操業方法 Download PDF

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Description

この発明は、多量の微粉炭を高炉に吹き込みつつ、安定した操業を行なうことを可能とする、微粉炭の多量吹込みによる高炉操業技術に関するものである。
高炉への微粉炭吹き込み操業技術は、微粉炭と高炉用コークスとの価格差によるコスト効果が大きいことにより多数の高炉において採用され、溶銑製造における合理化に大きく寄与している。また、高炉への微粉炭吹き込み量を増やすことによりコークス炉の負荷軽減を図ることができ、コークス炉の延命にも寄与することが可能であることにより、一層多量の微粉炭を吹き込もうとする高炉操業が指向されるようになった。
ところが、高炉への微粉炭吹き込み量を増やしていくと、特に微粉炭吹込み量を180kg/t−溶銑以上までに増やしていくと、炉下部の通気不良、炉体熱負荷の上昇、及び炉内ガスの周辺流化に伴なう荷下がり変動の増大等、高炉の安定操業を維持する上で種々の重大な障害が顕在化してくる。
こうした高炉操業の安定性阻害要因の一つとして、レースウェイ奥のコークス充填層粒子の間隙に、スラグが多量にホールドアップされた層であって通気性を阻害する、通称鳥の巣といわれる層の生成・成長を挙げることができる。図11及び図12に、高炉の炉内に微粉炭を吹込む状況、及び鳥の巣の形成状況を説明する縦断面模式図を示す。高炉1の羽口2部に連接されたブローパイプ3の周壁を貫通して挿入された微粉炭吹込み用ランス4から微粉炭5を高速の熱風6中に噴射する。微粉炭5は、ブローパイプ3内、羽口2内、及びブローパイプ3の前方に形成されるレースウェイ7内で燃焼する。微粉炭中の灰分はこの燃焼時に遊離し一部溶融する。多量の微粉炭吹込みを行なった場合には、レースウェイ7周囲奥のコークス8充填層に対して、上方から滴下するメタル9及びスラグ10が供給されると共に、微粉炭5及びコークス8の燃焼により発生した多量の灰分が供給される。特に、このレースウェイ7奥端の内面は、コークス8及び微粉炭5からきた灰分の酸性成分スラグSiO2−Al23を主体物質として形成されているので、粘性及び融点が高く、コークス8充填層の空隙を埋め易く、こうしてレースウェイ7奥端部に鳥の巣11が形成される。このため、レースウェイ7に入ってきたガスの炉芯方向への通気性が阻害されて、そのガスの炉周辺流が促進される。鳥の巣11の存在は、更に炉壁12部への熱負荷を上昇させると共に、レースウェイ7から排出されるガスの流速を上昇させるので、レースウェイ7へ落下してくるコークスやメタル9及びスラグ10はフラッディングを起こし易い状態となるばかりか、炉内の荷下がり変動や吹抜け等の炉況悪化の原因となる場合もある。また、鳥の巣の生成は、レースウェイ深度の縮小や縦長化を誘起し、これらの現象もまた、炉内ガス流れの周辺流化や炉壁熱負荷の上昇を助長する要因となる。
一般に、微粉炭を多量に吹込む高炉において、安定した高炉操業を行なうためには、特に炉下部の通気性を維持して、炉壁熱負荷や荷下がり変動が起こらないような状況を作り出すことが不可欠であり、このためにはレースウェイ部における鳥の巣の生成を抑制すると同時に、レースウェイ深度を確保することが必要である。
この鳥の巣の生成を抑制する方法として、特許文献1には、コークス及び微粉炭からの酸性成分スラグSiO2−Al23の粘性及び融点を下げることを目的として、CaO及びMgO等の塩基性微粉媒溶剤を微粉炭と同時に吹き込み、微粉炭からくる灰分の滓化を促進させることにより、これを溶解・除去する方法が開示されている(以下、先行技術1という)。この方法によれば、微粉炭及びコークスの灰分と塩基性微粉媒溶剤とは即座に反応して、低融点のスラグを形成し、滴下するので、速効性の高い方法である。
しかしながら、先行技術1によって溶解除去効果を発揮させるためには、塩基性微粉媒溶剤と微粉炭中の灰分とを混合したときの塩基度を調整することが必要であり、10mass%程度の灰分を含有する通常の微粉炭を使用するときには、微粉炭重量に対する約10mass%という高率の塩基性微粉媒溶剤を吹き込まなくてはならない。このため、微粉炭の吹き込み量が多くなるにつれて、塩基性微粉媒溶剤の吹込み量も多くなる。従って、微粉炭を多量に吹き込もうとする場合には、塩基性微粉媒溶剤の粉砕設備の増強を余儀なくされたり、また設備的増強が不要な場合であっても、塩基性微粉媒溶剤は微粉炭に比較して硬いので、粉砕条件の再設定等の調整が必要となる。更に、焼結鉱製造工程においても、微粉炭の吹込み量、あるいは炭種、特に灰分量の変更に応じたきめ細かな塩基度調整及び配合条件並びに焼成条件等の大幅な見直しが必要となる。また、微粉炭の燃焼促進に対して、同時に吹き込まれた塩基性微粉媒溶剤は何ら寄与しないばかりか、塩基性微粉媒溶剤自身の昇温・溶融のための吸熱を伴なうので、微粉炭の燃焼性が阻害される可能性もある。
特公平6−89382号公報
上述したように、先行技術1によれば、高炉への微粉炭吹込み量が少ない場合には鳥の巣の形成・成長の抑制に対して速効性が発揮され得る。しかしながら、その際には塩基性微粉媒溶剤と微粉炭中の灰分との混合物の適切な塩基度調整操作が新たに必要となる他、特に微粉炭吹込み量を増やした場合には、当該塩基度調整上、塩基性微粉媒溶剤の大量添加問題、粉砕設備及び粉砕条件適正化問題、また焼結鉱製造条件の整合化、更には大量塩基性微粉媒溶剤の熱的補償問題が発生する。このように、先行技術1では製銑工程全般に及ぼす影響が極めて大きい。
従って、この発明の目的は、多量に微粉炭を吹き込む場合においても、上述した各種問題を解決し、しかもより簡便な方法により鳥の巣の生成を抑制し、炉内下部の通気性が良好であって、安定した高炉操業が可能となるような、微粉炭の多量吹込みによる高炉操業方法を提供することにある。
本発明者等は、上述した観点から鋭意研究を重ねた結果、下記知見を得た。即ち、鳥の巣の生成・成長機構を詳細に検討し、その生成・成長の必須要件と当該必須要件の破壊手段を検討することに着手した。具体的には下記の通りである。
[課題解決のための着想及び解決方法−その1]鳥の巣は、その生成・成長により形成される。その際、その生成・成長は、レースウェイ奥内面付近で起こる。そこで、本発明者等は、鳥の巣が生成し、成長する位置を強制的に移動させる状態を作り出すことにより、鳥の巣が定常的に生成・成長し得る条件の安定性を強制的に崩して、鳥の巣の形成を抑制することを着想した。しかもその際、鳥の巣の生成・成長の抑制効果を著しく高めるためには、当該生成・成長の位置を強制的に移動させる周期を、特定の範囲内に限定しなければ顕著な効果は発揮されないことを見出した。
先ず、鳥の巣の形成機構は前述したように、レースウェイ内で燃焼した微粉炭及びコークス中の灰分が、レースウェイ奥のコークス層へ供給され、上方から滴下してくる鉱石由来のスラグと共に、これらスラグがそのコークス層中に多量にホールドアップされた新たな層を形成するものと推定される。そして、鳥の巣の生成位置は、羽口先のガス流速、レースウェイ内コークス粒径、レースウェイ内空隙率及び温度分布等の相互作用によって総合的に決まると考えられる。送風条件がほぼ一定なら、微粉炭吹込み比が高い場合は低い場合に比べて、羽口ガス流速は大きくなりやすく、このため、レースウェイ深度を大きくする効果を有するが、反対に羽口先での急激な微粉炭燃焼によって急速に酸素を消費するため、レースウェイ内における最高温度位置は羽口先端に近づき、同時にレースウェイ奥に向かって急激に温度低下を起こすため、レースウェイ深度は低下する効果も有する。現実の高炉では、後者の効果の方が大きいので、微粉炭吹込み比が高いほどレースウェイ深度は低下すると考えられる。
鳥の巣の生成位置を上記の通り推定すれば、微粉炭吹込み比が一定なら、レースウェイ奥行きの位置はほぼ一定値となる。従って、鳥の巣が生成する位置もほぼ一定の位置に固定されることになる。それ故、上記通常の微粉炭吹込み方法においては、鳥の巣の形成条件が安定している定常状態となるので、極めて層厚の厚い鳥の巣が形成されているものと考えられる。
そこで、本発明者等は鳥の巣の生成を抑制するための方法として、微粉炭吹込みの高炉操業において制御をし易い操作因子として微粉炭吹込み比を選定し、上述のようにレースウェイ内の温度分布を変化させることによってレースウェイ深度を強制的に変化させることにした。
こうして、レースウェイ奥行きを一定値に安定化させることなく、レースウェイ奥内面の位置を強制的に経時変化させ、鳥の巣の形成位置に存在するコークス粒子層に対して前後方向への振動運動を起こさせたり、あるいはせん断応力等を作用させることにより、鳥の巣が安定して生成・成長し得るような定常状態へ到達する前に、その生成・成長を阻止すると共に、鳥の巣を構成するコークス粒子の間隙内にホールドアップされているスラグを、機械的作用により積極的に振るい落として、スラグのホールドアップ量を減らそうとするものである。
本発明者等は更に、上記のようにしてレースウェイ深度を大・小に変化させるに当っては、その変化の周期の長短を特定の範囲内に限定することによりはじめて、鳥の巣の生成・成長に対して著しい抑制効果が発揮されることをも見出した。
この発明の第1は、上記知見により得られたものであり、その要旨は下記の通りである。即ち、本件(1)の発明に係る微粉炭の多量吹込みによる高炉操業方法は、高炉の羽口からその高炉の炉内に熱風を吹き込むために、その羽口の手前に連接して設けられたブローパイプの周壁を貫通して挿入された微粉炭吹込み用ランスを用いて、上記高炉に180kg/t−溶銑以上の微粉炭を吹き込む高炉の操業方法において、上記微粉炭吹込み用ランスからの当該微粉炭の吹込み速度を、その微粉炭の平均吹込み速度の50〜150%の範囲内において変化させ、且つその変化をさせる頻度を1分間に15回以上とすることに特徴を有するものである。
本件(2)の発明に係る微粉炭の多量吹込みによる高炉操業方法は、本件(1)の発明において、上記微粉炭の吹込み速度を変化させる頻度を、更に望ましい条件として、1分間に15〜30回の範囲内とすることに特徴を有するものである。
本件(3)の発明に係る微粉炭の多量吹込みによる高炉操業方法は、本件(1)の発明において、上記微粉炭吹込み用ランスとして同心2重管構造のランスを用い、その内管から当該微粉炭を吹込み、そしてその内管と外管との間隙から酸素富化ガス又は純酸素を吹き込むことに特徴を有するものである。
本件(4)の発明に係る微粉炭の多量吹込みによる高炉操業方法は、本件(2)の発明において、上記微粉炭吹込み用ランスとして同心2重管構造のランスを用い、その内管から当該微粉炭を吹込み、そしてその内管と外管との間隙から酸素富化ガス又は純酸素を吹き込むことに特徴を有するものである。
本件(5)の発明に係る微粉炭の多量吹込みによる高炉操業方法は、本件(3)又は本件(4)記載の発明において、上記2重管構造ランスの内管から吹き込む微粉炭吹込み速度の変化を、周期的変化パターンに設定し、且つ、その微粉炭吹込み速度の周期的変化パターンに同調させて、上記内管と外管との間隙から吹き込む上記酸素富化ガス又は純酸素の吹込み速度を、その酸素富化ガス又は純酸素の平均吹込み速度の50〜150%の範囲内において変化させることに特徴を有するものである。
[課題解決のための着想及び解決方法−その2]鳥の巣は、レースウェイ内で燃焼した微粉炭及びコークス中の灰分が、レースウェイ奥内面付近のコークス層へ供給され、一方、上方から滴下する鉱石由来のスラグと同化しつつ、これらスラグが当該コークス粒子の間隙に多量にホールドアップされて、空隙率の低い層が形成されたものであると推定される。この結果、レースウェイから吹き込まれたガス流の炉芯方向への流れが阻害されるので、レースウェイ奥の温度が低下する。このため、鳥の巣の温度が低下し、従って、鳥の巣にホールドアップされたスラグの粘度が上昇するので、鳥の巣の厚さがますます厚く成長することになる。そこで、本発明者等は、鳥の巣の温度を積極的に上昇させることにより、鳥の巣の構成要素であるコークス粒子間にホールドアップされたスラグの粘度を低下させて、当該スラグがコークス粒子間にホールドアップされ難い環境条件を作り出すことを着想した。そして、本発明者等は更に、鳥の巣の他の構成要素であるコークス粒子(あるいはコークス粉)を、通常状態よりも一層積極的に燃焼させることにより、上記スラグがコークス粒子間にホールドアップされ難い環境条件を作り出すことを着想した。
本発明者等は、上記着想を鳥の巣形成の抑制に対する効果的な高炉操業技術とするために、鋭意研究を重ねた結果、下記知見を得た。即ち、レースウェイ奥付近の鳥の巣形成領域の温度低下を防止すると共に、当該領域の温度を積極的に高めること、及び、当該領域のコークス粒子(あるいはコークス粉)を、通常の操業状態よりも一層積極的に燃焼させること、の両方に対して同時に効果を発揮し得る方法として、下記方法によりその効果が著しく発揮され、しかも制御操作が容易であり優れていることがわかった。その方法の要点は、微粉炭吹込み用ランスに加えて更に、酸素富化ガス又は純酸素吹込み用ノズルを、微粉炭吹込み用ランスに準じ、ブローパイプ周壁を貫通して挿入し、当該ノズルから酸素富化ガス又は純酸素を、微粉炭吹込み時に、ブローパイプから高炉内へ吹き込む送風である熱風の羽口先端における流速の1.5倍以上の流速で噴射させて炉内に吹き込むことにある。このような高速流の酸素富化ガス又は純酸素を用いることにより、速度減衰が少なく、高濃度を維持した酸素ガス流が、レースウェイ内部まで到達するので、結果的に高温領域が広がると共に、酸化性のガス(O2、CO2)が、鳥の巣形成領域まで効率的に到達し得ることを見出した。
この発明の第2は、上記知見により得られたものであり、その要旨は下記の通りである。即ち、本件(6)の発明に係る微粉炭の多量吹込みによる高炉操業方法は、高炉の羽口からその高炉の炉内に熱風を吹き込むために、その羽口の手前に連接して設けられたブローパイプの周壁を貫通して挿入された微粉炭吹込み用ランスを用いて、上記高炉に180kg/t−溶銑以上の微粉炭を吹き込む高炉の操業方法において、上記微粉炭吹込み用ランスの他に、上記ブローパイプの周壁を貫通して酸素富化ガス又は純酸素の吹込み用ノズルを挿入し、その酸素富化ガス又は純酸素の吹込み用ノズルから、その酸素富化ガス又は純酸素のジェットを、上記ブローパイプから高炉内へ吹き込まれる熱風の上記羽口先端における流速の1.5倍以上の速度で噴射させて、高炉の炉内に吹き込むことに特徴を有するものである。
本件(7)の発明に係る微粉炭の多量吹込みによる高炉操業方法は、本件(6)の発明において、上記酸素富化ガス又は純酸素のジェットを吹込む時期を高炉の操業安定状態に応じて、当該ジェットを前記高炉内へ吹き込む時期と吹き込まない時期とを設けることに特徴を有するものである。
本件(8)の発明に係る微粉炭の多量吹込みによる高炉操業方法は、本件(7)の発明において、上記酸素富化ガス又は純酸素のジェットを上記高炉の炉内へ吹き込む時期に、その酸素富化ガス又は純酸素のジェトをその高炉の炉内への吹き込むに当たっては、時間経過に対して間欠的にその酸素富化ガス又は純酸素のジェトを吹き込むことに特徴を有するものである。
なお、本発明者等の熱間模型実験結果によれば、レースウェイ部における鳥の巣の形成が問題になるのは、微粉炭吹込み量がおよそ180kg/t−溶銑以上の場合である。従って、本件(1)〜本件(5)に係る微粉炭の多量吹き込みによる高炉の操業方法は、微粉炭を180kg/t−溶銑以上吹き込む場合に適用するものとする。
この発明によれば、微粉炭を180kg/t−溶銑以上の多量に吹き込む高炉の操業において、微粉炭中及びコークス中の灰分、並びに上方から滴下してくるスラグ及びメタルによって、レースウェイの奥端部に形成される厚い鳥の巣の生成・成長を抑制することが可能となる。その結果、レースウェイ周りの通気性が著しく改善され、炉下部通気性が改善され、炉内の通気性を良好に維持することができる。この結果、高炉の炉壁部熱負荷の上昇や荷下がり変動、スリップ、吹抜け等の炉況悪化を回避することが可能となり、安定した微粉炭多量吹込み操業が可能となる。この発明によればこのような高炉の安定操業を可能とする、微粉炭の多量吹込みによる高炉操業方法を提供することができ、工業上有用な効果がもたらされる。
この発明の第1の実施形態における、微粉炭吹込み用ランスのブローパイプへの取付け状態の望ましい例を示す縦断面模式図である。 この発明の第2の実施形態における、微粉炭吹込み用ランス並びに酸素富化ガス又は純酸素吹込み用ノズルの、ブローパイプへの取付け状態の望ましい例を示す縦断面模式図である。 実施例1及び比較例1における微粉炭吹込み比の時間経過に対する変化パターンを示す図である。 実施例1及び比較例1の各試験操業期間中の代表的時期における熱風送風圧とボッシュ内圧との差圧ΔPの経時変化を示すグラフである。 操業中に炉芯ゾンデをレースウェイ奥に挿入する状況を説明する縦断面模式図である。 羽口先端からの前方距離に対する、炉芯ゾンデ挿入推力の変化の例を示すグラフである。 微粉炭吹込み速度及びこれに同調させた酸素富化空気の吹込み速度のサインカーブ変化の振動数が、熱風送風圧とボッシュ圧との差圧の低下に及ぼす影響を示すグラフである。 この発明の第2の実施形態における、酸素吹込み用ノズルの先端部に設けられた超音速ノズルの実施例の縦断面構造図である。 この発明の第2の実施形態の望ましい実施例における、熱風送風圧とボッシュ内圧との差圧ΔPの経時変化を示すグラフである。 熱風送風圧とボッシュ内圧との差圧(ΔP)低下に及ぼす純酸素ガス流速の影響を示すグラフである。 高炉の炉内に微粉炭を吹込む状況を説明する縦断面模式図である。 レースウェイ奥に形成される鳥の巣を説明する縦断面模式図である。
次に、この発明を、図面を参照しながら説明する。
[実施の形態−その1]図1に、本発明の第1を実施する際に用いる、微粉炭吹込み用ランスのブローパイプへの取付け状態の望ましい例を説明する縦断面模式図を示す。高炉下部の羽口2に連接して設けられたブローパイプ3の周壁を斜めに貫通・挿入して、微粉炭吹込み用ランス4を設け、当該ランス4から気体搬送により微粉炭5を噴出させる。当該ランス4先端部を羽口2近傍の所定位置に配設し、ブローパイプ3から炉内へ送風ガスとして吹き込まれる熱風6中に当該微粉炭5を噴出し、微粉炭5を熱風6と共に炉内に吹き込む。微粉炭5の吹込み量は、180kg/t−溶銑以上とし、吹込み中その量を経時的に変化させるものとする。微粉炭5の吹込み量(kg/t−溶銑)を経時的に変化させることにより、鳥の巣の形成位置を変化させてその形成を抑制するためである。
ここで、溶銑1t当たりに対する微粉炭5の吹込み量(kg/t−溶銑)の経時変化、従って、出銑比(t−溶銑/d/m3)が一定の場合には、単位時間当たりに微粉炭吹込み用ランス4から噴射させる微粉炭の重量(本明細書において「微粉炭吹込み速度」という。例えば、kg/分)の変化に関して、これを当該高炉の微粉炭吹込み操業において設定された平均微粉炭吹込み速度の50〜150%の範囲内において変化させる。微粉炭吹込み量の変化に関しては、その上限値は150%以下とする。150%を超える微粉炭吹込み量では、酸素量が不足するため、燃焼性が著しく悪化し、未燃焼の微粉炭が大量にレースウェイ外に排出される。このため、炉内で消費できずに炉頂からダストとして排出され、コークス置換率Rが低下する。また、下限値は基本的に、この上限値との平均が100%となるように設定すればようい。但し、これを50%以下にすると、温度分布の変化が大きくなり過ぎ、高炉操業の安定性が損なわれる可能性があるので、その変化の範囲は、50〜150%の範囲内にすべきである。
第1の本発明においては、更に、上記微粉炭吹込み速度を変化させる頻度を、1分当たり15回以上変化させるように設定する。当該微粉炭吹込み速度の変化頻度を、1分当たり15回未満に少なくすると、鳥の巣の生成・成長に対して必要なレースウェイ深度の定常状態化が起こり易くなり、レースウェイ端部奥のコークス層中に灰分を多量に含んだスラグがホールドアップされる量が増加して、通気性を阻害する鳥の巣の形成が開始される。これに対して、上記微粉炭吹込み速度変化の変化頻度を、1分当たり30回超えに多くしても、レースウェイ深度を経時的に変化させることによる鳥の巣の形成抑制効果は飽和状態に達する。一方、上記微粉炭吹込み速度の変化の頻度を1分当たり30回超えに多くするためには、微粉炭吹込みラインの装置の制御系を性能強化する必要等が生じ、設備コストが上昇する。従って、微粉炭吹込みランス4からの微粉炭吹込み速度を上記所定の範囲において変化させる1分当たりの頻度は、少なくとも15回以上に多くすべきであり、一層望ましくは15〜30回の範囲内とすべきである。
微粉炭吹込み用ランス4について、1本のブローパイプ3に対して2本設けた例を図1に示した。但し、この微粉炭吹込み用ランス4のブローパイプ(符号:3)1本に対する装備本数は、微粉炭吹込み比(PCR)として180kg/t−溶銑以上の微粉炭吹き込み能力を有し、上述した微粉炭吹込み速度の変化範囲及びその速度変化の頻度を満たす限り、2本に限定する必要はない。また、当該微粉炭吹込み用ランス4の方式ないし構造は、常用の単管構造ランス、同心2重管構造ランス、あるいは多孔ノズル構造ランス、その他の微粉炭吹込み可能なランス等いずれでもよく、また、適宜水冷等による冷却ジャケットを付帯させたり、耐火材料で被覆したりするとよい。
この発明において微粉炭を高炉の炉内に吹き込むに当り、ブローパイプから送風される熱風中の21%程度の酸素だけでは、微粉炭の燃焼性が十分ではないので、微粉炭の燃焼を促進するために別途酸素ガスを微粉炭流れに混入する。この酸素ガスの微粉炭への混入方式として、微粉炭吹込み用ランスから酸素ガスを噴射したり、それができない構造のランスを使用する場合には、ブローパイプの周壁に、別途この酸素ガスを添加し得るノズルを挿入し装備してもよい。あるいは、添加用酸素ガスの一部を空気中に予め加えた酸素富化空気を送風用熱風として使用してもよい。
特に、微粉炭吹込み用ランスとして、同心2重管構造ランスを用い、内管から微粉炭を吹き込み、その内管と外管との間隙から酸素富化ガス又は純酸素を吹き込む方式にすると、微粉炭の燃焼性が向上して望ましい。更に、その内管と外管との間隙から噴出させる酸素富化ガス又は純酸素の吹込み速度を、内管から噴出させる微粉炭の吹込み速度の変化に同調させて変化させる。このように両者の吹込み速度を同調させることにより、微粉炭の吹込み速度のみをその平均吹込み速度以上に上昇させる過程で生じる微粉炭の燃焼性低下を防止することができるからである。例えば、微粉炭吹込み比が200kg/t−溶銑である平均微粉炭吹込み速度で操業中の高炉において、当該平均微粉炭吹込み速度の150%である300kg/t−溶銑の微粉炭吹込み速度で吹込みを行なうときには、ブローパイプによる送風の熱風中の酸素流量と、この場合の微粉炭を完全燃焼させるのに必要な理論酸素流量との比が著しく低下し、微粉炭燃焼時の酸素過剰率が著しく低減して、微粉炭の燃焼性が低下する。そこで、同心2重管構造ランスから吹き込む酸素富化ガス又は純酸素の流量も、その平均流量の150%に増やして、微粉炭粒子周りの酸素濃度を高め、微粉炭の燃焼性低下を抑制する。ここで、上記の通り、微粉炭吹込み速度の上昇と同調させて微粉炭の燃焼に必要な十分な流量の酸素を供給する限り、酸素富化ガス中の酸素濃度は特に限定しなくてもよい。酸素富化ガスとして、例えば、21%酸素濃度の空気から、純酸素に近い酸素濃度のガスであってもよい。また、微粉炭燃焼用酸素の内、ブローパイプによる送風中酸素分の流量に対する上記同心2重管から吹き込まれる酸素富化ガス中酸素分の流量又は純酸素流量の付加分の全量を、必ずしも同心2重管から吹き込む必要はなく、上記付加酸素分の一部を同心2重管ランスから吹き込み、残部をブローパイプによる送風中に付加して酸素富化空気を送風してもよい。なお、同心2重管ランスから吹き込む酸素富化ガスとしては、酸素富化空気、あるいは酸素ガスと窒素その他のガスとの混合ガスのいずれでもよい。また、酸素富化ガス又は純酸素の吹込み速度の変化のパターンは、微粉炭吹込み速度の変化のパターンに合わせて、段階状変化、パルス状変化、あるいはサインカーブ状変化等周期的に変化させ得るパターンである限り、いずれを採用してもよい。また、送風中に酸素を付加して酸素富化空気を送風する場合の、熱風への酸素吹き込み速度の変化のパターンについても、上述した酸素富化ガス又は純酸素の吹込み速度の変化のパターンに準じる。
[実施の形態−その2]図2に、本発明の第2を実施するに際して用いる、微粉炭吹込み用ランス並びに酸素富化ガス又は純酸素吹込み用ノズルの、ブローパイプへの取付け状態の望ましい例を説明する縦断面模式図を示す。高炉下部の羽口2に連接して設けられたブローパイプ3の周壁を斜めに貫通・挿入して、微粉炭吹込み用ランス4を設ける。当該ランス4から気体搬送により微粉炭5を噴出させる。当該ランス4先端部は羽口2近傍の所定位置に配設し、ブローパイプ3から炉内へ送風ガスとして吹き込まれる熱風6中に当該微粉炭5を噴出し、微粉炭5を熱風6と共に炉内に吹き込む。微粉炭5の吹込み量は、180kg/t−溶銑以上とする。
一方、上記微粉炭吹込み用ランス4の他に更に、ブローパイプ3の周壁を斜めに貫通・挿入して、酸素富化ガス又は純酸素の吹込み用ノズル13を設ける。当該ノズル13は、羽口2先における熱風の流速の1.5倍以上の流速で当該酸素富化ガス又は純酸素14aを噴射能力を有するものであれば、その型式や構造等を特に限定する必要はない。例えば、単管ノズル、先端にラバールノズルを備えたノズル等が適する。また、その装着に当たっては、当該ノズル13から噴射される酸素富化ガス又は純酸素のジェット14の方向が、ブローパイプ3内壁や羽口2内壁、あるいは微粉炭流れに衝突しないように、レースウェイ7奥端部に向けて調節することが重要である。そして、そのノズル13から当該酸素富化ガス又は純酸素のジェット14を噴出させる。
酸素富化ガス又は純酸素のジェット14の流速を、ブローパイプ3から高炉内へ吹き込む上記熱風6の羽口2先端における流速の1.5倍以上の速度で噴射させて、その酸素富化ガス又は純酸素のジェット14を高炉内に吹き込む。このように、酸素富化ガス又は純酸素のジェット14を、熱風6の羽口2先端における流速の1.5倍以上の流速で噴射させると、酸素をレースウェイ7内部に一層多く到達させ得るので、結果的に酸化性ガス(O2、CO2)をレースウェイ奥までより多く供給して、その領域のコークスを一層多く燃焼させると同時に、高温域がより奥まで広がるので、鳥の巣が存在する領域の温度を上昇させることができる。しかし、当該ジェット14の速度がそれよりも遅くなると、酸素富化ガス又は純酸素のジェット14は熱風6と急激に混合し、流速が減衰して、レースウェイ7内部まで十分に到達しなくなり、鳥の巣の温度を十分に上昇させる効果が期待できなくなる。そのために鳥の巣中のスラグの粘性低下が不十分となってそのホールドアップ量を低減させることが困難となり、そのために鳥の巣の形成抑制ができなくなる。
この酸素富化ガス又は純酸素のジェット14の高炉内への吹込みを行なう時期は、当該高炉の操業条件や炉の安定状態に応じて、これを吹き込む時期と吹き込まない時期とを設けることが望ましい。即ち、微粉炭吹込みの高炉操業において、上述した条件下における酸素富化ガス又は純酸素のジェット14の噴射は、間欠的に操作をすることが望ましい。即ち、当該酸素富化ガス又は純酸素のジェット14の上述した吹込み操作は、例えば、特に、炉下部通気性が良好な時期に行なってもその効果が十分に発揮されず、酸素のコストが嵩むだけである。従って、そのジェット14の炉内への吹込みは、高炉の炉下部通気性が悪化してきたと判断されるとき等、高炉の操業安定状態に応じて、間欠的に行なうことが望ましい。例えば、高炉炉下部の通気抵抗が上昇している時期に1日に数時間、間欠的に吹き込むだけで十分である。
また、酸素富化ガス又は純酸素のジェット14による吹込み酸素量は、その効果を確認しながら調整することが望ましいが、ブローパイプ3から吹き込まれる送風に対する酸素富化率換算で、1〜3%の範囲内の酸素量に相当する酸素流量を吹き込めば、その効果が十分発揮される。それが1%より少なくては、その効果が十分に発揮されず、一方、3%よりも多くても、その効果は飽和する傾向にあるので、通常操業においては経済上は3%を上限として差し支えない。
なお、当該酸素富化ガス又は純酸素のジェット14による酸素吹込み時期における当該酸素の吹込み速度、従って、操業中におけるように、当該使用中酸素のノズル13を他のノズルと交換できない場合には、当該酸素のノズル13の出口における流速は、当該流速が羽口2の先端における熱風の流速の1.5倍に確保しておく限り、特に所定の範囲内の周期で変化させる必要はない。酸素富化ガス又は純酸素のジェット14の本発明における吹込み目的からわかるように、鳥の巣が成長を開始する状況を検出しながら、適切なタイミングで鳥の巣領域に対して酸素を効率よく供給することが重要だからである。なお、当該酸素吹込み時期の一部又は全期間において、実施の形態−その1において述べたように、微粉炭吹込み速度を適切な周期の範囲内において変化させて、レースウェイ深度の位置を前後に変化させることにより、鳥の巣の形成を抑制するという効果も併せねらう場合には、酸素富化ガス又は純酸素の吹込み用ノズル13出口における当該酸素富化ガス又は純酸素のジェット14の流速が、高炉内へ吹き込まれる熱風6の羽口2先端における流速の1.5倍以上の速度を確保することが必要であり、これを前提条件として、上記酸素富化ガス又は純酸素14aの吹込み速度を、段階状変化、パルス状変化あるいはサインカーブ状変化等いずれのパターンに変化させても、目的とする作用効果をある程度発揮させることができる。
この発明を実施例により更に詳細に説明する。
内容積4828m3、羽口数40本を備えた高炉において、下記[試験1]〜[試験4]の微粉炭多量吹込みによる操業試験を、表1に示す操業条件をベースとして行なった。また、表2に、これらのすべての試験で使用した微粉炭の成分組成を示す。吹込みに使用した微粉炭は、その灰分含有率が7.5mass%であり、その粒度が−74μmの粒子が80mass%以上になるように粉砕したものである。そして、ここで行なった操業試験は、[試験1]及び[試験2]において、この発明の第1の実施形態の望ましい試験操業を行ない、[試験3]及び[試験4]において、この発明の第2の実施形態の望ましい試験操業をおこなった。こうして、本発明の範囲内に属する微粉炭の多量吹込みによる高炉操業方法である実施例1〜実施例9、及び本発明の範囲外である微粉炭の多量吹込みによる高炉操業方法である比較例1〜比較例7の各試験を行なった。
Figure 0005273166
Figure 0005273166
[試験1]図1に示した本発明の第1の実施形態で説明した微粉炭吹込み用ランスの取付け方法及び微粉炭供給方法により、微粉炭の多量吹込み操業試験を行なった。即ち、高炉の各羽口2に連接するブローパイプ3の周壁を貫通させて、常用の単管構造の微粉炭吹込み用ランス4を各羽口2に2本ずつ取り付け、これより平均微粉炭吹込み比200kg/t−溶銑の微粉炭を高炉炉内に吹き込んだ。
本発明の範囲内の実施例1においては、平均200kg/t−溶銑の微粉炭を、最大300kg/t−溶銑と最低100kg/t−溶銑との範囲内で変化させた。この微粉炭吹込み量の時間経過に対する変化、従って微粉炭吹込み速度の変化がサインカーブとなるようにその吹込み量を制御し、更にそのサインカーブの振動数を25回/分となるようにして炉内に吹き込んだ。なお、本発明の範囲外の比較例1においては、微粉炭吹込み比200kg/t−溶銑で、一定量の微粉炭吹込み速度で微粉炭を炉内に吹き込んだ。図3に、実施例1のサインカーブに基づく微粉炭吹込み比の時間経過に対する変化のパターン、及び比較例1における微粉炭吹込み比一定値の場合の微粉炭吹込みパターンを図示した。
実施例1及び比較例1の高炉操業試験における鳥の巣の生成・成長状況を推定し、本発明の効果を評価する方法として、実施例1及び比較例1の試験操業期間中、ブローパイプ3への熱風送風圧力(この明細書において「熱風送風圧」という)と、羽口2の軸線から上方7m位置での高炉内壁近傍における圧力(この明細書において「ボッシュ内圧」という)との差圧ΔPの経時変化を測定した。図4に、実施例1及び比較例1の各試験操業期間中の代表的時期における熱風送風圧とボッシュ内圧との差圧ΔPの経時変化を示す。熱風送風圧とボッシュ内圧との差圧ΔPの水準及びその差圧ΔPの変動の大きさについて、微粉炭吹込み速度を上記サインカーブに従って変化させた実施例1と、微粉炭吹込み速度を変化させなかった比較例1とを比較すると、実施例1は比較例1よりも当該差圧ΔPが小さくなり、しかもその差圧ΔPの変動が著しく小さくなり、ほぼ解消している。
この試験結果より、実施例1においては、レースウェイ深度が変動せしめられ、鳥の巣に対して振動やせん断力等機械力が作用せしめられた結果、鳥の巣内のスラグのホールドアップ量が減少し、しかも鳥の巣の生成・成長のための条件の定常状態化への到達が阻止された結果、鳥の巣の厚みが大幅に減少した結果、炉下部の通気性が改善されたものと推定される。
次に、実施例1及び比較例1の試験操業時における、レースウェイ奥の領域の充填状態の差を把握するために、炉芯ゾンデ及び光ファイバーを用いて、レースウェイ及び充填構造の推定をした。図5に、各試験操業中に、炉芯ゾンデ15をブローパイプ3を経由して高炉羽口2からレースウェイ7奥に挿入する状況を説明する、縦断面模式図を示す。炉芯ゾンデ15のレースウェイ7内部への挿入推力の変化を測定すると共に、光ファイバースコープでレースウェイ7内部を直接観察した。
図6に、羽口先端から前方への距離に対する、炉芯ゾンデの挿入推力測定結果を示す。比較例1においては、羽口先端から約1m付近から挿入推力が増加し始めていることから、レースウェイ深さは約1mであること、更にそれより先において挿入推力が急激な増加を続けていることから、レースウェイ奥に充填密度の高い領域が存在することを示唆している。一方、この領域を光ファイバースコープで直接観察をした結果、これは多量のスラグをホールドアップしたコークス充填層、即ち、鳥の巣であることが検証された。更に、羽口先端から約2.3mより前方においては、必要な挿入推力が設備能力上限に達して、これ以上挿入することができなかった。これに対して、実施例1においては、レースウェイ深さは比較例1の場合に比べてやや拡大した。また、それより前方における挿入推力の増加程度は、比較例1の場合に比べて大巾に緩和された。一方、この領域の光ファイバースコープによる直接観察でも、レースウェイ奥におけるコークス充填層にホールドアップされたスラグの量は、比較例1と比べて大幅に減少していることがわかった。
以上の結果より、本発明の第1の実施形態による微粉炭の多量吹込みによる高炉の操業方法によれば、レースウェイ奥における鳥の巣の生成・成長は、従来の微粉炭の多量吹込みによる高炉の操業方法におけるよりも大幅に抑制され、その結果、炉下部通気性が著しく改善されることがわかる。
[試験2]試験1と同一の、内容積4828m3、羽口数40本を備えた高炉において、表1に示した操業条件をベースとして、微粉炭の多量吹込み操業試験を行なった。
微粉炭吹込み用ランスを試験1と同じように、高炉の各羽口のブローパイプに2本ずつ取り付け、また同じ送給方法で吹き込んだ。但し、微粉炭吹込み用ランスとしては、同心2重管構造のものを使用し、内管から微粉炭を、内管と外管との間隙から酸素濃度を50vol%に調製した酸素富化空気、即ち、純酸素と空気との混合ガスを吹き込んだ。この微粉炭吹込み用ランスから吹き込んだ純酸素の量は、送風中への酸素富化率に換算して、1.5%に相当する。
一方、内管から平均200kg/t−溶銑の微粉炭を吹き込み、最小吹込み量を200×0.5=100kg/t−溶銑、最大吹込み量を200×1.5=300kg/t−溶銑とし、この間を吹込み経過時間に対して吹込み量がサインカーブを描くように制御して吹込む。その際、酸素富化空気もこれに同調させるが、このうち純酸素量についてはその吹込み量を、送風中への酸素富化率に換算して、最小吹込み量1.5%×0.5、最大吹込み量1.5%×1.5、即ち、0.75〜2.25%の間の酸素量を、吹込み時間に対してサインカーブで変化させた。純酸素と混合する空気量は酸素富化空気中の酸素濃度が50vol%一定になるように同様に変化させた。
こうして設定された微粉炭吹込み速度及び酸素富化空気の上記サインカーブによる変化の振動数を、毎分5回〜40回の間で変化させた。但し、当該振動数は、試験操業毎に次の通り設定し、その他に、微粉炭吹込み速度を200kg/t−溶銑の一定とした場合も試験した。即ち、
比較例2:0回/分、
比較例3:5回/分、
比較例4:10回/分、
実施例2:15回/分、
実施例3:20回/分、
実施例4:25回/分、
実施例5:30回/分、
実施例6:35回/分、及び、
実施例7:40回/分、
の試験を行なった。
上記各試験操業において、ブローパイプへの熱風送風圧と、羽口上方7mにおけるボッシュ内圧との差圧ΔPを経時的に測定し、得られた差圧ΔPの平均値ΔPav.を、各試験操業について求めた。図7に、微粉炭吹込み速度及びこれに同調させた酸素富化空気の吹込み速度のサインカーブによる変化の振動数と、上記差圧ΔPの平均値ΔPav.との関係を示す。同図によれば、微粉炭吹込み速度及び酸素富化空気吹込み速度の振動数が、15回/分未満に低下すると、上記差圧の平均値ΔPav.が比較的急激に増大し、炉下部通気抵抗が増大することがわかる。一方、上記振動数が15回/分以上においては上記差圧の平均値ΔPav.は低い水準にあり、その振動数の増加につれて当該差圧の平均値ΔPav.はますます低下し、炉下部通気性が改善されることがわかる。但し、その振動数が30回/分を超えて大きくなっても、当該差圧の平均値ΔPav.の低下程度は飽和する傾向にある。
上述した通り、微粉炭吹込み速度及び酸素富化空気の吹込み速度が、それぞれの吹込み速度の平均値の50%〜150%の間を変化しても、その変化の振動数が15回/分未満になると、炉下部通気性が悪化するのは、レースウェイ深さ、従って鳥の巣の生成・成長位置の前後への運動が緩慢になるために、当該各吹込み速度を変化させても、コークス層内にホールドアップされた多量に灰分を吸収したスラグを振るい落す作用・効果が急激に低下するためである。一方、上記吹込み速度の振動数が30回/分を超えて大きくなっても、炉下部通気性が飽和するのは、各吹込み速度変化の周期が短くなることにより生じるレースウェイ深さ、従って鳥の巣の生成・成長位置の前後方向への運動促進効果が飽和するために、コークス層内にホールドアップされたスラグを振るい落す作用・効果の増大が停止するためである。
以上の結果より、本発明の第1の実施形態による微粉炭の多量吹込みによる高炉の操業方法を、より望ましい条件で行なうことができ、レースウェイ奥における鳥の巣の生成・成長の抑制を一層安定した条件下で行なうことができ、従来の微粉炭の多量吹込みによる高炉の操業方法におけるよりも、炉下部通気性が著しく改善されることがわかる。
[試験3]試験1及び試験2と同一の、内容積4828m3、羽口数40本を備えた高炉において、表1に示した操業条件をベースとして、本発明の範囲内に属する微粉炭の多量吹込み操業試験を、次の要領で行なった(実施例8)。
図2に示した本発明の第2の実施形態で説明した微粉炭吹込み用ランスの取付け方法及び微粉炭供給方法により、微粉炭の多量吹込み操業試験を行なった。即ち、高炉の各羽口2に連接するブローパイプ3の周壁を貫通させて、常用の単管構造の微粉炭吹込み用ランス4を各羽口2に1本ずつ取り付け、これより微粉炭吹込み比200kg/t−溶銑の一定量の微粉炭を高炉炉内に吹き込んだ。
一方、酸素吹込み用ノズル13を、同じくブローパイプ3の周壁を貫通させて、各ブローパイプに1本ずつ取り付けた。酸素吹込み用ノズル13の先端部には、図8に縦断面構造を示す超音速ノズル16を設けた。
操業試験は、表1に示したベース操業条件下における従来の微粉炭多量吹込み条件による通常の高炉操業である比較例5を行なっているときに、ブローパイプ3からの熱風6の送風圧と、羽口2の軸線上方7mにおけるボッシュ内圧との差圧ΔPが、所定の基準値を超えた時期に、図8に示した超音速ノズル16から、工業用純酸素ガスを、圧力10kg/cm2Gで噴射し、炉内に吹込んで行なった。この場合の工業用純酸素の吹込み流量は、ブローパイプ3からの熱風6の送風に対する酸素富化率換算で、3%に相当する流量である。そして、当該純酸素ガスの流速は、温度25℃とすると、400m/sと算定され、これはマッハ1.2に相当するものである。
上記の通り、酸素吹込み用ノズル13からの純酸素ガスの吹込みは、上記差圧ΔPが、所定の基準値を超えた時期にこれを開始したが、当該純酸素吹込み開始後のその吹込みパターンは、次の通り行なった。即ち、純酸素吹込み開始と共に、最初の10分間は、ブローパイプ3からの送風に対する酸素富化率換算で、3vol%に相当する純酸素流量を吹込み、次の10分間は、当該純酸素ガスの吹込みを停止し、次いで次の10分間は、再度、ブローパイプ3からの送風に対する酸素富化率換算で、3vol%に相当する純酸素流量を吹込み、次いで次の10分間は、再度当該純酸素ガスの吹込みを停止するというように、純酸素ガスを10分間隔で間欠的に炉内に吹込むというサイクル操作を、5時間繰り返して行なった後、純酸素ガスの吹込みを停止した。この停止後20時間にわたり、酸素吹込み用ノズル13からの純酸素ガスの炉内吹込みを停止し、その間、ΔPをモニターした。
図9に、上述した実施例8を行なう前における従来の微粉炭多量吹込み高炉操業である試験操業(比較例5)と、実施例8の試験操業中とにおける、熱風6の送風圧とボッシュ内圧との差圧ΔPの経時変化の測定結果を示す。図9によれば、実施例8により、純酸素ガスの吹込み開始後約1時間経過した頃から、当該差圧ΔPの低下傾向が認められ、純酸素ガスの吹込み開始後約5時間で、当該差圧ΔPは低位に安定し、そしてその後少なくとも20時間にわたって当該差圧ΔPは低レベルが維持された。これは、上記純酸素ジェットの炉内吹込みにより鳥の巣内のコークスを積極的に燃焼させることにより、レースウェイ奥の通気性が改善され、また、このようにしてその通気性が一旦改善されると、その状態が長時間持続されることを示すものである。
以上の結果より、本発明の第2の実施形態の望ましい微粉炭の多量吹込みによる高炉の操業方法により、操業の安定状態を判断しつつ、適切な時期に適切な時間帯に、ブローパイプに挿入されたノズルから酸素ジェットを炉内に間欠的に吹き込むことにより、鳥の巣の生成・成長を抑制することが可能であり、炉下部通気性の著しい改善効果が得られることがわかる。
[試験4]試験1〜試験3と同一の、内容積4828m3、羽口数40本を備えた高炉において、表1に示した操業条件をベースとして、本発明の範囲内に属する微粉炭の多量吹込み操業試験(実施例9)、及びブローパイプに装着した酸素吹込み用ノズルからの酸素の流速が、本発明の範囲外に遅い微粉炭の多量吹込み操業試験(比較例6、7)を次の要領で行なった。
実施例9並びに比較例6及び比較例7の全てについて、微粉炭吹込み用ランスの取付け方法及び微粉炭供給方法を、図2に示した本発明の第2の実施形態で説明した通り、ブローパイプ3の周壁を貫通させて、常用の単管構造の微粉炭吹込み用ランス4を1本ずつ取り付け、これより微粉炭吹込み比200kg/t−溶銑の一定量の微粉炭を高炉炉内に吹き込んだ。一方、酸素吹込み用ノズル13を、同じくブローパイプ3の周壁を貫通させて、各ブローパイプに1本ずつ取り付け、これより工業用純酸素ガスを炉内に吹き込んだ。ここで、酸素吹込み用ノズル13としては、単管構造のものを採用した。
なお、ブローパイプ3から炉内への熱風6吹き込み条件は、温度1200℃、圧力3.7kg/cm2G、羽口2先端における流速220m/sである。
一方、単管構造の酸素吹込み用ノズル13から噴射させる工業用純酸素ガスの吹込み条件は、圧力を4〜6kg/cm2Gの範囲内において調整し、酸素吹込み用ノズル13先端における当該純酸素ガス流速を、100m/s(比較例6)、200m/s(比較例7)、及び300m/s(実施例9)の3水準で試験を行なった。これら場合における当該純酸素ガス吹込み流量は、送風に対する酸素富化率換算で、3vol%に相当する。
操業試験は、表1に示したベース操業条件下において、従来の微粉炭多量吹込み操業条件により通常の高炉操業を行なっている試験操業(比較例5)の所定時期に、比較例6、比較例7あるいは実施例9を実施した。当該試験条件への変更前における熱風6の送風圧とボッシュ内圧との差圧ΔPbf、及び、当該試験期間における当該差圧ΔPafを測定し、それらの差ΔPbf−ΔPafを求めて、微粉炭多量吹込み操業における実施例の優位性を評価した。
上記試験結果に基づき、図10に、熱風6の送風圧とボッシュ内圧との差圧ΔPの低下に及ぼす、酸素吹込み用ノズルから炉内に吹き込まれた純酸素ガスの当該ノズル先端における流速の影響を示す。なお、同図には、試験3における実施例8で得られた結果もプロットした。同図によれば、ノズルから吹き込まれる純酸素ガスの流速が、本発明の条件以下に遅い比較例6及び比較例7においては、熱風6の送風圧とボッシュ内圧との差圧ΔPの低下に対する改善効果が殆ど認められない。これに対して、当該純酸素ガスの流速が速くなり、本発明の条件に該当する実施例9及び実施例8においては、熱風6の送風圧とボッシュ内圧との差圧ΔPの低下が急激に低下して、当該純酸素ガス流速の増大効果が顕著にみられる。
以上の結果より、本発明の第2の実施形態の望ましい微粉炭の多量吹込みによる高炉の操業方法、特に、ブローパイプから吹き込まれる酸素富化ガスの流速を速めて、熱風の羽口先端における流速の凡そ1.5倍以上の高速にすることにより、炉下部通気性が著しく改善されることがわかる。これは、羽口を通って炉内に高速で吹き込まれる酸素ガスが、レースウェイ奥まで到達することによって、レースウェイ奥の温度が上昇すると同時に、酸化性ガス(O2、CO2)が鳥の巣部分に存在するコークスを効率よく積極的に燃焼させるために、この領域のコークス層の充填密度低下と温度上昇が同時に達成され、且つこれに伴ないガス流れがレースウェイ奥に流れるようになるため、その対流伝熱によっても鳥の巣の生成・成長が抑制されたものと考えられる。
1 高炉
2 羽口
3 ブローパイプ
4 微粉炭吹込み用ランス
5 微粉炭
6 熱風
7 レースウェイ
8 コークス
9 メタル
10 スラグ
11 鳥の巣
12 炉壁
13 酸素富化ガス又は純酸素吹込み用ノズル
14 酸素富化ガス又は純酸素のジェット
14a 酸素富化ガス又は純酸素
15 炉芯ゾンデ
16 超音速ノズル
17 装入原料層
18 融着帯
19 炉芯
20 スラグ
21 溶銑

Claims (1)

  1. 高炉の羽口から当該高炉の炉内に熱風を吹き込むために当該羽口の手前に連接して設けられたブローパイプの周壁を貫通して挿入された微粉炭吹込み用ランスを用いて、当該高炉に180kg/t−溶銑以上の微粉炭を吹き込む高炉の操業方法において、当該微粉炭吹込み用ランスの他に、前記ブローパイプの周壁を貫通して酸素富化ガス又は純酸素の吹込み用ノズルを挿入し、当該酸素富化ガス又は純酸素の吹込み用ノズルから当該酸素富化ガス又は純酸素のジェットを、前記ブローパイプから前記高炉内へ吹き込まれる熱風の前記羽口先端における流速の1.5倍以上の速度で噴射させて炉内に吹き込むことを特徴とする、微粉炭の多量吹込みによる高炉の操業方法。
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