JP5272307B2 - 水性点眼剤 - Google Patents

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Description

本発明は、水性点眼剤に関し、さらに詳しくは、涙液の蒸発亢進に伴うドライアイの予防又は治療に有効な水性点眼剤に関する。
パソコン等が普及した現代社会においては、眼を酷使する場面が多くなり、ドライアイ(乾燥眼)に罹患する人の数が急増している。
ドライアイとは、一般に、涙液の分泌量の低下又は涙液の質的変化により、眼球表面の角膜若しくは結膜が障害を受けた状態のことである。
正常な眼の表面において、涙は、瞬きにより薄い膜となって、乾燥、ほこり、細菌から眼を保護している。しかしながら、ドライアイになると、眼の表面を十分に保護できなくなり、角膜や結膜に障害が生じることになる。ドライアイは単に眼が乾くだけでなく、眼の表面を傷つけることから、様々な眼病に移行する可能性があり、よって、その予防及び早期の治療が重要である。また、ドライアイは眼精疲労の原因の一つでもあるといわれており、ドライアイを予防又は治療することは、眼精疲労の改善にも有効であると考えられる。
眼の表面は涙液に覆われることにより、外界から保護されている。涙液は油層、水層及びムチン層の三層より構成されており、この涙液の三層構造の破綻がドライアイを惹起する。一般に用いられているドライアイ用点眼剤としては、ナトリウムイオンやカリウムイオンを主な成分とし、主に水層の補給を目的とした人工涙液の点眼剤、また、コンドロイチン硫酸ナトリウムやヒアルロン酸ナトリウムを含有し、主にムチン層の補給を目的とした点眼剤がある。しかしながら、これらの点眼剤は、水の分泌の低下やムチンの分泌不全によって惹起される涙液減少型ドライアイの予防又は治療には有効であるが、油層の障害によって惹起される蒸発亢進型ドライアイの予防又は治療には十分な効果があるとはいえない。蒸発亢進型ドライアイの予防又は治療には、何より、油分の補給が必須だからである。
このような蒸発亢進型ドライアイに対して、油分100%の点眼剤が用いられたこともあるが、油分を直接眼に投与すると、油特有の刺激又は粘性を生じ、また視界に曇りを生じることがあるため、使用感に問題があった。そのような状況にあって、1〜10%のヒマシ油を、ナトリウムイオンやカリウムイオンを主成分とする人工涙液に添加したドライアイ用点眼剤が開示されている(特許文献1及び2参照)。しかし、このような点眼剤では、点眼液中で油分が分離してしまうため、安定性、均一性を保持することが難しく、また、点眼前に容器を激しく振って内容物を均一にする必要があるが、ユニットドーズ型の容器に充填した場合には容器を激しく振っても内容物を均一にすることが難しいと思われる。
従来から、界面活性剤を用いて油分を可溶化した水性点眼剤が知られている。例えば、脂質溶解性が高く、水に対して不溶な酪酸リボフラビン、ヒマシ油などの油を、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油類、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックコポリマー類などの界面活性剤を使用して、水に可溶化若しくは乳化した点眼剤である(特許文献3、4及び5参照)。しかしながら、界面活性剤は、角膜若しくは結膜に対して刺激性があることが指摘されており、殊に、ドライアイ患者では涙液の循環が悪化しているため、界面活性剤が眼表面に残留しやすく、界面活性剤の使用はあまり好ましくない。また、このような界面活性剤を用いて油分を可溶化若しくは乳化した水性点眼剤は、製剤中で油分が安定に存在するという利点があるものの、点眼後の涙液中においても安定であるため、涙液の油層に油分を効率よく分散させることができず、油分のほとんどがそのまま涙点より流出してしまうという問題があった。さらに、界面活性剤の作用により、涙液油層やムチン層まで除去してしまうという問題があり、特に油分を効率的に補給する必要がある蒸発亢進型のドライアイの予防又は治療には十分な効果を発揮できなかった。
一方、レシチンはもともと涙液中に存在する成分であり安全であるため、従来からレシチンを用いて油分を乳化した点眼剤が知られている(特許文献6及び7参照)。また、特定のリン脂質と無極性油を含有する水性水中油滴型エマルションが乾き眼に有効であることが知られている(特許文献8参照)。しかしながら、ヒマシ油をレシチンで乳化し、ドライアイの予防又は治療に有効な水性点眼剤を提供したという報告はない。
特開平10−218760号公報 特開2000−159659号公報 特開平2−83323号公報 特開平11−29483号公報 特開2000−273061号公報 特開昭62−106018号公報 特開昭62−270521号公報 特開平4−279525号公報
本発明の目的は、眼表面においてヒマシ油を均一に分散することができ、点眼剤中で油分が安定に存在し、刺激が少なく、使用感のよいドライアイの予防又は治療に有効な水性点眼剤を提供することである。
本発明者らは前記課題を解決するため、鋭意検討を重ねた結果、ヒマシ油とレシチンを配合した水性点眼剤が、点眼剤中で油分を安定に保持でき、点眼後は速やかに油分が分離し、油分を効率良く眼表面に分散させることができるため、眼表面からの水分の蒸散を有意に抑制することを見出した。
かかる知見に基づき完成した本発明の態様は、ヒマシ油及びレシチンを含有することを特徴とするドライアイの予防又は治療用水性点眼剤である。
また、表現を変えると、本発明の態様は、ヒマシ油及びレシチンを含有する水性点眼剤を用いるドライアイの予防又は治療方法であり、あるいは、ドライアイの予防又は治療用水性点眼剤を製造するためのヒマシ油及びレシチンの使用である。
本発明により、涙液の蒸発亢進に伴うドライアイ、並びに、その諸症状である目の疲れ、目のかすみ、目のかゆみ、目のかわき、結膜充血及びコンタクトレンズ装着時の不快感の予防又は治療に有効で、点眼剤中に油分が安定に保持され、眼に対して安全性の高い水性点眼剤を提供することが可能となった。
正常眼における涙液層を示した写真である。 実施例2で調製した点眼剤を点眼した際の涙液層を示した写真である。 眼表面及び結膜嚢内の涙液を濾紙で完全に拭き取った後の涙液層を示した写真である。 眼表面及び結膜嚢内の涙液を濾紙で完全に拭き取った後に実施例2で調製した点眼剤を点眼した後の涙液層を示した写真である。
本発明は、ヒマシ油とレシチンの組み合わせに特有のものである。油分として他の植物油や分子量の低い油溶性成分を用いた場合、油分を眼表面に効率的に分散することができない。なぜなら、ヒマシ油は水酸基を持つリシノレイン酸という1価の不飽和脂肪酸を80%以上含む極性油であり、その分子量が900以上と大きいため、涙液油層と涙液水層の界面に効率的に集積し、眼表面に分散して、眼表面からの水分蒸散を抑制しうると考えられるからである。
また、ヒマシ油をレシチンを用いてエマルション化することにより、点眼剤中の含量が1質量%以下の微量の油分であっても、効率よく眼表面に分散させることが可能となり、眼表面からの水分蒸散を抑制できると考えられる。
ヒマシ油の配合(含有)量は、点眼剤中0.001質量%〜10質量%であり、0.01質量%〜1質量%が好ましい。10質量%を超えるとべたつき、眼のかすみ、又は刺激を生じることがあるので問題があり、0.001質量%未満であると眼表面の水分蒸散の抑制作用が十分に得られないからである。
レシチンとしては、例えば、ホスファチジルコリン、ホスファチジルエタノールアミン、ホスファチジルイノシトール、ホスファチジン酸等のジアシルエステル型グリセロリン脂質、大豆や卵黄等の動植物より得られる天然物由来レシチン、又は、これらの水素添加物が挙げられるが、酸化安定性に優れている点で、水素添加レシチンが好ましく、水素添加大豆レシチンがより好ましい。これらのレシチンは1種を用いるだけでなく、2種以上を組み合わせて用いることができる。
レシチンの配合(含有)量は、ヒマシ油の1質量部に対して0.001質量部以上であり、0.001〜10質量部が好ましく、0.01〜1質量部がより好ましい。
本発明の水性点眼剤は、O/W型エマルションであることが好ましく、具体的には、ヒマシ油がレシチンによって乳化されて、微細な油滴として水性の点眼液中に存在し、エマルションを形成している点眼剤である。
本発明の水性点眼剤は、点眼時の刺激を緩和するため等張であることが好ましく、浸透圧調整剤を配合してもよい。浸透圧調整剤としては、例えば、多価アルコール又は糖が挙げられる。さらに、多価アルコールとしては、グリセリン、ソルビトール、マンニトール、トレハロース、キシリトール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコールなどが挙げられる。糖としては、ブドウ糖が挙げられる。これら多価アルコール及び糖は1種を用いるだけでなく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
多価アルコール又は糖の配合(含有)量は、点眼剤中、0.01〜4質量%であり、眼への刺激性を考慮すると点眼剤の浸透圧が228〜458mOsmになるように配合することが好ましい。
本発明の水性点眼剤には、本発明の効果を損なわない範囲で、安定化剤、抗酸化剤、キレート化剤、pH調整剤及び増粘剤などの各種添加剤を配合することができる。しかしながら、ナトリウムイオン又はカリウムイオンなどの電解質を配合する場合には、電解質の総量として点眼剤中30mmol/L以下にする必要がある。これを超えると、点眼剤中において、エマルションの安定性が保持できず、油分が合一又は凝集してしまうからである。
点眼剤中におけるエマルションの平均粒子径は、点眼液の透明性を確保するため、200nm以下であることが好ましい。この粒子径は、レーザー回析・散乱式粒度分布測定装置などを用いて測定することができる。
本発明の水性点眼剤は、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油類、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックコポリマー類などの界面活性剤を用いて調製した安定なエマルションとは異なり、一定量以上の電解質やタンパク質が存在するとエマルション構造が不安定となる。すなわち、本発明の水性点眼剤では、ヒマシ油がレシチンによって乳化され、エマルションを形成し、点眼剤中では安定に存在しているが、点眼後、結膜嚢内において涙液と接触すると、涙液中に存在する多量の電解質やタンパク質と反応し、エマルション構造が崩壊するように製剤設計されており、その結果、エマルション中の油分が合一又は凝集し、涙液油層に効率的に分散するものである。
本発明の水性点眼剤は次のような方法で調製される。グリセリンなどの多価アルコールに精製水を加えた水溶液に、水素添加大豆レシチンを加温して溶解させ、水相とする。この水相に油成分であるヒマシ油を添加し、一般的な撹拌機を用いて得られた予備乳化物を高圧ホモジナイザーによる高圧乳化法、超音波ホモジナイザーによる超音波乳化法、高速ホモジナイザーによる高速集中せん断型乳化法などにより高エネルギー乳化して、微細な乳化物を得る。この微細な乳化物を精製水で希釈した後、ろ過滅菌を行い、無菌の点眼剤とすることができる。さらに、ユニットドーズに充填することにより、ドライアイ患者にとって好ましくない防腐剤を添加することなく、長期間安定かつ安全な点眼剤として提供することができる。
以下に製造例、実施例、比較例及び試験例を挙げ、本発明をより詳しく説明する。
製造例1
グリセリン(日本薬局方適合品)58.2gに精製水19.0gを加え均一にした後、70℃に加温し、撹拌しながら水素添加大豆レシチン(レシノールS−10M(商品名)、日光ケミカルズ社製)2.2gを添加し分散させた。70℃で加温しながら、ヒマシ油(日本薬局方適合品)20gを添加し、ホモジナイザー(ヒスコトロン(商品名)、日立製作所製)で攪拌し、予備乳化物を得た。この乳化物を高圧ホモジナイザー(ミニラボ830H(商品名)、ラニー社製)を用い100MPaの圧力で乳化し、微細な乳化物を調製した。レーザー回折・散乱式粒度分布測定装置(HORIBA LA−920(商品名))により、エマルションの平均粒子径を測定した結果、124nmであった。
実施例1
製造例1で調製した乳化物を精製水で200倍に希釈した後、浸透圧調整のためにグリセリンを適量加え、ろ過滅菌を行い、無菌の点眼剤を全量100mL調製し、ユニットドーズに充填した。このときの浸透圧は286mOsm、平均粒子径は124nmであった。
実施例2
製造例1で調製した乳化物を精製水で20倍に希釈した後、ろ過滅菌を行い、無菌の点眼剤を全量100mL調製し、ユニットドーズに充填した。このときの浸透圧は304mOsm、平均粒子径は124nmであった。
実施例3〜6
製造例1で調製した乳化物を用い、精製水で20倍に希釈する過程で表1に記載した各成分を添加し、ろ過滅菌を行い、無菌の点眼剤を全量100mL調製し、ユニットドーズに充填した。
Figure 0005272307
実施例7
製造例1で調製した乳化物を精製水で200倍に希釈した後、浸透圧調整のためにソルビトールを加え、ろ過滅菌を行い、無菌の点眼剤を全量100mL調製し、ユニットドーズに充填した。このときの浸透圧は286mOsm、平均粒子径は124nmであった。
実施例8
製造例1で調製した乳化物を精製水で200倍に希釈した後、浸透圧調整のためにブドウ糖を加え、ろ過滅菌を行い、無菌の点眼剤を全量100mL調製し、ユニットドーズに充填した。このときの浸透圧は286mOsm、平均粒子径は124nmであった。
比較例1
グリセリン58.8gに精製水39.0gを加えて均一にした後、70℃に加温し、撹拌しながら水素添加大豆レシチン2.2gを添加し分散させた。70℃で加温しながら、ホモジナイザーで攪拌し、予備分散物を得た。この分散物を高圧ホモジナイザーを用い100MPaの圧力で乳化し、微細な分散物を得た。得られた分散物を精製水で200倍に希釈した後、浸透圧調整のためにグリセリンを適量加え、ろ過滅菌を行い、無菌の点眼剤を全量100mL調製し、ユニットドーズに充填した。このときの浸透圧は286mOsmであった。
比較例2
精製水に、塩化ナトリウム及び塩化カリウムをそれぞれ0.4質量%、0.1質量%となるように溶解し、ホウ酸、ホウ砂を用いて、pH7.4、浸透圧286mOsmの人工涙液を調製した。これに1質量%のヒマシ油を添加して全量100mLを調製し、ユニットドーズに充填した。
比較例3
グリセリン14.9gに精製水25.1gを加えて均一にした後、70℃に加温し、撹拌しながらポリソルベート80を50.0g添加し分散させた。70℃で加温しながら、ヒマシ油10gを添加し、ホモジナイザーで攪拌し、予備乳化物を得た。この乳化物を高圧ホモジナイザーを用い100MPaの圧力で乳化し、微細な乳化物を得た。得られた乳化物を精製水で100倍に希釈した後、浸透圧調整のためにグリセリンを適量加え、ろ過滅菌を行い、無菌の点眼剤を全量100mL調製し、ユニットドーズに充填した。このときの浸透圧は286mOsmであった。
比較例4
製造例1で調製した乳化物を用い、精製水で20倍に希釈する過程で、タウリンを1.0質量%、塩化ナトリウムを0.3質量%、塩化カリウムを0.06質量%となるように添加した。グリセリン及びpH調整剤(水酸化ナトリウム)を適量添加後、ろ過滅菌を行い、無菌の点眼剤を全量100mL調製し、ユニットドーズに充填した。このときの浸透圧は286mOsm、pH7.4であった。
試験例1
各温度でのエマルションの安定性を目視にて評価した(表2)。○は変化なし、×は分離・沈殿を示す。
Figure 0005272307
試験例2
眼表面からの水分蒸散量は、TEWAMETER TM300(COURAGE+KHAZAKA electronic GmbH社製)を用いて測定した。体重約2.5kgの雄性日本白色ウサギ(北山ラベス)を押田式固定器にて固定後、ベノキシール0.4質量%点眼液(商品名、参天製薬)を50μL点眼し、眼表面麻酔を施した。5分後、眼表面及び結膜嚢内の涙液を濾紙を用いて完全に拭き取り、比験点眼サンプルを50μL点眼し、5分後、10分後、15分後、30分後の眼表面からの水分蒸散量を測定した。水分蒸散量は、点眼直前の値を100%とし、下記の計算式より、変化率を算出した。なお各群の例数は6とした。結果を表3に示す。
計算式:%X=(x/y)×100
%X:水分蒸散量の変化率、x:各測定時間の水分蒸散量、y:点眼直前の蒸散量
Figure 0005272307
表3に示したように、比較例1のヒマシ油非添加点眼剤、比較例2のレシチン及び界面活性剤非添加点眼剤、並びに、比較例3の界面活性剤添加点眼剤においては、眼表面からの水分蒸散の抑制は認められなかったが、実施例1の0.1質量%のヒマシ油をレシチンを用いてエマルション化した水性点眼剤においては、点眼15分後まで有意な水分蒸散の抑制が認められた。さらに、実施例2の1質量%ヒマシ油をレシチンを用いてエマルション化した水性点眼剤においては、点眼30分後においても有意な水分蒸散の抑制が認められた。
以上の結果から、ヒマシ油をレシチンを用いてエマルション化した水性点眼剤は、眼表面においてエマルション構造が不安定化することにより、速やかに眼表面に分散し、1質量%以下の微量の油分でも水分蒸散を効率よく抑制することが明らかとなった。
試験例3
精製水に、塩化ナトリウムを0.767質量%、塩化カリウムを0.168質量%、炭酸水素ナトリウムを0.01質量%、塩化マグネシウムを0.02質量%、塩化カルシウムを0.015質量%となるように溶解し、希塩酸を用いてpH7.4とし、人工涙液を全量100mL調製した。このときのイオン濃度は157mmol/Lであった。
エマルション構造の崩壊やエマルションの不安定化は、生成したエマルションの平均粒子径の経時的な変化を観察することによっても確認することができる。安定なエマルションでは、生成後も生成時の粒子径が保持されるが、エマルション構造が崩壊又は不安定化すると、その平均粒子径は時間の経過と共に大きくなる。
この人工涙液10mLに実施例2で調製した水性点眼剤10mLを添加し、37℃で保存し粒子径を測定した。添加前の実施例2の点眼剤の粒子径は、124nmであったのに対し、37℃、5分後の粒子径は、350nmとなり急激な増加が見られ、エマルションは不安定になった。このときのイオン濃度は、78.5mmol/Lであった。
精製水で5倍に希釈した人工涙液10mLに実施例2で調製した水性点眼剤10mLを添加し、37℃で保存し粒子径を測定した。添加前の実施例2の点眼剤の粒子径は、124nmであり、37℃、5分後の粒子径も125nmとほとんど変化がなかった。さらに添加後60分においても粒子径に変化はなく、エマルションは安定であった。このときのイオン濃度は、15.7mmol/Lであった。
以上の結果から、生理的条件に近い、ナトリウムイオンやカリウムイオン等を主体とした人工涙液中では、本発明に係るエマルション点眼剤は不安定となるが、イオン濃度が30mmol/L以下の場合には、本水性点眼剤は安定であることが明らかになった。すなわち、本発明に係る水性点眼剤は点眼後、涙液中でエマルション構造が不安定となり、効率よく点眼剤中の油分を眼表面に分散させ、一方、点眼前の点眼剤中では、安定なエマルション構造を保つことが明らかになった。
試験例4 涙液スペキュラー測定法による涙液油層の評価
涙液動態の観察には、ドライアイ観察装置DR−1(興和株式会社製)を用いた。DR−1は、角膜に白色光を照射し、その反射光をビデオカメラにより測定する装置である。涙液層は角膜表面から、粘液層、水層及び油層の三層構造からなっている。本装置は油層表面と油層裏面(水層との境界面)で反射される光の干渉像を測定している。すなわち、本装置により得られる干渉像は、涙液油層の状態を示している。一般に、本装置により得られる干渉像は、健常眼では、均一な灰色又は白色が観察され、ドライアイでは、油層が不均一になるため、赤や青の色が混ざった像が観察される。さらに重度なドライアイでは、油層が存在しないため干渉像が消失し、角膜が露出した状態になる(「あたらしい眼科」14(11)、1605−1612、1997、Am.J.Ophthalmol.、122、818−824、1996 参照)。
体重約2.5kgの雄性日本白色ウサギを押田式固定器にて固定後、ベノキシール0.4質量%点眼液を50μL点眼し、眼表面麻酔を施した。5分後、眼表面及び結膜嚢内の涙液を濾紙を用いて完全に拭き取り、実施例2で調製した点眼剤を50μL点眼し、その5分後、涙液油層の状態を観察した。なお、正常眼の涙液油層の観察は、眼表面麻酔を施す前に実施した。
結果を図1〜図4に示す。
図1で示したように正常眼において、涙液層の状態は、わずかに油層の厚みの乱れが観察されたが、ほぼ均一な干渉像が観察された。また、実施例2で調製した点眼剤を点眼すると、図2で示したように涙液油層に乱れは確認されず、図1と比較して、より均一な干渉像が確認された。
図3で示したようにベノキシール0.4質量%点眼液を点眼後、眼表面および結膜嚢内の涙液を濾紙を用いて完全に拭き取った後に涙液油層の状態を観察すると、干渉像が消失していた。すなわち、涙液層が崩壊しており、角膜表面が露出した状態であった。さらに、実施例2で調製した点眼剤を点眼すると、図4で示したように、一部では、角膜表面の露出が観察されたが、大部分において干渉像が回復していた。すなわち、涙液油層の回復が観察された。
以上の結果から、本水性点眼剤は、点眼後涙液油層に展開し、油層を均一な状態に保ち、試験例2で示したように、眼表面からの蒸散量を抑制し、ドライアイ症状の改善に有効であることが明らかになった。
試験例5
試験例2及び試験例4の手法を用いて、体重約2.5kgの雄性日本白色ウサギを押田式固定器にて固定後、正常眼に比験点眼サンプルの点眼前後の蒸散量および涙液干渉像及び水分蒸散量を測定した。ここで、点眼量は比験点眼サンプルともに50μLとした。結果を表4に示す。なお、○は影響なし、×は悪化したことを示す。
Figure 0005272307
表4に示したように、レシチンを用いて調製した実施例1〜6、比較例1及び2の水性点眼剤では水分蒸散量及び涙液干渉像には悪影響は及ぼさなかったが、界面活性剤を用いて調製した比較例3の水性点眼剤では、涙液油層が点眼剤に洗い流されることにより消失し、水分蒸散量が約3倍に増大した。
以上の結果から、レシチンを用いて調製した水性点眼剤は涙液油層を障害せずに、眼表面に分散することが明らかになった。
本発明により、涙液の蒸発亢進に伴うドライアイの予防又は治療に有効な水性点眼剤の開発が示唆される。

Claims (2)

  1. 水性点眼剤中0.001〜1.0質量%のヒマシ油、該ヒマシ油の1質量部に対して0.001〜10質量部の実効電を有しない水素添加大豆レシチン1種のみからなるレシチン、並びに多価アルコール及び糖の少なくとも1種を含有し、電解質濃度が30mmol/L以下であり、浸透圧が228〜458mOsmであって、O/W型エマルションであることを特徴とするドライアイの予防又は治療用水性点眼剤(ただし、界面活性剤を含有する場合を除く)。
  2. ユニットドーズに充填したことを特徴とする請求項1に記載の水性点眼剤。
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