JP5269444B2 - 固体ルイス酸触媒、それを用いたディールスアルダー付加物の製造方法 - Google Patents

固体ルイス酸触媒、それを用いたディールスアルダー付加物の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、固体ルイス酸触媒、それを用いたディールスアルダー付加物の製造方法に関するものである。
ルイス酸触媒は有機化合物の合成に極めて重要な位置を占めており、多くの有機化合物の工業的合成に利用されている。しかし、三フッ化ホウ素、四塩化チタンや塩化アルミニウムのような従来から利用されてきたルイス酸触媒は毒性および腐食性が高いものが多く、環境負荷の観点から改善が望まれていた。
このような課題を解決するため、アルキルアルミニウム化合物をディールス-アルダー反応の触媒としての利用しようとする試みがなされている(非特許文献1、非特許文献2)。例えば、メタクリル酸メチルとシクロペンタジエンの反応にトリメチルアルミニウムを用いた場合、室温下、42時間の反応により適度な収率でエンド体リッチ(エンド体:エキソ体=97:3)の目的物を得ることが出来る。しかし、ジエノフィル化合物であるメタクリル酸メチルに対し1.5当量のトリメチルアルミニウムの使用が求められ、その削減が課題である。
また、トリメチルアルミニウムの部分加水分解物であるポリメチルアルミノキサンをメタロセン錯体の助触媒としてではなく、ルイス酸性を有する反応触媒として利用する試みもなされており、ディールス-アルダー反応やアミド化反応を促進することが報告されている(非特許文献 2)。特に、シクロペンタジエンと種々のジエノフィル化合物とのディールス-アルダー反応においては、ほぼ定量的な収率で付加体を与えることが示されているが、ジエノフィル化合物に対し1.1当量のポリメチルアルミノキサンを依然として添加する必要があり、触媒量で反応を進行させるルイス酸触媒が望まれていた。
アルキルアルミニウムは通常3配位構造をとるため、メタクロレインのような単座ジエノフィル化合物に対しては等量レベルで反応を促進させるが、3-アクリロイルオキサゾリジノンのような2座ジエノフィル化合物に対しては過剰量のアルキルアルミニウム使用が必要であることが知られている(非特許文献3)。
単座および2座ジエノフィル化合物を基質とするディールス-アルダー反応に対し、いずれの基質にも高い触媒活性を示す化合物として、スカンジウム触媒が知られている(非特許文献4)。しかし、希土類金属で希少元素であるスカンジウムの利用は工業的利用を考えた場合、供給不安や価格高騰などの不安があるため、入手の容易な汎用金属元素を利用した高活性触媒の開発が望まれていた。
T.Ooi et al., Lewis Aciids in Organic Synthesis, H.Yamamoto,;Ed. ; Wiley-VCH, Weinheim, 2, 191(2000) M.Asakura et al., Synlett, 277(1997) D.A.Evans et al., J.Am.Chem.Soc.,110,1238(1988) S.Kobayashi et al., J.Organomet.Chem., 624, 392(2001)
本発明においては、単座および2座ジエノフィル化合物ともに触媒量でディールス-アルダー反応を高収率で促進するために、汎用金属元素であるアルミニウムを利用した経済性に優れた固体ルイス酸触媒を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記従来技術の問題点を解決するために鋭意研究を続けた結果、ジエン化合物とジエノフィル化合物とのディールス-アルダー反応において、ポリアルミノキサン化合物の有する特異な-Al-O-Al-O-鎖構造へ置換基として特定のアミド基を導入した化合物の触媒量の存在下に反応を行うことで、上記課題が解決されることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、
(1) 一般式(I)
(式中、RおよびR2はそれぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子またはC1〜C20のアルキル基、C2〜C20のアルケニル基若しくはC6〜C20のアリール基の炭化水素基を表し、R1、R2が炭化水素基の場合にハロゲン原子、水酸基またはC1〜C8の炭化水素基で置換されていても良い。oおよびpは正の整数を示し、o + p≧2である。)
で示されるアルミノキサン構造を有するポリアルミノキサン化合物と一般式(II)
(式中、R3およびR4はそれぞれ独立してハロゲン原子またはハロゲン原子を含有するC1〜C6のアルキル基、C2〜C6のアルケニル基若しくはアリール基の炭化水素基を示し、R3とR4が結合して炭素環を形成していても良い。)
で示されるスルホンイミド化合物との反応により調製される化合物で、シクロヘキサノンと接触させた際にカルボニル基の13C-NMRのケミカルシフトを低磁場シフトさせ、そのピークが211.8ppm〜212.8ppmの間に存在することを特徴とするスルホンイミド変成ポリアルミノキサン化合物からなる固体ルイス酸触媒。
(2) 前記スルホンイミド化合物がビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、ビス(ヘプタフルオロプロパンスルホニル)イミド、ビス(ノナフルオロブタンスルホニル)イミド及びシクロヘキサフルオロプロパン-1,3-ビス(スルホニル)イミドの中から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする(1)に記載の固体ルイス酸触媒。
(3) 前記スルホンイミド変性ポリアルミノキサン化合物に含まれるアルミニウムに対するスルホンイミド化合物のモル比が、0.2〜1mol/molの範囲にあることを特徴とする(1)または(2)に記載の固体ルイス酸触媒。
(4) アルキルアルミニウム化合物の共存下に、一般式(I)
(式中、RおよびR2はそれぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子またはC1〜C20のアルキル基、C2〜C20のアルケニル基若しくはC6〜C20のアリール基の炭化水素基を表し、R1、R2が炭化水素基の場合にハロゲン原子、水酸基又はC1〜C8の炭化水素基で置換されていても良い。oおよびpは正の整数を示し、o + p≧2である。)
で示されるアルミノキサン構造を有するポリアルミノキサン化合物と一般式(II)
(式中、R3、R4はそれぞれ独立してハロゲン原子またはハロゲン原子を含有するC1〜C6のアルキル基、C2〜C6のアルケニル基若しくはアリール基の炭化水素基を示し、R3とR4が結合して炭素環を形成していても良い。)
で示されるスルホンイミド化合物との反応により調製される化合物で、シクロヘキサノンと接触させた際にカルボニル基の13C-NMRのケミカルシフトを低磁場シフトさせ、そのピークが211.8ppm〜212.8ppmの間に存在することを特徴とするスルホンイミド変成ポリアルミノキサン化合物からなる固体ルイス酸触媒。
(5) 前記アルキルアルミニウム化合物が、一般式(III)
(式中、R5、R6およびR7はそれぞれ独立してC1〜C20のアルキル基、C2〜C20のアルケニル基、C6〜C20のアリール基などの炭化水素基、水素原子、ハロゲン原子、アルコキシ基またはアリロキシ基を示す。また、R5、R6およびR7の内、最低一つは炭化水素基、アルコキシ基またはアリロキシ基である。)
で示される化合物である(4)に記載の固体ルイス酸触媒。
(6) 前記スルホンイミド化合物がビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、ビス(ヘプタフルオロプロパンスルホニル)イミド、ビス(ノナフルオロブタンスルホニル)イミド及びシクロヘキサフルオロプロパン-1,3-ビス(スルホニル)イミドの中から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする(4)または(5)に記載の固体ルイス酸触媒。
(7) 前記ポリアルミノキサン化合物とアルキルアルミニウム化合物に由来するアルミニウムに対するスルホンイミド化合物のモル比が、0.2〜1mol/molの範囲にあることを特徴とする(4)ないし(6)に記載の固体ルイス酸触媒。
(8) 前記(1)ないし(7)のいずれか1項に記載の固体ルイス酸触媒の存在下に、一般式(IV)
(式中、R8, R9, R10, R11, R12およびR13はそれぞれ独立して水素原子またはC1〜C5のアルキル基、C1〜C5のアルコキシ基、C2〜C5のアルキルカルボニルオキシ基若しくはC2〜C6のアルコキシカルボニル基の炭化水素基、ハロゲン原子を表し、またR8およびR13は結合して環状構造の一部を形成していても良い。)
で示されるジエン化合物と一般式(V)
(式中、R14, R15, R16及びR17はそれぞれ独立して水素原子、ホルミル基、カルボキシル基、シアノ基、ニトロ基、C1〜C10アルキル基、C2〜C10のアルケニル基、C6〜C10のアリール基、C1〜C10のアルコキシ基、C2〜C5のアルキルカルボニルオキシ基、C2〜C5のアルカノイル基、C2〜C5のアルコキシカルボニル基、C6〜C10のアリールオキシ基、ハロゲン原子を表し、R14, R15, R16及びR17の少なくとも一つは電子吸引性置換基である。)
で示されるジエノフィル化合物を反応させることを特徴とする一般式(VI)
(式中、R8, R9, R10, R11, R12, R13, R14, R15, R16及びR17は前記と同じ。)
で示されるディールスアルダー付加物の製造方法。
本発明に係る固体ルイス酸触媒は、汎用金属元素であるアルミニウムを使用しながらも、触媒量の使用でディールス-アルダー反応目的物を高い収率で生成する。
以下に本発明を詳細に説明する。
本発明の固体ルイス酸触媒の出発原料となるポリアルミノキサン化合物とは、一般式(I)
(式中R1, R2 ,o, pは前記の定義に同じである。)
で示されるアルミノキサン構造を有する無機ポリマーである。
本発明の一般式(I)で示されるアルミノキサン構造中の置換基R1、R2としては、より具体的に示すと、メチル基、エチル基、プロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、t-ブチル基、アミル基、イソアミル基、n-ヘキシル基、イソヘキシル基、n-オクチル基、イソオクチル基などのアルキル基、フェニル基、トリル基などのアリール基などを挙げることができる。アルケニル基としてはビニル基、プロペニル基、ブテニル基、ペンテニル基、シクロペンテニル基、ヘキセニル基、シクロヘキセニル基などを挙げることができ、ハロゲン原子としてはフッ素、塩素、臭素およびヨウ素である。これらの中でより好ましくはメチル基、エチル基、n-ブチル基、イソブチル基、n-ヘキシル基、フッ素または塩素である。ポリアルミノキサン化合物は単種で用いても良く、混合物で用いても良い。
本発明の固体ルイス酸触媒の出発物質として好ましいポリアルミノキサン化合物は、例えば一般式(I)のR1、R2が共にメチル基であるポリメチルアルミノキサン、一般式(I)のR1、R2が共にイソブチル基またはn-オクチル基であるポリイソブチルアルミノキサンまたはポリn-オクチルアルミノキサン、一般式(I)のR1がメチル基、R2がエチル基、イソブチル基あるいはn-ヘキシル基でo/pの比が1〜10のポリアルミノキサン化合物である。
本発明の固体ルイス酸触媒の出発物質となるポリアルミノキサン化合物の構成単位- (R1)AlO - と-(R2)AlO-の結合はブロック的あるいはランダム的またはそれらの混在した結合となっていてもよい。また、本発明のポリアルミノキサン化合物は線状構造あるいは環状構造およびそれらの混在した構造であってよい。
本発明のスルホンイミド変成ポリアルミノキサン化合物は、前記ポリアルミノキサン化合物とスルホンイミド化合物の反応により調製されるものであり、本発明の一般式(II)
(式中、R3、R4はそれぞれ独立してハロゲン原子またはハロゲン原子を含有するC1〜C6のアルキル基、C2〜C6のアルケニル基若しくはアリール基の炭化水素基を示し、R3とR4が結合して炭素環を形成していても良い。)
で示されるスルホンイミド化合物の置換基であるR3、R4としては、具体的に示すと、フッ素、トリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基、n-ヘプタフルオロプロピル基、i-ヘプタフルオロプロピル基、n-ノナフルオロブチル基、i-ノナフルオロブチル基、sec-ノナフルオロブチル基、tert-ノナフルオロブチル基、テトラフルオロビニル基、ペンタフルオロプロペニル基、ヘプタフルオロブテニル基、ノナフルオロペンテニル基、ヘキサフルオロシクロペンテニル基、ノナフルオロシクロへキシル基などを挙げることができる。これらの中で好ましくは、フッ素、トリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基、n-ヘプタフルオロプロピル基、n-ナノフルオロブチル基、ナノフルオロシクロヘキシル基である。スルホンイミド化合物は単種で用いても良く、混合して用いても良い。
本発明に係る固体ルイス酸触媒は、触媒量で基質を活性化する。これまで、トリメチルアルミニウムやポリメチルアルミノキサンなども上述のディールス-アルダー反応を進行させるとの報告があるが、ジエノフィル化合物に対し等量以上の使用が必要で、このことは反応を進行させるに十分なルイス酸性を有していないためと考えられる。一方、トリメチルアルミニウムとスルホンイミド化合物の反応により得られる化合物のルイス酸性はトリメチルアルミニウムなどよりも強いと考えられるが、比較例で示すように、その触媒性能は全く低いものであった。これらのことから、ルイス酸性が弱いとジエノフィル化合物を十分活性化することができず、ルイス酸性が強すぎるとジエノフィル化合物との強い相互作用により反応を阻害するのではないかと考えられる。すなわち、触媒量の使用でディールス-アルダー反応を円滑に進めるためには、適度なルイス酸性を有する化合物の創製が必要と考えられる。
本発明では、固体ルイス酸触媒のルイス酸性を評価する方法として、シクロヘキサノンのカルボニル炭素の13C-NMRによるケミカルシフトを利用した。一般的に知られているように、ルイス酸化合物はカルボニル酸素の非共有電子対に配位し、カルボニル炭素の電子密度を低下させる。言い換えれば、カルボニル基の活性化であり、NMRにおけるケミカルシフト値を低磁場シフトさせる。具体的には、ルイス酸化合物とシクロヘキサノンを等量混合し、重クロロホルム溶媒中で室温下に13C-NMR測定を行う方法を採った。
本方法を用い、まずシクロヘキサノンに対しトリメチルアルミニウムとビストリフルオロメタンスルホンイミドの等量反応物(以後、Me2AlNTf2と称す)とポリメチルアルミノキサン(実施例1記載、TMAOと称す)について測定を行った。その結果、Me2AlNTf2では212.8ppmに、ポリメチルアルミノキサンでは211.8ppmにケミカルシフト値を示した。一方、シクロヘキサノンのみでは211.9ppmにケミカルシフト値を示す。ルイス酸であるポリメチルアルミノキサンを用いた場合に、シクロヘキサノン自身よりもカルボニル炭素のケミカルシフト値を僅かに高磁場シフトさせる結果を得たが、ポリメチルアルミノキサン特有の現象であるのか、現状ではその理由は不明である。しかし、背景技術で記したように、ポリメチルアルミノキサンはディールス-アルダー反応を促進することから、ポリメチルアルミノキサン特有の現象である可能性が高い。
次に、本特許に係る固体ルイス酸触媒(ポリメチルアルミノキサンとビストリフルオロメタンスルホンイミドの反応生成物。実施例1記載)を用いた場合、驚いたことにシクロヘキサノンのカルボニル炭素は211.8ppm〜212.8ppmの間にピーク(212.4ppm)を示し、適度なルイス酸性を有することが示された。すなわち、このことが本固体ルイス酸触媒の性能を規定していると理解することができる。
実施例1で固体ルイス酸の調製に用いたポリメチルアルミノキサン(TMAO)とこれとビストリフルオロメタンスルホンイミドとの反応により得られた固体ルイス酸触媒(MAO-NTf2)の1H-NMRスペクトルを例として図1に示す。1H-NMR測定は400MHzのNMR測定装置で、重溶媒として重クロロホルムを用い室温下に行った。
図2に上述したシクロヘキサノンのカルボニル炭素部の13C-NMRスペクトルを示す。
ポリアルミノキサン化合物とスルホンイミド化合物の反応に際して、反応の均質性を増大させる目的でアルキルアルミニウム化合物を共存させても良い。すなわち、ポリアルミノキサン化合物はアルキルアルミ二ウム化合物が共存しない場合、高会合状態となり溶媒溶解性の低下を引き起こし、スルホンイミド化合物によるポリアルミノキサン化合物の均質な変性ができず、触媒性能の低下をもたらす。従って、アルキルアルミ二ウム化合物の適度の存在は、ポリアルミノキサン化合物とスルホンイミド化合物の均質な反応を容易にし、触媒性能の高い触媒調製を可能とする。
ポリメチルアルミノキサンは塩化アルミニウム相当のルイス酸性を有することが知られている。シクロヘキサノンとポリメチルアルミノキサンの等量接触した溶液を重クロロホルム中で13C-NMR測定したところ、シクロヘキサノン自身の211.9ppmから211.8ppmにカルボニル炭素ピークがシフトする結果を得た。一方、比較例1に用いたジメチルアルミニウムスルホニルアミド(Me2AlNTf2)は目的ディールス-アルダー反応付加物を全く低収率でしか与えなかった。このMe2AlNTf2とシクロヘキサノンの等量接触においては、212.8ppmにシクロヘキサノンのカルボニル基ピークを示す。これらの結果は、強すぎるルイス酸性を有する触媒は逆に反応抑制作用を呈し、ジエノフィル化合物との強すぎる結合が原因と推測される。
本特許に係る固体ルイス酸触媒(ポリメチルアルミノキサンとビストリフルオロメタンスルホンイミドの反応生成物。実施例1記載を例示。)の場合、驚いたことにシクロヘキサノンのカルボニル炭素は211.8ppm〜212.8ppmの間にピーク(212.4ppm)を示し、適度なルイス酸性を有することが示された。すなわち、このことが本固体ルイス酸触媒の性能を規定していると理解することができる。この適度なルイス酸性を示す理由の一つは、アルミノキサン特有の嵩高い分子構造に起因するものと発明者らは考えている。
共存してよいアルキルアルミニウム化合物は、一般式(III)
(式中、R5、R6およびR7はそれぞれ独立してC1〜C20のアルキル基、C2〜C20のアルケニル基、C6〜C20のアリール基などの炭化水素基、水素原子、ハロゲン原子、アルコキシ基またはアリロキシ基を示す。また、R5、R6およびR7の内、最低一つは炭化水素基、アルコキシ基またはアリロキシ基である。) で表すことができる。
一般式(VI)中のR5、R6およびR7としては、より具体的に示すと、エチル基、プロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、t-ブチル基、アミル基、イソアミル基、n-ヘキシル基、イソヘキシル基、n-オクチル基またはイソオクチル基などのアルキル基、フェニル基またはトリル基などのアリール基などを挙げることができ、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素のハロゲン原子、メトキシ基またはエトキシ基などのアルコキシ基、フェノキシ基などのアリロキシ基を挙げることができる。
このようなアルキルアルミニウム化合物の具体例として、トリエチルアルミニウム、トリプロピルアルミニウム、トリ-n-ブチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリ-n-ヘキシルアルミニウム、トリ-n-オクチルアルミニウムなどのアルキルアルミニウムを、トリフェニルアルミニウム、トリトリルアルミニウムなどのトリアリールアルミニウムを、またジメチルアルミニウムクロライド、ジエチルアルミニウムクロライドなどの含ハロゲンアルキルアルミニウムを挙げることができる。ここに挙げたアルキルアルミニウム化合物の中で好ましいものは、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミ二ウム、トリイソブチルアルミニウム、およびジメチルアルミニウムクロライド、ジエチルアルミニウムクロライドである。
本発明の一般式(I)で示されるアルミノキサン構造を有するポリアルミノキサン化合物に対し共存させるアルキルアルミニウム化合物の量論比は、ポリアルミノキサン化合物中のアルミニウムのモル数に対するアルキルアルミニウム化合物のモル数は0.05mol/mol〜1.0mol/molの範囲でよく、好ましくは0.05mol/mol〜0.6mol/molの範囲で、さらに好ましくは0.05mol/mol〜0.3mol/molの範囲である。
本発明の固体ルイス酸触媒の製造方法は、特に制限されるものではないが、ポリアルミノキサン化合物の溶液にスルホンイミド化合物を添加反応する方法が一般的なものとして挙げられる。
本発明の一般式(I)で示されるアルミノキサン構造を有するポリアルミノキサン化合物と一般式(II)で示されるスルホンイミド化合物の反応に用いる量論比は、ポリアルミノキサン化合物中のアルミニウムのモル数に対するスルホンイミド化合物のモル数は0.2〜1モルの範囲でよく、好ましくは0.5〜1.0モルの範囲である。アルキルアルミニウム化合物共存下に固体ルイス酸触媒を調製する場合には、アルキルアルミニウム化合物とポリアルミノキサン化合物の全アルミニウムのモル数に対するスルホンイミド化合物のモル数で規定され、0.2〜1モルの範囲でよく、好ましくは0.5〜1モルの範囲である。
13C-NMRにおけるシクロヘキサノンのカルボニル基のケミカルシフトを低磁場シフトさせ、そのピークが211.8ppm〜212.8ppmの間に存在させたスルホンイミド変成ポリアルミノキサン化合物を製造するには、一般式(IV)のポリアルミノキサン化合物と一般式(II)で示されるスルホンイミド化合物を上述した量論比内で混合するだけでよい。上述した量論比を下回る場合、反応を効果的に促進させるためのスルホンイミド変成ポリアルミノキサン化合物使用量を増大させる必要がある。また、上述した量論比を上回る場合、未反応のスルホンイミド化合物がプロトン酸としてスルホンイミド変成ポリアルミノキサン化合物に強固に配位吸着し固体ルイス酸触媒中へ残留する。このことは、ルイス酸性評価のために用いたシクロヘキサノンのカルボニル基の還元を導く。このことは、生成ルイス酸触媒のルイス酸性の正確な評価に影響を与えるだけでなく、ディールス-アルダー反応に用いた場合に基質であるジエノフィル化合物の電子吸引性基との反応を引き起こす可能性があり、避けなければならない。
ポリアルミノキサン化合物溶液あるいはアルキルアルミニウム化合物共存下にポリアルミノキサン化合物溶液とスルホンイミド化合物との反応は-40℃〜150℃の温度範囲で実施することが可能であり、好ましくは-30℃〜100℃の範囲で、より好ましくは-10℃〜60℃である。
ポリアルミノキサン化合物を溶解およびスルホンイミド化合物と反応を行う溶媒としては、ポリアルミノキサン化合物と反応する反応性基を有しないものであればよく、具体的にはペンタン、ヘキサン、ヘプタンなどの脂肪族炭化水素系溶媒、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素系溶媒、ジクロロメタンなどのハロゲン含有炭化水素溶媒、DMFなどの極性溶媒およびそれらの混合溶媒を用いることが好ましい。より好ましくはペンタン、ヘキサン、トルエン、キシレン、ジクロロメタンおよびそれらの混合溶媒である。
固体ルイス酸触媒の調製は、ポリアルミノキサン化合物とスルホンイミド化合物との反応液を減圧下に乾固処理する方法または反応液中への低極性の脂肪族炭化水素系溶媒を貧溶媒として添加する方法が代表的なものとして挙げられる。添加する脂肪族炭化水素系溶媒としてはペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、シクロヘキサンなどが好ましく、溶媒除去のし易さから低沸点のペンタン、ヘキサンがより好ましい。
本発明に係る固体ルイス酸触媒は、酸触媒により反応が促進される種々の有機化合物の合成反応において優れた触媒性能を示す。具体的に代表的な反応例を挙げると、本特許に係るディールス-アルダー反応の他に、アルドール反応、エステル化反応、フリーデル-クラフツ反応、アセタール化反応、カルボニル基のアリル化反応、マイケル付加反応、ニトロ化反応などを挙げることができる。
有機化合物の合成反応における本発明の固体ルイス酸触媒使用量は特に制限されるものではない。通常の使用においては、原料モル数に対する固体ルイス酸触媒中のアルミニウムのモル数で表した場合0.05mol/mol〜10mol/molの範囲でよく、好ましくは0.05mol/mol〜3mol/mol、さらに好ましくは0.05mol/mol〜1mol/molの範囲である。本発明のディールス-アルダー反応の場合、一般的にはジエノフィル化合物が基準となって固体ルイス酸触媒の使用量が表現される。
本発明の固体ルイス酸触媒を用いたディールス-アルダー反応に適用可能なジエン化合物は、一般式(IV)
(式中、R8, R9, R10, R11, R12およびR13はそれぞれ独立して水素原子またはC1〜C5のアルキル基、C1〜C5のアルコキシ基、C2〜C5のアルキルカルボニルオキシ基若しくはC2〜C6のアルコキシカルボニル基の炭化水素基、ハロゲン原子を表し、またR8およびR13は結合して環状構造の一部を形成していても良い。)
で表すことができる。
一般式(V)の中のR8, R9, R10, R11, R12およびR13としては、具体的に示すと、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、t-ブチル基、n-ペンチル基、n-ヘキシル基などのアルキル基が挙げられ、アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、n-プロポキシ基、n-ブトキシ基などが挙げられる。アリール基としては、フェニル基、トリル基、ナフチル基などを挙げることができる。アルキルカルボニルオキシ基としては、メチルカルボニルオキシ基、エチルカルボニルオキシ基、n-プロピルカルボニルオキシ基、i-プロピルカルボニルオキシ基、n-ブチルカルボニルオキシ基、i-ブチルカルボニルオキシ基などが挙げられる。アルコキシカルボニル基としては、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、n-プロポキシカルボニル基、i-プロポキシカルボニル基、n-ブトキシカルボニル基、i-ブトキシカルボニル基などが挙げられ、ハロゲン原子としてはフッ素、塩素、臭素、ヨウ素が挙げられる。
共役ジエン化合物の具体例としては、ブタジエン、1,3-ペンタジエン、イソプレン、2-メチル-1,3-ペンタジエン、2,3-ジメチル-1,3-ブタジエン、シクロペンタジエン、1,3-シクロヘキサジエンなどが挙げられる。
本発明の固体ルイス酸触媒を用いたディールス-アルダー反応に適用可能なジエノフィル化合物は、一般式(V)
(式中、R14, R15, R16及びR17はそれぞれ独立して水素原子、ホルミル基、カルボキシル基、シアノ基、ニトロ基、C1〜C10アルキル基、C2〜C10のアルケニル基、C6〜C10のアリール基、C1〜C10のアルコキシ基、C2〜C5のアルキルカルボニルオキシ基、C2〜C5のアルカノイル基、C2〜C5のアルコキシカルボニル基、C6〜C10のアリールオキシ基、ハロゲン原子を表し、R14, R15, R16及びR17の少なくとも一つは電子吸引性置換基である。)
で表すことができる。
一般式(V)の中のR14, R15, R16及びR17としては、具体的に示すと、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、t-ブチル基、n-ペンチル基、n-ヘキシル基などのアルキル基、ビニル基、プロペニル基、ブテニル基、ヘキセニル基、ヘプテニル基、オクテニル基などのアルケニル基が挙げられる。アリール基としては、フェニル基、トリル基、ナフチル基などを挙げることができ、アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基などが挙げられ、アリールオキシ基としてはフェノキシ基などが挙げられる。アルキルカルボニルオキシ基としては、メチルカルボニルオキシ基、エチルカルボニルオキシ基、n-プロピルカルボニルオキシ基、i-プロピルカルボニルオキシ基、n-ブチルカルボニルオキシ基、i-ブチルカルボニルオキシ基などが挙げられる。アルコキシカルボニル基としては、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、n-プロポキシカルボニル基、i-プロポキシカルボニル基、n-ブトキシカルボニル基、i-ブトキシカルボニル基などが挙げられ、アルカノイル基としては、アシル基、エチルカルボニル基、n-プロピルカルボニル基、i-プロピルカルボニル基などが挙げられる。ハロゲン原子としてはフッ素、塩素、臭素、ヨウ素が挙げられる。R14, R15, R16及びR17の中の電子吸引性置換基としては、ホルミル基、カルボキシル基、フェニル基、シアノ基、ニトロ基、アルカノイル基、アルコキシカルボニル基などが挙げられる。
ジエノフィル化合物の具体例としては、メタクロレイン、α-ブロモアクロレイン、メチルビニルケトン、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、アクリロニトリルなどの単座ジエノフィル化合物、3-アクリロイルオキサゾリジノンなどの2座ジエノフィル化合物を例示することができる。
本発明において、ジエン化合物とジエノフィル化合物の使用比率は、ジエノフィル化合物1モルに対し、ジエン使用量が1〜5モルの範囲で良く、好ましくは1〜3モルの範囲である。
本発明における固体ルイス酸触媒を用いた反応は、無溶媒でも溶媒を用いても行うことができる。本発明で用いられる溶媒として、n-ペンタン、n-ヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタンなどの脂肪族炭化水素系溶媒、ベンゼン、トルエン、エチルベンゼン、キシレンなどの芳香族炭化水素系溶媒、クロロベンゼン、ジクロロメタン、テトラクロロエチレンなどの塩素系溶媒、更にテトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメチルホルムアミドなどの含酸素系溶媒が挙げられる。これらの溶媒の中で好ましいものはクロロベンゼン、ジクロロメタン、テトラクロロエチレンなどの塩素系溶媒である。また、ここに挙げた溶媒は1種類のみで用いてもよく、2種類以上の溶媒を混合しても反応に用いることができる。
溶媒の使用量は基本的に任意に設定することができるが、固体ルイス酸触媒およびジエン化合物およびジエノフィル化合物のそれぞれの濃度が低くなりすぎると反応速度が低下し、反応完結に要する時間が長くかかる。一般的には、例えば、ジエノフィル化合物重量を基準にすると、溶媒は5000重量%以下の使用量に抑えるのが良い。
反応温度は用いる溶媒やアルデヒド化合物および共役ジエン化合物により適する範囲が変るが、一般には-80℃〜100℃の範囲で実施され、好ましくは-80℃〜20℃の範囲である。
反応時間は5分〜30時間の範囲でよく、反応後の目的物は加水分解され、加水分解後に有機溶媒で有機層の抽出およびカラムクロマトグラフィーを用いて目的物を得ることが出来る。また、更なる精製を行うため、再結晶を実施しても良い。
なお、本発明に係る固体ルイス酸触媒は、メタロセン錯体などの均一系重合触媒として用いられるポリアルミノキサン構造を有すため、重合用助触媒としての検討も試みた。しかし、スルホンイミド変性ポリアルキルアルミノキサンは、未処理のポリアルキルアルミノキサンに対し全く低い重合活性しか発現しなかった。
(実施例)
以下に本発明を実施例で詳細に説明するが、本発明は本実施例に限定されるものではない。以下の反応は窒素ガス雰囲気下に行い、ジクロロメタン溶媒は水素化カルシウムにより乾燥して、蒸留したものを用いた。また、トルエン溶媒はケチルラジカルにより乾燥して、蒸留したものを用いた。
(1) ポリメチルアルミノキサン化合物(以下、TMAOと称す)の合成
撹拌装置を有する内容積2Lのセパラブルフラスコに、トリメチルアルミニウム(TMAL) 240.8g(3.34mol)、トルエン160.2gを入れた。この溶液に26℃で安息香酸のトルエン溶液500.1g(安息香酸 0.49mol)をゆっくりと添加した。この反応液に、安息香酸 85.5g(0.70mol)を26℃で粉体投入し、その後50℃で加熱熟成を1時間行った。この時、TMALと安息香酸の酸素原子のモル比は、1.40であった。反応液を80℃で2時間加熱し、その後60℃で6.0時間加熱することにより、ポリメチルアルミノキサン調製物のトルエン溶液を得た。得られた溶液は、ゲル状物のない透明な液体であった。反応液回収後に行ったAl分析結果より、Al原子基準で示す反応収率は定量的なものであった。得られた反応液のAl濃度は3.4Mであった。また、1H-NMR測定結果より、得られたポリメチルアルミノキサン調製物には、Al元素基準で15mol%のトリメチルアルミニウムを含んでいた。ウベローデ粘度計を用いて測定したTMAOのトルエン溶液の粘度は1.60cPであった。
(2) 固体ルイス酸触媒-1(以下、MAO-NTf2と称す)の合成
窒素雰囲気下、室温でTMAOのトルエン溶液 (濃度3.4M) 1.2ml(Al量4.08 mmol)にビストリフルオロメタンスルホンイミド(HNTf2, 950.3mg, 3.38 mmol)のトルエン溶液(10mL)を30分かけて滴下した。さらに室温で17時間撹拌したところMAO-NTf2が沈殿した。沈殿した固体生成物をトルエンで三回洗浄した(10 ml ×3)。次いで、固体生成物を濾別し、減圧下で3時間乾燥しトルエンを留去した。その後、グローブボックスに入れ計量を行った。917.3mgのMAO-NTf2を得た。分析の結果、得られた917.3mgのMAO-NTf2には11.8wt%のAl原子が含まれていた。MAO-NTf2とシクロヘキサノンを等量混合し、重クロロホルム中で13C-NMRを測定したところ、カルボニル炭素のケミカルシフト値は212.4ppmであった。
(3) シクロペンタジエンとメタクロレインのDiels-Alder反応
窒素雰囲気下、MAO-NTf2 (21.0 mg, Al量0.092 mmol, 18 mol%)のジクロロメタン溶液(2ml)を-40℃に冷却した。メタクロレイン (41μl, 0.5 mmol)およびシクロペンタジエン (127μl, 1.5 mmol)を加えて-40℃で6時間攪拌した。反応終了後、1規定の塩酸を加えて有機層を分離し、水層を2 ml のジクロロメタンにより抽出した。有機層を合わせて飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。得られた溶液を減圧下濃縮し、粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:ヘキサン:酢酸エチル=10:1)により精製したところ、5-メチル-5-ホルミルビシクロ[2,2,1]ヘプタ-2-エンのエンド体およびエキソ体の異性体混合物を無色液体として収率74% (50mg, 0.37mmol) で得た。1H NMRを測定し生成物のホルミル基のプロトン積分比から、異性体比をエンド体:エキソ体=10:64と決定した。
エキソ体:1H NMR(400MHz, CDCl3) δ0.75 (d, 1H J=12.0 Hz), 1.00 (s, 3H), 1.38-1.39 (m, 2H), 2.24 (dd, 1H J=3.9,12.0 Hz), 2.81 (bs, 1H), 2.89 (bs, 1H),6.10 (dd, 1H J=2.8,5.6 Hz), 6.29 (dd, 1H J=2.9,5.6 Hz) , 9.66 (s, 1H)
ホルミル基のプロトン化学シフト、エンド体;δ9.37 (s, 1H) : エキソ体;δ9.66 (s, 1H) 。
シクロペンタジエンとメチルビニルケトンのDiels-Alder反応
窒素雰囲気下、実施例1で調製したMAO-NTf2(42.0 mg, Al量0.183 mmol, 18 mol%)のジクロロメタン溶液(4ml)を-78℃まで冷却した。そしてメチルビニルケトン (84μl, 1.0 mmol)を加えて、シクロペンタジエン (254μl, 3.0 mmol)を加えて-78℃で3時間攪拌した。反応終了後、1規定の塩酸を反応溶液に加えて有機層を分離し、水層をエーテルで抽出した。有機層を合わせ、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去して得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:ヘキサン:酢酸エチル=10:1)により精製したところ、5-アセチルビシクロ[2,2,1]ヘプタ-2-エンのエンド体のみを無色液体として収率98% (133mg, 0.98 mmol) で得た。この際、エキソ体の生成は認められなかった。
エンド体:1H NMR(400MHz, CDCl3) δ1.30 (d, 1H J=8.1 Hz), 1.42-1.48 (m, 2H), 1.69-1.75 (m, 1H), 2.10 (s, 3H) , 2.87 (bs, 1H), 2.96-3.00 (m, 1H), 3.21 (bs, 1H), 5.82-5.84 (m, 1H), 6.12-6.14 (m, 1H)
シクロペンタジエンとアクリル酸メチルのDiels-Alder反応
窒素雰囲気下、実施例1で調製したMAO-NTf2(42.0 mg, 0.183 mmol, 18 mol%)のジクロロメタン溶液(4ml)を-78℃に冷却した。そしてアクリル酸メチル (90μl, 1.0 mmol)を加えて、シクロペンタジエン (254μl, 3.0 mmol)を加えて-78℃で6時間攪拌した。反応終了後、1規定の塩酸を加えて有機層を分離し、水層をエーテルで抽出した。有機層を合わせて、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄した後、溶媒を減圧留去して得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:ヘキサン:酢酸エチル=10:1)により精製したところ、2-メトキシカルボニルビシクロ[2,2,1]ヘプタ-5-エンのエンド体およびエキソ体の混合物を無色液体として収率98% (149 mg, 0.98 mmol) で得た。1H NMRを測定し生成物のメトキシカルボニル基のメチル基の積分比から異性体比を決定した。エンド体:エキソ体=90:10。
エンド体:1H NMR(400MHz, CDCl3) δ1.27 (d, 1H J=8.3 Hz), 1.35-1.43 (m, 2H), 1.87-1.93 (m, 1H), 2.90 (bs, 1H), 2.92-2.96 (m, 1H), 3.19 (bs, 1H), 3.61 (s, 3H), 5.92 (dd, 1H J=2.8,5.6 Hz), 6.18 (dd, 1H J=2.8,5.6 Hz)
メチル基の化学シフト;エンド体:δ3.61 (s, 3H)、エキソ体:δ3.68 (s, 3H)。
シクロペンタジエンとメタクリル酸メチルのDiels-Alder反応
窒素雰囲気下、実施例1で調製したMAO-NTf2(42.0 mg, Al量0.183 mmol, 18 mol%)のジクロロメタン溶液(2ml)を0℃に冷却した。メタクリル酸メチル (54μl, 0.5 mmol)およびシクロペンタジエン (127μl, 1.5 mmol)を加えて0℃で20時間攪拌した。反応終了後、1規定の塩酸を加え有機層を分離し、水層をエーテルにより抽出した。飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。有機溶媒を減圧留去して得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:ヘキサン:酢酸エチル=10:1)により精製したところ、2-メトキシカルボニル-2-メチルビシクロ[2,2,1]ヘプタ-5-エンのエンド体およびエキソ体の混合物を無色液体として収率75% (62 mg, 0.38 mmol)で得た。1H NMRを測定し生成物のメトキシカルボニル基のメチル基の積分比から異性体比を決定した。エンド体:エキソ体=37:38。
エキソ体:1H NMR(400MHz, CDCl3) δ0.82 (dd, 1H J=2.7,12.2 Hz), 1.07 (s, 3H) ,1.32-1.42 (m, 2H), 2.40 (dd, 1H J=3.8,12.1 Hz), 2.78 (bs, 1H) , 2.99 (bs, 1H), 3.66 (s, 3H), 6.04 (dd, 1H J=3.2,5.6 Hz), 6.09 (dd, 1H J=3.2,5.6 Hz)
メチル基の化学シフト;エンド体:δ3.57 (s, 3H) 、エキソ体:δ3.66 (s, 3H)
シクロペンタジエンとアクリロニトリルのDiels-Alder反応
窒素雰囲気下、実施例1で調製したMAO-NTf2(42.0 mg, Al量0.183 mmol, 18 mol%)のジクロロメタン溶液(4ml)を0℃に冷却した。アクリロニトリル (65μl, 1.0 mmol)およびシクロペンタジエン (254μl, 3.0 mmol)を加えて0℃で6時間攪拌した。反応終了後、1規定の塩酸を加えて有機層を分離し、水層をエーテルで抽出した。有機層を合わせて、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。有機溶媒を減圧留去して得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:ヘキサン:酢酸エチル=20:1)により精製したところ、2-シアノビシクロ[2,2,1]ヘプタ-5-エンのエンド体およびエキソ体の混合物を無色液体として収率94% (112 mg, 0.94 mmol) で得た。1H NMRを測定し生成物の二重結合上のプロトンの積分比により異性体比を決定した。エンド体:エキソ体=65:29。
エンド体:1H NMR(400MHz, CDCl3) δ1.18 (dd, 1H J=0.6,8.9 Hz), 1.32 (dt, 1H J=3.4,11.9 Hz), 1.48-1.54 (m, 1H), 2.09-2.15 (m, 1H), 2.83 (dt, 1H J=3.8,9.4 Hz), 3.01 (bs, 1H), 3.21 (bs, 1H), 6.18 (dd, 1H J=2.8,5.6 Hz), 6.31 (dd, 1H J=3.2,5.6 Hz)
二重結合上のプロトンの化学シフト;エンド体;δ6.31 (dd, 1H) : エキソ体;δ6.02 (dd, 1H)。
2,3-ジメチルブタジエンとメタクロレインのDiels-Alder反応
窒素雰囲気下、実施例1で調製したMAO-NTf2(21.0 mg, Al量0.092 mmol, 18 mol%)のジクロロメタン溶液(2ml)を-20℃に冷却した。メタクロレイン (41μl, 0.5 mmol)および2,3-ジメチルブタジエン (170μl, 1.5 mmol)を加えて-20℃で20時間攪拌した。反応終了後、1規定の塩酸を加えて有機層を分離し、水層をエーテルで抽出した。有機層を合わせて、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。有機溶媒を減圧留去して得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:ヘキサン:酢酸エチル=20:1)により精製したところ、1,2,4-トリメチル-4-ホルミル-1-シクロヘキセンを無色液体として収率76% (58 mg, 0.38 mmol) で得た。
1H NMR(400MHz, CDCl3) δ0.98 (s, 3H), 1.36-1.45 (m, 1H), 1.55 (s, 3H), 1.60 (s, 3H), 1.69-1.80 (m, 2H), 1.93 (bs, 2H), 2.20 (bd, 1H, J=17.1 Hz), 9.41 (s, 1H)
2,3-ジメチルブタジエンとメチルビニルケトンのDiels-Alder反応
窒素雰囲気下、実施例1で調製したMAO-NTf2(21.0 mg, Al量0.092 mmol, 18 mol%)のジクロロメタン溶液(2ml)を-20℃に冷却した。メチルビニルケトン (42μl, 0.5 mmol)および2,3-ジメチルブタジエン (170μl, 1.5 mmol)を加えて-20℃で6時間攪拌した。反応終了後、1規定の塩酸を加えて有機層を分離し、水層をエーテルで抽出した。有機層を合わせて、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。有機溶媒を減圧留去して得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:ヘキサン:酢酸エチル=10:1)により精製したところ、4-アセチル-1,2-ジメチル-1-シクロヘキセンを無色液体として収率98% (75 mg, 0.49 mmol) で得た。
1H NMR(400MHz, CDCl3) δ1.41-1.51 (m, 1H), 1.54 (s, 3H), 1.57 (s, 3H), 1.83-2.09 (m, 5H), 2.11 (s, 3H), 2.46-2.54 (m, 1H)
2,3-ジメチルブタジエンとアクリル酸メチルのDiels-Alder反応
窒素雰囲気下、実施例1で調製したMAO-NTf2(21.0 mg, Al量0.092 mmol, 18 mol%)のジクロロメタン溶液(2ml)を0℃に冷却した。アクリル酸メチル (45μl, 0.5 mmol)および2,3-ジメチルブタジエン (170μl, 1.5 mmol)を加えて0℃で20時間攪拌した。反応終了後、1規定の塩酸を加えて有機層を分離し、水層をエーテルで抽出した。有機層を合わせて、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。有機溶媒を減圧留去して得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:ヘキサン:酢酸エチル=20:1)により精製したところ、4-メトキシカルボニル-1,2-ジメチル-1-シクロヘキセンを無色液体として収率98% (82 mg, 0.49 mmol) で得た。
1H NMR(400MHz, CDCl3) δ1.58 (s, 3H), 1.60 (s, 3H), 1.59-1.66 (m, 1H), 1.93-2.22 (m, 5H), 2.46-2.54 (m, 1H), 3.66 (s, 3H)
イソプレンとメタクロレインのDiels-Alder反応
窒素雰囲気下、実施例1で調製したMAO-NTf2(21.0 mg, Al量0.092 mmol, 18 mol%)のジクロロメタン溶液(2ml)を0℃に冷却した。メタクロレイン (41μl, 0.5 mmol)およびイソプレン (170μl, 1.5 mmol)を加えて0℃で20時間攪拌した。反応終了後、1規定の塩酸を加えて有機層を分離し、水層をエーテルで抽出した。有機層を合わせて、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。有機溶媒を減圧留去して得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:ヘキサン:酢酸エチル=20:1)により精製したところ、1,4-ジメチル-4-ホルミル-1-シクロヘキセンを無色液体として収率58% (40 mg, 0.29 mmol)で得た。
1H NMR(400MHz, CDCl3) δ1.01 (s, 3H), 1.44-1.53 (m, 1H), 1.61 (s, 3H), 1.72-1.86 (m, 2H), 1.93-1.98 (m, 2H), 2.27-2.32 (m, 1H),5.34 (bs, 1H), 9.44 (s, 1H)
イソプレンとメチルビニルケトンのDiels-Alder反応
窒素雰囲気下、実施例1で調製したMAO-NTf2(21.0 mg, Al量0.092 mmol, 18 mol%)のジクロロメタン溶液(2ml)を0℃に冷却した。メチルビニルケトン (42μl, 0.5 mmol)およびイソプレン (170μl, 1.5 mmol)を加えて0℃で20時間攪拌した。反応終了後、1規定の塩酸を加えて有機層を分離し、水層をエーテルで抽出した。有機層を合わせて、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。有機溶媒を減圧留去して得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:ヘキサン:酢酸エチル=20:1)により精製したところ、4-アセチル-1-メチル-1-シクロヘキセンを無色液体として収率85% (59 mg, 0.43 mmol) で得た。
1H NMR(400MHz, CDCl3) δ1.38-1.63 (m, 2H), 1.60 (s, 3H), 1.89-2.25 (m, 4H), 2.12 (s, 3H), 2.44-2.52 (m, 1H),5.33-5.35 (m, 1H)
イソプレンとアクリル酸メチルのDiels-Alder反応
窒素雰囲気下、実施例1で調製したMAO-NTf2(21.0 mg, Al量0.092 mmol, 18 mol%)のジクロロメタン溶液(2ml)を0℃に冷却した。アクリル酸メチル (45μl, 0.5 mmol)およびイソプレン (170μl, 1.5 mmol)を加えて0℃で20時間攪拌した。反応終了後、1規定の塩酸を加えて有機層を分離し、水層をエーテルで抽出した。有機層を合わせて、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。有機溶媒を減圧留去して得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:ヘキサン:酢酸エチル=20:1)により精製したところ、4-アセチル-1-メチル-1-シクロヘキセンを無色液体として収率87% (67 mg, 0.44 mmol) で得た。
1H NMR(400MHz, CDCl3) δ1.57-1.73 (m, 1H), 1.62 (s, 3H), 1.96-1.99 (m, 3H), 2.19-2.20 (m, 2H), 2.43-2.53 (m, 1H), 3.66 (s, 3H), 5.35 (bs, 1H)
シクロペンタジエンと3-アクリロイルオキサゾリジノンを用いるDiels-Alder反応
窒素雰囲気下、実施例1で調製したMAO-NTf2 (21.0 mg, Al量0.092 mmol, 18 mol%)に3-アクリロイルオキサゾリジノン(71mg, 0.5 mmol)を加え、さらにジクロロメタン(2ml)を加えて-20℃に冷却した。その後、シクロペンタジエン (127μl, 1.5 mmol)を加えて-20℃で20時間攪拌した。反応終了後、1規定の塩酸を加えて有機層を分離し、水層をエーテルで抽出した。有機層を合わせて、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。有機溶媒を減圧留去して得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:ヘキサン:酢酸エチル=1:1)により精製したところ、3-(ビシクロ[2,2,1]ヘプタ-5'-エン-2'-カルボニル)-2-オキサゾリジノンのエンド体およびエキソ体の異性体混合物を無色液体として収率82% (85 mg, 0.41 mmol) で得た。1H NMRを測定し二重結合上のプロトンの積分比により異性体比を決定した。エンド体:エキソ体=73:9。
エンド体:1H NMR(400MHz, CDCl3) δ1.39-1.51 (m, 3H), 1.92-1.98 (m, 1H), 2.94 (bs, 1H), 3.31 (bs, 1H), 3.91-4.05 (m, 3H), 4.35-4.44 (m, 2H), 5.87 (dd, 1H J=2.8,5.6 Hz), 6.24 (dd, 1H J=2.8,5.6 Hz)
二重結合上のプロトンの化学シフト;エンド体:δ5.87 (dd, 1H J=2.8,5.6 Hz) , 6.24 (dd, 1H J=2.8,5.6 Hz) : エキソ体:δ6.17-6.19 (m, 2H)
2,3-ジメチルブタジエンと3-アクリロイルオキサゾリジノンを用いるDiels-Alder反応
窒素雰囲気下、実施例1で調製したMAO-NTf2 (21.0 mg, Al量0.092 mmol, 18 mol%)に3-アクリロイルオキサゾリジノン(71mg, 0.5 mmol)を加え、さらにジクロロメタン(2ml)を加えて0℃に冷却した。2,3-ジメチルブタジエン (170μl, 1.5 mmol)を加えて0℃で20時間攪拌した。反応終了後、1規定の塩酸を加えて有機層を分離し、水層をエーテルで抽出した。有機層を合わせて、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。有機溶媒を減圧留去して得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:ヘキサン:酢酸エチル=2:1)により精製したところ、3-(3',4'-ジメチル-3'-シクロヘキサ-3'-エン-1'-カルボニル)-2-オキサゾリジノンを84% (94 mg, 0.42 mmol)で得た。
1H NMR(400MHz, CDCl3) δ1.61 (s, 6H), 1.89-2.27 (m, 6H), 3.65-3.72 (m, 1H), 4.01 (t, 2H J=8.2 Hz), 4.40 (t, 2H J=8.1 Hz)
(2) 固体ルイス酸触媒-2(以後、MMAO -NTf2と称す)の合成
窒素雰囲気下、室温で市販の修飾ポリメチルアルミノキサンのトルエン溶液 (東ソー・ファインケム社製 MMAO-3A/Tol, iBu/Me=72/28(mol/mol), 濃度3.0M) 1.2ml(Al量3.6 mmol)にビストリフルオロメタンスルホンイミド(790mg, 2.81 mmol)のトルエン溶液(10mL)を30分かけて滴下した。さらに室温で17時間撹拌したところMMAO-NTf2が沈殿した。さらに、ヘキサン50mlを加えて沈殿を促進した。次いで、固体生成物を濾別し、減圧下で3時間乾燥し溶媒を留去した。その後、グローブボックスに入れ計量を行った。810mgのMMAO-NTf2を得た。分析の結果、得られたMMAO-NTf2には12.0wt%のAl原子が含まれていた。MMAO-NTf2とシクロヘキサノンを等量混合し、重クロロホルム中で13C-NMRを測定したところ、カルボニル炭素のケミカルシフト値は212.1ppmであった。
(3) シクロペンタジエンとアクリル酸メチルのDiels-Alder反応
窒素雰囲気下、MMAO-NTf2(36 mg, 0.183 mmol, 16 mol%)のジクロロメタン溶液(4ml)を-78℃に冷却した。そしてアクリル酸メチル (90μl, 1.0 mmol)を加えて、シクロペンタジエン (254μL, 3.0 mmol)を加えて-78℃から自然に昇温させて20時間攪拌した。反応終了後、1規定の塩酸を加えて有機層を分離し、水層をエーテルで抽出した。有機層を合わせて、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄した後、溶媒を減圧留去して得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:ヘキサン:酢酸エチル=10:1)により精製したところ、2-メトキシカルボニルビシクロ[2,2,1]ヘプタ-5-エンのエンド体およびエキソ体の混合物を無色液体として収率98% (149 mg, 0.98 mmol) で得た。1H NMRを測定し生成物のメトキシカルボニル基のメチル基の積分比から異性体比を決定した。エンド体:エキソ体=90:10。生成物のスペクトルは実施例3で得たものと一致した。
(2) 固体ルイス酸触媒-3(以後、PBAO -NTf2と称す)の合成
窒素雰囲気下、室温で市販のポリブチルアルミノキサンのトルエン溶液 (東ソー・ファインケム社製 PBAO/Tol, 濃度1.0M) 3.6ml(Al量3.6 mmol)にビストリフルオロメタンスルホンイミド(790mg, 2.81 mmol)のトルエン溶液(10mL)を30分かけて滴下した。さらに室温で17時間撹拌したところPBAO-NTf2が沈殿した。さらに、ヘキサン50mlを加えて沈殿を促進した。次いで、固体生成物を濾別し、減圧下で3時間乾燥し溶媒を留去した。その後、グローブボックスに入れ計量を行った。760.3mgのPBAO-NTf2を得た。分析の結果、得られたPBAO-NTf2には10.2wt%のAl原子が含まれていた。PBAO-NTf2とシクロヘキサノンを等量混合し、重クロロホルム中で13C-NMRを測定したところ、カルボニル炭素のケミカルシフト値は212.0ppmであった。
(3) シクロペンタジエンとアクリル酸メチルのDiels-Alder反応
窒素雰囲気下、PBAO-NTf2(48.4 mg, 0.183 mmol, 16 mol%)のジクロロメタン溶液(4ml)を-78℃に冷却した。そしてアクリル酸メチル (90μl, 1.0 mmol)を加えて、シクロペンタジエン (254μL, 3.0 mmol)を加えて-78℃から自然に昇温させて20時間攪拌した。反応終了後、1規定の塩酸を加えて有機層を分離し、水層をエーテルで抽出した。有機層を合わせて、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄した後、溶媒を減圧留去して得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:ヘキサン:酢酸エチル=10:1)により精製したところ、2-メトキシカルボニルビシクロ[2,2,1]ヘプタ-5-エンのエンド体およびエキソ体の混合物を無色液体として収率85% (129.2mg, 0.85 mmol) で得た。1H NMRを測定し生成物のメトキシカルボニル基のメチル基の積分比から異性体比を決定した。エンド体:エキソ体=88:12。生成物のスペクトルは実施例3で得たものと一致した。
(比較例1)
シクロペンタジエンとアクリロニトリルのDiels-Alder反応
窒素雰囲気下、Me3Alのトルエン溶液(0.5 M)320μlにHNTf2 のジクロロメタン溶液(0.5 M) 320μlをジクロロメタン4mlで希釈した後加え、室温で30分撹拌することでMe2AlNTf2 (0.16 mmol)を調製した[A. Marx and H. Yamamoto, Angew. Chem. Int. Ed. 2000, 39. 178参照]。この溶液を0℃に冷却し、アクリロニトリル (52μl, 0.8 mmol)およびシクロペンタジエン (202μl, 2.4 mmol)を加えて0℃で6時間攪拌した。反応終了後、1規定の塩酸を加えて有機層を分離し、水層をエーテルで抽出した。有機層を合わせて、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。有機溶媒を減圧留去して得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:ヘキサン:酢酸エチル=20:1)により精製したところ、2-シアノビシクロ[2,2,1]ヘプタ-5-エンのエンド体およびエキソ体の混合物を無色液体として収率15% (14 mg, 0.12 mmol) で得た。1H NMRを測定し生成物の二重結合上のプロトンの積分比により異性体比を決定した。エンド体:エキソ体=72:54。生成物のスペクトルは実施例5で得たものと一致した。
(比較例2)
2,3-ジメチルブタジエンと3-アクリロイルオキサゾリジノンを用いるDiels-Alder反応
窒素雰囲気下、Me3Alのトルエン溶液(0.5 M)320μlにHNTf2 のジクロロメタン溶液(0.5 M) 320μlをジクロロメタン4mlで希釈した後加え、室温で30分撹拌することでMe2AlNTf2 (0.16 mmol)を調製した。この溶液を0℃に冷却し、3-アクリロイルオキサゾリジノン(114mg, 0.8 mmol)および2,3-ジメチルブタジエン (270μl, 2.4 mmol)を加えて0℃で20時間攪拌した。反応終了後、1規定の塩酸を加えて有機層を分離し、水層をエーテルで抽出した。有機層を合わせて、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。有機溶媒を減圧留去して得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:ヘキサン:酢酸エチル=2:1)により精製したところ、3-(3',4'-ジメチル-3'-シクロヘキサ-3'-エン-1'-カルボニル)-2-オキサゾリジノンを12% (21 mg, 0.01 mmol)で得た。生成物のスペクトルは実施例13で得たものと一致した。
(比較例3)
窒素雰囲気下、Me3Alのトルエン溶液(Al量0.75 mmol, 150 mol%)のジクロロメタン溶液(2ml)を0℃に冷却した。メタクリル酸メチル (54μl, 0.5 mmol)およびシクロペンタジエン (127μl, 1.5 mmol)を加えて0℃で20時間攪拌した。反応終了後、1規定の塩酸を加え有機層を分離し、水層をエーテルにより抽出した。飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。有機溶媒を減圧留去して得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:ヘキサン:酢酸エチル=10:1)により精製したところ、2-メトキシカルボニル-2-メチルビシクロ[2,2,1]ヘプタ-5-エンのエンド体およびエキソ体の混合物を無色液体として収率79% (65.3mg, 0.40 mmol) で得た。1H NMRを測定し生成物のメトキシカルボニル基のメチル基の積分比から異性体比を決定した。エンド体:エキソ体=97:3。
エキソ体:1H NMR(400MHz, CDCl3) δ0.82 (dd, 1H J=2.7,12.2 Hz), 1.07 (s, 3H) ,1.32-1.42 (m, 2H), 2.40 (dd, 1H J=3.8,12.1 Hz), 2.78 (bs, 1H) , 2.99 (bs, 1H), 3.66 (s, 3H), 6.04 (dd, 1H J=3.2,5.6 Hz), 6.09 (dd, 1H J=3.2,5.6 Hz)
メチル基の化学シフト;エンド体:δ3.57 (s, 3H) 、エキソ体:δ3.66 (s, 3H)
本発明に係る新規なルイス酸触媒は有機合成反応に高い触媒性能を示す。
本発明に用いたポリメチルアルミノキサン(i)(実施例1記載)と本発明の固体ルイス酸触媒(ii)(実施例1記載)の1H-NMRスペクトルである。 本発明のCDCl3溶媒中で固体ルイス酸触媒(MAO-NTf2、実施例1記載)と等量接触させたシクロヘキサノンのカルボニル炭素の13C-NMRスペクトル(d)である。比較のために、Me2AlNTf2と接触させたシクロヘキサノン (a)、シクロヘキサノン自身(b)、ポリメチルアルミノキサンと等量接触させたシクロヘキサノン (c)のカルボニル炭素の13C-NMRスペクトルを併記する。

Claims (8)

  1. 一般式(I)
    (式中、RおよびR2はそれぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子またはC1〜C20のアルキル基、C2〜C20のアルケニル基若しくはC6〜C20のアリール基の炭化水素基を表し、R1、R2が炭化水素基の場合にハロゲン原子、水酸基またはC1〜C8の炭化水素基で置換されていても良い。oおよびpは正の整数を示し、o + p≧2である。)
    で示されるアルミノキサン構造を有するポリアルミノキサン化合物と一般式(II)
    (式中、R3およびR4はそれぞれ独立してハロゲン原子またはハロゲン原子を含有するC1〜C6のアルキル基、C2〜C6のアルケニル基若しくはアリール基の炭化水素基を示し、R3とR4が結合して炭素環を形成していても良い。)
    で示されるスルホンイミド化合物との反応により調製される化合物で、シクロヘキサノンと接触させた際にカルボニル基の13C-NMRのケミカルシフトを低磁場シフトさせ、そのピークが211.8ppmから212.8ppmの間に存在することを特徴とするスルホンイミド変成ポリアルミノキサン化合物からなる固体ルイス酸触媒。
  2. 前記スルホンイミド化合物がビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、ビス(ヘプタフルオロプロパンスルホニル)イミド、ビス(ノナフルオロブタンスルホニル)イミド及びシクロヘキサフルオロプロパン-1,3-ビス(スルホニル)イミドの中から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項1に記載の固体ルイス酸触媒。
  3. 前記スルホンイミド変性ポリアルミノキサン化合物に含まれるアルミニウムに対するスルホンイミド化合物のモル比が、0.2〜1mol/molの範囲にあることを特徴とする請求項1または2に記載の固体ルイス酸触媒。
  4. アルキルアルミニウム化合物の共存下に、一般式(I)
    (式中、RおよびR2はそれぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子またはC1〜C20のアルキル基、C2〜C20のアルケニル基若しくはC6〜C20のアリール基の炭化水素基を表し、R1、R2が炭化水素基の場合にハロゲン原子、水酸基又はC1〜C8の炭化水素基で置換されていても良い。oおよびpは正の整数を示し、o + p≧2である。)
    で示されるアルミノキサン構造を有するポリアルミノキサン化合物と一般式(II)
    (式中、R3、R4はそれぞれ独立してハロゲン原子またはハロゲン原子を含有するC1〜C6のアルキル基、C2〜C6のアルケニル基若しくはアリール基の炭化水素基を示し、R3とR4が結合して炭素環を形成していても良い。)
    で示されるスルホンイミド化合物との反応により調製される化合物で、シクロヘキサノンと接触させた際にカルボニル基の13C-NMRのケミカルシフトを低磁場シフトさせ、そのピークが211.8ppm〜212.8ppmの間に存在することを特徴とするスルホンイミド変成ポリアルミノキサン化合物からなる固体ルイス酸触媒。
  5. 前記アルキルアルミニウム化合物が、一般式(III)
    (式中、R5、R6およびR7はそれぞれ独立してC1〜C20のアルキル基、C2〜C20のアルケニル基、C6〜C20のアリール基などの炭化水素基、水素原子、ハロゲン原子、アルコキシ基またはアリロキシ基を示す。また、R5、R6およびR7の内、最低一つは炭化水素基、アルコキシ基またはアリロキシ基である。)
    で示される化合物である請求項4に記載の固体ルイス酸触媒。
  6. 前記スルホンイミド化合物がビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、ビス(ヘプタフルオロプロパンスルホニル)イミド、ビス(ノナフルオロブタンスルホニル)イミド及びシクロヘキサフルオロプロパン-1,3-ビス(スルホニル)イミドの中から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項4または5に記載の固体ルイス酸触媒。
  7. 前記ポリアルミノキサン化合物とアルキルアルミニウムに由来するアルミニウムに対するスルホンイミド化合物のモル比が、0.2〜1mol/molの範囲にあることを特徴とする請求項4ないし6に記載の固体ルイス酸触媒。
  8. 前記請求項1ないし7のいずれか1項に記載の固体ルイス酸触媒の存在下に、一般式(IV)
    (式中、R8, R9, R10, R11, R12およびR13はそれぞれ独立して水素原子またはC1〜C5のアルキル基、C1〜C5のアルコキシ基、C2〜C5のアルキルカルボニルオキシ基若しくはC2〜C6のアルコキシカルボニル基の炭化水素基、ハロゲン原子を表し、またR8およびR13は結合して環状構造の一部を形成していても良い。)
    で示されるジエン化合物と一般式(V)
    (式中、R14, R15, R16及びR17はそれぞれ独立して水素原子、ホルミル基、カルボキシル基、シアノ基、ニトロ基、C1〜C10アルキル基、C2〜C10のアルケニル基、C6〜C10のアリール基、C1〜C10のアルコキシ基、C2〜C5のアルキルカルボニルオキシ基、C2〜C5のアルカノイル基、C2〜C5のアルコキシカルボニル基、C6〜C10のアリールオキシ基、ハロゲン原子を表し、R14, R15, R16及びR17の少なくとも一つは電子吸引性置換基である。)
    で示されるジエノフィル化合物を反応させることを特徴とする一般式(VI)
    (式中、R8, R9, R10, R11, R12, R13, R14, R15, R16及びR17は前記と同じ。)
    で示されるディールスアルダー付加物の製造方法。
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