JP5264620B2 - 画像形成装置 - Google Patents
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Description
以下、図面を参照して、本発明の第1実施形態について説明する。
図1により、本発明の画像形成装置としての第1実施形態のプリンタPにおける全体構造を説明する。図1は、本発明に係る画像形成装置としての第1実施形態のプリンタPの示す縦断面図である。図2は、第1実施形態における排気部Eの縦断面図である。
筐体Aは、プリンタPの外形を形成し、その内部に、画像形成部D、定着装置B及び排気部Eの構成要素の大部分を内蔵する。
画像形成部Dは、像支持材としての用紙8上に未定着画像を形成する部位である。
定着装置Bは、用紙8を通過させて用紙8上に形成された未定着画像を加熱して用紙8に定着させる装置(部位)である。
排気部Eは、定着装置Bの近傍の空気を吸引し、吸引した空気を筐体Aの外部へ排気させる部位である。
感光ドラム21は、アルミニウム等の帯電性シリンダの外周面に感光層を設けて構成される。コロナ帯電器22は、感光ドラム21の表面を帯電させる。露光装置は、レーザダイオード23と、高速モータ24で回転されるポリゴンミラー25と、レンズ26と、折返しミラー27との組み合わせから構成される。
一方、用紙8に転写されずに感光ドラム21の表面上の残ったトナーは、例えば、ゴムブレードやファーブラシ等で構成されたクリーニング装置37によって感光ドラム21から除去され、再度の画像形成に利用される。上述した各構成要素のうち、ペーパーカセット29及び排紙トレイ36を除く構成要素は、筐体Aの内部に収容されている。
図2に示すように、排気部Eは、排気ダクト40と、吸引ファン41と、第1のフィルタ手段42(42aから42f)と、第2のフィルタ手段43と、入気ダクト44とを備える。
吸引ファン41が駆動されると、入気ダクト44などを介して、筐体Aの外部の空気が排気ダクト40の内部に導入されると共に、定着装置Bの近傍の揮発性物質を含む空気が排気ダクト40の内部に導入される。排気ダクト40の内部において、筐体Aの外部の空気と定着装置Bの近傍の空気とが混合される。これにより、定着装置Bの近傍の空気が冷却されると共に、揮発性物質の濃度が低下する。
第2内壁部42bは、排気ダクト40の水平ダクト部40dの上壁の内面側に設けられている。第2内壁部42bは、水平方向に延びている。
第3内壁部42cは、排気ダクト40の水平ダクト部40dの下壁の内面側に設けられている。第3内壁部42cは、水平方向に延びている。
第3立壁部42fは、第3内壁部42cにおける水平方向の端部(排気口40bから離れる方向の端部)から、上方向に延びている(起立している)。第3立壁部42fは、第2立壁部42eよりも排気口40bに接近した位置において、排気ダクト40の内部空間の断面の一部を上方向に仕切っている(完全には仕切っていない)。
第2のフィルタ手段43には、非極性吸着剤が担持されている。第2のフィルタ手段43によれば、非極性吸着剤の吸着作用により、定着装置Bの近傍から吸引される空気に含まれる揮発性物質のうち、非極性物質を吸着することができる。非極性物質としては、例えば、ヘプテン、ベンゼン、トルエン、スチレン、フェノール、アセトフェノン、メチルメルカプタン等が挙げられる。非極性吸着剤としては、例えば、活性炭、チタニア、活性炭素繊維、多孔質ガラス、多孔質セラミックス、粘土鉱物、疎水性の合成吸着剤等が挙げられる。非極性吸着剤は、それらの中から選択された1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
定着工程時において、定着装置Bの加熱ローラ7は、例えば160℃〜200℃に調温されており、定着装置Bの近傍は、高温となっている。そのため、現像剤の成分であるトナー9の一部が分解され、例えば、シロキサン等の極性物質及びヘプテン等の非極性物質を含む揮発性物質が揮発する。
その後、空気は、排気ダクト40の排気口40bから筐体Aの外部に排出される。
第1実施形態のプリンタPは、排気ダクト40の内部に、極性物質を吸着する極性吸着剤が担持された第1のフィルタ手段42(42aから42f)を備える。そのため、第1実施形態によれば、第1のフィルタ手段42により、揮発性物質に含まれるシロキサン等の極性物質を吸着して、効率的に除去することができる。従って、定着装置Bの近傍に空気に含まれる揮発性物質などの排出量を十分に低減することができる。
そのため、定着装置Bの近傍の揮発性物質を含む空気に、筐体Aの外部の空気を混合させて、揮発性物質を含む空気を冷却することができる。空気の温度が低いほど、揮発性物質の脱着が発生しにくい。従って、極性物質は、第1のフィルタ手段42に担持された極性吸着剤に吸着されやすい。同様に、非極性物質は、第2のフィルタ手段43に担持された非極性吸着剤に吸着されやすい。
また、定着装置Bの近傍の空気における揮発性物質の濃度が低下する。そのため、第1のフィルタ手段42による極性物質の吸着除去性能及び第2のフィルタ手段43による非極性物質の吸着除去性能を向上させることができる。
次に、第2実施形態について説明する。図3は、第2実施形態における排気部E2の縦断面図である。
図3に示すように、第2実施形態における排気部E2は、第1実施形態における排気部Eに比して、第1のフィルタ手段42の配置形態が異なる。
即ち、第2実施形態における排気部E2においては、第1のフィルタ手段42はバルク状(塊状)に構成されている。このバルク状の第1のフィルタ手段42は、バルク状の第2のフィルタ手段43よりも上流側で、排気ダクト40における水平ダクト部40dの内部に配置されている。第1のフィルタ手段42は、排気ダクト40における水平ダクト部40dの断面を完全に仕切るように設けられる。
次に、第3実施形態について説明する。図4は、第3実施形態における排気部E3の縦断面図である。
図4に示すように、第3実施形態における排気部E3は、第2実施形態における排気部E2と比して、第2のフィルタ手段43を設けていない点が異なる。第3実施形態におけるその他の構成は、第2実施形態と同様である。
即ち、第3実施形態においては、第1のフィルタ手段42はバルク状に構成されている。このバルク状の第1のフィルタ手段42のみが、排気ダクト40における水平ダクト部40dの内部に配置されている。
例えば、第1のフィルタ手段42における流通経路45の屈曲形状は、特に制限されない。第1実施形態において、第2のフィルタ手段43は設けられていなくてもよい。
また、本発明の画像形成装置の種類は、特に限定がなく、コピー機、プリンタ、ファクシミリ、又はこれらの複合機などであってもよい。
なお、以下の実施例及び比較例は、ECMA(European Computer Manufactures Association)が作成した規格EMCA 328、エミッション測定室に関する国際規格DIN V ENV 13419−1及びVOC(揮発性有機化合物)分析法に関する国際規格DIN ISO 16000−6に基づく試験方法に基づいて行われた(「RAL−UZ122によるプリント機能付の事務機器へのエコラベル、ブルーエンジェルの授与の枠内におけるハードコピー機器からのエミッションの決定のための試験方法」2006年6月発行のブルーエンジェルマークについての刊行物より)。
京セラミタ株式会社製プリンタ(商品型式FS−1300D)の定着装置を用い、この定着装置の上方に、排気部における排気ダクト40を設置した。この排気ダクト40の内部に、ゼオライト(極性吸着剤)を担持したバルク状の第1のフィルタ手段42、及び吸引ファン41を設置した。第1のフィルタ手段42は、排気ダクト40における水平ダクト部40dの断面を完全に仕切るように設けられる。
なお、実施例1における排気部は、上述した第3実施形態における排気部E3に対応する構成を有するものである。
京セラミタ株式会社製プリンタ(商品型式FS−1300D)の定着装置を用い、この定着装置の上方に、排気部における排気ダクト40を設置した。この排気ダクト40の内部に、ゼオライト(極性吸着剤)を担持したバルク状の第1のフィルタ手段42、活性炭(非極性吸着剤)を担持したバルク状の第2のフィルタ手段43、及び吸引ファン41を設置した。第1のフィルタ手段42は、排気ダクト40における水平ダクト部40dの断面を完全に仕切るように設けられる。第2のフィルタ手段43は、第1のフィルタ手段42の下流側で、排気ダクト40における水平ダクト部40dの断面を完全に仕切るように設けられる。
なお、実施例2に用いた排気部は、上述した第2実施形態における排気部E2に対応する構成を有するものである。
京セラミタ株式会社製プリンタ(商品型式FS−1300D)の定着装置を用い、この定着装置の上方に、排気部における排気ダクト40を設置した。この排気ダクト40の内部に、ゼオライト(極性吸着剤)を担持した第1のフィルタ手段42、活性炭(非極性吸着剤)を担持したバルク状の第2のフィルタ手段43、及び吸引ファン41を設置した。第1のフィルタ手段42は、排気ダクト40の内部に、屈曲した空気の流通経路45を形成するように配置されている。第2のフィルタ手段43は、第1のフィルタ手段42の下流側で、排気ダクト40における水平ダクト部40dの断面を完全に仕切るように設けられる。
なお、実施例3に用いた排気部Eは、上述した第1実施形態における排気部Eに対応する構成を有するものである。
京セラミタ株式会社製プリンタ(商品型式FS−1300D)の定着装置を用い、この定着装置の上方に、排気部における排気ダクト40を設置した。この排気ダクト40の内部に、活性炭(非極性吸着剤)を担持したバルク状の第2のフィルタ手段43、及び吸引ファン41を設置した。第2のフィルタ手段43は、排気ダクト40における水平ダクト部40dの断面を完全に仕切るように設けられる。
京セラミタ株式会社製プリンタ(商品型式FS−1300D)の定着装置を用いた。この定着装置に対しては、実施例1から3及び比較例1とは異なり、排気部を設置しなかった。
この定着装置を、SUS製チャンバー(容積5m3、内面を電解研磨仕上げ)の内部に設置した。その他については、実施例1と同様な条件でVOC排出量を測定した。
Claims (4)
- 筐体と、
像支持材上に未定着画像を形成する画像形成部と、
前記像支持材を通過させて、該像支持材上に形成された未定着画像を加熱して前記像支持材に定着させる定着装置と、
前記定着装置の近傍の空気を前記筐体の外部へ排気させる排気ダクトと、
前記定着装置の近傍の空気を吸引し、吸引した空気を前記排気ダクトの内部に流通させる吸引部材と、
前記排気ダクトの内部に設けられ、極性物質を吸着する極性吸着剤が担持された第1のフィルタ手段と、
前記排気ダクトの内部における前記第1のフィルタ手段よりも上流側に連結され、前記筐体の外部から空気を導入する入気ダクトと、
を備える画像形成装置。 - 前記第1のフィルタ手段は、前記排気ダクトの内部に、屈曲した空気の流通経路を形成するように配置される
請求項1に記載の画像形成装置。 - 前記排気ダクトの内部に設けられ、非極性物質を吸着する非極性吸着剤が担持された第2のフィルタ手段を更に備える
請求項1又は2に記載の画像形成装置。 - 前記定着装置は、対向する加熱ローラ及び加圧ローラを有し、前記像支持材を該加熱ローラと該加圧ローラとの間で挟持するように搬送させることにより前記像支持材に未定着画像を定着させるように構成されると共に、前記加熱ローラの周面に剥離剤を塗布する剥離剤塗布手段を有する
請求項1から3のいずれかに記載の画像形成装置。
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