JP5262320B2 - 組み立て式コンテナ - Google Patents
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Description
また、近年の物流システムの進展あるいは物品の輸送環境の変化等により、種々雑多な様々な物品が汎用の組み立て式コンテナに収容されて搬送あるいは保管されており、これに伴って様々な用途の様々な構成の様々な種類の組み立て式コンテナが提供されている。この種のコンテナにおいては、通常、軽量で頑丈で安価なものが要望されるが、最近では、振動や揺れを大幅に吸収できる精密機器用のコンテナや、微細なゴミや粉塵も排除した状態で物品を搬送できる半導体デバイス材料用のコンテナ等、耐振性能や防塵性能等の特定の特性に優れた高性能な組み立て式コンテナも開発され利用されている(例えば特許文献3参照)。
図1は、本発明の一実施形態に係る組み立て式コンテナの構成を示す分解斜視図であり、図2は、図1に示した組み立て式コンテナの第1の側板の構成を示す斜視図であり、図3は、図1に示した組み立て式コンテナの第2の側板の構成を示す斜視図であり、図4は、図2に示した第1の側板が第1の枠部に沿って立設している状態を示す図であり、図5は、図2に示した第1の側板と図3に示した第2の側板との設置状態を説明するための図であり、図6は、図1に示した組み立て式コンテナの第1の側板と第2の側板との係止機構を示す図であって、図6(A)は上面図であり、図6(B)は側面図である。
本実施形態に例示する組み立て式コンテナは、特定の物を被収容対象とするものではなく任意の物を収容可能なコンテナであり、例えば、食品や医薬品等あるいはそれらの容器等を収容してもよいし、あるいはまた、工業製品の部品等の収容に用いてもよい。
下枠200は、後述する第1の側板410が立設される位置に沿って設置される第1の枠部210と、後述する第2の側板420が立設される位置に沿って設置される第2の枠部220とを有する。
第1の枠部210及び第2の枠部220は、各々2枚の第1の側板410及び第2の側板420をパレット100上に折り込んだ時の高さ、すなわち、側板4枚分の板厚に相当する高さを有する。
なお、下枠200の材質は、金属や樹脂が好ましく、金属がより好ましい。
第2の側板420が抜け防止ピン427を抜け防止ピン挿入孔227に挿入させて第2の枠部220に沿って立設され、さらに、後述するプレート挟持機構430により、コンテナ1の4箇所の上方角部において隣接する第1の側板410と第2の側板420とが順次離脱不能に係合されることにより、4枚の第1の側板410と第2の側板420とは、相互に離脱不能に結合されるとともに、第1の枠部210及び第2の枠部220から、すなわちパレット100から、上方向に抜けない状態とされる。
一対の第1の側板410は、矩形のパレット100の一方の対辺上に相互に対向するように配置され、一対の第2の側板420は、パレット100の他方の対辺上に同じく相互に対向するように、また、第1の側板410の両側端を連結するように配置される。
その後、第1の側板410を、前述したように側板位置規定用ピン415を第1の枠部210の溝215に落とし込むことにより装着した後、あるいは、第1の側板410をそのように装着する前に、第2の側板420のバンド428を引き起こす等して第2の側板420を第2の枠部220に沿うようにパレット100上に垂直に立設する。その結果、第2の側板420の下枠部に設けられた抜け防止ピン427は第2の枠部220に設けられた抜け防止ピン挿入孔227に挿入され、これにより、第2の側板420は第2の枠部220に対して上方に抜けない状態に設置されることになる。
そしてその結果、パレット100上に立設された第1の側板410と第2の側板420とは、その4箇所の角部において、隣接する第1の側板410と第2の側板420とが離脱不能に係合される。
その結果、その状態で第2の側板420を内側に傾倒させることにより、係合ピン424は係合ピン嵌合孔414から離脱して、第1の側板410と第2の側板420との上部角部での係合状態も解除され、第1の側板410及び第2の側板420は離脱あるいは折り畳み可能な状態となる。
このようにしてプレート挟持機構430により、第2の側板420と第1の側板410の立設状態及び折り込み状態が切り替えられる。
蓋部材500も、第1の側板410、第2の側板420及び床板300と同様に、例えばプラスチック段ボール、金属板、合板、繊維板等により構成される。
蓋部材500の上面には、物品を収容した状態で、あるいは、折り畳まれた状態で、コンテナ1を順次段積み可能なように、係止凸部510が形成されている。係止凸部510は、パレット100の下面の図示せぬ係止凹部に係合するような配置、形状に形成される。
このような組み立て式コンテナ1を使用する、すなわち所望の物品を収容する場合には、まず、対向する2枚の第1の側板410を第1の枠部210に沿って立設する。第1の側板410はパレット100上に折り込まれているので、その上部を支持して下縁が回転軸となるように持ち上げることにより、第1の側板410は立設状態となる。
対向する2枚の第2の側板420をパレット100上に折り込んだら、第1の側板410についてもこれをパレット100上に折り込むことが可能となる。その結果、組み立て式コンテナ1は、4枚の側板をパレット100上に折り込んだ状態となり、小さい容積での保管や回送が可能となる。
また、第1の側板410を抜いた後は、第2の側板420の側板位置規定用ピン425を押さえていた第1の側板410の側板位置規定用ピン415が除去された状態なので、第2の側板420も同様に上方に抜き取ることができる。
すなわち、組み立て式コンテナ1は、このような簡単な方法により第1の側板410及び第2の側板420の係合状態を解除し、分解することができ、その結果、側板の交換や清掃、洗浄等を簡単に行うことができる。
また、通常の組み立て方法は、第1の側板410及び第2の側板420をパレット100上に折り込むあるいは立設するだけであり、各側板はパレットとつながった状態で組み立て等が行われる。従って、側板を分離することによる損傷や紛失を防ぐことができる。 一方で、側板を分離したい時には、側板が折り込んである状態から各側板を順次上方に抜き出せばよい。従って、必要な時には簡単な方法により分離することも可能である。
例えば、前述したプレート挟持機構430は、単に回転式側板係止板431を回転させることにより、回転式側板係止板431の係合溝433に係合ピン424を係合させる、あるいは、それを解除するものであり、その係合状態は回転式側板係止板431の自重により維持するものであった。しかしながら、コンテナの傾斜や振動等により回転式側板係止板431が意図しない回転を行い、係合溝433と係合ピン424の係合状態が意図しないところ、例えば物品の搬送途中等で解除されることを防止することは有効である。そのために、回転式側板係止板431の回転を防止する機構を設ける構成としてもよい。
図7は、回転式側板係止板431の板装着ピン432が配置されて入る側の端部に、回転式側板係止板431が容易に回転しないように、回転止め具440を設けた構成である。回転止め具440は、回転止め板441と、それを回転可能に第2の側板420に装着するピン442とを有する。回転止め板441は、ピン442を回転軸として回転可能に形成された板状部材であって、ピン442を中心として周辺までの距離が非対称な特定の平面形状の部材である。回転止め具440においては、回転止め板441を、ピン442からの距離が長い特定の辺が回転式側板係止板431の端辺と接触した状態となる姿勢に配置することにより、図7に示すように、回転式側板係止板431と回転止め板441とがともに回転不能な状態となるものである。回転式側板係止板431を回転させる時には、回転止め板441を上方に抜いて回転させる等、回転止め板441を特定の方向に移動回転させることにより、回転式側板係止板431の回転防止状態が解除され、回転式側板係止板431の回転が可能となる。
このような回転止め具440を設置することにより、回転式側板係止板431が意図せずに回転して第1の側板410と第2の側板420の係合状態が解除される等の事故を防止することができる。
プレート挟持機構430の構成をこのようなスプリング435を有する構成とすることによっても、回転式側板係止板431が意図せずに回転して第1の側板410と第2の側板420の係合状態が解除される等の事故を防止することができる。
なお、第1の側板410と第2の側板420を係合設置する場合、あるいは、係合を解消して離脱あるいは折り畳みする場合は、スプリング435のバネ力に抗して回転式側板係止板431を上方に移動させて係合溝433と係合ピン424との係合を解消し、第1の側板410と第2の側板420との係合あるいは離脱を行うこととなる。
100…パレット
110…リフト用孔
200…下枠
210…第1の枠部
212…段差部
215…溝
220…第2の枠部
227…抜け防止ピン挿入孔
300…床板
410…第1の側板
413…係合プレート
414…係合ピン嵌合孔
415…側板位置規定用ピン
420…第2の側板
424…係合ピン
425…側板位置規定用ピン
427…抜け防止ピン
428…バンド
430…プレート挟持機構
431…回転式側板係止板
432…板装着ピン
433…係合溝
434…スペーサ
435…スプリング
440…回転止め具
441…回転止め板
442…ピン
500…蓋部材
510…係止凸部
Claims (4)
- パレットと、前記パレット上に対向して立設される2枚の第1の側板と、前記パレット上に対向して立設され前記2枚の第1の側板の両側辺部を連結するように当該第1の側板に略垂直に立設される2枚の第2の側板とを有する組み立て式コンテナであって、
前記第1の側板は、
前記第1の側板及び前記第2の側板が前記パレット上に立設された状態において前記第2の側板の外面に沿って配置されるように当該第1の側板の両辺部から各々当該第1の側板に略垂直に突出した係合プレートと、
前記係合プレートに設けられた開孔である係合ピン嵌合孔とを有し、
前記第2の側板は、
外面から略垂直に突出し、前記第1の側板及び前記第2の側板が前記パレット上に立設された状態において前記第1の側板の前記係合ピン嵌合孔に挿通する係合ピンと、
当該第2の側板の外面との間に前記第1の側板の前記係合プレートが介在可能な間隙を保持して当該第2の側板の外面に沿って回転可能な板状部材であって、前記係合ピンの位置において姿勢が維持可能な回転式側板係止板と、
前記回転式側板係止板に前記係合ピンの位置の方向に回転力を作用させるスプリングとを有する
組み立て式コンテナ。 - 前記回転式側板係止板は、前記係合ピンが係合する係合溝を有することを特徴とする請求項1に記載の組み立て式コンテナ。
- 前記第2の側板は、前記回転式側板係止板の回転を抑止し、当該回転式側板係止板を前記係合ピンの位置に維持する回転止め具をさらに有することを特徴とする請求項1又は2に記載の組み立て式コンテナ。
- 前記第1の側板は、下縁両側に、下縁を延長する方向に突出した側板位置規定用ピンを有し、
前記第2の側板は、下縁両側に、下縁を延長する方向に突出した側板位置規定用ピンを有し、
当該組み立て式コンテナは、前記パレットの上面の周縁に沿って設置される部材であって、前記第1の側板及び前記第2の側板の位置を規定するとともに、当該第1の側板及び当該第2の側板を立設あるいは折り込むための支持部材である下枠をさらに有し、
前記下枠は、前記第1の側板が立設される位置に沿って設置される第1の枠部と、前記第2の側板が立設される位置に沿って設置される第2の枠部とを有し、
前記第1の枠部の両端部には、前記第1の側板の下縁両端部に設けられた前記側板位置規定用ピンが落とし込まれる溝が形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の組み立て式コンテナ。
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