JP5256002B2 - フォトレジスト現像排水の排水処理システム - Google Patents

フォトレジスト現像排水の排水処理システム Download PDF

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Description

本発明はフォトレジスト現像排水の排水処理システムに関する。
従来、LSI製造等の分野では、高精細なパターンを形成する方法として、基材上に塗布したフォトレジスト層にパターン露光を行い、露光後、フォトレジストを現像し、さらにエッチングが行われたり、フォトレジストの露光によって目的とするパターンを直接形成する等のフォトリソグラフィによるパターン成形体の製造が行われている。
フォトリソグラフィには、耐熱性及び耐薬品性の観点で優れた性質を有することから、界面活性剤等の用途に有機フッ素化合物が用いられてきた。有機フッ素化合物は、化学的に安定な物質であるが故に、微生物によって分解され難い。例えば、パーフルオロオクタンスルホン酸(PFOS)、パーフルオロアルキルスルホン酸(PFAS)、パーフルオロオクタン酸(PFOA)等の有機フッ素化合物は、生態系での分解が進まないことから、環境への残留性が問題となっており、有機フッ素化合物を分解処理して無害化することが望まれている。
一般に、排水中の有機物を除去する方法として、フェントン試薬を用いる方法、オゾンを用いる方法、過酸化水素と紫外線を用いる方法等が挙げられる。しかし、これらの処理方法は酸化能力が低いため、化学的に安定な有機フッ素化合物を有効に分解処理することができない。また、有機フッ素化合物は化学的に安定なため、焼却により熱分解するには約1000℃以上の高温を必要とする。また、例えば、水中の有機物を除去して水を浄化する方法として、イオン交換体や活性炭等による吸着除去方法がある(例えば、特許文献1)。さらに、特許文献1では、イオン交換体で吸着除去した有機物質を超臨界条件下で、酸化分解する方法が提案されている。かかる酸化分解では、従来の排水処理方法では分解・除去できなかった難分解性の有機物を分解処理することができる。
特開2006−6997号公報
しかしながら、フォトレジスト現像排水には、フォトリソグラフィの工程で使用される他の薬剤、例えば、現像液として使用される水酸化テトラメチルアンモニウム(TMAH)等やコリン等の水酸化テトラアルキルアンモニウム(TAAH)等がテトラアルキルアンモニウム(TAA)イオンとして含まれていることが多い。加えて、フォトレジスト現像排水中の有機フッ素化合物の濃度は数μg/L〜数百μg/Lという低濃度である。このため、単にフォトレジスト現像排水をイオン交換体に接触させると、有機フッ素化合物の除去効率が低いという問題がある。
そこで本発明は、フォトレジスト現像排水中の有機フッ素化合物を効率的に除去できるフォトレジスト現像排水の排水処理システムを目的とする。
本発明のフォトレジスト現像排水の排水処理システムは、有機フッ素化合物及び水酸化テトラアルキルアンモニウムを含むフォトレジスト現像排水の前記水酸化テトラアルキルアンモニウムを除去する前処理装置と、アニオン交換体を含むイオン交換体充填され、前記有機フッ素化合物を除去するアニオン交換塔と、前記前処理装置で処理した前記水酸化テトラアルキルアンモニウムが除去された水を前記アニオン交換塔に流す手段とを有することを特徴とする。前記前処理装置は、電気透析装置であってもよく、カチオン交換体を含むイオン交換体を充填したカチオン交換塔であってもよい。さらに、前記アニオン交換塔に再生液を流す手段と、前記アニオン交換塔を流通した再生液を分解処理する分解装置とを有することが好ましく、前記分解装置は、再生液を超臨界状態にする超臨界水酸化装置であることがより好ましい。
本発明のフォトレジスト現像排水の排水処理システムによれば、フォトレジスト現像排水中の有機フッ素化合物を効率的に除去できる。
以下、本発明の排水処理システムについて例を挙げて説明するが、本実施形態に限定されるものではない。
(第一の実施形態)
本発明の第一の実施形態について、図1を用いて説明する。図1は、第一の実施形態にかかるフォトレジスト現像排水の排水処理システム(以下、単に排水処理システムということがある)10の模式図である。図1に示すように、排水処理システム10は、前処理装置である電気透析装置20と、アニオン交換塔30とを有する。
電気透析装置20には、配管203と配管205と配管213と配管215とが接続されている。配管203は、脱塩水用ポンプ204を介して脱塩水槽202と接続されている。脱塩水槽202には、配管205が接続されている。こうして、電気透析装置20と、配管203、205と、脱塩水用ポンプ204と、脱塩水槽202とで脱塩水循環ライン206が構成されている。脱塩水槽202には、排水供給ライン21と前処理水流出ライン23とが接続されている。排水供給ライン21は、図示されない排水供給源と接続されている。前処理水流出ライン23は、バルブ22を介してアニオン交換塔30と接続されている。配管213は、濃縮水用ポンプ214を介して濃縮水槽210と接続されている。濃縮水槽210には、配管215が接続されている。こうして、電気透析装置20と、配管213、215と、濃縮水用ポンプ214と、濃縮水槽210とで濃縮水循環ライン216が構成されている。濃縮水槽210には、濃縮水排水ライン217が接続され、濃縮水排水ライン217は、図示されない濃縮水排水口と接続されている。
前処理水流出ライン23には、バルブ22が設けられ、アニオン交換塔30とバルブ22との間の位置に再生液供給ライン41が接続されている。再生液供給ライン41は再生液槽40と接続され、再生液供給ライン41には再生用ポンプ42が設けられている。アニオン交換塔30には第一処理水流出ライン31が接続され、第一処理水流出ライン31は図示されない第一排水口と接続されている。第一処理水流出ライン31には、バルブ32が設けられ、アニオン交換塔30とバルブ32との間の位置に再生廃液流入ライン101が接続されている。再生廃液流入ライン101にはバルブ102が設けられ、再生廃液流入ライン101は分解装置100と接続されている。分解装置100は、第二処理水流出ライン103により図示されない第二排水口と接続されている。「前記前処理装置で処理した水を前記アニオン交換塔に流す手段」は、前処理水流出ライン23と、バルブ22と、脱塩水槽202とで構成されている。「アニオン交換塔に再生液を流す手段」は、前処理水流出ライン23と、再生液槽40と、再生液供給ライン41と、再生用ポンプ42とで構成されている。
電気透析装置20は、公知の装置を使用することができる。例えば、対向して配置された陰極と陽極との間に、陰極側に配置されたカチオン交換膜と陽極側に配置されたアニオン交換膜とで区画された脱塩室が設けられ、該脱塩室の両側に濃縮室が設けられたものが挙げられる。電気分解装置20では、陰極と陽極とに直流電圧を印加することにより、脱塩室内を流通する水に含まれるイオン成分を対極側に引き寄せ、カチオン交換膜又はアニオン交換膜を透過させて、イオン成分を濃縮室に移動することができる。
アニオン交換塔30には、アニオン交換体を含むイオン交換体が充填されている。アニオン交換塔30に充填するイオン交換体は、例えば、イオン交換樹脂、イオン交換繊維、モノリス状多孔質イオン交換体等を用いることができる。この内、最も汎用的なイオン交換樹脂を用いることが好ましい。
アニオン交換体としては、フォトレジスト現像排水に含まれるPFOS、PFAS、PFOA等の有機フッ素化合物を除去できるものであり、強塩基性アニオン交換体、弱塩基性アニオン交換体等を挙げることができる。アニオン交換体としては、例えば、アニオン交換樹脂であるアンバーライト(商品名、ローム・アンド・ハース社製)を挙げることができる。
アニオン交換体は、再生液の種類の観点からは特に限定されず、水酸化ナトリウム等のアルカリ性水溶液により再生するアニオン交換体であってもよいし、熱水により再生できるものであってもよい。一般に、アニオン交換体の再生は水酸化ナトリウム等のアルカリ性水溶液を用いるが、後述する超臨界水酸化処理により再生廃液を処理する場合、アルカリ性水溶液による超臨界水酸化装置の腐食が懸念される。このため、超臨界水酸化装置の構成部材の材料選定、運転条件の緩和等を行う必要が生じる。また、再生廃液を中和した場合には、超臨界水酸化装置内での塩析出による閉塞の懸念がある。このように、再生液にアルカリ性水溶液を用いることで、装置設計や運転条件が制限されるため、熱水で再生できるアニオン交換体であれば好ましいが、これに限られない。
アニオン交換塔30のイオン交換体の充填形態は、フォトレジスト現像排水の水質等を勘案して決定することができ、アニオン交換体を単独で充填した単床形態、カチオン交換体とアニオン交換体とを混合して充填した混床形態、カチオン交換体の充填層とアニオン交換体の充填層とを鉛直方向に積層した複床形態等を挙げることができる。中でも、フォトレジスト現像排水中の有機フッ素化合物を効率的に除去する観点から、アニオン交換体の単床形態が好ましい。なお、カチオン交換体とアニオン交換体との混床形態、または、複床形態とする場合には、アニオン交換塔30に充填するイオン交換体中のアニオン交換体の割合を50体積%以上100体積%未満とすることが好ましい。
アニオン交換塔30に充填するカチオン交換体は、フォトレジスト現像排水の水質等を勘案して決定することができ、強酸性カチオン交換体、弱酸性カチオン交換体を挙げることができる。カチオン交換体としては、例えば、カチオン交換樹脂であるアンバーライト(商品名、ローム・アンド・ハース社製)を挙げることができる。
分解装置100としては、例えば、超臨界水酸化装置、焼却装置等が挙げられる。この内、比較的低温での処理が行え、昇温のための環境負荷が小さい超臨界水酸化装置を用いることが好ましい。超臨界水酸化装置とは、超臨界水の高い反応性を利用して有機物を酸化分解する装置である。分解装置100としての超臨界水酸化装置について、図2を用いて説明する。図2に示すように、分解装置100は、反応器120と、冷却器130と減圧器140とを有している。反応器120には、配管111と酸化剤供給ライン113とが接続されている。配管111は高圧ポンプ110を介して再生廃液流入ライン101と接続され、酸化剤供給ライン113は酸化剤用ポンプ114を介して酸化剤供給源112と接続されている。反応器120は、配管121により冷却器130と接続されている。冷却器130は、配管131により減圧器140と接続されている。減圧器140には、第二処理水流出ライン103が接続されている。
反応器120は、耐熱性と耐圧性を備える容器の外周部に、加熱用のヒーター等が設けられたもの(バッチ型)が挙げられる。あるいは、円筒状の配管やコイル状のチューブの外周部に加熱用のヒーター等が設けられたもの(連続型)が挙げられる。バッチ型では、フォトレジスト現像排水の処理量の増加に応じて、反応器120を大型化する必要がある。このため、大量のフォトレジスト現像排水を効率的に処理する観点から、反応器120は連続型を用いることが好ましい。
冷却器130は、反応器120で超臨界状態とするために高温(374℃以上)にした水を任意の温度に冷却し、液体にできるものであれば特に限定されず、公知の熱交換器等を用いることができる。
減圧器140としては、反応器120で超臨界状態とするために高圧(22MPa以上)にした水を任意の圧力に減圧できるものであれば特に限定されず、バルブ式、キャピラリー式等を用いることができる。
排水処理システム10を用いたフォトレジスト現像排水の処理方法について、分解装置100に超臨界水酸化装置を用いた場合を例にして、図1、2を用いて説明する。まず、バルブ22、32、102を閉、脱塩水用ポンプ204、濃縮水用ポンプ214を起動、再生用ポンプ42、加圧用ポンプ110、酸化剤用ポンプ114を停止する。排水供給源からフォトレジスト現像排水を脱塩水槽202に供給する。次いで、濃縮水槽210にもフォトレジスト現像排水を濃縮水として貯槽しておき、濃縮水槽210内の濃縮水を配管213を経由させて電気透析装置20の濃縮室に供給し、該濃縮室を流通した濃縮水を配管215により濃縮水槽210に戻して循環する。電気透析装置20の陰極と陽極との間に直流電圧を印加する。脱塩水槽202の水を配管203を経由させ、電気透析装置20の脱塩室に供給し、該脱塩室を流通した水を配管205により脱塩水槽202に戻して循環する。
電気透析装置20に流入したフォトレジスト現像排水では、TAAHがカチオン成分としてのTAAイオンと、陰イオンとしてのOHに解離しているため、TAAイオンは対極である陰極に引き寄せられ、カチオン交換膜を透過して濃縮室に移動し濃縮水に取り込まれる。一方、OHは対極である陽極側に引き寄せられ、アニオン交換膜を透過して濃縮室に移動し濃縮水に取り込まれる。このように、脱塩水槽202に貯留されたフォトレジスト現像排水は、主にTAAイオン等のカチオン成分と、OHとが除去される。一方、フォトレジスト現像排水の有機フッ素化合物は、分子量が大きくアニオン交換膜を透過しにくいため電気透析装置20の濃縮室に移動せず、脱塩水循環ライン206内を循環する。こうして、脱塩水槽202内のフォトレジスト現像排水は、TAAHが除去され、TAAH/有機フッ素化合物(質量比)が低減された前処理水となる(前処理工程)。
任意の期間、前処理工程を行った後、バルブ22、32を開、バルブ102を閉、脱塩水用ポンプ204、濃縮水用ポンプ214、再生用ポンプ42、加圧ポンプ110、酸化剤用ポンプ114を停止した状態で、脱塩水槽202中の前処理水を前処理水流出ライン23からアニオン交換塔30に流す。アニオン交換塔30に流入した前処理水は、アニオン交換塔30に充填されたアニオン交換体内を拡散しながら流通し、第一処理水流出ライン31から流出する。この間、前処理水中の有機フッ素化合物はアニオン交換体と接触して水中で解離し、イオン化している有機フッ素化合物イオンとなる。そして、アニオン成分である有機フッ素化合物イオンは、アニオン交換体に吸着され前処理水から除去される。こうして、前処理水は、有機フッ素化合物が除去された第一処理水となって、第一処理水流出ライン31を経由して、第一排水口へと流される(排水浄化工程)。
任意の期間、上述の排水浄化工程を行った後、バルブ102を開、バルブ22、32を閉とする。そして、脱塩水用ポンプ204、濃縮水用ポンプ214を停止、再生用ポンプ42、加圧ポンプ110、酸化剤用ポンプ114を起動し、再生液槽40内の再生液を再生液供給ライン41から前処理水流出ライン23を経由させ、アニオン交換塔30に流す。アニオン交換塔30に流入した再生液は、アニオン交換塔30内に充填されたアニオン交換体内を拡散しながら流通する。この間、アニオン交換体に吸着された有機フッ素化合物イオンが脱着し、再生液に取り込まれる。そして、有機フッ素化合物イオンを取り込んだ再生液(再生廃液)は、アニオン交換塔30から第一処理水流出ライン31に流出する(再生工程)。
次いで、再生廃液は、第一処理水排出ライン31、再生廃液流入ライン101を順に経由して分解装置100に流入する。分解装置100に流入した再生廃液は、加圧ポンプ110により任意の圧力に加圧されて配管111を経由して反応器120に流入する。加えて、酸化剤用ポンプ114により、酸化剤槽112内の酸化剤を酸化剤供給ライン113から反応器120に供給する。次いで、反応器120内を任意の温度に昇温し、反応器内の再生廃液の水を超臨界状態とする。このように、酸化剤の存在下で再生廃液を超臨界状態とすると、再生廃液に含まれている有機フッ素化合物は、超臨界水中での酸化作用によりフッ酸、二酸化炭素、水等に酸化分解され、無害化する(超臨界水酸化処理)。有機フッ素化合物イオンが酸化分解された再生廃液は、冷却器130で任意の温度に冷却され液化された後、減圧器140で任意の圧力に調節される。こうして、再生廃液は、無害化されて、二酸化炭素等の排ガスと、フッ酸とを含む第二処理水となり、第二処理水流出ラインから第二排水口へ流される(再生液浄化工程)。
フォトレジスト現像排水は、フォトリソグラフィの工程から排出される水全般を意味し、有機フッ素化合物、及び、TAAHを含有するものである。フォトレジスト現像排水中の有機フッ素化合物としては、例えば、PFOS、PFAS、PFOA等が挙げられる。フォトレジスト現像排水中の有機フッ素化合物の濃度は特に限定されないが、例えば、0.1〜1000μg/Lであることが好ましい。上記範囲内であれば、本発明の効果が顕著に表れるためである。
加えて、フォトレジスト現像排水に含まれるTAAHとしては、例えば、TMAH、水酸化テトラエチルアンモニウム、水酸化テトラプロピルアンモニウム、水酸化テトラブチルアンモニウム、水酸化メチルトリエチルアンモニウム、水酸化トリメチルエチルアンモニウム、水酸化ジメチルジエチルアンモニウム、水酸化トリメチル(2−ヒドロキシエチル)アンモニウム(即ち、コリン)、水酸化トリエチル(2−ヒドロキシエチル)アンモニウム、水酸化ジメチルジ(2−ヒドロキシエチル)アンモニウム、水酸化ジエチルジ(2−ヒドロキシエチル)アンモニウム、水酸化メチルトリ(2−ヒドロキシエチル)アンモニウム、水酸化エチルトリ(2−ヒドロキシエチル)アンモニウム、水酸化テトラ(2−ヒドロキシエチル)アンモニウム等が挙げられる。フォトレジスト現像排水中のTAAH濃度は特に限定されないが、例えば、500〜20000mg/Lであることが好ましい。フォトレジスト現像排水中のTAAH濃度が上記範囲内であると、本発明の効果が顕著に表れるためである。
前処理水中のTAAH/有機フッ素化合物(質量比)は、アニオン交換塔30に充填したアニオン交換体の種類に応じて決定することができる。例えば、TAAH/有機フッ素化合物(質量比)は、10000/1以下とすることが好ましく、1000/1以下とすることがより好ましく、100/1以下とすることがさらに好ましい。前処理水におけるTAAHの有機フッ素化合物に対する相対濃度を低減することで、アニオン交換塔30での有機フッ素化合物の除去効率の向上が図れるためである。
前処理水中の有機フッ素化合物濃度は、アニオン交換塔30に充填したアニオン交換体の種類に応じて決定することができ、例えば、0.1〜1000μg/Lであることが好ましい。上記範囲内であれば、アニオン交換塔30での有機フッ素化合物の除去が良好に行えるためである。
前処理水中のTAAH濃度は、排水処理システム10に要求される処理水量や、アニオン交換塔30の能力等を勘案して決定することができ、例えば、500mg/L未満とすることが好ましく、200mg/L未満とすることがより好ましい。前処理水中のTAAHを可及的に除去することで、アニオン交換塔30による有機フッ素化合物の除去効率の低下防止が図れるためである。
アニオン交換塔30への前処理水の通液量は、前処理水中の有機フッ素化合物濃度や、アニオン交換塔30に充填したイオン交換体の種類を勘案して決定することができる。アニオン交換塔30への通液量は空間速度(SV)で表され、SVの単位は、イオン交換体の単位体積(L)に対して1時間に流通させる流量(L)であるL/L・h−1で表される(以降において同じ)。例えば、本実施形態ではSV=5〜200L/L・h−1の範囲で決定することが好ましい。SVが高すぎると、前処理水中の有機フッ素化合物の除去が不十分となるおそれがあり、SVが低すぎると排水処理システム10の処理能力が低下するためである。
再生液はアニオン交換塔30に充填したアニオン交換体の種類に応じて決定することができ、例えば、水酸化ナトリウム水溶液や水酸化カリウム水溶液等のアルカリ性水溶液、熱水等が挙げられる。再生液として、例えば、水酸化ナトリウム水溶液を用いる場合には、再生液の水酸化ナトリウム濃度は0.1〜10質量%が好ましい。0.1質量%以上であれば、アニオン交換体を十分に再生でき、10質量%以下であれば、効率的な再生が可能で経済的に有利なためである。
酸化剤は、超臨界水酸化反応において、再生廃液に含まれる有機フッ素化合物を酸化分解できるものを選択でき、例えば、過酸化水素、空気、酸素等が挙げられる。酸化剤の添加量は、再生廃液中の有機フッ素化合物濃度や溶存酸素濃度を勘案して決定することができる。例えば、再生廃液中の酸化剤濃度は、再生廃液中の有機フッ素化合物が完全に二酸化炭素、水、フッ酸に酸化分解するのに必要な酸化剤量の1〜2倍量とすることが好ましく、1〜1.5倍量とすることがより好ましい。
超臨界水酸化処理の条件は、水を超臨界状態とする温度、圧力条件である。超臨界水酸化処理の温度条件は、374℃以上であり、400〜650℃が好ましい。また、超臨界水酸化処理の圧力条件は、22MPa以上であり、22〜40MPaが好ましい。
再生廃液の反応器120内での滞留時間は、再生廃液中の有機フッ素化合物濃度等を勘案して決定することができ、例えば、1秒〜60分の範囲で決定することが好ましい。上記範囲内であれば、有機フッ素化合物の酸化分解を十分に行うことができるためである。
上述のとおり、本実施形態の排水処理システムは、前処理装置である電気透析装置を有するため、電気透析装置によりフォトレジスト現像排水中のTAAHを除去し、TAAH/有機フッ素化合物(質量比)を低減した前処理水をアニオン交換塔で処理することができる。この結果、前処理水に残存する有機フッ素化合物を良好に除去することができる。フォトレジスト現像排水中では、TAAHがTAAイオンとOHとに解離し、OH濃度が高くなっている。このため、フォトレジスト現像排水中のTAAHを除去せずにアニオン交換塔に通液すると、フォトレジスト現像排水中で解離したOHがアニオン交換体に吸着され、有機フッ素化合物イオンのアニオン交換体への吸着が阻害される。有機フッ素化合物イオンのアニオン交換体への吸着阻害は、TAAH/有機フッ素化合物(質量比)が大きければ大きいほど顕著となる。そこで、アニオン交換塔の前段で、TAAイオン及びOHを除去してTAAH/有機フッ素化合物(質量比)を低減し、有機フッ素化合物イオンのアニオン交換体への吸着阻害を低減することで、アニオン交換塔でフォトレジスト現像排水中の有機フッ素化合物を効率的に除去することができる。
本実施形態の排水処理システムは、アニオン交換塔に再生液を流す手段を有することで、アニオン交換体を再生して、繰り返し排水浄化工程が行える。加えて、本実施形態の排水処理システムは、分解装置を有するため、再生廃液中の有機フッ素化合物を分解処理して無害化することができる。さらに、分解装置として超臨界水酸化装置を用いることで、再生廃液の焼却に比べて低いエネルギーで有機フッ素化合物を無害化できるため、低ランニングコストでフォトレジスト現像排水の処理を行うことができる。
参考例
参考例について、図3を用いて説明する。図3は、第二の実施形態にかかる排水処理システム200の模式図である。図3に示すように、排水処理システム200は、前処理装置である膜分離装置220と、アニオン交換塔30とを有する。
膜分離装置220は、排水供給ライン21によりフォトレジスト現像排水の供給源(不図示)と接続されている。膜分離装置220の透過水側には透過水流出ライン221が接続され、透過水流出ライン221は図示されない透過水排水口と接続されている。膜分離装置220の濃縮水側は、前処理水流出ライン23が接続によりアニオン交換塔30と接続されている。前処理水流出ライン23には、バルブ22が設けられ、アニオン交換塔30とバルブ22との間の位置に再生液供給ライン41が接続されている。再生液供給ライン41は再生液槽40と接続され、再生液供給ライン41には再生用ポンプ42が設けられている。アニオン交換塔30には第一処理水流出ライン31が接続され、第一処理水流出ライン31は図示されない第一排水口と接続されている。第一処理水流出ライン31には、バルブ32が設けられ、アニオン交換塔30とバルブ32との間の位置に再生廃液流入ライン101が接続されている。再生廃液流入ライン101にはバルブ102が設けられ、再生廃液流入ライン101は分解装置100と接続されている。分解装置100は、第二処理水流出ライン103により図示されない第二排水口と接続されている。「前記前処理装置で処理した水を前記アニオン交換塔に流す手段」は、前処理水流出ライン23と、バルブ22とで構成されている。「アニオン交換塔に再生液を流す手段」は、前処理水流出ライン23と、再生液槽40と、再生液供給ライン41と、再生用ポンプ42とで構成されている。
膜分離装置220は、フォトレジスト現像排水を分離膜に接触させ、分離膜を透過しない成分を濃縮水側に除去し、分離膜を透過した透過水を前処理水として得る装置である。膜分離装置に20における分離膜の分離性能は、TAAHを透過し、有機フッ素化合物を透過せずに濃縮水側に分離できるものである。例えば、NaCl除去率が50〜98%の分離膜を選択することが好ましい。
分離膜の種類は特に限定されず、例えば逆浸透膜(RO膜)、ナノろ過膜(NF膜)、精密ろ過膜(MF膜)、限外ろ過膜(UF膜)等が挙げられ、中でもNF膜が好ましい。分離膜の材質は特に限定されず、天然高分子である酢酸セルロース系非対称膜、合成高分子系複合膜等が挙げられる。合成高分子系複合膜としては、スキン層の素材が、ポリアミド系、芳香族ポリアミド系素材を含むものが挙げられる。分離膜の形態は特に限定されず、例えばスパイラル型、平膜型、中空糸型を挙げることができる。
排水処理システム200を用いたフォトレジスト現像排水の処理方法について、分解装置100に超臨界水酸化装置を用いた場合を例にして、図2、3を用いて説明する。まず、バルブ22、32を開、バルブ102を閉、再生用ポンプ42、加圧用ポンプ110、酸化剤用ポンプ114を停止とする。次いで、フォトレジスト現像排水を排水供給ライン21から膜分離装置220に流す。膜分離装置220に流入したフォトレジスト現像排水中の有機フッ素化合物は、分離膜を透過できず濃縮水側に排出される。一方、フォトレジスト現像排水中のTAAHは、分離膜を透過できるため濃縮されることなく濃縮水及び透過水に含まれることとなる。透過水は、透過水流出ライン221から流出する。こうして、フォトレジスト現像排水は、有機フッ素化合物が濃縮され、TAAH/有機フッ素化合物(質量比)が低減された前処理水となり、前処理水は前処理水流出ライン23から流出する(前処理工程)。
前処理水を前処理水流出ライン23からアニオン交換塔30に流す。アニオン交換塔30に流入した前処理水は、アニオン交換塔30に充填されたアニオン交換体内を拡散しながら流通し、有機フッ素化合物が除去された第一処理水となって、第一処理水流出ライン31を経由して、第一排水口へと流される(排水浄化工程)。
任意の期間、上述の排水浄化工程を行った後、バルブ102を開、バルブ22、32を閉とする。そして、再生用ポンプ42、加圧ポンプ110、酸化剤用ポンプ114を起動して、再生液槽40内の再生液をアニオン交換塔30に流し、アニオン交換体を再生する。アニオン交換体から脱着した有機フッ素化合物イオンは、再生液に取り込まれる。そして、有機フッ素化合物イオンを取り込んだ再生液(再生廃液)は、第一処理水流出ライン31に流出する(再生工程)。
第一処理水流出ライン31に流出した再生廃液は、再生廃液流入ライン101を経由して分解装置100に供給される。そして、再生廃液は分解装置100にて超臨界水酸化処理がされ、再生廃液中の有機フッ素化合物イオンが無害化される(再生液浄化工程)。
上述のとおり、本実施形態の排水処理システムは、前処理装置である膜分離装置を有するため、膜分離装置によりフォトレジスト現像排水中の有機フッ素化合物を濃縮してTAAH/有機フッ素化合物(質量比)を低減した前処理水をアニオン交換塔で処理することができる。この結果、前処理水に残存する有機フッ素化合物を良好に除去することができる。加えて、膜分離装置は、例えば電気透析装置のように直流電圧を印加しないため、電力消費によるコストが小さい。このため、より低いランニングコストで、フォトレジスト現像排水の処理を行うことができる。
(第三の実施形態)
本発明の第三の実施形態について、図4を用いて説明する。図4は、第三の実施形態にかかる排水処理システム300の模式図である。図4に示すように、排水処理システム300は、前処理装置であるカチオン交換塔320と、アニオン交換塔30とを有する。
カチオン交換塔320は、排水供給ライン21によりフォトレジスト現像排水の供給源(不図示)と接続されている。カチオン交換塔320は前処理水流出ライン23によりアニオン交換塔30と接続されている。前処理水流出ライン23には、バルブ22が設けられ、アニオン交換塔30とバルブ22との間の位置に再生液供給ライン41が接続されている。再生液供給ライン41は再生液槽40と接続され、再生液供給ライン41には再生用ポンプ42が設けられている。アニオン交換塔30には第一処理水流出ライン31が接続され、第一処理水流出ライン31は図示されない第一排水口と接続されている。第一処理水流出ライン31には、バルブ32が設けられ、アニオン交換塔30とバルブ32との間の位置に再生廃液流入ライン101が接続されている。再生廃液流入ライン101にはバルブ102が設けられ、再生廃液流入ライン101は分解装置100と接続されている。分解装置100は、第二処理水流出ライン103により図示されない第二排水口と接続されている。「前記前処理装置で処理した水を前記アニオン交換塔に流す手段」は、前処理水流出ライン23と、バルブ22とで構成されている。「アニオン交換塔に再生液を流す手段」は、前処理水流出ライン23と、再生液槽40と、再生液供給ライン41と、再生用ポンプ42とで構成されている。
カチオン交換塔320には、カチオン交換体を含むイオン交換体が充填されている。イオン交換体としては、例えば、イオン交換樹脂、イオン交換繊維、モノリス状多孔質イオン交換体等を用いることができる。この内、最も汎用的なイオン交換樹脂を用いることが好ましい。
カチオン交換体としては、フォトレジスト現像排水に含まれるTAAイオン等のカチオン成分を吸着除去できるものを選択でき、強酸性カチオン交換体、弱酸性カチオン交換体を挙げることができる。カチオン交換体としては、例えば、カチオン交換樹脂であるアンバーライト(商品名、ローム・アンド・ハース社製)を挙げることができる。
カチオン交換体のイオン形は特に限定されないが、H形であることが好ましい。イオン型がH形であることで、TAAイオンがカチオン交換体に吸着した際にHを放出し、TAAHが解離して生成したOHを中和できるためである。
カチオン交換塔320のイオン交換体の充填形態は、フォトレジスト現像排水の水質等を勘案して決定することができ、カチオン交換体を単独で充填した単床形態、カチオン交換体とアニオン交換体との混床形態、もしくは、複床形態等を挙げることができる。中でも、フォトレジスト現像排水中のTAAイオン等を効率的に除去する観点から、カチオン交換体の単床形態が好ましい。なお、カチオン交換体とアニオン交換体との混床形態又は複床形態とする場合には、カチオン交換塔320に充填するイオン交換体中のカチオン交換体を50体積%以上100体積%未満とすることが好ましい。
カチオン交換塔320に充填するアニオン交換体は、フォトレジスト現像排水の水質等を勘案して決定することができ、強塩基性アニオン交換体、弱塩基性アニオン交換体を挙げることができる。アニオン交換体としては、例えば、アニオン交換樹脂であるアンバーライト(商品名、ローム・アンド・ハース社製)を挙げることができる。
排水処理システム300を用いたフォトレジスト現像排水の処理方法について、分解装置100に超臨界水酸化装置を用いた場合を例にして、図2、4を用いて説明する。まず、バルブ22、32を開、バルブ102を閉、再生用ポンプ42、加圧用ポンプ110、酸化剤用ポンプ114を停止とする。次いで、フォトレジスト現像排水を排水供給ライン21からカチオン交換塔320に流す。カチオン交換塔320に流入したフォトレジスト現像排水は、カチオン交換塔320に充填されたカチオン交換体内を拡散しながら流通する。この間、フォトレジスト現像排水は、TAAイオン等のカチオン成分がカチオン交換体に吸着される。この際、カチオン交換基の対イオンであるHが、フォトレジスト現像排水中に放出される。放出されたHは、フォトレジスト現像排水中でTAAHが解離して生成したOHを中和して水を生成する。この結果、フォトレジスト現像排水は、TAAイオン等のカチオン成分が除去され、かつ、OH濃度が低減される。そして、フォトレジスト現像排水は、TAAHが除去され、TAAH/有機フッ素化合物(質量比)が低減された前処理水となり、前処理水は前処理水流出ライン23から流出する(前処理工程)。
前処理水を前処理水流出ライン23からアニオン交換塔30に流す。アニオン交換塔30に流入した前処理水は、アニオン交換塔30に充填されたアニオン交換体内を拡散しながら流通する。アニオン交換塔30に流入した前処理水はOH濃度が低いため、前処理水中の有機フッ素化合物イオンは阻害されることなく、アニオン交換体に吸着される。こうして、前処理水は、有機フッ素化合物が除去された第一処理水となって、第一処理水流出ライン31を経由して、第一排水口へと流される(排水浄化工程)。
任意の期間、上述の排水浄化工程を行った後、バルブ102を開、バルブ22、32を閉とする。そして、再生用ポンプ42、加圧ポンプ110、酸化剤用ポンプ114を起動して、再生液槽40内の再生液をアニオン交換塔30に流し、アニオン交換体を再生する。アニオン交換体から脱着した有機フッ素化合物イオンは、再生液に取り込まれる。そして、有機フッ素化合物イオンを取り込んだ再生液(再生廃液)は、第一処理水流出ライン31に流出する(再生工程)。
第一処理水流出ライン31に流出した再生廃液は、再生廃液流入ライン101を経由して分解装置100に供給される。そして、再生廃液は分解装置100にて超臨界水酸化処理がされ、再生廃液中の有機フッ素化合物イオンが無害化される(再生液浄化工程)。
カチオン交換塔320へのフォトレジスト現像排水の通水量は、TAAH濃度や、カチオン交換塔320に充填したイオン交換体の種類を勘案して決定することができ、例えば、本実施形態ではSV=1〜100L/L・h−1の範囲で決定することが好ましい。上記範囲内であれば、排水処理システム300の処理能力の低下を防ぎながら、TAAHを可及的に吸着除去できるためである。
上述のとおり、本実施形態の排水処理システムは、前処理装置であるカチオン交換塔を有するため、フォトレジスト現像排水をカチオン交換体に接触させて、TAAHを高度に除去し前処理水のTAAH/有機フッ素化合物(質量比)を低減することができる。加えて、カチオン交換塔で処理した前処理水は、TAAHから解離して生成したOHが中和される。この結果、アニオン交換塔で前処理水に残存する有機フッ素化合物をより高度に除去することができる。
(その他の実施形態)
本発明は上述の実施形態に限定されるものではない。
第一〜第三の実施形態では、前処理装置として、フォトレジスト現像排水のTAAHを除去する電気透析装置ならびにカチオン交換塔、フォトレジスト現像排水中の有機フッ素化合物を濃縮する膜分離装置が用いられている。しかし、本発明における前処理装置は、電気透析装置、カチオン交換塔、膜分離装置に限定されることなく、フォトレジスト現像排水のTAAHを除去、あるいは、フォトレジスト現像排水の有機フッ素化合物を濃縮できるものであればよい。
第一〜第三の実施形態では、排水処理システムは再生液をアニオン交換塔に流す手段及び分解装置を有しているが、本発明の排水処理システムはこれに限られず、分解装置を有していなくてもよい。例えば、アニオン交換塔から有機フッ素化合物イオンが任意の濃度以上に漏洩(破過)した際に、アニオン交換塔に充填していたイオン交換体を新たなイオン交換体と交換してもよい。ただし、破過したイオン交換体を処分する上での環境負荷を考慮すると、アニオン交換塔に充填したイオン交換体を再生し、発生する再生廃液を無害化するため、再生液をアニオン交換塔に流す手段及び分解装置を有することが好ましい。
第一〜第三の実施形態では、分解装置として例示した超臨界水酸化装置に酸化剤供給ライン、酸化剤用ポンプ、酸化剤供給源が設けられている。しかし、本発明はこれに限られず、再生廃液中のPFOS濃度が低い場合や再生廃液中の溶存酸素濃度が高い場合等、再生廃液中の溶存酸素で有機フッ素化合物の酸化分解を賄うことができれば、酸化剤供給ライン、酸化剤用ポンプ、酸化剤供給源が設けられていなくてもよい。加えて、超臨界水酸化装置の反応器は、例えば、濃縮液が分解反応により十分に発熱する場合は、加熱用のヒーター等が設けられていない反応器であってもよい。
第一〜第三の実施形態では、アニオン交換塔から流出した再生廃液を直接に分解装置に供給しているが、本発明はこれに限られず、例えば、再生廃液を一時的に貯留する貯留槽を設け、任意の量の再生廃液を該貯留槽に貯留した後に、該貯留槽から再生廃液を分解装置に供給して再生廃液中の有機フッ素化合物を無害化する構成としてもよい。
第一〜第三の実施形態では、得られた前処理水をそのまま分解装置に供給しているが、本発明はこれに限られず、前処理水を必要に応じて希釈又は濃縮した後に、分解装置に供給してもよい。
第一の実施形態では、脱塩水循環ラインを設け、電気透析装置の脱塩室にフォトレジスト現像排水を循環させ前処理水としているが、フォトレジスト現像排水を循環させずに前処理水としてもよい。第二の実施形態では、膜分離装置の濃縮水を循環させていないが、膜分離装置に濃縮水を循環させ前処理水としてもよい。第三の実施形態では、カチオン交換塔にフォトレジスト現像排水を循環させていないが、カチオン交換塔にフォトレジスト現像排水を循環させ前処理水としてもよい。
第三の実施形態では、カチオン交換塔のイオン交換体を再生する手段、即ち、再生液をカチオン交換塔に通液する手段を設けてもよい。
以下、本発明について実施例を挙げて具体的に説明するが、実施例に限定されるものではない。
(測定方法)
<PFOS濃度の測定>
PFOS濃度は、ISO/TC 147/SC2(2007−07−13)に準じ、必要に応じて固相抽出を行った後、LC/MS/MS(液体クロマトグラフ/質量分析計)を用いて測定した。
<TMAH濃度の測定>
TMAH濃度は、キャピラリー電気泳動法により測定した。
(実施例1)
電気透析装置として、カチオン交換膜(商品名:アシプレックス、旭化成株式会社製)、アニオン交換膜(商品名:アシプレックス、旭化成株式会社製)を配置した電気透析装置を用いた。アニオン交換塔として、φ20mmのカラムに200mLのOH形アニオン交換樹脂(IRA402BLの再生処理品、ローム・アンド・ハース社製)を単床形態で充填したものを用いた。
前記電気透析装置の脱塩室にフォトレジスト現像排水を流通させて前処理水を得、得られた前処理水をアニオン交換塔に通液して処理水を得た。前処理水、電気透析装置の濃縮水、処理水について、TMAH濃度ならびにPFOS濃度を測定した。測定結果を表1に示す。なお、本実施例における処理条件は下記のとおりである。
<処理条件>
・フォトレジスト現像排水:PFOS濃度;100μg/L、TMAH;1700mg/L
・電気透析装置の印加電圧:12V定電圧
・電気透析装置へのフォトレジスト現像排水の流量;60L/h
・アニオン交換塔への前処理水の通液量:SV=20L/L・h−1
(実施例2)
カチオン交換塔として、φ20mmのカラムに200mLのH形カチオン交換樹脂(IR124の再生処理品、ローム・アンド・ハース社製)を単床形態で充填したものを用いた。アニオン交換塔は、実施例1と同じものを用いた。
カチオン交換塔にフォトレジスト現像排水を通液して前処理水を得、得られた前処理水をアニオン交換塔に通液して処理水を得た。前処理水及び処理水について、TMAH濃度ならびにPFOS濃度を測定した。測定結果を表1に示す。なお、本実施例における処理条件は下記のとおりである。
<処理条件>
・フォトレジスト現像排水:PFOS濃度;100μg/L、TMAH;1700mg/L
・カチオン交換塔へのフォトレジスト現像排水の通液量:SV=20L/L・h−1
・アニオン交換塔への前処理水の通液量:SV=20L/L・h−1
(比較例1)
フォトレジスト現像排水を前処理せずに、アニオン交換塔へ通液(SV=20L/L・h−1)して処理水を得た。得られた処理水について、TMAH濃度ならびにPFOS濃度を測定した。測定結果を表1に示す。なお、本比較例に用いたアニオン交換塔は、実施例1と同じものである。
Figure 0005256002
表1中、フォトレジスト現像排水のTMAH/PFOS(質量比)、前処理水のTMAH/PFOS(質量比)は、「T/F比率」として記載した。実施例1、2及び比較例1に用いたフォトレジスト現像排水のT/F比率は、いずれも17000/1であった。
表1の結果のとおり、前処理でT/F比率を4000/1に低減した実施例1では、PFOS濃度が0.005μg/L未満の処理水が得られた。加えて、前処理でT/F比率を20/1未満に低減した実施例2では、PFOS濃度が0.005μg/L未満の処理水が得られた。一方、前処理を行わず、T/F比率を17000/1のフォトレジスト現像排水をアニオン交換塔で処理した比較例1の処理水は、PFOS濃度が0.018μg/Lであった。これらの結果から、フォトレジスト現像排水のTAAH/有機フッ素化合物(質量比)を低減する前処理を行った後、アニオン交換塔に通液することで、有機フッ素化合物の除去効率を向上できることが判った。
本発明の第一の実施形態にかかる排水処理システムを示す模式図である。 本発明の排水処理システムに用いる分解装置の一例である超臨界水酸化装置を示す模式図である。 本発明の第二の実施形態にかかる排水処理システムを示す模式図である。 本発明の第三の実施形態にかかる排水処理システムを示す模式図である。
符号の説明
10、200、300 排水処理システム
20 電気透析装置
22 バルブ
23 前処理水流出ライン
30 アニオン交換塔
40 再生液槽
41 再生液供給ライン
42 再生用ポンプ
100 分解装置
220 膜分離装置
320 カチオン交換塔

Claims (3)

  1. 有機フッ素化合物及び水酸化テトラアルキルアンモニウムを含むフォトレジスト現像排水の前記水酸化テトラアルキルアンモニウムを除去する前処理装置と、アニオン交換体を含むイオン交換体充填され、前記有機フッ素化合物を除去するアニオン交換塔と、前記前処理装置で処理した前記水酸化テトラアルキルアンモニウムが除去された水を前記アニオン交換塔に流す手段とを有するフォトレジスト現像排水の排水処理システムであって、前記前処理装置は、電気透析装置又はカチオン交換体を含むイオン交換体を充填したカチオン交換塔であることを特徴とするフォトレジスト現像排水の排水処理システム
  2. 前記アニオン交換塔に再生液を流す手段と、前記アニオン交換塔を流通した再生液を分解処理する分解装置とを有する、請求項1に記載のフォトレジスト現像排水の排水処理システム。
  3. 前記分解装置は、再生液を超臨界状態にする超臨界水酸化装置である、請求項に記載のフォトレジスト現像排水の排水処理システム。
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