JP5255177B2 - 合わせガラス用中間膜および合わせガラス - Google Patents

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Description

本発明は、遮音性に優れるとともに、遮光性にも優れた合わせガラス用中間膜および合わせガラスに関する。
少なくとも二枚の透明ガラス板の間に、例えば可塑剤により可塑化されたポリビニルブチラール樹脂等よりなる中間膜を接着させた合わせガラスが自動車や建築物などの窓ガラスに広く使用されている。また、各種着色剤等により着色された中間膜を用いることにより、着色合わせガラスとして内部の光量を容易に調整することも可能であるというメリットも有している。
この種の中間膜を用いた合わせガラスは、耐候性がよい、中間膜とガラスとの接着性がよい、外部衝撃を受けた際に物体が貫通しにくい、外部衝撃により破損してもガラスの破片が飛散することが少ない等の合わせガラスに必要な基本的性能を有しているが、遮音性が十分ではないという問題がある。
特に、周波数2000〜5000Hz付近の中高音域においては、コインシデンス効果によって音響透過損失量が低下して遮音性が低下する。ここにコインシデンス効果とは、ガラス板に音波が入射したとき、ガラス板の剛性と慣性によってガラス板面上を横波が伝導し、この横波と入射音とが共鳴し、音が透過する現象をいう。このコインシデンス効果は、合せガラスの面密度が小さくなるほど、すなわちガラス板の厚さが薄くなるほど高周波数側にシフトする。
最近、遮音性に対する要求がますます高まり、上記のような基本的性能のほか、優れた遮音性能を発揮する合わせガラスが要求されている。このような遮音性合わせガラス用中間膜および合わせガラスとして、例えば、下記の特許文献1には、二種の可塑化ポリビニルアセタール樹脂膜を用い、これを少なくとも二層以上に積層して構成した積層構成の遮音性合わせガラス用中間膜を用いた合わせガラスが開示されている。
しかし、合わせガラスの遮音性をより高めるために、従来よりも遮音性の向上した合わせガラス用中間膜が期待されていた。
また、遮音性ポリビニルアセタール樹脂は多量の可塑剤を含むため、保管中や取り扱い時にブロッキングを起こしやすいといった問題点があった。そこで、遮音性ポリビニルアセタール樹脂の両面に可塑剤含有量が少ないポリビニルアセタール樹脂を積層した3層膜とすることによって、中間膜のブロッキングを防止していた。
特許第2703471号公報
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、遮音性に優れるとともに、自着性が低くブロッキングを起こしにくい合わせガラス用中間膜であるとともに、太陽光を遮光もできる合わせガラス用中間膜、および合わせガラスを提供することにある。
上記の目的は、請求項1〜3に記載の発明によって達成することができる。
すなわち、請求項1記載の発明に係る合わせガラス用中間膜は、微粒子状の無機粉末を含有する不透明な遮音性ポリビニルアセタール樹脂組成物からなることを特徴とする。
また、請求項2記載の発明に係る合わせガラス用中間膜は、不透明な遮音性ポリビニルアセタール樹脂組成物が、さらに熱線遮蔽微粒子を含有することを特徴とするものである。
また、請求項3記載の発明に係る合わせガラスは、少なくとも二枚の透明ガラス板の間に、請求項1または2に記載の合わせガラス用中間膜が接着されていることを特徴とするものである。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明において、不透明な遮音性ポリビニルアセタール樹脂組成物は、ポリビニルアセタール樹脂に、可塑剤と、微粒子状の無機粉末とを適当量分散混合させることにより得ることができる。また、特に限定されないが、従来より遮音性合わせガラスの中間膜として用いられている公知の遮音性ポリビニルアセタール樹脂組成物、例えば、ポリビニルアセタール樹脂100重量部に対して可塑剤含有量が45重量部以上含有するポリビニルアセタール樹脂組成物に微粒子状の無機粉末を適当量分散混合させるようにしても構わない。すなわち、不透明な遮音性ポリビニルアセタール樹脂組成物は、微粒子状の無機粉末を含有し、かつポリビニルアセタール樹脂100重量部に対して可塑剤45重量部以上含有するポリビニルアセタール樹脂組成物であってよい。
なお、本発明の合わせガラス用中間膜は、組成の異なる不透明な遮音性ポリビニルアセタール樹脂組成物が複数層積層されていてもよい。このような場合には、粘弾性的性質が異なる各樹脂間の内部摩擦効果により音エネルギーが熱エネルギーとして効果的に変換吸収され、特に、2000〜5000Hz付近の中高音域において、コインシデンス効果による遮音性の低下が防止される。
また、本発明の不透明な遮音性ポリビニルアセタール樹脂組成物中には、必要に応じて、熱線遮蔽微粒子がさらに添加されてもよい。
上記のようにして得られる合わせガラス用中間膜の両面に、透明ガラスを接着させた合わせガラスのヘイズ値としては20%以上であることが好ましい。特に好ましくは50%以上であり、更に好ましくは60%以上である。
上記ヘイズ値が20%を下回ると、可視光線の散乱が少なくなり、得られる合わせガラスの遮光性が損なわれる。
ここで、上記各種ポリビニルアセタール樹脂を得るには、公知の方法が採用される。例えば、所定のポリビニルアルコールを使用し、これを温水に溶解し、得られた水溶液を所定の温度、例えば0〜95℃に保持して所要の酸触媒および所定のアルデヒドを加え、攪拌しながらアセタール化反応を進行させ、次いで反応温度を上げて熟成し反応を完結させ、その後、中和、水洗および乾燥を行ってポリビニルアセタール樹脂の粉末を得ることができる。
上記可塑剤としては、特に限定されず、この種の中間膜用の可塑剤として一般的に用いられている公知の可塑剤を用いることができる。例えば、トリエチレングリコール−ジ−2−エチルブチレート(3GH)、トリエチレングリコール−ジ−2−エチルヘキサノエート(3GO)、トリエチレングリコール−ジ−n−ヘプタノエート(3G7)、テトラエチレングリコール−ジ−2−エチルヘキサノエート(4GO)、テトラエチレングリコール−ジ−n−ヘプタノエート(4G7)、オリゴエチレングリコール−ジ−2−エチルヘキサノエート(NGO)などが好適に用いられる。これ等の可塑剤は、一般に、ポリビニルアセタール樹脂100重量部に対して25〜70重量部の範囲で用いられる。
また、上記微粒子状の無機粉末としては、炭酸カルシウム、アルミナ、カオリンクレー、珪酸カルシウム、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、炭酸マグネシウム、タルク、長石粉、マイカ、バライト、炭酸バリウム、酸化チタン、シリカ、ガラスビーズ等が挙げられる。これらは単独で用いられてもよく、混合して用いられてもよい。
また、熱線遮蔽微粒子としては、錫ドープ酸化インジウム(ITO)、アンチモンドープ酸化錫(ATO)、アルミニウムドープ酸化亜鉛(AZO)、インジウムドープ酸化亜鉛(IZO)、錫ドープ酸化亜鉛、珪素ドープ酸化亜鉛、アンチモン酸亜鉛、6ホウ化ランタン、6ホウ化セリウム、金微粉、銀微粉、白金微粉、アルミニウム微粉等が挙げられる。
微粒子状の無機粉末や熱線遮蔽微粒子の平均粒径は1〜100μmであることが好ましく、1〜50μmがさらに好ましい。なお、これ等の平均粒子径は、光散乱測定装置(例えば、大塚電子社製「DLS−6000AL」)を使用して、Arレーザーを光源として動的光散乱法により測定することができる。また、微粒子状の無機粉末は、不透明なポリビニルアセタール樹脂膜が得られるように、一般に、ポリビニルアセタール樹脂100重量部に対して0.3〜30重量部の範囲、好ましくは0.5〜20重量部の範囲で用いられる。熱線遮蔽微粒子は、上記ポリビニルアセタール樹脂100重量部に対して、通常0.001〜30重量部の範囲、好ましくは0.001〜10重量部の範囲、より好ましくは0.005〜5重量部の範囲で用いられる。
特に、上記不透明な遮音性ポリビニルアセタール樹脂組成物は、上記微粒子状の無機粉末が無彩色(白、薄い灰色、灰色、黒みの灰色、黒)であるものが多いため落ち着いた色感が容易に得られる。
なお、上記各種ポリビニルアセタール樹脂組成物中には、この種の中間膜に用いられている遮光剤や着色剤(例えば各種染料や各種顔料)や紫外線吸収剤や酸化防止剤や接着力調整剤等の各種添加剤を必要に応じて含有させることができる。
遮光剤としては、カーボンブラック、赤色酸化鉄等が挙げられる。各種顔料としては、黒色顔料カーボンブラックと赤色顔料(C.I.Pigment red)と青色顔料(C.I.Pigment blue)と黄色顔料(C.I.Pigment yellow)の4種を混合してなる暗赤褐色の混合顔料等が挙げられる。
紫外線吸収剤としては、例えば、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−t−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−t−ブチル−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−アミルフェニル)ベンゾトリアゾールなどが好ましい。また、ヒンダードアミン系光安定剤も好ましい。
また、酸化防止剤としては、t−ブチルヒドロキシトルエン、テトラキス−〔メチレン−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕メタン等が好ましい。また、接着力調整剤としては、有機酸または無機酸のアルカリ金属塩或いはアルカリ土類金属塩が好ましい。
本発明の合わせガラス用中間膜の全体の膜厚は、合わせガラスとして最小限必要な耐貫通性や耐候性を考慮すると、実用的には通常の透明な合わせガラス用中間膜と同様に、一般に、0.3〜1.6mmの膜厚範囲が好ましい。
上記不透明な遮音性ポリビニルアセタール樹脂組成物は、上記ポリビニルアセタール樹脂、上記可塑剤および必要に応じて添加する各種の添加剤を、押出機、プラストグラフ、ニーダー、バンバリーミキサー、カレンダーロール等を用いて混練し、これを押出し法、カレンダー法、プレス法等の通常の製膜法によりシート状に製膜する方法により得ることができる。
本発明の合わせガラスは、通常の合わせガラスの製法と同様な方法により製造することができる。例えば、少なくとも二枚の透明ガラス板の間に、上述の合わせガラス用中間膜を挟み、これを押圧ロールに通して扱くか或いはゴムバッグに入れて減圧吸引し、ガラス板と中間膜との間に残留する空気を脱気しながら約70〜110℃で予備接着して積層体とし、次いでこの脱気された積層体をオートクレーブに入れるか或いはプレスを行い、約120〜150℃で、約1〜1.5MPaの圧力で本接着を行うことにより製造される。
なお、透明ガラス板としては、特に限定されず、一般に使用されている透明ガラス板を使用することができる。このような、透明ガラス板としては、例えば、フロート板ガラス、熱線吸収ガラス、磨き板ガラス、型板ガラス、網入り板ガラス、線入り板ガラス等の各種無機ガラス:ポリカーボネート板、ポリメチルメタクリレート板等の有機ガラス板が挙げられる。これらのガラス板は、単独で用いられてもよいし、二種類以上が併用されてもよい。なかでも、熱線吸収ガラスを用いることが好ましい。なお、これ等のガラス板の厚みは、用途によって適宜選択されればよく、特に限定されるものではないが、一枚の厚さが1〜3mmのものが望ましい。
本発明の合わせガラス用中間膜によれば、不透明な遮音性ポリビニルアセタール樹脂組成物からなる中間膜は微粒子状の無機粉末により高い遮音性が発揮される。また、遮音性ポリビニルアセタール樹脂組成物が不透明であることから遮光性にも優れた合わせガラスを得ることができる。
さらに、微粒子状の無機粉末を含有することにより可塑剤を多量に含むにもかかわらず自着性の低い合せガラス用中間膜が得られる。
本発明の無彩色の無機粉末により着色された合わせガラス用中間膜によれば、更に落ち着いた色感が得られるという効果がある。
本発明の合わせガラス用中間膜は、不透明な遮音性ポリビニルアセタール樹脂組成物が微粒子状の無機粉末を含有するため、この合わせガラス用中間膜を用いて得られる合わせガラスは、自動車のフロントガラス以外のルーフガラスやサイドガラス、建築物の窓ガラス等のうち、特に遮光性が要求される場合に好適に使用される。特に白色の合わせガラス用中間膜を用いた合わせガラスは、光は透過させるが、背後にある人や物体を視認できないので、特に採光窓、浴室ドア、ベランダ腰板などプライバシーを要する部分にも好適に使用される。
以下、本発明の具体的な実施例を挙げることにより、本発明を詳細に説明する。なお、本発明はこれ等の実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
(1)ポリビニルブチラール樹脂(a)および合わせガラス用中間膜A−1の作製
純水2890重量部に、平均重合度1700、鹸化度88.1モル%のポリビニルアルコール191重量部を加えて加熱溶解した。この反応系を12℃に温度調節し、35重量%の塩酸触媒201重量部とn−ブチルアルデヒド148重量部を加え、この温度を保持して反応物を析出させた。その後、反応系を45℃で3時間保持して反応を完了させ、過剰の水で洗浄して未反応のn−ブチルアルデヒドを洗い流し、塩酸触媒を水酸化ナトリウム水溶液で中和し、更に、過剰の水で2時間水洗及び乾燥を経て、白色粉末状のポリビニルブチラール樹脂(a)を得た。この樹脂(a)の平均ブチラール化度は63.8モル%、ビニルアセテート成分は11.9モル%であった。
上記樹脂(a)100重量部と、可塑剤としてトリエチレングリコール−ジ−2−エチルブチレート(3GH)51重量部、微粒子状の無機粉末として平均粒径5μmのシリカ粉末5重量部、紫外線吸収剤として2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール0.1重量部、酸化防止剤としてt−ブチルヒドロキシトルエン0.1重量部を混合し、ミキシングロールで充分に溶融混練した後、プレス成形機を用いて150℃で30分間プレス成形し、平均膜厚0.9mmの合わせガラス用中間膜A−1を作製した。
(2)合わせガラスの作製
上記合わせガラス用中間膜A−1を用い、これを両側から二枚の透明なフロートガラス板(縦30cm×横30cm×厚さ2.5mm)で挟み、これをゴムバック内に入れ、2.6kPaの真空度で20分間脱気した後、脱気したまま90℃のオーブンに移し、更に90℃で30分間保持しつつ真空プレスした。このようにして予備圧着された合わせガラスを、エアー式オートクレーブ中で135℃、圧力1.2MPaの条件で20分間圧着を行い、合わせガラスの作製を行った。
(実施例2)
(1)ポリビニルブチラール樹脂(b)および合わせガラス用中間膜B−1の作製
純水2890重量部に、平均重合度1700、鹸化度98.5モル%のポリビニルアルコール191重量部を加えて加熱溶解した。この反応系を12℃に温度調節し、35重量%の塩酸触媒201重量部とn−ブチルアルデヒド165重量部を加え、この温度を保持して反応物を析出させた。その後、反応系を45℃で3時間保持して反応を完了させ、過剰の水で洗浄して未反応のn−ブチルアルデヒドを洗い流し、塩酸触媒を水酸化ナトリウム水溶液で中和し、更に、過剰の水で2時間水洗及び乾燥を経て、白色粉末状のポリビニルブチラール樹脂(b)を得た。この樹脂(b)の平均ブチラール化度は71.0モル%、ビニルアセテート成分は1.5モル%であった。
上記樹脂(b)100重量部と、可塑剤としてトリエチレングリコール−ジ−2−エチルブチレート(3GH)51重量部、紫外線吸収剤として2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール0.1重量部、酸化防止剤としてt−ブチルヒドロキシトルエン0.1重量部、微粒子状の無機粉末として平均粒径3μmの炭酸カルシウム6.5重量部を混合し、ミキシングロールで充分に溶融混練した後、プレス成形機を用いて150℃で30分間プレス成形し、平均膜厚0.90mmの合わせガラス用中間膜B−1を作製した。
(2)合わせガラスの作製
上記合わせガラス用中間膜B−1を用い、これを実施例1と同様の方法により合わせガラスの作製を行った。
(比較例1)
合わせガラス用中間膜B−2の作製
上記樹脂(b)100重量部と、可塑剤としてトリエチレングリコール−ジ−2−エチルブチレート(3GH)51重量部、紫外線吸収剤として2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール0.1重量部、酸化防止剤としてt−ブチルヒドロキシトルエン0.1重量部を混合し、ミキシングロールで充分に溶融混練した後、プレス成形機を用いて150℃で30分間プレス成形し、平均膜厚0.90mmの微粒子状の無機粉末を含まない透明な合わせガラス用中間膜B−2を作製した。
上記合わせガラス用中間膜B−2を用い、実施例1と同様の方法により合わせガラスの製造を行った。
(実施例3)
(1)合わせガラス用中間膜A−2の作製
上記実施例1の樹脂(a)100重量部と、可塑剤としてトリエチレングリコール−ジ−2−エチルブチレート(3GH)51重量部、熱線遮蔽微粒子としてITO微粒子(三菱マテリアル社製)0.5重量部、微粒子状の無機粉末として平均粒径5μmのシリカ粉末5重量部、紫外線吸収剤として2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール0.1重量部、酸化防止剤としてt−ブチルヒドロキシトルエン0.1重量部を混合し、ミキシングロールで充分に溶融混練した後、プレス成形機を用いて150℃で30分間プレス成形し、平均膜厚0.9mmの合わせガラス用中間膜A−2を作製した。
(2)合わせガラスの作製
合わせガラス用中間膜A−1に代えて上記合わせガラス用中間膜A−2を用いたこと以外、実施例1と同様にして合わせガラスを得た。
(実施例4)
(1)合わせガラス用中間膜B−3の作製
上記実施例2の樹脂(b)100重量部と、可塑剤としてトリエチレングリコール−ジ−2−エチルブチレート(3GH)51重量部、熱線遮蔽微粒子としてITO微粒子(三菱マテリアル社製)1重量部、紫外線吸収剤として2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール0.1重量部、酸化防止剤としてt−ブチルヒドロキシトルエン0.1重量部、微粒子状の無機粉末として平均粒径3μmの炭酸カルシウム6.5重量部を混合し、ミキシングロールで充分に溶融混練した後、プレス成形機を用いて150℃で30分間プレス成形し、平均膜厚0.90mmの合わせガラス用中間膜B−3を作製した。
(2)合わせガラスの作製
合わせガラス用中間膜B−1に代えて上記合わせガラス用中間膜B−3を用いたこと以外、実施例2と同様にして合わせガラスを作製した。
(評価)
上記実施例1、2および比較例1で得られた合わせガラスについて、下記の方法によりヘイズ値および損失係数の測定を行った。上記実施例1、2および比較例1で得られた合わせガラス用中間膜について、下記の方法により自着力の測定を行った。その結果を表1に示す。
また、上記実施例3および4で得られた合わせガラスについても、下記の方法によりヘイズ値、損失係数および自着力の測定を行い、さらには、下記の方法により可視光透過率(Tv)、日射透過率(Te)および日射反射率(Re)の測定を行った。その結果を表2に示す。
(1)ヘイズ値の測定
JIS K 6714「航空機用メタクリル樹脂板」に準拠し、積分式濁度計(東京電色社製)を用いて、340〜1800nmの光線に対するヘイズ値を測定した。
(2)損失係数の測定
合わせガラスから試料(幅25mm×長さ300mm)を切り出し、この試料を20℃の恒温層の中でダンピング試験用の振動発生器(振研社製の加振機「G21−005D」)により加振し、そこから得られる振動特性を機械インピーダンスアンプ(リオン社製「XG−81」)で増幅し、振動スペクトルをFFTスペクトラムアナライザー(横河ヒューレットパッカード社製「FFTスペクトラムアナライザーHP 3582A」)により解析して、2000〜3000Hzの周波数範囲に有するピークの損失係数を求めた。この損失係数が高いほど遮音性が優れていることを示す。
(3)自着力の測定
23℃×50%RHの条件下で、合せガラス用中間膜から試料(幅10mm×長さ100mm)を2枚切り出し、その2枚の中間膜を重なるように位置合わせした後、2kgのローラーを試料上で長さ方向に2往復させ、圧着した。得られた試験片の片側に両面テープを貼り、その両面テープを介してSUS製の固定板に試験片を固定し、剥離速度500mm/分で180度剥離試験を行い、剥離強度を測定した。
(4)可視光透過率(Tv)、日射透過率(Te)および日射反射率(Re)の測定
直記分光光度計(島津製作所社製「UV3100」)を使用して、JIS Z 8722及びJIS R 3106に従って、380〜780nmの可視光透過率(Tv)、300〜2100nmの日射透過率(Te)および300〜2100nmの日射反射率(Re)を求めた。
Figure 0005255177
表1から、実施例1,2のように、シリカ粉末や炭酸カルシウム粉末等の無機粉末を含有する合わせガラス用中間膜を用いた合わせガラスでは、無機粉末を含有しない比較例1の合わせガラス用中間膜を用いた合わせガラスに比べて高い損失係数が得られることがわかる。すなわち、遮音性が高いことがわかる。
また、シリカ粉末や炭酸カルシウム粉末等の無機粉末を含有する合わせガラス用中間膜では、中間膜同士の自着力が低いため、保管中や取り扱い時のブロッキングが起こりにくいことがわかる。
Figure 0005255177

Claims (3)

  1. 微粒子状の無機粉末として、炭酸カルシウム又はシリカを含有し、上記微粒子状の無機粉末の含有量がポリビニルアセタール樹脂100重量部に対して5〜30重量部であり、かつポリビニルアセタール樹脂100重量部に対して可塑剤45重量部以上70重量部以下含有する不透明な遮音性ポリビニルアセタール樹脂組成物からなることを特徴とする合わせガラス用中間膜。
  2. 不透明な遮音性ポリビニルアセタール樹脂組成物が、さらに熱線遮蔽微粒子を含有することを特徴とする請求項1に記載の合わせガラス用中間膜。
  3. 少なくとも二枚の透明ガラス板の間に、請求項1または2に記載の合わせガラス用中間膜が接着されていることを特徴とする合わせガラス。
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