JP2007091486A - 合わせガラス用中間膜および合わせガラス - Google Patents
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Abstract
【課 題】 プライバシーの保護に優れた合わせガラス用中間膜および合わせガラスを提供する。
【解決手段】微粒子状の無機粉末および熱線遮蔽微粒子を含有する不透明なエチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂組成物から合わせガラス用中間膜を製造し、さらに、該合わせガラス用中間膜を用いて合わせガラスを製造する。
【選択図】なし
【解決手段】微粒子状の無機粉末および熱線遮蔽微粒子を含有する不透明なエチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂組成物から合わせガラス用中間膜を製造し、さらに、該合わせガラス用中間膜を用いて合わせガラスを製造する。
【選択図】なし
Description
本発明は、光は透過させるが、背後にある人又は物体は視認できない合わせガラス用中間膜および合わせガラスに関する。
従来より、少なくとも二枚の透明なガラス板に、炭酸カルシウムやシリカ等の乳白剤を分散させた熱可塑性樹脂からなる中間膜を接着させて得られる乳白色合わせガラスが知られており、このような乳白色合わせガラスは、光は透過させるが、背後にある人又は物体は視認できないので、採光窓、浴室ドア、ベランダ腰板などプライバシーを要する部分に使用されている(例えば、特許文献1参照)。
ところが、乳白剤を用いた従来の乳白色合わせガラスは、乳白剤粒子の凝集や分散不良などにより、色むらが発生しやすいという問題がある。さらに、ガラス板と中間膜との界面にある乳白剤粒子は、界面の接着性を低下させ、そのため細かい気泡が発生しやすいという問題もある。
上記の問題を解決するものとして、鹸化度96モル%以上のポリビニルアルコールを炭素数1〜10のアルデヒドでアセタール化して得られるポリビニルアセタール樹脂(a) と、鹸化度96モル%未満のポリビニルアルコールを炭素数1〜10のアルデヒドでアセタール化して得られるポリビニルアセタール樹脂(b)と、可塑剤(c)とからなる乳白色合わせガラス用中間膜が提案されている(特許文献2)。
しかしながら、この特許文献2に記載の合わせガラスは、まだまだプライバシーの保護に適した低い可視光線透過率を有しておらず、また、プライバシーの保護に適した低い可視光線透過率にしようとすると、その他の光線も透過率が下がったり、本来の合わせガラスの基本性能を損なうことになったりするので、必ずしも満足のいくものではなかった。
特公平2−56295号公報
特開平6−263489号公報
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、プライバシーの保護に優れた合わせガラス用中間膜および合わせガラスを提供することにある。
本発明者らは上記目的を達成すべく鋭意検討した結果、微粒子状の無機粉末および熱線遮蔽微粒子を含有する不透明なエチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)樹脂組成物からなる合わせガラス用中間膜を用いて合わせガラスを製造すると、得られた合わせガラスが、プライバシー保護に適した低い可視光線透過率を有しており、微粒子状の無機粉末(特に乳白剤)の凝集や分散不良等により色むらが発生するという問題もなく、さらに、ガラス板と中間膜との界面にある微粒子状の無機粉末(特に乳白剤)が界面の接着性を低下させて細かい気泡が発生するという問題もなく、従来の問題を一挙に解決するものであることを見出し、さらに検討を重ねて本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、
[1] 微粒子状の無機粉末および熱線遮蔽微粒子を含有する不透明なエチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂組成物からなることを特徴とする合わせガラス用中間膜、
[2] 微粒子状の無機粉末が、炭酸カルシウムまたはシリカである前記[1]記載の合わせガラス用中間膜、
[3] 熱線遮蔽微粒子が、錫ドープ酸化インジウムである前記[1]または[2]に記載の合わせガラス用中間膜、および
[4] 少なくとも二枚の透明ガラス板の間に、前記[1]〜[3]のいずれかに記載の合わせガラス用中間膜が接着されていることを特徴とする合わせガラス、
に関する。
[1] 微粒子状の無機粉末および熱線遮蔽微粒子を含有する不透明なエチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂組成物からなることを特徴とする合わせガラス用中間膜、
[2] 微粒子状の無機粉末が、炭酸カルシウムまたはシリカである前記[1]記載の合わせガラス用中間膜、
[3] 熱線遮蔽微粒子が、錫ドープ酸化インジウムである前記[1]または[2]に記載の合わせガラス用中間膜、および
[4] 少なくとも二枚の透明ガラス板の間に、前記[1]〜[3]のいずれかに記載の合わせガラス用中間膜が接着されていることを特徴とする合わせガラス、
に関する。
本発明の合わせガラス用中間膜を用いてなる合わせガラスは、プライバシーの保護に優れた性能を発揮し、特にプライバシー保護に適した低い可視光線透過率、すなわち可視光線透過率2.5%以下を有し、さらに、遮熱性にも優れている。
また、本発明の合わせガラスは、プライバシー保護に適した低い可視光線透過率を有しているだけでなく、微粒子状の無機粉末(特に乳白剤)の凝集や分散不良等により色むらが発生するという問題もなく、さらに、ガラス板と中間膜との界面にある微粒子状の無機粉末(特に乳白剤)が界面の接着性を低下させて細かい気泡が発生するという問題もないという効果を奏する。
そのため、本発明の合わせガラスは、自動車のフロントガラス以外のルーフガラスやサイドガラス、建築物の窓ガラス等のうち、特にプライバシー保護が要求されるガラスに好適に使用される。
また、本発明の合わせガラスは、プライバシー保護に適した低い可視光線透過率を有しているだけでなく、微粒子状の無機粉末(特に乳白剤)の凝集や分散不良等により色むらが発生するという問題もなく、さらに、ガラス板と中間膜との界面にある微粒子状の無機粉末(特に乳白剤)が界面の接着性を低下させて細かい気泡が発生するという問題もないという効果を奏する。
そのため、本発明の合わせガラスは、自動車のフロントガラス以外のルーフガラスやサイドガラス、建築物の窓ガラス等のうち、特にプライバシー保護が要求されるガラスに好適に使用される。
本発明の合わせガラス用中間膜は、微粒子状の無機粉末および熱線遮蔽微粒子を含有する不透明なEVA樹脂組成物からなることを特徴とする。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明において、不透明なEVA樹脂組成物は、EVA樹脂に、微粒子状の無機粉末と熱線遮蔽微粒子とを適当量分散混合させることにより得ることができる。
本発明において、不透明なEVA樹脂組成物は、EVA樹脂に、微粒子状の無機粉末と熱線遮蔽微粒子とを適当量分散混合させることにより得ることができる。
上記EVA樹脂としては、非架橋型のエチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂であってもよいし、また、高温架橋型のエチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂であってもよい。また、エチレン−酢酸ビニル共重合体けん化物のようなエチレン−酢酸ビニルの変性体樹脂もEVA樹脂として用いることができる。ここで、上記各種EVA樹脂を得るには、公知の方法が採用される。
前記エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)は、JIS K 6730「エチレン・酢酸ビニル樹脂試験方法」に準拠して測定される酢酸ビニル含量が20〜40重量%である。酢酸ビニル含量が20重量%未満であると、得られる中間膜が硬くなりすぎて、ガラスとの接着性や合わせガラスの耐貫通性が低下する。また、酢酸ビニル含量が40重量%を超えると、得られる中間膜の破断強度が不十分となり、合わせガラスの耐衝撃性が劣ったものとなる。
上記微粒子状の無機粉末としては、炭酸カルシウム、アルミナ、カオリンクレー、珪酸カルシウム、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、炭酸マグネシウム、タルク、長石粉、マイカ、バライト、炭酸バリウム、酸化チタン、シリカ、ガラスビ−ズ等が挙げられる。これらは単独で用いられてもよく、混合して用いられてもよい。なお、上記微粒子状の無機粉末は乳白剤であるのが好ましく、炭酸カルシウムまたはシリカであるのがより好ましく、炭酸カルシウムであるのが最も好ましい。
上記熱線遮蔽微粒子としては、例えば錫ドープ酸化インジウム(ITO)、アンチモンドープ酸化錫(ATO)、アルミニウムドープ酸化亜鉛(AZO)、インジウムドープ酸化亜鉛(IZO)、錫ドープ酸化亜鉛、珪素ドープ酸化亜鉛、アンチモン酸亜鉛、6ホウ化ランタン、6ホウ化セリウム、金微粉、銀微粉、白金微粉、アルミニウム微粉等が挙げられるが、とりわけITOが好ましい。
微粒子状の無機粉末や熱線遮蔽微粒子の平均粒径は0.1〜100μmであることが好ましく、0.1〜50μmがさらに好ましい。なお、これ等の平均粒子径は、光散乱測定装置(例えば、大塚電子社製「DLS−6000AL」)を使用して、Arレーザーを光源として動的光散乱法により測定することができる。また、前記微粒子状の無機粉末は、不透明なEVA樹脂組成物が得られるように、一般に、EVA樹脂100重量部に対して0.3〜30重量部の範囲、好ましくは0.5〜20重量部の範囲で用いられる。前記熱線遮蔽微粒子は、EVA樹脂100重量部に対して、通常0.001〜30重量部の範囲、好ましくは0.001〜10重量部の範囲、より好ましくは0.005〜5重量部の範囲で用いられる。
なお、前記微粒子状の無機粉末が炭酸カルシウムである場合には、該無機粉末の平均粒径が0.5〜10μmであるのが好ましく、合わせガラス用中間膜中の炭酸カルシウムの含有率が、下記式(1)を満たすのが好ましく、下記式(2)を満たすのがより好ましい。
[数1]
中間膜の炭酸カルシウム含有率(重量%)×中間膜厚み(mm)=1.0〜3.0 (1)
[数2]
中間膜の炭酸カルシウム含有率(重量%)×中間膜厚み(mm)=1.5〜2.5 (2)
[数1]
中間膜の炭酸カルシウム含有率(重量%)×中間膜厚み(mm)=1.0〜3.0 (1)
[数2]
中間膜の炭酸カルシウム含有率(重量%)×中間膜厚み(mm)=1.5〜2.5 (2)
特に、上記不透明なEVA樹脂組成物は、微粒子状の無機粉末が無彩色(白、薄い灰色、灰色、黒みの灰色、黒)であるものが多いため落ち着いた色感が容易に得られる。
また、上記不透明なEVA樹脂組成物中には、必要に応じて、遮光剤、各種着色剤(例えば顔料や染料)等がさらに添加されてもよい。
遮光剤としては、カーボンブラック、赤色酸化鉄等が挙げられる。着色剤は、顔料が好ましく、このような顔料としては、黒色顔料カーボンブラックと赤色顔料(C.I.Pigment red)と青色顔料(C.I.Pigment blue)と黄色顔料(C.I.Pigment yellow)の4種を混合してなる暗赤褐色の混合顔料等が挙げられる。
遮光剤としては、カーボンブラック、赤色酸化鉄等が挙げられる。着色剤は、顔料が好ましく、このような顔料としては、黒色顔料カーボンブラックと赤色顔料(C.I.Pigment red)と青色顔料(C.I.Pigment blue)と黄色顔料(C.I.Pigment yellow)の4種を混合してなる暗赤褐色の混合顔料等が挙げられる。
またさらに、上記不透明なEVA樹脂組成物中には、この種の中間膜に用いられている紫外線吸収剤、酸化防止剤、接着力調整剤、可塑剤等の各種添加剤を必要に応じて含有させることができる。
紫外線吸収剤としては、例えば、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−t−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−t−ブチル−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−アミルフェニル)ベンゾトリアゾールなどが好ましい。また、ヒンダードアミン系光安定剤も好ましい。
また、酸化防止剤としては、t−ブチルヒドロキシトルエン、テトラキス−〔メチレン−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕メタン等が好ましい。
また、接着力調整剤としては、有機酸または無機酸のアルカリ金属塩或いはアルカリ土類金属塩が好ましい。
また、可塑剤としては、ジオクチルフタレート(DOP)、ジブチルフタレート(DBP)、ジイソデシルフタレート(DIDP)等のフタル酸エステル、アジピン酸ジ−2−エチルヘキシル(DOA)、アジピン酸ジイソデシル(DIDA)等のアジピン酸エステル、セバシン酸ジブチル(DBS)、セバシン酸ジ−2−エチルヘキシル(DOS)等のセバシン酸エステル、リン酸トリクレシル(TCP)、リン酸トリオクチル(TOP)等のリン酸エステル、エポキシ化大豆油などが挙げられる。
なお、本発明の合わせガラス用中間膜は、前記不透明なEVA樹脂組成物からなれば特に限定されず、単層であってもよいし、多層であってもよい。多層である場合には、例えば、前記不透明なEVA樹脂組成物からなる層に、さらに組成の異なるEVA樹脂組成物やその他の不透明樹脂組成物からなる層が複数層積層されていてもよいし、また、例えば透明樹脂組成物や遮音性樹脂組成物からなる層が積層されていてもよい。
本発明の合わせガラス用中間膜の全体の膜厚は、合わせガラスとして最小限必要な耐貫通性や耐候性を考慮すると、実用的には通常の透明な合わせガラス用中間膜と同様に、0.3〜1.6mmの膜厚範囲が好ましい。
上記不透明なEVA樹脂組成物からなる合わせガラス用中間膜は、上記EVA樹脂、上記微粒子状の無機粉末、上記熱線遮蔽微粒子および必要に応じて添加する各種の添加剤を、押出機、プラストグラフ、ニーダー、バンバリーミキサー、カレンダーロール等を用いて混練し、これを押出し法、カレンダー法、プレス法等の通常の製膜法によりシート状に製膜する方法により得ることができる。
本発明の合わせガラスは、通常の合わせガラスの製法と同様な方法により製造することができる。例えば、少なくとも二枚の透明ガラス板の間に、上述の合わせガラス用中間膜を挟み、これを押圧ロールに通して扱くか或いはゴムバッグに入れて減圧吸引し、ガラス板と中間膜との間に残留する空気を脱気しながら約70〜110℃で予備接着して積層体とし、次いでこの脱気された積層体をオートクレーブに入れるか或いはプレスを行い、約120〜150℃で、約1〜1.5MPaの圧力で本接着を行うことにより製造される。
なお、透明ガラス板としては、特に限定されず、一般に使用されている透明ガラス板を使用することができる。このような、透明ガラス板としては、例えば、フロート板ガラス、熱線吸収ガラス、磨き板ガラス、型板ガラス、網入り板ガラス、線入り板ガラス等の各種無機ガラス:ポリカーボネート板、ポリメチルメタクリレート板等の有機ガラス板が挙げられる。これらのガラス板は、単独で用いられてもよいし、二種類以上が併用されてもよい。なかでも、熱線吸収ガラスを用いることが好ましい。なお、これ等のガラス板の厚みは、用途によって適宜選択されればよく、特に限定されるものではないが、一枚の厚さが1〜3mmのものが望ましい。
上記のようにして製造された本発明の合わせガラスは、プライバシー保護に適した低い可視光線透過率、すなわち可視光線透過率2.5%以下を有し、さらには、可視光線透過率2%以下を有する。またさらに、微粒子状の無機粉末(特に乳白剤)の凝集や分散不良等により色むらが発生するという問題もなく、さらに、ガラス板と中間膜との界面にある微粒子状の無機粉末(特に乳白剤)が、界面の接着性を低下させて細かい気泡が発生するという問題もない。
以下、本発明の具体的な実施例を挙げることにより、本発明を詳細に説明する。なお、本発明はこれ等の実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
(1)合わせガラス用中間膜A−1の作製
EVA樹脂として、酢酸ビニル含有量が26重量%であるエチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂(ウルトラセン634、東ソー社製)100重量部と、微粒子状の無機粉末として微粒子状の炭酸カルシウム粉末(平均粒径3μm)6重量部、熱線遮蔽微粒子としてITO微粒子(三菱マテリアル社製、平均粒径0.03μm)0.25重量部を混合し、ミキシングロールで充分に溶融混練した後、プレス成形機を用いて150℃で30分間プレス成形し、平均膜厚0.40mmの合わせガラス用中間膜A−1を作製した。
(1)合わせガラス用中間膜A−1の作製
EVA樹脂として、酢酸ビニル含有量が26重量%であるエチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂(ウルトラセン634、東ソー社製)100重量部と、微粒子状の無機粉末として微粒子状の炭酸カルシウム粉末(平均粒径3μm)6重量部、熱線遮蔽微粒子としてITO微粒子(三菱マテリアル社製、平均粒径0.03μm)0.25重量部を混合し、ミキシングロールで充分に溶融混練した後、プレス成形機を用いて150℃で30分間プレス成形し、平均膜厚0.40mmの合わせガラス用中間膜A−1を作製した。
(2)合わせガラスの作製
上記合わせガラス用中間膜A−1を用い、これを両側から二枚の透明なフロートガラス板(縦30cm×横30cm×厚さ2.5mm)で挟み、これをゴムバック内に入れ、2.6kPaの真空度で20分間脱気した後、脱気したまま90℃のオーブンに移し、更に90℃で30分間保持しつつ真空プレスした。このようにして予備圧着された合わせガラスを、エアー式オートクレーブ中で135℃、圧力1.2MPaの条件で20分間圧着を行い、合わせガラスの作製を行った。
上記合わせガラス用中間膜A−1を用い、これを両側から二枚の透明なフロートガラス板(縦30cm×横30cm×厚さ2.5mm)で挟み、これをゴムバック内に入れ、2.6kPaの真空度で20分間脱気した後、脱気したまま90℃のオーブンに移し、更に90℃で30分間保持しつつ真空プレスした。このようにして予備圧着された合わせガラスを、エアー式オートクレーブ中で135℃、圧力1.2MPaの条件で20分間圧着を行い、合わせガラスの作製を行った。
(実施例2)
(1)合わせガラス用中間膜A−2の作製
微粒子状の無機粉末として、微粒子状の炭酸カルシウム粉末6重量部に代えて微粒子状のシリカ粉末(平均粒径5μm)5重量部を用いたこと以外、実施例1と同様にして平均膜厚0.40mmの合わせガラス用中間膜A−2を得た。
(2)合わせガラスの作製
合わせガラス用中間膜A−1に代えて上記合わせガラス用中間膜A−2を用いたこと以外、実施例1と同様にして合わせガラスを作製した。
(1)合わせガラス用中間膜A−2の作製
微粒子状の無機粉末として、微粒子状の炭酸カルシウム粉末6重量部に代えて微粒子状のシリカ粉末(平均粒径5μm)5重量部を用いたこと以外、実施例1と同様にして平均膜厚0.40mmの合わせガラス用中間膜A−2を得た。
(2)合わせガラスの作製
合わせガラス用中間膜A−1に代えて上記合わせガラス用中間膜A−2を用いたこと以外、実施例1と同様にして合わせガラスを作製した。
(比較例1)
(1)合わせガラス用中間膜Bの作製
熱線遮蔽微粒子および微粒子状の無機粉末を用いなかったこと以外、実施例1と同様にして平均膜厚0.40mmの微粒子状の無機粉末および熱線遮蔽微粒子を含まない透明な合わせガラス用中間膜Bを作製した。
(2)合わせガラスの作製
合わせガラス用中間膜A−1に代えて上記合わせガラス用中間膜Bを用いたこと以外、実施例1と同様の方法により合わせガラスの作製を行った。
(1)合わせガラス用中間膜Bの作製
熱線遮蔽微粒子および微粒子状の無機粉末を用いなかったこと以外、実施例1と同様にして平均膜厚0.40mmの微粒子状の無機粉末および熱線遮蔽微粒子を含まない透明な合わせガラス用中間膜Bを作製した。
(2)合わせガラスの作製
合わせガラス用中間膜A−1に代えて上記合わせガラス用中間膜Bを用いたこと以外、実施例1と同様の方法により合わせガラスの作製を行った。
(評価)
上記実施例1〜2および比較例1で得られた合わせガラスについて、下記の方法によりヘイズ値、可視光透過率(Tv)、日射透過率(Te)および日射反射率(Re)の測定を行った。
また、実施例の合わせガラスについては、微粒子状の無機粉末(特に乳白剤)の凝集や分散不良等の有無、色むらの有無、ガラス板と中間膜との界面において細かい気泡が発生しているかどうかを目視で観察した。
結果を表1に示す。
上記実施例1〜2および比較例1で得られた合わせガラスについて、下記の方法によりヘイズ値、可視光透過率(Tv)、日射透過率(Te)および日射反射率(Re)の測定を行った。
また、実施例の合わせガラスについては、微粒子状の無機粉末(特に乳白剤)の凝集や分散不良等の有無、色むらの有無、ガラス板と中間膜との界面において細かい気泡が発生しているかどうかを目視で観察した。
結果を表1に示す。
(1)ヘイズ値の測定
JIS K 6714「航空機用メタクリル樹脂板」に準拠し、積分式濁度計(東京電色社製)を用いて、340〜1800nmの光線に対するヘイズ値を測定した。
(2)可視光透過率(Tv)、日射透過率(Te)および日射反射率(Re)の測定
直記分光光度計(島津製作所社製「UV3100」)を使用して、JIS Z 8722及びJIS R 3106に従って、380〜780nmの可視光透過率(Tv)、300〜2100nmの日射透過率(Te)および300〜2100nmの日射反射率(Re)を求めた。
JIS K 6714「航空機用メタクリル樹脂板」に準拠し、積分式濁度計(東京電色社製)を用いて、340〜1800nmの光線に対するヘイズ値を測定した。
(2)可視光透過率(Tv)、日射透過率(Te)および日射反射率(Re)の測定
直記分光光度計(島津製作所社製「UV3100」)を使用して、JIS Z 8722及びJIS R 3106に従って、380〜780nmの可視光透過率(Tv)、300〜2100nmの日射透過率(Te)および300〜2100nmの日射反射率(Re)を求めた。
Claims (4)
- 微粒子状の無機粉末および熱線遮蔽微粒子を含有する不透明なエチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂組成物からなることを特徴とする合わせガラス用中間膜。
- 微粒子状の無機粉末が炭酸カルシウムまたはシリカである請求項1記載の合わせガラス用中間膜。
- 熱線遮蔽微粒子が錫ドープ酸化インジウムである請求項1または2に記載の合わせガラス用中間膜。
- 少なくとも二枚の透明ガラス板の間に、請求項1〜3のいずれかに記載の合わせガラス用中間膜が接着されていることを特徴とする合わせガラス。
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