JP5253233B2 - 排ガス浄化触媒 - Google Patents

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本発明は、NO吸蔵還元型の排ガス浄化触媒に関する。
従来より、内燃機関の排ガスに含まれる窒素酸化物(NO)を浄化するための排ガス浄化触媒として様々な触媒が提案されており、近年では、酸素過剰のリーン雰囲気でNOを吸蔵し、吸蔵されたNOを、排ガス雰囲気をストイキ〜水素等の還元成分過剰なリッチ雰囲気に変化させることにより放出し、これを貴金属の作用によりHCやCO等の還元成分と反応させて還元し浄化するNO吸蔵還元型の浄化触媒が実用化されている。
NO吸蔵還元型の浄化触媒は、アルカリ金属やアルカリ土類金属などのNO吸蔵材と、白金(Pt)、ロジウム(Rh)、パラジウム(Pd)等の貴金属をアルミナ(Al)等の担体に担持したもの等が一般に利用されている。
また、浄化触媒の構造としては、金属成分を単一の層中に存在させた単一層構造のほか、例えば2層構造を有する浄化触媒が提案されており、金属同士の固溶体化による触媒活性への影響を考慮して、例えばPtとRhを異なる層に含ませた上下2層の触媒層が設けられた触媒が提案されている。
上記に関連して、PtとRhを用いてPtの粒成長による耐久性の低下を抑制すると共にNO吸蔵材の吸蔵・放出能の低下を防止する技術として、Rhを担持した第1粉末と、PtとNO吸蔵材及びPtに対して1〜10重量%のRhを担持した第2粉末と、を混在してなる排ガス浄化用触媒等が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
特開平10−192707号公報
上記のようなNO吸蔵還元型の浄化触媒によるNO浄化は、NOを酸化してNOとし、このNOをNO吸蔵材に吸蔵し、さらに吸蔵されたNOを放出させ、放出されたNOを触媒上で還元することにより行なわれるが、上記従来の浄化触媒では、NOの酸化性能及びNOの還元性能が不充分であるために、必ずしも排ガス中のNOを浄化しきれない場合があった。
すなわち、NOの酸化能の高い金属材料としてPtが知られているが、Ptはリーン雰囲気下でのそれ自身の安定性が低く、粒成長が起こりやすい。そのため、浄化触媒におけるNOの吸着点が減少し、PtによるNOの酸化活性が低下する傾向があった。また、NOの還元能の高い金属材料としてRhが知られているが、Rhもリーン雰囲気下では熱的な粒成長が起こりやすく、そのため浄化触媒のNO還元性能も低下する傾向があった。
本発明は、上記に鑑みなされたものであり、パラジウムの担持比率が白金より多くなる触媒組成に比べ、よりNO浄化性能に優れたNO吸蔵還元型の排ガス浄化触媒を提供することを目的とし、該目的を達成することを課題とする。
本発明は、NO還元活性が高いがNOの酸化活性の低いPdを、共存するPtの担持量に対して所定比率で担持させると、NOの還元効率を向上しつつも、Ptの粒成長を抑えてPtのNOの酸化活性の低下を抑制できるとの知見を得、かかる知見に基づいて達成されたものである。
本発明の排ガス浄化触媒は、酸素過剰のリーン雰囲気でNOを吸蔵し、排ガス雰囲気をストイキ〜水素等の還元成分過剰なリッチ雰囲気に変化させたときには、吸蔵されたNOを放出してNOを還元することにより浄化するNO吸蔵還元型触媒である。本発明の排ガス浄化触媒は、上記目的を達成するために、支持基材と、該支持基材側から順に、ロジウム(Rh)及びパラジウムが担持された第1の触媒層と、白金(Pt)及びパラジウム(Pd)が担持され、Ptの担持量(x)に対するPdの担持量(y)の比率(y/x;モル比)が0.4≦y/x≦0.46を満たす第2の触媒層と、を設けて構成したものである。
本発明の排ガス浄化触媒においては、支持基材上のRh及びPdを担持する第1の触媒層の上に設けられた、Pt及びPdを担持する第2の触媒層中における触媒金属組成を、Pd担持量(y)/Pt担持量(x)の比率(モル比)が0<y/x≦1.0の関係を満たす範囲、特に0.4≦y/x≦0.46の範囲に構成することで、NOの還元効率を向上しながら、NOの吸蔵効率(すなわちNOの酸化効率)を向上させることができる。すなわち、
PdはNOの還元活性の高い金属であるため、Pdの担持によりリーン雰囲気下で吸蔵されたNOの還元効率が向上し、NO還元性能を向上させることができる。一方、PdはNOの酸化活性が低いため、Pd単独ではNOの酸化反応を抑制し、NO吸蔵性能を悪化させるが、Pdはリーン雰囲気下での安定力が高く、粒成長が起こりにくいため、Pt担持量に対するPdの担持量をモル比で1.0以下に抑えてPtと共存させた場合に、Ptの粒成長を抑制し、NOの酸化活性の低下が抑制され、NO吸蔵性能を向上させることができる。
本発明の排ガス浄化触媒は、支持基材に近い側の第1の触媒層もまた、更に、パラジウムが担持されて構成された形態が好ましい。
支持基材から遠い側の第2の触媒層、換言すれば排ガスとより接触しやすい触媒層のみならず、第2の触媒層より支持基材に近い第1の触媒層にPdを担持し、触媒全体にPdが存在するように構成することで、NOの酸化効率がより向上すると共に、NOの還元効率もより高められる。
本発明は、リーン雰囲気ではNOを高効率に吸蔵し、リッチ雰囲気ではNOを高効率に還元することにより、排ガス浄化能に優れた浄化系統を構築することができる。
本発明によれば、パラジウムの担持比率が白金より多くなる触媒組成に比べ、NO浄化性能のより優れたNO吸蔵還元型の排ガス浄化触媒を提供することができる。
以下、本発明の排ガス浄化触媒について詳細に説明する。
本発明のNO吸蔵還元型の排ガス浄化触媒は、支持基材の上に、Rh(ロジウム)及びPd(パラジウム)が担持された第1の触媒層と、Pt(白金)及びPd(パラジウム)が担持され、Ptの担持量(x)に対するPdの担持量(y)の比率(y/x;モル比)が0.4≦y/x≦0.4を満たす第2の触媒層と、を支持基材側から順に設けて構成されている。
本発明の排ガス浄化触媒における第1の触媒層は、少なくともRhを(好ましくは担体に担持して)含有し、後述の第2の触媒層と支持基材との間に第2の触媒層の下層として設けられている。第1の触媒層は、Rhに加え、更に、パラジウム(Pd)や、Li、K、Na、Mg、Ca、St、Ba等のアルカリ金属、アルカリ土類金属などのNO吸蔵材料を含有することができる
Rhは、NOの還元活性に優れており、Ptを含む層とは別層にRhを(好ましくは担体に担持し)存在させることでPtとの固溶体化も抑えられており、リッチ雰囲気でNOを良好に還元し、NOを浄化する。
Rhは、所望の担体に担持して層中に含有することができる。ここでの担体としては、二酸化ジルコニウム(ZrO)や酸化アルミニウム(Al)、シリカ、シリカ−アルミナ、セリア、ゼオライトなどの酸化物の粒子、並びにこれらの混合粒子を用いることができる。Rhが担持されたRh担持酸化物は、ZrO粉末等の酸化物の粉状物や粒状物と、硝酸ロジウム溶液、塩化ロジウム溶液、アンミンロジウム溶液などとを混合し、乾燥、焼成(例えば400〜800℃程度)する等により得られる。
Rhの第1の触媒層中における含有濃度としては、0.01g/L〜5g/Lの範囲が好ましく、0.05g/L〜1g/Lの範囲がより好ましい。Rhの含有濃度が前記範囲内であると、NOの浄化性能が良好である。
第1の触媒層は、NOの酸化効率とNOの還元効率をより高める観点から、Rhと共にPdが含有された形態が好ましい。Pdを含有する場合、Pdの含有濃度としては、上記同様の観点から、Rhの担持量1g/Lに対して、0.05〜2g/Lの範囲であるのが好ましい。
第1の触媒層は、例えば、水等の媒質中にRh担持酸化物粒子の粉状物又は粒状物(及び必要に応じて他の成分)を加えて撹拌してスラリー等の溶液とし、得られたスラリー等を所望の支持基材上にコートし、焼成して形成することができる。
コート方法や焼成条件などについては、組成やスケール等により適宜選択すればよい。
本発明の排ガス浄化触媒における第2の触媒層は、少なくともPt及びPdを(好ましくは担体に担持して)含有し、前記第1の触媒層の上層として設けられる。第2の触媒層は、Pt及びPdに加え、更に、NO吸蔵材料を含有することができる。NO吸蔵材料については、前記第1の触媒層で使用可能なアルカリ金属、アルカリ土類金属が好適である。
Ptは、NOの酸化活性に優れており、リーン雰囲気でNOを酸化し、NOを生成する。Ptの第2の触媒層中における含有濃度は、NOの酸化効率の観点から、0.1〜5g/Lの範囲であるのが好ましい。
Pdは、NOの還元活性が高く、リーン雰囲気で吸蔵されたNOの還元効率が高められる。また、Pdはリーン雰囲気での安定性が高いため、Ptと共に存在させることでPtの粒成長を抑制し、Ptの持つNOの酸化活性を高く保つことができる。
Pdの含有濃度は、第2の触媒層において、Ptの担持量(x)に対するPdの担持量(y)の比率(y/x;モル比)が0<y/x≦1.0の範囲を満たす範囲とする。PdのPtに対する担持量比率y/xが1.0を超えると、Pd自体のNOの酸化活性が低いためにNOの酸化反応を促すどころか逆に触媒全体のNOの酸化反応が抑制されてしまい、NO吸蔵性能が低下する。なお、y/x=0、すなわちPdを含まないと、NOの還元効率も不充分であるばかりか、Ptの粒成長を伴なってNOの吸蔵効率(すなわちNO酸化効率)が低下する。
本発明においては、前記比率y/xは、NOの還元効率の向上とNOの吸蔵効率(すなわちNO酸化効率)の向上の両立の観点から、0.2≦y/x≦0.9の範囲が好ましい。本発明では特に、0.4≦y/x≦0.46の範囲とする
Pt及びPdは、所望の担体に担持して層中に含有することができる。ここでの担体としては、二酸化ジルコニウム(ZrO)や酸化アルミニウム(Al)、シリカ、シリカ−アルミナ、セリア(CeO)、ゼオライトなどの酸化物の粒子、並びにこれらの混合粒子を用いることができる。
Pt及びPdを層中に含有する場合、Ptが担持されたPt担持酸化物の粒子とPdが担持されたPd担持酸化物の粒子とを混合してもよいし、Pt及びPdをともに担持した酸化物粒子を用いてもよい。Pt担持酸化物は、例えば、ZrO粉末等の酸化物の粉状物や粒状物と、ジニトロジアンミン白金溶液、塩化白金溶液、アンミン白金溶液などとを混合し、乾燥、焼成(例えば300〜500℃程度)する等により得られる。また、Pt及びPdをともに担持した酸化物粒子は、例えば、ZrO粉末等の酸化物の粉状物や粒状物と、ジニトロジアンミン白金溶液、塩化白金溶液、アンミン白金溶液などと、硝酸パラジウム溶液、塩化パラジウム溶液などとを混合し、乾燥、焼成(例えば300〜500℃程度)する等により得られる。
第2の触媒層は、例えば、水等の媒質中に、Pt担持酸化物及びPd担持酸化物の粉状物又は粒状物、あるいはPt及びPdを担持した酸化物粒子の粉状物又は粒状物(及び必要に応じて他の成分)を加えて撹拌してスラリーとし、得られたスラリーを所望の支持基材上にコートし、焼成して形成することができる。
コート方法や焼成条件などについては、組成やスケール等により適宜選択すればよい。
第2の触媒層においては、Pt及びPdの担持密度が、支持基材から離れた側の排ガスと接触しやすい表面に近いほど高いことが好ましい。このように構成すると、NOの還元性能及びNOの酸化活性がより向上し、NO浄化性能を高めることができる。
前記第1及び第2の触媒層を含む触媒層全体におけるNO吸蔵材料の含有濃度としては、支持基材の1リットルあたり0.01〜5モルの範囲が好ましく、0.1〜0.5モルの範囲がより好ましい。NO吸蔵材料の担持量は、0.01モル/L以上であるとNO浄化能がより良好になり、5モル/L以下であるとRhの還元活性を損なわず維持できる。
−支持基材−
支持基材は、RhやPt、Pd等の触媒金属を担持する触媒層を支持するものであり、目的や場合によりセラミックスや金属製の公知のものを選択することができる。具体的な例としては、コージェライト製ハニカム基材、SiC製ハニカム基材、メタルハニカム基材などが挙げられる。
なお、上記の第1の触媒層及び第2の触媒層は、それぞれが1層のみ設けられた形態のほか、第1の触媒層及び/又は第2の触媒層が2層以上設けられた形態に構成されたものであってもよい。第2の触媒層が2層以上設けられる場合は、その少なくとも1層においてPt担持量に対するPd担持量の比率y/xが前記範囲を満たしていればよいが、効果の点で好ましくは、Pt担持量の多い触媒層における前記比率y/xが前記範囲を満たすようにし、特には第2の触媒層の全てにおいて前記比率y/xが前記範囲を満たす形態がより好ましい。
また、本発明の排ガス浄化触媒は、上記の第1の触媒層及び第2の触媒層と共に、さらに別の層を設けて3層以上に構成されてもよい。
以下、本発明を具体的な実施例を示して更に詳細に説明する。但し、本発明はその主旨を越えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。実施例中の「部」は質量基準である。
(実施例1)
市販のAl粉末、TiO−ZrO粉末、及びCeO−ZrO粉末をそれぞれ45部、45部、10部の量で混合して混合粉末aを調製した。この混合粉末aに硝酸パラジウム溶液を混合し、乾燥、300℃での焼成を行ない、Pdが粉末100g当たり0.65g担持されている担持粉末Aを作製した。また、ZrO粉末と硝酸ロジウム溶液とを混合し、乾燥、300℃での焼成を行ない、Rhが粉末100g当たり1g担持されている担持粉末Bを作製した。
続いて、担持粉末A100部、担持粉末B50部、バインダーとしてのアルミナゾル20部(固形分:10質量%)、及び蒸留水を混合してスラリーを調製した。調製したスラリーをコージェライト製のハニカム基材に、基材1L(リットル)当たり152gコートされるようにウォッシュコートし、250℃で1時間、乾燥させ、更に500℃で1時間焼成して、ハニカム基材上に下側触媒コート層を形成した。
次に、前記混合粉末aに、ジニトロジアンミン白金溶液と硝酸パラジウムの混合溶液を混合し、その後乾燥、300℃での焼成を行なって、粉末120g当たりPt1.2gとPd0.1g(Ptの担持量に対するPdの担持量の比率(モル比)=0.18相当)とを同時担持し、担持粉末Cを作製した。この担持粉末Cとバインダーとしてのアルミナゾル16部(固形分:10質量%)と蒸留水とを混合してスラリーを調製し、得られたスラリーを、ハニカム基材の下側コート層の上に基材1L当たり122gになるようにウォッシュコートし、250℃で1時間、更に500℃で1時間焼成して、ハニカム基材上の下側コート層の上に上側触媒コート層を形成した。
その後、酢酸バリウムと酢酸カリウムを含む混合溶液中に、下側触媒コート層及び上側触媒コート層が形成されたハニカム基材を浸漬し、余分な溶液を吹き払った後、250℃で乾燥させた。その後、500℃で焼成し、NO吸蔵還元型の排ガス浄化触媒を作製した。排ガス浄化触媒の担持金属の構成を図1(a)に示す。このとき、Pt、Pd、Rhの総担持量は、それぞれ1.2g/L、0.75g/L、0.5g/Lであり、下側触媒コート層及び上側触媒コート層を含む2層構造の層全体に、Pdが担持されている。また、バリウムとカリウムの担持量は、それぞれ0.2mol/L、0.15mol/Lである。
(実施例2)
実施例1において、下側触媒コート層におけるPdの担持量を0.45g/Lに変更し、上側コート層におけるPdの担持量を0.30g/L(Ptの担持量に対するPdの担持量の比率(モル比)=0.46相当)に変更したこと以外は、実施例1と同様にして、NO吸蔵還元型の排ガス浄化触媒を作製した。排ガス浄化触媒の担持金属の構成を図1(b)に示す。このとき、層の厚み、及びPt、Pd、Rhの総担持量は、いずれも実施例と同様になるようにした。
(実施例3)
実施例1において、下側触媒コート層におけるPdの担持量を0.29g/Lに変更し、上側コート層におけるPdの担持量を0.46g/L(Ptの担持量に対するPdの担持量の比率(モル比)=0.70相当)に変更したこと以外は、実施例1と同様にして、NO吸蔵還元型の排ガス浄化触媒を作製した。排ガス浄化触媒の担持金属の構成を図1(c)に示す。このとき、層の厚み、及びPt、Pd、Rhの総担持量は、いずれも実施例と同様になるようにした。
(実施例4)
実施例1において、下側触媒コート層におけるPdの担持量を0.15g/Lに変更し、上側コート層におけるPdの担持量を0.60g/L(Ptの担持量に対するPdの担持量の比率(モル比)=0.92相当)に変更したこと以外は、実施例1と同様にして、NO吸蔵還元型の排ガス浄化触媒を作製した。排ガス浄化触媒の担持金属の構成を図1(d)に示す。このとき、層の厚み、及びPt、Pd、Rhの総担持量は、いずれも実施例と同様になるようにした。
(比較例1)
実施例1において、下側触媒コート層の形成に用いた担持粉末Aを混合粉末aに代え、下記のようにPdを担持せずRhのみを担持した下側コート層を形成すると共に、上側コート層の形成に用いた担持粉末Cを、混合粉末a120gにPdを担持せずPtのみを担持した担持粉末Dに代え、下記のように上側コート層を形成したこと以外は、実施例1と同様にして、NO吸蔵還元型の排ガス浄化触媒を作製した。排ガス浄化触媒の担持金属の構成を図1(e)に示す。このとき、層の厚み、及びPt、Rhの総担持量は、いずれも実施例と同様になるようにした。
<下側触媒コート層の形成>
混合粉末a100部と、担持粉末B50部と、バインダーとしてのアルミナゾル20部(固形分:10質量%)と、蒸留水とを混合してスラリーを調製した。調製したスラリーをコージェライト製のハニカム基材に基材1L当たり152gコートされるようにウォッシュコートし、250℃で1時間、乾燥させ、更に500℃で1時間焼成して、ハニカム基材上に下側触媒コート層を形成した。
<上側触媒コート層の形成>
前記混合粉末a120g当たりにPt1.2gを担持し、担持粉末Dを作製した。この担持粉末Dとバインダーとしてのアルミナゾル16部(固形分:10質量%)と蒸留水とを混合してスラリーを調製し、得られたスラリーを、ハニカム基材の下側コート層の上に基材1L当たり122gコートされるようにウォッシュコートし、250℃で1時間、乾燥させ、更に500℃で1時間焼成して、ハニカム基材上の下側コート層の上に上側触媒コート層を形成した。
(比較例2)
実施例1において、下側触媒コート層におけるPdの担持量を0.75g/Lに変更し、上側触媒コート層の形成に用いた担持粉末Cを、混合粉末aにPdを担持せずPtのみを担持した比較例1の担持粉末Dに代えたこと以外は、実施例1と同様にして、NO吸蔵還元型の排ガス浄化触媒を作製した。排ガス浄化触媒の担持金属の構成を図1(f)に示す。このとき、層の厚み、及びPt、Pd、Rhの総担持量は、いずれも実施例と同様になるようにした。
(比較例3)
実施例1において、下側触媒コート層におけるPdの担持量を0.75g/Lに変更し、上側コート層におけるPdの担持量を0.75g/L(Ptの担持量に対するPdの担持量の比率(モル比)=1.15相当)に変更し、Pdの総担持量を0.75g/Lから1.5g/Lに変更したこと以外は、実施例1と同様にして、NO吸蔵還元型の排ガス浄化触媒を作製した。排ガス浄化触媒の担持金属の構成を図1(g)に示す。このとき、層の厚み、及びPt、Rhの総担持量は、いずれも実施例と同様になるようにした。
(比較例4)
実施例1において、下側触媒コート層を形成するためのスラリーの調製に用いた担持粉末Aを混合粉末aに代えると共に、担持粉末Cの作製に用いたPdの量を0.10gから0.75g(Ptの担持量に対するPdの担持量の比率(モル比)=1.15相当)に変更したこと以外は、実施例1と同様にして、NO吸蔵還元型の排ガス浄化触媒を作製した。排ガス浄化触媒の担持金属の構成を図1(h)に示す。このとき、層の厚み、及びPt、Pd、Rhの総担持量は、いずれも実施例と同様になるようにした。
各触媒コート層におけるPdの担持量及びPtの担持量に対するPdの担持量の比率(モル比)は、下記の通りである。
Figure 0005253233
(評価)
上記より得られた各排ガス浄化触媒について、以下の測定、評価を行なった。
−1.未還元NO量−
得られた排ガス浄化触媒の各々から、容積が35mlになるようにテストピースを切り出した。得られたテストピースを大気雰囲気中、750℃で処理した後、リーンバーンエンジンを模擬したモデルガス系統に装着し、リーン雰囲気下での定常運転を60秒間、リッチ雰囲気下でのリッチ処理を5秒間とした繰り返し運転を行ない、リッチ雰囲気での未還元のNO量を測定した。測定結果は、比較例1の値を1に規格化したときの相対値として図2に示す。
図2に示すように、実施例では、比較例に比して未還元のNO量が少なく抑えられており、Pdを触媒コート層の全体に担持した効果が確認された。
−2.NO酸化率−
各排ガス浄化触媒において、NOが飽和吸蔵したときのNOとNOとの濃度を測定し、そのときの入りガス濃度(NO濃度)からNO酸化率を求めた。測定結果を図3に示す。
図3に示すように、実施例では、比較例に対してNO酸化率が向上した。これは、上側触媒コート層におけるPd担持量が適切な範囲にあるため、PdによるNOの酸化反応の抑制が緩和され、かつPdと共存するPtの粒成長が抑制されたことで、PtによるNOの酸化活性の低下が抑制されたものと考えられる。
−3.NO吸蔵量−
各排ガス浄化触媒を用い、リッチ雰囲気下で300秒間のリッチ処理を行ない、その後リーン雰囲気下での定常運転に切り替えて、そこから導入された排ガス中のNO濃度に対して、排出された排ガス中のNO濃度が10%になるまでの間におけるNO吸蔵量を測定した。
NO吸蔵量を測定した結果を図4に示す。図4では、比較例1の値を1に規格化したときの相対値として示す。図4に示されるように、実施例では、NO酸化能の向上により、比較例に比べ、NO吸蔵量を向上させることができた。
また、図4に示すNO吸蔵量を、上側触媒コート層におけるPt担持量に対するPd担持量の比率(y/x;モル比)との関係で図5に示す。図5に示されるように、Pdを担持しその担持量のPt担持量に対する比率y/xが1.0以下である実施例では、NO吸蔵量が大きく向上した。中でも、実施例2、3において、特に良好なNO吸蔵量が得られた。
これに対し、Pd担持量を含まないためPd担持量の比率y/xが0(ゼロ)である比較例1〜2では、NO吸蔵量は不充分であり、また、Pd担持量がy/x≦1.0の範囲を超える比較例3〜4でもNO吸蔵量が低下した。
(a)〜(d)はそれぞれ実施例1〜4の排ガス浄化触媒中の担持金属の構成を示す概念図であり、(e)〜(h)はそれぞれ比較例1〜4の排ガス浄化触媒中の担持金属の構成を示す概念図である。 実施例及び比較例における未還元のNO量を相対比で示すグラフである。 実施例及び比較例におけるNO酸化率を示すグラフである。 実施例及び比較例におけるNO吸蔵量を示すグラフである。 上側触媒コート層におけるPtに対するPdの担持量モル比(y/x)とNO吸蔵量との関係を示すグラフである。

Claims (1)

  1. 支持基材の上に、ロジウム及びパラジウムが担持された第1の触媒層と、白金及びパラジウムが担持され、前記白金の担持量(x)に対する前記パラジウムの担持量(y)の比率(y/x;モル比)が0.4≦y/x≦0.46を満たす第2の触媒層と、を前記支持基材側から順に有するNO吸蔵還元型の排ガス浄化触媒。
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