JP3798727B2 - 排ガス浄化用触媒 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は排ガスを浄化する排ガス浄化用触媒に関し、詳しくは触媒金属としてパラジウムを担持したPd系触媒に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、自動車の排ガス浄化用触媒として、CO及びHCの酸化とNOx の還元とを行って排ガスを浄化する三元触媒が用いられている。このような三元触媒としては、例えばコーディエライトなどからなる耐熱性担体基材にγ−アルミナからなるコート層を形成し、そのコート層に白金(Pt)、ロジウム(Rh)、パラジウム(Pd)などの白金族元素から選ばれる触媒金属を担持させたものが広く知られている。
【0003】
このうちPt及びPdは主としてCO及びHCの酸化浄化に寄与し、Rhは主としてNOx の還元浄化に寄与するとともに、Pt又はPdのシンタリングを防止する作用があり耐熱性が向上することがわかっている。したがって三元触媒では、Pt又はPdとRhとを併用することが望ましいことが知られている。
【0004】
また白金族元素のなかでは、PtやRhに比べてPdが安価であり、Pdを用いれば排ガス浄化用触媒のコストを低減することができる。ところがPdは、Rhを共存させたとしても高温時のシンタリングによる劣化が大きく、Pd−Rh系触媒は耐久性に劣るという不具合がある。
【0005】
そこで例えば特開平3-106446号公報には、Pd−Rh系触媒にさらにバリウム(Ba)とセリウム(Ce)を共存させた排ガス浄化用触媒が開示されている。この排ガス浄化用触媒では、Baの作用によりPdが常に酸化状態となるため、金属Pd状態で生じるシンタリングを防止することができる。したがってPdを用いてPt−Rh系触媒とほぼ同等の触媒性能を確保することができ、しかも安価な排ガス浄化用触媒とすることができる。
【0006】
一方、近年、地球環境保護の観点から、自動車などの内燃機関から排出される排ガス中の二酸化炭素(CO2 )が問題とされ、その解決策として酸素過剰雰囲気において希薄燃焼させるいわゆるリーンバーンが有望視されている。このリーンバーンにおいては、燃費が向上するために燃料の使用量が低減され、その結果燃焼排ガスであるCO2 の発生を抑制することができる。
【0007】
これに対し、従来の三元触媒は、空燃比が理論空燃比(ストイキ)において排ガス中のCO,HC,NOx を同時に酸化・還元し、浄化するものであって、リーンバーン時の排ガスの酸素過剰雰囲気下におけるNOx の還元除去に対しては充分な浄化性能を示さない。このため、酸素過剰雰囲気下においても効率よくNOx を浄化しうる触媒及び浄化システムの開発が望まれている。
【0008】
そこで本願出願人は、先にアルカリ土類金属とPtをアルミナなどの多孔質担体に担持した排ガス浄化用触媒(特開平5-317652号公報)や、ランタンとPtを多孔質担体に担持した排ガス浄化用触媒(特開平5-168860号公報)、あるいはアルカリ金属とPtとをアルミナ担体に担持した排ガス浄化用触媒(特開平6-031139号公報)を提案している。これらの排ガス浄化用触媒によれば、リーン側ではNOx がアルカリ土類金属の酸化物やランタンの酸化物(NOx 吸蔵元素)に吸蔵され、それがストイキ又はリッチ側でHCやCOなどの還元性成分と反応するため、リーン側においてもNOx の浄化性能に優れている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
上記した特開平3-106446号公報に記載の排ガス浄化用触媒では、PdとRh及びBaを共存させている。したがってPdのシンタリングが防止されるとともに、BaによるNOx 吸蔵作用によりNOx 浄化率の向上も期待される。
【0010】
ところがこの排ガス浄化用触媒にあっては、Baを含まないPd−Rh系触媒に比べてさほど性能の向上がみられず、Baをさらに添加した効果が十分に引き出せないという不具合があった。
【0011】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、PdにRhとBaを共存させた場合にそれぞれの元素のもつ性能が十分に発現できる排ガス浄化用触媒とすることを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決する本発明の排ガス浄化用触媒の特徴は、ゼオライトを除く多孔質担体にPd、Rh及びBaを担持してなる排ガス浄化用触媒において、多孔質担体粉末に少なくともRhを担持したRh担持粉末と、多孔質担体粉末に少なくともBaを担持したBa担持粉末とが混在してなり、Rh Ba とは互いに分離した状態で担持され、かつ少なくとも Ba 担持粉末には Pd が担持されていることにある。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明者らは、PdにRhとBaを接触して担持させた場合の触媒挙動を鋭意研究した結果、Rhの触媒作用がBaの接触により妨げられていることを発見し、本発明を完成した。つまり、PdとBaを接触担持させた場合には、図2に示すように耐久後のNO50%低減温度はBaの添加量が増大するにつれて大きく低下し、NOx 浄化性能が向上する。ところがRhとBaを接触担持させた場合には、図3に示すように耐久後のNO50%低減温度はBaの添加量が増大するにつれて上昇し、NOx 浄化性能が低下することが明らかとなった。
【0014】
このようなPd触媒又はRh触媒へのBa添加による活性変化は、Pd又はRh上への排ガス成分の吸着被毒の影響が考えられる。そこで本発明者らは、Pd触媒及びRh触媒と、それらにBaを添加した触媒について、次式(1)式に示すHC−O2反応の反応次数の変化を測定してみた。その結果を表1に示す。なおHCとしてはC3H6を用いた。また(1)式において、Vは反応速度、kは定数、pはHCの濃度、PはO2の濃度をそれぞれ示す。
【0015】
V=k[p(HC)]m ×[P(O2 )]n (1)
【0016】
【表1】
Figure 0003798727
【0017】
反応次数(m,n)がマイナスになり、その値が大きいほど吸着被毒が大きいことを示すから、表1よりPd触媒ではBaの添加によりHCによる吸着被毒が低減されていることがわかる。しかしRh触媒では、Baの添加によりO2による吸着被毒が増大し、このため活性が低下していると考えられる。したがって、Pd−Rh系触媒にBaをさらに添加すると、Rhの酸素被毒が促進されRhの作用が十分に引き出されないために、特開平3-106446号公報に記載の排ガス浄化用触媒ではBaをさらに添加した効果が十分に引き出せないと推察された。
【0018】
そこで本発明では、RhとBaとを互いに分離した状態で多孔質担体に担持することとした。これによりBaによるRhの酸素被毒促進が阻止され、Rhの機能阻害が阻止されるため、NOx 浄化性能が向上し耐熱性も向上する。
【0019】
一方Baは、そのNOx 吸蔵・放出作用によりNOx 浄化性能を一層向上させるとともに、以下のようにPdの酸化状態(PdO )を維持してPdのシンタリングを防止する。つまり、Baは容易に過酸化物(BaO2)を形成し、これが熱又はガス雰囲気によって容易に分解して酸化バリウム(BaO )となる。このとき放出される酸素がPdと結合して酸化パラジウム(PdO )を形成する。Pdのシンタリングは金属パラジウムの状態で生じるから、酸化パラジウムとなることによりシンタリングが防止される。
【0020】
このようにRhとBaを分離した状態で多孔質担体に担持するには、多孔質担体にRhを担持したRh担持粉末と、多孔質担体にBaを担持したBa担持粉末をそれぞれ調製し、これらを混合することで行うことができる。このときPdは、少なくともBa 担持粉末粉末に共存担持しておけばよい。また上記2種類の粉末を混合後にPdを担持することもできる。
【0021】
多孔質担体としては、アルミナ、シリカ、ジルコニア、チタニア、シリカ−アルミナ、ゼオライトなど従来用いられているものを用いることができる。なかでも耐久後にも高い比表面積を示すアルミナが特に望ましい。この多孔質担体は、コージェライトなどの耐熱性無機質担体基材やメタル担体基材に被覆してコート層としてもよいし、多孔質担体自体から担体基材を形成することもできる。
【0022】
本発明の排ガス浄化用触媒において、各触媒成分の担持量は以下のとおりである。Pdは、排ガス浄化用触媒の容積1リットルに対して1〜20gの範囲で担持することが望ましい。1gより少ないと効果が得られず、20gを超えて担持しても効果が飽和するとともにコストの増大をきたす。特に望ましい範囲は5〜10gである。Rhは、排ガス浄化用触媒の容積1リットルに対して0.01〜1gの範囲で担持することが望ましい。0.01gより少ないと添加した効果が得られず、1gを超えて担持しても効果が飽和するとともにコストの増大をきたす。特に望ましい範囲は0.1 〜0.5 gである。またBaは、排ガス浄化用触媒の容積1リットルに対して0.05〜0.4 モルの範囲が望ましい。0.05モルより少ないと添加した効果が得られず、0.4 モルより多く担持すると効果が飽和するとともにコストの上昇をきたす。特に望ましい範囲は0.1 〜0.2 モルである。
【0023】
なお、本発明の排ガス浄化用触媒には上記触媒成分に加えて、公知の触媒金属や助触媒成分を担持することもできる。例えばセリウム(Ce)を担持すれば、Ceの酸素吸蔵・放出能によりリッチ雰囲気の排ガスにおいてもBaと酸素の反応が生じやすくなり、Pdのシンタリングを一層防止することができる。Ceの担持量は、排ガス浄化用触媒の容積1リットルに対して0.1 〜0.5 モルの範囲が最適である。また、Ceをジルコニウムとの複合酸化物として担持することも好ましい。さらに、ランタン(La)を担持することも好ましい。酸化ランタンはNOx 吸蔵能に特に優れるので、NOx 浄化性能が一層向上する。このLaの担持量は、排ガス浄化用触媒の容積1リットルに対して0.05〜0.4 モルの範囲が最適である。
【0024】
【実施例】
以下、実施例及び比較例により本発明を具体的に説明する。なお、以下にいう「部」は全て重量部を意味する。
【0025】
(実施例1)
<Pd-Ba/Al2O3 の調製>
アルミナ粉末60部に、所定濃度の硝酸パラジウム水溶液の所定量と、酢酸バリウム40部と、純水120 部を混合撹拌し、100 ℃にて10時間乾燥した後、500 ℃で1時間焼成してPd−Ba担持アルミナ粉末を調製した。
【0026】
<Rh/Al2O3の調製>
アルミナ粉末100 部に、所定濃度の硝酸ロジウム水溶液の所定量と、純水120 部を混合撹拌し、100 ℃にて10時間乾燥した後、500 ℃で1時間焼成してRh担持アルミナ粉末を調製した。
【0027】
<触媒の調製>
Pd−Ba担持アルミナ粉末50部と、Rh担持アルミナ粉末50部と、アルミナゾル(アルミナ10重量%)10部と、純水120 部を混合撹拌してスラリーを調製した。そしてコージェライト製ハニカム担体基材(容積1.7 リットル)を水に浸漬し、余分な水を吹き払った後このスラリーに浸漬した。取り出して余分なスラリーを吹き払い、80℃で20分間乾燥後、600℃で1時間焼成して実施例1の排ガス浄化用触媒を得た。
【0028】
なお、この排ガス浄化用触媒には、ハニカム担体基材1リットル当たりPdが10g、Rhが0.4 g、Baが0.1 モル担持されている。
【0029】
(実施例2)
<Pd-Rh/Al2O3 の調製>
アルミナ粉末100 部に、所定濃度の硝酸パラジウム水溶液の所定量と、所定濃度の硝酸ロジウム水溶液の所定量と、純水120 部を混合撹拌し、100℃にて10時間乾燥した後、500 ℃で1時間焼成してPd−Rh担持アルミナ粉末を調製した。
【0030】
<触媒の調製>
Pd−Ba担持アルミナ粉末50部と、Pd−Rh担持アルミナ粉末50部と、アルミナゾル10部と、純水120 部を混合撹拌したスラリを用いたこと以外は実施例1と同様にして、実施例2の排ガス浄化用触媒を得た。この排ガス浄化用触媒には、ハニカム担体基材1リットル当たりPdが10g、Rhが0.4 g、Baが0.1 モル担持されている。
【0031】
(実施例3)
<Rh-Pt/Al2O3 の調製>
アルミナ粉末100 部に、所定濃度の硝酸ロジウム水溶液の所定量と、所定濃度のジニトロジアンミン白金硝酸水溶液の所定量と、純水120 部を混合撹拌し、100 ℃にて10時間乾燥した後、500 ℃で1時間焼成してRh−Pt担持アルミナ粉末を調製した。
【0032】
<触媒の調製>
Pd−Ba担持アルミナ粉末50部と、Rh−Pt担持アルミナ粉末50部と、アルミナゾル10部と、純水120 部を混合撹拌したスラリを用いたこと以外は実施例1と同様にして、実施例3の排ガス浄化用触媒を得た。この排ガス浄化用触媒には、ハニカム担体基材1リットル当たりPdが10g、Rhが0.4 g、Ptが1g、Baが0.1 モル担持されている。
【0033】
(実施例4)
Pd−Ba担持アルミナ粉末50部と、Rh担持アルミナ粉末50部と、CeO2−ZrO2複合酸化物粉末(モル比でCe/Zr=5:1)50部と、アルミナゾル10部と、純水120 部を混合撹拌したスラリを用いたこと以外は実施例1と同様にして、実施例4の排ガス浄化用触媒を得た。この排ガス浄化用触媒には、ハニカム担体基材1リットル当たりPdが10g、Rhが0.4 g、CeO2−ZrO2複合酸化物が0.3 モル、Baが0.1 モル担持されている。
【0034】
(実施例5)
Pd−Ba担持アルミナ粉末50部と、Rh担持アルミナ粉末50部と、炭酸ランタン20部と、アルミナゾル10部と、純水120 部を混合撹拌したスラリを用いたこと以外は実施例1と同様にして、実施例5の排ガス浄化用触媒を得た。この排ガス浄化用触媒には、ハニカム担体基材1リットル当たりPdが10g、Rhが0.4 g、Laが0.1 モル、Baが0.1 モル担持されている。
【0035】
(実施例6)
図1に本実施例の排ガス浄化用触媒の構成を示す。この排ガス浄化用触媒は、ハニカム担体基材1と、担体基材1表面に形成されたコート層2とからなり、コート層2にはPd−Ba担持アルミナ粉末20と、Rh担持アルミナ粉末21と、CeO2−ZrO2複合酸化物粉末22と、酸化ランタン粉末23とが含まれ、RhとBaとは分離担持されている。この排ガス浄化用触媒は以下のようにして調製された。
【0036】
Pd−Ba担持アルミナ粉末50部と、Rh担持アルミナ粉末50部と、CeO2−ZrO2複合酸化物粉末(モル比でCe/Zr=5:1)50部と、炭酸ランタン20部と、アルミナゾル10部と、純水120 部を混合撹拌したスラリを用いたこと以外は実施例1と同様にして、実施例6の排ガス浄化用触媒を得た。この排ガス浄化用触媒には、ハニカム担体基材1リットル当たりPdが10g、Rhが0.4 g、CeO2−ZrO2複合酸化物が0.3 モル、Laが0.1 モル、Baが0.1 モル担持されている。
【0037】
(実施例7)
<Pd-Pt-Ba/Al2O3の調製>
アルミナ粉末60部に、所定濃度の硝酸パラジウム水溶液の所定量と、所定濃度のジニトロジアンミン白金硝酸水溶液の所定量と、酢酸バリウム40部と、純水120 部を混合撹拌し、100 ℃にて10時間乾燥した後、500 ℃で1時間焼成してPd−Pt−Ba担持アルミナ粉末を調製した。
【0038】
<触媒の調製>
Pd−Pt−Ba担持アルミナ粉末50部と、Rh担持アルミナ粉末50部と、アルミナゾル10部と、純水120 部を混合撹拌したスラリを用いたこと以外は実施例1と同様にして、実施例7の排ガス浄化用触媒を得た。この排ガス浄化用触媒には、ハニカム担体基材1リットル当たりPdが10g、Rhが0.4 g、Ptが1g、Baが0.1 モル担持されている。
【0039】
(実施例8)
<Rh/ZrO2 の調製>
ジルコニア粉末100 部に、所定濃度の硝酸ロジウム水溶液の所定量と、純水 120部を混合撹拌し、100 ℃にて10時間乾燥した後、500 ℃で1時間焼成してRh担持ジルコニア粉末を調製した。
【0040】
<触媒の調製>
Pd−Ba担持アルミナ粉末50部と、Rh担持ジルコニア粉末50部と、アルミナゾル10部と、純水120 部を混合撹拌したスラリを用いたこと以外は実施例1と同様にして、実施例8の排ガス浄化用触媒を得た。この排ガス浄化用触媒には、ハニカム担体基材1リットル当たりPdが10g、Rhが0.4 g、Baが0.1 モル担持されている。
【0041】
(実施例9)
<Rh/ZrO2-Al2O3 の調製>
アルミナ粉末100 部を硝酸ジルコニウム水溶液に浸漬し、アンモニア水を滴下してアルミナ上にジルコニアを共沈させた。このジルコニア共沈アルミナ粉末100 部に、所定濃度の硝酸ロジウム水溶液の所定量と、純水120 部を混合撹拌し、100 ℃にて10時間乾燥した後、500 ℃で1時間焼成してRh担持ジルコニア共沈アルミナ粉末を調製した。
【0042】
<触媒の調製>
Pd−Ba担持アルミナ粉末50部と、Rh担持ジルコニア共沈アルミナ粉末50部と、アルミナゾル10部と、純水120 部を混合撹拌したスラリを用いたこと以外は実施例1と同様にして、実施例9の排ガス浄化用触媒を得た。この排ガス浄化用触媒には、ハニカム担体基材1リットル当たりPdが10g、Rhが0.4 g、Baが0.1 モル担持されている。
【0043】
(比較例1)
<Pd/Al2O3の調製>
アルミナ粉末100 部に、所定濃度の硝酸パラジウム水溶液の所定量と、純水120 部を混合撹拌し、100 ℃にて10時間乾燥した後、500 ℃で1時間焼成してPd担持アルミナ粉末を調製した。
【0044】
<触媒の調製>
Pd担持アルミナ粉末100 部と、アルミナゾル10部と、純水120 部を混合撹拌したスラリを用いたこと以外は実施例1と同様にして、比較例1の排ガス浄化用触媒を得た。この排ガス浄化用触媒には、ハニカム担体基材1リットル当たりPdが10g担持されている。
【0045】
(比較例2)
<触媒の調製>
Pd−Ba担持アルミナ粉末100 部と、アルミナゾル10部と、純水120 部を混合撹拌したスラリを用いたこと以外は実施例1と同様にして、比較例2の排ガス浄化用触媒を得た。この排ガス浄化用触媒には、ハニカム担体基材1リットル当たりPdが10g、Baが0.1 モル担持されている。
【0046】
(比較例3)
<触媒の調製>
Pd−Rh担持アルミナ粉末100 部と、アルミナゾル10部と、純水120 部を混合撹拌したスラリを用いたこと以外は実施例1と同様にして、比較例3の排ガス浄化用触媒を得た。この排ガス浄化用触媒には、ハニカム担体基材1リットル当たりPdが10g、Rhが0.4 g担持されている。
【0047】
(比較例4)
<Pd-Rh-Ba/Al2O3の調製>
アルミナ粉末100 部に、所定濃度の硝酸パラジウム水溶液の所定量と、所定濃度の硝酸ロジウム水溶液の所定量と、酢酸バリウム20部と、純水120 部を混合撹拌し、100 ℃にて10時間乾燥した後、500 ℃で1時間焼成してPd−Rh−Ba担持アルミナ粉末を調製した。
【0048】
<触媒の調製>
Pd−Rh−Ba担持アルミナ粉末100 部と、アルミナゾル10部と、純水120 部を混合撹拌したスラリを用いたこと以外は実施例1と同様にして、比較例4の排ガス浄化用触媒を得た。この排ガス浄化用触媒には、ハニカム担体基材1リットル当たりPdが10g、Rhが0.4 g、Baが0.1 モル担持されている。
【0049】
(比較例5)
<Rh-Ba/Al2O3 の調製>
アルミナ粉末100 部に、所定濃度の硝酸ロジウム水溶液の所定量と、酢酸バリウム20部と、純水120 部を混合撹拌し、100 ℃にて10時間乾燥した後、500 ℃で1時間焼成してRh−Ba担持アルミナ粉末を調製した。
【0050】
<触媒の調製>
Pd担持アルミナ粉末50部と、Rh−Ba担持アルミナ粉末50部と、アルミナゾル10部と、純水120 部を混合撹拌したスラリを用いたこと以外は実施例1と同様にして、比較例5の排ガス浄化用触媒を得た。この排ガス浄化用触媒には、ハニカム担体基材1リットル当たりPdが10g、Rhが0.4 g、Baが0.1 モル担持されている。
【0051】
(評価)
上記のそれぞれの排ガス浄化用触媒を触媒コンバータに収納して2リットルエンジンの排気系に装着し、空燃比(A/F)を14.6(ストイキ)を中心にして、振幅:約1A/F、周期:約0.5 Hzの条件で大きく変動させ、触媒床温100 ℃で50時間運転する実排ガス耐久試験を行った。その後A/F=14.6のストイキ条件にて、触媒床温を240 ℃から440 ℃まで昇温し、その時のHC、CO及びNOx の50%浄化温度を測定した。それぞれの排ガス浄化用触媒の結果を表2に示す。
【0052】
【表2】
Figure 0003798727
【0053】
比較例1と比較例2及び比較例3の比較より、PdとBa又はRhを共存させることにより耐久後の触媒性能が向上していることがわかる。しかし比較例4のようにRhとBaの両方をPdと共存させても比較例3とほとんど同等の触媒性能を示し、Baの添加効果が現れていないことがわかる。また比較例5では、RhとBaの接触する確率が高いため比較例4より触媒性能が低下している。
【0054】
しかし実施例1は比較例に比べて格段に高い触媒性能を示し、これはRhとBaとを分離担持した効果であることが明らかである。
【0055】
そして、実施例2及び実施例3のように、Rh担持アルミナにPd又はPtを共存させることにより、実施例1に比べて触媒性能が若干向上している。また実施例4〜6のように、CeO2−ZrO2複合酸化物や酸化ランタンをさらに共存させることにより、触媒性能が若干向上することもわかる。また実施例7のようにPd−Ba担持アルミナにPtをさらに共存させても触媒性能が若干向上し、実施例8や実施例9のようにRhをジルコニア又はジルコニア共沈アルミナに担持しても触媒性能が若干向上することがわかる。
【0056】
【発明の効果】
すなわち本発明の排ガス浄化用触媒によれば、Pd、Rh及びBaの各触媒成分の作用を最大に引き出すことができ、耐久後にも高い触媒性能を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例6の排ガス浄化用触媒の構成を示す模式的断面図である。
【図2】Pd触媒のBa添加量とNO50%浄化温度との関係を示すグラフである
【図3】Rh触媒のBa添加量とNO50%浄化温度との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1:担体基材 2:コート層 20:Pd−Ba担持アルミナ粉末
21:Rh担持アルミナ粉末 22:CeO2−ZrO2複合酸化物粉末
23:酸化ランタン粉末

Claims (9)

  1. ゼオライトを除く多孔質担体にパラジウム、ロジウム及びバリウムを担持してなる排ガス浄化用触媒において、
    多孔質担体粉末に少なくともロジウムを担持したRh担持粉末と、多孔質担体粉末に少なくともバリウムを担持したBa担持粉末とが混在してなり、ロジウムとバリウムとは互いに分離した状態で担持され、かつ少なくとも Ba 担持粉末にはパラジウムが担持されていることを特徴とする排ガス浄化用触媒。
  2. 前記Rh担持粉末はアルミナ粉末にロジウムを担持したRh担持アルミナ粉末であり、前記Ba担持粉末はアルミナ粉末にパラジウムとバリウムを担持したPd−Ba担持アルミナ粉末である請求項1に記載の排ガス浄化用触媒。
  3. 前記Rh担持粉末はアルミナ粉末にパラジウムとロジウムを担持したPd−Rh担持アルミナ粉末であり、前記Ba担持粉末はアルミナ粉末にパラジウムとバリウムを担持したPd−Ba担持アルミナ粉末である請求項1に記載の排ガス浄化用触媒。
  4. 前記Rh担持粉末はアルミナ粉末にロジウムと白金を担持したRh−Pt担持アルミナ粉末であり、前記Ba担持粉末はアルミナ粉末にパラジウムとバリウムを担持したPd−Ba担持アルミナ粉末である請求項1に記載の排ガス浄化用触媒。
  5. さらにCeO2−ZrO2複合酸化物粉末が混在してなる請求項2に記載の排ガス浄化用触媒。
  6. さらに酸化ランタン粉末が混在してなる請求項2又は請求項5に記載の排ガス浄化用触媒。
  7. 前記Rh担持粉末はアルミナ粉末にロジウムを担持したRh担持アルミナ粉末であり、前記Ba担持粉末はアルミナ粉末にパラジウムと白金とバリウムを担持したPd−Pt−Ba担持アルミナ粉末である請求項1に記載の排ガス浄化用触媒。
  8. 前記Rh担持粉末はジルコニア粉末にロジウムを担持したRh担持ジルコニア粉末であり、前記Ba担持粉末はアルミナ粉末にパラジウムとバリウムを担持したPd−Ba担持アルミナ粉末である請求項1に記載の排ガス浄化用触媒。
  9. 前記Rh担持粉末はジルコニア共沈アルミナ粉末にロジウムを担持したRh担持ジルコニア共沈アルミナ粉末であり、前記Ba担持粉末はアルミナ粉末にパラジウムとバリウムを担持したPd−Ba担持アルミナ粉末である請求項1に記載の排ガス浄化用触媒。
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