JP5251318B2 - 自動マニュアルトランスミッションの変速制御装置 - Google Patents

自動マニュアルトランスミッションの変速制御装置 Download PDF

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本発明は、自動マニュアルトランスミッションの変速制御装置に関し、特に、或る変速段グループ内における変速段の実現状態で、別の変速段グループ内における変速段の実現を司る選択噛合機構を予めシフト動作させておくプリシフトを適切に行う技術に関するものである。
マニュアルトランスミッションの自動変速化を実現して自動マニュアルトランスミッションとなすに際しては、例えば特許文献1に記載のごとく、変速段を複数の変速段グループ(通常は、奇数変速段グループと、偶数変速段グループの2変速段グループ)に別け、変速段グループごとに自動クラッチを設けて、個々にエンジンなど原動機からの回転を入力し得るよう構成する。
かかる自動マニュアルトランスミッションは、一方の変速段グループ内における変速段の実現を司る選択噛合機構のシフト動作と、対応する自動クラッチの締結とにより、該変速段での動力伝達が可能な状態となるが、
当該変速段が実現されている間に、他方の変速段グループに係わる自動クラッチを解放させた状態で該他方の変速段グループ内における変速段(次に選択されるであろうと予測される変速段)の実現を司る選択噛合機構を予めシフト動作(プリシフト)させておき、自動クラッチの掛け替えのみで変速を行い得るようにする。
かかるプリシフトに関し特許文献1には、上記一方の変速段グループに係わる締結側自動クラッチの締結状態を考慮することなく、上記他方の変速段グループに係わる解放側自動クラッチが解放状態であれば、当該他方の変速段グループでのプリシフトを行わせる(プリシフトを許可する)、自動マニュアルトランスミッションの変速制御技術が開示されている。
特開2007−002926号公報
しかし、上記した従来技術のように解放側自動クラッチが解放状態である間、無条件に解放側自動クラッチに係わる変速段グループのプリシフトを許可するのでは、締結側自動クラッチがクラッチ入出力回転差を生じているスリップ締結状態にあるとき以下のような問題を生ずる。
つまり自動クラッチは、解放状態とか完全締結状態であれば、スリップしていないため発熱も生ぜず、その冷却を必要としないものの、クラッチ入出力回転差を生じているスリップ締結状態にあっては、発熱による自動クラッチの焼損や、作動油の過熱による早期劣化を避けるために、自動クラッチを冷却する必要がある。
そして自動クラッチへの潤滑油量は、自動クラッチの発熱量(クラッチ入力トルクや、クラッチスリップ回転などで決まる)を予測し、それに応じてクラッチ発熱量が多くなるほどクラッチ潤滑油量を増やすことにより、自動クラッチを、焼損や作動油の過熱に関する問題を生じない程度に冷却するのが一般的である。
従って、締結側自動クラッチがクラッチ発熱量を多くされる条件のもとでは、自動クラッチ冷却用のクラッチ潤滑油が締結側自動クラッチの発熱量に見合って多量に供給される。
一方、自動クラッチの冷却システムとしては、オイルクーラで冷却された変速機作動油を、全ての自動クラッチ用の共通なクラッチ潤滑油路を経て各自動クラッチに供給し、これからの潤滑油で全ての自動クラッチを共通に冷却するものと、
オイルクーラで冷却された変速機作動油を、各自動クラッチ用の個々のクラッチ潤滑油路を経て各自動クラッチに個別に供給することにより冷却し、各自動クラッチへの潤滑油量を個別に制御するものとがある。
前者の自動クラッチ冷却システムのように共通なクラッチ潤滑油路を経て全ての自動クラッチにクラッチ潤滑油を共通に供給する場合は勿論のこと、
後者の自動クラッチ冷却システムのように個々のクラッチ潤滑油路を経て各自動クラッチに個別に潤滑油をそれぞれの要求量だけ供給する場合においても、
全ての自動クラッチが自動マニュアルトランスミッションの構成上相互に接近していて、締結側自動クラッチへ多量の潤滑油が供給される時は、締結側自動クラッチへの多量の潤滑油が解放側自動クラッチに向け飛散されることから、
締結側自動クラッチの発熱量が多くなる運転状態のもとでは、全ての自動クラッチに多量の潤滑油が供給される。
このため、プリシフトに関与しない締結側における自動クラッチの発熱量が多くなる運転状態である場合、プリシフトに関与する解放状態の解放側自動クラッチにも多量の潤滑油が供給されることとなる。
かように解放状態のプリシフト側(解放側)自動クラッチに多量の潤滑油が供給されると、プリシフト側(解放側)自動クラッチの相互に離間したクラッチディスク間に多量の潤滑油が常に介在し、この介在潤滑油を介して解放状態のプリシフト側(解放側)自動クラッチが引き摺りトルクを、関連する同期噛合機構に向かわせてしまう。
このクラッチ引き摺りトルクは、前記プリシフトに関与する同期噛合機構の前後回転同期を取り難くし、結果として前記のプリシフトを困難、若しくは不能にすることから、
当該プリシフトを経由する変速自体が困難、若しくは不能になるという問題や、当該同期噛合機構が無理矢理な同期作用で損傷されたり、その耐久性を低下されるという問題を生ずる。
前記した特許文献1に記載された従来技術のように、解放側自動クラッチが解放状態であれば無条件にこのクラッチに係わる変速段グループのプリシフトを許可する自動マニュアルトランスミッションの変速制御装置では、
締結側自動クラッチの発熱量が多くなる状態のもとで、これを冷却すべく供給されてくる多量のクラッチ潤滑油が解放側自動クラッチにも向かって、上記の問題、つまりプリシフトが困難、若しくは不能になるという問題や、同期噛合機構が損傷されたり、その耐久性を低下されるという問題が不可避である。
本発明は、上記した例示のようなことが原因で解放側自動クラッチ内にオイルが多量に存在していて、当該クラッチが完全に解放している状態であるにもかかわらず、この解放側自動クラッチが内在オイルを介し、上記のプリシフトに支障をきたすような引き摺りトルクを発生する場合は、プリシフトが困難、若しくは不能であるし、同期噛合機構の損傷や耐久性の低下を招いて、得られるものが何もないことから、プリシフトそのものを禁止するのが良いとの結論に達し、
この着想を具体化して前記の問題に対処した自動マニュアルトランスミッションの変速制御装置を提案することを目的とする。
この目的のため、本発明による自動マニュアルトランスミッションの変速制御装置は、請求項1または2に記載したごとくに構成する。
先ず本発明の前提となる自動マニュアルトランスミッションを説明するに、これは、
複数の変速段グループごとに個々の自動クラッチを介し回転を入力可能で、
或る変速段グループ内における変速段の実現を司る選択噛合機構のシフト動作と、対応する自動クラッチの締結とにより該変速段を実現している間に、別の変速段グループに係わる自動クラッチを解放させた状態で該別の変速段グループ内における変速段の実現を司る選択噛合機構を予めシフト動作させておくプリシフトを行い、前記或る変速段グループに係わる自動クラッチを解放させつつ前記別の変速段グループに係わる自動クラッチを締結させる自動クラッチの掛け替えにより変速を行うようにしたものである。
請求項1に記載の第1発明になる変速制御装置は、かかる自動マニュアルトランスミッションにおいて、
前記別の変速段グループに係わる解放側自動クラッチが解放状態であるのを検知する解放側自動クラッチ解放状態検知手段と、
前記自動クラッチの掛け替え後、変速機入力側回転数が変速に伴い変化するイナーシャフェーズを生じている間に、締結側自動クラッチの入力側トルクが設定トルク未満であり、且つ、変速機出力側回転数が設定回転数未満である時をもって、解放側自動クラッチ内のオイル量が前記設定オイル量未満であると判定して検知し、前記締結側自動クラッチの入力側トルクが前記設定トルク以上であるか、または変速機出力側回転数が前記設定回転数以上である時をもって、前記解放側自動クラッチ内のオイル量が設定オイル量以上であると判定して検知する解放側自動クラッチ内オイル量検知手段とを具え、
これら両手段からの信号に応答し、解放側自動クラッチが解放状態であり、且つ、該解放側自動クラッチ内のオイル量が設定オイル量以上である間、前記プリシフトを禁止するプリシフト禁止手段を設けたことを特徴とするものである。
また請求項2に記載の第2発明になる変速制御装置は、上記した自動マニュアルトランスミッションにおいて、
前記別の変速段グループに係わる解放側自動クラッチが解放状態であるのを検知する解放側自動クラッチ解放状態検知手段と、
前記解放側自動クラッチ内のオイル量が設定オイル量以上であるのを検知する解放側自動クラッチ内オイル量検知手段と、
これら両手段からの信号に応答し、解放側自動クラッチが解放状態であり、且つ、該解放側自動クラッチ内のオイル量が設定オイル量以上である間、前記プリシフトを禁止するプリシフト禁止手段と、
変速機入力側回転数が変速に伴って変化するイナーシャフェーズを、前記自動クラッチの掛け替えよりも前に生じさせるイナーシャフェーズ先行型変速か否かを判定するイナーシャフェーズ先行型変速判定手段とを設け、
該手段がイナーシャフェーズ先行型変速であると判定するとき、前記解放側自動クラッチ内オイル量検知手段の検知結果に関係なく、前記プリシフト禁止手段に前記プリシフトの禁止を行わないよう指令する構成としたことを特徴とするものである。
第1発明の変速制御装置によれば、解放側自動クラッチが解放状態であって、且つ、該解放側自動クラッチ内のオイル量が設定オイル量以上である間は、該解放側自動クラッチに係わる変速段グループのプリシフトを禁止することから、
解放状態であるのに解放側自動クラッチが多量の内在オイルを介し大きな引き摺りトルクを発生して、解放側自動クラッチに係わる変速段グループのプリシフトを困難、若しくは不能にする状況下で当該プリシフトを強行することがなくなる。
このため第1発明の変速制御装置によれば、かかるプリシフトの強行によって、対応する同期噛合機構が損傷されたり、その耐久性が低下するなどの、従来装置が抱えていた前記の問題を解消することができる。
しかも第1発明にあっては、変速に際して行う自動クラッチの掛け替え後、変速機入力側回転数が変速に伴い変化するイナーシャフェーズを生じている間に、締結側自動クラッチの入力側トルクが設定トルク未満であり、且つ、変速機出力側回転数が設定回転数未満である時をもって、解放側自動クラッチ内のオイル量が前記設定オイル量未満であると判定し、締結側自動クラッチの入力側トルクが設定トルク以上であるか、または変速機出力側回転数が設定回転数以上である時をもって、解放側自動クラッチ内のオイル量が設定オイル量以上であると判定し、前者の判定時は解放側自動クラッチに係わる変速段グループのプリシフトを許可し、後者の判定時に当該プリシフトを禁止するため、
自動クラッチの掛け替え後にイナーシャフェーズが発生する変速時であっても、つまりイナーシャフェーズ先行型の変速でない変速時のイナーシャフェーズ期間であっても、締結側自動クラッチの入力側トルク条件(設定トルク以上)および変速機出力側回転速度条件(設定回転数以上)が揃っていれば、上記のプリシフトが許可されることとなる。
このため、締結側自動クラッチの入力トルクや、変速前後における締結側自動クラッチのクラッチ入力回転段差が、解放側自動クラッチ内のオイル量を、プリシフトに支障が及ぶほど多くさせることがないにもかかわらず、プリシフトが無駄に禁止されて変速制御に悪影響が及ぶのを回避することができる。
また第2発明の変速制御装置においても、解放側自動クラッチが解放状態であって、且つ、該解放側自動クラッチ内のオイル量が設定オイル量以上である間は、該解放側自動クラッチに係わる変速段グループのプリシフトを禁止することから、
解放状態であるのに解放側自動クラッチが多量の内在オイルを介し大きな引き摺りトルクを発生して、解放側自動クラッチに係わる変速段グループのプリシフトを困難、若しくは不能にする状況下で当該プリシフトを強行することがなくなる。
このため第2発明の変速制御装置においても、第1発明と同様、プリシフトの強行によって、対応する同期噛合機構が損傷されたり、その耐久性が低下するなどの、従来装置が抱えていた前記の問題を解消することができる。
加えて第2発明の変速制御装置によれば、変速機入力側回転数が変速に伴って変化するイナーシャフェーズを、前記自動クラッチの掛け替えよりも前に生じさせるイナーシャフェーズ先行型変速時は、解放側自動クラッチ内オイル量の検知結果に関係なくプリシフトの禁止を行わないよう構成したため、以下の効果が奏し得られる。
イナーシャフェーズ先行型の変速時は、当該イナーシャフェーズの先行により変速機入力回転数が先に上昇することから、解放側自動クラッチオイル量が多くて大きなクラッチ引き摺りトルクを発生しても、この引き摺りトルクに伴う同期噛合機構の回転上昇による同期負荷の増大が、イナーシャフェーズの先行による変速機入力回転数の上昇により相殺されることとなる。
従ってイナーシャフェーズ先行型の変速時は、解放側自動クラッチオイル量が多くて大きなクラッチ引き摺りトルクを発生させても、関連する同期噛合機構の同期負荷が増大されることはなく、プリシフトを実行しても同期噛合機構の損傷や耐久性の問題を生じない。
第2発明によれば、イナーシャフェーズ先行型の変速時は、解放側自動クラッチ内オイル量の検知結果に関係なくプリシフトの禁止を行わず、当該プリシフトを許可するため、
同期噛合機構の損傷や耐久性の問題を生じないイナーシャフェーズ先行型変速時であるにもかかわらず、無駄にプリシフトが禁止されて変速制御に悪影響が及ぶのを回避することができる。

以下、本発明の実施の形態を、図面に示す実施例に基づき詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施例になる変速制御装置を具えた自動マニュアルトランスミッションを含む車両用パワートレーンをその制御系と共に示すシステム図で、
図2は、自動マニュアルトランスミッションを例示するツインクラッチ式自動マニュアルトランスミッションの骨子図である。
図1の車両用パワートレーンは、エンジン1およびツインクラッチ式自動マニュアルトランスミッション2を主たる構成要素とする。
エンジン1の出力軸(図2のクランクシャフト1a)は、クラッチハウジング3内における奇数変速段(第1速、第3速、第5速、後退)用の自動湿式回転クラッチC1、および、偶数変速段(第2速、第4速、第6速)用の自動湿式回転クラッチC2を介して、ツインクラッチ式自動マニュアルトランスミッション2の奇数変速段(第1速、第3速、第5速、後退)用第1入力軸4(図2参照)、および偶数変速段(第2速、第4速、第6速)用第2入力軸5(図2参照)に結合可能とする。
ツインクラッチ式自動マニュアルトランスミッション2の出力軸6(図2参照)は、図示せざるプロペラシャフトおよびディファレンシャルギヤ装置を介して左右駆動車輪に結合する。
図2に基づきツインクラッチ式自動マニュアルトランスミッション2を詳述するに、エンジン1の出力軸(クランクシャフト1a)は、奇数変速段(第1速、第3速、第5速、後退)用の自動湿式回転クラッチC1、および、偶数変速段(第2速、第4速、第6速)用の自動湿式回転クラッチC2に共通な自動クラッチドラムC/Dに駆動結合する。
ツインクラッチ式自動マニュアルトランスミッションは上記したように、奇数変速段(第1速、第3速、第5速、後退)用の第1入力軸4、および、偶数変速段(第2速、第4速、第6速)用の第2入力軸5を具え、
これら第1入力軸4および第2入力軸5をそれぞれ、個々の自動クラッチC1,C2のクラッチハブ7,8に結合する。
かくてエンジン出力軸1aの回転は、奇数変速段クラッチC1および偶数変速段クラッチC2を介して第1入力軸4および第2入力軸5へ選択的に入力され得る。
以下、ツインクラッチ式自動マニュアルトランスミッションの歯車変速機構を詳述する。
奇数変速段クラッチC1および偶数変速段クラッチC2を介してエンジン回転を選択的に入力される第1入力軸4および第2入力軸5のうち第2入力軸5は中空とし、これを第1入力軸4上に嵌合するが、内側の第1入力軸4および外側の第2入力軸5を相互に同心状態で回転自在とする。
上記のごとく相互に回転自在に嵌合した第1入力軸4および第2入力軸5のうち、第1入力軸4は、クラッチハブ7から遠い後端を第2入力軸5の後端から突出させて、第1入力軸4に後端延長部4aを設定する。
これら第1入力軸4および第2入力軸5、並びに出力軸6に平行に配してカウンターシャフト10を設ける。
カウンターシャフト10の後端にはカウンターギヤ11を一体回転可能に設け、これと同じ軸直角面内に配して出力歯車12を設け、出力歯車12を出力軸6に結合する。
これらカウンターギヤ11および出力歯車12を相互に噛合させてカウンターシャフト10を出力軸6に駆動結合する。
第1入力軸4の後端延長部4aとカウンターシャフト10との間に奇数変速段(第1速、第3速、第5速)グループの歯車組G1,G3,G5、および後退変速段の歯車組GRを設け、
これらをエンジン1に近いフロント側から、第1速歯車組G1、後退歯車組GR、第5速歯車組G5および第3速歯車組G3の順に配置する。
第1速歯車組G1は、第1入力軸4の後端延長部4aに一体成形した第1速入力歯車13と、カウンターシャフト10上に回転自在に設けた第1速出力歯車14とを相互に噛合させて構成する。
後退歯車組GRは、第1入力軸4の後端延長部4aに一体成形した後退入力歯車15と、カウンターシャフト10上に回転自在に設けた後退出力歯車16と、これら歯車15,16に噛合してこれら歯車15,16間を逆転下に駆動結合するリバースアイドラギヤ17とで構成する。
リバースアイドラギヤ17は、変速機ケースに植設したリバースアイドラ軸18により回転自在に支持する。
第3速歯車組G3は、第1入力軸4の後端延長部4aに回転自在に設けた第3速入力歯車19と、カウンターシャフト10に駆動結合して設けた第3速出力歯車20とを相互に噛合させて構成する。
第5速歯車組G5は、第1入力軸4の後端延長部4aに回転自在に設けた第5速入力歯車31と、カウンターシャフト10に駆動結合して設けた第5速出力歯車32とを相互に噛合させて構成する。
カウンターシャフト10には更に、第1速出力歯車14および後退出力歯車16間に配して1速−後退用同期噛合機構(選択噛合機構)21を設ける。
この1速−後退用同期噛合機構(選択噛合機構)21は、
カウンターシャフト10と共に回転するカップリングスリーブ21aを図示の中立位置から左行させて自動クラッチギヤ21bに噛合させるとき、第1速出力歯車14がカウンターシャフト10に駆動結合されて後述するごとく第1速を実現可能なものとし、
カップリングスリーブ21aを図示の中立位置から右行させて自動クラッチギヤ21cに噛合させるとき、後退出力歯車16がカウンターシャフト10に駆動結合されて後述するごとく後退を実現可能なものとする。
第1入力軸4の後端延長部4aには更に、第3速入力歯車19および第5速入力歯車31間に配して3速−5速用同期噛合機構(選択噛合機構)22を設ける。
この3速−5速用同期噛合機構(選択噛合機構)22は、
第1入力軸4(その後端延長部4a)と共に回転するカップリングスリーブ22aを図示の中立位置から右行させて自動クラッチギヤ22bに噛合させるとき、第3速入力歯車19が第1入力軸4に駆動結合されて後述するごとく第3速を実現可能なものとし、
カップリングスリーブ22aを図示の中立位置から左行させて自動クラッチギヤ22cに噛合させるとき、第5速入力歯車31が第1入力軸4に駆動結合されて後述するごとく第5速を実現可能なものとする。
中空の第2入力軸5とカウンターシャフト10との間には、偶数変速段(第2速、第4速、第6速)グループの歯車組、つまり、エンジンに近いフロント側から順次、第6速歯車組G6、第2速歯車組G2、および第4速歯車組G4を配して設ける。
第6速歯車組G6は第2入力軸5の比較的前部に配置し、第4速歯車組G4は第2入力軸5の後端に配置し、第2速歯車組G2は第2入力軸5のこれら前部および後端間中央部に配置する。
第6速歯車組G6は、第2入力軸5の外周に一体成形した第6速入力歯車23と、カウンターシャフト10上に回転自在に設けた第6速出力歯車24とを相互に噛合させて構成する。
第2速歯車組G2は、第2入力軸5の外周に一体成形した第2速入力歯車25と、カウンターシャフト10上に回転自在に設けた第2速出力歯車26とを相互に噛合させて構成する。
第4速歯車組G4は、第2入力軸5の外周に一体成形した第4速入力歯車27と、カウンターシャフト10上に回転自在に設けた第4速出力歯車28とを相互に噛合させて構成する。
カウンターシャフト10には更に、第6速出力歯車24および第2速出力歯車26間に配して6速専用の同期噛合機構(選択噛合機構)29を設ける。
この6速専用同期噛合機構(選択噛合機構)29は、
カウンターシャフト10と共に回転するカップリングスリーブ29aを図示の中立位置から左行させて自動クラッチギヤ29bに噛合させるとき、第6速出力歯車24がカウンターシャフト10に駆動結合されて後述するごとく第6速を実現可能なものとする。
またカウンターシャフト10には、第2速出力歯車26および第4速出力歯車28間に配して2速−4速用同期噛合機構(選択噛合機構)30を設ける。
この2速−4速用同期噛合機構(選択噛合機構)30は、
カウンターシャフト10と共に回転するカップリングスリーブ30aを図示の中立位置から左行させて自動クラッチギヤ30bに噛合させるとき、第2速出力歯車26がカウンターシャフト10に駆動結合されて後述するごとく第2速を実現可能なものとし、
カップリングスリーブ30aを図示の中立位置から右行させて自動クラッチギヤ30cに噛合させるとき、第4速出力歯車28がカウンターシャフト10に駆動結合されて後述するごとく第4速を実現可能なものとする。
上記の実施例になるツインクラッチ式自動マニュアルトランスミッションの自動変速作用を次に説明する。
[非走行レンジ]
動力伝達を希望しない中立(N)レンジや駐車(P)レンジのような非走行レンジにおいては、自動湿式回転クラッチC1,C2の双方を解放しておき、また、同期噛合機構21,22,29,30のカップリングスリーブ21a,22a,29a,30aを全て図示の中立位置にして、ツインクラッチ式自動マニュアルトランスミッションを動力伝達が行われない中立状態にする。
なお駐車(P)レンジにあっては更に、パークロック装置により変速機出力軸6を機械的に回転不能にロックする。
[走行レンジ]
前進動力伝達を希望するDレンジや、後退動力伝達を希望するRレンジのような走行レンジにおいては、エンジン1で駆動されるオイルポンプO/P(図2参照)からの作動油を媒体とし、以下のごとくに同期噛合機構21,22,29,30のカップリングスリーブ21a,22a,29a,30aをシフト動作させると共に、自動クラッチC1,C2を締結・解放制御することにより、各前進変速段や、後退変速段を実現することができる。
[Dレンジ、第1速]
Dレンジのような前進走行レンジで第1速を希望する場合、同期噛合機構21のカップリングスリーブ21aを左行させて歯車14をカウンターシャフト10に駆動結合し、これによる奇数変速段グループの第1速へのプリシフト後、非走行レンジで解放状態だった自動湿式回転クラッチC1を締結する。
これにより自動クラッチC1からのエンジン回転が第1入力軸4、第1速歯車組G1、カウンターシャフト10、および出力歯車組11,12を経て出力軸6より出力され、第1速での動力伝達を行うことができる。
なお、上記第1速の実現が発進用のものである時は、それ用に自動クラッチC1を締結進行させるスリップ締結制御により、発進ショックのない滑らかな前発進を行わせることとする。
またNレンジからDレンジへのセレクト操作に呼応して上記第1速を実現する場合は、上記奇数変速段グループの第1速へのプリシフトと同時に、同期噛合機構30のカップリングスリーブ30aを左行させて歯車26をカウンターシャフト10に駆動結合し、これにより偶数変速段グループの第2速へのプリシフトも済ませておく。
しかして、自動クラッチC2が非走行レンジでの解放状態を継続するため、第2速が実現されることはない。
[Dレンジ、第2速]
第1速から第2速へのアップシフトに際しては、N→Dセレクト時に上記のごとく偶数変速段グループが第2速へプリシフトされているため、自動クラッチC1を解放させつつ、非走行レンジで解放状態だった自動クラッチC2を締結進行させること(スリップ締結制御)により、つまり両自動クラッチC1,C2の掛け替えにより第1速から第2速へのアップシフトを行わせることができる。
これにより自動クラッチC2からのエンジン回転が第2入力軸5、第2速歯車組G2、カウンターシャフト10、および出力歯車組11,12を経て出力軸6より出力され、第2速での動力伝達を行うことができる。
なお上記の1→2変速が終わったら、同期噛合機構22のカップリングスリーブ22aを右行させて歯車19を第1入力軸4に駆動結合し、奇数変速段グループの1→3プリシフトを行わせておく。
[Dレンジ、第3速]
第2速から第3速へのアップシフトに際しては、1→2アップシフト時に上記のごとく奇数変速段グループが第3速へプリシフトされているため、自動クラッチC2を解放させつつ、第2速で解放状態だった自動クラッチC1を締結進行させること(スリップ締結制御)により、つまり両自動クラッチの掛け替えにより第2速から第3速へのアップシフトを行わせることができる。
これにより自動クラッチC1からのエンジン回転が第1入力軸4、第3速歯車組G3、カウンターシャフト10、および出力歯車組11,12を経て出力軸6より出力され、第3速での動力伝達を行うことができる。
なお上記の2→3変速が終わったら、同期噛合機構30のカップリングスリーブ30aを中立位置に戻して歯車26をカウンターシャフト10から切り離すと共に、同期噛合機構30のカップリングスリーブ30aを右行させて歯車28をカウンターシャフト10に駆動結合し、これによる偶数変速段グループの2→4プリシフトを行わせておく。
[Dレンジ、第4速]
第3速から第4速へのアップシフトに際しては、2→3アップシフト時に上記のごとく偶数変速段グループが第4速へプリシフトされているため、自動クラッチC1を解放させつつ、第3速で解放状態だった自動クラッチC2を締結進行させること(スリップ締結制御)により、つまり両自動クラッチの掛け替えにより第3速から第4速へのアップシフトを行わせることができる。
これにより自動クラッチC2からのエンジン回転が第2入力軸5、第4速歯車組G4、カウンターシャフト10、および出力歯車組11,12を経て出力軸6より出力され、第4速での動力伝達を行うことができる。
なお上記の3→4変速が終わったら、同期噛合機構22のカップリングスリーブ22aを中立位置に戻して歯車19を第1入力軸4から切り離すと共に、同期噛合機構22のカップリングスリーブ22aを左行させて歯車31を第1入力軸4に結合し、これによる奇数変速段グループの3→5プリシフトを行わせておく。
[Dレンジ、第5速]
第4速から第5速へのアップシフトに際しては、3→4アップシフト時に上記のごとく奇数変速段グループが第5速へプリシフトされているため、自動クラッチC2を解放させつつ、第4速で解放状態だった自動クラッチC1を締結進行させること(スリップ締結制御)により、つまり両自動クラッチの掛け替えにより第4速から第5速へのアップシフトを行わせる。
これにより自動クラッチC1からのエンジン回転が第1入力軸4、第5速歯車組G5、カウンターシャフト10、および出力歯車組11,12を経て出力軸6より出力され、第5速での動力伝達を行うことができる。
なお上記の4→5変速が終わったら、同期噛合機構30のカップリングスリーブ30aを中立位置に戻して歯車28をカウンターシャフト10から切り離すと共に、同期噛合機構29のカップリングスリーブ29aを左行させて歯車24をカウンターシャフト10に駆動結合し、これによる偶数変速段グループの4→6プリシフトを行わせておく。
[Dレンジ、第6速]
第5速から第6速へのアップシフトに際しては、4→5アップシフト時に上記のごとく偶数変速段グループが第6速へプリシフトされているため、自動クラッチC1を解放させつつ、第5速で解放状態だった自動クラッチC2を締結進行させること(スリップ締結制御)により、つまり両自動クラッチの掛け替えにより第5速から第6速へのアップシフトを行わせる。
これにより自動クラッチC2からのエンジン回転が第2入力軸5、第6速歯車組G6、カウンターシャフト10、および出力歯車組11,12を経て出力軸6より軸線方向に出力され、第6速での動力伝達を行うことができる。
かかる5→6変速後の変速はダウンシフトしか存在せず、奇数変速段グループを直下の第5速へプリシフトされた状態にすべきであるから、同期噛合機構22のカップリングスリーブ22aを第5速実現時と同じ左行位置に保って歯車31を第1入力軸4に結合させたままとする。
なお、第6速から順次第1速へとダウンシフトさせるに際しても、
上記アップシフトと逆の変速制御、つまり前述したと逆方向の順次プリシフト制御および自動クラッチC1,C2の締結・解放制御を介して所定のダウンシフトを行わせることができる。
[Rレンジ]
後退走行を希望して非走行レンジからRレンジに切り替えた場合においては、同期噛合機構21のカップリングスリーブ21aを中立位置から右行させて歯車16をカウンターシャフト10に駆動結合し、これによる奇数変速段グループの後退変速段へのプリシフト後、非走行レンジで解放状態であった自動湿式回転クラッチC1を締結する。
これにより自動クラッチC1からのエンジン回転が第1入力軸4、後退歯車組GR、カウンターシャフト10、および出力歯車組11,12を経て出力軸6より出力され、この際、後退歯車組GRにより回転方向を逆にされることから、後退変速段での動力伝達を行うことができる。
なお、後退変速段での発進時は、それ用に自動クラッチC1を締結進行させるスリップ締結制御により、発進ショックのない滑らかな後発進を行わせることとする。
上記したツインクラッチ式自動マニュアルトランスミッション2における自動クラッチC1,C2の締結・解放制御はそれぞれ、図1における第1クラッチソレノイド(奇数変速段クラッチソレノイド)63(図4,5につき後述する)および第2クラッチソレノイド(偶数変速段クラッチソレノイド)64(図4,5につき後述する)によりこれを遂行する。
また、同期噛合機構21,22,29,30を成すカップリングスリーブ21a,22a,29a,30aのストローク制御(シフト制御)は、図1に示さなかったが、自動マニュアルトランスミッション2内における図4,5に示したシフトアクチュエータ45,46,48,47によりこれを行うこととする。
クラッチソレノイド63,64およびシフトアクチュエータ45,46,48,47を介したツインクラッチ式自動マニュアルトランスミッション2の変速制御は、変速機コントローラ111によりこれを実行し、
このため変速機コントローラ111には、車速VSPを検出する車速センサ112からの信号と、
運転者が前記したP,R,N,Dレンジを選択するために操作するシフトレバー113からのインヒビタ信号(選択レンジ信号)と、
自動クラッチC1,C2のうち、解放状態となっている解放側自動クラッチ内のオイル量Qを検出する油量センサ114からの信号とを入力する。
エンジン1は、エンジンコントローラ115がインジェクタ116を介した燃料噴射量制御およびスロットル弁117を介した吸気量制御を行うことにより出力を決定され、
このためエンジンコントローラ115には、エンジン回転数Neを検出するエンジン回転センサ118からの信号と、
アクセルペダル踏み込み量(アクセル開度)APOを検出するアクセル開度センサ119からの信号と、
スロットル弁117のスロットル開度TVOを検出するスロットル開度センサ120からの信号とを入力する。
なおエンジンコントローラ115および変速機コントローラ111との間には相互通信回路121が存在し、両者間で入力信号を含め、情報を交換し合ってそれぞれの制御に用いるものとする。
図3は、上記したツインクラッチ式自動マニュアルトランスミッションの制御元圧であるライン圧PLを生成するシステム、および、自動湿式回転クラッチC1,C2の冷却を司る潤滑システムを示し、また、
図4,5は、図3のシステムで生成したライン圧PLを元圧として前記ツインクラッチ式自動マニュアルトランスミッションの自動変速を司る変速制御システム、つまり自動クラッチC1,C2の前記した締結・解放制御と、これとの関連において前記したごとくに行う同期噛合機構21,22,29,30の中立位置からのシフト動作および中立位置への復帰動作(両者を総称してシフトと言う)を司る制御システムを示す。
先ず、図1の変速機コントローラ111によって電子制御される、図3のライン圧生成システム、および、クラッチC1,C2の潤滑システムを説明するに、
ライン圧制御弁33は、前記したエンジン駆動されるオイルポンプO/P(図2参照)からの作動油を媒体とし、これを以下のようにしてライン圧PLに調圧するものである。
ライン圧ソレノイド34はライン圧PLをもとに、エンジン負荷(アクセル開度APO)が大きくなるほど高くなるモジュレータ圧を作り出し、これをライン圧制御弁33に対し一方向へ印加する。
ライン圧制御弁33は、このモジュレータ圧による力と、他方向バネ力およびこれと共働する方向にフィードバックさせたライン圧PLによる力とが釣り合うようライン圧PLを調圧する。
従ってライン圧制御弁33は、ライン圧PLを上記のモジュレータ圧に応じた値に調圧することとなるが、モジュレータ圧がエンジン負荷(アクセル開度APO)の増大に応じ高くなることから、エンジン負荷(アクセル開度APO)が大きくなるほどライン圧PLを高くするよう調圧する。
ライン圧制御弁33の上記調圧作用によりドレンされることとなった作動油は、潤滑油として用いるべくオイルクーラ35に通流させ、オイルクーラ通流後の作動油を、一方ではクラッチ潤滑油量調整弁36による流量制御下で共通なクラッチ潤滑油路37を経て両クラッチC1,C2に供給することによりこれらクラッチC1,C2の冷却に供し、他方では主軸4〜6に係わる回転部の潤滑およびカウンターシャフト10に係わる回転部の潤滑に供する。
クラッチ潤滑油量調整弁36による流量制御は、クラッチ潤滑油量ソレノイド38からのソレノイド圧により以下のごとくに行わせる。
クラッチ潤滑油量ソレノイド38は、クラッチ締結力の決定要因であるクラッチ入力トルク(アクセル開度APOで代表し得る)や、クラッチスリップ量などで決まるクラッチC1,C2の発熱量から求め得る、これらクラッチの冷却に必要なクラッチ潤滑油量に関した指令を入力され、ライン圧PLをもとにこのクラッチ潤滑油量指令に応じたソレノイド圧を作り出してクラッチ潤滑油量調整弁36に供給する。
クラッチ潤滑油量調整弁36は、当該ソレノイド圧に応動してクラッチC1,C2への潤滑油量をクラッチ潤滑油量指令に対応した油量とし、クラッチ発熱量が大きくなるほどクラッチC1,C2への潤滑油量を多くすることで、これらクラッチの冷却を確実に行うことができる。
ここで、オイルクーラ35からの潤滑油量から、上記クラッチC1,C2への潤滑油量を差し引いた油量が、主軸4〜6に係わる回転部への潤滑油量およびカウンターシャフト10に係わる回転部への潤滑油量になることは言うまでもない。
次に、図3のシステムで前記のごとくに生成したライン圧PLを元圧とし、図1の変速機コントローラ111によって電子制御される、図4,5の変速制御システムを説明する。
この変速制御に際し図2における同期噛合機構21,22,29,30のシフトを司る制御システムは、
同期噛合機構21を成すカップリングスリーブ21aの外周条溝に係合してそのシフトを行うための1−Rシフトフォーク41と、
同期噛合機構22を成すカップリングスリーブ22aの外周条溝に係合してそのシフトを行うための3−5シフトフォーク42と、
同期噛合機構30を成すカップリングスリーブ30aの外周条溝に係合してそのシフトを行うための2−4シフトフォーク43と、
同期噛合機構29を成すカップリングスリーブ29aの外周条溝に係合してそのシフトを行うための6−Nシフトフォーク44とを具え、
更に、シフトフォーク41〜44をそれぞれ、上記のシフト用にストロークさせるためのシフトアクチュエータ45〜48を有する。
1−Rシフトアクチュエータ45、3−5シフトアクチュエータ46、2−4シフトアクチュエータ47、および6−Nシフトアクチュエータ48はそれぞれ変速機ケースに固設する。
1−Rシフトアクチュエータ45は、両端油路51,52がドレンされている間、1−Rシフトフォーク41を今のシフト位置に保ち、
油路51にアクチュエータ作動油圧を供給すると共に油路52をドレンする間、1−Rシフトフォーク41を左行させて後退(R)位置から図2に示す中立位置、更にこの中立位置から1速位置へとシフトさせ、油路51への油圧供給を中止する時1−Rシフトフォーク41をその時のシフト位置に停止させ、
油路52にアクチュエータ作動油圧を供給すると共に油路51をドレンする間、1−Rシフトフォーク41を右行させて1速位置から図2に示す中立位置、更にこの中立位置から後退(R)位置へとシフトさせ、油路52への油圧供給を中止する時1−Rシフトフォーク41をその時のシフト位置に停止させるものとする。
3−5シフトアクチュエータ46は、両端油路53,54がドレンされている間、3−5シフトフォーク42を今のシフト位置に保ち、
油路53にアクチュエータ作動油圧を供給すると共に油路54をドレンする間、3−5シフトフォーク42を左行させて3速位置から図2に示す中立位置、更にこの中立位置から5速位置へとシフトさせ、油路53への油圧供給を中止する時3−5シフトフォーク42をその時のシフト位置に停止させ、
油路54にアクチュエータ作動油圧を供給すると共に油路53をドレンする間、3−5シフトフォーク42を右行させて5速位置から図2に示す中立位置、更にこの中立位置から3速位置へとシフトさせ、油路54への油圧供給を中止する時3−5シフトフォーク42をその時のシフト位置に停止させるものとする。
2−4シフトアクチュエータ47は、両端油路55,56がドレンされている間、2−4シフトフォーク43を今のシフト位置に保ち、
油路55にアクチュエータ作動油圧を供給すると共に油路56をドレンする間、2−4シフトフォーク43を左行させて4速位置から図2に示す中立位置、更にこの中立位置から2速位置へとシフトさせ、油路55への油圧供給を中止する時2−4シフトフォーク43をその時のシフト位置に停止させ、
油路56にアクチュエータ作動油圧を供給すると共に油路55をドレンする間、2−4シフトフォーク43を右行させて2速位置から図2に示す中立位置、更にこの中立位置から4速位置へとシフトさせ、油路56への油圧供給を中止する時2−4シフトフォーク43をその時のシフト位置に停止させるものとする。
6−Nシフトアクチュエータ48は、両端油路57,58がドレンされている間、6−Nシフトフォーク44を今のシフト位置に保ち、
油路57にアクチュエータ作動油圧を供給すると共に油路58をドレンする間、6−Nシフトフォーク44を左行させて図2に示す中立位置から6速位置へとシフトさせ、油路57への油圧供給を中止する時6−Nシフトフォーク44をその時のシフト位置に停止させ、
油路58にアクチュエータ作動油圧を供給すると共に油路57をドレンする間、6−Nシフトフォーク44を右行させて6速位置から図2に示す中立位置へとシフトさせ、油路58への油圧供給を中止する時6−Nシフトフォーク44をその時のシフト位置に停止させるものとする。
奇数変速段グループ用の1−Rシフトアクチュエータ45および3−5シフトアクチュエータ46を1組とし、これらシフトアクチュエータ45,46の作動元圧である奇数変速段圧Poを発生させる奇数変速段圧弁61を設け、
偶数変速段用の2−4シフトアクチュエータ47および6−Nシフトアクチュエータ48を1組とし、これらシフトアクチュエータ47,48の作動元圧である偶数変速段圧Peを発生させる偶数変速段圧弁62を設ける。
これら奇数変速段圧弁61および偶数変速段圧弁62はそれぞれ、図3のシステムにより前述したごとくに作り出したライン圧PLをもとに、奇数変速段圧Poおよび偶数変速段圧Peを作り出すものとする。
奇数変速段圧Poおよび偶数変速段圧Peはそれぞれ、一方で奇数変速段クラッチC1および偶数変速段クラッチC2の締結制御元圧として用い、他方でシフトアクチュエータ45,46および47,48によるシフト制御の元圧として用いる。
奇数変速段クラッチC1の締結制御用に奇数変速段クラッチソレノイド63を設け、この奇数変速段クラッチソレノイド63は奇数変速段圧Poから奇数変速段クラッチC1の締結圧Pc1を作り出して、奇数変速段クラッチC1を前記したごとくに締結・解放制御するものとする。
また偶数変速段クラッチC2の締結制御用に偶数変速段クラッチソレノイド64を設け、この遇数変速段クラッチソレノイド64は偶数変速段圧Peから偶数変速段クラッチC2の締結圧Pc2を作り出して、偶数変速段クラッチC2を前記したごとくに締結・解放制御するものとする。
次にシフト制御システムを説明するに、
奇数変速段圧弁61および偶数変速段圧弁62と、シフトアクチュエータ45, 46, 47, 48との間には、共通な電動ON,OFF式シフトアクチュエータ選択弁であるシーケンスソレノイド弁70を介在させる。
そして、シーケンスソレノイド弁70と、奇数変速段圧弁61との間には、奇数変速段圧Poを元圧として、1−Rシフトアクチュエータ45または3−5シフトアクチュエータ46の作動油圧を作り出すと共に、このアクチュエータ作動油圧を該当するシフトアクチュエータ45または46に対しどちら向きに供給するかを決定する奇数変速段用シフトアクチュエータモジュール80を介在させる。
また、シーケンスソレノイド弁70と、偶数変速段圧弁62との間には、偶数変速段圧Peを元圧として、2−4シフトアクチュエータ47または6−Nシフトアクチュエータ48の作動油圧を作り出すと共に、このアクチュエータ作動油圧を該当するシフトアクチュエータ47または48に対しどちら向きに供給するかを決定する偶数変速段用シフトアクチュエータモジュール90を介在させる。
シーケンスソレノイド弁70は、弁体71およびソレノイド72を具え、弁体71の両端にバネ73のバネ力およびソレノイド油路74からのソレノイド油圧を対向するよう作用させて構成する。
ソレノイド72は、ON時にバネ75のバネ力に抗し作動されることで、ライン圧PLをソレノイド油路74にソレノイド油圧として出力し、これにより弁体71をバネ73のバネ力に抗し図4に破線(図5に実線)で示す油路接続状態となす。
ソレノイド72は、OFF時にバネ75のバネ力で、ソレノイド油路74をドレンする状態となる結果、弁体71をバネ73のバネ力により図4に実線(図5に破線)で示す油路接続状態にするものとする。
なお、ソレノイド72のOFFで弁体71が図4に実線(図5に破線)で示す油路接続状態になるとき弁体71は、図4に示すごとく3−5シフトアクチュエータ46の両端油路53,54および6−Nシフトアクチュエータ48の両端油路57,58をドレンポートに通じて、これらシフトアクチュエータ46,48をシフト制御不可状態にすると共に、
1−Rシフトアクチュエータ45の両端油路51,52および2−4シフトアクチュエータ47の両端油路55,56をそれぞれ対応する奇数変速段用シフトアクチュエータモジュール80および偶数変速段用シフトアクチュエータモジュール90に接続して、1−Rシフトアクチュエータ45および2−4シフトアクチュエータ47を個々のシフトアクチュエータモジュール80,90によりシフト制御可能な状態にするものとする。
ソレノイド72のONで弁体71が図4に破線(図5に実線)で示す油路接続状態になるとき弁体71は、図5に示すごとく1−Rシフトアクチュエータ45の両端油路51,52および2−4シフトアクチュエータ47の両端油路55,56をドレンポートに通じて、これらシフトアクチュエータ45,47をシフト制御不可状態にすると共に、
3−5シフトアクチュエータ46の両端油路53,54および6−Nシフトアクチュエータ48の両端油路57,58をそれぞれ対応する奇数変速段用シフトアクチュエータモジュール80および偶数変速段用シフトアクチュエータモジュール90に接続して、3−5シフトアクチュエータ46および6−Nシフトアクチュエータ48を個々のシフトアクチュエータモジュール80,90によりシフト制御可能な状態にするものとする。
奇数変速段用シフトアクチュエータモジュール80は、奇数変速段圧Poを元圧として2種類のシフト圧Po1,Po2を作り出す奇数変速段シフト圧ソレノイド81,82と、
これら奇数変速段シフト圧Po1,Po2を、シーケンスソレノイド弁70(弁体71)が上記のごとく選択してシフト制御可能にした1−Rシフトアクチュエータ45または3−5シフトアクチュエータ46の対応端油路へ供給すべきか、この対応端油路をドレンすべきかを決定するシフトソレノイド83,84とを具える。
ここでシフトソレノイド83,84はそれぞれ、常態で(OFF時に)図4,5に示すごとく、上記の選択によりシフト制御可能な1−Rシフトアクチュエータ45または3−5シフトアクチュエータ46の対応端油路をドレンし、
またシフトソレノイド83,84はそれぞれ、ONによる作動時に、上記の選択によりシフト制御可能な1−Rシフトアクチュエータ45または3−5シフトアクチュエータ46の対応端油路に奇数変速段シフト圧Po1,Po2を供給するものとする。
偶数変速段用シフトアクチュエータモジュール90は、偶数変速段圧Peを元圧として2種類のシフト圧Pe1,Pe2を作り出す偶数変速段シフト圧ソレノイド91,92と、
これら偶数変速段シフト圧Pe1,Pe2を、シーケンスソレノイド弁70(弁体71)が上記のごとく選択してシフト制御可能にした2−4シフトアクチュエータ47または6−Nシフトアクチュエータ48の対応端油路に供給すべきか、この対応端油路をドレンすべきかを決定するシフトソレノイド93,94とを具える。
ここでシフトソレノイド93,94はそれぞれ、常態で(OFF時に)図4,5に示すごとく、上記の選択によりシフト制御可能な2−4シフトアクチュエータ47または6−Nシフトアクチュエータ48の対応端油路をドレンし、
またシフトソレノイド93,94はそれぞれ、ONによる作動時に、上記の選択によりシフト制御可能な2−4シフトアクチュエータ47または6−Nシフトアクチュエータ48の対応端油路に偶数変速段シフト圧Pe1,Pe2を供給するものとする。
図4,5につき上述した同期噛合機構21,22,29,30(図2参照)用シフト制御システムによるプリシフト作用を以下に説明する。
[1速時プリシフト]
Dレンジのような前進走行レンジで第1速を希望する場合、シーケンスソレノイド弁70(弁体71)をOFFにより図4に示す油路接続状態となして、1−Rシフトアクチュエータ45および2−4シフトアクチュエータ47をシフト制御可能となるよう選択する一方で、3−5シフトアクチュエータ46および6−Nシフトアクチュエータ48をシフト制御不能にする。
この状態で、シフトソレノイド83をONして奇数変速段シフト圧Po1を1−Rシフトアクチュエータ45の対応端油路51へ供給すると共に、シフトソレノイド84のOFFにより1−Rシフトアクチュエータ45の反対端油路52をドレンする。
これにより1−Rシフトアクチュエータ45は1−Rシフトフォーク41を1速位置へシフトさせ、第1速で前記したごとくに要求される奇数変速段グループの第1速へのプリシフトを行わせることができる。
なお、1−Rシフトフォーク41の1速位置へのシフト(奇数変速段グループの第1速へのプリシフト)は、ソレノイド81による奇数変速段シフト圧Po1の調整により適切に行うと共に適切に終了させることができ、この終了時にシフトソレノイド83をOFFしておく。
またNレンジからDレンジへのセレクト操作に呼応して上記第1速を実現する場合は、上記奇数変速段グループの第1速へのプリシフトと同時に、前記したごとく偶数変速段グループの第2速へのプリシフトも済ませておくが、これを以下のように遂行する。
つまり、シーケンスソレノイド弁70(弁体71)をOFFにより図4に示す油路接続状態に保ったまま、シフトソレノイド93をONして偶数変速段シフト圧Pe1を2−4シフトアクチュエータ47の対応端油路55へ供給すると共に、シフトソレノイド94のOFFにより2−4シフトアクチュエータ47の反対端油路56をドレンする。
これにより2−4シフトアクチュエータ47は2−4シフトフォーク43を2速位置へシフトさせ、第1速で前記したごとくに要求される偶数変速段グループの第2速へのプリシフトを行わせることができる。
なお、2−4シフトフォーク43の2速位置へのシフト(偶数変速段グループの第2速へのプリシフト)は、ソレノイド91による偶数変速段シフト圧Pe1の調整により適切に行うと共に適切に終了させることができ、この終了時にシフトソレノイド93をOFFしておく。
[2速時プリシフト]
1→2変速が終わって第2速が実現されたら、前記したように奇数変速段グループの第3速へのプリシフト、つまり図2において同期噛合機構22のカップリングスリーブ22aを右行させて歯車19を第1入力軸4に駆動結合し、奇数変速段グループの1→3プリシフトを行うが、これを以下のように遂行する。
つまり、シーケンスソレノイド弁70(弁体71)をONにより図5に示す油路接続状態に切り替え、3−5シフトアクチュエータ46および6−Nシフトアクチュエータ48をシフト制御可能となるよう選択する一方で、1−Rシフトアクチュエータ45および2−4シフトアクチュエータ47をシフト制御不能にする。
この状態で、シフトソレノイド83をONして奇数変速段シフト圧Po1を3−5シフトアクチュエータ46の対応端油路54へ供給すると共に、シフトソレノイド84のOFFにより3−5シフトアクチュエータ46の反対端油路53をドレンする。
これにより3−5シフトアクチュエータ46は3−5シフトフォーク42を3速位置へシフトさせ、第2速で前記したごとくに要求される奇数変速段グループの第3速へのプリシフトを行わせることができる。
なお、3−5シフトフォーク42の3速位置へのシフト(奇数変速段グループの第3速へのプリシフト)は、ソレノイド81による奇数変速段シフト圧Po1の調整により適切に行うと共に適切に終了させることができ、この終了時にシフトソレノイド83をOFFしておく。
[3速時プリシフト]
2→3変速が終わって第3速が実現されたら、前記したように偶数変速段グループの第4速へのプリシフト、つまり図2において同期噛合機構30のカップリングスリーブ30aを中立位置に戻して歯車26をカウンターシャフト10から切り離すと共に、同期噛合機構30のカップリングスリーブ30aを右行させて歯車28をカウンターシャフト10に駆動結合し、これによる偶数変速段グループの2→4プリシフトを行うが、これを以下のように遂行する。
つまり、シーケンスソレノイド弁70(弁体71)をOFFにより図4に示す油路接続状態に切り替え、1−Rシフトアクチュエータ45および2−4シフトアクチュエータ47をシフト制御可能となるよう選択する一方で、3−5シフトアクチュエータ46および6−Nシフトアクチュエータ48をシフト制御不能にする。
この状態で、シフトソレノイド94をONして偶数変速段シフト圧Pe2を2−4シフトアクチュエータ47の対応端油路56へ供給すると共に、シフトソレノイド93のOFFにより2−4シフトアクチュエータ47の反対端油路55をドレンする。
これにより2−4シフトアクチュエータ47は2−4シフトフォーク43を4速位置へシフトさせ、第3速で前記したごとくに要求される偶数変速段グループの第2速から第4速へのプリシフトを行わせることができる。
なお、2−4シフトフォーク43の4速位置へのシフト(偶数変速段グループの第2速から第4速へのプリシフト)は、ソレノイド92による偶数変速段シフト圧Pe2の調整により適切に行うと共に適切に終了させることができ、この終了時にシフトソレノイド94をOFFしておく。
[4速時プリシフト]
3→4変速が終わって第4速が実現されたら、前記したように奇数変速段グループの第5速へのプリシフト、つまり図2において同期噛合機構22のカップリングスリーブ22aを中立位置に戻して歯車19を第1入力軸4から切り離すと共に、同期噛合機構22のカップリングスリーブ22aを左行させて歯車31を第1入力軸4に結合し、これによる奇数変速段グループの3→5プリシフトを行わせるが、これを以下のごとくに遂行する。
つまり、シーケンスソレノイド弁70(弁体71)をONにより図5に示す油路接続状態に切り替え、3−5シフトアクチュエータ46および6−Nシフトアクチュエータ48をシフト制御可能となるよう選択する一方で、1−Rシフトアクチュエータ45および2−4シフトアクチュエータ47をシフト制御不能にする。
この状態で、シフトソレノイド84をONして奇数変速段シフト圧Po2を3−5シフトアクチュエータ46の対応端油路53へ供給すると共に、シフトソレノイド83のOFFにより3−5シフトアクチュエータ46の反対端油路54をドレンする。
これにより3−5シフトアクチュエータ46は3−5シフトフォーク42を5速位置へシフトさせ、第4速で前記したごとくに要求される奇数変速段グループの第3速から第5速へのプリシフトを行わせることができる。
なお、3−5シフトフォーク42の5速位置へのシフト(奇数変速段グループの第3速から第5速へのプリシフト)は、ソレノイド82による奇数変速段シフト圧Po2の調整により適切に行うと共に適切に終了させることができ、この終了時にシフトソレノイド84をOFFしておく。
[5速時プリシフト]
4→5変速が終わって第5速が実現されたら、前記したように偶数変速段グループの第6速へのプリシフト、つまり図2において同期噛合機構30のカップリングスリーブ30aを中立位置に戻すことにより歯車28をカウンターシャフト10から切り離すと共に、同期噛合機構29のカップリングスリーブ29aを左行させて歯車24をカウンターシャフト10に駆動結合し、これによる偶数変速段グループの4→6プリシフトを行わせるが、これを以下のごとくに遂行する。
つまり、シーケンスソレノイド弁70(弁体71)をOFFにより図4に示す油路接続状態に切り替え、1−Rシフトアクチュエータ45および2−4シフトアクチュエータ47をシフト制御可能となるよう選択する一方で、3−5シフトアクチュエータ46および6−Nシフトアクチュエータ48をシフト制御不能にする。
この状態で、シフトソレノイド93をONして偶数変速段シフト圧Pe1を2−4シフトアクチュエータ47の対応端油路55へ供給すると共に、シフトソレノイド94のOFFにより2−4シフトアクチュエータ47の反対端油路56をドレンする。
これにより2−4シフトアクチュエータ47は2−4シフトフォーク43を4速位置から中立位置に戻すことができ、
この中立位置復帰は、ソレノイド91による偶数変速段シフト圧Pe1の調整により適切に行うと共に適切に終了させることができ、この終了時にシフトソレノイド93をOFFしておく。
次いで、シーケンスソレノイド弁70(弁体71)をONにより図5に示す油路接続状態に切り替え、3−5シフトアクチュエータ46および6−Nシフトアクチュエータ48をシフト制御可能となるよう選択する一方で、1−Rシフトアクチュエータ45および2−4シフトアクチュエータ47をシフト制御不能にする。
この状態で、シフトソレノイド93をONして偶数変速段シフト圧Pe1を6−Nシフトアクチュエータ48の対応端油路57へ供給すると共に、シフトソレノイド94のOFFにより6−Nシフトアクチュエータ48の反対端油路58をドレンする。
これにより6−Nシフトアクチュエータ48は6−Nシフトフォーク44を中立位置から6速位置へシフトさせることができ、このシフトは、ソレノイド91による偶数変速段シフト圧Pe1の調整により適切に行うと共に適切に終了させることができ、この終了時にシフトソレノイド93をOFFしておく。
以上により、第5速で前記したごとくに要求される偶数変速段グループの第4速から第6速へのプリシフトを行わせることができる。
[6速時プリシフト]
5→6変速が終わって第6速が実現されたら、前記したように奇数変速段グループの第5速へのプリシフトが要求されるが、第6速実現時は、図2において同期噛合機構22のカップリングスリーブ22aが第5速実現時と同じ5速位置にシフトされたままであるため、実際は当該プリシフト制御が不要である。
[ダウンシフト時プリシフト]
なお、第6速から順次第1速へとダウンシフトさせる場合も、上記アップシフトの場合と逆のプリシフト制御を行うことにより、所定の逆方向プリシフトを行わせることができる。
[解放側クラッチ内油量に応じたプリシフト許可・禁止制御]
ところで、締結側となる自動クラッチC1またはC2の発熱量がスリップ締結に起因して多くなる状況下にあっては、図3につき前述したごとく、クラッチ潤滑油量ソレノイド38へのクラッチ潤滑油量指令が、自動クラッチC1,C2の双方に潤滑油路37から多量の潤滑油を供給するようなクラッチオイル供給量指令値にされる。
このため、プリシフトに関与しない締結側における自動クラッチがスリップ締結により発熱している場合、プリシフト側の解放状態となっている解放側の自動クラッチにも多量の潤滑油が供給されることとなる。
かように解放状態となっているプリシフト側の自動クラッチ(解放側自動クラッチ)に多量の潤滑油が供給されると、プリシフト側における自動クラッチ(解放側自動クラッチ)の相互に離間したクラッチディスク間に多量の潤滑油が介在することとなり、この介在潤滑油を介して解放状態のプリシフト側自動クラッチ(解放側自動クラッチ)が引き摺りトルクを、関連する同期噛合機構に向かわせてしまう。
このクラッチ引き摺りトルクは、プリシフトに関与する同期噛合機構の前後回転同期を取り難くし、結果としてプリシフトを困難、若しくは不能にすることから、当該プリシフトを経由する変速自体が困難、若しくは不能になるという問題や、当該同期噛合機構が大きな同期負荷のもとで無理矢理に同期作用を行われることで損傷されたり、その耐久性を低下されるという問題を生ずる。
例えば上記のような理由で、解放側自動クラッチC1またはC2内のオイル量Q(図1の油量センサ114で検出)が多く、解放側自動クラッチC1またはC2が相互に離間したクラッチディスク間に介在する多量の潤滑油を介し、プリシフトに関与する同期噛合機構の前後回転同期を取り難くしてプリシフトを困難、若しくは不能にするような引き摺りトルクを発生する場合、
当該プリシフトの困難や不能に関する問題だけでなく、当該同期噛合機構が損傷されたり、その耐久性を低下されるという問題を生ずることから、
これらの問題を解消するため本実施例においては、図1の変速機コントローラ111が、図6に示す制御プログラムに基づき、以下のような解放側クラッチ内油量に応じたプリシフトの許可・禁止制御を行う。
先ず、解放側自動クラッチ解放状態検知手段に相当するステップS1において、解放側自動クラッチC1またはC2が締結容量を持たない解放状態になっているか否かをチェックする。
解放側自動クラッチC1またはC2が未だ解放状態になっていない間は、このクラッチが未だ締結容量を持って、これに係わる変速段グループのプリシフトを行い得ないことから、制御をステップS6に進めてプリシフト用のギヤ位置設定を禁止することにより、実質上プリシフトを禁止する。
ステップS1で解放側自動クラッチC1またはC2が解放状態であり、締結容量を持っていないと判定する場合は、これに係わる変速段グループのプリシフトを行い得ることから、制御をステップS2〜ステップS5に進める。
ステップS2においては、図1の油量センサ114で検出した解放側自動クラッチC1またはC2内のオイル量Qを読み込み、
ステップS3において、この解放側自動クラッチ内オイル量Qが設定オイル量Qs以上か否かをチェックする。
従ってステップS3は、本発明における解放側自動クラッチ内オイル量検知手段に相当する。
なお設定オイル量Qsは例えば、解放側自動クラッチC1またはC2が当該解放側自動クラッチに係わる変速段グループ内でのプリシフトに支障をきたす引き摺りトルクを発生するような油量の下限値に相当する値とする。
ステップS3で解放側自動クラッチ内オイル量Qが設定オイル量Qs未満であると判定したときは、解放側自動クラッチC1またはC2が内部におけるオイルを介してプリシフトに支障をきたす引き摺りトルクを発生することがないから、
制御をステップS5に進めてプリシフト用のギヤ位置設定を許可することにより、プリシフトを制約なく通常通りに行わせる。
しかしステップS3で解放側自動クラッチ内オイル量Qが設定オイル量Qs以上であると判定したときは、解放側自動クラッチC1またはC2が内部におけるオイルを介してプリシフトに支障をきたす引き摺りトルクを発生することから、
制御をステップS4に進めてプリシフト用のギヤ位置設定を禁止することにより、実質上プリシフトを禁止する。
従ってステップS4は、本発明におけるプリシフト禁止手段に相当する。
Q≧Qs時は解放側自動クラッチC1またはC2が内部オイルを介して大きな引き摺りトルクを発生し、プリシフトを困難、若しくは不能にしたり、関連する同期噛合機構が損傷されたり、その耐久性を低下されるが、
本実施例においては、このような状況の場合(Q≧Qsの場合)ステップS4でプリシフトを禁止するため、当該プリシフトが困難、若しくは不能であるにもかかわらず、これが強行されることがなくなり、当該プリシフトの強行により関連する同期噛合機構が損傷されたり、その耐久性を低下されるという問題を解消することができる。
更に上記実施例においては、ステップS3でのQ≧Qsの判定に際し、図1の油量センサ114で解放側自動クラッチC1またはC2内のオイル量Qを直接検出し、この検出値が設定オイル量Qs以上か否かにより当該判定を行うため、解放側自動クラッチC1またはC2内のオイル量Qの検出が正確で、上記プリシフトの禁止を誤判定なく正確に遂行することができる。
しかし、ステップS3でのQ≧Qsの判定要領は、油量センサ114で直接検出した解放側自動クラッチC1またはC2内のオイル量Qを用いるものに限られず、
例えば、図1の変速機コントローラ111から図3に示したクラッチ潤滑油量ソレノイド38へのクラッチ潤滑油量指令(クラッチオイル供給量指令値)が、自動クラッチC1,C2の双方への潤滑油供給量を表すため、
このクラッチオイル供給量指令値から解放側自動クラッチC1またはC2内のオイル量Qを推定し、この検出値が設定オイル量Qs以上か否かによりQ≧Qsの判定を行うことができる。
この場合、図1における油量センサ114が不要で、コスト上の有利さを享受することができる。
なお図3と違って、自動クラッチC1,C2の潤滑油供給量を個別に制御するものにあっては、これらクラッチに対するクラッチオイル供給量指令値の何れか一方、好ましくは解放側クラッチに対するクラッチオイル供給量指令値、或いは、双方のクラッチオイル供給量指令値から解放側自動クラッチC1またはC2内のオイル量Qを推定し、この検出値が設定オイル量Qs以上か否かによりQ≧Qsの判定を行うようにしてもよい。
図7は、本発明の他の実施例を示す、図6に代わるプリシフト制御プログラムである。
この実施例においては、図3につき前述したように締結側自動クラッチC2またはC1の発熱量が多いほど、自動クラッチC1,C2へのオイル供給量を表す図3に示したクラッチ潤滑油量ソレノイド38へのクラッチ潤滑油量指令が大きくて、解放側自動クラッチC1またはC2内のオイル量Qが多くなり、上記の引き摺りトルクによる問題を生ずるとの観点から、
図1の変速機コントローラ111が、この問題解決を実現すべく図7に示す制御プログラムを実行して、以下のようにクラッチ発熱状態に応じたプリシフトの許可・禁止制御を行うものとする。
先ずステップS11において、自動マニュアルトランスミッション2が変速中か否かをチェックする。
変速中であれば、これが、前記したところから明らかなようにクラッチC1,C2の掛け替えにより遂行されることから、締結側となるクラッチC1またはC2のスリップ締結による発熱量(従って、クラッチ潤滑油量)が上記の問題を生じさせるほど多量である可能性がある。
また変速中でなくても、発進時のように締結側自動クラッチC1またはC2がスリップ締結により発熱量を多くされることがあり、解放側自動クラッチC2またはC1が解放状態であって発熱を生じない場合でも、締結側自動クラッチC1またはC2のスリップ締結による発熱に呼応して、クラッチC1,C2へのクラッチ潤滑油量が前記の問題を生じさせるほど多量になることがある。
後者の非変速時の上記実情に鑑み、ステップS11において変速中でないと判定する時は、ステップS21において解放側自動クラッチが完全に解放された解放状態か否かを、また、ステップS22において発進時のように締結側自動クラッチの発熱量(クラッチ入力トルクおよびスリップ回転などから求め得る)が設定値以上で、解放側自動クラッチ内オイル量Qが前記の問題を生じさせるか(Q≧Qsか)否かをチェックする。
従ってステップS21は、本発明における解放側自動クラッチ解放状態検知手段に相当し、また、ステップS22は、本発明における解放側自動クラッチ内オイル量検知手段に相当する。
ステップS21で解放側自動クラッチが解放状態であると判定し、且つ、ステップS22で締結側自動クラッチの発熱量が設定値未満であると判定する時は、
解放側自動クラッチC1,C2へのクラッチ潤滑油量Qが(Q<Qs)であって、プリシフトに支障をきたす解放側自動クラッチの引き摺りトルクを生じさせるようなものでなく、前記の問題を生じることはないとの判断により、制御をステップS12に進めてプリシフト用のギヤ位置設定を許可する。
しかし、ステップS21で解放側自動クラッチが解放状態でない(スリップ締結)と判定する時は、締結側自動クラッチも締結状態であって、解放側自動クラッチに係わる変速段グループのプリシフトを行うことができないことから、制御をステップS16に進めてプリシフト用のギヤ位置設定を禁止する。
また、ステップS21で解放側自動クラッチが解放状態であると判定し、且つ、ステップS22で締結側自動クラッチの発熱量が設定値以上であると判定する時は、自動クラッチC1,C2へのクラッチ潤滑油量Qが(Q≧Qs)であって、プリシフトに支障をきたす解放側自動クラッチの引き摺りトルクを生じさせるようなものであり、前記の問題を生ずるとの判断により、制御をステップS16に進めてプリシフト用のギヤ位置設定を禁止する。
従ってステップS16は、本発明におけるプリシフト禁止手段に相当する。
かようにして非変速中、発進などのために締結側自動クラッチC1またはC2の発熱状態が、プリシフトに支障をきたす解放側自動クラッチの引き摺りトルクを生じさせるようなクラッチ潤滑油量(Q≧Qs)となす発熱状態である場合は、当該プリシフトを禁止するよう構成したことで、
解放側自動クラッチの大きな引き摺りトルク故に当該プリシフトが困難、若しくは不能なのにこれを強行することがなくなり、当該プリシフトの強行で、対応する同期噛合機構が損傷されたり、その耐久性が低下するなどの問題を解消することができる。
一方ステップS11で変速中と判定する時は、制御をステップS13以降に進め、以下のようにして締結側自動クラッチC1(C2)の発熱量(解放側自動クラッチ潤滑油量Q)が、解放側自動クラッチC2(C1)の解放状態のもとで行うプリシフトに支障をきたす解放側自動クラッチの引き摺りトルクを生じさせるようなものであるか否かをチェックし、
その結果にもとづき、締結側自動クラッチC1(C2)の発熱量(解放側自動クラッチ潤滑油量Q)が、解放側自動クラッチC2(C1)の解放状態のもとで行うプリシフトに支障をきたすクラッチ引き摺りトルクを生じさせるようなものである場合に、プリシフト用のギヤ位置設定を禁止する。
締結側自動クラッチC1(C2)の発熱量(解放側自動クラッチ潤滑油量Q)が、解放側自動クラッチC2(C1)の解放状態のもとで行うプリシフトに支障をきたす解放側自動クラッチの引き摺りトルクを生じさせるようなものであるか否かをチェックするに際しては、
上記の変速中を、以下の4つの期間に区切る。
第1期間は、クラッチC1,C2の掛け替えが開始されるよりも前であって、解放状態の自動クラッチ(締結側自動クラッチ)が作動油の供給によりストロークしていても未だ締結容量0の状態であり(このストロークを、クラッチガタ詰め用のロスストロークと言う)、且つ、締結状態だった自動クラッチ(解放側自動クラッチ)が締結油圧の低下により締結容量を漸減されていても未だスリップしていない期間に相当する準備期間である。
第2期間は、解放状態の自動クラッチ(締結側自動クラッチ)が上記ロスストロークの後、締結油圧の上昇により締結容量を0から漸増されており、且つ、締結状態だった自動クラッチ(解放側自動クラッチ)が締結油圧の更なる低下によりスリップしている期間に相当するクラッチ掛け替え期間である。
第3期間は、変速機出力回転数に対する変速機入力回転数の比である実効ギヤ比が、変速の進行により変速前ギヤ比から変速後ギヤ比に向け変化している期間に相当するイナーシャフェーズ期間である(イナーシャフェーズの進行度合いは、変速時間が短時間のため変速機出力回転数を不変と見なし得るから、変速機入力回転数の変化により判定する)。
第4期間は、変速が終了したことで、締結容量漸増中の締結側自動クラッチを完全締結させ、且つ、締結容量漸減中の解放側自動クラッチを完全解放させる(解放状態にする)期間に相当する終了期間である。
基本的には4つの期間をもとに、締結側自動クラッチC1,C2の発熱量(解放側自動クラッチ潤滑油量Q)が、解放側自動クラッチの解放状態のもとで行うプリシフトに支障をきたす解放側自動クラッチの引き摺りトルクを生じさせるようなものであるか否かのチェックを行う。
ステップS13においては、準備期間か否かを判定し、また、ステップS14においては、終了期間か否かを判定し、更に、ステップS15においては、イナーシャフェーズ期間か否(クラッチ掛け替え期間)かを判定する。
ステップS13において変速の準備期間であると判定するときは、
自動クラッチC1,C2が未だ変速前の変速段を保持する完全締結状態または完全解放状態であって、クラッチC1,C2の発熱量(解放側自動クラッチ潤滑油量Q)がプリシフトに支障をきたすクラッチ引き摺りトルクを生じさせるようなもの(Q≧Qs)でないから、
制御をステップS12に進めてプリシフト用のギヤ位置設定を許可する。
ステップS14において変速の終了期間であると判定するときも、
自動クラッチC1,C2のうち、締結容量漸増中の自動クラッチ(締結側自動クラッチ)を完全締結させ、且つ、締結容量漸減中の自動クラッチ(解放側自動クラッチ)を完全解放させてしまって、締結側自動クラッチC1またはC2の発熱量(解放側自動クラッチ潤滑油量Q)が、解放側自動クラッチC2またはC1の解放状態のもとで行うプリシフトに支障をきたす解放側自動クラッチの引き摺りトルクを生じさせるようなもの(Q≧Qs)でないから、
制御をステップS12に進めてプリシフト用のギヤ位置設定を許可する。
ステップS15においてクラッチ掛け替え期間であると判定するときは、自動クラッチC1,C2のうち、解放状態の自動クラッチ(締結側自動クラッチ)が締結油圧の上昇に伴うスリップ締結の進行により締結容量を0から漸増されており、且つ、締結状態だった自動クラッチ(解放側自動クラッチ)が締結油圧の低下により締結容量を漸減されるスリップ締結制御状態であって、
これら自動クラッチC1,C2に係わる変速段グループが自動クラッチC1,C2のスリップ締結を介して共に伝動状態となるインターロック傾向故に前記プリシフトが困難になるため、無条件に制御をステップS16に進めてプリシフト用のギヤ位置設定を禁止する。
かように、自動クラッチC1,C2がともに締結容量を持って、自動マニュアルトランスミッション2がインターロック傾向となる結果、前記プリシフトが困難になる場合に、当該プリシフトを禁止するようにしたことで、
かかるインターロック傾向となる状況なのにプリシフトが強行された場合の弊害、つまり関連する同期噛合機構が破損するという弊害を回避することができる。
ステップS15においてイナーシャフェーズ期間であると判定するときは、ステップS17において、当該イナーシャフェーズがクラッチC1,C2の掛け替えよりも前に発生したか否かにより、今の変速がイナーシャフェーズ先行型の変速か否かをチェックする。
従ってステップS17は、本発明におけるイナーシャフェーズ先行型変速判定手段に相当する。
また、イナーシャフェーズは自動クラッチC1,C2の掛け替えが終了して解放側自動クラッチC1またはC2が締結容量を持たなくなる解放状態となって行われることから、ステップS15は、本発明における解放側自動クラッチ解放状態検知手段に相当する。
イナーシャフェーズ(その進行度合いは前記したごとく、変速機入力回転数の変化から判定する)は通常、自動クラッチC1,C2の掛け替えに伴って発生するため、自動クラッチC1,C2の掛け替え後(解放側自動クラッチの解放後)に生ずるのが普通である。
しかし、アクセルペダルを踏み込んだことに伴って発生する大トルク状態下での踏み込みダウンシフト時は、先ず変速機入力回転数が変化することから自動クラッチC1,C2の掛け替えよりも前にイナーシャフェーズが発生し、イナーシャフェーズ先行型の変速となる。
イナーシャフェーズ先行型の変速であるか否かにかかわらず、イナーシャフェーズ期間にあっては、自動クラッチC1,C2の一方(締結側自動クラッチ)がスリップ締結によりイナーシャフェーズを進行させる(変速機入力回転数を変速前回転数から変速後回転数へ変化させる)ため、
締結側自動クラッチC1(C2)の発熱量(解放側自動クラッチ潤滑油量Q)が運転条件次第では、プリシフトに支障をきたす解放側自動クラッチC2(C1)の引き摺りトルクを生じさせるようなもの(Q≧Qs)になることがあり、この場合は制御をステップS16に進めてプリシフト用のギヤ位置設定を禁止すべきである。
しかし、上記したイナーシャフェーズ先行型の変速(踏み込みダウンシフト)にあっては、当該イナーシャフェーズの先行により変速機入力回転数が先に上昇することから、イナーシャフェーズ期間故に締結側自動クラッチC1またはC2の発熱量(解放側自動クラッチ潤滑油量Q)が多く、プリシフト側の解放状態にあるクラッチ(解放側自動クラッチ)が大きなクラッチ引き摺りトルクを発生しても、この引き摺りトルクに伴う同期噛合機構の回転上昇による同期負荷の増大が、イナーシャフェーズの先行による変速機入力回転数の上昇により相殺されることとなる。
従って、イナーシャフェーズ先行型の変速(踏み込みダウンシフト)にあっては、イナーシャフェーズ期間故に締結側自動クラッチC1またはC2の発熱量(解放側自動クラッチ潤滑油量Q)が多く(Q≧Qs)、プリシフト側の解放状態にあるクラッチ(解放側自動クラッチ)が大きなクラッチ引き摺りトルクを発生させても、関連する同期噛合機構の同期負荷が増大されることはなく、プリシフトを実行しても前記した問題を生ずることがない。
この観点から本実施例においては、ステップS17においてイナーシャフェーズ先行型の変速(踏み込みダウンシフト)であると判定するとき、イナーシャフェーズ期間であっても制御をステップS12に進め、プリシフト用のギヤ位置設定を許可する。
かように、イナーシャフェーズ先行型の変速(踏み込みダウンシフト)時はイナーシャフェーズ期間であってもプリシフトを許可するように構成した本実施例によれば、
上記の理由からプリシフトを実行しても前記の問題を生じないにもかかわらず、これが無駄に禁止されて変速制御に悪影響が及ぶのを回避することができる。
ステップS17においてイナーシャフェーズ先行型の変速(踏み込みダウンシフト)でないと判定するとき、つまり、自動クラッチC1,C2の掛け替え後にイナーシャフェーズが発生する変速であれば、制御をステップS18およびステップS19に進める。
これらステップS18およびステップS19は、本発明における解放側自動クラッチ内オイル量検知手段に相当するもので、
ステップS18においては、エンジン1の負荷状態を表すアクセル開度APO(締結側自動クラッチC1またはC2への入力トルク)が設定開度APOs以上か(締結側自動クラッチC1またはC2への入力トルクが大きいか)否かをチェックし、
ステップS19においては、車速VSP(変速機出力回転数)が設定車速VSPs以上か否かをチェックする。
ところで設定アクセル開度APOsは、締結側自動クラッチC1またはC2への入力トルクが、該クラッチの発熱量(解放側自動クラッチ潤滑油量Q)を、解放側自動クラッチの解放状態のもとで行うプリシフトに支障が及ぶ解放側自動クラッチの引き摺りトルクを生じさせるようなもの(Q≧Qs)となす大アクセル開度域の下限値とし、
また設定車速VSPsは、締結側自動クラッチC1またはC2の変速前後におけるクラッチ入力回転段差(スリップ量)が、該クラッチの発熱量(解放側自動クラッチ潤滑油量Q)を、前記のプリシフトに支障が及ぶ解放側自動クラッチの引き摺りトルクを生じさせるようなもの(Q≧Qs)となす高車速域の下限値とする。
ステップS18においてアクセル開度APOが設定開度APOs以上であると判定するときや、ステップS19において車速VSPが設定車速VSPs以上であると判定するときは、
つまり締結側自動クラッチC1またはC2の入力トルクや、変速前後における締結側自動クラッチ入力回転段差(スリップ量)が、当該クラッチの発熱量(解放側自動クラッチ潤滑油量Q)を、前記のプリシフトに支障が及ぶような大きな解放側自動クラッチの引き摺りトルクを生じさせるほど大きくなる(Q≧Qsになる)、上記アクセル開度APO≧APOs条件または車速VSP≧VSPs条件下でのイナーシャフェーズ期間中は、
ステップS16においてプリシフト用のギヤ位置設定を禁止する。
かように、締結側自動クラッチC1またはC2の発熱状態が、前記のプリシフトに支障をきたす解放側自動クラッチの引き摺りトルクを生じさせるようなクラッチ潤滑油量(Q≧Qs)となす発熱状態である、大アクセル開度または高車速下でのイナーシャフェーズ期間においてプリシフトを禁止するよう構成したことで、
解放側自動クラッチの大きな引き摺りトルク故に当該プリシフトが困難、若しくは不能なのにこれを強行することがなくなり、当該プリシフトの強行で、対応する同期噛合機構が損傷されたり、その耐久性が低下するなどの問題を解消することができる。
而して、ステップS18でアクセル開度APOが設定開度APOs未満であると判定し、且つ、ステップS19で車速VSPが設定車速VSPs未満であると判定するときは、
つまり締結側自動クラッチC1またはC2の入力トルクや、変速前後における締結側自動クラッチC1またはC2のクラッチ入力回転段差(スリップ量)が、クラッチの発熱量(解放側自動クラッチ潤滑油量Q)を、前記のプリシフトに支障が及ぶような大きな解放側自動クラッチの引き摺りトルクを生じさせるほど大きくなる(Q≧Qsになる)ことがない、上記アクセル開度APO<APOs条件および車速VSP<VSPs条件下でのイナーシャフェーズ期間中は、
ステップS12においてプリシフト用のギヤ位置設定を許可する。
かように、イナーシャフェーズ先行型の変速(踏み込みダウンシフト)でない変速時のイナーシャフェーズ期間であっても、アクセル開度APO<APOs条件および車速VSP<VSPs条件が揃っていれば、プリシフトを許可することとした本実施例によれば、
締結側自動クラッチC1またはC2の入力トルクや、変速前後における締結側自動クラッチC1またはC2のクラッチ入力回転段差(スリップ量)が、クラッチの発熱量(解放側自動クラッチ潤滑油量Q)を、前記のプリシフトに支障が及ぶような大きな解放側自動クラッチの引き摺りトルクを生じさせるほど大きくなる(Q≧Qsになる)ことがないにもかかわらず、プリシフトが無駄に禁止されて変速制御に悪影響が及ぶのを回避することができる。
また、当該小アクセル開度APO<APOs条件および低車速VSP<VSPs条件では、自動変速制御用に目標変速段を決定するに際して用いる予定の変速線が相互に接近しており、この領域でプリシフトを禁止すると、車速VSPの上昇に伴って発生するオートアップシフト要求時に変速が間に合わず、この変速を要求通りに遂行させることができないが、
本実施例は、これら小アクセル開度APO<APOs条件および低車速VSP<VSPs条件でプリシフトを許可するよう構成したことで、オートアップシフト要求時の変速を要求通りに遂行することができる。
なお前記した設定アクセル開度APOsおよび設定車速VSPsはそれぞれ、変速機作動油温が高温であるほど低くなるような変数とするのがよい。
その理由は、変速機作動油温が高温であるほど、同じ締結側自動クラッチ発熱量のもとでも多量の潤滑油をクラッチC1,C2に供給してその冷却能力を高める必要があって、高温時ほど、アクセル開度APOが小さい時から、また、車速VSPが低い時から、クラッチ潤滑油量を、プリシフトに支障が及ぶ解放側自動クラッチの引き摺りトルクを生じさせるようなものとなす事実に起因する。
従って上記のごとく、設定アクセル開度APOsおよび設定車速VSPsをそれぞれ、変速機作動油温が高温であるほど低くなるよう設定すれば、
変速機作動油温が如何なる温度状態であっても、前記諸々の作用効果を確実に達成することができる。
本発明の一実施例になる変速制御装置を具えた適用可能なツインクラッチ式自動マニュアルトランスミッションを含む車両用パワートレーンをその制御系と共に示すシステム図である。 図1におけるツインクラッチ式自動マニュアルトランスミッションを示す骨子図である。 図2に示すツインクラッチ式マニュアルトランスミッションの変速制御システム内におけるライン圧制御回路および潤滑回路を示す油圧回路図である。 図2に示すツインクラッチ式マニュアルトランスミッションの変速制御システムを、その内部におけるシーケンスソレノイドがOFFの時の状態で示す油圧回路図である。 図2に示すツインクラッチ式マニュアルトランスミッションの変速制御システムを、その内部におけるシーケンスソレノイドがONの時の状態で示す油圧回路図である。 図1〜5に示した実施例において、図1の変速機コントローラが実行するプリシフト制御プログラムのフローチャートである。 本発明の他の実施例を示す、図6と同様なプリシフト制御プログラムのフローチャートである。
符号の説明
1 エンジン
2 自動マニュアルトランスミッション
C1 奇数変速段クラッチ
C2 偶数変速段クラッチ
3 クラッチハウジング
4 第1入力軸
5 第2入力軸
6 出力軸
7 クラッチハブ
8 クラッチハブ
10 カウンターシャフト
11 カウンターギヤ
12 出力歯車
G1 第1速歯車組
G2 第2速歯車組
G3 第3速歯車組
G4 第4速歯車組
G5 第5速歯車組
G6 第6速歯車組
GR 後退歯車組
21 1速−後退用同期噛合機構
22 3速−5速用同期噛合機構
29 6速用同期噛合機構
30 2速−4速用同期噛合機構
33 ライン圧制御弁
34 ライン圧ソレノイド
35 オイルクーラ
36 クラッチ潤滑油量調整弁
37 クラッチ潤滑油路
38 クラッチ潤滑油量ソレノイド
41 1−Rシフトフォーク
42 3−5シフトフォーク
43 2−4シフトフォーク
44 6−Nシフトフォーク
45 1−Rシフトアクチュエータ
46 3−5シフトアクチュエータ
47 2−4シフトアクチュエータ
48 6−Nシフトアクチュエータ
61 奇数変速段圧弁
62 偶数変速段圧弁
63 奇数変速段クラッチソレノイド
64 偶数変速段クラッチソレノイド
70 シーケンスソレノイド弁(シフトアクチュエータ選択弁)
71 弁体
72 ソレノイド
80 奇数変速段用シフトアクチュエータモジュール
81,82 奇数変速段圧ソレノイド
83,84 シフトソレノイド
90 偶数変速段用シフトアクチュエータモジュール
91,92 偶数変速段圧ソレノイド
93,94 シフトソレノイド
111 変速機コントローラ
112 車速センサ
113 シフトレバー
114 油量センサ
115 エンジンコントローラ
116 インジェクタ
117 スロットル弁
118 エンジン回転センサ
119 アクセル開度センサ
120 スロットル開度センサ

Claims (5)

  1. 複数の変速段グループごとに個々の自動クラッチを介し回転を入力可能で、
    或る変速段グループ内における変速段の実現を司る選択噛合機構のシフト動作と、対応する自動クラッチの締結とにより該変速段を実現している間に、別の変速段グループに係わる自動クラッチを解放させた状態で該別の変速段グループ内における変速段の実現を司る選択噛合機構を予めシフト動作させておくプリシフトを行い、前記或る変速段グループに係わる自動クラッチを解放させつつ前記別の変速段グループに係わる自動クラッチを締結させる自動クラッチの掛け替えにより変速を行うようにした自動マニュアルトランスミッションにおいて、
    前記別の変速段グループに係わる解放側自動クラッチが解放状態であるのを検知する解放側自動クラッチ解放状態検知手段と、
    前記自動クラッチの掛け替え後、変速機入力側回転数が変速に伴い変化するイナーシャフェーズを生じている間に、締結側自動クラッチの入力側トルクが設定トルク未満であり、且つ、変速機出力側回転数が設定回転数未満である時をもって、解放側自動クラッチ内のオイル量が前記設定オイル量未満であると判定して検知し、前記締結側自動クラッチの入力側トルクが前記設定トルク以上であるか、または変速機出力側回転数が前記設定回転数以上である時をもって、前記解放側自動クラッチ内のオイル量が設定オイル量以上であると判定して検知する解放側自動クラッチ内オイル量検知手段とを具え、
    これら両手段からの信号に応答し、解放側自動クラッチが解放状態であり、且つ、該解放側自動クラッチ内のオイル量が設定オイル量以上である間、前記プリシフトを禁止するプリシフト禁止手段を設けたことを特徴とする自動マニュアルトランスミッションの変速制御装置。
  2. 複数の変速段グループごとに個々の自動クラッチを介し回転を入力可能で、
    或る変速段グループ内における変速段の実現を司る選択噛合機構のシフト動作と、対応する自動クラッチの締結とにより該変速段を実現している間に、別の変速段グループに係わる自動クラッチを解放させた状態で該別の変速段グループ内における変速段の実現を司る選択噛合機構を予めシフト動作させておくプリシフトを行い、前記或る変速段グループに係わる自動クラッチを解放させつつ前記別の変速段グループに係わる自動クラッチを締結させる自動クラッチの掛け替えにより変速を行うようにした自動マニュアルトランスミッションにおいて、
    前記別の変速段グループに係わる解放側自動クラッチが解放状態であるのを検知する解放側自動クラッチ解放状態検知手段と、
    前記解放側自動クラッチ内のオイル量が設定オイル量以上であるのを検知する解放側自動クラッチ内オイル量検知手段と、
    これら両手段からの信号に応答し、解放側自動クラッチが解放状態であり、且つ、該解放側自動クラッチ内のオイル量が設定オイル量以上である間、前記プリシフトを禁止するプリシフト禁止手段と、
    変速機入力側回転数が変速に伴って変化するイナーシャフェーズを、前記自動クラッチの掛け替えよりも前に生じさせるイナーシャフェーズ先行型変速か否かを判定するイナーシャフェーズ先行型変速判定手段とを設け、
    該手段がイナーシャフェーズ先行型変速であると判定するとき、前記解放側自動クラッチ内オイル量検知手段の検知結果に関係なく、前記プリシフト禁止手段に前記プリシフトの禁止を行わないよう指令する構成としたことを特徴とする自動マニュアルトランスミッションの変速制御装置。
  3. 請求項1または2に記載の自動マニュアルトランスミッションの変速制御装置において、
    前記設定オイル量は、解放側自動クラッチが前記プリシフトに支障をきたす引き摺りトルクを発生する油量であることを特徴とする自動マニュアルトランスミッションの変速制御装置。
  4. 請求項1または3に記載の自動マニュアルトランスミッションの変速制御装置において、
    前記締結側自動クラッチの入力側トルクに係わる前記設定トルク、および、前記変速機出力側回転数に係わる前記設定回転数を、変速機作動油温が高温であるほど低く設定したことを特徴とする自動マニュアルトランスミッションの変速制御装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の自動マニュアルトランスミッションの変速制御装置において、
    前記解放側自動クラッチ内オイル量検知手段は、発進変速段に係わる自動クラッチの発進時スリップ制御中は、解放側自動クラッチ内のオイル量が前記設定オイル量以上であると判定するものであることを特徴とする自動マニュアルトランスミッションの変速制御装置。
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