JP4998226B2 - 自動マニュアルトランスミッションのクラッチ冷却装置 - Google Patents

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Description

本発明は、自動マニュアルトランスミッションの伝動系に挿置して用いられるクラッチの冷却技術に関するものである。
マニュアルトランスミッションの自動変速化を実現して自動マニュアルトランスミッションとなすに際しては、例えば特許文献1に記載のごとく、変速段を複数の変速段グループ(通常は、奇数変速段グループと、偶数変速段グループの2変速段グループ)に別け、変速段グループごとにクラッチを設けて、個々にエンジンなど原動機からの回転を入力し得るよう構成する。
自動変速に際しては、発進のため第1速の選択を希望する場合、両変速段グループのクラッチが解放されている状態で、第1速の変速段グループ内の対応する同期噛合機構を第1速選択位置にシフト(プリシフト)させ、その後、第1速の変速段グループに係わるクラッチを締結することで第1速選択状態を得る。
この場合、第1速の変速段グループに係わるクラッチが締結側クラッチとなり、他方の変速段グループに係わるクラッチが解放側クラッチとなる。
なお、発進に際し当該クラッチは締結進行制御を行って、発進ショックのない滑らかな発進を行わせる。
第1速から第2速へのアップシフトに際しては、第2速の変速段グループ内の対応する同期噛合機構を第2速選択位置にシフト(プリシフト)させ、その後、第2速の変速段グループに係わるクラッチを締結させつつ、この締結が或る程度進行したところで第1速の変速段グループに係わるクラッチを解放させる、両クラッチの掛け替え制御により第1速から第2速への変速を行うことができる。
この場合、第1速の変速段グループに係わるクラッチが解放側クラッチとなり、第2速の変速段グループに係わるクラッチが締結側クラッチとなる。
第2速から第3速へのアップシフトに際しては、第3速の変速段グループ内の対応する同期噛合機構を第3速選択位置にシフト(プリシフト)させ、その後、第3速の変速段グループに係わるクラッチを締結させつつ、この締結が或る程度進行したところで第2速の変速段グループに係わるクラッチを解放させる、両クラッチの掛け替え制御により第2速から第3速への変速を行うことができる。
この場合、第2速の変速段グループに係わるクラッチが解放側クラッチとなり、第3速の変速段グルーに係わるクラッチが締結側クラッチとなる。
同様な変速制御を行うことにより、第3速から第4速へのアップシフト、第4速から第5速へのアップシフト、第5速から第6速へのアップシフトを行うことができ、また、
第6速から順次第1速へダウンシフトさせるに際しても、アップシフトと逆の変速制御を行うことにより、
上記したと逆方向のプリシフトおよび両ラッチの締結・解放制御を介して所定のダウンシフトを行うことができる。
ところで上記に代表される自動マニュアルトランスミッションにおける変速段グループごとのクラッチは、完全締結している間や、解放状態である間なら、発熱することはないが、スリップ制御下での締結時はクラッチディスク間の摩擦で発熱し、トランスミッションの作動油を高温にしてトランスミッションの変速制御に支障を来たしたり、作動油自身を劣化させるなどの不具合を生ずる。
そのため変速段グループごとのクラッチは、上記の作動油をオイルクーラに通過させた後に潤滑油として供給することにより冷却する必要がある。
ところで、特許文献1を含めて従来は、変速段グループごとのクラッチを如何なる態様で冷却するかについて特別な言及をしておらず、常識的には各クラッチに対し同量の作動油を供給してこれらクラッチの冷却を行うのが一般的である。
特開2005−265141号公報
しかし変速段グループごとのクラッチは発熱状態が個々に異なり、
締結側クラッチは完全締結だけでなくスリップ締結をも行い、この間にクラッチ押し付け力を漸増されることからも、クラッチディスク間の摩擦による発熱量が多くて大きな冷却能力を必要とするのに対し、
解放側クラッチはスリップ状態が短時間で終わり、また、クラッチ押し付け力を速やかに低下させることもあって、ほとんど発熱の問題を生ぜず、大きな冷却能力を必要としない。
このため、変速段グループごとのクラッチに対し同量の潤滑油を供給してこれらクラッチを冷却するという一般的な技術を用いるのでは、以下の問題を生ずる。
つまり締結側クラッチに対し、これを確実に冷却し得る量の潤滑油を供給すると、解放側クラッチへの潤滑油量が必要量を超えて無駄となり、無駄な量の潤滑油を吐出するのに要したオイルポンプ駆動エネルギーの分だけ、オイルポンプを駆動するエンジンの燃費が悪化する。
逆に、解放側クラッチの要求冷却能力をもとにクラッチ潤滑油量を決定すると、解放側クラッチが上記の通りほとんど発熱の問題を生じないことに鑑み、変速段グループごとのクラッチへの潤滑油供給量を0にすることになる。
しかしこの場合、例えば連続コーナーで加速と減速を繰り返すなどのため変速が高い頻度で発生するような走行環境において、変速段グループごとのクラッチが高頻度で交互に解放と締結を繰り返すと、これらクラッチが締結側クラッチとなる度に発熱を繰り返して高温になることから、クラッチ潤滑油量が不足してクラッチを要求通りに冷却することができないという問題を生ずる。
本発明は、上記したごとく変速段グループごとのクラッチのうち、締結側クラッチが大きな冷却能力を必要とするのに対し、解放側クラッチがほとんど冷却能力を必要としないとの事実認識にもとづき、これらクラッチへの潤滑油量に差を持たせることにより、
しかし、解放側クラッチがほとんど冷却能力を必要としないといっても、これへの潤滑油量を0にしたのでは変速が頻発する上記のような走行環境において発熱の問題を生ずることから、解放側クラッチへも潤滑油を供給し続けることにより、
上記の諸問題を生ずることなく、変速段グループごとのクラッチをそれぞれ要求通りに冷却し得るようにした自動マニュアルトランスミッションのクラッチ冷却装置を提案することを目的とする。
この目的のため、本発明による自動マニュアルトランスミッションのクラッチ冷却装置は、請求項1に記載したごとくに構成する。
先ず本発明の前提となる自動マニュアルトランスミッションを説明するに、これは、
複数の変速段グループごとに個々のクラッチを介し回転を入力可能で、或る変速段グループ内における変速段の選択を司る選択噛合機構のシフト動作と、対応するクラッチの締結とにより該変速段を選択している間、別の変速段グループに係わるクラッチを解放させた状態で該別の変速段グループ内における変速段の選択を司る選択噛合機構を予めシフト動作させるプリシフトによりプリシフト状態にしておくようにしたものである。
本発明のクラッチ冷却装置は、かかる自動マニュアルトランスミッションにおいて、
前記締結される締結側クラッチ、および、前記解放される解放側クラッチに対し、常時
これらクラッチの双方に潤滑油を供給するクラッチ潤滑油供給手段と、
前記解放側クラッチへの潤滑油量を、前記締結側クラッチへの潤滑油量よりも少なくす
るクラッチ潤滑油量配分制御手段とを設け
前記クラッチ潤滑油量配分制御手段は、前記締結側クラッチの締結および前記解放側クラッチの解放に応動して、これら締結側クラッチおよび解放側クラッチに共用するクラッチ潤滑油を相対的に小さな流動抵抗下で締結側クラッチに供給する切り替え弁と、該切り替え弁をバイパスして前記共用するクラッチ潤滑油を相対的に大きな流動抵抗下で締結側クラッチおよび解放側クラッチの双方に向かわせるバイパス油路とで構成したものであることに特徴づけられる。
かかる本発明のクラッチ冷却装置にあっては、
常に締結側クラッチおよび解放側クラッチの双方に潤滑油を供給すると共に前記プリシフト状態である間、プリシフト側における解放側クラッチへの潤滑油量を締結側クラッチへの潤滑油量よりも少なくするクラッチ潤滑油量配分制御を行うため、
常時これらクラッチに同量の潤滑油を供給する一般的なクラッチ冷却技術で生じていた前記の問題、つまり、
締結側クラッチへの潤滑油量を要求冷却能力に見合う量にしたため、解放側クラッチへの潤滑油量が過剰となって燃費が悪化するという問題や、
解放側クラッチの要求冷却能力をもとにクラッチ潤滑油量を決定したため、変速頻発により変速段グループごとのクラッチが高頻度で交互に解放と締結を繰り返す走行環境で、締結側クラッチをクラッチ潤滑油量不足により要求通りに冷却し得ないという問題を解消することができる。
以下、本発明の実施の形態を、図面に示す実施例に基づき詳細に説明する。
図1は、本発明のクラッチ冷却装置を適用可能な自動マニュアルトランスミッションを例示するツインクラッチ式自動マニュアルトランスミッションの骨子図である。
エンジン1の出力軸(クランクシャフト2)を、奇数変速段(第1速、第3速、第5速、後退)用の自動湿式回転クラッチC1、および、偶数変速段(第2速、第4速、第6速)用の自動湿式回転クラッチC2の共通なクラッチドラム3に駆動結合する。
ツインクラッチ式自動マニュアルトランスミッションは、奇数変速段(第1速、第3速、第5速、後退)用の第1入力軸4、および、偶数変速段(第2速、第4速、第6速)用の第2入力軸5を具え、
これら第1入力軸4および第2入力軸5をそれぞれ、個々の自動クラッチC1,C2によりエンジン出力軸2に結合可能とする。
ツインクラッチ式自動マニュアルトランスミッションは更に出力軸6を具え、これを第1入力軸4および第2入力軸5と平行になるよう配置し、出力軸6は図示せざるプロペラシャフトやディファレンシャルギヤ装置を介して左右駆動車輪に結合する。
以下、ツインクラッチ式自動マニュアルトランスミッションの歯車変速機構を詳述する。
奇数変速段クラッチC1および偶数変速段クラッチC2を介してエンジン回転を選択的に入力される第1入力軸4および第2入力軸5のうち第2入力軸5は中空とし、これを第1入力軸4上に嵌合するが、内側の第1入力軸4および外側の第2入力軸5を相互に同心状態で回転自在とする。
上記のごとく相互に回転自在に嵌合した第1入力軸4および第2入力軸5のエンジン側前端をクラッチC1,C2のクラッチハブ7,8に結合し、
第1入力軸4を第2入力軸5の後端から突出させて、第1入力軸4に後端部4aを設定し、
第1入力軸4、第2入力軸5、および出力軸6に平行に配してカウンターシャフト10を設ける。
カウンターシャフト10の後端にはカウンターギヤ11を一体回転可能に設け、これと同じ軸直角面内に配して出力歯車12を設け、出力歯車12を出力軸6に結合する。
これらカウンターギヤ11および出力歯車12を相互に噛合させてカウンターシャフト10を出力軸6に駆動結合する。
第1入力軸4の後端部4aとカウンターシャフト10との間に奇数変速段(第1速、第3速、第5速)グループの歯車組G1,G3,G5、および後退変速段の歯車組GRを設け、これらをエンジン1に近いフロント側から、第1速歯車組G1、後退歯車組GR、第5速歯車組G5および第3速歯車組G3の順に配置する。
第1速歯車組G1は、第1入力軸4の後端部4aに一体成形した第1速入力歯車13と、カウンターシャフト10上に回転自在に設けた第1速出力歯車14とを相互に噛合させて構成する。
後退歯車組GRは、第1入力軸4の後端部4aに一体成形した後退入力歯車15と、カウンターシャフト10上に回転自在に設けた後退出力歯車16と、これら歯車15,16に噛合してこれら歯車15,16間を逆転下に駆動結合するリバースアイドラギヤ17とで構成し、リバースアイドラギヤ17を、変速機ケースに植設したリバースアイドラ軸18により回転自在に支持する。
第3速歯車組G3は、第1入力軸4の後端部4aに回転自在に設けた第3速入力歯車19と、カウンターシャフト10に駆動結合して設けた第3速出力歯車20とを相互に噛合させて構成する。
第5速歯車組G5は、第1入力軸4の後端部4aに回転自在に設けた第5速入力歯車31と、カウンターシャフト10に駆動結合して設けた第5速出力歯車32とを相互に噛合させて構成する。
カウンターシャフト10には更に、第1速出力歯車14および後退出力歯車16間に配して1速−後退用同期噛合機構(選択噛合機構)21を設け、この1速−後退用同期噛合機構(選択噛合機構)21は、
カウンターシャフト10と共に回転するカップリングスリーブ21aを図示の中立位置から左行させてクラッチギヤ21bに噛合させるとき、第1速出力歯車14がカウンターシャフト10に駆動結合されて後述するごとく第1速を選択可能なものとし、
カップリングスリーブ21aを図示の中立位置から右行させてクラッチギヤ21cに噛合させるとき、後退出力歯車16がカウンターシャフト10に駆動結合されて後述するごとく後退を選択可能なものとする。
第1入力軸4の後端部4aには更に、第3速入力歯車19および第5速入力歯車31間に配して3速−5速用同期噛合機構(選択噛合機構)22を設け、この3速−5速用同期噛合機構(選択噛合機構)22は、
第1入力軸4(その後端部4a)と共に回転するカップリングスリーブ22aを図示の中立位置から右行させてクラッチギヤ22bに噛合させるとき、第3速入力歯車19が第1入力軸4に駆動結合されて後述するごとく第3速を選択可能なものとし、
カップリングスリーブ22aを図示の中立位置から左行させてクラッチギヤ22cに噛合させるとき、第5速入力歯車31が第1入力軸4に駆動結合されて後述するごとく第5速を選択可能なものとする。
中空の第2入力軸5とカウンターシャフト10との間には、偶数変速段(第2速、第4速、第6速)グループの歯車組、つまり、エンジンに近いフロント側から順次、第6速歯車組G6、第2速歯車組G2、および第4速歯車組G4を配して設ける。
第6速歯車組G6は第2入力軸5の比較的前部に配置し、第4速歯車組G4は第2入力軸5の後端に配置し、第2速歯車組G2は第2入力軸5のこれら前部および後端間中央部に配置する。
第6速歯車組G6は、第2入力軸5の外周に一体成形した第6速入力歯車23と、カウンターシャフト10上に回転自在に設けた第6速出力歯車24とを相互に噛合させて構成する。
第2速歯車組G2は、第2入力軸5の外周に一体成形した第2速入力歯車25と、カウンターシャフト10上に回転自在に設けた第2速出力歯車26とを相互に噛合させて構成する。
第4速歯車組G4は、第2入力軸5の外周に一体成形した第4速入力歯車27と、カウンターシャフト10上に回転自在に設けた第4速出力歯車28とを相互に噛合させて構成する。
カウンターシャフト10には更に、第6速出力歯車24および第2速出力歯車26間に配して6速専用の同期噛合機構(選択噛合機構)29を設け、この6速専用同期噛合機構(選択噛合機構)29は、
カウンターシャフト10と共に回転するカップリングスリーブ29aを図示の中立位置から左行させてクラッチギヤ29bに噛合させるとき、第6速出力歯車24がカウンターシャフト10に駆動結合されて後述するごとく第6速を選択可能なものとする。
またカウンターシャフト10には、第2速出力歯車26および第4速出力歯車28間に配して2速−4速用同期噛合機構(選択噛合機構)30を設け、この2速−4速用同期噛合機構(選択噛合機構)30は、
カウンターシャフト10と共に回転するカップリングスリーブ30aを図示の中立位置から左行させてクラッチギヤ30bに噛合させるとき、第2速出力歯車26がカウンターシャフト10に駆動結合されて後述するごとく第2速を選択可能なものとし、
カップリングスリーブ30aを図示の中立位置から右行させてクラッチギヤ30cに噛合させるとき、第4速出力歯車28がカウンターシャフト10に駆動結合されて後述するごとく第4速を選択可能なものとする。
上記の実施例になるツインクラッチ式自動マニュアルトランスミッションの自動変速作用を次に説明する。
動力伝達を希望しない中立(N)レンジや駐車(P)レンジのような非走行レンジにおいては、自動湿式回転クラッチC1,C2の双方を解放しておき、また、同期噛合機構21,22,29,30のカップリングスリーブ21a,22a,29a,30aを全て図示の中立位置にして、ツインクラッチ式自動マニュアルトランスミッションを動力伝達が行われない中立状態にする。
この場合、クラッチC1,C2がともに解放側クラッチとなる。
前進動力伝達を希望するDレンジや、後退動力伝達を希望するRレンジのような走行レンジにおいては、エンジン1で駆動されるオイルポンプ(図示せず)からの作動油を媒体とし、以下のごとくに同期噛合機構21,22,29,30のカップリングスリーブ21a,22a,29a,30aをシフト動作させると共に、クラッチC1,C2を締結・解放制御することにより各前進変速段や、後退変速段を選択することができる。
Dレンジのような前進走行レンジで第1速を希望する場合、同期噛合機構21のカップリングスリーブ21aを左行させて歯車14をカウンターシャフト10に駆動結合し、これによる奇数変速段の第1速へのプリシフト後、非走行レンジで解放状態だった自動湿式回転クラッチC1を締結する。
これによりクラッチC1からのエンジン回転が第1入力軸4、第1速歯車組G1、カウンターシャフト10、および出力歯車組11,12を経て出力軸6より出力され、第1速での動力伝達を行うことができる。
この場合、クラッチC1が締結側クラッチとなり、クラッチC2が解放側クラッチとなる。
なお、上記第1速の選択が発進用のものである時は、それ用にクラッチC1を締結進行させるスリップ締結制御により、発進ショックのない滑らかな前発進を行わせることとする。
またNレンジからDレンジへのセレクト操作に呼応して上記第1速の選択を行う場合は、上記奇数変速段の第1速へのプリシフトと同時に、同期噛合機構30のカップリングスリーブ30aを左行させて歯車26をカウンターシャフト10に駆動結合し、これにより偶数変速段グループの第2速へのプリシフトも済ませておく。
しかして、クラッチC2が非走行レンジでの解放状態を継続するため、第2速の選択が行われることはない。
第1速から第2速へのアップシフトに際しては、N→Dセレクト時に上記のごとく偶数変速段グループが第2速へプリシフトされているため、クラッチC1を解放すると共に、非走行レンジで解放状態だったクラッチC2を締結進行させること(スリップ締結制御)により、つまり両クラッチの掛け替えにより第1速から第2速へのアップシフトを行わせることができる。
この場合、クラッチC1が解放側クラッチとなり、クラッチC2が締結側クラッチとなる。
これによりクラッチC2からのエンジン回転が第2入力軸5、第2速歯車組G2、カウンターシャフト10、および出力歯車組11,12を経て出力軸6より出力され、第2速での動力伝達を行うことができる。
第2速から第3速へのアップシフトに際しては、同期噛合機構21のカップリングスリーブ21aを中立位置に戻して歯車14をカウンターシャフト10から切り離すと共に、同期噛合機構22のカップリングスリーブ22aを右行させて歯車19を第1入力軸4に駆動結合し、これによる奇数変速段グループの1→3プリシフト後、クラッチC2を解放すると共にクラッチC1を締結進行させること(スリップ締結制御)により、つまり両クラッチの掛け替えにより第2速から第3速へのアップシフトを行わせる。
この場合、クラッチC1が締結側クラッチとなり、クラッチC2が解放側クラッチとなる。
これによりクラッチC1からのエンジン回転が第1入力軸4、第3速歯車組G3、カウンターシャフト10、および出力歯車組11,12を経て出力軸6より出力され、第3速での動力伝達を行うことができる。
第3速から第4速へのアップシフトに際しては、同期噛合機構30のカップリングスリーブ30aを中立位置に戻して歯車26をカウンターシャフト10から切り離すと共に、同期噛合機構30のカップリングスリーブ30aを右行させて歯車28をカウンターシャフト10に駆動結合し、これによる偶数変速段グループの2→4プリシフト後、クラッチC1を解放すると共にクラッチC2を締結進行させること(スリップ締結制御)により、つまり両クラッチの掛け替えにより第3速から第4速へのアップシフトを行わせる。
この場合、クラッチC1が解放側クラッチとなり、クラッチC2が締結側クラッチとなる。
これによりクラッチC2からのエンジン回転が第2入力軸5、第4速歯車組G4、カウンターシャフト10、および出力歯車組11,12を経て出力軸6より出力され、第4速での動力伝達を行うことができる。
第4速から第5速へのアップシフトに際しては、同期噛合機構22のカップリングスリーブ22aを中立位置に戻して歯車19を第1入力軸4から切り離すと共に、同期噛合機構22のカップリングスリーブ22aを左行させて歯車31を第1入力軸4に直結結合し、これによる奇数変速段グループの3→5プリシフト後、クラッチC2を解放すると共にクラッチC1を締結進行させること(スリップ締結制御)により、つまり両クラッチの掛け替えにより第4速から第5速へのアップシフトを行わせる。
この場合、クラッチC1が締結側クラッチとなり、クラッチC2が解放側クラッチとなる。
これによりクラッチC1からのエンジン回転が第1入力軸4、第5速歯車組G5、カウンターシャフト10、および出力歯車組11,12を経て出力軸6より出力され、第5速での動力伝達を行うことができる。
第5速から第6速へのアップシフトに際しては、同期噛合機構30のカップリングスリーブ30aを中立位置に戻して歯車28をカウンターシャフト10から切り離すと共に、同期噛合機構29のカップリングスリーブ29aを左行させて歯車24をカウンターシャフト10に駆動結合し、これによる偶数変速段グループの4→6プリシフト後、クラッチC1を解放すると共にクラッチC2を締結進行させること(スリップ締結制御)により、つまり両クラッチの掛け替えにより第5速から第6速へのアップシフトを行わせる。
この場合、クラッチC1が解放側クラッチとなり、クラッチC2が締結側クラッチとなる。
これによりクラッチC2からのエンジン回転が第2入力軸5、第6速歯車組G6、カウンターシャフト10、および出力歯車組11,12を経て出力軸6より軸線方向に出力され、第6速での動力伝達を行うことができる。
なお、第6速から順次第1速へとダウンシフトさせるに際しても、上記アップシフトと逆の変速制御を行うことにより、前述したと逆方向のプリシフトおよびクラッチC1,C2の締結・解放制御を介して所定のダウンシフトを行わせることができる。
後退走行を希望して非走行レンジからRレンジに切り替えた場合においては、同期噛合機構21のカップリングスリーブ21aを中立位置から右行させて歯車16をカウンターシャフト10に駆動結合し、これによる奇数変速段グループの後退変速段へのプリシフト後、非走行レンジで解放状態であった自動湿式回転クラッチC1を締結する。
この場合、クラッチC1が締結側クラッチとなり、クラッチC2が解放側クラッチとなる。
これによりクラッチC1からのエンジン回転が第1入力軸4、後退歯車組GR、カウンターシャフト10、および出力歯車組11,12を経て出力軸6より出力され、この際、後退歯車組GRにより回転方向を逆にされることから、後退変速段での動力伝達を行うことができる。
なお、後退変速段での発進時は、それ用にクラッチC1を締結進行させるスリップ締結制御により、発進ショックのない滑らかな後発進を行わせることとする。
図2は、奇数変速段用自動クラッチC1および偶数変速段用自動クラッチC2の冷却に供するクラッチ潤滑油の供給システムを示
41は、自動クラッチC1,C2への合計クラッチ潤滑油量Qtotalを制御するクラッチ潤滑油量制御弁で、この弁41は、前記したオイルクーラからの冷却済み作動油を入り口油路42から供給され、この油路42からの作動油流を後記の流量制御下で出口油路43へと出力するものとする。
ここでクラッチ潤滑油量制御弁41は、バネ44によるバネ力と、オリフィス45を経てフィードバックされた出口油路43内のクラッチ潤滑油供給圧による力とを減圧方向に受け、潤滑油量制御ソレノイド圧Psによる力を逆の増圧方向に受け、以下のように機能するものとする。
出口油路43内のクラッチ潤滑油供給圧、つまり出口油路43へのクラッチ潤滑油量Qtotalが、潤滑油量制御ソレノイド圧Psに対応した圧力(油量)未満である間、クラッチ潤滑油量制御弁41は入り口油路42から出口油路43への潤滑油流を継続させて、出口油路43内のクラッチ潤滑油供給圧(出口油路43へのクラッチ潤滑油量Qtotal)を増大させる。
出口油路43内のクラッチ潤滑油供給圧(出口油路43へのクラッチ潤滑油量Qtotal)が、潤滑油量制御ソレノイド圧Psに対応した圧力(油量)に達するとき、クラッチ潤滑油量制御弁41は入り口油路42から出口油路43への潤滑油流を遮断して、それ以上は出口油路43内のクラッチ潤滑油供給圧(出口油路43へのクラッチ潤滑油量Qtotal)が増大しないように機能する。
従ってクラッチ潤滑油量制御弁41は、出口油路43へのクラッチ潤滑油量Qtotalを潤滑油量制御ソレノイド圧Psに対応した油量に保つことができ、
潤滑油量制御ソレノイド圧Psの電子制御により、出口油路43へのクラッチ潤滑油量Qtotalを、奇数変速段用自動クラッチC1および偶数変速段用自動クラッチC2の合計要求冷却能力に見合った合計目標クラッチ潤滑油量にすることができる。
クラッチ潤滑油量制御弁41の出口油路43と、奇数変速段用自動クラッチC1および偶数変速段用自動クラッチC2のクラッチ潤滑油路46,47との間に切り替え弁48を介在させ、
この切り替え弁48は、奇数変速段用自動クラッチC1の締結油圧Pc1および偶数変速段用自動クラッチC2の締結油圧Pc2を対向して受け、油圧Pc2と共働する方向にバネ48aのバネ力を作用され、以下の切り替え作用を行うものとする。
つまり切り替え弁48は、奇数変速段用自動クラッチC1および偶数変速段用自動クラッチC2が共に解放側クラッチとなり、締結油圧Pc1およびPc2のいずれも発生していない間、バネ48aにより切り替え位置を決定され、出口油路43を小さな流動抵抗下で偶数変速段用自動クラッチC2のクラッチ潤滑油路47に通じさせ、奇数変速段用自動クラッチC1のクラッチ潤滑油路46を出口油路43から遮断するものとする。
奇数変速段用自動クラッチC1が締結側クラッチとなり、偶数変速段用自動クラッチC2が解放側クラッチとなる場合、切り替え弁48は、クラッチC1の締結油圧Pc1が高く、クラッチC2の締結油圧Pc2が低いのに応動して、出口油路43を小さな流動抵抗下で奇数変速段用自動クラッチC1のクラッチ潤滑油路46に通じさせ、偶数変速段用自動クラッチC2のクラッチ潤滑油路47を出口油路43から遮断するものとする。
奇数変速段用自動クラッチC1が解放側クラッチとなり、偶数変速段用自動クラッチC2が締結側クラッチとなる場合、切り替え弁48は、クラッチC1の締結油圧Pc1が低く、クラッチC2の締結油圧Pc2が高いのに応動して、出口油路43を小さな流動抵抗下で偶数変速段用自動クラッチC2のクラッチ潤滑油路47に通じさせ、奇数変速段用自動クラッチC1のクラッチ潤滑油路46を出口油路43から遮断するものとする。
一方、切り替え弁48をバイパスするよう配して、クラッチ潤滑油量制御弁41の出口油路43を奇数変速段用自動クラッチC1および偶数変速段用自動クラッチC2のクラッチ潤滑油路46,47に直接通じさせるバイパス油路49,50を設け、これらバイパス油路49,50にそれぞれオリフィス51,52を挿置する。
これらバイパス油路49,50およびオリフィス51,52はそれぞれ、出口油路43へのクラッチ潤滑油を大きな流動抵抗下でクラッチ潤滑油路46,47(クラッチC1, C2)へ向かわせるよう機能する。
ここでオリフィス51,52による潤滑油流の絞り度合い(流動抵抗)は、切り替え弁48を経て締結側クラッチC1またはC2に向かう潤滑油流量Qmが総クラッチ潤滑油流量Qtotalの例えば7/8となり、オリフィス52または51を経て解放側クラッチC2またはC1に向かう潤滑油流量Qbが総クラッチ潤滑油流量Qtotalの1/8となるように決定する。
なおこの間、バイパス油路49,50およびオリフィス51,52は、出口油路43のクラッチ潤滑油を締結側クラッチにも向かわせるが、締結側クラッチには上記のごとく切り替え弁48を経て大量の潤滑油が供給されているため、バイパス油路49,50およびオリフィス51,52を経て締結側クラッチに向かうクラッチ潤滑油量はこれを無視することができる。
以上のことから明らかなように、切り替え弁48と、オリフィス51,52を内包したバイパス油路とで、本発明におけるクラッチ潤滑油量配分制御手段が構成されるが、
かかるクラッチ潤滑油量配分制御手段の構成によれば、クラッチC1,C2の締結油圧Pc1,Pc2(クラッチC1,C2の締結・解放)に応動する1個の弁48の切り替え動作のみで、両クラッチC1,C2の潤滑油量配分を制御することができ、コスト上大いに有利である。
図2のクラッチ潤滑油供給システムを用いた、奇数変速段用自動クラッチC1および偶数変速段用自動クラッチC2の冷却作用を、図3,4にもとづき以下に説明する。
図3は、奇数変速段クラッチC1の温度Tc1が図示のように高温であるため、クラッチ潤滑油量制御弁41が総クラッチ潤滑油量Qtotalを図示のごとく最大油量、若しくは最大油量近辺の油量にしている温度条件下で瞬時t1にNレンジからDレンジへのN→Dセレクトが行われた場合の動作タイムチャートである。
このN→Dセレクト時は前述したように両クラッチC1,C2がともに解放されており、また同じく前述したように、図3では図示を省略した1-Rカップリングスリーブ21aの1速方向シフト動作による奇数変速段グループの第1速へのプリシフトと同時に、図3に示すごとく2-4カップリングスリーブ30aの2速方向シフト動作による偶数変速段グループの第2速へのプリシフトをも行う。
ところで、これら第1速へのプリシフトおよび第2速へのプリシフトが行われる瞬時t1〜t2間において、クラッチ潤滑油量制御弁41からの総クラッチ潤滑油量Qtotalが上記最大油量のままだと、両クラッチC1,C2がともに解放されているため図2に示す常態位置にある切り替え弁48を経てクラッチC2に向かう潤滑油量Qc2(Qm=Qtotal×7/8)が多く、潤滑油を介したクラッチC2の引き摺りトルクが大きくなって、上記第2速へのプリシフトが行われ難くなったり、行われ得なくなる。
なお、バイパス油路49(オリフィス51)を経てクラッチC1に向かう潤滑油量Qc1(Qb=Qtotal×1/8)は少なく、クラッチC1の引き摺りトルクが大きくなることはなく、上記第1速へのプリシフトは、総クラッチ潤滑油量Qtotalが上記最大油量のままでも、クラッチC1の出力側回転数Nc1を図示するように低下させるように行われる。
上記のようにクラッチC2の引き摺りトルクで第2速へのプリシフトが行われ難くなるのを回避するため本実施例では、図3のプリシフト期間t1〜t2においてアクセル開度(アクセルペダル踏み込み量)APOが0で、且つ、エンジンアイドル運転中故クラッチC1,C2のスリップ回転(クラッチ入力側回転数であるエンジン回転数Neと、クラッチ出力側回転数Nc1,Nc2との差回転)が設定値未満であるため、クラッチC1,C2の発熱量がほとんど0であるとの判断により、クラッチ潤滑油量制御弁41からの総クラッチ潤滑油量Qtotalを図示のごとく、クラッチ温度Tc1が高くても、クラッチC2の引き摺りトルクが第2速へのプリシフトに支障を生じない程度の小さなものとなるよう低下させる。
これにより第2速へのプリシフトは、クラッチC2の出力側回転数Nc2を図示するように低下させつつ、確実に行われることとなる。
しかし、プリシフト期間t1〜t2の前後においては、クラッチ温度Tc1が高いのに呼応して、クラッチ潤滑油量制御弁41からの総クラッチ潤滑油量Qtotalを図示のごとく最大油量とし、これによりクラッチC1,C2の冷却を確実に行う。
なおプリシフト期間t1〜t2の前後においては、両クラッチC1,C2がともに解放されているため切り替え弁48が図2に示す常態位置となり、クラッチC2に向かう潤滑油量Qc2(Qm=Qtotal×7/8)が多く、高温となっているクラッチC1に向かう潤滑油量Qc1(Qb=Qtotal×1/8)が少ないが、クラッチC1が上記したごとくほとんど発熱しない状態であるため、かかる潤滑油量配分であっても総クラッチ潤滑油量Qtotalを上記のように最大油量とすればクラッチC1の冷却を確実に行うことができる。
上記のN→Dセレクト後、瞬時t3に発進を希望して運転者がアクセル開度APOの増大(アクセルペダルの踏み込み)によりエンジン回転数Neを図3に示すごとく上昇させると、瞬時t4よりクラッチC1の前記した発進時スリップ締結制御が開始され、クラッチC1の出力側回転数Nc1の上昇から明らかなように車両を発進させることができる。
かようにクラッチC1が発進時スリップ締結制御を開始すると(クラッチC1が締結側クラッチになると)、その締結油圧Pc1が発生することにより図2の切り替え弁48が図示の常態位置から逆位置に切り替わり、図3に示すごとくクラッチC1に向かう潤滑油量Qc1をQm(=Qtotal×7/8)へと増大させ、クラッチC2に向かう潤滑油量Qc2をQb(=Qtotal×1/8)へと低下させる。
よって、発進時スリップ締結制御により発熱するようになった締結側のクラッチC1が潤滑油量を増量され、依然としてほとんど発熱することのない解放側のクラッチC2が潤滑油量を低下されることとなり、
締結側クラッチおよび解放側クラッチへの潤滑油量を、それぞれの要求冷却能力に応じた量とすることができる。
また本実施例においては、解放側のクラッチC2がほとんど発熱することのない状態であっても、これへの潤滑油量を0にせず、両クラッチC1,C2へ常に潤滑油を供給し続ける。
なお上記は、N→Dセレクト後アクセルペダルを踏み込んで行う車両の前発進時について説明したが、Dレンジでのプリシフトを伴うあらゆる変速時においても、上記と同様のクラッチ冷却制御を行い得るのは言うまでもない。
ところで本実施例においては、上記のように常時締結側クラッチおよび解放側クラッチの双方へ潤滑油を供給し続け、解放側クラッチへの潤滑油量を締結側クラッチへの潤滑油量よりも少なくして締結側クラッチおよび解放側クラッチへの潤滑油量を、それぞれの要求冷却能力に応じた量とするから、以下の作用効果を得ることができる。
つまり、これらクラッチC1,C2に常に同量の潤滑油を供給する一般的なクラッチ冷却技術にあっては前記したごとく、締結側クラッチへの潤滑油量を要求冷却能力に見合う量にすると、解放側クラッチへの潤滑油量が過剰となって燃費が悪化するという問題を生じ、解放側クラッチの要求冷却能力をもとにクラッチ潤滑油量をほとんど0にすると、変速が頻発して変速段グループごとのクラッチが高頻度で交互に解放と締結を繰り返す走行環境で、クラッチ潤滑油量不足によりクラッチを要求通りに冷却し得ないという問題を生ずる。
しかし本実施例においては、常時締結側クラッチおよび解放側クラッチの双方へ潤滑油を供給し続けることから、ほとんど発熱することのない解放側のクラッチにも潤滑油が常に供給され続けることとなり、
変速が頻発して変速段グループごとのクラッチが高頻度で交互に解放と締結を繰り返す走行環境でも、クラッチを要求通りに冷却することができ、当該走行環境でクラッチ潤滑油量不足によりクラッチを冷却し得なくなるという後者の問題を解消し得る。
また本実施例においては、解放側クラッチへの潤滑油量を締結側クラッチへの潤滑油量よりも少なくすることから、
締結側クラッチおよび解放側クラッチへの潤滑油量を、それぞれの要求冷却能力に応じた量とすることができ、解放側クラッチへの潤滑油量が過剰となって燃費が悪化するという前者の問題を解消し得る。
図4は、奇数変速段クラッチC1の温度Tc1が図示のように低温であるため、クラッチ潤滑油量制御弁41が総クラッチ潤滑油量Qtotalを図示のごとく0にしている温度条件下の瞬時t1にNレンジからDレンジへのN→Dセレクトが行われた場合の動作タイムチャートである。
このN→Dセレクト時は前述したように両クラッチC1,C2がともに解放されており、また同じく前述したように、図4では図示を省略した1-Rカップリングスリーブ21aの1速方向シフト動作による奇数変速段グループの第1速へのプリシフトと同時に、図4に示すごとく2-4カップリングスリーブ30aの2速方向シフト動作による偶数変速段グループの第2速へのプリシフトをも行う。
第1速へのプリシフト(1-Rカップリングスリーブ21aの1速方向シフト動作)は、クラッチC1が解放状態であることから、クラッチC1の出力側回転数Nc1を図示のごとくに低下させる。
ところで図4においては、第2速へのプリシフト(2-4カップリングスリーブ30aの2速方向シフト動作)が完了する前の瞬時t2にアクセルペダルの踏み込み(アクセル開度APO>0)による発進操作が行われたため、当該プリシフトを中断し、瞬時t3に2速方向シフト動作途中の2-4カップリングスリーブ30aを中立位置に戻す。
上記アクセル開度APOの増大(アクセルペダルの踏み込み)による発進操作時t2以降は、これに伴いエンジン回転数Neが図4に示すごとく上昇されるとともに、クラッチC1の前記した発進時スリップ締結制御が開始され、クラッチC1の出力側回転数Nc1の上昇から明らかなように車両を発進させることができる。
かようにクラッチC1が発進時スリップ締結制御を開始すると(クラッチC1が締結側クラッチになると)、クラッチC1はスリップにより発熱してその温度Tc1が図4の瞬時t2より図示のごとくに上昇し、これに呼応してクラッチ潤滑油量制御弁41からの総クラッチ潤滑油量QtotalおよびクラッチC1,C2に向かう潤滑油量Qc1,Qc2がそれぞれ増大される。
一方で、前記中断されていた第2速へのプリシフト(2-4カップリングスリーブ30aの2速方向シフト動作)は、瞬時t3以降の適当なタイミングで遂行させる必要があるが、瞬時t4までは、アクセル開度APOが大きく、且つ、クラッチC1がスリップ締結制御中でスリップ回転ΔNc1(=Ne−Nc1)が大きいため、つまりクラッチC1の発熱量が多くてその温度上昇が著しく、プリシフト用のクラッチ潤滑油量低減を許可し得る温度条件でないため、当該第2速へのプリシフト(2-4カップリングスリーブ30aの2速方向シフト動作)を禁止する。(プリシフト禁止手段)
かかる温度条件で第2速へのプリシフト(2-4カップリングスリーブ30aの2速方向シフト動作)を強行すると、プリシフト用のクラッチ潤滑油量低減でクラッチC1が大きな発熱量で過熱気味になるところながら、
本実施例においては上記の温度条件で第2速へのプリシフト(2-4カップリングスリーブ30aの2速方向シフト動作)を禁止することで、クラッチC1の上記過熱を回避することができる。
アクセル開度APOが大きくても、クラッチC1のスリップ回転ΔNc1(=Ne−Nc1)が発熱量を生じないような(温度上昇を生じないような)値になる瞬時t4に至ったところで、プリシフト用のクラッチ潤滑油量低減を許可し得ることから、中断されていた第2速へのプリシフト(2-4カップリングスリーブ30aの2速方向シフト動作)を行わせる。
しかし、クラッチC2に向かう潤滑油量Qc2が多く、その引き摺りトルクが大きいため、クラッチC2が解放状態であっても、第2速へのプリシフト(2-4カップリングスリーブ30aの2速方向シフト動作)を実行させ得ない。
そこで本実施例においては、第2速へのプリシフト(2-4カップリングスリーブ30aの2速方向シフト動作)が許可された図4の瞬時t4から瞬時t5までのプリシフト期間において、クラッチ潤滑油量制御弁41からの総クラッチ潤滑油量Qtotalを図示のごとく、クラッチC2の引き摺りトルクが第2速へのプリシフト(2-4カップリングスリーブ30aの2速方向シフト動作)に支障を生じない程度の小さなものとなるよう低下させる。
これにより第2速へのプリシフト(2-4カップリングスリーブ30aの2速方向シフト動作)は、クラッチC2の出力側回転数Nc2を図示するように低下させつつ、確実に行われることとなる。
なお上記のクラッチ冷却制御は車両の前発進時について説明したが、Dレンジでのプリシフトを伴うあらゆる変速時において同様に適用し得るのは言うまでもない。
本発明のクラッチ冷却装置を適用可能なツインクラッチ式自動マニュアルトランスミッションを示す骨子図である。 図1のツインクラッチ式自動マニュアルトランスミッションに用いるクラッチ冷却システムの回路図である。 図2におけるクラッチ冷却システムの発進時における一動作態様を示すタイムチャートである。 図2におけるクラッチ冷却システムの発進時における他の動作態様を示すタイムチャートである。
符号の説明
1 エンジン
2 クランクシャフト
C1 奇数変速段クラッチ
C2 偶数変速段クラッチ
3 クラッチドラム
4 第1入力軸
5 第2入力軸
6 出力軸
7 クラッチハブ
8 クラッチハブ
10 カウンターシャフト
11 カウンターギヤ
12 出力歯車
G1 第1速歯車組
G2 第2速歯車組
G3 第3速歯車組
G4 第4速歯車組
G5 第5速歯車組
G6 第6速歯車組
GR 後退歯車組
21 1速−後退用同期噛合機構
22 3速−5速用同期噛合機構
29 6速用同期噛合機構
30 2速−4速用同期噛合機構
41 クラッチ潤滑油量制御弁
46 クラッチ潤滑油路
47 クラッチ潤滑油路
48 切り替え弁(クラッチ潤滑油量配分制御手段)
49 バイパス油路(クラッチ潤滑油量配分制御手段)
50 バイパス油路(クラッチ潤滑油量配分制御手段)
51 オリフィス(クラッチ潤滑油量配分制御手段)
52 オリフィス(クラッチ潤滑油量配分制御手段)

Claims (6)

  1. 複数の変速段グループごとに個々のクラッチを介し回転を入力可能で、或る変速段グループ内における変速段の選択を司る選択噛合機構のシフト動作と、対応するクラッチの締結とにより該変速段を選択している間、別の変速段グループに係わるクラッチを解放させた状態で該別の変速段グループ内における変速段の選択を司る選択噛合機構を予めシフト動作させるプリシフトによりプリシフト状態にしておくようにした自動マニュアルトランスミッションにおいて、
    前記締結される締結側クラッチ、および、前記解放される解放側クラッチに対し、常時これらクラッチの双方へ潤滑油を供給すると共に、前記プリシフト状態である間、前記解放側クラッチへの潤滑油量を、前記締結側クラッチへの潤滑油量よりも少なくするクラッチ潤滑油量配分制御手段を具備し
    前記クラッチ潤滑油量配分制御手段は、前記締結側クラッチの締結および前記解放側クラッチの解放に応動して、これら締結側クラッチおよび解放側クラッチに共用するクラッチ潤滑油を相対的に小さな流動抵抗下で締結側クラッチに供給する切り替え弁と、該切り替え弁をバイパスして前記共用するクラッチ潤滑油を相対的に大きな流動抵抗下で締結側クラッチおよび解放側クラッチの双方に向かわせるバイパス油路とで構成したものであることを特徴とする自動マニュアルトランスミッションのクラッチ冷却装置。
  2. 請求項1記載の自動マニュアルトランスミッションのクラッチ冷却装置において、
    前記プリシフトを行う間、該プリシフトを行う変速段グループに係わる解放側クラッチへの潤滑油量を低下させるよう構成したことを特徴とする自動マニュアルトランスミッションのクラッチ冷却装置。
  3. 請求項に記載の自動マニュアルトランスミッションのクラッチ冷却装置において、
    前記プリシフトを行う変速段グループに係わる解放側クラッチへの潤滑油量を、該解放側クラッチの引き摺りトルクが前記プリシフトに支障をきたすことのない値となるような油量まで低下させるよう構成したことを特徴とする自動マニュアルトランスミッションのクラッチ冷却装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の自動マニュアルトランスミッションのクラッチ冷却装置において、
    前記プリシフトを行う変速段グループに係わる解放側クラッチへの潤滑油量の低下は、前記締結側クラッチおよび解放側クラッチに共用するクラッチ潤滑油量の低下により行うよう構成したことを特徴とする自動マニュアルトランスミッションのクラッチ冷却装置。
  5. 複数の変速段グループごとに個々のクラッチを介し回転を入力可能で、或る変速段グループ内における変速段の選択を司る選択噛合機構のシフト動作と、対応するクラッチの締結とにより該変速段を選択している間、別の変速段グループに係わるクラッチを解放させた状態で該別の変速段グループ内における変速段の選択を司る選択噛合機構を予めシフト動作させるプリシフトによりプリシフト状態にしておくようにした自動マニュアルトランスミッションにおいて、
    前記締結される締結側クラッチ、および、前記解放される解放側クラッチに対し、常時これらクラッチの双方へ潤滑油を供給すると共に、前記プリシフト状態である間、前記解放側クラッチへの潤滑油量を、前記締結側クラッチへの潤滑油量よりも少なくするとともに、前記プリシフトを行う間、該プリシフトを行う変速段グループに係わる解放側クラッチへの潤滑油量を低下させるクラッチ潤滑油量配分制御手段と、
    前記締結側クラッチがスリップ締結状態である間、前記プリシフトを禁止するプリシフト禁止手段と、
    を設けたことを特徴とする自動マニュアルトランスミッションのクラッチ冷却装置。
  6. 請求項に記載の自動マニュアルトランスミッションのクラッチ冷却装置において、
    前記プリシフト禁止手段は、前記締結側クラッチがスリップ締結状態であっても、該締結側クラッチのスリップ回転が設定値未満であれば、プリシフトの禁止を解除してプリシフトを許可するものであることを特徴とする自動マニュアルトランスミッションのクラッチ冷却装置。
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