JP4998226B2 - 自動マニュアルトランスミッションのクラッチ冷却装置 - Google Patents
自動マニュアルトランスミッションのクラッチ冷却装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4998226B2 JP4998226B2 JP2007302398A JP2007302398A JP4998226B2 JP 4998226 B2 JP4998226 B2 JP 4998226B2 JP 2007302398 A JP2007302398 A JP 2007302398A JP 2007302398 A JP2007302398 A JP 2007302398A JP 4998226 B2 JP4998226 B2 JP 4998226B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- clutch
- speed
- lubricating oil
- shift
- amount
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Landscapes
- Control Of Transmission Device (AREA)
- Mechanical Operated Clutches (AREA)
- Hydraulic Clutches, Magnetic Clutches, Fluid Clutches, And Fluid Joints (AREA)
Description
この場合、第1速の変速段グループに係わるクラッチが締結側クラッチとなり、他方の変速段グループに係わるクラッチが解放側クラッチとなる。
なお、発進に際し当該クラッチは締結進行制御を行って、発進ショックのない滑らかな発進を行わせる。
この場合、第1速の変速段グループに係わるクラッチが解放側クラッチとなり、第2速の変速段グループに係わるクラッチが締結側クラッチとなる。
この場合、第2速の変速段グループに係わるクラッチが解放側クラッチとなり、第3速の変速段グルーに係わるクラッチが締結側クラッチとなる。
第6速から順次第1速へダウンシフトさせるに際しても、アップシフトと逆の変速制御を行うことにより、
上記したと逆方向のプリシフトおよび両ラッチの締結・解放制御を介して所定のダウンシフトを行うことができる。
ところで、特許文献1を含めて従来は、変速段グループごとのクラッチを如何なる態様で冷却するかについて特別な言及をしておらず、常識的には各クラッチに対し同量の作動油を供給してこれらクラッチの冷却を行うのが一般的である。
締結側クラッチは完全締結だけでなくスリップ締結をも行い、この間にクラッチ押し付け力を漸増されることからも、クラッチディスク間の摩擦による発熱量が多くて大きな冷却能力を必要とするのに対し、
解放側クラッチはスリップ状態が短時間で終わり、また、クラッチ押し付け力を速やかに低下させることもあって、ほとんど発熱の問題を生ぜず、大きな冷却能力を必要としない。
つまり締結側クラッチに対し、これを確実に冷却し得る量の潤滑油を供給すると、解放側クラッチへの潤滑油量が必要量を超えて無駄となり、無駄な量の潤滑油を吐出するのに要したオイルポンプ駆動エネルギーの分だけ、オイルポンプを駆動するエンジンの燃費が悪化する。
しかしこの場合、例えば連続コーナーで加速と減速を繰り返すなどのため変速が高い頻度で発生するような走行環境において、変速段グループごとのクラッチが高頻度で交互に解放と締結を繰り返すと、これらクラッチが締結側クラッチとなる度に発熱を繰り返して高温になることから、クラッチ潤滑油量が不足してクラッチを要求通りに冷却することができないという問題を生ずる。
しかし、解放側クラッチがほとんど冷却能力を必要としないといっても、これへの潤滑油量を0にしたのでは変速が頻発する上記のような走行環境において発熱の問題を生ずることから、解放側クラッチへも潤滑油を供給し続けることにより、
上記の諸問題を生ずることなく、変速段グループごとのクラッチをそれぞれ要求通りに冷却し得るようにした自動マニュアルトランスミッションのクラッチ冷却装置を提案することを目的とする。
先ず本発明の前提となる自動マニュアルトランスミッションを説明するに、これは、
複数の変速段グループごとに個々のクラッチを介し回転を入力可能で、或る変速段グループ内における変速段の選択を司る選択噛合機構のシフト動作と、対応するクラッチの締結とにより該変速段を選択している間、別の変速段グループに係わるクラッチを解放させた状態で該別の変速段グループ内における変速段の選択を司る選択噛合機構を予めシフト動作させるプリシフトによりプリシフト状態にしておくようにしたものである。
前記締結される締結側クラッチ、および、前記解放される解放側クラッチに対し、常時
これらクラッチの双方に潤滑油を供給するクラッチ潤滑油供給手段と、
前記解放側クラッチへの潤滑油量を、前記締結側クラッチへの潤滑油量よりも少なくす
るクラッチ潤滑油量配分制御手段とを設け、
前記クラッチ潤滑油量配分制御手段は、前記締結側クラッチの締結および前記解放側クラッチの解放に応動して、これら締結側クラッチおよび解放側クラッチに共用するクラッチ潤滑油を相対的に小さな流動抵抗下で締結側クラッチに供給する切り替え弁と、該切り替え弁をバイパスして前記共用するクラッチ潤滑油を相対的に大きな流動抵抗下で締結側クラッチおよび解放側クラッチの双方に向かわせるバイパス油路とで構成したものであることに特徴づけられる。
常に締結側クラッチおよび解放側クラッチの双方に潤滑油を供給すると共に、前記プリシフト状態である間、プリシフト側における解放側クラッチへの潤滑油量を締結側クラッチへの潤滑油量よりも少なくするクラッチ潤滑油量配分制御を行うため、
常時これらクラッチに同量の潤滑油を供給する一般的なクラッチ冷却技術で生じていた前記の問題、つまり、
締結側クラッチへの潤滑油量を要求冷却能力に見合う量にしたため、解放側クラッチへの潤滑油量が過剰となって燃費が悪化するという問題や、
解放側クラッチの要求冷却能力をもとにクラッチ潤滑油量を決定したため、変速の頻発により変速段グループごとのクラッチが高頻度で交互に解放と締結を繰り返す走行環境で、締結側クラッチをクラッチ潤滑油量不足により要求通りに冷却し得ないという問題を解消することができる。
図1は、本発明のクラッチ冷却装置を適用可能な自動マニュアルトランスミッションを例示するツインクラッチ式自動マニュアルトランスミッションの骨子図である。
ツインクラッチ式自動マニュアルトランスミッションは、奇数変速段(第1速、第3速、第5速、後退)用の第1入力軸4、および、偶数変速段(第2速、第4速、第6速)用の第2入力軸5を具え、
これら第1入力軸4および第2入力軸5をそれぞれ、個々の自動クラッチC1,C2によりエンジン出力軸2に結合可能とする。
奇数変速段クラッチC1および偶数変速段クラッチC2を介してエンジン回転を選択的に入力される第1入力軸4および第2入力軸5のうち第2入力軸5は中空とし、これを第1入力軸4上に嵌合するが、内側の第1入力軸4および外側の第2入力軸5を相互に同心状態で回転自在とする。
第1入力軸4を第2入力軸5の後端から突出させて、第1入力軸4に後端部4aを設定し、
第1入力軸4、第2入力軸5、および出力軸6に平行に配してカウンターシャフト10を設ける。
これらカウンターギヤ11および出力歯車12を相互に噛合させてカウンターシャフト10を出力軸6に駆動結合する。
後退歯車組GRは、第1入力軸4の後端部4aに一体成形した後退入力歯車15と、カウンターシャフト10上に回転自在に設けた後退出力歯車16と、これら歯車15,16に噛合してこれら歯車15,16間を逆転下に駆動結合するリバースアイドラギヤ17とで構成し、リバースアイドラギヤ17を、変速機ケースに植設したリバースアイドラ軸18により回転自在に支持する。
第5速歯車組G5は、第1入力軸4の後端部4aに回転自在に設けた第5速入力歯車31と、カウンターシャフト10に駆動結合して設けた第5速出力歯車32とを相互に噛合させて構成する。
カウンターシャフト10と共に回転するカップリングスリーブ21aを図示の中立位置から左行させてクラッチギヤ21bに噛合させるとき、第1速出力歯車14がカウンターシャフト10に駆動結合されて後述するごとく第1速を選択可能なものとし、
カップリングスリーブ21aを図示の中立位置から右行させてクラッチギヤ21cに噛合させるとき、後退出力歯車16がカウンターシャフト10に駆動結合されて後述するごとく後退を選択可能なものとする。
第1入力軸4(その後端部4a)と共に回転するカップリングスリーブ22aを図示の中立位置から右行させてクラッチギヤ22bに噛合させるとき、第3速入力歯車19が第1入力軸4に駆動結合されて後述するごとく第3速を選択可能なものとし、
カップリングスリーブ22aを図示の中立位置から左行させてクラッチギヤ22cに噛合させるとき、第5速入力歯車31が第1入力軸4に駆動結合されて後述するごとく第5速を選択可能なものとする。
第6速歯車組G6は第2入力軸5の比較的前部に配置し、第4速歯車組G4は第2入力軸5の後端に配置し、第2速歯車組G2は第2入力軸5のこれら前部および後端間中央部に配置する。
第2速歯車組G2は、第2入力軸5の外周に一体成形した第2速入力歯車25と、カウンターシャフト10上に回転自在に設けた第2速出力歯車26とを相互に噛合させて構成する。
第4速歯車組G4は、第2入力軸5の外周に一体成形した第4速入力歯車27と、カウンターシャフト10上に回転自在に設けた第4速出力歯車28とを相互に噛合させて構成する。
カウンターシャフト10と共に回転するカップリングスリーブ29aを図示の中立位置から左行させてクラッチギヤ29bに噛合させるとき、第6速出力歯車24がカウンターシャフト10に駆動結合されて後述するごとく第6速を選択可能なものとする。
またカウンターシャフト10には、第2速出力歯車26および第4速出力歯車28間に配して2速−4速用同期噛合機構(選択噛合機構)30を設け、この2速−4速用同期噛合機構(選択噛合機構)30は、
カウンターシャフト10と共に回転するカップリングスリーブ30aを図示の中立位置から左行させてクラッチギヤ30bに噛合させるとき、第2速出力歯車26がカウンターシャフト10に駆動結合されて後述するごとく第2速を選択可能なものとし、
カップリングスリーブ30aを図示の中立位置から右行させてクラッチギヤ30cに噛合させるとき、第4速出力歯車28がカウンターシャフト10に駆動結合されて後述するごとく第4速を選択可能なものとする。
動力伝達を希望しない中立(N)レンジや駐車(P)レンジのような非走行レンジにおいては、自動湿式回転クラッチC1,C2の双方を解放しておき、また、同期噛合機構21,22,29,30のカップリングスリーブ21a,22a,29a,30aを全て図示の中立位置にして、ツインクラッチ式自動マニュアルトランスミッションを動力伝達が行われない中立状態にする。
この場合、クラッチC1,C2がともに解放側クラッチとなる。
これによりクラッチC1からのエンジン回転が第1入力軸4、第1速歯車組G1、カウンターシャフト10、および出力歯車組11,12を経て出力軸6より出力され、第1速での動力伝達を行うことができる。
この場合、クラッチC1が締結側クラッチとなり、クラッチC2が解放側クラッチとなる。
またNレンジからDレンジへのセレクト操作に呼応して上記第1速の選択を行う場合は、上記奇数変速段の第1速へのプリシフトと同時に、同期噛合機構30のカップリングスリーブ30aを左行させて歯車26をカウンターシャフト10に駆動結合し、これにより偶数変速段グループの第2速へのプリシフトも済ませておく。
しかして、クラッチC2が非走行レンジでの解放状態を継続するため、第2速の選択が行われることはない。
この場合、クラッチC1が解放側クラッチとなり、クラッチC2が締結側クラッチとなる。
これによりクラッチC2からのエンジン回転が第2入力軸5、第2速歯車組G2、カウンターシャフト10、および出力歯車組11,12を経て出力軸6より出力され、第2速での動力伝達を行うことができる。
この場合、クラッチC1が締結側クラッチとなり、クラッチC2が解放側クラッチとなる。
これによりクラッチC1からのエンジン回転が第1入力軸4、第3速歯車組G3、カウンターシャフト10、および出力歯車組11,12を経て出力軸6より出力され、第3速での動力伝達を行うことができる。
この場合、クラッチC1が解放側クラッチとなり、クラッチC2が締結側クラッチとなる。
これによりクラッチC2からのエンジン回転が第2入力軸5、第4速歯車組G4、カウンターシャフト10、および出力歯車組11,12を経て出力軸6より出力され、第4速での動力伝達を行うことができる。
この場合、クラッチC1が締結側クラッチとなり、クラッチC2が解放側クラッチとなる。
これによりクラッチC1からのエンジン回転が第1入力軸4、第5速歯車組G5、カウンターシャフト10、および出力歯車組11,12を経て出力軸6より出力され、第5速での動力伝達を行うことができる。
この場合、クラッチC1が解放側クラッチとなり、クラッチC2が締結側クラッチとなる。
これによりクラッチC2からのエンジン回転が第2入力軸5、第6速歯車組G6、カウンターシャフト10、および出力歯車組11,12を経て出力軸6より軸線方向に出力され、第6速での動力伝達を行うことができる。
この場合、クラッチC1が締結側クラッチとなり、クラッチC2が解放側クラッチとなる。
これによりクラッチC1からのエンジン回転が第1入力軸4、後退歯車組GR、カウンターシャフト10、および出力歯車組11,12を経て出力軸6より出力され、この際、後退歯車組GRにより回転方向を逆にされることから、後退変速段での動力伝達を行うことができる。
なお、後退変速段での発進時は、それ用にクラッチC1を締結進行させるスリップ締結制御により、発進ショックのない滑らかな後発進を行わせることとする。
41は、自動クラッチC1,C2への合計クラッチ潤滑油量Qtotalを制御するクラッチ潤滑油量制御弁で、この弁41は、前記したオイルクーラからの冷却済み作動油を入り口油路42から供給され、この油路42からの作動油流を後記の流量制御下で出口油路43へと出力するものとする。
出口油路43内のクラッチ潤滑油供給圧(出口油路43へのクラッチ潤滑油量Qtotal)が、潤滑油量制御ソレノイド圧Psに対応した圧力(油量)に達するとき、クラッチ潤滑油量制御弁41は入り口油路42から出口油路43への潤滑油流を遮断して、それ以上は出口油路43内のクラッチ潤滑油供給圧(出口油路43へのクラッチ潤滑油量Qtotal)が増大しないように機能する。
潤滑油量制御ソレノイド圧Psの電子制御により、出口油路43へのクラッチ潤滑油量Qtotalを、奇数変速段用自動クラッチC1および偶数変速段用自動クラッチC2の合計要求冷却能力に見合った合計目標クラッチ潤滑油量にすることができる。
この切り替え弁48は、奇数変速段用自動クラッチC1の締結油圧Pc1および偶数変速段用自動クラッチC2の締結油圧Pc2を対向して受け、油圧Pc2と共働する方向にバネ48aのバネ力を作用され、以下の切り替え作用を行うものとする。
これらバイパス油路49,50およびオリフィス51,52はそれぞれ、出口油路43へのクラッチ潤滑油を大きな流動抵抗下でクラッチ潤滑油路46,47(クラッチC1, C2)へ向かわせるよう機能する。
なおこの間、バイパス油路49,50およびオリフィス51,52は、出口油路43のクラッチ潤滑油を締結側クラッチにも向かわせるが、締結側クラッチには上記のごとく切り替え弁48を経て大量の潤滑油が供給されているため、バイパス油路49,50およびオリフィス51,52を経て締結側クラッチに向かうクラッチ潤滑油量はこれを無視することができる。
かかるクラッチ潤滑油量配分制御手段の構成によれば、クラッチC1,C2の締結油圧Pc1,Pc2(クラッチC1,C2の締結・解放)に応動する1個の弁48の切り替え動作のみで、両クラッチC1,C2の潤滑油量配分を制御することができ、コスト上大いに有利である。
図3は、奇数変速段クラッチC1の温度Tc1が図示のように高温であるため、クラッチ潤滑油量制御弁41が総クラッチ潤滑油量Qtotalを図示のごとく最大油量、若しくは最大油量近辺の油量にしている温度条件下で瞬時t1にNレンジからDレンジへのN→Dセレクトが行われた場合の動作タイムチャートである。
ところで、これら第1速へのプリシフトおよび第2速へのプリシフトが行われる瞬時t1〜t2間において、クラッチ潤滑油量制御弁41からの総クラッチ潤滑油量Qtotalが上記最大油量のままだと、両クラッチC1,C2がともに解放されているため図2に示す常態位置にある切り替え弁48を経てクラッチC2に向かう潤滑油量Qc2(Qm=Qtotal×7/8)が多く、潤滑油を介したクラッチC2の引き摺りトルクが大きくなって、上記第2速へのプリシフトが行われ難くなったり、行われ得なくなる。
これにより第2速へのプリシフトは、クラッチC2の出力側回転数Nc2を図示するように低下させつつ、確実に行われることとなる。
なおプリシフト期間t1〜t2の前後においては、両クラッチC1,C2がともに解放されているため切り替え弁48が図2に示す常態位置となり、クラッチC2に向かう潤滑油量Qc2(Qm=Qtotal×7/8)が多く、高温となっているクラッチC1に向かう潤滑油量Qc1(Qb=Qtotal×1/8)が少ないが、クラッチC1が上記したごとくほとんど発熱しない状態であるため、かかる潤滑油量配分であっても総クラッチ潤滑油量Qtotalを上記のように最大油量とすればクラッチC1の冷却を確実に行うことができる。
かようにクラッチC1が発進時スリップ締結制御を開始すると(クラッチC1が締結側クラッチになると)、その締結油圧Pc1が発生することにより図2の切り替え弁48が図示の常態位置から逆位置に切り替わり、図3に示すごとくクラッチC1に向かう潤滑油量Qc1をQm(=Qtotal×7/8)へと増大させ、クラッチC2に向かう潤滑油量Qc2をQb(=Qtotal×1/8)へと低下させる。
締結側クラッチおよび解放側クラッチへの潤滑油量を、それぞれの要求冷却能力に応じた量とすることができる。
また本実施例においては、解放側のクラッチC2がほとんど発熱することのない状態であっても、これへの潤滑油量を0にせず、両クラッチC1,C2へ常に潤滑油を供給し続ける。
変速が頻発して変速段グループごとのクラッチが高頻度で交互に解放と締結を繰り返す走行環境でも、クラッチを要求通りに冷却することができ、当該走行環境でクラッチ潤滑油量不足によりクラッチを冷却し得なくなるという後者の問題を解消し得る。
また本実施例においては、解放側クラッチへの潤滑油量を締結側クラッチへの潤滑油量よりも少なくすることから、
締結側クラッチおよび解放側クラッチへの潤滑油量を、それぞれの要求冷却能力に応じた量とすることができ、解放側クラッチへの潤滑油量が過剰となって燃費が悪化するという前者の問題を解消し得る。
第1速へのプリシフト(1-Rカップリングスリーブ21aの1速方向シフト動作)は、クラッチC1が解放状態であることから、クラッチC1の出力側回転数Nc1を図示のごとくに低下させる。
かようにクラッチC1が発進時スリップ締結制御を開始すると(クラッチC1が締結側クラッチになると)、クラッチC1はスリップにより発熱してその温度Tc1が図4の瞬時t2より図示のごとくに上昇し、これに呼応してクラッチ潤滑油量制御弁41からの総クラッチ潤滑油量QtotalおよびクラッチC1,C2に向かう潤滑油量Qc1,Qc2がそれぞれ増大される。
本実施例においては上記の温度条件で第2速へのプリシフト(2-4カップリングスリーブ30aの2速方向シフト動作)を禁止することで、クラッチC1の上記過熱を回避することができる。
しかし、クラッチC2に向かう潤滑油量Qc2が多く、その引き摺りトルクが大きいため、クラッチC2が解放状態であっても、第2速へのプリシフト(2-4カップリングスリーブ30aの2速方向シフト動作)を実行させ得ない。
これにより第2速へのプリシフト(2-4カップリングスリーブ30aの2速方向シフト動作)は、クラッチC2の出力側回転数Nc2を図示するように低下させつつ、確実に行われることとなる。
2 クランクシャフト
C1 奇数変速段クラッチ
C2 偶数変速段クラッチ
3 クラッチドラム
4 第1入力軸
5 第2入力軸
6 出力軸
7 クラッチハブ
8 クラッチハブ
10 カウンターシャフト
11 カウンターギヤ
12 出力歯車
G1 第1速歯車組
G2 第2速歯車組
G3 第3速歯車組
G4 第4速歯車組
G5 第5速歯車組
G6 第6速歯車組
GR 後退歯車組
21 1速−後退用同期噛合機構
22 3速−5速用同期噛合機構
29 6速用同期噛合機構
30 2速−4速用同期噛合機構
41 クラッチ潤滑油量制御弁
46 クラッチ潤滑油路
47 クラッチ潤滑油路
48 切り替え弁(クラッチ潤滑油量配分制御手段)
49 バイパス油路(クラッチ潤滑油量配分制御手段)
50 バイパス油路(クラッチ潤滑油量配分制御手段)
51 オリフィス(クラッチ潤滑油量配分制御手段)
52 オリフィス(クラッチ潤滑油量配分制御手段)
Claims (6)
- 複数の変速段グループごとに個々のクラッチを介し回転を入力可能で、或る変速段グループ内における変速段の選択を司る選択噛合機構のシフト動作と、対応するクラッチの締結とにより該変速段を選択している間、別の変速段グループに係わるクラッチを解放させた状態で該別の変速段グループ内における変速段の選択を司る選択噛合機構を予めシフト動作させるプリシフトによりプリシフト状態にしておくようにした自動マニュアルトランスミッションにおいて、
前記締結される締結側クラッチ、および、前記解放される解放側クラッチに対し、常時これらクラッチの双方へ潤滑油を供給すると共に、前記プリシフト状態である間、前記解放側クラッチへの潤滑油量を、前記締結側クラッチへの潤滑油量よりも少なくするクラッチ潤滑油量配分制御手段を具備し、
前記クラッチ潤滑油量配分制御手段は、前記締結側クラッチの締結および前記解放側クラッチの解放に応動して、これら締結側クラッチおよび解放側クラッチに共用するクラッチ潤滑油を相対的に小さな流動抵抗下で締結側クラッチに供給する切り替え弁と、該切り替え弁をバイパスして前記共用するクラッチ潤滑油を相対的に大きな流動抵抗下で締結側クラッチおよび解放側クラッチの双方に向かわせるバイパス油路とで構成したものであることを特徴とする自動マニュアルトランスミッションのクラッチ冷却装置。 - 請求項1に記載の自動マニュアルトランスミッションのクラッチ冷却装置において、
前記プリシフトを行う間、該プリシフトを行う変速段グループに係わる解放側クラッチへの潤滑油量を低下させるよう構成したことを特徴とする自動マニュアルトランスミッションのクラッチ冷却装置。 - 請求項2に記載の自動マニュアルトランスミッションのクラッチ冷却装置において、
前記プリシフトを行う変速段グループに係わる解放側クラッチへの潤滑油量を、該解放側クラッチの引き摺りトルクが前記プリシフトに支障をきたすことのない値となるような油量まで低下させるよう構成したことを特徴とする自動マニュアルトランスミッションのクラッチ冷却装置。 - 請求項1〜3のいずれか1項に記載の自動マニュアルトランスミッションのクラッチ冷却装置において、
前記プリシフトを行う変速段グループに係わる解放側クラッチへの潤滑油量の低下は、前記締結側クラッチおよび解放側クラッチに共用するクラッチ潤滑油量の低下により行うよう構成したことを特徴とする自動マニュアルトランスミッションのクラッチ冷却装置。 - 複数の変速段グループごとに個々のクラッチを介し回転を入力可能で、或る変速段グループ内における変速段の選択を司る選択噛合機構のシフト動作と、対応するクラッチの締結とにより該変速段を選択している間、別の変速段グループに係わるクラッチを解放させた状態で該別の変速段グループ内における変速段の選択を司る選択噛合機構を予めシフト動作させるプリシフトによりプリシフト状態にしておくようにした自動マニュアルトランスミッションにおいて、
前記締結される締結側クラッチ、および、前記解放される解放側クラッチに対し、常時これらクラッチの双方へ潤滑油を供給すると共に、前記プリシフト状態である間、前記解放側クラッチへの潤滑油量を、前記締結側クラッチへの潤滑油量よりも少なくするとともに、前記プリシフトを行う間、該プリシフトを行う変速段グループに係わる解放側クラッチへの潤滑油量を低下させるクラッチ潤滑油量配分制御手段と、
前記締結側クラッチがスリップ締結状態である間、前記プリシフトを禁止するプリシフト禁止手段と、
を設けたことを特徴とする自動マニュアルトランスミッションのクラッチ冷却装置。 - 請求項5に記載の自動マニュアルトランスミッションのクラッチ冷却装置において、
前記プリシフト禁止手段は、前記締結側クラッチがスリップ締結状態であっても、該締結側クラッチのスリップ回転が設定値未満であれば、プリシフトの禁止を解除してプリシフトを許可するものであることを特徴とする自動マニュアルトランスミッションのクラッチ冷却装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007302398A JP4998226B2 (ja) | 2007-11-22 | 2007-11-22 | 自動マニュアルトランスミッションのクラッチ冷却装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007302398A JP4998226B2 (ja) | 2007-11-22 | 2007-11-22 | 自動マニュアルトランスミッションのクラッチ冷却装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2009127719A JP2009127719A (ja) | 2009-06-11 |
JP4998226B2 true JP4998226B2 (ja) | 2012-08-15 |
Family
ID=40818861
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2007302398A Active JP4998226B2 (ja) | 2007-11-22 | 2007-11-22 | 自動マニュアルトランスミッションのクラッチ冷却装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4998226B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN110778701A (zh) * | 2019-09-26 | 2020-02-11 | 潍柴动力股份有限公司 | 车辆变速箱的控制方法及车辆变速箱的控制装置 |
Families Citing this family (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5578127B2 (ja) * | 2011-03-30 | 2014-08-27 | アイシン・エィ・ダブリュ株式会社 | ハイブリッド駆動装置 |
JP5557044B2 (ja) * | 2011-03-31 | 2014-07-23 | アイシン・エィ・ダブリュ株式会社 | ハイブリッド駆動装置 |
CN103269932A (zh) * | 2011-03-30 | 2013-08-28 | 爱信艾达株式会社 | 混合动力驱动装置 |
JP5985439B2 (ja) * | 2013-06-03 | 2016-09-06 | 本田技研工業株式会社 | 自動変速装置 |
JP6274293B1 (ja) * | 2016-11-09 | 2018-02-07 | マツダ株式会社 | 油圧作動式変速機 |
JP6274292B1 (ja) | 2016-11-09 | 2018-02-07 | マツダ株式会社 | 油圧作動式変速機 |
CN114776727B (zh) * | 2022-04-15 | 2024-03-19 | 潍柴动力股份有限公司 | 湿式离合器充油的控制方法、控制装置和车辆的控制器 |
Family Cites Families (12)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6114221U (ja) * | 1984-06-29 | 1986-01-27 | 日野自動車株式会社 | オイルスプレ−クラツチ |
JPH01188723A (ja) * | 1988-01-22 | 1989-07-28 | Daihatsu Motor Co Ltd | クラッチの潤滑装置 |
JPH0756296B2 (ja) * | 1989-01-10 | 1995-06-14 | 日産自動車株式会社 | オイルスプレークラッチ |
US6244407B1 (en) * | 1998-09-15 | 2001-06-12 | Borgwarner Inc. | Multi-disk friction device having forced lubrication on demand |
US6715597B1 (en) * | 2002-10-25 | 2004-04-06 | Borgwarner, Inc. | Dual clutch transmission clutch cooling control method |
DE10302016A1 (de) * | 2003-01-21 | 2004-07-29 | Zf Friedrichshafen Ag | Hydrauliksystem eines Getriebes mit einer Anfahrkupplung |
US7311187B2 (en) * | 2004-07-07 | 2007-12-25 | Borgwarner Inc. | Dual clutch transmission clutch cooling circuit |
JP2006234164A (ja) * | 2005-01-31 | 2006-09-07 | Hitachi Ltd | 歯車式変速機の制御装置および制御方法 |
DE102005029964B4 (de) * | 2005-06-28 | 2018-10-11 | Volkswagen Ag | Hydraulikkreislauf für ein Getriebe eines Kraftfahrzeuges |
DE502005005635D1 (de) * | 2005-10-20 | 2008-11-20 | Getrag Ford Transmissions Gmbh | Doppelkupplung |
JP4945139B2 (ja) * | 2006-01-27 | 2012-06-06 | 日立オートモティブシステムズ株式会社 | 自動車の制御装置 |
JP2007321828A (ja) * | 2006-05-31 | 2007-12-13 | Jatco Ltd | 潤滑装置 |
-
2007
- 2007-11-22 JP JP2007302398A patent/JP4998226B2/ja active Active
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN110778701A (zh) * | 2019-09-26 | 2020-02-11 | 潍柴动力股份有限公司 | 车辆变速箱的控制方法及车辆变速箱的控制装置 |
CN110778701B (zh) * | 2019-09-26 | 2021-08-20 | 潍柴动力股份有限公司 | 车辆变速箱的控制方法及车辆变速箱的控制装置 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2009127719A (ja) | 2009-06-11 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5251318B2 (ja) | 自動マニュアルトランスミッションの変速制御装置 | |
JP5292782B2 (ja) | 車両の変速制御装置 | |
JP4998226B2 (ja) | 自動マニュアルトランスミッションのクラッチ冷却装置 | |
US7597020B2 (en) | Gear selection strategy for a dual clutch transmission | |
JP5251256B2 (ja) | 湿式回転クラッチの引き摺りトルク低減制御装置 | |
EP2063151B1 (en) | Abnormal-period automatic shift control apparatus of automated manual transmission | |
US6648795B2 (en) | Transmission system for vehicle | |
US8833191B2 (en) | Control apparatus for automatic transmission | |
CN104903623B (zh) | 自动变速器的起步离合器控制装置 | |
JP5201027B2 (ja) | 自動マニュアルトランスミッションの変速制御装置 | |
JP4892990B2 (ja) | 4輪駆動車の駆動装置 | |
JP4156583B2 (ja) | ハイブリッド車両の制御装置 | |
JP6074133B2 (ja) | 車両の動力伝達制御装置 | |
JP5947070B2 (ja) | 変速機の制御装置 | |
JP5239760B2 (ja) | 車両の変速制御装置 | |
JP2009127785A (ja) | 変速機の制御装置 | |
JP2005090604A (ja) | 自動変速機の変速制御装置 | |
JP4985354B2 (ja) | 自動マニュアルトランスミッションの自動変速制御装置 | |
JP5528854B2 (ja) | 自動変速機の制御装置 | |
JP2018096472A (ja) | 自動変速機 | |
JP6613850B2 (ja) | デュアルクラッチ式変速機の制御装置 | |
JP2005090603A (ja) | 自動変速機の変速制御装置 | |
JP2013194868A (ja) | 変速機の制御装置 | |
JP4613369B2 (ja) | 車両用自動変速機の制御装置 | |
JPS61274142A (ja) | 歯車式変速装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20101027 |
|
A871 | Explanation of circumstances concerning accelerated examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871 Effective date: 20110905 |
|
A975 | Report on accelerated examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005 Effective date: 20110920 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20111129 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20111206 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20120116 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20120214 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20120320 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20120417 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20120430 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 4998226 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150525 Year of fee payment: 3 |