JP5250367B2 - 現像装置及びそれを備えた画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、複写機、ファクシミリ、プリンタ等の画像形成装置に搭載される現像装置に関し、特に、トナー補給口が複数の部材で構成されている場合において接合部分からの現像剤の漏出を防止する方法に関するものである。
コピー機、プリンタ、FAX等の電子写真方式を用いる画像形成装置においては、主に粉末の現像剤が使用され、現像装置を用いて感光体ドラム等の像担持体上に形成された静電潜像を可視化し、その可視像を記録媒体上に転写した後、定着処理を行うプロセスが一般的である。
ここで、現像部と現像剤収容部とがユニット化された着脱式の現像装置では、トナー収容部に現像剤が一定量充填されている。また、外部からトナーを供給する方式の現像装置においても、初期駆動時における部材間の摩擦によるダメージの発生を防止する必要があるため、現像ローラ上にトナー層を形成可能な量の現像剤が予め充填されている。そのため、現像装置内の現像剤がトナー補給口から漏れるのを防ぐために、トナー補給口をシール材やキャップ等で封止した状態で出荷される。
ところで、現像ユニットの構造の複雑化による金型製作や製造工程の困難性やコストアップを回避するために、特許文献1に示すような、トナー補給口を含むトナー収容室を第1及び第2の壁部材で形成した現像ユニットが提案されている。また、現像ユニットのメンテナンス性向上のため第1及び第2の壁部材は接着されておらず、スナップフィットのような係合機構により着脱可能とされている。
特開2008−176041号公報
特許文献1の構成では、現像ユニットの組み立てやメンテナンス作業性を向上するために第1の壁部材と第2の壁部材は所定の裕度(遊び)をもって係合されている。そのため、現像ユニットの輸送中に衝撃や振動が加えられた場合、2つの部材の接合部分から現像剤が漏出するおそれがあった。この接合部分からの現像剤漏出に対しては、トナー補給口にキャップを装着しても効果はなかった。また、粘着テープを用いて接合部分をシールすることも考えられるが、接合部分の外側にはスナップフィットが設けられているため、接合部分を隙間無くシールすることは困難であった。さらに、接合部分の内側をシールした場合、粘着テープが剥がれてトナー補給に悪影響を及ぼすおそれもあった。
本発明は、上記問題点に鑑み、トナー補給口が複数の部材で構成されている場合に簡易な構成でトナー補給口の接合部分からの現像剤の漏出を防止可能な現像装置及びそれを備えた画像形成装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明は、現像剤を収容する現像容器と、該現像容器内にトナーを補給するトナー補給口と、を有し、前記トナー補給口が複数の部材により構成される現像装置において、前記トナー補給口の開口部を閉止する上面部と、該上面部の周縁に立設され前記トナー補給口に外挿される側面部とを有し、該側面部により前記トナー補給口を構成する複数の部材を接合状態で保持するキャップを備えたことを特徴としている。
また本発明は、上記構成の現像装置において、前記側面部の内側に、前記トナー補給口を構成する複数の部材を接合方向に付勢する弾性部材を設けたことを特徴としている。
また本発明は、上記構成の現像装置において、前記キャップは可撓性を有する材料で一体形成されており、前記側面部は弾性変形により前記トナー補給口を構成する複数の部材を接合方向に付勢することを特徴としている。
また本発明は、上記構成の現像装置が搭載された画像形成装置である。
本発明の第1の構成によれば、キャップの装着によりトナー補給口を構成する複数の部材が密着した状態で保持され、現像ユニットの輸送時等に衝撃や振動が加わった場合でも接合部が離間しなくなるため、接合部からの現像剤の漏出を防止することができる。
また、本発明の第2の構成によれば、上記第1の構成の現像装置において、側面部の内側に複数の部材を接合方向に付勢する弾性部材を設けることにより、弾性部材の復元力を利用して複数の部材を密着状態で確実に保持可能となる。
また、本発明の第3の構成によれば、上記第1の構成の現像装置において、可撓性を有する材料で一体形成されたキャップを用い、側面部の弾性変形により複数の部材を接合方向に付勢することにより、側面部の内側に弾性部材を設けることなく、より簡単な構成で複数の部材を密着状態で保持可能となる。
また、本発明の第4の構成によれば、上記第1乃至第3のいずれかの構成の現像装置を搭載することにより、輸送中にトナー補給口及びその接合部から現像剤が漏出しない現像装置を装着できるため、現像装置の交換時に装置内部や作業者の手などが現像剤により汚染されない取り扱い性に優れた画像形成装置となる。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。図1は、本発明の現像装置が搭載された画像形成装置の概略断面図であり、ここではタンデム方式のカラー画像形成装置について示している。カラー画像形成装置100本体内には4つの画像形成部Pa、Pb、Pc及びPdが、搬送方向上流側(図1では右側)から順に配設されている。これらの画像形成部Pa〜Pdは、異なる4色(シアン、マゼンタ、イエロー及びブラック)の画像に対応して設けられており、それぞれ帯電、露光、現像及び転写の各工程によりシアン、マゼンタ、イエロー及びブラックの画像を順次形成する。
この画像形成部Pa〜Pdには、各色の可視像(トナー像)を担持する感光体ドラム1a、1b、1c及び1dが配設されており、これらの感光体ドラム1a〜1d上に形成されたトナー像が、駆動手段(図示せず)により図1において時計回りに回転し、各画像形成部に隣接して移動する中間転写ベルト8上に順次転写された後、二次転写ローラ9において転写紙P上に一度に転写され、さらに、定着部13において転写紙P上に定着された後、装置本体より排出される構成となっている。感光体ドラム1a〜1dを図1において反時計回りに回転させながら、各感光体ドラム1a〜1dに対する画像形成プロセスが実行される。
トナー像が転写される転写紙Pは、装置下部の用紙カセット16内に収容されており、給紙ローラ12a及びレジストローラ対12bを介して二次転写ローラ9へと搬送される。中間転写ベルト8には誘電体樹脂製のシートが用いられ、その両端部を互いに重ね合わせて接合しエンドレス形状にしたベルトや、継ぎ目を有しない(シームレス)ベルトが用いられる。また、二次転写ローラ9の下流側には中間転写ベルト8表面に残存するトナーを除去するためのブレード状のベルトクリーナ19が配置されている。
次に、画像形成部Pa〜Pdについて説明する。回転自在に配設された感光体ドラム1a〜1dの周囲及び下方には、感光体ドラム1a〜1dを帯電させる帯電器2a、2b、2c及び2dと、各感光体ドラム1a〜1dに画像情報を露光する露光ユニット5と、感光体ドラム1a〜1d上にトナー像を形成する現像装置3a、3b、3c及び3dと、感光体ドラム1a〜1d上に残留した現像剤(トナー)を除去するクリーニング部7a、7b、7c及び7dが設けられている。
ユーザにより画像形成開始が入力されると、先ず、帯電器2a〜2dによって感光体ドラム1a〜1dの表面を一様に帯電させ、次いで露光ユニット5によって光照射し、各感光体ドラム1a〜1d上に画像信号に応じた静電潜像を形成する。現像装置3a〜3dには、それぞれシアン、マゼンタ、イエロー及びブラックの各色のトナーがトナーコンテナ4a〜4dによって所定量充填されている。このトナーは、現像装置3a〜3dにより感光体ドラム1a〜1d上に供給され、静電的に付着することにより、露光ユニット5からの露光により形成された静電潜像に応じたトナー像が形成される。
そして、中間転写ベルト8に所定の転写電圧で電界が付与された後、中間転写ローラ6a〜6dにより感光体ドラム1a〜1d上のシアン、マゼンタ、イエロー、及びブラックのトナー像が中間転写ベルト8上に転写される。これらの4色の画像は、所定のフルカラー画像形成のために予め定められた所定の位置関係をもって形成される。その後、引き続き行われる新たな静電潜像の形成に備え、感光体ドラム1a〜1dの表面に残留したトナーがクリーニング部7a〜7dにより除去される。
中間転写ベルト8は、上流側の搬送ローラ10と、下流側の駆動ローラ11とに掛け渡されており、駆動モータ(図示せず)による駆動ローラ11の回転に伴い中間転写ベルト8が時計回りに回転を開始すると、転写紙Pがレジストローラ12bから所定のタイミングで中間転写ベルト8に隣接して設けられた二次転写ローラ9へ搬送され、フルカラー画像が転写される。トナー像が転写された転写紙Pは定着部13へと搬送される。
定着部13に搬送された転写紙Pは、定着ローラ対13aにより加熱及び加圧されてトナー像が転写紙Pの表面に定着され、所定のフルカラー画像が形成される。フルカラー画像が形成された転写紙Pは、複数方向に分岐した分岐部14によって搬送方向が振り分けられる。転写紙Pの片面のみに画像を形成する場合は、そのまま排出ローラ15によって排出トレイ17に排出される。
一方、転写紙Pの両面に画像を形成する場合は、定着部13を通過した転写紙Pは分岐部14で用紙搬送路18に振り分けられ、画像面を反転させた状態で二次転写ローラ9に再搬送される。そして、中間転写ベルト8上に形成された次の画像が二次転写ローラ9により転写紙Pの画像が形成されていない面に転写され、定着部13に搬送されてトナー像が定着された後、排出トレイ17に排出される。
図2は、本発明の現像ユニットの構成を示す側面断面図である。なお、ここでは図1の画像形成部Paに配置される現像ユニット3aについて説明するが、画像形成部Pb〜Pdに配置される現像ユニット3b〜3dの構成についても基本的に同様であるため説明を省略する。
図2に示すように、現像ユニット3aは、二成分現像剤(以下、単に現像剤と呼ぶ)が収納される現像容器20を備えており、現像容器20は仕切壁20aによって第1及び第2攪拌室20b、20cに区画され、第1及び第2攪拌室20b、20cにはトナーコンテナ4a(図1参照)から供給されるトナー(正帯電トナー)をキャリアと混合して撹拌し、帯電させるための第1攪拌スクリュー21a及び第2攪拌スクリュー21bが回転可能に配設されている。
そして、第1攪拌スクリュー21a及び第2攪拌スクリュー21bによって現像剤が攪拌されつつ軸方向に搬送され、仕切壁20aに形成された現像剤通過路(図示せず)を介して第1及び第2攪拌室20b、20c間を循環する。図示の例では、現像容器3aは左斜め上方に延在しており、現像容器20内において第2攪拌スクリュー21bの上方には磁気ローラ22が配置され、磁気ローラ22の左斜め上方には現像ローラ23が対向配置されている。そして、現像ローラ23は現像容器20の開口側(図2の左側)において感光体ドラム1aに対向しており、磁気ローラ22及び現像ローラ23は図中時計回りに回転する。
なお、現像容器20には、第1攪拌スクリュー21aと対面してトナーセンサ(図示せず)が配置されており、トナーセンサで検知されるトナー濃度に応じてトナーコンテナ4aからトナー補給口35を介して現像容器20内にトナーが補給される。
磁気ローラ22は、非磁性の回転スリーブ22aと、回転スリーブ22aに内包される複数の磁極を有する固定マグネットローラ体22bで構成されている。図示の例では、固定マグネットローラ体22bは3つのN極(N1極〜N3極)と2つのS極(S1極及びS2極)から成る5つの磁極を有しており、回転スリーブ22aの回転方向において、N1極とN2極との間にS1極が配置され、N3極とN1極との間にS2極が配置されている。
現像ローラ23は非磁性の回転スリーブから成り、磁気ローラ22の回転スリーブ22aとはその対面位置(対向位置)において所定のギャップをもって対向している。つまり、現像ローラ23は所定のギャップを挟んでN1極と対向している。
また、現像容器20には穂切りブレード25が回転スリーブ22aの長手方向(図2の紙面表裏方向)に沿って取り付けられており、穂切りブレード25は、回転スリーブ22aの回転方向(図中時計回り)において、現像ローラ23と磁気ローラ22との対向位置よりも上流側に位置付けられている。そして、穂切りブレード25の先端部と回転スリーブ22aとの表面には僅かな隙間(ギャップ)が形成されている。
磁気ローラ22及び現像ローラ23にはそれぞれ所定の直流電圧及び交流電圧が印加されている。前述のように、第1攪拌スクリュー21a及び第2攪拌スクリュー21bによって、現像剤が攪拌されつつ現像容器20内を循環してトナーを帯電させ、第2攪拌スクリュー21bによって現像剤が磁気ローラ22に搬送される。そして、磁気ローラ22上に磁気ブラシ(図示せず)を形成し、磁気ローラ22上の磁気ブラシは穂切りブレード25によって層厚規制されて、磁気ローラ22と現像ローラ23との間の電位差及びN1極と現像ローラ23との間の磁界によって現像ローラ23にトナー薄層を形成する。そして、現像ローラ23上のトナー薄層によって感光体ドラム1a上の静電潜像が現像される。
図2を用いて磁気ローラ22上のトナー量の規制方法を詳細に説明する。図2に示すように、穂切りブレード25にはS2極(穂切り用磁極)が対向するため、穂切りブレード25として非磁性体或いは磁性体を用いることにより、穂切りブレード25の先端と回転スリーブ22aとの隙間に引き合う方向の磁界が発生する。
この磁界により、穂切りブレード25と回転スリーブ22aとの間にトナー及びキャリアがブラシ状に起立する、いわゆる磁気ブラシが形成される。そして、回転スリーブ22aが時計回りに回転して磁気ブラシが現像ローラ23に対向する位置に移動すると、N1極と現像ローラ23との間で引き合う磁界が付与されるため、磁気ブラシは現像ローラ23表面に接触してトナー薄層を形成する。
さらに回転スリーブ22aが時計回りに回転すると、今度は、N1極とS1極との間で発生する水平方向(ローラ周方向)の磁界により磁気ブラシは現像ローラ23表面から引き離され、トナー像の形成に使われなかったトナーが現像ローラ23表面から回転スリーブ22a上に回収される。さらに回転スリーブ22aが回転すると、N2極及びN3極により反発する磁界が付与されるため、トナー及びキャリアは現像容器20内で回転スリーブ22aから離脱する。そして、第2攪拌スクリュー21bにより攪拌、搬送された後、S2極の磁界により再び回転スリーブ22a上に磁気ブラシが形成される。即ち、穂切りブレード25と回転スリーブ22aとの間隔だけでなく、そこに発生する磁界によって磁気ローラ22へのトナー付着量を厳密に制御している。
図3は、現像ユニットの外観斜視図である。現像ユニット3aの一端(図3の左端)にはトナーコンテナ4a(図1参照)から補給されたトナーを一時的に収容するトナー収容部31が設けられており、磁気ローラ22及び現像ローラ23を備えた現像部30がトナー収容部31の横方向に隣接して設けられている。また、トナー収容部31にはトナーコンテナ4aからのトナーを受け取るトナー補給口35が設けられている。トナーコンテナ4aからトナー収容部31に供給されたトナーは、一時的にトナー収容部31内に留まり、トナー収容部31まで延長された第1攪拌スクリュー21a(図5参照)によってトナー収容部31から現像部30へ補給される。
図4は、現像ユニットのトナー収容部を示す斜視図であり、図5は、図4に示すトナー収容部から第2の壁部材を取り外した状態を示す斜視図である。トナー収容部31は、図5のように現像部30の長手方向の一端部を構成する第1の壁部材32と、現像部30と反対側の一端部を構成する第2の壁部材33の2つの部材で形成されている。なお、図示の例では第1の壁部材32は現像容器20と一体形成されている。第2の壁部材33はスナップフィット37a〜37cにより第1の壁部材32に対して着脱可能に接合されており、トナー収容部31は、第2の壁部材33を取り外すことで下方から上方のトナー供給口35にかけて縦方向に二分割される。
このように構成することによって、現像ユニット3aの一端部に配置されたトナー収容部31を形成するために複雑な金型を必要とせず、トナーを現像部30に供給するために現像ユニット3aの端部に突出するトナー搬送用のパイプ等も不要となる結果、現像部30とトナー収容部31とを併せ持つ現像ユニット3aをコンパクトにすることができる。また、トナー収容部31内部のメンテナンスも可能となる。
しかし、第1の壁部材32と第2の壁部材33の着脱作業性を向上させるために、スナップフィット37a〜37cは所定の裕度(遊び)をもって設計されている。そのため、現像ユニット3aの輸送時に外部から振動や衝撃が加えられると、第1の壁部材32と第2の壁部材33の接合部45(図10参照)に隙間が生じ、現像剤が漏出するおそれがあった。そこで、本発明ではトナー供給口35に装着されるキャップを利用して第1の壁部材32と第2の壁部材33との接合状態を維持するようにしている。
図6及び図7は、トナー補給口に装着されるキャップの斜視図であり、図6はキャップを上方から見た状態、図7は下方(裏面側)から見た状態を示す。キャップ40は、トナー補給口35の開口部35a(図4参照)を閉鎖する上面部40aと、上面部40aの周縁部に立設されトナー補給口35に外挿される側面部40bと、上面部40aの一端を延長したつまみ部40cと、側面部40bの内側に突出してトナー補給口35からのキャップ40の外れを防止する係止爪40d、40eとを有している。
キャップ40は合成樹脂により一体形成されるため、上面部40aと側面部40bの各1箇所には成形時に係止爪40d、40e部分の金型を抜くための逃げ穴41a、41bが形成されている。逃げ穴41bは、つまみ部40cを持ち上げて装着状態のキャップ40を取外す際に、トナー供給口35と係止爪40eとの係合を解除するために側面部40bを弾性変形しやすくする機能も有している。なお、開口部35aは上面部40aの逃げ穴41a以外の部分により閉鎖されるため、逃げ穴41aからトナーが漏出するおそれはない。また、キャップ40の長手方向(図6及び図7の左右方向)が第1の壁部材32と第2の壁部材33の接合方向においてトナー補給口35に接することになり、長手方向の側面部40bの内側にはスポンジ43が固定されている。
図8及び図9は、トナー補給口にキャップが装着された状態を正面側(図3と同方向)及び背面側から見た現像ユニットの部分斜視図であり、図10(a)、(b)は、キャップが装着されたトナー補給口の側面図及び平面図である。トナー補給口35にキャップ40を装着すると、側面部40bの内側に固定されたスポンジ43が圧縮され、スポンジ43の復元力によって第1の壁部材32及び第2の壁部材33の接合方向(図10の矢印方向)に圧力が加えられる。
これにより、キャップ40がトナー補給口35に確実に装着されるとともに、接合部45が密着した状態で保持され、現像ユニット3aの輸送時等に衝撃や振動が加わった場合でも接合部45が離間しなくなるため、接合部45からの現像剤の漏出を防止することができる。なお、キャップ40は現像ユニット3aが画像形成装置100本体に装着される直前に取り外されるが、画像形成装置100へ装着された後は現像ユニット3aへ大きな振動や衝撃が加わることは少ないため、接合部45から現像剤が漏出するおそれはない。
なお、スポンジ43に代えて、ウレタンフォームや軟質ゴム製の他の弾性部材を側面部40bの内側に固定することもできる。また、ここでは第2の壁部材33を接合方向に付勢する側面部40bの内側1箇所にスポンジ43を固定しているが、第1の壁部材32と第2の壁部材33の接合方向に対向する側面部40bの内側2箇所にスポンジ43を固定すれば、第1の壁部材32と第2の壁部材33とを一層強固に密着させることができる。さらに、上面部40aの裏面にもスポンジを貼り付けておけば、開口部35aの密閉性が向上するため現像剤の漏出をより効果的に防止可能となる。
図11は、本発明の現像装置に装着される他の構成のキャップを裏面方向から見た平面図及び側面図である。図11に示すキャップ40は、可撓性を有する樹脂材料によって一体形成されている。また、側面部40bの内側にはスポンジ43が設けられておらず、代わりに第1の壁部材32と第2の壁部材33の接合方向に対向する一対の側面部40bが内向きに傾斜している。
図12は、図11に示すキャップが装着されたトナー補給口の側面図である。内向きに傾斜した側面部40bを弾性変形により広げた状態でトナー補給口35にキャップ40を装着すると、側面部40bの復元力によって第1の壁部材32及び第2の壁部材33の接合方向(図12の矢印方向)に圧力が加えられる。
これにより、図10と同様に、キャップ40によって第1の壁部材32と第2の壁部材33の接合部45が密着した状態で保持されるため、接合部45からの現像剤の漏出を防止することができる。なお、ここでは第1の壁部材32と第2の壁部材33の接合方向に対向する一対の側面部40bを内向きに傾斜させたが、一対の側面部40bのうちいずれか一方のみを内向きに傾斜させても同様の効果が得られる。
その他本発明は、上記実施形態に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。例えば、上記実施形態ではトナー収容部と現像部とを有する現像ユニットを例に挙げて説明したが、これに限定されるものではなく、トナー補給口が複数の部材で形成された種々の現像装置に適用可能である。また、トナー補給口35が第1の壁部材32と第2の壁部材33の2部材で形成された例についてのみ説明したが、トナー補給口35が3つ以上の部材で形成されていても良い。
また、本発明の現像装置が搭載される画像形成装置としては、図1に示したタンデム式のカラープリンタに限らず、デジタル或いはアナログ方式のモノクロ複写機、モノクロプリンタ及びロータリー現像式のカラープリンタ及びカラー複写機、ファクシミリ等、種々の画像形成装置に適用可能である。
本発明は、トナー補給口が複数の部材により構成される現像装置に利用可能であり、トナー補給口の開口部を閉止する上面部と、該上面部の周縁に立設されトナー補給口に外挿される側面部とを有するキャップをトナー補給口に装着し、側面部によりトナー補給口を構成する複数の部材を接合状態で保持するものである。
これにより、現像装置の輸送時等における接合部からの現像剤の漏出を効果的に防止可能な現像装置を提供することができる。キャップの構成としては、側面部の内側に複数の部材を接合方向に付勢する弾性部材を設ける構成や、可撓性を有する材料で一体形成されたキャップを用い、側面部の弾性変形により複数の部材を接合方向に付勢する構成が好ましい。
また、本発明の現像装置を搭載することにより、現像装置の交換時に画像形成装置の内部、或いは作業者の衣服や手が汚染されない取り扱い性に優れた画像形成装置となる。
は、本発明の現像ユニットが搭載された画像形成装置の全体構成を示す概略図である。 は、本発明の現像ユニットの側面断面図である。 は、本発明の現像ユニットの外観斜視図である。 は、現像ユニットの長手方向の一端部を示す斜視図である。 は、図4に示す現像ユニットから第2の壁部材を取り外した状態を示す斜視図である。 は、トナー補給口に装着されるキャップを上方から見た斜視図である。 は、トナー補給口に装着されるキャップを下方から見た斜視図である。 は、キャップが装着されたトナー補給口周辺を正面側から見た現像ユニットの部分斜視図である。 は、キャップが装着されたトナー補給口周辺を背面側から見た現像ユニットの部分斜視図である。 は、キャップが装着されたトナー補給口の側面拡大図である。 は、トナー補給口に装着されるキャップの他の構成を示す平面図及び側面図である。 は、図11に示すキャップが装着されたトナー補給口の側面拡大図である。
符号の説明
1a〜1d 感光体ドラム
3a〜3d 現像ユニット(現像装置)
4a〜4d トナーコンテナ
20 現像容器
30 現像部
31 トナー供給部
32 第1の壁部材
33 第2の壁部材
35 トナー補給口
35a 開口部
37a〜37c スナップフィット
40 キャップ
40a 上面部
40b 側面部
43 スポンジ(弾性部材)
45 接合部
100 画像形成装置
Pa〜Pd 画像形成部

Claims (2)

  1. 現像剤を収容する現像容器と、
    該現像容器内にトナーを補給するトナー補給口と、
    を有し、前記トナー補給口が複数の部材により構成される現像装置において、
    前記トナー補給口の開口部を閉止する上面部と、該上面部の周縁に立設され前記トナー補給口に外挿される側面部とを有し、該側面部により前記トナー補給口を構成する複数の部材を接合状態で保持するキャップを備え
    前記側面部の内側に、前記トナー補給口を構成する複数の部材を接合方向に付勢する弾性部材を設けたことを特徴とする現像装置。
  2. 請求項1に記載の現像装置が搭載された画像形成装置。
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