JP5249658B2 - 防虫器 - Google Patents

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Description

本発明は、蚊やブヨ等の人畜に有害な害虫を室内等から排除する防虫器に関するものである。
蚊等の害虫を死滅または忌避する防虫器が知られている。防虫器は、防虫効果を有する薬剤を使用するものであり、従来は、ヒータ等によって薬剤を加熱し、蒸散した気体を室内に充満させることによって虫除けを行っていた。
これに対して近年、有効成分が常温で揮散する常温揮散性防虫薬剤が開発され、当該防虫薬剤を使用する防虫器が特許文献1に開示されている。
特許文献1に開示された防虫器は、掛け軸状であり、シート状部材と薬剤保持部材とを備えている。ここで薬剤保持部材は、網に薬剤を含浸させたものである。
特許文献1に開示された防虫器は、掛け軸の様に、薬剤保持部材を巻き込むことができ、輸送の際には、薬剤保持部材がシート状部材の内部に包まれて露出しない。
特許文献1に開示された防虫器を使用する際には、シート状部材を開き、薬剤保持部材を露出させる。
また特許文献2には、立体的構成を有する防虫器が開示されている。
特開2005−295883号公報 特開2005−224183号公報
従来技術の防虫器は、薬剤保持部材が直接外部に露出するから、空気との接触機会が多く、薬剤を効率的に蒸散させることができる。
しかしながら、従来技術の防虫器は、薬剤保持部材が常時外部の空気と接しているので使用者に薬剤の消耗が早いのではないかという不信感を与える。また不必要に薬剤を消費しているのではないかという不信感を与える。
即ち従来技術の防虫器では、一旦使用を開始すると常温揮散性防虫薬剤の有効成分が常時揮散している為、例えば寝室の様に特定の時間のみ人が居る部屋では有効成分が無駄に使用されてしまう。
そこで本発明者らは、有効成分による防虫が必要でない場合に、有効成分の揮散量を簡便に抑制できる様な常温揮散性防虫薬剤を含む防虫器について検討し、本発明に至った。
即ち本発明は、必要なときだけ薬剤を揮散させることができる防虫器を提供することを課題とするものである。
そして上記した課題を解決するための請求項1に記載の発明は、筐体と、防虫剤が含浸又は塗布された状態で筐体内部に配される防虫剤保持部材によって構成される防虫器において、防虫剤保持部材は、網、ハニカム構造、格子状構造のいずれかであって、薄いものであり、且つ筐体の断面の全域に相当する面積を有し、前記筐体は、外側部材と内側部材を有し、前記外側部材と内側部材の正面部及び裏面部の全域又は周面の全域には開口が設けられ、外側部材と内側部材は相対移動可能であり、外側部材と内側部材とが特定の位置関係にあるときは前記開口同士が離れて筐体の内部が密閉され、外側部材と内側部材とが前記と異なる特定の位置関係にあるときは前記開口同士が合致して筐体の内外が連通し、筐体の内部が通風可能な状態となることを特徴とする防虫器である。
防虫剤保持部材には防虫剤が保持されている。そして本発明の防虫器では、外側部材又は内側部材を相対移動させて、両者の開口を一致させ、筐体の内外を連通させて使用する。その結果、筐体内部に空気が流通し、内部の防虫剤保持部材が空気と接触して防虫剤の有効成分が気化し、さらに気化した薬剤が開口を通過して外部に流れ出して薬効を発揮する。
また使用を止める際には外側部材又は内側部材を移動させて開口を閉塞する。その結果、筐体の内部が密閉されるから、薬剤は消費されない。
請求項2に記載の発明は、外側部材と内側部材は相対回転可能であり、外側部材と内側部材とが一定の回転姿勢にあるときは前記開口同士が離れて筐体の内部が密閉され、外側部材と内側部材とが一定の回転姿勢にあるときは前記開口同士が合致して筐体の内外が連通することを特徴とする請求項1に記載の防虫器である。
本発明の防虫器では、外側部材又は内側部材を回転させて、両者の開口を一致させ、筐体の内外を連通させて使用する。その結果、筐体内部に空気が流通し、内部の防虫剤が空気と接触して気化し、さらに気化した薬剤が開口を通過して外部に流れ出して薬効を発揮する。
また使用を止める際には外側部材又は内側部材を回転させて開口を閉塞する。その結果、筐体の内部が密閉されるから、薬剤は消費されない。
請求項3に記載の発明は、外側部材と内側部材は共に円筒形であり、外側部材の側面及び内側部材の側面に開口が設けられ、内側部材には摘まみ部材が設けられ、当該摘まみ部材は外側部材の外側に突出していて外部から触れることができることを特徴とする請求項2に記載の防虫器である。
本発明の防虫器は、外側部材と内側部材は共に円筒形であるから、回動させる際に引っ掛かりが少ない。また本発明の防虫器は、内側部材に摘まみ部材が設けられ、さらに摘まみ部材は外側部材の外側に突出していて外部から触れることができるので、摘まみを操作して内側の部材を回動させることができる。
また本発明では、開口が、外側部材の側面及び内側部材の側面に設けられているので、大きな開口面積を確保することができる。
請求項4に記載の発明は、内側部材は外側部材の中にあって直線的に摺動可能であり、内側部材が外側部材の特定の位置にあるときは開口同士が離れて筐体の内部が密閉され、外側部材と内側部材とが他の特定の位置にあるときは前記開口同士が合致して筐体の内外が連通することを特徴とする請求項1に記載の防虫器である。
本発明の防虫器は、内側部材を直線的に摺動させて開口同士を合致させ、或いは開口同士を離す構成である。
即ち内側部材を摺動させて、両者の開口を一致させ、筐体の内外を連通させて使用する。その結果、筐体内部に空気が流通し、内部の防虫剤が空気と接触して気化し、さらに気化した薬剤が開口を通過して外部に流れ出して薬効を発揮する。
また使用を止める際には外内側部材を摺動させて開口を閉塞する。その結果、筐体の内部が密閉されるから、薬剤は消費されない。
請求項5に記載の発明は、防虫剤保持部材は、薬剤含浸網を有し、筺体の内部であってその中央に、防虫剤保持部材が帆の様に立てられた状態となっており、筺体の内部に存在する防虫剤保持部材が占める体積割合は、極めて小さく、筺体の内部には、大きな空間があり、当該空間が薬剤の拡散空間となることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の防虫器である。
本発明の防虫器では、筐体内には薬剤の拡散空間が設けられている。そのため不使用時に筐体内が密閉状態であるとき、内部の薬剤有効成分が気化して拡散空間内の薬剤濃度が上昇する。そのため不使用状態の期間に、筐体内に高濃度の薬剤ガスが溜まる。
そして防虫器を使用する際に開口同士を連通させて筐体の内外を連通させると、内部に溜まっていた高濃度の薬剤ガスが、防虫器を使用せんとする室内に放出される。そのため本発明の防虫器は、使用せんとする室内の薬剤濃度を早期に上昇させることができ、防虫効果の現れが早い。
本発明の防虫器は、外側部材又は内側部材を移動させて内外を連通する開口を閉塞することができ、薬剤保持部材が外部の空気に触れることを阻止することができるから、薬剤の無駄な消費を抑制することができる効果がある。
また本発明の防虫器は、簡便な操作で有効成分の揮散量を抑制することができ、当該操作において防虫剤保持部材が直接手指に触れることがない。
以下さらに本発明の実施形態について説明する。図1は、本発明の実施形態の防虫器の斜視図であり、使用中の状態を示す。図2は、本発明の実施形態の防虫器の斜視図であり、使用していない状態を示す。図3は、図1の防虫器の内部を示す断面斜視図である。図4は、図1の防虫器の内部の分解斜視図である。
本実施形態の防虫器1は、円筒形の筐体2の内部に、防虫剤3が内蔵されたものである。また筐体2は、図4の様に外側部材5と内側部材6及び蓋部材7によって構成されている。
筐体2を構成する外側部材5は、樹脂を素材として射出成形等の公知の方法で作られたものであり、全体形状が円筒形をしている。
より詳細には、円形の底部10(図3参照)と、側面部11を持つ。外側部材5の天面は開放されている。外側部材5の内部は溝部材12を除いて空洞である。
即ち底部10には、一対の溝部材12が立設されている。溝部材12は、断面形状が「凹」状をした長尺状物であり、底部10に対して垂直に立てられた状態で形成されている。
二つの溝部材12は、底部10の中心に対して対称の位置にあり、「凹」部が向き合った姿勢で対向している。
二つの溝部材12はいずれも底部10の周端近傍に設けられているが、側面部11との間には隙間がある。
外側部材5の側面部11には、スリット状の開口15が等間隔に複数設けられている。開口15は、側面部11の高さ方向の略全域に渡る長さを持つ。開口15の幅「L」と、開口15同士の間隔「l」は略同一である。
また外側部材5の側面部11であって、天部近傍には、4個の突起17が設けられている。
内側部材6についても、樹脂を素材として射出成形等の公知の方法で作られたものであり、全体形状が円筒形をしている。
ただし前記した外側部材5が底部10が有していて天面が無かったのに対し、内側部材6は、底部が開放されていて天面が閉塞している。
即ち内側部材6には、円形の天部20(図4参照)と、側面部21が有る。内側部材6の底面は開放されている。内側部材6の内部は空洞である。
内側部材6には、摘まみ部22が形成されている。摘まみ部22の位置は、円形の天部20であって、中心を外れた部位であり、摘まみ部22は、小柱状の突起である。
内側部材6の側面部21にも、スリット状の開口23が等間隔に複数設けられている。開口23は、側面部21の高さ方向の略全域に渡る長さを持つ。開口23の幅と、開口23同士の間隔は略同一である。また内側部材6の開口23の幅と、間隔及び長さ(高さ方向)は、いずれも前記した外側部材5の開口15と実質的に同一である。
内側部材6の側面部21の外径は、前記した外側部材5の側面部11の内径よりも小さい。また内側部材6の側面部21の内径は、外側部材5の溝部材12の外接円直径よりも大きい。
蓋部材7は、円板状の本体部26を有し、その周端部に小壁部27が設けられたものである。蓋部材7の本体部26には、円弧状の長孔28が設けられている。また蓋部材7の中心には、フック部30が設けられている。
本実施形態では、防虫剤3は、有効成分が常温で揮散する常温揮散性防虫薬剤であり、薬剤保持部材41に含浸又は塗布された状態で筐体2内に内蔵されている。
薬剤保持部材41は、薬剤含浸網46とこれを保持する枠体50によって構成されている。
本実施形態では、枠体50は長方形であり、その内側に薬剤含浸網46が設けられている。
薬剤含浸網46には、防虫薬剤(防虫剤3)が含浸されている。ここで防虫薬剤とは、殺虫剤と忌避剤の両方を含む概念である。防虫薬剤の有効成分は、Donovan法による25℃における蒸気圧が1・10-6〜5・10-3mmHgの範囲であることが望ましい。ここで、Donovan法とは、New method for estimating vapor pressure by the use of gas chromatography : Journal of Chromatography A. 749 (1996) 123-129 にてStephen F.Donovan 氏によって報告された方法である。
防虫薬剤(防虫剤3)の該有効成分としてはピレスロイド系化合物、並びにその他の殺虫性化合物及び忌避性化合物を挙げることができる。
ピレスロイド系化合物としては例えば、2,3,5,6−テトラフルオロベンジル(1R)−トランス−3−(2,2−ジクロロビニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート(一般名:トランスフルスリン)、2,3,5,6−テトラフルオロ−4−メトキシメチルベンジル(1R)−トランス−3−(1−プロペニル(E/Z=1/8))−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシラート、2,3,5,6−テトラフルオロ−4−メトキシメチルベンジル(1R)−トランス−3−(2−メチル−1−プロペニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシラート、2,3,5,6−テトラフルオロ−4−メトキシメチルベンジル2,2,3,3−テトラメチルシクロプロパンカルボキシラート、2,3,5,6−テトラフルオロ−4−メチルベンジル(1R)−トランス−3−(1−プロペニル(E/Z=1/8))−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシラート、2,3,5,6−テトラフルオロ−4−メトキシメチルベンジル3−(1−プロペニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシラート、2,3,5,6−テトラフルオロ−4−メチルベンジル3−(2−メチル−1−プロペニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシラート、2,3,5,6−テトラフルオロ−4−メチルベンジル3−(2−クロロ−2−フルオロビニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシラート、2,3,5,6−テトラフルオロ−4−メチルベンジル3−(1−プロペニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシラート、1−エチニル−2−メチル−2−ペンテニル3−(2−クロロ−2−フルオロビニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシラート、1−エチニル−2−メチル−2−ペンテニル(1R)−3−(2−メチル−1−プロペニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシラート(一般名:エンペントリン)、1−エチニル−2−メチル−2−ペンテニル3−(2−メチル−1−プロペニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシラート、1−エチニル−2−メチル−2−ペンテニル3−(2,2−ジクロロビニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシラートを挙げることができる。
その他の殺虫性化合物及び忌避性化合物としては、例えば2,2−ジクロロビニルジメチルホスフェート等の有機リン化合物、N,N−ジエチル−m−トルアミド、カラン−3,4−ジオール等を挙げることができる。
防除できる害虫の例としては、具体的には各種の有害昆虫を挙げることができ、特に有害飛翔性害虫、例えばアカイエカ、ネッタイイエカ、チカイエカ、コダカアカイエカ等のイエカ類、ヒトスジシマカ、ネッタイシマカ、オオクロヤブカ等のヤブカ類、シナハマダラカ、コガタハマダラカ、ガンビアハマダラカ等のハマダラカ類、サシバエ類、ヌカカ類、ユスリカ類、イエバエ、オオイエバエ等のイエバエ類、クロバエ類、ニクバエ類、タネバエ、ヒメイエバエ、タマネギバエ等のハナバエ類、ミバエ類、ショウジョウバエ類、チョウバエ類、ブユ類、アブ類等の双翅目害虫、スズメバチ類、アリガタバチ類、カブラハバチ等のハバチ類等の膜翅目害虫が挙げられる。
なお、薬剤含浸網46には、防虫薬剤と共に、常温で揮散性を有する有効成分を含有する芳香剤を保持させてもよい。芳香剤の含有量は任意であるが、芳香剤が有効に揮散し得る期間を防虫薬剤の有効成分が有効に揮散し得る期間に合わせると、芳香剤の芳香の強さを指標として防虫薬剤の有効成分の残量を確認することができる。
なお本発明の薬剤保持部材は、上記した実施形態に限定されるものではなく、薬剤含浸網46に代わってハニカム構造や、格子状構造を採用してもよい。さらに関連発明として線状構造が採用できる。関連発明として、薬剤保持部材は、液溜部と芯を有して液溜部に溜められた薬液を毛細管現象によって吸い上げて空気と触れさせる構成や、薬剤を固形化してその表面から薬剤を昇華させるものであってもよい。
次に、本実施形態の防虫器1を構成する各部材の組み合わせ関係について説明する。
前記した薬剤保持部材41は、外側部材5の溝部材12に嵌合された状態で、外側部材5に保持されている。即ち一対の溝部材12に薬剤保持部材41の枠体50の両辺が保持されている。
内側部材6は、外側部材5の内側に挿入されている。即ち内側部材6は、外側部材5に対して入れ子状態となっており、内側部材6の側面部21は、外側部材5の側面部11の内側に挿入されている。より詳細には、内側部材6の側面部21の外面が外側部材5の側面部11の内面と接している。内側部材6の側面部21と外側部材5の溝部材12との間は接していない。したがって内側部材6は、外側部材5の中で、外側部材5と同心的に回転することができる。
蓋部材7は、外側部材5の天部及び側面の一部を覆う様に外側部材5に取り付けられている。ここで蓋部材7の小壁部27の内面側に、外側部材5の側面に設けられた突起17が係合し、蓋部材7は容易に外れない様に外側部材5に固定されている。
従って蓋部材7と外側部材5で天面、側面、底面が覆われた空間が形成され、前記した内側部材6はこの空間の中に保持されている。
また内側部材6の天部20に設けられた摘まみ部22は、蓋部材7の長孔28に挿通され、先端部が蓋部材7から突出している。
この様に防虫器1は、外側部材5によって底が覆われ、外側部材5と内側部材6によって周面が覆われ、蓋部材7によって天面が覆われた筐体2を有する。そして筐体2の内部の空隙部であってその中央に、防虫薬剤(防虫剤3)が含浸された一枚の薄い薬剤含浸網46が帆の様に立てられた状態となっている。そのため筐体2の内部に存在する部材(薬剤含浸網46及び溝部材12)がめる体積割合は、極めて小さく、筐体2の内部には、大きな空間35がある。そしてこの空間は、薬剤の拡散空間35として機能する。
また筐体2を構成する外側部材5と内側部材6は、別個の部材であり、且つ両者はいずれも円筒形であるから、両者は相対回転を許す。即ち摘まみ部22を操作することにより、外側部材5内で、内側部材6を回動することができる。
そして外側部材5と内側部材6の側面部11,21は、同一形状であって同一配置の開口15,23が設けられているから、一定の回転姿勢においては、開口15,23同士が一致して連通し、筐体2の内外を連通する共通開口53が形成される。
一方、他の一定の回転姿勢においては、開口15,23同士が完全にずれ、筐体2の内外が密閉される。即ち一方の開口が他方の開口同士の間に位置し、一方の開口が他方の壁で封鎖される状態となる。そのため外側部材5と内側部材6の側面部11,21の開口15,23は、互いに封鎖され、筐体2内が密閉状態となる。
次に本実施形態の防虫器1の機能について説明する。
本実施形態の防虫器1を輸送したり、保管する場合、即ち使用しない場合には、内側部材6のスリット状の開口23を外側部材5のスリット状の開口15に対してずらし、筐体2を密閉された状態とする。
ここで本実施形態では、筐体2の内部に薬剤の拡散空間35があるから、揮発した薬剤のガスがこの内部空間35に溜まる。拡散空間35内の薬剤濃度は、時間の経過と共に上昇し、ついては飽和状態となる。
そして室内等で防虫器1を使用する場合には、摘まみ部22を操作して内側部材6を回転させ、外側部材5と内側部材6の開口15,23を合致させて筐体2の内外を連通する共通開口53を形成させる。
その結果、拡散空間35に溜まった高濃度の薬剤ガスが外部に放出される。さらに筐体2の内部が通風可能な状態となり、新たに導入された空気が薬剤保持部材41と接し、薬剤保持部材41に含浸された防虫薬剤(防虫剤3)が気化して共通開口53から設置室内等に流れる。
この様に、共通開口53を開いた際に、高濃度の薬剤ガスが流れ、さらに新たに防虫薬剤(防虫剤3)が気化して設置室内等に流れるので、室内は短時間の内に薬剤の有効濃度に達する。
また本実施形態では、防虫器1の全体形状が円柱形であり、共通開口53は周面に均衡に配されているから、室内の風向きに関係なく筐体2内に空気が導入され、防虫薬剤(防虫剤3)の気化が円滑に進む。
共通開口53を開いた後は、室内の所定の板に防虫器1を設置し、あるいはフック部30を利用してつり下げる。
また使用を停止する時には、再度摘まみ部材22を操作して共通開口53を閉じる。
防虫器1を使用しない場合は、共通開口53を閉じた状態のままで置くこととなるが、共通開口53を開くには、摘まみ部材22を円弧状に動かして内側部材6を回転させなければならないから、犬や猫等のペットでは不可能であり、幼児であっても困難である。そのため共通開口53を開くことは困難であり、安全性が高い。
また使用状態においても、防虫薬剤(防虫剤3)は、筐体2の奥にあり、且つ共通開口53は狭いので、防虫薬剤に直接手指が触れることはない。
以上説明した実施形態では、外側部材と内側部材が共に円筒形であるものを開示したが、図5の様な円板状の防虫器60であってもよい。即ち背の低い円筒形の外側部材61に円板状の内側部材62を内蔵し、外側部材61の天面と、円板状の内側部材62とに同一形状の開口65を設ける。また内側部材62の一部を外側部材から露出させて摘まみ部66とし、摘まみ部66を回転させることによって円板状の内側部材62を回動させる。
さらに図6の様に示した防虫器70の様に円錐台形状の筐体71を採用することもできる。図6において、72は摘まみ部である。
上記した各実施形態では、使用時に、外側部材の開口と、内側部材とを完全に一致させたが、重なり部分の面積を調節して共通開口53の面積を調節することともできる。その結果、設置する部屋の大きさに合わせて、蒸散量を調節することもできる。
また上記した各実施形態例は、使用の際の外形形状と、不使用時の外形形状がほとんど変化しないという特徴もある。
また上記した実施形態の防虫器防虫器1,60,70は、いずれも外側部材と内側部材を相対回転させて共通開口53を開閉するものであるが、外側部材と内側部材を直線的に相対移動させて共通開口53を開閉させることも可能である。
図7、図8は、外側部材と内側部材を直線的に相対移動させて共通開口を開閉させる構成を示す。即ち図7は、本発明の第四実施形態の防虫器の斜視図であり、図8、使用状態における図7の防虫器の断面図である。
図7、図8に示す防虫器75は、薄型直方体の筐体76の内部に、薬剤保持部材78が内蔵されたものである。また筐体76は、樹脂で作られたものであり、図8の様に外側部材77と内側部材80によって構成されている。
外側部材77は枠状であり、底部81と、正面部82、裏面部及び左右の側面部83,84を持つ。外側部材77の天面は開放されている。外側部材77の内部は空洞である。即ち外側部材77は5面が囲まれた枠体である。
外側部材77の正面部82及び裏面部には複数のスリット状の開口85が外側部材77の外形線に対して平行に設けられている。また外側部材77の左右の側面部83,84には、正方形状の開口87が等間隔に複数設けられている。
内側部材80は、本体部89とフック90によって構成されている。内側部材80の本体部89は、6面が覆われた枠体であり、前記した外側部材5の開口85,87と同一の位置に同一の大きさ及び形状の開口が設けられている。
内側部材80の天面にフック90が設けられている。
本実施形態の防虫器75では、薬剤保持部材78は、内側部材80の中に挿入されている。そして薬剤保持部材78が内蔵された状態の内側部材80が、外側部材77の中に摺動可能に内蔵されている。
即ち図7の様に、内側部材80の本体部89が外側部材77内に完全に収納された状態にすることができ、この状態から図8の様に内側部材80を摺動させて外側部材77に対して相対移動させ、内側部材80の一部が外側部材77から突出する状態に変化させることができる。
そして外側部材77と内側部材80の本体部89は、同一形状であって同一配置の開口85,87が設けられているから、図8の様に内側部材80の本体部89が外側部材77から突出している場合は、外側部材77と内側部材80の開口同士が一致して連通し、筐体76の内外を連通する共通開口91が形成される。
防虫器75を使用する際には、図8の様に内側部材80の一部を外側部材77から引出し、筐体76の内外を連通させて内部の薬剤保持部材78を露出させる。
一方、図7の様に内側部材80の本体部89が外側部材77内に完全に収納されている場合は、外側部材77と内側部材80の開口がずれ、筐体76の内外が密閉される。
図7は、防虫器75を使用しない場合の形態であり、筐体76の内外が密閉されるので薬剤保持部材78は外気に触れず、薬剤の消費が阻止される。
図7、図8に示した実施形態では、外側部材77及び内側部材80にスリット状の開口85を設け、この開口85を外側部材77の外形線に対して平行に配置したが、開口85の形状等は任意であり、例えば図9に示す防虫器92の様に斜めに配列してもよい。
防虫器92の構造は、図7及び図8の防虫器75と同一であるから、同一の部材に同一の番号を付して詳細な説明を省略する
本発明の実施形態の防虫器の斜視図であり、使用中の状態を示す。 本発明の実施形態の防虫器の斜視図であり、使用していない状態を示す。 図1の防虫器の内部を示す断面斜視図である。 図1の防虫器の内部の分解斜視図である。 本発明の第二実施形態の防虫器の斜視図である。 本発明の第三実施形態の防虫器の斜視図である。 本発明の第四実施形態の防虫器の斜視図である。 使用状態における図7の防虫器の斜視図である。 本発明の第五実施形態の防虫器の斜視図である。
1,60,70,75 防虫器
2,76 筐体
3 防虫剤
5,77 外側部材
6 80 内側部材
7 蓋部材
12 溝部材
15 開口
22 摘まみ部
23 開口
41,78 薬剤保持部材
53,91 共通開口
66 摘まみ部
72 摘まみ部
85 開口
87 開口

Claims (5)

  1. 筐体と、防虫剤が含浸又は塗布された状態で筐体内部に配される防虫剤保持部材によって構成される防虫器において、
    防虫剤保持部材は、網、ハニカム構造、格子状構造のいずれかであって、薄いものであり、且つ筐体の断面の全域に相当する面積を有し、
    前記筐体は、外側部材と内側部材を有し、前記外側部材と内側部材の正面部及び裏面部の全域又は周面の全域には開口が設けられ、外側部材と内側部材は相対移動可能であり、外側部材と内側部材とが特定の位置関係にあるときは前記開口同士が離れて筐体の内部が密閉され、外側部材と内側部材とが前記と異なる特定の位置関係にあるときは前記開口同士が合致して筐体の内外が連通し、
    筐体の内部が通風可能な状態となることを特徴とする防虫器。
  2. 外側部材と内側部材は相対回転可能であり、外側部材と内側部材とが一定の回転姿勢にあるときは前記開口同士が離れて筐体の内部が密閉され、外側部材と内側部材とが一定の回転姿勢にあるときは前記開口同士が合致して筐体の内外が連通することを特徴とする請求項1に記載の防虫器。
  3. 外側部材と内側部材は共に円筒形であり、外側部材の側面及び内側部材の側面に開口が設けられ、内側部材には摘まみ部材が設けられ、当該摘まみ部材は外側部材の外側に突出していて外部から触れることができることを特徴とする請求項2に記載の防虫器。
  4. 内側部材は外側部材の中にあって直線的に摺動可能であり、内側部材が外側部材の特定の位置にあるときは開口同士が離れて筐体の内部が密閉され、外側部材と内側部材とが他の特定の位置にあるときは前記開口同士が合致して筐体の内外が連通することを特徴とする請求項1に記載の防虫器。
  5. 防虫剤保持部材は、薬剤含浸網を有し、筺体の内部であってその中央に、防虫剤保持部材が帆の様に立てられた状態となっており、筺体の内部に存在する防虫剤保持部材が占める体積割合は、極めて小さく、筺体の内部には、大きな空間があり、当該空間が薬剤の拡散空間となることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の防虫器。
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