JP3859650B2 - 薬剤揮散用カートリッジ及び薬剤揮散装置 - Google Patents
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Description
しかしながら、この装置では薬剤含浸体とファンとの距離が離れているため、弱い風が薬剤含浸体にあたることとなる。それ故この装置では、薬剤含浸体である粒状物から長期間にわたり一定揮散量で薬剤を揮散させることは困難であり、経時的に揮散薬量が減少する。
しかし、当該装置において使用する拡散用材は揮散性薬剤全体から効率良く薬剤を揮散させることが難しく、従って、薬剤の揮散量が経時的に減少することは避けられない。
即ち本発明は、
(1).内周面および外周面にそれぞれ開口部が形成されている環状の中空構造体、及び該中空構造体の中心位置に、回転支持軸と連結するための軸心部を設け、かつ該軸心部と該中空構造体との間に複数のスポーク部を架設し、該中空構造体の内周面側に、該中空構造体の内周面から外周面への気流の通過を促進するための複数の翼部を突設したことに基づく薬剤揮散用カートリッジ。
(2).中空構造体において、粒状の薬剤含浸体を収納したことを特徴とする前記(1)による薬剤揮散用カートリッジ。
(3).前記(2)による薬剤揮散用カートリッジを、回転支持軸を介してモータと接続したことによる薬剤揮散装置。
前記中空構造体が、これと係合する蓋部材とからなることを特徴とする前記(1)による薬剤揮散用カートリッジ、
前記開口部が、平行に形成された多数の開口スリットからなることを特徴とする前記(1)による薬剤揮散用カートリッジ、
前記翼部が、弧状もしくは彎曲した形状であることを特徴とする前記(1)による薬剤揮散用カートリッジ、
前記薬剤含浸体が、前記薬剤揮散用カートリッジ内に空隙率20〜70%で収納されていることを特徴とする前記(2)による薬剤揮散用カートリッジ、
前記薬剤含浸体が、一般式(I):
[式中、XおよびYは、同一または異なって、水素原子、メチル基、ハロゲン原子またはトリフルオロメチル基を表し、そしてZは、水素原子、フッ素原子、メチル基、メトキシメチル基またはプロパルギル基を表す。]で表されるフッ素置換ベンジルアルコールエステル化合物、またはそれらの混合物を含有することを特徴とする前記(2)記載の薬剤揮散用カートリッジ、
前記薬剤含浸体が、2,3,5,6−テトラフルオロベンジル−クリサンテマート、2,3,5,6−テトラフルオロベンジル−2,2−ジメチル−3−(1−プロペニル)シクロプロパンカルボキシレート、4−メチル−2,3,5,6−テトラフルオロベンジル−クリサンテマート、4−メチル−2,3,5,6−テトラフルオロベンジル−2,2−ジメチル−3−(2,2−ジクロロビニル)シクロプロパンカルボキシレート、4−メチル−2,3,5,6−テトラフルオロベンジル−2,2−ジメチル−3−(2,2−ジフルオロビニル)シクロプロパンカルボキシレート、4−メトキシメチル−2,3,5,6−テトラフルオロベンジル−クリサンテマート、4−メトキシメチル−2,3,5,6−テトラフルオロベンジル−2,2−ジメチル−3−(1−プロペニル)シクロプロパンカルボキシレート、2,3,4,5,6−ペンタフルオロベンジル−2,2−ジメチル−3−(2−クロロ−2−トリフルオロメチルビニル)シクロプロパンカルボキシレート、4−プロパルギル−2,3,5,6−テトラフルオロベンジル−3−(1−プロペニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート、4−メトキシメチル−2,3,5,6−テトラフルオロベンジル−2,2,3,3−テトラメチルシクロプロパンカルボキシレートおよび4−プロパルギル−2,3,5,6−テトラフルオロベンジル−2,2,3,3−テトラメチルシクロプロパンカルボキシレートから選択される薬剤、またはそれらの混合物を含有することを特徴とする前記(2)による薬剤揮散用カートリッジ、
前記薬剤含浸体が、紙、パルプ、セルロース系担体もしくは合成樹脂担体、またはそれらの混合物を基材とすることを特徴とする前記(2)による薬剤揮散用カートリッジ、
モータの電源が電池であることを特徴とする前記(3)による薬剤揮散装置。
前記電源は交流電源を変換したことによる3.0〜6.0Vの直流電源であることを特徴とする前記(3)による薬剤揮散装置、
にも関するものである。
1)薬剤含浸体は予め薬剤揮散用カートリッジ内に好適な状態で収納されている。しかしながら、個々の薬剤含浸体は固定されていないので、薬剤揮散用カートリッジに衝撃が加わったり薬剤揮散用カートリッジを動かした場合に薬剤含浸体が移動し、薬剤揮散用カートリッジ内での薬剤含浸体の収納状態が変化する。しかし、使用に際して遠心力が薬剤含浸体に作用すると、それによって薬剤含浸体は薬剤揮散用カートリッジの外周面側に押圧され、好適な収納状態が再生される。
2)薬剤揮散用カートリッジへの遠心力の作用を解除すると、個々の薬剤含浸体は薬剤揮散用カートリッジの回転または移動によりある程度自由に移動して、その位置を変化させる。従って、薬剤揮散用カートリッジへ遠心力を作用させたり解除したりすることによって個々薬剤含浸体を移動させ、あたかも薬剤含浸体を攪拌したような効果を奏することができる。
3)薬剤含浸体に遠心力を作用させると、薬剤含浸体の内部の薬剤が遠心力により表面に押し出され、かつ薬剤揮散用カートリッジの回転により生じる気流によってその蒸散が促進されるので、薬剤含浸体の内部の薬剤を効果的に蒸散させることができる。
促進する方式なので、使用に際して火傷の心配がなく、また長期間にわたってほぼ一定量の薬剤を安定して揮散することができ、従来に無い優れた殺虫効力を長期間にわたり維持する。しかも安全性、使用性等にも優れているため、蚊、ハエ等の衛生害虫、ブユ、ユスリカ、イガ、コイガ、カツオブシムシ等の不快害虫、特に蚊の防除用途に極めて有用である。
また前記(3)による薬剤揮散装置は、小型・軽量な構成とすることができるので、屋
内や屋外をとわず適用可能であり、例えば、旅行先の室内やキャンプにおけるテント内での衛生害虫や不快害虫の防除に非常に役立つ。
前記(3)による薬剤揮散装置において使用される薬剤揮散用カートリッジの場合には、薬剤含浸体を収納する中空構造体と翼部が一体に成形されているので、より強い気流を発生させることおよび気流を弱まらずにそのまま薬剤含浸体に当ることが可能となり、これらは揮散効率の向上に寄与する。さらに、翼部と中空構造体とを個々に製造しその後両者を組み立てる必要が無くなり、また組立時の中空構造体と翼部との煩わしい位置決めを省くこともできるので、生産性の点からも大変に有利である。
そして、前記遠心力の大きさは薬剤揮散用カートリッジの回転状態により決定される。例えば、遠心力の大きさは、重力加速度(9.8×102cm/s2)の1/1000〜100倍、具体的には9.8×10-1cm/s2〜9.8×104cm/s2であってよい。
前記中空構造体は、環になった溝の形状を有する本体部材と、該溝の蓋となる蓋部材から構成することが、中空構造体の作製、中空構造体内への薬剤含浸体の収納等の面から好ましい。
開口部の形状は例えば、開口スリットまたはホルダーにネットを固定した構成であり得る。好ましいのは、平行に形成された多数の開口スリットである。
前記翼部の長さについて特に制限は無いが、少なくとも5mm以上であることが好ましい。薬剤揮散用カートリッジの回転により発生する気流の強さはまた、その形状を変更することにより調節することができる。例えば、翼部を長くすればする程、生じる気流はより強くなる。また、翼部を弧状または彎曲した形状にすると、翼部はより多くの空気を中空構造体の外周面側へと送ることができる。
前記軸心部と前記中空構造体とを複数のスポーク部によって架設する。スポーク部の本数は任意であり、例えば2ないし4本、特に3または4本のスポーク部により中空構造体と軸心部とを結合することが好ましい。
前記(2)による薬剤揮散用カートリッジにおいて使用する薬剤含浸体はその形状について種々変化することができ、粒状、例えば、球状、楕円体状、卵状、円柱状、角柱状、棒状、円板状、角板状、不定形状等であってよい。
薬剤含浸体の寸法は、その飛散を防止する観点から、少なくとも前記(2)による薬剤揮散用カートリッジにおける外周面開口部および内周面開口部の寸法より大きいことが必要である。
特に好ましいのは、平均外径が3mm〜10mmでかつ前記開口部の寸法の1.3倍以上である粒状の薬剤含浸体である。このような寸法および形状の薬剤含浸体を採用すると、薬剤含浸体内部の薬剤が徐々に表面に移行し、長期間にわたり安定した揮散量を保持することが可能となる。これに対し、例えば平均外径が3mmより小さい薬剤含浸体では薬剤が速く揮散しすぎ、殺虫効力の持続性に問題が生じる。
[式中、XおよびYは、同一または異なって、水素原子、メチル基、ハロゲン原子またはトリフルオロメチル基を表し、そしてZは、水素原子、フッ素原子、メチル基、メトキシメチル基またはプロパルギル基を表す。]で表されるフッ素置換ベンジルアルコールエステル化合物である。
一般式(I)で表される化合物の具体例としては、2,3,5,6−テトラフルオロベンジル−クリサンテマート、2,3,5,6−テトラフルオロベンジル−2,2−ジメチル−3−(1−プロペニル)シクロプロパンカルボキシレート、4−メチル−2,3,5,6−テトラフルオロベンジル−クリサンテマート、4−メチル−2,3,5,6−テトラフルオロベンジル−2,2−ジメチル−3−(2,2−ジクロロビニル)シクロプロパンカルボキシレート、4−メチル−2,3,5,6−テトラフルオロベンジル−2,2−ジメチル−3−(2,2−ジフルオロビニル)シクロプロパンカルボキシレート、4−メトキシメチル−2,3,5,6−テトラフルオロベンジル−クリサンテマート、4−メトキシメチル−2,3,5,6−テトラフルオロベンジル−2,2−ジメチル−3−(1−
プロペニル)シクロプロパンカルボキシレート、2,3,4,5,6−ペンタフルオロベンジル−2,2−ジメチル−3−(2−クロロ−2−トリフルオロメチルビニル)シクロプロパンカルボキシレートまたは4−プロパルギル−2,3,5,6−テトラフルオロベンジル−3−(1−プロペニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレートが挙げられる。また、一般式(I)で表されるもの以外の化合物としては、4−メトキシメチル−2,3,5,6−テトラフルオロベンジル−2,2,3,3−テトラメチルシクロプロパンカルボキシレートおよび4−プロパルギル−2,3,5,6−テトラフルオロベンジル−2,2,3,3−テトラメチルシクロプロパンカルボキシレートが例示される。
なお上記した化合物は不斉炭素および二重結合を含み、光学異性体および幾何異性体が存在する。しかしながら、該異性体および異性体間での任意の混合物も、前記薬剤として使用し得るのは勿論である。
さらに、前記薬剤含浸体は、1種類の薬剤を含有してもよいし、または2種類以上の薬剤の混合物を含有しても良い。
揮散装置は、複合的な殺虫・防虫効果を達成し得る。
薬剤揮散用カートリッジの寸法、薬剤揮散用カートリッジに設ける開口部の総面積、翼部の寸法および形状、薬剤揮散用カートリッジに収納する薬剤含浸体の量および充填率、薬剤含浸体が含有する薬剤の種類および量、薬剤含浸体の寸法および形状、薬剤揮散用カートリッジの回転速度等を変化させることにより、薬剤含浸体からの薬剤の揮散量および薬剤揮散の持続時間を任意に変化させることができる。薬剤含浸体から薬剤が1時間当たり0.01〜0.6mgの揮散量でかつ180時間以上にわたり揮散可能であるように構成される薬剤揮散装置は、実際の使用の面から特に好ましい。残量の表示方法についても適宜採用可能であり、例えば、液晶を用い棒状の大小で示したり、数個に分割された表示個数の減少で示したりすることができ、さらにカートリッジや電池の交換時期を明確にするため、終点で表示を点滅させるようにしてもよい。
図5は前記(1)、(2)による薬剤揮散用カートリッジ2を上側より図示する斜視図であり、図6は同じ薬剤揮散用カートリッジ2を下側より図示する斜視図であり、そして図7は同じ薬剤揮散用カートリッジ2を分解した状態で図示する斜視図である。
薬剤揮散用カートリッジ2は断面が矩形の環状の中空構造体21よりなり、装置本体1の受け凹部11に収め入れられ、そしてその中空構造体21内に薬剤含浸体3を収納する。該中空構造体21の寸法は、その中に収納すべき薬剤含浸体3の量、設けるべき翼部26の長さ等によって変化する。
また、薬剤揮散用カートリッジ2の外周面および内周面にはそれぞれ外周面開口部22と内周面開口部23が設けられている。外周面開口部22および内周面開口部23は共に平行に形成された多数のスリットであり、薬剤含浸体3中の薬剤が揮散する通気孔として働く。外周面開口部22および内周面開口部23の寸法を大きくすればする程、薬剤の揮散速度は大きくなる。
このように湾曲した板状の翼部26はより多くの空気を捉え、そしてより強い気流を送ることができる。
剤揮散装置を図示する正面図であり、図3は同じ薬剤揮散装置を図示する側面図であり、そして図4は図2のA−A’線断面を図示する模式図である。
図1〜図4において図示されるように、装置本体1の受け凹部11に収め入れられ、回転自在に支持された薬剤揮散用カートリッジ2は、その中に薬剤含浸体3を収納し、そして電池5によって駆動されるモータ4によって回転される。また、薬剤揮散用カートリッジ2は露出しないようにカバー6によって覆われるような構成が好ましい。
さらに、装置本体1の裏面(薬剤揮散用カートリッジが設けられる面と反対の面)にホルダー14を設けて衣服に装着したり、装置本体1の上部に設けられた吊下部15に紐を通して首から下げたりすると、薬剤揮散装置の携帯が大変容易になる。また携帯性の面から、装置本体1の寸法は可能な限り小さくすることが好ましい。
また、薬剤揮散用カートリッジ2の交換の際にカバーを開閉するための開閉スイッチ63を設けることが好ましい。
外径62mm、内径44mm、高さ13mmの外寸を有する断面が矩形の環状の中空構造体を作製した。該中空構造体の中空部は外径60mm、内径42mm、高さ11mmであり、容積は約15.8cm3であった。該中空構造体の外周面に、幅約2mmのスリット状の開口部を等間隔で40個設け、また内周面に、幅約2mmのスリット状の開口部を等間隔で24個設けた。さらに薬剤揮散用カートリッジの内周面に長さ約5mmの翼部を24個、一定の角度で傾けて一体成形して薬剤揮散用カートリッジとした。その結果、中空構造体の内壁から翼部の先端までの距離は7mmとなった。また、薬剤揮散用カートリッジの中心に円柱状の軸心部を設け、該軸心部は中空構造体と3本のスポーク部で連結した。
こうして作製した薬剤揮散用カートリッジを単3乾電池2個(計3.0V)により駆動するモータに取付けて薬剤揮散装置とし、以下の殺虫試験を行った。
交流電源をDC4.5Vに変換したことによる直流電源または単3乾電池2個(計3.0V)の直流電源のいずれにも使用可能とし、該電源によりモータを駆動せしめる構成の薬剤揮散装置とした。他の構成は実施例1と同様に作製した薬剤揮散用カートリッジと同様である。
実施例1と同じ寸法、並びに開口部を有する環状の中空構造体を作製した。翼部については、該中空構造体の内径とほぼ等しい外径を有し、軸心部および3本のスポーク部を備えるシロッコファンを別個に作製した。該シロッコファンを環状の中空構造体に挿入して薬剤揮散用カートリッジとした。その結果、中空構造体の内
壁から翼部の先端までの距離は7mmで実施例1の薬剤揮散用カートリッジと同じであったが、翼部の長さは4.0mmとなり、実施例1の前記(3)による薬剤揮散用カートリッジの翼部に比して1.0mm短くなった。
こうして作製した薬剤揮散用カートリッジを単3乾電池2個(計3.0V)により駆動するモータに取付けて比較例1の薬剤揮散装置とし、以下の殺虫試験を行った。
殺虫薬剤を、様々な薬剤含浸体材料に含浸させて薬剤含浸体を得た。この薬剤含浸体を薬剤揮散用カートリッジに収納し、実施例1および比較例1の薬剤揮散装置にて、1日12時間使用する条件下で、1日目、15日目および30日目に、薬剤揮散量測定および殺虫効力試験を行った。
殺虫効力試験は以下の手順に従う連続通気法で行った。
・殺虫効力試験手順
1. 内径20cm、高さ43cmのプラスチック製円筒を2段に重ね、その上に16メッシュの金網で上下を仕切った内径および高さが共に20cmの円筒(供試蚊を入れる場所)を載せ、さらに内径20cm、高さ20cmの円筒を載せる。
2. この4段重ねの円筒を台に載せ、台の中央(最下段の円筒の中)に薬剤揮散装置を置いて薬剤含浸体中の薬剤を揮散させる。
3. その後、上から2段目の円筒に供試蚊約20匹を放ち、時間の経過に伴う供試蚊の仰転数を観察する。
なお、殺虫効力は、dl,d−シス,トランス−アレスリン(ピナミンフォルテ)を含有する蚊取マットを発熱体放熱板温度160℃の条件で蒸散させたときの初期仰転効果を1.00として相対有効比で示した。
試験の結果を表1および2に示す。
表中の「ビスコパール」とは、レンゴー株式会社製の粒状発泡セルロースビーズの商品名である。
また薬剤として使用した化合物A〜Lは以下のものを表す。
化合物A:2,3,5,6−テトラフルオロベンジル−クリサンテマート
化合物B:2,3,5,6−テトラフルオロベンジル−2,2−ジメチル−3−(1−プロペニル)シクロプロパンカルボキシレート
化合物C:4−メチル−2,3,5,6−テトラフルオロベンジル−クリサンテマート
化合物D:4−メチル−2,3,5,6−テトラフルオロベンジル−2,2−ジメチル−3−(2,2−ジクロロビニル)シクロプロパンカルボキシレート
化合物E:4−メチル−2,3,5,6−テトラフルオロベンジル−2,2−ジメチル−3−(2,2−ジフルオロビニル)シクロプロパンカルボキシレート
化合物F:4−メトキシメチル−2,3,5,6−テトラフルオロベンジル−クリサンテマート
化合物G:4−メトキシメチル−2,3,5,6−テトラフルオロベンジル−2,2−ジメチル−3−(1−プロペニル)シクロプロパンカルボキシレート
化合物H:2,3,4,5,6−ペンタフルオロベンジル−2,2−ジメチル−3−(2−クロロ−2−トリフルオロメチルビニル)シクロプロパンカルボキシレート
化合物I:4−プロパルギル−2,3,5,6−テトラフルオロベンジル−3−(1−プロペニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート
化合物J:4−メトキシメチル−2,3,5,6−テトラフルオロベンジル−2,2,3,3−テトラメチルシクロプロパンカルボキシレート
化合物K:4−プロパルギル−2,3,5,6−テトラフルオロベンジル−2,2,3,3−テトラメチルシクロプロパンカルボキシレート
これに対し、表2に表されるように、薬剤含浸体を収納する中空構造体と翼部とを別個に成形した比較例1の薬剤揮散装置では、実施例1の前記(3)による薬剤揮散装置と比
較して、揮散効率について明らかに劣っていた。
11 受け凹部
12 電源スイッチ
13 開口部
14 ホルダー
15 吊下部
16 モータ装着部
2 薬剤揮散用カートリッジ
21 中空構造体
22 外周面開口部
23 内周面開口部
24 回転支持軸
25 軸心部
26 翼部
27 スポーク部
28 本体部材
29 蓋部材
3 薬剤含浸体
4 モータ
5 電池
6 カバー
61 開口部
62 補強部
63 開閉スイッチ
Claims (12)
- 内周面および外周面にそれぞれ開口部が形成されている環状の中空構造体、及び該中空構造体の中心位置に、回転支持軸と連結するための軸心部を設け、
かつ該軸心部と該中空構造体との間に複数のスポーク部を架設し、
該中空構造体の内周面側に、該中空構造体の内周面から外周面への気流の通過を促進するための複数の翼部を突設したことに基づく薬剤揮散用カートリッジ。 - 前記中空構造体が、本体部材と、これと係合する蓋部材とからなることを特徴とする、請求項1記載の薬剤揮散用カートリッジ。
- 前記開口部が、平行に形成された多数の開口スリットからなることを特徴とする、請求項1記載の薬剤揮散用カートリッジ。
- 前記翼部が、弧状もしくは彎曲した形状であることを特徴とする、請求項1記載の薬剤揮散用カートリッジ。
- 中空構造体において、粒状の薬剤含浸体を収納したことを特徴とする請求項1記載の薬剤揮散用カートリッジ。
- 前記薬剤含浸体が、前記薬剤カートリッジ内に空隙率20〜70%で収納されていることを特徴とする、請求項5記載の薬剤揮散用カートリッジ。
- 前記薬剤含浸体が、2,3,5,6−テトラフルオロベンジル−クリサンテマート、2,3,5,6−テトラフルオロベンジル−2,2−ジメチル−3−(1−プロペニル)シクロプロパンカルボキシレート、4−メチル−2,3,5,6−テトラフルオロベンジル−クリサンテマート、4−メチル−2,3,5,6−テトラフルオロベンジル−2,2−ジメチル−3−(2,2−ジクロロビニル)シクロプロパンカルボキシレート、4−メチル−2,3,5,6−テトラフルオロベンジル−2,2−ジメチル−3−(2,2−ジフルオロビニル)シクロプロパンカルボキシレート、4−メトキシメチル−2,3,5,6
−テトラフルオロベンジル−クリサンテマート、4−メトキシメチル−2,3,5,6−テトラフルオロベンジル−2,2−ジメチル−3−(1−プロペニル)シクロプロパンカルボキシレート、2,3,4,5,6−ペンタフルオロベンジル−2,2−ジメチル−3−(2−クロロ−2−トリフルオロメチルビニル)シクロプロパンカルボキシレート、4−プロパルギル−2,3,5,6−テトラフルオロベンジル−3−(1−プロペニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート、4−メトキシメチル−2,3,5,6−テトラフルオロベンジル−2,2,3,3−テトラメチルシクロプロパンカルボキシレートおよび4−プロパルギル−2,3,5,6−テトラフルオロベンジル−2,2,3,3−テトラメチルシクロプロパンカルボキシレートから選択される薬剤、またはそれら
の混合物を含有することを特徴とする、請求項5記載の薬剤揮散用カートリッジ。 - 前記薬剤含浸体が、紙、パルプ、セルロース系担体もしくは合成樹脂担体、またはそれらの混合物を基材とすることを特徴とする、請求項5記載の薬剤揮散用カートリッジ。
- 請求項5記載の薬剤揮散用カートリッジを、回転支持軸を介してモータと接続したことによる薬剤揮散装置。
- モータの電源が電池であることを特徴とする、請求項10記載の薬剤揮散装置。
- 前記電源が、交流電源を変換したことによる3.0〜6.0Vの直流電源であることを特徴とする、請求項10記載の薬剤揮散装置。
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