JP5247997B2 - メタクリロキシ基またはアクリロキシ基含有有機ケイ素化合物の製造方法 - Google Patents

メタクリロキシ基またはアクリロキシ基含有有機ケイ素化合物の製造方法 Download PDF

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本発明は、シランカップリング剤や重合性モノマーとして広く用いられているメタクリロキシ基またはアクリロキシ基を有する有機ケイ素化合物の新規な製造方法に関する。
メタクリロキシ基またはアクリロキシ基を有する有機ケイ素化合物は、工業的規模で合成したり蒸留操作で精製したりする際の熱により、自発的に容易に重合するため、その製造方法において、この望ましくない自発的重合を防止するための重合禁止剤の選択が非常に重要である。
特開昭62−283983号公報には、芳香族硫黄化合物としてフェノチアジンをメタクリルオキシおよびアクリルオキシ含有有機シランの蒸留精製時の抑制剤として使用する製造方法が開示されている。しかし、フェノチアジンは蒸留精製時に留分に混入しやすく、フェノチアジンの混入に起因して最終生成物が激しく着色するという問題があった。
特開平5-186478号公報には、N,N−ジアルキルアミノメチレンフェノールを配合することによって重合が抑制されたアクリルオキシシランおよびメタクリルオキシシランが開示されている。特開平5−230143号公報には、イソシアヌル酸−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)などのイソシアヌル酸−ヒドロキシベンジル誘導体を有効成分とする重合禁止剤が開示されている。特開平7−25907号公報には、2,6−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシメチルフェノールを有効成分とする重合禁止剤が開示されている。しかしながら、これらの重合禁止剤は最終製品に混入した場合の耐着色性という点では比較的満足できるものの、工場規模での製造や強酸性といった過酷な条件下での性能は十分ではなかった。
特開昭62−283983号公報 特開平5-186478号公報 特開平5−230143号公報 特開平7−25907号公報
本発明は、工業的スケールにおける高温や強酸性といった過酷な条件下においても望ましくない自発的重合を防止し、着色のない高品質のメタクリロキシ基またはアクリロキシ基含有有機ケイ素化合物を効率よく製造する方法を提供することを目的とする。
本発明者は、分子量240以上のフェノチアジン誘導体を使用することで、過酷な製造条件下においても望ましくない自発的重合が効果的に抑制され、蒸留操作によりその製品への混入が完全に防止されることから、着色のない高品質のメタクリロキシ基またはアクリロキシ基含有有機ケイ素化合物を得ることができることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明の態様の一つは、分子量240以上のフェノチアジン誘導体の存在下に製造、または蒸留精製することを特徴とする、メタクリロキシ基またはアクリロキシ基含有有機ケイ素化合物の製造方法である。
上記フェノチアジン誘導体は炭素原子数2〜18のアシル基置換フェノチアジン、N,N’-フェノチアジン二量体、下記式(1)
Figure 0005247997
(式中Rは炭素原子数7〜18のアラルキル基、Rは水素原子もしくは炭素原子数1〜18のアルキル基、炭素原子数7〜18のアラルキル基および炭素原子数2〜18のアシル基からなる群から選択される基、m、nは0から2の整数であり、m+n≧1を満足するように選ばれる。)で表される化合物および下記式(2)
Figure 0005247997
(式中Rは上記と同様であり、Rは水素原子もしくは炭素原子数1〜18のアルキル基、炭素原子数7〜18のアラルキル基および炭素原子数2〜18のアシル基からなる群から選択される基を表し、Rは水素原子もしくは炭素原子数1〜18のアルキル基および炭素原子数2〜18のアシル基からなる群から選択される基を表し、Xはメチレン基、αメチルメチレン基およびαフェニルメチレン基からなる群から選ばれる基、rは1〜5の平均値を表す数である。)で表される化合物からなる群から選択される化合物である。中でも、フェノチアジン誘導体が、3-(α−メチルベンジル)フェノチアジン、1-(α−メチルベンジル)フェノチアジン、3,7-ビス(α−メチルベンジル)フェノチアジン、3-(α,α−ジメチルベンジル)フェノチアジン、3,7-ビス(α,α−ジメチルベンジル)フェノチアジン、10-アセチルフェノチアジンおよび3,3’−メチレンビス(フェノチアジン)からなる群から選択される化合物であることが好ましい。
上記メタクリロキシ基またはアクリロキシ基含有有機ケイ素化合物は、下記式(3)
CH =C(R )COO−R −Si(R (3)
(式中R は水素原子またはメチル基であり、R は二価の有機基であり、R はハロゲン原子またはアルコキシ基から選ばれる基である。)で表される化合物である。中でも、メタクリロキシ基またはアクリロキシ基含有有機ケイ素化合物が、上記式(3)中Rが臭素原子または塩素原子である上記式(3)で表される化合物であることが好ましい。
また、本発明は、メタクリロキシ基またはアクリロキシ基を有する有機ケイ素化合物および該有機ケイ素化合物を安定化するのに十分な量の分子量240以上のフェノチアジン誘導体を含むことを特徴とする安定な組成物に関連する
また、本発明のさらに別の態様は、上記組成物を蒸留精製することでフェノチアジン誘導体を除去することを特徴とする、メタクリロキシ基またはアクリロキシ基を有する有機ケイ素化合物の製造方法である。
本発明の製造方法によれば、工業的スケールにおける高温や強酸性といった過酷な条件下においても望ましくない自発的重合を防止でき、蒸留精製により着色源となる重合禁止剤を完全に除去できるので、着色のない高品質のメタクリロキシ基またはアクリロキシ基を有する有機ケイ素化合物を効率よく製造することができる。また、本発明の組成物は、過酷な条件下においても望ましくない自発的重合を起こすことがなく、安定性が著しく向上している。また、本発明の組成物を、蒸留精製すると着色源となる重合禁止剤を完全に除去できるので、着色のない高品質のメタクリロキシ基またはアクリロキシ基を有する有機ケイ素化合物を得ることができる。
これを説明すると、フェノチアジン誘導体は分子量240以上の公知のものが使用可能である。フェノチアジン誘導体の分子量は、300以上であることが好ましく、400以上であることがさらに好ましい。
フェノチアジン誘導体としては1−アセチルフェノチアジン、10−アセチルフェノチアジンなどの炭素原子数2〜18のアシル基置換フェノチアジン;10,10’−ジフェノチアジン、1,1’−ジメチル−10,10’−ジフェノチアジン、2,2’,6,6’−テトラメチル−10,10’−ジフェノチアジンなどのN,N’−フェノチアジン二量体;下記式(1)
Figure 0005247997
で表される化合物;下記式(2)
Figure 0005247997
で表される化合物が例示される。中でも、入手が容易であることから、上記式(1)で表される化合物であることが好ましい。
上記式中、Rはベンジル基、αメチルベンジル基、α,αジメチルベンジル基などの炭素原子数7〜18好ましくは炭素原子数7〜12のアラルキル基であり、好ましくは、ベンジル基、αメチルベンジル基、α,αジメチルベンジル基である。Rは互いに同じでも異なっていてもよい。
は水素原子もしくは炭素原子数1〜18、好ましくは炭素原子数1〜5の直鎖状または分岐構造を有するアルキル基;炭素原子数7〜18好ましくは炭素原子数7〜12のアラルキル基およびアセチル基、ベンゾイル基などの炭素原子数2〜18好ましくは炭素原子数2〜7のアシル基からなる群から選択される基である。好ましくは水素原子または炭素原子数2〜7のアシル基であり、より好ましくは水素原子またはアセチル基であり、特に好ましくは水素原子である。
は水素原子もしくは炭素原子数1〜18、好ましくは炭素原子数1〜5の直鎖状または分岐構造を有するアルキル基;炭素原子数7〜18好ましくは炭素原子数7〜12のアラルキル基およびアセチル基、ベンゾイル基などの炭素原子数2〜18好ましくは炭素原子数2〜7のアシル基からなる群から選択される基である。好ましくは水素原子または炭素原子数7〜12のアラルキル基であり、より好ましくは水素原子、ベンジル基、αメチルベンジル基またはα,αジメチルベンジル基であり、特に好ましくは水素原子である。
は水素原子もしくは炭素原子数1〜18、好ましくは炭素原子数1〜5の直鎖状または分岐構造を有するアルキル基およびアセチル基、ベンゾイル基などの炭素原子数2〜18、好ましくは炭素原子数2〜7のアシル基からなる群から選択される基である。好ましくは水素原子またはアセチル基である。
Xはメチレン基、αメチルメチレン基およびαフェニルメチレン基からなる群から選ばれる基を表す。m、nは0から2の整数であり、m+n≧1を満足するように選ばれる。rは1〜5の平均値を表す数であり、好ましくは1〜2であり、最も好ましくは1〜1.5である。
式(1)で表される好適な化合物としては、具体的には、3-(α−メチルベンジル)フェノチアジン、1-(α−メチルベンジル)フェノチアジン、3,7-ビス(α−メチルベンジル)フェノチアジン、3-(α,α−ジメチルベンジル)フェノチアジン、3,7-ビス(α,α−ジメチルベンジル)フェノチアジンが例示される。
式(2)で表される好適な化合物としては、具体的には、下式で表される化合物が例示される。式中rは上記の通りである。
Figure 0005247997

Figure 0005247997

Figure 0005247997

Figure 0005247997
上記フェノチアジン誘導体は、メタクリロキシ基またはアクリロキシ基含有有機ケイ素化合物に対して少量で十分な効果を発揮するが、メタクリロキシ基またはアクリロキシ基を有する有機ケイ素化合物に対して重量比で10〜5000ppmの範囲となるように混合することが好ましく、100〜2000ppmの範囲とすることがより好ましい。
上記フェノチアジン誘導体は、下記式(3)で表されるメタクリロキシ基またはアクリロキシ基を有する有機ケイ素化合物の製造に好適に用いることができる。
CH =C(R )COO−R −Si(R (3)
式中、Rは水素原子またはメチル基である。Rは二価の有機基であるが、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、イソブチレン基などのアルキレン基が好ましい。R は塩素原子、臭素原子などのハロゲン原子もしくは、メトキシ基、エトキシ基などのアルコキシ基からなる群から選択される基であり、メトキシ基、エトキシ基、塩素原子、または臭素原子であることが好ましく、特に塩素原子、または臭素原子であることが好ましい。具体的には、メタクリロキシメチルトリメトキシシラン、メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、アクリロキシプロピルトリメトキシシランメタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、メタクリロキシプロピルトリクロロシランメタクリロキシイソブチルトリメトキシシラン、メタクリロキシイソブチルトリクロロシランが例示される。
上記フェノチアジン誘導体は、上記式(3)で表され、式中Rがハロゲン原子であるメタクリロキシ基またはアクリロキシ基を有する有機ケイ素化合物に対しても、効果的にその自発的重合を防止することができる。このような、ケイ素原子結合ハロゲン原子を有するメタクリロキシ基またはアクリロキシ基を有する有機ケイ素化合物は、強酸性のため、望ましくない自発的重合を容易に起こすので、一般的には慎重な取り扱いを要する。
上記フェノチアジン誘導体は、蒸留操作によりメタクリロキシ基またはアクリロキシ基含有有機ケイ素化合物の粗生成物から容易に、また、完全に除去することができる。蒸留操作には、一般的な単蒸留、蒸留塔を使用した蒸留、減圧蒸留、または薄膜蒸留等、公知の蒸留操作を使用することができる。いずれの蒸留操作を用いた場合でも、蒸留後のメタクリロキシ基またはアクリロキシ基含有有機ケイ素化合物中にフェノチアジン誘導体が混入しないので、着色問題を生じることがない。また上記フェノチアジン誘導体はすべて釜内に残留するため、蒸留時に問題となる釜内の重合も効果的に防止できる。
上記フェノチアジン誘導体は、それだけで十分な重合禁止能力を発揮するが、必要に応じてヒンダードフェノール系、アミン系など公知の重合禁止剤を併用することもできる。特に蒸留操作の際に、気相部の重合を防止するため、p−メトキシフェノール、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノールなどの常圧での沸点が300℃以下の重合禁止剤を併用することが望ましい。
以下に実施例を示して本発明を具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に制限されるものではない。
[実施例1]
メタクリル酸アリルとトリクロロシランを原料に用いて、メタクリロキシプロピルトリクロロシランを既知の方法により合成した。得られた生成物20gと、下記式(4)で表されるスチレン化フェノチアジン(川口化学工業株式会社製アンテージSTDP−N、分子量407.3) 5mgを50mLのねじ口瓶に封入し、150℃の油浴中で加熱したところ、20時間後もまったくゲル化せず流動性が保たれていた。
式(4):
Figure 0005247997
[実施例2]
実施例1において、式(4)で表されるスチレン化フェノチアジンに替えて5mgの下記式(5)で表される10−アセチルフェノチアジンを使用した以外は同様の操作を行った。その結果、20時間後もまったくゲル化せず流動性が保たれていた。
式(5):
Figure 0005247997
上記式(5)で表される10−アセチルフェノチアジンは、下記方法により合成した。
200mL四つ口フラスコにフェノチアジン19.93g(0.1モル)、無水酢酸15.31g(0.15モル)およびキシレン40gを仕込み、6時間加熱還流した。反応液を冷却後沈殿物をろ別し、メタノールで洗浄することにより、分子量241.3の10−アセチルフェノチアジン 22.6gを得た。
[実施例3]
実施例1において、式(4)で表されるスチレン化フェノチアジンに替えて2.5mgの下記式(6)で表されるフェノチアジン誘導体を使用した以外は同様の操作を行った。その結果、20時間後もまったくゲル化せず流動性が保たれていた。
式(6):
Figure 0005247997
上記式(6)で表されるフェノチアジン誘導体は、下記方法により合成した。
200mL四つ口フラスコにフェノチアジン4.98g(0.025モル)とテトラヒドロフラン18gを仕込み、室温で濃塩酸6.0g、ホルマリン4.36g、メタノール24gの混合物を滴下した。沈殿物をろ別し、メタノールで洗浄することで、3.11gのフェノチアジンオリゴマーを得た。
NMR及びゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)により、生成物が上記式(6)の構造を有し、平均分子量がおよそ453であり、式中rが、平均でおよそ1.2であることを確認した。
[比較例1〜10]
実施例1において、スチレン化フェノチアジンに代えて表1に示す公知の重合禁止剤を用いて同様の試験を行ったところ、表1に示すようにいずれも10時間以内にゲル化し、
流動性を失った。
[実施例4]
攪拌装置つき四つ口フラスコにメタクリル酸アリル867g(6.87モル)、白金−ジビニルテトラメチルシロキサン錯体溶液0.2g(白金含有量0.4ミリモル)、および式(3)で表されるスチレン化フェノチアジン(川口化学工業株式会社製アンテージSTDP−N、分子量407.3)2.7gを仕込み、80℃に加熱して912g(6.73モル)のトリクロロシランを滴下した。メタノール647g(20.2モル)を滴下した後、アンモニアを吹き込んで中和した。沈殿をろ別し、7mmHgの減圧下で蒸留し、115〜122℃の留分をとった。得られた留分はメタクリロキシプロピルトリメトキシシランであり、その量は1229グラム(収率74%)であった。得られた生成物を直射日光に二日間さらしたが、色の変化はまったく確認されなかった。
[実施例5]
実施例4において、式(4)で表されるスチレン化フェノチアジンに代えて1.6g(6.6ミリモル)の式(5)で表される10−アセチルフェノチアジン(分子量241.3)を用いた以外は同様の操作を行った。得られた留分はメタクリロキシプロピルトリメトキシシランであり、その量は1203グラム(収率72%)であった。得られた生成物を直射日光に二日間さらしたが、色の変化はまったく確認されなかった。
[実施例6]
実施例4において、式(4)で表されるスチレン化フェノチアジンに代えて1.4gの式(6)で表されるフェノチアジン誘導体(平均分子量およそ453、式中rは平均でおよそ1.2)を用いた以外は同様の操作を行った。得られた留分はメタクリロキシプロピルトリメトキシシランであり、その量は1171グラム(収率70%)であった。得られた生成物を直射日光に二日間さらしたが、色の変化はまったく確認されなかった。
[比較例11]
実施例4において、式(4)で表されるスチレン化フェノチアジンに代えてフェノチアジンを用いた以外は同様の操作を行った。得られた生成物を直射日光に二日間さらしたところ、褐色に着色した。
[比較例12]
実施例4において、式(4)で表されるスチレン化フェノチアジンに代えて2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノールを用いた以外は同様の実験を行った。最終工程の蒸留生成中に反応釜内に重合物が生成し、蒸留が続行できなかった。







Figure 0005247997



Claims (5)

  1. 分子量240以上であり、炭素原子数2〜18のアシル基置換フェノチアジン、下記式(1)
    Figure 0005247997
    (式中R は炭素原子数7〜18のアラルキル基、R は水素原子もしくは炭素原子数1〜18のアルキル基、炭素原子数7〜18のアラルキル基および炭素原子数2〜18のアシル基からなる群から選択される基、m、nは0から2の整数であり、m+n≧1を満足するように選ばれる。)で表される化合物および下記式(2)
    Figure 0005247997
    (式中R は上記と同様であり、R は水素原子もしくは炭素原子数1〜18のアルキル基、炭素原子数7〜18のアラルキル基および炭素原子数2〜18のアシル基からなる群から選択される基を表し、R は水素原子もしくは炭素原子数1〜18のアルキル基および炭素原子数2〜18のアシル基からなる群から選択される基を表し、Xはメチレン基、αメチルメチレン基およびαフェニルメチレン基からなる群から選ばれる基、rは1〜5の平均値を表す数である。)で表される化合物からなる群から選択される化合物であるフェノチアジン誘導体の存在下に製造、または蒸留精製することを特徴とする、
    下記式(3)
    CH =C(R )COO−R −Si(R (3)
    (式中R は水素原子またはメチル基であり、R は二価の有機基であり、R はハロゲン原子またはアルコキシ基から選ばれる基である。)で表されるメタクリロキシ基またはアクリロキシ基を有する有機ケイ素化合物の製造方法。
  2. フェノチアジン誘導体が、3-(α−メチルベンジル)フェノチアジン、1-(α−メチルベンジル)フェノチアジン、3,7-ビス(α−メチルベンジル)フェノチアジン、3-(α,α−ジメチルベンジル)フェノチアジン、3,7-ビス(α,α−ジメチルベンジル)フェノチアジン、10-アセチルフェノチアジンおよび3,3’−メチレンビス(フェノチアジン)からなる群から選択される化合物である請求項記載のメタクリロキシ基またはアクリロキシ基を有する有機ケイ素化合物の製造方法。
  3. 式(3)中、Rが臭素原子または塩素原子であることを特徴とする請求項1記載のメタクリロキシ基またはアクリロキシ基を有する有機ケイ素化合物の製造方法。
  4. メタクリロキシ基またはアクリロキシ基を有する有機ケイ素化合物が、メタクリロキシプロピルトリクロロシランまたはメタクリロキシプロピルトリアルコキシシランである、請求項1記載のメタクリロキシ基またはアクリロキシ基を有する有機ケイ素化合物の製造方法。
  5. さらに、蒸留操作によりメタクリロキシ基またはアクリロキシ基含有有機ケイ素化合物の粗生成物からフェノチアジン誘導体を除去することを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載のメタクリロキシ基またはアクリロキシ基を有する有機ケイ素化合物の製造方法。
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