JP5247734B2 - 排熱回生システム - Google Patents

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Description

この発明は、内燃機関(例えば自動車のエンジン等)からの排熱を動力として回生する排熱回生システムに関するものである。
従来、例えば自動車等の機器の運転効率の向上のために、エンジン等からの排熱をランキンサイクルの利用により動力として回生する排熱回生システムが知られている。
従来の排熱回生システムは、内燃機関の排熱で冷媒を加熱して蒸発させる蒸発器と、蒸発された冷媒を膨張させて駆動力を発生させる膨張機と、膨張後の冷媒を凝縮させて液化する凝縮器と、液化された冷媒を蒸発器へ圧送して循環させるポンプとを有している。膨張機で発生した駆動力は、ベルト式無段変速機及び遊星歯車機構を含む動力伝達装置を介して、例えば内燃機関の駆動等に利用される(例えば特許文献1参照)。
特開2001−227616号公報
しかし、従来の排熱回生システムでは、ベルト式無段変速機及び遊星歯車機構を含む動力伝達装置が膨張機と内燃機関等との間に介在しているので、動力伝達装置を設置するためのスペースが必要になる。これにより、排熱回生システム全体が大形化してしまう。また、動力伝達装置内で駆動力を伝達するときに損失が発生するので、膨張機からの駆動力の内燃機関等への伝達効率も低下してしまう。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、小形化を図ることができるとともに、内燃機関への出力の伝達効率の向上を図ることができる排熱回生システムを得ることを目的とする。
この発明に係る排熱回生システムは、内燃機関の排熱によって作動流体を蒸発させる熱交換装置、内燃機関の出力軸と一体に回転される主軸を有し、熱交換装置からの作動流体を膨張させることにより主軸に回転力を与える膨張機、膨張機で膨張された作動流体を凝縮させる凝縮器、及び凝縮器で凝縮された作動流体を熱交換装置へ送るポンプを備えている。
この発明に係る排熱回生システムでは、膨張機の主軸が内燃機関の出力軸と一体に回転されるので、膨張機と内燃機関との間に動力伝達装置を設置する必要がなくなり、動力伝達装置を設置するスペースをなくすことができる。これにより、排熱回生システムの小形化を図ることができる。また、動力伝達装置をなくすことができるので、動力伝達装置内を伝達されるときの駆動力の損失をなくすことができ、排熱回生システムからの出力の内燃機関への伝達効率の向上も図ることができる。
この発明の実施の形態1による排熱回生システムを示す構成図である。 図1の膨張機及びポンプを示す縦断面図である。 図2のIII-III線に沿った断面図である。 この発明の実施の形態2による排熱回生システムを示す構成図である。 第1の切替弁を示す構成図である。 第2の切替弁を示す構成図である。 排ガス用切替弁を示す構成図である。 この発明の実施の形態3による排熱回生システムを示す構成図である。 この発明の実施の形態4による排熱回生システムを示す構成図である。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1による排熱回生システムを示す構成図である。図において、排熱回生システム1は、熱交換装置2、膨張機3、凝縮器4及びポンプ(冷媒ポンプ)5を有している。熱交換装置2、膨張機3、凝縮器4及びポンプ5間には、排熱回生システム1の作動流体である冷媒を導く循環流路6が接続されている。冷媒は、熱交換装置2、膨張機3、凝縮器4及びポンプ5の順に循環流路6を流れ、熱交換装置2に戻る。即ち、冷媒は、循環流路6を通って熱交換装置2、膨張機3、凝縮器4及びポンプ5間を循環される。排熱回生システム1の熱力学サイクルは、ランキンサイクルとされている。冷媒としては、例えば冷媒R134a等が用いられる。
内燃機関であるエンジン7は、駆動力を発生するエンジン本体8と、エンジン本体8に設けられ、エンジン本体8により回転される出力軸9とを有している。出力軸9は、図示しない被駆動部(この例では、自動車の変速機)に連結されている。エンジン7による駆動力は、出力軸9の回転により被駆動部へ出力される。
エンジン7には、エンジン7を冷却する冷却水が流れる冷却水流路10と、エンジン7からの排ガスが流れる排ガス流路11とが接続されている。冷却水流路10には、冷却水ポンプ12が設けられている。
冷却水は、冷却水ポンプ12の動力により、冷却水流路10を通ってエンジン7及び熱交換装置2間を循環される。冷却水は、エンジン7で発生した排熱により加熱され、熱交換装置2へ送られる。熱交換装置2に達した冷却水は、熱交換装置2内を通ってエンジン7に戻される。冷却水の温度は、エンジン7での加熱により約90〜100℃となる。
エンジン7からの排ガスは、排ガス流路11を通って熱交換装置2へ送られる。熱交換装置2に達した排ガスは、熱交換装置2内を通って外部に放出される。排ガスの温度は、エンジン7の排熱で排ガスが加熱されることにより約300〜400℃となる。
熱交換装置2は、エンジン7からの冷却水とポンプ5からの冷媒との間で熱交換を行う第1の熱交換器13と、第1の熱交換器13からの冷媒とエンジン7からの排ガスとの間で熱交換を行う第2の熱交換器14とを有している。
第1の熱交換器13には、ポンプ5からの冷媒が流入する入口(冷媒入口)13aと、第1の熱交換器13内の冷媒が流出する出口(冷媒出口)13bと、冷却水が流入する冷却水入口13cと、冷却水が流出する冷却水出口13dとが設けられている。第1の熱交換器13では、冷却水と冷媒との間で熱交換が行われることにより、冷却水が冷却され、冷媒が加熱される。即ち、冷媒には、エンジン7からの排熱が冷却水を介して与えられる。これにより、冷媒は、温度が約90℃の高圧蒸気となる。第1の熱交換器13で高圧蒸気となった冷媒は、第1の熱交換器13の出口13bから循環流路6を通って第2の熱交換器14へ送られる。第1の熱交換器13で冷却された冷却水は、第1の熱交換器13の冷却水出口13dから冷却水流路10を通ってエンジン7へ送られる。
第2の熱交換器14には、第1の熱交換器13からの冷媒が流入する入口(冷媒入口)14aと、第2の熱交換器14内の冷媒が流出する出口(冷媒出口)14bと、エンジン7からの排ガスが流入する排ガス入口14cと、排ガスが流出する排ガス出口14dとが設けられている。第2の熱交換器14では、排ガスと冷媒との間で熱交換が行われることにより、排ガスが冷却され、冷媒が加熱される。即ち、冷媒には、エンジン7からの排熱が排ガスを介して与えられる。これにより、冷媒は、温度が約120〜130℃の過熱蒸気となる。第2の熱交換器14で過熱蒸気となった冷媒は、第2の熱交換器14の出口14bから循環流路6を通って膨張機3へ送られる。第2の熱交換器14で冷却された排ガスは、第2の熱交換器14の排ガス出口14dから排ガス流路11を通って外部へ放出される。
即ち、熱交換装置2は、エンジン7の排熱により冷媒を蒸発させて過熱蒸気とする。
膨張機3は、第2の熱交換器14からの冷媒(即ち、過熱蒸気となった冷媒)を膨張させる膨張機本体15と、膨張機本体15に回転可能に設けられ、ポンプ5を貫通する主軸16とを有している。膨張機3及びポンプ5は、一体となっている。
主軸16は、エンジン7の出力軸9と連結されている。これにより、主軸16は、出力軸9と一体に回転される。また、主軸16には、膨張機本体15での冷媒の膨張により回転力が与えられる。膨張機3は、主軸16に回転力が与えられることにより、エンジン7の出力軸9の回転を助ける動力(回生力)を発生する。
冷媒は、膨張機3で膨張されることにより、温度が約70℃の蒸気となる。膨張機3で膨張された冷媒は、循環流路6を通って凝縮器4へ送られる。
凝縮器4は、膨張機3で膨張された冷媒を冷却することにより冷媒の状態を液体状態とする(即ち、冷媒を液化する)。この例では、凝縮器4の冷却方式が空冷方式とされている。従って、冷媒は、凝縮器4を通ることにより外気へ放熱しながら凝縮される。冷媒の温度は、冷媒が凝縮器4で凝縮されることにより約30℃となる。凝縮器4には、膨張機3からの冷媒が流入する入口(冷媒入口)4aと、凝縮器4内の冷媒が流出する出口(冷媒出口)4bとが設けられている。凝縮器4で液化された冷媒は、凝縮器4の出口4bから循環流路6を通ってポンプ5へ送られる。
ポンプ5は、膨張機3の主軸16が回転されることにより、液体状態の冷媒を圧送する。即ち、膨張機3の主軸16の回転力が、冷媒を圧送するポンプ5の動力となる。冷媒は、循環流路6を通って第1の熱交換器13へ送られる。熱交換装置2、膨張機3、凝縮器4及びポンプ5間の冷媒の循環は、ポンプ5の動力により行われる。
図2は、図1の膨張機3及びポンプ5を示す縦断面図である。また、図3は、図2のIII-III線に沿った断面図である。図において、膨張機3及びポンプ5は、共通の密閉容器17に設けられることにより一体化されている。密閉容器17には、互いに分離された膨張機室18及びポンプ室19と、ポンプ室19に低圧路22を介して連通された低圧室20と、ポンプ室19に高圧路23(図3)を介して連通された高圧室21とが設けられている。
また、密閉容器17には、熱交換装置2からの冷媒を膨張機3へ流入させる膨張機3の入口(冷媒入口)3aと、膨張機3内の冷媒を凝縮器4へ流出させる膨張機3の出口(冷媒出口)3bと、凝縮器4からの冷媒をポンプ5へ流入させるポンプ5の入口(冷媒入口)5aと、ポンプ5内の冷媒を熱交換装置2へ流出させるポンプ5の出口(冷媒出口)5bとが設けられている。膨張機3の入口3aは膨張室30に連通し、出口3bは膨張機室18に連通している。ポンプ5の入口5aは低圧室20に連通し、ポンプ5の出口5bは高圧室21に連通している。
主軸16は、膨張機室18内からポンプ室19を通って密閉容器17外へ突出している。出力軸9には、主軸16の突出端部が連結されている。また、主軸16は、膨張機室18内に設けられた軸受24を介して密閉容器17に回転自在に支持されている。
主軸16は、ポンプ室19を通された中心軸部25と、中心軸部25の軸線に対して偏芯し、膨張機室18内に配置された偏芯軸部26とを有している。主軸16は、中心軸部25の軸線を中心に回転される。従って、主軸16の回転時には、偏芯軸部26は中心軸部25の軸線を中心とする所定の円軌道上を移動される。
膨張機本体15は、膨張機室18内に配置されている。また、膨張機本体15は、膨張機室18内に固定された固定スクロール27と、偏芯軸部26に軸受29を介して回転自在に設けられ、固定スクロール27に噛み合う旋回スクロール28とを有している。固定スクロール27と旋回スクロール28との間には、固定スクロール27及び旋回スクロール28が噛み合うことにより形成された膨張室30が設けられている。
固定スクロール27には、入口3aからの冷媒を膨張室30へ導く吸入路34が設けられている。旋回スクロール28は、主軸16の回転により中心軸部25の軸線を中心とする所定の円軌道上を移動される(即ち、旋回移動される)。膨張室30の容積は、旋回スクロール28の旋回移動により変化する。
入口3aからの冷媒は、旋回スクロール28の旋回移動により吸引されながら吸入路34を通って膨張室30に導かれ、膨張室30内で膨張された後、膨張機室18内に排出される。膨張機室18内に排出された冷媒は、出口3bから循環流路6へ流出される。即ち、膨張機3は、スクロール型膨張機とされている。
ポンプ5は、互いに噛み合った状態でポンプ室19内に設けられた第1ギヤ31及び第2ギヤ32を有している。第1ギヤ31は、中心軸部25に固定されている。第1ギヤ31は、中心軸部25の軸線を中心として主軸16と一体に回転される。第2ギヤ32は、第1ギヤ31の回転に伴って回転される。
ポンプ5の入口5aから低圧室20に送られた冷媒は、第1ギヤ31及び第2ギヤ32の回転により、低圧路22を通って高圧路23へ圧送される。高圧路23に送られた冷媒は、高圧室21に送られた後、出口5bから循環流路6へ流出される。即ち、ポンプ5は、ギヤ式ポンプとされている。なお、密閉容器17と中心軸部25との間には、冷媒の漏れを防止するためのシール33が設けられている。
次に、動作について説明する。エンジン7の駆動力により出力軸9が回転されると、主軸16が出力軸9と同期して回転される。これにより、第1ギヤ31及び第2ギヤ32が回転され、液体状態の冷媒がポンプ5から第1の熱交換器13へ圧送される。
一方、エンジン7を冷却する冷却水は、冷却水ポンプ12の駆動力により、エンジン7及び第1の熱交換器13間を循環される。また、エンジン7からの排ガスは、排ガス流路11を通って第2の熱交換器14へ送られる。
第1の熱交換器13では、ポンプ5から圧送された液体状態の冷媒と、エンジン7により加熱された冷却水との間で熱交換が行われる。これにより、冷媒は高圧蒸気となる。この後、冷媒は、第2の熱交換器14へ送られる。第2の熱交換器14では、高圧蒸気となった冷媒と、エンジン7で加熱された排ガスとの間で熱交換が行われる。これにより、冷媒は過熱蒸気となる。
この後、第2の熱交換器14で過熱蒸気となった冷媒は、膨張機3へ送られる。膨張機3では、冷媒が膨張されることにより主軸16に回転力が与えられる。主軸16に与えられた回転力は、出力軸9に伝達されることによりエンジン7の駆動を補助する。冷媒は、膨張機3で膨張されることにより低圧蒸気となる。
膨張機3で低圧蒸気となった冷媒は、凝縮器4へ送られる。凝縮器4では、冷媒が外気により冷却される。これにより、冷媒は、凝縮されて液体状態となった後、ポンプ5へ送られる。このようにして、冷媒は、ポンプ5、第1の熱交換器13、第2の熱交換器14、膨張機3及び凝縮器4の順に状態を変えながら循環を繰り返す。
このような排熱回生システム1では、膨張機3の主軸16がエンジン7の出力軸9と一体に回転されるので、膨張機3とエンジン7との間に動力伝達装置を設置する必要がなくなり、動力伝達装置を設置するスペースをなくすことができる。これにより、排熱回生システム1の小形化を図ることができる。また、動力伝達装置をなくすことができるので、動力伝達装置内を伝達されるときの駆動力の損失をなくすことができ、排熱回生システム1からの出力のエンジン7への伝達効率の向上も図ることができる。
また、膨張機3及びポンプ5が一体とされ、ポンプ5は、膨張機3の主軸16が回転されることにより冷媒を熱交換装置2へ送るようになっているので、ポンプ5の動力を発生するモータ等を別個に設ける必要がなくなる。従って、排熱回生システム1全体の小形化をさらに図ることができる。
実施の形態2.
図4は、この発明の実施の形態2による排熱回生システムを示す構成図である。図において、循環流路6には、ポンプ5の出口5bからの冷媒をポンプ5の入口5aへ直接導くための第1のバイパス流路41と、第1の熱交換器13の出口13bからの冷媒を凝縮器4の入口4aへ直接導くための第2のバイパス流路42とが接続されている。排ガス流路11には、第2の熱交換器14を避けてエンジン7からの排ガスを導く排ガス用バイパス流路43が接続されている。
ポンプ5及び第1の熱交換器13間を結ぶ循環流路6の部分と第1のバイパス流路41との境界部分には、第1の切替弁(第1の切替装置)44が設けられている。第1の切替弁44は、ポンプ5の出口5bからの冷媒を第1のバイパス流路41に流すバイパス状態と、ポンプ5の出口5bからの冷媒が第1のバイパス流路41を流れることを阻止する循環状態との間で切り替え可能になっている。
第1の熱交換器13及び第2の熱交換器14間を結ぶ循環流路6の部分と第2のバイパス流路42との境界部分には、第2の切替弁(第2の切替装置)45が設けられている。第2の切替弁45は、第1の熱交換器13の出口13bからの冷媒を第2のバイパス流路42に流すバイパス状態と、第1の熱交換器13の出口13bからの冷媒が第2のバイパス流路42を流れることを阻止する循環状態との間で切り替え可能になっている。
排ガス流路11と排ガス用バイパス流路43との境界部分には、排ガス用切替弁(排ガス用切替装置)46が設けられている。排ガス用切替弁46は、エンジン7からの排ガスを排ガス用バイパス流路43に流すバイパス状態と、エンジン7からの排ガスを排ガス流路11に流す循環状態との間で切り替え可能になっている。
図5は第1の切替弁44を示す構成図であり、図5(a)は循環状態となっているときの第1の切替弁44を示す構成図、図5(b)はバイパス状態となっているときの第1の切替弁44を示す構成図である。第1の切替弁44は、収容部44aと、収容部44a内に収容され、分岐流路が形成された回転部44bとを有する三方弁とされている。第1の切替弁44は、回転部44bの回転により、冷媒が流れる流路を切り替える。
第1の切替弁44の状態が循環状態となっているときには、図5(a)に示すように、第1の切替弁44よりも上流及び下流のそれぞれに位置する循環流路6が回転部44bの分岐流路を通して連通され、第1のバイパス流路41と循環流路6との連通が阻止される。第1の切替弁44の状態がバイパス状態となっているときには、図5(b)に示すように、第1の切替弁44よりも上流に位置する循環流路6と第1のバイパス流路41とが回転部44bの分岐流路を通して連通され、第1の切替弁44よりも上流及び下流のそれぞれに位置する循環流路6間の連通が阻止される。
図6は第2の切替弁45を示す構成図であり、図6(a)は循環状態となっているときの第2の切替弁45を示す構成図、図6(b)はバイパス状態となっているときの第2の切替弁45を示す構成図である。第2の切替弁45の構成も第1の切替弁44の構成と同様とされている。即ち、第2の切替弁45は、収容部45aと、収容部45a内に収容され、分岐流路が形成された回転部45bとを有する三方弁とされている。第2の切替弁45は、回転部45bの回転により、冷媒が流れる流路を切り替える。
第2の切替弁45の状態が循環状態となっているときには、図6(a)に示すように、第2の切替弁45よりも上流及び下流のそれぞれに位置する循環流路6が回転部45bの分岐流路を通して連通され、第2のバイパス流路42と循環流路6との連通が阻止される。第2の切替弁45の状態がバイパス状態となっているときには、図6(b)に示すように、第2の切替弁45よりも上流に位置する循環流路6と第2のバイパス流路42とが回転部45bの分岐流路を通して連通され、第2の切替弁45よりも上流及び下流のそれぞれに位置する循環流路6間の連通が阻止される。
図7は排ガス用切替弁46を示す構成図であり、図7(a)は循環状態となっているときの排ガス用切替弁46を示す構成図、図7(b)はバイパス状態となっているときの排ガス用切替弁46を示す構成図である。排ガス用切替弁46は、収容部46aと、収容部46a内に収容された板状の弁体46bとを有するバタフライ弁とされている。排ガス用切替弁46は、弁体46bの回動により、冷媒が流れる流路を切り替える。
排ガス用切替弁46の状態が循環状態となっているときには、図7(a)に示すように、排ガス用切替弁46よりも上流及び下流のそれぞれに位置する排ガス流路11が収容部46a内を通して連通され、排ガス用バイパス流路43と排ガス流路11との連通が弁体46bにより阻止される。排ガス用切替弁46の状態がバイパス状態となっているときには、図7(b)に示すように、排ガス用切替弁46よりも上流に位置する排ガス流路11と排ガス用バイパス流路43とが収容部46a内を通して連通され、排ガス用切替弁46よりも上流及び下流のそれぞれに位置する循環流路6間の連通が阻止される。
冷却水流路10には、エンジン7から第1の熱交換器13へ送られる冷却水の温度を検出する図示しない水温センサ(冷却水温度検出器)が設けられている。第2の熱交換器14の出口14bには、第2の熱交換器14の温度を検出する図示しない熱交換装置温度センサ(第2の熱交換器温度検出器)が設けられている。
水温センサ及び熱交換装置温度センサのそれぞれからの情報は、排熱回生システム1の運転を制御する制御装置(図示せず)へ送られる。制御装置は、自動車の運転状態(即ち、被駆動部の運転状態)に応じて、エンジン7の出力が必要か否かを判断する。即ち、制御装置は、自動車の始動運転時、定速運転時及び加速運転時にエンジン7の出力が必要であると判断し、自動車の減速運転時(即ち、被駆動部の運転状態が所定の状態となっているとき)にエンジン7の出力が不要であると判断する。また、制御装置は、エンジン7の出力の要否の判断結果、水温センサ及び熱交換装置温度センサのそれぞれからの情報に基づいて、第1の切替弁44、第2の切替弁45及び排ガス用切替弁46のそれぞれの動作を制御する。他の構成は実施の形態1と同様である。
次に、自動車の始動運転時の動作について説明する。自動車の始動運転時には、第1の切替弁44の動作が冷却水の温度に基づいて制御装置により制御され、排ガス用切替弁46の動作が第2の熱交換器14の温度に基づいて制御装置により制御される。このとき、第2の切替弁45の状態は、循環状態及びバイパス状態のいずれの状態であってもよいが、この例では循環状態とされている。
自動車の始動運転時に冷却水の温度が所定の温度(例えば、90℃)よりも低いときには、第1の切替弁44の状態がバイパス状態とされる。これにより、ポンプ5の出口5bから送り出された冷媒は、第1のバイパス流路41を通ってポンプ5の入口5aに戻される。
ここで、エンジン本体8の駆動力により出力軸9が回転されると、主軸16が出力軸9と同期して回転され、冷媒がポンプ5の出口5bから送り出される。第1及び第2の熱交換器13,14のいずれの温度も低い状態では、ポンプ5からの冷媒が熱交換装置2へ送られても冷媒の温度が上昇しないため、膨張機3で動力を発生させることができない。また、ポンプ5からの冷媒を熱交換装置2、膨張機3及び凝縮器4の順に送ると、熱交換装置2、膨張機3及び凝縮器4において圧力損失が生じるため、エンジン7にも余分な負荷がかかってしまう。
これに対して、第1の切替弁44の状態がバイパス状態とされていると、ポンプ5の出口5bから送り出された冷媒が第1のバイパス流路41を通ってポンプ5の入口5aに戻されるので、冷媒の圧力損失の発生が抑制され、エンジン7に加わる余分な負荷が極めて小さくなる。従って、冷却水の温度が所定の温度よりも低いときには、第1の切替弁44の状態がバイパス状態とされる。
冷却水の温度が所定の温度に達すると、第1の切替弁44の状態がバイパス状態から循環状態に切り替えられ、ポンプ5からの冷媒が熱交換装置2へ送られる。このとき、第2の切替弁45の状態も循環状態とされる。これにより、熱交換装置2、膨張機3、凝縮器4及びポンプ5間で冷媒の循環が開始され、エンジン7の出力軸9の回転を助ける回生力が膨張機3で発生する。
一方、第2の熱交換器14の温度が所定の温度(例えば、120℃)よりも低いときには、排ガス用切替弁46の状態が循環状態とされる。これにより、エンジン7からの排ガスが第2の熱交換器14へ送られ、第2の熱交換器14が排ガスにより予熱される。
第2の熱交換器14の温度が所定の温度に達すると、排ガス用切替弁46の状態が循環状態からバイパス状態に切り替えられる。これにより、エンジン7からの排ガスは、第2の熱交換器14を通らずに外気へ放出される。従って、第2の熱交換器14の温度が異常に上昇することが防止され、第2の熱交換器14内に残留する冷媒が高温劣化することが抑制される。
次に、自動車の定速運転時又は加速運転時の動作について説明する。自動車の定速運転時又は加速運転時には、第1及び第2の切替弁44,45がいずれも循環状態となっている。このとき、冷媒は、実施の形態1と同様の状態変化をしながら、熱交換装置2、膨張機3、凝縮器4及びポンプ5間を循環される。これにより、エンジン7の出力軸9の回転を助ける回生力が膨張機3で発生する。このとき、排ガス用切替弁46の状態は循環状態となっている。
次に、自動車の減速運転時について説明する。自動車の減速運転時には、第1及び第2の切替弁44,45のそれぞれの動作が冷却水の温度のそれぞれに基づいて制御装置により制御される。
即ち、自動車の減速運転時には、被駆動部に駆動力を与える必要がないので、自動車の運転にエンジン7の出力が不要であると制御装置により判断される。従って、冷却水の温度が所定の温度(例えば、105℃)よりも低い場合には、第1の切替弁44の状態がバイパス状態とされる。これにより、ポンプ5の出口5bから送り出された冷媒が第1のバイパス流路41を通ってポンプ5の入口5aに戻され、冷媒の圧力損失の発生が抑制される。このとき、この例では、第2の切替弁45の状態が循環状態とされている。
ここで、自動車の定速運転又は加速運転から減速運転に切り替わった後、定速運転時又は加速運転時に発生したエンジン7の排熱が冷却水に遅れて与えられることがある。この場合、自動車の減速運転に切り替わった後においても冷却水の温度が上昇するので、減速運転時に冷却水の温度が所定の温度に達することがある。
自動車の減速運転時に冷却水の温度が所定の温度に達した場合には、第1の切替弁44の状態が循環状態とされるとともに、第2の切替弁45の状態がバイパス状態とされる。
第1の切替弁44の状態が循環状態となり第2の切替弁45の状態がバイパス状態となると、ポンプ5からの冷媒は、冷却水と熱交換を行いながら第1の熱交換器13内を流れた後、第2のバイパス流路42を通って凝縮器4へ送られる。このとき、第1の熱交換器13における冷媒と冷却水との熱交換により、冷却水の温度が低下し、冷媒の温度が上昇する。
この後、冷媒は、凝縮器4で熱を外気に放出しながら冷却され、ポンプ5に戻される。これにより、膨張機3での回生力の発生を停止させたまま、冷却水の温度を低下させることができる。
また、自動車の減速運転時には、第1及び第2の切替弁44,45のいずれかの状態がバイパス状態となるので、冷媒は第2の熱交換器14を流れない。従って、自動車の減速運転時には、排ガス用切替弁46の状態が制御装置の制御によりバイパス状態とされている。これにより、エンジンからの排ガスは第2の熱交換器14を避けて外部へ放出されるので、第2の熱交換器14の温度が異常に上昇することが防止され、第2の熱交換器14内に残留する冷媒の高温劣化が抑制される。
このような排熱回生システムでは、ポンプ5の出口5bからの冷媒をポンプ5の入口5aへ直接導くための第1のバイパス流路41が循環流路6に接続され、冷媒が流れる流路を第1のバイパス流路41と循環流路6との間で切り替える第1の切替弁44が第1のバイパス流路41と循環流路6との境界部分に設けられているので、膨張機3による回生力を発生させない場合に、熱交換装置2、膨張機3及び凝縮器4を避けて冷媒を循環させることができ、冷媒の圧力損失を小さくすることができる。従って、膨張機3による回生力の発生を停止しているときのポンプ5の動力を小さくすることができ、エンジン7に加わる余分な負荷を抑制することができる。
また、第1の熱交換器13の出口13bからの冷媒を凝縮器4の入口4aへ直接導くための第2のバイパス流路42が循環流路6に接続され、冷媒が流れる流路を第2のバイパス流路42と循環流路6との間で切り替える第2の切替弁45が第2のバイパス流路42と循環流路6との境界部分に設けられているので、膨張機3による回生力を発生させない場合に、第2の熱交換器14、膨張機3及び凝縮器4を避けて冷媒を循環させることができ、冷媒の圧力損失を小さくすることができる。従って、エンジン7に加わる余分な負荷を抑制することができる。また、膨張機3による回生力の発生が停止されていても第1の熱交換器13に冷媒を流すことができるので、エンジン7を冷却する冷却水と冷媒との間で熱交換を行うことができ、冷却水の温度が異常に上昇することを防止することができる。
また、第2の熱交換器14を避けてエンジン7からの排ガスを導く排ガス用バイパス流路43が排ガス流路11に接続され、エンジン7からの排ガスが流れる流路を排ガス用バイパス流路43と排ガス流路11との間で切り替える排ガス用切替弁46が排ガス流路11と排ガス用バイパス流路43との境界部分に設けられているので、膨張機3による回生力を発生させない場合に、エンジン7からの排ガスを第2の熱交換器14へ送ることによる第2の熱交換器14の異常な温度上昇を防止することができる。
また、このような排熱回生システム1の制御方法では、冷却水の温度が所定の温度よりも低いときに第1の切替弁44の状態をバイパス状態とし、冷却水の温度が所定の温度に達したときに第1の切替弁44の状態を循環状態とするので、冷却水の温度が冷媒との熱交換を正常に行う温度に達していない場合に、熱交換装置2、膨張機3及び凝縮器4を避けて冷媒を循環させることができ、冷媒の圧力損失を小さくすることができる。これにより、ポンプ5の動力を小さくすることができ、エンジン7に加わる余分な負荷を抑制することができる。
また、排熱回生システム1の制御方法では、エンジン7の出力を受ける被駆動部の運転状態に応じて、第1の切替弁44の状態をバイパス状態と循環状態との間で切り替えるので、被駆動部にとってエンジン7の出力が不要である場合に、熱交換装置2、膨張機3及び凝縮器4を避けて冷媒を循環させることができ、冷媒の圧力損失を小さくすることができる。これにより、ポンプ5の動力を小さくすることができ、エンジン7に加わる余分な負荷を抑制することができる。
また、排熱回生システム1の制御方法では、エンジン7の出力を受ける被駆動部の運転状態がエンジン7の出力を不要とする所定の状態となっており、かつ冷却水の温度が所定の温度に達したときに、第1の切替弁44の状態を循環状態とするとともに、第2の切替弁45の状態をバイパス状態とするので、被駆動部にとってエンジン7の出力が不要である場合に、第2の熱交換器14、膨張機3及び凝縮器4を避けて冷媒を循環させることができ、冷媒の圧力損失を小さくすることができる。従って、エンジン7に加わる余分な負荷を抑制することができる。また、第1の熱交換器13に冷媒を流すことができるので、エンジン7を冷却する冷却水と冷媒との間で熱交換を行うことができ、冷却水の温度が異常に上昇することを防止することができる。
また、排熱回生システム1の制御方法では、第2の熱交換器14の温度が所定の温度よりも低いときに排ガス用切替弁46の状態を循環状態とし、第2の熱交換器14の温度が所定の温度に達したときに排ガス用切替弁46の状態をバイパス状態とするので、第2の熱交換器14の温度が異常に上昇することを防止することができる。従って、第2の熱交換器14内に残留する冷媒の高温劣化を抑制することができる。
実施の形態3.
図8は、この発明の実施の形態3による排熱回生システムを示す構成図である。図において、膨張機3とポンプ5とは、互いに離れて配置されている。ポンプ5は、ギヤ式のポンプ本体51と、ポンプ本体51に対して回転可能なポンプ軸(回転軸)52とを有している。
ポンプ5の入口5a及び出口5bは、ポンプ本体51に設けられている。凝縮器4からの冷媒は、入口5aからポンプ本体51内に流入する。また、ポンプ本体51内の冷媒は、出口5bから第1の熱交換器13へ流出する。ポンプ5は、ポンプ軸52の回転により、ポンプ本体51から第1の熱交換器13へ冷媒を送る動力を発生する。
主軸16及びポンプ軸52間には、主軸16の回転力をポンプ軸52に伝達する動力伝達装置53が設けられている。動力伝達装置53は、主軸16に固定された第1のプーリ54と、ポンプ軸52に固定された第2のプーリ55と、第1及び第2のプーリ54,55間に巻き掛けられた無端状の伝達ベルト56とを有している。
伝達ベルト56は、主軸16が回転されることにより周回移動される。ポンプ軸52は、伝達ベルト56の周回移動により回転される。従って、主軸16の回転力は、伝達ベルト56が周回移動されることによりポンプ軸52に伝達される。この例では、第1のプーリ54の外径と第2のプーリ55の外径とは、同一とされている。従って、主軸16とポンプ軸52との回転比率は1:1とされている。他の構成は実施の形態2と同様である。
このような排熱回生システム1では、膨張機3とポンプ5とが互いに離れて配置され、主軸16の回転力が動力伝達装置53を介してポンプ軸52に伝達されるので、主軸16とポンプ軸52との回転比率を動力伝達装置53によって自由に設定することができる。これにより、ポンプ5のタイプ(例えば低回転タイプや高回転タイプ等)の選択の自由度を上げることができる。
ここで、主軸16からポンプ軸52へ伝達される回転力の大きさは、主軸16からエンジン7の出力軸9へ伝達される回転力の大きさよりも小さい。従って、主軸16からポンプ軸52へ回転力を伝達する動力伝達装置53の大きさは、主軸16から出力軸9へ回転力を伝達する動力伝達装置に比べて小さくなる。これにより、実施の形態3による排熱回生システム1によれば、従来の動力伝達装置の設置スペースに比べて動力伝達装置53の設置スペースを小さくすることができ、排熱回生システム1の小形化を図ることもできる。
なお、主軸16とポンプ軸52との回転比率の変更は、第1及び第2のプーリ54,55のそれぞれの外径を互いに異ならせることにより行われる。例えば、主軸16とポンプ軸52との回転比率を2:1にする場合には、第1のプーリ54の外径と第2のプーリ55の外径との比を2:1とすればよい。これにより、主軸16が例えば2000rpmで回転する場合、ポンプ軸52を1000rpmで回転させることができる。
また、上記の例では、伝達ベルト56の周回移動により主軸16の回転力をポンプ軸52に伝達するベルト式の動力伝達装置が動力伝達装置53として用いられているが、互いに噛み合った複数の歯車を有し、各歯車の回転により主軸16の回転力をポンプ軸52に伝達する歯車式の動力伝達装置を動力伝達装置53として用いてもよい。
実施の形態4.
実施の形態3では、膨張機3の主軸16の回転力が動力伝達装置53を介してポンプ5に伝達されるようになっているが、膨張機3から独立してポンプ5を駆動させるようにしてもよい。
即ち、図9は、この発明の実施の形態4による排熱回生システムを示す構成図である。図において、膨張機3とポンプ5とは、互いに離れて配置されている。ポンプ5には、ポンプ5を駆動する電動モータ61が接続されている。ポンプ5は、電動モータ61により膨張機3から独立して駆動される。冷媒は、電動モータ61によるポンプ5の駆動により、第1の熱交換器13へ送られる。
実施の形態4では、第1のバイパス流路41及び第1の切替弁44は排熱回生システム1に設けられていない。他の構成は実施の形態3と同様である。
次に、動作について説明する。自動車の始動運転時には、冷却水の温度が所定の温度(例えば、90℃)よりも低い場合、膨張機3による回生力を発生させることができない。この場合、ポンプ5の駆動は停止され、冷媒は循環されない。この後、冷却水の温度が所定の温度に達すると、ポンプ5の駆動が電動モータ61により開始され、冷媒が排熱回生システム1内を循環される。このときの第2の切替弁45及び排ガス用切替弁46のそれぞれの動作は、実施の形態2と同様である。
自動車の定速運転時又は加速運転時には、ポンプ5が電動モータ61により駆動され、冷媒が排熱回生システム1内を循環される。このときの第2の切替弁45及び排ガス用切替弁46のそれぞれの動作は、実施の形態2と同様である。
自動車の減速運転時には、冷却水の温度が所定の温度(例えば、105℃)よりも低い場合、ポンプ5の駆動は停止され、冷媒は循環されない。しかし、エンジン7からの排熱により冷却水の温度が所定の温度に達したときには、ポンプ5の駆動が電動モータ61により開始される。このとき、第2の切替弁45がバイパス状態とされる。これにより、ポンプ5からの冷媒は、第1の熱交換器13を通った後、第2のバイパス流路42及び凝縮器4の順に流れ、ポンプ5に戻る。従って、第1の熱交換器13では冷媒と冷却水との間で熱交換が行われ、冷却水の温度が異常に上昇することが防止される。排ガス用切替弁46の動作は実施の形態2と同様である。
このような排熱回生システム1では、ポンプ5が電動モータ61により駆動されるので、ポンプ5の動作をエンジン7の動作から独立して制御することができる。従って、ポンプ5の駆動の開始及び停止や回転数を自由に設定することができる。また、第1のバイパス流路41及び第1の切替弁44をなくすことができ、実施の形態2及び3の構成に比べて、排熱回生システム1の小形化を図ることができる。
なお、上記実施の形態2及び3では、第1の切替弁44が第1のバイパス流路41と循環流路6との境界部分に設けられているが、第1のバイパス流路41の中間部に第1の切替弁44を設けてもよい。このようにしても、膨張機3による回生力を発生させない場合に、ポンプ5の出口5bからの冷媒を第1のバイパス流路41を通してポンプ5の入口5aへ送ることができ、冷媒の圧力損失を小さくすることができる。従って、ポンプ5の動力を小さくすることができ、エンジン7に加わる余分な負荷を抑制することができる。
また、上記実施の形態2〜4では、第2の切替弁45が第2のバイパス流路42と循環流路6との境界部分に設けられているが、第2のバイパス流路42の中間部に第2の切替弁45を設けてもよい。このようにしても、膨張機3による回生力を発生させない場合に、第1の熱交換器13の出口13bからの冷媒を第2のバイパス流路42を通して凝縮器4の入口4aへ送ることができ、冷媒の圧力損失を小さくすることができる。従って、ポンプ5の動力を小さくすることができ、エンジン7に加わる余分な負荷を抑制することができる。
また、上記の実施の形態2〜4では、排ガス用切替弁46がバタフライ弁とされているが、エンジン7からの排ガスに対する耐熱性を持つ切替弁であれば、排ガス用切替弁46を第1及び第2の切替弁44,45と同様の構成の三方弁としてもよい。
1 排熱回生システム、2 熱交換装置、3 膨張機、4 凝縮器、5 ポンプ、7 エンジン(内燃機関)、9 出力軸、13 第1の熱交換器、14 第2の熱交換器、16 主軸、41 第1のバイパス流路、42 第2のバイパス流路、43 排ガス用バイパス流路、44 第1の切替弁、45 第2の切替弁、46 排ガス用切替弁、52 ポンプ軸、61 電動モータ。

Claims (10)

  1. 内燃機関の排熱によって作動流体を蒸発させる熱交換装置、
    上記内燃機関の出力軸と一体に回転される主軸を有し、上記熱交換装置からの上記作動流体を膨張させることにより上記主軸に回転力を与える膨張機、
    上記膨張機で膨張された上記作動流体を凝縮させる凝縮器、及び
    上記凝縮器で凝縮された上記作動流体を上記熱交換装置へ送るポンプ
    を備え
    上記膨張機及び上記ポンプは一体とされ、
    上記ポンプは、上記膨張機の上記主軸の回転力により上記作動流体を上記熱交換装置へ送るようになっていることを特徴とする排熱回生システム。
  2. 内燃機関の排熱によって作動流体を蒸発させる熱交換装置、
    上記内燃機関の出力軸と一体に回転される主軸を有し、上記熱交換装置からの上記作動流体を膨張させることにより上記主軸に回転力を与える膨張機、
    上記膨張機で膨張された上記作動流体を凝縮させる凝縮器、及び
    上記凝縮器で凝縮された上記作動流体を上記熱交換装置へ送るポンプ
    を備え、
    上記膨張機と上記ポンプとは、互いに離れて配置され、
    上記ポンプは、ポンプ軸を有し、上記ポンプ軸の回転により上記作動流体を上記熱交換装置へ送るようになっており、
    上記主軸の回転力を上記ポンプ軸に伝達する動力伝達装置
    をさらに備えていることを特徴とする排熱回生システム。
  3. 上記ポンプの出口からの上記作動流体を上記ポンプの入口へ直接導くための第1のバイパス流路、及び
    上記ポンプの出口からの上記作動流体を上記第1のバイパス流路に流すバイパス状態と、上記ポンプの出口からの上記作動流体が上記第1のバイパス流路を流れることを阻止する循環状態との間で切り替え可能な第1の切替装置
    をさらに備えていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の排熱回生システム。
  4. 上記熱交換装置は、上記内燃機関を冷却する冷却水と上記ポンプからの上記作動流体との間で熱交換を行う第1の熱交換器と、上記第1の熱交換器からの上記作動流体と上記内燃機関からの排ガスとの間で熱交換を行う第2の熱交換器とを有し、
    上記第1の熱交換器の出口からの上記作動流体を上記凝縮器の入口へ直接導くための第2のバイパス流路、及び
    上記第1の熱交換器の出口からの上記作動流体を上記第2のバイパス流路に流すバイパス状態と、上記第1の熱交換器の出口からの上記作動流体が上記第2のバイパス流路を流れることを阻止する循環状態との間で切り替え可能な第2の切替装置
    をさらに備えていることを特徴とする請求項3に記載の排熱回生システム。
  5. 上記熱交換装置は、上記内燃機関を冷却する冷却水と上記ポンプからの上記作動流体との間で熱交換を行う第1の熱交換器と、上記第1の熱交換器からの上記作動流体と上記内燃機関からの排ガスとの間で熱交換を行う第2の熱交換器とを有し、
    上記第2の熱交換器を避けて上記排ガスを導く排ガス用バイパス流路、及び
    上記排ガスを上記排ガス用バイパス流路に流すバイパス状態と、上記排ガスを上記第2の熱交換器に流す循環状態との間で切り替え可能な排ガス用切替装置
    をさらに備えていることを特徴とする請求項3に記載の排熱回生システム。
  6. 上記第2の熱交換器を避けて上記排ガスを導く排ガス用バイパス流路、及び
    上記排ガスを上記排ガス用バイパス流路に流すバイパス状態と、上記排ガスを上記第2の熱交換器へ流す循環状態との間で切り替え可能な排ガス用切替装置
    をさらに備えていることを特徴とする請求項4に記載の排熱回生システム。
  7. 請求項3に記載の排熱回生システムの制御方法であって、
    上記内燃機関を冷却する冷却水の温度が所定の温度よりも低いときに、上記第1の切替装置の状態を上記バイパス状態とし、上記冷却水の温度が上記所定の温度に達したときに、上記第1の切替装置の状態を上記循環状態とすることを特徴とする排熱回生システムの制御方法。
  8. 請求項3に記載の排熱回生システムの制御方法であって、
    上記内燃機関の出力を受ける被駆動部の状態に応じて、上記第1の切替装置の状態を上記バイパス状態と上記循環状態との間で切り替えることを特徴とする排熱回生システムの制御方法。
  9. 請求項4に記載の排熱回生システムの制御方法であって、
    上記内燃機関の出力を受ける被駆動部の状態が上記内燃機関の出力を不要とする所定の状態となっており、かつ上記冷却水の温度が所定の温度に達したときに、上記第1の切替装置の状態を上記循環状態とするとともに、上記第2の切替装置の状態を上記バイパス状態とすることを特徴とする排熱回生システムの制御方法。
  10. 請求項5又は請求項6に記載の排熱回生システムの制御方法であって、
    上記第2の熱交換器の温度が所定の温度よりも低いときに、上記排ガス用切替装置の状態を上記循環状態とし、上記第2の熱交換器の温度が上記所定の温度に達したときに、上記排ガス用切替装置の状態を上記バイパス状態とすることを特徴とする排熱回生システムの制御方法。
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