JP3886924B2 - 内燃機関の廃熱利用装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車等の内燃機関の廃熱を利用する動力回収の技術に適用され、特に空調用冷凍サイクルを備えた内燃機関の廃熱利用装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の内燃機関の廃熱利用装置に関する技術として、例えば特許文献1に示されるものが知られている。これは冷凍サイクルの構成部品を利用し、ランキンサイクルを形成し、圧縮機と兼用する膨張機によって車両用エンジン(内燃機関)の廃熱を動力として回収し、その回収した動力を内燃機関に付加するものである。
【0003】
【特許文献1】
特許第2540738号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来技術においては、冷凍サイクルの圧縮機をランキンサイクルの膨張機として兼用しているので、冷房不要時しかエンジンの廃熱回収ができないという問題があった。
【0005】
また、上記従来技術においては、回収した動力を単に車両用エンジンに戻すものであって、近年、燃費向上のために開発されたアイドルストップ車両やハイブリッド車両のように、エンジン自身の使い方やエンジン回りの補機等が高機能、複雑化する中で、本発明者はそれらを視野に入れた多面的な廃熱の活用が重要になると考えた。
【0006】
本発明の目的は、上記問題に鑑み、冷凍サイクルの作動、停止に関わらずランキンサイクルによる廃熱回収を可能とすると共に、加えてその回収エネルギーを多面的に活用可能とする内燃機関の廃熱回収装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記目的を達成するために、以下の技術的手段を採用する。
【0008】
請求項1に記載の発明では、内燃機関(10)の廃熱エネルギーによって加熱される蒸気流体を膨張させて駆動力を発生する膨張機(220)を備えるランキンサイクル(200)と、外部エネルギーを動力源として駆動する外部駆動機構(410、420)によって作動され、内部を流通する冷媒を圧縮する圧縮機(310)を備える冷凍サイクル(300)とを有し、膨張機(220)は、圧縮機(310)に接続され、圧縮機(310)は、外部駆動機構(410、420)に接続され、圧縮機(310)および外部駆動機構(410)の間には第1断続手段(510)が設けられ、ランキンサイクル(200)作動時の膨張機(220)の駆動力は、圧縮機(310)および外部駆動機構(410、420)のうち、少なくとも圧縮機(310)に付加されるようになっており、膨張機(220)の駆動力が圧縮機(310)に付加される時には、第1断続手段(510)が切断される、あるいは外部駆動機構(420)の作動が停止されることを特徴としている。
【0009】
これにより、ランキンサイクル(200)と冷凍サイクル(300)とを独立して設けているので、冷凍サイクル(300)の作動の有無に関わらず膨張機(220)を作動させることができる。そして、膨張機(220)の駆動力によって、圧縮機(310)駆動用の外部駆動機構(410、420)の動力を低減することができる。更には、圧縮機(310)への必要動力に対して膨張機(220)の駆動力が余剰と成る時は、外部駆動機構(410、420)自身にもその余剰分の駆動力を付加することができ、外部エネルギーを低減できる。このように、冷凍サイクル(300)の作動、停止に関わらずランキンサイクル(200)による廃熱回収を可能とすると共に、加えてその回収エネルギーを圧縮機(310)や外部駆動機構(410、420)等に多面的に活用することができる。また、膨張機(220)の駆動力が圧縮機(310)に付加される時には、外部エネルギーを使用する事無く、廃熱エネルギーのみで圧縮機(310)を作動させることができる。
【0010】
上記の外部駆動機構(410、420)は、請求項2に記載の発明のように、外部エネルギーとして内燃機関(10)の動力によって回転駆動するプーリ(410)、あるいは電動機、発電機の両機能を備え外部エネルギーとして電源(40)の電力によって回転駆動する回転機(420)の少なくとも一方とすることができる。
【0011】
そして、請求項3に記載の発明のように、プーリ(410)あるいは回転機(420)にも膨張機(220)の駆動力が付加される時には、プーリ(410)はその駆動力を更に内燃機関(10)に伝達する、あるいは、回転機(420)は発電機として作動するようにすることで、廃熱エネルギーを有効に活用することができる。
【0013】
請求項4に記載の発明では、膨張機(220)および圧縮機(310)の間には第2断続手段(520)が設けられ、ランキンサイクル(200)が停止される時に、第2断続手段(520)が切断されることを特徴としている。
【0014】
これにより、ランキンサイクル(200)が停止される時には、膨張機(220)が抵抗になる事無く、外部エネルギーで圧縮機(310)を作動させることができる。
【0015】
請求項5に記載の発明では、外部駆動機構(410、420)は、プーリ(410)および回転機(420)より成り、圧縮機(310)、プーリ(410)、回転機(420)は、一方の動力を他の二方に分配可能とする動力分配機構(540)によって接続されたことを特徴としている。
【0016】
これにより、回転機(420)の回転数を調節することで圧縮機(310)の回転数が可変されるので、固定容量型の圧縮機(310)でも冷媒吐出量を可変することができる。
【0017】
請求項6に記載の発明では、外部駆動機構(420)は、回転機(420)より成り、膨張機(220)、圧縮機(310)、回転機(420)は、一方の動力を他の二方に分配可能とする動力分配機構(540)によって接続されたことを特徴としている。
【0018】
これにより、請求項5と同様の効果を得ることができる。そして、冷房の必要が無い時に圧縮機(310)の冷媒吐出量がゼロ側になるように作動させることで、圧縮機(310)の抵抗を受けずに回転機(420)によって発電することができる。
【0019】
請求項7に記載の発明では、ランキンサイクル(200)中の流体は、冷凍サイクル(300)中の冷媒を用いており、ランキンサイクル(200)および冷凍サイクル(300)中の冷媒を凝縮する凝縮器(230、320)は、1つの凝縮器(230)で兼用されるように回路形成されたことを特徴としており、安価な対応が可能となる。
【0020】
請求項8に記載の発明では、ランキンサイクル(200)中の流体は、冷凍サイクル(300)中の冷媒を用いており、ランキンサイクル(200)中の冷媒、および冷凍サイクル(300)中の冷媒をそれぞれ凝縮する第1凝縮器(230)および第2凝縮器(320)を有し、両凝縮器(230、320)の冷媒の流入側同士を接続する流入側接続流路(260)と、両凝縮器(230、320)の冷媒の流出側同士を接続する流出側接続流路(270)と、流入側接続流路(260)、流出側接続流路(270)をそれぞれ開閉するバルブ(261、271)とを設け、両サイクル(200、300)のうち、一方のサイクル(200)のみを単独で作動させる際に、バルブ(261、271)を開いて、他方のサイクル(300)の凝縮器(320)にも冷媒が流通するようにしたことを特徴としている。
【0021】
これにより、ランキンサイクル(200)のみの運転時に膨張機(220)の出口圧力を低くすることができ、膨張機(220)からの回収動力を増大させることができる。また、冷凍サイクル(300)のみの運転時に圧縮機(310)の吐出圧力を低くすることができ、圧縮機(310)の動力を低減することができる。
【0022】
請求項9に記載の発明では、内燃機関(10)の廃熱エネルギーによって加熱される蒸気流体を膨張させて駆動力を発生する膨張機(220)を備えるランキンサイクル(200)と、外部エネルギーを動力源として駆動する外部駆動機構(410、420)によって作動され、内部を流通する冷媒を圧縮する圧縮機(310)を備える冷凍サイクル(300)とを有し、膨張機(220)は、圧縮機(310)に接続され、ランキンサイクル(200)作動時の膨張機(220)の駆動力は、圧縮機(310)および外部駆動機構(410、420)のうち、少なくとも圧縮機(310)に付加されるようになっており、外部駆動機構(410、420)は、外部エネルギーとして内燃機関(10)の動力によって回転駆動するプーリ(410)、および電動機、発電機の両機能を備え外部エネルギーとして電源(40)の電力によって回転駆動する回転機(420)より成り、圧縮機(310)、プーリ(410)、回転機(420)は、一方の動力を他の二方に分配可能とする動力分配機構(540)によって接続されたことを特徴としている。また、請求項10に記載の発明では、内燃機関(10)の廃熱エネルギーによって加熱される蒸気流体を膨張させて駆動力を発生する膨張機(220)を備えるランキンサイクル(200)と、外部エネルギーを動力源として駆動する外部駆動機構(410、420)によって作動され、内部を流通する冷媒を圧縮する圧縮機(310)を備える冷凍サイクル(300)とを有し、膨張機(220)は、圧縮機(310)に接続され、ランキンサイクル(200)作動時の膨張機(220)の駆動力は、圧縮機(310)および外部駆動機構(410、420)のうち、少なくとも圧縮機(310)に付加されるようになっており、外部駆動機構(420)は、電動機、発電機の両機能を備え外部エネルギーとして電源(40)の電力によって回転駆動する回転機(420)より成り、膨張機(220)、圧縮機(310)、回転機(420)は、一方の動力を他の二方に分配可能とする動力分配機構(540)によって接続されたことを特徴としている。尚、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
【0023】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態を図1、図2に示し、まず、具体的な構成について説明する。
【0024】
本発明の内燃機関の廃熱利用装置(以下、廃熱利用装置)100は、走行運転中一時停車した時にエンジン10が停止されるいわゆるアイドルストップ車両に適用されるものとしている。廃熱利用装置100にはランキンサイクル200および冷凍サイクル300が設けられており、各サイクル200、300中の膨張機220、圧縮機310および外部駆動機構410、420等の作動が制御装置600によって制御されるようにしている。
【0025】
エンジン10は、水冷式の内燃機関であり、エンジン冷却水の循環によってエンジン10が冷却されるラジエータ回路20および冷却水(温水)を熱源として空調空気を加熱するヒータ回路30が設けられている。
【0026】
ラジエータ回路20にはラジエータ21が設けられており、ラジエータ21は、温水ポンプ22によって循環される冷却水を外気との熱交換により冷却する。温水ポンプ22は、ここでは電動式のポンプとしている。エンジン10の出口側の流路は、後述するランキンサイクル200の加熱器210を流通するようにしている。また加熱器210に対しては加熱器バイパス流路23が設けられており、三方弁24によって加熱器210側の流路あるいは加熱器バイパス流路23のいずれかへの切替えが可能となるようにしている。尚、ラジエータ回路20中にはラジエータ21を迂回して冷却水が流通するラジエータバイパス流路25が設けられており、サーモスタット26によってラジエータ21を流通する冷却水量とラジエータバイパス流路25を流通する冷却水量とが調節されるようにしている。
【0027】
ヒータ回路30にはヒータコア31が設けられており、上記の温水ポンプ22によって冷却水(温水)が循環されるようにようにしている。ヒータコア31は、空調ユニット700の空調ケース710内に配設されており、送風機720によって送風される空調空気を温水との熱交換により加熱する。尚、ヒータコア31にはエアミックスドア730が設けられており、このエアミックスドア730の開閉により、ヒータコア31を流通する空調空気量が可変される。
【0028】
ランキンサイクル200は、エンジン10で発生した廃熱エネルギー(冷却水の熱エネルギー)を回収すると共に、この廃熱エネルギーを冷凍サイクル300の圧縮機310および外部駆動機構410、420に利用するものである。以下、ランキンサイクル200について説明する。
【0029】
ランキンサイクル200は、加熱器210、膨張機220、凝縮器230、受液器240、ポンプ250から成り、これらが順次接続されて閉回路を形成している。このランキンサイクル200の内部には作動流体が封入されており、電動式のポンプ250によって作動流体が循環される。加熱器210は、ポンプ250から送られる作動流体とラジエータ回路20を流通する高温の冷却水との間で熱交換することにより作動流体を加熱する熱交換器である。膨張機220は、加熱器210で加熱された過熱蒸気作動流体の膨張によって回転駆動力を発生させる流体機器である。凝縮器230は、膨張機220から吐出される作動流体を外気との熱交換によって凝縮液化する熱交換器である。受液器240は、凝縮器230で凝縮された作動流体を気液二層に分離するレシーバであり、ここで分離された液化作動流体のみをポンプ250側に流出させる。
【0030】
一方、冷凍サイクル300は、圧縮機310、凝縮器320、受液器330、膨張弁340、蒸発器350から成り、これらが順次接続されて閉回路を形成している。圧縮機310は、冷凍サイクル300内の冷媒を高温高圧に圧縮する流体機器であり、ここでは1回転当たりの吐出容量が所定量となる固定容量型の圧縮機としている。凝縮器320は、圧縮機310の吐出側に接続され、外気との熱交換によって冷媒を凝縮液化する熱交換器である。受液器330は、凝縮器320で凝縮された冷媒を気液二層に分離するレシーバであり、ここで分離された液化冷媒のみを膨張弁340側に流出させる。膨張弁340は、受液器330からの液化冷媒を減圧膨脹させるもので、本実施形態では、冷媒を等エンタルピ的に減圧すると共に、圧縮機310に吸入される冷媒の過熱度が所定値となるように絞り開度を制御する温度式膨脹弁を採用している。
【0031】
蒸発器350は、ヒータコア31と同様に空調ユニット700の空調ケース710内に配設されており、膨張弁340によって減圧膨張された冷媒を蒸発させて、その時の蒸発潜熱によって送風機720からの空調空気を冷却する熱交換器である。そして、蒸発器350の冷媒出口側は、圧縮機310の吸入側に接続されている。尚、蒸発器350によって冷却された空調空気とヒータコア31によって加熱された空調空気は、エアミックスドア730の開度に応じて混合比率が可変され、乗員の設定する温度に調節される。
【0032】
そして、膨張機220は圧縮機310に接続され、膨張機220で発生された回転駆動力は、圧縮機310に伝達されるようにしている。ここで膨張機220および圧縮機310間の膨張機軸221には一方向クラッチ(本発明の第2断続手段に対応)520が設けられている。一方向クラッチ520は、膨張機220が作動する際に膨張機軸221と噛み合い、膨張機軸221を回転させる(接続状態)。逆に言えば、膨張機220が停止している時には、膨張機軸221は、膨張機220の作動方向の回転が許容されるものとしている(切断状態)。
【0033】
更に、圧縮機310の反膨張機側には外部駆動機構としてのプーリ410と回転機420が設けられている。プーリ410は、ベルト11を介してエンジン10の駆動力を受けて回転駆動する回転体であり、このプーリ410には電磁クラッチ(本発明の第1断続手段に対応)510が設けられている。
【0034】
回転機420は、電動機および発電機としての両機能を有するものとしており、バッテリ40からの電力がインバータ421を介して供給されると電動機として作動し、後述するように膨張機220からの駆動力によって回転されると発電機として作動し、その時の発電電力をインバータ421を介してバッテリ40に充電する。
【0035】
そして、圧縮機310、プーリ410、回転機420は、動力分配機構を成す遊星歯車540に接続されている。遊星歯車540は、周知のように、中心部に設けられたサンギヤ541と、サンギヤ541の外周で自転しつつ公転するピニオンギヤ542aに連結されるプラネタリーキャリヤ542と、ピニオンギヤ542aの更に外周に設けられたリング状のリングギヤ543とから成るものである。
【0036】
ここでは、圧縮機310はリングギヤ543に接続され、プーリ410はプラネタリーキャリヤ542に接続され、回転機420はサンギヤ541に接続されるようにしている。尚、プーリ410と遊星歯車540(プラネタリーキャリヤ542)の間のプーリ軸411には、一方向クラッチ530が設けられている。一方向クラッチ530は、プーリ410が作動する際にプーリ軸411と噛み合い、プーリ軸411を回転させる。逆に言えば、プーリ410が停止している時には、プーリ軸411は、プーリ410の作動方向の回転が許容されるものとしている。
【0037】
制御装置600は、A/C要求信号、アイドルストップ要求信号等が入力されて、これらの信号に基づいて上記温水ポンプ22の作動、三方弁24の切替え、ポンプ250の作動、インバータ421を介した回転機420への電力の供給あるいは回転機420からの発電電力の充電、電磁クラッチ510の断続等を制御するものとしている。
【0038】
次に、上記構成に基づく作動について説明する。
【0039】
▲1▼通常冷凍サイクル運転モード
これは、A/C要求がある場合で、主にエンジン10を作動させた直後において、冷却水が充分に昇温(例えば80℃以上)していない場合の運転モードである。
【0040】
制御装置600は、ラジエータ回路20の温水ポンプ22を作動させ、三方弁24によって冷却水の流路として加熱器バイパス流路23側が開くようにする。そして、ポンプ250を停止させランキンサイクル200を停止状態とする。また、電磁クラッチ510を接続する。
【0041】
すると、エンジン10からの駆動力がプーリ410、遊星歯車540を介して圧縮機310に伝達され、圧縮機310が作動され、冷凍サイクル300が作動する。
【0042】
この時、回転機420を作動させれば遊星歯車540の動力分配機能によってエンジン10(プーリ410)と回転機420との両者の駆動力を複合的に用いた圧縮機310の作動が可能となる。即ち、回転機420をプーリ410よりも高回転側に作動させることで圧縮機310の回転数をプーリ410の回転数よりも低回転側にし、また、回転機420をプーリ410よりも低回転側に作動させることで圧縮機310の回転数をプーリ410よりも高回転側にすることができ、冷房負荷に応じた冷媒吐出量の可変が可能となる。
【0043】
尚、インバータ421からの電力供給を停止して回転機420を停止状態とすれば、プーリ410の駆動力のみで圧縮機310の作動が可能となる。また、回転機420を逆回転側に作動させることで、圧縮機310をより高回転側で作動させることができる。また、電磁クラッチ510を切断して、回転機420を逆回転側に作動させることで、一方向クラッチ530によりプーリ軸411がロックされ、回転機420のみの駆動力で圧縮機310を作動させることができる。
【0044】
▲2▼ランキンサイクルによる冷凍サイクル運転モード
これは、A/C要求がある場合で、エンジン10による廃熱が充分に得られる時に、ランキンサイクル200を作動させ、そこから得られた駆動力を圧縮機310に付加して冷凍サイクル300を作動させるモードである。
【0045】
制御装置600は、ラジエータ回路20の温水ポンプ22を作動させ、三方弁24によって冷却水の流路として加熱器210側が開くようにする。そして、ポンプ250を作動させランキンサイクル200を作動状態とする。また、電磁クラッチ510は切断し、回転機420は停止状態とする。
【0046】
ランキンサイクル200においては、ポンプ250によって作動流体が昇圧されて加熱器210に送られ、加熱器210において作動流体は高温のエンジン冷却水によって加熱され、過熱蒸気作動流体となって膨張機220に送られる。膨張機220において作動流体は等エントロピー的に膨張減圧され、その熱エネルギーと圧力エネルギーの一部が回転駆動力に変換される。そして、減圧された作動流体は凝縮器230で凝縮され、受液器240で気液分離され、液化作動流体が再びポンプ250へ吸引される。
【0047】
このように膨張機220で得られた駆動力は、圧縮機310に伝達され、圧縮機310はエンジン10あるいは回転機420からの駆動力を不要として作動する。
【0048】
▲3▼ランキンサイクルと通常冷凍サイクルの複合運転モード
これは、A/C要求がある場合で、エンジン10の廃熱は充分あるものの、夏場などで冷房負荷の高い場合に、膨張機220の駆動力とエンジン10または回転機420の駆動力を複合的に用いて圧縮機310を作動させるモードである。
【0049】
制御装置600は、ラジエータ回路20の温水ポンプ22を作動させ、三方弁24によって冷却水の流路として加熱器210側が開くようにする。そして、ポンプ250を作動させランキンサイクル200を作動状態とする。また、電磁クラッチ510は接続状態にし、回転機420は停止状態とする。
【0050】
すると、圧縮機310には膨張機220からの駆動力とエンジン10からの駆動力とが加えられて、冷媒吐出量を増加させて冷房能力を高める。
【0051】
更に、冷房能力を上げたい場合は、制御装置600は回転機420を作動させて、回転機420の駆動力も圧縮機310に付加するようにする。尚、この時は、回転機420をプーリ410に対して逆回転方向に作動させることによって、遊星歯車540を介して圧縮機310を増速させる。
【0052】
また、制御装置600は、電磁クラッチ510を切断して、回転機420を逆回転方向に作動させることで、膨張機220と回転機420の両駆動力によって圧縮機310を作動させることもできる。この時は、一方向クラッチ530の作用によってプーリ軸411はロックされ、回転機420の駆動力が圧縮機310に付加できることになる。
【0053】
▲4▼エンジン停止時の冷凍サイクル運転モード
これは、A/C要求がある場合で、アイドルストップ機能によってエンジン10が停止された場合に、膨張機220の駆動力によって圧縮機310を作動させるモードである。
【0054】
制御装置600は、ラジエータ回路20の温水ポンプ22を作動させ、三方弁24によって冷却水の流路として加熱器210側が開くようにする。そして、ポンプ250を作動させランキンサイクル200を作動状態とする。また、電磁クラッチ510は切断し、回転機420は停止状態とする。
【0055】
すると、膨張機220の駆動力によって圧縮機310が作動される。または、冷房負荷に応じて回転機420を逆回転側に作動させることで、膨張機220と回転機420の両駆動力で圧縮機310を作動させる。
【0056】
ここで、エンジン10停止時において、ランキンサイクル200を作動し続けると、エンジン冷却水の温度は低下していき、エンジン再始動時の燃料消費量の悪化を招くため、冷却水の温度が所定値(例えば80℃)を下回ったら、制御装置600はランキンサイクル200(ポンプ250)を停止させ、回転機420を逆回転側に作動させて、圧縮機310を作動させる。この時は、一方向クラッチ520の作用によって膨張機軸221は噛み合いが解除され(切断状態)、膨張機220の抵抗を受ける事無く、回転機420の駆動力を圧縮機310に付加できる。
【0057】
▲5▼ランキンサイクルによる冷凍サイクル運転とエネルギー回生モード
これは、A/C要求がある場合で、春秋などで冷房負荷が比較的低い時には、ランキンサイクル200で得られる駆動力が余剰と成る分をエンジン10へ付加する、あるいは回転機420で発電を行うモードである。
【0058】
制御装置600は、ラジエータ回路20の温水ポンプ22を作動させ、三方弁24によって冷却水の流路として加熱器210側が開くようにする。そして、ポンプ250を作動させランキンサイクル200を作動状態とする。また、電磁クラッチ510は接続状態にし、回転機420を発電機として作動させる。
【0059】
すると、圧縮機310には膨張機220からの駆動力が冷房負荷に見合った分だけ加えられ、圧縮機310は作動すると共に、余剰となる膨張機220の駆動力はプーリ410および回転機420に付加され、エンジン10の駆動力を低減し、また回転機420での発電を可能とする。
【0060】
以上の構成説明および作動説明より、本実施形態においては以下のような作用効果が得られる。
【0061】
まず、ランキンサイクル200と冷凍サイクル300とを独立して設けているので、冷凍サイクル300の作動の有無に関わらず膨張機220を作動させることができ、膨張機220の駆動力で圧縮機310を作動させることができるので、エンジン10の動力を低減して燃費向上に繋げることができる。
【0062】
そして、冷房負荷に応じて、エンジン10やバッテリ40等のエネルギーを使用する事無く、膨張機220の駆動力のみで圧縮機310を作動させたり、圧縮機310への必要動力に対して膨張機220の駆動力が余剰と成る時は、プーリ410や回転機420にもその余剰分の駆動力を付加することでエンジン10の動力を低減し、また回転機420での発電を可能とすることができる。
【0063】
また、膨張機220および圧縮機310の間には一方向クラッチ520を設けているので、ランキンサイクル200が停止される時には、膨張機220が抵抗になる事無く、エンジン10(プーリ410)やバッテリ40(回転機420)等のエネルギーで圧縮機310を作動させることができる。
【0064】
更に、圧縮機310、プーリ410、回転機420の間には動力分配機構としての遊星歯車540を介在させているので、回転機420の回転数を調節することで圧縮機310の回転数が可変することができ、固定容量型の圧縮機310でも冷媒吐出量を可変することができる。
【0065】
尚、上記実施形態において制御装置600によって圧縮機310の吐出容量が可変される可変容量型のものとすれば、A/C要求が無い場合で、圧縮機310の吐出容量をほぼゼロと成るようにしてやれば、上記▲1▼〜▲5▼の運転モードに加えて、▲6▼としてエネルギー回生モードが可能となる。
【0066】
即ち、制御装置600は、圧縮機310の吐出容量をほぼゼロにし、電磁クラッチ510を切断する。すると膨張器220の駆動力は圧縮機310の抵抗を受けずに回転機420に伝達され、回転機420でフルに発電が可能となる。また、電磁クラッチ510を接続すれば、回転機420で発電しつつ、エンジン10への動力付加が可能となる。
【0067】
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態を図3に示す。第2実施形態は、上記第1実施形態に対して、ランキンサイクル200中の作動流体を冷凍サイクル300中の冷媒と同一にし、冷凍サイクル300中の凝縮器320を廃止して、ランキンサイクル200中の凝縮器230と兼用するようにしたものである。
【0068】
これにより、膨張機220における発生駆動力の低下、および圧縮機310における動力増加が伴うものの、廃熱利用装置100として安価にすることができる。
【0069】
(第3実施形態)
本発明の第3実施形態を図4、図5に示す。第3実施形態は、上記第1実施形態に対して、回転機420、遊星歯車540を廃止したものである。回転機420の廃止に伴い、当然のことながらインバータ421、バッテリ40も廃熱利用装置100から排除している。また、圧縮機310は、制御装置600によって吐出容量が可変される可変容量型のものとしている。
【0070】
膨張機220は、一方向クラッチ520を介して圧縮機310に接続され、圧縮機310は、一方向クラッチ530および電磁クラッチ510を介してプーリ410に接続されている。
【0071】
ここでは、回転機420を有さないので、第1実施形態の各運転モードに対して、回転機420による発電作用および回転機420による圧縮機310への動力付加が無くなる。即ち、第1実施形態における、▲5▼ランキンサイクルによる冷凍サイクル運転とエネルギー回生モードは、ここでは▲7▼ランキンサイクルによる冷凍サイクル運転とエンジンアシストモードとなる。また、▲6▼エネルギー回生モードは、ここでは▲8▼エンジンアシストモードとなり、膨張機220で発生する駆動力は、圧縮機310に付加されると共にエンジン10に付加され、エンジン10の燃費向上に繋がる。
【0072】
(第4実施形態)
本発明の第4実施形態を図6、図7に示す。第4実施形態は、上記第1実施形態に対して、プーリ410(ベルト11)、一方向クラッチ530、遊星歯車540を廃止したものである。また、圧縮機310は、制御装置600によって吐出容量が可変される可変容量型のものとしている。
【0073】
膨張機220は、一方向クラッチ520を介して圧縮機310に接続され、圧縮機310は、電磁クラッチ510を介して回転機420に接続されている。
【0074】
ここでは、プーリ410を有さないので、第1実施形態の各運転モードに対して、プーリ410を介した圧縮機310への動力付加あるいは、膨張機220からエンジン10への駆動力の付加が無くなる。
【0075】
しかしながら、回転機420で圧縮機310を作動させる時の回転機420の動力を膨張機220からの駆動力によって低減することができ、また、圧縮機310の冷媒吐出量に応じて(冷媒吐出量が少ない場合)、膨張機220の駆動力が主に回転機420に付加され、充分な発電が成される。このように、エンジン10の動力を使用する事無く、圧縮機310の作動、回転機420による発電が可能となる訳である。
【0076】
(第5実施形態)
本発明の第5実施形態を図8に示す。第5実施形態は、上記第4実施形態に対して、膨張機220、圧縮機310、回転機420の間に動力分配機構としての遊星歯車540を追加したものである。ここでは、膨張機220は、遊星歯車540のプラネタリーキャリヤ542に接続され、圧縮機310はリングギヤ543に接続され、回転機420はサンギヤ541に接続されるものとしている。そして、膨張機220とプラネタリーキャリヤ542の間の膨張機軸221には、電磁クラッチ550および一方向クラッチ520が設けられている。また、圧縮機310は固定容量型の圧縮機としている。この第5実施形態においては各運転モードにおいて以下のように作動する。
【0077】
▲1▼通常冷凍サイクル運転モード
制御装置600は、電磁クラッチ550を切断し、回転機420を圧縮機310の作動回転方向とは逆回転方向に作動させる。すると、一方向クラッチ520の作用により膨張機軸221はロックされ、回転機420の駆動力によって圧縮機310が作動される。回転機420の回転数を調節することで圧縮機310の回転数は可変される。
【0078】
▲2▼ランキンサイクルによる冷凍サイクル運転モード
制御装置600は、電磁クラッチ550を接続して、回転機420を停止状態とする。すると、膨張機220の駆動力が遊星歯車540を介して圧縮機310に伝達され、圧縮機310が作動する。
【0079】
▲3▼ランキンサイクルと通常冷凍サイクルの複合運転モード
制御装置600は、電磁クラッチ550を接続し、回転機420を作動させる。すると、圧縮機310は、膨張機220と回転機420の駆動力を受けて作動し、冷房負荷の高い場合の対応が可能となる。特に回転機420の回転数を膨張機220の回転数よりも低回転側に調節することで圧縮機310を増速させ、吐出量を増加させることができる。
【0080】
▲4▼エンジン停止時の冷凍サイクル運転モード
制御装置600は、電磁クラッチ550を接続して、回転機420を停止状態として膨張機220の駆動力で圧縮機310を作動させる。あるいは、エンジン冷却水の温度が所定値を下回ったら、電磁クラッチ550を切断して回転機420を逆回転方向に作動させ、回転機420の駆動力で圧縮機310を作動させる。これは上記▲1▼の通常冷凍サイクル運転モードと同一である。
【0081】
▲5▼ランキンサイクルによる冷凍サイクル運転とエネルギー回生モード
制御装置600は、電磁クラッチ550を接続し、回転機420を発電機として作動させる。すると、膨張機220の駆動力によって圧縮機310を作動させつつ、発電を可能とする。
【0082】
▲6▼エネルギー回生モード
制御装置600は、圧縮機310の回転数がほぼゼロに成る側まで回転機420の回転数を上げて発電を行う。
【0083】
このように、第5実施形態においては、遊星歯車540によって圧縮機310の回転数を調節して吐出量を可変できるので、上記第4実施形態に対して固定容量型の圧縮機での対応が可能となり、安価にすることができる。
【0084】
(第6実施形態)
本発明の第6実施形態を図9に示す。第6実施形態は、上記第1実施形態に対して、ランキンサイクル200中の作動流体を冷凍サイクル300中の冷媒と同一にし、ランキンサイクル200中の凝縮器(本発明の第1凝縮器に対応)230と、冷凍サイクル300中の凝縮器(本発明の第2凝縮器に対応)320との間に流入側接続流路260と流出側接続流路270とを設けたものである。
【0085】
流入側接続流路260は、両凝縮器230、320の流入側同士を接続したものであり、この流入側接続流路260を開閉する電磁弁(バルブ)261が設けられている。また、流出側接続流路270は、両凝縮器230、320の流出側同士を接続したものであり、この流出側接続流路270を開閉する電磁弁(バルブ)271が設けられている。そして、電磁弁261、271は、制御装置600によって開閉されるようにしている。
【0086】
制御装置600は、A/C要求の無いエネルギー回生モードのようにランキンサイクル200のみを作動させる場合、あるいは通常冷凍サイクル運転モードのように冷凍サイクル300のみを作動させる場合には、電磁弁261、271を開き、各サイクル200、300において凝縮器230、320の両方を使用して作動させるようにしている。
【0087】
これにより、ランキンサイクル200のみの運転時に膨張機220の出口圧力を低くすることができ、膨張機220からの回収動力を増大させることができる。また、冷凍サイクル300のみの運転時に圧縮機310の吐出圧力を低くすることができ、圧縮機310の動力を低減することができる。
【0088】
(その他の実施形態)
上記実施形態では本発明をアイドルストップ車両に適用したものとして説明したが、対象とする車両としては、走行用モータを有し、走行中においても所定の走行条件に応じてエンジン10が停止されるいわゆるハイブリッド車両としても良いし、エンジン10の停止を伴わない通常の車両に適用しても良い。
【0089】
また、ランキンサイクル200中のポンプ250は、電動式のものとして説明したが、膨張機220の駆動力で作動されるものとしても良く、これによれば更に回収エネルギーの多面的な活用を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態における内燃機関の廃熱利用装置全体を示す模式図である。
【図2】図1における膨張機、圧縮機、プーリ、回転機の接続状態を示す模式図である。
【図3】本発明の第2実施形態における内燃機関の廃熱利用装置全体を示す模式図である。
【図4】本発明の第3実施形態における内燃機関の廃熱利用装置全体を示す模式図である。
【図5】図4における膨張機、圧縮機、プーリの接続状態を示す模式図である。
【図6】本発明の第4実施形態における内燃機関の廃熱利用装置全体を示す模式図である。
【図7】図6における膨張機、圧縮機、回転機の接続状態を示す模式図である。
【図8】本発明の第5実施形態における膨張機、圧縮機、回転機の接続状態を示す模式図である。
【図9】本発明の第6実施形態における内燃機関の廃熱利用装置全体を示す模式図である。
【符号の説明】
10 エンジン(内燃機関)
40 バッテリ(電源)
100 内燃機関の廃熱利用装置
200 ランキンサイクル
220 膨張機
230 凝縮器(第1凝縮器)
260 流入側接続流路
261 電磁弁(バルブ)
270 流出側接続流路
271 電磁弁(バルブ)
300 冷凍サイクル
310 圧縮機
320 凝縮器(第2凝縮器)
410 プーリ(外部駆動機構)
420 回転機(外部駆動機構)
510 電磁クラッチ(第1断続手段)
520 一方向クラッチ(第2断続手段)
540 遊星歯車(動力分配機構)

Claims (10)

  1. 内燃機関(10)の廃熱エネルギーによって加熱される蒸気流体を膨張させて駆動力を発生する膨張機(220)を備えるランキンサイクル(200)と、
    外部エネルギーを動力源として駆動する外部駆動機構(410、420)によって作動され、内部を流通する冷媒を圧縮する圧縮機(310)を備える冷凍サイクル(300)とを有し、
    前記膨張機(220)は、前記圧縮機(310)に接続され、
    前記圧縮機(310)は、前記外部駆動機構(410、420)に接続され、
    前記圧縮機(310)および前記外部駆動機構(410)の間には第1断続手段(510)が設けられ、
    前記ランキンサイクル(200)作動時の前記膨張機(220)の駆動力は、前記圧縮機(310)および前記外部駆動機構(410、420)のうち、少なくとも前記圧縮機(310)に付加されるようになっており、
    前記膨張機(220)の駆動力が前記圧縮機(310)に付加される時には、前記第1断続手段(510)が切断される、あるいは前記外部駆動機構(420)の作動が停止されることを特徴とする内燃機関の廃熱利用装置。
  2. 前記外部駆動機構(410、420)は、前記外部エネルギーとして前記内燃機関(10)の動力によって回転駆動するプーリ(410)、あるいは電動機、発電機の両機能を備え前記外部エネルギーとして電源(40)の電力によって回転駆動する回転機(420)の少なくとも一方であることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の廃熱利用装置。
  3. 前記プーリ(410)あるいは前記回転機(420)にも前記膨張機(220)の駆動力が付加される時には、前記プーリ(410)はその駆動力を更に前記内燃機関(10)に伝達する、
    あるいは、前記回転機(420)は発電機として作動することを特徴とする請求項2に記載の内燃機関の廃熱利用装置。
  4. 前記膨張機(220)および前記圧縮機(310)の間には第2断続手段(520)が設けられ、前記ランキンサイクル(200)が停止される時に、前記第2断続手段(520)が切断されることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の内燃機関の廃熱利用装置。
  5. 前記外部駆動機構(410、420)は、前記プーリ(410)および前記回転機(420)より成り、
    前記圧縮機(310)、前記プーリ(410)、前記回転機(420)は、一方の動力を他の二方に分配可能とする動力分配機構(540)によって接続されたことを特徴とする請求項2〜請求項4のいずれかに記載の内燃機関の廃熱利用装置。
  6. 前記外部駆動機構(420)は、前記回転機(420)より成り、
    前記膨張機(220)、前記圧縮機(310)、前記回転機(420)は、一方の動力を他の二方に分配可能とする動力分配機構(540)によって接続されたことを特徴とする請求項2〜請求項4のいずれかに記載の内燃機関の廃熱利用装置。
  7. 前記ランキンサイクル(200)中の前記流体は、前記冷凍サイクル(300)中の前記冷媒を用いており、
    前記ランキンサイクル(200)および前記冷凍サイクル(300)中の前記冷媒を凝縮する凝縮器(230、320)は、1つの凝縮器(230)で兼用されるように回路形成されたことを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれかに記載の内燃機関の廃熱利用装置。
  8. 前記ランキンサイクル(200)中の前記流体は、前記冷凍サイクル(300)中の前記冷媒を用いており、
    前記ランキンサイクル(200)中の前記冷媒、および前記冷凍サイクル(300)中の前記冷媒をそれぞれ凝縮する第1凝縮器(230)および第2凝縮器(320)を有し、
    前記両凝縮器(230、320)の前記冷媒の流入側同士を接続する流入側接続流路(260)と、
    前記両凝縮器(230、320)の前記冷媒の流出側同士を接続する流出側接続流路(270)と、
    前記流入側接続流路(260)、前記流出側接続流路(270)をそれぞれ開閉するバルブ(261、271)とを設け、
    前記両サイクル(200、300)のうち、一方のサイクル(200)のみを単独で作動させる際に、前記バルブ(261、271)を開いて、他方のサイクル(300)の凝縮器(320)にも前記冷媒が流通するようにしたことを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれかに記載の内燃機関の廃熱利用装置。
  9. 内燃機関(10)の廃熱エネルギーによって加熱される蒸気流体を膨張させて駆動力を発生する膨張機(220)を備えるランキンサイクル(200)と、
    外部エネルギーを動力源として駆動する外部駆動機構(410、420)によって作動され、内部を流通する冷媒を圧縮する圧縮機(310)を備える冷凍サイクル(300)とを有し、
    前記膨張機(220)は、前記圧縮機(310)に接続され、
    前記ランキンサイクル(200)作動時の前記膨張機(220)の駆動力は、前記圧縮機(310)および前記外部駆動機構(410、420)のうち、少なくとも前記圧縮機(310)に付加されるようになっており、
    前記外部駆動機構(410、420)は、前記外部エネルギーとして前記内燃機関(10)の動力によって回転駆動するプーリ(410)、および電動機、発電機の両機能を備え前記外部エネルギーとして電源(40)の電力によって回転駆動する回転機(420)より成り、
    前記圧縮機(310)、前記プーリ(410)、前記回転機(420)は、一方の動力を他の二方に分配可能とする動力分配機構(540)によって接続されたことを特徴とする内燃機関の廃熱利用装置。
  10. 内燃機関(10)の廃熱エネルギーによって加熱される蒸気流体を膨張させて駆動力を発生する膨張機(220)を備えるランキンサイクル(200)と、
    外部エネルギーを動力源として駆動する外部駆動機構(410、420)によって作動され、内部を流通する冷媒を圧縮する圧縮機(310)を備える冷凍サイクル(300)とを有し、
    前記膨張機(220)は、前記圧縮機(310)に接続され、
    前記ランキンサイクル(200)作動時の前記膨張機(220)の駆動力は、前記圧縮機(310)および前記外部駆動機構(410、420)のうち、少なくとも前記圧縮機(310)に付加されるようになっており、
    前記外部駆動機構(420)は、電動機、発電機の両機能を備え前記外部エネルギーとして電源(40)の電力によって回転駆動する回転機(420)より成り、
    前記膨張機(220)、前記圧縮機(310)、前記回転機(420)は、一方の動力を他の二方に分配可能とする動力分配機構(540)によって接続されたことを特徴とする内燃機関の廃熱利用装置。
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