JP2008157152A - ランキンサイクル - Google Patents

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Abstract

【課題】膨張機にポンプが接続されるものにおいて、回転数の変動があっても潤滑油の粘度低下を防止して、信頼性を向上できるランキンサイクルを提供する。
【解決手段】サイクル内の作動流体を循環させるポンプ130と、発熱機器10の廃熱により加熱された作動流体の膨張によって駆動力を発生する膨張機110とを備え、膨張機110の膨張機駆動軸118に、ポンプ130のポンプ駆動軸132が接続されたランキンサイクルにおいて、ポンプ130あるいは膨張機110の少なくとも一方に、サイクルの高圧側圧力を所定圧力以下とするように、ポンプ130あるいは膨張機110の実質吐出量を調整する調整手段138、139を設ける。
【選択図】図2

Description

本発明は、例えば内燃機関の排熱を加熱源とすると共に、膨張機とポンプとが一体的に回転されるランキンサイクルに関するものである。
従来のランキンサイクルとして、例えば特許文献1(第3実施形態、図3)に示されるように、サイクル内の冷媒循環用のポンプが膨張機に接続されて、ポンプが膨張機の発生駆動力で作動されるようにしたものが知られている。これにより、ポンプ専用の駆動源を不要として、構成の簡素化およびポンプ駆動用のエネルギーの低減を可能としている。
特開2006−46763号公報
通常、ランキンサイクルにおいては、膨張機は蒸気冷媒を扱い、またポンプは液冷媒を扱うことから、両者の基本的な作動室の容積設定が異なり(膨張機容積>ポンプ容積)、それに伴い両者の容積効率も異なる。膨張機、ポンプのような流体機械における容積効率は、例えば、図4に示すように、回転数の上昇に伴って向上するが、ポンプにおいては基本容積が小さく設定される分、膨張機に比較して冷媒の漏れに対する影響を受けやすく、ポンプの容積効率は膨張機の容積効率よりも小さく、更に回転数の上昇に伴う向上割合が大きくなる。
よって、上記特許文献1のように膨張機にポンプを接続したランキンサイクルにおいては、膨張機とポンプとが同一回転数で作動することから、回転数の変動に対してポンプの吐出量と膨張機の吸入量とのバランスが取れない状態が発生する。
例えば、膨張機およびポンプの回転数が低回転側から高回転側に移行すると、ポンプの体積効率の向上分が膨張機のそれよりも大きいため、ポンプから吐出される冷媒が膨張機で吸入できなくなり、図5に示すように、ランキンサイクルの高圧側圧力が上昇する。ランキンサイクルにおける加熱源の温度を一定とすると、高圧側圧力の上昇によって、加熱器での冷媒の蒸発が抑えられ、加熱器内の液冷媒量が増加し、膨張機の入り口側冷媒の過熱度が低下する。
冷媒中には、通常、膨張機やポンプの潤滑のための潤滑油が含まれているが、冷媒の過熱度が低下すると液化冷媒が増加して、潤滑油に多くの冷媒が溶け込んでしまい、潤滑油の粘度が低下し、膨張機やポンプの潤滑不足となってランキンサイクルの信頼性低下に繋がってしまう。
本発明の目的は、上記問題に鑑み、膨張機にポンプが接続されるものにおいて、回転数の変動があっても潤滑油の粘度低下を防止して、信頼性を向上できるランキンサイクルを提供することにある。
本発明は上記目的を達成するために、以下の技術的手段を採用する。
請求項1に記載の発明では、サイクル内の作動流体を循環させるポンプ(130)と、発熱機器(10)の廃熱により加熱された作動流体の膨張によって駆動力を発生する膨張機(110)とを備え、膨張機(110)の膨張機駆動軸(118)に、ポンプ(130)のポンプ駆動軸(132)が接続されたランキンサイクルにおいて、ポンプ(130)あるいは膨張機(110)の少なくとも一方に、サイクルの高圧側圧力を所定圧力以下とするように、ポンプ(130)あるいは膨張機(110)の実質吐出量を調整する調整手段(138、139)を設けたことを特徴としている。
これにより、互いに接続される膨張機(110)およびポンプ(130)の回転数が変化した場合に、両機器(110、130)の容積効率の差によってポンプ(130)の作動流体吐出量および膨張機(110)の作動流体吸入量のバランスが崩れてランキンサイクル(40)の高圧側圧力が上昇しようとしても、調整手段(138、139)によって所定圧力以下に維持される。よって、高圧側圧力の上昇に伴う膨張機(110)の作動流体入り口側の過熱度が低下して作動流体中の潤滑油粘度が低下することを防止でき、ランキンサイクル(40)の信頼性を向上させることができる。
調整手段(138、139)は、請求項2に記載の発明のように、高圧側圧力に応じて、ポンプ(130)あるいは膨張機(110)を流通する作動流体流れをバイパスさせるバイパス手段(138、139)とすることができる。
つまり、バイパス手段(138、139)によって、ポンプ(130)あるいは膨張機(130)の作動流体吐出量を調整でき、両機器(130、110)の作動バランスを維持できる。
更に、請求項3に記載の発明のように、バイパス手段(138、139)は、ポンプ(130)あるいは膨張機(110)の高圧側と低圧側とを連通させるバイパス流路(138)と、高圧側圧力に応じてバイパス流路(138)の開度を調整する開度調整弁(139)とによって形成することができる。
即ち、高圧側圧力に応じてバイパス流路(138)の開度を開度調整弁(139)で調整することで、ポンプ(130)あるいは膨張機(110)の実質の吐出量を調整して、両機器(130、110)の作動バランスを維持できる。
更に具体的には、請求項4に記載の発明のように、開度調整弁(139)は、所定空間内に密封された流体の圧力と高圧側圧力とのバランスによって可動するダイヤフラム(139b)と、ダイヤフラム(139b)に接続されて可動して、開度を調整する弁体(139e)とから形成されるようにするのが良い。
これにより、簡素な構成で確実な作動を可能とする開度調整弁(139)とすることができる。
請求項5に記載の発明では、調整手段(138、139)は、ポンプ(130)あるいは膨張機(110)に一体的に形成されたことを特徴としている。
これにより、コンパクトな調整手段(138、139)の設定が可能となり、搭載性に優れ、安価なランキンサイクル(100)とすることができる。
そして、請求項6に記載の発明のように、調整手段(138、139)は、ポンプ(130)あるいは膨張機(110)のうち、ポンプ(130)側に設けるのが良い。
尚、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
(第1実施形態)
本実施形態におけるランキンサイクル40は、走行用のエンジン10を備える車両に搭載されるものであって、冷凍サイクル30の凝縮器32および気液分離器33を共用して構成されている。以下、全体のシステム構成について図1を用いて説明する。
まず、冷凍サイクル30について簡単に説明すると、冷凍サイクル30は、低温側の熱を高温側に移動させて冷熱および温熱を空調に利用するもので、圧縮機31、凝縮器32、気液分離器33、減圧器34、蒸発器35が順次環状に接続されて形成されている。
圧縮機31は、駆動ベルト12、プーリ31a、電磁クラッチ31bを介してエンジン10の駆動力が伝達されて作動し、冷凍サイクル30内の冷媒を高温高圧に圧縮するものである。凝縮器32は、圧縮機31で高温高圧に圧縮された冷媒を冷却して、凝縮液化する熱交換器である。尚、ファン32aは、凝縮器32に冷却風(車室外空気)を送るものである。気液分離器33は、凝縮器32で凝縮された冷媒を気相冷媒と液相冷媒とに分離して液相冷媒を流出させるレシーバである。
減圧器34は、気液分離器33で分離された液相冷媒を減圧膨脹させる膨張弁である。蒸発器35は、減圧器34にて減圧された冷媒を蒸発させて吸熱作用を発揮する熱交換器であり、空調ケース30a内に配設されている。そして、送風機35aによって空調ケース30a内に供給される空調空気(外気あるいは内気)を冷却する。
そして、ランキンサイクル40は、エンジン(本発明の発熱機器に対応)10で発生した廃熱からエネルギー(膨張機110にて発生される駆動力)を回収するものであり、上記冷凍サイクル30に対して、凝縮器32、気液分離器33が共用されて形成されている。即ち、凝縮器32と気液分離器33とをバイパスするバイパス流路41が設けられて、このバイパス流路41の気液分離器33側から冷媒ポンプ130、加熱器42、膨張機110が配設されて、凝縮器32に繋がることでランキンサイクル40が形成されている。
膨張機110には発電機および電動機としてのモータジェネレータ120が接続され、またモータジェネレータ120には冷媒ポンプ130が接続され、膨張機110、モータジェネレータ120、冷媒ポンプ130は、冷媒ポンプ一体型膨張発電機100として形成されている。
冷媒ポンプ(本発明のポンプに対応)130は、ランキンサイクル40内の冷媒(本発明の作動流体に対応し、冷凍サイクル30内の冷媒と同一)を後述する加熱器42側へ圧送して循環させるものであり、詳細については冷媒ポンプ一体型膨張発電機100として後述する。
加熱器42は、冷媒ポンプ130から圧送される冷媒と、エンジン10に設けられた温水回路20内を循環するエンジン冷却水(温水)との間で熱交換することにより、冷媒を加熱する(冷媒を過熱蒸気冷媒とする)熱交換器である。
尚、温水回路20には、エンジン冷却水を循環させる電動式の水ポンプ21、エンジン冷却水と外気との間で熱交換してエンジン冷却水を冷却するラジエータ22、およびエンジン冷却水(温水)を加熱源として空調空気を加熱するヒータコア23が設けられている。また、ラジエータ22には、ラジエータバイパス流路22aが設けられて、エンジン冷却水の温度に応じて弁部が開閉するサーモスタット22bによって、ラジエータ22を流通するエンジン冷却水流量が調節されるようになっている。尚、ヒータコア23は、蒸発器35と共に空調ケース30a内に配設されており、蒸発器35とヒータコア23とによって空調空気は、乗員が設定する設定温度に調整される。
膨張機110は、上記加熱器42から流出される過熱蒸気冷媒の膨張により、駆動力を発生するものであり、詳細については冷媒ポンプ一体型膨張発電機100として後述する。
そして、上記冷凍サイクル30、ランキンサイクル40内の各種機器の作動を制御するための通電制御回路50が設けられている。通電制御回路50は、インバータ51と制御機器52とを有している。
インバータ51は、モータジェネレータ120(詳細後述)の作動を制御するものである。即ち、モータジェネレータ120を電動機として作動させる時に、車両用のバッテリ11からモータジェネレータ120に供給する電力を制御し、また、モータジェネレータ120が膨張機110の駆動力によって発電機として作動される時に、発電される電力をバッテリ11に充電するものである。
また、制御機器52は、上記インバータ51の作動を制御すると共に、冷凍サイクル30およびランキンサイクル40を作動させる際に電磁クラッチ31b、ファン32a、送風機35a等を併せて制御するものである。
次に、冷媒ポンプ一体型膨張発電機(以下、ポンプ膨張発電機)100の構成について図2を用いて説明する。ポンプ膨張発電機100は、膨張機110と、モータジェネレータ120と、冷媒ポンプ130とが同軸上で連結され、一体的に形成されている。ポンプ膨張発電機100は、作動軸が天地方向となり、上から下に向けて順に膨張機110、モータジェネレータ120、冷媒ポンプ130となるように配設されている。
膨張機110は、周知のスクロール型圧縮機構と同一構造を有するもので、具体的には、膨張機ハウジング111を成すフロントハウジング111aとシャフトハウジング111bとの間に固定される固定スクロール112、この固定スクロール112に対向して旋回変位する旋回スクロール113、高圧室114から作動室Vに繋がる流入ポート115等から成るものである。
固定スクロール112は、板状の基板部112aおよび渦巻状の歯部112bを有して構成され、一方、旋回スクロール113は、固定スクロール112と同様に板状の基板部113aおよび渦巻状の歯部113bを有して構成されており、両歯部112b、113bが互いに接触した状態で旋回スクロール113が旋回することにより、両スクロール112、113により形成される作動室Vの体積が拡大縮小するようになっている。
シャフト118(本発明の膨張機駆動軸に対応)は、シャフトハウジング111bに固定された軸受け118bによって回転可能に支持されている。シャフト118は、一方の長手方向端部に回転中心軸に対して偏心したクランク部118aを有するクランクシャフトである。このクランク部118aは、ベアリング113cを介して旋回スクロール113に連結されている。
シャフトハウジング111bと旋回スクロール113との間には、自転防止機構119が設けられており、旋回スクロール113はシャフト118が1回転する間に、自転せずにクランク部118a周りに公転旋回するようになっている。
そして、作動室Vは、例えばシャフト118の回転(モータジェネレータ120からの駆動力)に伴って、更には、加熱器42からの過熱蒸気冷媒の膨張によって、旋回スクロール113の中心側から外径側に変位するほど、その体積が拡大するように変化する。
流入ポート115は、基板部112aの中心部に設けられて、フロントハウジング111aに設けられた高圧室114と、最小体積となる作動室Vとを連通させて高圧室114に導入された高温、高圧の冷媒、つまり過熱蒸気冷媒を作動室Vに導くポートである。尚、上記高圧室114には、加熱器42に接続される高圧ポート111cが設けられている。
膨張機110から凝縮器32に接続される低圧ポート121aは、後述するモータハウジング121の上方に設けられている。低圧ポート131aと膨張機110の低圧側(スクロールの外周側)との間は、モータハウジング121内の空間を介して連通されるようにしている。
フロントハウジング111aには、均圧弁117が設けられている。均圧弁117は、ランキンサイクル40内の異常発生時(例えば、モータジェネレータ120の回転数異常、制御不能等の場合)に、高圧室114と両スクロール112、113の低圧側とを繋ぐ連通路116を強制的に開くことで、作動室V内での過熱蒸気冷媒の膨張作動が成されないようにして、膨張機110を安全且つ確実に停止させるための弁である。均圧弁117による連通路116の開閉は、制御機器52によって制御されるようになっている。
モータジェネレータ120は、ステータ122およびステータ122内で回転するロータ123等から成るもので、シャフトハウジング111bに固定されるモータハウジング121内に収容されている。ステータ122は、巻き線が巻かれたステータコイルであり、モータハウジング121の内周面に固定されている。ロータ123は、永久磁石が埋設されたマグネットロータであり、モータ軸124に固定されている。モータ軸124の一端側は、上記膨張機110のシャフト118に接続されており、また、他端側は、直径が細くなるように形成されて、後述する冷媒ポンプ130のポンプ軸132に接続されている。
そして、モータジェネレータ120は、ランキンサイクル40の起動時において、バッテリ11からインバータ51を介して、ステータ122に電力が供給されることで、ロータ123を回転させて、膨張機110、および後述する冷媒ポンプ130を駆動するモータ(電動機)として作動する。また、モータジェネレータ120は、膨張機110の膨張時に発生した駆動力によってロータ123を回転させるトルクが入力されると、冷媒ポンプ130を駆動すると共に、膨張機110での発生駆動力が冷媒ポンプ130用の駆動力を超えた時に、電力を発生させるジェネレータ(発電機)として作動する。そして、得られた電力は、インバータ51を介してバッテリ11に充電されるようになっている。
冷媒ポンプ130は、ローリングピストン型のポンプであって、モータジェネレータ120の反膨張機側に配設されて、モータハウジング121に固定されるポンプハウジング131内に収容されている。
冷媒ポンプ130は、ポンプハウジング131の内部に形成されるシリンダ133a、ロータ134等を有している。シリンダ133aは、シリンダブロック133の中心部で断面円形に穿設されて形成されている。
ポンプ軸(本発明のポンプ駆動軸に対応)132は、上記モータ軸124と接続されており、シリンダブロック133を挟み込む端板137に固定された軸受け132b、132cによって回転可能に支持されている。ポンプ軸132には、このポンプ軸132に対して偏心した円形のカム部132aが形成されており、このカム部132aの外周側には扁平円筒状のロータ134が装着されている。ロータ134の外径は、シリンダ133aの内径より小さく設定されてシリンダ133a内に挿入されており、ロータ134はカム部132aによってシリンダ133a内を公転する。また、ロータ134の外周部にはロータ134の半径方向に摺動可能として、中心側に押圧されてロータ134に当接するベーン135が設けられている。そして、シリンダ133a内において、ロータ134およびベーン135によって囲まれる空間がポンプ作動室Pとして形成されている。
シリンダブロック133には、ベーン135に近接して、このベーン135を挟むようにシリンダ133a内に連通する冷媒流入部133b、および冷媒流出部(図示省略)が設けられている。冷媒流入部133bはポンプハウジング131を貫通する吸入ポート131aに接続されており、また、冷媒流出部はポンプハウジング131とシリンダブロック133(端板137)との間に形成される高圧室136に連通している。そして、高圧室136はポンプハウジング131のモータジェネレータ120側となる側壁に形成された吐出ポート131bに繋がっている。
この冷媒ポンプ130においては、冷媒はロータ134の公転作動によって、吸入ポート131a、冷媒流入部133bからポンプ作動室Pに流入され、冷媒流出部、高圧室136を経て吐出ポート131bから吐出される。
本ポンプ膨張発電機100においては、ランキンサイクル40の高圧側圧力を所定圧力以下とするように、冷媒ポンプ130の実質的な冷媒吐出量を調整する調整手段を設けている。
ここでは、調整手段は、冷媒ポンプ130を流通する冷媒をバイパスさせるバイパス手段として形成されており、このバイパス手段は、バイパス流路としての連通路138と、開度調整弁としての高圧制御弁139とを有している。
連通路138は、2つの端板137のうち、下側の端板137において吸入ポート131aに対して直行するように設けられて、冷媒流入部133bと高圧室136とを連通させる流路として形成されている。連通路138は、後述するニードル弁139eの先端部が挿入可能となるように、高圧室136側から冷媒流入部133b側に向けて先細りとなる円錐状に形成されて、更に小径の状態で冷媒流入部133bに繋がっている。
高圧制御弁139は、連通路138の開度を調整する弁として形成されており、容器体139a、ダイヤフラム139b、ニードル弁139e等を有している。容器体139aは扁平状に形成されており、その内部は、薄膜状のダイヤフラム139bによって高圧ガス室139cと高圧作動室139dとに区画されている。そして、ダイヤフラム139bの高圧作動室130d側の面にはニードル弁139eの一端側が接続されて、他端側が容器体139から突出している。
ポンプハウジング131の連通路138に対向する部位(図2中の底面)には、高圧室136と外部とを連通させる弁用連通路131cが設けられている。容器体139aは、高圧作動室139dの内部が弁用連通路131cを介して高圧室136と連通するように、ポンプハウジング131に接続されている。そして、ニードル弁139eは、弁用連通路131cに挿通されて、他端側となる先端部が連通路138に到達するように配設されている。
容器体139aの高圧ガス室139c内には所定量の作動ガスが封入されており、高圧ガス室139c内は予め定めた所定の圧力に維持されている。この所定圧力は、ポンプ膨張発電機100の作動回転数が変化しても、冷媒ポンプ130と膨張機110との作動バランスを確保し得るランキンサイクル40の高圧側圧力の許容最大圧力として設定されたものとしている。更に詳述すると、ポンプ膨張発電機100の作動回転数の増加に伴って増加する冷媒ポンプ130の冷媒吐出量を、膨張機110側で吸入可能として膨張作動しうる時の許容高圧側圧力として設定している。
よって、ダイヤフラム139bは、高圧ガス室139cと高圧作動室139dとの圧力バランスによって変位し、それに伴ってニードル弁139eも長手方向に摺動し、ニードル弁139eは、図3に示すように、連通路138の開度を調整する。通常は、高圧ガス室139cの圧力によってニードル弁139eは連通路138側に移動されて、連通路138を閉塞している。一方、冷媒ポンプ130の吐出量の変化に伴い、高圧室136、即ち、高圧作動室139d内の圧力が高圧ガス室139cの圧力を上回ると、ダイヤフラム139bは高圧ガス室139c側に変位して、それに伴いニードル弁139eも摺動して連通路138を開くようになっている。
次に、本実施形態におけるポンプ膨張発電機100の作動およびその作用効果について説明する。
まず、エンジン10の廃熱が充分得られる(エンジン冷却水温度が充分高い)場合で、ランキンサイクル40を起動させる際に、制御機器52はインバータ51からの電力供給によりモータジェネレータ120を電動機として駆動させて、膨張機110および冷媒ポンプ130を作動させる。すると、気液分離器33から冷媒が吸引され、加熱器42に圧送され、圧送された冷媒は加熱器42によって加熱される。
そして、加熱器42によって加熱された高温高圧の過熱蒸気冷媒が、膨張機110の作動室Vに導入されて膨脹する。過熱蒸気冷媒の膨脹により旋回スクロール113が旋回すると、旋回スクロール113に接続されたモータジェネレータ120、冷媒ポンプ130が作動される。ここで、膨張機110の駆動力が冷媒ポンプ130駆動のための駆動力を超えると、モータジェネレータ120は発電機として作動されることになり、制御機器52はモータジェネレータ120によって発電される電力をインバータ51を介してバッテリ11に充電する。
そして、膨張機110で膨脹を終えて圧力が低下した冷媒は、凝縮器32→気液分離器33→バイパス流路41→冷媒ポンプ130→加熱器42→膨脹機110の順に循環することになる(ランキンサイクル40を循環)。
尚、制御機器52は、ランキンサイクル40に何らかの異常等が発生した場合は、均圧弁117を開くことで過熱蒸気冷媒が作動室V内を流通しないようにして、膨張機110を確実に停止させる。また、乗員の空調要求がある場合は、電磁クラッチ31bによってプーリ31aと圧縮機31とを接続して、エンジン10の駆動力によって圧縮機31を作動させて、冷凍サイクル30による空調を行う。また、凝縮器32の凝縮能力調整のために、ファン32aの作動回転数を制御する。
ここで、上記ランキンサイクル40の作動時に、作動回転数に応じて高圧側圧力が所定圧力を超えると、高圧制御弁139のニードル弁139eによって連通路138が開かれ、冷媒ポンプ130を流通する冷媒の一部は、高圧室136側から冷媒流入部133b側にバイパスされることになり、高圧側圧力が所定圧力に維持される。
よって、高圧側圧力の上昇に伴う膨張機110の冷媒入り口側の過熱度が低下して、冷媒中の潤滑油に蒸発の抑えられた冷媒が溶解してそれに伴い潤滑油粘度が低下することを防止でき、膨張機110、冷媒ポンプ130に対して充分な潤滑を可能として、ランキンサイクル40の信頼性を向上させることができる。そして、膨張機110の信頼性低下によるモータジェネレータ120の発電能力低下も防止できる。
また、過熱度の低下を防止することで、冷媒ポンプ130から吐出される冷媒が加熱器42に液冷媒として溜まることを防止できるので、冷媒ポンプ130における吸入冷媒の不足を防止でき、気液分離器33に余分な冷媒を予め蓄える必要がなくなる。
また、ランキンサイクル40の高圧側圧力を所定圧力以下に維持できるので、高圧側における各機器(バイパス流路41、加熱器42、膨張機110、冷媒ポンプ130)の耐圧面での過剰設計が不要となると共に、異常高圧時の安全を図ることができる。
また、連通路138を冷媒ポンプ130内に設けて、高圧制御弁139を冷媒ポンプ130に一体的に設けるようにしているので、小型、安価、搭載性に優れるポンプ膨張発電機100とすることができる。
また、高圧制御弁139によって所定圧力において冷媒ポンプ130を流通する冷媒をバイパスさせるので、圧力変化に伴う冷媒ポンプ130の脈動を低減することができる。
また、高圧制御弁139によって、確実に高圧側圧力を所定圧力以下に維持できるので、冷媒ポンプ130の製品としての出来ばえに基づく容積効率のバラツキを補正できる。
(その他の実施形態)
上記第1実施形態では、調整手段としてのバイパス手段における高圧制御弁139(開度調整弁)をダイヤフラム139bを用いた弁としたが、ランキンサイクル40の高圧側圧力を検出する圧力センサのような圧力検出手段と、圧力センサによって得られた圧力に応じて(所定圧力にて)開度制御される電磁弁とで構成するようにしても良い。
また、上記第1実施形態のように調整手段として、連通路138(バイパス流路)と高圧制御弁139(開度調整手段)とを用いたものに対して、冷媒ポンプ130の作動室P自身の容量(容積)を調整可能とする可変容量タイプのポンプを用いたものとしても良い。この場合は、ランキンサイクル40の高圧側圧力を検出する圧力センサのような圧力検出手段を設けて、圧力センサによって得られた圧力に応じて(所定圧力にて)吐出容量を変更する(小さくする)ようにすれば良い。
また、上記第1実施形態のように調整手段として、連通路138(バイパス流路)と高圧制御弁139(開度調整手段)とを用いたものに対して、冷媒ポンプ130の容積効率を意図的に変更可能とするものとしても良い。即ち、冷媒ポンプ130の作動室Pにおける高低圧間の隙間を意図的に変更可能とする構造として、所定圧力にて隙間を変更して(大きくして)吐出量を変更(小さくする)ものとしても良い。
また、バイパス流路としての連通路138は、冷媒ポンプ130の内部に形成するようにしたが、これに限らず、別配管を用いて冷媒ポンプ130の外部に設け、この配管途中に高圧制御弁139を設けるようにしても良い。
また、バイパス流路は、冷媒ポンプ130の高圧側と低圧側とを連通させる流路としたが、ランキンサイクル40の高圧側と低圧側とを連通させる通路としても良く、具体的には、冷媒ポンプ130と加熱器42との間、あるいは加熱器42と膨張機110との間から、膨張機110と凝縮器32との間、あるいは凝縮器32と気液分離器33との間を繋ぐ流路としても良い。
また、上記のような調整手段を冷媒ポンプ130側に対して膨張機110側に設けるようにしても良い。あるいは、冷媒ポンプ130、膨張機110の両者に設けるようにしても良い。膨張機110側に調整手段を設ける場合で、調整手段を可変容量タイプとしたもの、あるいは隙間可変タイプとしてものにおいては、高圧側圧力が所定圧力となった時に、膨張機110の容量を大きくする、あるいは隙間を小さくして容量を大きくすると良い。
また、上記各実施形態においては、加熱器42における加熱源として、車両用のエンジン10(エンジン冷却水)としたが、これに限らず、例えば、外燃機関、燃料電池車両の燃料電池スタック、各種モータ、インバータ等のように作動時に発熱を伴い、温度制御のためにその熱の一部を捨てるもの(廃熱が発生するもの)であれば、広く適用することができる。
本発明の第1実施形態におけるシステム全体を示す模式図である。 本発明の第1実施形態における冷媒ポンプ一体型膨張発電機を示す断面図である。 本発明の第1実施形態における高圧制御弁の高圧側圧力に対する弁開度を示すグラフである。 従来技術における膨張機とポンプとの容積効率を示すグラフである。 従来技術における高圧側圧力の上昇に伴う過熱度の低下を示すグラフである。
符号の説明
10 エンジン(発熱機器)
40 ランキンサイクル
100 冷媒ポンプ一体型膨張発電機
110 膨張機
118 シャフト(膨張機駆動軸)
130 冷媒ポンプ(ポンプ)
132 ポンプ軸(ポンプ駆動軸)
138 連通路(調整手段、バイパス手段、バイパス流路)
139 高圧制御弁(調整手段、バイパス手段、開度調整弁)
139b ダイヤフラム
139e ニードル弁

Claims (6)

  1. サイクル内の作動流体を循環させるポンプ(130)と、
    発熱機器(10)の廃熱により加熱された前記作動流体の膨張によって駆動力を発生する膨張機(110)とを備え、
    前記膨張機(110)の膨張機駆動軸(118)に、前記ポンプ(130)のポンプ駆動軸(132)が接続されたランキンサイクルにおいて、
    前記ポンプ(130)あるいは前記膨張機(110)の少なくとも一方に、前記サイクルの高圧側圧力を所定圧力以下とするように、前記ポンプ(130)あるいは前記膨張機(110)の実質吐出量を調整する調整手段(138、139)を設けたことを特徴とするランキンサイクル。
  2. 前記調整手段(138、139)は、前記高圧側圧力に応じて、前記ポンプ(130)あるいは前記膨張機(110)を流通する前記作動流体流れをバイパスさせるバイパス手段(138、139)であることを特徴とする請求項1に記載のランキンサイクル。
  3. 前記バイパス手段(138、139)は、前記ポンプ(130)あるいは前記膨張機(110)の高圧側と低圧側とを連通させるバイパス流路(138)と、
    前記高圧側圧力に応じて前記バイパス流路(138)の開度を調整する開度調整弁(139)とを備えることを特徴とする請求項2に記載のランキンサイクル。
  4. 前記開度調整弁(139)は、所定空間内に密封された流体の圧力と前記高圧側圧力とのバランスによって可動するダイヤフラム(139b)と、
    前記ダイヤフラム(139b)に接続されて可動して、前記開度を調整する弁体(139e)とを備えることを特徴とする請求項3に記載のランキンサイクル。
  5. 前記調整手段(138、139)は、前記ポンプ(130)あるいは前記膨張機(110)に一体的に形成されたことを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1つに記載のランキンサイクル。
  6. 前記調整手段(138、139)は、前記ポンプ(130)に設けられたことを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか1つに記載のランキンサイクル。
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