JP2006342793A - 流体機械 - Google Patents

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Yasuhiro Takeuchi
康浩 武内
Keiichi Uno
慶一 宇野
Shigeru Hisanaga
滋 久永
Hirotomo Asa
弘知 麻
Atsushi Inaba
淳 稲葉
Kazuhide Uchida
和秀 内田
Hiroshi Ogawa
博史 小川
Yoichiro Kawamoto
陽一郎 河本
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Abstract

【課題】発電モードの立ち上げ時に、無駄な動力(電力)消費を低減して回生分を大きくすること、およびこの過渡状態時の静粛性を向上させる。
【解決手段】両歯部112b・113bの円周方向における接触が離れる方向へ従動クランク機構118を付勢する付勢手段160を設けている。
これによれば、両歯部112b・113bが付勢手段160によって積極的に離されることにより、発電モード立ち上げ時に作動室Vの中央部と外周との圧力差が均圧されるため、無駄な動力(電力)を使うことがなくなり、回生分を大きくすることができる。また、所定高圧に達するまでの途中段階においても、付勢手段160によって旋回側歯部113bの位置が安定して両歯部112b・113bが接触・離れを繰り返すようなことがなくなるため、カタカタ音の発生も防止することができる。
【選択図】図3

Description

本発明は、圧縮機および膨張機としての両機能を有するスクロール型圧縮機兼膨張機と、電動機および発電機としての両機能を有するモータジェネレータとを有し、モータジェネレータで圧縮機兼膨張機を駆動して流体を圧縮する圧縮モードと、圧縮機兼膨張機でモータジェネレータを駆動して発電を行う発電モードとを備える流体機械に関するものである。
従来、例えば下記の特許文献1に示されるように、ランキンサイクルRaの熱エネルギーを回転動力へと変換する膨張機と、回転動力により駆動されてランキンサイクルRaの圧力を上げる給液ポンプと、回転駆動力を発生するモータとを備え、これらで回転軸を共有した流体機械が知られている。従動クランク機構を備えたスクロール型の膨張機で冷媒ガスを膨張させて回転動力を取り出し、同軸上に設けられたモータを駆動して発電回生する。
特開2005−30386号公報
上記の流体機械の具体的な作動として、ランキンサイクルの立ち上げ時には、モータで給液ポンプを起動する。このとき、高圧が充分に上昇していない状態で膨張機が回転を開始することとなり、スクロールのロータとステータとの両方の歯部で仕切られた空間に高圧ガスが供給されないまま膨張作動を行うため、さながら真空ポンプの動作を行ってしまい、無駄な負荷がモータに掛かって消費電力が大きくなるという問題点がある。
そのため、スクロール型膨張機では従動クランク機構により、作動室の中央部が外周部より低圧になるとロータとステータの歯部が離れ、中央部と外周の作動室間との圧力差が小さく、もしくは均圧される。しかしながら、所定高圧に達するまでの途中段階では、従動クランクの作用でロータ歯部の位置が不安定となり、両方の歯部が接触・離れを繰り返すことがある。
この状況は膨張機入口に所定の高圧ガス冷媒が供給されるまで続くこととなり、結果としてカタカタという音が発生するうえ、場合によっては両歯部に振動荷重が発生して寿命を縮めてしまい、破損に至るなどの不具合がでるおそれがあるという問題点がある。本発明は、上記従来技術の問題点に鑑みて成されたものであり、その目的は、ランキンサイクルを用いて車両廃熱から電力回生する流体機械において、発電モードの立ち上げ時に、無駄な動力(電力)消費を低減して回生分を大きくすること、およびこの過渡状態時の静粛性を向上させることのできる流体機械を提供することにある。
本発明は上記目的を達成するために、請求項1ないし請求項12に記載の技術的手段を採用する。すなわち、請求項1に記載の発明では、内部に膨張部を収容するハウジング(111)と、
ハウジング(111)に回転可能に支持されていると共に一端部に偏心した駆動ピン部(1181a)を備えたシャフト(1181)と、
駆動ピン部(1181a)を受け入れる孔部(1182a)を備えたブッシング(1182)と、
ブッシング(1182)を回転可能に受け入れるボス部が形成された旋回側端板部(113a)と渦巻き形の旋回側歯部(113b)とを有し、駆動ピン部(1181a)とブッシング(1182)とボス部とから構成される従動クランク機構(118)を介してシャフト(1181)と連動して公転運動をする旋回スクロール(113)と、
旋回スクロール(113)と噛み合う渦巻き形の固定側歯部(112b)および固定側端板部(112a)を有すると共にハウジング(111)に固定された固定スクロール(112)と、
シャフト(1181)と連動するモータジェネレータ(120)とを備える流体機械において、
両歯部(112b、113b)の円周方向における接触が離れる方向へ従動クランク機構(118)を付勢する付勢手段(160)を設けたことを特徴としている。
前記特許文献1には、従動クランク機構(118)の1機能として、真空ポンプ仕事を低減させる旨の記述が有るが、積極的に従動クランク機構(118)の機能を活用していない。本発明では、従動クランク機構(118)に、旋回・固定の両歯部(112a、113a)を常時積極的に離す付勢手段(160)を設けている。
この請求項1に記載の発明によれば、両歯部(112b、113b)が付勢手段(160)によって積極的に離されることにより、発電モード立ち上げ時に作動室(V)の中央部と外周との圧力差が均圧されるため、無駄な動力(電力)を使うことがなくなり、回生分を大きくすることができる。
また、所定高圧に達するまでの途中段階においても、付勢手段(160)によって旋回側歯部(113b)の位置が安定して両歯部(112b、113b)が接触・離れを繰り返すようなことがなくなるため、カタカタ音の発生も防止することができる。また従来は、発電モード立ち上げ時の真空ポンプ動作を考慮して回転トルクの大きなモータジェネレータ(120)を設計する必要があったが、上記効果によりモータジェネレータ(120)を小型にすることができる。
また、請求項2に記載の発明では、請求項1に記載の流体機械において、付勢手段(160)として、駆動ピン部(1181a)とブッシング(1182)との間に弾性部材(160)を介在させたことを特徴としている。この請求項2に記載の発明によれば、弾性部材(160)を介在させるという簡単な構成で良いため、実施容易であり、コストも抑えることができる。なお、間に介在させれば良いという点より、弾性部材(160)は駆動ピン部(1181a)側とブッシング(1182)側とのいずれの側に構成しても良い。
また、請求項3に記載の発明では、請求項2に記載の流体機械において、弾性部材(160)として、ゴム部材(161)を用いたことを特徴としている。この請求項3に記載の発明によれば、より具体的にはゴム部材(161)を弾性部材(160)として用いることで良く、いずれかの側に接合させるなどの方法であっても良い。
また、請求項4に記載の発明では、請求項3に記載の流体機械において、ゴム部材(161)として、Oリング(161)を用いたことを特徴としている。この請求項4に記載の発明によれば、さらに具体的には、Oリング(161)を用いたことにより種類やサイズなどの選択が容易であり、安価で入手も容易である。また、組み付け方法も容易にすることができる。
また、請求項5に記載の発明では、請求項2に記載の流体機械において、弾性部材(160)として、ばね部材(162)を用いたことを特徴としている。この請求項5に記載の発明によれば、より具体的にはばね部材(162)を弾性部材(160)として用いることにより付勢力やサイズなどの選択が容易であり、安価で入手も容易である。
また、請求項6に記載の発明では、請求項5に記載の流体機械において、ばね部材(162)の保持部材(163)を設けたことを特徴としている。この請求項6に記載の発明によれば、さらに具体的にはばね部材(162)を保持部材(163)に固定して脱落防止や姿勢保持とし、その保持部材(163)をブッシング(1182)に固定して反力の受け部材としても良いし、駆動ピン部(1181a)を保持部材(163)としても良い。
また、請求項7に記載の発明では、請求項5に記載の流体機械において、駆動ピン部(1181a)とばね部材(162)との間に摺動部材(164)を介在させたことを特徴としている。この請求項7に記載の発明によれば、スライダ式の従動クランク機構(118)では、ばね部材(162)での直押しとしても良いが、従動クランク機構(118)がスイングリンク式の場合には、駆動ピン部(1181a)とブッシング(1182)との間で摺動するため、摺動部材(164)を介在させることによって耐久性を向上させることができる。
また、請求項8に記載の発明では、内部に膨張部を収容するハウジング(111)と、
ハウジング(111)に回転可能に支持されていると共に一端部に偏心した駆動ピン部(1181a)を備えたシャフト(1181)と、
駆動ピン部(1181a)を回転可能に受け入れるボス部が形成された旋回側端板部(113a)と渦巻き形の旋回側歯部(113b)とを有し、駆動ピン部(1181a)とボス部とを介してシャフト(1181)と連動して公転運動をする旋回スクロール(113)と、
旋回スクロール(113)と噛み合う渦巻き形の固定側歯部(112b)および固定側端板部(112a)を有すると共にハウジング(111)に固定された固定スクロール(112)と、
シャフト(1181)と連動するモータジェネレータ(120)とを備える流体機械において、
旋回側歯部(113b)と固定側歯部(112b)との間において中心部に歯逃がしを設け、さらにその中心部歯逃がしが終了する位相から外周部方向へ360度以下の位相を始点として外周部方向へ歯逃がしを形成するとともに、
中心部と作動室(V)が最小閉じ込み容積となる部分とをバイパスさせるバイパス機構(170)を設けたことを特徴としている。
前記特許文献1の流体機械には、可変容量式スクロール型膨張機の過膨張防止手段として作動室(V)のバイパス機構が設けられている。この機構は、膨張機の入口(中心)ポート・中心部作動室・低圧室の三つを連通させる通路と、その内部に直線往復運動するバーベルスプールとを設け、高圧冷媒の圧力に応じて圧力レギュレータ(制御弁)を用いてスプールの位置を動かし、三つの部分の連通を行い、入口容積を変えることで膨張比を変えることができるようになっている。結果として過膨張を防止することができる。また、前記特許文献1では真空ポンプ動作対策としては謳っていないが、同様の機構を設けることで真空ポンプ動力を低減することが可能である。
また、通常圧縮機に用いるスクロールの歯部には、2点当たりが発生しないように歯の当たる360度分以外は歯逃がしが施されている。これは、片側2点接触を想定した設計では、歯の付け根に大きな曲げ応力が作用するタイミングがあり、歯の変形や破損が懸念されるためであり、歯逃がしを施すことによってその心配がなくなるうえ、片側2点接触時のカタカタ音も発生しない。つまり、中心部のロータ・ステータの歯部が互いに接触するように設計されており、1巻き以上でのロータ・ステータの歯部の接触は、常に片側1点(両側で2点)となる。
なお、この設計は膨張機でも適用される。つまり、本発明は実質的に歯逃がしにはガスをバイパスさせる機能を有していることに着目したものであり、外周部(圧縮機の低圧部)は歯逃がしを利用して作動室(V)間の冷媒を行き来させることが可能であり、これでバイパス作用を行う。つまり、外周部は歯逃がしのバイパス作用を利用して、バイパス通路を設けるのは中心のポート(圧縮時の吐出ポート、膨張時の入口ポート、115)と最小閉じ込み容積(前記特許文献1で言う最小吸い込み容積、歯逃がしが有る位相の直前)の作動室(V)とをバイパスさせるだけで上記の過膨張防止と真空ポンプ動力の低減とを行うものである。
この請求項8に記載の発明によれば、バイパス機構(170)によって発電モード立ち上げ時に作動室(V)の中央部と外周との圧力差を小さくすることができるため、無駄な動力(電力)を低減することができて回生分を大きくすることができる。また従来は、発電モード立ち上げ時の真空ポンプ動作を考慮して回転トルクの大きなモータジェネレータ(120)を設計する必要があったが、上記効果によりモータジェネレータ(120)を小型にすることができる。また、バイパス機構(170)を小さく構成することができるため、コストを抑えることができる。
また、請求項9に記載の発明では、請求項8に記載の流体機械において、バイパス機構(170)を逆止弁機構(172)で構成したことを特徴としている。この請求項9に記載の発明によれば、より具体的には電気的な制御の不要な逆止弁機構(172)で良いため、実施容易であり、コストも抑えることができる。
また、請求項10に記載の発明では、内部に膨張部を収容するハウジング(111)と、
ハウジング(111)に回転可能に支持されていると共に一端部に偏心した駆動ピン部(1181a)を備えたシャフト(1181)と、
駆動ピン部(1181a)を回転可能に受け入れるボス部が形成された旋回側端板部(113a)と渦巻き形の旋回側歯部(113b)とを有し、駆動ピン部(1181a)とボス部とを介してシャフト(1181)と連動して公転運動をする旋回スクロール(113)と、
旋回スクロール(113)と噛み合う渦巻き形の固定側歯部(112b)および固定側端板部(112a)を有すると共にハウジング(111)に固定された固定スクロール(112)と、
シャフト(1181)と連動するモータジェネレータ(120)とを備える流体機械において、
シャフト(1181)とモータジェネレータ(120)との間に、駆動力を断続させるクラッチ手段(180)を設けたことを特徴としている。
この請求項10に記載の発明によれば、クラッチ手段(180)によって所定高圧に達するまで圧縮機兼膨張機(110)とモータジェネレータ(120)との間の連結を切ることができるため、ランキンサイクル(40)の起動時に圧縮機兼膨張機(110)で真空ポンプ仕事をさせないようにできるため、無駄な動力(電力)を使うことがなくなり、回生分を大きくすることができる。また、カタカタ音の発生も無くすことができる。
また従来は、発電モード立ち上げ時の真空ポンプ動作を考慮して回転トルクの大きなモータジェネレータ(120)を設計する必要があったが、上記効果によりモータジェネレータ(120)を小型にすることができる。なお、ここで言うクラッチ手段(180)としては、一方向クラッチ(180)の他に電磁クラッチや遠心クラッチなどであっても良い。
また、請求項11に記載の発明では、請求項10に記載の流体機械において、クラッチ手段(180)として、モータジェネレータ(120)のモータ軸(124)からシャフト(1181)にトルクが伝わって圧縮機兼膨張機(110)を圧縮作動させる場合と、圧縮機兼膨張機(110)が膨張作動をしてシャフト(1181)からモータ軸(124)にトルクが伝わってモータジェネレータ(120)を回転させる場合とにおいては噛み合い、圧縮機兼膨張機(110)を膨張作動させる方向にモータ軸(124)がシャフト(1181)を回転させようとする場合には噛み合いが外れる一方向クラッチ(180)としたことを特徴としている。
この請求項11に記載の発明によれば、より具体的にはシャフト(1181)とモータ軸(124)との間に一方向クラッチ(180)を設けることで良いため、実施容易であり、コストも抑えることができる。
また、請求項12に記載の発明では、請求項1、8、10のうちいずれか1項に記載の流体機械において、膨張部は、圧縮機構を兼ね備えていることを特徴としている。この請求項12に記載の発明によれば、膨張部を圧縮兼用膨張部として構成しても同様の効果を得ることができる。ちなみに、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
(第1実施形態)
以下、本発明の実施の形態について添付した図面を用いて詳細に説明する。図1は本発明の実施形態に係る複合流体機械(熱媒ポンプ一体型膨張発電機兼電動圧縮機)100の構造を示す断面図であり、図2は図1の複合流体機械100を組み込んだ冷凍装置の模式図である。なお、本実施形態は、本発明の複合流体機械100を、冷凍サイクル30とランキンサイクル40とを備える車両用冷凍装置1に適用したものである。
まず、複合流体機械100の構造について図1を用いて説明する。複合流体機械100は、圧縮機および膨張機の両機能を有する圧縮機兼膨張機110と、電動機および発電機としての両機能を有するモータジェネレータ120と、熱媒ポンプ130とから成る。
圧縮機兼膨張機110は、周知のスクロール型圧縮機構と同一構造を有するもので、具体的には、圧縮機兼膨張機ハウジング111を成すフロントハウジング111aとシャフトハウジング111bとの間に固定される固定スクロール112、この固定スクロール112に対向して旋回変位する旋回スクロール113、作動室Vと高圧室114とを連通させる吐出ポート115、および流入ポート116を開閉する弁機構117などから成るものである。
固定スクロール112は、板状の基板部112aおよび基板部112aから旋回スクロール113側に突出した渦巻き状の歯部112bを有して構成されている。一方、旋回スクロール113は、上記歯部112bに接触して噛み合う渦巻き状の歯部113b、およびこの歯部113bが形成された基板部113aを有して構成されており、両歯部112b・113bが接触した状態で旋回スクロール113が旋回することにより、両スクロール112・113によって形成される作動室Vの体積が拡大・縮小するようになっている。
シャフト118は、シャフトハウジング111bに固定された軸受け118bによって回転可能に支持されており、一方の長手方向端部に回転中心軸に対して偏心して設けられた偏心部118aを有するクランクシャフトである。この偏心部118aには、偏心部118aに対して揺動可能に装着されたブッシング118cが従動クランク機構として設けられており、このブッシング118cがベアリング113cを介して旋回スクロール113に連結されている。
また、自転防止機構119は、シャフト118が1回転する間に旋回スクロール113が偏心部118a周りに1回転するようにするものである。このためシャフト118が回転すると、旋回スクロール113は、自転せずにシャフト118の回転中心軸周りを公転旋回する。そして、作動室Vは、例えばシャフト118が正方向に回転する時に、旋回スクロール113の外径側から中心側に変位するほど、その体積が縮小するように変化し、逆に、シャフト118が逆方向に回転する時に、旋回スクロール113の中心側から外径側に変位するほど、その体積が拡大するように変化する。
吐出ポート115は、基板部112aの中心部に設けられており、圧縮機兼膨張機110が圧縮機として作動する時(以下、圧縮モード時と称す)に、最小体積となる作動室Vとフロントハウジング111aに設けられた高圧室114とを連通させて圧縮された冷媒を吐出するポートである。
また、流入ポート116は、同様に基板部112aに(吐出ポート115に隣接して)設けられており、圧縮機兼膨張機110が膨張機として作動する時(以下、膨張モード時と称す)に、高圧室114と、最小体積となる作動室Vとを連通させて高圧室114に導入された高温・高圧の冷媒、つまり過熱蒸気冷媒を作動室Vに導くポートである。
上記高圧室114は、吐出ポート115から吐出された冷媒の脈動を平滑化する吐出室の機能を有するものであり、この高圧室114には、後述する加熱器43および凝縮器31側に接続される高圧ポート111cが設けられている。なお、後述する蒸発器34および第2バイパス流路42側に接続される低圧ポート121aは、後述するモータハウジング121に設けられており、モータハウジング121内を経由して、シャフトハウジング111bと固定スクロール112とによって形成される空間に連通している。
弁機構117は、吐出弁117a、スプール(弁体)117d、電磁弁117hなどから成る。吐出弁117aは、吐出ポート115の高圧室114側に配置され、吐出ポート115から吐出された冷媒が高圧室114から作動室Vに逆流することを防止するリード弁状の逆止弁であり、ストッパ117bは吐出弁117aの最大開度を規制する弁止板であり、吐出弁117aおよびストッパ117bはボルト117cによって基板部112aに固定されている。
スプール117dは、流入ポート116を開閉して圧縮機兼膨張機110の圧縮モードと膨張モードとを切替える切替え弁であり、その後端側がフロントハウジング111aに設けられた背圧室117eに沿って、摺動可能に配設されている。背圧室117e内にはばね(弾性手段)117fが挿入されており、ばね117fは弁体117dの先端側が流入ポート116を閉じる方向に弾性力を作用させるようになっている。
また、フロントハウジング111aには、所定の通路抵抗を有して背圧室117eと高圧室114とを連通させる抵抗手段としての絞り117gが設けられている。なお、スプール117dが流入ポート116を閉じた時の両者間のシール性を向上させるために、スプール117dの先端側は任意の角度で傾斜可能となるようにしている。
電磁弁117hは、低圧ポート121a側と背圧室117eとの連通状態を制御することにより背圧室117e内の圧力を制御する制御弁であり、図示しない制御装置によって制御される。そして、電磁弁117hを開くと、背圧室117eの圧力が高圧室114より低下してスプール117dがばね117fを押し縮めながら図1中の右側に変位するので、流入ポート116が開く。なお、絞り117gでの圧力損失は非常に大きいので、高圧室114から背圧室117eに流れ込む冷媒量は無視できるほど小さい。
逆に、電磁弁117hを閉じると、絞り117gによって背圧室117eの圧力と高圧室114の圧力とが等しくなり、スプール117dはばね117fの弾性力により図1中の左側に変位して流入ポート116が閉じられる。つまり、スプール117d、背圧室117e、ばね117f、絞り117g、および電磁弁117hなどにより流入ポート116を開閉するパイロット式の電気開閉弁が構成される。なお、流入ポート116とスプール117dは、本発明における作動室Vと高圧室114との間の流路を切替える切替え手段に対応する。
120は、ステータ(固定子)122およびステータ122内で回転するロータ(回転子)123などから成るもので、シャフトハウジング111bに固定されるモータハウジング121内(圧縮機兼膨張機110の低圧側雰囲気)に収容されている。ステータ122は、巻き線が巻かれたステータコイルであり、モータハウジング121の内周面に固定されている。
ロータ123は、永久磁石が埋設されたマグネットロータであり、モータ軸124に固定されている。モータ軸124の一端側は、上記圧縮機兼膨張機110のシャフト118に接続されており、また、他端側は、直径が細くなるように形成されて、後述する熱媒ポンプ130のポンプ軸134に接続されている。
そして、モータジェネレータ120は、後述するバッテリ13からインバータ12を介して、ステータ122に電力が供給された場合には、ロータ123を回転(正方向回転)させて、圧縮機兼膨張機110を(圧縮機として)駆動するモータ(電動機)として作動する。あるいは、ロータ123を回転(逆方向回転)させて、後述する熱媒ポンプ130を駆動するモータ(電動機)として作動する。
また、圧縮機兼膨張機110の膨張モード時に発生した駆動力によってロータ123を回転させるトルクが入力された場合(逆方向回転時)には、電力を発生させるジェネレータ(発電機)として作動する。そして、得られた電力は、インバータ12を介してバッテリ13に充電されるようになっている。
熱媒ポンプ130は、モータジェネレータ120の反膨張機側に配設され、モータハウジング121に固定されるポンプハウジング131内に収容されている。熱媒ポンプ130は、上記圧縮機兼膨張機110と同様に、基板部132a・歯部132bから成る固定スクロール132と、基板部133a・歯部133bから成る旋回スクロール133とを有している。
固定スクロール132は、ポンプハウジング131に固定され、旋回スクロール133は、ポンプハウジング131と固定スクロール132とによって形成される空間内に配設されている。なお、旋回スクロール133は、自転防止機構135によって、自転が防止されつつ、公転旋回可能となっている。
ポンプハウジング131には、後述する気液分離器32側から接続されて、ポンプハウジング131の内部および旋回スクロール133側に連通する流入ポート131aが設けられている。また、固定スクロール132には、両スクロール132・133によって形成される作動室Pから、後述する加熱器43側に接続される吐出ポート132cが設けられている。
ポンプ軸134は、ポンプハウジング131に固定された軸受け134cによって回転可能に支持されて、一方の長手方向端部に回転中心軸に対して偏心した偏心部134aを有し、ブッシング134b・ベアリング133cを介して旋回スクロール133に連結されている。また、ポンプ軸134の他方の長手方向端部は、モータ軸124の他端側と接続されている。ここで、ポンプ軸134の他方側には、穴部134dが設けられており、直径が細く形成されたモータ軸124の他端側が挿入されている。
そして、モータ軸124とポンプ軸134との間には、断続手段としての一方向クラッチ140が設けられている。この一方向クラッチ140は、モータ軸124が逆方向回転した時に、ポンプ軸134に噛み合うことで、ポンプ軸134を回転させる。また、モータ軸124が正方向回転した時に、ポンプ軸134との噛み合いが外れて、モータ軸124とポンプ軸134とが切断される(ポンプ軸134が回転されない)ものとしている。
そして、モータハウジング121とポンプ軸134との間には、モータジェネレータ120と熱媒ポンプ130(流入ポート131aから旋回スクロール133に繋がる低圧側)との間をシールする軸封装置としての軸シール150が設けられている。上記のように構成される複合流体機械100は、ランキンサイクル40を備える冷凍サイクル30に組み込まれ、冷凍装置1を形成している。
具体的には、圧縮機兼膨張機110(圧縮モード時の圧縮機)が冷凍サイクル30に組み込まれ、また、圧縮機兼膨張機110(膨張モード時の膨張機)と熱媒ポンプ130とがランキンサイクル40に組み込まれるようにしている。以下、冷凍装置1について図2を用いて説明する。
冷凍サイクル30は、低温側の熱を高温側に移動させて冷熱および温熱を空調に利用するもので、圧縮機兼膨張機110・凝縮器31・気液分離器32・減圧器33・蒸発器34などが環状に接続されて形成されている。凝縮器31は、圧縮モード時の圧縮機兼膨張機110の冷媒吐出側に設けられ、高温・高圧に圧縮された冷媒を冷却して、凝縮液化する熱交換器である。なお、ファン31aは、凝縮器31に冷却風(車室外空気)を送るものである。
気液分離器32は、凝縮器31で凝縮された冷媒を気相冷媒と液相冷媒とに分離して液相冷媒を流出させるレシーバである。減圧器33は、気液分離器32で分離された液相冷媒を減圧膨張させるもので、本実施形態では、冷媒を等エンタルピ的に減圧すると共に、圧縮モード時の圧縮機兼膨張機110に吸入される冷媒の過熱度が所定値となるように絞り開度を制御する温度式膨張弁を採用している。
蒸発器34は、減圧器33にて減圧された冷媒を蒸発させて吸熱作用を発揮する熱交換器であり、ファン34aによって供給される車室外空気(外気)、あるいは車室内空気(内気)を冷却する。そして、蒸発器34の冷媒流出側には、蒸発器34側から圧縮機兼膨張機110側にのみ冷媒が流れることを許容する逆止弁34bが設けられている。
ランキンサイクル40は、車両の走行用動力を発生させるエンジン10で発生した廃熱からエネルギー(圧縮機兼膨張機110の膨張モード時における駆動力)を回収するものであり、ランキンサイクル40は、上述した冷凍サイクル30に対して、凝縮器31が共用される。
これと共に、この凝縮器31をバイパスするように気液分離器32から膨張機兼圧縮器110および凝縮器31の間(A点)に接続される第1バイパス流路41と、圧縮機兼膨張機110および逆止弁34bの間の(B点)から凝縮器31およびA点の間の(C点)に接続される第2バイパス流路42とが設けられている。
即ち、第1バイパス流路41には、複合流体機械100の熱媒ポンプ130が配設されると共に、気液分離器32側から熱媒ポンプ130側にのみ冷媒が流れることを許容する逆止弁41aが設けられている。また、A点と圧縮機兼膨張機110との間に加熱器43が設けられている。
加熱器43は、熱媒ポンプ130から送られる冷媒とエンジン10における温水回路20のエンジン冷却水(温水)との間で熱交換することにより冷媒を加熱する熱交換器であり、三方弁21によりエンジン10から流出したエンジン冷却水を加熱器43に循環させる場合と循環させない場合とが切替えられる。なお、三方弁21の流路切替えは、図示しない制御装置によって行われるようになっている。
ちなみに、エンジン10には、エンジン10の駆動力によって駆動されて発電するオルタネータ11が設けられており、オルタネータ11によって発電された電力は、インバータ12を介して、バッテリ13に充電されるようになっている。また、水ポンプ22は温水回路20内でエンジン冷却水を循環させるポンプ(例えば、エンジン10によって駆動される機械式ポンプ)であり、ラジエータ23はエンジン冷却水と外気との間で熱交換してエンジン冷却水を冷却する熱交換器である。
そして、第2バイパス流路42には、膨張機兼圧縮機110側から凝縮器31の冷媒入口側にのみ冷媒が流れることを許容する逆止弁42aが設けられている。また、A点とC点との間には開閉弁44が設けられている。開閉弁44は、冷媒流路を開閉する電磁式のバルブであり、図示しない制御装置により制御されるようになっている。気液分離器32・第1バイパス流路41・熱媒ポンプ130・加熱器43・圧縮機兼膨張機110・第2バイパス流路42・凝縮器31などにてランキンサイクル40が形成される。
次に、本実施形態における複合流体機械100の作動について説明する。
1.圧縮モード
このモードは、冷凍サイクル30による冷房が必要な時に、モータジェネレータ120をモータとして作動させ、モータ軸124に回転力(正方向回転)を与えることにより圧縮機兼膨張機110の旋回スクロール113を旋回させ、冷媒を吸入・圧縮する運転モードである。
具体的に、図示しない制御装置は、開閉弁44を開き、三方弁21の切替えによって、エンジン冷却水が加熱器43側に循環しないようにする。また、電磁弁117hを閉じて、スプール117dによって流入ポート116を閉じた状態で、バッテリ13・インバータ12からモータジェネレータ120のステータ122に電力を供給して、モータ軸124を回転させる。
この時、膨張機兼圧縮機110は、周知のスクロール型圧縮機と同様に、低圧ポート121aから冷媒を吸引して作動室Vにて圧縮した後、吐出ポート115から高圧室114に圧縮した冷媒を吐出し、高圧ポート111cから圧縮された冷媒を凝縮器31側に吐出する。
そして、高圧ポート111cから吐出された冷媒は、加熱器43→開閉弁44→凝縮器31→気液分離器32→減圧器33→蒸発器34→逆止弁34b→膨張機兼圧縮機110の低圧ポート121aの順に循環(冷凍サイクル30を循環)し、蒸発器34の吸熱による冷房が行われる。
なお、加熱器43にはエンジン冷却水が循環しないので、加熱器43において冷媒は加熱されず、加熱器43は単なる冷媒流路として機能する。また、熱媒ポンプ130のポンプ軸134は、一方向クラッチ140によってモータ軸124との噛み合いが外れるので、熱媒ポンプ130は停止状態となって、モータジェネレータ120における作動抵抗とならない。
2.発電(膨張)モード
このモードは、冷凍サイクル30による冷房が不要の時に、エンジン10の廃熱が充分得られる(エンジン冷却水温度が充分高い)場合に、加熱器43によって加熱された高圧の過熱蒸気冷媒を圧縮機兼膨張機110に導入して膨張させることにより、旋回スクロール113を旋回させ、モータ軸124を回転させ、駆動力(機械的エネルギー)を得る運転モードである。なお、得られた駆動力により、モータジェネレータ120のロータ123を回転させて発電を行い、その発電された電力をバッテリ13に充電するようにしている。
従来のランキンサイクル40立ち上げ時の作動を説明すると、まず、熱媒ポンプ130をモータジェネレータ120のモータ機能で起動させる。このとき、圧縮機兼膨張機110が強制駆動されるため、ここで真空ポンプ動作が発生する。その後、圧縮機兼膨張機110の圧縮機能と膨張機能とを切替える弁機構117を作動させ、モータジェネレータ120がベクトル制御(ロータ123の位置をセンシングしてステータ122に流す電流をフィードバック制御しながらロータ123を動かす)に入る。そして、圧縮機兼膨張機110の膨張時入口ポート115の圧力が所定圧力以上に上昇するとモータジェネレータ120は発電を始める。
より具体的に、図示しない制御装置は、開閉弁44を閉じ、三方弁21の切替えによって、エンジン冷却水が加熱器43側に循環するようにする。また、モータジェネレータ120をモータとして作動させ(逆方向回転)、電磁弁117hを開いてスプール117dによって流入ポート116を開く。
この時、熱媒ポンプ130のポンプ軸134が一方向クラッチ140によってモータ軸124と噛み合い、熱媒ポンプ130が駆動される。そして、加熱器43によって加熱された高圧の過熱蒸気冷媒が、高圧ポート111c・高圧室114・流入ポート116を経由して作動室Vに導入されて膨張する。
過熱蒸気冷媒の膨張により旋回スクロール113が圧縮モード時に対して逆方向に旋回し、シャフト118に与えられた駆動力は、モータジェネレータ120のモータ軸124・、ロータ123に伝達される。そして、モータ軸124に伝達された駆動力が熱媒ポンプ130駆動のための駆動力を超えると、モータジェネレータ120は、ジェネレータとして作動することになり、得られた電力はインバータ12を介してバッテリ13に充電される。
そして、膨張を終えて圧力が低下した冷媒は、低圧ポート121aから流出される。低圧ポート121aから流出される冷媒は、第2バイパス流路42→逆止弁42a→凝縮器31→気液分離器32→第1バイパス流路41→逆止弁41a→熱媒ポンプ130→加熱器43→膨張機兼型圧縮機110(高圧ポート111c)の順に(ランキンサイクル40を)循環することとなる。なお、熱媒ポンプ130は、加熱器43にて加熱されて生成された過熱蒸気冷媒の温度に応じた圧力に加圧して気液分離器32からの液相冷媒を加熱器43に送り込む。
ちなみに、圧縮機兼膨張機110とモータジェネレータ120とを一体にした流体機械の場合は、別体の熱媒ポンプを立ち上げ、圧縮機兼膨張機110とをモータジェネレータ120のモータ機能でアシストして強制運転を開始する。この時、モータは他制制御(ロータ123の位置をセンシングせずにステータ122に電流を流し、ロータ123を強引に動かす。ここで真空ポンプ動作が発生する。)である。
その後、圧縮機兼膨張機110の圧縮機能と膨張機能とを切替える弁機構117を作動させ、モータが所定回転数(例えば、1000rpm)より速く回ってベクトル制御に入る。そして、圧縮機兼膨張機110の膨張時入口ポート115の圧力が所定圧力以上に上昇するとモータジェネレータ120は発電を始める。
次に、本発明の要部の構造について説明する。図3は、本発明の第1実施形態におけるスイングリンク式の従動クランク機構118であり、(a)は全体の斜視図、(b)は駆動ピン部1181aとブッシング1182との断面図とA−A部の断面図である。なお、スイングリンク式の従動クランク機構118の作動については周知であるため、説明を省略する。
シャフト1181の一端部には、偏心した駆動ピン部1181aを備えており、この駆動ピン部1181aは、ブッシング1182に設けた孔部1182aと嵌まって円周方向に摺動するようになっており、ブッシング1182は旋回スクロール113のボス部に嵌まって回転するようになっている。ちなみに、シャフト1181に一体となっている124はモータ軸であり、ブッシング1182に一体となっている1183はバランスウェートである。
そして、図示しないスクロールの両歯部112b・113bの円周方向における接触が離れる方向に付勢する付勢手段としての弾性部材160、より具体的にはゴム部材としてのOリング161を駆動ピン部1181aに設けている。また、両歯部112b・113bの接触が離れる方向にだけOリング161の弾性力が働くよう、その反対方向には駆動ピン部1181aに切り欠き部1181bを設け、Oリング161の弾性力が働かないように逃がしている。
図4は、第1実施形態の他の実施形態におけるスライダ式従動クランク機構118であり、(a)は全体の斜視図、(b)は(a)中のB方向から見たブッシング1182の斜視図、(c)は組み合せ後の断面図である。上述したスイングリンク式の従動クランク機構118と異なる点は、駆動ピン部1181aが平行な2面を有するキー形状となっており、そのキー形状の駆動ピン部1181aか嵌まるブッシング1182の孔部1182aも2面幅を持った形状となっており、スクロールの両歯部112b・113bが接触する方向にスライドするようになっている。
このスライダ式従動クランク機構118においても、両歯部112b・113bの接触が離れる方向に付勢する付勢手段としての弾性部材160、より具体的にはゴム部材としてのOリング161を設けている。また、両歯部112b・113bの接触が離れる方向にだけOリング161の弾性力が働くよう、その反対方向には駆動ピン部1181aに切り欠き部1181bを設け、Oリング161の弾性力が働かないように逃がしている。なお、図3ではOリング161をシャフト1181側に設けており、図4ではOリング161をブッシング1182側に設けているが、どちら側に設けても良い。
次に、本実施形態での特徴と、その効果について述べる。まず、内部に圧縮兼膨張部を収容するハウジング111と、ハウジング111に回転可能に支持されていると共に一端部に偏心した駆動ピン部1181aを備えたシャフト1181と、駆動ピン部1181aを受け入れる孔部1182aを備えたブッシング1182と、ブッシング1182を回転可能に受け入れるボス部が形成された旋回側端板部113aと渦巻き形の旋回側歯部113bとを有し、駆動ピン部1181aとブッシング1182とボス部とから構成される従動クランク機構118を介してシャフト1181と連動して公転運動をする旋回スクロール113と、旋回スクロール113と噛み合う渦巻き形の固定側歯部112bおよび固定側端板部112aを有すると共にハウジング111に固定された固定スクロール112とを備え、旋回スクロール113が公転運動をして旋回側歯部113bと固定側歯部113bとの間に形成される複数個の作動室Vが外周部から中心部に向かって移動する間に作動室Vの容積が連続的に縮小することにより作動室V内において流体を圧縮する圧縮機としての機能と、作動室Vが中心部から外周部に向かって移動する間に作動室Vの容積が連続的に拡大することにより作動室V内において流体を膨張させる膨張機としての機能とを有する圧縮機兼膨張機110と、電動機および発電機としての両機能を有するモータジェネレータ120とを有し、モータジェネレータ120で圧縮機兼膨張機110を駆動して流体を圧縮する圧縮モードと、圧縮機兼膨張機110でモータジェネレータ120を駆動して発電を行う発電モードとを備える流体機械において、
両歯部112b・113bの円周方向における接触が離れる方向へ従動クランク機構118を付勢する付勢手段160を設けている。
本実施形態では、従動クランク機構118に、旋回・固定の両歯部112a・113aを常時積極的に離す付勢手段160を設けている。これによれば、両歯部112b・113bが付勢手段160によって積極的に離されることにより、発電モード立ち上げ時に作動室Vの中央部と外周との圧力差が均圧されるため、無駄な動力(電力)を使うことがなくなり、回生分を大きくすることができる。
また、所定高圧に達するまでの途中段階においても、付勢手段160によって旋回側歯部113bの位置が安定して両歯部112b・113bが接触・離れを繰り返すようなことがなくなるため、カタカタ音の発生も防止することができる。また従来は、発電モード立ち上げ時の真空ポンプ動作を考慮して回転トルクの大きなモータジェネレータ120を設計する必要があったが、上記効果によりモータジェネレータ120を小型にすることができる。
また、付勢手段160として、駆動ピン部1181aとブッシング1182との間に弾性部材160を介在させている。これによれば、弾性部材160を介在させるという簡単な構成で良いため、実施容易であり、コストも抑えることができる。なお、間に介在させれば良いという点より、弾性部材160は駆動ピン部1181a側とブッシング1182側とのいずれの側に構成しても良い。
また、弾性部材160として、ゴム部材161を用いている。これによれば、より具体的にはゴム部材161を弾性部材160として用いることで良く、いずれかの側に接合させるなどの方法であっても良い。また、ゴム部材161として、Oリング161を用いている。これによれば、さらに具体的には、Oリング161を用いたことにより種類やサイズなどの選択が容易であり、安価で入手も容易である。また、組み付け方法も容易にすることができる。
(第2実施形態)
図5は、本発明の第2実施形態におけるスイングリンク式の従動クランク機構118であり、(a)は全体の斜視図、(b)は駆動ピン部1181aとブッシング1182との断面図である。また、図6は、本発明の第2実施形態におけるスライダ式従動クランク機構118であり、(a)は全体の斜視図、(b)は組み合せ後の断面図とC−C部の断面拡大図である。
上述した図3のスイングリンク式の従動クランク機構118や図4のスライダ式の従動クランク機構118と異なる点は、図示しないスクロールの両歯部112b・113bの円周方向における接触が離れる方向に付勢する付勢手段としての弾性部材160、より具体的にはばね部材162をブッシング1182に設けている。図5(b)中の163はばね部材162の保持部材であり、164は押圧する駆動ピン部1181aとの間で円滑な摺動を保つための摺動部材である。なお、これらの付勢手段160は、駆動ピン部1181a側に構成しても良い。
次に、本実施形態での特徴と、その効果について述べる。まず、弾性部材160として、ばね部材162を用いている。これによれば、より具体的にはばね部材162を弾性部材160として用いることにより付勢力やサイズなどの選択が容易であり、安価で入手も容易である。また、ばね部材162の保持部材163を設けている。これによれば、さらに具体的にはばね部材162を保持部材163に固定して脱落防止や姿勢保持とし、その保持部材163をブッシング1182に固定して反力の受け部材としても良いし、駆動ピン部1181aを保持部材163としても良い。
また、駆動ピン部1181aとばね部材162との間に摺動部材164を介在させている。これによれば、スライダ式の従動クランク機構118では、ばね部材162での直押しとしても良いが、従動クランク機構118がスイングリンク式の場合には、駆動ピン部1181aとブッシング1182との間で摺動するため、摺動部材164を介在させることによって耐久性を向上させることができる。
(第3実施形態)
図7は、本発明の第3実施形態におけるバイパス機構170であり、(a)は両スクロールとバイパス孔171との位置関係を示す説明図、(b)は(a)中のD−D部の断面拡大図である。スクロールの両歯部112b・113b間には、2点当たりが発生しないように歯の当たる360度分以外は歯逃がしが施されている。そして、中心のポート115と作動室Vとをバイパスさせるバイパス機構170を固定スクロール112の基板部112aに設けている。
より具体的には、図7(a)で示す最小閉じ込み容積(歯逃がしの直前)の作動室Vにバイパス孔171を設け、このバイパス孔171と中心のポート115とをバイパス通路で連通させ、前記作動室V内の圧力が高くなった場合にポート115側に逃がして均圧させる方向の逆止弁機構172となっている。
ちなみに、図7(b)中の172aはボール弁であり、172bはボール弁172aを弁座に密着させて保持するばね手段である。また、本実施形態では圧縮時の吐出ポート115と膨張時の入口ポート116とが中心で1つとなっており、そのフロントハウジング111a側には上述した弁機構117が構成されている。
次に、本実施形態での特徴と、その効果について述べる。まず、内部に圧縮兼膨張部を収容するハウジング111と、ハウジング111に回転可能に支持されていると共に一端部に偏心した駆動ピン部1181aを備えたシャフト1181と、駆動ピン部1181aを回転可能に受け入れるボス部が形成された旋回側端板部113aと渦巻き形の旋回側歯部113bとを有し、駆動ピン部1181aとボス部とを介してシャフト1181と連動して公転運動をする旋回スクロール113と、旋回スクロール113と噛み合う渦巻き形の固定側歯部112bおよび固定側端板部112aを有すると共にハウジング111に固定された固定スクロール112とを備え、旋回側歯部113bと固定側歯部112bとの間において中心部に歯逃がしを設け、さらにその中心部歯逃がしが終了する位相から外周部方向へ360度以下の位相を始点として外周部方向へ歯逃がしを形成するとともに、旋回スクロール113が公転運動をして旋回側歯部113bと固定側歯部112bとの間に形成される複数個の作動室Vが外周部から中心部に向かって移動する間に作動室Vの容積が連続的に縮小することにより作動室V内において流体を圧縮する圧縮機としての機能と、作動室Vが中心部から外周部に向かって移動する間に作動室Vの容積が連続的に拡大することにより作動室V内において流体を膨張させる膨張機としての機能とを有する圧縮機兼膨張機110と、電動機および発電機としての両機能を有するモータジェネレータ120とを有し、モータジェネレータ120で圧縮機兼膨張機110を駆動して流体を圧縮する圧縮モードと、圧縮機兼膨張機110でモータジェネレータ120を駆動して発電を行う発電モードとを備える流体機械において、
中心部と作動室Vが最小閉じ込み容積となる部分とをバイパスさせるバイパス機構170を設けている。
通常圧縮機に用いるスクロールの歯部には、2点当たりが発生しないように歯の当たる360度分以外は歯逃がしが施されている。これは、片側2点接触を想定した設計では、歯の付け根に大きな曲げ応力が作用するタイミングがあり、歯の変形や破損が懸念されるためであり、歯逃がしを施すことによってその心配がなくなるうえ、片側2点接触時のカタカタ音も発生しない。つまり、中心部のロータ・ステータの歯部が互いに接触するように設計されており、1巻き以上でのロータ・ステータの歯部の接触は、常に片側1点(両側で2点)となる。
なお、この設計は膨張機でも適用される。つまり、本発明は実質的に歯逃がしにはガスをバイパスさせる機能を有していることに着目したものであり、外周部(圧縮機の低圧部)は歯逃がしを利用して作動室V間の冷媒を行き来させることが可能であり、これでバイパス作用を行う。つまり、外周部は歯逃がしのバイパス作用を利用して、バイパス通路を設けるのは中心のポート115と最小閉じ込み容積の作動室Vとをバイパスさせるだけで上記の過膨張防止と真空ポンプ動力の低減とを行うものである。
これによれば、バイパス機構170によって発電モード立ち上げ時に作動室Vの中央部と外周との圧力差を小さくすることができるため、無駄な動力(電力)を低減することができて回生分を大きくすることができる。また従来は、発電モード立ち上げ時の真空ポンプ動作を考慮して回転トルクの大きなモータジェネレータ120を設計する必要があったが、上記効果によりモータジェネレータ120を小型にすることができる。また、バイパス機構170を小さく構成することができるため、コストを抑えることができる。
またバイパス機構170を逆止弁機構172で構成している。これによれば、より具体的には電気的な制御の不要な逆止弁機構172で良いため、実施容易であり、コストも抑えることができる。
(第4実施形態)
図8は、本発明の第4実施形態における複合流体機械100の断面図である。上述した各実施形態と異なる特徴として、まず、内部に圧縮兼膨張部を収容するハウジング111と、ハウジング111に回転可能に支持されていると共に一端部に偏心した駆動ピン部1181aを備えたシャフト1181と、駆動ピン部1181aを回転可能に受け入れるボス部が形成された旋回側端板部113aと渦巻き形の旋回側歯部113bとを有し、駆動ピン部1181aとボス部とを介してシャフト1181と連動して公転運動をする旋回スクロール113と、旋回スクロール113と噛み合う渦巻き形の固定側歯部112bおよび固定側端板部112aを有すると共にハウジング111に固定された固定スクロール112とを備え、旋回スクロール113が公転運動をして旋回側歯部113bと固定側歯部112bとの間に形成される複数個の作動室Vが外周部から中心部に向かって移動する間に作動室Vの容積が連続的に縮小することにより作動室V内において流体を圧縮する圧縮機としての機能と、作動室Vが中心部から外周部に向かって移動する間に作動室Vの容積が連続的に拡大することにより作動室V内において流体を膨張させる膨張機としての機能とを有する圧縮機兼膨張機110と、電動機および発電機としての両機能を有するモータジェネレータ120とを有し、モータジェネレータ120で圧縮機兼膨張機110を駆動して流体を圧縮する圧縮モードと、圧縮機兼膨張機110でモータジェネレータ120を駆動して発電を行う発電モードとを備える流体機械において、
シャフト1181とモータジェネレータ120との間に、駆動力を断続させるクラッチ手段180を設けている。
これによれば、クラッチ手段180によって所定高圧に達するまで圧縮機兼膨張機110とモータジェネレータ120との間の連結を切ることができるため、ランキンサイクル40の起動時に圧縮機兼膨張機110で真空ポンプ仕事をさせないようにできるため、無駄な動力(電力)を使うことがなくなり、回生分を大きくすることができる。また、カタカタ音の発生も無くすことができる。
また従来は、発電モード立ち上げ時の真空ポンプ動作を考慮して回転トルクの大きなモータジェネレータ120を設計する必要があったが、上記効果によりモータジェネレータ120を小型にすることができる。なお、ここで言うクラッチ手段180としては、一方向クラッチ180の他に電磁クラッチや遠心クラッチなどであっても良い。
また、クラッチ手段180として、モータジェネレータ120のモータ軸124からシャフト1181にトルクが伝わって圧縮機兼膨張機110を圧縮作動させる場合と、圧縮機兼膨張機110が膨張作動をしてシャフト1181からモータ軸124にトルクが伝わってモータジェネレータ120を回転させる場合とにおいては噛み合い、圧縮機兼膨張機110を膨張作動させる方向にモータ軸124がシャフト1181を回転させようとする場合には噛み合いが外れる一方向クラッチ180としている。これによれば、より具体的にはシャフト1181とモータ軸124との間に一方向クラッチ180を設けることで良いため、実施容易であり、コストも抑えることができる。
(第5実施形態)
図9は、本発明の第5実施形態における複合流体機械100を組み込んだ冷凍装置の模式図であり、図10は、図9中の複合流体機械100の断面図である。本実施形態は、本発明に係る複合流体機械を熱媒ポンプ一体型膨張発電機(以下、ポンプ膨張発電機)100として、このポンプ膨張発電機100を、車両用冷凍サイクル30の凝縮器31および気液分離器32が共用されるランキンサイクル40に使用したものとしている。
ポンプ膨張発電機100は、膨張機(本発明における膨張部に対応)110、電動機および発電機としてのモータジェネレータ120、熱媒ポンプ130が一体的に形成されたものである。以下、全体のシステム構成について図9を用いて説明する。まず、冷凍サイクル30について簡単に説明すると、冷凍サイクル30は、低温側の熱を高温側に移動させて冷熱および温熱を空調に利用するもので、圧縮機3、凝縮器31、気液分離器32、減圧器33、蒸発器34が順次環状に接続されて形成されている。
圧縮機3は、駆動ベルト4、プーリ3a、電磁クラッチ3bを介して車両のエンジン10の駆動力が伝達されて作動し、冷凍サイクル30内の冷媒を高温高圧に圧縮するものである。凝縮器31は、圧縮機3で高温高圧に圧縮された冷媒を冷却して、凝縮液化させる熱交換器である。尚、ファン31aは、凝縮器31に冷却風(車室外空気)を送るものである。気液分離器32は、凝縮器31で凝縮された冷媒を気相冷媒と液相冷媒とに分離して液相冷媒を流出させるレシーバである。
減圧器33は、気液分離器32で分離された液相冷媒を減圧膨脹させる膨張弁である。蒸発器34は、減圧器33にて減圧された冷媒を蒸発させて吸熱作用を発揮する熱交換器であり、空調ケース30a内に配設されている。そして、送風機34aによって空調ケース30a内に供給される空調空気(外気あるいは内気)を冷却する。
そして、ランキンサイクル40は、エンジン10で発生した廃熱からエネルギー(膨張機110にて発生される駆動力)を回収するものであり、上記冷凍サイクル30に対して、凝縮器31、気液分離器32が共用されて形成されている。即ち、第1バイパス流路41が設けられて、この第1バイパス流路41の気液分離器32から熱媒ポンプ130、加熱器43、膨張機110が配設されて、凝縮器31に繋がることでランキンサイクル40が形成されている。
熱媒ポンプ130は、ランキンサイクル40内の冷媒(冷凍サイクル30内の冷媒と同一)を後述する加熱器43側へ圧送して循環させるものであり、詳細についてはポンプ膨張発電機100として後述する。加熱器43は、熱媒ポンプ130から圧送される冷媒と、エンジン10に設けられた温水回路20内を循環するエンジン冷却水(温水)との間で熱交換することにより、冷媒を加熱する(冷媒を過熱蒸気冷媒とする)熱交換器である。
尚、温水回路20には、エンジン冷却水を循環させる電動式の水ポンプ22、エンジン冷却水と外気との間で熱交換してエンジン冷却水を冷却するラジエータ23、およびエンジン冷却水(温水)を加熱源として空調空気を加熱するヒータコア24が設けられている。また、ラジエータ23には、ラジエータバイパス流路23aが設けられて、エンジン冷却水の温度に応じて弁部が開閉するサーモスタット23bによって、ラジエータ23を流通するエンジン冷却水流量が調節されるようになっている。
尚、ヒータコア24は、蒸発器34と共に空調ケース30a内に配設されており、蒸発器34とヒータコア24とによって空調空気は、乗員が設定する設定温度に調整される。膨張機110は、上記加熱器43から流出される過熱蒸気冷媒の膨張により、駆動力を発生するものであり、詳細についてはポンプ膨張発電機100として後述する。そして、上記冷凍サイクル30、ランキンサイクル40内の各種機器の作動を制御するための通電制御回路50が設けられている。
通電制御回路15は、インバータ12と制御機器14とを有している。インバータ12は、モータジェネレータ120の作動を制御するものである。即ち、モータジェネレータ120を電動機として作動させる時に、車両用のバッテリ13からモータジェネレータ120に供給する電力を制御し、また、モータジェネレータ120が膨張機110の駆動力によって発電機として作動される時に、発電される電力をバッテリ13に充電するものである。
また、制御機器14は、上記インバータ12の作動を制御すると共に、冷凍サイクル30およびランキンサイクル40を作動させる際に電磁クラッチ3b、ファン31a、膨張機110内の弁機構117(図10の電磁弁117h)などを併せて制御するものである。
次に、ポンプ膨張発電機100の構成について図10を用いて説明する。ポンプ膨張発電機100は、膨張機110と、モータジェネレータ120と、熱媒ポンプ130とが同軸上で連結され、一体的に形成されている。ポンプ膨張発電機100は、作動軸が天地方向となり、下から上に向けて順に膨張機110、モータジェネレータ120、熱媒ポンプ130となるように配設されている。
膨張機110は、周知のスクロール型圧縮機構と同一構造を有するもので、具体的には、膨張機ハウジング(本発明におけるハウジングに対応)111を成すフロントハウジング111aとシャフトハウジング111bとの間に固定される固定スクロール112、この固定スクロール112に対向して旋回変位する旋回スクロール113、高圧室114から作動室Vに繋がる連通路116と、この連通路116を開閉する弁機構117などから成るものである。
固定スクロール112は、板状の基板部112aおよび基板部112aから旋回スクロール113側に突出した渦巻状の歯部112bを有して構成され、一方、旋回スクロール113は、上記歯部112bに接触して噛み合う渦巻状の歯部113b、およびこの歯部113bが形成された基板部113aを有して構成されており、両歯部112b、113bが接触した状態で旋回スクロール113が旋回することにより、両スクロール112、113により形成される作動室Vの体積が拡大縮小するようになっている。
旋回スクロール113とシャフトハウジング111bとの間には、後述する冷媒中の潤滑油が供給されて、旋回スクロール113の滑らかな旋回運動を助ける摺動プレート113dが介在されている。シャフト118は、シャフトハウジング111bに固定された軸受け118bによって回転可能に支持されている。
シャフト118は、一方の長手方向端部に回転中心軸に対して偏心した偏心部118aを有するクランクシャフトである。この偏心部118aは、ベアリング113cを介して旋回スクロール113に連結されている。また、このシャフト118には、上述の第1実施形態もしくは第2実施形態で示したスイングリンク式やスライダ式の従動クランク機構118が組み込まれているが、ここでの説明は省略する。
また、自転防止機構119は、シャフト118が1回転する間に旋回スクロール113が偏心部118a周りに1回転するようにするものである。このためシャフト118が回転すると、旋回スクロール113は、自転せずにシャフト118の回転中心軸周りを公転旋回する。そして、作動室Vは、例えばシャフト118の回転(モータジェネレータ120からの駆動力)に伴い、更には、加熱器43からの過熱蒸気冷媒の膨張によって、旋回スクロール113の中心側から外径側に変位するほど、その体積が拡大するように変化する。
流入ポート115は、基板部112aの中心部に設けられて、フロントハウジング111aに設けられた高圧室114と、最小体積となる作動室Vとを連通させて高圧室114に導入された高温、高圧の冷媒、つまり過熱蒸気冷媒を作動室Vに導くポートである。尚、上記高圧室114には、加熱器43に接続される高圧ポート111cが設けられている。
尚、膨張機110から凝縮器31に接続される低圧ポート121aは、後述するモータハウジング121の上方(熱媒ポンプ130側)に設けられている。よって、低圧ポート121aと膨張機110の低圧側(スクロールの外周側)との間は、モータハウジング121内の空間によって連通されるようにしている。
弁機構117は、ランキンサイクル40内の異常発生時(例えば、モータジェネレータ120の回転数異常、制御不能などの場合)に、高圧室114と両スクロール112、113の低圧側とを繋ぐ連通路116を強制的に開くことで、作動室V内での過熱蒸気冷媒の膨張作動が成されないようにして、膨張機110を安全且つ確実に停止させるための弁である。
弁機構117は、背圧室117e側にバネ117fが介在された弁体117dと、所定の通路抵抗を有して背圧室117eと高圧室114とを連通させる抵抗手段としての絞り117gと、高圧室114側あるいは低圧側の開閉によって背圧室117e内の圧力を調整する電磁弁117hとから成る。
電磁弁117hの開閉は、制御機器14によって制御され、電磁弁117hの低圧側が開かれると、背圧室117eの圧力が低圧側に抜けることで高圧室114より低下して、高圧室114側の圧力によって弁体117dがバネ117fを押し縮めながら図10中の下側に変位して、連通路116が開かれることになる。
モータジェネレータ120は、ステータ122およびステータ122内で回転するロータ123などから成るもので、シャフトハウジング111bに固定されるモータハウジング121内に収容されている。ステータ122は、巻き線が巻かれたステータコイルであり、モータハウジング121の内周面に固定されている。
ロータ123は、永久磁石が埋設されたマグネットロータであり、モータ軸124に固定されている。モータ軸124の一端側は、上記膨張機110のシャフト118に接続されており、また、他端側は、直径が細くなるように形成されて、後述する熱媒ポンプ130のポンプ軸134に接続されている。
そして、モータジェネレータ120は、ランキンサイクル40の起動時において、バッテリ13からインバータ12を介して、ステータ122に電力が供給されることで、ロータ123を回転させて、膨張機110、および後述する熱媒ポンプ130を駆動するモータ(電動機)として作動する。
また、モータジェネレータ120は、膨張機110の膨張時に発生した駆動力によってロータ123を回転させるトルクが入力されると、熱媒ポンプ130を駆動すると共に、膨張機110での発生駆動力が熱媒ポンプ130用の駆動力を超えた時に、電力を発生させるジェネレータ(発電機)として作動する。そして、得られた電力は、インバータ12を介してバッテリ13に充電されるようになっている。
熱媒ポンプ130は、ローリングピストン型のポンプであって、モータジェネレータ120の反膨張機側に配設されて、モータハウジング121に固定されるポンプハウジング131内に収容されている。熱媒ポンプ130は、ポンプハウジング131の内部に形成されるシリンダ136a、ロータ138などを有している。シリンダ136aは、シリンダブロック136の中心部で断面円形に穿設されて形成されている。
ポンプ軸134は、上記モータ軸124と接続されており、シリンダブロック136を挟み込む端板137に固定された軸受け134c、134dによって回転可能に支持されている。ポンプ軸134には、このポンプ軸134に対して偏心した円形の偏心部134aが形成されており、この偏心部134aの外周側には扁平円筒状のロータ138が装着されている。
ロータ138の外径は、シリンダ136aの内径より小さく設定されてシリンダ136a内に挿入されており、ロータ138は偏心部134aによってシリンダ136a内を公転する。また、ロータ138の外周部にはロータ138の半径方向に摺動可能として、中心側に押圧されてロータ138に当接するベーン139が設けられている。そして、シリンダ136a内において、ロータ138およびベーン139によって囲まれる空間がポンプ作動室Pとして形成されている。
シリンダブロック136には、ベーン139に近接して、このベーン139を挟むようにシリンダ136a内に連通する冷媒流入部136b、および冷媒流出部(図示省略)が設けられている。冷媒流入部136bはポンプハウジング131を貫通する吸入ポート131aに接続されており、また、冷媒流出部は吐出弁136cを介して、ポンプハウジング131とシリンダブロック136(端板137)との間に形成される高圧室131cに連通している。
そして、高圧室131cはポンプハウジング131のモータジェネレータ120側となる側壁に形成された吐出ポート131bに繋がっている。この熱媒ポンプ130においては、冷媒はロータ138の公転作動によって、流入ポート131a、冷媒流入部136bからポンプ作動室Pに流入され、冷媒流出部、吐出弁136c、高圧室131cを経て吐出ポート131bから吐出される。
また、一体的に形成されたシャフト118、モータ軸124、ポンプ軸134の内部に、偏心部118aの長手方向端部から偏心部134aの外周部に連通する通路としてシャフト通路103を形成するようにしている。そして、シャフト通路103内で偏心部134aの外周部に近接する位置には、所定の通路抵抗を有する抵抗手段としてのオリフィス104を設けている。以上の構成のように、複合流体機械100に備える膨張部110は、膨張機専用の構成であっても良い。
また、上記第5実施形態では弁機構117を膨張機ハウジング内に設けるようにしたが、膨張機110をバイパスするバイパス流路に弁機構117と同様の役割を果たす弁を設けるようにしても良い。
(その他の実施形態)
上述の実施形態では、圧縮機兼膨張機110とモータジェネレータ120と熱媒ポンプ130とを一体にして備えた複合流体機械100としているが、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、熱媒ポンプと膨張機とを別に設けて、圧縮機兼膨張機110とモータジェネレータ120とを一体にした流体機械においても適用可能である。また、上述の実施形態で熱媒ポンプ130はスクロール型で示しているが、ローリングピストン型であっても良いし、型式を限るものではない。
本発明の実施形態に係る複合流体機械100の構造を示す断面図である。 図1の複合流体機械100を組み込んだ冷凍装置の模式図である。 本発明の第1実施形態におけるスイングリンク式の従動クランク機構118であり、(a)は全体の斜視図、(b)は駆動ピン部1181aとブッシング1182との断面図とA−A部の断面図である。 第1実施形態の他の実施形態におけるスライダ式従動クランク機構118であり、(a)は全体の斜視図、(b)は(a)中のB方向から見たブッシング1182の斜視図、(c)は組み合せ後の断面図である。 本発明の第2実施形態におけるスイングリンク式の従動クランク機構118であり、(a)は全体の斜視図、(b)は駆動ピン部1181aとブッシング1182との断面図である。 本発明の第2実施形態におけるスライダ式従動クランク機構118であり、(a)は全体の斜視図、(b)は組み合せ後の断面図とC−C部の断面拡大図である。 本発明の第3実施形態におけるバイパス機構170であり、(a)は両スクロールとバイパス孔171との位置関係を示す説明図、(b)は(a)中のD−D部の断面拡大図である。 本発明の第4実施形態における複合流体機械100の断面図である。 本発明の第5実施形態における複合流体機械100を組み込んだ冷凍装置の模式図である。 図9中の複合流体機械100の断面図である。
符号の説明
110…圧縮機兼膨張機、膨張機
111…ハウジング
112…固定スクロール
112a…固定側端板部
112b…固定側歯部
113…旋回スクロール
113a…旋回側端板部
113b…旋回側歯部
118…従動クランク機構
120…モータジェネレータ
124…モータ軸
160…付勢手段、弾性部材
161…ゴム部材、Oリング
162…ばね部材
163…保持部材
164…摺動部材
170…バイパス機構
172…逆止弁機構
180…クラッチ手段、一方向クラッチ
1181…シャフト
1181a…駆動ピン部
1182…ブッシング
1182a…孔部
V…作動室

Claims (12)

  1. 内部に膨張部を収容するハウジング(111)と、
    前記ハウジング(111)に回転可能に支持されていると共に一端部に偏心した駆動ピン部(1181a)を備えたシャフト(1181)と、
    前記駆動ピン部(1181a)を受け入れる孔部(1182a)を備えたブッシング(1182)と、
    前記ブッシング(1182)を回転可能に受け入れるボス部が形成された旋回側端板部(113a)と渦巻き形の旋回側歯部(113b)とを有し、前記駆動ピン部(1181a)と前記ブッシング(1182)と前記ボス部とから構成される従動クランク機構(118)を介して前記シャフト(1181)と連動して公転運動をする旋回スクロール(113)と、
    前記旋回スクロール(113)と噛み合う渦巻き形の固定側歯部(112b)および固定側端板部(112a)を有すると共に前記ハウジング(111)に固定された固定スクロール(112)と、
    前記シャフト(1181)と連動するモータジェネレータ(120)とを備える流体機械において、
    前記両歯部(112b、113b)の円周方向における接触が離れる方向へ前記従動クランク機構(118)を付勢する付勢手段(160)を設けたことを特徴とする流体機械。
  2. 前記付勢手段(160)として、前記駆動ピン(1181a)と前記ブッシング(1182)との間に弾性部材(160)を介在させたことを特徴とする請求項1に記載の流体機械。
  3. 前記弾性部材(160)として、ゴム部材(161)を用いたことを特徴とする請求項2に記載の流体機械。
  4. 前記ゴム部材(161)として、Oリング(161)を用いたことを特徴とする請求項3に記載の流体機械。
  5. 前記弾性部材(160)として、ばね部材(162)を用いたことを特徴とする請求項2に記載の流体機械。
  6. 前記ばね部材(162)の保持部材(163)を設けたことを特徴とする請求項5に記載の流体機械。
  7. 前記駆動ピン(1181a)と前記ばね部材(162)との間に摺動部材(164)を介在させたことを特徴とする請求項5に記載の流体機械。
  8. 内部に膨張部を収容するハウジング(111)と、
    前記ハウジング(111)に回転可能に支持されていると共に一端部に偏心した駆動ピン部(1181a)を備えたシャフト(1181)と、
    前記駆動ピン部(1181a)を回転可能に受け入れるボス部が形成された旋回側端板部(113a)と渦巻き形の旋回側歯部(113b)とを有し、前記駆動ピン部(1181a)と前記ボス部とを介して前記シャフト(1181)と連動して公転運動をする旋回スクロール(113)と、
    前記旋回スクロール(113)と噛み合う渦巻き形の固定側歯部(112b)および固定側端板部(112a)を有すると共に前記ハウジング(111)に固定された固定スクロール(112)と、
    前記シャフト(1181)と連動するモータジェネレータ(120)とを備える流体機械において、
    前記旋回側歯部(113b)と前記固定側歯部(112b)との間において中心部に歯逃がしを設け、さらにその中心部歯逃がしが終了する位相から外周部方向へ360度以下の位相を始点として外周部方向へ歯逃がしを形成するとともに、
    前記中心部と前記作動室(V)が最小閉じ込み容積となる部分とをバイパスさせるバイパス機構(170)を設けたことを特徴とする流体機械。
  9. 前記バイパス機構(170)を逆止弁機構(172)で構成したことを特徴とする請求項8に記載の流体機械。
  10. 内部に膨張部を収容するハウジング(111)と、
    前記ハウジング(111)に回転可能に支持されていると共に一端部に偏心した駆動ピン部(1181a)を備えたシャフト(1181)と、
    前記駆動ピン部(1181a)を回転可能に受け入れるボス部が形成された旋回側端板部(113a)と渦巻き形の旋回側歯部(113b)とを有し、前記駆動ピン部(1181a)と前記ボス部とを介して前記シャフト(1181)と連動して公転運動をする旋回スクロール(113)と、
    前記旋回スクロール(113)と噛み合う渦巻き形の固定側歯部(112b)および固定側端板部(112a)を有すると共に前記ハウジング(111)に固定された固定スクロール(112)と、
    前記シャフト(1181)と連動するモータジェネレータ(120)とを備える流体機械において、
    前記シャフト(1181)と前記モータジェネレータ(120)との間に、駆動力を断続させるクラッチ手段(180)を設けたことを特徴とする流体機械。
  11. 前記クラッチ手段(180)として、前記モータジェネレータ(120)のモータ軸(124)から前記シャフト(1181)にトルクが伝わって圧縮機兼膨張機(110)を圧縮作動させる場合と、前記圧縮機兼膨張機(110)が膨張作動をして前記シャフト(1181)から前記モータ軸(124)にトルクが伝わって前記モータジェネレータ(120)を回転させる場合とにおいては噛み合い、前記圧縮機兼膨張機(110)を膨張作動させる方向に前記モータ軸(124)が前記シャフト(1181)を回転させようとする場合には噛み合いが外れる一方向クラッチ(180)としたことを特徴とする請求項10に記載の流体機械。
  12. 前記膨張部は、圧縮機構を兼ね備えていることを特徴とする請求項1、8、10のうちいずれか1項に記載の流体機械。
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