JP2011058432A - スクリュー圧縮機の過圧縮防止方法及び装置 - Google Patents

スクリュー圧縮機の過圧縮防止方法及び装置 Download PDF

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Abstract

【課題】容量制御弁やVi可変弁のような複雑な機構を要せず、もっと簡便な機構でスクリュー圧縮機の過圧縮を防止し、かつ容積比Viの調整を可能とする。
【解決手段】吐出空間と連通する直前のロータ室12の閉じ込み空間Scに過圧縮防止弁20を設け、閉じ込み空間Scの圧力が上限閾値を超えたら、過圧縮防止弁20を開放して被圧縮気体を吐出口34に逃がす。過圧縮防止弁20はバイパス通路40に設けられた凹部22に弁体24と弁体24をバイパス通路40を閉鎖する方向に付勢力を付加するコイルバネ26とを設けてなる。凹部22の奥端に連通管44と連通する通路42を設け、連通管44に吸入口52に接続される接続管48又は吐出口34に接続される接続管50を三方弁46によって切り替え可能にし、閉じ込み空間Scの圧力が上限閾値を超えたら、凹部22と吸入口52とを接続して過圧縮防止弁20を開放する。
【選択図】図1

Description

本発明は、スクリュー圧縮機の吐出口側で被圧縮気体の過圧縮が発生するのを簡便な機構で防止する方法及び装置に関する。
回転式容積形の圧縮機であるスクリュー圧縮機は、構造がシンプルで耐久性が良い等の優れた長所を有し、一般に広く用いられている。スクリュー圧縮機は、ケーシングの両側に吸入口と吐出口を備えると共に、ロータケーシング内に雄ロータと雌ロータとが収容され、該雄雌ロータの歯頂間の歯溝空間とロータケーシング内壁とで形成される閉じ込み空間で被圧縮気体を圧縮し、圧縮された気体を吐出口から吐出する。
スクリュー圧縮機は、運転条件に適した容積比Vi(=吸入容積V/吐出容積V)があり、運転条件に適した容積比Viに対応したタイミングで、被圧縮気体の吐出を始めるように、吸入口と吐出口の位置と形状が定められている。
従って、設計どおりの条件で運転されるときは、常に高い性能を発揮できるが、設計条件から外れた条件では、逆に効率が低下する。特に、容積比Viが設定された容積比より大きい値で運転する場合には、必要以上に圧縮される「過圧縮」を生じ、閉じ込み空間の圧力が異常に高くなる。こうなると、効率が低下するだけでなく、スクリュー圧縮機の雄雌ロータを支持する軸受等に過剰な荷重が負荷されることになり、スクリュー圧縮機の寿命を短くする問題がある。
既存のスクリュー圧縮機の多くは、容積比Viが固定され、平均的な容積比を選定した形状の吐出口を有している。そして、実際の運転条件の変動が予測される場合には、該平均的な容積比を外れる条件での運転は、効率が低下してもやむを得ないこととしていた。
これに対して、一台のスクリュー圧縮機で、広範囲の運転条件に対応可能にするため、この容積比Viを変更できる機構が提案されている。特許文献1にはこの容積比可変機構が開示されている。以下、この機構を図4及び図5に基づいて説明する。
図4及び図5において、スクリュー圧縮機100は、そのケーシング102に吸入口104と吐出口106を備え、容積比Viを可変にするためのVi可変弁108と、吸入容積を可変にして吸入容積を可変にする容量制御弁110とを備えている。スクリュー圧縮機100の長手方向に、ステップモータ112によって回転駆動されるロッド114が設けられている。ロッド114の先端に雄ネジ114aが形成され、該雄ネジ114aがVi可変弁108に穿設されたネジ孔108aと螺合している。そして、ステップモータ112の回転によって、Vi可変弁108をスクリュー圧縮機100の長手方向(ロッド114の軸方向)に移動可能にしている。
吸入口104の下方に油圧シリンダ116が設けられ、油圧シリンダ116の両端に作動油の給排出口118及び120が設けられている。該給排出口118、120へ作動油を給排することで、油圧ピストン122をスクリュー圧縮機100の長手方向に移動させる。容量制御弁110と油圧ピストン122とはピストンロッド124で連結されている。図5に示すように、容量制御弁110とピストンロッド124とは、ボルト126で一体に連結されている。Vi可変弁108には、ピストンロッド124が貫通する貫通孔108bが穿設されている。
ピストンロッド124には軸方向に中空孔128が穿設されている。該中空孔128に、油圧シリンダ116の内壁に回動可能に固定された棒体130が挿入されている。棒体130の周面には螺旋溝132が形成されている。Vi可変弁108の下方のケーシング102には、変位センサ取付孔134が穿設され、Vi可変弁108の下面には、テーパ付きの溝108cが設けられている。なお、ケーシング102内に収容される雄雌ロータは省略されている。
かかる構成において、吸入口104から吸入された被圧縮気体は、雄雌ロータの歯溝空間に入る。歯溝空間の容積は、雄雌ロータの回転に従って増大し、該容積が最大になった時に該歯溝空間と吸入口との連通が遮断され、密閉された閉じ込み空間となる。該閉じ込み空間は、雄雌ロータの回転に従って吐出口側に移動すると共に、容積が減少するため、該閉じ込み空間内の被圧縮気体は圧縮される。両ロータの歯頂が容量制御弁110の切欠き部110aの切欠き始端110aに達した時、該閉じ込み空間が吐出ポートPoを経て吐出口106と連通し、ロータの回転に従って該閉じ込み空間内の被圧縮気体は吐出される。
前記最大容積時の閉じ込み空間の容積Vと、吐出が始まる直前の閉じ込み空間の容積Vとの比が容積比Viである。容積比Viを変更する必要があるときは、ステップモータ112を作動させ、ロッド114を回転させてVi可変弁108をロッド114に沿って移動させる。このとき、容量制御弁110は、油圧シリンダ116内の油圧によりVi可変弁108と共に移動し、新しい位置に固定されたVi可変弁108に接触した状態で固定される。これによって、容量制御弁110の欠き部110aの切欠き始端110aの位置が変わるため、容積Vが変わり、容積比Viを変更できる。
吸入流量を変える必要が生じた場合には、油圧シリンダ116への作動油の給排により油圧ピストン122を移動させることにより、容量制御弁110を必要量だけ移動させるようにする。これによって、容量制御弁110とVi可変弁108との間に隙間ができ、この隙間から吸入口側に被圧縮気体の一部がバイパスされる。これによって、吸入流量を変えることができる。
なお、棒体130の螺旋溝132には、油圧ピストン122から突出したピンが係合しており、油圧ピストン122の移動ストロークの大きさが棒体130の回転角の大きさによって高精度で検出できるようになっている。また、図5に示すように、Vi可変弁108の位置検出は、変位センサ取付孔134に図示省略の変位センサを挿入して取り付け、該変位センサで該変位センサとテーパ溝108cとの隙間の変位を検出することにより、Vi可変弁108の位置を特定する。
特許文献2には、スクリュー圧縮機の停止時に閉じ込み空間に溜まった潤滑油の存在により、圧縮機起動時に異常トルク、異常音が発生し、これによって、ロータ軸の損傷、折損等が発生するのを防止する手段が開示されている。特許文献2の第1図には、圧縮機ケーシングの吐出側の適所に、リリーフ弁31を設け、圧縮機の起動時に閉じ込み空間内に溜まった潤滑油をリリーフ弁31を開放して吐出口に流出させることにより、前記問題を解決する手段が開示されている。
また、特許文献2の第4図には、ロータ室の下部周に壁潤滑油の排出孔4を設けると共に、ロータ室と吐出口との圧力差に応じて位置を変えることにより、排出孔4を開閉するピストン1を設け、吐出圧力が小さい起動時に該排出孔4を開放して潤滑油の溜まり液を流出させ、吐出圧力が高い通常運転時には、流出孔4を閉じるようにした手段が開示されている。
また、特許文献3には、スクリュー圧縮機において、特許文献1のVi可変弁108のように、ロータ軸方向にスライドするスライド弁を設け、該スライド弁をロータ軸方向にスライドさせ、吐出口の吐出ガスの流量を調整して、起動時の負荷低減を図ることが開示されている。さらに、該スライド弁又は圧縮機ケーシングにリリーフ弁を設け、吐出圧力が規定値以上に上昇した時に、該リリーフ弁を作動させて、ロータ室内の被圧縮気体を逃がし、これによって、ロータ及びロータを支える軸受に対する異常負荷を軽減するようにしている。
特開平5−231363号号公報 実公昭63−41593号号公報(第1図及び第4図) 特開平4−43883号公報
特許文献1に開示されているように、容量制御弁や容積比可変弁を用いた機構は、その構造が複雑で、高コストになるため、一般にはあまり普及していない。しかし、これらの機構を持たない場合、前述のように、必要以上に圧縮される「過圧縮」を生じ、閉じ込み空間の圧力が異常に高くなって、効率の低下と、スクリュー圧縮機の耐久性を損なう問題が生じる。吐出空間と連通する直前の閉じ込み空間で圧力が最高になるため、特に、該閉じ込み空間での「過圧縮」をなくす必要がある。
特許文献2の第1図に図示されたリリーフ弁31による潤滑油の排出機構は、ロータ室に溜まった潤滑油を排出するためのものであり、被圧縮気体の過圧縮を防止するためのものではない。また、吸入圧力や吐出圧力とは関係なく、ロータ室内の圧力が閾値を超えたら、ロータ室を開放するものであるため、吸入流量や容積比Viを調整できるものではない。
また、特許文献2の第4図に図示された潤滑油の排出機構は、液排出孔4の配置位置から見て、吐出空間と連通する直前の閉じ込み空間から被圧縮気体を放出するものではなく、潤滑油の排出機能を有するにすぎない。
特許文献3に開示されたスクリュー圧縮機は、吐出圧力を調整可能にするスライド弁を備えているので、構造が複雑化して高コストとなる前記問題を解消できない。また、該スライド弁又はスクリュー圧縮機のケーシングに、ロータ室が規定以上の圧力上昇となった場合に、ロータ室内の被圧縮気体を吐出口に逃がすリリーフ弁を設けている。このリリーフ弁は、吐出空間と連通する直前の閉じ込み空間に設けられていないので、最も高圧となる該閉じ込み空間の過圧縮を防止できない。また、このリリーフ弁は容積比Viを調整するものではない。
本発明は、かかる従来技術の課題に鑑み、スクリュー圧縮機において、容量制御弁やVi可変弁のような複雑な機構を要せず、もっと簡便な機構で高圧となる吐出側閉じ込み空間の過圧縮を防止することを目的とする。特に、最も高圧となる吐出空間と連通する直前の吐出空間の過圧縮を防止することを目的とする。
さらに、従来のVi可変弁のような複雑な機構を要せず、容積比Viを調整可能にすることを目的とする。
かかる目的を達成するため、本発明のスクリュー圧縮機の過圧縮防止方法は、
吸入口と吐出口とを有するケーシングの内部に雄ロータと雌ロータとを収容してなり、該吸入口から吸入した被圧縮気体を該雄雌ロータとケーシング内壁とで形成される閉じ込み空間で圧縮して該吐出口から吐出するスクリュー圧縮機の過圧縮防止方法において、
吐出空間と連通する直前の前記閉じ込み空間で圧縮された被圧縮気体の圧力を検出する工程と、
該閉じ込み空間の圧力検出値が上限閾値を超えた時に、該閉じ込み空間に設けられた過圧縮防止弁を開放して該閉じ込み空間の被圧縮気体をケーシング外に放出する工程と、からなるものである。
本発明方法では、吐出空間と連通する直前の閉じ込み空間の被圧縮気体の圧力を検出し、この検出値が上限閾値を超えた時に、該閉じ込み空間に設けた過圧縮防止弁を開放する。これによって、該閉じ込み空間の過圧縮を防止できると共に、容積比Viが過剰に大きくなるのを防止して、容積比Viを適正値に調整できる。従って、ロータ室内の異常高圧を防止できるので、ロータの軸受等に過剰な荷重が付加されるのを防止でき、スクリュー圧縮機の耐久性を向上できると共に、スクリュー圧縮機の運転効率の低下を防止できる。
本発明方法において、吸入空間及び吐出空間の被圧縮気体の圧力を夫々検出し、これらの検出値から容積比を演算する工程と、該容積比が上限閾値を超えた時に過圧縮防止弁を開放する工程と、を行なうようにするとよい。
これによって、吸入空間や吐出空間の圧力値の変動に対して、容積比Viを調整して、ロータ室内の過圧縮を防止できる。そのため、スクリュー圧縮機の運転効率の低下を防止できると共に、スクリュー圧縮機の耐久性を維持できる。
前記本発明方法の実施に直接使用可能な本発明のスクリュー圧縮機の過圧縮防止装置は、
吸入口と吐出口とを有するケーシングの内部に雄ロータと雌ロータとを収容してなり、該吸入口から吸入した被圧縮気体を該雄雌ロータとケーシング内壁とで形成される閉じ込み空間で圧縮して該吐出口から吐出するスクリュー圧縮機の過圧縮防止装置において、
吐出空間と連通する直前の前記閉じ込み空間で圧縮された被圧縮気体の圧力を検出する圧力センサと、
該閉じ込み空間に設けられ閉じ込み空間の被圧縮気体の圧力が閾値を超えた時に閉じ込み空間を開放して被圧縮気体をケーシング外に放出する過圧縮防止弁と、を備えたものである。
本発明装置では、前記圧力センサにより、吐出空間と連通する直前の閉じ込み空間で圧縮された被圧縮気体の圧力を検出し、該閉じ込み空間の圧力検出値が上限閾値を超えた時に、前記過圧縮防止弁を開放して該閉じ込み空間の被圧縮気体をケーシング外に放出するようにする。
これによって、最も高圧となる吐出空間と連通する直前の閉じ込み空間の過圧縮を防止できる。また、容積比Viが過剰に大きくなるを防止して、容積比Viを適正値に調整できる。従って、ロータ室内の異常高圧を防止できるので、ロータの軸受等に過剰な荷重が付加されるのを防止でき、スクリュー圧縮機の耐久性を維持できると共に、スクリュー圧縮機の運転効率低下を防止できる。
本発明装置において、吸入空間の被圧縮気体の圧力を検出する第2の圧力センサ及び吐出空間の被圧縮気体の圧力を検出する第3の圧力センサと、第2の圧力センサ及び第3の圧力センサの検出値を入力し、これらの検出値から容積比を演算し、該容積比が上限閾値を超えた時に前記過圧縮防止弁を開放するコントローラと、を設けるとよい。
これによって、吸入空間や吐出空間の圧力値の変動に対して、ロータ室内の過圧縮を防止できると共に、過剰な容積比Viとならないように容積比Viを調整することができる。そのため、スクリュー圧縮機の耐久性を維持できると共に、運転効率の低下を防止できる。
本発明装置において、前記過圧縮防止弁が、ケーシング壁を貫通し吐出空間と連通する直前の閉じ込み空間に設けられた凹部に遊嵌された弁体と、該凹部に配置され該弁体を閉じる方向にバネ力を付加するバネ部材と、該凹部と吸入空間及び吐出空間とを連通する流路と、該流路に介設された切替弁と、を備え、前記コントローラによって該凹部が吸入空間又は吐出空間に連通するように該切替弁を制御して過圧縮防止弁を開閉制御するように構成するとよい。
これによって、吸入圧力と吐出圧力との圧力差を利用して、過圧縮防止弁を開閉できるので、過圧縮防止弁の開閉動作に特別の駆動力を必要としない。従って、簡便かつ低コストな構成とすることができる。
本発明方法によれば、吸入口と吐出口とを有するケーシングの内部に雄ロータと雌ロータとを収容してなり、該吸入口から吸入した被圧縮気体を該雄雌ロータとケーシング内壁とで形成される閉じ込み空間で圧縮して該吐出口から吐出するスクリュー圧縮機の過圧縮防止方法において、吐出空間と連通する直前の前記閉じ込み空間で圧縮された被圧縮気体の圧力を検出する工程と、該閉じ込み空間の圧力検出値が上限閾値を超えた時に、該閉じ込み空間に設けられた過圧縮防止弁を開放して該閉じ込み空間の被圧縮気体をケーシング外に放出する工程と、からなることにより、該閉じ込み空間の過圧縮を防止できると共に、容積比Viが過剰に大きくなるのを防止できる。これによって、ロータ室内の異常高圧を防止できるので、ロータの軸受等に過剰な荷重が付加されるのを防止でき、スクリュー圧縮機の耐久性を維持できると共に、スクリュー圧縮機の運転効率の低下を防止できる。
また、本発明装置によれば、吸入口と吐出口とを有するケーシングの内部に雄ロータと雌ロータとを収容してなり、該吸入口から吸入した被圧縮気体を該雄雌ロータとケーシング内壁とで形成される閉じ込み空間で圧縮して該吐出口から吐出するスクリュー圧縮機の過圧縮防止装置において、吐出空間と連通する直前の前記閉じ込み空間で圧縮された被圧縮気体の圧力を検出する圧力センサと、該閉じ込み空間に設けられ閉じ込み空間の被圧縮気体の圧力が閾値を超えた時に閉じ込み空間を開放して被圧縮気体をケーシング外に放出する過圧縮防止弁と、を備えたことにより、前記本発明方法の実施が可能になり、本発明方法と同様の作用効果を得ることができる。
本発明方法及び装置の一実施形態に係るスクリュー圧縮機のロータ室の横断面図である。 前記実施形態に係るスクリュー圧縮機のロータ軸端部の正面視断面図である。 前記実施形態に係るスクリュー圧縮機の制御装置の系統図である。 従来の容量制御機能及び容積比可変機能を備えたスクリュー圧縮機の正面視断面図である。 図4のスクリュー圧縮機の一部拡大断面図である。
以下、本発明を図に示した実施形態を用いて詳細に説明する。但し、この実施形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは特に特定的な記載がない限り、この発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではない。
本発明方法及び装置の一実施形態を図1〜図3に基づいて説明する。図1は、ツインロータ型スクリュー圧縮機10の吐出口近傍のロータ室を示す横断面図である。図1において、スクリュー圧縮機10のロータケーシング11に雄ロータ14及び雌ロータ16を収容するツイン円筒形状の収容空間(ロータ室)12が設けられている。ロータ室12の吐出口側終端に吐出ポート18が設けられている。
雄ロータ14は矢印a方向に回転し、雌ロータ16は矢印a方向と逆方向の矢印b方向に回転する。これら雄雌ロータ14,16が噛み合いながら雄雌ロータの歯頂間とロータケーシング11の内壁間に複数の歯溝空間が形成される。歯溝空間は、雄雌ロータの回転によって吸入ポート側から吐出ポート18側に向かって進んでいく。歯溝空間の容積が最大になったところで吸入ポートから遮断され、密閉された閉じ込み空間を形成する。閉じ込み空間は吐出ポート18側に向かって進みながら容積が減少するため、閉じ込み空間内の被圧縮気体は圧縮される。
閉じ込み空間は吐出ポート18と連通する直前で最小容積となるので、ここで被圧縮気体の圧力は最大となり、容積比Viは最大となる。閉じ込み空間が吐出ポート18と連通した時、この閉じ込み空間に閉じ込められた被圧縮気体は、吐出ポート18に吐出される。本実施形態では、吐出ポート18と連通する直前の閉じ込み空間に過圧縮防止弁20が設けられている。以下、過圧縮防止弁20の構成を図2により説明する。
図2において、ロータ室12を形成するロータケーシング11に続いて、ロータの軸端部17を密閉するカバー30及び32が連設されている。カバー30の内壁には、吐出ポート18と連通した吐出口34が設けられている。ロータ室12で圧縮された被圧縮気体は、吐出ポート18を経て吐出口34から吐出される。雄雌ロータの軸端部17は、ラジアル軸受36及びスラスト軸受38で回転可能に支持されている。
カバー30の内壁には、雄雌ロータ14,16及びロータケーシング11で形成される閉じ込み空間のうち、吐出ポート18と連通する直前の閉じ込み空間Sc(図3参照)と吐出口34とを接続するバイパス通路40が形成されている。バイパス通路40に面したカバー30の内壁に凹部22が形成されている。該凹部22に円筒状をなしバイパス通路40に面した側に底面を有する弁体24が凹部22に摺動自在に遊嵌されている。弁体24と凹部22の奥端との間に円筒状のコイルバネ26が設けられている。
コイルバネ26の弾性力は、弁体24をバイパス通路40側に付勢して、バイパス通路40を閉じる方向に作用している。カバー30及び32に、被圧縮気体の通路42が形成され、通路42は凹部22の奥端に開口している。通路42は連通管44に接続されている。連通管44には三方弁46が設けられ、連通管44は、三方弁46を介して接続管48又は50に切り替え可能に接続されている。
次に、本実施形態に係るスクリュー圧縮機10の制御装置を図3により説明する。図4において、接続管48は、吸入口52に接続された吸入配管54に接続されている。吸入配管54には、吸入配管54内の被圧縮気体の吸入圧力Psを検出する圧力センサ56が設けられている。接続管50は吐出口34に接続された吐出配管58に接続されている。吐出配管58には、吐出配管58内の被圧縮気体の吐出圧力Pdを検出する圧力センサ60が設けられている。
また、ロータの歯頂t間に形成される閉じ込み空間のうち、ロータ室12の吐出ポート18と連通する直前の閉じ込み空間Scの被圧縮気体の圧力を検出する圧力センサ62が設けられている。また、圧力センサ58,60及び62の検出値を入力し、これらの検出値に基づいて、三方弁46を切り替え、連通管44を接続管48又は50に切り替え接続するコントローラ64が設けられている。
かかる構成の本実施形態において、スクリュー圧縮機10の通常運転時は、コントローラ64で圧力センサ56,60,62の検出値をコントローラ64に入力して監視すると共に、連通管44と接続管50とを連通させておく。これによって、凹部22内は吐出口34の吐出圧力Pdと同等の高圧状態となっている。そのため、弁体24は、吐出圧力Pdとコイルバネ26の弾性力とを合計した力でバイパス通路40を閉じる方向に付勢され、この付勢力によって、バイパス通路40は閉じられた状態となっている。
閉じ込み空間Scの圧力が上限閾値を超えた時に、コントローラ64で三方弁46を作動させ、連通管44を接続管50から接続管48に連通させる。これによって、凹部22内が吸入口52と同等の低圧状態となる。そのため、閉じ込み空間Sc内の被圧縮気体の圧力がコイルバネ26の弾性力に打ち勝って弁体24を凹部22内に後退させる。これでバイパス通路40が開放され、閉じ込み空間Sc内の被圧縮気体が吐出口34に排出され、閉じ込み空間Scの過圧縮を解消する。
また、圧力センサ56で吸入口52の吸入圧力Psを検出すると共に、圧力センサ60で吐出口34の吐出圧力Pdを検出し、コントローラ64でこれらの検出値から容積比Viを演算する。即ち、吸入圧力Psから吸入容積Vを換算すると共に、吐出圧力Pdから吐出容積Vを換算し、容積比Vi(=吸入容積V/吐出容積V)を演算する。この演算値が上限閾値を超える危険性が出たときに、コントローラ64で三方弁46を作動させ、連通管44を接続管50から接続管48に連通させる。これによって、バイパス通路40が開放され、閉じ込み空間Sc内の被圧縮気体が吐出口34に排出され、容積比Viを上限閾値以下に保持できる。
本実施形態によれば、閉じ込み空間Scに過圧縮防止弁20を設けることによって、吐出圧力Pdの過圧縮を未然に防止できる。従って、ロータ室12内の異常高圧を防止し、これによって、ロータの軸受等に過剰な荷重が付加されるのを防止でき、スクリュー圧縮機の耐久性を向上できる。
また、容積比Viを適正値に保持できるので、スクリュー圧縮機10の運転効率の低下を防止して、高効率の運転を継続できる。
本発明によれば、既設のスクリュー圧縮機に簡便かつ低コストな装置を付加するだけで、スクリュー圧縮機のロータ室の過圧縮を未然防止でき、スクリュー圧縮機の耐久性を維持できると共に、高い運転効率を継続できる。
10 スクリュー圧縮機
11 ロータケーシング
12 ロータ室
14 雄ロータ
16 雌ロータ
18 吐出ポート
20 過圧縮防止弁
22 凹部
24 弁体
26 コイルバネ
34 吐出口
40 バイパス通路
42 通路
44 連通管
46 三方弁
48,50 接続管
52 吸入口
54 吸入配管
56 圧力センサ(第2の圧力センサ)
58 吐出配管
60 圧力センサ(第3の圧力センサ)
62 圧力センサ
64 コントローラ
Ps 吸入圧力
Pd 吐出圧力
Sc 閉じ込み空間
t ロータ歯頂

Claims (5)

  1. 吸入口と吐出口とを有するケーシングの内部に雄ロータと雌ロータとを収容してなり、該吸入口から吸入した被圧縮気体を該雄雌ロータとケーシング内壁とで形成される閉じ込み空間で圧縮して該吐出口から吐出するスクリュー圧縮機の過圧縮防止方法において、
    吐出空間と連通する直前の前記閉じ込み空間で圧縮された被圧縮気体の圧力を検出する工程と、
    該閉じ込み空間の圧力検出値が上限閾値を超えた時に、該閉じ込み空間に設けられた過圧縮防止弁を開放して該閉じ込み空間の被圧縮気体をケーシング外に放出する工程と、からなることを特徴とするスクリュー圧縮機の過圧縮防止方法。
  2. 吸入空間及び吐出空間の被圧縮気体の圧力を夫々検出し、これらの検出値から容積比を演算する工程と、該容積比が上限閾値を超えた時に過圧縮防止弁を開放する工程と、からなることを特徴とする請求項1に記載のスクリュー圧縮機の過圧縮防止方法。
  3. 吸入口と吐出口とを有するケーシングの内部に雄ロータと雌ロータとを収容してなり、該吸入口から吸入した被圧縮気体を該雄雌ロータとケーシング内壁とで形成される閉じ込み空間で圧縮して該吐出口から吐出するスクリュー圧縮機の過圧縮防止装置において、
    吐出空間と連通する直前の前記閉じ込み空間で圧縮された被圧縮気体の圧力を検出する圧力センサと、
    該閉じ込み空間に設けられ閉じ込み空間の被圧縮気体の圧力が閾値を超えた時に閉じ込み空間を開放して被圧縮気体をケーシング外に放出する過圧縮防止弁と、を備えたことを特徴とするスクリュー圧縮機の過圧縮防止装置。
  4. 吸入空間の被圧縮気体の圧力を検出する第2の圧力センサ及び吐出空間の被圧縮気体の圧力を検出する第3の圧力センサと、
    第2の圧力センサ及び第3の圧力センサの検出値を入力し、これらの検出値から容積比を演算し、該容積比が上限閾値を超えた時に前記過圧縮防止弁を開放するコントローラと、を備えたことを特徴とする請求項3に記載のスクリュー圧縮機の過圧縮防止装置。
  5. 前記過圧縮防止弁が、ケーシング壁を貫通し吐出空間と連通する直前の閉じ込み空間に設けられた凹部に遊嵌された弁体と、該凹部に配置され該弁体を閉じる方向にバネ力を付加するバネ部材と、該凹部と吸入空間及び吐出空間とを連通する流路と、該流路に介設された切替弁と、を備え、前記コントローラによって該凹部が吸入空間又は吐出空間に連通するように該切替弁を制御して過圧縮防止弁を開閉制御するように構成したことを特徴とする請求項3又は4に記載のスクリュー圧縮機の過圧縮防止装置。
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