JP5246710B2 - 液中プラズマを用いた成膜方法および液中プラズマ成膜装置 - Google Patents
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Description
第一の原料を含む固体からなるターゲットと基材とを互いに対向させて、液体中に配設する配設工程と、
前記液体中に少なくともスパッタガスを供給して前記ターゲットと前記基材との間に気相空間を形成する気相空間形成工程と、
少なくとも前記スパッタガスのプラズマを前記気相空間に発生させるプラズマ発生工程と、
を経て、前記プラズマにより前記ターゲットをスパッタリングさせて前記基材の表面に少なくとも前記第一の原料を堆積させることを特徴とする。
前記気相空間形成工程は、前記スパッタガスを供給して前記ターゲットと前記基材との間に前記気相空間を形成するスパッタガス供給工程および前記液体中に前記第二の原料を含む気泡を発生させて該気泡と該スパッタガスとで該気相空間を形成する気泡発生工程を含み、
前記プラズマ発生工程は、前記スパッタガスのプラズマおよび前記第二の原料のプラズマを前記気相空間に発生させる工程であってもよい。
第一の原料を含む固体からなり、液体中で基材と対向させて該液体とともに前記容器内に収容されるターゲットと、
前記ターゲットと前記基材との間に少なくともスパッタガスを供給して前記液体中に気相空間を形成する気相空間形成手段と、
少なくとも前記スパッタガスのプラズマを前記気相空間に発生させるプラズマ発生手段と、
を備え、前記プラズマにより前記ターゲットをスパッタリングさせて前記基材の表面に少なくとも前記第一の原料を堆積させることを特徴とする。
本発明の液中プラズマを用いた成膜方法は、主として、配設工程と、気相空間形成工程と、プラズマ発生工程と、を経て、スパッタガスのプラズマにより第一の原料を含むターゲットをスパッタリングさせて基材の表面に少なくとも第一の原料を堆積させる。以下に各工程を説明する。
液中プラズマ成膜装置は、液体を入れる容器と、第一の原料を含む固体からなり液体中で基材と対向させて容器内に収容されるターゲットと、ターゲットと基材との間に少なくともスパッタガスを供給して液体中に気相空間を形成する気相空間形成手段と、スパッタガスのプラズマを気相空間に発生させるプラズマ発生手段と、を備える。
液中プラズマ成膜装置(図2)は、石英ガラス製で円筒形状である容器本体と、その下部開口端および上部開口端を閉塞するステンレス製で略円板状の閉塞部材と、からなる容器10を備える。下部開口端を閉塞する閉塞部材には、その中心部に液中プラズマ用電極50が固定されている。液中プラズマ用電極50は、その端部が容器10の内部に突出して配置されている。さらに、容器10の下部開口端を閉塞する閉塞部材には、スパッタガス供給口40が形成されている。スパッタガス供給口40は、ガス流路42を介して容器10の外部と連通する。
上記の液中プラズマ成膜装置を用いて、基板表面に成膜を行った。
Heガスを供給せず、液中プラズマ用電極50への供給電力(維持電力)を60Wとした他は、実施例1と同様にして基材Sの表面に成膜を行った。得られた試料を#C1とした。試料#C1には膜厚3μmの皮膜が形成された。
試料#01および#C1の皮膜について、表面観察および表面分析を行った。表面観察および表面分析には島津製作所製EPMA−1600を用い、SEM(走査電子顕微鏡)観察およびEPMA(電子線マイクロアナライザ)による定量分析を行った。SEMによる観察結果を図6(#01)および図7(#C1)にそれぞれ示す。いずれの試料にも、皮膜が均一に成膜されていた。
実施例1で使用した成膜装置を用い、Heガスの供給量が一定の条件の下で、液中プラズマ用電極50への電力供給量を変化させた場合のプラズマの状態を観察した。具体的には、Heガスの供給を開始してから、供給電力を0Wから連続的に上昇させ、プラズマが発生し始めたときの電力値(点火電力)を調べた。プラズマの発生後、供給電力を点火電力から連続的に低下させ、プラズマを維持できる最低の電力値(維持電力)を調べた。Heガスの供給量は、0L/分(比較例1に相当)、1L/分、2L/分および3L/分(実施例1に相当)とした。結果を表1に示す。なお、表1に記載の数値「A/B」は、A:投入電力値(液中プラズマ用電極50へ供給した電力の値)、B:反射電力値、をそれぞれ示し、AとBとの差(A−B)が実効電力である。
S1,S:基材(基板) S0:被成膜面
T1:ターゲット
G1:スパッタガス
V1:気相空間
10:容器
20:金網(ターゲット)
40:スパッタガス供給口
50:液中プラズマ用電極
Claims (13)
- 第一の原料を含む固体からなるターゲットと基材とを互いに対向させて、液体中に配設する配設工程と、
前記液体中に少なくともスパッタガスを供給して前記ターゲットと前記基材との間に気相空間を形成する気相空間形成工程と、
少なくとも前記スパッタガスのプラズマを前記気相空間に発生させるプラズマ発生工程と、
を経て、前記プラズマにより前記ターゲットをスパッタリングさせて前記基材の表面に少なくとも前記第一の原料を堆積させることを特徴とする液中プラズマを用いた成膜方法。 - 前記液体は、第二の原料を含み、
前記気相空間形成工程は、前記スパッタガスを供給して前記ターゲットと前記基材との間に前記気相空間を形成するスパッタガス供給工程および前記液体中に前記第二の原料を含む気泡を発生させて該気泡と該スパッタガスとで該気相空間を形成する気泡発生工程を含み、
前記プラズマ発生工程は、前記スパッタガスのプラズマおよび前記第二の原料のプラズマを前記気相空間に発生させる工程である請求項1記載の液中プラズマを用いた成膜方法。 - 前記プラズマ発生工程の後に、前記スパッタガスの供給量を変更するガス供給量制御工程を有する請求項2記載の液中プラズマを用いた成膜方法。
- 前記第一の原料は金属であり、前記第二の原料は有機化合物であり、前記スパッタガスは不活性ガスを含む、請求項2または3に記載の液中プラズマを用いた成膜方法。
- 前記プラズマ発生工程は、前記気相空間に電磁波を照射して少なくとも前記スパッタガスのプラズマを発生させる工程である請求項1〜4のいずれかに記載の液中プラズマを用いた成膜方法。
- 前記配設工程は、少なくとも一部を前記液体に接触させて液中プラズマ用電極を配設する工程であって、
前記気泡発生工程および前記プラズマ発生工程は、ともに、該液中プラズマ用電極に高周波電力を印加することで併行する工程である請求項2〜4のいずれかに記載の液中プラズマを用いた成膜方法。 - 容器と、
第一の原料を含む固体からなり、液体中で基材と対向させて該液体とともに前記容器内に収容されるターゲットと、
前記ターゲットと前記基材との間に少なくともスパッタガスを供給して前記液体中に気相空間を形成する気相空間形成手段と、
少なくとも前記スパッタガスのプラズマを前記気相空間に発生させるプラズマ発生手段と、
を備え、前記プラズマにより前記ターゲットをスパッタリングさせて前記基材の表面に少なくとも前記第一の原料を堆積させることを特徴とする液中プラズマ成膜装置。 - 前記液体は、第二の原料を含み、
前記気相空間形成手段は、前記スパッタガスを供給して前記ターゲットと前記基材との間に前記気相空間を形成するスパッタガス供給手段および前記液体中に前記第二の原料を含む気泡を発生させて該気泡と該スパッタガスとで該気相空間を形成する気泡発生手段を有し、
前記プラズマ発生手段は、前記スパッタガスのプラズマおよび前記第二の原料のプラズマを前記気相空間に発生させる請求項7記載の液中プラズマ成膜装置。 - 前記第一の原料は金属であり、前記第二の原料は有機化合物であり、前記スパッタガスは不活性ガスを含む、請求項8記載の液中プラズマ成膜装置。
- 前記プラズマ発生手段は、前記気相空間に電磁波を照射して該気相空間に少なくとも前記スパッタガスのプラズマを発生させる電磁波照射手段である請求項7〜9のいずれかに記載の液中プラズマ成膜装置。
- 前記プラズマ発生手段および前記気泡発生手段は、高周波電力が印加されることで、前記液体を加熱して前記気泡を発生させるとともに前記気相空間に前記スパッタガスのプラズマおよび前記第二の原料のプラズマを発生させる液中プラズマ用電極である請求項8または9に記載の液中プラズマ成膜装置。
- 前記液中プラズマ用電極は、前記基材および前記ターゲットの鉛直下方に配設されている請求項11記載の液中プラズマ成膜装置。
- 前記ターゲットは、厚さ方向に貫通する複数の貫通孔を有し該基材の表面を覆う板状体または網状体である請求項7〜12のいずれかに記載の液中プラズマ成膜装置。
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