JP4915697B2 - 液中プラズマを用いた成膜方法および液中プラズマ成膜装置 - Google Patents
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第一の原料を含む液体中に、第二の原料を含む固体からなる供給源と基材とを互いに対向させて配設する配設工程と、
前記供給源と前記基材との間を連続して接続する気相空間を形成する気相空間形成工程と、
前記供給源を溶融および/または蒸発させることで前記第二の原料を前記液体および/または前記気相空間中に供給する第二原料供給工程と、
前記第一の原料からなるプラズマまたは該第一の原料と前記第二の原料とからなるプラズマを前記気相空間に発生させるプラズマ発生工程と、
を経て、前記基材の表面に前記第一の原料および前記第二の原料の分解成分を堆積させることを特徴とする。
第一の原料を含む液体を入れる容器と、
第二の原料を含む固体からなり、前記液体中で基材と対向させて前記容器内に配設される供給源と、
前記供給源と前記基材との間を連続して接続する気相空間を形成する気相空間形成手段と、
前記供給源を溶融および/または蒸発させることで前記第二の原料を前記液体および/または前記気相空間中に供給する第二原料供給手段と、
前記第一の原料からなるプラズマまたは該第一の原料と前記第二の原料とからなるプラズマを前記気相空間に発生させるプラズマ発生手段と、
を備え、前記基材の表面に前記第一の原料および前記第二の原料の分解成分を堆積させることを特徴とする成膜装置であってもよい。
本発明の液中プラズマを用いた成膜方法(以下「本発明の成膜方法」と略記)は、主として、配設工程と、気相空間形成工程、第二原料供給工程およびプラズマ発生工程と、を経て、基材の表面に第一の原料および第二の原料の分解成分を堆積させる。
図1は液中プラズマ成膜装置の一例を示す説明図、図2は液中プラズマ成膜装置において高周波電源装置を用いた場合の高周波回路の一例を示す回路図である。なお、図1および図2は、本発明の液中プラズマを用いた成膜方法に用いられる液中プラズマ成膜装置の一例を示す図であって、図に示される形態に限定されるものではない。
液中プラズマ成膜装置(図3)は、石英ガラス製で円筒形状である容器本体と、その下部開口端および上部開口端を閉塞するステンレス製で略円板状の閉塞部材と、からなる容器3を備える。下部開口端を閉塞する閉塞部材には、その中心部に液中プラズマ用電極1(供給源)が固定されている。液中プラズマ用電極1は、その端部が容器3の内部に突出して配置されている。
上記の液中プラズマ成膜装置を用いて、基板表面に被膜を成膜した。
液中プラズマ用電極1の導電部材11を銅(C1011(JIS))製としたほかは、実施例1と同様にして基板4の表面に被膜を成膜した。
距離Dを1.5mmとしたほかは、実施例2と同様にして基板4の表面に被膜を成膜した。
距離Dを0.5mmとしたほかは、実施例2と同様にして基板4の表面に被膜を成膜した。
距離Dを2mmとしたほかは、実施例2と同様にして基板4の表面に被膜を成膜した。
実施例1〜4および比較例1の成膜中の電極−基板間の状態を目視で観察した。比較例1では、電極−基板間の距離Dが2mmとなるよう、実施例1〜4よりも間隔を広くして成膜した。そのため、液中プラズマ用電極1の放電端面10から生じた気泡は、放電端面10に接触した状態で基板4の表面に接触するのではなく、放電端面10から離れた状態で接触した。一方、距離Dを0.5〜1.5mmとした実施例1〜4では、液中プラズマ用電極1の放電端面10から生じた気泡は、放電端面10に接触した状態で基板4の表面にも接触していた。また、実施例3と比較例1の成膜中の電極−基板間の状態を目視で観察した結果、距離Dが1.75mm以下であれば、液中プラズマ用電極1の放電端面10から生じた気泡が、放電端面10に接触した状態で基板4の表面に接触すると推測できた。
#11〜#14および#01の試料の表面を観察したところ、いずれの試料においても、基板の表面の40mm×60mm程度の範囲に被膜が形成された。#11〜#13および#01の試料には、非晶質炭素膜と思われる黒色の被膜が形成されていた。
試料#11〜#14および試料#01の被膜について、断面観察(#11および#12のみ)、表面観察および表面分析を行った。断面観察には、収束イオンビーム(FIB)法を用いた。表面観察および表面分析には、SEM/EDXによるSEM(走査電子顕微鏡)観察およびEDX分析(エネルギー分散型蛍光X線分析)、EPMA(電子線マイクロアナライザ)による面分析を用いた。結果を図5〜図16にそれぞれ示す。
2:高周波電源装置(気相空間形成手段、第二原料供給手段およびプラズマ発生手段)
3:容器
4:基板(基材)
L:液体
Claims (17)
- 第一の原料を含む液体中に、第二の原料を含む固体からなる供給源と基材とを互いに対向させて配設する配設工程と、
前記供給源と前記基材との間を連続して接続する気相空間を形成する気相空間形成工程と、
前記供給源を溶融および/または蒸発させることで前記第二の原料を前記液体および/または前記気相空間中に供給する第二原料供給工程と、
前記第一の原料からなるプラズマまたは該第一の原料と前記第二の原料とからなるプラズマを前記気相空間に発生させるプラズマ発生工程と、
を経て、前記基材の表面に前記第一の原料および前記第二の原料の分解成分を堆積させることを特徴とする液中プラズマを用いた成膜方法。 - 前記気相空間形成工程は、前記液体を加熱して該液体中に気泡を発生させ、該気泡により前記気相空間を形成する工程である請求項1記載の液中プラズマを用いた成膜方法。
- 前記気相空間形成工程は、前記供給源および/または前記基材を昇温させて前記液体を加熱する工程である請求項2記載の液中プラズマを用いた成膜方法。
- 前記気相空間形成工程は、前記液体中に超音波を付与して発生させた気泡により前記気相空間を形成する工程である請求項1記載の液中プラズマを用いた成膜方法。
- 前記第二原料供給工程は、前記供給源を加熱する工程である請求項1記載の液中プラズマを用いた成膜方法。
- 前記第二原料供給工程は、前記供給源にレーザを照射する工程である請求項5記載の液中プラズマを用いた成膜方法。
- 前記第二原料供給工程は、前記プラズマ発生工程で発生するプラズマに含まれるイオンを電界により加速し、該イオンからの衝撃により前記供給源の表面から前記気相空間に原子を飛散させる工程である請求項1記載の液中プラズマを用いた成膜方法。
- 前記プラズマ発生工程は、前記気相空間に電磁波を照射してプラズマを発生させる工程である請求項1記載の液中プラズマを用いた成膜方法。
- 前記気相空間形成工程、前記第二原料供給工程および前記プラズマ発生工程は、ともに、前記供給源に高周波電力を印加することで併行する工程である請求項1記載の液中プラズマを用いた成膜方法。
- 前記第一の原料は有機化合物であり、前記第二の原料は、銅、アルミニウム、鉄、タングステン、銀、モリブデン、金、白金、チタンおよびクロムのうちの少なくとも1種を含む金属材料であり、前記基材の表面には、該金属を含む非晶質炭素膜が形成される請求項1記載の液中プラズマを用いた成膜方法。
- 前記配設工程は、前記供給源の表面から前記基材の表面までの最短の間隔を0.5〜1.75mmとなるように配設する工程である請求項1記載の液中プラズマを用いた成膜方法。
- 第一の原料を含む液体を入れる容器と、
第二の原料を含む固体からなり、前記液体中で基材と対向させて前記容器内に配設される供給源と、
前記供給源と前記基材との間を連続して接続する気相空間を形成する気相空間形成手段と、
前記供給源を溶融および/または蒸発させることで前記第二の原料を前記液体および/または前記気相空間中に供給する第二原料供給手段と、
前記第一の原料からなるプラズマまたは該第一の原料と前記第二の原料とからなるプラズマを前記気相空間に発生させるプラズマ発生手段と、
を備え、前記基材の表面に前記第一の原料および前記第二の原料の分解成分を堆積させることを特徴とする液中プラズマ成膜装置。 - 前記気相空間形成手段、前記第二原料供給手段および前記プラズマ発生手段は、前記供給源に高周波電力を印加する高周波電源装置である請求項12記載の液中プラズマ成膜装置。
- 前記供給源の表面から前記基材の表面までの最短の間隔が0.5〜1.75mmである請求項12記載の液中プラズマ成膜装置。
- 前記供給源は、その表面から前記基材の表面までの最短の間隔を一定に保つ間隔維持手段を備える請求項12記載の液中プラズマ成膜装置。
- 前記供給源は、前記基材の配置位置よりも鉛直上方に配設されている請求項12記載の液中プラズマ成膜装置。
- さらに、前記液体を対流させて前記気相空間が前記供給源と前記基材との間を接続するのを助長する液体対流手段を備える請求項12記載の液中プラズマ成膜装置。
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