JP5245350B2 - 精製コーン油の製造方法及び精製コーン油を利用した油脂加工食品及び食品 - Google Patents

精製コーン油の製造方法及び精製コーン油を利用した油脂加工食品及び食品 Download PDF

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Description

本発明は、酸価が比較的低く、色調が淡色で、風味が良好で、乳化剤無添加で乳化機能性を持つ精製コーン油製造方法、該方法により得られる精製コーン油及び該精製コーン油を利用した油脂加工食品、食品に関する。
各種マーガリンやフィリング等は本来は混ざりにくい油脂類と水系の2成分を乳化する目的で、また、この乳化状態を安定化させる目的で多くのケースで乳化剤が使用されている。乳化性及び乳化安定性を付与する目的で通常使用されている乳化剤は、脂肪酸グリセリンエステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、大豆レシチン等多くの種類が存在する。また、タンパクやサイクロデキスロリンや酵素分解レシチンもある。このように、各種マーガリンやクリーム類の製造過程で乳化剤を添加使用することは必然性が高い現状である。
このように各種マーガリンやクリームの製造過程で乳化剤を使用しているために発生する欠点を指摘し、欠点を改良しようとして、いくつかの特許文献が提案されている。
特許文献1及び2は、脂肪酸モノグリセリド等の合成乳化剤使用の欠点は異味異臭の発生があるとし、この課題の改善や近年の消費者の健康志向や乳化剤無添加ニーズの高まりに対応する手段として合成乳化剤は使用しないで大豆レシチン、卵黄レシチンや卵黄油を使用することが提案されている。
特許文献3では乳化剤を多量に添加するとマーガリン、ファットスプレッド等の口どけが悪くなるとし、その改善策として、タンパクやサイクロデキストリンや酵素分解レシチンの使用が提案されている。
しかし、前述した特許文献に示されている製法はいずれも乳化剤及び乳化性物質を添加する製法、つまり、添加剤にたよる手段であり、消費者が望む健康志向や乳化剤無添加ニーズに対応できていない。さらに、乳化剤及び乳化性物質等添加剤を添加する事は、添加剤の購入コスト負荷があり、保管場所が必要であり、また、計量作業や添加する人的コスト負担がある。また、コスト的に不利なばかりではなく、計量ミスや添加忘れ、さらには溶解不十分による品質バラツキ等のリスクも伴う。
特許文献4は、このような、消費者が望む健康志向や無添加ニーズに対応できて、かつ、乳化剤等添加剤の使用のコスト負荷や品質バラツキのリスクを減少する目的で、大豆油の粗原油中のリン脂質を残し、それの乳化機能を活用する製法が提案されている。具体的には、大豆粗原油中に含有されるリン脂質を残存させるために脱ガム処理を施さず、減圧下で吸着処理後、脱気、脱水して、20〜140℃で脱臭処理を行う製造法である。この製法は、乳化機能性を備えた油脂の作製は可能であるが、リン脂質を残存させる上で弊害となるアルカリ脱酸処理を行わない製法であるためと脱臭温度が40〜140℃と低い製法であるために、遊離脂肪酸が除去できず酸価が下げられない欠点や風味が劣る等の品質上の欠点がある。又、リン脂質を残存させるために脱色処理が十分でないため、油脂の色調が濃く、食品として適したものではない。
特開2006−325502号公報 特開2006−6108号公報 特開2003−339315号公報 特開2006−121990号公報
本発明の課題は、乳化機能性を備え、かつ、酸価が0.5以下と低く、風味が良好で、色が淡色な精製コーン油を得る事及び本発明精製コーン油の乳化機能性を活用して、消費者が望む健康志向や無添加ニーズに対応できて、かつ、乳化剤等添加剤の使用のコスト負荷や品質バラツキのリスクを減少する油脂及び油脂加工食品を提供する事にある。
本発明者らは、鋭意検討を重ねた結果、コーン粗原油の精製過程で脱ガム処理、アルカリ脱酸処理、水洗処理を行わないで、脱ロウ処理、色素吸着処理、及び、温度が200〜250℃で蒸気蒸留処理して、脱酸処理と脱臭処理を同時に行うことを特徴とする精製コーン油の製造法である精製法を施す事で、乳化機能性を備えて、酸価が0.5以下と低く、風味が良好で、色が淡色な精製コーン油を得られる事を知り、本発明に至った。
即ち、本発明は、コーン粗原油の精製過程で、脱ガム処理、アルカリ脱酸処理、水洗処理を行わないで、脱ロウ処理、色素吸着処理、及び、温度が200〜250℃で蒸気蒸留処理をすることを特徴とする精製コーン油の製造法に関する。
更には、この精製コーン油を含有してなる油脂組成物、水中油型乳化油脂組成物、バタークリーム、フィリング、トッピング、スプレッド、マーガリン、ショートニング、更にこれらを利用したパン、菓子、炒め油、米飯改良材、フライ用油脂、揚げ物を提供した。
本発明の精製コーン油の製造法によれば、酸価0.5以下、色(ロビボンド法)が(赤)10以下、(黄)70以下で、尚かつ、該精製コーン油と水の重量比率が70:30で乳化性、又は乳化安定性がある精製コーン油を効率よく製造することが可能となる。本発明の精製コーン油は、乳化性及び乳化安定性等の乳化機能性を備え、かつ、酸価が0.5以下と低く、風味が良好で、色が淡色な品質であるため、消費者が望む健康志向や無添加ニーズの油脂加工食品の作製に対応できて、かつ、乳化剤等添加剤が不使用で油脂加工食品が作製可能なため、コスト負荷の減少や品質バラツキのリスクを減少できる。また、乳化剤を必要とする油脂加工食品に対して乳化剤無添加の油脂加工食品を作製する事ができため、乳化剤を添加したために発生するいやな臭味のない美味しい食品を提供できる。
本発明は、酸価0.5以下、色(ロビボンド法)が(赤)10以下、(黄)70以下で、尚かつ、該精製コーン油と水の重量比率が70:30で乳化性、又は乳化安定性があることを特徴とする精製コーン油に関するものである。酸価が0.5を上まわると、好ましくない風味が生じたり、劣化が早くなるという問題があり、また、色(ロビボンド法)が(赤)10以下、或いは(黄)70を上まわると料理の色を損ねる問題があり、共に市場性が低くなり好ましくない。
ここで、”乳化性”があるとは、200ccガラスビーカに精製コーン油70gを採取し、それを60℃ウオーターバスに入れ、60℃を維持しながら直径50mmのタービン型攪拌羽根で320r.p.mで攪拌しながら水30gを30秒かけて添加した後、10分間攪拌を継続し、攪拌完了直後の試料を光学顕微鏡観察(100倍)で観察、写真撮影した際に、水滴サイズが200ミクロン以下であることを意味する。尚、水滴サイズは100ミクロン以下であることが、より好ましい。
また、”乳化安定性”があるとは、200ccガラスビーカに精製コーン油70gを採取し、それを60℃ウオーターバスに入れ、60℃を維持しながら直径50mmのタービン型攪拌羽根で320r.p.mで攪拌しながら水30gを30秒かけて添加した後、10分間攪拌を継続した後、試料を100ccメスシリンダーに全量移して60℃エアーバスに30分間保管した時、下層に分離水が5cc未満であることをいう。
この様な本発明の精製コーン油は、コーン粗原油の精製過程で、脱ガム処理、アルカリ脱酸処理、水洗処理を行わないで、脱ロウ処理、色素吸着処理、及び、温度が200〜250℃で蒸気蒸留処理をすることにより、製造することができる。
尚、本発明の精製コーン油の製造法では、脱ガム処理、アルカリ脱酸処理、水洗処理を実施しないことを特徴としているが、これにより、乳化機能成分が水分に接触した際に油脂に不溶となり、精製過程で除去されることを防止し、乳化性、乳化安定性を高めることを可能としている。また、脱ガム処理、アルカリ脱酸処理、水洗処理を実施しないことにより弊害を生じる可能性があるが、脱ロウ処理、色素吸着処理、及び、温度が200〜250℃で蒸気蒸留処理、更にはこれら処理条件を特定の範囲とすることにより、市場で受け入れ可能なレベルの精製コーン油として製造することが可能となる。
コーン粗原油としては、コーン胚芽から圧搾法又は抽出法で得られた原油等が使用できる。又は、この混合油を使用しても良い。
脱ロウ処理の方法としては、ろ過法、遠心分離法など各種方法が使用可能である。但し、処理効率の点から考えると、遠心分離法が好ましい。尚、脱ロウ処理工程は他の処理工程との関係で各種順序で行うことが可能であり、例えば色素吸着処理工程を経た油に対して行うことも可能であるが、脱臭操作後の油に対して行なうと、着色する事があり、望ましい順ではない。
色素吸着処理の方法としては、各種方法が使用可能であるが、抽出粗原油を処理する際の好ましい態様の一例としては、常圧で、油脂を温度80±5℃にして攪拌しながら、白土(水澤化学工業(株)製NFX)5%を添加し、20分間攪拌継続しその後に、ろ過して白土を除去、更にこの操作を合計3回繰り返す方法が挙げられる。本発明の精製コーン油の製造においては、3回繰り返す代わりに15%の吸着剤量で処理を1回で行うと、効率が劣る結果であった。従って、吸着剤を用いて処理する際は、2以上の複数回に分けて処理を行うことが望ましい。例えば、3%前後の吸着剤量で処理を1回行うが一般的であるが、本発明の精製コーン油の製造においては、特に3%前後の吸着剤量で処理を2回、3回などとして行うことが望ましい(先の5%の例と同様に3%の系においても、代わりに6%、9%の吸着剤量で処理を1回で行うと、効率が劣る結果であった。)。また、常圧で色素吸着処理することにより、減圧時発泡し、脱気に時間がかかるという問題を回避できるが、例えば脱気槽等を使用すれば減圧色素吸着処理でも実施可能である。なお、吸着剤としては、活性白土、酸性白土、シリカゲル、活性炭などの各種吸着剤が使用可能であるが、脱色効率、安価である点から、特に活性白土を用いることが好ましい。また、活性白土等の吸着剤の添加率は要求される色調品質と乳化機能性強度によって任意に変更可能である。
本発明では、脱酸と脱臭の目的で、特に蒸気蒸留処理を実施するが、これにより、乳化性、乳化安定性を損なうことなしに、脱酸と脱臭を達成することができる。特に、蒸気蒸留処理が油脂に蒸気を接触させ、蒸気の状態のまま油脂から分離されることが好ましい。これによれば、液状の水と油脂の接触が低減され、より多くの乳化性成分を保持することが可能となる。蒸気蒸留処理の温度条件としては、200〜250℃、更には210〜240℃であることが好ましい。特に本発明の精製コーン油の製造においては、温度条件が200℃未満となると所望の特性を得るために処理時間が非常に長くなり、経済性に欠けることとなる。また、250℃を上まわると、着色現象が生じる可能性がある。また、風味は減圧蒸気蒸留処理温度220℃〜235℃前後が甘味、コク味があり良好である。これらを総合すれば、蒸気蒸留処理の温度条件は、220〜235℃であることが最も好ましい。また、蒸気蒸留処理の圧力条件は20〜650Paであることが好ましい。尚、減圧下で蒸気蒸留処理する際には、脱気時に泡立ちが生じることがあるが、温度を80℃前後で減圧度13000Pa前後とし、10分程度維持することで消泡させることが可能である。尚、蒸気蒸留処理した脱臭油はろ紙で自然ろ過等を実施し、発生した固形分を除去することが好ましい。
また、蒸気蒸留処理における吹き込み蒸気量は、5%以上、特に7%以上であることが好ましい。本発明の精製コーン油の製造法においては、特に酸価を低下する必要から、従来の方法と比べ吹き込み蒸気量を高く設定し、上記の範囲とすることが望ましい。
本発明精製コーン油の評価結果は以下の実施例でのべるが、強い乳化性及び乳化安定性を持つものであった。さらに我々は、用途検討の一環として、他の精製食用油と混合して乳化性及び乳化安定性を評価した結果、他の精製食用油と混合しても強い乳化性及び乳化安定性を示す事を発見した。他の精製食用油とは、植物油ではパーム系油脂全般、コーン油、ヤシ油、カカオバター、なたね油、大豆油、サフラワー油、サンフラワー油、棉実油、米油、紅花油、オリーブ油、あまに油、しそ油、ごま油などの植物油。ラード、牛脂、魚油などの動物油をさす。また、本発明油脂組成物とは、本発明精製コーン油と、精製食用油、硬化油、分別油、エステル交換油から選ばれる1種類以上の油脂を含有してなることを特徴とする油脂組成物を指す。
用途は乳化機能性を必要とする食品であれば何れも対象となる。例えば、練り込みや折り込み用のマーガリン、フィリング、トッピング、スプレッド用のクリーム類やコーヒーホワイトナーなどの水中油型乳化油脂組成物、マヨネーズ、ソース、ドレッシング、香味油、かけ油、チャーハン等の炒め油、米飯改良油、離型油、天板油、畜肉インジェクション液、タレなどがあり、さらに、てんぷら油、フライ油(例えば、ドーナツ用のフライ用油脂等)、練り込み用やフィリングやトッピング用のショートニングも含む。また、これらを用いた各種加工食品(例えば、ケーキ、パン、菓子、ドーナツ、てんぷら及びフライ等の揚げ物)への使用も可能である。つまり、現在、食品加工上で乳化剤を使用している全ての油脂加工食品が対象である。
以下に実施例をあげて本発明を説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
(実施例1)
コーン抽出粗原油を5℃で10日間保管後、遠心分離機(日立製作所製MIMAC CENTRFUGE SCR20B)で回転数5000r.p.m、時間は10分間、雰囲気温度設定は5℃で遠心分離して、沈殿物を除去して脱ロウ油を得たその脱ロウ油をステンレスビーカに入れて、常圧で温度80±5℃で白土5%を添加して、20分間攪拌を継続した後、ろ過して白土を除去した。この操作を3回繰り返して色素吸着処理油を得た。その色素吸着処理油を蒸気蒸留装置に600g採取し、温度200℃、減圧度260Paで3時間維持して脱臭油を得た。なお、吹き込み蒸気量は対油3%/時間に調整した(以下、吹き込み蒸気量の記述がない実施例、比較例は全て対油3%/時間に調整した)。
(実施例2)
実施例1と同じ方法で得た色素吸着処理油を蒸気蒸留装置に600g採取し、温度220℃、減圧度260Paで90分間維持して脱臭油を得た。
(実施例3)
実施例1と同じ方法で得た色素吸着処理油を蒸気蒸留装置に600g採取し、温度235℃、減圧度260Paで90分間維持して脱臭油を得た。
(実施例4)
実施例1と同じ方法で得た色素吸着処理油を蒸気蒸留装置に600g採取し、温度250℃、減圧度260Paで90分間維持して脱臭油を得た。
(実施例5)
コーン圧搾粗原油を実施例1と同じ方法で脱ロウ後、その脱ロウ油をステンレスビーカに入れて、常圧で温度80±5℃で白土5%を添加して、20分間攪拌を継続した後、ろ過して白土を除去して色素吸着処理油を得た。その色素吸着処理油を蒸気蒸留装置に600g採取し、温度200℃、減圧度260Paで3時間維持して脱臭油を得た。
(実施例6)
実施例5と同じ方法で得た色素吸着処理油を蒸気蒸留装置に600g採取し、温度220℃、減圧度260Paで90分間維持して脱臭油を得た。
(実施例7)
実施例5と同じ方法で得た色素吸着処理油を蒸気蒸留装置に600g採取し、温度235℃、減圧度260Paで90分間維持して脱臭油を得た。
(実施例8)
実施例1と同じ方法で得た色素吸着処理油を蒸気蒸留装置に600g採取し、温度200℃、減圧度70Paで3時間間維持して脱臭油を得た。但し、吹き込み蒸気量は対油1%/時間に調整した。
(実施例9)
実施例1と同じ方法で得た色素吸着処理油を蒸気蒸留装置に600g採取し、温度220℃、減圧度70Paで90分間間維持して脱臭油を得た。但し、吹き込み蒸気量は対油1%/時間に調整した。
(実施例10)
蒸気蒸留装置における吹き込み蒸気量を対油5%/時間とした以外は、実施例1と同じ方法で精製油脂を得た。
(比較例1)
コーン抽出粗原油を実施例1と同じ方法で脱ロウ油を得た。その脱ロウ油に等量の0.5%クエン酸水(温度;80℃)を添加し、乳化しない程度に30分間攪拌した後、遠心分離機で回転数5000r.p.m、時間は10分間遠心して、脱ガム油を得た。その脱ガム油を減圧度13000Pa、温度は80±5℃で60分間攪拌を継続して脱水油を得た。その脱水油にカセイソーダ14%水溶液を酸価相当量と酸価相当過剰量30%を添加し、温度は80±5℃で20分間攪拌を継続した後、遠心分離して石鹸を除去して水洗を行い、脱酸油を得た。この脱酸油を、減圧度13000pa、温度は80±5℃で脱水後、白土2%を添加して20分間攪拌を継続した後、ろ過して白土を除去して色素吸着処理油を得た。この色素吸着処理油を蒸気蒸留装置に600g採取し、温度250℃、減圧度260Paで90分間維持して脱臭油を得た。
(比較例2)
実施例1と同じ方法で得た色素吸着処理油を蒸気蒸留装置に600g採取し、温度180℃、減圧度260Paで3時間維持して脱臭油を得た。
(比較例3)
実施例1と同じ方法で得た色素吸着処理油を蒸気蒸留装置に600g採取し、温度180℃、減圧度70Paで3時間維持して脱臭油を得た。但し、吹き込み蒸気量は対油1%/時間に調整した。
(比較例4)
コーン抽出粗原油に、対油1%のシリカゲル(サイロピュート303;富士シリシア化学(株)製)を添加し、温度80℃、減圧度15000Pa、15分間の吸着処理を行なった後、ろ過でシリカゲルを除去した。この油脂に対油1%の蒸留水を添加後、最終品温が100℃になるように脱気、脱水処理を行なった。この脱気、脱水油を蒸気蒸留装置に600g採取し、温度100℃、減圧度400Paで60分間維持して脱臭油を得た。なお、蒸気吹き込み量は対油2%/時間になるように調整した。
(比較例5)
比較例4と同じ方法で脱気、脱水処理油を得た。この脱気、脱水油を蒸気蒸留装置に600g採取し、温度235℃、減圧度260Paで90分間維持して脱臭油を得た。なお、蒸気吹き込み量は対油2%/時間になるように調整した。
このようにして得た実施例1〜10及び比較例1〜5の脱臭油の酸価、色調、風味、乳化性、乳化安定性を測定して表1に示した。
酸価は(財)日本油化学協会編「基準油脂分析試験法」に則り、測定した。その結果では実施例1〜10の脱臭油は酸価が比較的低い0.5以下にできたのに対して、比較例2、3及び4の酸価は2以上と高く、我々の望む脱臭油ではなかった。
色調も(財)日本油化学協会編「基準油脂分析試験法」の「色(ロビボンド法)」(133.4mm、51/4inセル)に則り、測定した。その結果、実施例1〜10の脱臭油は(赤)が10以下で(黄)が70以下であったのに対して、比較例4及び5は赤褐色の濃い色調であり、(赤)が10を超え、(黄)も70を超える結果であった。このような赤褐色の濃い色調では、マーガリンやマヨネーズなどの油脂加工食品には使用できない品質であり、我々が望む油脂ではなかった。
風味評価は弊社の訓練されたパネラー5名の評価で行なった。評価基準は5段階評価とし、5点:甘味、コク味が十分あり、異味異臭がない,4点:甘味、コク味があり、異味異臭がない,3点:甘味、コク味が少しあり、異味異臭がない,2点:甘味、コク味が少しあるが、異味異臭を少し感じる,1点:異味異臭を感じるとして、合計点数を5で割った点数を四捨五入して示した。その結果、実施例1〜10は5点〜4点の評価であった。特に220℃及び235℃の脱臭油はコーン油独自の甘味やコク味が強くて、異味異臭がなく美味しい油脂であった。それに対して比較例2〜5は異味異臭があり、風味は劣るものであった。
乳化性及び乳化安定性試験評価用の試料は、200ccガラスビーカに油脂70gを採取して、それを60℃ウオーターバスに入れて、60℃を維持しながら直径50mmのタービン型攪拌羽根で320r.p.mで攪拌しながら水30gを30秒かけて添加した後、10分間攪拌を継続した。
乳化性評価法は、10分間攪拌完了直後の試料を光学顕微鏡観察(100倍)で観察、写真撮影した。評価基準は水滴サイズが100ミクロン未満は◎、100〜200ミクロンは○、200〜300ミクロンは△、300ミクロン以上は×とした。また、水滴が球形でなく、いびつな形状は×とした。この結果、実施例5を除いた実施例1〜10は◎の評価であったし、脱臭温度250℃の実施例5は○の評価であった。それに対して、比較例2〜5の乳化性は◎であったが、脱臭油の酸価、色調、風味のいずれかが不良であった。又、比較例1は、酸価、色調、風味のいずれも良好であったが、乳化性は×であり、乳化性がなかった。
乳化安定性評価法は、10分間攪拌完了直後の試料を100ccメスシリンダーに全量移して60℃エアーバスに30分間保管した。評価基準は30分間保管後、下層に分離水が無かったら◎、5cc未満の分離水であれば○、10cc未満の分離水があれば△、分離水が10cc以上であれば×で評価した。
この結果、乳化性評価結果と同様に実施例5を除いた実施例1〜10は◎の評価であり、脱臭温度250℃の実施例5は○の評価であった。それに対して、比較例2〜5の乳化安定性は◎であったが、酸価、色調、風味のいずれかが不良であった。比較例1は、酸価、色調、風味のいずれも良好であったが、乳化安定性は×であり、乳化安定性はなかった。
以上の結果から、実施例1〜10は酸価が0.5以下であり、「色(ロビボンド法)」も(赤)が10以下で(黄)が70以下であり、風味は良好で、かつ、乳化性及び乳化安定性も良好な油脂であった。それに対して、比較例1の通常精製コーン油は、酸価が0.5以下であり、「色(ロビボンド法)」は(赤)が10以下で(黄)が70以下であり、風味も良好であるが、乳化性及び乳化安定性は無かった。脱臭温度180℃の比較例2及び3は、乳化性及び乳化安定性はあるが、酸価が0.5を超え、風味も好ましい油脂ではなかった。また、シリカゲルで吸着処理して100℃で脱臭した比較例4も、乳化性及び乳化安定性はあるが、酸価が0.5を超えてており、色調は赤褐色で濃く(赤色、黄色共に非常に濃く、測定不可能であった。但し、赤色、黄色は、ロビボンド法でそれぞれ10、70を超えていることは明らかであった。)、風味が悪く食品として望ましくない。さらに、シリカゲルで吸着処理して235℃で脱臭した比較例5も、乳化性及び乳化安定性はあるが、色調は赤褐色で濃く(赤色、黄色共に非常に濃く、測定不可能であった。但し、赤色、黄色は、ロビボンド法でそれぞれ10、70を超えていることは明らかであった。)、また、風味が悪く食品として望ましくない品質であった。
次に本発明精製コーン油と通常精製食用油の混合油と、比較例1の通常精製コーン油に市販乳化剤を添加した油脂の乳化性及び乳化安定性の比較を行なった。乳化性及び乳化安定性評価法及び評価基準は前述した方法と同じで行なった。
(実施例11)
実施例3のコーン油25%と比較例1のコーン油75%の混合油70gと水30gで乳化性及び乳化安定性評価を行なった。
(実施例12)
実施例3のコーン油50%と比較例1のコーン油50%の混合油70gと水30gで乳化性及び乳化安定性評価を行なった。
(実施例13)
実施例3のコーン油75%と比較例1のコーン油25%の混合油70gと水30gで乳化性及び乳化安定性を評価行なった。
(実施例14)
実施例3のコーン油50%と精製パーム油50%の混合油70gと水30gで乳化性及び乳化安定性評価を行なった。
(比較例6)
比較例1のコーン油70gと水30gで乳化性及び乳化安定性評価を行なった。
(比較例7)
比較例1のコーン油99%にレシチン((株)J−オイルミルズ製、品名;Jレシチン)1%を溶解させた試料70gと水30gと併せて乳化性及び乳化安定性評価を行なった。
(比較例8)
比較例1のコーン油99%とモノグリセリド(理研ビタミン(株)製、品名;エマルジーMS)1%を溶解させた試料70gと水30gと併せて乳化性及び乳化安定性評価を行なった。
(比較例9)
比較例1のコーン油99%とレシチン及びモノグリセリド各0.5%を溶解させた試料70gと水30gと併せて乳化性及び乳化安定性評価を行なった。
(比較例10)
比較例1のコーン油98%とレシチン及びモノグリセリド各1%を溶解させた試料70gと水30gと併せて乳化性及び乳化安定性評価を行なった。
乳化性及び乳化安定性評価結果は表2に示した。この結果から判るように実施例12〜14共に乳化性及び乳化安定性共に◎の結果であった。又、実施例11は乳化安定性が○であった。しかし、市販乳化剤を添加した比較例7〜10は乳化性又は乳化安定性のいずれかが、または、双方が×であり、市販乳化剤を添加した食用精製油より、本発明精製コーン油と通常法で精製した食用精製油の混合油が乳化性又は乳化安定性が強い事が判る。
前述したように、この精製法で処理した脱臭処理済みコーン油は比較例9〜10のリン脂質及びモノグリセリドを添加した水準より強い乳化機能性をもつため、我々はこの本発明精製コーン油の乳化機能原因物質を特定しようと実施例3のコーン油のモノグリセリド及びリン脂質の含有率を測定した。
リン脂質分析法は、無機リンを水洗、除去するために、試料をジエチルエーテルに溶解後、食塩水で洗浄後、(社)日本油化学協会「基準油脂分析試験法」のリン脂質(2.4.11)に則り、分析した。モノグリセリド分析法は、試料をシリカゲルカラムクロマトグラフィーでジエチルエーテルとヘキサンの混合溶媒混合比率を変えて、トリグリセリド、ジグリセリド、モノグリセリドを分離後、モノグリセリド画分の重量測定を行い、薄層クロマトグラフィーで確認した。
しかし、本発明精製コーン油の分析結果は、モノグリセリド及びリン脂質の含有率は双方共0.1%以下と微量であった。前述したが、市販乳化剤を添加した食用精製油より、本発明精製コーン油と通常法で精製した食用精製油の混合油が乳化性又は乳化安定性が強い事から考えると、本発明精製コーン油の乳化機能原因物質は特定できていないが、リン脂質及びモノグリセリド以外の第3の乳化機能性物質を含有していると考える。
次にマーガリンを作製して、含気させたクリームの比重、ミツ分離観察、風味を含気操作5分後及び10分後に評価を行なった。
(実施例15)
実施例3のコーン油50%、精製パーム油48%、極度硬化ローエルシンなたね油2%の配合油85%と水15%を50℃で20分間攪拌して乳化液を作製した。その乳化液を3本ロール((株)井上製作所製)に3℃の冷却水を通しながら3回ロール通しを行った。
(比較例11)
比較例1のコーン油50%、精製パーム油48%、極度硬化ローエルシンなたね油2%の配合油85%と水15%を実施例15と同様の操作を行い、マーガリンを作製した。
(比較例12)
比較例1のコーン油50%、精製パーム油48%、極度硬化ローエルシンなたね油2%の配合油にレシチン及びモノグリセリドを各0.2%添加、溶解させた油脂85%と水15%を実施例15と同様の操作を行い、マーガリンを作製した。
作製した実施例15、比較例11、12のマーガリンは20℃に温度調整した場所に5日間熟成してクリーム評価の試料とした。
クリームの作製は、マーガリン300gをミキサー(HOBART CORPORATION性、タイプN50、5コート)のボールに採取し、ホイッパーで低速攪拌しながら、品温20℃に調整したシロップ314gを添加した。その後、中速で10分間攪拌してクリームを作製した。なお、シロップは昭和産業(株)製「ニューフラクトR−30」を使用した。
含気操作5分後及び10分後のクリーム比重は既知容量の容器にクリームを採取し、重量を測定、計算して算出した。ミツ分離はボールの底部を肉眼観察してミツ分離の有無を調べた。クリームの風味評価の評価基準は5段階評価として、5点:甘味、コク味が十分あり、異味異臭がない,4点:甘味、コク味があり、異味異臭がない,3点:甘味、コク味が少しあり、異味異臭がない,2点:甘味、コク味が少しあるが、異味異臭を少し感じる,1点:異味異臭を感じるとして行った。その結果を表3に示した。
実施例15の含気操作5分後のクリームはミツ分離がなく、風味に甘味、コク味が十分あり、異味異臭がなく、良好であった。これに対して、乳化剤を添加した比較例12のクリームはミツ分離は観察されなかったが、風味は異味異臭を感じた。特に、渋味が強く、口の中がしびれるイヤ味があった。比較例11は渋味等の異味異臭は感じなかったが、ミツの甘さだけが強くて美味しさを感じない風味であったし、ミツ分離も含気操作5分後には観察され、商業的には使用不可能な品質レベルであった。
このように、本発明精製コーン油を使用したクリーム(含気操作5分後)は風味に優れ、ミツ分離のない良好な品質を備えていた。
次に実施例15、比較例11〜12で作製したマーガリンを使用して、製パンテストを行い、風味、比容積と硬さ応力(Pa)を作製1日後と3日後を測定して比較した。
製パンテストはテーブルロールで行った。
(実施例16)
実施例15で作製したマーガリンを使用してテーブルロールを作製した。
(比較例13)
比較例11で作製したマーガリンを使用してテーブルロールを作製した。
(比較例14)
比較例12で作製したマーガリンを使用してテーブルロールを作製した。
尚、テーブルロール作製は中種法で行った。
材料配合及び作製条件は以下で行った。
中種配合:強力粉70部、上白糖3部、イースト3部、イーストフード0.1部、水40部
本捏配合:強力粉10部、薄力粉20部、上白糖12部、食塩1.5部、マーガリン12部、脱脂粉乳2部、水10部、卵10部
なお、小麦粉100部は1500g仕込みとした。生地の作製工程は以下で行った。中種工程は混捏時間は低速3分、中速1分、捏ね上げ温度25℃、発酵時間2.5時間。本捏工程は低速2分、中速6分、捏ね上げ温度27℃、フロアータイム15分、分割量38g、ベンチタイム20分、ホイロ50分、焼成は200℃で10分間。ミキサーは関東混合機工業(株)形式「CS型20」で行った。
風味評価は弊社の訓練されたパネラー5名の評価で行なった。評価基準は5段階評価とし、5点:甘味、コク味が十分あり、異味異臭がない,4点:甘味、コク味があり、異味異臭がない,3点:甘味、コク味が少しあり、異味異臭がない,2点:甘味、コク味が少しあるが、異味異臭を少し感じる,1点:異味異臭を感じるとした。硬さ応力は経日1日後と3日後をクリープメータ((株)山電「クリープメータRE2−3305S」)で測定した。測定条件はテーブルロールの中心付近を4cm四方に切断後、5cm正方形のプランジャーで測定した。その結果は表4に示した。
実施例16の風味は甘味、コク味があり、異味異臭がなく、美味しいテーブルロールであるのに対して、乳化剤を添加して作製したマーガリンを使用した比較例14はパネラー5名全員が異味異臭、つまり、エグ味や渋味や苦みを感じた。比較例13の風味は、比較例14のような異味異臭はなかったが、甘味、コク味が少なく、美味しさに乏しいテーブルロールであった。また、比容積は、乳化剤を無添加の比較例13は比容積4.5であったのに対して、実施例16と乳化剤を添加した比較例14は比容積5.0と比容積が大きかった。次に硬さ応力を測定した結果、乳化剤無添加の比較例13は経日1日後と3日後共、実施例16と乳化剤を添加した比較例14より約200〜300Pa硬さ応力値は大きかった。
この結果、パンで評価すると実施例16は乳化剤を無添加の比較例13より、比容積が大きく、かつ、パンの硬さ応力が小さい、つまり、軟らかいパンができることがわかる。また、実施例16は、乳化剤を添加した比較例14より風味が良好であり、かつ、比容積や硬さ応力値つまりパンの軟らかさは乳化剤を添加したものと同等であることが分かる。
つまり、本発明精製なたね油を使用したマーガリンを配合したテーブルロールは、乳化剤を添加しなくても、ソフトなパンができるし、比容積も大きく、油脂が本来備える甘味とコク味があって、乳化剤臭味のない美味しいパンができることがわかる。
次にドーナツを作製し、風味と食感の比較を行った。評価結果は表5に示した。
(実施例17)
実施例3のコーン油50%、精製パーム油50%のフライ用油脂を180℃に加熱して、ケーキドーナツを作製した。ケーキドーナツ生地は鳥越製粉(株)ケーキドーナツミックス粉「Hケーキドーナツ」100部に水55部を添加し、ミキサーで混合して作製した。この生地を絞り器でフライヤーに入れ、片面2分間フライした。
(比較例15)
比較例1のコーン油50%、精製パーム油50%のフライ用油脂を180℃に加熱して、ケーキドーナツを作製した。生地の作製とフライ条件は実施例17と同様とした。
ドーナツの風味と食感の比較はフライして1日後に行った。風味の評価は官能評価で行った。評価基準は、5点:甘味、コク味が強い,4点:甘味、コク味がやや強い,3点:甘味、コク味がある,2点:甘味、コク味が少ない,1点:甘味、コク味がないとした。また、食感評価も官能評価で行った。評価基準は、5点:サクサクして、口どけがよい,4点:ややサクサクして、やや口どけがよい,3点:少しサクサクして、少し口どけがよい,2点:サクサク感なく、口どけがやや悪い,1点:サクサク感なく、口どけが悪いとして行った。
その結果、実施例17のドーナツの風味は、5点:甘味、コク味が強いと美味しいドーナツであったが、比較例15のドーナツは、3点:甘味、コク味があると美味しさでは実施例17が優れていた。
また、実施例17のドーナツの食感も、5点:サクサクして口どけがよいに対して、比較例15のドーナツは、3点:少しサクサクして、少し口どけがよいと、実施例17の方がよかった。
従って、本発明精製コーン油を使用したフライ用油脂でフライしたドーナツは風味、食感共優れていた。
次に本発明精製コーン油等と食酢の乳化性及び乳化安定性の比較テストを行った。評価結果は表6に示した。
(実施例18)
実施例3のコーン油85%と食酢((株)ミツカン製「米酢」酸度4.5%)15%を60℃で前述した乳化性及び乳化安定性試験法と同様の評価法及び評価基準で評価した。
(比較例16)
比較例1のコーン油85%と食酢15%を60℃で前述した乳化性及び乳化安定性試験法と同様の評価法及び評価基準で評価した。
この比較評価の結果、乳化性評価では実施例18の乳化液の水滴サイズは100ミクロン未満であり、乳化性があったが、比較例16の乳化液の水滴サイズは300ミクロン以上の大粒型であり、乳化性はなかった。また、乳化安定性は実施例18の乳化液の食酢の分離は5cc未満であったが、比較例16の乳化液の食酢の分離は10cc以上あり、乳化安定性はなかった。この結果から本発明精製コーン油は酸性液でも乳化機能があることが分かり、サラダドレッシング等酸性液を混合する用途にも使用可能なことが分かる。

Claims (14)

  1. コーン粗原油の精製過程で、脱ガム処理、アルカリ脱酸処理、水洗処理を行わないで、脱ロウ処理、色素吸着処理、及び、温度が200〜250℃で蒸気蒸留処理をすることを特徴とする精製コーン油の製造法。
  2. 蒸気蒸留処理条件が20〜650Paである請求項記載の精製コーン油の製造法。
  3. コーン粗原油が圧搾法、又は抽出法で搾油された原油、或いはこれらの混合油であることを特徴とする請求項1又は2に記載の精製コーン油の製造法。
  4. 色素吸着処理が活性白土、酸性白土、活性炭、シリカゲルのいずれか1種類以上からなる吸着剤を添加処理してなる請求項1〜3の何れか1項に記載の精製コーン油の製造法。
  5. 請求項1〜4の何れか1項に記載の製造法で作製された精製コーン油
  6. 請求項に記載の精製コーン油10〜90重量%と、精製食用油、硬化油、分別油、エステル交換油から選ばれる1以上を90〜10重量%含有してなることを特徴とする油脂組成物。
  7. 請求項に記載の精製コーン油又は請求項に記載の油脂組成物を使用した、パン、菓子用途の折込用或いは練り込み用のマーガリン、ショートニング。
  8. 請求項に記載の精製コーン油又は請求項に記載の油脂組成物を使用した、バタークリーム、フィリング、トッピング、スプレッド、ケーキから選ばれる1以上の用途のマーガリン、ショートニング。
  9. 請求項7又は8に記載のマーガリン又はショートニングを使用して作製したパン及び菓子。
  10. 請求項に記載の精製コーン油又は請求項に記載の油脂組成物を使用した水中油型乳化油脂組成物。
  11. 請求項10記載の水中油型乳化油脂組成物をトッピング、フィリング又は、及び練り込んで作製したケーキ、パン及び菓子。
  12. 請求項に記載の精製コーン油又は請求項に記載の油脂組成物を使用したコーヒーホワイトナー、ソース、ドレッシング、マヨネーズ、シーズニングオイル、離型油、天板油、畜肉インジェクション液、香味油、タレ、チャーハンの炒め油、米飯改良材。
  13. 請求項に記載の精製コーン油又は請求項に記載の油脂組成物を使用したフライ用油脂。
  14. 請求項13に記載のフライ用油脂を使用して作製した揚げ物。
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