JP2010213637A - 発芽大豆を原料とする豆乳を含有する乳化油脂組成物 - Google Patents

発芽大豆を原料とする豆乳を含有する乳化油脂組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】
乳化剤を使用しなくても乳化安定性に優れた乳化油脂組成物、特に水相部の含量が多い配合においても、乳化剤を使用しなくても乳化安定性に優れた乳化油脂組成物を提供する。
【解決手段】
本発明の乳化油脂組成物は、発芽大豆を原料とする豆乳を含有し、当該乳化油脂組成物中の発芽大豆を原料とする豆乳由来の固形分含量が、0.3〜6.0質量%であることを特徴とする。
本発明の食品は、本発明の乳化油脂組成物を用いて製造することを特徴とする。
【選択図】なし

Description

本発明は、乳化剤を使用しなくても乳化安定性に優れた乳化油脂組成物、特に水相部の含量が多い配合においても、乳化剤を使用しなくても乳化安定性に優れた乳化油脂組成物に関するものである。
また、本発明は、前記乳化油脂組成物を用いて製造した風味、食感、口溶け、老化防止効果に優れたパン、菓子等の食品に関するものである。
パン、菓子には、風味の向上、ボリュームアップ、食感及び口溶けの向上、日持ちの向上を目的として、パン、菓子の生地にマーガリン等の乳化油脂組成物が練り込まれる。
マーガリン等の乳化油脂組成物は、主に油脂を含む油相部と主に水を含む水相部を乳化させることにより得られるものである。乳化油脂組成物は、乳化安定性が悪いと、当該乳化油脂組成物を練り込んで製造したパン、菓子の食感等の品質にも影響を及ぼすことになる。
乳化油脂組成物には、油相部と水相部を乳化させ、乳化を安定させるために、通常、乳化剤が使用される。また、乳化油脂組成物に配合された乳化剤は、当該乳化油脂組成物を練り込んで製造したパン、菓子の食感の改善や老化防止作用があることも知られている。
乳化油脂組成物に使用される乳化剤としては、通常、合成乳化剤が使用される場合が多いが、近年、消費者の天然物志向から、乳化剤を使用していない乳化油脂組成物の開発が望まれていた。しかし、乳化油脂組成物は、乳化剤を使用しないと、乳化を安定させることが困難となる。また、乳化油脂組成物に乳化剤が配合されないと、当該乳化油脂組成物を練り込んで製造したパン、菓子の品質にも影響を及ぼすことになる。
また、近年、消費者の健康志向から、低脂肪分とすることに伴い水相部の含量が多い乳化油脂組成物が増えてきた。しかし、乳化油脂組成物は、水相部の含量が多いほど乳化を安定させることが困難となる。
乳化剤を使用していない乳化油脂組成物としては、卵黄油を配合した乳化油脂組成物(特許文献1)や、微細な結晶を維持する高融点油脂を配合した乳化油脂組成物(特許文献2)が提案されている。しかし、前記特許文献1及び特許文献2で提案された乳化油脂組成物は、水相部の含量が最大でも20質量%であった。このように、乳化剤を使用せずに、水相部の含量が20質量%を超える配合の乳化油脂組成物の製造は困難であった。
そこで、乳化剤を使用しなくても乳化安定性に優れた乳化油脂組成物、特に水相部の含量が多い配合においても、乳化剤を使用しなくても乳化安定性に優れた乳化油脂組成物の開発が望まれていた。
特開2006−6108号公報 特開平10−295271号公報
本発明の目的は、乳化剤を使用しなくても乳化安定性に優れた乳化油脂組成物、特に水相部の含量が多い配合においても、乳化剤を使用しなくても乳化安定性に優れた乳化油脂組成物を提供することである。
また、本発明の目的は、当該乳化油脂組成物を用いて製造した風味、食感、口溶け、老化防止効果に優れたパン、菓子等の食品を提供することである。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討を行った結果、乳化油脂組成物に発芽大豆を原料とする豆乳を、当該乳化油脂組成物中の発芽大豆を原料とする豆乳由来の固形分含量が規定量となるように配合することで、水相部の含量が多い配合においても、乳化剤を使用しなくても乳化安定性に優れた乳化油脂組成物が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の第1の発明は、発芽大豆を原料とする豆乳を含有する乳化油脂組成物であり、当該乳化油脂組成物中の発芽大豆を原料とする豆乳由来の固形分含量が、0.3〜6.0質量%である乳化油脂組成物である。
本発明の第2の発明は、前記乳化油脂組成物中の水相部の含量が、3〜40質量%である第1の発明に記載の乳化油脂組成物である。
本発明の第3の発明は、前記乳化油脂組成物が、乳化剤を使用しないものである第1又は2の発明に記載の乳化油脂組成物である。
本発明の第4の発明は、第1〜3の発明のいずれか1つの発明に記載の乳化油脂組成物を用いて製造した食品である。
本発明の第5の発明は、前記食品が、パン又は菓子である第4の発明に記載の食品である。
本発明によると、乳化剤を使用しなくても乳化安定性に優れた乳化油脂組成物、特に水相部の含量が多い配合においても、乳化剤を使用しなくても乳化安定性に優れた乳化油脂組成物を提供することができる。
また、本発明のよると、当該乳化油脂組成物を用いて製造した風味、食感、口溶け、老化防止効果に優れたパン、菓子等の食品を提供することができる。
以下に本発明について詳細に説明する。
本発明の乳化油脂組成物は、発芽大豆を原料とする豆乳を含有し、当該乳化油脂組成物中の発芽大豆を原料とする豆乳由来の固形分含量が、0.3〜6.0質量%であることを特徴とする。
本発明の乳化油脂組成物は、油脂を含む油相部と発芽大豆を原料とする豆乳を含む水相部とを乳化させることにより得られる。本発明の乳化油脂組成物は、乳化剤を使用しなくても製造が可能である。
なお、本発明において、発芽大豆を原料とする豆乳とは、以下で説明する大豆に発芽処理を行って得られる発芽大豆を加工することで製造される豆乳のことである。
本発明の乳化油脂組成物の形態としては、油中水型乳化物、水中油型乳化物、二重乳化型乳化物が挙げられるが、油中水型乳化物であることが好ましい。油中水型乳化物の可塑性油脂組成物としては、マーガリン、ファットスプレッドが挙げられる。
本発明の乳化油脂組成物中における水相部の含量は、3〜40質量%であることが好ましく、5〜30質量%であることがより好ましく、10〜30質量%であることが更に好ましく、15〜30質量%であることが最も好ましい。通常、乳化油脂組成物は、水相部の含量が多いほど乳化を安定させることが困難となり、更に乳化剤を使用しない場合は乳化を安定させることがより困難となる。本発明の乳化油脂組成物は、水相部の含量が多い配合においても、乳化剤を使用しなくても製造が可能である。
本発明の乳化油脂組成物は、発芽大豆を原料とする豆乳を含有する。
本発明の乳化油脂組成物は、乳化油脂組成物中の発芽大豆を原料とする豆乳由来の固形分含量が、0.3〜6.0質量%であり、0.4〜5.6質量%であることが好ましく、0.5〜4.5質量%であることがより好ましく、0.6〜4.2質量%であることが更に好ましい。なお、本発明において、豆乳由来の固形分とは、乳化油脂組成物に配合される豆乳から水分を除くことで得られる固形の成分のことである。乳化油脂組成物中における発芽大豆を原料とする豆乳由来の固形分含量が、前記範囲であると、得られる乳化油脂組成物が乳化安定性のよいものとなり、当該乳化油脂組成物を使用して製造したパン、菓子等の食品が風味、食感、口溶け、老化防止効果のよいものとなる。
本発明において、豆乳の原料には、大豆に発芽処理を行って得られる発芽大豆を用いる。本発明において、発芽処理とは、発芽を促進させる処理を行うことである。
本発明において、発芽大豆の原料として使用する大豆の品種としては、例えば、エンレイ、リュウホウ、トヨホマレ、ミヤギシロメ等の国産大豆、IOM等の外国産大豆等が挙げられる。また、発芽大豆の原料として使用する大豆は、遺伝子組み換え大豆、非遺伝子組み換え大豆のどちらを使用することもできる。
本発明において、発芽大豆を得るための発芽処理は、例えば、大豆を水又は温水に浸漬させた後(浸漬工程)、大豆を水中又は温水中から取り出して、大豆を空気中又は酸素中にさらすこと(気体接触工程)により行うことができる。気体接触工程は、浸漬工程と同時に行うこともできる。また、気体接触工程は、浸漬工程と同時に行った後、さらに、行うこともできる。また、気体接触工程では、一定時間毎に大豆を水又は温水中に浸す、又は一定時間毎に大豆に水又は温水を散布することもできる。
浸漬工程における水又は温水の温度は、10〜40℃であることが好ましく、15〜35℃であることがより好ましく、20〜35℃であることが更に好ましい。気体接触工程において、一定時間毎に大豆を水又は温水中に浸す、又は一定時間毎に大豆に水又は温水を散布する場合の水又は温水の温度は、浸漬工程における水又は温水の温度と同じである。
浸漬工程における浸漬時間は、0.5〜30時間であることが好ましく、1〜10時間であることがより好ましく、1〜5時間であることが更に好ましい。
気体接触工程における温度は、10〜40℃であることが好ましく、15〜35℃であることがより好ましく、20〜35℃であることが更に好ましい。
気体接触工程における気体接触時間は、10〜72時間であることが好ましく、10〜48時間であることがより好ましく、12〜24時間であることが更に好ましい。
気体接触工程を浸漬工程と同時に行う場合、空気又は酸素は、水中又は温水中に吹き込むことが好ましい。空気又は酸素の吹き込みは、連続的又は間欠的のどちらで行うこともできる。気体接触工程を浸漬工程と同時に行う場合、空気又は酸素の吹き込み量は、浸漬工程前の大豆質量100gに対して、50mL/分〜3000mL/分であることが好ましい。
本発明において、豆乳の原料として用いる発芽大豆は、その全てが発芽している必要はない。本発明において、発芽大豆の発芽率は、10〜100%であることが好ましく、20〜95%であることがより好ましく、25〜90%であることが更に好ましく、30〜90%であることが更に一層好ましく、30〜50%であることが最も好ましい。
本発明において、発芽率とは、発芽処理を行った大豆をランダムに100個採取し、採取した大豆100個のうち、実際に発芽した大豆の数の割合をいい、次の式で計算される。
なお、本発明において、発芽とは、芽又は根が表皮を破って出た状態のことをいう。
[数1]
発芽率(%)
=発芽した大豆の数(個)/発芽処理を行った大豆100(個)×100
本発明の乳化油脂組成物に用いる発芽大豆を原料とした豆乳は、前記した発芽大豆を用いる以外、特に制限されることなく、常法に従い製造することができる。発芽大豆を原料とした豆乳の製造方法としては、具体的には、例えば、以下の方法を挙げることができる。
発芽大豆に水を添加し、発芽大豆を摩砕することで液状にする。得られた液状物(呉液とも言う)に、遠心分離処理又はろ過処理を行うことでおからを除去し、100〜150℃で1〜60秒間加熱殺菌処理することで、豆乳を得ることができる(おから除去豆乳)。おからを除去した後に、ホモジナイザー処理を行うこともできる。
本発明では、おからが除去されていない豆乳を使用することもできる。前記液状物に、ホモジナイザー処理を行った後、100〜150℃で1〜60秒間加熱殺菌処理することでも、豆乳を得ることができる(全粒豆乳)。
本発明における発芽大豆を原料とした豆乳は、発芽大豆を原料とした豆乳状のものであれば、日本農林規格(JAS規格)の豆乳類に適合するものであっても、JAS規格の豆乳類に適合しないものであってもよい。
本発明で使用する発芽大豆を原料とした豆乳中の固形分含量は、4〜18質量%であることが好ましく、6〜17質量%であることがより好ましく、7〜16質量%であることが更に好ましく、10〜16質量%であることが最も好ましい。ここで、固形分とは、豆乳から水分を除くことで得られる固形の成分のことである。
また、本発明における発芽大豆を原料とした豆乳としては、発芽大豆を原料とした豆乳を乾燥させ、水分を除いた粉末状のものを用いることもできる(粉末豆乳)。
本発明において、発芽大豆を原料とする豆乳は、乳化油脂組成物中の発芽大豆を原料とする豆乳由来の固形分含量が前記範囲となるように水相部に配合される。
発芽大豆を原料とする豆乳以外の成分として、本発明の乳化油脂組成物の水相部には、通常、マーガリン、ファットスプレッド等の乳化油脂組成物の水相部に使用される成分を配合することができる。具体的には、例えば、水、食塩、脱脂粉乳、呈味成分等を配合することができる。
呈味成分としては、蛋白酵素分解物、バター酵素分解物等が挙げられる。
本発明の乳化油脂組成物中における油相部の含量は、60〜97質量%であることが好ましく、70〜90質量%であることがより好ましく、70〜85質量%であることが更に好ましい。
本発明の乳化油脂組成物の油相部には、油脂が配合される。本発明で用いる油脂としては、通常、マーガリン、ファットスプレッド等の乳化油脂組成物に使用される油脂であれば、特に制限されることなく使用することができる。具体的には、例えば、大豆油、菜種油、コーン油、ひまわり油、紅花油、ごま油、綿実油、米油、オリーブ油、落花生油、亜麻仁油、パーム油、パーム核油、ヤシ油等や、これらの油脂をエステル交換、分別、水素添加等の加工処理した油脂を用いることができる。これらの油脂は、1種又は2種以上を混合して用いることもできる。
また、本発明で用いる油脂は、油脂の固体脂含量(SFCとも呼ばれる)が10℃で0〜70%、20℃で0〜50%、30℃で0〜35%であることが好ましく、10℃で3〜70%、20℃で2〜50%、30℃で0〜35%であることがより好ましく、10℃で20〜65%、20℃で5〜40%、30℃で1〜20%であることが更に好ましく、10℃で37〜57%、20℃で13〜25%、30℃で2〜10%であることが最も好ましい。
なお、油脂の固体脂含量は、社団法人 日本油化学会編、「基準油脂分析試験法」の2.2.9−2003 固体脂含量(NMR法)に従って測定することができる。
また、本発明で用いる油脂の好ましい例としては、例えば、高融点油脂、中融点油脂、低融点油脂の混合油が挙げられる。
前記高融点油脂としては、ラウリン系油脂と、パーム系油脂との混合油をエステル交換し、その後、ヨウ素価10以下となるまで水素添加することで得られる油脂等を例示することができる。また、ラウリン系油脂と、パーム系油脂を、ヨウ素価10以下となるようにそれぞれ別々に水素添加を行い、その後、これらの混合油をエステル交換することで得られる油脂も例示することができる。本発明において、ラウリン系油脂とは、全構成脂肪酸中におけるラウリン酸含量が30質量%以上である油脂のことである。ラウリン系油脂の具体例としては、ヤシ油、パーム核油及びこれらの分別油等を例示することができるが、パーム核オレイン(パーム核油を分別して得られる軟質部)が好ましい。また、本発明において、パーム系油脂とは、パーム油及びパーム油の分別油のことである。パーム系油脂の具体例としては、パーム油、パームオレイン(パーム油を分別して得られる軟質部)、パームステアリン(パーム油を分別して得られる硬質部)等を例示することができるが、パームステアリンが好ましい。
また、ラウリン系油脂と、パーム系油脂との配合比は、ラウリン系油脂:パーム系油脂の質量比で、30:70〜70:30であることが好ましく、40:60〜60:40であることがより好ましい。
前記高融点油脂、中融点油脂、低融点油脂の混合油中における前記高融点油脂の含量は、2〜15質量%であることが更に好ましく、5〜13質量%であることが最も好ましい。
なお、前記水素添加は、常法により行うことができ、完全水素添加(ヨウ素価0〜2となるまで水素添加する)であることが好ましい。
また、前記エステル交換は、特に制限はなく、常法により行うことができ、化学触媒を用いた化学的エステル交換、リパーゼを用いた酵素的エステル交換のどちらの方法でも行うことができる。化学的エステル交換は、例えば、常法に従って、原料油脂を十分に乾燥させ、ナトリウムメトキシド等の化学触媒を原料油脂に対して0.1〜1質量%添加した後、減圧下、80〜120℃で0.5〜1時間攪拌しながら反応を行うことができる。酵素的エステル交換は、例えば、リパーゼ粉末又は固定化リパーゼを原料油脂に対して0.02〜10質量%、好ましくは0.04〜5質量%添加した後、40〜80℃、好ましくは40〜70℃で0.5〜48時間、好ましくは0.5〜24時間攪拌しながら反応を行うことができる。
また、前記分別は、常法により行うことができ、溶剤分別、乾式分別、界面活性剤分別のいずれの方法を選択することもできる。
前記中融点油脂としては、全構成脂肪酸中にパルミチン酸、ステアリン酸及びオレイン酸を含有する油脂であって、全構成脂肪酸中のパルミチン酸含量が、好ましくは30〜50質量%であり、より好ましくは38〜50質量%であり、全構成脂肪酸中のステアリン酸含量が、好ましくは3〜5質量%であり、より好ましくは3.5〜5質量%であり、全構成脂肪酸中のオレイン酸含量が、好ましくは35〜50質量%であり、より好ましくは35〜45質量%である油脂等を例示することができる。
前記中融点油脂の具体例としては、例えば、ヨウ素価54〜60のパームオレインをエステル交換して得られる油脂とヨウ素価43〜48のパームミッドフラクション(パームオレインを分別して得られる硬質部)の混合油やヨウ素価43〜48のパームミッドフラクション等を例示することができる。前記中融点油脂が、ヨウ素価54〜60のパームオレインをエステル交換して得られる油脂とヨウ素価43〜48のパームミッドフラクションとの混合油である場合、その配合比は、ヨウ素価54〜60のパームオレインをエステル交換して得られる油脂:ヨウ素価43〜48のパームミッドフラクションの質量比で、1:10〜3:1であることが好ましく、1:3〜1:1.8であることがより好ましい。
前記高融点油脂、中融点油脂、低融点油脂の混合油中における前記中融点油脂の含量は、35〜85質量%であることが好ましく、37〜80質量%であることが最も好ましい。
エステル交換及び分別は、前記方法と同様の方法で行うことができる。
前記低融点油脂としては、5℃で流動性を有する油脂を例示することができる。
前記低融点油脂の具体例としては、例えば、大豆油、菜種油、コーン油、ひまわり油、紅花油、ごま油、綿実油、米油、オリーブ油、落花生油、亜麻仁油、中鎖脂肪酸を構成脂肪酸とするトリアシルグリセロール含有油脂やこれらの加工油脂等を用いることができる。
前記高融点油脂、中融点油脂、低融点油脂の混合油中における前記低融点油脂の含量は、13〜35質量%であることが好ましく、15〜30質量%であることがより好ましい。
また、高融点油脂、中融点油脂、低融点油脂の混合油には、更にラウリン系油脂を配合することもできる。
ラウリン系油脂としては、前記のものと同じものを用いることができる。
前記高融点油脂、中融点油脂、低融点油脂の混合油中における前記ラウリン系油脂の含量は、10〜30質量%であることが好ましく、15〜25質量%であることがより好ましい。
本発明の乳化油脂組成物の油相部には、前記油脂以外に、通常、マーガリン、ファットスプレッド等の乳化油脂組成物の油相部に使用される成分を配合することができる。具体的には、例えば、乳化剤、香料、着色料等を配合することができる。なお、本発明の乳化油脂組成物は、乳化剤を使用しないことが好ましい。しかし、本発明は、乳化剤を使用しなくても、乳化安定性に優れた乳化油脂組成物の提供が可能になるものであって、本発明において乳化剤の使用が制限又は否定されるものではない。本発明によると、乳化剤を使用しない場合と、乳化剤を使用した場合のどちらでも乳化安定性に優れた乳化油脂組成物の提供が可能になるため、乳化油脂組成物を使用する際に、その選択肢が広がるものとなる。
乳化剤としては、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリソルベート、縮合リシノレイン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル等の合成乳化剤や、大豆レシチン、卵黄レシチン、大豆リゾレシチン、卵黄リゾレシチン、酵素処理卵黄、サポニン、植物ステロール類、乳脂肪球皮膜等の合成乳化剤でない乳化剤が挙げられる。
着色料としては、β−カロテン、カラメル、紅麹色素等が挙げられる。
本発明の乳化油脂組成物には、その他にも、通常、可塑性油脂組成物等に配合される成分を配合することができる。その他の成分としては、増粘安定剤、塩化カリウム等の塩味剤、酢酸、乳酸、グルコン酸等の酸味料、糖類や糖アルコール類、ステビア、アスパルテーム等の甘味料、トコフェロール、茶抽出物(カテキン等)、ルチン等の酸化防止剤、小麦蛋白や大豆蛋白といった植物蛋白、卵及び各種卵加工品、全脂粉乳、乳清蛋白等の乳製品、調味料、pH調整剤、食品保存料、果実、果汁、コーヒー、ナッツペースト、香辛料、ココアマス、ココアパウダー、穀類、豆類、野菜類、肉類、魚介類等の食品素材や食品添加物が挙げられる。
本発明の乳化油脂組成物は、発芽大豆を原料とした豆乳を用いて製造される。
本発明の乳化油脂組成物の製造方法は、特に制限されるものではなく、発芽大豆を原料とした豆乳を使用する以外は、従来公知の乳化油脂組成物(マーガリン、ファットスプレッド)と同様の方法により製造することができる。
具体的には、油脂を含む油相部を溶解混合し、発芽大豆を原料とする豆乳を含む水相部を混合乳化した後、冷却し、結晶化させることで製造することができる。冷却、結晶化は、冷却可塑化させることが好ましい。冷却条件は、好ましくは−0.5℃/分以上、更に好ましくは−5℃/分以上である。この際、徐冷却より急冷却の方が好ましい。冷却する機器としては、密閉型連続式チューブ冷却機、例えば、ボテーター、コンビネーター、パーフェクター、オンレーター等のマーガリン製造機やプレート型熱交換機等が挙げられる。また、冷却する機器としては、開放型のダイアクーラーとコンプレクターとの組合せも挙げられる。また、混合乳化後は、殺菌処理することが望ましい。殺菌方法は、タンクでのバッチ式でも、プレート型熱交換機や掻き取り式熱交換機を用いた連続式でも構わない。
本発明の乳化油脂組成物は、乳化剤を使用しなくても乳化安定性に優れたものであり、特に水相部の含量が多い配合においても、乳化剤を使用しなくても乳化安定性に優れたものである。
また、発芽大豆を原料とした豆乳は、発芽処理を行っていない大豆を原料とした豆乳よりも、乳化安定性に優れていることが分かった。
次に、本発明の食品について説明する。
本発明の食品は、本発明の乳化油脂組成物を用いて製造することを特徴とする。
本発明の食品としては、通常、乳化油脂組成物(マーガリン、ファットスプレッド)が配合される(練り込まれる)食品であれば、特に制限されないが、好ましくは菓子(シューパフ(シュークリームの皮)、クッキー、ケーキ類(マドレーヌ、パウンドケーキ等)等)、パン等が挙げられる。菓子、パン等の食品において、本発明の乳化油脂組成物を用いて製造すると、得られる菓子、パン等の食品が風味、食感、口溶け、老化防止効果のよいものとなる。
本発明の食品への本発明の乳化油脂組成物の配合量は、使用される食品の種類によって異なるため、特に制限されるものではない。
また、本発明の食品の製造方法は、特に制限されるものではなく、本発明の乳化油脂組成物を用いること以外は、公知の原料を使用し、公知の配合、公知の方法により、製造することができる。
本発明の食品は、風味、食感、口溶け、老化防止効果に優れたものである。
また、発芽大豆を原料とした豆乳を用いて製造した本発明の乳化油脂組成物を使用した食品は、発芽処理を行っていない大豆を原料とした豆乳を用いて製造した乳化油脂組成物を使用した食品よりも、老化防止効果に優れていることが分かった。
次に、実施例及び比較例により本発明を詳細に説明する。しかし、本発明は、これらの実施例になんら制限されるものではない。
〔測定方法〕
以下に示す油脂中の脂肪酸含量、油脂のヨウ素価、油脂の固体脂含量の測定は以下の方法により測定した。
油脂中の脂肪酸含量は、AOCS Ce1f−96に準じて測定した。
油脂のヨウ素価は、「社団法人 日本油化学会 基準油脂分析試験法2.3.4.1−1996」の方法に準じて測定した。
油脂の固体脂含量は、社団法人 日本油化学会編、「基準油脂分析試験法」の2.2.9−2003 固体脂含量(NMR法)に準じて測定した。
〔発芽大豆の製造〕
大豆(山形県産リュウホウ)1200kgを水で1回洗浄後、30℃±3℃の温水中で2.5時間浸漬した。浸漬した後、大豆を空気中で大豆表面温度を30℃±3℃に保持し、3時間ごとに30℃±3℃の温水中に10分間浸し、17時間後に発芽大豆(発芽率36%)を得た。
〔発芽大豆豆乳の製造〕
発芽大豆2500kgを、水を加えながら磨砕した後、おからを分離し得られた液を、直接吹き込み式瞬間加熱装置を用いて145℃、5秒間加熱後、5℃に冷却し、発芽大豆豆乳(固形分含量13.4質量%)を得た。
<乳化安定性の評価>
製造した発芽大豆豆乳と大豆油(商品名:日清大豆白絞油、日清オイリオグループ株式会社製、固体脂含量:10℃で0%、20℃で0%、30℃で0%)を用いて、乳化油脂組成物の乳化安定性を評価した。また、比較対照として、発芽処理を行っていない大豆を原料とした市販品豆乳(朝日食品工業(株)製、商品名:北アルプス豆乳(無調整)、固形分含量12.3質量%)についての評価も行った。
表1〜3に示す配合で油相部と水相部を調製した後、水相部を油相部に添加し、10分間スターラーで攪拌した。攪拌終了後、10分間静置した後、目視で乳化状態を下記評価基準により評価した。結果を表1〜3に示した。
〔乳化安定性の評価基準〕
○ :乳化安定性がよい
△ :乳化安定性がやや悪い
× :乳化安定性が悪い
Figure 2010213637
Figure 2010213637
Figure 2010213637
表1及び2から分かるように、乳化油脂組成物中の発芽大豆豆乳由来の固形分含量が規定の範囲内である実施例1〜5の乳化油脂組成物は、乳化剤を使用していなくても、乳化安定性がよいものであった。特に、実施例の乳化油脂組成物は、実施例4、5のように、水相部含量が比較的多い配合においても、乳化安定性がよいものであった。
一方、表1及び2から分かるように、乳化油脂組成物中の発芽大豆豆乳由来の固形分含量が規定の範囲を外れている比較例1〜3の乳化油脂組成物は、乳化安定性が悪いものであった。また、表3から分かるように、市販品豆乳(発芽処理を行っていない大豆を原料とした豆乳)を用いた比較例5〜7の乳化油脂組成物は、豆乳由来の固形分含量が本発明で規定した範囲内であるにもかかわらず、乳化安定性が悪いものであった。また、表3から分かるように、水相部に水のみを用いた比較例4の乳化油脂組成物は、乳化安定性が悪いものであった。
<製パン性の評価1>
製造した発芽大豆豆乳を用いて乳化油脂組成物を製造し、当該乳化油脂組成物を用いて製造したパンの製パン性を評価した。また、比較対照として、発芽処理を行っていない大豆を原料とした市販品豆乳(朝日食品工業(株)製、商品名:北アルプス豆乳(無調整)、固形分含量12.3質量%)を用いて製造した乳化油脂組成物と、豆乳及び乳化剤を用いずに製造した乳化油脂組成物についても評価を行った。
〔油脂組成物の調製〕
パンの製造に用いる乳化油脂組成物の油相部に配合する油脂組成物を、下記油脂A〜Dを原料油脂として用いて、油脂A(5質量%)、油脂B(56質量%)、油脂C(24質量%)、油脂D(15質量%)の配合で溶解混合することで調製し、油脂組成物1とした。油脂組成物1の固体脂含量は、10℃で52%、20℃で21%、30℃で7%であった。
〔油脂A〕
パームステアリン(ヨウ素価33、日清オイリオグループ株式会社社内製)10kgとパーム核オレイン(ヨウ素価25、ラウリン酸含量41質量%、日清オイリオグループ株式会社社内製)10kgとを混合して減圧下115〜120℃で加熱乾燥した後、触媒としてナトリウムメトキシド20gを添加し、30分間減圧下で攪拌しながらエステル交換反応を進行させた。エステル交換反応終了後、水洗、脱色した後、ニッケル触媒を用いて160〜200℃にて水素添加を行い、ヨウ素価を2以下に調整した。ヨウ素価が2以下になったのを確認した後、温度を100℃以下に下げ、ニッケル触媒をろ過により除去し、脱色、脱臭を行うことで、油脂A(ヨウ素価0.1)を得た。
〔油脂B〕
油脂Bとして、パーム油(ヨウ素価52、商品名:精製パーム油、日清オイリオグループ株式会社製)を分別して得られた軟質部であるパームオレインを、さらに分別して得られた硬質部であるパームミッドフラクション(ヨウ素価45、パルミチン酸含量48.0質量%、ステアリン酸含量4.9質量%、オレイン酸含量37.7質量%、日清オイリオグループ株式会社社内製)を得た。
〔油脂C〕
パーム油(ヨウ素価52、商品名:精製パーム油、日清オイリオグループ株式会社製)を分別して得られた軟質部であるパームオレイン(ヨウ素価56)20kgを、115−120℃で減圧乾燥し、ナトリウムメトキシド20gを
添加し、30分間減圧下で攪拌し、エステル交換反応を進行させた。エステル交換反応終了後、水洗、脱色、脱臭を行うことで、油脂C(ヨウ素価56、パルミチン酸含量39.8質量%、ステアリン酸含量4.4質量%、オレイン酸含量42.6質量%、日清オイリオグループ株式会社社内製)得た。
〔油脂D〕
油脂Dとして、大豆油(商品名:日清大豆白絞油、日清オイリオグループ株式会社製)を用いた。大豆油は、5℃において液状で、透明性を有するものであった。
〔乳化油脂組成物の調製〕
表4及び5の配合で乳化油脂組成物を調製した。
調製した油脂組成物1を溶解混合することで油相部を調製した。次に、製造した発芽大豆豆乳又は市販品豆乳(比較例9は豆乳の配合なし)と水、食塩を混合することで水相部を調製し、調製した油相部と水相部とを混合して予備乳化を行った。得られた予備乳化物を、オンレーターを用いて急冷可塑化することで、乳化油脂組成物を得た。実施例6〜8、比較例8は乳化時の乳化性が良かったが、比較例9は乳化時の乳化性が悪かった。
〔パンの製造〕
調製した実施例6〜8、比較例8、9の乳化油脂組成物を用いて、表6の配合で70%中種法によりパンを製造した。
配合の違いによる作業性の違いはなく、全ての配合において、作業性は良好であった。
〔パンの評価〕
製造したパンについて、製造から1日後及び製造から3日後に食したときの食感、口溶け、風味を下記評価基準により評価した。なお、パンの評価は、10名のパネラーにおける評価結果を総合評価したものである。結果を表4及び5に示した。
〔食感の評価基準〕
5 :ソフト感のある食感である
4 :ややソフト感のある食感である
3 :普通の食感である
2 :やや硬い食感である
1 :硬い食感である
〔口溶けの評価基準>
5 :非常に良い
4 :良い
3 :普通
2 :やや悪い
1 :悪い
〔風味の評価基準>
5 :甘みの強い風味である
4 :やや甘みのある風味である
3 :普通の風味である
2 :やや豆臭さのある風味である
1 :豆臭さのある風味である
Figure 2010213637
Figure 2010213637
Figure 2010213637
表5から分かるように、市販品豆乳(発芽処理を行っていない大豆を原料とした豆乳)を含有する乳化油脂組成物を用いて製造した比較例8のパンは、製造から1日後の評価で風味が劣るものであった。また、製造から3日後の評価より、比較例8のパンには、老化も認められた。
また、表5から分かるように、豆乳及び乳化剤を使用していない乳化油脂組成物を用いて製造した比較例9のパンは、製造から1日後の評価で食感が劣るものであった。
一方、表4から分かるように、発芽大豆豆乳を含有する乳化油脂組成物を用いて製造した実施例6〜8のパンは、製造から1日後の評価で全ての項目が良好なものであり、特に豆乳由来の固形分含量が多いほど良好になる傾向であった。また、製造から3日後の評価より、実施例6〜8のパンは、経時的な変化が少ないものであった。特に実施例6〜8のパンには、老化は認められなかった。
以上のことから、発芽大豆豆乳を含有する乳化油脂組成物を用いると、乳化油脂組成物に乳化剤を使用しなくても、品質がよいものが得られることが分かった。
<製パン性の評価2>
製造した発芽大豆豆乳を用いて乳化油脂組成物を製造し、当該乳化油脂組成物を用いて製造したパンの製パン性を評価した。また、比較対照として、豆乳及び乳化剤を用いずに製造した乳化油脂組成物についても評価を行った。
〔油脂組成物の調製〕
パンの製造に用いる乳化油脂組成物の油相部に配合する油脂組成物を、前記油脂A〜Bと下記油脂E〜Fを原料油脂として用いて、油脂A(13質量%)、油脂B(37質量%)、油脂E(30質量%)、油脂F(20質量%)の配合で溶解混合することで調製し、油脂組成物2とした。油脂組成物2の固体脂含量は、10℃で39.9%、20℃で16.4%、30℃で7.9%であった。
〔油脂E〕
油脂Eとして、綿実油(商品名:綿実サラダ油、日清オイリオグループ株式会社製)を用いた。綿実油は、5℃において液状で、透明性を有するものであった。
〔油脂F〕
油脂Fとして、ヤシ油(商品名:精製やし油、日清オイリオグループ株式会社製)を用いた。
〔乳化油脂組成物の調製〕
表7の配合で乳化油脂組成物を調製した。
調製した油脂組成物2を溶解混合することで油相部を調製した。次に、製造した発芽大豆豆乳(比較例10は豆乳の配合なし)と水、食塩を混合することで水相部を調製し、調製した油相部と水相部とを混合して予備乳化を行った。得られた予備乳化物を、オンレーターを用いて急冷可塑化することで、乳化油脂組成物を得た。実施例9は乳化時の乳化性が良かったが、比較例10は乳化時の乳化性が悪かった。
〔パンの製造〕
調製した実施例9、比較例10の乳化油脂組成物を用いて、表8の配合でオールインミックス法によりパンを製造した。
配合の違いによる作業性の違いはなく、全ての配合において、作業性は良好であった。
〔パンの評価〕
製造したパンについて、製造から1日後に食したときの食感、口溶け、風味を製パン性の評価1と同じ評価基準により評価した。なお、パンの評価は、10名のパネラーにおける評価結果を総合評価したものである。結果を表7に示した。
Figure 2010213637
Figure 2010213637
表7から分かるように、豆乳及び乳化剤を使用していない乳化油脂組成物を用いて製造した比較例10のパンは、製造から1日後の評価で食感が劣るものであった。
一方、表7から分かるように、発芽大豆豆乳を含有する乳化油脂組成物を用いて製造した実施例9のパンは、製造から1日後の評価で全ての項目が良好なものであった。
<シューパフの評価>
実施例7で用いた発芽大豆豆乳を含有する乳化油脂組成物を使用して、表9の配合で実施例10のシューパフを製造した。
得られた実施例10のシューパフは、食感、口溶け、風味のよいものであった。
Figure 2010213637

Claims (5)

  1. 発芽大豆を原料とする豆乳を含有する乳化油脂組成物であり、当該乳化油脂組成物中の発芽大豆を原料とする豆乳由来の固形分含量が、0.3〜6.0質量%である乳化油脂組成物。
  2. 前記乳化油脂組成物中の水相部の含量が、3〜40質量%である請求項1に記載の乳化油脂組成物。
  3. 前記乳化油脂組成物が、乳化剤を使用しないものである請求項1又は2に記載の乳化油脂組成物。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の乳化油脂組成物を用いて製造した食品。
  5. 前記食品が、パン又は菓子である請求項4に記載の食品。
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