JP5245003B1 - 加飾フィルムおよびその製造方法 - Google Patents

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【課題】光の透過性に優れる加飾フィルム、および簡便に光の透過性に優れる加飾フィルムを製造する方法を提供する。
【解決手段】背面2aに加飾層3を施されたフィルム基材2に対し、フィルム基材2の背面2aおよび加飾層3の上面3cおよび3dに紫外線硬化樹脂4を充填して当該フィルム基材2の背面2aと加飾層3とを紫外線硬化樹脂4内に埋没させるとともに、当該紫外線硬化樹脂4の上面に、図示しないガラス等の板体の上面に貼着させる透過性の粘着層5を押し付ける。
【選択図】図8

Description

本発明は、電子機器の加飾フィルムおよびその製造方法に関する。
従来、携帯電話,デジタルカメラ,テレビ,パソコン等の電子機器の表示部に用いられる加飾フィルムには、シルク印刷等で加飾フィルムの基板背面側に文字や画面装飾等の加飾を施す場合があるが、この場合フィルム基材の面より盛り上がる形で加飾層が形成されるため、基板における加飾が施されていない面と加飾層とで段差が生じてしまう。そのため、ガラス等の他の硬質な板体に光学両面テープを介して加飾フィルムを貼りつける場合、基板における加飾が施されていない面が光学両面テープに引っ張られ様に変形して加飾フィルムが歪んだ面形状となってしまい、透過性にムラが生じてしまう虞があった。
そこで、加飾が施されていない面および加飾層の上面に紫外線硬化樹脂を充填し、この硬化樹脂の上面に離型剤を塗布したセパレーターフィルムを被覆した状態で上下からローラーで挟圧した後、紫外線照射により紫外線硬化樹脂を硬化させることで加飾フィルムを製造する方法がある(例えば、特許文献1参照)。これによれば、加飾層とフィルム基材の背面を紫外線硬化樹脂内に埋没させて段差を解消するとともに、硬化樹脂がセパレーターフィルムにより平滑な面に均された状態で硬化できる。そして、この紫外線硬化樹脂の上面に透過性を有する光学両面テープを貼着することでガラス等の他の硬質な板体に貼り付け可能としている。
特開2012−22281号公報(第7頁、第4図)
しかしながら、特許文献1の加飾フィルムにあっては、紫外線照射による樹脂の硬化後にセパレーターフィルムを剥離し、最後に紫外線硬化樹脂の上面に光学両面テープを貼り付ける態様であるため工数が多く、製造作業が煩雑であった。また、型材として利用したセパレーターフィルムを硬化後の紫外線硬化樹脂より剥がしやすくするためにセパレーターフィルムの表面には離型剤が塗布されているため、セパレーターフィルム剥離時に紫外線硬化樹脂上に離型剤が残存し、結果的に紫外線硬化樹脂と光学両面テープとの間に離型剤が介在することになり、完成した加飾フィルムにおいて光の透過性にムラが生じてしまう虞がある。
本発明は、このような問題点に着目してなされたもので、光の透過性に優れる加飾フィルム、および簡便に光の透過性に優れる加飾フィルムを製造する方法を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明の加飾フィルムの製造方法は、
ガラス等の硬質な板体に貼着される、フィルム基材の背面に加飾層を施した加飾フィルムの製造方法において、前記フィルム基材の背面および前記加飾層の上面に硬化樹脂を充填し、当該フィルム基材の背面と加飾層とを前記硬化樹脂内に埋没させ、さらに前記硬質な板体の面への貼着に利用される粘着層を、該粘着層に被覆されるセパレーターを介して所定の加圧手段により前記硬化樹脂の上面に押し付けた状態または押し付け作業後、前記硬化樹脂の硬化処理を実施することを特徴としている。
この特徴によれば、加飾フィルムのフィルム基材の背面と加飾層とを硬化樹脂内に埋没させて段差を解消するとともに、硬化樹脂の上面を粘着層により直接押し付け、この押し付け状態または押し付け作業後に硬化樹脂を硬化させるため、硬化樹脂の上面を確実に平滑化できることになる。特に、加飾フィルムを板体に貼着させるための粘着層を硬化樹脂の型材として利用したことから、製造工程を大幅に簡略化して製造効率を高めることができる。また硬化樹脂と粘着層との間に離型剤が介在することがないため、光の透過性に優れた加飾フィルムを製造できることになる。
前記粘着層に光学両面テープを用い、前記セパレーターとして紫外線透過フィルムを用いることを特徴としている。
この特徴によれば、光学両面テープと紫外線透過フィルムを用いることにより、前記硬化樹脂として紫外線硬化樹脂を利用でき、押し付け状態または押し付け作業直後に紫外線硬化樹脂を硬化できるため、製造作業性が向上する。
前記課題を解決するために、本発明の加飾フィルムは、
ガラス等の硬質な板体に貼着される、フィルム基材の背面に加飾層を施した加飾フィルムであって、前記フィルム基材の背面および前記加飾層の上面に硬化樹脂を充填し、当該フィルム基材の背面と加飾層とを前記硬化樹脂内に埋没させ、さらに前記硬質な板体の面への貼着に利用される粘着層を加圧手段と前記粘着層との間にセパレーターを介在させて前記硬化樹脂の上面に押し付けた状態または押し付け作業後、前記硬化樹脂の硬化処理を実施することによって製造されることを特徴としている。
この特徴によれば、加飾フィルムのフィルム基材の背面と加飾層とを硬化樹脂内に埋没させて段差を解消するとともに、硬化樹脂の上面を粘着層により直接押し付け、この押し付け状態または押し付け作業後に硬化樹脂を硬化させるため、硬化樹脂の上面が確実に平滑化されている。特に、加飾フィルムを板体に貼着させるための粘着層を硬化樹脂の型材として利用したことから、製造工程を大幅に簡略化して製造効率を高めることができる。また硬化樹脂と粘着層との間に離型剤が介在することがないため、光の透過性に優れた加飾フィルムを提供できることになる。
前記硬化樹脂が紫外線で硬化する樹脂であり、前記セパレーターが透過性を有する素材からなることを特徴としている。
この特徴によれば、セパレーターを透過して硬化樹脂に紫外線を照射可能であるため、前記加圧手段とセパレーターとで粘着層を硬化樹脂に対して押し付けた後に、セパレーターを粘着層に被覆させたまま硬化樹脂の硬化を行うことができ、製造効率の高い加飾フィルムが提供される。
実施例における加飾フィルムを示す分解斜視図である。 大判のフィルム基材に複数の加飾層が施された状態を示す平面図である。 加飾層を施す工程を示す概略図である。 紫外線硬化樹脂の充填を示す概略図である。 粘着層を形成する工程を示す概略図である。 紫外線硬化樹脂と粘着層との結合部分を示す拡大断面図である。 紫外線照射を示す概略図である。 各製造工程後を示す側断面図である。
本発明に係る加飾フィルムを実施するための形態を実施例に基づいて以下に説明する。
実施例に係る加飾フィルムにつき、図1から図8を参照して説明する。以下、図3から図8の図面下側を加飾フィルムの正面側として説明する。
図1の符号1は、スマートフォンの表示部に用いられる加飾フィルムである。尚、本発明の加飾フィルムは、これに限らず携帯電話,デジタルカメラ,テレビ,パソコン等の電子機器の表示部に適用可能である。尚、ここでは説明しやすいように後述する加飾層3,紫外線硬化樹脂4,粘着層5およびセパレーター8を実際の厚みより厚く図示している。
加飾フィルム1は、そのフィルム基材2における背面2aに画面表示枠となる加飾層3が形成され、また加飾層3の背面には後に詳述する紫外線硬化樹脂4および粘着テープ層5が貼着されて構成されるようになっており、さらに粘着層5の粘着力により電子機器の表示部を構成するガラス等の硬質の板体に対して貼着可能となっている。フィルム基材2は、透明のポリエステルフィルムやポリカーボネート,アクリル,ガラスまたはこれらの素材を積層させたもの等で形成される。
粘着層5はアクリル系のゲル状の樹脂等で形成されて表裏両面に粘着面5a,5bを有しており、これら粘着面5a,5b両面がセパレーターにより被覆されており、このうち粘着面5a側のセパレーター8を剥離して加飾層3の上面に貼着されるようになっている(図5参照)。
さらに加飾層3には、電子機器の仕様に応じて図1に示されるような抜き穴9aおよび画面表示用の開口9bが形成されており、このうち抜き穴9aはスマートフォンに内蔵されたカメラ機能におけるフラッシュや照度センサー等の透過性を必要とする機能を使用可能とするために設けられている。
加飾フィルム1は、全体像は特段図示しない製造ライン内の各工程を経ることでフィルム基材2の背面2aに対し前述した加飾層3、紫外線硬化樹脂4、粘着層5およびセパレーター8が順に積層されて製造されるようになっている。また、一度に複数の加飾フィルム1を製造するために、大判のフィルム基材2(図2参照)を製造ラインに配置されたローラーによって搬送し、全工程の終了後に所定の形状に裁断されるようになっている。
製造ライン内における各工程について図3から図8を用いて説明する。まず、大判のフィルム基材2が製造ラインにセットされ、ローラー10,10,…の回転で図3に示される加飾層3の形成工程まで搬送される。
加飾層3の形成工程は、所定の加飾層3の形状に形成された凸部6aを複数備えたローラー状の印刷版6を備えており、これらの凸部6a,6a,…にはそれぞれインクが塗布されている。そして、ローラー10によって搬送されるフィルム基材2に対して印刷版6が回転しながら押し付けられることで大判のフィルム基材2上に複数の加飾層3,3,…が一度に形成される。
なお、利用される電子機器の仕様によるが、この加飾層3は主に表示部周辺に配置される配線やネジ等が露見しないようにする用途で表示部の周りに配置される場合が多いため、透過性を持たないように形成されるのが一般的である。尚、加飾層3は、フィルム基材2の周部に配置される加飾以外に、ロゴ等の文字を施す場合にも用いられる。
また、製造工程では特に図示しないが加飾層3はインクの塗布を2回行うことで2段に積層されて塗布されており、1段目の加飾層3aが2段目の加飾層3bより大きく形成されている(図8(a)参照)。そのため2段目の加飾層3a、すなわち加飾フィルム1の背面側に位置する加飾層3の内縁が1段目の加飾層3aに隠れて外方より視認されず美観に優れる。
次に、加飾層3が形成されたフィルム基材2は紫外線硬化樹脂4の塗布工程まで搬送される。図4に示されるように紫外線硬化樹脂4の塗布工程は、加飾層3の外縁形状と略同形に形成された凸部7aを複数備えたローラー状の印刷版7を備えており、これら凸部7a,7a,…にはそれぞれ紫外線硬化樹脂4が塗布されている。そして、ローラー10によって搬送されるフィルム基材2および加飾そう3に対して印刷版7が回転しながら押し付けられることで、複数の加飾層3,3,…の上に紫外線硬化樹脂4,4,…の層が一度に形成される。
尚、このとき印刷版7における紫外線硬化樹脂4,4,…を塗布する凸部7a,7a,…は、加飾層3,3,…の外縁形状と略同形にそれぞれベタ塗りする形状となっており、図8(b)に示されるようにフィルム基材2の背面2aおよび加飾層3の上面3cおよび3dに紫外線硬化樹脂4が充填されて、当該フィルム基材の背面2aと加飾層3とが紫外線硬化樹脂4内に埋没する。また、このとき紫外線硬化樹脂4は前記加飾層3における前記抜き穴9aおよび画面表示用の開口9b内にも入り込んで充填される。
続いてフィルム基材2は、前述した紫外線硬化樹脂4の充填の完了後に、紫外線硬化樹脂4の上面に粘着層5を形成する工程に移される。図5および図8(c)に示されるように、粘着層5は透過性を有するゲル状の素材で形成されており、表裏に粘着面5a,5bを有している。また、粘着面5bを被覆するセパレーター8は透過性を有するとともに粘着テープより変形し難い材質のフィルムからなる。尚、セパレーター8は少なくとも紫外線を透過する素材であれば他の光線を透過しない材質であってもよい。
紫外線硬化樹脂4の上面4aに粘着層5を形成する工程は、加圧手段である加圧ローラー11を有しており、粘着層5は粘着面5aからセパレーター(図示せず)が剥離された状態で加圧ローラー11に一部巻きつけられるようにして粘着面5aを紫外線硬化樹脂4の上面4aに所定の力で押し付けられるようになっている。なお、粘着層5およびセパレーター8は大判のフィルム基材2の面全体を被覆するように貼り付けられる。
上記したように、粘着層5に比べ変形し難いセパレーター8が粘着層5を介して紫外線硬化樹脂4に押し付けられるため、紫外線硬化樹脂4の上面形状がセパレーター8および粘着層5の表面5aの形状に均されて図8(d)に示されるような平らな面に成形される。
なお、電子顕微鏡等で観察した場合、粘着層5の粘着面5aの表面に図6に示されるような微細な凹凸形状が確認できるが、硬化以前の紫外線硬化樹脂4は粘着層5よりも軟性であるため、これらの凹凸形状に対して紫外線硬化樹脂4が入り込んで粘着テープ5と紫外線硬化樹脂4との間に隙間が生じない。
なお、このとき紫外線硬化樹脂4および粘着層5は、セパレーター8とフィルム基材2とに挟まれた状態で前記加圧ローラー11と搬送ローラー10とによって挟圧されるようになっており、さらに加圧ローラー11と搬送ローラー10とが所定の離間距離に設定されているため、紫外線硬化樹脂4および粘着層5の厚みが型くずれすること無く所定の厚みに成形される。
続いて図7に示されるフィルム基材2は紫外線照射工程に搬送される。紫外線照射工程は、上方に紫外線照射装置20を設けており、この紫外線照射装置20からセパレーター8,粘着層5,紫外線硬化樹脂4に対して紫外線を照射し、紫外線硬化樹脂4を硬化させる。このとき、セパレーター8および粘着層5が透過性を有していることから紫外線が紫外線硬化樹脂4全面に到達するため、紫外線硬化樹脂4を万遍なく硬化させることが可能である。尚、紫外線硬化樹脂4は少なくともその硬化後において透過性を有するようになっていることは言うまでもない。
そして紫外線照射工程の完了後はフィルム基材2の裁断工程(図示せず)に移り、この裁断工程におけるカッター装置等により大判のフィルム基材2とフィルム基材2の面全体を覆うように貼り付けられた粘着層5およびセパレーター8が、所定の大きさおよび裁断位置で切り抜かれて加飾フィルム1が完成する。このとき前記フレキソ印刷時に所定範囲よりはみ出した加飾層3ならびに加圧ローラー11による挟圧で加飾層3より外方にはみ出した紫外線硬化樹脂4は、この裁断工程時に同時に除去される。
なお、紫外線硬化樹脂4はむしろ加飾層3より外方に若干はみ出す程度の量を塗布されてもよく、この場合、前記紫外線照射による紫外線硬化樹脂の硬化後における樹脂の肉痩せ等にも対応できる他、上述したように加飾層3からはみ出した分は裁断工程時に除去可能であるため、塗布する樹脂の計量において極端に高い精度を有した装置を必要とせず設備コストを下げることができる。
以上説明したように本発明の加飾フィルムは、背面2aに加飾層3を施されたフィルム基材2に対し、フィルム基材2の背面2aおよび加飾層3の上面3cおよび3dに紫外線硬化樹脂4を充填して当該フィルム基材2の背面2aと加飾層3とを紫外線硬化樹脂4内に埋没させることで段差を解消することができ、さらに当該紫外線硬化樹脂4の上面を、図示しないガラス等の板体の上面に貼着させる透過性の粘着層5を押し付けて紫外線硬化樹脂4の上面を平滑に形成できる。また、加飾フィルム1を板体に貼着させるための粘着層5を紫外線硬化樹脂4の型材として利用したことから、製造工程を大幅に簡略化して製造効率を高めることができる。また従来のように紫外線硬化樹脂4と粘着層5との間に離型剤が介在することがないため、光の透過性に優れた加飾フィルム1を製造できることになる。
また、加飾フィルム1をガラス等の板体に貼り付ける際に使用される粘着層5およびセパレーター8が、紫外線硬化樹脂4の硬化前の型材としての利用も兼ねるため、従来のような別途型材を用意しての紫外線硬化樹脂の成形および成形後における型材の剥離工程が省略でき、製造工程を大幅に簡略化して製造効率を高めることができる。さらに、紫外線硬化樹脂と粘着層5との間には離型剤などが不要であることから、完成後の加飾フィルム1に生じる光の透過性のムラを防止できる。さらに、セパレーター8を介して所定の加圧ローラー11により粘着層5が紫外線硬化樹脂4に対して押し付けられるため、安定して、かつ均等に紫外線硬化樹脂4の上面が加圧されることになり、加飾フィルム1の平滑度を向上できることになる。
紫外線硬化樹脂4は、その上面に加圧ローラー11により粘着層5を直接押し付けられた後に紫外線照射による硬化が行われることから、図6に示されるように硬化前は液体状に近い紫外線硬化樹脂4が粘着層5の粘着面5a表面の微細な凹凸形状に入り込み、紫外線硬化樹脂4の表面4aが粘着面5a表面に沿った形状で硬化される。そのため粘着層5と紫外線硬化樹脂4との間に隙間が生じず、完成後の加飾フィルム1における光の透過性にムラが発生しないばかりか、粘着層5と紫外線硬化樹脂4両者の当接面積の広さはもとより、粘着層5と紫外線硬化樹脂4との物理的凹凸表面結合により両者の結合力が高く耐久性に優れた加飾フィルム1が提供される。また、加圧ローラー11により粘着層5が紫外線硬化樹脂4に対して押し付けに利用されたセパレーター8を残しているため、加飾フィルム1をガラス等の硬質な板体に貼着する際にこのセパレーター8を剥離して使用することができる。
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
例えば、前記実施例では、フィルム基材2の背面2aと加飾層3の上面3c,3d上に充填される樹脂に紫外線硬化樹脂を使用しているが、紫外線により硬化されるものにかぎらず、例えばEB硬化樹脂等のラドキュア樹脂や熱硬化樹脂等であってよく、この場合粘着層5の貼着後に紫外線照射に代えて電子線照射や加熱処理等のそれぞれの工程を設けて樹脂を硬化させる。
また、予め粘着層の粘着面5a上に紫外線硬化樹脂4を所定の厚みで形成しておき、これらをフィルム基材2および加飾層3上に同時に貼着させることで、製造工程を簡略化してもよい。
また、加飾層3に紫外線透過性を有する素材を用いて、紫外線の照射を下面側すなわちフィルム基材2側から行うようにしてもよい。
また、前記実施例において紫外線硬化樹脂4は、加圧ローラー11による加圧工程により粘着層5が押し付けられた後に紫外線照射工程が行われる態様で説明されているが、これに限らず、たとえば前述したようにフィルム基材2側から紫外線の照射を行うなどして、加圧工程と同時に紫外線照射工程を行うようにしてもよい。
また、加飾フィルム1はガラス等の板体に貼着させた状態で出荷されてもよく、たとえば、紫外線硬化樹脂4の上面に直接印刷版を押し付けて粘着層5を形成し、粘着層の粘着面5bにガラス等の板体を貼り合わせたのちに加圧ローラー11による加圧工程および紫外線照射工程を行う。これによればセパレーター8を省略できることから材料費を削減可能である。
また、加飾層3及び紫外線硬化樹脂4の形成は、前記実施例のようなローラーを利用したフレキソ印刷等に限らず、例えばスクリーン印刷や熱転写やインクジェット印刷等によって行われてもよい。
また、セパレーター8および粘着層5を紫外線硬化樹脂4に押し付ける加圧手段は加圧ローラー11と搬送ローラー10による挟圧に限らず、水圧や空圧,プレス装置等を用いて加圧を行うようにしてもよい。
1 加飾フィルム
2 フィルム基材
3 加飾層
3a 1段目の加飾層
3b 2段目の加飾層
3c 1段目の加飾層上面
3d 2段目の加飾層上面
4 紫外線硬化樹脂
5 粘着層
5a,b 粘着面
6 印刷版
6a 印刷版凸部
8 セパレーター
9a 抜き穴
9b 画像表示用の開口
10 搬送ローラー
11 加圧ローラー
20 紫外線照射装置

Claims (4)

  1. ガラス等の硬質な板体に貼着される、フィルム基材の背面に加飾層を施した加飾フィルムの製造方法において、前記フィルム基材の背面および前記加飾層の上面に硬化樹脂を充填し、当該フィルム基材の背面と加飾層とを前記硬化樹脂内に埋没させ、さらに前記硬質な板体の面への貼着に利用される粘着層を、該粘着層に被覆されるセパレーターを介して所定の加圧手段により前記硬化樹脂の上面に押し付けた状態または押し付け作業後、前記硬化樹脂の硬化処理を実施することを特徴とする加飾フィルムの製造方法。
  2. 前記粘着層に光学両面テープを用い、前記セパレーターとして紫外線透過フィルムを用いることを特徴とする請求項に記載の加飾フィルムの製造方法。
  3. ガラス等の硬質な板体に貼着される、フィルム基材の背面に加飾層を施した加飾フィルムであって、前記フィルム基材の背面および前記加飾層の上面に硬化樹脂を充填し、当該フィルム基材の背面と加飾層とを前記硬化樹脂内に埋没させ、さらに前記硬質な板体の面への貼着に利用される粘着層を加圧手段と前記粘着層との間にセパレーターを介在させて前記硬化樹脂の上面に押し付けた状態または押し付け作業後、前記硬化樹脂の硬化処理を実施することによって製造されることを特徴とする加飾フィルム。
  4. 前記硬化樹脂が紫外線で硬化する樹脂であり、前記セパレーターが透過性を有する素材からなることを特徴とする請求項に記載の加飾フィルム。
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