JP5243515B2 - リソグラフィ装置および表面洗浄方法 - Google Patents

リソグラフィ装置および表面洗浄方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5243515B2
JP5243515B2 JP2010263517A JP2010263517A JP5243515B2 JP 5243515 B2 JP5243515 B2 JP 5243515B2 JP 2010263517 A JP2010263517 A JP 2010263517A JP 2010263517 A JP2010263517 A JP 2010263517A JP 5243515 B2 JP5243515 B2 JP 5243515B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
liquid
cleaning
opening
substrate
supply
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2010263517A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2011124569A (ja
Inventor
カネコ タケシ
タイメン フーケルト コーネリス
Original Assignee
エーエスエムエル ネザーランズ ビー.ブイ.
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by エーエスエムエル ネザーランズ ビー.ブイ. filed Critical エーエスエムエル ネザーランズ ビー.ブイ.
Publication of JP2011124569A publication Critical patent/JP2011124569A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5243515B2 publication Critical patent/JP5243515B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L21/00Processes or apparatus adapted for the manufacture or treatment of semiconductor or solid state devices or of parts thereof
    • H01L21/02Manufacture or treatment of semiconductor devices or of parts thereof
    • H01L21/027Making masks on semiconductor bodies for further photolithographic processing not provided for in group H01L21/18 or H01L21/34
    • H01L21/0271Making masks on semiconductor bodies for further photolithographic processing not provided for in group H01L21/18 or H01L21/34 comprising organic layers
    • H01L21/0273Making masks on semiconductor bodies for further photolithographic processing not provided for in group H01L21/18 or H01L21/34 comprising organic layers characterised by the treatment of photoresist layers
    • H01L21/0274Photolithographic processes
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/70Microphotolithographic exposure; Apparatus therefor
    • G03F7/70216Mask projection systems
    • G03F7/70341Details of immersion lithography aspects, e.g. exposure media or control of immersion liquid supply
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B08CLEANING
    • B08BCLEANING IN GENERAL; PREVENTION OF FOULING IN GENERAL
    • B08B3/00Cleaning by methods involving the use or presence of liquid or steam
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/70Microphotolithographic exposure; Apparatus therefor
    • G03F7/708Construction of apparatus, e.g. environment aspects, hygiene aspects or materials
    • G03F7/70908Hygiene, e.g. preventing apparatus pollution, mitigating effect of pollution or removing pollutants from apparatus
    • G03F7/70925Cleaning, i.e. actively freeing apparatus from pollutants, e.g. using plasma cleaning
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/70Microphotolithographic exposure; Apparatus therefor
    • G03F7/708Construction of apparatus, e.g. environment aspects, hygiene aspects or materials
    • G03F7/7095Materials, e.g. materials for housing, stage or other support having particular properties, e.g. weight, strength, conductivity, thermal expansion coefficient
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/70Microphotolithographic exposure; Apparatus therefor
    • G03F7/708Construction of apparatus, e.g. environment aspects, hygiene aspects or materials
    • G03F7/70975Assembly, maintenance, transport or storage of apparatus

Description

本発明は、リソグラフィ装置、および液浸リソグラフィ装置の表面を洗浄する方法に関する。
リソグラフィ装置は、所望のパターンを基板の目標部分、通常は基板の目標部分に転写する機械である。リソグラフィ装置は例えば集積回路(IC)の製造に用いられる。この場合、例えばマスクまたはレチクルとも称されるパターニングデバイスが、集積回路の各層に対応した回路パターンを形成するために使用される。このパターンが基板(例えばシリコンウェーハ)の(例えばダイの一部、あるいは1つまたは複数のダイからなる)目標部分に転写される。パターン転写は典型的には基板に形成された放射感応性材料(レジスト)層への結像による。一般に一枚の基板にはネットワーク状に隣接する一群の目標部分が含まれ、これらは連続的に露光される。公知のリソグラフィ装置にはいわゆるステッパとスキャナとがある。ステッパにおいては、目標部分にパターン全体が一度に露光されるようにして各目標部分は照射を受ける。スキャナにおいては、所与の方向(スキャン方向)に放射ビームによりパターンを走査するとともに基板をスキャン方向に平行または逆平行に走査するようにして各目標部分は照射を受ける。パターニングデバイスから基板へのパターン転写は、基板にパターンをインプリントすることによっても可能である。
リソグラフィ投影装置において基板を液体に浸すことが提案されている。この液体は比較的高い屈折率をもつ液体であり、例えば水である。投影系の最終素子と基板との間の空間11が液体で満たされる。一実施形態では、液体は蒸留水であるが、その他の液体も使用可能である。本発明の一実施形態は液体に言及して説明しているが、その他の流体、特に濡れ性流体、非圧縮性流体、及び/または屈折率が空気より高い、望ましくは屈折率が水より高い流体が適切なこともある。気体を除く流体が特に好ましい。その真意は、露光放射は液体中で波長が短くなるので、より小さい形状の結像が可能となるということである(液体の効果は、システムの有効開口数(NA)を大きくし、焦点深度も大きくすることとみなすこともできる。)。別の液浸液も提案されている。固体粒子(例えば石英)で懸濁している水や、ナノ粒子(例えば最大寸法10nm以下)で懸濁している液体である。懸濁粒子はその液体の屈折率と同程度の屈折率を有していてもよいし、そうでなくてもよい。その他に適切な液体として炭化水素もある。例えば芳香族、フッ化炭化水素、または水溶液がある。
基板を、または基板と基板テーブルとを液体の浴槽に浸すこと(例えば米国特許第4,509,852号参照)は、走査露光中に加速すべき大きい塊の液体が存在することを意味する。これには、追加のモータまたはさらに強力なモータが必要であり、液体中の乱流が望ましくない予測不能な効果を引き起こすことがある。
提案されている別の構成は、液体供給システムが、液体閉じ込めシステムを使用して、基板の局所区域及び投影システムの最終素子と基板の間にのみ液体を提供することである(基板は通常、投影システムの最終素子より大きい表面積を有する)。これを構成するために提案されている1つの方法が、PCT特許出願WO99/49504号に開示されている。この種の構成は局所液浸システムとも呼ばれている。
別の構成は、液浸液を閉じ込めない全域濡れ構成である。PCT特許出願WO2005/064405号に開示されている。このシステムでは液浸液は閉じ込められない。基板上面の全体が液体で覆われる。これが有利であるのは、基板上面全体が実質的に同条件で露光されるからである。これは基板温度制御及び基板処理に有利である。WO2005/064405号によれば、液体供給システムは投影システムの最終素子と基板との間隙に液体を供給する。液体は基板の残りの領域へと漏れ出る(流れ出る)ことが許容されている。基板テーブル端部の障壁によって液体の漏れが抑制され、基板テーブル上面からの液体除去が制御される。このシステムは基板の温度制御及び処理を改善するが、液浸液の蒸発はなお生じる。この問題を軽減するのに役立つ一手法が米国特許出願公開公報第2006/0119809号に記載されている。ある部材が設けられている。この部材は基板Wの全ての位置を覆い、部材と基板上面との間及び/または部材と基板を保持する基板テーブルとの間に液浸液を延ばすよう構成されている。
それぞれが参照により全体が本明細書に組み込まれる欧州特許出願公開EP1420300号及び米国特許出願公開US2004−0136494号では、ツインステージのまたはデュアルステージの液浸リソグラフィ装置の概念が開示されている。このような装置には基板を支持する2つのテーブルが設けられる。ステージが第一位置にあり、液浸液がない状態でレベリング測定が実行され、ステージが第二位置にあり、液浸液が存在する状態で、露光が実行される。あるいは、この装置は1つのステージのみをもつ。
液浸リソグラフィ装置での基板露光後に露光位置から基板テーブルは、その基板を搬出し別の基板に取り替える位置へと移動される。これは基板交換として知られる。2ステージのリソグラフィ装置ではテーブルの交換が投影システムの下方で行われる。
液浸装置では液浸流体は流体ハンドリングシステムまたは流体ハンドリング装置によって取り扱われる。一実施形態では、流体ハンドリングシステムは液浸流体を供給してもよく、したがって流体供給システムであってもよい。一実施形態では、流体ハンドリングシステムは液浸流体を少なくとも部分的に閉じ込めてもよく、流体閉じ込めシステムであってもよい。一実施形態では、流体ハンドリングシステムは液浸流体に障壁(バリア)をもたらしてもよく、流体閉じ込め構造などのバリア部材であってもよい。一実施形態では、流体ハンドリングシステムは、流体(例えば気体)流れを生成または使用してもよい。この流れは例えば液体の取り扱い、例えば液浸流体の流れ及び/または位置の制御に役立つ。気体流れが液浸流体を閉じ込めるシールを形成してもよく、流体ハンドリング構造がシール部材と呼ばれてもよい。シール部材は流体閉じ込め構造であってもよい。一実施形態では、液浸液は液浸流体として使用されてもよい。その場合、流体ハンドリングシステムは液体ハンドリングシステムである。流体ハンドリングシステムは投影システムと基板テーブルとの間に配置されてもよい。上記説明に関して、本段落で流体について定義した特徴への言及は、文脈が適切であるとみなされる限り、液体について定義される特徴を含むものと理解されたい。
特に液浸リソグラフィ装置であるリソグラフィ装置における汚染の問題に対処する必要がある。特に、トップコート材料、および/または基板材料、および/または任意の他の汚染材料の粒子の除去によって発生する汚染の問題に対処する必要がある。一部の洗浄方法は一般に直列の(in-line)洗浄を許容しない。したがって、これらの方法を用いた洗浄を終了するにはリソグラフィ装置のダウンタイムがかなり長くなる。
例えば、液浸タイプの投影装置における汚染を処理するためのリソグラフィ装置および洗浄方法を提供することが望ましい。望ましくは、この装置および方法は直列の洗浄方法に関連する。
一態様によると、投影系の最終素子と基板および/またはテーブルとの間の空間に液浸液を閉じ込めるように構成される流体ハンドリングシステムであって、流体ハンドリングシステムと基板および/または基板テーブルとの間の隙間に液体を供給し、隙間から液体を引き出すように構成された少なくとも二つの開口を備える、流体ハンドリングシステムと、少なくとも二つの開口を通る液体流の方向を制御して、洗浄動作中に二つの開口のうち少なくとも二つを通して流れる液体の方向を逆向きとするように構成されるコントローラと、を備えるリソグラフィ装置が提供される。
さらなる態様によると、投影系の最終素子と基板および/またはテーブルとの間の空間に液浸液を閉じ込めるように構成される流体ハンドリングシステムを備えるリソグラフィ装置が提供される。流体ハンドリングシステムは、流体ハンドリングシステムと基板および/またはテーブルとの間の隙間に液体を供給し、隙間から液体を引き出すように構成される液体開口と、液体開口の半径方向外側にある、隙間に液体を供給するように構成される供給開口と、液体開口を通した流体流の方向を制御するように構成されるコントローラと、を備える。
さらなる態様によると、投影系の最終素子と基板および/またはテーブルとの間の空間に液浸液を閉じ込めるように構成される流体ハンドリングシステムを備えるリソグラフィ装置が提供される。流体ハンドリングシステムは、流体ハンドリングシステムに洗浄液を供給する液体供給ラインか、または流体ハンドリングシステムから洗浄液を引き出すように構成される液体抽出ラインを備える。液体供給ラインまたは液体抽出ラインの内面は、柔軟でありかつ有機液体に対する耐腐食性を有する。
さらなる態様によると、液浸リソグラフィ装置の表面を洗浄する方法が提供される。この方法は、投影系の最終素子と基板またはテーブルとの間の空間に液浸液を閉じ込める流体ハンドリングシステムと、基板および/またはテーブルとの間の隙間に、液体開口を介して洗浄液を供給し、隙間から別の液体開口を介して洗浄液を引き出し、洗浄液が別の液体開口を介して隙間に供給され、洗浄液が液体開口を介して隙間から引き出されるように、液体開口および別の液体開口を通した液体流の方向を制御することを含む。
さらなる態様によると、液浸リソグラフィ装置の表面を洗浄する方法が提供される。この方法は、投影系の最終素子と基板またはテーブルとの間の空間に液浸液を閉じ込める流体ハンドリングシステムと、基板および/またはテーブルとの間の隙間に、液体開口を介して洗浄液を供給し、空間から液体開口の半径方向外側にある供給開口を介して隙間に液浸液を供給することを含む。
さらなる態様によると、基板の目標部分にパターン付与された放射ビームを向けるように構成される投影系の最終素子と、基板および/またはテーブルの表面との間の空間に、液浸液を閉じ込めるように構成される流体ハンドリングシステムを備えるリソグラフィ装置が提供される。流体ハンドリングシステムは、流体ハンドリングシステムと基板および/またはテーブルとの間の隙間に洗浄液を供給するように構成される供給開口と、供給開口の半径方向外側にあり、隙間から洗浄液を引き出すように構成される抽出開口と、投影系と基板および/またはテーブルの表面との間を液体流の少なくとも一部が流れるように、隙間を通る液体流の方向を制御するように構成されるコントローラと、を備える。
さらなる態様によると、投影系の最終素子と基板および/またはテーブルとの間の空間に液浸液を閉じ込めるように構成される流体ハンドリング構造を備えるリソグラフィ装置が提供される。流体ハンドリング構造は、基板の露光中に、流体ハンドリング構造と基板および/またはテーブルとの間の隙間から液浸液を引き出すように構成された少なくとも二つの開口を備え、少なくとも二つの開口のそれぞれが、洗浄動作中に液体を引き出す抽出開口または洗浄液を供給する供給開口となるように構成される。リソグラフィ装置は、少なくとも二つの開口を制御して、洗浄動作中に少なくとも一つの開口を供給開口とし、少なくとも一つの開口を抽出開口とするように構成されるコントローラを備える。
さらなる態様によると、基板の目標部分にパターン付与された放射ビームを向けるように構成される投影系の最終素子と、基板および/またはテーブルとの間の空間に、液浸液を閉じ込めるように構成される流体ハンドリング構造を備えるリソグラフィ装置が提供される。流体ハンドリング構造は少なくとも二つの表面を備えており、半径方向内側の表面は、パターン付与された放射ビームの光路周りに形成され、半径方向外側の表面は、半径方向内側の表面の外側に形成され、二つの表面は、基板の露光中に、流体ハンドリング構造と基板および/またはテーブルとの間の隙間から液浸液を引き出すように構成されるとともに、洗浄動作中に、液体を引き出す抽出表面または洗浄液を供給する供給表面となるように構成されている。リソグラフィ装置は、少なくとも二つの表面を制御して、洗浄動作中に、少なくとも二つの表面のうち一方を供給表面とし、少なくとも二つの表面のうち他方を抽出表面とするように構成されるコントローラを備える。
さらなる態様によると、投影系の最終素子と基板またはテーブルとの間の空間に液浸液を供給し、基板および/またはテーブルと、空間に液浸液を閉じ込める流体ハンドリングシステムとの間に洗浄液を供給することを含み、洗浄液が液浸液よりも高密度である、液浸リソグラフィ装置の表面の洗浄方法が提供される。
以下、対応する参照符号が対応する部分を表す添付の模式図を参照して、本発明の実施形態を例示として説明する。
本発明の一実施形態に係るリソグラフィ装置を模式的に示す図である。 リソグラフィ投影装置で使用される液体供給システムを示す図である。 リソグラフィ投影装置で使用される液体供給システムを示す図である。 リソグラフィ投影装置で使用される別の液体供給システムを示す図である。 リソグラフィ投影装置で使用される別の液体供給システムを示す図である。 本発明の一実施形態に係る流体ハンドリングシステムおよびコントローラの断面図である。 本発明の一実施形態に係る流体ハンドリングシステムおよびコントローラの断面図である。 本発明の一実施形態に係る流体ハンドリングシステムおよびコントローラの断面図である。 本発明の一実施形態に係る分割された多孔質剤の平面図である。 本発明の一実施形態に係る分割された多孔質剤の平面図である。 本発明の一実施形態に係る流体ハンドリングシステムおよびコントローラの断面図である。 本発明の一実施形態に係る流体ハンドリングシステムおよびコントローラの断面図である。 本発明の一実施形態に係る流体ハンドリングシステムおよびコントローラの断面図である。 本発明の一実施形態に係る流体ハンドリングシステムおよびコントローラの断面図である。 本発明の一実施形態に係る流体ハンドリングシステムおよびコントローラの断面図である。 本発明の一実施形態に係る流体ハンドリングシステムおよびコントローラの断面図である。 本発明の一実施形態に係る閉鎖(closing)ディスクを示す図である。 本発明の一実施形態に係るシャッタ部材を示す図である。 本発明の一実施形態に係る保護流れプレートを示す図である。 本発明の一実施形態に係るリソグラフィ装置を示す図である。
図1は、本発明の一実施形態に係るリソグラフィ装置を模式的に示す図である。この装置は、
放射ビームB(例えばUV放射またはDUV放射)を調整するよう構成されている照明系(イルミネータ)ILと、
パターニングデバイス(例えばマスク)MAを支持するよう構成され、いくつかのパラメータに従ってパターニングデバイスを正確に位置決めするよう構成されている第1の位置決め装置PMに接続されている支持構造(例えばマスクテーブル)MTと、
基板(例えばレジストでコーティングされたウェーハ)Wを保持するよう構成され、いくつかのパラメータに従って基板を正確に位置決めするよう構成されている第2の位置決め装置PWに接続されている基板テーブル(例えばウェーハテーブル)WTと、
パターニングデバイスMAにより放射ビームBに付与されたパターンを基板Wの(例えば1つまたは複数のダイからなる)目標部分Cに投影するよう構成されている投影系(例えば屈折投影レンズ)PSと、を備える。
照明系は、放射の方向や形状の調整またはその他の制御用に、各種の光学素子例えば屈折光学素子、反射光学素子、磁気的光学素子、電磁気的光学素子、静電的光学素子または他の各種光学部品を含んでもよく、あるいはこれらの任意の組み合わせを含んでもよい。
支持構造MTは、パターニングデバイスを保持する。支持構造MTは、パターニングデバイスの向きやリソグラフィ装置の構成、あるいはパターニングデバイスが真空環境下で保持されるか否かなどの他の条件に応じた方式でパターニングデバイスを保持する。支持構造は、機械的固定、真空固定、またはパターニングデバイスを保持するその他の固定用技術を用いてもよい。支持構造は例えばフレームまたはテーブルであってよく、必要に応じて固定されていてもよいし移動可能であってもよい。支持構造は、パターニングデバイスを例えば投影系に対して所望の位置に位置決めできるようにしてもよい。本明細書では「レチクル」または「マスク」という用語を用いた場合には、より一般的な用語である「パターニングデバイス」に同義であるとみなされるものとする。
本明細書では「パターニングデバイス」という用語は、例えば基板の目標部分にパターンを形成すべく放射ビームの断面にパターンを付与するために使用されうるいかなるデバイスをも指し示すよう広く解釈されるべきである。放射ビームに与えられるパターンは、基板の目標部分に所望されるパターンと厳密に対応していなくてもよい。このような場合には例えば、放射ビームのパターンが位相シフトフィーチャあるいはいわゆるアシストフィーチャを含む場合がある。一般には、放射ビームに付与されるパターンは、目標部分に形成される集積回路などのデバイスの特定の機能層に対応する。
パターニングデバイスは透過型であっても反射型であってもよい。パターニングデバイスの例としては、例えばマスクやプログラマブルミラーアレイ、プログラマブルLCDパネルなどがある。マスクはリソグラフィの分野では周知であり、バイナリマスクやレベンソン型位相シフトマスク、ハーフトーン型位相シフトマスク、さらに各種のハイブリッド型マスクが含まれる。プログラマブルミラーアレイの一例としては、小型のミラーがマトリックス状に配列され、各ミラーが入射してくる放射ビームを異なる方向に反射するように個別に傾斜されるというものがある。これらの傾斜ミラーにより、マトリックス状ミラーで反射された放射ビームにパターンが付与されることになる。
本明細書では「投影系」という用語は、使用される露光光あるいは液浸や真空の利用などの他の要因に関して適切とされるいかなる投影系をも包含するよう広く解釈されるべきである。投影系には例えば屈折光学系、反射光学系、反射屈折光学系、磁気的光学系、電磁気的光学系、静電的光学系、またはこれらの任意の組み合わせなどが含まれる。以下では「投影レンズ」という用語は、より一般的な用語である「投影系」と同義に用いられうる。
ここに図示されるのは、(例えば透過型マスクを用いる)透過型のリソグラフィ装置である。これに代えて、(例えば上述のようなプログラマブルミラーアレイまたは反射型マスクを用いる)反射型のリソグラフィ装置を用いることもできる。
リソグラフィ装置は2つ以上(2つの場合にはデュアルステージと呼ばれる)の基板テーブル(及び/または2つ以上のパターニングデバイステーブル)を備えてもよい。このような多重ステージ型の装置においては追加されたテーブルは並行して使用されるか、あるいは1以上のテーブルで露光が行われている間に他の1以上のテーブルで準備工程を実行するようにしてもよい。
図1に示されるようにイルミネータILは放射源SOから放射ビームを受け取る。例えば光源がエキシマレーザである場合には、光源SOとリソグラフィ装置とは別体であってもよい。この場合、光源SOはリソグラフィ装置の一部を構成しているとはみなされなく、放射ビームは光源SOからイルミネータILへとビーム搬送系BDを介して受け渡される。ビーム搬送系BDは例えば適当な方向変更用のミラー及び/またはビームエキスパンダを含んで構成される。あるいは光源が例えば水銀ランプである場合には、光源はリソグラフィ装置に一体に構成されていてもよい。光源SOとイルミネータILとは、またビーム搬送系BDが必要とされる場合にはこれも合わせて、放射系または放射システムと総称される。
イルミネータILは放射ビームの角強度分布を調整するためのアジャスタADを備えてもよい。一般には、イルミネータの瞳面における強度分布の少なくとも半径方向外径及び/または内径の大きさ(通常それぞれ「シグマ−アウタ(σ−outer)」、「シグマ−インナ(σ−inner)」と呼ばれる)が調整される。加えてイルミネータILは、インテグレータIN及びコンデンサCOなどの他の要素を備えてもよい。イルミネータILはビーム断面における所望の均一性及び強度分布を得るべく放射ビームを調整するために用いられる。
放射ビームBは、支持構造(例えばマスクテーブル)MTに保持されるパターニングデバイス(例えばマスク)MAに入射して、当該パターニングデバイスによりパターンが付与される。パターニングデバイスMAを通過した放射ビームBは投影系PSに進入する。投影系PSはビームを基板Wの目標部分Cに投影する。第2の位置決め装置PWと位置センサIF(例えば、干渉計、リニアエンコーダ、静電容量センサなど)により基板テーブルWTを正確に移動させることができる。基板テーブルWTは例えば放射ビームBの経路に異なる目標部分Cを順次位置決めするように移動される。同様に、第1の位置決め装置PMと他の位置センサ(図1には明示せず)とにより放射ビームBの経路に対してパターニングデバイスMAを正確に位置決めすることができる。この位置決めは例えばマスクライブラリからのマスクの機械的交換後や露光走査中に行われる。一般に支持構造MTの移動は、第1の位置決め装置PMの一部を構成するロングストロークモジュール(粗い位置決め用)及びショートストロークモジュール(精細な位置決め用)により実現される。同様に基板テーブルWTの移動は、第2の位置決め装置PWの一部を構成するロングストロークモジュール及びショートストロークモジュールにより実現される。ステッパでは(スキャナとは異なり)、支持構造MTはショートストロークのアクチュエータにのみ接続されているか、あるいは固定されていてもよい。パターニングデバイスMAと基板Wとは、パターニングデバイスアライメントマークM1、M2及び基板アライメントマークP1、P2を用いてアライメントされてもよい。図においては基板アライメントマークが専用の目標部分を占拠しているが、アライメントマークは目標部分間のスペースに配置されてもよい(これはスクライブライン・アライメントマークとして公知である)。同様に、パターニングデバイスMAに複数のダイがある場合にはパターニングデバイスアライメントマークをダイ間に配置してもよい。
図示の装置は例えば次のうちの少なくとも1つのモードで使用されうる。
1.ステップモードにおいては、放射ビームに付与されたパターンの全体が1回の照射(すなわち単一静的露光)で目標部分Cに投影される間、支持構造MT及び基板テーブルWTは実質的に静止状態とされる。そして基板テーブルWTがX方向及び/またはY方向に移動されて、異なる目標部分Cが露光される。ステップモードでは露光フィールドの最大サイズが単一静的露光で転写される目標部分Cのサイズを制限することになる。
2.スキャンモードにおいては、放射ビームに付与されたパターンが目標部分Cに投影される間(すなわち単一動的露光の間)、支持構造MT及び基板テーブルWTは同期して走査される。支持構造MTに対する基板テーブルWTの速度及び方向は、投影系PSの拡大(縮小)特性及び像反転特性により定められる。スキャンモードでは露光フィールドの最大サイズが単一動的露光での目標部分の(非走査方向の)幅を制限し、走査移動距離が目標部分の(走査方向の)長さを決定する。
3.別のモードにおいては、支持構造MTがプログラム可能パターニングデバイスを保持して実質的に静止状態とされ、放射ビームに付与されたパターンが目標部分Cに投影される間、基板テーブルWTが移動または走査される。このモードではパルス放射源が通常用いられ、プログラム可能パターニングデバイスは、基板テーブルWTの毎回の移動後、または走査中の連続放射パルス間に必要に応じて更新される。この動作モードは、上述のプログラマブルミラーアレイ等のプログラム可能パターニングデバイスを利用するマスクレスリソグラフィに容易に適用することができる。
上記で記載したモードを組み合わせて動作させてもよいし、各モードに変更を加えて動作させてもよいし、さらに全く別のモードでリソグラフィ装置を使用してもよい。
投影系PSの最終素子と基板との間に液体を提供する構成は三種類に分類することができる。浴槽型、いわゆる局所液浸システム、及び全域濡れ液浸システムである。浴槽型は基板Wの実質的に全体が液槽に浸される。基板テーブルWTの一部も液層に浸されてもよい。
局所液浸システムは、基板の局所区域にのみ液体を供給する液体供給システムを使用する。液体で満たされる空間は基板上面よりも小さく、液体で満たされた領域は基板がその領域の下を移動しているとき投影系PSに対し実質的に静止状態にある。図2乃至図5はそのようなシステムに使用可能である別の供給装置を示す。局所区域に液体を封止するシール機能が存在する。そのための構成の一例がPCT特許出願WO99/49504号に開示されている。
全域濡れ構成においては液体は閉じ込められない。基板上面全体と基板テーブルの実質的に全体または一部が液浸液で覆われる。少なくとも基板を覆う液体の深さは浅い。液体はフィルム状であってもよく、基板上の薄い液体フィルムであってもよい。液浸液は、投影系及びそれに面する対向表面の領域に供給される。対向表面は基板表面及び/または基板テーブル表面であってもよい。図2乃至図5の液体供給装置はいずれもこのシステムに使用可能である。しかし、シール機能はなくすか、動作させないか、通常ほどは効果的でないようにして、局所区域のみに液体を封じないようにしてもよい。
図2及び図3に図示されているように、液体が少なくとも1つの入口によって基板上に、好ましくは最終素子に対する基板の移動方向に沿って供給され、投影システムPSの下を通過した後に少なくとも1つの出口によって除去される。つまり、基板が−X方向に要素の下を走査されると、液体が要素の+X側にて供給され、−X側にて除去される。図2は、液体が入口を介して供給され、低圧源に接続された出口によって要素の他方側で除去される構成を概略的に示したものである。図2では液体が最終素子に対する基板の移動方向に沿って供給されるが、こうである必要はない。最終素子の周囲に配置された入口及び出口の様々な方向及び数が可能であり、一例が図3に示され、ここでは各側に4組の入口と出口が、最終素子の周囲に規則的なパターンで設けられる。なお液体の流れ方向を図2及び図3に矢印で示す。
局所液体供給システムをもつ液浸リソグラフィの解決法が、図4に示されている。液体は、投影システムPLの両側にある2つの溝入口によって供給され、入口の半径方向外側に配置された複数の別個の出口によって除去される。入口は、投影ビームを通す穴を中心に有するプレートに設けることができる。液体は、投影システムPSの一方側にある1つの溝入口によって供給され、投影システムPSの他方側にある複数の別個の出口によって除去され、これによって投影システムPSと基板Wとの間に液体の薄膜の流れが生じる。どちらの組合せの入口と出口を使用するかの選択は、基板Wの移動方向によって決まる(他方の組合せの入口及び出口は作動させない)。なお液体の流れ方向を図4に矢印で示す。
提案されている別の構成は液体閉じ込め構造を液体供給システムに設けることである。液体閉じ込め構造は、投影システムの最終素子と基板テーブルWTまたは基板Wとの間の空間の境界の少なくとも一部に沿って延在する。これを図5に示す。
図5は、液体閉じ込め構造12を有する局所液体供給システムまたは流体ハンドリング構造を模式的に示す図である。液体閉じ込め構造12は、投影システムの最終素子と対向する表面(例えば、基板テーブルWTなどのテーブルの表面、または基板テーブルによって支持される基板Wの表面。テーブルは、対向する表面として機能するカバープレートであってもよい)との間の空間11の境界の少なくとも一部に沿って延在する。なお後述の説明で基板W表面への言及は、そうではないことを明示していない限り、基板テーブル表面をも意味するものとする。液体閉じ込め構造12は、投影システムに対してXY面で実質的に静止してもよい。液体閉じ込め構造12は、投影システムに対してZ方向(光軸の方向)で移動してもよい。一実施形態では、液体閉じ込め構造と対向する表面との間にシールを形成する。このシールは、ガスシール(ガスシールをもつシステムが米国特許出願公開US2004/0207824号に開示されている)や液体シール等の非接触シールであってもよい。
液体閉じ込め構造12は、投影系PLの最終素子と基板Wとの間の空間11の少なくとも一部に液体を収容する。基板Wに対する非接触シール16が投影系の像フィールドの周囲に形成され、投影系PLの最終素子と基板Wとの間の空間に液体が閉じ込められてもよい。この空間の少なくとも一部が液体閉じ込め構造12により形成される。液体閉じ込め構造12は投影系PLの最終素子の下方に配置され、当該最終素子を囲む。液体が、投影系下方かつ液体閉じ込め構造12内部の空間に、液体入口13によってもたらされる。液体出口13によって液体が除去されてもよい。液体閉じ込め構造12は、投影系最終素子の少し上まで延在してもよい。液位が最終素子の上まで上昇することで、液体のバッファが提供される。一実施例においては液体閉じ込め構造12は、上端において内周が投影系またはその最終素子の形状によく一致し、下端において内周が像フィールドの形状によく一致していてもよい。上端が円形で下端が長方形であってもよいが、これに限られない。
液体は、バリア部材12の底部と基板Wの表面との間に使用時に形成される接触シール、例えばガスシール16によって空間11に保持されてもよい。ガスシールは、例えば空気または合成空気、一実施例ではNまたは別の不活性ガスなどの気体によって形成される。ガスシールの気体は、圧力下で入口15を介してバリア部材12と基板Wとの隙間に提供され、出口14から抜き取られる。気体入口15への過剰圧力、出口14の真空レベル、及び隙間の幾何学的形状は、液体を閉じ込める内側への高速の気体流16が存在するように構成される。バリア部材12と基板Wとの間の液体に気体から作用する力が空間11に液体を保持する。入口及び出口は空間11を取り巻く環状溝であってもよい。環状溝は連続していてもよいし不連続であってもよい。気体流れ16は空間11に液体を保持する効果がある。このようなシステムが、本明細書にその全体が援用される米国特許出願公開US2004−0207824号に開示されている。他の実施例では液体閉じ込め構造12がガスシールを有しない。
本発明の一実施形態を適用可能である液体閉じ込め構造の他のタイプは、2009年5月25日に出願された米国特許出願US61/181,158号(参照により本明細書に援用される)に記載されているような、いわゆるガス引き液体閉じ込め構造を含む。米国特許出願公開US2008/0212046号はさらなる詳細を提供し、その内容の全体が参照により本明細書に援用される。
図5の例は、いずれの時点でも基板Wの上面の局所領域にのみ液体が供給される、いわゆる局所領域構成である。他の構成も可能である。例えば、液体閉じ込め構造12の下面40上の単相抽出器を使用する構成を用いてもよい。多孔質部材を有する単相の抽出器を備える抽出器アセンブリが米国特許出願公開US2006/0038968号に記載されており、参照によりその全体が本明細書に援用される。このような抽出器アセンブリが凹部及びガスナイフとともに使用される構成が、米国特許出願公開US2006/0158627号に詳細に開示されており、その全体が参照により本明細書に援用される。抽出器アセンブリは、二相抽出器を追加的にまたは代替的に備えてもよい。
本発明の一実施形態を、全域濡れ(all wet)液浸装置で使用される流体ハンドリング構造に適用することもできる。全域濡れ実施形態では、例えば、投影システムの最終素子と基板との間に液体を閉じ込める閉じ込め構造から液体が漏出できるようにすることで、基板の実質的に全体及び基板テーブルの上面の全てまたは一部を流体がカバーすることができる。全域濡れ実施形態用の流体ハンドリング構造の例は、2008年9月2日に出願された米国特許出願US61/136,380号の中に見いだすことができる。
上で定義された液浸空間の表面は、例えば、液浸液の液滴の蒸発によって汚染されることがある。特に、汚染が速やかに取り除かれない場合、流体ハンドリング構造および基板テーブルWTは、汚染の集積による影響を受けやすい。実際、液浸液にさらされる液浸システムのあらゆる表面が汚染される可能性がある。したがって、汚染の集積を許容レベル未満とするために、これらの表面を洗浄することが望ましい。
洗浄方法は、高い酸性の洗浄材料を使用することを含んでもよい。洗浄材料の例には、オゾン、過酸化水素、石けん、有機溶剤、アルカリ性液体および/またはアンモニアが含まれる。これらの洗浄材料には、これらに関連付けられる一つまたは複数の問題がある場合がある。例えば、構成要素の表面を損傷する危険がある。さらに、損傷の潜在リスクを低下させるために、これらの洗浄材料を注意深く取り扱う必要がある。さらに、洗浄材料がさらされる表面上に沈殿物を残すことがある。装置が再使用される前に、これらの沈殿物を除去する必要がある。これらの沈殿物を除去するための洗浄は徹底的になされなければならず、したがってかなりの時間が必要になる。このことは、水を用いた洗浄では容易に除去されない有機洗浄溶剤の使用時に特に問題となる。
望ましい洗浄方法は、投影系の最終素子の下方の空間に設けられる液浸液供給源に洗浄液を注入することを含む。この洗浄方法は、直列に実行することができる。しかしながら、この方法はトップコート材料の汚染処理に限定される。なぜなら、その目的のための洗浄液は、液体ハンドリングシステム内で使用される材料を攻撃しないからである。反対に、フォトレジストを溶解可能な洗浄液は、液体を供給する構造を腐食する。この理由のため、この方法は、フォトレジスト層の粒子による汚染には有効ではない。したがって、これらのリソグラフィ装置は、フォトレジスト汚染の処理に用いられる洗浄液には適合しない。
液体閉じ込めシステムの一部である流体ハンドリング構造を洗浄動作中に使用してもよい。例えば基板と投影系からの照明放射との間の相対位置を測定するために表面を用いる場合、装置の表面の洗浄が重要となりうる。例えば、リソグラフィ装置において、そのような位置測定用のエンコーダシステムで使用される測定用格子は、基板テーブルの周縁に配置される。そのため、露光動作中に、保護カバーまたはコーティングでカバーされてもよい測定用格子の上に液浸液がかかる場合がある。その結果、測定用格子は、例えば液浸液の粒子および液滴による汚染を受けやすい。
追加的にまたは代替的に、例えば基板と別の基板とを交換している間、流体ハンドリング構造は基板上に直接配置されなくてもよい。流体ハンドリング構造は、測定用格子の全体または一部の上に配置されてもよく、これにより汚染を引き起こす可能性がある。汚染の結果として、格子を用いた位置測定が失敗または誤ったものとなる場合がある。さらに、流体ハンドリング構造を用いて洗浄動作を実行するとき、液浸液または洗浄液の損失を防ぐことが望ましい。
流体ハンドリング構造を用いてリソグラフィ装置の表面を洗浄するとき、表面に供給される流体が引き出される。一部の流体ハンドリング構造では、露光動作中に単相抽出器を用いて液浸液を引き出してもよい。この単相抽出器は、マイクロシーブ(microsieve、微小ふるい)としても知られる多孔質部材を備えてもよい。このような流体ハンドリング構造を洗浄中に用いるとき、多孔質部材を通して流体が引き出される。これにより、多孔質部材に粒子または汚染物質が詰まることがある。これが起きた場合、メガソニックトランスデューサクリーナ(megasonic transducer cleaner)などの洗浄ツールを用いて多孔質部材を洗浄する必要がある。必然的に、これには整備ダウンタイムが必要となる。
さらに、多孔質部材の底と洗浄される表面との間の隙間が狭い場合、隙間に注入できる洗浄液の量は限られる。これは洗浄の効率を制限することがあり、また所望の洗浄レベルの達成に要する時間が延びることがある。上述したように、流体が失われるのは望ましくない。洗浄動作中に、流体ハンドリング構造と洗浄される表面との間は相対移動する。メニスカスが正確に制御されない限り、流体の損失は不可避である。
洗浄動作中に用いられる洗浄流体は、露光動作中の液浸液と同じ流路を辿ってもよい。典型的に、液体は投影系の下方の空間に供給され、流体ハンドリングシステムと対向する表面(例えば基板および/またはテーブル)との間の隙間を通して半径方向外向きに流れ、その後、抽出器によって引き出される。抽出器は通常、多孔質部材を備える単相の抽出器である。汚染が多孔質部材の内部またはその上に集積することがある。
流体ハンドリング構造の多孔質部材への汚染の蓄積を防止または低減するための一つの可能性は、洗浄中に多孔質部材を通して洗浄液を逆向きに流すことである。このため、単相抽出器(例えばマイクロシーブ)は、動作の種類に応じて液体を供給または引き出すように適合される。洗浄の間、洗浄される表面に向けて、多孔質部材を通して液浸液および/または洗浄液が逆向きに注入されてもよい。すなわち、露光動作中に液浸液を引き出すために使用される抽出器を用いて、洗浄対象の表面に向けて多孔質部材を通して洗浄液を逆向きに流す。
しかしながら、この装置を使用すると、投影系の下方の隙間の流れは常に同一方向、通常は中心から半径方向外向きに流れることになる。したがって、表面にこびり付きその方向の流れによって動かすことができない粒子は、汚れた表面に留まることになる。
図6および図7は、本発明の一実施形態にしたがった流体ハンドリングシステムの模式図である。矢印は液体の流れ方向を表す。図6および図7における二つの開口の間での流れ方向は逆向きである。これについて、以下でより詳細に説明する。一実施形態によると、リソグラフィ装置は、投影系PSの最終素子と基板Wおよび/またはテーブルとの間の空間11に液浸液を閉じ込めるように構成された流体ハンドリングシステム12と、コントローラ30とを備える。流体ハンドリングシステム12は、流体ハンドリングシステム12と基板Wおよび/またはテーブルとの間の隙間に液体を供給し、またその隙間から液体を引き出すための、少なくとも二つの開口10を備える。コントローラ30は、洗浄動作中に、少なくとも二つの開口10のうち少なくとも二つを通した液体流の方向が反対向きとなるように、少なくとも二つの開口10を通る液体流の流れを制御する。
一実施形態では、流体ハンドリングシステム12は、基板Wの露光中に、流体ハンドリングシステム12と基板Wおよび/またはテーブルとの間の隙間から液浸液を引き出すように構成された少なくとも二つの開口10を備える。少なくとも二つの開口10はそれぞれ、洗浄動作中に、液体を引き出す抽出開口または洗浄液を供給する供給開口となるように構成される。コントローラ30は、少なくとも二つの開口10を通る液体流の方向を制御して、洗浄動作中に、少なくとも一つの開口が洗浄液を供給する供給開口とし、少なくとも一つの開口が液体を引き出す抽出開口とするように構成される。
少なくとも二つの開口10は、異なる半径方向の位置に配置されてもよい。言い換えると、開口10の一方が、開口10のもう一方から半径方向外側に配置されてもよい。代替実施形態では、少なくとも二つの開口10が同じ半径方向位置を有する。これは、少なくとも二つの開口10が投影系PSの最終素子から同一の距離にあることを意味する。この場合、開口10は異なる方位に配置される。これは、投影系PSを中心とする円の円周の異なる点に開口10が配置されることを意味する。
一実施形態では、少なくとも一つの供給開口10および少なくとも一つの抽出開口10を通した、洗浄動作中の液体流の方向が逆向きである。一実施形態では、液体流の方向は、空間11を横切りテーブルおよび/または基板Wの表面と実質的に平行である。一実施形態では、開口10が、流体ハンドリングシステムの下面17上に閉ループを形成する。このループは、下面17上にラインを形成する。開口10によって規定されるこのラインは、連続であっても非連続であってもよい。
一実施形態では、隙間内での洗浄液の流れ(液浸液と混じり合ってもよい)は、流れ方向が変化するように「切り換え」られてもよいく、これによってリソグラフィ装置の各部を効率的に洗浄する。洗浄液の流れ方向を切り換えることの利点は、投影系の最終素子から離れる流れを維持することによって、洗浄液および/または汚染物質から投影系の最終素子を保護するのに役立つことである。流れを切り換えることのさらなる利点は、開口が洗浄液を供給しているとき、開口10における汚染物質を「攻撃」するのに洗浄液が最も有効となることである。「切り換え」時に、他方の開口はこの有効な洗浄からの利益を受ける。
一実施形態により、二つの方向への流れが可能な少なくとも二つの開口10を有する流体ハンドリングシステム12を提供することによって、この「切り換え」が可能になる。一実施形態では、少なくとも二つの開口10のうち少なくとも一方が抽出器に対応する。特に、少なくとも二つの開口10のうち少なくとも一方が、例えば単相抽出器、すなわち一つの層すなわち液体のみを引き出す抽出器(例えばマイクロシーブ)、ニードル液体抽出器または二層抽出器であってもよい。
同一の実施形態では、少なくとも二つの開口10のもう一方が、別の抽出器または同一の抽出器の異なる区画であってもよいし、あるいは抽出器でなくてもよい。例えば、開口は、流体ハンドリングシステム12と洗浄される表面との間の隙間に液体を供給するのに使用される開口であってもよい。
一般に、開口10を使用して隙間への液体の供給と隙間からの液体に引き出しの両方の機能を実行できるように、流体ハンドリングシステム12の入口または出口に適合させることによって開口10が形成されてもよい。開口10は、同一種類の異なる入口または出口、異なる種類の入口または出口、あるいは、同一の入口または出口の分割された区画で作られてもよい。
一実施形態では、開口10は、分割された供給器/抽出器に少なくとも二つの区画を与えることによって形成される。この場合、一方の区画が液体を供給し、他方の区画が液体を引き出してもよい。対照的に、典型的システムの単相抽出器は、流体ハンドリングシステムの内部に接続される。言い換えると、抽出器の全ての部分が同一の負圧に接続される。したがって、抽出器の一部分を通して液体を供給するとともに抽出器の別の部分から液体を引き出すことは不可能である。
一実施形態では、供給器/抽出器の二つの区画に対応する二つの開口10が存在する。各区画は、流体ハンドリングシステム12と基板Wおよび/またはテーブルとの間の隙間に液体を供給するとともに隙間から液体を引き出す開口を備える。
一実施形態では、供給器/抽出器の四つの区画に対応する四つの開口10が存在する。この場合、一つの区画が液体を供給する一方、他の三つの区画が液体を引き出してもよい。区画の数は特に限定されず、偶数であっても奇数であってもよい。所与の区画の数に対し、液体を供給し液体を引き出す区画に関する構成は、少なくとも一つの開口が液体を供給し、少なくとも一つの開口が液体を引き出すという程度に限定されるに過ぎない。
隙間から抽出される洗浄液は、純粋な洗浄液でなくてもよい。洗浄動作中に、投影系の最終素子の直下の空間に液浸液が継続して供給されてもよいためである。これにより、洗浄液が液浸液によって希釈される。投影系PSの最終素子の下方の空間に液浸液を供給することの目的の一つは、洗浄液が投影系の最終素子に損傷を与えることを防止するのに役立てることである。液浸液の流れは、洗浄液と最終素子との間の接触を減少させる正の圧力を生み出す。その結果、隙間から引き出される洗浄液が液浸液によって薄められてもよい。
「切り換え」流を利用するこの洗浄方法を用いて、リソグラフィ装置の基板Wまたはテーブルの洗浄、あるいは流体ハンドリングシステム12自体の洗浄を行うことができる。
露光動作中、流れの「切り換え」に使用される開口10は、抽出モードに設定されることが望ましい。これを実行するために、上述のコントローラ30は、露光動作中に少なくとも二つの開口10を通る液体流の方向を制御して少なくとも二つの開口10が隙間から液体を引き出すようにさらに選択的に構成される。
一実施形態では、コントローラ30は、隙間を通る液体流の方向を制御するように構成され、その結果、液体流の少なくとも一部がリソグラフィ装置の投影系PSと基板Wおよび/またはテーブルの表面との間を通過する。リソグラフィ装置の投影系PSと基板Wおよび/またはテーブルの表面との間での液体の流れを保証することで、流体ハンドリングシステム12の洗浄が改善される。
特に、投影系PSの最終素子の下方の空間と隙間とを部分的に分割する流れプレートが存在してもよい。この流れプレート24は貫通孔を備えてもよく、この孔を通して液体の一部を流すことによって流れプレート24に作用する液体の圧力を低減することができる。これらの孔が汚染物質によって詰まることがある。隙間を横切る液体の流れによって、これらの汚染物質が取り除かれてもよい。
空間11の下方の隙間を流れが通過することを確実にするため、流体ハンドリングシステム12が少なくとも二つの供給開口10を有してもよい。供給開口のうち上流の開口は隙間を通過する液体の上流に形成され、下流の開口は隙間を通過する液体の下流に形成される。このような構成が、図6、図7および図8に描かれている。図6および図8では、図中左側の開口10が上流開口であり、図中右側の開口10が下流開口である。図7では、開口10の役割が逆転している。両方の開口を通過する液体は、空間11の直下の隙間を通過する。
上流および下流開口10を有するこれらの実施形態では、コントローラ30は、所望の流れ方向に応じて、下流開口が液体を供給し上流開口が液体の供給を停止するように制御すべく構成されてもよい。言い換えると、空間11の下方の隙間を通る液体を特定の方向に流すために、上流および下流開口10の役割がコントローラによって決定される。
これらの開口の半径方向外側に、隙間を通る特定の方向に流れを誘導するための外側抽出器40が存在してもよい。このような外側抽出器が図8に描かれている。
一実施形態では、供給開口10の半径方向外側に少なくとも二つの外側抽出器40が存在する。少なくとも二つの外側抽出器40は、液浸空間11の両側に配置される。コントローラ30は、少なくとも一つの外側抽出器40が液体を引き出し、空間の反対側にある別の少なくとも一つの抽出器40が引き出しを停止するように制御すべく選択的に構成されてもよい。このような実施形態が図8に示されている。点線の矢印は、外側抽出器の一方を通る液体の潜在的な流れを表している。具体的には、コントローラ30によって抽出器がオンになるよう制御されると液体が流れ、コントローラ30によって抽出器がオフとなるよう制御されると液体が流れなくなる。コントローラ30は、液体の所望の流れ方向に応じてこの制御を実行する。
上述の開口10の制御と同様に、コントローラ30は、二つ以上の開口10の機能を制御して、使用時の投影系PSと基板Wおよび/またはテーブルとの間の液体流に対する供給開口の位置に応じて、上流および下流開口として機能させるように構成されてもよい。すなわち、開口が空間11の下方の隙間を通した液体流の下流にあるとき、抽出開口として機能するように制御される。代替的に、開口が液体流の上流にあるとき、隙間に液体を供給する液体入口として機能するように制御される。
一実施形態では、投影系PSと基板Wおよび/またはテーブルの表面との間を通過する液体流の一部が、パターン付与された放射ビームの経路を通過する。選択的に、流体ハンドリングシステム12は下面17を有している。選択的に、一つ以上の供給開口が下面17に形成される。選択的に、一つ以上の抽出開口が下面17に形成される。当然ながら、抽出開口は、ニードル(needle)液体抽出器、マイクロシーブまたは二層抽出器などの任意の種類であってよい。
基板Wがダミー面で置き換えられてもよい。一つの基板Wを別の基板と交換するときにこのようなダミー面を使用してもよい。ダミー面を用いて流体ハンドリングシステムから液体が逃げることを防止する。液体が逃げると、投影系に望ましくない乾燥汚れがつくことがある。
テーブルは、基板テーブルWT、測定テーブルおよび/またはシャッタ部材の表面であってもよい。シャッタ部材をダミー面として用いてもよい。シャッタ部材/ダミー面は、流体ハンドリングシステム12によって回収されないあらゆる液体を除去するように構成された少なくとも一つの液体抽出器を備えてもよい。測定テーブルは、投影系PSの特性を測定するシステムの一部であってもよい。
上述したように、流れを切り換えるために使用される開口は、(液体の引き出しに加えて液体の供給ができるように適合された)単相抽出器、すなわち例えば多孔質部材を備える抽出器であってもよい。この場合、リソグラフィ装置は、少なくとも二つの開口10のうち少なくとも一つを経由した供給および抽出時に液体が流れる多孔質部材をさらに備える。
しかしながら、他の種類の開口を使用してもよく、多孔質部材は必須ではない。特に、一つ以上の開口がニードル液体抽出器であってもよい。このようなニードル液体抽出器を、投影系PSの下方の空間を包囲するように配置してもよい。
図8は、外側洗浄抽出器40を備える実施形態を示す。この実施形態は、以下に述べる点を除き、図6および図7に示す実施形態と同様である。この実施形態では、流体ハンドリングシステムは、少なくとも二つの開口10の半径方向外側に抽出器40をさらに備える。この抽出器40の目的は、隙間内の洗浄液の流出防止を助けることである。望ましくは、リソグラフィ装置のコントローラ30は、洗浄動作中にのみ液体を引き出すよう抽出器40を制御すべくさらに構成される。
この抽出器40が洗浄抽出器40と呼ばれてもよい。図8中の点線矢印は、抽出器がなければ失われるであろうあらゆる液体の抽出を表している。抽出器40はスリットの形態をとってもよい。抽出器40は、少なくとも二つの開口10を取り囲む複数の開口を備えてもよい。
通常動作中に、多孔質部材の半径方向内側の位置で投影系PSの最終素子の下方の空間に液浸液が供給され、少なくとも二つの開口10を通して液浸液が引き出される。この場合、液浸液のメニスカスは、洗浄抽出器40の半径方向内側にある。したがって、洗浄抽出器40は露光動作中には不要であるが、これは、露光中の液浸液は洗浄抽出器40に到達する前に引き出されるからである。
しかしながら、洗浄中には、多孔質部材の半径方向内側の一つ以上の開口を経由しておよび多孔質部材そのものを経由して、流体ハンドリングシステム12と洗浄される表面との間の隙間に供給される流体を、洗浄抽出器40を使用して引き出す。一実施形態では、洗浄抽出器40は、走査用に最適化されるのではなく、リソグラフィ装置の表面洗浄のために最適化される。実用上、このことが、隙間から流体の全てを引き出すことによって、その上方に流体ハンドリングシステム12が配置される表面の汚染を制限するように洗浄抽出器40が構成され配置されることを意味してもよい。抽出器を洗浄のために最適化する別の方法は、流れを切り換えるために使用される少なくとも二つの開口10よりも抽出器の開口が大きくなるように抽出器40を構成することである。こうすると、抽出器40が粒子で詰まることを防止するのに役立つ。
隙間から流体および汚染物質を引き出すことによって、洗浄抽出器40は隙間内で流体のメニスカスを固定することができる。これにより、多孔質部材を介して流体の全てが引き出される場合よりも正確なメニスカス制御が可能になる。これは、洗浄される表面(例えば測定用格子)が液体を失うことなくその縁(例えばその側面)に至るまで洗浄されるように、より正確に洗浄を制御することができるという有利な効果がある。
図9および図10は、流れの切り換えのために使用される四つの開口が存在するように分割された単相型の抽出器の取り得る構成の一つの平面図である。これらの開口は、隙間から液体を抽出可能であることに加えて隙間に液体を供給可能であるように適合された、分割された単相抽出器10の四つの区画に対応している。流れを切り換えるために三つ以上の開口が使用される実施形態について、取り得る開口の組み合わせに対して必ずしも反対方向に流れなくてもよいことは理解されるだろう。当然ながら、開口10は、マイクロシーブまたは任意の他の単相抽出器/供給器に対応している必要はない。開口10は、二相流体を供給および引き出すように構成されてもよい。
図9および図10において、矢印は流れの方向を示す。両図において、少なくとも二つの開口10の半径方向内側にある供給チャネル18を通して、隙間に液体が供給される。図9および図10は、開口10同士の間の流れが取り得るパターンを示している。矢印が開始する開口10によって隙間に液体が供給され、矢印が終了する開口10を通して隙間から液体が引き出される。
当然ながら他のパターンも可能である。例えば、四つの開口が存在する場合、開口の一つが液体を供給し、三つの開口が液体を引き出してもよい。開口の数は四つに限られる必要はなく、五つ、六つ、七つ等であってもよい。開口の数が多くなると、流れを切り換えるための取り得るパターンの数も増える。
図11は、開口を通して隙間に液体を供給する供給ライン80と、開口を通して隙間から液体を引き出す、供給ライン80とは別個の抽出ライン90の両方に、少なくとも二つの開口10が接続されている実施形態を示す。言い換えると、開口を通過する液体の供給および抽出の機能に対して別々のパイプが存在する。
図12は、開口に接続された流体ハンドリングシステム12内の凹部19から単一ラインを介して少なくとも二つの開口10が接続されている実施形態を示す。一つのラインが供給ラインと抽出ラインに接続される。この接続およびラインの制御は三方向弁21によって実施されてもよい。この実施形態は、図11に示した実施形態よりも占有する空間が小さいという利点がある。
液浸液にさらされる表面の洗浄に使用される典型的な洗浄液は、過酸化水素を含む溶液および/またはオゾンを含む溶液である。アルカリ液またはアンモニアを使用してもよい。洗浄剤におけるオゾンおよび/または過酸化水素の濃度が一定のレベルを超えると、洗浄中の表面に損傷が生じることがある。しかしながら、フォトレジストの粒子を含む汚染物質を除去するためには、フォトレジストを溶解可能である洗浄液が必要である。すなわち、リソグラフィ装置の表面から汚染物質を適切に除去するためには、腐食性の洗浄液を用いることが望ましい。しかしながら、このような腐食流体を使用すると不都合な点は、洗浄装置そのものも腐食してしまうことである。
流体ハンドリングシステム12で使用される液体供給ラインまたは抽出ラインは、このような洗浄液の使用によって損傷を受けることがある。さらに、これらのラインを流体ハンドリング構造に接続するために使用されるOリングも、これらの流体によって損傷を受けることがある。リソグラフィ装置における振動の伝達を低減させるために、供給ラインおよび抽出ラインは柔軟であるべきである。そのため、腐食性の洗浄液に対して抵抗性のないポリマーが使用されてきた。したがって、有効性の低い洗浄液を使用しなければならなかった。
一実施形態によると、投影系PSの最終素子と基板Wおよび/またはテーブルとの間の空間11に液浸液を閉じ込めるように構成された流体ハンドリングシステム12を備えるリソグラフィ装置が提供される。流体ハンドリングシステム12は、流体ハンドリングシステム12に洗浄液を供給するように構成された液体供給ライン、または流体ハンドリングシステム12から洗浄液を引き出すように構成された液体抽出ラインを備える。液体供給ラインまたは液体抽出ラインの内面は、柔軟でありかつ有機液体に対し耐腐食性のある材料で作られることが望ましい。有機液体は、例えば溶剤または石けんであってもよい。洗浄液として使用されるアルカリ液および/またはアンモニアに対して耐腐食性のある材料であることが望ましい。
一実施形態では、液体供給ラインまたは液体抽出ラインの内面は、フォトレジストを溶解する流体に対して耐腐食性を有する。このようなフォトレジストを溶解する流体は、基板のフォトレジスト層から汚染物質を除去するのに有用である。このような流体に対して耐腐食性を有する液体供給ラインまたは液体抽出ラインによって、流体ハンドリングシステムがこの種の洗浄流体に対して適合し、したがってフォトレジストの汚染除去動作にも使用することができる。内面が柔軟であると望ましい。
フォトレジストを溶解するのに適した洗浄液の例には、シクロヘキサノン、ジアセトンアルコールおよび/またはアセトンなどのケトン;乳酸メチル、乳酸エチルおよび/またはγ−ブチロラクトンなどのエステル;ジエチレングリコールブチルエーテル(DEGBE)などのグリコールエーテルが含まれる。
一実施形態によると、液体供給ラインおよび/または液体抽出ラインの内面に、PTFEおよびPFAなどの化学的に不活性な柔軟ポリマー材料、および/または316Lステンレス鋼を使用してもよい。高ニッケル合金で作られたパイプなどの他の柔軟な金属パイプを使用してもよい。柔軟な金属パイプは、らせん波形、環状波形、またはらせん状に頂上が溶接されて(helically crest welded)いてもよい。金属パイプは単層または多層であってもよい。上述の材料は例示のみを目的とする。耐腐食性があり柔軟ラインに形成可能である他の材料を使用してもよい。
一実施形態では、有機溶剤に対して耐腐食性を有する材料で作られたコネクタによって、液体供給ラインまたは液体抽出ラインが液体供給開口または液体抽出開口に接続されてもよい。コネクタは例えばOリングであってもよい。
図13は、流体ハンドリングシステム12が、少なくとも一つの開口10の半径方向外側に、隙間に液体を供給するように構成された液体供給開口25を備える実施形態の模式図である。少なくとも一つの開口10は、図6および図7に示した実施形態に関して述べた少なくとも二つの開口と同様の機能を実行する。すなわち、少なくとも一つの開口を使用して隙間に液体を供給するか、または隙間から液体を引き出す。図13には二つの開口10が描かれている。これらの開口は別個の開口であってもよい。代替的に、これらの開口は単一の開口の一部であってもよい。この場合、単一の開口は環状であってもよい。
一実施形態では、液体供給開口25が外側抽出器40の半径方向内側に配置される(外側開口40が実施形態に存在する場合)。この液体供給開口25は、液浸液または洗浄液を供給してもよい。
図13に示す実施形態は、液体ハンドリングシステムを用いてテーブルを洗浄する動作をするのに有利である。少なくとも一つの開口10を通過する液体が多孔質部材を通過する場合でさえも、粒子または汚染物質によって多孔質部材が塞がれることなく、テーブルを洗浄することができる。
一実施形態では、洗浄動作中、コントローラ30は、少なくとも一つの開口10を通して供給される洗浄液が投影系の最終素子から実質的に隔絶されるように、流体ハンドリング構造と洗浄中の表面との間の相対移動を制御する。これは、少なくとも一つの開口10から半径方向外向きに洗浄液が流れるようにすれば実現することができる。これにより、投影系の最終素子に洗浄液が接触することが回避される(接触のためには、洗浄流体は少なくとも一つの開口10から半径方向内向きに移動する必要がある)。
少なくとも一つの開口10の半径方向内側に配置される一つまたは複数の開口によって供給される洗浄液以外の液体の流れによって、洗浄液の半径方向外向き(内側とは反対向き)への流れが実現されてもよい。この追加の流れは、洗浄液の半径方向内向きへの流れを防止する。追加的にまたは代替的に、コントローラ30は、流体ハンドリング構造と表面との間の相対移動を、相対速度が一定のしきい値を越えないように制御してもよい。この理由は、相対速度が大きすぎると、構造12と表面との間の隙間における洗浄液が投影系PLの最終素子下方の空間11に到達することがあるためである。
図14は、本発明の一実施形態のさらなる変形例を示す。この実施形態は、以下に述べる点を除き、図6から図13に示した実施形態の特徴を有してもよい。この実施形態では、流れの切り換えに使用される少なくとも二つの開口22、23が、流体ハンドリングシステム12内の異なる半径方向位置にある。具体的には、図14に示すように、開口22が開口23の半径方向内側にある。したがって、これらの開口は、図6から図8に関連して上述した少なくとも二つの開口10と同じく、異なる半径方向位置にある。
図14に示す実施形態は、流れの切り換え用の少なくとも二つの開口22、23を備える。当然ながら、上述したように、代替的に開口が同一の半径方向位置にあるが異なる方位位置にあってもよい。
したがって、一実施形態では、流体ハンドリングシステム12が二つの表面を備え、そのうち半径方向内側の表面22は、パターン付与された放射ビームの光路の周りに形成され、半径方向外側の表面23は、半径方向内側の表面の外側に形成される。二つの表面は、基板Wの露光中に、流体ハンドリングシステム12と基板Wおよび/またはテーブルとの間の隙間から液浸液を引き出すように構成されるとともに、洗浄動作中に、液体を引き出す抽出表面または洗浄液を供給する供給表面となるように構成される。コントローラ30は、洗浄動作中に、一方の表面が供給表面となり他方の表面が抽出表面となるように、二つの表面22を制御すべく構成される。
二つの表面は、流体ハンドリングシステム12がその上に配置される基板またはテーブルの表面上方の異なる高さ(すなわち、隙間の幅)にある表面のうちの一方にそれぞれのレベルが対応するような二つのレベルが存在するように、二つの表面を選択的に段状に配置する。代替的に、図14に示すように、二つの表面22、23が同一レベルに配置されてもよい。表面は、多孔質部材(例えばマイクロシーブ)を備える液体供給器/抽出器の一部である。
洗浄動作中に、これらの二つの表面のうち半径方向内側を通して洗浄液が供給され、二つの表面のうち半径方向外側を通して洗浄液が引き出されてもよい。半径方向外側の表面を通して流体が供給され半径方向内側の表面を通して流体が引き出されるように、流れが切り換えられてもよい。
表面(格子など)を洗浄するための提案された方法の一つによると、レベルセンサを使用して汚染物質を検出し、流体ハンドリング構造を用いて表面を洗浄する。代替的にまたは追加的に、汚染物質を検出する専用の別個のセンサがあってもよい。レベルセンサおよび/または汚染物質検出専用の別個のセンサを使用して、表面上の汚染物質を検出してもよい。
一実施形態では、表面が周期的に洗浄されてもよい。周期的洗浄システムは、長期のダウンタイムを必要とせずに、一実施形態にしたがって実現することができる。この理由は、本発明の一実施形態を使用して洗浄を直列に実行できるからである。
図15および図16に示すさらなる実施形態は、流体ハンドリングシステム12およびコントローラ30を備えるリソグラフィ装置を提供する。この実施形態は、以下に述べる点を除いて、図6から図12に関して説明した実施形態と同様である。流体ハンドリングシステム12は、液体開口10および供給開口25を備える。液体開口10は、流体ハンドリングシステム12と基板Wおよび/またはテーブルとの間の隙間に液体を供給し、隙間から液体を引き出すように構成される。供給開口25は液体開口10の半径方向外側にある。供給開口25は、隙間に液体を供給するように構成される。したがって、両方の方向(すなわち、流体の供給と抽出の両方)での流れが可能である一つの開口と、供給機能のみが可能であればよいもう一つの開口とが存在する。コントローラ30は、液体開口10を通した液体の流れ方向を制御する。
この実施形態の液体開口10は、上述した少なくとも二つの開口10と類似している。すなわち、露光動作中に、液体開口10が、液体開口10の半径方向内側の隙間に供給された液浸液を引き出してもよい。洗浄動作中に、液体開口10が隙間に洗浄液を供給してもよい。
選択的に、流体ハンドリングシステム12は、供給開口25の半径方向外側に抽出器40をさらに備えてもよい。抽出器40は、隙間から気体および/または液体を引き出すように構成される。この抽出器40は、メニスカスを固定することを助け、これによって液体の損失を防止する。この目的のために、コントローラ30は、液体が隙間から実質的に逃げないように、抽出器40を制御するように構成されてもよい。
選択的に、図15および図16に示すように、流体ハンドリングシステム12は、上述の抽出器40の半径方向外側に別の抽出器50をさらに備えてもよい。別の抽出器50は、隙間から液体を引き出すように構成される。この別の抽出器50は、洗浄中のメニスカスの制御を補助する。一実施形態では、別の抽出器50は多孔質部材を備える。一実施形態では、別の抽出器50は、隙間から液体と気体の両方を引き出すように構成された二相抽出器50であってもよく、これによってメニスカスを固定する。
図15および図16は、別の抽出器50が特に有用である実施形態を示している。図15は、洗浄動作中の液体ハンドリングシステム12を示す。図16は、露光動作中の液体ハンドリングシステム12を示す。この実施形態では、流体ハンドリングシステム12は、流体ハンドリングシステム12の上面17に凹部60をさらに備える。凹部60は、供給開口25の半径方向外側に配置される。一実施形態では、リソグラフィ装置は、物体の表面を洗浄するように構成されたメガソニックトランスデューサ70をさらに備える。トランスデューサ70が凹部60の内部に配置されてもよい。トランスデューサ70を使用して表面上の液体にメガソニック波が導入され、表面を洗浄する。メガソニックトランスデューサ70の使用は、テーブルの洗浄に特に有利である。
一実施形態では、リソグラフィ装置のコントローラ30は、液体開口10を通した液体の流れ方向を制御して、洗浄動作中に液体開口10を通して隙間に液体が供給され、露光動作中に液体開口10を通して隙間から液体が抽出されるように構成される。
選択的に、液体開口10を通して隙間に液体を供給するように構成された供給ラインと、液体開口10を通して隙間から液体を引き出すように構成された、供給ラインとは別個の抽出ラインの両方に、液体開口10が接続される。上述したように、一実施形態では、供給ラインの内面と抽出ラインの内面は、柔軟であり有機溶剤に対する耐腐食性を有する材料で作成される。
液浸液を供給しおよび/または流体を引き出すための上述した液体開口10は、供給開口25の半径方向内側に配置されてもよい。この液体開口10は、投影系の最終素子の直下の空間に液浸液を供給するために使用されてもよい。
選択的に、液体開口10を経由した供給および抽出時に、その中を液体が流れる多孔質部材が設けられる。このような多孔質部材を使用すると、液体を引き出すが気体は引き出しない単層抽出器として液体開口10を使用することが可能になる。代替的に、二相抽出器を使用してもよい。多孔質部材が一片の多孔質材料によって形成されてもよい。代替的に、流体ハンドリングシステム12の下面17に一連の孔を加工することによって多孔質部材が形成されてもよい。
図5に示したように選択的に、空間11に液浸液を供給するように液浸液供給開口13が構成される。図6から図19に示す任意の実施形態にこの液浸液供給開口13が適用されてもよい。空間に液浸液を閉じ込める流体ハンドリングシステム12の表面内に、この液浸液供給開口13が形成されてもよい。こうすると、投影系PSと基板Wおよび/またはテーブルの表面との間を液浸液が通過するときに、液浸液が洗浄液を希釈することができる。追加的に、洗浄液が投影系PSの表面に接触することが防止される。
一実施形態では、リソグラフィ装置は、液浸液供給開口13を通した液浸液の供給を制御するように構成された液浸液コントローラ30を備え、洗浄動作中に、空間11を部分的に形成する投影系PSの表面を横切って液浸液が流れるようにしてもよい。
選択的に、流体ハンドリングシステム12は、空間に液浸液を閉じ込めるための空間を包囲する閉じ込め構造を備える。
リソグラフィ装置の表面洗浄に流体ハンドリングシステム12を使用することの潜在的な問題点は、一部の状況においては、流体ハンドリングシステム12の液体閉じ込め構造に近接して、洗浄液が投影系PSの最終素子に接触することである。これが起こると、洗浄液が投影系PSの最終素子を損傷することがある。したがって、これが起こらないようにすることが望ましい。
したがって、本明細書で述べる任意の実施形態に係るリソグラフィ装置は、洗浄液が投影系PSの最終素子と接触するのを防止するように構成された保護構成をさらに備えてもよい。一実施形態では、保護構成は、隙間に供給される洗浄液と空間11に供給される液浸液との接触を防ぐ。代替的に、洗浄液と液浸液が互いに接触してもよい。
この保護構成を実現する様々な構造的方法が存在する。そのような構造の例を以下に説明する。
一実施形態では、保護構成は、最終素子の下方の空間に液浸液を供給するように構成された図5および図17に示したような最終素子液体供給開口13と、洗浄動作中に空間内の最終素子を横切る液浸液の流れが存在するように最終素子液体供給開口を制御すべく構成されたコントローラ30とを備える。こうすると、空間内の液浸液によって洗浄液を十分に希釈することができ、その結果、希釈された混合物が最終素子を損傷することがなくなる。洗浄液が最終素子に到達することを液浸液の流れが防止してもよい。洗浄液の濃度は投影系PSの最終素子に向けて減少し、その結果、最終素子においては洗浄液が実質的に存在しない状態にすることができる。
追加的にまたは代替的に、図5および図17に示したように、保護構成は、空間11に液浸液を供給するように構成された最終素子液体供給開口13と、洗浄動作中に洗浄液が隙間に供給されるよりも高い圧力で最終素子液体供給開口によって液浸液が供給されるように、最終素子液体供給開口13を通した液浸液の供給を制御すべく構成されたコントローラ30と、を備えてもよい。これは、最終素子から離れる方向の比較的強い液体の流れを与えることによって、投影系PSの最終素子を保護する。
追加的にまたは代替的に、保護構成は、空間の下側閉じ込め面を与えるように構成された閉鎖ディスクと、流体ハンドリングシステム12と閉鎖ディスクとの間に隙間を形成し維持するように構成されたデバイスと、を備えてもよい。この隙間は、隙間液体供給部によって維持されてもよい。隙間液体供給部は液体軸受に十分な圧力を作り出し、これによって閉鎖ディスクと流体ハンドリングシステム12の下面17との間の隙間が閉じることを防止する。
図17は、流体ハンドリングシステム12と閉鎖ディスクの別の方向を示す。負圧に接続された出口14を用いて、流体ハンドリングシステム12に対して閉鎖ディスク20を押し付ける。閉鎖ディスク20が出口14によって液体閉じ込めシステム12に接触するように押し付けられると、閉鎖ディスク20または流体ハンドリングシステム12のいずれかの表面から粒子が放出される(ほとんどは物理的接触によって始まる)ので、液浸液の粒子状汚染物が発生する。
図17は、流体ハンドリングシステム12から設定距離だけ離れて維持される閉鎖ディスク20を示す。こうすると、少なくとも二つの利点がある。第1の利点は、閉鎖ディスク20または液体ハンドリングシステム12のいずれかの表面から粒子が放出される可能性が低くなることである。第2の利点は、液浸液11内に存在するあらゆる粒子が、特に出口14を経由する液体の循環によって取り除かれることである。
流体ハンドリングシステム12からある距離だけ離して閉鎖ディスクを保持するにはいくつかの方法がある。一つは、図5に示すように、出口14と気流15との間の平衡状態を維持することである。この平衡を用いて、液浸液11を保持するだけでなく、液体閉じ込めシステムの直下に閉鎖ディスクを「浮上」させることができる。
閉鎖ディスクの代わりに、保護構成は、流体ハンドリングシステム12内に置かれ、空間の投影系PSとは反対側に配置されるシャッタ部材を備えてもよい。この結果、投影系PSとシャッタ部材との間の空間に液体を閉じ込めることができる。シャッタ部材は、流体ハンドリングシステム12内に格納可能であってもよい。
シャッタ部材の一実施形態が図18に示されている。これにより、基板テーブルWTを投影系PSから完全に遠ざけて移動させることが可能になり、基板Wの液体閉じ込め構造12を基板テーブルWTから取り除くことが可能になり、また新たな基板Wを基板テーブルWT上に配置することが可能になる。したがって、例えば、デュアルステージマシンとともにこれを用いることができる。
シャッタ部材150は、流体ハンドリングシステム12内の局所領域または開口の断面積よりも大きな主要断面積を持つプレートの形態をしている。シャッタ部材150の形状は、開口を覆う限り、任意の形状であってよい。シャッタ部材150は基板ではなく、基板テーブルWTと流体ハンドリングシステム12の両方に対して移動可能であり、任意の手段、例えば真空クランプまた磁気により流体ハンドリングシステム12に取り付け可能であってもよい。
シャッタ部材150は、最終素子の下方の空間と隙間との間の液体の流れを防止するように構成される。シャッタ部材150は、流体ハンドリングシステム12の下面17上の入口および出口を塞がないように配置される。これにより、洗浄液を空間に進入させることなく、隙間内で洗浄を実施することが可能になる。
追加的にまたは代替的に、保護構成は、空間を二つの部分に分割する、基板または基板テーブルと実質的に平行である流れプレートを備えてもよい。プレートは開口を有する。開口の目的は、投影系の最終素子から流体ハンドリングシステム下方の基板まで、開口を通して放射ビームを通過可能とすることである。
追加的にまたは代替的に、図18に示すように、保護構成は、空間内の液面を監視するように構成された液面センサ32と、液面が特定のレベルを超えないように洗浄動作中に液体の供給を制御するように構成された液面コントローラ33とを備える。
図19は、リソグラフィ装置の投影系PSの最終素子を保護するための、本発明の一実施形態に係る流れプレートを示す。流れプレートは、基板上のレジストおよび/またはトップコートからの汚染物の輸送を防止または減少させ、また液浸液(例えば超純水)内の温度勾配を防止または減少させるという有利な効果を奏する。プレート24を設けて、投影系PSと基板Wとの間の空間を二つの部分に分割する。プレート24は、放射ビームPBの伝達を可能にする開口または窓24aを有する。開口または窓は、投影系PSから基板WへのビームPBの収束を受け入れるために、露光フィールドEFよりもわずかに大きくされる。
追加的にまたは代替的に、保護構成は、最終素子直下の空間内の圧力を、大気圧を上回るまで増大させるように構成された圧力供給源34を備える。
投影系の最終素子を洗浄液から保護するための別の方法は、最終素子下方の空間に液浸液を供給し、液浸液よりも密度の高い洗浄液を使用することである。この目的は、洗浄液が液浸液よりも上昇して最終素子に達することを防止することにある。具体的には、一実施形態において、投影系の最終素子の下方の空間に液浸液を供給し、液浸液よりも高密度である洗浄液を、基板および/またはテーブルと流体ハンドリングシステムとの間の隙間に供給することによって、洗浄動作が行われる。一実施形態では、液浸液および洗浄液が別個の開口を経由して供給される。液浸液および洗浄液は、実質的に互いに混じり合うことがない。
一実施形態では、液浸液が最終素子から離れる方向に流れるように、コントローラ30が空間への液浸液の供給を制御する。この実施形態では、流体ハンドリングシステムによって洗浄液が隙間に供給される必要はない。例えば、洗浄される表面の下方から洗浄液が供給されてもよい。
この実施形態における洗浄液としての使用に適した液体は、フォトレジストを溶解可能な液体である。洗浄液は、液が接触するであろう材料と化学的に適合していなければならない。選択的に、洗浄液は多孔質部材を介して隙間に供給される。この場合、洗浄液は、詰まりを起こさずに多孔質部材を通過することができ、また液浸液によって多孔質部材から短時間(例えば30分未満)で洗い流すことができる。
液浸液よりも高密度である適切な洗浄液の例は、密度が1129kgm−3であるγ−ブチロラクトン、および密度が1030kgm−3である乳酸エチルである。液浸液は水であってもよい。液浸液と高密度の洗浄液とのこのような組み合わせを、本明細書の任意の実施形態に適用することができる。
上述したように、リソグラフィ装置の洗浄のために流体ハンドリングシステム12を用いること、またはそのサービスは、例えば測定用格子を洗浄する場合に特に有利である。図20に示すように、リソグラフィ装置は、基準フレームRFと、格子51と、センサ52とを備えてもよい。格子51は、基板WTまたは基準フレームRFのいずれかに取り付けられる。センサ52は他方に取り付けられる。センサ52は、基板テーブルWTと基準フレームRFの間の相対位置を測定するために、格子によって回折および/または反射される放射を検出するように構成される。テーブルは、図20に示すような基板テーブル、または測定テーブルのいずれかであってもよい。
一態様では、投影系の最終素子と基板および/またはテーブルとの間の空間に液浸液を閉じ込めるように構成される流体ハンドリングシステムであって、流体ハンドリングシステムと基板および/または基板テーブルとの間の隙間に液体を供給し、隙間から液体を引き出すように構成された少なくとも二つの開口を備える、流体ハンドリングシステムと、少なくとも二つの開口を通る液体流の方向を制御して、洗浄動作中に二つの開口のうち少なくとも二つを通して流れる液体の方向を逆向きとするように構成されるコントローラと、を備えるリソグラフィ装置が提供される。
一実施形態では、コントローラは、露光動作中に少なくとも二つの開口を通る液体流の方向を制御して、少なくとも二つの開口が隙間から液体を引き出すようにさらに構成される。
一実施形態では、少なくとも二つの開口のうち少なくとも一つを経由した供給時または抽出時に液体がその中を流れる多孔質部材をさらに備える。
一実施形態では、流体ハンドリングシステムは、少なくとも二つの開口の半径方向外側に抽出器をさらに備える。
一実施形態では、コントローラは、洗浄動作中にのみ抽出器が液体を引き出すように抽出器を制御すべくさらに構成される。
一実施形態では、少なくとも二つの開口が四つ存在する。
一実施形態では、開口を通して隙間に液体を供給するように構成される供給ラインと、開口を通して隙間から液体を引き出すように構成される、供給ラインとは別個の抽出ラインの両方に、少なくとも二つの開口が接続される。
一実施形態では、供給ラインの内面および抽出ラインの内面が、柔軟でありかつ有機溶剤に対する耐腐食性を有する材料で作成される。
一実施形態では、流体ハンドリングシステムは、少なくとも二つの開口の半径方向外側に、隙間に液体を供給するように構成された液体供給開口をさらに備える。
一態様では、投影系の最終素子と基板および/またはテーブルとの間の空間に液浸液を閉じ込めるように構成される流体ハンドリングシステムを備えるリソグラフィ装置が提供される。流体ハンドリングシステムは、流体ハンドリングシステムと基板および/またはテーブルとの間の隙間に液体を供給し、隙間から液体を引き出すように構成される液体開口と、液体開口の半径方向外側にある、隙間に液体を供給するように構成される供給開口と、液体開口を通した流体流の方向を制御するように構成されるコントローラと、を備える。
一実施形態では、流体ハンドリングシステムは、供給開口の半径方向外側にあり、隙間から気体および/または液体を引き出すように構成される抽出器をさらに備える。
一実施形態では、流体ハンドリングシステムは、抽出器の半径方向外側にあり、隙間から液体を引き出すように構成される別の抽出器をさらに備える。
一実施形態では、コントローラは、液体開口からの液体流の方向を制御して、洗浄動作中に液体開口を通して隙間に液体を供給し、露光動作中に液体開口を通して隙間から液体を引き出すように構成される。
一実施形態では、流体ハンドリングシステムは、供給開口の半径方向外側に、流体ハンドリングシステムの下面に凹部をさらに備える。
一実施形態では、リソグラフィ装置は、物体の表面を洗浄するように構成され、凹部の中に配置されたメガソニックトランスデューサをさらに備える。
一実施形態では、液体開口を通して隙間に液体を供給するように構成された供給ラインと、液体開口を通して隙間から液体を引き出すように構成された、供給ラインとは別個の抽出ラインの両方に、液体開口が接続される。
一実施形態では、供給ラインの内面と抽出ラインの内面が、柔軟でありかつ有機溶剤に対する耐腐食性を有する材料で作成される。
一態様では、投影系の最終素子と基板および/またはテーブルとの間の空間に液浸液を閉じ込めるように構成される流体ハンドリングシステムを備えるリソグラフィ装置が提供される。流体ハンドリングシステムは、流体ハンドリングシステムに洗浄液を供給する液体供給ラインか、または流体ハンドリングシステムから洗浄液を引き出すように構成される液体抽出ラインを備える。液体供給ラインまたは液体抽出ラインの内面は柔軟でありかつ有機液体に対する耐腐食性を有する。
一実施形態では、液体供給ラインまたは液体抽出ラインの内面が、フォトレジストを溶解する流体に対する耐腐食性を有する材料で作成される。
一実施形態では、液体供給ラインまたは液体抽出ラインの内面が、PTFE、PFAおよび316Lステンレス鋼からなる群から選択される。
一実施形態では、リソグラフィ装置は、流体ハンドリングシステムに液浸液を供給するように構成された第2液体供給ライン、または流体ハンドリングシステムから液浸液を引き出すように構成された第2液体抽出ラインと、液体供給ラインまたは液体抽出ラインを介して流体ハンドリングシステムに洗浄液を供給するか、および/または流体ハンドリングシステムから洗浄液を引き出すかを制御し、または第2液体供給ラインまたは第2液体抽出ラインを介して流体ハンドリングシステムに液浸液を供給するか、および/または流体ハンドリングシステムから液浸液を引き出すかを制御するように構成されたコントローラと、をさらに備える。
一実施形態では、液体供給ラインまたは液体抽出ラインは、流体ハンドリングシステムに液浸液を供給するか、または流体ハンドリングシステムから液浸液を引き出すようにさらに構成されており、リソグラフィ装置は、液体供給ラインまたは液体抽出ラインを介して流体ハンドリングシステムに洗浄液または液浸液を供給するか、または流体ハンドリングシステムから洗浄液または液浸液を引き出すかを制御するように構成されたコントローラをさらに備える。
一実施形態では、流体ハンドリングシステムは、流体ハンドリングシステムと基板および/またはテーブルとの間の隙間に洗浄液を供給するように構成された液体供給ラインに接続される液体供給開口、または隙間から洗浄液を引き出すように構成された液体抽出ラインに接続される液体抽出開口をさらに備える。
一実施形態では、液体供給ラインまたは液体抽出ラインは、有機溶剤に対する耐腐食性を有する材料で作成されるコネクタによって、液体供給開口または液体抽出開口に接続される。
一実施形態では、リソグラフィ装置は、投影系の最終素子に洗浄液が接触するのを防止するように構成された保護構成をさらに備える。
一実施形態では、保護構成は、隙間に供給される洗浄液と、空間に供給される液浸液との接触を防止するように構成される。
一実施形態では、保護構成は、空間に液浸液を供給するように構成された最終素子液体供給開口と、最終素子液体供給開口を通した液浸液の供給を制御して、洗浄動作中に空間内で最終素子を横切る液浸液の流れを存在させるように構成されたコントローラとを備える。
一実施形態では、保護構成は、空間に液浸液を供給するように構成された最終素子液体供給開口と、最終素子液体供給開口を通る液浸液の供給を制御して、洗浄動作中に、洗浄液よりも高い圧力で最終素子液体供給開口によって液浸液が隙間に供給されるようにすべく構成されたコントローラと、を備える。
一実施形態では、保護構成は、空間の下側閉じ込め面を提供するように構成された閉鎖ディスクと、流体ハンドリングシステムと閉鎖ディスクとの間に隙間を形成し維持するように構成されたデバイスと、を備える。
一実施形態では、保護構成は、流体ハンドリングシステム内に配置されるシャッタ部材を備える。シャッタ部材は、空間内および投影系とシャッタ部材との間に液体が閉じ込められるように、投影系と向かい合う空間の側に配置可能である。
一実施形態では、保護構成は、基板またはテーブルと実質的に平行であり、空間を二つの部分に分割するプレートを備える。プレートは開口を有する。
一実施形態では、保護構成は、空間の液面を監視するように構成された液面センサと、洗浄動作中に液体の供給を制御して液面が一定のレベルを超えないようにするコントローラと、を備える。
一実施形態では、保護構成は、最終素子の直下の空間内の圧力を、大気圧を超えるまで増大させるように構成された圧力供給源を備える。
一実施形態では、リソグラフィ装置は、基準フレームと、テーブルまたは基準フレームに取り付けられた格子と、テーブルおよび基準フレームの他方に取り付けられたセンサと、を備える。センサは、格子によって回折および/または反射された放射を検出して、テーブルと基準フレームとの間の相対位置を測定するように構成される。
一態様では、液浸リソグラフィ装置の表面を洗浄する方法が提供される。この方法は、投影系の最終素子と基板またはテーブルとの間の空間に液浸液を閉じ込める流体ハンドリングシステムと、基板および/またはテーブルとの間の隙間に、液体開口を介して洗浄液を供給し、隙間から別の液体開口を介して洗浄液を引き出し、洗浄液が別の液体開口を介して隙間に供給され、洗浄液が液体開口を介して隙間から引き出されるように、液体開口および別の液体開口を通した液体流の方向を制御することを含む。
一実施形態では、方法は、液体開口および別の液体開口の空間から半径方向外側にある供給開口を介して隙間に液浸液を供給することをさらに含む。
一実施形態では、方法は、供給開口の空間から半径方向外側にある抽出器を介して隙間から洗浄液を引き出すことをさらに含む。
一態様では、液浸リソグラフィ装置の表面を洗浄する方法が提供される。この方法は、投影系の最終素子と基板またはテーブルとの間の空間に液浸液を閉じ込める流体ハンドリングシステムと、基板および/またはテーブルとの間の隙間に、液体開口を介して洗浄液を供給し、空間から液体開口の半径方向外側にある供給開口を介して隙間に液浸液を供給することを含む。
一実施形態では、方法は、供給開口の半径方向外側にある抽出器を介して隙間から液体を引き出すことをさらに含む。
一実施形態では、方法は、投影系の最終素子に洗浄液が接触するのを防止することをさらに含む。
一実施形態では、防止することは、空間内で最終素子を横切る液浸液の流れができるように液浸液を空間に供給することを含む。
一実施形態では、防止することは、隙間に供給される洗浄液がよりも高い圧力で液浸液を空間に供給することを含む。
一実施形態では、防止することは、流体ハンドリングシステムと閉鎖ディスクとの間に、空間の下側閉じ込め面を提供するための隙間を形成し維持することを含む。
一実施形態では、防止することは、投影系に向かい合う空間の一側にシャッタ部材を配置し、空間および投影系とシャッタ部材との間に液体が閉じ込められるようにすることを含む。
一実施形態では、防止することは、空間内の液面を監視し、液面が一定のレベルを越えないように空間への液体の供給を制御することを含む。
一実施形態では、防止することは、最終光学素子直下の空間内の圧力を、大気圧を上回るまで増大させることを含む。
一実施形態では、方法は、リソグラフィ装置のテーブルまたは基準フレームに取り付けられた格子を洗浄するためのものである。
一実施形態では、格子は、テーブルと基準フレームの間の相対位置を測定するためのシステムの一部である。
一態様では、基板の目標部分にパターン付与された放射ビームを向けるように構成される投影系の最終素子と、基板および/またはテーブルの表面との間の空間に、液浸液を閉じ込めるように構成される流体ハンドリングシステムを備えるリソグラフィ装置が提供される。流体ハンドリングシステムは、流体ハンドリングシステムと基板および/またはテーブルとの間の隙間に洗浄液を供給するように構成される供給開口と、供給開口の半径方向外側にあり、隙間から洗浄液を引き出すように構成される抽出開口と、投影系と基板および/またはテーブルの表面との間を液体流の少なくとも一部が流れるように、隙間を通る液体流の方向を制御するように構成されるコントローラと、を備える。
一実施形態では、流体ハンドリングシステムは、少なくとも二つの供給開口を有する。上流の開口は、投影系と基板および/またはテーブルの表面との間を通る液体の上流に形成される。下流の開口は、投影系と基板および/またはテーブルの表面との間を通る液体の下流に形成される。
一実施形態では、コントローラは、下流開口が液体を供給し、上流開口が液体の供給を停止するように制御すべく構成される。
一実施形態では、コントローラは、使用時に、投影系と基板および/またはテーブルの表面との間の液体流に対する供給開口の位置に応じて、少なくとも二つの開口を、上流開口および下流開口として機能させるように制御すべく構成される。
一実施形態では、投影系と基板および/またはテーブルの表面との間を流れる液体流の一部が、パターン付与された放射ビームの経路を通過する。
一実施形態では、流体ハンドリングシステムは下面を有する。
一実施形態では、下面に一つ以上の開口が形成される。
一実施形態では、下面に抽出開口が形成される。
一実施形態では、基板がダミー面である。
一実施形態では、テーブルは、テーブルの表面、測定テーブルおよび/またはシャッタ部材である。
一実施形態では、液浸液を供給および/または液体を抽出するように構成された液体開口が、供給開口の半径方向内側に配置される。
一実施形態では、多孔質部材が液体開口内にあり、液体開口を流れる液体が多孔質部材を通る。
一実施形態では、液浸液供給開口は、空間に液浸液を供給するように構成される。
一実施形態では、液浸液供給開口が、空間に液浸液を閉じ込めるように構成された流体ハンドリングシステムの下面に形成される。投影系と基板および/またはテーブルの表面との間を流れるときに、液浸液が洗浄液を希釈することができる。洗浄液が投影系の表面に接触することが防止される。
一実施形態では、リソグラフィ装置は、液浸液供給開口を通る液浸液の供給を制御するように構成された液浸液コントローラを備える。洗浄動作中に、空間の一部を形成する投影系の表面を横切って液浸液流が流れる。
一実施形態では、流体ハンドリングシステムは、液浸液を空間に閉じ込めるように空間を包囲する閉じ込め構造を備える。
一態様では、投影系の最終素子と基板および/またはテーブルとの間の空間に液浸液を閉じ込めるように構成される流体ハンドリング構造であって、基板の露光中に、流体ハンドリング構造と基板および/またはテーブルとの間の隙間から液浸液を引き出すように構成された少なくとも二つの開口を備え、少なくとも二つの開口のそれぞれが、洗浄動作中に液体を引き出す抽出開口または洗浄液を供給する供給開口となるように構成されている、流体ハンドリング構造と、少なくとも二つの開口を制御して、洗浄動作中に少なくとも一つの開口を供給開口とし、少なくとも一つの開口を抽出開口とするように構成されるコントローラと、を備えるリソグラフィ装置が提供される。
一実施形態では、洗浄動作中の、少なくとも一つの供給開口を通した液体の流れ方向と、少なくとも一つの抽出開口を通した液体の流れ方向が逆向きである。
一実施形態では、液体流の方向が空間を横切る。
一実施形態では、流体ハンドリング構造の下面で開口が閉ループを形成する。
一態様では、基板の目標部分にパターン付与された放射ビームを向けるように構成される投影系の最終素子と、基板および/またはテーブルとの間の空間に、液浸液を閉じ込めるように構成される流体ハンドリング構造を備えるリソグラフィ装置が提供される。流体ハンドリング構造は少なくとも二つの表面を備えており、半径方向内側の表面は、パターン付与された放射ビームの光路周りに形成され、半径方向外側の表面は、半径方向内側の表面の外側に形成され、二つの表面は、基板の露光中に、流体ハンドリング構造と基板および/またはテーブルとの間の隙間から液浸液を引き出すように構成されるとともに、洗浄動作中に、液体を引き出す抽出表面または洗浄液を供給する供給表面となるように構成される。リソグラフィ装置は、少なくとも二つの表面を制御して、洗浄動作中に、少なくとも二つの表面のうち一方を供給表面とし、少なくとも二つの表面のうち他方を抽出表面とするように構成されるコントローラを備える。
一態様では、投影系の最終素子と基板またはテーブルとの間の空間に液浸液を供給し、基板および/またはテーブルと、空間に液浸液を閉じ込める流体ハンドリングシステムとの間に洗浄液を供給することを含み、洗浄液が液浸液よりも高密度である、液浸リソグラフィ装置の表面の洗浄方法が提供される。
IC製造におけるリソグラフィ装置の使用について本文書において特に言及をしてきたが、本明細書で述べたリソグラフィ装置は、他の応用形態も有していることを理解すべきである。例えば、集積された光学システム、磁気領域メモリ用の誘導及び検出パターン(guidance and detection pattern)、フラットパネルディスプレイ、液晶ディスプレイ(LCD)、薄膜磁気ヘッドなどの製造といった応用である。当業者は、このような代替的な応用形態の文脈において、本明細書における「ウェハ」または「ダイ」という用語のいかなる使用も、それぞれより一般的な用語である「基板」または「目標部分」と同義とみなすことができることを認められよう。本明細書で参照された基板は、例えばトラック(通常、レジスト層を基板に付加し、露光されたレジストを現像するツール)、計測ツール及び/または検査ツールで露光の前後に加工されてもよい。適用可能であれば、本明細書の開示は、そのような基板処理工具または他の工具に対しても適用することができる。さらに、例えば多層ICを作製するために二回以上基板が加工されてもよく、その結果、本明細書で使用された基板という用語は、複数回処理された層を既に含む基板のことも指してもよい。
本明細書で使用される「照射」及び「ビーム」という用語は、紫外線(UV)照射(例えば、365、248、193、157、または126nmの波長を有する)を含む、あらゆるタイプの電磁気照射を包含する。「レンズ」という用語は、文脈の許す限り、屈折光学要素及び反射光学要素を含む様々なタイプの光学要素のうちの任意の一つまたはその組み合わせを指す場合もある。
本発明の特定の実施形態が上述されたが、説明したもの以外の態様で本発明が実施されてもよい。例えば、本発明の実施形態は、上述の方法を記述する機械で読み取り可能な命令の1つまたは複数のシーケンスを含むコンピュータプログラムの形式をとってもよいし、そのコンピュータプログラムを記録したデータ記録媒体(例えば半導体メモリ、磁気ディスク、または光ディスク)であってもよい。機械で読み取り可能な命令は2以上のコンピュータプログラムにより実現されてもよい。それら2以上のコンピュータプログラムは1つまたは複数の異なるメモリ及び/またはデータ記録媒体に記録されていてもよい。
本明細書に記載のコントローラは、リソグラフィ装置の少なくとも1つの構成要素内部に設けられた1つまたは複数のコンピュータプロセッサによって1つまたは複数のコンピュータプログラムが読み取られたときに動作可能であってもよい。コントローラは信号を受信し処理し送信するのに適切ないかなる構成であってもよい。1つまたは複数のプロセッサは少なくとも1つのコントローラに通信可能に構成されていてもよい。例えば、複数のコントローラの各々が上述の方法のための機械読み取り可能命令を含むコンピュータプログラムを実行するための1つまたは複数のプロセッサを含んでもよい。各コントローラはコンピュータプログラムを記録する記録媒体及び/またはそのような媒体を受けるハードウェアを含んでもよい。コントローラは1つまたは複数のコンピュータプログラムの機械読み取り可能命令に従って動作してもよい。
本発明の1つまたは複数の実施形態はいかなる液浸リソグラフィ装置に適用されてもよい。上述の形式のものを含むがこれらに限られない。液浸液が浴槽形式で提供されてもよいし、基板の局所領域のみに提供されてもよいし、非閉じ込め型であってもよい。非閉じ込め型においては、液浸液が基板及び/または基板テーブルの表面から外部に流れ出ることで、基板テーブル及び/または基板の覆われていない実質的に全ての表面が濡れ状態であってもよい。非閉じ込め液浸システムにおいては、液体供給システムは液浸流体を閉じ込めなくてもよいし、液浸液の一部が閉じ込められるが完全には閉じ込めないようにしてもよい。
本明細書に述べた液体供給システムは広く解釈されるべきである。ある実施形態においては投影系と基板及び/または基板テーブルとの間の空間に液体を提供する機構または構造体の組合せであってもよい。1つまたは複数の構造体、及び1つまたは複数の流体開口の組合せを含んでもよい。流体開口は、1つまたは複数の液体開口10、1つまたは複数の気体開口、1つまたは複数の二相流のための開口を含む。開口のそれぞれは、液浸空間への入口(または流体ハンドリング構造からの出口)または液浸空間からの出口(または流体ハンドリング構造への入口)であってもよい。一実施例においては、液浸空間の表面は基板及び/または基板テーブルの一部であってもよい。あるいは液浸空間の表面は基板及び/または基板テーブルの表面を完全に含んでもよいし、液浸空間が基板及び/または基板テーブルを包含してもよい。液体供給システムは、液体の位置、量、性質、形状、流速、またはその他の性状を制御するための1つまたは複数の要素をさらに含んでもよいが、それは必須ではない。
上述の説明は例示であり限定することを意図していない。よって、当業者であれば請求項の範囲から逸脱することなく本発明の変形例を実施することが可能であろう。

Claims (19)

  1. 投影系の最終素子と基板および/またはテーブルとの間の空間に液浸液を閉じ込めるように構成される流体ハンドリングシステムであって、該流体ハンドリングシステムと基板および/または基板テーブルとの間の隙間に液浸液または洗浄液である液体を供給し、前記隙間から液体を引き出すように構成された少なくとも二つの開口を備える、流体ハンドリングシステムと、
    前記少なくとも二つの開口を通る液体流の方向を制御して、洗浄動作中に前記二つの開口のうち少なくとも二つを通して流れる液体の方向を逆向きとするように構成されるコントローラと、
    投影系の最終素子に洗浄液が接触するのを防止するように構成された保護構成と、を備え
    洗浄動作中に液浸液と洗浄液が混合状態で使用されることを特徴とするリソグラフィ装置。
  2. 前記コントローラは、露光動作中に前記少なくとも二つの開口を通る液体流の方向を制御して、前記少なくとも二つの開口が前記隙間から液体を引き出すようにさらに構成されることを特徴とする請求項1に記載のリソグラフィ装置。
  3. 前記少なくとも二つの開口のうち少なくとも一つを経由した供給時または抽出時に液体がその中を流れる多孔質部材をさらに備えることを特徴とする請求項1または2に記載のリソグラフィ装置。
  4. 前記流体ハンドリングシステムは、前記少なくとも二つの開口の半径方向外側に抽出器をさらに備え、および/または、前記少なくとも二つの開口の半径方向外側に、前記隙間に液体を供給するように構成される液体供給開口をさらに備え、および/または前記少なくとも二つの開口が四つ存在することを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のリソグラフィ装置。
  5. 前記コントローラは、洗浄動作中にのみ液体を引き出すように前記抽出器を制御すべくさらに構成されることを特徴とする請求項4に記載のリソグラフィ装置。
  6. 開口を通して前記隙間に液体を供給するように構成される供給ラインと、開口を通して前記隙間から液体を引き出すように構成される、前記供給ラインとは別個の抽出ラインの両方に、前記少なくとも二つの開口が接続されることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載のリソグラフィ装置。
  7. 前記供給ラインの内面および前記抽出ラインの内面が、柔軟でありかつ有機溶剤に対する耐腐食性を有する材料で作成されることを特徴とする請求項6に記載のリソグラフィ装置。
  8. 投影系の最終素子と基板および/またはテーブルとの間の空間に液浸液を閉じ込めるように構成される流体ハンドリングシステムを備え、
    前記流体ハンドリングシステムは、
    該流体ハンドリングシステムと前記基板および/またはテーブルとの間の隙間に液浸液または洗浄液である液体を供給し、前記隙間から液体を引き出すように構成される液体開口と、
    前記液体開口の半径方向外側にある、前記隙間に液体を供給するように構成される供給開口と、
    前記液体開口を通した流体流の方向を制御するように構成されるコントローラと、
    投影系の最終素子に洗浄液が接触するのを防止するように構成された保護構成と、を備え
    洗浄動作中に液浸液と洗浄液が混合状態で使用されることを特徴とするリソグラフィ装置。
  9. 記流体ハンドリングシステムが、該流体ハンドリングシステムに洗浄液を供給する液体供給ラインか、または前記流体ハンドリングシステムから洗浄液を引き出すように構成される液体抽出ラインを備え、
    前記液体供給ラインまたは液体抽出ラインの内面が柔軟でありかつ有機液体に対する耐腐食性を有することを特徴とする請求項8に記載のリソグラフィ装置。
  10. 投影系の最終素子と基板および/またはテーブルとの間の空間に液浸液を閉じ込めるように構成される流体ハンドリング構造であって、基板の露光中に、前記流体ハンドリング構造と前記基板および/またはテーブルとの間の隙間から液浸液を引き出すように構成された少なくとも二つの開口を備え、該少なくとも二つの開口のそれぞれが、洗浄動作中に液体を引き出す抽出開口または洗浄液を供給する供給開口となるように構成されている、流体ハンドリング構造と、
    前記少なくとも二つの開口を制御して、洗浄動作中に少なくとも一つの開口を供給開口とし、少なくとも一つの開口を抽出開口とするように構成されるコントローラと、
    投影系の最終素子に洗浄液が接触するのを防止するように構成された保護構成と、を備え
    洗浄動作中に液浸液と洗浄液が混合状態で使用されることを特徴とするリソグラフィ装置。
  11. 基板の目標部分にパターン付与された放射ビームを向けるように構成される投影系の最終素子と、基板および/またはテーブルとの間の空間に、液浸液を閉じ込めるように構成される流体ハンドリング構造を備え、
    前記流体ハンドリング構造は少なくとも二つの表面を備えており、半径方向内側の表面は、前記パターン付与された放射ビームの光路周りに形成され、半径方向外側の表面は、前記半径方向内側の表面の外側に形成され、前記二つの表面は、基板の露光中に、前記流体ハンドリング構造と前記基板および/またはテーブルとの間の隙間から液浸液を引き出すように構成されるとともに、洗浄動作中に、液浸液または洗浄液である液体を引き出す抽出表面または洗浄液を供給する供給表面となるように構成されており、
    前記少なくとも二つの表面を制御して、洗浄動作中に、前記少なくとも二つの表面のうち一方を供給表面とし、前記少なくとも二つの表面のうち他方を抽出表面とするように構成されるコントローラと、
    投影系の最終素子に洗浄液が接触するのを防止するように構成された保護構成と、をさらに備え、
    洗浄動作中に液浸液と洗浄液が混合状態で使用されることを特徴とするリソグラフィ装置。
  12. 液浸リソグラフィ装置の表面を洗浄する方法であって、
    投影系の最終素子と基板またはテーブルとの間の空間に液浸液を閉じ込める流体ハンドリングシステムと、基板および/またはテーブルとの間の隙間に、液体開口を介して洗浄液を供給し、
    前記隙間から別の液体開口を介して洗浄液を引き出し、
    前記洗浄液が前記別の液体開口を介して前記隙間に供給され、前記洗浄液が前記液体開口を介して前記隙間から引き出されるように、前記液体開口および前記別の液体開口を通した液体流の方向を制御することを含み、
    前記液浸リソグラフィ装置は、投影系の最終素子に洗浄液が接触するのを防止するように構成された保護構成を備え、
    洗浄動作中に液浸液と洗浄液が混合状態で使用されることを特徴とする方法。
  13. 記空間から前記液体開口の半径方向外側にある供給開口を介して前記隙間に液浸液を供給することを含む請求項12に記載の方法。
  14. 記洗浄液が前記液浸液よりも高密度であることを特徴とする請求項12または13に記載の方法。
  15. 前記保護構成は、最終素子の下方の空間に液浸液を供給するように構成された最終素子液体供給開口と、洗浄動作中に空間内で最終素子を横切る液浸液の流れが存在するように最終素子液体供給開口を制御すべく構成されたコントローラと、を備えることを特徴とする請求項1ないし11のいずれかに記載のリソグラフィ装置。
  16. 前記保護構成は、空間に液浸液を供給するように構成された最終素子液体供給開口と、洗浄動作中に洗浄液が隙間に供給されるよりも高い圧力で最終素子液体供給開口によって液浸液が供給されるように、最終素子液体供給開口を通した液浸液の供給を制御すべく構成されたコントローラと、を備えることを特徴とする請求項1ないし11のいずれかに記載のリソグラフィ装置。
  17. 前記保護構成は、基板または基板テーブルと実質的に平行であり空間を二つの部分に分割する流れプレートをさらに備え、該プレートは開口を有することを特徴とする請求項1ないし11、15、16のいずれかに記載のリソグラフィ装置。
  18. 前記保護構成は、空間内の液面を監視するように構成された液面センサと、液面が特定のレベルを超えないように洗浄動作中に液体の供給を制御するように構成された液面コントローラと、をさらに備えることを特徴とする請求項1ないし11、15ないし17のいずれかに記載のリソグラフィ装置。
  19. 前記保護構成は、最終素子直下の空間内の圧力を大気圧を上回るまで増大させるように構成された圧力供給源をさらに備えることを特徴とする請求項1ないし11、15ないし18のいずれかに記載のリソグラフィ装置。
JP2010263517A 2009-12-02 2010-11-26 リソグラフィ装置および表面洗浄方法 Active JP5243515B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US26589109P 2009-12-02 2009-12-02
US61/265,891 2009-12-02

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011124569A JP2011124569A (ja) 2011-06-23
JP5243515B2 true JP5243515B2 (ja) 2013-07-24

Family

ID=44068640

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010263517A Active JP5243515B2 (ja) 2009-12-02 2010-11-26 リソグラフィ装置および表面洗浄方法

Country Status (6)

Country Link
US (6) US8760616B2 (ja)
JP (1) JP5243515B2 (ja)
KR (2) KR101258449B1 (ja)
CN (1) CN102096329B (ja)
NL (1) NL2005610A (ja)
TW (1) TWI426356B (ja)

Families Citing this family (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7969548B2 (en) * 2006-05-22 2011-06-28 Asml Netherlands B.V. Lithographic apparatus and lithographic apparatus cleaning method
US8947629B2 (en) * 2007-05-04 2015-02-03 Asml Netherlands B.V. Cleaning device, a lithographic apparatus and a lithographic apparatus cleaning method
US7900641B2 (en) 2007-05-04 2011-03-08 Asml Netherlands B.V. Cleaning device and a lithographic apparatus cleaning method
US7866330B2 (en) * 2007-05-04 2011-01-11 Asml Netherlands B.V. Cleaning device, a lithographic apparatus and a lithographic apparatus cleaning method
NL2005610A (en) 2009-12-02 2011-06-06 Asml Netherlands Bv Lithographic apparatus and surface cleaning method.
NL2006615A (en) * 2010-05-11 2011-11-14 Asml Netherlands Bv Fluid handling structure, lithographic apparatus and device manufacturing method.
NL2009472A (en) * 2011-10-24 2013-04-25 Asml Netherlands Bv A fluid handling structure, a lithographic apparatus and a device manufacturing method.
WO2018219509A1 (en) * 2017-06-01 2018-12-06 Asml Netherlands B.V. Particle removal apparatus and associated system
JP7096891B2 (ja) 2018-02-15 2022-07-06 サイマー リミテッド ライアビリティ カンパニー ガス管理システム
JP7030998B2 (ja) 2018-02-15 2022-03-07 サイマー リミテッド ライアビリティ カンパニー ガス管理システム
DE102018128418B3 (de) * 2018-11-13 2019-11-14 Nanoscribe Gmbh Verwendung eines Dispenser-Aufsatzes und Dispenser-Aufsatz für eine Vorrichtung zum Schreiben von 3D-Strukturen mittels Laserlithografie
CN113138541B (zh) * 2020-01-17 2022-02-01 浙江启尔机电技术有限公司 一种具有新型抽排腔的浸液供给回收装置
US20230205102A1 (en) * 2020-06-04 2023-06-29 Asml Netherlands B.V. A fluid purging system, projection system, illumination system, lithographic apparatus, and method
CN116504756B (zh) * 2023-06-28 2023-09-08 合肥安德科铭半导体科技有限公司 一种栅极氧化层对准标记的装置及其形成方法

Family Cites Families (60)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4509852A (en) * 1980-10-06 1985-04-09 Werner Tabarelli Apparatus for the photolithographic manufacture of integrated circuit elements
US5763280A (en) * 1997-01-21 1998-06-09 Coulter International Corp. Cyanide-free lytic reagent composition and method for hemoglobin and cell analysis
JP4037947B2 (ja) * 1998-01-29 2008-01-23 株式会社テクノホロン 対象物のアライメント方法
AU2747999A (en) 1998-03-26 1999-10-18 Nikon Corporation Projection exposure method and system
EP1420300B1 (en) 2002-11-12 2015-07-29 ASML Netherlands B.V. Lithographic apparatus and device manufacturing method
DE60335595D1 (de) * 2002-11-12 2011-02-17 Asml Netherlands Bv Lithographischer Apparat mit Immersion und Verfahren zur Herstellung einer Vorrichtung
US7110081B2 (en) * 2002-11-12 2006-09-19 Asml Netherlands B.V. Lithographic apparatus and device manufacturing method
SG121822A1 (en) * 2002-11-12 2006-05-26 Asml Netherlands Bv Lithographic apparatus and device manufacturing method
JP3977324B2 (ja) * 2002-11-12 2007-09-19 エーエスエムエル ネザーランズ ビー.ブイ. リソグラフィ装置
SG185136A1 (en) 2003-04-11 2012-11-29 Nikon Corp Cleanup method for optics in immersion lithography
US7317504B2 (en) 2004-04-08 2008-01-08 Asml Netherlands B.V. Lithographic apparatus and device manufacturing method
KR20170070264A (ko) * 2003-09-03 2017-06-21 가부시키가이샤 니콘 액침 리소그래피용 유체를 제공하기 위한 장치 및 방법
US7394521B2 (en) 2003-12-23 2008-07-01 Asml Netherlands B.V. Lithographic apparatus and device manufacturing method
WO2005071717A1 (ja) * 2004-01-26 2005-08-04 Nikon Corporation 露光装置及びデバイス製造方法
CN100477355C (zh) * 2004-03-19 2009-04-08 东亚合成株式会社 电解质膜及燃料电池
ES2241496B1 (es) * 2004-04-15 2006-12-01 Almirall Prodesfarma, S.A. Nuevos derivados de piridina.
EP3462241A1 (en) 2004-06-21 2019-04-03 Nikon Corporation Exposure apparatus, exposure method and method for producing a device
JP2006032750A (ja) * 2004-07-20 2006-02-02 Canon Inc 液浸型投影露光装置、及びデバイス製造方法
US7701550B2 (en) * 2004-08-19 2010-04-20 Asml Netherlands B.V. Lithographic apparatus and device manufacturing method
US7251013B2 (en) * 2004-11-12 2007-07-31 Asml Netherlands B.V. Lithographic apparatus and device manufacturing method
US7362412B2 (en) * 2004-11-18 2008-04-22 International Business Machines Corporation Method and apparatus for cleaning a semiconductor substrate in an immersion lithography system
KR101559621B1 (ko) 2004-12-06 2015-10-13 가부시키가이샤 니콘 메인터넌스 방법, 메인터넌스 기기, 노광 장치, 및 디바이스 제조 방법
US7397533B2 (en) * 2004-12-07 2008-07-08 Asml Netherlands B.V. Lithographic apparatus and device manufacturing method
US7403261B2 (en) * 2004-12-15 2008-07-22 Asml Netherlands B.V. Lithographic apparatus and device manufacturing method
US7880860B2 (en) 2004-12-20 2011-02-01 Asml Netherlands B.V. Lithographic apparatus and device manufacturing method
SG124359A1 (en) * 2005-01-14 2006-08-30 Asml Netherlands Bv Lithographic apparatus and device manufacturing method
KR101555707B1 (ko) * 2005-04-18 2015-09-25 가부시키가이샤 니콘 노광 장치 및 노광 방법, 그리고 디바이스 제조 방법
US7986395B2 (en) 2005-10-24 2011-07-26 Taiwan Semiconductor Manufacturing Company, Ltd. Immersion lithography apparatus and methods
CN102298274A (zh) * 2006-05-18 2011-12-28 株式会社尼康 曝光方法及装置、维护方法、以及组件制造方法
US7969548B2 (en) 2006-05-22 2011-06-28 Asml Netherlands B.V. Lithographic apparatus and lithographic apparatus cleaning method
CN101385125B (zh) * 2006-05-22 2011-04-13 株式会社尼康 曝光方法及装置、维修方法、以及组件制造方法
SG172613A1 (en) * 2006-05-23 2011-07-28 Nikon Corp Maintenance method, exposure method and apparatus, and device manufacturing method
JP5029611B2 (ja) * 2006-09-08 2012-09-19 株式会社ニコン クリーニング用部材、クリーニング方法、露光装置、並びにデバイス製造方法
US8634053B2 (en) * 2006-12-07 2014-01-21 Asml Netherlands B.V. Lithographic apparatus and device manufacturing method
JP4366407B2 (ja) * 2007-02-16 2009-11-18 キヤノン株式会社 露光装置及びデバイス製造方法
US8947629B2 (en) 2007-05-04 2015-02-03 Asml Netherlands B.V. Cleaning device, a lithographic apparatus and a lithographic apparatus cleaning method
US7900641B2 (en) * 2007-05-04 2011-03-08 Asml Netherlands B.V. Cleaning device and a lithographic apparatus cleaning method
US8300207B2 (en) * 2007-05-17 2012-10-30 Nikon Corporation Exposure apparatus, immersion system, exposing method, and device fabricating method
WO2008143367A1 (en) 2007-05-21 2008-11-27 Seegene, Inc. Haplotyping method by multiplex amplification
US20090122282A1 (en) 2007-05-21 2009-05-14 Nikon Corporation Exposure apparatus, liquid immersion system, exposing method, and device fabricating method
WO2008146819A1 (ja) * 2007-05-28 2008-12-04 Nikon Corporation 露光装置、デバイス製造方法、洗浄装置、及びクリーニング方法並びに露光方法
JP5018277B2 (ja) 2007-07-02 2012-09-05 株式会社ニコン 露光装置、デバイス製造方法、及びクリーニング方法
US7916269B2 (en) * 2007-07-24 2011-03-29 Asml Netherlands B.V. Lithographic apparatus and contamination removal or prevention method
US20090031612A1 (en) * 2007-07-30 2009-02-05 Eric Heine Non-chemical fly repellant device
NL1035942A1 (nl) 2007-09-27 2009-03-30 Asml Netherlands Bv Lithographic Apparatus and Method of Cleaning a Lithographic Apparatus.
NL1036273A1 (nl) * 2007-12-18 2009-06-19 Asml Netherlands Bv Lithographic apparatus and method of cleaning a surface of an immersion lithographic apparatus.
US8289497B2 (en) * 2008-03-18 2012-10-16 Nikon Corporation Apparatus and methods for recovering fluid in immersion lithography
US8654306B2 (en) * 2008-04-14 2014-02-18 Nikon Corporation Exposure apparatus, cleaning method, and device fabricating method
JP2009260352A (ja) 2008-04-14 2009-11-05 Nikon Corp 露光装置、クリーニング方法、及びデバイス製造方法
NL1036709A1 (nl) 2008-04-24 2009-10-27 Asml Netherlands Bv Lithographic apparatus and a method of operating the apparatus.
JP2009267401A (ja) * 2008-04-28 2009-11-12 Nikon Corp 露光装置、クリーニング方法、及びデバイス製造方法
US20100045949A1 (en) * 2008-08-11 2010-02-25 Nikon Corporation Exposure apparatus, maintaining method and device fabricating method
SG159467A1 (en) * 2008-09-02 2010-03-30 Asml Netherlands Bv Fluid handling structure, lithographic apparatus and device manufacturing method
JP2010098172A (ja) * 2008-10-17 2010-04-30 Canon Inc 液体回収装置、露光装置及びデバイス製造方法
JP2010263072A (ja) * 2009-05-07 2010-11-18 Canon Inc 露光装置、洗浄方法及びデバイス製造方法
EP2256553B1 (en) 2009-05-26 2016-05-25 ASML Netherlands B.V. Fluid handling structure and lithographic apparatus
NL2005610A (en) 2009-12-02 2011-06-06 Asml Netherlands Bv Lithographic apparatus and surface cleaning method.
US20120062858A1 (en) * 2010-04-02 2012-03-15 Nikon Corporation Cleaning method, device manufacturing method, exposure apparatus, and device manufacturing system
US20120019803A1 (en) 2010-07-23 2012-01-26 Nikon Corporation Cleaning method, liquid immersion member, immersion exposure apparatus, device fabricating method, program, and storage medium
US20120188521A1 (en) 2010-12-27 2012-07-26 Nikon Corporation Cleaning method, liquid immersion member, immersion exposure apparatus, device fabricating method, program and storage medium

Also Published As

Publication number Publication date
TWI426356B (zh) 2014-02-11
US20140362355A1 (en) 2014-12-11
US20180210348A1 (en) 2018-07-26
KR20110063356A (ko) 2011-06-10
US9645508B2 (en) 2017-05-09
US20170255107A1 (en) 2017-09-07
CN102096329A (zh) 2011-06-15
US9927716B2 (en) 2018-03-27
NL2005610A (en) 2011-06-06
US10185223B2 (en) 2019-01-22
KR20120120925A (ko) 2012-11-02
US20190094707A1 (en) 2019-03-28
TW201129878A (en) 2011-09-01
US20110128516A1 (en) 2011-06-02
KR101353372B1 (ko) 2014-01-21
US10437156B2 (en) 2019-10-08
US20160209760A1 (en) 2016-07-21
US9261796B2 (en) 2016-02-16
JP2011124569A (ja) 2011-06-23
CN102096329B (zh) 2013-09-18
KR101258449B1 (ko) 2013-04-26
US8760616B2 (en) 2014-06-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5243515B2 (ja) リソグラフィ装置および表面洗浄方法
KR101213594B1 (ko) 리소그래피 장치 및 리소그래피 장치 클리닝 방법
KR101334720B1 (ko) 리소그래피 장치 및 오염 제거 또는 방지 방법
JP4912352B2 (ja) 洗浄装置及びリソグラフィ装置洗浄方法
JP5331472B2 (ja) 液浸型リソグラフィ装置
JP4939504B2 (ja) リソグラフィ装置およびリソグラフィ装置を清浄する方法
KR101160949B1 (ko) 리소그래피 장치 및 오염물 제거 방법
KR101031039B1 (ko) 침지 리소그래피 장치
JP5090398B2 (ja) リソグラフィ装置の液浸流体又はリソグラフィ装置からの液浸流体中の粒子を検出する方法及びリソグラフィ装置
JP2009177177A (ja) 液浸流体再循環システムを有する液浸リソグラフィ装置
JP4921454B2 (ja) 液浸リソグラフィ
US20090190106A1 (en) Immersion lithography apparatus

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120608

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120612

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120911

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130319

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130404

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20160412

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 5243515

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250