JP5242113B2 - 車載コネクタ、主制御装置および負荷制御システム - Google Patents

車載コネクタ、主制御装置および負荷制御システム Download PDF

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本発明は、負荷と接続されると共に主制御装置との間で共通バスラインを介して通信を行う車載コネクタと、車載コネクタを制御する主制御装置と、該車載コネクタおよび主制御装置を用いる負荷制御システムに関するものである。
近年、乗用車は高機能化、多様化が進み、たとえば、ドアやシートにおいてモータによる電動式の移動機構を搭載したものが開発されている。また、このような電動式機構の駆動源となるモータ負荷を制御するために、多重通信を用いて複数の負荷を制御する技術が提案されている(たとえば、特許文献1,2,3参照。)。
そして、上記の技術においては、多重通信を用いて複数の負荷制御を行うために、各負荷に接続される車載コネクタに通信機能、制御機能およびID識別機能をもたせている。
上記の車載コネクタにIDを設定する方法としては、図7(A)に示すように、コネクタに内蔵されたCPU30のID設定用入力ポートに、電源Vccに接続された複数のスイッチ、たとえばスイッチSW1〜SW4のオン/オフで設定されるID信号を入力するID設定用回路を設けたり、図7(B)に示すように、車載コネクタに内蔵されたCPU30のID設定用入力ポートに、電源Vccに接続された抵抗、たとえば抵抗R1〜R4の分圧値で設定されるID信号を入力するID設定用回路を設けたりしている。
また、図7(C)に示すように、通信部41、制御部42、負荷駆動部43およびコネクタ部44を内蔵する車載コネクタ40に、パソコンや設定器等のID書込み治具50をコネクタに接続し、制御部のメモリに多重通信を利用してIDを設定する方法も提案されている。
特開2004−268630号公報 特開2005−302403号公報 特開2005−324712号公報
しかしながら、上述の図7(A)および(B)のID設定方法では、ID設定用の別回路または部品を必要とするためコスト高となり、また、負荷接続前にIDの設定を行うので、ワイヤハーネスの幹線への誤組付けや接続すべき負荷を取り違える誤接続をした場合、負荷の作動不良となるという問題がある。
また、上述の図7(C)のID設定方法では、車載コネクタの製造工程において、手作業によるID設定用の工程が必要となり、同様に負荷接続前にIDの設定を行うので、接続すべき負荷を取り違える誤組付けや誤接続をした場合、負荷の作動不良となるという問題がある。
また、車載コネクタの品種がIDの数だけ発生するため、品番が増加するという問題もある。
そこで本発明は、上記の課題に鑑み、誤組付けや誤接続を防止することができると共にコネクタの共通化を図る車載コネクタと、車載コネクタを制御する主制御装置と、該車載コネクタおよび該主制御装置を用いる負荷制御システムを提供することを目的としている。
上記課題を解決するためになされた請求項1記載の発明は、主制御装置との間で共通バスラインを介して通信を行う通信手段と、複数種類の負荷と接続可能でかつ該複数種類の負荷の1つと接続される駆動手段とを有する車載コネクタであって、駆動状態時の前記複数種類の負荷を特定する動作情報と、前記動作情報の各々に対応する複数の正IDを含むIDテーブルと、仮IDの記憶領域を有する記憶手段と、前記通信手段が前記主制御装置から送信される該負荷を駆動するための駆動命令信号および前記仮IDを受信したとき、受信した前記駆動命令信号に基づいて、前記負荷を駆動するように前記駆動手段を制御し、駆動状態時の前記負荷の前記動作情報を検出し、検出した前記動作情報と前記記憶手段に記憶されている前記IDテーブルとに基づいて正IDを判別し、前記記憶手段の前記記憶領域に格納されている前記仮IDを、判別した正IDに書き換えて前記車載コネクタ固有のIDとする制御手段とを備えていることを特徴とする。
請求項1記載の発明においては、主制御装置との間で共通バスラインを介して通信を行う通信手段と、複数種類の負荷と接続可能でかつ該複数種類の負荷の1つと接続される駆動手段とを有する車載コネクタであって、駆動状態時の複数種類の負荷を特定する動作情報と、動作情報の各々に対応する複数の正IDを含むIDテーブルと、仮IDの記憶領域を有する記憶手段と、通信手段が主制御装置から送信される該負荷を駆動するための駆動命令信号および仮IDを受信したとき、受信した駆動命令信号に基づいて、負荷を駆動するように駆動手段を制御し、駆動状態時の負荷の動作情報を検出し、検出した動作情報と記憶手段に記憶されているIDテーブルとに基づいて正IDを判別し、記憶手段の記憶領域に格納されている仮IDを、判別した正IDに書き換えて車載コネクタ固有のIDとする制御手段とを備えている。それにより、車両への組み付け時に接続先を注意する必要がなく、負荷の作動不良となることはない。また、負荷に接続するコネクタを共通化できると共に、負荷に接続する際の誤接続を防止することができる。さらに、接続先を判別する設定が不要なため、コネクタを共通化して品種を簡素にすることができる。また、通常動作に必要な回路構成でID設定を行うことができるので、従来のID設定専用回路を削減でき、低コスト化できる。また、コネクタの共通化による量産効果が期待できる。
上記課題を解決するためになされた請求項2記載の発明は、請求項1記載の車載コネクタにおいて、前記通信手段は、前記記憶手段の前記記憶領域に書き換えられた正ID情報を前記主制御装置に送信することを特徴とする。
請求項2記載の発明においては、通信手段は、記憶手段の記憶領域に書き換えられた正ID情報を主制御装置に送信する。それにより、主制御装置が車載コネクタの正IDの設定完了を確認することを支援することができる。
上記課題を解決するためになされた請求項3記載の発明は、請求項1または2記載の車載コネクタにおいて、前記負荷はモータであり、前記動作情報は前記モータのロック電流値であることを特徴とする。
請求項3記載の車載コネクタにおいては、負荷はモータであり、動作情報はモータのロック電流値である。それにより、負荷がモータの場合に、車載コネクタの正ID設定が容易にできる。
上記課題を解決するためになされた請求項4記載の発明は、請求項1または2記載の車載コネクタにおいて、前記負荷はモータであり、前記動作情報は、前記モータのロック電流値と、前記モータの駆動開始からロックに至るまでの動作時間であることを特徴とする。
請求項4記載の車載コネクタにおいては、負荷はモータであり、動作情報は、モータのロック電流値と、モータの駆動開始からロックに至るまでの動作時間である。それにより、負荷がモータの場合に、車載コネクタの正ID設定が容易にできる。
上記課題を解決するためになされた請求項5記載の発明は、請求項1または2記載の車載コネクタにおいて、前記負荷はパルスカウント方式またはブラシノイズカウント方式ポジションセンサを有するモータであり、前記動作情報は、前記モータの駆動開始からモータロックに至るまでのパルス数またはブラシノイズ数であることを特徴とする。
請求項5記載の車載コネクタにおいては、負荷はパルスカウント方式またはブラシノイズカウント方式ポジションセンサを有するモータであり、動作情報は、モータの駆動開始からモータロックに至るまでのパルス数またはブラシノイズ数である。それにより、負荷がパルスカウント方式ポジションセンサを有するモータの場合に、車載コネクタの正ID設定が容易にできる。
上記課題を解決するためになされた請求項6記載の発明は、請求項2から5のいずれか1項に記載の複数の車載コネクタと共通バスラインを介して通信を行う主制御装置であって、電源投入時にID設定モードを設定するモード設定手段と、ID設定モードにおいて該負荷を駆動するための駆動命令信号および前記正IDを送信する送信手段と、前記複数の車載コネクタから送信される前記正ID情報の全てを受信したか否かを判定する判定手段と、前記判定手段で前記正ID情報の全てを受信したと判定された場合、前記ID設定モードを通常動作モードに切り換えるモード切替手段とを備えていることを特徴とする。
請求項6記載の主制御装置においては、請求項2からの5のいずれか1項に記載の複数の車載コネクタと共通バスラインを介して通信を行う主制御装置であって、電源投入時にID設定モードを設定するモード設定手段と、ID設定モードにおいて該負荷を駆動するための駆動命令信号および正IDを送信する送信手段と、複数の車載コネクタから送信される正ID情報の全てを受信したか否かを判定する判定手段と、判定手段で正ID情報の全てを受信したと判定された場合、ID設定モードを通常動作モードに切り換えるモード切替手段とを備えている。それにより、複数の車載コネクタへの正IDの設定の完了を確認することができると共に、ID設定モードから通常動作モードへ切り替えることができる。
上記課題を解決するためになされた請求項7記載の発明は、複数種類の負荷と接続可能でかつ互いに異なる種類の1つの負荷とそれぞれ接続された複数の車載コネクタと、前記複数の車載コネクタと共通バスラインを介して通信を行う主制御装置とを有する負荷制御システムであって、前記複数の車載コネクタは、それぞれ、主制御装置との間で通信を行う通信手段と、負荷と接続される駆動手段と、駆動状態時の前記複数種類の負荷を特定する動作情報と、前記動作情報の各々に対応する複数の正IDを含むIDテーブルおよび仮IDの記憶領域を有する記憶手段と、制御手段とを備え、前記主制御装置は、前記複数の車載コネクタに接続された前記負荷を駆動するための駆動命令信号および前記仮IDを送信し、各車載コネクタの前記制御手段は、前記通信手段で受信された前記駆動命令信号に基づいて、前記負荷を駆動するように前記駆動手段を制御し、駆動状態時の前記負荷の前記動作情報を検出し、検出した前記動作情報と前記記憶手段に記憶されている前記IDテーブルとに基づいて正IDを判別し、前記記憶手段の前記記憶領域に格納されている前記仮IDを、判別した正IDに書き換えて前記車載コネクタ固有のIDとすることを特徴とする。
請求項7記載の車載コネクタにおいては、複数種類の負荷と接続可能でかつ互いに異なる種類の1つの負荷とそれぞれ接続された複数の車載コネクタと、複数の車載コネクタと共通バスラインを介して通信を行う主制御装置とを有する負荷制御システムであって、複数の車載コネクタは、それぞれ、主制御装置との間で通信を行う通信手段と、負荷と接続される駆動手段と、駆動状態時の複数種類の負荷を特定する動作情報と、動作情報の各々に対応する複数の正IDを含むIDテーブルおよび仮IDの記憶領域を有する記憶手段と、制御手段とを備えている。主制御装置は、複数の車載コネクタに接続された負荷を駆動するための駆動命令信号および前記仮IDを送信する。各車載コネクタの制御手段は、通信手段で受信された駆動命令信号に基づいて、負荷を駆動するように前記駆動手段を制御し、駆動状態時の負荷の動作情報を検出し、検出した動作情報と記憶手段に記憶されているIDテーブルとに基づいて正IDを判別し、記憶手段の記憶領域に格納されている仮IDを、判別した正IDに書き換えて車載コネクタ固有のIDとする。それにより、複数の車載コネクタを含む負荷制御システムを車両に組み付け後に、負荷の駆動状態を表す動作情報に基づいて負荷に対応する固有の正IDを各車載コネクタに設定することができるので、車両への組み付け時に接続先を注意する必要がなく、負荷の作動不良となることはない。また、負荷に接続するコネクタを共通化できると共に、負荷に接続する際の誤接続を防止することができる。さらに、接続先を判別する設定が不要なため、コネクタを共通化して品種を簡素にすることができる。また、通常動作に必要な回路構成でID設定を行うことができるので、従来のID設定専用回路を削減でき、低コスト化できる。また、コネクタの共通化による量産効果が期待できる。
請求項1記載の発明によれば、車両への組み付け後に、負荷の駆動状態を表す動作情報に基づいて負荷に対応する固有の正IDを車載コネクタに設定することができるので、車両への組み付け時に接続先を注意する必要がなく、負荷の作動不良となることはない。また、負荷に接続するコネクタを共通化できると共に、負荷に接続する際の誤接続を防止することができる。さらに、接続先を判別する設定が不要なため、コネクタを共通化して品種を簡素にすることができる。また、通常動作に必要な回路構成でID設定を行うことができるので、従来のID設定専用回路を削減でき、低コスト化できる。また、コネクタの共通化による量産効果が期待できる。
請求項2記載の発明によれば、主制御装置が車載コネクタの正IDの設定完了を確認することを支援することができる。
請求項3、4および5記載の発明によれば、負荷がモータの場合に、車載コネクタの正ID設定が容易にできる。
請求項6記載の発明によれば、複数の車載コネクタへの正IDの設定の完了を確認することができると共に、ID設定モードから通常動作モードへ切り替えることができる。
請求項7記載の発明によれば、複数の車載コネクタを含む負荷制御システムを車両に組み付け後に、負荷の駆動状態を表す動作情報情報に基づいて負荷に対応する固有の正IDを各車載コネクタに設定することができるので、車両への組み付け時に接続先を注意する必要がなく、負荷の作動不良となることはない。また、負荷に接続するコネクタを共通化できると共に、負荷に接続する際の誤接続を防止することができる。さらに、接続先を判別する設定が不要なため、コネクタを共通化して品種を簡素にすることができる。また、通常動作に必要な回路構成でID設定を行うことができるので、従来のID設定専用回路を削減でき、低コスト化できる。また、コネクタの共通化による量産効果が期待できる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
(第1の実施形態)図1は、本発明の第1の実施形態に係る車載コネクタの構成を示す構成図である。図1において、車載コネクタ10は、コネクタのハウジングに収容され、制御処理部11a、通信処理部11b、駆動処理部11c、ID処理部11dおよび電源処理部11eを構成する電子部品が実装された基板11を備えている。基板11には、外部より電源(+B)線、多重通信(MPX)線およびグラウンド(GND)線が接続されている。また、車載コネクタ10は、負荷としてのモータ(図示しない)側のコネクタと接続されるコネクタ12を備えている。
車載コネクタ10の制御処理部11a、通信処理部11b、駆動処理部11cおよびID処理部11dは、それぞれ、請求項における制御手段、通信手段、駆動手段および記憶手段に相当する。
制御処理部11aは、たとえばマイクロコンピュータからなり、通信処理部11b、駆動処理部11cおよびID処理部11dが接続されている。通信処理部11bは、MPX線を介する外部との多重通信により、負荷駆動のための信号のやり取りを行う。多重通信の通信プロトコルは、たとえばLIN(Local Interconnect Network)が使用される。
駆動処理部11cは、制御処理部11aの制御によりコネクタ12を介して接続されたモータへ駆動信号を供給する。ID処理部11dは、たとえばEEPROM等の不揮発性メモリからなり、駆動状態時の複数の負荷(モータ)を特定する動作情報とそれらの動作情報の各々に対応する複数の正IDを含むIDテーブルと、仮IDの記憶領域を有しており、制御処理部11aの制御により、IDの読み出しおよび書き込みが行われる。電源処理部11eは、+B線に接続され、+B線からの電源電圧を処理して制御処理部11a、通信処理部11bおよび駆動処理部11cに適宜な動作電圧を供給する。
図2は、上述の構成の車載コネクタ10を複数個用いる負荷制御システムを示す図である。この負荷制御システムは、+B線2a、MPX線2bおよびGND線2cから構成される接続ケーブル2に、主制御装置としてのマスターECU1が接続されると共に、複数の車載コネクタ10(たとえば、6個の101〜106)が並列に接続されている。各車載コネクタ101〜106には、それぞれモータ(図3参照)が接続されている。
マスターECU1は、たとえばマイクロコンピュータからなり、各モータを駆動させる指示信号を供給する複数のスイッチ、たとえばスイッチ3および4が接続されている。
図2の負荷制御システムは、たとえば図3に示す車両の電動式フロントシートに使用される。フロントシートSには、マスターECU1が内蔵され、フロントシートの前後スライドを可能にするスライド機構のモータM1に接続された車載コネクタ101と、そのほかにフロントシートSのリフト機構、リクライニング機構、ランバ機構、ヘッドレスト機構およびクッション機構等の電動化を可能にするモータM2〜M6にそれぞれ接続された車載コネクタ102〜106が接続ケーブル2で配線されている。
各車載コネクタ101〜106は、接続ケーブル2を介してMPX線2bを共通バスラインとしてマスターECU1とのLINプロトコルによる双方向の多重通信が可能となっている。そして、フロントシートSの外部に設けられたスイッチ3または4の操作に応じて、スライド機構、リフト機構、リクライニング機構、ランバ機構、ヘッドレスト機構およびクッション機構等のうちスイッチ3または4の操作に対応するモータM1〜M6のいずれかが駆動され、電動で原位置から各機構で必要とされる所定ストロークだけ移動したり、原位置に復帰したりすることが可能になっている。マスターECU1は、各車載コネクタ101〜106の固有のIDを内部メモリに予め格納しており、それらの固有のIDにより、スイッチ3および4に対応する車載コネクタ101〜106およびモータを識別して当該モータを駆動制御している。
各車載コネクタ101〜106の固有のIDは、次のように設定される。
固有のIDの設定は、負荷制御システムをフロントシートSに組み付け、各車載コネクタ101〜106をそれぞれ対応するモータに接続した組み付け完了の時点で行われる。各車載コネクタ101〜106のID処理部11dには、予め共通の仮IDが格納されており、マスターECU1は、初回電源投入時にID設定モードとして起動される。マスターECU1は、仮IDを持つ全部の車載コネクタ101〜106にモータ駆動を開始させる駆動命令信号を送信し、それにより、車載コネクタ101〜106にそれぞれ接続されている全部のモータが一斉に駆動される。その後、マスターECU1は、各機構で必要とされる所定ストロークだけ移動後もモータ駆動を継続してモータロック状態を生じさせる。そして、各車載コネクタ101〜106の制御処理部11aは、駆動処理部11cにおけるモータ電流値を監視し、所定ストローク移動後のモータロック時におけるロック電流値を検出する。
車載コネクタ101〜106にそれぞれ接続されているモータは、それぞれのロック電流値が異なるものが使用されている。車載コネクタ101〜106のID処理部11dには、車載コネクタ101〜106に接続されるモータのロック電流値(動作情報)にそれぞれ対応する正IDを表すIDテーブルが予め格納されており、制御処理部は、ID処理部11dの記憶領域に予め格納されていた仮IDを、検出したロック電流値に対応する正IDに書き換えて、固有のIDとして格納する。
次に、上記に概略説明したID設定処理の詳細について、図4のフローチャートを参照して説明する。
負荷制御システムにおける車載コネクタを負荷(モータ)へ接続して(ステップS1)、組み付け完了した後、まず、マスターECU1の電源が投入されると(ステップS2)、マスターECU1は、組み付け後の初回の電源投入時にID設定モードとして起動される(ステップS3;モード設定手段)。マスターECU1の内部メモリには、スイッチ3,4と車載コネクタ101〜106に付されるべき6個の正IDとの対応関係を示すテーブルと、仮IDとが予め格納されている。マスターECU1は、ID設定モードとして起動されると、負荷(モータ)駆動を開始させるための負荷駆動命令信号を仮IDと共に多重通信によりMPX線2bを介して送信する(ステップS4;送信手段)。
一方、上述のマスターECU1の電源投入と同時に、車載コネクタ101〜106も電源が投入され(ステップS11)、それにより、各制御処理部11aは、ID設定モードとして起動される(ステップS12)。車載コネクタ101〜106の各ID処理部11dには、組み付け前に予め共通の仮IDが格納されている。ID設定モードにおいて、通信処理部11bは、マスターECU1から送信された負荷駆動命令信号および仮IDを受信し(ステップS13)、次に、制御処理部11aは、負荷駆動命令信号と共に送信されてきたIDが、ID処理部11dに予め格納されている仮IDと一致するか否かを判定する(ステップS14)。ステップS14の答がYesならばステップS15に進み、Noならば処理を終了する。
ステップS15で、制御処理部11aは、駆動処理部11cに負荷駆動の開始を指示する制御信号を出力し、それに応じて、駆動処理部11cは、負荷(モータ)の駆動を開始する。それにより、車載コネクタ101〜106にそれぞれ接続されている全部のモータが一斉に駆動される。
次に、制御処理部11aは、駆動処理部11cにおけるモータ電流値を監視し、モータがロックしたか否かを判定する(ステップS16)。この判定は、所定ストローク移動後のモータロック時には通常値より大きなロック電流値が流れることから、モータ電流値が閾値以上に上昇したことを検出することにより行われる。モータ電流値は、シャント抵抗やその他周知の電流検出方法にて検出可能である。ステップS16の答がNoならばステップS15に戻り、負荷(モータ)の駆動を継続し、YesならばステップS17に進む。
ステップS17で、制御処理部11aは、モータロック時の電流値を計測し、次に、計測したモータロック電流値に応じた正IDを判別する(ステップS18)。車載コネクタ101〜106にそれぞれ接続されているモータは、それぞれのモータロック電流値が異なるものが使用されており、また、各車載コネクタ101〜106のID処理部11dには、車載コネクタ101〜106に接続されるモータのロック電流値に対応してそれぞれ異なる正IDを含むIDテーブルが予め格納されている。制御処理部11aは、このIDテーブルを参照して、検出したモータロック電流値に対応する正IDを自身の固有のIDとして判別する。
ここで、正IDは、接続する負荷(モータ)の数だけ必要となるが、多重通信による制御を行う場合、実使用上十数個のIDがあればほぼ対応可能であるので、本実施形態では、4ビットのデータ(ID数16個)をIDとして割り当てている。たとえば、仮ID=0000,正ID1=0001,正ID2=0010,・・・,正ID15=1111と割り当てる。IDと負荷の関係は、仮ID=全負荷,正ID1=負荷1,正ID2=負荷2,・・・,正ID15=負荷15とする。なお、負荷の数を15以上にしたい場合は、IDを割り当てるビット数を増やすことで対応可能である。
次に、制御処理部11aは、検出したロック電流値に対応する正IDをID処理部11dの仮ID記憶領域に書き込み、予め格納されていた仮IDを書き換えて固有のIDとしてID処理部11dに格納する(ステップS19)。次に、制御処理部11aは、ID処理部11dに書き換えた正ID情報を多重通信用の信号に変換してマスターECU1に送信する(ステップS20)。次に、制御処理部11aは、ID設定モードから通常動作モードにモード切り替えを行い(ステップS21)、次いで処理を終了する(ステップS22)。
車載コネクタ101〜106から正ID情報が送信されると、マスターECU1は、各車載コネクタ101〜106から送信されるID情報を全て受信したか否かを判定し(ステップS5)、全ての受信が行われていなければステップS4に戻り、全ての受信が行われたならばステップS6に進む。
ステップS6で、マスターECU1は、ID設定モードから通常動作モードにモード切り替えを行い、次いで処理を終了する(ステップS7)。
このようにして、車載コネクタ101〜106への正IDの設定処理が行われるが、ID設定処理終了以降の電源投入時には、主制御装置1および車載コネクタ101〜106は、ID設定処理を行わず、直接通常動作モードとして起動される動作を行う。
以上説明したように、本実施形態によれば、ステップS2〜S7によるマスターECU1側の処理と、ステップS11〜S22による車載コネクタ側の処理により、複数の車載コネクタを含む負荷制御システムを自動車の対象箇所に組み付け後に、モータロック電流値の電流情報に基づいて負荷に対応する固有の正IDを設定することができるので、車両への組み付け時に接続先を注意する必要がなく、負荷の作動不良となることはない。また、負荷に接続するコネクタを共通化できると共に、負荷に接続する際の誤接続を防止することができる。さらに、接続先を判別する設定が不要なため、コネクタを共通化して品種を簡素にすることができる。また、通常動作に必要な回路構成でID設定を行うことができるので、従来のID設定専用回路を削減でき、低コスト化できる。また、コネクタの共通化による量産効果が期待できる。
また、車載コネクタへのID設定処理は、電動式フロントシートの組立完了時に各電動部分の動作確認を行う場合は、その事前準備として行うことができ、自動車の組み立て中の作業の一部として実施することができる。
(第2の実施形態)次に、本発明の第2の実施形態について説明する。上述の第1の実施形態では、モータのロック電流値を検出した電流情報をモータを特定する動作情報として正IDを判別するように構成されているが、第2の実施形態では、モータロック電流値の電流情報とモータロックに至る動作時間の時間情報とをモータを特定する動作情報として正IDを判別するように構成されていることを特徴としている。
以下、第2の実施形態におけるID設定処理について、図5のフローチャートを参照して説明する。
負荷制御システムにおける車載コネクタを負荷(モータ)へ接続して(ステップS21)、組み付け完了した後、まず、マスターECU1の電源が投入されると(ステップS32)、マスターECU1は、組み付け後の初回の電源投入時にID設定モードとして起動される(ステップS33;モード設定手段)。マスターECU1の内部メモリには、スイッチ3,4と車載コネクタの正IDとの対応関係を示すテーブルと、仮IDとが予め格納されている。次に、マスターECU1は、ID設定モードのモード情報を各車載コネクタ101〜106に送信し、それにより、各車載コネクタ101〜106の制御処理部11aは、駆動処理部11cを制御してモータを初期位置に移動させる(ステップS34;全モータ初期位置復帰手段)。次に、マスターECU1は、初期位置に戻った全モータの駆動を開始させるための負荷駆動命令信号を仮IDと共に多重通信によりMPX線2bを介して送信する(ステップS35;送信手段)。
一方、上述のマスターECU1の電源投入と同時に、車載コネクタ101〜106も電源が投入され(ステップS42)、それにより、各制御処理部11aは、ID設定モードとして起動される(ステップS43)。車載コネクタ101〜106の各ID処理部11dには、組み付け前に予め共通の仮IDが格納されている。ID設定モードにおいて、通信処理部11bは、マスターECU1から送信された負荷駆動命令信号および仮IDを受信し(ステップS44)、次に、制御処理部11aは、負荷駆動命令信号と共に送信されてきたIDが、ID処理部11dに予め格納されている仮IDと一致するか否かを判定する(ステップS45)。ステップS45の答がYesならばステップS46に進み、Noならば処理を終了する。
ステップS46で、制御処理部11aは、駆動処理部11cに負荷駆動の開始を指示する制御信号を出力し、駆動処理部11cで負荷(モータ)の駆動を開始させると共に、モータの動作時間のカウントを開始する。それにより、車載コネクタ101〜106にそれぞれ接続されている全部のモータが一斉に駆動される。
次に、車載コネクタ101〜106の各制御処理部11aは、駆動処理部11cにおけるモータ電流値を監視し、モータがロックしたか否かを判定する(ステップS47)。この判定は、所定ストローク移動後のモータロック時には通常値より大きなロック電流値が流れることから、モータ電流値が閾値以上に上昇したことを検出することにより行われる。モータ電流値は、シャント抵抗やその他周知の電流検出方法にて検出可能である。ステップS47の答がNoならばステップS46に戻り、負荷駆動および動作時間カウントを継続し、YesならばステップS48に進む。
ステップS48で、制御処理部11aは、モータロック時の電流値を計測すると共に、モータの動作時間のカウントを停止し、次に、計測したモータロック電流値とカウントした動作時間値とに応じた正IDを判別する(ステップS49)。車載コネクタ101〜106にそれぞれ接続されているモータは、それぞれのモータロック電流値が異なるものが使用されており、各車載コネクタ101〜106のID処理部11dには、モータのロック電流値と、ID設定モード時のモータ駆動開始からモータロックに至るまでの動作時間値とに対応してそれぞれ異なる正IDを表すIDテーブルが予め格納されている。制御処理部は、このIDテーブルを参照して、検出したモータロック電流値に対応する正IDを自身の固有のIDとして判別する。
次に、制御処理部11aは、検出したロック電流値および動作時間値に対応する正IDをID処理部11dの仮ID記憶領域に書き込み、予め格納されていた仮IDを書き換えて固有のIDとしてID処理部11dに格納する(ステップS50)。次に、制御処理部11aは、ID処理部11dに書き換えた正ID情報を多重通信用の信号に変換してマスターECU1に送信する(ステップS51)。次に、制御処理部11aは、ID設定モードから通常動作モードにモード切り替えを行い(ステップS52)、次いで処理を終了する(ステップS53)。
車載コネクタ101〜106から正ID情報が送信されると、マスターECU1は、各車載コネクタ101〜106から送信されるID情報を全て受信したか否かを判定し(ステップS36;判定手段)、全ての受信が行われていなければ、次に、マスターECU1は、正ID未設定のモータの再ID設定を指示する制御信号を各車載コネクタ101〜106に送信し、それにより、正ID未設定の車載コネクタ101〜106の制御処理部11aは、駆動処理部11cを制御してモータを初期位置に移動させ(ステップS37;ID未設定モータ初期位置復帰手段)、次にステップS35に戻る。それにより、各車載コネクタ101〜106のうち正IDがまだ設定されていない車載コネクタの制御処理部11aは、再びステップS35〜S36の処理を繰り返す。
ステップS36で全ての受信がおこなわれると、次にステップS38で、マスターECU1は、ID設定モードから通常動作モードにモード切り替えを行い、次いで処理を終了する(ステップS39)。ID設定処理終了以降の電源投入時には、ID設定処理を行わず、直接通常動作モードとして起動される動作を行う。
以上説明したように、本実施形態によれば、ステップS32〜S39によるマスターECU1側の処理と、ステップS42〜S53によるコネクタ側の処理により、複数の車載コネクタを含む負荷制御システムを自動車の対象箇所に組み付け後に、モータロック電流値の電流情報とモータロックに至る動作時間の時間情報とに基づいて負荷に対応する固有の正IDを設定することができるので、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
また、モータで可動制御したいリフト機構等の全ての機構において、モータロックに至る動作時間がほぼ同じものがある場合は、それぞれの機構に対して、異なるロック電流値を持つモータを使用することにより、それぞれ固有の正IDを設定することができる。また、モータで可動制御したいリフト機構等の全ての機構において、モータロックに至る動作時間が全部異なっている場合は、それぞれの機構に対して、同一のロック電流値を持つモータを使用しても、それぞれ固有の正IDを設定することができる。
(第3の実施形態)次に、本発明の第3の実施形態について説明する。上述の第2の実施形態では、モータロック電流値の電流情報とモータロックに至る動作時間の時間情報とをモータを特定する動作情報として正IDを判別するように構成されているが、第3の実施形態では、車載コネクタを接続する負荷が、モータの回転に伴ってパルスを発生させ、発生したパルスをカウントして移動位置を検出するパルスカウント方式によるポジションセンサを有するモータの場合において、モータの初期位置からモータロックに至るまでのパルス数を、モータを特定する動作情報として正IDを判別するように構成されていることを特徴としている。
以下、第3の実施形態におけるID設定処理について、図6のフローチャートを参照して説明する。
負荷制御システムにおける車載コネクタを負荷(パルスカウント方式によるポジションセンサを有するモータ)へ接続して(ステップS21)、組み付け完了した後、まず、マスターECU1の電源が投入されると(ステップS32)、マスターECU1は、組み付け後の初回の電源投入時にID設定モードとして起動される(ステップS33;モード設定手段)。マスターECU1の内部メモリには、スイッチ3,4と車載コネクタの正IDとの対応関係を示すテーブルと、仮IDとが予め格納されている。次に、マスターECU1は、ID設定モードのモード情報を各車載コネクタ101〜106に送信し、それにより、各車載コネクタ101〜106の制御処理部11aは、駆動処理部11cを制御してモータを初期位置に移動させる(ステップS34;全モータ初期位置復帰手段)。次に、マスターECU1は、初期位置に戻った全モータの駆動を開始させるための負荷駆動命令信号を仮IDと共に多重通信によりMPX線2bを介して送信する(ステップS35;送信手段)。
一方、上述のマスターECU1の電源投入と同時に、車載コネクタ101〜106も電源が投入され(ステップS42)、それにより、各制御処理部11aは、ID設定モードとして起動される(ステップS43)。車載コネクタ101〜106の各ID処理部11dには、組み付け前に予め共通の仮IDが格納されている。ID設定モードにおいて、通信処理部11bは、マスターECU1から送信された負荷駆動命令信号および仮IDを受信し(ステップS44)、次に、制御処理部11aは、負荷駆動命令信号と共に送信されてきたIDが、ID処理部11dに予め格納されている仮IDと一致するか否かを判定する(ステップS45)。ステップS45の答がYesならばステップS46′に進み、Noならば処理を終了する。
ステップS46′で、制御処理部11aは、駆動処理部11cに負荷駆動の開始を指示する制御信号を出力し、駆動処理部11cで負荷(モータ)の駆動を開始させると共に、ポジションセンサによるパルス数のカウントを開始する。それにより、車載コネクタ101〜106にそれぞれ接続されている全部のモータが一斉に駆動される。
次に、車載コネクタ101〜106の各制御処理部11aは、駆動処理部11cにおけるモータ電流値を監視し、モータがロックしたか否かを判定する(ステップS47)。この判定は、所定ストローク移動後のモータロック時には通常値より大きなロック電流値が流れることから、モータ電流値が閾値以上に上昇したことを検出することにより行われる。モータ電流値は、シャント抵抗やその他周知の電流検出方法にて検出可能である。ステップS47の答がNoならばステップS46に戻り、パルス数のカウントを継続し、YesならばステップS48′に進む。
ステップS48′で、制御処理部11aは、モータロック時にポジションセンサによるパルス数のカウントを停止し、次に、カウントしたパルス数に応じた正IDを判別する(ステップS49)。車載コネクタ101〜106にそれぞれ接続されているモータは、それぞれの初期位置からモータロックまでのパルス数が異なるものが使用されており、各車載コネクタ101〜106のID処理部11dには、ID設定モード時のモータ駆動開始からモータロックに至るまでのパルス数に対応してそれぞれ異なる正IDを表すIDテーブルが予め格納されている。制御処理部は、このIDテーブルを参照して、カウントしたパルス数に対応する正IDを自身の固有のIDとして判別する。
次に、制御処理部11aは、カウントしたパルス数に対応する正IDをID処理部11dの仮ID記憶領域に書き込み、予め格納されていた仮IDを書き換えて固有のIDとしてID処理部11dに格納する(ステップS50)。次に、制御処理部11aは、ID処理部11dに書き換えた正ID情報を多重通信用の信号に変換してマスターECU1に送信する(ステップS51)。次に、制御処理部11aは、ID設定モードから通常動作モードにモード切り替えを行い(ステップS52)、次いで処理を終了する(ステップS53)。
車載コネクタ101〜106から正ID情報が送信されると、マスターECU1は、各車載コネクタ101〜106から送信されるID情報を全て受信したか否かを判定し(ステップS36;判定手段)、全ての受信が行われていなければ、次に、マスターECU1は、正ID未設定のモータの再ID設定を指示する制御信号を各車載コネクタ101〜106に送信し、それにより、正ID未設定の車載コネクタ101〜106の制御処理部11aは、駆動処理部11cを制御してモータを初期位置に移動させ(ステップS37;ID未設定モータ初期位置復帰手段)、次にステップS35に戻る。それにより、各車載コネクタ101〜106のうち正IDがまだ設定されていない車載コネクタの制御処理部11aは、再びステップS35〜S36の処理を繰り返す。
ステップS36で全ての受信がおこなわれると、次にステップS38で、マスターECU1は、ID設定モードから通常動作モードにモード切り替えを行い、次いで処理を終了する(ステップS39)。ID設定処理終了以降の電源投入時には、ID設定処理を行わず、直接通常動作モードとして起動される動作を行う。
以上説明したように、本実施形態によれば、ステップS32〜S39によるマスターECU1側の処理と、ステップS42〜S53によるコネクタ側の処理により、複数の車載コネクタを含む負荷制御システムを自動車の対象箇所に組み付け後に、モータ駆動開始(初期位置からモータロックに至るまでのパルス数に基づいて負荷に対応する固有の正IDを設定することができるので、第1および第2の実施形態と同様の効果を得ることができる。
また、モータで可動制御したいリフト機構等の全ての機構において、モータロックに至るパルス数が全部異なっている場合は、それぞれの機構に対して、同一のロック電流値を持つモータを使用しても、それぞれ固有の正IDを設定することができる。
以上の通り、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれに限らず、種々の変形、応用が可能である。
たとえば、上述の第3の実施形態では、負荷がパルスカウント方式によるポジションセンサを有するモータの場合について説明したが、負荷が、ブラシノイズカウント方式のポジションセンサを有するブラシモータ(たとえば、特開2007−8350号公報参照)の場合でも実施可能である。
すなわち、図6のフローチャートにおいて、ステップS46′に代えてステップS46′′として、制御処理部11aは、駆動処理部11cに負荷駆動の開始を指示する制御信号を出力し、駆動処理部11cで負荷(モータ)の駆動を開始させると共に、ポジションセンサによるブラシノイズ数のカウントを開始する。それにより、車載コネクタ101〜106にそれぞれ接続されている全部のモータが一斉に駆動される。また、ステップS48′に代えてステップS48′′として、制御処理部11aは、モータロック時にポジションセンサによるブラシノイズ数のカウントを停止し、次に、カウントしたブラシノイズ数に応じた正IDを判別する(ステップS49)。車載コネクタ101〜106にそれぞれ接続されているモータは、それぞれの初期位置からモータロックまでのブラシノイズ数が異なるものが使用されており、各車載コネクタ101〜106のID処理部11dには、ID設定モード時のモータ駆動開始からモータロックに至るまでのブラシノイズ数に対応してそれぞれ異なる正IDを表すIDテーブルが予め格納されている。制御処理部は、このIDテーブルを参照して、カウントしたブラシノイズ数に対応する正IDを自身の固有のIDとして判別する。
以上説明したように、この場合は、モータ駆動開始(初期位置からモータロックに至るまでのブラシノイズ数に基づいて負荷に対応する固有の正IDを設定することができるので、第3の実施形態と同様の効果を得ることができる。
また、上述の実施形態では、負荷がモータの場合について説明したが、本発明は、これに限らず、LED等の他の負荷の場合も適用可能である。たとえば、負荷がLEDの場合は、点灯時にLEDに流れる電流値を動作情報として検出すれば良い。また、種類の異なる負荷、たとえばモータとLEDが混在する場合もそれぞれが異なる動作情報を持っていれば適用可能である。
また、上述の実施形態では、車載コネクタ10は、負荷に接続されるコネクタ12を備えているが、これに加えて、+B線、MPX線およびGND線に接続するコネクタも備えても良い。
また、上述の実施形態では、動作情報として電流情報および時間情報を用いる場合について説明したが、これらに限らず、電圧、電力等の他の動作情報でも適用可能である。
本発明の第1の実施形態に係る車載コネクタの構成を示す構成図である。(第1の実施形態) 図1の車載コネクタを複数個使用する負荷制御システムを示す図である。(第1の実施形態) 図2の負荷制御システムを使用する車両の電動式フロントシートを示す図である。(第1の実施形態) 第1の実施形態におけるID設定処理を説明するフローチャートである。(第1の実施形態) 第2の実施形態におけるID設定処理を説明するフローチャートである。(第2の実施形態) 第3の実施形態におけるID設定処理を説明するフローチャートである。(第3の実施形態) (A)、(B)および(C)は、従来の車載コネクタにおけるID設定を説明する図である。(従来技術)
符号の説明
1 主制御装置
10,101〜106 車載コネクタ
11a 制御処理部(制御手段)
11b 通信処理部(通信手段)
11c 駆動処理部(駆動手段)
11d ID処理部(記憶手段)

Claims (7)

  1. 主制御装置との間で共通バスラインを介して通信を行う通信手段と、複数種類の負荷と接続可能でかつ該複数種類の負荷の1つと接続される駆動手段とを有する車載コネクタであって、
    駆動状態時の前記複数種類の負荷を特定する動作情報と、前記動作情報の各々に対応する複数の正IDを含むIDテーブルと、仮IDの記憶領域を有する記憶手段と、
    前記通信手段が前記主制御装置から送信される該負荷を駆動するための駆動命令信号および前記仮IDを受信したとき、受信した前記駆動命令信号に基づいて、前記負荷を駆動するように前記駆動手段を制御し、駆動状態時の前記負荷の前記動作情報を検出し、検出した前記動作情報と前記記憶手段に記憶されている前記IDテーブルとに基づいて正IDを判別し、前記記憶手段の前記記憶領域に格納されている前記仮IDを、判別した正IDに書き換えて前記車載コネクタ固有のIDとする制御手段と
    を備えていることを特徴とする車載コネクタ。
  2. 請求項1記載の車載コネクタにおいて、
    前記通信手段は、前記記憶手段の前記記憶領域に書き換えられた正ID情報を前記主制御装置に送信することを特徴とする車載コネクタ。
  3. 請求項1または2記載の車載コネクタにおいて、
    前記負荷はモータであり、前記動作情報は前記モータのロック電流値であることを特徴とする車載コネクタ。
  4. 請求項1または2記載の車載コネクタにおいて、
    前記負荷はモータであり、前記動作情報は、前記モータのロック電流値と、前記モータの駆動開始からロックに至るまでの動作時間であることを特徴とする車載コネクタ。
  5. 請求項1または2記載の車載コネクタにおいて、
    前記負荷はパルスカウント方式またはブラシノイズカウント方式ポジションセンサを有するモータであり、前記動作情報は、前記モータの駆動開始からモータロックに至るまでのパルス数またはブラシノイズ数であることを特徴とする車載コネクタ。
  6. 請求項2から5のいずれか1項に記載の複数の車載コネクタと共通バスラインを介して通信を行う主制御装置であって、
    電源投入時にID設定モードを設定するモード設定手段と、
    ID設定モードにおいて負荷を駆動するための駆動命令信号および正IDを送信する送信手段と、
    前記複数の車載コネクタから送信される前記正ID情報の全てを受信したか否かを判定する判定手段と、
    前記判定手段で前記正ID情報の全てを受信したと判定された場合、前記ID設定モードを通常動作モードに切り換えるモード切替手段とを備えていることを特徴とする主制御装置。
  7. 複数種類の負荷と接続可能でかつ互いに異なる種類の1つの負荷とそれぞれ接続された複数の車載コネクタと、前記複数の車載コネクタと共通バスラインを介して通信を行う主制御装置とを有する負荷制御システムであって、
    前記複数の車載コネクタは、それぞれ、主制御装置との間で通信を行う通信手段と、前記負荷と接続される駆動手段と、駆動状態時の前記複数種類の負荷を特定する動作情報と、前記動作情報の各々に対応する複数の正IDを含むIDテーブルおよび仮IDの記憶領域を有する記憶手段と、制御手段とを備え、
    前記主制御装置は、前記複数の車載コネクタに接続された前記負荷を駆動するための駆動命令信号および前記仮IDを送信し、
    各車載コネクタの前記制御手段は、前記通信手段で受信された前記駆動命令信号に基づいて、前記負荷を駆動するように前記駆動手段を制御し、駆動状態時の前記負荷の前記動作情報を検出し、検出した前記動作情報と前記記憶手段に記憶されている前記IDテーブルとに基づいて正IDを判別し、前記記憶手段の前記記憶領域に格納されている前記仮IDを、判別した正IDに書き換えて前記車載コネクタ固有のIDとすることを特徴とする負荷制御システム。
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