JP5241121B2 - メロシアニン化合物及び該化合物を用いた光学記録材料 - Google Patents
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Description
また、上記の光学記録媒体においては、記録及び再生に用いる半導体レーザの波長は、CD−Rは750〜830nmであり、DVD±Rは620nm〜690nmであるが、更なる容量の増加を実現すべく、短波長レーザを使用する光ディスクが検討されており、例えば、記録光として380〜420nmの光を用いるものが検討されている。
上記一般式(IV’)において、L’とT’との間の結合は二重結合又は共役二重結合であり、L’は炭素原子を表し、T’は、炭素原子、酸素原子又は窒素原子を表し、a’は0〜4の数を表し、L’とT’とを含む環は、ヘテロ原子を含んでもよい五員環、ヘテロ原子を含んでもよい六員環、ナフタレン環、キノリン環、イソキノリン環、アントラセン環又はアントラキノン環を表し、これらL’とT’とを含む環は、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、アルキル基又はアルコキシ基で置換されていてもよい。)
先ず、本発明の上記一般式(I)で表されるメロシアニン化合物について説明する。
例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、シクロプロピル、ブチル、第二ブチル、第三ブチル、イソブチル、アミル、イソアミル、第三アミル、シクロペンチル、ヘキシル、2−ヘキシル、3−ヘキシル、シクロヘキシル、ビシクロヘキシル、1−メチルシクロヘキシル、ヘプチル、2−ヘプチル、3−ヘプチル、イソヘプチル、第三ヘプチル、n−オクチル、イソオクチル、第三オクチル、2−エチルヘキシル、ノニル、イソノニル、デシル等のアルキル基;メチルオキシ、エチルオキシ、プロピルオキシ、イソプロピルオキシ、ブチルオキシ、第二ブチルオキシ、第三ブチルオキシ、イソブチルオキシ、アミルオキシ、イソアミルオキシ、第三アミルオキシ、ヘキシルオキシ、シクロヘキシルオキシ、ヘプチルオキシ、イソヘプチルオキシ、第三ヘプチルオキシ、n−オクチルオキシ、イソオクチルオキシ、第三オクチルオキシ、2−エチルヘキシルオキシ、ノニルオキシ、デシルオキシ等のアルコキシ基;メチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、イソプロピルチオ、ブチルチオ、第二ブチルチオ、第三ブチルチオ、イソブチルチオ、アミルチオ、イソアミルチオ、第三アミルチオ、ヘキシルチオ、シクロヘキシルチオ、ヘプチルチオ、イソヘプチルチオ、第三ヘプチルチオ、n−オクチルチオ、イソオクチルチオ、第三オクチルチオ、2−エチルヘキシルチオ等のアルキルチオ基;ビニル、1−メチルエテニル、2−メチルエテニル、2−プロペニル、1−メチル−3−プロペニル、3−ブテニル、1−メチル−3−ブテニル、イソブテニル、3−ペンテニル、4−ヘキセニル、シクロヘキセニル、ビシクロヘキセニル、ヘプテニル、オクテニル、デセニル、ぺンタデセニル、エイコセニル、トリコセニル等のアルケニル基;ベンジル、フェネチル、ジフェニルメチル、トリフェニルメチル、スチリル、シンナミル等のアリールアルキル基;フェニル、ナフチル等のアリール基;フェノキシ、ナフチルオキシ等のアリールオキシ基;フェニルチオ、ナフチルチオ等のアリールチオ基;ピリジル、ピリミジル、ピリダジル、ピペリジル、ピラニル、ピラゾリル、トリアジル、ピロリル、キノリル、イソキノリル、イミダゾリル、ベンゾイミダゾリル、トリアゾリル、フリル、フラニル、ベンゾフラニル、チエニル、チオフェニル、ベンゾチオフェニル、チアジアゾリル、チアゾリル、ベンゾチアゾリル、オキサゾリル、ベンゾオキサゾリル、イソチアゾリル、イソオキサゾリル、インドリル、2−ピロリジノン−1−イル、2−ピペリドン−1−イル、2,4−ジオキシイミダゾリジン−3−イル、2,4−ジオキシオキサゾリジン−3−イル等の複素環基;フェロセニル、ニッケロセニル、コバルトニル、フェロセンアルキル、フェロセンアルコキシ等のメタロセン基;フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等のハロゲン原子;アセチル、2−クロロアセチル、プロピオニル、オクタノイル、アクリロイル、メタクリロイル、フェニルカルボニル(ベンゾイル)、フタロイル、4−トリフルオロメチルベンゾイル、ピバロイル、サリチロイル、オキザロイル、ステアロイル、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、t−ブトキシカルボニル、n−オクタデシルオキシカルボニル、カルバモイル等のアシル基;アセチルオキシ、ベンゾイルオキシ等のアシルオキシ基;アミノ、エチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、ブチルアミノ、シクロペンチルアミノ、2−エチルヘキシルアミノ、ドデシルアミノ、アニリノ、クロロフェニルアミノ、トルイジノ、アニシジノ、N−メチル−アニリノ、ジフェニルアミノ,ナフチルアミノ、2−ピリジルアミノ、メトキシカルボニルアミノ、フェノキシカルボニルアミノ、アセチルアミノ、ベンゾイルアミノ、ホルミルアミノ、ピバロイルアミノ、ラウロイルアミノ、カルバモイルアミノ、N,N−ジメチルアミノカルボニルアミノ、N,N−ジエチルアミノカルボニルアミノ、モルホリノカルボニルアミノ、メトキシカルボニルアミノ、エトキシカルボニルアミノ、t−ブトキシカルボニルアミノ、n−オクタデシルオキシカルボニルアミノ、N−メチル−メトキシカルボニルアミノ、フェノキシカルボニルアミノ、スルファモイルアミノ、N,N−ジメチルアミノスルホニルアミノ、メチルスルホニルアミノ、ブチルスルホニルアミノ、フェニルスルホニルアミノ等の置換アミノ基;スルホンアミド基、スルホニル基、カルボキシル基、シアノ基、スルホ基、水酸基、ニトロ基、メルカプト基、トリアルキルシリル基、イミド基、カルバモイル基、スルホンアミド基、リン酸基等が挙げられ、これらの基は更に置換されていてもよい。また、カルボキシル基、スルホ基及びリン酸基等の酸性基は、無機塩基又は有機塩基と塩、錯体又は複合体を形成していてもよい。
また、R及びR’で表される炭素原子数6〜20のアリール基及び炭素原子数7〜20のアリールアルキル基としては、上記一般式(I)の説明で例示した基の中で、炭素原子数が所定の範囲を満たす基が挙げられる。
本発明の光学記録材料は、本発明のメロシアニン化合物と必要に応じて添加される後述の有機溶媒や各種化合物との混合物のことである。
また、本発明の光学記録材料を溶液状の光学記録材料として用いる場合、上記有機溶媒の含有量は、光学記録材料中、0〜99.9質量%が好ましい。
下記実施例1〜6は、化合物No.1〜No.6の製造例を示し、下記実施例7〜12は、実施例1〜6で製造した化合物No.1〜No.6をそれぞれ含有する光学記録材料No.1〜No.6の調製例及び該光学記録材料を用いた光学記録媒体No.1〜No.7の製造例を示す。
<ステップ1>四級塩の製造
窒素置換した反応フラスコに、2−ナフチルヒドラジン0.500モル及びエタノール275gを仕込み、窒素気流下、55℃で4−フェニルブタン−2−オン0.600モルを滴下した。30分撹拌した後、発熱に注意しながら硫酸0.5モルを滴下して、1時間還流した。冷却後にトルエン1000g及び水1000gを加え、続いて50%水酸化ナトリウム水溶液を加えて、pHを8以上にして油水分離を行った。油層を温水500gで3回洗浄し、脱水、脱溶媒を行った。トルエン137gから再結晶を行い、乾燥を行い、粗結晶を得た。得られた粗結晶にヨウ化メチル0.200モル及びメタノール20gを加え、オートクレーブ中100℃で15時間反応させた。脱溶媒後、酢酸エチル100g/メタノール6.00gの混合溶媒から再結晶した。乾燥を行い、目的物である四級塩の粗結晶をそれぞれ得た。
窒素置換した反応フラスコに、ステップ1で得られた四級塩0.02モル、ピリジン0.04モル及び酸無水物0.2モルを仕込み、50℃で1〜20間撹拌した。クロロホルム20g及び水20gを加えて油水分離を行い、脱溶媒、酢酸エチル/n−ヘキサン混合溶媒から再結晶を行い、化合物No.1〜No.6をそれぞれ得た。得られた化合物の同定は、λmax、ε、融点、分解点、IR吸収スペクトル、及び1H−NMR分析により行った。それらの結果を以下の〔表1〕〜〔表3〕に示す。
尚、化合物の分解点は下記〔評価例1−1〜1−6〕の結果を用いた。
実施例1〜6で得られた化合物No.1〜No.6を、それぞれ化合物の濃度が1.0質量%となるように2,2,3,3−テトラフルオロプロパノールに溶解して、2,2,3,3−テトラフルオロプロパノール溶液として光学記録材料No.1〜No.6をそれぞれ得た。チタンキレート化合物(T−50:日本曹達社製)を塗布、加水分解して下地層(0.01μm)を設けた直径12cmのポリカーボネートディスク基板上に、上記の光学記録材料をスピンコーティング法にて塗布して、厚さ100nmの光学記録層を形成し光学記録媒体No.1〜No.6をそれぞれ得た。
実施例1〜6で得られた化合物No.1〜No.6について、熱分解挙動の評価を行なった。評価は、窒素気流中及び空気中、10℃/分の昇温速度における示差熱分析測定により行い、熱分解温度を、DTAの発熱のピークトップ温度で比較評価し、急峻性を、DTAの発熱のピークトップ温度と40%質量減少時点の温度との幅で評価した。評価結果を以下の〔表4〕に示す。
実施例7〜12で得られた光学記録媒体No.1〜No.6について、UVスペクトル吸収を測定した。結果を〔表5〕に示す。
Claims (3)
- 下記一般式(V)で表されるメロシアニン化合物。
上記一般式(IV’)において、L’とT’との間の結合は二重結合又は共役二重結合であり、L’は炭素原子を表し、T’は、炭素原子、酸素原子又は窒素原子を表し、a’は0〜4の数を表し、L’とT’とを含む環は、ヘテロ原子を含んでもよい五員環、ヘテロ原子を含んでもよい六員環、ナフタレン環、キノリン環、イソキノリン環、アントラセン環又はアントラキノン環を表し、これらL’とT’とを含む環は、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、アルキル基又はアルコキシ基で置換されていてもよい。) - 請求項1に記載のメロシアニン化合物を少なくとも一種含有することを特徴とする光学記録材料。
- 基体上に、請求項2に記載の光学記録材料から形成された光学記録層を有することを特徴とする光学記録媒体。
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