JP5241058B2 - 不全角化抑制剤及び毛穴縮小剤 - Google Patents

不全角化抑制剤及び毛穴縮小剤 Download PDF

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Description

本発明は、皮脂が原因の不全角化を抑制する不全角化抑制剤、毛穴周囲の皮脂中の刺激成分による不全角化を抑制し、毛穴周囲の皮膚を正常に保ち、毛穴のすり鉢状構造の目立ちを抑える毛穴縮小剤、並びに不全角化抑制の機能を有する不全角化抑制用皮膚外用剤、毛穴縮小の機能を有する毛穴縮小用皮膚外用剤に関する。
近年、特に若い女性を中心として、毛穴の目立ちに対する悩みは大きくなっており、これを改善する皮膚外用組成物が必要とされてきた。しかし毛穴が目立つメカニズムは明らかではなく、収斂化粧水や角栓の除去による対応が一般的である。あるいはファンデーションで見た目の改善を図ることも多い。しかし、例えば収斂化粧水は、肌を引き締めることを目的にしており、アルコールにより一時的に皮膚表面温度を下げたり、有機酸等により、蛋白質を凝固させたりする作用による。従って一時的に肌を引き締めるものであるため、皮膚への負荷が大きく、また毛穴の目立ちの根本的な解決となっておらず、その効果も充分ではなかった。
一方、グリコール酸やアスコルビン酸誘導体に毛孔縮小効果があるという報告もある(例えば、非特許文献1参照。)ものの、その作用メカニズムや効果の程度等、不明な点も多い。
また、角栓除去は毛穴につまった角栓を物理的に除去する方法であり、例えば、塩生成基を有する高分子化合物を含有した角栓除去剤(例えば、特許文献1参照。)、水不溶性シクロデキストリンポリマーを含有した化粧料(例えば、特許文献2参照。)、粘度が5〜80mPa・s/25℃の油分を50質量%以上含有した角栓除去用化粧料(例えば、特許文献3参照。)等による除去が知られている。このような角栓を除去する方法では物理的な力が肌にダメージになることもあり、皮膚への副作用が問題となることがあった。またその効果も一時的で角栓がすぐに再生してしまうことや、角栓を除去すると逆に毛穴が大きくなってしまうこともあり、必ずしも効果は充分とはいえなかった。
本発明者らは、毛穴の目立ちを改善する皮膚外用組成物を開発すべく、毛穴の目立つメカニズムについて鋭意検討を行い、
(1)毛孔部周囲のすり鉢状に窪んだ部分が毛穴として認識され、この部分が広いと目立つこと、
(2)さらにこのすり鉢状部分の角層が不全角化状態(本来消失しているはずの核が残存している)であること、
(3)毛穴の目立つ人は皮脂量、特に不飽和脂肪酸が多いこと、
(4)この不飽和脂肪酸は不全角化の要因になること、
(5)毛穴の目立ちは皮脂中の不飽和脂肪酸が要因となっている可能性が高いこと
等を見出し、第102回日本皮膚科学会総会で発表した(非特許文献2参照。)。
以上から、毛穴の目立つメカニズムに関しては、皮脂が原因で起こる不全角化が一因になっていることを明らかにした。さらに、不全角化を改善することにより、毛穴の目立ちが改善されることも明らかにした。
特開平5−97627号公報 特開平5−105619号公報 特開2002−241260号公報 矢沢等、フレグランスジャーナル、2002年、30巻、2号、p54〜58 飯田等、第102回日本皮膚科学会総会プログラム・抄録、2003年、103、p846
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、その目的は、不全角化抑制、毛穴縮小等の機能を有する新規な不全角化抑制剤、毛穴縮小剤を提供すること、さらに前記機能を有する皮膚外用組成物を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決するために、前記知見に基づき不飽和脂肪酸による不全角化抑制作用を持つ化合物の探索研究を行った結果、特定のアミノカルボン酸誘導体が前記作用を有し上記課題が解決されることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、グリシン誘導体、アミノジカルボン酸誘導体、アシルアミノジカルボン酸誘導体、ピロリジンカルボン酸誘導体、ピペリジンカルボン酸誘導体、ヘキサメチレンイミンカルボン酸誘導体及びβ−アラニン誘導体並びに前記各誘導体の塩からなる群から選ばれる化合物の1種又は2種以上からなる不全角化抑制剤、毛穴縮小剤である。
前記グリシン誘導体は、下記一般式(1)で示されるグリシン誘導体であることが好ましい。
Figure 0005241058
(一般式(1)中、R1及びR2はそれぞれ独立に水素原子、アルキル基、アルケニル基、アリール基、アラルキル基、アミノメチルカルボニル基、アミジノ基、アルキルカルボニル基、アルケニルカルボニル基、アリールカルボニル基又はアラルキルカルボニル基を表し、R3は水素原子、アルキル基、アルケニル基、アリール基又はアラルキル基を表す。ただし、R1、R2及びR3は同時に水素原子ではない。)
前記アミノジカルボン酸誘導体は、下記一般式(2)で示されるベンゾイルアミノジカルボン酸誘導体又はベンゼンスルホニルアミノジカルボン酸誘導体であることが好ましい。
Figure 0005241058
(一般式(2)中、X1、X2及びX3はそれぞれ独立に水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシル基、水酸基、アミノ基、炭素数1〜4のアルキルアミノ基、塩素原子、臭素原子、フッ素原子、ヨウ素原子又はトリフルオロメチル基を表し、Zはカルボニル基又はスルホニル基を表し、nは1又は2である。)
前記アシルアミノジカルボン酸誘導体は、下記一般式(3)で示されるアシルアミノジカルボン酸誘導体であることが好ましい。
Figure 0005241058
(一般式(3)中、Aは炭素数1〜18のアルキル基又はアルケニル基を表し、Eはカルボニル基又はスルホニル基を表し、mは1又は2である。)
前記ピロリジンカルボン酸誘導体、ピペリジンカルボン酸誘導体、ヘキサメチレンイミンカルボン酸誘導体は、下記一般式(4)で示されるピロリジンカルボン酸誘導体、ピペリジンカルボン酸誘導体、ヘキサメチレンイミンカルボン酸誘導体であることが好ましい。
Figure 0005241058
(一般式(4)中、Gは炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシル基、水酸基、アミノ基、炭素数1〜4のアルキルアミノ基、塩素原子、臭素原子、フッ素原子、ヨウ素原子又はトリフルオロメチル基を表し、qは0、1、2又は3である。また、pは0、1又は2である。)
前記β−アラニン誘導体は、下記一般式(5)で示されるβ−アラニン誘導体であることが好ましい。
Figure 0005241058
(一般式(5)中、R4は水素原子、アルキル基、アルケニル基、アリール基又はアラルキル基を表す。)
さらに、本発明は、前記グリシン誘導体、アミノジカルボン酸誘導体、アシルアミノジカルボン酸誘導体、ピロリジンカルボン酸誘導体、ピペリジンカルボン酸誘導体、ヘキサメチレンイミンカルボン酸誘導体及びβ−アラニン誘導体並びに前記各誘導体の塩からなる群から選ばれる化合物の1種又は2種以上を有効成分とする不全角化抑制剤、毛穴縮小剤である。
さらに、本発明は、前記不全角化抑制剤を含有する不全角化抑制用皮膚外用剤である。
さらに、本発明は、前記毛穴縮小剤を含有する毛穴縮小用皮膚外用剤である。
本発明によれば、皮脂が原因の不全角化を抑制する不全角化抑制剤、毛穴周囲の皮脂中の刺激成分による不全角化を抑制し、毛穴周囲の皮膚を正常に保ち、毛穴のすり鉢状構造の目立ちを抑える毛穴縮小剤が得られる。また、不全角化抑制、毛穴縮小の機能を有する皮膚外用剤が得られる。
以下、本発明について詳述する。
本発明においては、グリシン誘導体、アミノジカルボン酸誘導体、アシルアミノジカルボン酸誘導体、ピロリジンカルボン酸誘導体、ピペリジンカルボン酸誘導体、ヘキサメチレンイミンカルボン酸誘導体及びβ−アラニン誘導体並びに前記各誘導体の塩が用いられる。
前記グリシン誘導体としては、下記一般式(1)
Figure 0005241058
で示されるグリシン誘導体が好ましい。本発明においては、前記グリシン誘導体から選ばれる化合物の1種又は2種以上が用いられる。
一般式(1)中の、R1及びR2はそれぞれ独立に水素原子、アルキル基、アルケニル基、アリール基、アラルキル基、アミノメチルカルボニル基、アミジノ基、アルキルカルボニル基、アルケニルカルボニル基、アリールカルボニル基又はアラルキルカルボニル基である。本発明においては、R1、R2のどちらか一方が水素原子であり、もう一方がメチル基、アミノメチルカルボニル基又はベンジルカルボニル基であることが好ましい。
また、R3は水素原子、アルキル基、アルケニル基、アリール基又はアラルキル基である。本発明において、R3は水素原子又はアルキル基が好ましく、前記アルキル基としては、メチル基、エチル基、n−ブチル基、t−ブチル基が好ましい。R3は特に水素原子又はエチル基がより好ましい。なお、R1、R2及びR3が同時に水素原子になることはない。さらに、R1及びR2が水素原子であるグリシンエステル、特に炭素数1〜4のアルキルエステル又はベンジルエステルが好ましい。
一般式(1)で示されるグリシン誘導体及びその塩の具体例としては、例えば、サルコシン(N−メチルグリシン)、N−エチルグリシン、N−プロピルグリシン、N−ジエチルグリシン、N−ジメチルグリシン、N−アミジノグリシン、N−アミジノ−N−メチルグリシン、グリシルグリシン、フェナセツル酸、グリシンメチルエステル塩酸塩、グリシンエチルエステル塩酸塩、グリシンn−ブチルエステル塩酸塩、グリシンt−ブチルエステル塩酸塩、グリシンn−プロピルエステル塩酸塩、グリシンn−ペンチルエステル塩酸塩、グリシンベンジルエステル塩酸塩等が挙げられる。
これらのうち、サルコシン、グリシルグリシン、フェナセツル酸、グリシンエチルエステル塩酸塩、グリシンベンジルエステル塩酸塩が好ましく、特にサルコシン、グリシルグリシン、フェナセツル酸が好ましい。
前記アミノジカルボン酸誘導体としては、下記一般式(2)
Figure 0005241058
で示されるベンゾイルアミノジカルボン酸誘導体又はベンゼンスルホニルアミノジカルボン酸誘導体が好ましい。本発明においては、前記アミノジカルボン酸誘導体から選ばれる化合物の1種又は2種以上が用いられる。
一般式(2)中の、X1、X2及びX3はそれぞれ独立に水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシル基、水酸基、アミノ基、炭素数1〜4のアルキルアミノ基、塩素原子、臭素原子、フッ素原子、ヨウ素原子又はトリフルオロメチル基である。また、Zはカルボニル基又はスルホニル基であり、nは1又は2である。本発明においては、X1、X2及びX3が水素原子であることが好ましい。また、nが2のグルタミン酸誘導体が好ましい。
一般式(2)で示されるベンゾイルアミノジカルボン酸誘導体及びベンゼンスルホニルアミノジカルボン酸誘導体並びに前記各誘導体の塩の具体例としては、例えば、N−ベンゾイル−L−グルタミン酸、N−ベンゼンスルホニル−L−グルタミン酸、N−ベンゾイル−D−グルタミン酸、N−ベンゼンスルホニル−D−グルタミン酸、N−(p−メトキシベンゾイル)−L−グルタミン酸、N−(p−メトキシベンゼンスルホニル)−L−グルタミン酸、N−ベンゾイル−L−アスパラギン酸、N−ベンゼンスルホニル−L−アスパラギン酸、N−ベンゾイル−D−アスパラギン酸、N−ベンゼンスルホニル−D−アスパラギン酸等が挙げられる。
これらのうち、N−ベンゾイル−L−グルタミン酸、N−ベンゼンスルホニル−L−グルタミン酸が好ましい。
前記アシルアミノジカルボン酸誘導体としては、下記一般式(3)
Figure 0005241058
で示されるアシルアミノジカルボン酸誘導体が好ましい。本発明においては、前記アシルアミノジカルボン酸誘導体から選ばれる化合物の1種又は2種以上が用いられる。
一般式(3)中の、Aは炭素数1〜18のアルキル基又はアルケニル基であり、炭素数1〜3のアルキル基が好ましく、特に、メチル基が好ましい。また、Eはカルボニル基又はスルホニル基であるが、カルボニル基が好ましい。mは1又は2である。
一般式(3)で示されるアシルアミノジカルボン酸誘導体及びその塩の具体例としては、例えば、N−アセチル−L−アスパラギン酸、N−アセチル−L−グルタミン酸、N−アセチル−D−アスパラギン酸、N−アセチル−D−グルタミン酸、N−エチルスルホニル−L−アスパラギン酸、N−エチルスルホニル−D−アスパラギン酸、N−メチルスルホニル−D−アスパラギン酸、N−メチルスルホニル−L−アスパラギン酸、N−メチルスルホニル−D−グルタミン酸、N−メチルスルホニル−L−グルタミン酸等が挙げられる。
これらのうち、N−アセチル−L−グルタミン酸、N−アセチル−L−アスパラギン酸が好ましい。
前記ピロリジンカルボン酸誘導体、ピペリジンカルボン酸誘導体、ヘキサメチレンイミンカルボン酸誘導体としては、下記一般式(4)
Figure 0005241058
で示されるピロリジンカルボン酸誘導体、ピペリジンカルボン酸誘導体、ヘキサメチレンイミンカルボン酸誘導体が好ましい。本発明においては、前記ピロリジンカルボン酸誘導体、ピペリジンカルボン酸誘導体、ヘキサメチレンイミンカルボン酸誘導体から選ばれる化合物の1種又は2種以上が用いられる。
一般式(4)中の、Gは炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシル基、水酸基、アミノ基、炭素数1〜4のアルキルアミノ基、塩素原子、臭素原子、フッ素原子、ヨウ素原子又はトリフルオロメチル基である。qは0、1、2又は3である。また、pは0、1又は2である。
一般式(4)で示されるピロリジンカルボン酸誘導体、ピペリジンカルボン酸誘導体、ヘキサメチレンイミンカルボン酸誘導体及び前記各誘導体の塩の具体例としては、例えば、L−プロリン、ヒドロキシ−L−プロリン、ニペコチン酸、イソニペコチン酸、ピペコリン酸等が挙げられる。
前記β−アラニン誘導体としては、下記一般式(5)
Figure 0005241058
で示されるβ−アラニン誘導体が好ましい。本発明においては、前記β−アラニン誘導体から選ばれる化合物の1種又は2種以上が用いられる。
一般式(5)中の、R4は水素原子、アルキル基、アルケニル基、アリール基又はアラルキル基である。本発明において、R4は水素原子又はアルキル基が好ましく、前記アルキル基としては、メチル基、エチル基、t−ブチル基、n−ブチル基が好ましい。
一般式(5)で示されるβ−アラニン誘導体及びその塩の具体例としては、例えば、β−アラニン、β−アラニンメチルエステル塩酸塩、β−アラニンエチルエステル塩酸塩、β−アラニンn−ヘキシルエステル塩酸塩等が挙げられる。
これらのうち、β−アラニン、β−アラニンエチルエステル塩酸塩が好ましい。
なお、本発明に係る前記塩化合物の形成に用いられる塩としては、特に限定されないが、例えば、無機塩として、塩酸塩、硫酸塩、リン酸塩、臭化水素酸塩、ナトリウム塩、カリウム塩、マグネシウム塩、カルシウム塩、アンモニウム塩等が挙げられる。有機塩として、酢酸塩、乳酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、酒石酸塩、クエン酸塩、メタンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、トリエタノールアミン塩、ジエタノールアミン塩、アミノ酸塩等が挙げられる。本発明において用いられる前記塩化合物は、公知の方法により調製することができる。
本発明に係るグリシン誘導体、アミノジカルボン酸誘導体、アシルアミノジカルボン酸誘導体、ピロリジンカルボン酸誘導体、ピペリジンカルボン酸誘導体、ヘキサメチレンイミンカルボン酸誘導体及びβ−アラニン誘導体並びに前記各誘導体の塩は、例えば試薬として市販されており、容易に入手することができる。また、公知の方法により合成することもできる。
本発明に係るグリシン誘導体、アミノジカルボン酸誘導体、アシルアミノジカルボン酸誘導体、ピロリジンカルボン酸誘導体、ピペリジンカルボン酸誘導体、ヘキサメチレンイミンカルボン酸誘導体及びβ−アラニン誘導体並びに前記各誘導体の塩は、いずれも後で証明するように、優れた不全角化を抑制する機能、毛穴縮小機能を有する。したがって、本発明に係る前記グリシン誘導体、アミノジカルボン酸誘導体、アシルアミノジカルボン酸誘導体、ピロリジンカルボン酸誘導体、ピペリジンカルボン酸誘導体、ヘキサメチレンイミンカルボン酸誘導体及びβ−アラニン誘導体並びに前記各誘導体の塩からなる群から選ばれる化合物の1種又は2種以上(以下、前記グリシン誘導体、アミノジカルボン酸誘導体、アシルアミノジカルボン酸誘導体、ピロリジンカルボン酸誘導体、ピペリジンカルボン酸誘導体、ヘキサメチレンイミンカルボン酸誘導体及びβ−アラニン誘導体並びに前記各誘導体の塩からなる群から選ばれる化合物の1種又は2種以上を、「アミノカルボン酸誘導体」ともいう。)は、不全角化抑制剤、毛穴縮小剤として有用である。
さらに、前記アミノカルボン酸誘導体を有効成分とする不全角化抑制剤、毛穴縮小剤として有用である。この不全角化抑制剤、毛穴縮小剤の組成物は、好ましくは皮膚に外用される形態で応用され、例えば、顔用として鼻、頬等の毛穴の目立ちを改善し、ボディー用として足等の脱毛処理後における毛穴の目立ちを改善する。
これらの本発明に係る不全角化抑制剤及び毛穴縮小剤は、前記アミノカルボン酸誘導体の前記新規な機能の発見に基づく新規で有用な用途である。
本発明に係る前記不全角化抑制剤及び毛穴縮小剤は極めて応用範囲が広く、種々の分野に応用することができる。前記分野としては、例えば、医薬部外品を含む化粧料、医薬品、食品等が挙げられ、これらが好適である。
また、本発明に係る前記不全角化抑制剤、毛穴縮小剤は、不全角化抑制成分又は毛穴縮小成分として皮膚外用組成物に配合され、皮膚に対して優れた効果を発揮する不全角化抑制用皮膚外用剤、毛穴縮小用皮膚外用剤に調製される。
したがって、本発明に係る前記不全角化抑制剤、毛穴縮小剤を含有する皮膚外用組成物は、不全角化抑制効果を発揮する不全角化抑制用皮膚外用剤、毛穴縮小効果を発揮する毛穴縮小用皮膚外用剤(以下、これらの不全角化抑制用皮膚外用剤、毛穴縮小用皮膚外用剤を総称して「機能性皮膚外用剤」ともいう。)として有用である。
本発明に係る前記機能性皮膚外用剤は、毛穴縮小剤をはじめ、鼻、頬等の毛穴の目立ちを改善する顔用化粧料、足等の脱毛処理後における毛穴の目立ちを改善するボディー用皮膚外用剤等に好適に使用し得るものである。
本発明に係る前記不全角化抑制剤、毛穴縮小剤が、成分として、不全角化抑制剤、毛穴縮小剤、機能性皮膚外用剤等の組成物に含有される場合、前記成分としての不全角化抑制剤、毛穴縮小剤のそれぞれは、機能を発揮するに有効な量が含有されるが、その含有量は、前記組成物全量中、0.001〜20.0質量%が好ましく、さらに好ましくは、0.01〜10.0質量%であり、特に好ましくは0.2〜5.0質量%である。
本発明に係る、不全角化抑制剤、毛穴縮小剤、機能性皮膚外用剤等の組成物には、通常化粧品や医薬品等の皮膚外用剤に用いられる成分、例えば油分、界面活性剤、粉末、色材、水、アルコール類、増粘剤、キレート剤、シリコーン類、酸化防止剤(抗酸化剤)、紫外線吸収剤、保湿剤、香料、各種薬効成分、防腐剤、中和剤、pH調整剤等を必要に応じて適宜配合することができる。
上記任意配合成分のうち、油分の具体的な例としては、例えば、アボガド油、ツバキ油、タートル油、マカデミアナッツ油、トウモロコシ油、ミンク油、オリーブ油、ナタネ油、卵黄油、ゴマ油、パーシック油、小麦胚芽油、サザンカ油、ヒマシ油、アマニ油、サフラワー油、綿実油、月見草油、エノ油、大豆油、落花生油、茶実油、カヤ油、コメヌカ油、シナギリ油、日本キリ油、ホホバ油、胚芽油、トリグリセリン、トリオクタン酸グリセリン、トリイソパルミチン酸グリセリン等の液体油脂、カカオ脂、ヤシ油、馬脂、硬化ヤシ油、パーム油、牛脂、羊脂、硬化牛脂、パーム核油、豚脂、モクロウ核油、硬化油、モクロウ、硬化ヒマシ油等の固型油脂、ミツロウ、カンデリラロウ、カルナバロウ、ラノリン、酢酸ラノリン、液状ラノリン、サトウキビロウ、ラノリン脂肪酸イソプロピル、ラウリン酸ヘキシル、還元ラノリン、ホホバロウ、硬質ラノリン、ポリオキシエチレン(以下、POEという。)ラノリンアルコールエーテル、POEラノリンアルコールアセテート、ラノリン脂肪酸ポリエチレングリコール、POE水素添加ラノリンアルコールエーテル等のロウ類、流動パラフィン、オゾケライト、スクワレン、パラフィン、セレシン、スクワラン、ワセリン、マイクロクリスタリンワックス等の炭化水素、
ミリスチン酸イソプロピル、オクタン酸セチル、ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸ブチル、ラウリン酸ヘキシル、ミリスチン酸ミリスチル、オレイン酸デシル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、乳酸セチル、乳酸ミリスチル、酢酸ラノリン、ステアリン酸イソセチル、イソステアレン酸イソセチル、12−ヒドロキシステアリル酸コレステリル、ジ−2−エチルヘキシル酸エチレングリコール、ジペンタエリスリトール脂肪酸エステル、モノイソステアリン酸N−アルキルグリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、リンゴ酸ジイソステアリル、ジ−2−ヘプチルウンデカン酸グリセリン、トリ−2−エチルヘキシル酸トリメチロールプロパン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、テトラ−2−エチルヘキシル酸ペンタエリスリトール、トリ−2−エチルヘキシル酸グリセリン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、セチル−2−エチルヘキサノエート、2−エチルヘキシルパルミテート、トリミリスチン酸グリセリン、トリ−2−ヘプチルウンデカン酸グリセライド、ヒマシ油脂肪酸メチルエステル、オレイン酸オイル、アセトグリセライド、パルミチン酸−2−ヘプチルウンデシル、アジピン酸ジイソプロピル、N−ラウロイル−L−グルタミン酸−2−オクチルドデシルエステル、アジピン酸ジ−2−ヘプチルウンデシル、セバシン酸ジ−2−エチルヘキシル、ミリスチン酸−2−ヘキシルデシル、パルミチン酸−2−ヘキシルデシル、アジピン酸−2−ヘキシルデシル、セバシン酸ジイソプロピル、コハク酸−2−エチルヘキシル等のエステル油、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、オレイン酸、12−ヒドロキシステアリン酸、ウンデシレン酸、ラノリン脂肪酸、イソステアリン酸、リノール酸、リノレイン酸、エイコサペンタエン酸等の高級脂肪酸、ラウリルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、ミリスチルアルコール、オレイルアルコール、セトステアリルアルコール、モノステアリルグリセリンエーテル(バチルアルコール)、2−デシルテトラデシノール、ラノリンアルコール、コレステロール、フィトステロール、ヘキシルドデカノール、イソステアリルアルコール、オクチルドデカノール等の直鎖、分岐高級アルコール、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン等のシリコーン油、パーフルオロヘキサン、トリパーフルオロ−n−ブチルアミン等のパーフルオロカーボンないしパーフルオロポリエーテル等を挙げることができる。
また、界面活性剤としては、例えば、セッケン用素地、ラウリン酸ナトリウム、パルミチン酸ナトリウム等の脂肪酸セッケン、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸カリウム等の高級アルキル硫酸エステル塩、POEラウリル硫酸トリエタノールアミン、POEラウリル硫酸ナトリウム等のアルキルエーテル硫酸エステル塩、ラウロイルサルコシンナトリウム等のN−アシルサルコシン酸、N−ミリストイル−N−メチルタウリンナトリウム、ヤシ油脂肪酸メチルタウリッドナトリウム等の高級脂肪酸アミドスルホン酸、POEステアリルエーテルリン酸等のリン酸エステル塩、モノラウロイルモノエタノールアミドPOEスルホコハク酸ナトリウム、ラウリルポリプロピレングリコールスルホコハク酸ナトリウム等のスルホコハク酸塩、リニアドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、リニアドデシルベンゼンスルホン酸トリエタノールアミン等のアルキルベンゼンスルホン酸塩、
N−ステアロイルグルタミン酸ジナトリウム、N−ステアロイルグルタミン酸モノナトリウム等のN−アシルグルタミン酸塩、硬化ヤシ油脂肪酸グリセリン硫酸ナトリウム等の高級脂肪酸エステル硫酸エステル塩、ロート油等の硫酸化油、POEアルキルエーテルカルボン酸、POEアルキルアリルエーテルカルボン酸塩、高級脂肪酸エステルスルホン酸塩、二級アルコール硫酸エステル塩、高級脂肪酸アルキロールアミド硫酸エステル塩、ラウロイルモノエタノールアミドコハク酸ナトリウム、カゼインナトリウム等のアニオン系界面活性剤;塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ラウリルトリメチルアンモニウム等のアルキルトリメチルアンモニウム塩、塩化ジステアリルジメチルアンモニウム塩等のジアルキルジメチルアンモニウム塩、塩化セチルピリジニウム等のアルキルピリジニウム塩、アルキル四級アンモニウム塩、アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩、アルキルイソキノリニウム塩、ジアルキルモリホニウム塩、POEアルキルアミン、アルキルアミン塩、ポリアミン脂肪酸誘導体、アミルアルコール脂肪酸誘導体、塩化ベンザルコニウム等のカチオン系界面活性剤;
2−ココイル−2−イミダゾリニウムヒドロキシド−1−カルボキシエチロキシ二ナトリウム塩等のイミダゾリン系両性界面活性剤、アミドベタイン、スルホベタイン等のベタイン系界面活性剤等の両性界面活性剤;
ソルビタンモノオレエート、ソルビタンモノイソステアレート、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタントリオレエート等のソルビタン脂肪酸エステル類、モノ綿実油脂肪酸グリセリン、モノステアリン酸グリセリン、セスキオレイン酸グリセリン、モノステアリン酸グリセリンリンゴ酸塩等のグリセリンポリグリセリン脂肪酸類、モノステアリン酸プロピレングリコール等のプロピレングリコール脂肪酸エステル類、硬化ヒマシ油誘導体、グリセリンアルキルエーテル、POE・メチルポリシロキサン共重合体等の親油性非イオン性界面活性剤;
POEソルビタンモノオレエート、POEソルビタンモノステアレート等のPOEソルビタン脂肪酸エステル類、POEソルビットモノラウレート、POEソルビットモノオレエート、POEソルビットモノステアレート等のPOEソルビット脂肪酸エステル類、POEグリセリンモノオレエート、POEグリセリンジステアレート等のPOEグリセリン脂肪酸エステル類、POEモノオレエート、POEジステアレート、POEモノジオレエート等のPOE脂肪酸エステル類、POEラウリルエーテル、POEオレイルエーテル、POEコレスタノールエステル等のPOEアルキルエーテル類、POEオクチルフェニルエーテル、POEノニルフェニルエーテル等のPOEアルキルフェニルエーテル類、
POE・POPモノブチルエーテル、POE・POPセチルエーテル、POE・POPグリセリンエーテル等のPOE・POPアルキルエーテル類、POEヒマシ油、POE硬化ヒマシ油、POE硬化ヒマシ油モノイソステアレート、POE硬化ヒマシ油マレイン酸等のPOEヒマシ油硬化ヒマシ油誘導体、POEソルビットミツロウ等のPOEミツロウ・ラノリン誘導体、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド、脂肪酸イソプロパノールアミド等のアルカノールアミド、POEプロピレングリコール脂肪酸エステル、POE脂肪酸アミド、POEアルキルアミン、ショ糖脂肪酸エステル、アルキルエトキシジメチルアミンオキシド等の親水性非イオン性界面活性剤等を挙げることができる。
また、粉末としては、例えば、マイカ、タルク、カオリン、セリサイト(絹雲母)、白雲母、金雲母、合成雲母、紅雲母、黒雲母、リチア雲母、合成雲母、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、無水ケイ酸(シリカ)、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸バリウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸ストロンチウム、酸化アルミニウム、硫酸バリウム、ベンガラ、黄酸化鉄、黒酸化鉄、酸化コバルト、群青、紺青、酸化チタン、酸化亜鉛、雲母チタン(酸化チタンコーテッドマイカ)、魚燐箔、オキシ塩化ビスマス、窒化ホウ素、赤色228号、赤色226号、青色404号、ポリエチレン粉末、ポリメタクリル酸メチル粉末、ポリアミド樹脂粉末(ナイロン粉末)、セルロース粉末、オルガノポリシロキサンエラストマー、アルミニウムパウダー、カッパーパウダー等を挙げることができる。
また、アルコール類としては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール等の低級アルコール;コレステロール、シトステロール、ラノステロール等を挙げることができる。
また、増粘剤としては、例えば、アラビアゴム、トラガントカム、ガラクタン、キャロプガム、グアーガム、カラギーナン、ペクチン、寒天、デンプン(トウモロコシ、コムギ、ジャガイモ、コメ)等の植物系高分子、デキストラン、プルラン等の微生物系高分子、カルボキシメチルデンプン、メチルヒドロキシプロピルデンプン等のデンプン系高分子、コラーゲン、カゼイン、ゼラチン等の動物系高分子、メチルセルロース、ニトロセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、セルロース硫酸ナトリウム、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、結晶セルロース等のセルロース系高分子、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステル等のアルギン酸系高分子、ポリビニルメチルエーテル、カルボキシビニルポリマー等のビニル系高分子、POE系高分子、POEポリオキシプロピレン共重合体系高分子、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリアクリル酸アミド等のアクリル系高分子、ポリエチレンイミン、カチオンポリマー、ベントナイト、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、ラポナイト、ヘクトライト、無水ケイ酸等の無機系水溶性高分子等の水溶性高分子等を挙げることができる。
また、キレート剤としては、例えば、シトラマル酸、アガル酸、グリセリン酸、シキミ酸、ヒノキチオール、没食子酸、タンニン酸、コーヒー酸、エチレンジアミン四酢酸、エチレングリコールジアミン四酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸、フィチン酸、ポリリン酸、メタリン酸、ならびにこれらの類似体ならびにこれらのアルカリ金属塩及びカルボン酸エステル等を挙げることができる。
また、紫外線吸収剤としては、例えば、パラアミノ安息香酸等の安息香酸系紫外線吸収剤;アントラニル酸メチル等のアントラニル酸系紫外線吸収剤;サリチル酸オクチル等のサリチル酸系紫外線吸収剤;パラメトキシケイ皮酸イソプロピル、パラメトキシケイ皮酸オクチル等のケイ皮酸系紫外線吸収剤;ウロカニン酸、ウロカニン酸エチル等の紫外線吸収剤を挙げることができる。
また、保湿剤としては、例えば、ポリエチレングリコール(以下、PEGという。)、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、グリセリン、ジグリセリン、キシリトール、マルチトール、マルトース、D−マンニット、ブドウ糖、果糖、コンドロイチン硫酸ナトリウム、ヒアルロン酸ナトリウム、乳酸ナトリウム、グルコサミン、シクロデキストリン等を挙げることができる。
また、薬効成分としては、例えば、ビタミンA油、レチノール、パルミチン酸レチノール、塩酸ピリドキシン、ニコチン酸ベンジル、ニコチン酸アミド、ニコチン酸dl−α−トコフェロール、アスコルビン酸リン酸マグネシウム、ビタミンD2、dl−α−トコフェロール、パントテン酸、ビオチン等のビタミン類;アズレン、グリチルリチン等の抗炎症剤;アルブチン等の美白剤、エストラジオール等のホルモン類;酸化亜鉛、タンニン酸等の収斂剤;L−メントール、カンフル等の清涼剤;その他塩化リゾチーム、塩酸ピリドキシン、イオウ等を配合することができる。さらに多様な薬効を示す各種抽出物を配合することができる。すなわちドクダミエキス、オウバクエキス、カンゾウエキス、シャクヤクエキス、ボタンピエキス、ヘチマエキス、ユキノシタエキス、ユーカリエキス、チョウジエキス、マロニエエキス、ヤグルマギクエキス、海藻エキス、タイムエキス等を挙げることができる。
また、防腐剤としては、例えば、安息香酸、サリチル酸、パラオキシ安息香酸エステル(メチルパラベン、エチルパラベン、ブチルパラベン等)、ソルビン酸、パラクロルメタクレゾール、ヘキサクロロフェン、塩化ベンザルコニウム、塩化クロルヘキシジン、トリクロロカルバニリド、感光素、フェノキシエタノール等を挙げることができる。
また、その他、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール、2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール、水酸化カリウム、水酸化カリウム、トリエタノールアミン、炭酸ナトリウム等の中和剤;乳酸、クエン酸、グリコール酸、コハク酸、酒石酸、リンゴ酸、炭酸水素ナトリウム炭酸水素アンモニウム等のpH調整剤;アスコルビン酸、α−トコフェロール、カロチノイド等の抗酸化剤を本発明の製剤に配合することができる。
上記成分は例示であり、これらに限定されるものではない。またこれら成分は、所望する形態に応じた処方に従い、適宜組み合わせて配合することが可能である。
本発明の不全角化抑制剤、毛穴縮小剤、機能性皮膚外用剤等の組成物は前記成分を配合して常法にしたがって調製することができる。
本発明の不全角化抑制剤、毛穴縮小剤、機能性皮膚外用剤等の組成物は、医薬品,医薬部外品(軟膏剤,歯磨剤等)及び化粧品[洗顔料、乳液、クリーム、ジェル、エッセンス(美容液)、パック・マスク等の基礎化粧品;ファンデーション、口紅等のメーキャップ化粧品;口腔化粧品、芳香化粧品、毛髪化粧品、ボディー化粧品等]の形態に広く適用可能である。なお、これらの形態に、本発明の不全角化抑制剤、毛穴縮小剤、機能性皮膚外用剤等の組成物の取り得る形態が限定されるものではない。
また、剤型としては、水溶液系,可溶化系、乳化系、油液系、ゲル系、軟膏系、エアゾール系、水−油2層系、水−油−粉末3層系等、幅広い剤型を取り得る。
本発明の不全角化抑制剤、毛穴縮小剤、機能性皮膚外用剤等の組成物を使用することにより、不全角化を抑制して肌状態を良好な状態に維持し、また改善し、さらに毛穴を縮小することで、毛穴の目立ちを抑えた若々しくみずみずしい肌を提供することが可能である。
以下実施例を挙げて本発明を具体的に説明する。配合量は特に断りのない限り質量%である。
「実施例1」不全角化抑制効果試験
グリシン誘導体等の評価試料として、主に3質量%水溶液(30質量%エタノールを含む。)を調製した。なおpHは7.0〜7.5になるように、塩酸又は水酸化ナトリウムで調整した。また、溶解度が低い場合はそれに応じて溶液を調製した。
ヘアレスマウス(HR−1;星野実験動物)のマウス背部に10質量%オレイン酸(溶媒:エタノール)を100μl塗布した。この後、試料溶液(グリシン誘導体等)を100μlずつ塗布した。これを3日間続けた。その翌日、背部の皮膚状態をCCDカメラで観察し、肌荒れ状態(角層剥離及び紅斑)を評価した。コントロール塗布の肌状態を2.0、全く肌荒れのない状態を0.0とし、肌状態に応じて0.25点間隔で視感評価した。また同時に、ヘアレスマウス背部の角層をテープで剥離し、ヘマトキシリンで核を染色して、不全角化の度合い(不全角化度)を観察し、1.0〜3.0の範囲で0.25刻みで評価した。なお、評点が大きいほど有核角層細胞数が多い、すなわち不全角化が進んでいることを示す。結果を表1に示す。
Figure 0005241058
濃度:30質量%エタノールを含む水溶液中の濃度
表1から明かなように、サルコシン、グリシルグリシン、グリシンベンジルエステル塩酸塩、グリシンエチルエステル塩酸塩、グリシンn−ブチルエステル塩酸塩、グリシンt−ブチルエステル塩酸塩、グリシンn−プロピルエステル塩酸塩、フェナセツル酸、N−アセチル−L−グルタミン酸、N−ベンゾイル−L−グルタミン酸、ベンゼンスルホニル−L−グルタミン酸、N−アセチル−L−アスパラギン酸、β−アラニン、β−アラニンエチルエステル塩酸塩、イソニペコチン酸に不全角化の抑制効果が認められた。
「実施例2」ヒト毛穴縮小効果
健常人男性の頬部を用い、1ヶ月間1日2回試料を塗布する実験を各群5人で行った。グリシン誘導体等の各3質量%水溶液(15質量%エタノールを含む)を調製した。なおpHは7.0〜7.5になるように、塩酸又は水酸化ナトリウムで調整した。対照は15質量%エタノール溶液を用い、前記3質量%水溶液と前記対照溶液を半面ずつ塗布した。
塗布連用前と連用後にレプリカを採取し、同一部位の毛穴の形状変化を、3次元レーザースキャン顕微鏡で観察した。毛穴の大きさは、視感判定により1〜13の13段階(数字が大きい程毛穴は大きい。)で評価し、塗布前後の評点の差(塗布後−塗布前)を算出して、各試料の有効性を検討した。結果を表2に示す。
Figure 0005241058
表2から明かなように、サルコシン、グリシルグリシン、N−アセチル−L−グルタミン酸、β−アラニン、フェナセツル酸に、毛穴縮小効果が認められた。
「実施例3」グリシルグリシンのヒト毛穴縮小効果(2)
実施例2で良好な結果が得られたグリシルグリシンについて、健常人男性21名(20代〜50代、平均40.4歳)の頬部に1日3回グリシルグリシン(約0.1mlずつ)の塗布を1ヶ月間行った。15%(w/w)エタノールを含む1.6%(w/w)グリシルグリシン(pHを7.0に調整)水溶液、又は15%(w/w)エタノール水溶液を調製(コントロール)し、それぞれハーフフェイスにて反面ずつ塗布した。
塗布連用前と連用後に頬部レプリカ(シルフロ)を採取し、広視野共焦点顕微鏡HD100D(レーザーテック社)を用いた3次元解析システム(大栗ら、第103回日本皮膚科学会総会プログラム・抄録、2004年、104、p601)により、すり鉢状部分の面積を計測した。
3.34mm×3.34mmのレプリカ計測部位内で毛穴部位として認識された面積について、塗布後及び塗布前のすり鉢状面積値(mm2)並びにその比率を表3に示した。表3よりグリシルグリシン側での面積が溶媒塗布側と比較して10%以上減少したパネル(グリシルグリシン側が縮小)、変化量が10%以内で、特に変化なしのパネル(変わらない)、溶媒塗布側の10%以上増加したパネル(反対側が縮小)の比率は、グリシルグリシン側が縮小:変わらない:反対側が縮小=13:5:3であった。
塗布前後での面積比率を平均すると、溶媒塗布側では102%であるのに対し、グリシルグリシン塗布側では89%と減少していた。この面積比に関してt検定で評価したところp=0.019となり、グリシルグリシン塗布側での毛穴面積の有意な縮小が観察された(図1)。図1は塗布前の面積を100とし塗布後の面積値を平均±標準偏差で示している。
また写真判定によっても、エタノール塗布側に比べてグリシルグリシン塗布側での毛穴の目立ちの改善が認められた。
Figure 0005241058
以下、本発明に係る製剤例として皮膚外用の組成物を示す。なお、いずれの組成物も、不全角化抑制、毛穴縮小等の優れた効果を有していた。
製剤例1 化粧水
成分 配合量(質量%)
(1)1,3−ブチレングリコール 6.0
(2)グリセリン 4.0
(3)オレイルアルコール 0.1
(4)POE(20)ソルビタンモノラウリン酸エステル 0.5
(5)POE(15)ラウリルアルコールエステル 0.5
(6)エタノール 10.0
(7)サルコシン 3.0
(8)精製水 残余
(製法)
(8)精製水に(1)及び(2)を室温にて溶解し水相とした。(6)エタノールに他の成分を溶解し、先の水相に混合可溶化した。次いで(7)サルコシンを添加した。その後濾過、充填し化粧水を得た。
製剤例2 化粧水
成分 配合量(質量%)
(アルコール相)
(1)エタノール 10.0
(2)オレイルアルコール 0.1
(3)POE(20)ソルビタンモノラウリン酸エステル 0.5
(4)POE(15)ラウリルエーテル 0.5
(5)防腐剤 適量
(6)香料 適量
(水相)
(7)1,3−ブチレングリコール 6.0
(8)グリシルグリシン 3.0
(9)グリセリン 4.0
(10)イオン交換水 残余
(製法)
水相、アルコール相をそれぞれ調製後、混合した。
製剤例3 化粧水
成分 配合量(質量%)
(アルコール相)
(1)エタノール 10.0
(2)オレイルアルコール 0.1
(3)POE(20)ソルビタンモノラウリン酸エステル 0.5
(4)POE(15)ラウリルエーテル 0.5
(5)防腐剤 適量
(6)香料 適量
(水相)
(7)1,3−ブチレングリコール 6.0
(8)フェナセツル酸 1.0
(9)グリセリン 4.0
(10)イオン交換水 残余
(製法)
水相、アルコール相をそれぞれ調製後、混合した。
製剤例4 化粧水
成分 配合量(質量%)
(アルコール相)
(1)エタノール 10.0
(2)オレイルアルコール 0.1
(3)POE(20)ソルビタンモノラウリン酸エステル 0.5
(4)POE(15)ラウリルエーテル 0.5
(5)防腐剤 適量
(6)香料 適量
(水相)
(7)1,3−ブチレングリコール 6.0
(8)N−アセチル−L−グルタミン酸 5.0
(9)グリセリン 4.0
(10)イオン交換水 残余
(製法)
水相、アルコール相をそれぞれ調製後、混合した。
製剤例5 化粧水
成分 配合量(質量%)
(アルコール相)
(1)エタノール 10.0
(2)オレイルアルコール 0.1
(3)POE(20)ソルビタンモノラウリン酸エステル 0.5
(4)POE(15)ラウリルエーテル 0.5
(5)防腐剤 適量
(6)香料 適量
(水相)
(7)1,3−ブチレングリコール 6.0
(8)N−アセチル−L−アスパラギン酸 0.01
(9)イソニペコチン酸 0.01
(10)グリセリン 4.0
(11)イオン交換水 残余
(製法)
水相、アルコール相をそれぞれ調製後、混合した。
製剤例6 化粧水
成分 配合量(質量%)
(アルコール相)
(1)エタノール 10.0
(2)オレイルアルコール 0.1
(3)POE(20)ソルビタンモノラウリン酸エステル 0.5
(4)POE(15)ラウリルエーテル 0.5
(5)防腐剤 適量
(6)香料 適量
(水相)
(7)1,3−ブチレングリコール 6.0
(8)サルコシン 20.0
(9)グリセリン 4.0
(10)イオン交換水 残余
(製法)
水相、アルコール相をそれぞれ調製後、混合した。
製剤例7 化粧水
成分 配合量(質量%)
(1)1,3−ブチレングリコール 6.0
(2)グリセリン 4.0
(3)オレイルアルコール 0.1
(4)POE(20)ソルビタンモノラウリン酸エステル 0.5
(5)POE(15)ラウリルアルコールエステル 0.5
(6)エタノール 10.0
(7)サルコシン 1.0
(8)グリシルグリシン 1.0
(9)N−(2−ヒドロキシエチル)エチレンジアミン三酢酸 0.2
(10)精製水 残余
(製法)
(10)精製水に(1)及び(2)を室温にて溶解し水相とした。(6)エタノールに他の成分を溶解し、先の水相に混合可溶化した。次いで(7)サルコシン及び(8)グリシルグリシンを添加した。その後濾過、充填し化粧水を得た。
製剤例8 クリーム
成分 配合量(質量%)
(1)ステアリルアルコール 6.0
(2)ステアリン酸 2.0
(3)水添ラノリン 4.0
(4)スクワラン 9.0
(5)オクチルドデカノール 10.0
(6)1,3−ブチレングリコール 6.0
(7)PEG1500 4.0
(8)POE(25)セチルアルコールエステル 3.0
(9)モノステアリン酸グリセリン 2.0
(10)サルコシン 0.2
(11)トコフェロール 0.1
(12)精製水 残余
(製法)
(12)精製水に(6)、(7)を加え70℃に加熱調整した。(1)〜(5)を加熱溶解後、(8)〜(9)、(11)を加え70℃に調整した。ここに(10)を添加した。これを先の水相に加えて、ホモミキサーにて乳化粒子を均一にし、脱気・濾過・冷却してグリームを得た。
製剤例9 クリーム
成分 配合量(質量%)
(1)ステアリルアルコール 6.0
(2)ステアリン酸 2.0
(3)水添ラノリン 4.0
(4)スクワラン 9.0
(5)オクチルドデカノール 10.0
(6)1,3−ブチレングリコール 6.0
(7)PEG1500 4.0
(8)POE(25)セチルアルコールエステル 3.0
(9)モノステアリン酸グリセリン 2.0
(10)グリシルグリシン 10.0
(11)トコフェロール 0.1
(12)精製水 残余
(製法)
(12)精製水に(6)、(7)を加え70℃に加熱調整した。(1)〜(5)を加熱溶解後、(8)〜(9)、(11)を加え70℃に調整した。ここに(10)を添加した。これを先の水相に加えて、ホモミキサーにて乳化粒子を均一にし、脱気・濾過・冷却してグリームを得た。
製剤例10 クリーム
成分 配合量(質量%)
(1)ステアリン酸 5.0
(2)ステアリルアルコール 4.0
(3)イソプロピルミリステート 18.0
(4)グリセリンモノステアリン酸エステル 3.0
(5)プロピレングリコール 10.0
(6)フェナセツル酸 3.0
(7)水酸化カリウム 0.2
(8)亜硫酸水素ナトリウム 0.01
(9)防腐剤 適量
(10)香料 適量
(11)イオン交換水 残余
(製法)
イオン交換水にプロピレングリコール、フェナセツル酸及び水酸化カリウムを加えて溶解し、加熱して70℃に保った(水相)。他の成分を混合し、加熱融解して70℃に保った(油相)。水相に油相を徐々に加えて予備乳化し、ホモミキサーで均一に乳化後、よくかきまぜながら30℃まで冷却した。
製剤例11 クリーム
成分 配合量(質量%)
ステアリン酸 6.0
ソルビタンモノステアリン酸エステル 2.0
POE(20)ソルビタンモノステアリン酸エステル 1.5
プロピレングリコール 10.0
グリセリントリオクタノエート 10.0
スクワレン 5.0
N−アセチル−L−グルタミン酸 0.001
亜硫酸水素ナトリウム 0.01
エチルパラベン 0.3
香料 適量
イオン交換水 残余
(製法)
イオン交換水にプロピレングリコールを加えて溶解し、加熱して70℃に保った(水相)。他の成分を混合し、加熱融解して70℃に保った(油相)。水相に油相を徐々に加え、予備乳化を行い、ホモミキサーで均一に乳化した後、よくかきまぜながら30℃まで冷却した。
製剤例12 美容液
成分 配合量(質量%)
(A相)
(1)95%エタノール 10.0
(2)POE(20)オクチルドデカノール 1.0
(3)パントテニールエチルエーテル 0.1
(4)ASDA・4Na 1.5
(5)メチルパラベン 0.15
(6)エタノール 10.0
(B相)
(7)水酸化カリウム 0.1
(C相)
(8)グリセリン 5.0
(9)ジプロピレングリコール 10.0
(10)β−アラニン 1.0
(11)カルボキシビニルポリマー 0.2
(12)精製水 残余
(製法)
(6)エタノールに(5)メチルパラベンと香料を加え、溶解した(アルコール相)。(12)精製水にこのアルコール相及びその他の成分を加え可溶化し、充填した。
製剤例13 美容液
成分 配合量(質量%)
(A相)
95%エタノール 10.0
POE(20)オクチルドデカノール 1.0
メチルパラベン 0.15
パントテニルエチルエーテル 0.1
(B相)
水酸化カリウム 0.1
(C相)
グリセリン 5.0
ジプロピレングリコール 10.0
亜硫酸水素ナトリウム 0.03
カルボキシビニルポリマー 0.2
フェナセツル酸 2.0
イオン交換水 残余
(製法)
A相、C相をそれぞれ均一に溶解し、C相にA相を加えて可溶化した。次いでB相を加えて混合した。
製剤例14 美容液
成分 配合量(質量%)
(A相)
95%エタノール 10.0
POE(20)オクチルドデカノール 1.0
メチルパラベン 0.15
パントテニルエチルエーテル 0.1
(B相)
水酸化カリウム 0.1
(C相)
グリセリン 5.0
ジプロピレングリコール 10.0
亜硫酸水素ナトリウム 0.03
カルボキシビニルポリマー 0.2
サルコシン 3.0
グリシルグリシン 2.0
イオン交換水 残余
(製法)
A相、C相をそれぞれ均一に溶解し、C相にA相を加えて可溶化した。次いでB相を加えて混合した。
製剤例15 乳液
成分 配合量(質量%)
(1)ステアリン酸 2.5
(2)セチルアルコール 1.5
(3)ワセリン 5.0
(4)流動パラフィン 10.0
(5)POE(10)モノオレイン酸エステル 2.0
(6)PEG1500 3.0
(7)トリエタノールアミン 1.0
(8)サルコシン 1.0
(9)亜硫酸水素ナトリウム 0.01
(10)エチルパラベン 0.3
(11)カルボキシビニルポリマー 0.05
(12)香料 適量
(13)イオン交換水 残余
(製法)
少量のイオン交換水にカルボキシビニルポリマーを溶解した(A相)。イオン交換水の残部にPEG1500、サルコシン及びトリエタノールアミンを加え、加熱溶解して70℃に保った(水相)。他の成分を混合し、加熱融解して70℃に保った(油相)。水相に油相を加えて予備乳化を行い、A相を加えてホモミキサーで均一に乳化した後、よくかきまぜながら30℃まで冷却した。
製剤例16 乳液
成分 配合量(質量%)
(1)ステアリン酸 2.5
(2)セチルアルコール 1.5
(3)ワセリン 5.0
(4)流動パラフィン 10.0
(5)POE(10)モノオレイン酸エステル 2.0
(6)PEG1500 3.0
(7)トリエタノールアミン 1.0
(8)グリシルグリシン 0.5
(9)亜硫酸水素ナトリウム 0.01
(10)エチルパラベン 0.3
(11)カルボキシビニルポリマー 0.05
(12)香料 適量
(13)イオン交換水 残余
(製法)
少量のイオン交換水にカルボキシビニルポリマーを溶解した(A相)。イオン交換水の残部にPEG1500、グリシルグリシン及びトリエタノールアミンを加え、加熱溶解して70℃に保った(水相)。他の成分を混合し、加熱融解して70℃に保った(油相)。水相に油相を加えて予備乳化を行い、A相を加えてホモミキサーで均一に乳化した後、よくかきまぜながら30℃まで冷却した。
製剤例17 ジェル
成分 配合量(質量%)
(1)95%エタノール 10.0
(2)ジプロピレングリコール 15.0
(3)POE(15)オレイルアルコールエール 2.0
(4)サルコシン 0.5
(5)亜硫酸水素ナトリウム 0.03
(6)β−アラニンエチルエステル塩酸塩 0.5
(7)カルボキシビニルポリマー(「カーボポール941」) 1.0
(8)苛性カリ 0.15
(9)L−アルギニン 0.1
(10)香料 適量
(11)防腐剤 適量
(12)精製水 残余
(製法)
(12)精製水に(4)及び(7)を均一に溶解した(水相)。一方、(1)に(2)、(3)、及び(5)、(6)、(10)を溶解し、これを水相に添加した。次いで(8)、(9)で中和させ増粘して、ゼリーを得た。
製剤例18 ジェル
成分 配合量(質量%)
(1)95%エタノール 10.0
(2)ジプロピレングリコール 15.0
(3)POE(50)オレイルエーテル 2.0
(4)カルボキシビニルポリマー 1.0
(5)水酸化ナトリウム 0.15
(6)グリシルグリシン 1.0
(7)N−アセチル−L−グルタミン酸 1.0
(8)メチルパラベン 0.2
(9)香料 適量
(10)イオン交換水 残余
(製法)
イオン交換水にカルボキシビニルポリマーを均一に溶解した(A相)。95%エタノールにグリシルグリシン、N−アセチル−L−グルタミン酸及びPOE(50)オレイルエーテルを溶解し、A相に添加した。水酸化ナトリウム以外の成分を添加後、水酸化ナトリウムを添加して中和増粘させた。
製剤例19 パック
成分 配合量(質量%)
(A相)
ジプロピレングリコール 5.0
POE(60)硬化ヒマシ油 5.0
(B相)
オリーブ油 5.0
酢酸トコフェロール 0.2
エチルパラベン 0.2
香料 0.2
(C相)
サルコシン 1.0
亜硫酸水素ナトリウム 0.03
ポリビニルアルコール
(ケン化度90、重合度2000) 13.0
エタノール 7.0
イオン交換水 残余
(製法)
A相、B相、C相をそれぞれ均一に溶解し、A相にB相を加えて可溶化した。次いでこれをC相に加えて混合した。
製剤例20 ピールオフ型パック
成分 配合量(質量%)
(アルコール相)
95%エタノール 10.0
POE(15)オレイルアルコールエーテル 2.0
防腐剤 適量
香 料 適量
(水相)
グリシルグリシン 0.5
グルタチオン 3.0
アルブチン 3.0
ポリビニルアルコール 12.0
PEG1500 1.0
イオン交換水 残余
(製法)
80℃にて水相を調製し、50℃に冷却した。次いで、室温で調製したアルコール相を添加後均一に混合し、放冷した。
製剤例21 ピールオフ型パック
成分 配合量(質量%)
(アルコール相)
95%エタノール 10.0
POE(15)オレイルアルコールエーテル 2.0
防腐剤 適量
香 料 適量
(水相)
フェナセツル酸 1.0
ポリビニルアルコール 12.0
PEG1500 1.0
イオン交換水 残余
(製法)
80℃にて水相を調製し、50℃に冷却した。次いで、室温で調製したアルコール相を添加後均一に混合し、放冷した。
製剤例22 粉末入りパック
成分 配合量(質量%)
(アルコール相)
95%エタノール 2.0
防腐剤 適量
香料 適量
色剤 適量
(水相)
サルコシン 1.0
プロピレングリコール 7.0
亜鉛華 25.0
カオリン 20.0
イオン交換水 残余
(製法)
室温にて水相を均一に調製した。次いで、室温にて調製したアルコール相を添加し均一に混合した。
製剤例23 粉末入りパック
成分 配合量(質量%)
(アルコール相)
95%エタノール 2.0
防腐剤 適量
香料 適量
色剤 適量
(水相)
グリシルグリシン 0.2
プロピレングリコール 7.0
亜鉛華 25.0
カオリン 20.0
イオン交換水 残余
(製法)
室温にて水相を均一に調製した。次いで、室温にて調製したアルコール相を添加し均一に混合した。
製剤例24 固形パウダリーファンデーション
成分 配合量(質量%)
(1)タルク 15.0
(2)セリサイト 10.0
(3)球状ナイロン粉末 10.0
(4)多孔性無水ケイ酸粉末 15.0
(5)窒化ホウ素 5.0
(6)二酸化チタン 5.0
(7)酸化鉄 3.0
(8)ステアリン酸亜鉛 5.0
(9)サルコシン 1.0
(10)流動パラフィン 残余
(11)トリイソオクタン酸グリセリン 15.0
(12)セスキオレイン酸ソルビタン 1.5
(13)防腐剤 適量
(14)香料 適量
(製法)
(1)〜(8)の各成分を混合粉砕したところへ、(9)〜(14)の各成分を混合したものを加えて攪拌混合し、容器に成型して固形ファンデーションを得た。
製剤例25 固形パウダリーファンデーション
成分 配合量(質量%)
(1)タルク 15.0
(2)セリサイト 10.0
(3)球状ナイロン粉末 10.0
(4)多孔性無水ケイ酸粉末 15.0
(5)窒化ホウ素 5.0
(6)二酸化チタン 5.0
(7)酸化鉄 3.0
(8)ステアリン酸亜鉛 5.0
(9)グリシルグリシン 1.0
(10)流動パラフィン 残余
(11)トリイソオクタン酸グリセリン 15.0
(12)セスキオレイン酸ソルビタン 1.5
(13)防腐剤 適量
(14)香料 適量
(製法)
(1)〜(8)の各成分を混合粉砕したところへ、(9)〜(14)の各成分を混合したものを加えて攪拌混合し、容器に成型して固形ファンデーションを得た。
製剤例26 固形パウダリーファンデーション
成分 配合量(質量%)
(1)タルク 15.0
(2)セリサイト 10.0
(3)球状ナイロン粉末 10.0
(4)多孔性無水ケイ酸粉末 15.0
(5)窒化ホウ素 5.0
(6)二酸化チタン 5.0
(7)酸化鉄 3.0
(8)ステアリン酸亜鉛 5.0
(9)フェナセツル酸 1.0
(10)N−アセチル−L−グルタミン酸 1.0
(11)流動パラフィン 残余
(12)トリイソオクタン酸グリセリン 15.0
(13)セスキオレイン酸ソルビタン 1.5
(14)防腐剤 適量
(15)香料 適量
(製法)
(1)〜(8)の各成分を混合粉砕したところへ、(9)〜(15)の各成分を混合したものを加えて攪拌混合し、容器に成型して固形ファンデーションを得た。
製剤例27 油中水型乳化ファンデーション
成分 配合量(質量%)
(1)球状ナイロン 10.0
(2)多孔性無水ケイ酸粉末 8.0
(3)雲母チタン 2.0
(4)シリコーン処理セリサイト 2.0
(5)シリコーン処理マイカ 12.0
(6)シリコーン処理二酸化チタン 5.0
(7)シリコーン処理酸化鉄 2.0
(8)イオン交換水 残余
(9)グリシルグリシン 2.0
(10)デカメチルシクロペンタンシロキサン 18.0
(11)ジメチルポリシロキサン 5.0
(12)スクワラン 1.0
(13)POE変性ジメチルポリシロキサン 2.0
(14)防腐剤 適量
(15)香料 適量
(製法)
(9)〜(15)の各成分を均一に混合溶解したものに、混合粉砕した(1)〜(7)を加えて分散させた。この分散液に、(8)を加えて乳化し、容器に充填して油中水型乳化ファンデーションを得た。
製剤例28 油中水型乳化ファンデーション
成分 配合量(質量%)
(1)球状ナイロン 10.0
(2)多孔性無水ケイ酸粉末 8.0
(3)雲母チタン 2.0
(4)シリコーン処理セリサイト 2.0
(5)シリコーン処理マイカ 12.0
(6)シリコーン処理二酸化チタン 5.0
(7)シリコーン処理酸化鉄 2.0
(8)イオン交換水 残余
(9)N−アセチル−L−グルタミン酸 2.0
(10)デカメチルシクロペンタンシロキサン 18.0
(11)ジメチルポリシロキサン 5.0
(12)スクワラン 1.0
(13)POE変性ジメチルポリシロキサン 2.0
(14)防腐剤 適量
(15)香料 適量
(製法)
(9)〜(15)の各成分を均一に混合溶解したものに、混合粉砕した(1)〜(7)を加えて分散させた。この分散液に、(8)を加えて乳化し、容器に充填して油中水型乳化ファンデーションを得た。
製剤例29 油中水型乳化ファンデーション
成分 配合量(質量%)
(1)球状ナイロン 10.0
(2)多孔性無水ケイ酸粉末 8.0
(3)雲母チタン 2.0
(4)シリコーン処理セリサイト 2.0
(5)シリコーン処理マイカ 12.0
(6)シリコーン処理二酸化チタン 5.0
(7)シリコーン処理酸化鉄 2.0
(8)イオン交換水 残余
(9)サルコシン 3.0
(10)デカメチルシクロペンタンシロキサン 18.0
(11)ジメチルポリシロキサン 5.0
(12)スクワラン 1.0
(13)POE変性ジメチルポリシロキサン 2.0
(14)防腐剤 適量
(15)香料 適量
(製法)
(9)〜(15)の各成分を均一に混合溶解したものに、混合粉砕した(1)〜(7)を加えて分散させた。この分散液に、(8)を加えて乳化し、容器に充填して油中水型乳化ファンデーションを得た。
グリシルグリシン塗布による頬部毛穴面積への影響を示す図である。

Claims (1)

  1. グリシルグリシン、β−アラニン、フェナセツル酸から選ばれる1種以上からなる毛穴縮小剤。
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