本発明は、連チャンモード中に2つの始動口への入賞に基づいて並行して大当たりの抽選を行っている状況で、一方の始動口において乱数抽選の結果が大当たりであったとき、その大当たりとなる図柄の変動(停止表示)を連チャンモードが終了するまで待機させるか否かを抽選することで、連チャンモードが終了したあと直ぐに新たな連チャンモードに突入する可能性がある遊技性を提供し、遊技者の遊技に対する興趣を高めることを目的とする。
上記構成によって、連チャンモード中にたまたま乱数抽選で大当たりに当選したとき、この大当たり遊技の実行を連チャンモード終了まで待機することになれば、この大当たりは予め設定された所定回数に含まれず、連チャンモードが終了した後直ぐにこの大当たりが行われることになるので、大当たり遊技が所定回数より実質1回多く実行されることになり、さらにその大当たりから新たな連チャンモードが始まる可能性もあるので、遊技者の射幸心を煽るとともに、遊技に対する興趣を高めることができる。
上記構成によって、可変入賞装置が高入賞状態にあるときは、可変入賞装置に備えられた第2始動口への入賞が容易となることで大入賞装置も頻繁に開放して入賞容易となり、当たり入賞口へ入賞する機会が増えて大当たりに当選する確率が高くなるので、時短状態と大当たり状態を繰り返す連チャンを容易に実現することができ、遊技者の射幸心を煽るとともに、遊技に対する興趣を高めることができる。
以下、本発明のパチンコ遊技機の実施の形態について、図面を参照して説明する。図1に、本発明に係るパチンコ遊技機1の正面模式図を示す。パチンコ遊技機1は、台枠に取り付けられた透明ガラス板でなる前面扉2と、台枠の内側に配置されて前面扉2によって覆われる遊技盤3と、遊技盤3の左右斜め下方に配置された一対のスピーカ4と、遊技盤3の上方位置等に配置された装飾ランプ類5と、遊技盤3の下方に設けられた貯留皿である上皿31,下皿32と、下皿32の右方(図1で見て)に設けられた発射ハンドル7とを含んで構成されている。
遊技盤3は、ほぼ円形状の遊技領域3aが形成されており、そのほぼ中央位置に配設された中央役物10と、中央役物10の左方(図1で見て)に設けられた通過ゲート11と、遊技盤3上に植設された多数本の釘3b(一部のみ図示)と、中央役物10の下方に設けられた第1始動口19と、第1始動口19の下方に設けられた、いわゆる電動チューリップ(以下、電チューと略記することもある)である第2始動口13と、第2始動口13の下方に設けられた第1大入賞装置14と、第1大入賞装置14の下方に設けられた玉排出口15と、遊技盤3の左側端部に配置されたLEDでなる普通図柄(以下、普図と略記することもある)表示部16と、普図表示部16の下方に連設された複数(例えば4個)のLEDでなる普図保留表示部17と、普図表示部16の上方に連設された例えば7セグメントLEDでなる第1特図表示部51,第2特図表示部52とを含んで構成されている。
上皿31に準備された玉(遊技球:20)は、発射ハンドル7を含んで構成される発射装置151(図2参照)によって遊技領域3aに向けて発射される。遊技領域3aには釘3bが多数立設されており、中央位置に中央役物10が配設されているので、レール(図示せず)を通じて遊技盤3の遊技領域3aに達した玉20は、それらの釘3bに弾かれながら中央役物10の右側あるいは左側に振り分けられて遊技領域3aを落下する。
なお、遊技領域3a上の各入賞口や表示部などのレイアウトは、上述の例に制約されることなく、適宜変更可能である。
発射ハンドル7は回転操作部材でなり、遊技者により回転操作されると、その回転操作量を表す回転操作信号を発射制御回路150(図2参照)に出力する。
中央役物10は、特別図柄(以下、特図と略記することもある)の抽選結果により決定された3桁のアラビア数字等のキャラクタでなる図柄を表示して遊技者に特図の抽選結果を報知するもので、LCDおよびその駆動回路を含む液晶表示装置8と、液晶表示装置8の窓枠上辺に配設された特図保留表示部9とから構成されている。特図保留表示部9は、第1特図保留表示部9a,第2特図保留表示部9bからなり、それぞれ複数(例えば4個)のLEDを含んで構成される。
また、中央役物10には、ワープルート21が設けられている。中央役物10の側面に入口が開口し、玉20は矢印のようにワープルート21内を移動して出口から緩い傾斜が設けられたステージに流下する。ステージの遊技者側には、ステージ上を転動する玉20がステージ上に設けられた開口部25以外から転落しないようにガイド部材24が取り付けられている。そして、玉20はステージ上で左右に移動を繰り返し、開口部25から遊技領域3aの下部へ流下していく。
通過ゲート11は、賞球がないゲートであり、通過ゲート11に玉20を通過させると、普図の抽選処理が行われる。普図表示部16では、普図の抽選結果に基づいて図柄変動(LEDの点滅動作)が行われ、所定時間経過後に点灯表示すれば当たりとなり、後述する第2始動口13の回動翼片13a,13aを所定時間開放する。普図の図柄変動中や第2始動口13の開放動作中に新たな普図の抽選処理が行われると、その抽選結果はRAM113上の普図保留記憶領域113k(図3参照)に一時記憶(保留)され、普図保留表示部17は、最大4つまで保留できる普図の抽選結果の数に応じて点灯表示する。先の図柄変動や開放動作が終了すると、普図表示部16では保留された普図の抽選結果に基づいて新たな図柄変動を開始する。
第1始動口19に玉20が入賞すると、第1特図の抽選処理が行われる。第1特図表示部51では、第1特図の抽選結果に基づいて図柄変動(LEDの点滅動作)が行われ、所定時間経過後に抽選結果に基づいた点灯パターンで点灯して停止図柄を表示する。特図の図柄変動中や大当たり処理中に新たな第1特図の抽選処理が行なわれると、その抽選結果はRAM113上の第1特図保留記憶領域113c(図3参照)に一時記憶(保留)され、第1特図保留表示部9aは、最大4つまで保留できる第1特図の抽選結果に応じて点灯表示する。
第2始動口13は、開口部に一対の回動翼片13a,13aを有する、いわゆる電チューと呼ばれる可変入賞装置として構成される。第2始動口13は、回動翼片13a,13aが閉鎖しているときは釘3bが玉20の入賞を阻止しており、普図表示部16にて当たり表示がなされると、回動翼片13a,13aを所定時間開放し、遊技領域3aを流下する玉20を入賞し易くする。また、第2始動口13に玉20が入賞すると、第2特図の抽選処理が行われる。第2特図表示部52では、第2特図の抽選結果に基づいて図柄変動(LEDの点滅動作)が行われ、所定時間経過後に抽選結果に基づいた点灯パターンで点灯して停止図柄を表示する。特図の図柄変動中や大当たり処理中に新たな第2特図の抽選処理が行なわれると、その抽選結果はRAM113上の第2特図保留記憶領域113d(図3参照)に一時記憶(保留)され、特図保留表示部9bは、最大4つまで保留できる第2特図の抽選結果に応じて点灯表示する。なお、第2始動口13を有するこの可変入賞装置が、本発明の可変入賞装置に相当する。
液晶表示装置8では、第1特図表示部51あるいは第2特図表示部52で行われる特図の変動表示に連動して図柄変動が行われる。詳しくは、3桁の図柄が同時に変動を開始し、所定時間経過後に停止し、3つの同じ数字が並べば大当たりとなり、大当たり処理が行われる。第1特図あるいは第2特図のいずれの抽選結果に基づいて図柄変動を行うかについては、後で詳しく述べる。
第1大入賞装置14は、いわゆるアタッカーと呼ばれる可変入賞装置であり、開口部と蓋部材とから構成され、蓋部材が移動することにより開口部の閉鎖状態と開放状態とに切り替えられる。第1大入賞装置14は、第1特図あるいは第2特図の抽選で大当たりに当選すると、1回の大当たり処理で、例えば、開放してから10個入賞または30秒経過で閉鎖するまでの処理を1ラウンドとして、15ラウンド継続する処理を行う。
第2大入賞装置41は、中央役物10の左側に備えられた開閉可能な蓋部41a,通路42,振分装置43を含んで構成される。第2大入賞装置41は、第2特図の抽選で小当たり(詳細は後述)に当選すると、蓋部41aが1.5秒間開放状態となり、通路42を通って玉20が振分装置43へ流下するのを容易とする。振分装置43において、玉20がV入賞口44に流下すると、上述の大当たり状態となる。一方、玉20がハズレ入賞口45に流下したときには、大当たり状態とはならない。
なお、第2大入賞検出器164により第2大入賞装置41への玉20の入賞が検出されてから、所定時間内にV入賞検出器171あるいはハズレ入賞検出器172により玉20の入賞が検出されないときには、その入賞は無効となる。また、第2大入賞装置41が本発明の大入賞装置に相当する。
玉排出口15は、遊技盤3の最下部に開口されており、遊技盤3(遊技領域3a)の盤面上を流下し終わった玉をパチンコ遊技機1の外部に排出する。
第1始動口19,第2始動口13,第1大入賞装置14,または第2大入賞装置41の入賞に応じて払出装置141(図2参照)から払い出された玉は、上皿31に貯えられる。そして、上皿31の貯留限度を超えると、上皿31に設けられた図示しない排出口から下皿32に設けられた流入口33を介して下皿32に流下する。下皿32には、玉排出レバー34が備えられている。遊技者が玉排出レバー34を操作すると、下皿32の底部に設けられた排出口(図示せず)が開口状態となり、下皿32に貯えられた玉が、玉箱35に流下する。
図2に、パチンコ遊技機1の制御ブロック図を示す。パチンコ遊技機1は、主回路110を搭載する主制御基板100と、各種表示部,制御基板群,検出器,アクチュエータ等を含んで構成される。
主回路110には、特図保留表示部9(第1特図保留表示部9a,第2特図保留表示部9b),普図表示部16,普図保留表示部17,第1特図表示部51,第2特図表示部52等の表示部(例えばLED)およびその駆動回路が接続されている。
また、主回路110には、液晶表示装置8を制御する表示制御回路130の搭載された表示制御基板(図示せず)が接続されるとともに、装飾ランプ類5ならびにアンプ40およびスピーカ4を制御する副制御回路120の搭載された副制御基板(図示せず)と、発射ハンドル7からの回転操作信号に基づいて発射装置151を制御する発射制御回路150の搭載された発射制御基板(図示せず)と、払出装置141を制御する払出制御回路140の搭載された払出制御基板(図示せず)等の回路基板群が接続されている。
なお、パチンコ遊技機1を制御する各回路が搭載された各基板はパチンコ遊技機1の背面側に配置されており、例えば、表示制御回路130の搭載された表示制御基板は液晶表示装置8の背面側に配置されている。
また、主回路110には、通過ゲート11に併設されたゲート通過検出器161と、第1始動口19に併設された第1始動入賞検出器169と、第2始動口13に併設された第2始動入賞検出器162と、第1大入賞装置14に併設された第1大入賞検出器163と、第2大入賞装置41に併設された第2大入賞検出器164と、電チューである第2始動口13の可動翼片13a,13aを開閉する電チューソレノイド166と、第1大入賞装置14を開閉する第1大入賞ソレノイド167と、第2大入賞装置41の蓋部41aを開閉する第2大入賞ソレノイド173と、振分装置43に設けられたV入賞検出器171およびハズレ入賞検出器172等の、検出部およびアクチュエータが接続されている。
また、主回路110には、各種表示部,制御基板群,検出器,アクチュエータ等に所定電圧を供給する電源回路168が接続されている。
主回路110は、CPU111,制御プログラム(図示せず)格納用のROM112,ワークエリアや各種カウンタ(例えば、普図用乱数カウンタ,特図用乱数カウンタ)等が割り当てられるRAM113,I/O(Input/Output:入出力回路)114等を備える。CPU111が制御プログラムを実行することで、パチンコ遊技機としての各種機能を実現する。なお、主回路110が本発明の入賞状態制御手段,第1抽選手段,第2抽選手段,遊技制御手段,待機抽選手段に相当する。その他の各基板の各回路も、個別にCPUやメモリを備える構成が一般的であるが、図2では省略している。
図3に、RAM113の記憶内容の一例を示す。RAM113には、大当たりや特図変動等の時間管理を行うためのタイマおよびカウンタが格納される。RAM113には、例えば、特図用乱数カウンタ113a,普図用乱数カウンタ113b,第1特図抽選結果を一時記憶(保留)する第1特図保留記憶領域113c,第2特図抽選結果を一時記憶(保留)する第2特図保留記憶領域113d,普図抽選結果を一時記憶(保留)する普図保留記憶領域113k,連続回数記憶領域113e,継続回数記憶領域113f,状態フラグ記憶領域113jが含まれている。
連続回数は、大当たり遊技の終了後の遊技状態を何回連続して時短状態とするかを示すもので、特図の当たり判定において連チャン付きの大当たりに当選したとき、予め設定された連続回数(後述)である4を加算し、以降、大当たりが終了する毎にデクリメントして時短状態となる。なお、大当たり終了時に連続回数の値が0である場合は、その大当たり状態の終了後は、連続回数をデクリメントすることなく通常状態となる。
状態フラグは、遊技盤3上での遊技状態を示すもので、遊技状態の変化に応じた値(通常状態:0,大当たり状態:1,時短状態:2)が設定されている。そして、制御プログラムのスタート時において、状態フラグは0(通常状態)に初期化されている。なお、時短状態(2)が本発明の高入賞状態に相当し、通常状態(0)が低入賞状態に相当する。
図2に戻り、副制御回路120は、主回路110より入力される制御コマンドに応じてアンプ40を介してスピーカ4より音声を出力させるとともに、装飾ランプ類5の点灯/消灯を制御する。
表示制御回路130は、副制御回路120から入力される表示制御コマンドに応じて、液晶表示装置8に画像を表示させるための処理を実行する。
払出制御回路140は、主回路110より入力される賞球払出信号に応じて払出装置141を制御し、上皿31に所定数の賞球を払い出させる。
発射制御回路150は、遊技者による発射ハンドル7の回転操作に応じて発射装置151を作動させる。発射ハンドル7の回転操作量に応じて、発射装置151による玉の発射強度(玉の飛距離)を調節することが可能となっている。発射装置151より強く発射された玉は、遊技盤3上に形成された遊技領域3aへと放出され中央役物10の右側を自重によって流下し、発射装置151より弱く発射された玉は、中央役物10の左側を自重によって流下する。
次に、図1および図2を用いて、パチンコ遊技機1における遊技の流れ(遊技盤3上での遊技状態の変化)について概要を説明する。なお、本発明のパチンコ遊技機1の遊技状態は、入賞状態制御手段により電チュー13への入賞状態が相対的に高く設定された時短状態と、相対的に低く設定された通常状態とがある。
通常状態では、玉20が通過ゲート11に入球してゲート通過検出器161で検知されると、主回路110は、普図の保留が3個以下であれば、普図の当たり抽選(普図用乱数カウンタから値を抽出)を実行し、抽選結果を普図保留としてRAM113上の普図保留記憶領域113k(図3参照)に記憶する。新たな普図の変動を開始可能なとき(普図の変動中でなく、電チュー13が動作中でないとき)、普図保留記憶領域113kに普図保留が記憶されていれば、最古の普図保留を読み出して当たり判定を行う。例えば、通常状態では、通常状態用の普図判定テーブル(普図当選確率:1/100)の当たり値と比較し、読み出した普図保留の値が当たり値と一致していれば当たりと判定して電チュー13の開放条件が成立する。そして、この当たり判定の結果に基づいて、普図の変動(普図表示部16のLED点滅)を開始する(普図変動時間:5〜60秒間)。
通常状態で当たり判定の結果が当たりであると、普図表示部16のLEDを点灯表示させるとともに、電チューソレノイド166を励磁して回動翼片13a,13aを開放して所定の開放期間(開放時間:0.1秒間)だけ電チュー13を入賞容易な開放状態にする。所定の開放期間経過後、電チュー13(回動翼片13a,13a)を閉鎖する。なお、当たり判定の結果がハズレであるときは、普図表示部16のLEDを消灯して確定表示とする。
なお、普図の変動中や電チュー13の動作中に玉の通過を検出したときは、所定の上限数(4個)まで抽選結果を普図保留記憶領域113kに記憶しておき、新たな普図変動を開始するときに、そのときの遊技状態(通常状態か時短状態)に基づいて当否の判定を行い、変動時間を決定して変動を開始する。
玉20が第1始動口19に入賞して第1始動入賞検出器169で検知されると、所定数の賞球(例えば1入賞あたり3個)を払い出し、始動条件の成立を判定する。RAM113上の第1特図保留記憶領域113c(図3参照)に記憶されている第1特図保留が3個以下であれば、始動条件が成立したと判定する。始動条件が成立したと判定されたとき、そのときのRAM113上の特図乱数カウンタ113aの値を抽出し、第1特図保留としてRAM113上の第1特図保留記憶領域113cに記憶する。そして、記憶した第1特図保留を記憶した順に読み出し、ROM112から読み出されてRAM113上に展開されている第1特図通常判定テーブル(図4(a)参照)を用いて当否を判定する。この特図乱数カウンタ113aの値を抽出し、第1特図通常(あるいは時短)判定テーブルにて当否判定する処理が、第1始動口19への入賞に基づく抽選処理に該当する。その当否判定の結果に基づいて、第1特図表示部51にて第1特図の変動表示を開始する。
図4(a)のように、第1特図通常判定テーブルでは、例えば、当たり値が0〜9と定められている。また、特図乱数カウンタ113aの値は0〜3999までの間で変動する。よって、第1特図判定における大当たりの確率(第1特図当選確率)は1/400となる。また、当たり値に応じて、連チャンモードに移行するか否かが定められ、例えば、当たり値が0〜4のときには、この大当たりの後に連チャンモードとなり、大当たり終了後時短状態が4回発生する。一方、当たり値が5〜9のときは、連チャンモードとならず、大当たり終了後は通常状態に戻る。つまり、連チャン突入率は1/2である。なお、連チャン付きの大当たりに当選したときは、連続回数に4をセットする。また、大当たり遊技が終了したときに、RAM113上の連続回数記憶領域113eの値が0以外であれば。その連続回数記憶領域113eの値から1を減算して時短状態にし、0であれば通常状態とする。
上述のように、通常状態では、普図の当選確率は低く、普図の変動時間は長く、普図が当たりであっても電チュー13の開放時間が短いため、ほとんど第2始動口(すなわち電チュー13)に玉が入賞することはない。
一方、時短状態では、普図の当選確率は高くなり(普図当選確率:99/100)、普図の変動時間は1秒間と短くなり、回動翼片13a,13aの開放時間が長くなる(1.5秒間×3回)ので、第2始動口13へ入賞し易くなる。
また、時短状態では、第1特図の当否判定を、第1特図時短判定テーブル(図4(b)参照)を用いて当否を判定する。図4(b)のように、第1特図時短判定テーブルでは、例えば、当たり値が0〜49と定められている。また、特図乱数カウンタ113aの値は0〜3999までの間で変動する。よって、第1特図判定における大当たりの確率(第1特図当選確率)は1/80となる。また、当たり値に応じて、その当たり値に基づく大当たり遊技を連チャンモードが終了するまで待機させるか否かが定められ、さらに待機してから大当たり遊技を実行した後に連チャンモードに移行するか否かも定められている。例えば、当たり値が25〜49のときは、大当たり遊技は待機せずに実行される。なお、時短状態での大当たり遊技終了後も、RAM113上の連続回数記憶領域113eの値に基づいて、以降の遊技状態を通常状態と時短状態のいずれかにする。
玉20が電チュー(すなわち第2始動口)13に入賞して第2始動入賞検出器162で検知されると、所定数の賞球(例えば1入賞あたり3個)を払い出し、始動条件の成立を判定する。RAM113上の第2特図保留記憶領域113d(図3参照)に記憶されている第2特図保留が3個以下であれば、始動条件が成立したと判定する。始動条件が成立したと判定されたとき、そのときの特図乱数カウンタ113aの値を抽出し、第2特図保留として第2特図保留記憶領域113dに記憶する。そして、第2特図保留を記憶した順に読み出し、ROM112から読み出されてRAM113上に展開されている第2特図判定テーブル(図5参照)を用いて当否を判定する。その当否判定の結果に基づいて、第2特図表示部52にて第2特図の変動表示を開始する。
図5のように、第2特図判定テーブルでは、例えば、大当たりとなる当たり値が0〜9と定められている。また、特図乱数カウンタ113aの値は0〜3999までの間で変動する。よって、第2特図判定における大当たりの確率(第2特図当選確率)は1/400となる。一方、大当たりとならない場合(確率:399/400)は小当たりとなり、第2大入賞装置41の蓋部41aが所定時間(例えば1.5秒)だけ開放する。そして、小当たり中に第2大入賞装置41に入賞した玉がV入賞口44に入賞した場合(V入賞)には大当たりとなる。なお、特図乱数カウンタ113aの値を抽出して第2特図判定テーブルにて当否を判定処理、および当否判定により小当たりと判定された場合にV入賞口44への入賞の有無を判定するまでの処理が、第2始動口への入賞に基づく抽選処理に該当する。また、いずれの大当たり終了後も、RAM113上の連続回数記憶領域113eの値に基づいて、通常状態と時短状態のいずれかにする。
次に、液晶表示装置8での表示動作について説明する。通常状態では第2特図表示部52での特図の変動表示が殆んど行われないので、液晶表示装置8では、第1特図表示部51での特図の変動表示と連動して図柄の変動表示を行うように構成されている。具体的には、第1特図表示部51において特図の変動表示を開始するとき、主回路110から副制御回路120を介して表示制御コマンドを受信した表示制御回路130は、その受信した表示制御コマンドの指示にしたがって、液晶表示装置8で図柄の変動表示を開始する。
特図の変動時間は、第1特図,第2特図とも、通常状態では5〜120秒、時短状態では1〜10秒となっている。また、時短状態は第2始動口13への入賞に基づく小当たりがメインの遊技性となり、直ぐに次の大当たり遊技が開始される。そこで、液晶表示装置8では、その大当たり間を繋ぐ演出表示を中心に行い、第1特図あるいは第2特図が大当たりとなるときだけ図柄の変動表示を行うようにしている。なお、大当たり中、待機中など、様々な表示パターンが用意されている。
液晶表示装置8において図柄の変動表示を行うとき、表示制御コマンドにより指示された変動パターンにしたがって演出表示するとともに、3桁の図柄を所定の変動時間にわたり変動表示し、所定の変動時間経過時に、左→右→中の順に指示された停止図柄を確定表示(停止表示)する。例えば、特図判定における判定結果が大当たりであれば「777」のような3桁の大当たり図柄を確定表示し、判定結果がハズレであれば3桁のハズレ図柄(例えば「357」等のバラケ目)を確定表示する。また、このとき、第1特図表示部51あるいは第2特図表示部52の変動表示も停止し、判定結果に応じて決定された図柄を停止表示する。
次に、大当たり状態における遊技制御手段による動作について説明する。第1特図表示部51または第2特図表示部52に大当たり図柄が停止表示されると、液晶表示装置8でも大当たり図柄が停止表示されて「大当たり状態」となり、遊技制御手段は大当たり遊技を実行する。まず、第1大入賞ソレノイド167を励磁することで第1大入賞装置14を開放し、玉が極めて入り易い状況をもたらす。第1大入賞装置14は、開放された後、第1大入賞検出器163による所定数(例えば10個)の入賞検知または所定時間(例えば30秒)の経過を1ラウンドとし、第1大入賞ソレノイド167を非励磁にすることで閉鎖される。1回の大当たり状態では、所定ラウンド回数(例えば15回)まで繰り返されるので、このような大当たり状態の間に遊技者は多数の賞球(例えば1入賞当たり15個)を得ることができる。なお、第2特図表示部52に小当たり図柄が停止表示された後にV入賞口44への入賞を検出したときにも、液晶表示装置8に大当たりになったことを表示して、遊技制御手段は上述した大当たり遊技を実行する。
上述のように、時短状態では、電チュー13への入賞率が高まり、頻繁に第2特図の抽選が行われる。第2特図では高確率で小当たりに当選するので、第2大入賞装置も頻繁に開放される。第2大入賞装置41内に進入した玉は振分装置43に導かれ、V入賞口44に入賞すれば大当たりとなる。各時短状態は、新たな大当たりが発生するか、第1,第2の両特図の変動回数の合計が100回に達すると終了するよう設定されているが、遊技者が遊技領域3aの左側へ玉を打ち込み続け、第2大入賞装置41が数回開放されればV入賞するような構成になっているので、時短状態で100回変動して通常状態に戻ることはまずなく、次の大当たりが約束される。
なお、第2特図では大当たりの抽選も行っており、大当たりに当選したときは第2大入賞装置を開放することなく大当たり図柄を表示して上述の大当たり遊技を開始する。
また、時短状態では、第1特図の大当たり確率が高められており(1/80)、第1特図と第2特図は並行して変動することができるので、この時短状態中に第1特図で大当たりに当選する可能性がある。第1特図が大当たりに当選したとき、その大当たりを連チャンモードが終了するまで待機するか判定する。1/2の確率で待機すると判定されたときは、連チャンモードが終了して通常状態となるまで変動表示を開始せずに待機する。待機した第1特図が通常状態で大当たりとなったとき、3/5の確率で再度連チャンモードとなる。一方、待機しないと判定されたときは、大当たり図柄を表示して大当たり遊技を開始する。
連チャンモードに突入した後は、第2特図での小当たり経由で大当たりになる確率が一番高いが、何れかの特図で直接大当たりに当選する場合もあり、全ての大当たりを含めて4回大当たり遊技が実行されると連チャンモードは終了して通常状態となる。
連チャンモードが終了したとき、大当たりとなる第1特図が待機していれば、その第1特図の変動表示が行われ、大当たり図柄が停止表示されて大当たり遊技が実行される(再度連チャンモードとなる可能性あり)。
以下、パチンコ遊技機1の主回路110において実行される処理について説明する。これらの処理は、予め定められたタイミングで繰り返し実行される。まず、図6を用いて、第1始動入賞処理について説明する。第1始動口19に併設される第1始動入賞検出器169が玉20の通過を検出すると、検出信号が主回路110に送信される。主回路110は、第1始動入賞検出器169から検出信号を受信すると(S11:YES)、玉3個を賞球として払い出す(S12)。このとき、主回路110は、払出制御回路140に賞球払出信号を出力し、払出装置141から上皿31に、上述の所定数の賞球の払い出しを行うように指示する。
続いて、主回路110は、RAM113上の第1特図保留記憶領域113cを参照し、第1特図保留が4個に達しているか否かを判定する(S13)。
第1特図保留の数が4未満であると判定すると(S13:YES)、主回路110は、RAM113上の特図用乱数カウンタ113aより現在の値を抽出する。そして、抽出したカウンタ値を第1特図保留としてRAM113上の第1特図保留領域113cに記憶する(S14)。
最後に、主回路110は、第1特図保留表示部9aのLED(保留ランプ)を新たに(例えば、左から順に)1つ点灯する(S15)。そして、本処理を終了する。
なお、第1始動入賞検出器169から検出信号を受信しないときには(S11:NO)、直ちに本処理を終了する。また、第1特図保留が4個に達しているときにも(S13:NO)、直ちに本処理を終了する。
次に、図7を用いて、第2始動入賞処理について説明する。電チュー(第2始動口)13に併設される第2始動入賞検出器162が玉20の通過を検出すると、検出信号が主回路110に送信される。主回路110は、第2始動入賞検出器162から検出信号を受信すると(S31:YES)、玉3個を賞球として払い出す(S32)。このとき、主回路110は、払出制御回路140に賞球払出信号を出力し、払出装置141から上皿31に、上述の所定数の賞球の払い出しを行うように指示する。
続いて、主回路110は、RAM113上の第2特図保留記憶領域113dを参照し、第2特図保留が4個に達しているか否かを判定する(S33)。
第2特図保留の数が4未満であると判定すると(S33:YES)、主回路110は、RAM113上の特図用乱数カウンタ113aより現在の値を抽出する。そして、抽出したカウンタ値を、第2特図保留としてRAM113上の第2特図保留領域113dに記憶する(S34)。
最後に、主回路110は、第2特図保留表示部9bのLED(保留ランプ)を新たに(例えば、左から順に)1つ点灯する(S35)。そして、本処理を終了する。
なお、第2始動入賞検出器162から検出信号を受信しないときには(S31:NO)、直ちに本処理を終了する。また、第2特図保留が4個に達しているときにも(S33:NO)、直ちに本処理を終了する。
図8を用いて、第1特図変動前処理について説明する。まず、主回路110は、RAM113上の第1特図保留記憶領域113cを参照し、第1特図保留が記憶されているか否かを判定する(S51)。
主回路110は、第1特図保留が記憶されていると判定すると(S51:YES)、RAM113上の状態フラグ記憶領域113jを参照し、遊技状態が大当たり状態(1)であるか否かを判定する(S52)。主回路110は、遊技状態が大当たり状態でないと判定すると(S52:YES)、第1特図の図柄が停止中か否かを判定する(S53)。
第1特図(図柄)の変動/停止は、RAM113上の第1特図変動タイマ(図示せず)を参照し、タイマが停止しているときは特図が停止中であると判定してもよいし、フラグ情報としてRAM113に記憶しておき、その記憶内容から判定してもよい。
主回路110は、第1特図が停止中であると判定すると(S53:YES)、RAM113上の第1特図保留記憶領域113cから最古の第1特図保留を読み出す(S54)。続いて、読み出された特図保留に対応する第1特図保留表示部9aのLED(保留ランプ)点灯状態を変更する(S55)。すなわち、4個のLEDの表示状態を左へ1個ずつシフトし、右端のLEDを消灯状態とする。
そして、現在の遊技状態に応じた第1特図判定テーブル(通常あるいは時短)の当たり値を、読み出した第1特図保留の値と比較して当否を判定する(S56)。読み出した第1特図保留の値が、該当する第1特図判定テーブルの当たり値と一致していれば当たりと判定される。続いて、その判定結果(抽選結果)に基づいて第1特図の変動時間,表示する内容や変動パターン(キャラクタ表示やリーチ演出の有無など),および停止図柄を決定する(S57)。
次に、RAM113上の状態フラグ記憶領域113jを参照し、遊技状態が時短状態(2)であるか否かを判定する(S58)。主回路110は、遊技状態が時短状態であると判定すると(S58:YES)、上述の判定結果を参照し、大当たりのときには、その大当たりを連チャンモードが終了するまで待機するか否かを判定する(S59)。
主回路110は、大当たりを連チャンモードが終了するまで待機すると判定したとき(S59:YES)、遊技状態が通常状態(0)になるまで待つ(S60)。具体的には、本処理を一旦終了してから再度実行し、遊技状態が通常状態になるまで本処理を繰り返す。
遊技状態が通常状態になったとき(S60:YES)、遊技状態が時短状態でないと判定したとき(S58:NO)、あるいは、大当たりを連チャンモードが終了するまで待機しないと判定したとき(S59:NO)、主回路110は、演出内容および停止図柄に基づいて特図変動処理を実行し(S61,図10参照)、その後本処理を終了する。
なお、第1特図保留が記憶されていないと判定したとき(S51:NO)、遊技状態が大当たり状態であると判定したとき(S52:NO)、あるいは、第1特図の図柄が停止中でないと判定したとき(S53:NO)、直ちに本処理を終了する。
図9を用いて、第2特図変動前処理について説明する。まず、主回路110は、RAM113上の第2特図保留記憶領域113dを参照し、第2特図保留が記憶されているか否かを判定する(S71)。
主回路110は、第2特図保留が記憶されていると判定すると(S71:YES)、RAM113上の状態フラグ記憶領域113jを参照し、遊技状態が大当たり状態(1)であるか否かを判定する(S72)。主回路110は、遊技状態が大当たり状態でないと判定すると(S72:YES)、第2特図の図柄が停止中か否かを判定する(S73)。
第2特図(図柄)の変動/停止は、RAM113上の第2特図変動タイマ(図示せず)を参照し、タイマが停止しているときは特図が停止中であると判定してもよいし、フラグ情報としてRAM113に記憶しておき、その記憶内容から判定してもよい。
主回路110は、第2特図が停止中であると判定すると(S73:YES)、RAM113上の第2特図保留記憶領域113dから最古の第2特図保留を読み出す(S74)。続いて、読み出された特図保留に対応する第2特図保留表示部9bのLED(保留ランプ)点灯状態を変更する(S75)。すなわち、4個のLEDの表示状態を左へ1個ずつシフトし、右端のLEDを消灯状態とする。
そして、第2特図判定テーブルの当たり値を、読み出した第2特図保留の値と比較して当否を判定する(S76)。読み出した第2特図保留の値が、第2特図判定テーブルの当たり値と一致していれば当たりと判定される。続いて、その判定結果(抽選結果)に基づいて第2特図の変動時間,表示する内容や変動パターン(キャラクタ表示やリーチ演出の有無など),および停止図柄を決定する(S77)。
最後に、主回路110は、演出内容および停止図柄に基づいて特図変動処理を実行し(S78,図10参照)、その後本処理を終了する。
なお、第2特図保留が記憶されていないと判定したとき(S71:NO)、遊技状態が大当たり状態であると判定したとき(S72:NO)、あるいは、第2特図の図柄が停止中でないと判定したとき(S73:NO)、直ちに本処理を終了する。
図10を用いて、図8のステップS61および図9のステップS78に相当する特図変動処理について説明する。まず、主回路110は、該当する特図表示部(第1特図:第1特図表示部51,第2特図:第2特図表示部52)における特図の変動表示を開始する(S91)。このとき、RAM113上の特図変動タイマ(図示せず)のカウントを開始するとともに、副制御回路120に対し液晶表示装置8での図柄の変動開始を指示する。具体的には、副制御回路120を経由し、表示制御回路130に対して演出内容および停止図柄を指示する表示制御コマンドを送信し、表示制御回路130は、受信した表示制御コマンドにしたがって液晶表示装置8において図柄の変動表示を開始する。
図8のステップS57あるいは図9のステップS77で定められた特図変動時間が経過すると(S92:YES)、主回路110は、該当する特図表示部における特図の変動を停止する(S93)。このとき、RAM113上の特図変動タイマ(図示せず)のカウントを停止、リセットするとともに、副制御回路120に対し液晶表示装置8での図柄変動の停止を指示する。具体的には、副制御回路120を経由し、表示制御回路130に対して変動停止を指示する表示制御コマンドを送信し、表示制御回路130は、受信した表示制御コマンドにしたがって液晶表示装置8における特図の図柄変動を停止し、先に指示された停止図柄を表示する。例えば、特図抽選結果が大当たりのときは、液晶表示装置8に大当たり図柄(「777」など奇数のゾロ目)が表示される。特図抽選結果がハズレのときは、液晶表示装置8にハズレ図柄が表示される。
最後に、主回路110は、変動停止後処理を実行し(S94,図11参照)、その後本処理を終了する。
図11を用いて、図10のステップS94に相当する変動停止後処理について説明する。まず、主回路110は、RAM113上の状態フラグ記憶領域113jを参照し、遊技状態が時短状態(2)であるか否かを判定する(S111)。
主回路110は、遊技状態が時短状態であると判定すると(S111:YES)、RAM113上の継続回数記憶領域113fの値を1だけ減算する(S112)。そして、減算後の継続回数記憶領域113fの値が0であるか否かを判定し、0であるとき(S113:YES)、遊技状態を通常状態(0)とする(S114)。その後、小当たり判定を行う(S115,後述)。
一方、遊技状態が時短状態でないと判定したとき(S111:NO)、直ちに小当たり判定を行う(S115,後述)。
ステップS115では、主回路110は、図9のステップS76で実行された第2特図保留に対応する抽選結果が小当たりであるか否かを判定する。
抽選結果が小当たりであると判定したとき(S115:YES)、主回路110は、第2大入賞ソレノイド173を励磁することにより、第2大入賞装置41の蓋部41aを開放する(S116)。これにより、第2大入賞装置41への玉の入賞が可能になる。
所定の開放時間である1.5秒が経過すると(S117:YES)、主回路110は、第2大入賞ソレノイド173を非励磁とすることにより、第2大入賞装置14の蓋部41aを閉鎖する(S118)。これにより、第2大入賞装置41への玉の入賞ができなくなる。
次に、主回路110は、第2大入賞装置41へ入賞した玉が、前述のような所定時間内(第2大入賞装置41閉鎖後の遅延時間を含む)に、V入賞口44へ入賞したか否かを判定する(S119)。V入賞口44への入賞は、V入賞検出器171により検出される。主回路110は、V入賞口44への入賞を検出したとき(S119:YES)、RAM113上の状態フラグ記憶領域113jを参照し、遊技状態を大当たり状態(1)とする(S120)。その後、本処理を終了する。一方、V入賞口44への入賞を検出ないとき(S119:NO)、直ちに本処理を終了する。
一方、抽選結果が小当たりでないと判定したとき(S115:NO)、主回路110は、図8のステップS56で実行された第1特図保留に対応する抽選結果、あるいは図9のステップS76で実行された第2特図保留に対応する抽選結果が大当たりであるか否かを判定する(S121)。抽選結果が大当たりでないと判定したとき(S121:NO)、直ちに本処理を終了する。
一方、抽選結果が大当たりであると判定したとき(S121:YES)、主回路110は、RAM113上の状態フラグ記憶領域113jを参照し、遊技状態が通常状態(0)であるか否かを判定する(S122)。遊技状態が通常状態であると判定したとき(S122:YES)、主回路110は、その大当たり終了後に連チャンモードに移行するか否かを判定する(S123)。
大当たり終了後に連チャンモードに移行すると判定したとき(S123:YES)、主回路110は、RAM113上の連続回数記憶領域113eの値に4(連チャン回数)をセットする(S124)。その後、遊技状態を大当たり状態(1)とし(S120)、本処理を終了する。
一方、遊技状態が通常状態でないと判定したとき(S122:NO)、あるいはその大当たり終了後に連チャンモードに移行しないと判定したとき(S123:NO)、主回路110は、遊技状態を大当たり状態(1)とし(S120)、本処理を終了する。
図12を用いて、抽選結果が大当たりの場合に実行される大当たり処理について説明する。まず、主回路110は、RAM113上の状態フラグ記憶領域113jの遊技状態が大当たり状態(1)であるか否かを判定する(S131)。そして、大当たり状態でなければ(S131:NO)、本処理を終了する。
一方、大当たり状態であれば(S131:YES)、主回路110は、RAM113上に記憶されるラウンド数に1を加算し(S132)、第1大入賞ソレノイド167を励磁することにより、第1大入賞装置14を開放する(S133)。これにより、第1大入賞装置14への玉の入賞が可能になる。
そして、第1大入賞装置14へ1ラウンドの入賞可能玉数である10個の玉が入賞するか(S134:YES)、第1大入賞装置14が開放状態となってから1ラウンドの最大開放時間である30秒が経過するか(S135:YES)のいずれかが満たされると、主回路110は、第1大入賞ソレノイド167を非励磁とすることにより、第1大入賞装置14を閉鎖する(S136)。これにより、第1大入賞装置14への玉の入賞ができなくなる。
そして、ラウンド数が最大ラウンド数である15に満たないとき(S137:NO)、本処理を一旦終了してから再度実行し、ラウンド数が15になるまで本処理を繰り返す。一方、ラウンド数が最大ラウンド数である15になると(S137:YES)、主回路110は、ラウンド数を初期値0にリセットする(S138)。
次に、主回路110は、RAM113上の連続回数記憶領域113eの値である連続回数(連チャン回数)が0か否かを判定する(S139)。連続回数が0でないと判定したとき(S139:YES)、主回路110は、RAM113上の状態フラグ記憶領域113jの遊技状態を時短状態(2)とし(S140)、連続回数の値を1だけ減ずる(S141)。最後に、RAM113上の継続回数記憶領域113fの値に100をセットして(S142)、本処理を終了する。
一方、連続回数が0であると判定したとき(S139:NO)、RAM113上の状態フラグ記憶領域113jの遊技状態を通常状態(0)として(S143)、本処理を終了する。
このように、本実施例のパチンコ遊技機1は、各遊技状態における電チュー13の開放条件の成立頻度や開放期間をそれぞれ設定することで、通常状態では第2始動口13よりも第1始動口19への入賞に基づいて大当たりに当選する確率(遊技領域3aへ打ち込んだ玉の数に対して大当たりとなる割合)の方が高く、時短状態では第1始動口19よりも第2始動口13への入賞に基づいて大当たりに当選する確率の方が高くなるように設定されている。
通常状態では、第1始動口19への入賞に基づいて、大当たり当選確率1/400の抽選処理が行われ、大当たりに当選すると1/2の確率でその大当たり遊技後は時短状態となる。時短状態では、第2始動口13への入賞に基づいて、実質の大当たり当選確率1/10の抽選処理が行われ、直ぐに次の大当たりに当選し、その大当たり遊技終了後も時短状態となる。最初の大当たり遊技から4回の時短状態を挟んで5回の大当たり遊技が行われた後は、通常状態に戻る。最初の時短状態突入から連続5回目の大当たりに当選するまでを連チャンモードと呼んでいる。
この遊技性を基本とし、連チャンモード中にたまたま第1始動口19への入賞に基づいて、大当たり当選確率1/80の抽選処理で大当たりに当選したとき、その大当たりを連チャンモード中に行うか、連チャンモードが終了して通常状態になるまで待機するかの抽選が行われる。待機しない場合、その大当たり遊技は直ぐに行われ、連チャンモード中の連続5回の大当たりのうちの1つとして計数されるが、待機する場合は、それ以降第2始動口13への入賞に基づく大当たりで連チャンモードが終了するまで待ち、連続5回の大当たり遊技が終了して通常状態に戻ってから待機していた大当たり遊技を行うことになるので、実質連続6回の大当たり遊技が短時間に行われることになる。さらに、この6回目の大当たり遊技終了後は、3/5の確率で時短状態(連チャンモード)となるので、再度連チャンモードになると、実質連続10回の大当たり遊技が短時間に行われることになる。
上述の実施例において、大当たり確率や時短状態の連続回数の設定など、各種設計値は適宜変更できる。大当たり時のラウンド数も全て同じである必要はなく、図柄によって5、10ラウンドなどに振り分けてもよい。
上述の実施例では、時短状態に第1特図が大当たりとなり、その大当たりを連チャンモード終了まで待機させるとした場合に、第1特図の変動を行わずに待機させる構成としたが、変動を開始するとともに連チャンモードが終了するまで停止表示しない構成としてもよい。
上述の実施例では、第2特図や普図は保留を持つ構成としたが、それぞれ保留を持たない構成としてもよい。
上述の実施例では、時短状態で第1特図の大当たり確率が高まる構成としたが、第2特図の大当たり確率も高めるようにしてもよいし、両特図の大当たり確率を変更しない構成としてもよく、遊技性が高まるよう、適宜設定すればよい。
上述の実施例では、通常状態において第1特図の抽選処理で大当たりに当選し、連チャンすると判定されたとき、その連続回数を固定にしたが、抽選により例えば1〜5で振り分けるなど、連チャン回数を振り分けるようにしてもよい。こうすることで遊技性の幅が広がり、遊技者の興趣をさらに高めることができる。
上述の実施例では、いわゆる第1種(セブン機)と第2種(羽根物)の複合タイプのパチンコ遊技機を例にしたが、これに限らず、第1種と第1種の複合タイプのパチンコ遊技機にも採用できる。つまり、2種類の特図により大当たりの抽選を行うイプのパチンコ遊技機であればよい。
上述の実施例では、普図の当選確率,変動時間,普図当選時の電チューの開放時間を通常状態と時短状態とで全て異なる設定としたが、これに限らず、普図の当選確率や変動時間の一方または両方を通常状態と時短状態とで同じ設定としてもよい。これにより、普図が当選しても通常状態での電チューの開放時間が極端に短ければ、通常状態で電チューにほとんど入賞させないように構成することができる。あるいは、第2特図の小当たりの当選確率を通常状態では低く設定することで、通常状態で頻繁に大当たりが発生してしまう事態を防ぐことができる(通常状態で頻繁に小当たり経由の大当たりが発生してしまうと遊技性が変わってしまう)。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、これらはあくまで例示にすぎず、本発明はこれらに限定されるものではなく、特許請求の範囲の趣旨を逸脱しない限りにおいて、当業者の知識に基づく種々の変更が可能である。