本発明は、大当たり終了後、高入賞状態である時短状態に移行することが設定されているときに、所定の潜伏期間だけその時短状態を潜伏させてから時短状態として動作するよう構成することで、遊技者を驚かして遊技に対する興趣を高めることができるパチンコ遊技機において、その後低入賞状態である通常状態に移行したときに、潜伏期間を補填するような所定の補填期間だけ時短状態と同様に動作することで、その潜伏期間の発生に伴って遊技者が抱いた損失感を補うことを目的とするものである。上記構成によって、大当たり後に時短状態となる前に、低入賞状態である潜伏期間を設けたことに対して遊技者が抱く損失感を解消することができ、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、本発明のパチンコ遊技機における入賞状態制御手段は、入賞状態を高入賞状態に移行した後、新たな大当たり遊技が実行されることなく抽選処理が所定回数実行されたとき、当該入賞状態を低入賞状態へ移行するよう構成されており、
潜伏情報記憶手段は、潜伏実行決定手段が潜伏処理の実行を決定したときは、潜伏情報が記憶されていればその記憶されている潜伏情報に新たな潜伏情報を追加して記憶するとともに、高入賞状態において新たな大当たり遊技が実行されることなく低入賞状態へ移行したとき、および補填期間に新たな大当たり遊技が実行されるときは、当該潜伏情報が記憶されていれば当該潜伏情報を消去し、
補填実行決定手段は、潜伏情報記憶手段に潜伏情報が記憶されていないときは、潜伏処理の未実行を決定し、潜伏情報記憶手段に潜伏情報が記憶されているときは、その累積的に記憶されている当該潜伏情報に基づいて補填期間を決定するとともに、潜伏処理の実行を決定するように構成される。
具体的には、大当たりが終了してから時短状態へ移行するまでの潜伏期間が何度も生じた場合は、その後時短状態ではないときにその複数回分の潜伏期間に応じた期間を補填期間として設定し、通常状態よりも遊技者にとって有利な遊技(例えば時短状態と同様の遊技)が公平に実行できるよう構成されている。上記構成によっても、遊技者が抱く損失感を解消することができ、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができる。
上記構成により、大当たり状態が時短状態を介して連続して発生し得る遊技性(連チャン)を実現し、その連チャン中に発生した潜伏期間に対する補填期間を、その連チャンが終了して通常状態となったときに設けるように構成することで、遊技者が抱く損失感を解消することができ、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができる。
以下、本発明のパチンコ遊技機の実施の形態について、図面を参照して説明する。図1に、本発明に係るパチンコ遊技機1の正面模式図を示す。パチンコ遊技機1は、台枠に取り付けられた透明ガラス板でなる前面扉2と、台枠の内側に配置されて前面扉2によって覆われる遊技盤3と、遊技盤3の左右斜め下方に配置された一対のスピーカ4と、遊技盤3の上方位置等に配置された装飾ランプ類5と、遊技盤3の下方に設けられた貯留皿である上皿31,下皿32と、下皿32の右方(図1で見て)に設けられた発射ハンドル7とを含んで構成されている。
遊技盤3は、ほぼ円形状の遊技領域3aが形成されており、そのほぼ中央位置に配設された中央役物10と、中央役物10の右方(図1で見て)に設けられた通過ゲート11と、遊技盤3上に植設された多数本の釘3b(一部のみ図示)と、中央役物10の下方に設けられた第1始動口19と、第1始動口19の略右方に設けられた、いわゆる電動チューリップ(以下、電チューと略記することもある)である第2始動口13と、第1始動口19の下方に設けられた第1大入賞装置14と、第1大入賞装置14の下方に設けられた玉排出口15と、遊技盤3の左側端部に配置されたLEDでなる普通図柄(以下、普図と略記することもある)表示部16と、普図表示部16の上方に連設された例えば7セグメントLEDでなる第1特図表示部51,第2特図表示部52とを含んで構成されている。
なお、遊技領域3a上の各入賞口や表示部などのレイアウトは、上述の例に制約されることなく、適宜変更可能である。
上皿31に準備された玉(遊技球:20)は、発射ハンドル7を含んで構成される発射装置151(図2参照)によって遊技領域3aに向けて発射される。遊技領域3aには釘3bが多数立設されており、中央位置に中央役物10が配置されているので、レール(図示せず)を通じて遊技盤3の遊技領域3aに達した玉20は、それらの釘3bに弾かれながら中央役物10の右側あるいは左側に振り分けられて遊技領域3aを落下する。
発射ハンドル7は回転操作部材でなり、遊技者により回転操作されると、その回転操作量を表す回転操作信号を発射制御回路150(図2参照)に出力する。
中央役物10は、特別図柄(以下、特図と略記することもある)の抽選結果により決定された3桁のアラビア数字等のキャラクタでなる図柄を表示して遊技者に特図の抽選結果を報知するもので、LCDおよびその駆動回路を含む液晶表示装置8と、液晶表示装置8の窓枠上辺に配設された特図保留表示部9とから構成されている。特図保留表示部9は、複数(例えば4個)のLEDを含んで構成される。
また、中央役物10には、ワープルート21が設けられている。中央役物10の側面に入口が開口し、玉20は矢印のようにワープルート21内を移動して出口から緩い傾斜が設けられたステージに流下する。ステージの遊技者側には、ステージ上を転動する玉20がステージ上に設けられた開口部25以外から転落しないようにガイド部材24が取り付けられている。そして、玉20はステージ上で左右に移動を繰り返し、開口部25から遊技領域3aの下部へ流下していく。
通過ゲート11は、賞球がないゲートであり、通過ゲート11に玉20を通過させると、普図の抽選処理が行われる。普図表示部16では、普図の抽選結果に基づいて図柄変動(LEDの点滅動作)が行われ、所定時間経過後に点灯表示すれば当たりとなり、後述する第2始動口13の回動翼片13a,13aを所定時間開放する。なお、普図の図柄変動中や第2始動口13の開放動作中には、新たな普図の抽選処理は行われない。
第1始動口19に玉20が入賞すると、第1特図の抽選処理が行われる。第1特図表示部51では、第1特図の抽選結果に基づいて図柄変動(LEDの点滅動作)が行われ、所定時間経過後に抽選結果に基づいた点灯パターンで点灯する。特図の図柄変動中や大当たり処理中に新たな第1特図の抽選処理が行なわれると、その抽選結果はRAM113上の特図保留記憶領域113d(図3参照)に一時記憶(保留)され、特図保留表示部9は、最大4つまで保留できる第1特図の抽選結果に応じて点灯表示する。
第2始動口13は、回動翼片13a,13aが閉鎖しているときは釘3bが玉20の入賞を阻止しており、普図表示部16にて当たり表示がなされると、回動翼片13a,13aを所定時間開放し、遊技領域3aを流下する玉20を入賞し易くする。また、第2始動口13に玉20が入賞すると、第2特図の抽選処理が行われる。第2特図表示部52では、第2特図の抽選結果に基づいて図柄変動(LEDの点滅動作)が行われ、所定時間経過後に抽選結果に基づいた点灯パターンで点灯する。特図の図柄変動中や大当たり処理中には、新たな第2特図の抽選処理は行われない。なお、第2始動口13を有するこの可変入賞装置が、本発明の可変入賞装置に相当する。
液晶表示装置8では、第1特図表示部51あるいは第2特図表示部52で行われる特図の変動表示に連動して図柄変動が行われる。詳しくは、3桁の図柄が同時に変動を開始し、所定時間経過後に停止し、3つの同じ数字が並べば大当たりとなり、大当たり処理が行われる。第1特図あるいは第2特図のいずれの抽選結果に基づいて図柄変動を行うかについては、後で詳しく述べる。
第1大入賞装置14は、いわゆるアタッカーと呼ばれる可変入賞装置であり、開口部と蓋部材とから構成され、蓋部材が移動することにより開口部の閉鎖状態と開放状態とに切り替えられる。第1大入賞装置14は、第1特図あるいは第2特図の抽選で大当たりに当選すると、1回の大当たり処理で、例えば、開放してから10個入賞または30秒経過で閉鎖するまでの処理を1ラウンドとして、15ラウンド継続する処理を行う。
第2大入賞装置41は、中央役物10の右側に備えられた開閉可能な蓋部41a,通路42,振分装置43を含んで構成される。第2大入賞装置41は、第2特図の抽選で小当たり(詳細は後述)に当選すると、蓋部41aが1.5秒間開放状態となり、玉20が通路42を通って振分装置43へ流下するのを容易とする。振分装置43において、玉20がV入賞口44に流下すると、上述の大当たり状態となる。一方、玉20がハズレ入賞口45に流下したときには、大当たり状態とはならない。
なお、第2大入賞検出器164により第2大入賞装置41への玉20の入賞が検出されてから、所定時間内にV入賞検出器171あるいはハズレ入賞検出器172により玉20の入賞が検出されないときには、その入賞は無効となる。
玉排出口15は、遊技盤3の最下部に開口されており、遊技盤3(遊技領域3a)の盤面上を流下し終わった玉をパチンコ遊技機1の外部に排出する。
第1始動口19,第2始動口13,第1大入賞装置14,または第2大入賞装置41の入賞に応じて払出装置141(図2参照)から払い出された玉は、上皿31に貯えられる。そして、上皿31の貯留限度を超えると、上皿31に設けられた図示しない排出口から下皿32に設けられた流入口33を介して下皿32に流下する。下皿32には、玉排出レバー34が備えられている。遊技者が玉排出レバー34を操作すると、下皿32の底部に設けられた排出口(図示せず)が開口状態となり、下皿32に貯えられた玉が、玉箱35に流下する。
図2に、パチンコ遊技機1の制御ブロック図を示す。パチンコ遊技機1は、主回路110を搭載する主制御基板100と、各種表示部,制御基板群,検出器,アクチュエータ等を含んで構成される。
主回路110には、特図保留表示部9,普図表示部16および第1特図表示部51,第2特図表示部52等の表示部(例えばLED)およびその駆動回路が接続されている。
また、主回路110には、液晶表示装置8を制御する表示制御回路130の搭載された表示制御基板(図示せず)が接続されるとともに、装飾ランプ類5ならびにアンプ40およびスピーカ4を制御する副制御回路120の搭載された副制御基板(図示せず)と、発射ハンドル7からの回転操作信号に基づいて発射装置151を制御する発射制御回路150の搭載された発射制御基板(図示せず)と、払出装置141を制御する払出制御回路140の搭載された払出制御基板(図示せず)等の回路基板群が接続されている。
なお、パチンコ遊技機1を制御する各回路が搭載された各基板はパチンコ遊技機1の背面側に配置されており、例えば、表示制御回路130の搭載された表示制御基板は液晶表示装置8の背面側に配置されている。
また、主回路110には、通過ゲート11に併設されたゲート通過検出器161と、第1始動口19に併設された第1始動入賞検出器169と、第2始動口13に併設された第2始動入賞検出器162と、第1大入賞装置14に併設された第1大入賞検出器163と、第2大入賞装置41に併設された第2大入賞検出器164と、電チューである第2始動口13の可動翼片13a,13aを開閉する電チューソレノイド166と、第1大入賞装置14を開閉する第1大入賞ソレノイド167と、第2大入賞装置41の蓋部41aを開閉する第2大入賞ソレノイド173と、振分装置43に設けられたV入賞検出器171およびハズレ入賞検出器172等の、検出部およびアクチュエータが接続されている。
また、主回路110には、各種表示部,制御基板群,検出器,アクチュエータ等に所定電圧を供給する電源回路168が接続されている。
主回路110は、CPU111,制御プログラム(図示せず)格納用のROM112,ワークエリアや各種カウンタ(例えば、普図用乱数カウンタ,特図用乱数カウンタ)等が割り当てられるRAM113,I/O(Input/Output:入出力回路)114等を備える。CPU111が制御プログラムを実行することで、パチンコ遊技機としての各種機能を実現する。その他の各基板の各回路も、個別にCPUやメモリを備える構成が一般的であるが、図2では省略している。なお、主回路110が本発明の入賞状態制御手段、遊技制御手段,入賞状態選択手段,潜伏実行決定手段,補填実行決定手段に相当する。
図3に、RAM113の記憶内容の一例を示す。RAM113には、大当たりや特図変動等の時間管理を行うためのタイマおよびカウンタが格納される。RAM113には、例えば、特図用乱数カウンタ113a,普図用乱数カウンタ113b,潜伏用乱数カウンタ113c,第1特図抽選結果を一時記憶(保留)する特図保留記憶領域113d,連続回数記憶領域113e,継続回数記憶領域113f,潜伏回数記憶領域113g,補填回数記憶領域113h,状態フラグ記憶領域113jが含まれている。なお、潜伏回数記憶領域113gおよび補填回数記憶領域113hが本発明の潜伏情報記憶手段に相当する。
連続回数は、大当たり遊技の終了後の遊技状態を何回連続して時短状態とするかを示すもので、特図の当たり判定において大当たりとなったとき、そのときに判定された連続回数(後述)を加算し、大当たり終了後にデクリメントして時短状態となる。継続回数は、大当たり終了時に時短状態となる場合は100をセットし、特図の変動表示を行う毎にデクリメントする。潜伏回数は、潜伏期間を設定するとき、設定時に選択された潜伏期間を加算し、潜伏期間に特図の変動表示を行う毎にデクリメントする。補填回数は、潜伏期間を設定するとき、その選択された潜伏期間(別に定められた値でもよい)を加算し、補填期間に特図の変動表示を行う毎にデクリメントする。なお、潜伏回数および補填回数が本発明の潜伏情報に相当する。
状態フラグは、遊技盤3上での遊技状態を示すもので、遊技状態の変化に応じた値(通常状態:0,大当たり状態:1,時短状態:2,潜伏状態:3,補填状態:4)が設定されている。そして、制御プログラムのスタート時において、状態フラグは0(通常状態)に初期化されている。なお、時短状態(2)が本発明の高入賞状態に相当し、通常状態(0)が低入賞状態に相当する。
図2に戻り、副制御回路120は、主回路110より入力される制御コマンドに応じてアンプ40を介してスピーカ4より音声を出力させるとともに、装飾ランプ類5の点灯/消灯を制御する。
表示制御回路130は、副制御回路120から入力される表示制御コマンドに応じて、液晶表示装置8に画像を表示させるための処理を実行する。
払出制御回路140は、主回路110より入力される賞球払出信号に応じて払出装置141を制御し、上皿31に所定数の賞球を払い出させる。
発射制御回路150は、遊技者による発射ハンドル7の回転操作に応じて発射装置151を作動させる。発射ハンドル7の回転操作量に応じて、発射装置151による玉の発射強度(玉の飛距離)を調節することが可能となっている。発射装置151より強く発射された玉は、遊技盤3上に形成された遊技領域3aへと放出され中央役物10の右側を自重によって流下し、発射装置151より弱く発射された玉は、中央役物10の左側を自重によって流下する。
次に、図1および図2を用いて、パチンコ遊技機1における遊技の流れ(遊技盤3上での遊技状態の変化)について概要を説明する。
本実施形態のパチンコ遊技機1では、発射装置151より発射され遊技領域3aへと放出された玉は、中央役物10により左右に振り分けられ中央役物10の右側あるいは左側を流下する。遊技領域3aには各種装置が配設され、その配設位置と釘3bの植設位置とにより、第1始動口19および第1大入賞装置14へは中央役物10の左側を流下する玉が入賞可能であり、通過ゲート11,第2始動口13および第2大入賞装置41へは中央役物10の右側を流下する玉が入球、入賞可能に構成されている。
パチンコ遊技機1の遊技状態は、入賞状態制御手段により電チュー13への入賞状態が相対的に高く設定された時短状態と相対的に低く設定された通常状態、とがある。通常状態では、遊技領域3aの右側に向けて打ち込まれた玉20が通過ゲート11に入球してゲート通過検出器161で検知されると、主回路110は、新たな普図の変動を開始可能なとき(普図の変動中でなく、電チュー13が動作中でないとき)、普図用乱数カウンタ113bから値を抽出し、抽出した値を通常用普図判定テーブル(普図当選確率:1/100)の当たり値と比較することで普図の当たり抽選を実行し、抽出した値が当たり値と一致していれば当たりと判定して電チュー13の開放条件が成立する。そして、この当たり判定の結果に基づいて、普図の変動(普図表示部16のLED点滅)を開始する(普図変動時間:5〜60秒間)。
上述の例では、普図は保留を持たない構成であるが、例えば4個のような上限数を設定して普図用乱数カウンタ113bから抽出した値(普図の抽選結果)を普図保留としてRAM113に記憶できるようにしてもよい。
通常状態で当たり判定の結果が当たりであると、普図表示部16のLEDを点灯表示させるとともに、電チューソレノイド166を励磁して回動翼片13a,13aを開放して、所定の開放期間(開放時間:0.1秒間)だけ電チュー13を入賞容易な開放状態にする。所定の開放期間経過後、電チュー13(回動翼片13a,13a)を閉鎖する。なお、当たり判定の結果がハズレであるときは、普図表示部16のLEDを消灯して確定表示とする。
上述のように、通常状態では、遊技領域3aの右側へ向けて玉20を打ち込んでも普図の当選確率は低く、普図が当たりであっても電チュー13の開放時間が短いため、ほとんど第2始動口(すなわち電チュー13)に玉が入賞することはない。
よって通常状態では、遊技者は、常に入賞可能である第1始動口19に入賞させるべく、遊技領域3aの左側に向けて玉20を打ち込む。玉20が第1始動口19に入賞して第1始動入賞検出器169で検知されると、所定数の賞球(例えば1入賞あたり3個)を払い出し、始動条件の成立を判定する。RAM113上の特図保留記憶領域113dに記憶されている特図保留が3個以下であれば、始動条件が成立したと判定する。そのときのRAM113上の特図乱数カウンタ113aの値を抽出し、特図保留としてRAM113上の特図保留記憶領域113dに記憶する。そして、記憶した特図保留を記憶した順に読み出し、ROM112から読み出されてRAM113上に展開されている第1特図判定テーブル(図4参照)を用いて当否を判定する。この特図乱数カウンタ113aの値を抽出し、第1特図判定テーブルにて当否判定する処理が、第1始動口19への入賞に基づく抽選処理に該当する。その当否判定の結果に基づいて、第1特図表示部51にて第1特図の変動表示を開始する。
図4のように、第1特図判定テーブルでは、例えば、当たり値が0〜9と定められている。また、特図乱数カウンタ113aの値は0〜2999までの間で変動する。よって、第1特図判定における大当たりの確率(特図当選確率)は1/300となる。また、各当たり値に応じて、大当たり状態後の時短状態の連続回数が定められており、大当たり状態となったとき、その大当たりと判定された当たり値に対応する連続回数をRAM113上の連続回数記憶領域113eに加算し、大当たり遊技終了後にはその連続回数記憶領域113e上の値によって、その大当たり遊技終了後の遊技状態として時短状態と通常状態のいずれかが選択される。
また、大当たり遊技終了後の遊技状態として時短状態が選択されたとき、潜伏実行決定手段により潜伏処理を実行するか否かが決定される。潜伏処理とは、大当たり遊技が終了してから所定の潜伏期間だけ通常状態と同様の動作を行う潜伏状態としてから時短状態に移行する処理のことで、大当たり遊技終了後の遊技状態として時短状態が選択されたことをその潜伏期間だけ遊技者に伏せておくことができる。なお、この潜伏処理を実行する場合は、選択された潜伏期間に関する潜伏情報を記憶しておき、大当たり遊技終了後の遊技状態として通常状態が選択されたときに潜伏情報があれば、所定の補填期間だけ時短状態と同様の動作を行う補填状態としてから通常状態に移行する補填処理を実行する。一方、潜伏処理を実行しない場合には、大当たり遊技終了後の遊技状態は直ちに時短状態に移行する。これらの状態の遷移については、後で詳しく述べる。
一方、時短状態では、普図の当たり判定を時短用普図判定テーブルの当たり値と比較して行うので、普図の当選確率は高くなり(普図当選確率:99/100)、普図の変動時間は1秒間となり、回動翼片13a,13aの開放時間が長くなる(1.5秒間×3回)ので、第2始動口13へ入賞し易くなる。よって、時短状態では、遊技領域3aの右側に向けて玉20を打ち込んで遊技する。
玉20が電チュー(すなわち第2始動口)13に入賞して第2始動入賞検出器162で検知されると、所定数の賞球(例えば1入賞あたり3個)を払い出し、始動条件の成立を判定する。液晶表示装置8にて第1特図および第2特図のいずれの図柄変動が行われておらず、大当たり遊技中でもなく、第2大入賞装置41が停止中(蓋部41aが閉状態)の場合、始動条件が成立したと判定する。始動条件が成立したと判定されたとき、そのときの特図乱数カウンタ113aの値を抽出し、ROM112から読み出されてRAM113上に展開されている第2特図判定テーブル(図5参照)を用いて当否を判定する。なお、第2特図判定テーブルによる判定結果は保留しない。そして、この当たり判定の結果に基づいて、第2特図表示部52にて第2特図の変動表示を開始する。
上述の実施例では、第2特図は保留を持たない構成としたが、例えば4個のような上限数を設定して、特図乱数カウンタ113aから抽出した値を特図保留として記憶できるようにしてもよい。
図5のように、第2特図判定テーブルでは、例えば、大当たりとなる当たり値が0〜9と定められている。また、特図乱数カウンタ113aの値は0〜2999までの間で変動する。よって、第2特図判定における大当たりの確率(特図当選確率)は1/300となる。また、各当たり値に応じて、大当たり状態後の時短状態の連続回数が定められており、大当たり状態となったときには、その大当たりと判定された当たり値に対応する連続回数をRAM113上の連続回数記憶領域113eに加算し、大当たり遊技終了時にはその連続回数記憶領域113e上の値によって、その大当たり遊技終了後の遊技状態として時短状態と通常状態のいずれかが選択される。
一方、大当たりとならない場合(確率:299/300)は、小当たりと判定される。所定の変動時間経過後、第2特図の当否判定の結果が小当たりであれば、第2特図表示部52には小当たり図柄を停止表示して小当たりとなり、第2大入賞装置41の蓋部41aを開放して、所定の開放期間(例えば開放時間1.5秒)だけ入賞容易な開放状態を呈する。そして、小当たり中に玉が第2大入賞装置41に入賞してV入賞口44に入賞したか否かを判定し、V入賞口44に入賞した場合には大当たり状態となり、遊技制御手段が大当たり遊技を実行する。このように、特図乱数カウンタ113aの値を抽出して第2特図判定テーブルにて当否を判定する処理、および当否判定により小当たりと判定した場合にV入賞口44への入賞の有無を判定するまでの処理が、第2始動口への入賞に基づく抽選処理に該当する。この小当たり経由の大当たり遊技終了後の遊技状態も、RAM113上の連続回数記憶領域113eの値によって時短状態と通常状態のいずれかが選択される。
上述のように、時短状態では、普図の当選確率は高まり、電チュー(すなわち第2始動口)13の開放時間も長いので、直ぐに第2始動口13へ入賞させることができる。また、第2始動口13に玉が入賞すると、第2特図の抽選処理を行い、高確率で小当たりに当選し、小当たり状態となる。この小当たりにより開放された第2大入賞装置41へ入賞した玉がV入賞すると、大当たり状態となる。つまり、時短状態では、遊技領域の右側へ向けて玉20を打ち込むだけで、容易に次の大当たり状態を発生させることができる。なお、各時短状態は、次の大当たりに当選するか、両特図の変動回数の合計が100回に達すると終了するが、時短状態に遊技領域3aの右側へ玉を打ち込んだとき、V入賞するまでの両特図の変動回数の合計の平均は約10回となるように設計されているので、時短状態のまま両特図の変動回数の合計が100回に達する可能性は相当低い。
次に、液晶表示装置8での表示動作について説明する。第1特図表示部51および第2特図表示部52のいずれかにおいて特図の変動表示を開始するとき、主回路110から副制御回路120を介して表示制御コマンドを受信した表示制御回路130は、その受信した表示制御コマンドの指示にしたがって、液晶表示装置8で図柄の変動表示を開始する。特図の変動時間は、通常状態では5〜120秒、時短状態では1〜10秒となっている。
液晶表示装置8では、表示制御コマンドにより指示された変動パターンにしたがって演出表示するとともに、3桁の図柄を所定の変動時間にわたり変動表示し、所定の変動時間経過後に左→右→中の順に指定された停止図柄を確定表示(停止表示)する。例えば、特図判定における判定結果が大当たりであれば「777」のような3桁の大当たり図柄を確定表示し、判定結果がハズレであれば3桁のハズレ図柄(例えば「357」等のバラケ目)を確定表示する。また、このとき、第1特図表示部51あるいは第2特図表示部52の変動表示も停止し、判定結果に応じて決定された図柄を停止表示する。なお、時短状態では、第2始動口13への入賞に基づく小当たりが中心の遊技性となるので、液晶表示装置8では、その端の方の一角で小さな図柄により変動および停止表示する。図柄の変動時間もハズレの場合は1秒と短く設定されているので、図柄の変動を開始するとほぼ同時に停止図柄を確定表示することになる。
次に、大当たり状態における遊技制御手段による動作について説明する。第1特図表示部51または第2特図表示部52に大当たり図柄が停止表示されると、液晶表示装置8でも大当たり図柄が停止表示されて「大当たり状態」となり、遊技制御手段は大当たり遊技を実行する。まず、第1大入賞ソレノイド167を励磁することで第1大入賞装置14を開放し、玉が極めて入り易い状況をもたらす。第1大入賞装置14は、開放された後、第1大入賞検出器163による所定数(例えば10個)の入賞検知または所定時間(例えば30秒)の経過を1ラウンドとし、第1大入賞ソレノイド167を非励磁にすることで閉鎖される。1回の大当たり状態では、所定ラウンド回数(例えば15回)まで繰り返されるので、このような大当たり状態の間に遊技者は多数の賞球(例えば1入賞当たり15個)を得ることができる。なお、第2特図表示部52に小当たり図柄が停止表示された後にV入賞口44への入賞を検出したときにも、液晶表示装置8には大当たりになったことを表示して、遊技制御手段は上述した大当たり遊技を実行する。
次に、入賞状態選択手段の動作について説明する。特図の抽選処理で大当たりに当選したとき、該当する第1あるいは第2の特図判定テーブル(図4,図5参照)により、その大当たりと判定された当たり値に対応する連続回数に基づいて、入賞状態選択手段は、その直後に実行される大当たり遊技の終了後の遊技状態を時短状態と通常状態のいずれにするかを選択するとともに、当該大当たり遊技終了後の遊技状態を時短状態にすると選択するときには、これ以降に実行される大当たり遊技の終了後の遊技状態を何回連続して時短状態としてから通常状態とするかを決定する。
・連続回数が0回の場合、最初の大当たり終了後は通常状態とする。
・連続回数が1回の場合、最初の大当たり終了後は時短状態とし、小当たり経由で実行される大当たり終了後は通常状態とする。
・連続回数が2回の場合、最初と小当たり経由で実行される2回の大当たり終了後は時短状態とし、小当たり経由で実行される3回目の大当たり終了後は通常状態とする。
・連続回数が3回の場合、最初と小当たり経由で実行される3回の大当たり終了後は時短状態とし、小当たり経由で実行される4回目の大当たり終了後は通常状態とする。
つまり、特図の抽選処理で大当たりに当選し、その大当たりと判定された当たり値に対応する連続回数が3回であった場合は、4回の大当たりが連続して実行されることがほぼ約束される。
より具体的には、特図の抽選処理で大当たりに当選したとき、その大当たりと判定された当たり値に対応する連続回数をRAM113上の連続回数記憶領域113eに記憶する。大当たり遊技終了時にその連続回数記憶領域113eの値を確認し、値が0であればその大当たり遊技終了後の遊技状態を通常状態とし、値が0でなければ時短状態とする。なお、大当たり遊技終了後の遊技状態を時短状態とする場合は、その大当たり遊技終了時に連続回数記憶領域113eの値を1だけ減算することで、最初に記憶された連続回数と等しい回数連続して大当たり遊技終了後の遊技状態を時短状態とすることができるので、連続回数として最初に記憶された回数に1を加算した回数の大当たり遊技が連続して実行される連チャン状態となる。
また、時短状態であるときには、第2特図の抽選結果が大当たりと判定される確率(1/300)に比べ、小当たり経由でV入賞する確率(約1/10)の方が圧倒的に高いので、時短状態で実行される大当たり遊技の殆んどが小当たりを経由したものとなる。但し、第2特図の抽選結果が大当たりと判定される可能性、あるいは大当たり遊技中の第1始動入賞口19への入賞に基づく抽選結果が大当たりと判定される可能性もある、このように時短状態であるときに特図の抽選処理でたまたま大当たりに当選した場合、新たに連続回数を決定し、先に決定されている連続回数に新たに決定した連続回数を上乗せする。これにより、大当たりをさらに多く連続して発生させることが可能となる。
以下、上記で説明したパチンコ遊技機1の特徴である潜伏状態と補填状態について説明する。上述のように、特図の変動時間、普図の当選確率および変動時間、普図当選時の電チュー13の開放時間について、通常状態と時短状態のそれぞれに対応して設定されているが、時短状態に設定されたある潜伏期間だけは、通常状態と同じ動作をするように構成されている。
具体的には、大当たりが終了して時短状態となるとき、その時短状態の開始時に抽選を行い、その抽選結果により潜伏期間を設定すると判定されたときは、その時短状態の開始時からその抽選によって決定された回数の特図の変動表示が終了するまで、あたかも通常状態であるかのごとく特図、普図、電チュー13が動作する。
さらに詳しくは、大当たり遊技終了後の遊技状態として時短状態が選択されているとき、その大当たり遊技終了時にRAM113上の潜伏用乱数カウンタ113cより現在の値を抽出し、潜伏判定テーブル(図6参照)の値と比較する(潜伏抽選処理)。抽出したカウンタ値が潜伏なし(10〜99)であれば、その大当たり遊技終了は直ちに時短状態に移行するが、潜伏あり(0〜9)であれば、対応する潜伏期間をRAM113上の潜伏回数記憶領域113gと補填回数記憶領域113hに加算記憶し、その大当たり遊技終了後は潜伏状態に移行する。潜伏状態では、入賞状態制御手段が電チュー13の入賞状態を低入賞状態に制御するとともに、特図の変動時間も通常状態と同様に制御し、特図の変動表示が行われる毎に潜伏回数記憶領域113gの値から1を減算する。潜伏状態における特図の変動回数が先に記憶された潜伏期間の回数に達すると、潜伏回数記憶領域113gの値が0となり、遊技状態は時短状態に移行する。
本実施例のパチンコ遊技機1では、通常状態で第1特図が大当たりとなったときに、その後何回連続して大当たり遊技終了後の遊技状態を時短状態にするか設定しており、大当たり当選時や大当たり中には、その大当たり遊技終了後の遊技状態として時短状態が選択されているか否かを遊技者に報知せず、また大当たり遊技終了時にも時短状態であることを遊技者に報知しないので、遊技者は大当たり遊技が終了するたびに、その後の遊技状態として時短状態が選択されていることを期待している。そして、大当たりが終了してから潜伏期間が設定されると、本当は時短状態が潜伏しているのに遊技者には時短状態が選択されず通常状態に戻ってしまった、と思わせることができる。
通常状態に戻ってしまったと誤解した遊技者は、遊技領域3aの左側へ玉を打ち込んで第1特図を変動表示させることになるが、第1特図の変動回数が潜伏期間として設定された変動回数に達するまでは、時短状態であることを報知することはできない。
また、図柄表示部(例えば液晶表示装置8)では、時短状態中は通常状態とは異なる「時短モード」として時短状態専用の表示を行うとともに、遊技者に遊技領域3aの右側へ玉を打ち込むように「右打ち」を推奨する表示を行うよう構成されている。一方、潜伏期間中は通常状態と同じ表示にすることで、遊技者には時短による連チャンが終了したかのように思わせることができる。その後潜伏期間の解除条件(設定された特図の変動回数)が満たされ、次の特図の変動表示を開始する瞬間に表示を「時短モード」に切り替えることで、遊技者の興奮を一気に高めるようにしている。
潜伏期間中は、第1特図の変動時間も通常状態と同様の変動時間が選択されて変動表示を行っており、潜伏期間が終了すると時短状態の変動時間(ハズレなら1秒)が選択されるので、遊技者は第1特図の変動時間の変化からも実は時短状態であったことを知ることができる。
潜伏期間が終了すると普図と電チューも時短状態本来の動作を行うようになるので、遊技者はまた遊技領域3aの右側へ玉を打ち込み、小当たり経由で次の大当たりを発生させることができるようになる。
このような潜伏期間が設定されると、遊技者には、本当は時短状態が選択されているのにこの潜伏期間だけその時短状態としての恩恵を受けられなかったという損失感を与えてしまうことになる。
そこで、この潜伏期間が発生した場合、その解除条件となる特図の変動回数を補填回数として記憶しておき、その後時短状態を挟んだ大当たりの連チャン状態が終了して通常状態になったときに、その記憶しておいた補填回数分の特図の変動表示が行われる間だけ、特図や普図、電チュー13が時短状態と同様の動作をする補填期間を発生させるように構成されている。
具体的には、上述したように、潜伏抽選処理にて抽出したカウント値が潜伏ありであった場合は、補填回数記憶領域113hにも選択された潜伏期間が加算記憶されている。そこで、大当たり遊技終了後の遊技状態として通常状態が選択されているとき、その大当たり遊技終了時に補填回数記憶領域113hの値を確認し、0であればその大当たり遊技終了後直ちに通常状態に移行するが、0でなければ補填状態に移行する。補填状態では、入賞状態制御手段が電チュー13の入賞状態を高入賞状態に制御するとともに、特図の変動時間も時短状態と同様に制御し、特図の変動表示が行われるたびに補填回数記憶領域113hの値から1を減算する。補填状態における特図の変動回数が時短状態を挟んだ大当たりの連チャン中に発生した潜伏期間の累計回数(補填期間)に達すると、補填回数記憶領域113hの値が0になり、遊技状態は通常状態に移行する。
本来は大当たり遊技終了後の遊技状態として通常状態が選択されているのに時短状態と同じ動作を行うことで、遊技者は遊技領域3aの右側へ玉を打ち込めば、小当たり経由の新たな大当たりを発生させることができるかも知れない。このような補填期間を設けることで、遊技者に与えた損失感を補填することができる。なお、この実施例では、補填期間中に小当たり経由で大当たりが発生した場合は、その大当たり終了後は補填が過剰にならないよう、通常状態に戻す構成としたが、補填回数をリセットしないで残しておき、その大当たり遊技終了後に残りの補填期間だけ補填状態とする構成でもよい。また、補填期間中は補填期間であることを報知し、例えば液晶表示装置8で、「右打ち」を推奨する表示を行う。
以下、パチンコ遊技機1の主回路110において実行される処理について説明する。これらの処理は、予め定められたタイミングで繰り返し実行される。まず、図7を用いて、第1始動入賞処理について説明する。第1始動口19に併設される第1始動入賞検出器169が玉20の通過を検出すると、検出信号が主回路110に送信される。主回路110は、第1始動入賞検出器169から検出信号を受信すると(S11:YES)、玉3個を賞球として払い出す(S12)。このとき、主回路110は、払出制御回路140に賞球払出信号を出力し、払出装置141から上皿31に、上述の所定数の賞球の払い出しを行うように指示する。
続いて、主回路110は、RAM113上の特図保留記憶領域113dを参照し、特図保留が4個に達しているか否かを判定する(S13)。
特図保留の数が4未満であると判定すると(S13:YES)、主回路110は、RAM113上の特図用乱数カウンタ113aより現在の値を抽出する。そして、抽出したカウンタ値を特図保留としてRAM113上の特図保留領域113dに記憶する(S14)。
最後に、主回路110は、特図保留表示部9のLED(保留ランプ)を新たに(例えば、左から順に)1つ点灯する(S15)。そして、本処理を終了する。
なお、第1始動入賞検出器169から検出信号を受信しないときには(S11:NO)、直ちに本処理を終了する。また、特図保留が4個に達しているときにも(S13:NO)、直ちに本処理を終了する。
次に、図8を用いて、第2始動入賞処理について説明する。電チュー(第2始動口)13に併設される第2始動入賞検出器162が玉20の通過を検出すると、検出信号が主回路110に送信される。主回路110は、第2始動入賞検出器162から検出信号を受信すると(S31:YES)、玉3個を賞球として払い出す(S32)。このとき、主回路110は、払出制御回路140に賞球払出信号を出力し、払出装置141から上皿31に、上述の所定数の賞球の払い出しを行うように指示する。
続いて、主回路110は、RAM113上の状態フラグ記憶領域113jを参照し、遊技状態が大当たり状態(1)であるか否かを判定する(S33)。主回路110は、遊技状態が大当たり状態でないと判定すると(S33:YES)、第1および第2の特図が停止中か否かを判定する(S34)。特図の変動/停止は、RAM113上の特図変動タイマ(図示せず)を参照し、タイマが停止しているときは特図が停止中であると判定してもよいし、フラグ情報としてRAM113に記憶しておき、その記憶内容から判定してもよい。
主回路110は、特図が停止中であると判定すると(S34:YES)、第2大入賞装置41が停止中か否かを判定する(S35)。第2大入賞装置41が停止中か否かの判定は、例えば第2大入賞ソレノイド173を励磁しているか否かにより判定する。つまり、第2大入賞ソレノイド173を励磁していなければ、第2大入賞装置41が停止中であると判定できる。
主回路110は、第2大入賞装置41が停止中であると判定すると(S35:YES)、RAM113上の特図用乱数カウンタ113aより現在の値を抽出する(S36)。そして、ROM112から読み出されてRAM113上に展開されている第2特図判定テーブルの当たり値と比較して当否を判定する。抽出したカウンタ値が、第2特図判定テーブルの当たり値と一致していれば当たりと判定される。
続いて、主回路110は、当たりの判定結果(抽選結果)に基づいて特図の変動時間,表示する内容や変動パターン(キャラクタ表示やリーチ演出の有無など),および停止図柄を決定する(S37)。最後に、演出内容および停止図柄に基づいて特図変動処理を実行し(S38,図10参照)、その後本処理を終了する。
なお、第2始動入賞検出器162から検出信号を受信しないとき(S31:NO)、遊技状態が大当たり中であるとき(S33:NO)、第1あるいは第2の特図が変動中であるとき(S34:NO)、あるいは第2大入賞装置41が動作中であるき(S35:NO)、直ちに本処理を終了する。
図9を用いて、第1特図変動前処理について説明する。まず、主回路110は、RAM113上の特図保留記憶領域113dを参照し、特図保留が記憶されているか否かを判定する(S51)。
主回路110は、特図保留が記憶されていると判定すると(S51:YES)、RAM113上の状態フラグ記憶領域113jを参照し、遊技状態が大当たり状態(1)であるか否かを判定する(S52)。主回路110は、遊技状態が大当たり状態でないと判定すると(S52:YES)、図8の処理と同様に、第1および第2の特図が停止中か否かを判定する(S53)。
主回路110は、第1および第2の特図が停止中であると判定すると(S53:YES)、RAM113上の特図保留記憶領域113dから最古の特図保留を読み出す(S54)。そして、読み出した特図保留の値を、ROM112から読み出されてRAM113上に展開されている第1特図判定テーブルの当たり値と比較して当否を判定する。読み出した特図保留の値が、第1特図判定テーブルの当たり値と一致していれば当たりと判定される。その判定結果(抽選結果)に基づいて特図の変動時間,表示する内容や変動パターン(キャラクタ表示やリーチ演出の有無など),および停止図柄を決定する(S55)。
次に、読み出された特図保留に対応する特図保留表示部9のLED(保留ランプ)点灯状態を変更する(S56)。すなわち、4個のLEDの表示状態を左へ1個ずつシフトし、右端のLEDを消灯状態とする。最後に、演出内容および停止図柄に基づいて特図変動処理を実行し(S57,図10参照)、その後本処理を終了する。
なお、特図保留が記憶されていないとき(S51:NO)、遊技状態が大当たり状態であるとき(S52:NO)、第1および第2の特図が変動中であるとき(S53:NO)、直ちに本処理を終了する。
図8および図9の処理において、特図の変動時間は、RAM113上の状態フラグ記憶領域113jを参照し、潜伏期間中は通常状態と同様に比較的長く設定し(5〜120秒)、補填期間中は時短状態と同様に比較的短く設定する(1〜10秒)。潜伏期間および補填期間の詳細については後述する。
図10を用いて、図8のステップS38および図9のステップS57に相当する特図変動処理について説明する。まず、主回路110は、該当する特図表示部(第1特図:第1特図表示部51,第2特図:第2特図表示部52)における特図の変動表示を開始する(S71)。このとき、RAM113上の特図変動タイマ(図示せず)のカウントを開始するとともに、副制御回路120に対し液晶表示装置8での図柄の変動開始を指示する。具体的には、副制御回路120を経由し、表示制御回路130に対して演出内容および停止図柄を指示する表示制御コマンドを送信し、表示制御回路130は、受信した表示制御コマンドにしたがって液晶表示装置8において特図の図柄の変動表示を開始する。
図8のステップS37あるいは図9のステップS55で定められた特図変動時間が経過すると(S72:YES)、主回路110は、該当する特図表示部における特図の変動を停止する(S73)。このとき、RAM113上の特図変動タイマ(図示せず)のカウントを停止、リセットするとともに、副制御回路120に対し液晶表示装置8での図柄変動の停止を指示する。具体的には、副制御回路120を経由し、表示制御回路130に対して変動停止を指示する表示制御コマンドを送信し、表示制御回路130は、受信した表示制御コマンドにしたがって液晶表示装置8における特図の図柄変動を停止し、先に指示された停止図柄を表示する。例えば、特図抽選結果が大当たりのときは、液晶表示装置8に大当たり図柄(「777」など奇数のゾロ目)が表示される。特図抽選結果がハズレのときは、液晶表示装置8にハズレ図柄が表示される。
最後に、主回路110は、変動停止後処理を実行し(S74,図11参照)、その後本処理を終了する。
図11を用いて、図10のステップS74に相当する変動停止後処理について説明する。まず、主回路110は、RAM113上の状態フラグ記憶領域113jを参照し、遊技状態が時短状態(2)であるか否かを判定する(S91)。
主回路110は、遊技状態が時短状態(2)であると判定すると(S91:YES)、RAM113上の継続回数記憶領域113fの値を1だけ減算する(S92)。そして、減算後の継続回数記憶領域113fの値が0であるか否かを判定し、0であるとき(S93:YES)、遊技状態を通常状態(0)とする(S94)。そして、大当たり判定を行う(S103,後述)。
主回路110は、遊技状態が時短状態でないと判定すると(S91:NO)、遊技状態が潜伏状態(3)であるか否かを判定する(S95)。
主回路110は、遊技状態が潜伏状態であると判定すると(S95:YES)、RAM113上の潜伏回数記憶領域113gの値を1だけ減算する(S96)。そして、減算後の潜伏回数記憶領域113gの値が0であるか否かを判定し、0であるとき(S97:YES)、遊技状態を時短状態(2)とする(S98)。そして、大当たり判定を行う(S103,後述)。
主回路110は、遊技状態が潜伏状態でないと判定すると(S95:NO)、遊技状態が補填状態(4)であるか否かを判定する(S99)。
主回路110は、遊技状態が補填状態(つまり補填処理中)であると判定すると(S99:YES)、RAM113上の補填回数記憶領域113hの値を1だけ減算する(S100)。そして、減算後の補填回数記憶領域113hの値が0であるか否かを判定し、0であるとき(S101:YES)、遊技状態を通常状態(0)とする(S102)。そして、大当たり判定を行う(S103,後述)。
ステップS103では、第1特図の場合、図9のステップS54で読み出した特図保留に対応する抽選結果が大当たりであるか否かを判定する。第2特図の場合、図8のステップS36,S37における第2特図の抽選結果が大当たりであるか否かを判定する。
そして、抽選結果が大当たりであれば(S103:YES)、主回路110は、当たり値と、第1特図判定テーブルあるいは第2特図判定テーブルとに基づいて、大当たり後の時短状態を繰り返す最大回数(連続回数)を判定し、RAM113上の連続回数記憶領域113eの値に加算する(S104)。そして、RAM113上状態フラグの遊技状態を大当たり状態(1)に変更する(S105)。
一方、抽選結果が大当たりでなければ(S103:NO)、主回路110は、第2特図の抽選結果が小当たりであるか否かを判定する(S106)。そして、抽選結果が小当たりであれば(S106:YES)、主回路110は、小当たり処理を実行し(S107,図12参照)、その後本処理を終了する。
図12を用いて、図11のステップS107に相当する、抽選結果が小当たりの場合に実行される小当たり処理について説明する。まず、主回路110は、第2大入賞ソレノイド173を励磁することにより、第2大入賞装置41の蓋部41aを開放する(S131)。これにより、第2大入賞装置41への玉の入賞が可能になる。
所定の開放時間である1.5秒が経過すると(S132:YES)、主回路110は、第2大入賞ソレノイド173を非励磁とすることにより、第2大入賞装置41の蓋部41aを閉鎖する(S133)。これにより、第2大入賞装置41への玉の入賞ができなくなる。
次に、主回路110は、第2大入賞装置41へ入賞した玉が、前述のような所定時間内(第2大入賞装置41閉鎖後の遅延時間を含む)に、V入賞口44へ入賞したか否かを判定する(S134)。V入賞口44への入賞は、V入賞検出器171により検出される。主回路110は、V入賞口44への入賞を検出したとき(S134:YES)、RAM113上の状態フラグ記憶領域113jを参照し、遊技状態が補填状態(4)であるか否かを判定する(S135)。
遊技状態が補填状態であると判定すると(S135:YES)、主回路110は、RAM113上の補填回数記憶領域113hの値を0とする(S136)。これにより、補填期間中に大当たりとなった場合に、その大当たり終了後の遊技状態を直ぐに通常状態にして、過剰な補填を防止することができる。最後に、RAM113上の状態フラグ記憶領域113jの遊技状態を大当たり状態(1)とする(S137)。その後、本処理を終了する。
図13を用いて、抽選結果が大当たりの場合に実行される大当たり処理について説明する。まず、主回路110は、RAM113上の状態フラグ記憶領域113jの遊技状態が大当たり状態(1)であるか否かを判定する(S151)。そして、大当たり状態でなければ(S151:NO)、本処理を終了する。
一方、大当たり状態であれば(S151:YES)、主回路110は、RAM113上に記憶されるラウンド数(図示せず)に1を加算し(S152)、第1大入賞ソレノイド167を励磁することにより、第1大入賞装置14を開放する(S153)。これにより、第1大入賞装置14への玉の入賞が可能になる。
そして、第1大入賞装置14へ1ラウンドの入賞可能玉数である10個の玉が入賞するか(S154:YES)、第1大入賞装置14が開放状態となってから1ラウンドの最大開放時間である30秒が経過するか(S155:YES)のいずれかが満たされると、主回路110は、第1大入賞ソレノイド167を非励磁とすることにより、第1大入賞装置14を閉鎖する(S156)。これにより、第1大入賞装置14への玉の入賞ができなくなる。
そして、ラウンド数が最大ラウンド数である15に満たないとき(S157:NO)、本処理を一旦終了してから再度実行し、ラウンド数が15になるまで本処理を繰り返す。一方、ラウンド数が最大ラウンド数である15になると(S157:YES)、主回路110は、ラウンド数を初期値0にリセットする(S158)。
最後に、主回路110は、大当たり後処理を実行し(S159,図14参照)、その後本処理を終了する。
図14を用いて、図13のステップS159に相当する大当たり後処理について説明する。まず、主回路110は、RAM113上の連続回数記憶領域113eを参照し、連続回数の値が0であるか否かを判定する(S171)。連続回数の値が0でないと判定したとき(S171:YES)、主回路110は、RAM113上の潜伏用乱数カウンタ113cの値を抽出する(S172)。そして、ROM112から読み出されてRAM113上に展開している潜伏判定テーブル(図6参照)を参照し、潜伏期間の有無を判定する(S173)。
図6に、潜伏判定テーブルの一例を示す。同じ「潜伏有り」でも、カウンタ値によって潜伏期間が異なるように設定されている。潜伏期間は、例えば特図の変動回数として定められている。例えば、「潜伏期間10回」は、特図の変動が10回行われるまで、潜伏状態が継続することを意味している。
図14に戻り、潜伏期間有りと判定したとき(S173:YES)、主回路110は、RAM113上の潜伏回数記憶領域113gおよび補填回数記憶領域113hの値に、判定された潜伏期間の回数を加算する(S174)。そして、RAM113上の状態フラグ113jの遊技状態を、潜伏状態(3)とする(S175)。このとき、液晶表示装置8では、遊技者に遊技領域3aの左側へ玉を打つことを推奨する旨の表示を行う。
一方、潜伏期間無しと判定したとき(S173:NO)、主回路110は、遊技状態を時短状態(2)とする(S178)。このとき、液晶表示装置8では、遊技者に遊技領域3aの右側へ玉を打つことを推奨する旨の表示を行う。
遊技状態が決定すると、主回路110は、RAM113上の連続回数記憶領域113eの値を1だけ減算し(S176)、継続回数記憶領域113fの値に100をセットする(S177)。その後、本処理を終了する。
一方、連続回数の値が0であると判定したとき(S171:NO)、主回路110は、RAM113上の潜伏回数記憶領域113gの値を参照し、その値が0であるか否かを判定する(S179)。潜伏回数が0でないと判定すると(S179:YES)、主回路110は、遊技状態を補填状態(4)とする(S180)。このとき、液晶表示装置8では、遊技者に遊技領域3aの右側へ玉を打つことを推奨する旨の表示を行う。その後、本処理を終了する。
一方、潜伏回数が0であると判定すると(S179:NO)、主回路110は、遊技状態を通常状態(0)とする(S181)。このとき、液晶表示装置8では、遊技者に遊技領域3aの左側へ玉を打つことを推奨する旨の表示を行う。その後、本処理を終了する。
図15に、パチンコ遊技機1における遊技状態の遷移例を表したタイミングチャートを示す。図15(a)に、通常状態に第1特図で大当たりとなり、大当たり後の時短状態の最大連続回数が2回で、1度も潜伏がなかった場合の例を示す。時短状態(継続回数100回以内)→大当たり状態のサイクルを2回繰り返して、補填状態に移行せず通常状態に戻る。
図15(b)に、通常状態に第1特図で大当たりとなり、大当たり後の時短状態の最大連続回数が2回で、1回目の大当たり後の判定で潜伏期間が設定された場合の例を示す。1回目の大当たりの後は潜伏状態に移行し、潜伏期間経過後は時短状態に移行し、その後2回目の大当たり状態となるが、2回目の大当たり後の判定では潜伏期間が設定されなかったため、直ちに時短状態に移行する。時短状態が2回発生した後の大当たり状態終了後は、潜伏期間の不利益を補填する補填状態に移行し、補填期間終了後は通常状態に戻る。
図15(c)に、図15(b)の変形例として、通常状態に第1特図で大当たりとなり、大当たり後の時短状態の最大連続回数が2回で、1回目の大当たり後の判定で潜伏期間が設定され、さらに補填期間中に大当たりとなった場合の例を示す。補填期間中に大当たりとなったときには、大当たり終了後には、残りの補填期間は継続せず、時短状態にも移行せず通常状態に戻る。
図15(d)に、通常状態に第1特図で大当たりとなり、大当たりの連続回数が1回で、大当たり後の判定で潜伏期間が設定された場合の例を示す。潜伏状態から時短状態に復帰しても、大当たりに当選しなければ、特図の変動表示が100回行われた後に通常状態に戻る。時短状態では、第2大入賞装置41に入賞する確率が高く、これによりV入賞口44に入賞するV入賞大当たりに当選しやすくなるので、この例は稀である。
上述の実施例において、大当たり確率や時短状態の連続回数と振分率(当たり値に対応する連続回数の設定)の設定など、各種設計値は適宜変更できる。
上述の実施例では、第1および第2の両特図が同時に変動しない構成としたが、両特図が並行して変動するようにしてもよい。
上述の実施例では、時短状態において特図の抽選処理で大当たりに当選したとき、通常状態と同じ振分率で連続回数を決定するようにしたが、通常状態とは異なる振分率で上乗せする連続回数を決定するようにしてもよい。確率的には滅多に発生しないので、例えば連続回数0回への振分率を0%にするなど、通常状態より大きな回数に振り分けると、遊技者の興趣をより高めることができる。
上述の実施例では、時短状態において特図の抽選処理で大当たりに当選したとき、新たに決定した連続回数を上乗せするようにしたが、新たな連続回数に置き換えるようにしてもよい。この場合、上記変形例のように、通常状態より遊技者にとって有利な振分率で連続回数を決定するようにするとさらによい。これにより、連続回数を置き換えることで残りの時短回数が減ってしまう可能性が低くなる。
上述の実施例では、時短状態開始時に抽選して潜伏期間を設定するか否か判定したが、その直前の大当たりの契機となった特図(大当たりに当選した特図、若しくはV入賞の契機となった小当たり当選時の特図)によって設定するようにしてもよい。こうすることで、抽選用のデータテーブルが複雑とならず、抽選処理を統合することで主回路110での処理負荷の増大を抑制できる。
上述の実施例では、潜伏期間を特図の変動回数により設定するようにしたが、時短状態となってからの経過時間などで設定することも可能である。また、潜伏期間の長さも複数種類設けず、単一の期間としても十分に遊技者の興趣を高めることができる。さらに、補填期間の長さについても、必ずしも潜伏期間と同じにする必要もなく、適宜設定すればよい。
上述の実施例では、初回の大当たり当選時に連続回数を決定するようにしたが、大当たりが発生する毎にその後時短状態とするか否かを抽選するようにしてもよい。例えば、通常状態で大当たりに当選したときの図柄、あるいは小当たり経由でV入賞したときの小当たり図柄に基づいて、その大当たり終了後に時短状態とするか否かを判定する。さらに、時短状態とすると判定された場合に潜伏期間を設けるか否かも判定することで、大当たり終了後に時短状態が選択されなかったかのような動作を行うことができるとともに、その後通常状態となったときに補填期間を設けることができるので、実施例のように遊技者の興趣を高めることができる。
上述の実施例では、いわゆる第1種(セブン機)と第2種(羽根物)の複合タイプのパチンコ遊技機を例にしたが、これに限らず、所定の大当たり図柄で当選した後は当選確率を高めた確変状態となるタイプのパチンコ遊技機にも適用できる。例えば、大当たりを確変大当たりと非確変大当たりの2種類とし、確変大当たり終了後は該確変状態に移行し、非確変大当たり終了後は時短状態に移行する。つまり、大当たり終了後に普図と電チュー13による時短状態が発生できるタイプのパチンコ遊技機であればよい。
上述の実施例では、普図の当選確率、変動時間、普図当選時の電チュー13の開放時間を通常状態と時短状態とで全て異なる設定としたが、これに限らず、普図の当選確率や変動時間の一方または両方を通常状態と時短状態とで同じ設定としてもよい。普図が当選しても通常状態での電チュー13の開放時間が極端に短ければ、通常状態で電チュー13にほとんど入賞させないように構成することができる。あるいは、第2特図の小当たりの当選確率を通常状態は低く設定することで、通常状態に右打ちして頻繁に大当たりが発生してしまう事態を防ぐことができる。(通常状態の右打ちで頻繁に大当たりが発生してしまうと遊技性が変わってしまう。)
以上、本発明の実施の形態を説明したが、これらはあくまで例示にすぎず、本発明はこれらに限定されるものではなく、特許請求の範囲の趣旨を逸脱しない限りにおいて、当業者の知識に基づく種々の変更が可能である。