以下、本発明をその一種であるパチンコ遊技機(以下、「パチンコ機」と示す)に具体化した実施形態を図1〜図13に基づき説明する。
図1には、パチンコ機10の機表側が略示されており、機体の外郭をなす外枠11の開口前面側には、各種の遊技用構成部材をセットする縦長方形の中枠12が開閉及び着脱自在に組み付けられている。中枠12の前面側には、機内部に配置された遊技盤13を透視保護するための保護ガラスが装着されるガラス枠を備えた前枠14と、上球皿15がそれぞれ横開き状態で開閉可能に組み付けられている。前枠14の前面側及び遊技盤13の遊技領域13aには、点灯(点滅)又は消灯し、発光装飾に基づく遊技演出(発光演出)を行う装飾ランプ16が設けられている。外枠11の下部には、各種音声を出力し、音声出力に基づく遊技演出(音声演出)を行うスピーカ17が配置されている。中枠12の下部には、下球皿18及び発射装置19が装着されている。
遊技盤13の遊技領域13aの略中央には、液晶ディスプレイ型の可変表示器Hを備えた表示装置21が配設されている。可変表示器Hでは、変動画像(又は画像表示)に基づく遊技演出(表示演出)が行われるようになっている。そして、可変表示器Hでは、複数種類の図柄を複数列で変動させて表示する図柄組み合わせゲーム(図柄変動ゲーム)が行われるようになっている。本実施形態では、図柄組み合わせゲームで3列の図柄による組み合わせを導出し、該組み合わせを形成する各列の図柄の種類を1〜8の8種類の数字としている。
そして、遊技者は、図柄組み合わせゲームにおいて最終的に表示された図柄組み合わせ(表示結果)から大当り又ははずれを認識できる。即ち、可変表示器Hに表示された全列の図柄が同一種類の場合には、その図柄組み合わせ([111][777]など)から大当りを認識できる。この大当りを認識できる図柄組み合わせが大当りの図柄組み合わせ(大当り表示結果)となる。大当りの図柄組み合わせが表示されると、遊技者には、大当り遊技状態が付与される。一方、可変表示器Hに表示された全列の図柄が異なる種類の場合、又は1列の図柄がリーチを形成する図柄とは異なる種類の場合には、その図柄組み合わせ([234][122][767]など)からはずれを認識できる。このはずれを認識できる図柄組み合わせがはずれの図柄組み合わせとなる。また、本実施形態のパチンコ機10では、図柄組み合わせゲームが開始すると(各列の図柄が変動を開始すると)、遊技者側から見て左列(左図柄)→右列(右図柄)→中列(中図柄)の順に図柄が表示されるようになっている。そして、表示された左図柄と右図柄が同一種類の図柄の場合には、その図柄組み合わせ([1↓1]など、「↓」は変動中を示す)からリーチを認識できる。このリーチを認識できる図柄組み合わせがリーチの図柄組み合わせとなる。
また、表示装置21の下方には、図示しないアクチュエータ(ソレノイド、モータなど)の作動により開閉動作を行う開閉羽根22を備えた始動入賞口23が配設されている。始動入賞口23の奥方には、入賞した遊技球を検知する始動口センサSE1(図2に示す)が設けられている。始動入賞口23は、遊技球の入賞検知を契機に、図柄組み合わせゲームの始動条件を付与し得る。また、始動入賞口23の下方には、図示しないアクチュエータ(ソレノイド、モータなど)の作動により開閉動作を行う大入賞口扉24を備えた大入賞口25が配設されている。そして、大当り遊技状態が付与されると、大入賞口扉24の開動作によって大入賞口25が開放されて遊技球が入賞可能となるため、遊技者は、多数の賞球が獲得できるチャンスを得ることができる。
また、始動入賞口23の左方には作動ゲート26が配設されている。作動ゲート26の奥方には、入賞した遊技球を検知するゲートセンサSE2(図2に示す)が設けられている。作動ゲート26は、遊技球の通過を契機に、普通図柄変動ゲームの始動条件を付与し得る。普通図柄変動ゲームは、始動入賞口23の開閉羽根22を開動作させるか否か(始動入賞口23に遊技球を入賞し易くするか否か)の抽選結果を導出するために行われる演出である。始動入賞口23は開閉羽根22が開動作すると、入口が拡大されて遊技球が入賞し易い状態とされる。なお、普通図柄変動ゲームは、可変表示器Hによる表示演出で行っても良いし、ランプなどの発光手段による発光演出で行っても良い。
また、本実施形態のパチンコ機10は、変動時間短縮(以下、「時短」と示す)機能を備えている。時短機能は、普通図柄変動ゲームの変動時間が短縮された時短状態を遊技者に付与する機能である。時短状態が付与されると、1回の普通図柄変動ゲームの時間(普通図柄が変動を開始してから停止する迄の時間)が、例えば、30秒(時短状態が付与されていないとき)から5秒(時短状態が付与されているとき)に短縮される。本実施形態において時短状態は、その開始から一定回数(本実施形態では100回)の図柄組み合わせゲーム(可変表示器Hで行われるゲーム)が終了する迄、又は一定回数(100回)に達する前に大当り遊技状態が生起される迄の間、付与される。
時短状態中は、普通図柄変動ゲームにおいて抽選結果が早く導出されることから、単位時間当りの開閉羽根22の開閉動作の回数が多くなる。さらに、本実施形態のパチンコ機10において、時短状態中は、時短状態が付与されていない通常遊技状態時に比べて、始動入賞口23に設けられた開閉羽根22の開動作回数が増加又は開放時間が延長されることから、始動入賞口23に遊技球が入賞し易くなる。そのため、時短状態中は、通常遊技状態中に比べて始動入賞口23への遊技球の入賞率が高くなる。従って、時短状態は、遊技者の持ち球を大幅に減らすことなく図柄組み合わせゲームの始動条件を得ることができ、遊技者に有利な状態となる。また、時短状態は、入賞個数の増加と共に、普通図柄変動ゲームの消化率がアップし、さらに図柄組み合わせゲームの変動時間も通常遊技状態時に比べて短くなる。従って、時短状態では、単位時間当りの図柄組み合わせゲームの回数が増加する(即ち、大当りの抽選回数が増加する)ことから、単位時間当りの大当りの図柄組み合わせが形成される可能性が向上することとなる。
本実施形態のパチンコ機10では、時短状態を付与するか否かの抽選に当選した場合に、時短状態が大当り遊技状態とは別の遊技者に有利な特定遊技状態として付与されるようになっている。そして、時短状態を付与することが決定された場合には大当り遊技状態終了後、所定回数(本実施形態では30回、40回又は50回の何れか)の図柄組み合わせゲームが行われた後に時短状態が付与されるようになっている。即ち、本実施形態のパチンコ機10では、大当り遊技状態終了後、すぐに時短状態を開始(発動)させずに、該時短状態を開始(発動)させるタイミングを遅延させるようになっている。従って、大当り遊技状態終了後は、所定回数の図柄組み合わせゲームが通常遊技状態にて行われた後、所定回数の図柄組み合わせゲーム以降の図柄組み合わせゲームが時短状態にて行われるようになっている。本実施形態では、大当り遊技状態終了後に所定回数の図柄組み合わせゲームが行われることが、時短状態の開始契機(発動契機)となる。
また、本実施形態のパチンコ機10では、大当り遊技状態が付与される場合(大当り判定にて大当りを決定した場合)に時短状態を付与するか否かが抽選にて決定されるようになっている。そして、前記抽選に当選した場合には、発動契機(何回の図柄組み合わせゲームが行われたら時短状態を発動させるか)が抽選にて決定されるようになっている。さらに、本実施形態のパチンコ機10では、当選した発動契機を遊技者に報知するようになっており、その報知内容と報知タイミング(何回目の図柄組み合わせゲームにて報知を行うか)が抽選にて決定されるようになっている。なお、前記報知は、可変表示器Hに所定の文字画像M(図13に示す)を表示して行うようになっており、可変表示器Hが報知手段となる。従って、時短状態を付与するか否かの抽選に当選した場合には、大当り遊技状態終了後、報知タイミングの到来によって発動契機に関する情報を報知し、その報知内容に示された発動契機の到来により、時短状態が発動されることとなる。
以下、本実施形態のパチンコ機10の制御構成を図2に基づき説明する。
パチンコ機10の機裏側には、遊技機全体を制御する主制御基板27が装着されている。主制御基板27は、遊技機全体を制御するための各種処理を実行し、該処理結果に応じて遊技を制御するための各種の制御信号(制御コマンド)を演算処理し、該制御信号(制御コマンド)を出力する。また、機裏側には、表示制御基板28、ランプ制御基板29及び音声制御基板30が装着されている。表示制御基板28は、主制御基板27が出力した制御信号(制御コマンド)に基づき、可変表示器Hの表示態様(図柄、背景、文字などの表示画像)を制御する。ランプ制御基板29は、主制御基板27が出力した制御信号(制御コマンド)に基づき、装飾ランプ16の発光態様(点灯(点滅)/消灯のタイミングなど)を制御する。音声制御基板30は、主制御基板27が出力した制御信号(制御コマンド)に基づき、スピーカ17の音声出力態様(音声出力のタイミングなど)を制御する。主制御基板27には、始動入賞口23に入賞した遊技球を検知する始動口センサSE1と作動ゲート26を通過した遊技球を検知するゲートセンサSE2が接続されている。
以下、主制御基板27の具体的な構成を図2に基づき説明する。
主制御基板27には、メインCPU27aと、ROM27bと、RAM27cとが設けられている。メインCPU27aは、大当り判定用乱数、リーチ判定用乱数、変動パターン振分用乱数、時短抽選用乱数、発動契機抽選用乱数、報知タイミング抽選用乱数、報知内容抽選用乱数などの各種乱数の値を所定の周期毎に更新している。そしてメインCPU27aは、更新後の値をRAM27cの設定領域に設定して更新前の値を書き換えている。RAM27cには、パチンコ機10の動作中に適宜書き換えられる各種情報(乱数の値など)が記憶(設定)されるようになっている。一方、ROM27bには、パチンコ機10を制御するためのメイン制御プログラムや、複数種類の変動パターン、複数種類の発動契機パターン、複数種類の報知内容パターン、及び複数種類の報知タイミングパターンが記憶されている。
前記変動パターンは、図柄が変動を開始(図柄組み合わせゲームの開始)してから全列の図柄が表示(図柄組み合わせゲームの終了)される迄の間の遊技演出(表示演出、発光演出、音声演出)のベースとなるパターンを示すものである。変動パターンには、該変動パターン毎に遊技演出の時間(変動時間)が定められている。また、複数種類の変動パターンは、大当り演出用の変動パターン、はずれリーチ演出用の変動パターン、及びはずれ演出用の変動パターンに分類されている。大当り演出は、図柄組み合わせゲームが、リーチ演出を経て、最終的に大当りの図柄組み合わせを表示するように展開される演出である。はずれリーチ演出は、図柄組み合わせゲームが、リーチ演出を経て、最終的にはずれの図柄組み合わせを表示するように展開される演出である。本実施形態では、はずれリーチ演出が、演出内容の異なるリーチ演出Ra又はリーチ演出Rbの何れかで行われるようになっている。はずれ演出は、図柄組み合わせゲームが、リーチ演出を経ることなく、はずれの図柄組み合わせを表示するように展開される演出である。
そして、ROM27bには、大当り演出用、はずれリーチ演出用、及びはずれ演出用に分類された複数種類の変動パターン振分テーブルが記憶されており、各テーブルには単数又は複数の変動パターンが振分けられていると共に、その振分けられた変動パターンには変動パターン振分用乱数の値が対応付けられている。本実施形態では、変動パターン振分用乱数の取り得る数値を「0〜99」の全100通りの整数としている。図3(a)〜(d)は、複数種類の変動パターン振分テーブルのうち、通常遊技状態時に変動パターンを決定する際に用いる1種類のはずれ演出用の変動パターン振分テーブルT1と、3種類のはずれリーチ演出用の変動パターン振分テーブルT2,T3,T4を示している。なお、ROM27bには、時短状態時に変動パターンを決定する際に用いる変動パターン振分テーブルも記憶されており、当該テーブルには時短状態時用の変動パターンが振分けられている。
図3(a)に示すはずれ演出用の変動パターン振分テーブルT1には、はずれ演出用の変動パターンP1が振分けられており、その変動パターンP1には、変動パターン振分用乱数の値として「0〜99」が対応付けられている。また、図3(b)に示すはずれリーチ演出用の変動パターン振分テーブルT2には、リーチ演出Raが行われるはずれリーチ演出用の変動パターンP2と、リーチ演出Rbが行われるはずれリーチ演出用の変動パターンP3とが振分けられている。そして、変動パターン振分テーブルT2に振分けられた変動パターンP2,P3には、変動パターン振分用乱数の値として「0〜49」、「50〜99」がそれぞれ対応付けられている。また、図3(c)に示すはずれリーチ演出用の変動パターン振分テーブルT3には、はずれリーチ演出用の変動パターンP2が振分けられており、その変動パターンP2には、変動パターン振分用乱数の値として「0〜99」が対応付けられている。また、図3(d)に示すはずれリーチ演出用の変動パターン振分テーブルT4には、はずれリーチ演出用の変動パターンP3が振分けられており、その変動パターンP3には、変動パターン振分用乱数の値として「0〜99」が対応付けられている。
また、ROM27bには、発動契機決定テーブルKが記憶されており、当該テーブルKには3種類の発動契機パターンが振分けられていると共に、その振分けられた発動契機パターンには発動契機抽選用乱数の値が対応付けられている(図4)。本実施形態では、発動契機抽選用乱数の取り得る数値を「0〜99」の全100通りの整数としている。そして、発動契機決定テーブルKには、発動契機パターンとして「大当り遊技状態終了後31回転目に時短状態を発動する」パターンと、「大当り遊技状態終了後41回転目に時短状態を発動する」パターンと、「大当り遊技状態終了後51回転目に時短状態を発動する」パターンが振分けられている。以下、「31回転目に時短状態を発動する」パターンを「31回発動パターン」と、「41回転目に時短状態を発動する」パターンを「41回発動パターン」と、「51回転目に時短状態を発動する」パターンを「51回発動パターン」とも言う。なお、1回転は、1回の図柄組み合わせゲームを示す。
従って、例えば、31回発動パターンの場合には、大当り遊技状態終了後、31回目の図柄組み合わせゲームの開始と共に時短状態が発動(開始)されることとなる。即ち、31回発動パターンの場合には、大当り遊技状態終了後、30回の図柄組み合わせゲームが行われた後、次の図柄組み合わせゲーム(31回目の図柄組み合わせゲーム)から時短状態が発動(開始)されることとなる。そして、発動契機決定テーブルKに振分けられた各発動パターンには、発動契機抽選用乱数の値として「0〜32」、「33〜65」、「66〜99」が対応付けられている。
また、ROM27bには、3種類の報知内容決定テーブルG1,G2,G3が記憶されており、当該各テーブルG1〜G2には複数の報知内容パターンが振分けられていると共に、その振分けられた報知内容パターンには報知内容抽選用乱数の値が対応付けられている(図5)。本実施形態では、報知内容抽選用乱数の取り得る数値を「0〜99」の全100通りの整数としている。そして、3種類の報知内容決定テーブルG1〜G3は、発動契機決定テーブルKから決定される各発動パターンに対応付けられている。具体的には、報知内容決定テーブルG1は、31回発動パターンを決定した時にメインCPU27aが報知内容パターンを決定する際に用いるテーブルとされている。報知内容決定テーブルG2は、41回発動パターンを決定した時にメインCPU27aが報知内容パターンを決定する際に用いるテーブルとされている。報知内容決定テーブルG3は、51回発動パターンを決定した時にメインCPU27aが報知内容パターンを決定する際に用いるテーブルとされている。そして、報知内容パターンに基づき報知される報知内容が、時短状態(特定遊技状態)の発動契機(開始契機)を示唆する情報となる。
図5(a)に示す報知内容決定テーブルG1には、報知内容パターンとして「30回転したら時短が始まるよ」を報知するパターン(以下、30回報知パターン)とも言う)と、「リーチRaが出現したら時短が始まるよ」を報知するパターン(以下、「リーチ報知パターン」とも言う)の2種類が振分けられている。なお、「リーチRa」とは、はずれリーチ演出用の変動パターンP2に基づく図柄組み合わせゲーム中に出現するリーチ演出Raであり、本実施形態では、リーチ演出Raを特定演出としている。そして、報知内容決定テーブルG1に振分けられた各報知パターンには、報知内容抽選用乱数の値として「0〜49」、「50〜99」がそれぞれ対応付けられている。
図5(b)に示す報知内容決定テーブルG2には、報知内容パターンとして「40回転したら時短が始まるよ」を報知するパターン(以下、「40回報知パターン」とも言う)と、「リーチRaが出現したら時短が始まるよ」を報知するリーチ報知パターンの2種類が振分けられている。そして、報知内容決定テーブルG2に振分けられた各報知パターンには、報知内容抽選用乱数の値として「0〜49」、「50〜99」がそれぞれ対応付けられている。また、図5(c)に示す報知内容決定テーブルG3には、報知内容パターンとして「50回転したら時短が始まるよ」を報知するパターン(以下、50回報知パターン)とも言う)と、「リーチRaが出現したら時短が始まるよ」を報知するリーチ報知パターンの2種類が振分けられている。そして、報知内容決定テーブルG3に振分けられた各報知パターンには、報知内容抽選用乱数の値として「0〜49」、「50〜99」がそれぞれ対応付けられている。
前述した30回報知パターン、40回報知パターンと50回報知パターンは、大当り遊技状態終了後、時短状態が発動する迄の図柄組み合わせゲームの回数を直接的に報知する報知内容とされている。例えば、30回報知パターンは、時短状態が発動される迄の図柄組み合わせゲームの回数として「30回」を報知し、31回目の図柄組み合わせゲームから時短状態が発動することを示唆していることとなる。また、前述したリーチ報知パターンは、大当り遊技状態終了後、図柄組み合わせゲームにて実行される演出の種類を報知する報知内容とされている。即ち、リーチ報知パターンでは、図柄組み合わせゲームにてリーチ演出Raが出現した場合に、当該ゲームの次の図柄組み合わせゲームから時短状態が発動することを示唆していることとなる。本実施形態においては、時短状態の発動契機が各発動パターンに示されるように図柄組み合わせゲームの回数(31回、41回又は51回)にて定められている。従って、リーチ報知パターンにて報知されるリーチ演出Raが出現する図柄組み合わせゲームは、各発動パターンで定められる回数に相当する図柄組み合わせゲームの直前の図柄組み合わせゲームとなる。例えば、31回発動パターンが決定された際にリーチ報知パターンが決定された時には、30回目の図柄組み合わせゲームにてリーチ演出Raを出現させ、31回目の図柄組み合わせゲームから時短状態が発動(開始)されることとなる。
また、ROM27bには、報知タイミング決定テーブルLが記憶されており、当該テーブルLには3種類の報知タイミングパターンが振分けられていると共に、その振分けられた報知タイミングパターンには報知タイミング抽選用乱数の値が対応付けられている(図6)。本実施形態では、報知タイミング抽選用乱数の取り得る数値を「0〜99」の全100通りの整数としている。そして、報知タイミング決定テーブルLには、報知タイミングパターンとして「大当り遊技状態終了後6回転目に報知する」パターンと、「大当り遊技状態終了後16回転目に報知する」パターンと、「大当り遊技状態終了後26回転目に報知する」パターンが振分けられている。以下、「6回転目に報知する」パターンを「6回報知タイミングパターン」と、「16回転目に報知する」パターンを「16回報知タイミングパターン」と、「26回転目に報知する」パターンを「26回報知タイミングパターン」とも言う。
従って、例えば、6回報知タイミングパターンの場合には、大当り遊技状態終了後、6回目の図柄組み合わせゲームにて報知が行われることとなる。このとき報知される報知内容は、発動契機決定テーブルKから決定される発動契機パターンと、報知内容決定テーブルG1〜G3の何れかから決定される報知内容パターンに基づくものである。そして、報知タイミング決定テーブルLに振分けられた各報知タイミングパターンには、報知タイミング抽選用乱数の値として「0〜32」、「33〜65」、「66〜99」がそれぞれ対応付けられている。
また、ROM27bには、大当り判定値、リーチ判定値、及び時短判定値が記憶されている。大当り判定値は、メインCPU27aが、大当りか否かを判定する大当り判定(大当り抽選)を行う際に用いる判定値であり、大当り判定用乱数の取り得る数値の中から定められている。本実施形態では、大当り判定用乱数の値を「0〜616(全617通りの整数)」に定めていると共に、大当り判定値を「7,13,29」の3個の値に定めている。この場合、大当り判定時における大当りの抽選確率は、617分の3(=205.6分の1)となる。また、リーチ判定値は、メインCPU27aが、リーチ演出を行うか否かを判定するリーチ判定(リーチ抽選)を行う際に用いる判定値であり、リーチ判定用乱数の取り得る数値の中から定められている。本実施形態では、リーチ判定用乱数の値を「0〜12(全13通りの整数)」に定めていると共に、リーチ判定値を「7」の1個の値に定めている。この場合、リーチ判定時におけるリーチの抽選確率は、13分の1となる。また、時短判定値は、メインCPU27aが、時短を付与するか否かを判定する時短判定(時短抽選)を行う際に用いる判定値であり、時短抽選用乱数の取り得る数値の中から定められている。本実施形態では、時短抽選用乱数の値を「0〜99(全100通りの整数)」に定めていると共に、時短判定値を「0〜49」の50個の値に定めている。この場合、時短判定時における時短付与の抽選確率は、100分の50(=2分の1)となる。
次に、表示制御基板28について説明する。
表示制御基板28には、サブCPU28aと、ROM28bと、RAM28cとが設けられている。ROM28bには、変動パターンに対応付けられた演出実行データと、報知内容パターンに対応付けられた報知内容実行データと、各種の画像情報(図柄、背景、文字、登場キャラクタなどの画像情報)とが記憶されている。演出実行データは、サブCPU28aが、メインCPU27aにより選択、決定された変動パターンに基づく演出(図柄組み合わせゲーム)が行われるように可変表示器Hの表示内容を制御するための情報である。報知内容実行データは、サブCPU28aが、メインCPU27aにより選択決定された報知内容パターンに基づく演出(発動契機の報知)が行われるように可変表示器Hの表示内容を制御するための情報である。RAM28cには、パチンコ機10の動作中に適宜書き換えられる各種情報が記憶(設定)されるようになっている。
以下、主制御基板27のメインCPU27aがメイン制御プログラムに従って実行する処理を図7〜図11に従って説明する。
メインCPU27aは、所定の周期毎(例えば、4ms毎)にタイマ割込み処理(図示しない)を実行する。タイマ割込み処理において、メインCPU27aは、入力処理(図示しない)と、乱数処理(図示しない)と、変動開始処理(図7及び図8)とを順次実行する。入力処理は、始動入賞口23に入賞した遊技球の入賞検知に係る処理である。入力処理にてメインCPU27aは、始動入賞口23に遊技球が入賞し、始動口センサSE1からの検知信号を入力すると、RAM27cに記憶(設定)されている始動保留球の記憶数(以下、「保留記憶数」と示す)が予め定められた上限数(本実施形態では4)未満であるか否かを判定する。この判定結果が肯定(上限数未満である)の場合、メインCPU27aは、保留記憶数を書き換えると共に、大当り判定用乱数の値をRAM27cから抽出し、RAM27cの所定の格納領域に順次格納(記憶)する。保留記憶数は、保留中の図柄組み合わせゲームの回数を示すものである。乱数処理は、大当り判定用乱数などの各種乱数の更新に係る処理である。変動開始処理は、図柄組み合わせゲームを開始させるための処理であり、図柄組み合わせゲームが行われていない時で、かつ、RAM27cに記憶されている保留記憶数が「0(零)」よりも大きい時(保留中の図柄組み合わせゲームが存在する時)に実行される。
以下、変動開始処理について詳しく説明すると、メインCPU27aは、保留記憶数に対応させてRAM27cに記憶されている大当り判定用乱数の値を読み出し、該値と大当り判定値とを比較して大当り判定を行う(ステップS41)。大当り判定は、図柄組み合わせゲームの開始時に行われる。本実施形態では、メインCPU27aが、図柄組み合わせゲームの開始時に大当りか否か判定する大当り判定手段として機能する。そして、ステップS41の判定結果が肯定(大当り判定用乱数の値と大当り判定値とが一致)の場合、メインCPU27aは、大当りを決定し、ステップS42の大当り設定処理を実行する。その後、メインCPU27aは、変動開始処理を終了する。
大当り設定処理にてメインCPU27aは、大当りの図柄組み合わせを形成する図柄(大当り図柄)を決定すると共に、大当り演出用の変動パターン振分テーブル(図示しない)の中から大当り演出用の変動パターンを決定する。そして、メインCPU27aは、大当り図柄を指定する図柄指定コマンドと大当り演出用の変動パターンを指定する変動パターン指定コマンドをRAM27cにセットする。また、大当り設定処理にてメインCPU27aは、RAM27cより時短抽選用乱数の値を抽出し、該値と時短判定値とを比較して時短判定を行う。メインCPU27aは、時短抽選用乱数の値と時短判定値とが一致する場合、時短状態を付与することを決定し、時短抽選用乱数の値と時短判定値とが一致しない場合、時短状態を付与しないことを決定する。そして、メインCPU27aは、時短判定の判定結果が肯定の場合、時短待機フラグをRAM27cにセットする。時短待機フラグは、時短状態を付与することが決定されていることを示すフラグであり、この時短待機フラグがRAM27cに設定されている間、時短状態の発動が待機される。本実施形態においてメインCPU27aは、大当り図柄の種類を確認することなく、時短抽選にて時短状態を付与するか否かを決定している。そのため、大当り演出用の変動パターンに基づく図柄組み合わせゲームで表示される大当り図柄(大当り表示結果)の種類からは、時短状態が付与されるか否かを遊技者が認識できないようになっている。即ち、どの大当り図柄が表示されても時短状態が付与される可能性がある(時短状態が付与される割合は2分の1に設定)。本実施形態では、メイン制御プログラムに従って制御を実行するメインCPU27aが、遊技者に特定遊技状態(時短状態)を付与するか否かを判定する判定手段として機能する。
また、大当り設定処理にてメインCPU27aは、時短判定の判定結果が肯定の場合、発動契機設定処理(図9)、報知タイミング設定処理(図10)及び報知内容設定処理(図11)を実行する。メインCPU27aは、報知内容設定処理よりも先に発動契機設定処理を実行する。
最初に、メインCPU27aが実行する発動契機設定処理を図9に基づき説明する。
発動契機設定処理にてメインCPU27aは、RAM27cより発動契機抽選用乱数の値を抽出し、該値に対応する発動契機パターンを発動契機決定テーブルK(図4)から選択し、決定する(ステップS11)。例えば、発動契機抽選用乱数の値として「34」を抽出した場合、メインCPU27aは、41回発動パターンを選択し、決定する。続いて、メインCPU27aは、選択決定した発動契機パターンに定められた図柄組み合わせゲームの回数を回数AとしてRAM27cにセットする(ステップS12)。回数Aは、時短状態が発動されることとなる図柄組み合わせゲームの回数を示すものである。例えば、41回発動パターンを選択決定した場合、メインCPU27aは、回数Aとして「41」をセットする。その後、メインCPU27aは、発動契機設定処理を終了する。本実施形態では、メイン制御プログラムに従って制御を実行するメインCPU27aが、時短状態が開始することとなる図柄組み合わせゲームの回数を予め定めた複数種類の回数の中から選択決定する回数決定手段として機能する。
次に、メインCPU27aが実行する報知タイミング設定処理を図10に基づき説明する。
報知タイミング設定処理においてメインCPU27aは、RAM27cより報知タイミング抽選用乱数の値を抽出し、該値に対応する報知タイミングパターンを報知タイミング決定テーブルL(図6)から選択し、決定する(ステップS21)。例えば、報知タイミング抽選用乱数の値として「34」を抽出した場合、メインCPU27aは、16回報知タイミングパターンを選択し、決定する。続いて、メインCPU27aは、選択決定した報知タイミングパターンに定められた図柄組み合わせゲームの回数を回数BとしてRAM27cにセットする(ステップS22)。回数Bは、発動契機を報知することとなる図柄組み合わせゲームの回数を示すものである。例えば、16回報知タイミングパターンを選択決定した場合、メインCPU27aは、回数Bとして「16」をセットする。その後、メインCPU27aは、報知タイミング設定処理を終了する。本実施形態では、メイン制御プログラムに従って制御を実行するメインCPU27aが、複数種類の報知タイミングパターン(報知タイミング)の中から、発動契機(開始契機)を示唆する情報を報知する報知タイミングパターン(報知タイミング)を選択決定する報知タイミング決定手段となる。
次に、メインCPU27aが実行する報知内容設定処理を図11に基づき説明する。
報知内容設定処理にてメインCPU27aは、発動契機設定処理(図9)のステップS12にてRAM27cにセットした回数Aが「31」か否かを判定する(ステップS31)。この判定結果が肯定の場合、メインCPU27aは、報知内容パターンを選択決定するテーブルとして報知内容決定テーブルG1(図5(a))を選択し(ステップS32)、ステップS36に移行する。また、ステップS31の判定結果が否定の場合、メインCPU27aは、回数Aが「41」か否かを判定する(ステップS33)。この判定結果が肯定の場合、メインCPU27aは、報知内容パターンを選択決定するテーブルとして報知内容決定テーブルG2(図5(b))を選択し(ステップS34)、ステップS36に移行する。また、ステップS33の判定結果が否定の場合には、回数Aが「51」である。そのため、メインCPU27aは、報知内容パターンを選択決定するテーブルとして報知内容決定テーブルG3(図5(c))を選択し(ステップS35)、ステップS36に移行する。
ステップS36に移行したメインCPU27aは、RAM27cより報知内容抽選用乱数の値を抽出する。そして、メインCPU27aは、抽出した値に対応する報知パターンをステップS32、ステップS34又はステップS35の何れかで選択した報知内容決定テーブルG1〜G3から選択し、決定する。例えば、報知内容決定テーブルG2を選択し、報知内容抽選用乱数の値として「60」を抽出した場合、メインCPU27aは、「リーチRaが出現したら時短が始まるよ」というリーチ報知パターンを選択し、決定する。その後、メインCPU27aは、ステップS36にて選択決定した報知内容パターンをRAM27cに設定し(ステップS37)、報知内容設定処理を終了する。本実施形態では、メイン制御プログラムに従って制御を実行するメインCPU27aが、報知内容を複数種類の報知内容の中から選択決定する報知内容決定手段として機能する。
図7及び図8の説明に戻り、メインCPU27aは、ステップS41の判定結果が否定(大当り判定用乱数の値と大当り判定値とが一致しない)の場合、はずれを決定する。そして、メインCPU27aは、ステップS43に移行し、時短付与フラグが無いか否か(RAM27cに時短付与フラグがセットされていないか否か)を判定する。時短付与フラグは、時短状態の発動契機が到来した時にメインCPU27aがRAM27cにセットするフラグである(本実施形態では、ステップS54,S55の処理にてセットされる)。ステップS43の判定結果が否定の場合、メインCPU27aは、時短状態中であることから時短処理を実行する(ステップS44)。時短処理にてメインCPU27aは、はずれの図柄組み合わせを形成する図柄(はずれ図柄)と時短状態時用の変動パターンを選択決定すると共に、はずれ図柄を指定する図柄指定コマンドと変動パターンを指定する変動パターン指定コマンドをRAM27cにセットする。また、メインCPU27aは、RAM27cにセットされる時短回数を−1し、時短状態の発動後から図柄組み合わせゲームが行われた回数をカウントする。本実施形態では、ステップS56にて時短回数の初期値として「100(回)」がセットされる。その後、メインCPU27aは、はずれ設定処理を終了する。
一方、ステップS43の判定結果が肯定の場合、メインCPU27aは、通常遊技状態中であることから、はずれ設定処理(ステップS45〜S66の処理)を実行する。はずれ設定処理にてメインCPU27aは、時短待機フラグが有りか否か(RAM27cに時短待機フラグがセットされているか否か)を判定する(ステップS45)。時短待機フラグは、大当り設定処理(ステップS42)の時短判定の判定結果が肯定の場合にセットされるフラグである。
ステップS45の判定結果が否定の場合、メインCPU27aは、RAM27cよりリーチ判定用乱数の値を抽出し、該値とリーチ判定値とを比較してリーチ判定を行う(ステップS46)。この判定結果が肯定(リーチ判定用乱数の値とリーチ判定値とが一致)の場合、メインCPU27aは、今回の図柄組み合わせゲームの変動パターンを選択決定する変動パターン振分テーブルとしてはずれリーチ演出用の変動パターン振分テーブルT2(図3(b))を選択し(ステップS47)、ステップS49に移行する。一方、ステップS46の判定結果が否定(リーチ判定用乱数の値とリーチ判定値とが一致しない)の場合、メインCPU27aは、今回の図柄組み合わせゲームの変動パターンを選択決定する変動パターン振分テーブルとしてはずれ演出用の変動パターン振分テーブルT1(図3(a))を選択し(ステップS48)、ステップS49に移行する。
ステップS49に移行したメインCPU27aは、RAM27cより変動パターン振分用乱数の値を抽出する。そして、メインCPU27aは、抽出した値に対応する変動パターンをステップS47又はステップS48の何れかで選択した変動パターン振分テーブルT1又は変動パターン振分テーブルT2から選択し、決定する(ステップS49)。例えば、変動パターン振分テーブルT2を選択し、変動パターン振分用乱数の値として「34」を抽出した場合、メインCPU27aは、変動パターンP2を選択し、決定する。また、メインCPU27aは、ステップS46の判定結果が肯定(リーチあり)の場合、リーチを形成するはずれの図柄組み合わせ(例えば、[121][212]など)を形成するはずれ図柄を決定する。一方で、ステップS46の判定結果が否定(リーチなし)の場合、リーチを形成しないはずれの図柄組み合わせ(例えば、[123][557]など)を形成するはずれ図柄を決定する。そして、メインCPU27aは、はずれ図柄を指定する図柄指定コマンドとはずれリーチ演出用又ははずれ演出用の変動パターンを指定する変動パターン指定コマンドをRAM27cにセットする。その後、メインCPU27aは、変動開始処理を終了する。
一方、ステップS45の判定結果が肯定の場合には、時短判定が肯定判定されているが、時短状態の発動契機が到来していない状態(待機状態)となっている。そのため、メインCPU27aは、RAM27cにセットされる回数Cを+1し(ステップS51)、大当り遊技状態終了後から図柄組み合わせゲームが行われた回数をカウントする。続いて、メインCPU27aは、ステップS51にて書き換えた回数Cと報知タイミング設定処理(図10)にてセットした回数Bとが一致するか否かを判定する(ステップS52)。ステップS52の判定結果が肯定の場合、メインCPU27aは、時短状態の発動契機を報知するタイミングが到来したことから、報知内容設定処理(図11)にて設定した報知パターンに基づく報知の開始を指示する報知内容演出コマンドをRAM27cにセットし(ステップS53)、ステップS54に移行する。一方、ステップS52の判定結果が否定の場合、メインCPU27aは、発動契機を報知するタイミングが到来していないことから、ステップS54に移行する。
ステップS54に移行したメインCPU27aは、前記回数CとRAM27cにセットされる回数Dとが一致するか否かを判定する(ステップS54)。回数Dは、発動契機設定処理(図9)にてセットした回数Aから−1した回数である。ステップS54にてメインCPU27aは、回数Cと回数Dを比較することにより、今回の図柄組み合わせゲームが、回数Aに相当する図柄組み合わせゲームの直前の図柄組み合わせゲームであるか否かを判定する。そして、ステップS54の判定結果が肯定の場合、メインCPU27aは、次回の図柄組み合わせゲームから時短状態を発動させることから、RAM27cに時短付与フラグをセットする(ステップS55)。また、メインCPU27aは、時短回数に「100」をセットする(ステップS56)。また、メインCPU27aは、RAM27cにセットされていた時短待機フラグをクリアする(ステップS57)。本実施形態では、メイン制御プログラムに従って制御を実行するメインCPU27aが、所定回数の図柄組み合わせゲームが行われた後に時短状態を付与する特定遊技状態付与手段として機能する。
続いて、メインCPU27aは、報知タイミング設定処理(図10)にて決定した報知内容パターンに基づく報知内容が「リーチRaが出現したら時短が始まるよ」であるか否か(リーチ報知パターンであるか否か)を判定する(ステップS58)。この判定結果が肯定の場合、メインCPU27aは、今回の図柄組み合わせゲームの変動パターンを選択決定する変動パターン振分テーブルとしてはずれリーチ演出用の変動パターン振分テーブルT3(図3(c))を選択し(ステップS59)、ステップS66に移行する。ステップS59にてメインCPU27aは、次回の図柄組み合わせゲームから時短状態を発動させることから、今回の図柄組み合わせゲームでリーチ演出Raを出現させるように変動パターンP2のみが振分けられた変動パターン振分テーブルT3を選択する。一方、ステップS58の判定結果が否定の場合には、報知タイミング設定処理(図10)にて決定した報知パターンが30回報知パターン、40回報知パターン又は50回報知パターンの何れかである。そのため、メインCPU27aは、今回の図柄組み合わせゲームの変動パターンを選択決定する変動パターン振分テーブルとしてはずれ演出用の変動パターン振分テーブルT1(図3(a))を選択し(ステップS60)、ステップS66に移行する。
また、ステップS54の判定結果が否定の場合、メインCPU27aは、時短状態を発動させないことから、ステップS46と同様にリーチ判定を行う(ステップS61)。この判定結果が肯定(リーチ判定用乱数の値とリーチ判定値とが一致)の場合、メインCPU27aは、報知タイミング設定処理(図10)にて決定した報知内容パターンに基づく報知内容が「リーチRaが出現したら時短が始まるよ」であるか否か(リーチ報知パターンであるか否か)を判定する(ステップS62)。この判定結果が肯定の場合、メインCPU27aは、今回の図柄組み合わせゲームの変動パターンを選択決定する変動パターン振分テーブルとしてはずれリーチ演出用の変動パターン振分テーブルT4(図3(d))を選択し(ステップS63)、ステップS66に移行する。ステップS63にてメインCPU27aは、今回の図柄組み合わせゲームでリーチ演出Raが出現しないように変動パターン振分テーブルT4を選択する。変動パターン振分テーブルT4には、リーチ演出Raが出現する変動パターンP2が振分けられておらず、はずれリーチ演出Rbが出現する変動パターンP3のみが振分けられている。即ち、メインCPU27aは、ステップS54が否定され、ステップS61,S62が肯定された場合には、リーチ演出Raが出現する変動パターンP2を選択しないことにより、リーチ演出Raの実行を規制している。本実施形態では、メイン制御プログラムに従って制御を実行するメインCPU27aが、大当り遊技状態終了後から所定回数の図柄組み合わせゲームに至る迄の間、特定演出(本実施形態ではリーチ演出Ra)の実行を規制する演出制御手段として機能する。
一方、ステップS62の判定結果が否定の場合には、報知タイミング設定処理(図10)にて決定した報知パターンに基づく報知内容が30回報知パターン、40回報知パターン又は50回報知パターンの何れかである。そのため、メインCPU27aは、今回の図柄組み合わせゲームの変動パターンを選択決定する変動パターン振分テーブルとして変動パターン振分テーブルT2(図3(b))を選択し(ステップS64)、ステップS66に移行する。即ち、ステップS62の判定結果が否定の場合には、リーチ演出Raの実行を規制する必要がない。従って、メインCPU27aは、ステップS64にてはずれリーチ演出用の変動パターンP2,P3が振分けられた変動パターン振分テーブルT2を選択する。また、ステップS61の判定結果が否定の場合、メインCPU27aは、今回の図柄組み合わせゲームの変動パターンを選択決定する変動パターン振分テーブルとしてはずれ演出用の変動パターン振分テーブルT1(図3(a))を選択し(ステップS65)、ステップS66に移行する。
ステップS66に移行したメインCPU27aは、RAM27cより変動パターン振分乱数の値を抽出する。そして、メインCPU27aは、抽出した値に対応する変動パターンをステップS59,S60,S63〜S65の何れかで選択した変動パターン振分テーブルT1〜T4から選択し、決定する。また、メインCPU27aは、ステップS58又はステップS61の判定結果が肯定(リーチあり)の場合、前述同様にリーチを形成するはずれの図柄組み合わせを形成するはずれ図柄を決定する。一方で、メインCPU27aは、ステップS58又はステップS61の判定結果が否定(リーチなし)の場合、前述同様にリーチを形成しないはずれの図柄組み合わせを形成するはずれ図柄を決定する。そして、メインCPU27aは、はずれ図柄を指定する図柄指定コマンドとはずれリーチ演出用又ははずれ演出用の変動パターンを指定する変動パターン指定コマンドをRAM27cにセットする。その後、メインCPU27aは、変動開始処理を終了する。
そして、メインCPU27aは、変動開始処理の各処理にてセットした各種コマンドを表示制御基板28のサブCPU28aに出力する。詳しく言えば、メインCPU27aは、大当り設定処理(ステップS42)、時短処理(ステップS44)又ははずれ設定処理(ステップS45〜S66)にてセットした変動パターン指定コマンドと図柄指定コマンドを出力する。また、メインCPU27aは、決定した変動パターンに定められている変動時間の経過時に、図柄組み合わせゲームにて表示された図柄の確定停止を指示する全図柄停止コマンドを出力する。さらに、メインCPU27aは、はずれ設定処理(ステップS53)にてセットした報知内容演出コマンドを出力する。なお、メインCPU27aは、時短状態の発動と共に、回数A〜Dを「0(零)」クリアすると共に、ステップS37にてセットした報知パターンをクリアする。また、メインCPU27aは、時短状態の発動前に大当り遊技状態が付与された場合にも回数A〜Dを「0(零)」クリアすると共に、ステップS37にてセットした報知パターンをクリアする。さらに、メインCPU27aは、時短状態中に大当り遊技状態が付与された場合、時短回数を「0(零)」クリアする。
一方で、各コマンドを入力したサブCPU28aは、該コマンドに基づき可変表示器Hの表示内容を制御する。即ち、サブCPU28aは、変動パターン指定コマンドの入力を契機に演出実行データを読み出し、図柄組み合わせゲームを開始させる。そして、サブCPU28aは、入力した図柄指定コマンドで指定された図柄による図柄組み合わせを表示させると共に、全図柄停止コマンドの入力を契機に前記図柄組み合わせを確定表示させる。また、サブCPU28aは、報知内容演出コマンドの入力を契機に報知実行データを読み出し、図柄組み合わせゲームの開始時に時短状態の発動契機を報知させる。
以下、本実施形態のパチンコ機10において時短状態が付与される態様を図12に基づき説明する。なお、以下の説明と図12(a)及び(b)では、図柄組み合わせゲームを「ゲーム」と略記すると共に、大当り遊技状態終了後にゲームが実行される順番に従って数字を付すこととする。例えば、「ゲーム1」は、大当り遊技状態終了後、1回目の図柄組み合わせゲームを示すと共に、「ゲーム26」は、大当り遊技状態終了後、26回目の図柄組み合わせゲームを示す。また、図12(a)及び(b)では、大当り遊技状態に至ったゲームの開始時に行われた時短判定が肯定判定され、時短待機フラグがセットされたものとする。また、図12(a)及び(b)では、時短状態が発動される迄の間に、大当り遊技状態が付与されていないものとする。
最初に、図12(a)に基づいて時短状態が付与される態様を説明する。図12(a)は、時短判定の判定結果が肯定となったことにより、発動契機設定処理(図9)にて51回発動パターンが決定され、報知タイミング設定処理(図10)にて26回報知タイミングパターンが決定されると共に、報知内容設定処理(図11)にてリーチ報知パターンが決定されたものとする。
このような前提の下、図12(a)に示す態様では、大当り遊技状態終了後の遊技状態が通常遊技状態とされ、ゲーム1が開始する。通常遊技状態時に行われる各ゲームは、時短待機フラグがセットされ、変動開始処理のステップS45の判定結果が肯定となることから、ステップS51以降の処理にて決定された変動パターンに基づき行われることとなる。なお、図12(a)に示す態様では、リーチ報知パターンが決定されている。そのため、変動開始処理のステップS54の判定結果が肯定(回数C=回数D)となる迄、リーチ判定が肯定判定されたときには変動パターン振分テーブルT4から変動パターンが決定され、リーチ判定が否定判定されたときには変動パターン振分テーブルT1から変動パターンが決定されることとなる。即ち、リーチ演出Raの実行が規制される。また、メインCPU27aは、各ゲームが行われる毎に回数Cを+1し、書き換える。
そして、メインCPU27aは、ゲーム26の開始時に変動開始処理のステップS52の判定結果が肯定(回数C(26)=回数B(26))となるので、リーチ報知パターンに基づく報知の開始を指示する報知内容演出コマンドをサブCPU28aに出力する。報知内容演出コマンドを入力したサブCPU28aは、報知内容演出コマンドで指示されたリーチ報知パターンに対応する報知内容実行データを読み出し、報知を実行させる。その結果、可変表示器Hには、ゲーム26の開始時に「リーチRaが出現したら時短が始まるよ」という文字画像Mが表示され(図13(b))、時短状態の発動契機が報知される。従って、遊技者は大当り遊技状態終了後、ゲーム26の開始時に、時短状態が付与されることと、その時短状態が何時付与されるかを認識できる。
その後、メインCPU27aは、ゲーム50の開始時に変動開始処理のステップS54の判定結果が肯定(回数C(50)=回数D(50))となるので、時短付与フラグと時短回数「100」をセットすると共に、時短待機フラグをクリアする。続いて、メインCPU27aは、リーチ報知パターンが決定されているので、ステップS58を肯定し、ゲーム50の変動パターンを変動パターン振分テーブルT3から決定する。即ち、メインCPU27aは、時短状態が発動されるゲーム51の直前のゲーム50にてリーチ演出Raを出現させることから、変動パターンP2を決定し、当該変動パターンP2を指定する変動パターン指定コマンドをサブCPU28aに出力する。
変動パターン指定コマンドを入力したサブCPU28aは、変動パターンP2に対応する演出実行データを読み出し、ゲーム50を開始させる。その結果、可変表示器Hでは、ゲーム50の開始後、所定時間の経過時にリーチが形成され、リーチ演出Raが行われる。従って、遊技者は、ゲーム26で報知されたリーチ演出Raの出現を確認することにより、次のゲーム51から時短状態が発動されることを認識できる。そして、ゲーム50が終了すると、ゲーム51の開始と共に時短状態が発動される。この状態において、大当り遊技状態終了から所定回数(50回)の図柄組み合わせゲームが行われた後に時短状態が遊技者に付与されたことになる。
次に、図12(b)に基づいて時短状態が付与される態様を説明する。図12(b)は、時短判定の判定結果が肯定となったことにより、発動契機設定処理(図9)にて31回発動パターンが決定され、報知タイミング設定処理(図10)にて6回報知タイミングパターンが決定されると共に、報知内容設定処理(図11)にて30回報知パターンが決定されたものとする。
このような前提の下、図12(b)に示す態様では、大当り遊技状態終了後の遊技状態が通常遊技状態とされ、ゲーム1が開始する。通常遊技状態時に行われる各ゲームは、図12(a)に示す態様と同様の制御にて行われるが、図12(b)に示す態様では30回報知パターンが決定されている。そのため、変動開始処理のステップS54の判定結果が肯定(回数C=回数D)となる迄、リーチ判定が肯定判定されたときには変動パターン振分テーブルT2から変動パターンが決定され、リーチ判定が否定判定されたときには変動パターン振分テーブルT1から変動パターンが決定されることとなる。即ち、リーチ演出Raの実行が規制されない。
そして、メインCPU27aは、ゲーム6の開始時に変動開始処理のステップS52の判定結果が肯定(回数C(6)=回数B(6))となるので、リーチ報知パターンに基づく報知の開始を指示する報知内容演出コマンドをサブCPU28aに出力する。報知内容演出コマンドを入力したサブCPU28aは、報知内容演出コマンドで指示された30回報知パターンに対応する報知内容実行データを読み出し、報知を実行させる。その結果、可変表示器Hには、ゲーム6の開始時に「30回転したら時短が始まるよ」という文字画像Mが表示され(図13(a))、時短状態の発動契機が報知される。従って、遊技者は大当り遊技状態終了後、ゲーム6の開始時に、時短状態が付与されることと、その時短状態が何時付与されるかを認識できる。
その後、メインCPU27aは、ゲーム30の開始時に変動開始処理のステップS54の判定結果が肯定(回数C(30)=回数D(30))となるので、時短付与フラグと時短回数「100」をセットすると共に、時短待機フラグをクリアする。そして、ゲーム30が終了すると、ゲーム31の開始と共に時短状態が発動される。この状態において、大当り遊技状態終了から所定回数(30回)の図柄組み合わせゲームが行われた後に時短状態が遊技者に付与されたことになる。
従って、本実施形態によれば、以下に示す効果を得ることができる。
(1)時短状態(特定遊技状態)を付与する場合、大当り遊技状態終了後、所定回数(本実施形態では、30回、40回又は50回の何れか)の図柄組み合わせゲームが行われた後に前記時短状態を付与するようにした。これにより、大当り遊技状態終了後は、時短判定の判定結果に拘わらず、一旦、時短状態が付与されていない状態(通常遊技状態)で図柄組み合わせゲームが行われることとなる。そのため、大当り遊技状態終了時点では、遊技者に時短状態が付与されるのか否かを判断できないようにすることができると共に、何時時短状態が付与されるのかも判断できないようにすることができる。従って、大当り遊技状態終了後は、遊技者に時短状態が付与されるかもしれないという願望を抱かせることができ、大当り遊技状態終了後の遊技の継続意欲を持続させることができる。
(2)時短状態の発動契機を示唆する情報を可変表示器Hにて報知させることにより、前記報知が行われる迄の間、遊技を継続するという気持ちを抱かせることができ、継続意欲をより一層持続させることができる。
(3)報知内容(報知内容パターン)を複数種類用意することにより、遊技者に報知する報知内容にバリエーションを持たせることができる。また、時短状態終了後は、報知された演出(本実施形態ではリーチ演出Ra)の出現に強い関心を持たせることができ、遊技者の遊技に対する興趣をより一層向上させることができる。
(4)所定回数の図柄組み合わせゲームに至る前に、リーチ演出Ra(特定演出)が実行されることを規制することにより、リーチ演出Raの出現後に時短状態を付与することができる。従って、リーチ演出Raが出現したにも拘わらず時短状態が付与されず、遊技者が興醒めしてしまうことを抑制できると共に、図柄組み合わせゲームが行われる毎にリーチ演出Raが実行されるか否かに興味を持たせることができる。
(5)大当り遊技状態に至る図柄組み合わせゲーム中及び大当り遊技状態中に時短状態が付与されるか否かを報知しないことにより、大当り遊技状態終了後、遊技者に時短状態が付与されるかもしれないという願望を確実に抱かせることができる。本実施形態では、時短判定を大当り図柄の種類に関係なく行っているので、図柄組み合わせゲームにて表示された大当り図柄からは時短状態が付与されるか否かを判断できないようになっている。
(6)時短状態が開始する図柄組み合わせゲームの回数を複数種類(本実施形態では発動契機パターンに定める3種類)用意することにより、開始タイミングにバリエーションを持たせることができる。
(7)報知が行われる図柄組み合わせゲームの回数を複数種類(本実施形態では報知タイミングパターンに定める3種類)用意することにより、報知タイミングにバリエーションを持たせることができる。そして、回数を予め定めておくことにより、大当り遊技状態終了後、何回目の図柄組み合わせゲームに注目すべきかを明確にすることができると共に、遊技者に遊技を継続するか否かの判断を行う機会を与えることができる。加えて、ある報知タイミングで発動契機を示唆する情報の報知が行われなくても、他の報知タイミングで発動契機を示唆する情報の報知が行われることに願望を持たせることができ、大当り遊技状態終了後の遊技の継続意欲を持続させることができる。
(8)報知タイミングの中で最も遅い報知タイミングを(本実施形態では26回報知タイミングパターンに基づくタイミング)、発動契機の中で最も早い発動契機(本実施形態では31回発動パターンに基づく発動契機)よりも早く設定した。従って、いかなる発動契機(発動契機パターン)が設定されても、時短状態が付与される前に発動契機を遊技者に確実に報知することができ、時短状態が付与された後に発動契機が報知されて遊技者が興醒めしてしまうことを抑制できる。また、報知タイミングパターンを決定する際に、決定された発動契機パターンに定められる図柄組み合わせゲームの回数を参照する必要がないので、制御を簡素化できる。
なお、本実施形態は以下のように変更してもよい。
・実施形態は、確率変動(以下、「確変」と示す)機能を搭載したパチンコ機に具体化してもよい。確変機能とは、大当りの抽選確率が低確率である通常確率(例えば、356.3分の1)から高確率(例えば、62.8分の1)に変動する確変状態を遊技者に付与する機能である。確変状態中は、通常遊技状態時よりも大当りの抽選確率が高確率に変動することから大当り遊技状態が生起され易く、遊技者に有利な状態となる。確変状態は、その開始から一定回数(例えば、10000回)の図柄組み合わせゲームが終了する迄、又は一定回数に達する前に大当り遊技状態が生起される迄の間、付与される。そして、前記実施形態と同様に、大当り遊技状態終了後、所定回数の図柄組み合わせゲームが行われた後に確変状態を発動させても良い。なお、確変状態を付与するか否かの判定は、前記実施形態と同様に乱数抽選にて行う。
・実施形態において、発動契機パターンの種類を、1種類、2種類、4種類などに変更しても良いし、発動契機パターンに定められる回数を変更しても良い。また、実施形態において、報知タイミングパターンの種類を、1種類、2種類、4種類などに変更しても良いし、報知タイミングパターンに定められる回数を変更しても良い。また、発動契機パターンと報知タイミングパターンとを関連付けても良い。例えば、発動契機パターンとして41回発動パターンを決定した場合に、図柄組み合わせゲームの回数として「6回」「20回」又は「35回」が定められた報知タイミングパターンの中から選択するようにしても良い。即ち、発動契機パターンに定められた回数よりも早く報知を行うように関連付けられていれば良い。
・実施形態において、報知内容パターンの種類を、1種類、3種類などに変更しても良いし、報知内容パターンに定められる報知内容を変更しても良い。また、「30回転したら時短が始まるよ」といった図柄組み合わせゲームの回転を報知する報知内容パターンのみを報知内容決定テーブルに振分けても良いし、「リーチRaが出現したら時短が始まるよ」といった演出の種類を報知する報知内容パターンのみを報知内容決定テーブルに振分けても良い。
・実施形態において、時短状態の発動契機を事前に遊技者に報知しないようにしても良い。この場合、時短状態が発動される時に、例えば、可変表示器Hにて「時短開始」というようなメッセージを表示させることにより、遊技者は時短状態が発動されたことを認識できる。
・実施形態において、ステップS56にてセットする時短回数を、例えば、50回、150回などに変更しても良い。また、ステップS56にてセットする時短回数を複数種類用意しておき、時短判定の判定結果が肯定の場合に、時短回数を抽選にて決定するようにしても良い。また、時短回数を、大当り遊技状態の開始時又は終了時にRAM27cにセットするようにしても良い。
・実施形態において、図柄組み合わせゲームにて表示する図柄組み合わせを2列の図柄によって形成するようにしても良い。また、大当り判定の判定結果を導出する演出として、前記実施形態のように複数列の図柄を表示するゲームに代えて、1列の図柄を表示するゲームとしても良い。
・実施形態において、発動契機の報知を、スピーカ17による音声演出や装飾ランプ16による発光演出にて行うようにしても良い。
・実施形態において、スピーカ17による音声演出や装飾ランプ16による発光演出を特定演出として定め、その演出の出現を契機に時短状態を発動させるようにしても良い。
・実施形態において、時短判定を、大当り遊技状態開始時、大当り遊技状態中又は大当り遊技状態終了時に行うようにしても良い。
・実施形態において、時短判定を、大当り図柄の種類に対応付けて行うようにしても良い。例えば、図柄の種類を1〜8の8種類とした場合、大当り図柄が奇数図柄のときと偶数図柄のときで時短判定が肯定判定される割合を異ならせても良い。また、8種類の図柄のうち、特定の図柄(例えば、図柄[7])については、100%時短状態が付与されるものとし、他の図柄については同一の当選確率又は図柄毎に異なる当選確率で抽選を行うようにしても良い。
・実施形態において、ステップS58の判定結果が否定の場合、リーチ判定を行うようにしても良い。この場合、リーチ判定の判定結果が肯定であれば、変動パターン振分テーブルT2を選択し、リーチ判定の判定結果が否定であれば、変動パターン振分テーブルT1を選択する。
・実施形態において、30回報知パターン、40回報知パターン又は50回報知パターンに基づき報知が行われた場合、時短状態が発動する迄の残りゲーム数を報知するようにしても良い。
・実施形態では、図柄組み合わせゲームの開始時に発動契機を報知させているが、報知タイミングパターンに定められる回数の図柄組み合わせゲームにおいて報知を行う時期は変更しても良い。例えば、図柄組み合わせゲームの開始後、所定時間の経過時や、図柄組み合わせゲームの終了時としても良い。
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想を以下に追記する。
(イ)前記図柄変動ゲームの開始時に大当りか否かを判定する大当り判定手段を備え、前記判定手段は、前記大当り判定手段の判定結果が肯定の場合に前記特定遊技状態を付与するか否かを判定するものであって、前記報知手段は、前記大当り判定手段の判定結果が肯定となった図柄変動ゲーム中及び当該図柄変動ゲームによって付与される大当り遊技状態中において前記判定手段の判定結果を報知せずに、前記大当り遊技状態終了後から所定回数の図柄変動ゲームが終了する迄の間に前記報知を行う遊技機。
(ロ)前記判定手段の判定結果が肯定の場合に前記特定遊技状態が開始することとなる前記図柄変動ゲームの回数を予め定めた複数種類の回数の中から選択決定する回数決定手段をさらに備えた遊技機。
(ハ)前記特定遊技状態は、前記図柄変動ゲームが大当り表示結果となる確率を高める確率変動状態、又は前記図柄変動ゲームの始動条件を付与する始動入賞手段に対して遊技球を入賞し易くするか否かの抽選結果を導出する時間が短縮された変動時間短縮状態である遊技機。