JP5768248B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、始動入賞口への遊技球の入賞に基づき、複数の識別情報を変動表示する変動表示ゲームを表示可能な変動表示装置を備え、前記変動表示ゲームの結果が特別結果となった場合に、遊技者に所定の遊技価値を付与する特別遊技状態を発生可能な遊技機に関する。
従来、変動表示ゲームを表示する変動表示装置と特別遊技状態を発生させる制御を行う制御手段とを備える遊技機において、変動表示ゲームの結果が特定の結果になりやすい状況になったことを事前に知らしめる手段として予告演出があり、更に予告演出を発展させたものとして、複数の変動表示ゲームに亘って予告演出を繰り返し行うことで、未だに実行していない始動記憶に基づいて行われる変動表示ゲームの結果を予告する連続予告演出が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2002−239154号公報
しかし、上記特許文献1のような遊技機では、演出内容は、予告演出として面白みのないものであり、単調で、興趣に欠けるものであった。
本発明の目的は、期待感を継続させることが可能な変動表示ゲームを行い、興趣に富んだ予告演出を行うことにある。
以上の課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、
始動入賞口への遊技球の入賞に基づき、複数の識別情報を変動表示する変動表示ゲームを表示可能な変動表示装置を備え、
前記変動表示ゲームの結果が特別結果となった場合に、遊技者に所定の遊技価値を付与する特別遊技状態を発生可能な遊技機において、
記始動入賞口への遊技球の入賞に基づき、前記変動表示ゲームを実行する権利を始動記憶として所定の上限数まで記憶可能であるとともに、該始動記憶毎に各種の乱数値を抽出して記憶する始動記憶手段と、
前記始動記憶手段に記憶された各種乱数値を判定する判定手段と、
記変動表示ゲームのパターンの選択に用いるテーブルを設定するテーブル設定手段と、
前記テーブル設定手段によって設定されたテーブルを変更可能なテーブル変更手段と、
前記変動表示ゲームの実行回数を計数する計数手段と、
前記計数手段の計数結果に対応するキャラクタを表示するキャラクタ表示手段と、
前記テーブル変更手段によってテーブルが変更される変動表示ゲームまでの実行回数を表示する実行回数表示手段と、を備え、
前記計数手段は、特定の変動表示ゲームが実行されることに基づいて、前記変動表示ゲームの実行回数の計数を開始し、
実行回数表示手段は、前記テーブル変更手段によってテーブルが変更される場合に、次に前記テーブル変更手段によってテーブルが変更される変動表示ゲームまでの実行回数を表示可能とし
前記キャラクタ表示手段は、前記特別遊技状態が発生する期待度に応じた表示態様で前記キャラクタを表示可能であることを特徴とする。
ここで、「変動表示装置」は、液晶表示装置、CRT(陰極線管)表示装置などの単体の装置であっても、また、これら装置と多数の発光素子を配列した表示装置、回転ドラムを使用したメカ式の表示装置などとの組み合わせでもよく、画像表示可能な領域を含んでいればよい。
請求項1に記載の発明によれば、従来にない興趣に富んだ予告演出を行うことができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の遊技機において、
前記判定手段は、前記始動記憶手段に記憶される前記始動記憶に基づいて実行される前記変動表示ゲームの結果を当該変動表示ゲームの実行前に判定する事前判定手段を備え、
前記キャラクタ表示手段は、
複数のキャラクタを表示可能であり、
前記事前判定手段によって次に前記テーブル変更手段によってテーブルが変更される変動表示ゲーム以前に前記特別遊技状態が発生すると判定された場合、前記複数のキャラクタのうち一部の表示態様を当該特別遊技状態の発生に対応する表示態様に変更することを特徴とする。
請求項2に記載の発明によれば、従来にない興趣に富んだ予告演出を行うことができる。
本発明によれば、従来にない興趣に富んだ予告演出を行うことができる。
本発明に係る遊技機の一実施形態を示す斜視図である。 実施形態の遊技機における遊技盤の構成例を示す正面図である。 実施形態の遊技機の裏面に設けられる制御システムおよび遊技制御装置の構成例を示すブロック図である。 図3の制御システムにおける演出制御装置の構成例を示すブロック図である。 はずれ用の変動パターンテーブルを説明するための図である。 大当り用の変動パターンテーブルを説明するための図である。 各予告回数及び当該各予告回数に行われる予告演出に関連した演出を行う所定回数の関係を説明するための図である。 大当り終了後100回転目までの特図変動表示ゲームにて設定される変動パターンテーブルのテーブル情報を説明するための図である。 実施形態の遊技制御装置の遊技用マイコンによって実行される遊技制御のうちメイン処理の具体的な手順の前半部分を示すフローチャートである。 実施形態の遊技制御装置の遊技用マイコンによって実行される遊技制御のうちメイン処理の具体的な手順の後半部分を示すフローチャートである。 実施形態の遊技制御装置の遊技用マイコンによって実行される遊技制御のうちタイマ割込み処理の具体的な手順の一例を示すフローチャートである。 図11のタイマ割込み処理中に実行される特図ゲーム処理の具体的な手順の一例を示すフローチャートである。 図12の特図ゲーム処理中に実行される始動口スイッチ監視処理の具体的な手順の一例を示すフローチャートである。 図13の始動口スイッチ監視処理中に実行される特図始動口スイッチ共通処理の具体的な手順の一例を示すフローチャートである。 図14の特図始動口スイッチ共通処理中に実行される特図保留情報判定処理の具体的な手順の一例を示すフローチャートである。 図12の特図ゲーム処理中に実行される特図普段処理の具体的な手順の一例を示すフローチャートである。 (a)は、図16の特図普段処理中に実行される特図1変動開始処理の具体的な手順の一例を示すフローチャート、(b)は、図16の特図普段処理中に実行される特図2変動開始処理の具体的な手順の一例を示すフローチャートである。 図12の特図ゲーム処理中に実行される特図変動中処理の具体的な手順の一例を示すフローチャートである。 図12の特図ゲーム処理中に実行される特図表示中処理の具体的な手順の一例を示すフローチャートである。 図19の特図表示中処理の続きを示すフローチャートである。 図19の特図表示中処理の続きを示すフローチャートである。 図20の特図表示中処理中に実行される変動回数更新処理の具体的な手順の一例を示すフローチャートである。 図22の変動回数更新処理中に実行される高確時変動回数更新処理の具体的な手順の一例を示すフローチャートである。 図22の変動回数更新処理中に実行される時短終了時情報設定処理の具体的な手順の一例を示すフローチャートである。 図12の特図ゲーム処理中に実行される大当り終了処理の具体的な手順の一例を示すフローチャートである。 (a)は、図25の大当り終了処理中に実行される大当り終了設定処理1の具体的な手順の一例を示すフローチャート、(b)は、図25の大当り終了処理中に実行される大当り終了設定処理2の具体的な手順の一例を示すフローチャートである。 実施形態の演出制御装置のCPU(1st)によって実行される1stメイン処理の具体的な手順を示すフローチャートである。 実施形態の演出制御装置のCPU(2nd)によって実行される2ndメイン処理の具体的な手順を示すフローチャートである。 図28の2ndメイン処理中に実行される通常ゲーム処理の具体的な手順の一例を示すフローチャートである。 図27の1stメイン処理中に実行される1stシーン制御処理の具体的な手順の一例を示すフローチャートである。 図30の1stシーン制御処理中に実行される変動中処理の具体的な手順の一例を示すフローチャートである。 図31の変動中処理中に実行される変動パターン情報設定処理の具体的な手順の一例を示すフローチャートである。 図31の変動中処理中に実行される変動回数管理処理の具体的な手順の一例を示すフローチャートである。 図33の変動回数管理処理中に実行される高確時変動回数管理処理の具体的な手順の一例を示すフローチャートである。 図30の1stシーン制御処理中に実行されるエンディング処理の具体的な手順の一例を示すフローチャートである。 図30の1stシーン制御処理中に実行される先読みコマンド受信処理の具体的な手順の一例を示すフローチャートである。 大当り終了後の第1予告回数での予告演出及び第1所定回数での所定の演出の表示例を示す図である。 大当り終了後の第2予告回数での予告演出及び第2所定回数での所定の演出の表示例を示す図である。 大当りの種類に応じた各予告回数及び各所定回数を示す図である。 実施形態2の遊技機における(a)は、大当りの種類と計数開始条件との関係を示す図であり、(b)は、特定はずれ図柄A〜Cの振分数を示す図であり、(c)は、大当り(特別遊技状態)終了後から計数を開始した場合のタイミングチャートを示す図であり、(d)は、大当り終了後、特定はずれ図柄Aが導出された後から計数を開始した場合のタイミングチャートを示す図であり、(e)は、大当り終了後、特定はずれ図柄Bが導出された後から計数を開始した場合のタイミングチャートを示す図である。 実施形態2における特図始動口SW共通処理を示すフローチャートである。 図41の特図始動口SW共通処理中に実行される特図保留情報判定処理の具体的な手順の一例を示すフローチャートである。 実施形態2における変動回数更新処理を示すフローチャートである。 図17(a)の特図1変動開始処理中に実行される特図1停止図柄設定処理の具体的な手順の一例を示すフローチャートである。 図17(b)の特図2変動開始処理中に実行される特図2停止図柄設定処理の具体的な手順の一例を示すフローチャートである。 図43の変動回数更新処理中に実行される特定期間回数更新処理の具体的な手順の一例を示すフローチャートである。 実施形態2の大当り終了処理の具体的な手順の一例を示すフローチャートである。 (a)は、図47の大当り終了処理中に実行される大当り終了設定処理3の具体的な手順の一例を示すフローチャート、(b)は、図47の大当り終了処理中に実行される大当り終了設定処理4の具体的な手順の一例を示すフローチャートである。 特定のはずれ図柄の導出を契機にモードを移行させたときの演出表示例を示す図である。 実施形態2の変形例1において導出されるはずれ図柄と設定されるテーブル情報との関係を示す図である。 実施形態2の変形例1におけるテーブル情報A〜Cを説明するための図である。 実施形態3における変動回数管理処理を示すフローチャートである。 図52の変動回数管理処理中に実行される演出設定処理の具体的な手順の一例を示すフローチャートである。 大当り終了後の第1予告回数(15回)にて上乗せ回数(20回)を設定した場合の予告演出及び第1所定回数(第1予告回数から15回)での所定の演出の表示例を示す図である。 図54に示す演出表示例の続きを示す図である。 図55に示す演出表示例の続きを示す図である。 図56に示す演出表示例の続きを示す図である。 図57に示す演出表示例の続きを示す図である。 その他の演出表示の一例を示す図である。 その他の演出表示の一例を示す図である。
<実施形態1>
以下、本発明の好適な実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施形態1の遊技機の説明図である。
実施形態1の遊技機10は前面枠12を備え、該前面枠12は本体枠(外枠)11にヒンジ13を介して開閉回動可能に組み付けられている。遊技盤30(図2参照)は前面枠12の表側に形成された収納部(図示省略)に収納されている。また、前面枠(内枠)12には、遊技盤30の前面を覆うカバーガラス(透明部材)14を備えたガラス枠15が取り付けられている。
また、ガラス枠15の上部には、ランプ及びモータを内蔵した照明装置(ムービングライト)16や払出異常報知用のランプ(LED)17が設けられている。また、ガラス枠15の左右にはランプ等を内蔵し装飾や演出のための発光をする枠装飾装置18や、音響(例えば、効果音)を発するスピーカ(上スピーカ)19aが設けられている。さらに、前面枠12の下部にもスピーカ(下スピーカ)19bが設けられている。
また、前面枠12の下部には、図示しない打球発射装置に遊技球を供給する上皿21、遊技機10の裏面側に設けられている球払出装置から払い出された遊技球が流出する上皿球出口22、上皿21が一杯になった状態で払い出された遊技球を貯留する下皿23及び打球発射装置の操作部24が設けられている。さらに、上皿21の上縁部には、遊技者からの操作入力を受け付けるための操作スイッチを内蔵した演出ボタン25が設けられている。さらに、前面枠12下部右側には、前面枠12を開放したり施錠したりするための鍵26が設けられている。
この実施形態1の遊技機10においては、遊技者が上記操作部24を回動操作することによって、打球発射装置が、上皿21から供給される遊技球を遊技盤30前面の遊技領域32に向かって発射する。また、遊技者が演出ボタン25を操作することによって、表示装置41(図2参照)における変動表示ゲーム(飾り特図変動表示ゲーム)において、遊技者の操作を介入させた演出等を行わせることができる。さらに、上皿21上方のガラス枠15の前面には、遊技者が隣接する球貸機から球貸しを受ける場合に操作する球貸ボタン27、球貸機のカードユニットからプリペイドカードを排出させるために操作する排出ボタン28、プリペイドカードの残高を表示する残高表示部(図示省略)等が設けられている。
次に、図2を用いて遊技盤30の一例について説明する。図2は、実施形態1の遊技盤30の正面図である。
遊技盤30の表面には、ガイドレール31で囲われた略円形状の遊技領域32が形成されている。遊技領域32は、遊技盤30の四隅に各々設けられた樹脂製のサイドケース33及びガイドレール31に囲繞されて構成される。遊技領域32には、ほぼ中央に表示装置41を備えたセンターケース40が配置されている。表示装置41は、センターケース40に設けられた凹部に、センターケース40の前面より奥まった位置に取り付けられている。即ち、センターケース40は表示装置41の表示領域の周囲を囲い、表示装置41の表示面よりも前方へ突出するように形成されている。
表示装置41は、例えば、LCD(液晶表示器)、CRT(ブラウン管)等の表示画面を有する装置で構成されている。表示画面の画像を表示可能な領域(表示領域)には、複数の識別情報(特別図柄)や特図変動表示ゲームを演出するキャラクタや演出効果を高める背景画像等が表示される。表示装置41の表示画面においては、識別情報として割り当てられた複数の特別図柄が変動表示(可変表示)されて、特図変動表示ゲームに対応した飾り特図変動表示ゲームが行われる。また、表示画面には遊技の進行に基づく演出のための画像(例えば、大当たり表示画像、ファンファーレ表示画像、エンディング表示画像等)が表示される。ここで、表示装置41は、複数の識別情報を変動表示する特図変動表示ゲームを表示可能な変動表示装置として機能する。
遊技領域32のセンターケース40の左側には、普通図柄始動ゲート(普図始動ゲート)34が設けられている。センターケース40の左下側には、三つの一般入賞口35が配置され、センターケース40の右下側には、一つの一般入賞口35が配置されている。
これら一般入賞口35、…には、各一般入賞口35に入った遊技球を検出するための入賞口スイッチ35a〜35n(図3参照)が配設されている。
また、センターケース40の下方には、特図変動表示ゲームの開始条件を与える始動入賞口36が設けられ、その直下には上部に逆「ハ」の字状に開いて遊技球が流入し易い状態に変換する一対の可動部材37b、37bを備えるとともに内部に第2始動入賞口を有する普通変動入賞装置(普電)37が配設されている。
普通変動入賞装置37の一対の開閉部材37b,37bは、常時は遊技球の直径程度の間隔をおいた閉じた閉状態(遊技者にとって不利な状態)を保持している。ただし、普通変動入賞装置37の上方には、始動入賞口36が設けられているので、閉じた状態では遊技球が入賞できないようになっている。
そして、普図変動表示ゲームの結果が所定の停止表示態様となった場合には、駆動装置としての普電ソレノイド37c(図3参照)によって、逆「ハ」の字状に開いて普通変動入賞装置37に遊技球が流入し易い開状態(遊技者にとって有利な状態)に変化させられるようになっている。
さらに、普通変動入賞装置37の下方には、特図変動表示ゲームの結果によって遊技球を受け入れない状態と受け入れ易い状態とに変換可能な特別変動入賞装置(大入賞口)38が配設されている。
特別変動入賞装置38は、上端側が手前側に倒れる方向に回動して開放可能になっているアタッカ形式の開閉扉38cを有しており、補助遊技としての特図変動表示ゲームの結果如何によって大入賞口を閉じた状態(遊技者にとって不利な閉塞状態)から開放状態(遊技者にとって有利な状態)に変換する。
即ち、特別変動入賞装置38は、例えば、駆動装置としての大入賞口ソレノイド38b(図3参照)により駆動される開閉扉38cによって開閉される大入賞口を備え、特別遊技状態中は、大入賞口を閉じた状態から開いた状態に変換することにより大入賞口内への遊技球の流入を容易にさせ、遊技者に所定の遊技価値(賞球)を付与するようになっている。
なお、大入賞口の内部(入賞領域)には、当該大入賞口に入った遊技球を検出する検出手段としてのカウントスイッチ38a(図3参照)が配設されている。
特別変動入賞装置38の下方には、入賞口などに入賞しなかった遊技球を回収するアウト口39が設けられている。
また、遊技領域32の外側(例えば、遊技盤30の右下部)には、特図変動表示ゲームをなす第1特図変動表示ゲームや第2特図変動表示ゲーム及び普図始動ゲート34への入賞をトリガとする普図変動表示ゲームを一箇所で実行する一括表示装置50が設けられている。
一括表示装置50は、7セグメント型の表示器(LEDランプ)等で構成された第1特図変動表示ゲーム用の第1特図変動表示部(第1特図表示器)51及び第2特図変動表示ゲーム用の第2特図変動表示部(第2特図表示器)52と、を備える。また、一括表示装置50には、図示は省略するが、普図変動表示ゲーム用の変動表示部(普図表示器)、LEDランプ4つで構成された特図1変動表示ゲームの始動記憶数報知用の特図1保留表示器および特図2変動表示ゲームの始動記憶数報知用の特図2保留表示器、LEDランプ2つで構成された普図変動表示ゲームの始動記憶数報知用の普図保留表示器、大当りが発生すると点灯して大当り発生を報知する第1遊技状態表示器、時短状態が発生すると点灯して時短状態発生を報知する第2遊技状態表示器、遊技機10の電源投入時に大当りの確率状態が高確率状態となっていることを表示する高確率報知器、大当り時のラウンド数(特別変動入賞装置38の開閉回数)を表示するラウンド数表示器が設けられている。
第1特図表示器51と第2特図表示器52における特図変動表示ゲームは、例えば変動表示ゲームの実行中、即ち、表示装置41において飾り特図変動表示ゲームを行っている間は、中央のセグメントを点滅駆動させて変動中であることを表示する。そして、ゲームの結果が「はずれ」のときは、はずれの結果態様として例えば中央のセグメントを点灯状態にし、ゲームの結果が「大当り」のときは、当りの結果態様(特別結果態様)としてはずれの結果態様以外の結果態様(例えば「3」や「7」の数字等)を点灯状態にしてゲーム結果を表示する。
本実施形態の遊技機10では、打球発射装置から遊技領域32に向けて遊技球(パチンコ球)が打ち出されることによって遊技が行われる。打ち出された遊技球は、遊技領域32内の各所に配置された障害釘や風車等の方向転換部材によって転動方向を変えながら遊技領域32を流下し、普図始動ゲート34、一般入賞口35、始動入賞口36、普通変動入賞装置37又は特別変動入賞装置38に入賞するか、遊技領域32の最下部に設けられたアウト口39へ流入し遊技領域から排出される。そして、一般入賞口35、始動入賞口36、普通変動入賞装置37又は特別変動入賞装置38に遊技球が入賞すると、入賞した入賞口の種類に応じた数の賞球が、払出制御装置200によって制御される払出ユニットから、前面枠12の上皿21又は下皿23に排出される。
一方、普図始動ゲート34内には、該普図始動ゲート34を通過した遊技球を検出するための非接触型のスイッチなどからなるゲートスイッチ34a(図3参照)が設けられており、遊技領域32内に打ち込まれた遊技球が普図始動ゲート34内を通過すると、ゲートスイッチ34aにより検出されて普図変動表示ゲームが行われる。
また、普図変動表示ゲームを開始できない状態、例えば、既に普図変動表示ゲームが行われ、その普図変動表示ゲームが終了していない状態や、普図変動表示ゲームが当って普通変動入賞装置37が開状態に変換されている場合に、普図始動ゲート34を遊技球が通過すると、普図始動記憶数の上限数未満でならば、普図始動記憶数が加算(+1)されて普図始動記憶が1つ記憶されることとなる。この普図始動入賞の記憶数は、一括表示装置50の始動入賞数報知用の普図保留表示器(図示省略)に表示される。
また、普図始動記憶には、普図変動表示ゲームの当りはずれを決定するための当り判定用乱数値が記憶されるようになっていて、この当り判定用乱数値が判定値と一致した場合に、当該普図変動表示ゲームが当りとなって特定の結果態様(特定結果)が導出されることとなる。
普図変動表示ゲームは、一括表示装置50に設けられた変動表示部(普図表示器)(図示省略)で実行されるようになっている。普図表示器は、普通識別情報(普図、普通図柄)として点灯状態の場合に当りを示し、消灯状態の場合にはずれを示すLEDから構成され、このLEDを点滅表示することで普通識別情報の変動表示を行い、所定の変動表示時間の経過後、LEDを点灯又は消灯することで結果を表示するようになっている。
なお、普通識別情報として例えば数字、記号、キャラクタ図柄などを用い、これを所定時間変動表示させた後、停止表示させることにより行うように構成しても良い。この普図変動表示ゲームの停止表示が特定結果となれば、普図の当りとなって、普通変動入賞装置37の一対の可動部材37bが所定時間(例えば、0.3秒間)開放される開状態となる。これにより、普通変動入賞装置37の内部の第2始動入賞口へ遊技球が入賞し易くなり、第2特図変動表示ゲームが実行される回数が多くなる。
普図始動ゲート34への通過検出時に抽出した普図乱数値が当り値であるときには、普図表示器に表示される普通図柄が当り状態で停止し、当り状態となる。このとき、普通変動入賞装置37は、内蔵されている普電ソレノイド37c(図3参照)が駆動されることにより、可動部材37bが所定の時間(例えば、0.3秒間)だけ開放する状態に変換され、遊技球の入賞が許容される。
始動入賞口36への入賞球及び普通変動入賞装置37への入賞球は、それぞれは内部に設けられた始動口1スイッチ36aと始動口2スイッチ37aによって検出される。始動入賞口36へ入賞した遊技球は第1特図変動表示ゲームの始動入賞球として検出され、所定の上限数(例えば、4個)を限度に記憶されるとともに、普通変動入賞装置37へ入賞した遊技球は第2特図変動表示ゲームの始動入賞球として検出され、所定の上限数(例えば、4個)を限度に記憶される。
また、この始動入賞球の検出時にそれぞれ大当り乱数値や大当り図柄乱数値、並びに各変動パターン乱数値が抽出され、抽出された乱数値は、遊技制御装置100(図3参照)内の特図記憶領域(RAMの一部)に特図始動記憶として各々所定回数(例えば、最大で4回分)を限度に記憶される。そして、この特図始動記憶の記憶数は、一括表示装置50の始動入賞数報知用の特図1、特図2保留表示器(図示省略)に表示されるとともに、センターケース40の表示装置41においても表示される。
ここで、遊技制御装置100は、始動入賞領域である始動入賞口36,普通変動入賞装置37への遊技球の入賞に基づき、特図変動表示ゲームの実行権利を始動記憶として所定の上限数まで乱数値とともに記憶する始動記憶手段として機能する。
遊技制御装置100は、始動入賞口36若しくは普通変動入賞装置37への入賞、又はそれらの始動記憶に基づいて、特図1表示器51又は特図2表示器52で第1又は第2特図変動表示ゲームを行う。
第1特図変動表示ゲーム及び第2特図変動表示ゲームは、複数の特別図柄(特図、識別情報)を変動表示したのち、所定の結果態様を停止表示することで行われる。また、表示装置41にて各特図変動表示ゲームに対応して複数種類の識別情報(例えば、数字、記号、キャラクタ図柄など)を変動表示させる飾り特図変動表示ゲームが実行されるようになっている。
そして、特図変動表示ゲームの結果として、特図1表示器51若しくは特図2表示器52の表示態様が特別結果態様となった場合には、大当りとなって特別遊技状態(いわゆる、大当り状態)となる。また、これに対応して表示装置41の表示態様も特別結果態様となる。
表示装置41における飾り特図変動表示ゲームは、例えば前述した数字等で構成される飾り特別図柄(識別情報)が左(第一特別図柄)、右(第二特別図柄)、中(第三特別図柄)の順に変動表示を開始して、所定時間後に変動している図柄を順次停止させて、特図変動表示ゲームの結果を表示することで行われる。また、表示装置41では、特図始動記憶数に対応する飾り特別図柄による変動表示ゲームを行うとともに、興趣向上のためにキャラクタの出現など多様な演出表示が行われる。
なお、特図1表示器51、特図2表示器52は、別々の表示器でも良いし同一の表示器でも良いが、各々独立して、また、同時には実行しないように各特図変動表示ゲームが表示される。また、表示装置41も、第1特図変動表示ゲームと第2特図変動表示ゲームで別々の表示装置や別々の表示領域を使用するとしても良いし、同一の表示装置や表示領域を使用するとしても良いが、各々独立して、また、同時には実行しないように飾り特図変動表示ゲームが表示される。また、遊技機10に特図1表示器51、特図2表示器52を備えずに、表示装置41のみで特図変動表示ゲームを実行するようにしても良い。
また、第2特図変動表示ゲームは、第1特図変動表示ゲームよりも優先して実行されるようになっている。即ち、第1特図変動表示ゲームと第2特図変動表示ゲームの始動記憶がある場合であって、特図変動表示ゲームの実行が可能となった場合は、第2特図変動表示ゲームが実行されるようになっている。
また、第1特図変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)が開始可能な状態で、且つ、始動記憶数が0の状態で、始動入賞口36(若しくは、普通変動入賞装置37)に遊技球が入賞すると、始動権利の発生に伴って始動記憶が記憶されて、始動記憶数が1加算されるととともに、直ちに始動記憶に基づいて、第1特図変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)が開始され、この際に始動記憶数が1減算される。
一方、第1特図変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)が直ちに開始できない状態、例えば、既に第1若しくは第2特図変動表示ゲームが行われ、その特図変動表示ゲームが終了していない状態や、特別遊技状態となっている場合に、始動入賞口36(若しくは、普通変動入賞装置37)に遊技球が入賞すると、始動記憶数が上限数未満ならば、始動記憶数が1加算されて始動記憶が1つ記憶されることになる。そして、始動記憶数が1以上となった状態で、第1特図変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)が開始可能な状態(前回の特図変動表示ゲームの終了若しくは特別遊技状態の終了)となると、始動記憶数が1減算されるとともに、記憶された始動記憶に基づいて第1特図変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)が開始される。
なお、以下の説明において、第1特図変動表示ゲームと第2特図変動表示ゲームを区別しない場合は、単に特図変動表示ゲームと称する。
なお、特に限定されるわけではないが、上記始動入賞口36内の始動口1スイッチ36a、普通変動入賞装置37内の始動口2スイッチ37a、ゲートスイッチ34a、一般入賞口スイッチ35a〜35n、カウントスイッチ38aには、磁気検出用のコイルを備え該コイルに金属が近接すると磁界が変化する現象を利用して遊技球を検出する非接触型の磁気近接センサ(以下、近接スイッチと称する)が使用されている。遊技機10のガラス枠15等に設けられた前枠開放検出スイッチ63や前面枠(遊技枠)12等に設けられた遊技枠開放検出スイッチ64には、機械的な接点を有するマイクロスイッチを用いることができる。
図3は、本実施形態の遊技機10の制御システムのブロック図である。
遊技機10は遊技制御装置100を備え、遊技制御装置100は、遊技を統括的に制御する主制御装置(主基板)であって、遊技用マイクロコンピュータ(以下、遊技用マイコンと称する)111を有するCPU部110と、入力ポートを有する入力部120と、出力ポートやドライバなどを有する出力部130、CPU部110と入力部120と出力部130との間を接続するデータバス140などからなる。
上記CPU部110は、アミューズメントチップ(IC)と呼ばれる遊技用マイコン(CPU)111と、入力部120内の近接スイッチ用のインタフェースチップ(近接I/F)121からの信号(始動入賞検出信号)を論理反転して遊技用マイコン111に入力させるインバータなどからなる反転回路112と、水晶振動子のような発振子を備え、CPUの動作クロックやタイマ割込み、乱数生成回路の基準となるクロックを生成する発振回路(水晶発振器)113などを有する。遊技制御装置100及び該遊技制御装置100によって駆動されるソレノイドやモータなどの電子部品には、電源装置400で生成されたDC32V,DC12V,DC5Vなど所定のレベルの直流電圧が供給されて動作可能にされる。
電源装置400は、24Vの交流電源から上記DC32Vの直流電圧を生成するAC−DCコンバータやDC32Vの電圧からDC12V,DC5Vなどのより低いレベルの直流電圧を生成するDC−DCコンバータなどを有する通常電源部410と、遊技用マイコン111の内部のRAMに対して停電時に電源電圧を供給するバックアップ電源部420と、停電監視回路や初期化スイッチを有し遊技制御装置100に停電の発生、回復を知らせる停電監視信号や初期化スイッチ信号、リセット信号などの制御信号を生成して出力する制御信号生成部430などを備える。
この実施形態では、電源装置400は、遊技制御装置100と別個に構成されているが、バックアップ電源部420及び制御信号生成部430は、別個の基板上あるいは遊技制御装置100と一体、即ち、主基板上に設けるように構成してもよい。遊技盤30及び遊技制御装置100は機種変更の際に交換の対象となるので、実施例のように、電源装置400若しくは主基板とは別の基板にバックアップ電源部420及び制御信号生成部430を設けることにより、交換の対象から外しコストダウンを図ることができる。
上記バックアップ電源部420は、電解コンデンサのような大容量のコンデンサ1つで構成することができる。バックアップ電源は、遊技制御装置100の遊技用マイコン111(特に内蔵RAM)に供給され、停電中あるいは電源遮断後もRAMに記憶されたデータが保持されるようになっている。制御信号生成部430は、例えば通常電源部410で生成された32Vの電圧を監視してそれが例えば17V以下に下がると停電発生を検出して停電監視信号を変化させるとともに、所定時間後にリセット信号を出力する。また、電源投入時や停電回復時にもその時点から所定時間経過後にリセット信号を出力する。
初期化スイッチ信号は初期化スイッチがオン状態にされたときに生成される信号で、遊技用マイコン111内のRAM111C及び払出制御装置200内のRAMに記憶されている情報を強制的に初期化する。特に限定されるわけではないが初期化スイッチ信号は電源投入時に読み込まれ、停電監視信号は遊技用マイコン111が実行するメインプログラムのメインループの中で繰り返し読み込まれる。リセット信号は強制割込み信号の一種であり、制御システム全体をリセットさせる。
遊技用マイコン111は、遊技を統括的に制御する制御手段を構成している。具体的には、遊技用マイコン111は、CPU(中央処理ユニット:マイクロプロセッサ)111A、読出し専用のROM(リードオンリメモリ)111B及び随時読出し書込み可能なRAM(ランダムアクセスメモリ)111Cを備える。
ROM111Bは、遊技制御のための不変の情報(プログラム、固定データ、各種乱数の判定値等)を不揮発的に記憶し、RAM111Cは、遊技制御時にCPU111Aの作業領域や各種信号や乱数値の記憶領域として利用される。ROM111B又はRAM111Cとして、EEPROMのような電気的に書換え可能な不揮発性メモリを用いてもよい。
また、ROM111Bは、例えば、特図変動表示ゲームの実行時間、演出内容、リーチ状態の発生の有無などを規定する変動パターンを決定するための変動パターンテーブルを記憶している。
変動パターンテーブルとは、始動記憶として記憶されている変動パターン乱数1〜3をCPU111Aが参照して変動パターンを決定するためのテーブルである。また、変動パターンテーブルには、結果がはずれとなる場合に選択されるはずれ変動パターンテーブル、結果が15R確変当りや2R確変当りとなる場合に選択される大当り変動パターンテーブル等が含まれる。
また、リーチ(リーチ状態)とは、表示状態が変化可能な表示装置を有し、該表示装置が時期を異ならせて複数の表示結果を導出表示し、該複数の表示結果が予め定められた特別結果態様となった場合に、遊技状態が遊技者にとって有利な遊技状態(特別遊技状態)となる遊技機10において、複数の表示結果の一部がまだ導出表示されていない段階で、既に導出表示されている表示結果が特別結果態様となる条件を満たしている表示状態をいう。また、別の表現をすれば、リーチ状態とは、表示装置の変動表示制御が進行して表示結果が導出表示される前段階にまで達した時点でも、特別結果態様となる表示条件からはずれていない表示態様をいう。そして、例えば、特別結果態様が揃った状態を維持しながら複数の変動表示領域による変動表示を行う状態(いわゆる全回転リーチ)もリーチ状態に含まれる。また、リーチ状態とは、表示装置の表示制御が進行して表示結果が導出表示される前段階にまで達した時点での表示状態であって、表示結果が導出表示される以前に決定されている複数の変動表示領域の表示結果の少なくとも一部が特別結果態様となる条件を満たしている場合の表示状態をいう。
よって、例えば、特図変動表示ゲームに対応して表示装置に表示される飾り特図変動表示ゲームが、表示装置における左、中、右の変動表示領域の各々で所定時間複数の識別情報を変動表示した後、左、右、中の順で変動表示を停止して結果態様を表示するものである場合、左、右の変動表示領域で、特別結果態様となる条件を満たした状態(例えば、同一の識別情報)で変動表示が停止した状態がリーチ状態となる。またこの他に、すべての変動表示領域の変動表示を一旦停止した時点で、左、中、右のうち何れか二つの変動表示領域で特別結果態様となる条件を満たした状態(例えば、同一の識別情報となった状態、ただし特別結果態様は除く)をリーチ状態とし、このリーチ状態から残りの一つの変動表示領域を変動表示するようにしても良い。そして、このリーチ状態には複数のリーチ演出が含まれ、特別結果態様が導出される可能性が異なる(信頼度が異なる)リーチ演出として、ノーマルリーチ、スペシャル1リーチ、スペシャル2リーチ、スペシャル3リーチ等が設定されている。
なお、信頼度は、リーチなし<ノーマルリーチ<スペシャル1リーチ<スペシャル2リーチ<スペシャル3リーチの順に高くなるようになっている。また、このリーチ状態は、少なくとも特図変動表示ゲームで特別結果態様が導出される場合(大当りとなる場合)における変動表示態様に含まれるようになっている。即ち、特図変動表示ゲームで特別結果態様が導出されないと判定すると(はずれとなる場合)における変動表示態様に含まれることもある。よって、リーチ状態が発生した状態は、リーチ状態が発生しない場合に比べて大当りとなる可能性の高い状態である。
CPU111Aは、ROM111B内の遊技制御用プログラムを実行して、払出制御装置200や演出制御装置300に対する制御信号(コマンド)を生成したりソレノイドや表示装置の駆動信号を生成して出力して遊技機10全体の制御を行う。
また、図示しないが、遊技用マイコン111は、特図変動表示ゲームの大当り判定用乱数(大当り判定用乱数)や大当りの図柄を決定するための大当り図柄用乱数、特図変動表示ゲームでの変動パターン(各種リーチやリーチ無しの変動表示における変動表示ゲームの実行時間等を含む)を決定するための変動パターン乱数(変動態様決定用乱数)、普図変動表示ゲームの当たり判定用乱数等を生成するための乱数生成回路と、発振回路113からの発振信号(原クロック信号)に基づいてCPU111Aに対する所定周期(例えば、4ミリ秒)のタイマ割込み信号や乱数生成回路の更新タイミングを与えるクロックを生成するクロックジェネレータを備えている。
また、CPU111Aは、後述する特図ゲーム処理における始動口スイッチ監視処理(ステップA1)や特図普段処理(ステップA9)にて、ROM111Bに記憶されている複数の変動パターンテーブルの中から、何れか一の変動パターンテーブルを取得する。具体的には、CPU111Aは、特図変動表示ゲームの遊技結果(大当り或いははずれ)や、現在の遊技状態としての特図変動表示ゲームの確率状態(通常確率状態或いは高確率状態)、現在の遊技状態としての普通変動入賞装置37の動作状態(通常動作状態或いは時短動作状態)、始動記憶数、停電復旧直後等の所定のタイミングなどに基づいて、複数の変動パターンテーブルの中から、何れか一の変動パターンテーブルを選択して取得する。
払出制御装置200は、図示しないが、CPU、ROM、RAM、入力インタフェース、出力インタフェース等を備え、遊技制御装置100からの賞球払出し指令(コマンドやデータ)に従って、払出ユニットの払出モータを駆動させ、賞球を払い出させるための制御を行う。また、払出制御装置200は、カードユニットからの貸球要求信号に基づいて払出ユニットの払出モータを駆動させ、貸球を払い出させるための制御を行う。
遊技用マイコン111の入力部120には、始動入賞口36内の始動口1スイッチ36a、普通変動入賞装置37内の始動口2スイッチ37a、普図始動ゲート34内のゲートスイッチ34a、一般入賞口スイッチ35a〜35n、カウントスイッチ38aに接続され、これらのスイッチから供給されるハイレベルが11Vでロウレベルが7Vのような負論理の信号が入力され、0V−5Vの正論理の信号に変換するインタフェースチップ(近接I/F)121が設けられている。近接I/F121は、入力の範囲が7V−11Vとされることで、近接スイッチのリード線が不正にショートされたり、スイッチがコネクタから外されたり、リード線が切断されてフローティングになったような異常な状態を検出することができ、異常検知信号を出力するように構成されている。
近接I/F121の出力はすべて第2入力ポート122へ供給されデータバス140を介して遊技用マイコン111に読み込まれるとともに、主基板100から中継基板70を介して図示しない試射試験装置へ供給されるようになっている。また、近接I/F121の出力のうち始動口1スイッチ36aと始動口2スイッチ37aの検出信号は、第2入力ポート122の他、反転回路112を介して遊技用マイコン111へ入力されるように構成されている。反転回路112を設けているのは、遊技用マイコン111の信号入力端子が、マイクロスイッチなどからの信号が入力されることを想定し、かつ負論理、即ち、ロウレベル(0V)を有効レベルとして検知するように設計されているためである。
従って、始動口1スイッチ36aと始動口2スイッチ37aとしてマイクロスイッチを使用する場合には、反転回路112を設けずに直接遊技用マイコン111へ検出信号を入力させるように構成することができる。つまり、始動口1スイッチ36aと始動口2スイッチ37aからの負論理の信号を直接遊技用マイコン111へ入力させたい場合には、近接スイッチを使用することはできない。上記のように近接I/F121は、信号のレベル変換機能を有する。このようなレベル変換機能を可能にするため、近接I/F121には、電源装置400から通常のICの動作に必要な例えば5Vのような電圧の他に、12Vの電圧が供給されるようになっている。
また、入力部120には、遊技機10の前面枠12等に設けられた不正検出用の磁気センサスイッチ61及び振動センサスイッチ62からの信号及び上記近接I/F121により変換された始動入賞口36内の始動口1スイッチ36a、普通変動入賞装置37内の始動口2スイッチ37a、ゲートスイッチ34a、一般入賞口スイッチ35a〜35n、カウントスイッチ38aからの信号を取り込んでデータバス140を介して遊技用マイコン111に供給する第2入力ポート122が設けられている。第2入力ポート122が保持しているデータは、遊技用マイコン111が第2入力ポート122に割り当てられているアドレスをデコードすることによってイネーブル信号CE1をアサート(有効レベルに変化)することよって、読み出すことができる。後述の他のポートも同様である。
さらに、入力部120には、遊技機10のガラス枠15等に設けられた前枠開放検出スイッチ63及び前面枠(遊技枠)12等に設けられた遊技枠開放検出スイッチ64からの信号及び払出制御装置200からの払出異常を示すステータス信号や払出し前の遊技球の不足を示すシュート球切れスイッチ信号、オーバーフローを示すオーバーフロースイッチ信号を取り込んでデータバス140を介して遊技用マイコン111に供給する第1入力ポート123が設けられている。オーバーフロースイッチ信号は、下皿23に遊技球が所定量以上貯留されていること(満杯になったこと)を検出したときに出力される信号である。
また、入力部120には、電源装置400からの停電監視信号や初期化スイッチ信号、リセット信号などの信号を遊技用マイコン111等に入力するためのシュミットトリガ回路124が設けられており、シュミットトリガ回路124はこれらの入力信号からノイズを除去する機能を有する。電源装置400からの信号のうち停電監視信号と初期化スイッチ信号は、一旦第1入力ポート123に入力され、データバス140を介して遊技用マイコン111に取り込まれる。つまり、前述の各種スイッチからの信号と同等の信号として扱われる。遊技用マイコン111に設けられている外部からの信号を受ける端子の数には制約があるためである。
一方、シュミットトリガ回路124によりノイズ除去されたリセット信号RSTは、遊技用マイコン111に設けられているリセット端子に直接入力されるとともに、出力部130の各ポートに供給される。また、リセット信号RSTは出力部130を介さずに直接中継基板70に出力することで、試射試験装置へ出力するために中継基板70のポート(図示省略)に保持される試射試験信号をオフするように構成されている。また、リセット信号RSTを中継基板70を介して試射試験装置へ出力可能に構成するようにしてもよい。なお、リセット信号RSTは入力部120の各ポート122,123には供給されない。リセット信号RSTが入る直前に遊技用マイコン111によって出力部130の各ポートに設定されたデータはシステムの誤動作を防止するためリセットする必要があるが、リセット信号RSTが入る直前に入力部120の各ポートから遊技用マイコン111が読み込んだデータは、遊技用マイコン111のリセットによって廃棄されるためである。
出力部130は、データバス140に接続され払出制御装置200へ出力する4ビットのデータ信号とデータの有効/無効を示す制御信号(データストローブ信号)及び演出制御装置300へ出力するデータストローブ信号SSTBを生成する第1出力ポート131と、演出制御装置300へ出力する8ビットのデータ信号を生成する第2出力ポート132とを備える。遊技制御装置100から払出制御装置200及び演出制御装置300へは、パラレル通信でデータが送信される。また、出力部130には、演出制御装置300の側から遊技制御装置100へ信号を入力できないようにするため、即ち、片方向通信を担保するために第1出力ポート131からの上記データストローブ信号SSTB及び第2出力ポート132からの8ビットのデータ信号を出力する単方向のバッファ133が設けられている。なお、第1出力ポート131から払出制御装置200へ出力する信号に対してもバッファを設けるようにしてもよい。
さらに、出力部130には、データバス140に接続され図示しない認定機関の試射試験装置へ変動表示ゲームの特図図柄情報を知らせるデータや大当りの確率状態を示す信号などを中継基板70を介して出力するバッファ134が実装可能に構成されている。このバッファ134は遊技店に設置される実機(量産販売品)としてのパチンコ遊技機の遊技制御装置(主基板)には実装されない部品である。なお、前記近接I/F121から出力される始動口スイッチなど加工の必要のないスイッチの検出信号は、バッファ134を通さずに中継基板70を介して試射試験装置へ供給される。
一方、磁気センサスイッチ61や振動センサスイッチ62のようにそのままでは試射試験装置へ供給できない検出信号は、一旦遊技用マイコン111に取り込まれて他の信号若しくは情報に加工されて、例えば遊技機が遊技制御できない状態であることを示すエラー信号としてデータバス140からバッファ134、中継基板70を介して試射試験装置へ供給される。なお、中継基板70には、上記バッファ134から出力された信号を取り込んで試射試験装置へ供給するポートや、バッファを介さないスイッチの検出信号の信号線を中継して伝達するコネクタなどが設けられている。中継基板70上のポートには、遊技用マイコン111から出力されるチップイネーブル信号CEも供給され、該信号CEにより選択制御されたポートの信号が試射試験装置へ供給されるようになっている。
また、出力部130には、データバス140に接続され特別変動入賞装置38を開成させるソレノイド(大入賞口ソレノイド)38bや普通変動入賞装置37の可動部材37bを開成させるソレノイド(普電ソレノイド)37cの開閉データと、一括表示装置50のLEDのカソード端子が接続されているデジット線のオン/オフデータを出力するための第3出力ポート135、一括表示装置50に表示する内容に応じてLEDのアノード端子が接続されているセグメント線のオン/オフデータを出力するための第4出力ポート136、大当り情報など遊技機10に関する情報を外部情報端子71へ出力するための第5出力ポート137が設けられている。外部情報端子71から出力された遊技機10に関する情報は、例えば遊技店に設置された情報収集端末や遊技場内部管理装置(図示省略)に供給される。
さらに、出力部130には、第3出力ポート135から出力される大入賞口ソレノイド38bの開閉データ信号を受けてソレノイド駆動信号や普電ソレノイド37cの開閉データ信号を受けてソレノイド駆動信号を生成し出力する第1ドライバ(駆動回路)138a、第3出力ポート135から出力される一括表示装置50の電流引き込み側のデジット線のオン/オフ駆動信号を出力する第2ドライバ138b、第4出力ポート136から出力される一括表示装置50の電流供給側のセグメント線のオン/オフ駆動信号を出力する第3ドライバ138c、第5出力ポート137から管理装置等の外部装置へ供給する外部情報信号を外部情報端子71へ出力する第4ドライバ138dが設けられている。
上記第1ドライバ138aには、32Vで動作するソレノイドを駆動できるようにするため、電源電圧としてDC32Vが電源装置400から供給される。また、一括表示装置50のセグメント線を駆動する第3ドライバ138cには、DC12Vが供給される。デジット線を駆動する第2ドライバ138bは、表示データに応じたデジット線を電流で引き抜くためのものであるため、電源電圧は12V又は5Vのいずれであってもよい。12Vを出力する第3ドライバ138cによりセグメント線を介してLEDのアノード端子に電流を流し込み、接地電位を出力する第2ドライバ138bによりカソード端子よりセグメント線を介して電流を引き抜くことで、ダイナミック駆動方式で順次選択されたLEDに電源電圧が流れて点灯される。外部情報信号を外部情報端子71へ出力する第4ドライバ138dは、外部情報信号に12Vのレベルを与えるため、DC12Vが供給される。なお、バッファ134や第3出力ポート135、第1ドライバ138a等は、遊技制御装置100の出力部130、即ち、主基板ではなく、中継基板70側に設けるようにしてもよい。
さらに、出力部130には、外部の検査装置500へ各遊技機の識別コードやプログラムなどの情報を送信するためのフォトカプラ139が設けられている。フォトカプラ139は、遊技用マイコン111が検査装置500との間でシリアル通信によってデータの送受信を行なえるように双方通信可能に構成されている。なお、かかるデータの送受信は、通常の汎用マイクロプロセッサと同様に遊技用マイコン111が有するシリアル通信端子を利用して行なわれるため、入力ポート122,123のようなポートは設けられていない。
次に、図4を用いて、演出制御装置300の構成について説明する。
演出制御装置300は、遊技用マイコン111と同様にアミューズメントチップ(IC)からなる主制御用マイコン(1stCPU)311と、該1stCPU311の制御下でもっぱら映像制御を行う映像制御用マイコン(2ndCPU)312と、該2ndCPU312からのコマンドやデータに従って表示装置41への映像表示のための画像処理を行うグラフィックプロセッサとしてのVDP(Video Display Processor)313と、各種のメロディや効果音などをスピーカ19a,19bから再生させるため音の出力を制御する音源LSI314を備えている。
上記主制御用マイコン(1stCPU)311と映像制御用マイコン(2ndCPU)312には、各CPUが実行するプログラムを格納したPROM(プログラマブルリードオンリメモリ)からなるプログラムROM321、322がそれぞれ接続され、VDP313にはキャラクタ画像や映像データが記憶された画像ROM323が接続され、音源LSI314には音声データが記憶された音声ROM324が接続されている。主制御用マイコン(1stCPU)311は、遊技用マイコン111からのコマンドを解析し、演出内容を決定して映像制御用マイコン312へ出力映像の内容を指示したり、音源LSI314への再生音の指示、装飾ランプの点灯、モータの駆動制御、演出時間の管理などの処理を実行する。主制御用マイコン(1stCPU)311と映像制御用マイコン(2ndCPU)312の作業領域を提供するRAMは、それぞれのチップ内部に設けられている。なお、作業領域を提供するRAMはチップの外部に設けるようにしてもよい。
特に限定されるわけではないが、主制御用マイコン(1stCPU)311と映像制御用マイコン(2ndCPU)312との間、主制御用マイコン(1stCPU)311と音源LSI314との間は、それぞれシリアル方式でデータの送受信が行なわれ、映像制御用マイコン(2ndCPU)312との間、主制御用マイコン(1stCPU)311とVDP313との間は、パラレル方式でデータの送受信が行なわれるように構成されている。パラレル方式でデータを送受信することで、シリアルの場合よりも短時間にコマンドやデータを送信することができる。VDP313には、画像ROM323から読み出されたキャラクタなどの画像データを展開したり加工したりするのに使用される超高速なVRAM(ビデオRAM)313aや、画像を拡大、縮小処理するためのスケーラ313b、LVDS(小振幅信号伝送)方式で表示装置41へ送信する映像信号を生成する信号変換回路313cなどが設けられている。
VDP313から主制御用マイコン311へは表示装置41の映像と前面枠12や遊技盤30に設けられている装飾ランプの点灯を同期させるために垂直同期信号VSYNCが入力される。さらに、VDP313から映像制御用マイコン312へは、VRAMへの描画の終了等処理状況を知らせるため割込み信号INT0〜n及び映像制御用マイコン312からのコマンドやデータの受信待ちの状態にあることを知らせるためのウェイト信号WAITが入力される。また、映像制御用マイコン312から主制御用マイコン311へは、映像制御用マイコン312が正常に動作していることを知らせるとともにコマンドの送信タイミングを与える同期信号SYNCが入力される。主制御用マイコン311と音源LSI314との間は、ハンドシェイク方式でコマンドやデータの送受信を行うために、呼び掛け(コール)信号CTSと応答(レスポンス)信号RTSが交換される。
なお、映像制御用マイコン(2ndCPU)312には、主制御用マイコン(1stCPU)311よりも高速なつまり高価なCPUが使用されている。主制御用マイコン(1stCPU)311とは別に映像制御用マイコン(2ndCPU)312を設けて処理を分担させることによって、主制御用マイコン(1stCPU)311のみでは実現困難な大画面で動きの速い映像を表示装置41に表示させることが可能となるとともに、映像制御用マイコン(2ndCPU)312と同等な処理能力を有するCPUを2個使用する場合に比べてコストの上昇を抑制することができる。また、CPUを2つ設けることによって、2つのCPUの制御プログラムを別々に並行して開発することが可能となり、これによって新機種の開発期間を短縮することができる。
また、演出制御装置300には、遊技制御装置100から送信されてくるコマンドを受信するインタフェースチップ(コマンドI/F)331が設けられている。このコマンドI/F331を介して、遊技制御装置100から演出制御装置300へ送信された変動開始コマンド、始動口入賞演出コマンド、始動口入賞演出図柄コマンド、客待ちデモコマンド、ファンファーレコマンド、確率情報コマンド、変動停止コマンド、大当り終了コマンド等を、演出制御指令信号として受信する。遊技制御装置100の遊技用マイコン111はDC5Vで動作し、演出制御装置300の主制御用マイコン(1stCPU)311はDC3.3Vで動作するため、コマンドI/F331には信号のレベル変換の機能が設けられている。
また、演出制御装置300には、遊技盤30(センターケース40を含む)に設けられているLED(発光ダイオード)を有する盤装飾装置(例えばセンターケース40に設けられたランプ等)42を駆動制御する盤装飾LED制御回路332、前面枠12に設けられているLED(発光ダイオード)を有する枠装飾装置(例えば枠装飾装置18等)を駆動制御する枠装飾LED制御回路333、遊技盤30(センターケース40を含む)に設けられている盤演出装置(例えば表示装置41における演出表示と協働して演出効果を高める電動役物等)44を駆動制御する盤演出モータ/SOL制御回路334、前面枠12に設けられているモータ(例えば前記ムービングライト16を動作させるモータ等)45を駆動制御する枠演出モータ制御回路335が設けられている。なお、ランプやモータ及びソレノイドなどを駆動制御するこれらの制御回路332〜335は、アドレス/データバス340を介して主制御用マイコン(1stCPU)311と接続されている。
さらに、演出制御装置300には、前面枠12に設けられた演出ボタン25に内蔵されているスイッチ25aや上記盤演出装置44内のモータの初期位置を検出する演出モータスイッチのオン/オフ状態を検出して主制御用マイコン(1stCPU)311へ検出信号を入力するスイッチ入力回路336、前面枠12に設けられた上スピーカ19aを駆動するオーディオパワーアンプなどからなるアンプ回路337a、前面枠12に設けられた下スピーカ19bを駆動するアンプ回路337bが設けられている。
電源装置400の通常電源部410は、上記のような構成を有する演出制御装置300やそれによって制御される電子部品に対して所望のレベルの直流電圧を供給するため、モータやソレノイドを駆動するためのDC32V、液晶パネルからなる表示装置41を駆動するためのDC12V、コマンドI/F331の電源電圧となるDC5Vの他に、LEDやスピーカを駆動するためのDC18Vやこれらの直流電圧の基準としたり電源モニタランプを点灯させるのに使用するNDC24Vの電圧を生成するように構成されている。さらに、主制御用マイコン(1stCPU)311や映像制御用マイコン(2ndCPU)312として、3.3Vあるいは1.2Vのような低電圧で動作するLSIを使用する場合には、DC5Vに基づいてDC3.3VやDC1.2Vを生成するためのDC−DCコンバータが演出制御装置300に設けられる。なお、DC−DCコンバータは通常電源部410に設けるようにしてもよい。
電源装置400の制御信号生成部430により生成されたリセット信号RSTは、主制御用マイコン311、映像制御用マイコン312、VDP313、音源LSI314、ランプやモータなどを駆動制御する制御回路332〜335、スピーカを駆動するアンプ回路337a、337bに供給され、これらをリセット状態にする。また、この実施例においては、映像制御用マイコン312の有する汎用のポートを利用して、VDP313に対するリセット信号を生成して供給する機能を有するように構成されている。これにより、映像制御用マイコン312とVDP313の動作の連携性を向上させることができる。
次に、これらの制御回路において行われる遊技制御について説明する。
遊技制御装置100の遊技用マイコン111のCPU111Aでは、普図始動ゲート34に備えられたゲートスイッチ34aからの遊技球の検出信号の入力に基づき、普図の当り判定用乱数値を抽出してROM111Bに記憶されている判定値と比較し、普図変動表示ゲームの当り外れを判定する処理を行う。そして、普図表示器(図示省略)に、識別図柄を所定時間変動表示した後、停止表示する普図変動表示ゲームを表示する処理を行う。この普図変動表示ゲームの結果が当りの場合は、普図表示器に特別の結果態様を表示するとともに、普電ソレノイド37cを動作させ、普通変動入賞装置37の可動部材37b、37bを所定時間(例えば、0.3秒間)上述のように開放する制御を行う。
なお、普図変動表示ゲームの結果がはずれの場合は、普図表示器にはずれの結果態様を表示する制御を行う。
また、始動入賞口36に備えられた始動口1スイッチ36aからの遊技球の検出信号の入力に基づき始動入賞(始動記憶)を記憶し、この始動記憶に基づき、第1特図変動表示ゲームの大当り判定用乱数値を抽出してROM111Bに記憶されている判定値と比較し、第1特図変動表示ゲームの当り外れを判定する処理を行う。
また、普通変動入賞装置37に備えられた始動口2スイッチ37aからの遊技球の検出信号の入力に基づき始動記憶を記憶し、この始動記憶に基づき、第2特図変動表示ゲームの大当り判定用乱数値を抽出してROM111Bに記憶されている判定値と比較し、第2特図変動表示ゲームの当り外れを判定する処理を行う。
そして、遊技制御装置100のCPU111Aは、上記の第1特図変動表示ゲームや第2特図変動表示ゲームの判定結果を含む制御信号(演出制御コマンド)を、演出制御装置300に出力する。そして、特図1表示器51や特図2表示器52に、識別図柄を所定時間変動表示した後、停止表示する特図変動表示ゲームを表示する処理を行う。
また、演出制御装置300では、遊技制御装置100からの制御信号に基づき、表示装置41で特図変動表示ゲームに対応した飾り特図変動表示ゲームを表示する処理を行う。
さらに、演出制御装置300では、遊技制御装置100からの制御信号に基づき、スピーカ19a,19bからの音の出力、各種LEDの発光を制御する処理等を行う。
そして、遊技制御装置100のCPU111Aは、特図変動表示ゲームの結果が大当りの場合は、特図1表示器51や特図2表示器52に特別結果態様を表示するとともに、特別遊技状態を発生させる処理を行う。
例えば、この特図変動表示ゲームの結果として、特図1表示器51もしくは特図2表示器52の表示態様が特別結果態様(たとえば「7」)となった場合には、大当りとなって特別遊技状態(いわゆる、大当り状態)となる。
特別遊技状態を発生させる処理においては、CPU111Aは、例えば、大入賞口ソレノイド38bにより特別変動入賞装置38の開閉扉38cを開放させ、大入賞口内への遊技球の流入を可能とする制御を行う。
そして、特図変動表示ゲームの結果が大当りの場合は、大入賞口に所定個数(例えば、10個)の遊技球が入賞するか、大入賞口の開放から所定時間(例えば、25秒又は0.5秒)が経過するかの何れかの条件が達成されるまで大入賞口を開放することを1ラウンドとし、これを所定ラウンド回数(例えば、15回(第1動作態様)又は2回(第2動作態様))継続する(繰り返す)制御(サイクル遊技)を行う。
また、特図変動表示ゲームの結果がはずれの場合は、特図1表示器51や特図2表示器52にはずれの結果態様を表示する制御を行う。
また、遊技制御装置100は、特図変動表示ゲームの結果態様に基づき、特別遊技状態の終了後に、遊技状態として確変状態を発生可能となっている。
この確変状態は、特図変動表示ゲームにて当り結果となる確率が、通常確率状態に比べて高い状態(高確率状態)である。また、第1特図変動表示ゲーム及び第2特図変動表示ゲームのどちらの特図変動表示ゲームの結果態様に基づき確変状態となっても、第1特図変動表示ゲーム及び第2特図変動表示ゲームの両方が確変状態となる。
また、遊技制御装置100は、特図変動表示ゲームの結果態様に基づき、特別遊技状態の終了後に、遊技状態として時短状態を発生可能となっている。
この時短状態においては、普図変動表示ゲーム及び普通変動入賞装置37を時短動作状態とする制御を行う。具体的には、時短状態においては、上述の普図変動表示ゲームの実行時間が第1の変動表示時間よりも短い第2の変動表示時間となるように制御され(例えば、10秒が1秒)、これにより、単位時間当りの普通変動入賞装置37の開放回数が実質的に多くなるように制御される。また、時短状態においては、普図変動表示ゲームが当り結果となって普通変動入賞装置37が開放される場合に、開放時間が通常状態の第1開放時間よりも長い第2開放時間となるように制御される(例えば、0.3秒が1.7秒)。また、時短状態においては、普図変動表示ゲームの1回の当り結果に対して、普通変動入賞装置37の開放回数が1回の第1開放回数ではなく、2回以上の複数回(例えば、3回)の第2開放回数に設定される。
なお、普図変動表示ゲームの実行時間を第2の変動表示時間(例えば、1秒)とする制御と、普通変動入賞装置37の開放態様を開放時間が第2開放時間(例えば、1.7秒)とし、且つ、普図変動表示ゲームの1回の当り結果に対する開放回数が第2開放回数(例えば、3回)とする制御は、何れか一方のみを行っても良いし、両方を行っても良い。また、時短動作状態においては、普図変動表示ゲームの当り結果となる確率が通常動作状態より高くなるように制御してもよい。
これにより、普通変動入賞装置37に遊技球が入賞し易くなり、第2特図変動表示ゲームの始動が容易となる。
なお、確変状態と普図変動表示ゲーム及び普通変動入賞装置37の時短動作状態は、それぞれ独立して発生可能であり、両方を同時に発生することも可能であるし、一方のみを発生させることも可能である。
次に、変動パターンテーブルの種類について、図5及び図6を用いて説明する。
図5には、特図変動表示ゲームの結果がはずれとなる場合に選択される変動パターンテーブルを、図6には、大当りとなる場合に選択される変動パターンテーブルを示す。
図5に示すように、はずれとなる場合に選択される変動パターンテーブルは、はずれ用の変動パターンテーブルA〜Eの5種類のテーブルで構成されている。
具体的には、変動パターンテーブルA〜Eのうち、テーブルA〜Dは、大当り終了後100回の特図変動表示ゲーム内で選択され、テーブルEは、大当り終了後100回以外の通常時に選択される。
はずれ用の変動パターンテーブルAは、必ずリーチなしの変動パターン(変動時間;2s)が選択されるテーブルであり、大当り終了後100回の特図変動表示ゲームのうち、予告演出が行われる各予告回数(切替回数)(例えば、15回;第1予告回数、45回;第2予告回数、75回;第3予告回数)、及び当該各予告回数に行われる予告演出に関連した演出を行う所定回数(切替回数)(例えば、30回;第1所定回数、60回;第2所定回数、90回;第3所定回数)以外で選択されるテーブルである。
はずれ用の変動パターンテーブルBは、必ずリーチなしの変動パターン(変動時間;12s)が選択されるテーブルであり、大当り終了後100回の特図変動表示ゲームのうち、第1所定回数、及び、上記各予告回数で選択されるテーブルである。かかるテーブルBで変動時間の長いリーチなしの変動パターンが選択されるのは、予告演出を実行可能な演出時間を確保するためである。
はずれ用の変動パターンテーブルCは、必ずノーマルリーチ(Nリーチ)の変動パターン(変動時間;15s)が選択されるテーブルであり、大当り終了後100回の特図変動表示ゲームのうち、第2所定回数で選択されるテーブルである。
はずれ用の変動パターンテーブルDは、スペシャルリーチ(SPリーチ)1〜3の変動パターンの何れかが選択されるテーブルであり、大当り終了後100回の特図変動表示ゲームのうち、第3所定回数で選択されるテーブルである。
はずれ用の変動パターンテーブルEは、リーチなし、ノーマルリーチ、又はスペシャルリーチ(SPリーチ)1〜3の変動パターンの何れかが選択されるテーブルであり、大当り終了後100回以外の特図変動表示ゲームで選択されるテーブルである。
次に、大当りとなる場合に選択される大当り用の変動パターンテーブルについて説明する。図6に示すように、大当りとなる場合に選択される変動パターンテーブルは、大当り用の変動パターンテーブルA〜Dの4種類のテーブルで構成されている。
大当り用の変動パターンテーブルAは、ノーマルリーチ(Nリーチ)、又はスペシャルリーチ(SPリーチ)1〜3の変動パターンの何れかが選択されるテーブルであり、大当り終了後100回の特図変動表示ゲームのうち、第1予告回数、及び、第1所定回数で選択されるテーブルである。
なお、第1所定回数で選択されるテーブルは、図6の最下段に示すように、必ずノーマルリーチ(Nリーチ)の変動パターンが選択されるテーブルであっても良い。
大当り用の変動パターンテーブルBは、スペシャルリーチ(SPリーチ)1〜3の変動パターンの何れかが選択されるテーブルであり、大当り終了後100回の特図変動表示ゲームのうち、第2予告回数、及び、第2所定回数で選択されるテーブルである。
大当り用の変動パターンテーブルCは、必ずスペシャルリーチ(SPリーチ)3の変動パターンが選択されるテーブルであり、大当り終了後100回の特図変動表示ゲームのうち、第3予告回数、第3所定回数、及び、当該時短動作状態の最後の4回で選択されるテーブルである。
大当り用の変動パターンテーブルDは、ノーマルリーチ(Nリーチ)、又はスペシャルリーチ(SPリーチ)1〜3の変動パターンの何れかが選択されるテーブルであり、上記大当り用の変動パターンテーブルA〜Cが選択されるとき以外のタイミングで選択されるテーブルである。
次に、各予告回数(切替回数)及び当該各予告回数に行われる予告演出に関連した演出を行う所定回数(次の切替回数)の関係について、図7を用いて説明する。
図7に示すように、予告回数には、第1予告回数〜第3予告回数があり、当該各予告回数に対応付けて第1所定回数〜第3所定回数が設定されている。具体的には、予告回数、及び所定回数は、例えば15回の間隔毎に設定されており、第1予告回数は大当り終了後の15回目、第1所定回数は30回目、第2予告回数は45回目、第2所定回数は60回目、そして、第3予告回数は75目、第3所定回数は90回目に設定されている。
次に、各予告回数及び各所定回数の変動パターンにおける演出内容について、図7を用いて説明する。
図7に示すように、第1予告回数(15回)の特図変動表示ゲームの結果がはずれの場合、第1回目の予告演出を行う。具体的には、図8に示すように、はずれ用の変動パターンテーブルBが選択され、このとき当該第1予告回数と対応付けられた第1所定回数(30回)の特図変動表示ゲームにてリーチが発生したら大当りとなることを示唆する予告演出(例えば、「15回転後にリーチがくれば!?」の表示)を行う。
また、第1予告回数(15回)の特図変動表示ゲームの結果が大当りの場合は、予告演出を行わないようになっている。具体的には、図8に示すように、大当り用の変動パターンテーブルAが選択され、ノーマルリーチ、SP1〜3リーチの何れかのリーチが発生した後、大当りが導出されることとなる。
なお、図8に示す「表示回数」は大当り終了後に実行される特図変動表示ゲームの回数を表示装置41にカウントダウン表示させたときの値である。つまり、かかる第1予告回数の特図変動表示ゲームでは、表示装置41に残り85回の表示がなされることとなる。
そして、第1所定回数(30回)の特図変動表示ゲームの結果が大当りの場合、第1予告回数における予告どおり、リーチ(ノーマルリーチ、SP1〜3リーチ)を発生させる大当り用の変動パターンテーブルAが選択されることとなる。
また、第1所定回数(30回)の特図変動表示ゲームの結果がはずれの場合は、リーチを発生させないはずれ用の変動パターンテーブルBが選択されることとなる。
また、第2予告回数(45回)の特図変動表示ゲームの結果がはずれの場合、第2回目の予告演出を行う。具体的には、図8に示すように、はずれ用の変動パターンテーブルBが選択され、このとき当該第2予告回数と対応付けられた第2所定回数(60回)の特図変動表示ゲームにてSPリーチが発生したら大当りとなることを示唆する予告演出(例えば、「15回転後にSPリーチがくれば!?」の表示)を行う。
また、第2予告回数(45回)の特図変動表示ゲームの結果が大当りの場合は、予告演出を行わないようになっている。具体的には、図8に示すように、大当り用の変動パターンテーブルBが選択され、SP1〜3リーチの何れかのリーチが発生した後、大当りが導出されることとなる。
そして、第2所定回数(60回)の特図変動表示ゲームの結果が大当りの場合、第2予告回数における予告どおり、SPリーチ(SP1〜3リーチ)を発生させる大当り用の変動パターンテーブルBが選択されることとなる。
また、第2所定回数(60回)の特図変動表示ゲームの結果がはずれの場合は、SPリーチは発生させないがノーマルリーチを発生させるはずれ用の変動パターンテーブルCが選択されることとなる。
また、第3予告回数(75回)の特図変動表示ゲームの結果がはずれの場合、第3回目の予告演出を行う。具体的には、図8に示すように、はずれ用の変動パターンテーブルBが選択され、このとき当該第3予告回数と対応付けられた第3所定回数(90回)の特図変動表示ゲームにてプレミアムリーチであるSP3リーチ(変動時間;120s)が発生したら大当りとなることを示唆する予告演出(例えば、「15回転後にプレミアムリーチがくれば!?」の表示)を行う。
また、第3予告回数(75回)の特図変動表示ゲームの結果が大当りの場合は、予告演出を行わないようになっている。具体的には、図8に示すように、大当り用の変動パターンテーブルCが選択され、SP3リーチ(変動時間;120s(プレミアムリーチ))が発生した後、大当りが導出されることとなる。
そして、第3所定回数(90回)の特図変動表示ゲームの結果が大当りの場合、第3予告回数における予告どおり、SP3リーチ(変動時間;120s(プレミアムリーチ))を発生させる大当り用の変動パターンテーブルCが選択されることとなる。
また、第3所定回数(90回)の特図変動表示ゲームの結果がはずれの場合は、プレミアムリーチは発生させないがプレミアムリーチに比べて変動時間の短いSP3リーチ(変動時間;80s)を含むSP1〜3リーチの何れかを発生させるはずれ用の変動パターンテーブルDが選択されることとなる。
また、図8に示すように、大当り終了後91〜96回目の特図変動表示ゲームの結果がはずれの場合、はずれ用の変動パターンテーブルAが選択され、このとき、最後の4回(大当り終了後96〜100回)の特図変動表示ゲームにてSPリーチが発生したら大当りとなることを示唆する予告演出(例えば、「最後の4回転でSPリーチがくれば・・」の表示)を行う。
そして、最後の4回の特図変動表示ゲームの何れかの結果が大当りの場合、上記予告どおり、SP3リーチ(変動時間;120s(プレミアムリーチ))を発生させる大当り用の変動パターンテーブルCが選択されることとなる。
また、最後の4回の特図変動表示ゲームの何れかの結果がはずれの場合は、上記予告どおり、SP1〜3リーチの何れかを発生させるはずれ用の変動パターンテーブルDが選択され、当該SP1〜3リーチの何れかが発生した段階では遊技者に期待感を持たせるが、結果的にはずれとなるようになっている。これにより、大当り終了後100回転目まで遊技者を飽きさせることなく期待感を持って遊技を行わせることができるようになる。
なお、各予告回数の特図変動表示ゲームにて大当りが発生する場合は、対応する所定回数での大当り用の変動パターンテーブルに切り替え、当該大当りが発生する回の数回転前の特図変動表示ゲームにて先読み演出を行うようにしても良い。
具体的には、第1予告回数である15回転目の特図変動表示ゲームの結果が大当りの場合は、当該ゲームにて大当り用の変動パターンテーブルAを選択し、例えば、3回転前である12回転目の特図変動表示ゲームにてリーチが発生したら大当りとなることを示唆する先読み予告演出(例えば、「あと3回転でリーチがくれば・・」の表示)を行う。
また、先読み予告の結果、各予告回数の次の回のゲーム結果が大当りの場合には、当該各予告回数での予告演出を行わないようにしても良い。
また、各予告回数で予告演出を行う際、先読み予告の結果、保留記憶内に大当りを発生させる保留記憶がある場合は、当初次の所定回数に対して行う予定であった予告演出表示(例えば、「15回転後に…」)を当該保留記憶に対する予告演出表示(あと○回転で…)に切り替えるようにしても良い。
次に、大当り終了後100回転目までの特図変動表示ゲームにて選択される変動パターンテーブルのテーブル情報について、図8を用いて説明する。
本実施形態の遊技機10では、大当り終了後100回転目までの特図変動表示ゲームにて、図8のようなテーブル情報を設定し、変動パターンテーブルを選択するようになっている。
具体的には、大当り終了後100回転目までの特図変動表示ゲームでは、原則として大当りが発生する場合には、大当り用の変動パターンテーブルDが選択され、はずれが発生する場合は、はずれ用の変動パターンテーブルAが選択されるようになっている。
また、本実施形態の遊技機10は、大当り終了後に100の値を所定のカウンタにセットし、当該大当り終了後特図変動表示ゲームが開始される度に当該カウンタを−1更新する。そして、当該カウンタの値がテーブルを変更する回数(変更対象回数(切替回数)(各予告回数、各所定回数))となった場合に、当該テーブル情報を参照して変動パターンテーブルを変更するようにしている。
次に、上記遊技制御装置100の遊技用マイクロコンピュータ(遊技用マイコン)111によって実行される制御について説明する。
遊技用マイコン111による制御処理は、ループ処理として繰り返されるメインルーチンであるメイン処理(主に図9及び図10参照)と、メイン処理に対する割り込みルーチンとして、所定時間周期(例えば4ms)で行われるタイマ割込み処理(図11参照)とからなる。
〔メイン処理〕
先ず、メイン処理について説明する。
メイン処理は、遊技機10の電源が投入されることで開始される。このメイン処理においては、図9に示すように、まず、割込みを禁止する処理(ステップS1)を行ってから、割込みが発生したときに実行するジャンプ先のベクタアドレスを設定する割込みベクタ設定処理(ステップS2)、割込みが発生したときにレジスタ等の値を退避する領域の先頭アドレスであるスタックポインタを設定するスタックポインタ設定処理(ステップS3)、割込み処理のモードを設定する割込みモード設定処理(ステップS4)を行う。
次に、払出制御装置(払出基板)200のプログラムが正常に起動するのを待つため例えば4msの時間待ちを行う(ステップS5)。これにより、電源投入の際に仮に遊技制御装置100が先に立ち上がって払出制御装置200が立ち上がる前にコマンドを払出制御装置200へ送ってしまい、払出制御装置200がコマンドを取りこぼすのを回避することができる。その後、RAMやEEPROM等の読出し書込み可能なRWM(リードライトメモリ)のアクセス許可をし、全出力ポートに出力が無い状態にするOFFデータを出力する(ステップS6,S7)。また、シリアルポート(遊技用マイコン111に予め搭載されているポートで、この実施例では、払出制御装置200や演出制御装置300とパラレル通信を行っているため使用しない)を使用しない状態に設定する処理を行う(ステップS8)。
続いて、電源装置400内の初期化スイッチがONしているか否か判定する(ステップS9)。ここで、初期化スイッチがOFF(ステップS9;No)と判定すると、ステップS10で、RWM内に複数設けられている停電検査領域のうち、停電検査領域1のデータの値をチェックし(ステップS10)、停電検査領域1の値が正常な停電検査領域チェックデータ1であるか否かの判定を行う(ステップS11)。このステップS11で停電検査領域1の値が正常な停電検査領域チェックデータ1であると判定した場合(ステップS11;Yes)には、停電検査領域2のデータの値をチェックし(ステップS12)、停電検査領域2の値が正常な停電検査領域チェックデータ2であるか否かの判定を行う(ステップS13)。このステップS13で停電検査領域2の値が正常な停電検査領域チェックデータ2であると判定した場合(ステップS13;Yes)には、チェックサムと呼ばれるデータを算出する処理(ステップS14)を行い、算出したチェックサムと電源遮断時のチェックサムとを比較して(ステップS15)、値が一致するか否かを判定する(ステップS16)。
また、ステップS9で初期化スイッチがONと判定した場合(ステップS9;Yes)、ステップS11で停電検査領域1の値が正常でないと判定した場合(ステップS11;No)、ステップS13で停電検査領域2の値が正常でないと判定した場合(ステップS13;No)、或いは、ステップS16でチェックサムが一致しないと判定した場合(ステップS16;No)には、図10のステップS24へジャンプする。
また、ステップS16でチェックサムが一致すると判定した場合(ステップS16;Yes)には、図10のステップS17へ移行して、全ての停電検査領域をクリアする処理(ステップS17)、チェックサム領域をクリアする処理(ステップS18)を行ってから、エラーや不正監視に係る領域をリセットする(ステップS19)。次に、RWM内の遊技状態を記憶する領域を調べて遊技状態が高確率状態であるか否かを判定する(ステップS20)。ここで、高確率でない(ステップS20;No)と判定した場合は、ステップS21,S22をスキップしてステップS23へ移行する。
また、ステップS20で高確率であると判定した場合(ステップS20;Yes)には、高確率の報知フラグ領域にON情報をセーブしてから(ステップS21)、例えば一括表示装置50に設けられる高確率報知LED(エラー表示器)をオン(点灯)させるONデータをセグメントに対応する領域(ポート136)に設定して(ステップS22)、ステップS23へ移行する。ステップS23では、特図ゲーム処理番号に対応する停電復旧時のコマンドを送信してステップS29へ進む。
一方、ステップS9,S11,S13,S16からステップS24へジャンプした場合には、先ずCPU111Aが使用するRAM内の、アクセス禁止領域より前の全作業領域をクリアする処理(ステップS24)、アクセス禁止領域より後の全スタック領域をクリアする処理(ステップS25)を行ってから、初期化すべき領域に電源投入時の初期値をセーブする(ステップS26)。それから、RWMをクリアしたことに関する外部情報を出力する期間の時間値を設定し(ステップS27)、電源投入時のコマンドを演出制御装置300へ送信する処理(ステップS28)を行って、ステップS29へ進む。
ステップS29では、遊技用マイコン111(クロックジェネレータ)内のタイマ割込み信号及び乱数更新トリガ信号(CTC)を発生するCTC(Counter/Timer Circuit)
回路を起動する処理を行う。
なお、CTC回路は、遊技用マイコン111内のクロックジェネレータに設けられている。クロックジェネレータは、水晶発振器113からの発振信号(原クロック信号)を分周する分周回路と、分周された信号に基づいてCPU111Aに対して所定周期(例えば、4ms)のタイマ割込み信号及び乱数生成回路へ供給する乱数更新のトリガを与える信号CTCを発生するCTC回路とを備えている。
上記ステップS29のCTC起動処理の後は、乱数生成回路を起動設定する処理を行う(ステップS30)。具体的には、乱数生成回路内の所定のレジスタ(CTC更新許可レジスタ)へ乱数生成回路を起動させるためのコード(指定値)の設定などがCPU111Aによって行われる。それから、電源投入時の乱数生成回路内の所定のレジスタ(ソフト乱数レジスタ1〜n)の値を、対応する各種初期値乱数(大当り図柄を決定する乱数(大当り図柄乱数1、大当り図柄乱数2)、普図の当りを決定する乱数(当り乱数))の初期値(スタート値)としてRWMの所定領域にセーブしてから(ステップS31)、割込みを許可する(ステップS32)。本実施例で使用するCPU111A内の乱数生成回路においては、電源投入毎にソフト乱数レジスタの初期値が変わるように構成されているため、この値をCPU側で生成する各種初期値乱数の初期値(スタート値)とすることで、ソフトウェアで生成される乱数の規則性を崩すことができ、遊技者による不正な乱数の取得を困難にすることができる。
続いて、各種初期値乱数の値を更新して乱数の規則性を崩すための初期値乱数更新処理(ステップS33)を行う。なお、本実施形態においては、特に限定されるわけではないが、大当り乱数は乱数生成回路において生成される乱数(大当り乱数)を使用して生成するように構成されている。つまり、大当り乱数はハードウェアで生成されるハード乱数であり、大当り図柄乱数、当り乱数はソフトウェアで生成されるソフト乱数である。
上記ステップS33の初期値乱数更新処理の後、停電監視信号をチェックする回数を設定する(ステップS34)。そして、電源装置400から入力されている停電監視信号をポート及びデータバスを介して読み込んでチェックし、停電監視信号がONであるか否かを判定する(ステップS35)。ステップS35で、停電監視信号がONでないと判定した場合(ステップS35;No)には、ステップS33に戻り、上記初期値乱数更新処理と停電監視信号のチェック(ループ処理)を繰り返し行う。初期値乱数更新処理(ステップS33)の前に割り込みを許可する(ステップS32)ことによって、初期値乱数更新処理中にタイマ割込みが発生すると割込み処理が優先して実行されるようになり、タイマ割込みが初期値乱数更新処理によって待たされることで割込み処理が圧迫されるのを回避することができる。
なお、上記ステップS27での初期値乱数更新処理は、メイン処理のほか、タイマ割込み処理の中においても初期値乱数更新処理を行う方法もあり、そのような方法を採用した場合には両方で初期値乱数更新処理が実行されるのを回避するため、メイン処理で初期値乱数更新処理を行う場合には割込みを禁止してから更新して割込みを解除する必要があるが、本実施例のようにタイマ割込み処理の中での初期値乱数更新処理はせず、メイン処理内のみにした場合には初期値乱数更新処理の前に割込みを解除しても何ら問題はなく、それによってメイン処理が簡素化されるという利点がある。
上記ステップS35において、停電監視信号がONであると判定した場合(ステップS35;Yes)には、設定したチェック回数の分だけONが継続されたか否かを判定する(ステップS36)。そして、継続されなかったと判定した場合(ステップS36;No)には、ステップS35に戻り、停電が発生したか否かの判定(ループ処理)を繰り返し行う。また、ステップS36において、継続されたと判定した場合(ステップS36;Yes)、すなわち、停電が発生していると判定した場合には、一旦割込みを禁止する処理(ステップS37)、全出力ポートにOFFデータを出力する処理(ステップS38)を行う。その後さらに、停電復旧検査領域1に停電復旧検査領域チェックデータ1をセーブする処理(ステップS39)、停電復旧検査領域2に停電復旧検査領域チェックデータ2をセーブする処理(ステップS40)、RWMの電源遮断時のチェックサムを算出する処理(ステップS41)を行った後、算出したチェックサムをチェックサム領域にセーブして(ステップS42)、RWMへのアクセスを禁止する処理(ステップS43)を行ってから、遊技機の電源が遮断されるのを待つ。このように、停電復旧検査領域にチェックデータをセーブするとともに、電源遮断時のチェックサムを算出することで、停電等に伴う遊技機10の電源遮断の前にRWMに記憶されていた情報が正しくバックアップされているか否かを、遊技機10の電源再投入時に判断することができる。
〔タイマ割込み処理〕
次に、タイマ割込み処理について説明する。
図11に示すように、タイマ割込み処理は、クロックジェネレータ内のCTC回路で生成される周期的なタイマ割込み信号がCPU111Aに入力されることで開始される。遊技用マイコン111においてタイマ割込みが発生すると、図11のタイマ割込み処理が開始される。
タイマ割込み処理が開始されると、遊技制御装置100の遊技用マイコン111は、まず所定のレジスタに保持されている値をRWMに移すレジスタ退避の処理(ステップS51)を行う。なお、本実施形態において遊技用マイコンとして使用しているZ80系のマイコンでは、当該処理を表レジスタに保持されている値を裏レジスタに退避することで置き換えることができる。次に、各種センサ(始動口1スイッチ36a、始動口2スイッチ37a、普図のゲートスイッチ34a、カウントスイッチ38aなど)からの入力の取込み、即ち、各入力ポートの状態を読み込む入力処理(ステップS52)を行う。それから、各種処理でセットされた出力データに基づき、ソレノイド(大入賞口SOL38b、普電SOL37c)等のアクチュエータの駆動制御などを行うための出力処理(ステップS53)を行う。
次に、各種処理で送信バッファにセットされたコマンドを演出制御装置300や払出制御装置200等に出力するコマンド送信処理(ステップS54)、乱数更新処理1(ステップS55)、乱数更新処理2(ステップS56)を行う。その後、始動口1スイッチ36a、始動口2スイッチ37a、普図のゲートスイッチ34a、入賞口スイッチ35a…35n、カウントスイッチ38aから正常な信号の入力があるか否かの監視や、エラーの監視(前面枠やガラス枠が開放されていないかなど)を行う入賞口スイッチ/エラー監視処理(ステップS57)を行う。また、特図変動表示ゲームに関する処理を行う特図ゲーム処理(ステップS58)、普図変動表示ゲームに関する処理を行う普図ゲーム処理(ステップS59)を行う。
次に、遊技機10に設けられ、特図変動表示ゲームの表示や遊技に関する各種情報を表示するセグメントLEDを所望の内容を表示するように駆動するセグメントLED編集処理(ステップS60)、磁気センサスイッチ61や振動センサスイッチ62からの検出信号をチェックして異常がないか判定する磁石不正監視処理(ステップS61)を行う。それから、外部の各種装置に出力する信号を出力バッファにセットする外部情報編集処理(ステップS62)を行う。続いて、割込み要求をクリアして割込みの終了を宣言する処理(ステップS63)を行い、ステップS41で退避したレジスタのデータを復帰する処理(ステップS64)を行った後、割込みを許可する処理(ステップS65)を行って、タイマ割込み処理を終了する。
〔特図ゲーム処理〕
次に、遊技制御装置100によるタイマ割込み処理中に実行される特図ゲーム処理の詳細について説明する。
当該特図ゲーム処理では、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aの入力の監視と、特図変動表示ゲームに関する処理全体の制御、特図の表示の設定を行う。
図12に示すように、特図ゲーム処理において、遊技制御装置100の遊技用マイコン111は、先ず、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aの入賞を監視する始動口スイッチ監視処理(ステップA1)を行う。
始動口スイッチ監視処理では、始動入賞口36、第2始動入賞口をなす普通変動入賞装置37に遊技球の入賞があると、各種乱数(大当り乱数など)の抽出を行い、当該入賞に基づく特図変動表示ゲームの開始前の段階で入賞に基づく遊技結果を事前に判定する遊技結果事前判定を行う。
次に、カウントスイッチ監視処理(ステップA2)を行う。このカウントスイッチ監視処理では、特別変動入賞装置38内に設けられたカウントスイッチ38aのカウント数を監視する処理を行う。
次に、特図ゲーム処理タイマが、既にタイプアップしたか否か、又は当該特図ゲーム処理タイマを更新(−1)した後にタイムアップしたか否かをチェックして(ステップA3)、特図ゲーム処理タイマがタイムアップしたと判定した場合(ステップA4;Yes)には、特図ゲーム処理番号に対応する処理に分岐させるために参照する特図ゲームシーケンス分岐テーブルをレジスタに設定する処理(ステップA5)を行って、当該テーブルを用いて特図ゲーム処理番号に対応する処理の分岐先アドレスを取得する処理(ステップA6)を行う。
そして、分岐処理終了後のリターンアドレスをスタック領域に退避させる処理(ステップA7)を行った後、特図ゲーム処理番号に応じてゲーム分岐処理(ステップA8)を行う。
ステップA8にて、特図ゲーム処理番号が「0」の場合は、特図変動表示ゲームの変動開始を監視し、特図変動表示ゲームの変動開始の設定や演出の設定や、特図変動中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図普段処理(ステップA9)を行う。
また、ステップA8にて、特図ゲーム処理番号が「1」の場合は、特図の停止表示時間の設定や、特図表示中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図変動中処理(ステップA10)を行う。
また、ステップA8にて、特図ゲーム処理番号が「2」の場合は、特図変動表示ゲームの遊技結果が大当りであれば、大当りの種類(2R大当りor15R大当り)に応じたファンファーレコマンドの設定や、各大当り(2R大当りor15R大当り)の大入賞口開放パターンに応じたファンファーレ時間の設定や、ファンファーレ/インターバル中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図表示中処理(ステップA11)を行う。
また、ステップA8にて、特図ゲーム処理番号が「3」の場合は、大入賞口の開放時間の設定や開放回数の更新、大入賞口開放中処理を行うために必要な情報の設定等を行うファンファーレ/インターバル中処理(ステップA12)を行う。
また、ステップA8にて、特図ゲーム処理番号が「4」の場合は、大当りラウンドが最終ラウンドでなければインターバルコマンドを設定する一方で最終ラウンドであれば大当り終了画面のコマンドを設定する処理や、大入賞口残存球処理を行うために必要な情報の設定等を行う大入賞口開放中処理(ステップA13)を行う。
また、ステップA8にて、特図ゲーム処理番号が「5」の場合は、大当りラウンドが最終ラウンドであれば大入賞口内にある残存球が排出されるための時間を設定する処理や、大当り終了処理を行うために必要な情報の設定等を行う大入賞口残存球処理(ステップA14)を行う。
また、ステップA8にて、特図ゲーム処理番号が「6」の場合は、特図普段処理(ステップA9)を行うために必要な情報の設定等を行う大当り終了処理(ステップA15)を行う。
また、ステップA8にて、特図ゲーム処理番号が「7」の場合は、小当りが発生した際の大入賞口の開放時間・開放パターンの設定、小当り中処理を行うために必要な情報の設定等を行う小当りファンファーレ中処理(ステップA16)を行う。
また、ステップA8にて、特図ゲーム処理番号が「8」の場合は、小当り残存球処理を行うために必要な情報の設定等を行う小当り中処理(ステップA17)を行う。
また、ステップA8にて、特図ゲーム処理番号が「9」の場合は、小当り中処理の際に大入賞口内に入賞した残存球が排出されるための時間を設定する処理や、小当り終了処理を行うために必要な情報の設定等を行う小当り残存球処理(ステップA18)を行う。
また、ステップA8にて、特図ゲーム処理番号が「10」の場合は、特図普段処理(ステップA9)を行うために必要な情報の設定等を行う小当り終了処理(ステップA19)を行う。
その後、特図1表示器50の変動を制御するためのテーブルを準備した後(ステップA20)、特図1表示器50に係る図柄変動制御処理(ステップA21)を行う。その後、特図2表示器50の変動を制御するためのテーブルを準備した後(ステップA22)、特図2表示器50に係る図柄変動制御処理(ステップA23)を行い、当該特図ゲーム処理を終了する。
一方、ステップA4にて、特図ゲーム処理タイマがタイムアップしていないと判定した場合(ステップA4;No)には、処理をステップA20に移行して、それ以降の処理を行う。
ここで、遊技制御装置100は、判定手段(遊技制御装置100)による判定結果に基づき特図変動表示ゲームを実行する変動表示ゲーム実行制御手段として機能する。
〔始動口スイッチ監視処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における始動口スイッチ監視処理の詳細について説明する。
図13に示すように、始動口スイッチ監視処理において、遊技制御装置100の遊技用マイコン111は、先ず、始動入賞口36(始動口1)による始動口入賞演出コマンドを設定するテーブルを準備して、始動口1による保留の情報を設定するテーブルを準備した後(ステップA111)、特図始動口スイッチ共通処理(ステップA112)を行う。
なお、ステップA112における特図始動口スイッチ共通処理の詳細については、ステップA117における特図始動口スイッチ共通処理とともに後述する。
次に、普通電動役物(普通変動入賞装置37)が作動中である、即ち、普通変動入賞装置37が作動して遊技球の入賞が可能な開状態となっているか否かをチェックして(ステップA113)、普通電動役物が作動中である(ステップA113;Yes)と判定すると、処理をステップA116に移行して、それ以降の処理を行う。一方、ステップA113にて、普通電動役物が作動中でない(ステップA113;No)と判定すると、普通変動入賞装置37への不正入賞数が不正発生判定個数以上であるかをチェックして(ステップA114)、不正入賞数が不正発生判定個数以上であるか否かを判定する処理(ステップA115)を行う。
普通変動入賞装置37は、閉状態では遊技球が入賞不可能であり、開状態でのみ遊技球が入賞可能である。よって、閉状態で遊技球が入賞した場合は何らかの異常や不正が発生した場合であり、このような閉状態で入賞した遊技球があった場合はその数を不正入賞数として計数する。そして、このように計数された不正入賞数が所定の不正発生判定個数(上限値)以上であるかが判定される。
ステップA115にて、不正入賞数が不正判定個数以上でない(ステップA115;No)と判定すると、普通変動入賞装置37(始動口2)による始動口入賞演出コマンドを設定するテーブルを準備して、始動口2による保留の情報を設定するテーブルを準備した後(ステップA116)、特図始動口スイッチ共通処理(ステップA117)を行って、始動口スイッチ監視処理を終了する。
また、ステップA115にて、不正入賞数が不正判定個数以上であると判定された場合も(ステップA115;Yes)、始動口スイッチ監視処理を終了する。即ち、第2始動記憶をそれ以上発生させないようにする。
〔特図始動口スイッチ(SW)共通処理〕
次に、前述の始動口スイッチ監視処理における特図始動口スイッチ共通処理(ステップA112、A117)の詳細について説明する。
当該特図始動口スイッチ共通処理は、始動口1スイッチ36aや始動口2スイッチ37aの入力があった場合に、各々の入力について共通して行われる処理である。
図14に示すように、特図始動口スイッチ共通処理において、遊技制御装置100の遊技用マイコン111は、先ず、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aのうち、監視対象の始動口スイッチ(例えば、始動口1スイッチ36a等)に入力があるか否かをチェックして(ステップA201)、監視対象の始動口スイッチに入力がない(ステップA202;No)と判定すると、特図始動口スイッチ共通処理を終了する。一方、ステップA202にて、監視対象の始動口スイッチに入力がある(ステップA202;Yes)と判定すると、当該監視対象の始動口スイッチの始動口入賞フラグをセーブした後(ステップA203)、監視対象のハード乱数ラッチレジスタに抽出された大当り乱数をロードし、準備する(ステップA204)。
続けて、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aのうち、監視対象の始動口スイッチ(例えば、始動口1スイッチ36a等)への入賞の回数に関する情報が遊技機10の外部の管理装置に対して出力された回数(始動口信号制御出力回数)をロードして、当該ロードした値を更新(+1)し、出力回数がオーバーフローするか否かをチェックして(ステップA205)、出力回数がオーバーフローしない(ステップA206;No)と判定すると、更新後の値をRWMの始動口信号出力回数領域にセーブして(ステップA207)、処理をステップA208に移行する。一方、ステップA206にて、出力回数がオーバーフローしたと判定された場合は(ステップA206;Yes)、処理をステップA208に移行する。
そして、ステップA208にて、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aのうち、監視対象の始動口スイッチ(例えば、始動口1スイッチ36a等)に対応する更新対象の特図保留(始動記憶)数が上限値未満か否かをチェックして(ステップA208)、特図保留数が上限値未満か否かを判定する処理(ステップA209)を行う。
ステップA209にて、特図保留数が上限値未満である(ステップA209;Yes)と判定すると、更新対象の特図保留数(例えば、特図1保留数等)を更新(+1)する処理(ステップA210)を行う。
続けて、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aのうち、監視対象の始動口スイッチ(例えば、始動口1スイッチ36a等)の飾り特図保留数コマンド(MODE)を準備した後(ステップA211)、特図保留数に対応する飾り特図保留数コマンド(ACTION)を準備して(ステップA212)、コマンド設定処理(ステップA213)を行う。
続けて、特図保留数に対応する乱数セーブ領域のアドレスを算出する処理(ステップA214)を行った後、大当り乱数をRWMの大当り乱数セーブ領域にセーブする(ステップA215)。そして、監視対象の始動口スイッチの大当り図柄乱数を抽出し、準備して(ステップA216)、大当り図柄乱数をRWMの大当り図柄乱数セーブ領域にセーブする(ステップA217)。次に、対応する変動パターン乱数1を抽出し、RWMの変動パターン乱数1セーブ領域にセーブし(ステップA218)、次に、対応する変動パターン乱数2を抽出し、RWMの変動パターン乱数2セーブ領域にセーブし(ステップA219)、次に、対応する変動パターン乱数3を抽出し、RWMの変動パターン乱数3セーブ領域にセーブする(ステップA220)。そして、特図保留情報判定処理(ステップA221)を行って、特図始動口スイッチ共通処理を終了する。なお、特図保留情報判定処理の詳細については後述する。
一方、ステップA209にて、特図保留数が上限値未満でない(ステップA209;No)と判定すると、ステップA202に係る始動口スイッチの入力が始動口1スイッチ36aの入力であるか否かをチェックして(ステップA222)、始動口1スイッチ36aの入力である(ステップA223;Yes)と判定すると、飾り特図保留数コマンド(オーバーフローコマンド)を準備し(ステップA224)、コマンド設定処理(ステップA225)を行って、特図始動口スイッチ共通処理を終了する。
一方、ステップA223にて、始動口1スイッチ36aの入力でないと判定された場合にも(ステップA223;No)、特図始動口スイッチ共通処理を終了する。
〔特図保留情報判定処理〕
次に、前述の特図始動口スイッチ共通処理における特図保留情報判定処理(ステップA221)の詳細について説明する。
当該特図保留情報判定処理は、対応する始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの開始タイミングより前に当該始動記憶に対応した結果関連情報の判定を行う先読み処理である。
図15に示すように、特図保留情報判定処理において、遊技制御装置100の遊技用マイコン111は、まず、先読み演出を実行してよい条件を満たしているかチェックする(ステップA231)。
ここで、「先読み演出を実行してよい条件」とは、特図始動口スイッチ共通処理のステップA202に係る始動口スイッチの入力が始動口2スイッチ37aの入力であること、又は当該始動口スイッチの入力が始動口1スイッチ36aの入力の場合には、普通変動入賞装置37の開放延長機能が作動中でない、すなわち、普通変動入賞装置37がサポート中(時短動作状態中)でなく、且つ、大当り中でないことを意味する。つまり、特図始動口スイッチ共通処理のステップA202に係る始動口スイッチの入力が始動口2スイッチ37aの場合は、普通変動入賞装置37がサポート中、又は大当り中であるかにかかわらず、当該始動記憶に対応した結果関連情報の判定を行う先読み処理を行うこととなる。また、後述する変動回数更新処理(図22参照)に示すように、時短変動回数が変動パターンテーブルを変更する変更対象回数となるときの保留記憶については先読み演出を実行してよい条件を満たしていないものとする。
そして、ステップA232にて、先読み演出を実行してよい条件を満たしていない場合(ステップA232;No)は、特図保留情報判定処理を終了する。
一方、先読み演出を実行してよい条件を満たしている場合(ステップA232;Yes)は、大当り判定処理(ステップA233)を行う。
そして、ステップA233における大当り判定処理の判定結果が大当りである場合(ステップA234;Yes)には、監視対象の始動口スイッチに対応する大当り図柄乱数チェックテーブルを設定し(ステップA235)、大当り図柄乱数をチェックし、対応する大当り情報ポインタを取得し、準備して(ステップA236)、ステップA241へ移行する。
一方、ステップA233における大当り判定処理の判定結果が大当りでない場合(ステップA234;No)には、小当り判定処理(ステップA237)を行い、判定結果が小当りの場合(ステップA238;Yes)は、監視対象の始動口スイッチに対応する小当り情報テーブルを設定し(ステップA239)、ステップA241へ移行する。また、判定結果が小当りでない場合(ステップA238;No)は、はずれ情報テーブルを設定し(ステップA240)、ステップA241へ移行する。
続けて、ステップA241では、設定した情報テーブル(大当り情報テーブル、小当たり情報テーブル、又は、はずれ情報テーブル)から図柄情報を取得し、取得した図柄情報を図柄情報(作業用)領域にセーブする(ステップA241)。次に、設定した情報テーブルから始動口入賞演出図柄コマンドを取得し、取得した始動口入賞演出図柄コマンドを入賞演出図柄コマンド領域にセーブする(ステップA242)。
続けて、監視対象の始動口スイッチの始動口入賞フラグを準備し(ステップA243)、監視対象の始動口入賞演出コマンド設定テーブルを準備し(ステップA244)、特図情報設定処理(ステップA245)、後半変動パターン設定処理(ステップA246)、変動パターン設定処理(ステップA247)を行う。
そして、前半変動番号に対応する始動口入賞演出コマンド(MODE)を算出し、準備し(ステップA248)、後半変動番号の値を始動口入賞演出コマンド(ACTION)として、準備して(ステップA249)、コマンド設定処理(ステップA250)を行う。
続けて、始動口入賞演出図柄コマンドをロードし、準備して(ステップA251)、コマンド設定処理(ステップA252)を行い、特図保留情報判定処理を終了する。
ここで、遊技制御装置100は、始動記憶手段(遊技制御装置100)に記憶された各種乱数値を事前に判定する事前判定手段として機能する。
〔特図普段処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における特図普段処理(ステップA9)の詳細について説明する。
図16に示すように、特図普段処理では、先ず、特図2保留数(第2始動記憶数)が0であるか否かをチェックする(ステップA271)。
そして、特図2保留数が0である(ステップA272;Yes)と判定すると、特図1保留数(第1始動記憶数)が0であるか否かをチェックする(ステップA273)。
そして、特図1保留数が0である(ステップA274;Yes)と判定すると、既に客待ちデモが開始されているか否かをチェックして(ステップA275)、客待ちデモを開始していない、即ち、開始済みでない(ステップA276;No)と判定すると、客待ちデモフラグ領域に客待ちデモ中フラグをセーブする処理(ステップA277)を行う。
続けて、客待ちデモコマンドを準備して(ステップA278)、コマンド設定処理(ステップA279)を行う。
一方、ステップA275にて、既に客待ちデモが開始されている(ステップA276;Yes)と判定すると、既に客待ちデモフラグは客待ちデモ中に設定(ステップA277)され、客待ちデモコマンドも準備(ステップA278)され、コマンド設定処理(ステップA279)も実行されているため、これらの処理を行わずにステップA280に移行する。そして、特図普段処理移行設定処理1(ステップA280)を行って、特図普段処理を終了する。
一方、ステップA272にて、特図2保留数が0でない(ステップA272;No)と判定すると、特図2変動開始処理(ステップA281)を行う。なお、ステップA281における特図2変動開始処理の詳細については後述する。
その後、特図2の特図変動中処理移行設定処理(ステップA282)を行って、特図普段処理を終了する。
また、ステップA274にて、特図1保留数が0でない(ステップA274;No)と判定すると、特図1変動開始処理(ステップA283)を行う。なお、ステップA283における特図1変動開始処理の詳細については後述する。
その後、特図1の特図変動中処理移行設定処理(ステップA284)を行って、特図普段処理を終了する。
このように、ステップA271とステップA272における特図2保留数のチェックを、ステップA273とステップA274における特図1保留数のチェックよりも先に行うことで、特図2保留数が0でない場合には、特図2変動開始処理(ステップA281)が実行されることとなる。すなわち、第2特図変動表示ゲームが第1特図変動表示ゲームに優先して実行されることとなる。
〔特図1変動開始処理〕
次に、上述の特図普段処理における特図1変動開始処理(ステップA283)の詳細について説明する。
特図1変動開始処理は、第1特図変動表示ゲームの開始時に行う処理であり、具体的には、図17(a)に示すように、先ず、特図1変動表示ゲームが大当りであるか否かを判定するための大当りフラグ1にはずれ情報や大当り情報を設定する大当りフラグ1設定処理(ステップA311)を行う。そして、同様に、小当りフラグ1設定処理(ステップA312)を行う。
次に、第1特図停止図柄(特図1停止図柄)の設定に係る特図1停止図柄設定処理(ステップA313)を行った後、第1特図停止図柄番号(特図1停止図柄番号)に対応する信号を試験信号の出力データ領域にセーブする(ステップA314)。
続いて、図柄情報領域から図柄情報をロードした後、当該図柄情報をRWMの作業用の図柄情報領域にセーブする(ステップA315)。
次に、特図1変動フラグを設定して準備し(ステップA316)、特図1変動フラグをRWMの変動図柄判別フラグ領域にセーブする(ステップA317)。
その後、変動パターンに関する情報を設定する対象のテーブルを準備して(ステップA318)、特図情報を設定する特図情報設定処理(ステップA319)を行う。ここで、遊技制御装置100は、特図変動表示ゲームの実行態様の選択に用いるテーブルを設定するテーブル設定手段として機能する。続けて、第1特図変動表示ゲームにおける変動態様のうち、後半変動パターンを設定する後半変動パターン設定処理(ステップA320)を行った後、第1特図変動表示ゲームの変動態様を設定する変動パターン設定処理(ステップA321)を行う。その後、第1特図の変動開始の情報を設定する変動開始情報設定処理(ステップA322)を行って、特図1変動開始処理を終了する。
〔特図2変動開始処理〕
次に、上述の特図普段処理における特図2変動開始処理(ステップA281)の詳細について説明する。
特図2変動開始処理は、上述した特図1変動開始処理と同様、特図2変動表示ゲームの開始時に行う処理であり、具体的には、図17(b)に示すように、先ず、第2特図変動表示ゲームが大当りであるか否かを判定するための大当りフラグ2にはずれ情報や大当り情報を設定する大当りフラグ2設定処理(ステップA331)を行う。そして、同様に、小当りフラグ2設定処理(ステップA332)を行う。
次に、第2特図停止図柄(特図2停止図柄)の設定に係る特図2停止図柄設定処理(ステップA333)を行った後、第2特図停止図柄番号(特図2停止図柄番号)に対応する信号を試験信号の出力データ領域にセーブする(ステップA334)。
続いて、図柄情報領域から図柄情報をロードした後、当該図柄情報をRWMの作業用の図柄情報領域にセーブする(ステップA335)。
次に、特図2変動フラグを設定して準備し(ステップA336)、特図2変動フラグをRWMの変動図柄判別フラグ領域にセーブする(ステップA337)。
その後、変動パターンに関する情報を設定する対象のテーブルを準備して(ステップA338)、特図情報を設定する特図情報設定処理(ステップA339)を行う。ここで、遊技制御装置100は、特図変動表示ゲームの実行態様の選択に用いるテーブルを設定するテーブル設定手段として機能する。続けて、第2特図変動表示ゲームにおける変動態様のうち、後半変動パターンを設定する後半変動パターン設定処理(ステップA340)を行った後、第2特図変動表示ゲームの変動態様を設定する変動パターン設定処理(ステップA341)を行う。その後、第2特図の変動開始の情報を設定する変動開始情報設定処理(ステップA342)を行って、特図2変動開始処理を終了する。
〔特図変動中処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における特図変動中処理(ステップA10)の詳細について説明する。
図18に示すように、特図変動中処理では、先ず、図柄情報がはずれ図柄情報かチェックする(ステップA391)。
図柄情報がはずれ図柄情報である場合(ステップA392;Yes)は、後半変動番号がリーチなし変動の番号かチェックする(ステップA393)。
ステップA393にて、後半変動番号がリーチなし変動の番号である場合(ステップA394;Yes)は、はずれ時の特図表示時間ポインタを設定し(ステップA395)、ステップA398へ移行する。
一方、ステップA393にて、後半変動番号がリーチなし変動の番号でない場合(ステップA394;No)は、はずれリーチ時の特図表示時間ポインタを設定し(ステップA396)、ステップA398へ移行する。
また、ステップA391にて、図柄情報がはずれ図柄情報でない場合(ステップA392;No)は、大当り時又は小当り時の特図表示時間ポインタを設定し(ステップA397)、ステップA398へ移行する。
ステップA398では、特図表示時間テーブルを設定する。そして、特図表示時間ポインタに対応する停止時間を取得する(ステップA399)。続けて、特図表示時間を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブした(ステップA400)後、特図表示中処理に移行するための特図表示中処理移行設定処理(ステップA401)を行い、特図変動中処理を終了する。
〔特図表示中処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における特図表示中処理(ステップA11)の詳細について説明する。
図19に示すように、特図表示中処理では、まず、特図2変動開始処理にて設定された小当りフラグ2をロードして(ステップA411)、RWMの小当りフラグ2領域をクリアする(ステップA412)。次に、特図1変動開始処理にて設定された小当りフラグ1をロードして(ステップA413)、RWMの小当りフラグ1領域をクリアする(ステップA414)。
その後、特図2変動開始処理における大当りフラグ2設定処理にて設定された大当りフラグ2をロードして(ステップA415)、RWMの大当りフラグ2領域をクリアする(ステップA416)。そして、ロードされた大当りフラグ2をチェックして(ステップA417)、大当りである場合(ステップA418;Yes)は、RWMの大当りフラグ1領域をクリアする(ステップA424)。次に、第2特図変動表示ゲームの大当り(特図2大当り)の開始に関する信号をRWMの試験信号出力データ領域にセーブし(ステップA425)、ステップA426へ移行し、ラウンド数上限値テーブルを設定して(ステップA426)、ステップA427へ移行する。
一方、ステップA418にて、大当りフラグ2のチェックの結果、大当りでない場合(ステップA418;No)と判定すると、特図1変動開始処理における大当りフラグ1設定処理にて設定された大当りフラグ1をロードして(ステップA419)、RWMの大当りフラグ1領域をクリアする(ステップA420)。そして、ロードされた大当りフラグ1をチェックして(ステップA421)、大当りである場合(ステップA422;Yes)は、第1特図変動表示ゲームの大当り(特図1大当り)の開始に関する信号をRWMの試験信号出力データ領域にセーブし(ステップA423)、ステップA426へ移行し、ラウンド数上限値テーブルを設定して(ステップA426)、ステップA427へ移行する。
ステップA427では、ラウンド数上限値情報に対応するラウンド数上限値を取得し、RWMのラウンド数上限値領域にセーブする。続けて、ラウンド数上限値情報に対応するラウンドLEDポインタを取得し、RWMのラウンドLEDポインタ領域にセーブする(ステップA428)。
次に、普図変動表示ゲーム及び特図変動表示ゲームにて当り結果となる確率を通常確率状態(低確率状態)とする情報に係る確率情報コマンドを準備して(ステップA429)、コマンド設定処理(ステップA430)を行う。続けて、図柄情報に対応するファンファーレコマンドを準備して(ステップA431)、コマンド設定処理(ステップA432)を行う。その後、飾り特図変動表示ゲームに係る停止図柄パターン情報に対応する飾り特図コマンドをRWMの飾り特図コマンド領域からロードして準備し(ステップA433)、コマンド設定処理(ステップA434)を行う。
次に、大入賞口開放情報に対応する信号をRWMの外部情報出力データ領域にセーブする(ステップA435)。続けて、普図変動表示ゲーム及び特図変動表示ゲームにて当り結果となる確率の状態に対応する信号をRWMの外部情報出力データ領域にセーブする(ステップA436)。その後、図21に示すステップA437へ移行し、大入賞口開放情報に対応する大当りファンファーレ時間を設定して(ステップA437)、当該大当りファンファーレ時間を特図ゲーム処理タイマにセーブする(ステップA438)。その後、大入賞口への不正入賞数をリセットした後(ステップA439)、大入賞口不正監視期間フラグに不正監視期間外フラグをセーブする(ステップA440)。そして、ファンファーレ/インターバル中処理に移行するためのファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理(ステップA441)を行い、特図表示中処理を終了する。
また、ステップA422にて、大当りフラグ1のチェックの結果、大当りでない場合(ステップA422;No)と判定すると、図20に示すステップA442へ移行する。
ステップA442では、小当りフラグ1をチェックして(ステップA442)、小当りでない場合(ステップA443;No)は、小当りフラグ2をチェックして(ステップA444)、小当りでない場合(ステップA445;No)は、変動回数更新処理(ステップA446)を行った後、特図普段処理へ移行するための特図普段処理移行設定処理1(ステップA447)を行い、特図表示中処理を終了する。
また、ステップA442にて、小当りフラグ1のチェックの結果、小当りである(ステップA443;Yes)と判定した場合、又は、ステップA444にて、小当りフラグ2のチェックの結果、小当りである(ステップA445;Yes)と判定した場合は、変動回数更新処理(ステップA448)を行った後、ファンファーレコマンドを準備して(ステップA449)、コマンド設定処理(ステップA450)を行う。
続けて、飾り特図コマンド領域からコマンドをロードし、準備して(ステップA451)、コマンド設定処理(ステップA452)を行う。次に、小当り大入賞口開放情報が特図1の小当り開放情報かチェックして(ステップA453)、当該小当り大入賞口開放情報が特図1の小当り開放情報である場合(ステップA454;Yes)は、特図1の小当りファンファーレ中処理へ移行するための小当りファンファーレ中処理移行設定処理1(ステップA455)を行い、特図表示中処理を終了する。また、当該小当り大入賞口開放情報が特図1の小当り開放情報でない場合(ステップA454;No)は、特図2の小当りファンファーレ中処理へ移行するための小当りファンファーレ中処理移行設定処理2(ステップA456)を行い、特図表示中処理を終了する。
ここで、遊技制御装置100は、特図表示中処理を実行することで、始動記憶手段(遊技制御装置100)に記憶された各種乱数値を判定する判定手段として機能する。
〔変動回数更新処理〕
次に、上述の特図表示中処理における変動回数更新処理(ステップA446、A448)の詳細について説明する。
図22に示すように、変動回数更新処理では、まず、時短時、すなわち普通変動入賞装置37の動作状態が時短動作状態であるか否かを判定する(ステップA461)。
ここで、時短時でない(ステップA461;No)と判定すると、変動回数更新処理を終了する。一方、時短時である(ステップA461;Yes)と判定すると、確率状態が高確率状態であるか否かを判定する(ステップA462)。そして、確率状態が高確率状態であると判定された場合(ステップA462;Yes)は、高確時変動回数更新処理(ステップA463)を行い、変動回数更新処理を終了する。なお、高確時変動回数更新処理の詳細については後述する。また、確率状態が高確率状態でないと判定された場合(ステップA462;No)は、普通変動入賞装置37の動作状態を時短動作状態とする特図変動表示ゲームの実行回数を管理するための時短変動回数を−1更新し(ステップA464)、停止図柄情報に対応するテーブル情報を取得する(ステップA465)。そして、時短変動回数が変動パターンテーブルを変更する変更対象回数を1減算した値か否か判定する(ステップA466)。なお、時短変動回数は、所定の特別結果態様の導出に基づく特別遊技状態の終了時に普通変動入賞装置37の動作状態を時短動作状態とする特図変動表示ゲームの実行回数(例えば、100回)が初期値として設定される。
ここで、時短変動回数が変更対象回数を1減算した値である(ステップA467;Yes)と判定した場合は、テーブル情報に基づく変動パターンテーブルを設定し(ステップA468)、ステップA469へ移行する。ここで、遊技制御装置100は、特別遊技状態の終了後、特図変動表示ゲームの実行回数を計数する計数手段として機能するとともに、当該計数手段の計数結果が、予め定められた切替回数となると、テーブル設定手段(遊技制御装置100)によって設定されたテーブルを変更するテーブル変更手段として機能する。
また、時短変動回数が変更対象回数を1減算した値でない(ステップA467;No)と判定した場合は、ステップA468をスキップして、ステップA469へ移行する。
ステップA469では、時短変動回数が0か否か判定する(ステップA469)。
ここで、時短変動回数が0でない場合(ステップA469;No)、すなわち、次の特図変動表示ゲームでも普通変動入賞装置37の動作状態を時短動作状態とする場合は、変動回数更新処理を終了する。一方、時短変動回数が0である場合(ステップA469;Yes)、すなわち、今回の特図変動表示ゲームで普通変動入賞装置37の動作状態を時短動作状態とする期間を終了する場合は、時短終了時情報設定処理(ステップA470)を行い、変動回数更新処理を終了する。なお、時短終了時情報設定処理の詳細については後述する。
〔高確時変動回数更新処理〕
次に、上述の変動回数更新処理における高確時変動回数更新処理(ステップA463)の詳細について説明する。
図23に示すように、高確時変動回数更新処理では、まず、特図変動回数を−1更新し(ステップA481)、停止図柄情報に対応するテーブル情報を取得する(ステップA482)。そして、特図変動回数が変更対象回数を1減算した値か否か判定する(ステップA483)。
ここで、特図変動回数が変更対象回数を1減算した値である(ステップA484;Yes)と判定した場合は、テーブル情報に基づく変動パターンテーブルを設定し(ステップA485)、ステップA486へ移行する。ここで、遊技制御装置100は、特別遊技状態の終了後、特図変動表示ゲームの実行回数を計数する計数手段として機能するとともに、当該計数手段の計数結果が、予め定められた切替回数となると、テーブル設定手段(遊技制御装置100)によって設定されたテーブルを変更するテーブル変更手段として機能する。
また、特図変動回数が変更対象回数を1減算した値でない(ステップA484;No)と判定した場合は、ステップA485をスキップして、ステップA486へ移行する。
ステップA486では、特図変動回数が0か否か判定する(ステップA486)。
ここで、特図変動回数が0でない場合(ステップA486;No)は、高確時変動回数更新処理を終了する。一方、特図変動回数が0である場合(ステップA486;Yes)は、特図変動回数領域をリセットし(ステップA487)、高確時変動回数更新処理を終了する。
〔時短終了時情報設定処理〕
次に、上述の変動回数更新処理における時短終了時情報設定処理(ステップA470)の詳細について説明する。
図24に示すように、時短終了時情報設定処理では、まず、時短終了時の確率情報コマンドを準備し(ステップA491)、コマンド設定処理(ステップA492)を行う。
次いで、時短の終了に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブし(ステップA493)、また、時短の終了に関する情報を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA494)。続けて、遊技状態表示番号領域に低確率時の番号をセーブし(ステップA495)、普図ゲームモードフラグ領域に普図低確率/普電サポートなしフラグをセーブする(ステップA496)。そして、特図ゲームモードフラグ領域に特図低確率フラグをセーブし(ステップA497)、停電復旧時送信コマンド領域に確率情報コマンド(低確率)をセーブして(ステップA498)、時短終了時情報設定処理を終了する。
〔大当り終了処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における大当り終了処理(ステップA15)の詳細について説明する。
図25に示すように、大当り終了処理では、まず、今回の特図変動表示ゲームを実行する契機となった特別結果態様の種類に応じて設定される確率変動判定フラグをロードし(ステップA501)、当該確率変動判定フラグによる分岐処理(ステップA502)を行う。
確率変動判定フラグが1である場合は、大当り終了設定処理1(ステップA503)を行う。当該処理は、特別遊技状態の終了後に高確率状態となるとともに確率状態を報知する状態となる特別結果態様を導出した場合に実行される処理である。
また、確率変動判定フラグが2である場合は、大当り終了設定処理2(ステップA504)を行う。当該処理は、特別遊技状態の終了後に通常確率状態となるとともに確率状態を報知する状態となる特別結果態様を導出した場合に実行される処理である。
大当り終了設定処理1又は2の処理が行われた後、確率変動判定フラグに対応する確率情報コマンドを準備して(ステップA505)、コマンド設定処理(ステップA506)を行う。そして、特図普段処理に移行するための特図普段処理移行設定処理2(ステップA507)を行い、大当り終了処理を終了する。
〔大当り終了設定処理1〕
次に、上述の大当り終了処理における大当り終了設定処理1(ステップA503)の詳細について説明する。
図26(a)に示すように、大当り終了設定処理1では、まず、高確率時の開始に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブし(ステップA511)、高確率時の開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA512)。次に、遊技状態表示番号領域に高確率時の番号をセーブし(ステップA513)、普図ゲームモードフラグ領域に普図高確率/普電サポートフラグをセーブする(ステップA514)。
続けて、特図ゲームモードフラグ領域に高確率/時短フラグをセーブする(ステップA515)。そして、停止図柄情報に対応するテーブル情報を設定し(ステップA516)、停電復旧時送信コマンド領域に確率情報コマンド(高確率)をセーブする(ステップA517)。そして、時間短縮変動回数領域をリセットし(ステップA518)、特図変動回領域に特図変動回数初期値をセーブして(ステップA519)、大当り終了設定処理1を終了する。
以上の処理により、特別遊技状態の終了後、確率状態が高確率状態となるとともに普通変動入賞装置37の動作状態が時短動作状態となる。また、確率状態が明確に報知される状態となる。
〔大当り終了設定処理2〕
次に、上述の大当り終了処理における大当り終了設定処理2(ステップA504)の詳細について説明する。
図26(b)に示すように、大当り終了設定処理2では、まず、時短時の開始に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブし(ステップA521)、時短時の開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA522)。次に、遊技状態表示番号領域に時短時の番号をセーブし(ステップA523)、普図ゲームモードフラグ領域に普図高確率/普電サポートフラグをセーブする(ステップA524)。
続けて、特図ゲームモードフラグ領域に低確率/時短フラグをセーブする(ステップA525)。そして、停止図柄情報に対応するテーブル情報を設定し(ステップA526)、停電復旧時送信コマンド領域に確率情報コマンド(時短)をセーブする(ステップA527)。そして、時間短縮変動回数領域に時間短縮変動回数初期値(例えば、100)をセーブして(ステップA528)、大当り終了設定処理2を終了する。
以上の処理により、特別遊技状態の終了後、確率状態が低確率状態となるとともに普通変動入賞装置37の動作状態が時短動作状態となる。また、確率状態が明確に報知される状態となる。
〔1stメイン処理〕
主制御用マイコン(1stCPU)311では、図27に示す1stメイン処理を行う。この1stメイン処理においては、はじめにプログラム開始時の処理を行う。このプログラム開始時の処理として、まず、割込みを禁止し(ステップB11)、RAMを0クリアして(ステップB12)、CPUを初期化するCPU初期化処理(ステップB13)を行う。次に、RAMの初期値を設定し(ステップB14)、乱数を初期化する乱数初期化処理(ステップB15)を行い、各種割込みのタイマを起動して(ステップB16)、割込みを許可する(ステップB17)。
次に、メインループ処理としてループの処理を行う。このループの処理では、まず、WDT(watchdog timer)をクリアし(ステップB18)、演出ボタン25の操作に基づく入力信号(立ち上がりエッジ)から入力情報を作成する演出ボタン入力処理(ステップB19)を行う。その後、遊技制御コマンド解析処理(ステップB20)を行う。この遊技制御コマンド解析処理(ステップB20)では、遊技制御装置100から送信される遊技に関するコマンドを正しく受信したかを判定し、正しく受信していた場合にはコマンドを確定して、後述するシーン制御処理のためのコマンドの区分けをする処理を行う。
次に、表示装置41や装飾装置、演出装置等のテストを行うためのテストモードに関する処理であるテストモード処理(ステップB21)を行う。このテストモード処理(ステップB21)によりテストモードとなった場合は、以降の遊技に関する処理は行わない。ただし、テストモードにおいて表示装置41での表示やスピーカからの音声の出力、装飾装置のLEDの発光、演出装置の動作等を行う場合は、これらを制御するための処理において制御を行う。なお、テストモードは遊技機の電源を遮断することで終了するようになっている。
そして、遊技の演出の制御に関する1stシーン制御処理(ステップB22)を行う。この1stシーン制御処理(ステップB22)の詳細については後述する。次に、遊技機でエラーが発生した場合に遊技制御装置100から送信されるエラー報知コマンドに基づき、対応する報知を行う遊技機エラー監視処理(ステップB23)を行う。なお、対応する報知を行うための表示装置41での表示やスピーカからの音声の出力、装飾装置のLEDの発光、演出装置の動作等は、これらを制御するための処理(例えば、スピーカからの音声の出力であれば、サウンド制御処理)において制御を行う。
その後、映像制御用マイコン(2ndCPU)312に出力するコマンドを編集する演出コマンド編集処理(ステップB24)を行い、スピーカ(上スピーカ19a、下スピーカ19b)からの音声の出力に関する制御を行うサウンド制御処理(ステップB25)を行う。次に、盤装飾装置42、枠装飾装置18のLEDの制御を行う装飾制御処理(ステップB26)、盤演出装置44、枠演出装置45のモータやソレノイドの制御を行うモータ/SOL制御処理(ステップB27)を行う。そして、飾り特図変動表示ゲームの変動態様の詳細を決定する乱数を更新する乱数更新処理(ステップB28)を行って、WDTをクリアする処理(ステップB18)に戻る。
〔2ndメイン処理〕
映像制御用マイコン(2ndCPU)312では、図28に示す2ndメイン処理を行う。この2ndメイン処理においては、はじめにプログラム開始時の処理を行う。このプログラム開始時の処理として、まず、CPUを初期化するCPU初期化処理(ステップB31)を行い、RAMを0クリアして(ステップB32)、RAMの初期値を設定する(ステップB33)。次に、VDPを初期化するVDP初期化処理(ステップB34)を行い、各種割込みを許可する(ステップB35)。さらに、各種制御処理の初期化処理(ステップB36)を行い、画面描画を許可する(ステップB37)。
次に、メインループ処理としてループの処理を行う。このループの処理では、まず、システム周期待ちフラグをクリアし(ステップB38)、システム周期待ちフラグが1であるか否かの判定を行う(ステップB39)。システム周期とは、画像データを一時的に格納する二つのバッファを切り替える周期であって、切り替えが可能な状態となるとシステム周期フラグが「1」となる。このシステム周期待ちフラグが1となるまでは、システム周期待ちフラグが1であるか否かの判定(ステップB39)を繰り返し、システム周期待ちフラグが1となると(ステップB39;Yes)、WDT(watchdog timer)をクリアし(ステップB40)、通常ゲーム処理(ステップB41)を行って、システム周期待ちフラグをクリアする処理(ステップB38)に戻る。
〔通常ゲーム処理〕
図29には、図28に示した2ndメイン処理における通常ゲーム処理(ステップB41)を示した。この通常ゲーム処理では、まず、受信コマンドチェック処理(ステップB51)を行う。この受信コマンドチェック処理(ステップB51)では、1stCPUから送信されるコマンドを正しく受信したかを判定し、正しく受信していた場合にはコマンドを確定して、後述する2ndシーン制御処理のためのコマンドの区分けをする処理を行う。次に、受信したコマンドに基づき、表示内容を決定する2ndシーン制御処理(ステップB52)を行う。この2ndシーン制御処理(ステップB52)では、予告キャラクタ等の設定や表示優先順位の設定を行う。
その後、背景の設定を行う背景処理(ステップB53)を行い、飾り特図変動表示ゲームにおける識別情報の変動に関する表示制御処理であるリール制御/表示処理(ステップB54)を行う。さらに、特図1保留表示器及び特図2保留表示器の表示に連動して表示装置41に表示される飾り特図保留数表示の設定を行う保留表示処理(ステップB55)を行い、客待ちデモの表示に関する客待ちデモ処理(ステップB56)を行う。そして、ROMのデータをRAMに設定されたバッファに転送し、実際に表示をさせる処理を行う表示システム処理(ステップB57)を行って、通常ゲーム処理を終了する。
〔1stシーン制御処理〕
図30には、図27に示した1stメイン処理における1stシーン制御処理(ステップB22)を示した。この1stシーン制御処理では、まず、テストモード中であるかを判定し(ステップB61)、テストモード中である場合(ステップB61;Yes)は、1stシーン制御処理を終了する。また、テストモード中でない場合(ステップB61;No)は、シーン変更コマンドを受信したか否かを判定する(ステップB62)。
シーン変更コマンドは、遊技制御装置100から演出制御装置300に送信される遊技に関する各種のコマンドである。このシーン変更コマンドを受信した場合(ステップB62;Yes)は、更新する遊技状態(現在の遊技状態)を取得し(ステップB63)、有効なコマンドであるかを判定する(ステップB64)。有効なコマンドであるかの判定(ステップB64)では、受信したシーン変更コマンドが取得した現在の遊技状態に対して有効なものであるかを判定する。そして、有効なコマンドである場合(ステップB64;Yes)は、受信コマンドをセーブし(ステップB65)、演出リクエストフラグをセットして(ステップB66)、受信したコマンドのコマンド識別子による分岐処理(ステップB67)を行う。
一方、シーン変更コマンドを受信していない場合(ステップB62;No)や、有効なコマンドでなかった場合(ステップB64;No)は、受信したコマンドのコマンド識別子による分岐処理(ステップB67)を行う。この場合、直近の有効であったコマンドの識別子による分岐を行う。
コマンド識別子による分岐処理(ステップB67)では、受信したコマンドに基づき実行する処理を選択する。電源投入コマンドを受信した場合は電源投入時に必要な処理を行う電源投入処理(ステップB68)を行う。また、停電復旧コマンドを受信した場合は停電復旧時に必要な処理を行う停電復旧(客待ち以外)処理(ステップB69)を行う。また、客待ちデモコマンドを受信した場合は客待ちデモの表示に関する処理等を行う客待ち処理(ステップB70)を行う。
また、変動パターンコマンドを受信した場合は飾り特図変動表示ゲームの実行に関する処理等を行う変動中処理(ステップB71)を行う。この変動中処理(ステップB71)では、飾り特図変動表示ゲームを行うために必要な情報の設定を行う。この飾り特図変動表示ゲームを行うために必要な情報の設定では、例えば、遊技制御装置100から送信された変動パターンコマンドに含まれる情報(大当りか否か、モード情報、変動パターン情報など)に基づき演出(変動パターンや変動時間など)の設定を行う。
また、ファンファーレコマンドを受信した場合は特別遊技状態の開始に関する処理であるファンファーレ処理(ステップB72)を行う。また、大入開放n回目コマンドを受信した場合はラウンド遊技に関する処理であるラウンド中処理(ステップB73)を行う。また、インターバルコマンドを受信した場合はラウンド間のインターバルに関する処理であるインターバル処理(ステップB74)を行う。また、エンディングコマンドを受信した場合は特別遊技状態の終了に関する処理であるエンディング処理(ステップB75)を行う。
コマンド識別子による分岐処理(ステップB67)により選択された上述の各処理を行った後、即座に映像に反映されないコマンドに基づく処理を行う。この処理として、まず、特図変動表示ゲームの停止図柄に関する情報を含む飾り特図コマンドに基づく処理を行う図柄コマンド受信処理(ステップB76)を行い、始動記憶の増減に関する情報を含む保留数コマンド(特図1保留数コマンド、特図2保留数コマンド)に基づく処理を行う保留数コマンド受信処理(ステップB77)を行う。
さらに、始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの結果等を当該特図変動表示ゲームの実行前に事前に判定する先読み処理の結果を含む先読み情報コマンド(始動口入賞演出コマンド、始動口入賞演出図柄コマンド)に基づく処理を行う先読みコマンド受信処理(ステップB78)を行う。その後、確率状態に関する情報を含む確率情報コマンド(低確率、高確率)に基づく処理を行う確率情報コマンド受信処理(ステップB79)を行い、1stシーン制御処理を終了する。
〔変動中処理〕
図31には、図30に示す1stシーン制御処理における変動中処理(ステップB71)を示した。この変動中処理では、まず、演出リクエストフラグがあるか否かを判定する(ステップB81)。演出リクエストフラグは、有効なコマンドを受信した場合に設定されるフラグであって、このフラグがある場合は受信したコマンドに基づく処理を行う。
この演出リクエストフラグがある場合(ステップB81;Yes)は、演出ボタン25の入力に関する情報であるPB情報をクリアし(ステップB82)、可動体リクエストセット処理(ステップB83)を行う。次に、飾り特図変動表示ゲームの実行態様を設定するための変動パターン情報設定処理(ステップB84)を行い、乱数シード初期化処理(ステップB85)を行って、設定された変動パターンに対応するシーンシーケンステーブルを設定する(ステップB86)。シーンシーケンステーブルは、飾り特図変動表示ゲームにおける変動表示の開始や停止、演出用キャラクタの表示等の各種表示の実行タイミングや時間を管理するテーブルである。シーンシーケンステーブルには、実行内容と時間とが定義された複数のシーンの実行順序が設定されており、このシーンシーケンステーブルに従い順次シーンを実行することで飾り特図変動表示ゲームが実行される。
その後、特定遊技状態とする回数等(普通変動入賞装置37を時短動作状態とする回数等)を管理する変動回数管理処理(ステップB87)を行い、飾り特図変動表示ゲームの変動時間を更新タイマに設定する変動時間設定処理(ステップB88)を行う。そして、演出リクエストフラグをクリアして(ステップB89)、変動中処理を終了する。
一方、演出リクエストフラグがない場合(ステップB81;No)は、更新タイマの値が0であるかを判定する(ステップB90)。この場合、更新タイマはシーンシーケンステーブルに従い管理されるシーンの実行時間を計時しており、この更新タイマの値が0であるとは、実行されていたシーンが終了したことを示す。この更新タイマの値が0でない場合(ステップB90;No)は、変動中処理を終了する。また、この更新タイマの値が0である場合(ステップB90;Yes)は、次シーンデータの設定(ステップB91)を行い、変動中処理を終了する。これにより、新たなシーンが開始されるとともに更新タイマにシーンに応じた所定の値が設定される。
〔変動パターン情報設定処理〕
図32には、図31に示す変動中処理における変動パターン情報設定処理(ステップB84)を示した。この変動パターン情報設定処理では、まず、飾り特図変動表示ゲームの停止図柄情報を取得し(ステップB101)、始動記憶に関する情報である保留情報をセーブする(ステップB102)。
次に、確率状態や普通変動入賞装置37の動作状態、演出モード等の遊技状態を取得し(ステップB103)、始動記憶領域に記憶されている演出情報を取得する(ステップB104)。その後、飾り特図変動表示ゲームの停止図柄を設定し(ステップB105)、遊技状態と演出情報に基づきコマンドに対応する変動パターンを決定し(ステップB106)、変動パターン情報設定処理を終了する。
〔変動回数管理処理〕
図33には、図31に示す変動中処理における変動回数管理処理(ステップB87)を示した。この変動回数管理処理では、まず、時短時、すなわち普通変動入賞装置37の動作状態が時短動作状態であるか否かを判定する(ステップB111)。
ここで、時短時でない(ステップB111;No)と判定すると、変動回数管理処理を終了する。一方、時短時である(ステップB111;Yes)と判定すると、確率状態が高確率状態であるか否かを判定する(ステップB112)。そして、確率状態が高確率状態であると判定された場合(ステップB112;Yes)は、高確時変動回数管理処理(ステップB113)を行い、変動回数管理処理を終了する。なお、高確時変動回数管理処理の詳細については後述する。また、確率状態が高確率状態でないと判定された場合(ステップB112;No)は、普通変動入賞装置37の動作状態を時短動作状態とする特図変動表示ゲームの実行回数を管理するための時短変動回数を−1更新し(ステップB114)、停止図柄情報に対応するテーブル情報を取得する(ステップB115)。そして、時短変動回数が変動パターンテーブルを変更する変更対象回数と一致するか否かチェックする(ステップB116)。なお、時短変動回数は、所定の特別結果態様の導出に基づく特別遊技状態の終了時に普通変動入賞装置37の動作状態を時短動作状態とする特図変動表示ゲームの実行回数(例えば、100回)が初期値として設定される。
ここで、時短変動回数が変更対象回数と一致する値である(ステップB117;Yes)と判定した場合は、保留記憶領域の情報を取得し(ステップB118)、保留内に大当りとなる情報があるか否かチェックする(ステップB119)。
そして、保留内に大当りとなる情報がない場合(ステップB120;No)は、テーブル情報に基づく演出情報を設定し(ステップB121)、ステップB122へ移行する。
また、時短変動回数が変更対象回数と一致する値でない(ステップB117;No)と判定した場合、又は、保留内に大当りとなる情報がある場合(ステップB120;Yes)は、ステップB122へ移行する。
ステップB122では、時短変動回数が0か否か判定する(ステップB122)。
ここで、時短変動回数が0でない場合(ステップB122;No)、すなわち、次の特図変動表示ゲームでも普通変動入賞装置37の動作状態を時短動作状態とする場合は、変動回数更新処理を終了する。一方、時短変動回数が0である場合(ステップB122;Yes)、すなわち、今回の特図変動表示ゲームで普通変動入賞装置37の動作状態を時短動作状態とする期間を終了する場合は、時短終了に関する演出を設定し(ステップB123)、時短フラグをクリアして(ステップB124)、変動回数管理処理を終了する。
〔高確時変動回数管理処理〕
次に、上述の変動回数管理処理における高確時変動回数管理処理(ステップB113)の詳細について説明する。
図34に示すように、高確時変動回数管理処理では、まず、特図変動回数を−1更新し(ステップB131)、停止図柄情報に対応するテーブル情報を取得する(ステップB132)。そして、特図変動回数が変更対象回数と一致する値か否かチェックする(ステップB133)。
ここで、特図変動回数が変更対象回数と一致する値である(ステップB134;Yes)と判定した場合は、保留記憶領域の情報を取得し(ステップB135)、保留内に大当りとなる情報があるか否かチェックする(ステップB136)。
そして、保留内に大当りとなる情報がない場合(ステップB137;No)は、テーブル情報に基づく演出情報を設定し(ステップB138)、ステップB139へ移行する。
また、時短変動回数が変更対象回数と一致する値でない(ステップB134;No)と判定した場合、又は、保留内に大当りとなる情報がある場合(ステップB137;Yes)は、ステップB139へ移行する。
ステップB139では、特図変動回数が0か否か判定する(ステップB139)。
ここで、特図変動回数が0でない場合(ステップB139;No)は、高確時変動回数管理処理を終了する。一方、特図変動回数が0である場合(ステップB139;Yes)は、特図変動回数領域をリセットし(ステップB140)、高確時変動回数管理処理を終了する。
〔エンディング処理〕
図35には、図30に示す1stシーン制御処理におけるエンディング処理(ステップB75)を示した。このエンディング処理では、まず、演出リクエストフラグがあるか否かを判定し(ステップB151)、演出リクエストフラグがあると判定された場合(ステップB151;Yes)は、大当りに関する情報を取得する(ステップB152)。
次に、当該処理の対象である大当りが確変大当りであるか否かをチェックする(ステップB153)。
ここで、確変大当りでないと判定された場合(ステップB154;No)は、時短フラグをセットし(ステップB156)、時短変動回数(例えば、100)をセットし(ステップB157)、ステップB158へ移行する。一方、確変大当りであると判定された場合(ステップB154;Yes)は、特図変動回数をセットし(ステップB155)、ステップB158へ移行する。
ステップB158では、対応する変動パターンテーブルをセットし(ステップB158)、演出リクエストフラグをクリアして(ステップB159)、エンディング処理を終了する。
また、ステップB151にて、演出リクエストフラグが無いと判定された場合(ステップB151;No)は、更新タイマが0であるかを判定する(ステップB160)。この場合、更新タイマは特別遊技状態の終了時のエンディング時間を計時しており、この更新タイマの値が0であるとはエンディング時間が経過したことを示す。この更新タイマの値が0でないと判定された場合(ステップB160;No)は、エンディング処理を終了する。また、この更新タイマの値が0であると判定された場合(ステップB160;Yes)は、エンディング終了を設定し(ステップB161)、エンディング処理を終了する。
〔先読みコマンド受信処理〕
図36には、図30に示す1stシーン制御処理における先読みコマンド受信処理(ステップB78)を示した。この先読みコマンド受信処理では、まず、先読み情報コマンドを受信したか否かを判定する(ステップB171)。
ここで、先読み情報コマンドを受信していないと判定された場合(ステップB171;No)は、先読みコマンド受信処理を終了する。一方、先読み情報コマンドを受信したと判定された場合(ステップB171;Yes)は、先読み情報を対応する保留記憶領域にセーブする(ステップB172)。
次に、先読み演出中であるか否かをチェックし(ステップB173)、先読み演出中であると判定された場合(ステップB174;Yes)は、先読みコマンド受信処理を終了する。一方、先読み演出中でないと判定された場合(ステップB174;No)は、先読み演出設定処理(ステップB175)を行い、先読みコマンド受信処理を終了する。
次に、大当り終了後の第1予告回数(切替回数)(15回)での予告演出及び第1所定回数(次の切替回数)での所定の演出の表示例について、図37を用いて説明する。なお、第1予告回数での予告演出後、第1所定回数の特図変動表示ゲームが行われるまでの間は大当りが発生しないものとする。
図37(a)は、第1予告回数の特図変動表示ゲーム中の予告演出表示を示す図である。
当該第1予告回数は、変動パターンテーブルを変更する変更対象回数となっており、このとき、はずれ用の変動パターンテーブルAからはずれ用の変動パターンテーブルBに切り替えられることとなる(ステップB121、ステップB138参照)。そして、表示部41aには、「☆予言モード中☆」の表示を行うとともに、当該第1予告回数と対応付けられた第1所定回数(30回)の特図変動表示ゲームにてリーチが発生したら大当りとなることを示唆する「15回転後にリーチがくれば!?」の表示を行う。
なお、表示部41aの右上部に当該予言モードの累積回数を表示するようにしても良い。
次いで、図37(b)〜(g)に示すように、大当り終了後、16〜29回目の特図変動表示ゲームでは、第1所定回数(30回)の特図変動表示ゲームが開始されるまでのカウントダウン表示を行う。
図37(h)〜(l)は、第1予告回数の予告演出に関連した所定の演出表示を示す図である。
当該第1所定回数は、変動パターンテーブルを変更する変更対象回数となっており、特図変動表示ゲームの結果がはずれであれば、はずれ用の変動パターンテーブルAからはずれ用の変動パターンテーブルBに、そして、大当りであれば、大当り用の変動パターンテーブルDから大当り用の変動パターンテーブルAに切り替えられることとなる(ステップB121、ステップB138参照)。
図37(h)は、第1所定回数の演出開始時の表示を示す図であり、表示部41aには、第1所定回数に達したことを報知する「0!!」の表示を行う。そして、所定時間が経過すると、図37(i)のように、「リーチよ!こいっ!!」の表示を行い、さらに所定時間が経過し左図柄が停止すると、図37(j)のように、「こ〜いっ!!」の表示を行う。
そして、当該特図変動表示ゲームの結果がはずれの場合は、図37(k)のように、右図柄が左図柄と異なる図柄で停止した段階で「ざんねん…」の表示を行い、はずれが導出されることとなる。
一方、当該特図変動表示ゲームの結果が大当りの場合は、図37(l)のように、右図柄が左図柄と同じ図柄で停止(リーチ)した段階で「きたぁ〜っ!!」の表示を行い、大当りが導出されることとなる。
ここで、演出制御装置300は、テーブル変更手段(遊技制御装置100)によってテーブルが変更される場合に、当該変更されたテーブルに基づく特図変動表示ゲームにおいて、次に切替回数となる特図変動表示ゲームにおいて変更されるテーブルに関する所定の演出を実行したこととなる。また、当該切替回数は、始動記憶手段に記憶可能な所定の上限数(「4」)よりも大きな数としたこととなる。
次に、大当り終了後の第2予告回数(切替回数)での予告演出及び第2所定回数(次の切替回数)での所定の演出の表示例について、図38を用いて説明する。なお、第2予告回数での予告演出後、第2所定回数の特図変動表示ゲームが行われるまでの間は大当りが発生しないものとする。
図38(a)は、第2予告回数の特図変動表示ゲーム中の予告演出表示を示す図である。
当該第2予告回数は、変動パターンテーブルを変更する変更対象回数となっており、このとき、はずれ用の変動パターンテーブルAからはずれ用の変動パターンテーブルBに切り替えられることとなる(ステップB121、ステップB138参照)。そして、表示部41aには、「☆予言モード中☆」の表示を行うとともに、当該第2予告回数と対応付けられた第2所定回数(60回)の特図変動表示ゲームにてスーパーリーチが発生したら大当りとなることを示唆する「15回転後にスーパーリーチがくれば!?」の表示を行う。
なお、表示部41aの右上部に当該予言モードの累積回数を表示するようにしても良い。
次いで、図38(b)〜(g)に示すように、大当り終了後、46〜59回目の特図変動表示ゲームでは、第2所定回数(60回)の特図変動表示ゲームが開始されるまでのカウントダウン表示を行う。
図38(h)〜(m)は、第2予告回数の予告演出に関連した所定の演出表示を示す図である。
当該第2所定回数は、変動パターンテーブルを変更する変更対象回数となっており、特図変動表示ゲームの結果がはずれであれば、はずれ用の変動パターンテーブルAからはずれ用の変動パターンテーブルCに、そして、大当りであれば、大当り用の変動パターンテーブルDから大当り用の変動パターンテーブルBに切り替えられることとなる(ステップB121、ステップB138参照)。
図38(h)は、第2所定回数の演出開始時の表示を示す図であり、表示部41aには、第2所定回数に達したことを報知する「0!!」の表示を行う。そして、所定時間が経過すると、図38(i)のように、「リーチよ!こいっ!!」の表示を行い、さらに所定時間が経過しノーマルリーチが発生すると、図38(j)のように、「がんばれ〜っ!!」の表示を行う。
そして、当該特図変動表示ゲームの結果がはずれの場合は、図38(k)のように、ノーマルリーチからスーパーリーチに発展することなく「ざんねん…」の表示を行い、はずれが導出されることとなる。
一方、当該特図変動表示ゲームの結果が大当りの場合は、図38(l)のように、左図柄と右図柄がキャラクタ(例えば「虎の顔」)の図柄に変わった段階で「変われっ!!」の表示を行い、図38(m)のように、スーパーリーチ(「7」図柄でのリーチ)に発展した段階で「きたぁ〜っ!!」の表示を行い、大当りが導出されることとなる。
ここで、演出制御装置300は、テーブル変更手段(遊技制御装置100)によってテーブルが変更される場合に、当該変更されたテーブルに基づく特図変動表示ゲームにおいて、次に切替回数となる特図変動表示ゲームにおいて変更されるテーブルに関する所定の演出を実行したこととなる。また、当該切替回数は、始動記憶手段に記憶可能な所定の上限数(「4」)よりも大きな数としたこととなる。
以上のように、実施形態1の遊技機10によれば、上記制御処理を実行することによって、遊技制御装置100によってテーブルが変更される場合に、当該変更されたテーブルに基づく特図変動表示ゲームにおいて、次の所定回数後の特図変動表示ゲームおいて変更されるテーブルに関する所定の演出を実行することができるので、従来にない興趣に富んだ予告演出を行うことができる。特に、予告演出が可能な範囲を始動記憶上限数の特図変動表示ゲームが行われる範囲に縛られずに、当該上限数以降の特図変動表示ゲームでも期待感を継続させることで、より興趣に富んだ予告演出を行うことができる。
なお、上記実施形態1では、大当り終了後の各予告回数及び各所定回数が一律に設定されていたが、これに限らず、当該大当りの図柄の種類によって異ならせるようにしても良い。
具体的には、図39に示すように、15R確変大当り又は15R通常大当りに応じて、より具体的には、大当り図柄番号「11」による15R確変大当り、大当り図柄番号「12」による15R確変大当り、大当り図柄番号「13」による15R通常大当り、又は、大当り図柄番号「14」による15R通常大当りに応じて、各予告回数(切替回数)及び各所定回数(次の切替回数)を設定する。
ここで、各予告回数(切替回数)及び各所定回数(次の切替回数)は、特別遊技状態(大当り)を発生させた特別結果の種類に基づいて設定したこととなる。
これにより、テーブルが変更される各回数が大当りの図柄の種類に基づいて設定されることで、予告演出がランダムに発生するようになるので、当該予告演出が単調になることを抑制し、遊技の興趣を向上させるとともに、遊技者の期待感を好適に継続させることができるようになる。
また、確率状態が通常確率の場合には、リーチの発生頻度を高くすることによって、はずれの場合でも所定のリーチが発生し易くするようにしても良い。
また、大当り終了後、確率状態を明確に報知しない場合には、確変状態/通常確率状態問わず演出状態を同一にする。
<実施形態2>
次に、実施形態2の遊技機10について説明する。なお、基本的には、上述の遊技機と同様の構成を有しており、以下、同様の構成を有する部分については同じ符号を付して説明を省略し、主に異なる部分について説明する。
実施形態2の遊技機10は、大当りの種類に応じて、各予告回数(切替回数)及び各所定回数(次の切替回数)となるまでの特図変動表示ゲーム回数の計数開始条件を異ならせたことを特徴とする。
図40(a)は、大当りの種類と計数開始条件との関係を示す図である。
図40(a)に示すように、大当り図柄番号「21」の15R確変大当りの場合、当該大当り直後から計数を開始する。また、大当り図柄番号「22」の15R確変大当りの場合、当該大当り後の特図変動表示ゲームにて特定はずれ図柄Aが導出された後から計数を開始する。なお、15R確変大当り後は、次の大当りが発生するまで普通変動入賞装置37のサポート(普電サポート)が付与されることとなる。
また、大当り図柄番号「23」の15R通常大当りの場合、当該大当り直後から計数を開始する。また、大当り図柄番号「24」の15R通常大当りの場合、当該大当り後の特図変動表示ゲームにて特定はずれ図柄Bが導出された後から計数を開始する。なお、15R通常大当り後は、当該大当り後100回の特図変動表示ゲームが行われるまで普電サポートが付与されることとなる。
また、大当り図柄番号「25」の2R確変大当りの場合、当該大当り後の特図変動表示ゲームにて特定はずれ図柄Cが導出された後から計数を開始する。なお、2R確変大当り後は、次の大当りが発生するまで普電サポートが付与されることとなる。
図40(b)は、特定はずれ図柄A〜Cの振分数を示す図であり、各特定はずれ図柄は、2:3:5の割合で振分けられている。
ここで、特図変動表示ゲームの結果が特別結果とならないはずれ変動表示ゲームの結果態様を複数種類設定したこととなる。
図40(c)は、大当り(特別遊技状態)終了後から計数を開始した場合のタイミングチャートを示す図である。この場合、大当り終了後15回転目で第1予告演出を行う予告用通常長時間変動表示ゲームが実行され、当該ゲームから15回転目で第1予告演出に関連した所定の演出を行う対象変動表示ゲームが実行される。
図40(d)は、大当り(特別遊技状態)終了後、特定はずれ図柄Aが導出された後から計数を開始した場合のタイミングチャートを示す図である。この場合、特定はずれ図柄Aの導出後15回転目で第1予告演出を行う予告用通常長時間変動表示ゲームが実行され、当該ゲームから15回転目で第1予告演出に関連した所定の演出を行う対象変動表示ゲームが実行される。
図40(e)は、大当り(特別遊技状態)終了後、特定はずれ図柄Bが導出された後から計数を開始した場合のタイミングチャートを示す図である。この場合、特定はずれ図柄Bの導出後15回転目で第1予告演出を行う予告用通常長時間変動表示ゲームが実行され、当該ゲームから15回転目で第1予告演出に関連した所定の演出を行う対象変動表示ゲームが実行される。
〔特図始動口SW共通処理〕
図41は、実施形態2における特図始動口SW共通処理を示すフローチャートである。
図41に示すように、実施形態2における始動口SW共通処理では、上記実施形態1の場合と同様、ステップA201〜ステップA217の処理を行った後、はずれ図柄乱数をはずれ図柄乱数セーブ領域にセーブする(ステップA601)。
ここで、はずれ図柄乱数をセーブすることで、特定はずれ図柄A〜Cが発生するか否かをチェックする準備を行う。
そして、ステップA601の処理後は、上記実施形態1の場合と同様、ステップA218〜ステップA221の処理を行い、特図始動口SW共通処理を終了する。
〔特図保留情報判定処理〕
図42には、図41に示す特図始動口SW共通処理における特図保留情報判定処理(ステップA221)を示した。この実施形態2における特図保留情報判定処理では、ステップA237の小当り判定処理にて、小当り情報がないと判定された場合(ステップA238)、すなわち、特図変動表示ゲームの結果がはずれの場合は、対象の始動口スイッチに対応するはずれ図柄乱数チェックテーブルを設定し(ステップA611)、はずれ図柄乱数をチェックし、対応するはずれ情報ポインタを取得し、準備して(ステップA612)、ステップA241へ移行する。ここで、特定はずれ図柄A〜Cが発生するか否かをチェックする準備を行う。
〔変動回数更新処理〕
図43は、実施形態2における変動回数更新処理を示すフローチャートである。
図43に示すように、実施形態2における変動回数更新処理では、まず、各予告回数及び各所定回数の計数開始条件を異ならせるための特定期間フラグがあるか否かをチェックする(ステップA621)。
ここで、特定期間フラグがあると判定された場合(ステップA622;Yes)は、特定期間回数更新処理(ステップA623)を行い、ステップA461へ移行する。
また、特定期間フラグがないと判定された場合(ステップA622;No)は、ステップA623をスキップして、ステップA461へ移行する。
なお、ステップA461以降の処理内容は、上記実施形態1の場合と同様のため、その説明は省略する。
〔特図1停止図柄設定処理〕
図44には、図17(a)に示す特図1変動開始処理における特図1停止図柄設定処理(ステップA313)を示した。
この実施形態2における特図1停止図柄設定処理では、まず、大当りフラグ1に設定された情報が大当りに関する情報か否かをチェックする(ステップA631)。
ここで、大当りに関する情報であると判定された場合(ステップA632;Yes)は、特図1の大当り図柄テーブルを設定する(ステップA633)。そして、大当り図柄乱数セーブ領域から大当り図柄乱数をロードし(ステップA634)、大当り図柄乱数に対応する停止図柄番号を取得し、準備して(ステップA635)、ステップA642へ移行する。
また、大当りに関する情報でないと判定された場合(ステップA632;No)は、小当りに関する情報であるか否かをチェックする(ステップA636)。
ここで、小当りに関する情報であると判定された場合(ステップA636;Yes)は、小当り時の停止図柄番号を特図停止図柄領域にセーブし(ステップA637)、小当り時の図柄情報を図柄情報領域にセーブして(ステップA638)、ステップA642へ移行する。
また、小当りに関する情報でないと判定された場合(ステップA636;No)は、特図1のはずれ図柄テーブルを設定する(ステップA639)。そして、はずれ図柄乱数セーブ領域からはずれ図柄乱数をロードし(ステップA640)、はずれ図柄乱数に対応する停止図柄番号を取得し、準備して(ステップA641)、ステップA642へ移行する。
ステップA642では、取得した停止図柄番号を特図1停止図柄領域にセーブして(ステップA642)、停止図柄情報設定処理(ステップA643)を行う。次いで、飾り特図コマンドテーブルを設定し(ステップA644)、図柄情報に対応する飾り特図コマンド(ACTION)を取得する(ステップA645)。続けて、飾り特図1コマンド(MODE)を設定し(ステップA646)、飾り特図1コマンド領域にコマンドをセーブする(ステップA647)。そして、大当り図柄乱数セーブ領域を0クリアして(ステップA648)、特図1停止図柄設定処理を終了する。
〔特図2停止図柄設定処理〕
図45には、図17(b)に示す特図2変動開始処理における特図2停止図柄設定処理(ステップA333)を示した。
この実施形態2における特図2停止図柄設定処理では、まず、大当りフラグ2に設定された情報が大当りに関する情報か否かをチェックする(ステップA651)。
ここで、大当りに関する情報であると判定された場合(ステップA652;Yes)は、特図2の大当り図柄テーブルを設定する(ステップA653)。そして、大当り図柄乱数セーブ領域から大当り図柄乱数をロードし(ステップA654)、大当り図柄乱数に対応する停止図柄番号を取得し、準備して(ステップA655)、ステップA662へ移行する。
また、大当りに関する情報でないと判定された場合(ステップA652;No)は、小当りに関する情報であるか否かをチェックする(ステップA656)。
ここで、小当りに関する情報であると判定された場合(ステップA656;Yes)は、小当り時の停止図柄番号を特図停止図柄領域にセーブし(ステップA657)、小当り時の図柄情報を図柄情報領域にセーブして(ステップA658)、ステップA662へ移行する。
また、小当りに関する情報でないと判定された場合(ステップA656;No)は、特図2のはずれ図柄テーブルを設定する(ステップA659)。そして、はずれ図柄乱数セーブ領域からはずれ図柄乱数をロードし(ステップA660)、はずれ図柄乱数に対応する停止図柄番号を取得し、準備して(ステップA661)、ステップA662へ移行する。
ステップA662では、取得した停止図柄番号を特図2停止図柄領域にセーブして(ステップA662)、停止図柄情報設定処理(ステップA663)を行う。次いで、飾り特図コマンドテーブルを設定し(ステップA664)、図柄情報に対応する飾り特図コマンド(ACTION)を取得する(ステップA665)。続けて、飾り特図2コマンド(MODE)を設定し(ステップA666)、飾り特図2コマンド領域にコマンドをセーブする(ステップA667)。そして、大当り図柄乱数セーブ領域を0クリアして(ステップA668)、特図2停止図柄設定処理を終了する。
〔特定期間回数更新処理〕
図46には、図43に示す変動回数更新処理における特定期間回数更新処理(ステップA623)を示した。
この実施形態2における特定期間回数更新処理では、まず、停止図柄情報を取得する(ステップA671)。そして、当該停止図柄情報に基づく図柄が対応する特定のはずれ図柄か否かをチェックする(ステップA672)。
ここで、対応する特定のはずれ図柄であると判定された場合(ステップA673;Yes)は、停止図柄情報に対応するテーブル情報を設定し(ステップA674)、特図変動回数領域に特図変動回数初期値をセーブして(ステップA675)、特定期間回数更新処理を終了する。ここで、特定はずれ図柄の導出後から各予告回数及び各所定回数までの計数が開始されることとなる。
一方、対応する特定のはずれ図柄でないと判定された場合(ステップA673;No)は、特定期間回数更新処理を終了する。
ここで、遊技制御装置100は、特別遊技状態の終了後、当該特別遊技状態を発生させる特別結果と対応付けて設定されたはずれ変動表示ゲームの結果態様が導出されることに基づいて、特図変動表示ゲームの実行回数の計数を開始したこととなる。
〔大当り終了処理〕
図47は、実施形態2における大当り終了処理を示すフローチャートである。
図47に示すように、実施形態2における大当り終了処理では、ステップA502の確率変動判定フラグによる分岐よりにて、確率変動判定フラグが3である場合は、大当り終了設定処理3(ステップA701)を行う。当該処理は、特別遊技状態の終了後に高確率状態となるとともに確率状態を報知しない状態となる特別結果態様を導出した場合に実行される処理である。
また、確率変動判定フラグが4である場合は、大当り終了設定処理4(ステップA702)を行う。当該処理は、特別遊技状態の終了後に通常確率状態となるとともに確率状態を報知しない状態となる特別結果態様を導出した場合に実行される処理である。
なお、当該大当り終了処理のその他の処理内容は、実施形態1における大当り終了処理と同様のため、その説明については省略する。
〔大当り終了設定処理3〕
次に、上述の大当り終了処理における大当り終了設定処理3(ステップA701)の詳細について説明する。
図48(a)に示すように、大当り終了設定処理3では、まず、潜伏確変の開始に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブし(ステップA711)、潜伏確変の開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA712)。次に、遊技状態表示番号領域に高確率時の番号をセーブし(ステップA713)、普図ゲームモードフラグ領域に普図高確率/普電サポートなしフラグをセーブする(ステップA714)。
続けて、特図ゲームモードフラグ領域に高確率/時短なしフラグをセーブし(ステップA715)、停止図柄情報に対応するテーブル情報を設定する(ステップA716)。そして、停電復旧時送信コマンド領域に確率情報コマンド(潜伏確変)をセーブし(ステップA717)、時短回数領域をリセットし(ステップA718)、特定期間フラグをセーブして(ステップA719)、大当り終了設定処理3を終了する。
以上の処理により、特別遊技状態の終了後、確率状態が高確率状態となるが普通変動入賞装置37の動作状態が時短動作状態とならない。また、確率状態が明確に報知されない状態となる。
〔大当り終了設定処理4〕
次に、上述の大当り処理における大当り終了設定処理4(ステップA702)の詳細について説明する。
図48(b)に示すように、大当り終了設定処理4では、まず、時短回数領域をリセットし(ステップA721)、特定期間フラグをセーブして(ステップA722)、大当り終了設定処理4を終了する。
以上の処理により、特別遊技状態の終了後、確率状態が通常確率状態となるが普通変動入賞装置37の動作状態が時短動作状態とならない。また、確率状態が明確に報知されない状態となる。
以上のように、実施形態2の遊技機10によれば、上記制御処理を行うことによって、大当り終了後、当該大当りの図柄と対応付けて設定されたはずれ変動表示ゲームの結果態様(特定はずれ図柄)が導出されることに基づいて、特図変動表示ゲームの実行回数の計数を開始するようにすることで、予告演出がランダムに発生するようになるので、当該予告演出が単調になることを抑制し、遊技の興趣を向上させるとともに、遊技者の期待感を好適に継続させることができるようになる。
なお、実施形態2では、特定はずれ図柄の導出を契機に各予告回数及び各所定回数の計数を開始するようにしたが、当該特定はずれ図柄の導出を、予告演出(予言モード)を行う特定モードに移行する移行条件としても良い。
かかる場合、特定はずれ図柄が導出される特図変動表示ゲームの変動時間を長めに設定しておくことで、当該特定モード(予言モード)への移行を可能とする。
具体的には、図49(a)に示すように、はずれ図柄が導出される特図変動表示ゲームにおいて、予言モード(特定モード)に移行する可能性があることを示唆する表示(例えば、「予言モード移行チャンス!?」や「「321」で予言モード」の表示)を行う。
そして、図49(b)に示すように、実際に特定はずれ図柄「321」が導出されると、予言モードに移行したことを示す表示(例えば、「予言モード突入!!」や「未来の大当りを予言するよ☆」の表示)を行う。
また、特定のはずれ図柄を導出させるようにした場合には、その他に特定のリーチ図柄を発生させるようにして、当該特定のリーチ図柄の導出を、予告演出(予言モード)を行う特定モードに移行する移行条件としても良い。
また、特定のはずれ図柄が導出される場合には、予言モードに移行するための長めの変動時間を設定せずに、例えば、予告用のキャラクタを表示させるのみによって予告演出としても良い。
また、先読み予告処理によって、特定のはずれ図柄が発生すると判定された場合は、当該はずれ図柄を導出する特図変動表示ゲームの数回転前から複数のゲームに亘ってモード移行演出を行うようにしても良い。
また、先読み予告処理によって、特定のはずれ図柄が発生すると判定された場合は、予告回数(15回)に、このときの保留数を加えたゲーム回数にて予言モードに移行することを示唆する演出表示を行うようにしても良い。
また、予め定められた特定回数(例えば、大当り終了後100回)の特図変動表示ゲームが消化されても特定のはずれ図柄が導出されない場合は、変動パターンテーブルを設定するためのテーブル情報を変更しないようにしても良い。
<変形例1>
次に、実施形態2の変形例1の遊技機10について説明する。なお、基本的には、上述の遊技機と同様の構成を有しており、以下、同様の構成を有する部分については同じ符号を付して説明を省略し、主に異なる部分について説明する。
当該変形例1の遊技機10は、特定のはずれ図柄を複数種類設定し、大当り終了後のはずれ図柄導出状態に基づいて変動パターンテーブルを設定するためのテーブル情報を変更することを特徴とする。
図50は、導出されるはずれ図柄と設定されるテーブル情報との関係を示す図である。
図50に示すように、はずれ図柄は、通常はずれ図柄と、特定はずれ図柄Aと、特定はずれ図柄Bと、特定はずれ図柄Cとを有する。
ここで、特図変動表示ゲームの結果が特別結果とならないはずれ変動表示ゲームの結果態様を複数種類設定したこととなる。
図柄番号71の通常はずれ図柄は、大当り終了後100回の特図変動表示ゲーム以外において導出されるはずれ図柄である。
また、図柄番号72の特定はずれ図柄Aは、大当り終了後100回の特図変動表示ゲームにおいて導出されるはずれ図柄であり、当該はずれ図柄の導出後は、テーブル情報A(図51(a)参照)が設定される。
また、図柄番号73の特定はずれ図柄Bは、大当り終了後100回の特図変動表示ゲームにおいて導出されるはずれ図柄であり、当該はずれ図柄の導出後は、テーブル情報B(図51(b)参照)が設定される。
また、図柄番号74の特定はずれ図柄Cは、大当り終了後100回の特図変動表示ゲームにおいて導出されるはずれ図柄であり、当該はずれ図柄の導出後は、テーブル情報C(図51(c)参照)が設定される。
ここで、切替回数は、特別遊技状態を発生させる特別結果と対応付けて設定されるはずれ変動表示ゲームの結果態様に基づいて設定したこととなる。
なお、図50に示す7セグ表示は、一括表示装置50の特図1表示器51と特図2表示器52を表したものである。
以上のように、変形例1の遊技機10によれば、テーブルが変更される各回数が大当りの図柄と対応付けられたはずれ変動表示ゲームの結果態様(特定はずれ図柄)に基づいて設定されることで、予告演出がランダムに発生するようになるので、当該予告演出が単調になることを抑制し、遊技の興趣を向上させるとともに、遊技者の期待感を好適に継続させることができるようになる。
<実施形態3>
次に、実施形態3の遊技機10について説明する。なお、基本的には、上述の遊技機と同様の構成を有しており、以下、同様の構成を有する部分については同じ符号を付して説明を省略し、主に異なる部分について説明する。
実施形態3の遊技機10は、各予告回数の予告演出として、予め定められた所定回数(15回)よりも多い回数を演出上において報知することを可能とし、先読み予告処理の結果を参照して、当該多めに報知された回数の減算幅を変更しながら当該回数の減算を行うことを特徴とする。
〔変動回数管理処理〕
図52は、実施形態3における変動回数管理処理を示すフローチャートである。
図52に示すように、変動回数管理処理では、ステップB120にて、保留内に大当りとなる情報がない場合(ステップB120;No)は、演出設定処理(ステップB801)を行い、ステップB122へ移行する。なお、演出設定処理の詳細については後述する。
また、ステップB801以外の処理内容については、実施形態1の変動回数管理処理と同様のための、その説明についは省略する。
〔演出設定処理〕
図53には、図52に示す変動回数管理処理における演出設定処理(ステップB801)を示した。
図53に示すように、演出設定処理では、まず、報知回数決定用乱数を取得して(ステップB811)、当該乱数が報知回数を変更することを決定する判定値と一致するか否かを判定する(ステップB812)。
ここで、当該乱数が報知回数を変更することを決定する判定値と一致すると判定された場合(ステップB812;Yes)は、報知回数として上乗せ回数を設定し(ステップB813)、設定した報知回数を表示部41aに表示して(ステップB815)、演出設定処理を終了する。ここで、演出制御装置300は、所定の演出を実行する場合に、予め設定されている切替回数よりも多い回数を遊技者に報知可能とする報知制御手段として機能する。
また、当該乱数が報知回数を変更することを決定する判定値と一致しないと判定された場合(ステップB812;No)は、テーブル情報に基づく報知回数を設定し(ステップB814)、設定した報知回数を表示部41aに表示して(ステップB815)、演出設定処理を終了する。
次に、大当り終了後の第1予告回数(15回)にて上乗せ回数(20回)を設定(ステップB813)した場合の予告演出及び第1所定回数(第1予告回数から15回)での所定の演出の表示例について、図54〜図58を用いて説明する。
図54(a)は、第1予告回数の特図変動表示ゲーム中の予告演出表示を示す図である。
当該第1予告回数は、変動パターンテーブルを変更する変更対象回数となっており、このとき、はずれ用の変動パターンテーブルAからはずれ用の変動パターンテーブルBに切り替えられることとなる(ステップB121、ステップB138参照)。そして、表示部41aには、「☆予言モード中☆」の表示を行うとともに、当該第1予告回数と対応付けられた第1所定回数の特図変動表示ゲームにてリーチが発生したら大当りとなることを示唆する「ボクが全部いなくなってリーチがかかれば・・激熱だよ」の表示を行う。
なお、この演出表示例では、第1所定回数までのカウントダウン表示として数字による表示の代わりに主人公キャラクタ(例えば、虎の顔)の表示を行う。そして、このとき上乗せ回数が20回であるため20個の主人公キャラクタが表示されることとなる。
そして、図54(a)、(b)のように、特図変動表示ゲームが消化される毎に、主人公キャラクタが敵キャラクタに食べられて消滅してしまう演出表示を行う。
また、特図変動表示ゲームが消化される毎に敵キャラクタに食べられて消滅してしまう主人公キャラクタの数は任意で、図54(c)、(d)のように、3個の主人公キャラクタが一度に食べられて消滅してしまう場合や、図55(a)、(b)のように、主人公キャラクタが敵キャラクタに食べられない場合、図55(c)、(d)及び図56(a)、(b)のように、1個の主人公キャラクタが食べられて消滅してしまう場合などがある。
また、第1所定回数に達する前の先読み予告処理によって、大当りが発生すると判定された場合には、図56(c)、(d)のように、当該先読み予告処理の対象となった保留記憶に基づく特図変動表示ゲームまでに主人公キャラクタが全て消化されるように、一度に大量(例えば、11個)の主人公キャラクタが食べられて消滅してしまう演出表示を行うようにしても良い。
そして、図57(a)、(b)のように、第1所定回数の1変動前又は先読み予告処理にて大当りを発生させると判定された保留記憶の一つ前の保留記憶における特図変動表示ゲームにて、1個の主人公キャラクタが食べられて消滅し、図57(c)、(d)のように、第1所定回数の又は先読み予告処理にて大当りを発生させると判定された保留記憶における特図変動表示ゲームにて、主人公キャラクタが全て食べられて消滅し、リーチが発生した場合は、「きたぁ〜っ!!」の表示を行い、更に、図58(a)のように、「全部いなくなったから激熱だな☆」の表示を行う。
そして、図58(b)のように、大当りが導出された段階で、主人公キャラクタを再出させて「俺のおかげだ!!!!!」の文字表示を行う。
以上のように、実施形態3の遊技機10によれば、所定の演出を実行する場合に、予め設定されている所定回数よりも多い回数を報知しておき、演出制御装置300によって、遊技制御装置100による判定結果に基づいて、当該報知する回数の更新を行うことで、より柔軟で演出効果が高く、期待のできる予告演出が可能となる。
なお、以上の各実施形態で説明した遊技機は、遊技機として、前記実施形態に示されるようなパチンコ遊技機に限られるものではなく、例えば、その他のパチンコ遊技機、アレンジボール遊技機、雀球遊技機などの遊技球を使用する全ての遊技機に適用可能である。
また、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
例えば、実施形態2の遊技機10において、大当り終了後100回の特図変動表示ゲーム内で先読み予告処理を行い、特定はずれ図柄に当選する保留記憶があると判定された場合、当該特定はずれ図柄を導出する特図変動表示ゲームまでの回数と予告回数と所定回数を合算した回数により予告演出を行うようにしても良い。
例えば、特定はずれ図柄に当選する保留記憶が消化順序2番目の保留記憶であり、予告回数が15回、所定回数が30回(予告回数から15回)の場合、図59(a)に示すように、17回転後のゲームで予告演出が行われることを示唆する表示(例えば、「17回転後に予言がくる!?」の表示)を行う。そして、図59(b)に示すように、32回転後のゲームでリーチが発生したら大当りとなることを示唆する表示(例えば、「32回転後にリーチがくれば!?」の表示)を行う。
また、図60に示すように、予告回数(例えば、15回)にて報知する所定回数(例えば、30回)の前に行われるゲームで大当りが発生し、当該大当りを発生させる保留記憶までの回数(例えば、27回)を報知する場合、当該大当りを発生させる保留記憶までに報知した27回数分のゲームが当該所定回数のゲームが終了するタイミングで終了するように見せかける演出表示を行う。
具体的には、26回目と27回目、28〜30回目のゲームを擬似連によるゲーム、もしくは各ゲームの変動時間が短い場合には各ゲームの変動表示を一連の揺れ変動表示のように見せかけるようにする。
また、大当り終了後100回の特図変動表示ゲームが行われるとき以外の通常遊技状態においても、特定はずれ図柄の導出を契機に各予告回数及び各所定回数の計数を開始するようにしても良い。そして、予め定められた特定はずれ図柄の導出を契機とする場合はその後のゲームにて希少価値のある激熱リーチを頻発させるようにしても良い。
特許請求の範囲に記載した以外の発明の代表的なものとして、次のものがあげられる。
(1)始動入賞口への遊技球の入賞に基づき、複数の識別情報を変動表示する変動表示ゲームを表示可能な変動表示装置を備え、
前記変動表示ゲームの結果が特別結果となった場合に、遊技者に所定の遊技価値を付与する特別遊技状態を発生可能な遊技機において、
前記始動入賞口への遊技球の入賞に基づき、前記変動表示ゲームを実行する権利を始動記憶として所定の上限数まで記憶可能であるとともに、該始動記憶毎に各種の乱数値を抽出して記憶する始動記憶手段と、
前記始動記憶手段に記憶された各種乱数値を判定する判定手段と、
前記判定手段による判定結果に基づき前記変動表示ゲームを実行する変動表示ゲーム実行制御手段と、
前記変動表示ゲームの演出の実行を制御する演出制御手段と、を備え、
前記変動表示ゲーム実行制御手段は、
前記変動表示ゲームの実行態様の選択に用いるテーブルを設定するテーブル設定手段と、
前記特別遊技状態の終了後、前記変動表示ゲームの実行回数を計数する計数手段と、
前記計数手段の計数結果が、予め定められた切替回数となると、前記テーブル設定手段によって設定されたテーブルを変更するテーブル変更手段と、を備え、
前記演出制御手段は、
前記テーブル変更手段によって前記テーブルが変更される場合に、当該変更されたテーブルに基づく変動表示ゲームにおいて、次に切替回数となる変動表示ゲームにおいて変更されるテーブルに関する所定の演出を実行することを特徴とする遊技機。
ここで、「変動表示装置」は、液晶表示装置、CRT(陰極線管)表示装置などの単体の装置であっても、また、これら装置と多数の発光素子を配列した表示装置、回転ドラムを使用したメカ式の表示装置などとの組み合わせでもよく、画像表示可能な領域を含んでいればよい。
上記(1)の発明によれば、演出制御手段によって、テーブル変更手段によってテーブルが変更される場合に、当該変更されたテーブルに基づく変動表示ゲームにおいて、次に切替回数となる変動表示ゲームにおいて変更されるテーブルに関する所定の演出を実行することができるので、従来にない興趣に富んだ予告演出を行うことができる。
(2)前記切替回数は、前記始動記憶手段に記憶可能な所定の上限数よりも大きな数であることを特徴とする(1)に記載の遊技機。
上記(2)の発明によれば、予告演出が可能な範囲を始動記憶上限数の変動表示ゲームが行われる範囲に縛られずに、当該上限数以降の変動表示ゲームでも期待感を継続させることで、より興趣に富んだ予告演出を行うことができる。
(3)前記切替回数は、前記特別遊技状態を発生させた特別結果の種類に基づいて設定されることを特徴とする(2)に記載の遊技機。
上記(3)の発明によれば、テーブルが変更される各回数が特別遊技状態を発生させる特別結果の種類に基づいて設定されることで、予告演出がランダムに発生するようになるので、当該予告演出が単調になることを抑制し、遊技の興趣を向上させるとともに、遊技者の期待感を好適に継続させることができるようになる。
(4)前記変動表示ゲームの結果が特別結果とならないはずれ変動表示ゲームの結果態様を複数種類設定し、当該複数種類設定されるはずれ変動表示ゲームの結果態様はそれぞれ前記特別遊技状態を発生させる特別結果と対応付けて設定し、
前記計数手段は、
前記特別遊技状態の終了後、当該特別遊技状態を発生させる特別結果と対応付けて設定されたはずれ変動表示ゲームの結果態様が導出されることに基づいて、前記変動表示ゲームの実行回数の計数を開始することを特徴とする(3)に記載の遊技機。
上記(4)の発明によれば、特別遊技状態の終了後、当該特別遊技状態を発生させる特別結果と対応付けて設定されたはずれ変動表示ゲームの結果態様が導出されることに基づいて、変動表示ゲームの実行回数の計数を開始するようにすることで、予告演出がランダムに発生するようになるので、当該予告演出が単調になることを抑制し、遊技の興趣を向上させるとともに、遊技者の期待感を好適に継続させることができるようになる。
(5)前記変動表示ゲームの結果が特別結果とならないはずれ変動表示ゲームの結果態様を複数種類設定し、当該複数種類設定されるはずれ変動表示ゲームの結果態様はそれぞれ前記特別遊技状態を発生させる特別結果と対応付けて設定し、
前記切替回数は、前記特別遊技状態を発生させる特別結果と対応付けて設定されるはずれ変動表示ゲームの結果態様に基づいて設定されることを特徴とする(1)または(2)に記載の遊技機。
上記(5)の発明によれば、テーブルが変更される各回数が特別遊技状態を発生させる特別結果と対応付けられたはずれ変動表示ゲームの結果態様に基づいて設定されることで、予告演出がランダムに発生するようになるので、当該予告演出が単調になることを抑制し、遊技の興趣を向上させるとともに、遊技者の期待感を好適に継続させることができるようになる。
(6)前記始動記憶手段に記憶された各種乱数値を事前に判定する事前判定手段と、
前記所定の演出を実行する場合に、予め設定されている前記切替回数よりも多い回数を遊技者に報知可能とする報知制御手段と、を備え、
前記報知制御手段は、
前記事前判定手段の判定結果に基づいて、前記報知する回数の更新を行うことを特徴とする(1)〜(5)の何れか一項に記載の遊技機。
上記(6)の発明によれば、所定の演出を実行する場合に、予め設定されている切替回数よりも多い回数を報知しておき、報知制御手段によって、事前判定手段による判定結果に基づいて、当該報知する回数の更新を行うことで、より柔軟で演出効果が高く、期待のできる予告演出が可能となる。
10 遊技機
100 遊技制御装置(始動記憶手段、判定手段、変動表示ゲーム実行制御手段、テーブル設定手段、計数手段、テーブル変更手段、事前判定手段)
300 演出制御装置(演出制御手段、報知制御手段)
41 表示装置(変動表示装置)
41a 表示部

Claims (2)

  1. 始動入賞口への遊技球の入賞に基づき、複数の識別情報を変動表示する変動表示ゲームを表示可能な変動表示装置を備え、
    前記変動表示ゲームの結果が特別結果となった場合に、遊技者に所定の遊技価値を付与する特別遊技状態を発生可能な遊技機において、
    記始動入賞口への遊技球の入賞に基づき、前記変動表示ゲームを実行する権利を始動記憶として所定の上限数まで記憶可能であるとともに、該始動記憶毎に各種の乱数値を抽出して記憶する始動記憶手段と、
    前記始動記憶手段に記憶された各種乱数値を判定する判定手段と、
    記変動表示ゲームのパターンの選択に用いるテーブルを設定するテーブル設定手段と、
    前記テーブル設定手段によって設定されたテーブルを変更可能なテーブル変更手段と、
    前記変動表示ゲームの実行回数を計数する計数手段と、
    前記計数手段の計数結果に対応するキャラクタを表示するキャラクタ表示手段と、
    前記テーブル変更手段によってテーブルが変更される変動表示ゲームまでの実行回数を表示する実行回数表示手段と、を備え、
    前記計数手段は、特定の変動表示ゲームが実行されることに基づいて、前記変動表示ゲームの実行回数の計数を開始し、
    実行回数表示手段は、前記テーブル変更手段によってテーブルが変更される場合に、次に前記テーブル変更手段によってテーブルが変更される変動表示ゲームまでの実行回数を表示可能とし
    前記キャラクタ表示手段は、前記特別遊技状態が発生する期待度に応じた表示態様で前記キャラクタを表示可能であることを特徴とする遊技機。
  2. 前記判定手段は、前記始動記憶手段に記憶される前記始動記憶に基づいて実行される前記変動表示ゲームの結果を当該変動表示ゲームの実行前に判定する事前判定手段を備え、
    前記キャラクタ表示手段は、
    複数のキャラクタを表示可能であり、
    前記事前判定手段によって次に前記テーブル変更手段によってテーブルが変更される変動表示ゲーム以前に前記特別遊技状態が発生すると判定された場合、前記複数のキャラクタのうち一部の表示態様を当該特別遊技状態の発生に対応する表示態様に変更することを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
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