JP2012081034A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】始動入賞口への遊技球の入賞に基づき、複数の識別情報を変動表示する変動表示ゲームを表示する変動表示装置を備え、変動表示ゲームの結果が特別結果となった場合に、変動入賞装置を閉状態から開状態に変換させる特別遊技状態を発生する遊技機において、始動入賞のオーバーフローを使用した従来にない演出を実行可能とするとともに、止め打ちを効果的に防止して遊技機の稼働率の低下を防止する。
【解決手段】変動表示ゲーム実行制御手段(遊技制御装置100、演出制御装置300)が、所定の特別遊技状態の終了後の所定期間に亘り、擬似連変動態様が選択される確率を通常よりも高めるようにする。また、演出制御手段(演出制御装置300)が、所定期間における変動表示ゲームについて擬似連変動態様が選択された場合に、発生記憶に基づいて擬似連変動態様にて実行される変動表示ゲームに関連する演出を実行可能とする。
【選択図】図9

Description

本発明は、始動入賞口への遊技球の入賞に基づき、複数の識別情報を変動表示する変動表示ゲームを表示する変動表示装置を備え、変動表示ゲームの結果が特別結果となった場合に、変動入賞装置を閉状態から開状態に変換させる特別遊技状態を発生する遊技機に関する。
従来の遊技機では、始動入賞時、すなわち始動記憶の発生時の始動記憶数が第1の所定数(例えば2以上)であり、さらに当該始動記憶に基づく変動表示ゲームの変動開始時の始動記憶数が第2の所定数(例えば4)以上であれば、当該始動記憶に基づく変動表示ゲームの変動表示時間を短縮することで、オーバーフロー、すなわち無効となる始動入賞を極力抑制するようにした遊技機が知られている(例えば、特許文献1)。
特開平11−216239号公報
ここで、上記特許文献におけるオーバーフローとは、単に始動入賞が無効となる状態であるという扱いであり、このオーバーフローが何らかの演出に使用されたり、遊技の興趣を向上させたりという目的で使用されることはなかった。また、かかるオーバーフローが発生しないように変動表示時間を調整したとしても、遊技者が発射操作を継続していれば必ずオーバーフローが発生することとなるため、遊技者は、始動記憶数が上限数に達する場合や、演出表示時間の長いリーチが発生する場合には、いわゆる止め打ちを行い、無駄な発射や無効となる始動入賞を極力抑えるようにするので、遊技機の稼働率が低下してしまう。
本発明の目的は、始動入賞口への遊技球の入賞に基づき、複数の識別情報を変動表示する変動表示ゲームを表示する変動表示装置を備え、変動表示ゲームの結果が特別結果となった場合に、変動入賞装置を閉状態から開状態に変換させる特別遊技状態を発生する遊技機において、始動入賞のオーバーフローを使用した従来にない演出を実行可能とするとともに、止め打ちを効果的に防止して遊技機の稼働率の低下を防止することである。
以上の課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、始動入賞口への遊技球の入賞に基づき、複数の識別情報を変動表示する変動表示ゲームを表示する変動表示装置を備え、
前記変動表示ゲームの結果が特別結果となった場合に、変動入賞装置を閉状態から開状態に変換させる特別遊技状態を発生する遊技機において、
前記始動入賞口への遊技球の入賞に基づき、前記変動表示ゲームを実行する権利を始動記憶として所定の上限数まで記憶可能であるとともに、該始動記憶毎に各種の乱数値を抽出して記憶する始動記憶手段と、
該始動記憶手段に前記始動記憶が前記所定の上限数まで記憶されている状態で、前記始動入賞口へ遊技球が入賞したか否かを判定する始動記憶数超過判定手段と、
該始動記憶数超過判定手段によって、前記始動記憶手段に前記始動記憶が前記所定の上限数まで記憶されている状態で前記始動入賞口へ遊技球が入賞したと判定されたことを発生記憶として記憶可能な超過発生記憶手段と、
前記始動記憶手段に記憶された各種乱数値を判定する判定手段と、
前記判定手段による判定結果に基づき前記変動表示ゲームを実行する変動表示ゲーム実行制御手段と、
前記変動表示ゲームに関する演出制御を行う演出制御手段と、を備え、
前記変動表示ゲーム実行制御手段は、
前記変動表示ゲームの実行中に、前記複数の識別情報を所定時間変動表示した後に停止する単位変動表示を一回のみ行って結果態様を導出する通常変動態様と、
前記変動表示ゲームの実行中に、前記単位変動表示を二回以上の複数回行って結果態様を導出する擬似連変動態様と、の何れかの変動態様を選択して実行するものであり、
所定の前記特別遊技状態の終了後の所定期間に亘り、前記擬似連変動態様が選択される確率を通常よりも高めるようにし、
前記演出制御手段は、
前記所定期間における変動表示ゲームについて、前記擬似連変動態様が選択された場合に、前記超過発生記憶手段に記憶された発生記憶に基づいて、当該擬似連変動態様にて実行される変動表示ゲームに関連する演出を実行可能であることを特徴とする。
ここで、特別結果には、条件装置の作動を伴う特別結果(いわゆる大当り)の他、条件装置の作動を伴わない特別結果(いわゆる小当り)を含んでも良い。
請求項1に記載の発明によれば、変動表示ゲーム実行制御手段は所定の特別遊技状態の終了後の所定期間に亘り、擬似連変動態様が選択される確率を通常よりも高め、演出制御手段は所定期間における変動表示ゲームについて擬似連変動態様が選択された場合に、発生記憶に基づいて擬似連変動態様にて実行される変動表示ゲームに関連する演出を実行可能であるので、始動入賞のオーバーフローを使用した従来にない演出を実行可能とするとともに、止め打ちを効果的に防止して遊技機の稼働率の低下を防止できる。
すなわち、擬似連変動態様が選択される確率が高い期間において始動入賞のオーバーフローに基づく演出を行うようにしたことで、遊技者は演出の実行を目的としてオーバーフローを発生させようとするため、止め打ちを防止できる。特に、擬似連変動態様は変動時間が長くなるため、この擬似連変動態様が選択される確率が高い期間で始動入賞のオーバーフローに基づく演出を行うことで、効果的に止め打ちを防止できる。さらに、擬似連変動態様が選択される確率が高い期間は、所定の特別遊技状態の終了後の所定期間であるので、特別結果が短い期間に連続して発生することを期待する遊技者の期待感を高めることができ遊技の興趣を高めることができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の遊技機であって、前記超過発生記憶手段に記憶される発生記憶の数である発生記憶数を計数する発生記憶計数手段と、
前記発生記憶に関する情報を報知する発生記憶報知手段を備え、
前記発生記憶計数手段は、
前記始動記憶数超過判定手段によって、前記始動記憶手段に前記始動記憶が前記所定の上限数まで記憶されている状態で前記始動入賞口へ遊技球が入賞したと判定される毎に前記発生記憶数を加算するとともに、所定条件の成立に基づいて前記発生記憶数を減算するように構成され、
前記所定条件は、
前記所定期間における変動表示ゲームについて、前記擬似連変動態様が選択されたことであることを特徴とする。
請求項2に記載の発明によれば、発生記憶計数手段は、始動記憶が所定の上限数まで記憶されている状態で始動入賞口へ遊技球が入賞したと判定される毎に発生記憶数を加算するとともに、所定期間における変動表示ゲームについて、擬似連変動態様が選択されたことに基づいて発生記憶数を減算するので、始動入賞のオーバーフローを使用した従来にない演出を実行可能とするとともに、止め打ちを効果的に防止して遊技機の稼働率の低下を防止できる。すなわち、発生記憶の存在により擬似連変動態様が発生するような印象を与えることができ、遊技者が積極的に発射操作を行うようになるので止め打ちを防止でき、遊技機の稼働低下を防止できる。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の遊技機であって、前記擬似連変動態様には実行態様が異なる複数種類の擬似連変動態様が含まれ、
前記変動表示ゲーム実行制御手段は、前記擬似連変動態様にて変動表示ゲームを実行する場合に、前記複数種類の擬似連変動態様から一の擬似連変動態様を選択して実行し、
前記発生記憶計数手段は、
前記変動表示ゲーム実行制御手段により選択された擬似連変動態様の種類、及び/または、当該擬似連変動態様にて実行される変動表示ゲームの結果が特別結果となるか否かによって、前記発生記憶数を減算する数を所定の割合で異ならせることを特徴とする。
請求項3に記載の発明によれば、発生記憶計数手段は、変動表示ゲーム実行制御手段により選択された擬似連変動態様の種類、及び/または、当該擬似連変動態様にて実行される変動表示ゲームの結果が特別結果となるか否かによって、発生記憶数を減算する数を所定の割合で異ならせるので、始動入賞のオーバーフローを使用した従来にない演出を実行可能とするとともに、止め打ちを効果的に防止して遊技機の稼働率の低下を防止できる。すなわち、発生記憶数の減算値から擬似連変動態様の種類や変動表示ゲームの結果を推測可能となるので、遊技者に始動入賞のオーバーフローを発生させる意欲を与えることができ、止め打ちを効果的に防止して遊技機の稼働率の低下を防止できる。
請求項4に記載の発明は請求項3に記載の遊技機であって、前記発生記憶計数手段は、
前記擬似連変動態様にて実行される変動表示ゲームの結果が前記特別結果となる場合には、前記特別結果とならない場合よりも前記発生記憶数を減算する数を多くすることを特徴とする。
請求項4に記載の発明によれば、擬似連変動態様にて実行される変動表示ゲームの結果が特別結果となる場合には、特別結果とならない場合よりも発生記憶数を減算する数を多くするので、始動入賞のオーバーフローを使用した従来にない演出を実行可能とするとともに、止め打ちを効果的に防止して遊技機の稼働率の低下を防止できる。すなわち、発生記憶数の減算値から擬似連変動態様の種類や変動表示ゲームの結果を推測可能となるので、遊技者に始動入賞のオーバーフローを発生させる意欲を与えることができ、止め打ちを効果的に防止して遊技機の稼働率の低下を防止できる。特に、特別結果となる場合は発生記憶数の減算値が多いので、特別結果となることを知りたい遊技者は積極的に多数の発生記憶を発生させようとするため、止め打ちを効果的に防止できる。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の遊技機であって、前記始動記憶手段に記憶される各種乱数値を事前に判定する事前判定手段と、
前記発生記憶報知手段による報知態様を制御する報知態様制御手段と、を備え、
前記報知態様制御手段は、
前記事前判定手段の判定結果が所定の結果となる場合に、前記発生記憶の報知態様を変更することを特徴とする。
請求項5に記載の発明によれば、報知態様制御手段は、事前判定手段の判定結果が所定の結果となる場合に発生記憶の報知態様を変更するので、遊技者に始動入賞のオーバーフローを発生させる意欲を与えることができ、止め打ちを効果的に防止して遊技機の稼働率の低下を防止できる。すなわち、事前判定手段の判定結果を知りたい遊技者は積極的に多数の発生記憶を発生させようとするため、止め打ちを効果的に防止できる。
請求項6に記載の発明は請求項5に記載の遊技機であって、前記報知態様制御手段は、
前記事前判定手段の判定結果が所定の結果となることに基づいて前記発生記憶の報知態様を変更した後、さらに前記超過発生記憶手段に発生記憶が記憶されたことを条件に、再度報知態様を変更させて前記所定の結果を示唆するようにしたことを特徴とする。
請求項6に記載の発明によれば、発生記憶の報知態様を変更した後、さらに超過発生記憶手段に発生記憶が記憶されたことを条件に、再度報知態様を変更させて所定の結果を示唆するので、遊技者に始動入賞のオーバーフローを発生させる意欲を与えることができ、止め打ちを効果的に防止して遊技機の稼働率の低下を防止できる。すなわち、事前判定手段の判定結果をさらに詳しく知りたい遊技者は積極的に多数の発生記憶を発生させようとするため、止め打ちを効果的に防止できる。
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の遊技機であって、前記変動表示ゲーム実行制御手段は、
前記所定期間における変動表示ゲームについて前記擬似連変動態様が選択された場合に、前記超過発生記憶手段に発生記憶が存在しない場合には、当該変動表示ゲームの変動態様を前記通常変動態様に切り替えることを特徴とする。
請求項7に記載の発明によれば、擬似連変動態様が選択された場合に発生記憶が存在しない場合には通常変動態様に切り替えるので、遊技者に始動入賞のオーバーフローを発生させる意欲を与えることができ、止め打ちを効果的に防止して遊技機の稼働率の低下を防止できる。すなわち、せっかく擬似連変動態様の選択確率が高い期間であるにもかかわらず、発生記憶がなければ擬似連変動態様とならないため、遊技者は積極的に多数の発生記憶を発生させようとし、止め打ちを効果的に防止できる。
請求項8に記載の発明は、請求項1から7の何れか一項に記載の遊技機であって、前記変動表示ゲーム実行制御手段は、
所定の変動表示ゲームの終了後の所定期間に亘り、前記擬似連変動態様が選択される確率を通常よりも高めるようにしたことを特徴とする。
ここで、所定の変動表示ゲームとは、例えば、結果が所定の結果となる変動表示ゲームや変動態様が所定の変動態様となる変動表示ゲームである。
請求項8に記載の発明によれば、所定の変動表示ゲームの終了後の所定期間に亘り、擬似連変動態様が選択される確率を通常よりも高めるので、所定の特別遊技状態とならない場合であっても擬似連変動態様が選択される確率が高い期間が発生可能となり、より遊技の興趣を向上することができる。
本発明によれば、変動表示ゲーム実行制御手段は所定の特別遊技状態の終了後の所定期間に亘り、擬似連変動態様が選択される確率を通常よりも高め、演出制御手段は所定期間における変動表示ゲームについて擬似連変動態様が選択された場合に、発生記憶に基づいて擬似連変動態様にて実行される変動表示ゲームに関連する演出を実行可能であるので、始動入賞のオーバーフローを使用した従来にない演出を実行可能とするとともに、止め打ちを効果的に防止して遊技機の稼働率の低下を防止できる。
すなわち、擬似連変動態様が選択される確率が高い期間において始動入賞のオーバーフローに基づく演出を行うようにしたことで、遊技者は演出の実行を目的としてオーバーフローを発生させようとするため、止め打ちを防止できる。特に、擬似連変動態様は変動時間が長くなるため、この擬似連変動態様が選択される確率が高い期間で始動入賞のオーバーフローに基づく演出を行うことで、効果的に止め打ちを防止できる。さらに、擬似連変動態様が選択される確率が高い期間は、所定の特別遊技状態の終了後の所定期間であるので、特別結果が短い期間に連続して発生することを期待する遊技者の期待感を高めることができ遊技の興趣を高めることができる。
本発明の一実施形態の遊技機を前面側から見た斜視図である。 遊技盤の正面図である。 遊技機の制御系の構成例を示すブロック図である。 遊技機の制御系の構成例を示すブロック図である。 特別結果の種類を説明するための図である。 変動パターンテーブルを説明するための図である。 変動パターンテーブルを説明するための図である。 特定期間における表示態様を説明するための図である。 特定期間における表示態様を説明するための図である。 特定期間における表示態様を説明するための図である。 メイン処理を説明するためのフローチャートである。 メイン処理を説明するためのフローチャートである。 タイマ割込み処理を説明するためのフローチャートである。 特図ゲーム処理を説明するためのフローチャートである。 始動口スイッチ監視処理を説明するためのフローチャートである。 特図始動口スイッチ共通処理を説明するためのフローチャートである。 特図保留情報判定処理を説明するためのフローチャートである。 特図普段処理を説明するためのフローチャートである。 特図1変動開始処理を説明するためのフローチャートである。 特図2変動開始処理を説明するためのフローチャートである。 特図変動中処理を説明するためのフローチャートである。 特図表示中処理を説明するためのフローチャートである。 特図表示中処理を説明するためのフローチャートである。 変動回数更新処理を説明するためのフローチャートである。 大当り終了処理を説明するためのフローチャートである。 大当り終了設定処理1を説明するためのフローチャートである。 大当り終了設定処理2を説明するためのフローチャートである。 大当り終了設定処理3を説明するためのフローチャートである。 大当り終了設定処理4を説明するためのフローチャートである。 小当り終了処理を説明するためのフローチャートである。 1stメイン処理を説明するためのフローチャートである。 2ndメイン処理を説明するためのフローチャートである。 通常ゲーム処理を説明するためのフローチャートである。 1stシーン制御処理を説明するためのフローチャートである。 変動中処理を説明するためのフローチャートである。 変動パターン情報設定処理を説明するためのフローチャートである。 変動回数管理処理を説明するためのフローチャートである。 エンディング処理を説明するためのフローチャートである。 保留数コマンド受信処理を説明するためのフローチャートである。 先読みコマンド受信処理を説明するためのフローチャートである。 第1変形例における特図変動表示ゲームの結果と擬似連変動態様の種類によるチケット使用枚数を説明するための図である。 第1変形例における特定期間での表示態様を説明するための図である。 第1変形例における変動パターン情報設定処理を説明するためのフローチャートである。 第2変形例における特定期間での表示態様を説明するための図である。 第2変形例における先読みコマンド受信処理を説明するためのフローチャートである。 第2変形例におけるオーバーフロー演出設定処理を説明するためのフローチャートである。 第2変形例における特定期間での表示態様を説明するための図である。 第2変形例における特定期間での表示態様を説明するための図である。 第3変形例における特定期間での表示態様を説明するための図である。 第4変形例における変動パターン情報設定処理を説明するためのフローチャートである。 第5変形例における特定期間での表示態様を説明するための図である。 第6変形例における変動パターンテーブルを説明するための図である。 第6変形例における遊技を説明するための図である。 第6変形例における結果態様を説明するための図である。 第7変形例における特図始動口スイッチ共通処理を説明するためのフローチャートである。 第7変形例における特図1変動開始処理を説明するためのフローチャートである。 第7変形例における特図2変動開始処理を説明するためのフローチャートである。 第7変形例における特図情報設定処理を説明するためのフローチャートである。 第7変形例における変動回数更新処理を説明するためのフローチャートである。 第7変形例における変動パターン情報設定処理を説明するためのフローチャートである。
以下、本発明の好適な実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明の一実施形態の遊技機の説明図である。
本実施形態の遊技機10は前面枠12を備え、該前面枠12は本体枠(外枠)11にヒンジ13を介して開閉回動可能に組み付けられている。遊技盤30(図2参照)は前面枠12の表側に形成された収納部(図示省略)に収納されている。また、前面枠(内枠)12には、遊技盤30の前面を覆うカバーガラス(透明部材)14を備えたガラス枠15が取り付けられている。
また、ガラス枠15の上部には、内部にランプ及びモータを内蔵した照明装置(ムービングライト)16や払出異常報知用のランプ(LED)17が設けられている。また、ガラス枠15の左右には内部にランプ等を内蔵し装飾や演出のための発光をする枠装飾装置18や、音響(例えば、効果音)を発するスピーカ(上スピーカ)19aが設けられている。さらに、前面枠12の下部にもスピーカ(下スピーカ)19bが設けられている。
また、前面枠12の下部には、図示しない打球発射装置に遊技球を供給する上皿21、遊技機10の裏面側に設けられている球払出装置から払い出された遊技球が流出する上皿球出口22、上皿21が一杯になった状態で払い出された遊技球を貯留する下皿23及び打球発射装置の操作部24等が設けられている。さらに、上皿21の上縁部には、遊技者からの操作入力を受け付けるための操作スイッチを内蔵した演出ボタン25が設けられている。さらに、前面枠12下部右側には、前面枠12を開放したり施錠したりするための鍵26が設けられている。
この実施形態の遊技機10においては、遊技者が上記操作部24を回動操作することによって、打球発射装置が、上皿21から供給される遊技球を遊技盤30前面の遊技領域32に向かって発射する。また、遊技者が演出ボタン25を操作することによって、表示装置41(図2参照)における変動表示ゲーム(飾り特図変動表示ゲーム)において、遊技者の操作を介入させた演出等を行わせることができる。さらに、上皿21上方のガラス枠15の前面には、遊技者が隣接する球貸機から球貸しを受ける場合に操作する球貸ボタン27、球貸機のカードユニットからプリペイドカードを排出させるために操作する排出ボタン28、プリペイドカードの残高を表示する残高表示部(図示省略)等が設けられている。
次に、図2を用いて遊技盤30の一例について説明する。図2は、本実施形態の遊技盤30の正面図である。
遊技盤30の表面には、ガイドレール31で囲われた略円形状の遊技領域32が形成されている。遊技領域32は、遊技盤30の四隅に各々設けられた樹脂製のサイドケース33及びガイドレール31に囲繞されて構成される。遊技領域32には、ほぼ中央に表示装置41を備えたセンターケース40が配置されている。表示装置41は、センターケース40に設けられた凹部に、センターケース40の前面より奥まった位置に取り付けられている。即ち、センターケース40は表示装置41の表示領域の周囲を囲い、表示装置41の表示面よりも前方へ突出するように形成されている。
表示装置41は、例えば、LCD(液晶表示器)、CRT(ブラウン管)等の表示画面を有する装置で構成されている。表示画面の画像を表示可能な領域(表示領域)には、複数の識別情報(特別図柄)や特図変動表示ゲームを演出するキャラクタや演出効果を高める背景画像等が表示される。表示装置41の表示画面においては、識別情報として割り当てられた複数の特別図柄が変動表示(可変表示)されて、特図変動表示ゲームに対応した飾り特図変動表示ゲームが行われる。また、表示画面には遊技の進行に基づく演出のための画像(例えば、大当り表示画像、ファンファーレ表示画像、エンディング表示画像等)が表示される。
遊技領域32のセンターケース40の左側には、普通図柄始動ゲート(普図始動ゲート)34が設けられている。センターケース40の左下側には、三つの一般入賞口35が配置され、センターケース40の右下側には、一つの一般入賞口35が配置されている。これら一般入賞口35、…には、各一般入賞口35に入った遊技球を検出するための入賞口スイッチ35a〜35n(図3参照)が配設されている。
また、センターケース40の下方には、特図変動表示ゲームの開始条件を与える始動入賞口36(第1始動入賞口)が設けられ、その直下には上部に逆「ハ」の字状に開いて遊技球が流入し易い状態に変換する一対の可動部材37b、37bを備えるとともに内部に第2始動入賞口を有する普通変動入賞装置(普電)37が配設されている。
普通変動入賞装置37の一対の可動部材37b,37bは、常時は遊技球の直径程度の間隔をおいた閉じた閉状態(遊技者にとって不利な状態)を保持している。ただし、普通変動入賞装置37の上方には、始動入賞口36が設けられているので、閉じた状態では遊技球が入賞できないようになっている。そして、普図変動表示ゲームの結果が所定の停止表示態様となった場合には、駆動装置としての普電ソレノイド37c(図3参照)によって、逆「ハ」の字状に開いて普通変動入賞装置37に遊技球が流入し易い開状態(遊技者にとって有利な状態)に変化させられるようになっている。
さらに、普通変動入賞装置37の下方には、特図変動表示ゲームの結果によって遊技球を受け入れない状態と受け入れ易い状態とに変換可能な特別変動入賞装置(大入賞口)38が配設されている。
特別変動入賞装置38は、上端側が手前側に倒れる方向に回動して開放可能になっているアタッカ形式の開閉扉38cを有しており、補助遊技としての特図変動表示ゲームの結果如何によって大入賞口を閉じた状態(遊技者にとって不利な閉塞状態)から開放状態(遊技者にとって有利な状態)に変換する。即ち、特別変動入賞装置38は、例えば、駆動装置としての大入賞口ソレノイド38b(図3参照)により駆動される開閉扉38cによって開閉される大入賞口を備え、特別遊技状態中は、大入賞口を閉じた状態から開いた状態に変換することにより大入賞口内への遊技球の流入を容易にさせ、遊技者に所定の遊技価値(賞球)を付与するようになっている。なお、大入賞口の内部(入賞領域)には、当該大入賞口に入った遊技球を検出する検出手段としてのカウントスイッチ38a(図3参照)が配設されている。特別変動入賞装置38の下方には、入賞口などに入賞しなかった遊技球を回収するアウト口39が設けられている。
また、遊技領域32の外側(例えば、遊技盤30の上部)には、特図変動表示ゲームをなす第1特図変動表示ゲームや第2特図変動表示ゲーム及び普図始動ゲート34への入賞をトリガとする普図変動表示ゲームを一箇所で実行する一括表示装置50が設けられている。
一括表示装置50は、7セグメント型の表示器(LEDランプ)等で構成された第1特図変動表示ゲーム用の第1特図変動表示部(特図1表示器)51及び第2特図変動表示ゲーム用の第2特図変動表示部(特図2表示器)52と、LEDランプで構成された普図変動表示ゲーム用の変動表示部(普図表示器)と、同じくLEDランプで構成された各変動表示ゲームの始動記憶数報知用の記憶表示部を備える。また、一括表示装置50には、大当りが発生すると点灯して大当り発生を報知する第1遊技状態表示部(第1遊技状態表示器)、時短状態が発生すると点灯して時短状態発生を報知する第2遊技状態表示部(第2遊技状態表示器)、遊技機10の電源投入時に大当りの確率状態が高確率状態となっているエラーを表示するエラー表示部(第3遊技状態表示器)、大当り時のラウンド数(特別変動入賞装置38の開閉回数)を表示するラウンド表示部が設けられている。
特図1表示器51と特図2表示器52における特図変動表示ゲームは、例えば変動表示ゲームの実行中、即ち、表示装置41において飾り特図変動表示ゲームを行っている間は、中央のセグメントを点滅駆動させて変動中であることを表示する。そして、ゲームの結果が「はずれ」のときは、はずれの結果態様として例えば中央のセグメントを点灯状態にし、ゲームの結果が「当り」のときは、当りの結果態様(特別結果態様)としてはずれの結果態様以外の結果態様(例えば「3」や「7」の数字)を点灯状態にしてゲーム結果を表示する。
普図表示器は、変動中はランプを点滅させて変動中であることを表示する。そして、ゲームの結果が「はずれ」のときは、例えばランプを消灯状態にし、ゲームの結果が「当り」のときはランプを点灯状態にしてゲーム結果を表示する。
特図1保留表示器は、特図1表示器51の変動開始条件となる始動入賞口36への入賞球数のうち未消化の球数(始動記憶数=保留数)を表示する。具体的には、保留数が「0」のときは4つのランプを全て消灯状態にし、保留数が「1」のときはランプ1のみを点灯状態にする。また、保留数が「2」のときはランプ1と2を点灯状態にし、保留数が「3」のときはランプ1と2と3を点灯状態にし、保留数が「4」のときは4つのランプ1〜4をすべて点灯状態にする。特図2保留表示器は、特図2表示器52の変動開始条件となる第2始動入賞口(普通変動入賞装置37)の始動記憶数(=保留数)を、特図1保留表示器と同様にして表示する。
普図保留表示器は、普図表示器の変動開始条件となる普図始動ゲート34の始動記憶数(=保留数)を表示する。例えば保留数が「0」のときはランプ1と2を消灯状態にし、保留数が「1」のときはランプ1のみを点灯状態にする。また、保留数が「2」のときはランプ1と2を点灯状態にし、保留数が「3」のときはランプ1を点滅、ランプ2を点灯状態にし、保留数が「4」のときはランプ1と2を点滅状態にする。
第1遊技状態表示器は、例えば通常の遊技状態の場合にはランプを消灯状態にし、大当りが発生している場合にはランプを点灯状態にする。第2遊技状態表示器は、例えば通常の遊技状態の場合にはランプを消灯状態にし、時短状態が発生している場合にはランプを点灯状態にする。
エラー表示器は、例えば遊技機10の電源投入時に大当りの確率状態が低確率状態の場合にはランプを消灯状態にし、遊技機10の電源投入時に大当りの確率状態が高確率状態の場合にはランプを点灯状態にする。
ラウンド表示部は、例えば、通常の遊技状態の場合にはランプを消灯状態にし、大当りが発生した場合にはその大当りのラウンド数に対応するランプを点灯状態にする。なお、ラウンド表示部は7セグメント型の表示器で構成してもよい。
本実施形態の遊技機10では、図示しない発射装置から遊技領域32に向けて遊技球(パチンコ球)が打ち出されることによって遊技が行われる。打ち出された遊技球は、遊技領域32内の各所に配置された障害釘や風車等の方向転換部材によって転動方向を変えながら遊技領域32を流下し、普図始動ゲート34、一般入賞口35、始動入賞口36、普通変動入賞装置37又は特別変動入賞装置38に入賞するか、遊技領域32の最下部に設けられたアウト口39へ流入し遊技領域から排出される。そして、一般入賞口35、始動入賞口36、普通変動入賞装置37又は特別変動入賞装置38に遊技球が入賞すると、入賞した入賞口の種類に応じた数の賞球が、払出制御装置200によって制御される払出ユニットから、前面枠12の上皿21又は下皿23に排出される。
一方、普図始動ゲート34内には、該普図始動ゲート34を通過した遊技球を検出するための非接触型のスイッチなどからなるゲートスイッチ34a(図3参照)が設けられており、遊技領域32内に打ち込まれた遊技球が普図始動ゲート34内を通過すると、ゲートスイッチ34aにより検出されて普図変動表示ゲームが行われる。また、普図変動表示ゲームを開始できない状態、例えば、既に普図変動表示ゲームが行われ、その普図変動表示ゲームが終了していない状態や、普図変動表示ゲームが当って普通変動入賞装置37が開状態に変換されている場合に、普図始動ゲート34を遊技球が通過すると、普図始動記憶数の上限数未満でならば、普図始動記憶数が加算(+1)されて普図始動記憶が1つ記憶されることとなる。この普図始動入賞の記憶数は、一括表示装置50の普図保留表示器に表示される。また、普図始動記憶には、普図変動表示ゲームの当りはずれを決定するための当り判定用乱数値が記憶されるようになっていて、この当り判定用乱数値が判定値と一致した場合に、当該普図変動表示ゲームが当りとなって特定の結果態様(特定結果)が導出されることとなる。
普図変動表示ゲームは、一括表示装置50に設けられた変動表示部(普図表示器)で実行されるようになっている。普図表示器は、普通識別情報(普図、普通図柄)として点灯状態の場合に当たりを示し、消灯状態の場合にはずれを示すLEDから構成され、このLEDを点滅表示することで普通識別情報の変動表示を行い、所定の変動表示時間の経過後、LEDを点灯又は消灯することで結果を表示するようになっている。なお、普通識別情報として例えば数字、記号、キャラクタ図柄などを用い、これを所定時間変動表示させた後、停止表示させることにより行うように構成しても良い。この普図変動表示ゲームの停止表示が特定結果となれば、普図の当りとなって、普通変動入賞装置37の一対の可動部材37bが所定時間(例えば、0.3秒間)開放される開状態となる。これにより、普通変動入賞装置37の内部の第2始動入賞口へ遊技球が入賞し易くなり、第2特図変動表示ゲームが実行される回数が多くなる。
普図始動ゲート34への通過検出時に抽出した普図乱数値が当たり値であるときには、普図表示器に表示される普通図柄が当り状態で停止し、当り状態となる。このとき、普通変動入賞装置37は、内蔵されている普電ソレノイド37c(図3参照)が駆動されることにより、可動部材37bが所定の時間(例えば、0.3秒間)だけ開放する状態に変換され、遊技球の入賞が許容される。
始動入賞口36への入賞球及び普通変動入賞装置37への入賞球は、それぞれは内部に設けられた始動口1スイッチ36aと始動口2スイッチ37aによって検出される。始動入賞口36へ入賞した遊技球は第1特図変動表示ゲームの始動入賞球として検出され、第1始動記憶として4個を限度に記憶されるとともに、普通変動入賞装置37へ入賞した遊技球は第2特図変動表示ゲームの始動入賞球として検出され、第2始動記憶として4個を限度に記憶される。また、この始動入賞球の検出時にそれぞれ大当り乱数値や大当り図柄乱数値、並びに各変動パターン乱数値が抽出され、抽出された乱数値は、遊技制御装置100(図3参照)内の特図記憶領域(RAMの一部)に特図始動記憶として各々所定回数(例えば、最大で4回分)を限度に記憶される。そして、この特図始動記憶の記憶数は、一括表示装置50の始動入賞数報知用の記憶表示部(特図1保留表示器、特図2保留表示器)に表示されるとともに、センターケース40の表示装置41においても飾り特図始動記憶表示として表示される。
遊技制御装置100は、始動入賞口36若しくは普通変動入賞装置37への入賞、又はそれらの始動記憶に基づいて、特図表示器(変動表示装置)51又は52で第1又は第2特図変動表示ゲームを行う。第1特図変動表示ゲーム及び第2特図変動表示ゲームは、複数の特別図柄(特図、識別情報)を変動表示したのち、所定の結果態様を停止表示することで行われる。また、表示装置41(変動表示装置)にて各特図変動表示ゲームに対応して複数種類の識別情報(例えば、数字、記号、キャラクタ図柄など)を変動表示させる飾り特図変動表示ゲームが実行されるようになっている。そして、特図変動表示ゲームの結果として、特図1表示器51若しくは特図2表示器52の表示態様が特別結果態様となった場合には、大当りとなって特別遊技状態(いわゆる、大当り状態)となる。また、これに対応して表示装置41の表示態様(停止結果態様)も特別結果態様となる。
表示装置41における飾り特図変動表示ゲームは、例えば、まず前述した数字等で構成される飾り特別図柄(識別情報)を左変動表示領域(第一特別図柄)、右変動表示領域(第二特別図柄)、中変動表示領域(第三特別図柄)のそれぞれにおいて各図柄を識別困難な速さで変動表示(高速変動)する。そして、所定時間後に変動している図柄を左変動表示領域、右変動表示領域、中変動表示領域の順に順次停止させて、左変動表示領域、右変動表示領域、中変動表示領域の各々で停止表示された識別情報により構成される停止結果態様により特図変動表示ゲームの結果を表示することで行われる。また、表示装置41では、特図始動記憶数に対応する飾り特別図柄による変動表示ゲームを行うとともに、興趣向上のためにキャラクタの出現など多様な演出表示が行われる。
なお、特図1表示器51、特図2表示器52は、別々の表示器でも良いし同一の表示器でも良いが、各々独立して、また、同時には実行しないように各特図変動表示ゲームが表示される。また、表示装置41も、第1特図変動表示ゲームと第2特図変動表示ゲームで別々の表示装置や別々の表示領域を使用するとしても良いし、同一の表示装置や表示領域を使用するとしても良いが、各々独立して、また、同時には実行しないように飾り特図変動表示ゲームが表示される。また、遊技機10に特図1表示器51、特図2表示器52を備えずに、表示装置41のみで特図変動表示ゲームを実行するようにしても良い。また、第2特図変動表示ゲームは、第1特図変動表示ゲームよりも優先して実行されるようになっている。即ち、第1特図変動表示ゲームと第2特図変動表示ゲームの始動記憶がある場合であって、特図変動表示ゲームの実行が可能となった場合は、第2特図変動表示ゲームが実行されるようになっている。
また、第1特図変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)が開始可能な状態で、且つ、始動記憶数が0の状態で、始動入賞口36(若しくは、普通変動入賞装置37)に遊技球が入賞すると、始動権利の発生に伴って始動記憶が記憶されて、始動記憶数が1加算されるととともに、直ちに始動記憶に基づいて、第1特図変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)が開始され、この際に始動記憶数が1減算される。一方、第1特図変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)が直ちに開始できない状態、例えば、既に第1若しくは第2特図変動表示ゲームが行われ、その特図変動表示ゲームが終了していない状態や、特別遊技状態となっている場合に、始動入賞口36(若しくは、普通変動入賞装置37)に遊技球が入賞すると、始動記憶数が上限数未満ならば、始動記憶数が1加算されて始動記憶が1つ記憶されることになる。そして、始動記憶数が1以上となった状態で、第1特図変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)が開始可能な状態(前回の特図変動表示ゲームの終了若しくは特別遊技状態の終了)となると、始動記憶数が1減算されるとともに、記憶された始動記憶に基づいて第1特図変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)が開始される。以下の説明においては、第1特図変動表示ゲームと第2特図変動表示ゲームを区別しない場合は、単に特図変動表示ゲームと称する。
なお、特に限定されるわけではないが、上記始動入賞口36内の始動口1スイッチ36a、普通変動入賞装置37内の始動口2スイッチ37a、ゲートスイッチ34a、一般入賞口スイッチ35a〜35n、カウントスイッチ38aには、磁気検出用のコイルを備え該コイルに金属が近接すると磁界が変化する現象を利用して遊技球を検出する非接触型の磁気近接センサ(以下、近接スイッチと称する)が使用されている。遊技機10のガラス枠15等に設けられた前枠開放検出スイッチ63や前面枠(遊技枠)12等に設けられた遊技枠開放検出スイッチ64には、機械的な接点を有するマイクロスイッチを用いることができる。
図3は、本実施形態のパチンコ遊技機10の制御システムのブロック図である。遊技機10は遊技制御装置100を備え、遊技制御装置100は、遊技を統括的に制御する主制御装置(主基板)であって、遊技用マイクロコンピュータ(以下、遊技用マイコンと称する)111を有するCPU部110と、入力ポートを有する入力部120と、出力ポートやドライバなどを有する出力部130、CPU部110と入力部120と出力部130との間を接続するデータバス140などからなる。
上記CPU部110は、アミューズメントチップ(IC)と呼ばれる遊技用マイコン(CPU)111と、入力部120内の近接スイッチ用のインタフェースチップ(近接I/F)121からの信号(始動入賞検出信号)を論理反転して遊技用マイコン111に入力させるインバータなどからなる反転回路112と、水晶振動子のような発振子を備え、CPUの動作クロックやタイマ割込み、乱数生成回路の基準となるクロックを生成する発振回路(水晶発振器)113などを有する。遊技制御装置100及び該遊技制御装置100によって駆動されるソレノイドやモータなどの電子部品には、電源装置400で生成されたDC32V,DC12V,DC5Vなど所定のレベルの直流電圧が供給されて動作可能にされる。
電源装置400は、24Vの交流電源から上記DC32Vの直流電圧を生成するAC−DCコンバータやDC32Vの電圧からDC12V,DC5Vなどのより低いレベルの直流電圧を生成するDC−DCコンバータなどを有する通常電源部410と、遊技用マイコン111の内部のRAMに対して停電時に電源電圧を供給するバックアップ電源部420と、停電監視回路や初期化スイッチを有し遊技制御装置100に停電の発生、回復を知らせる停電監視信号や初期化スイッチ信号、リセット信号などの制御信号を生成して出力する制御信号生成部430などを備える。
この実施形態では、電源装置400は、遊技制御装置100と別個に構成されているが、バックアップ電源部420及び制御信号生成部430は、別個の基板上あるいは遊技制御装置100と一体、即ち、主基板上に設けるように構成してもよい。遊技盤30及び遊技制御装置100は機種変更の際に交換の対象となるので、実施例のように、電源装置400若しくは主基板とは別の基板にバックアップ電源部420及び制御信号生成部430を設けることにより、交換の対象から外しコストダウンを図ることができる。
上記バックアップ電源部420は、電解コンデンサのような大容量のコンデンサ1つで構成することができる。バックアップ電源は、遊技制御装置100の遊技用マイコン111(特に内蔵RAM)に供給され、停電中あるいは電源遮断後もRAMに記憶されたデータが保持されるようになっている。制御信号生成部430は、例えば通常電源部410で生成された32Vの電圧を監視してそれが例えば17V以下に下がると停電発生を検出して停電監視信号を変化させるとともに、所定時間後にリセット信号を出力する。また、電源投入時や停電回復時にもその時点から所定時間経過後にリセット信号を出力する。
初期化スイッチ信号は初期化スイッチがオン状態にされたときに生成される信号で、遊技用マイコン111内のRAM111C及び払出制御装置200内のRAMに記憶されている情報を強制的に初期化する。特に限定されるわけではないが初期化スイッチ信号は電源投入時に読み込まれ、停電監視信号は遊技用マイコン111が実行するメインプログラムのメインループの中で繰り返し読み込まれる。リセット信号は強制割込み信号の一種であり、制御システム全体をリセットさせる。
遊技用マイコン111は、CPU(中央処理ユニット:マイクロプロセッサ)111A、読出し専用のROM(リードオンリメモリ)111B及び随時読出し書込み可能なRAM(ランダムアクセスメモリ)111Cを備える。
ROM111Bは、遊技制御のための不変の情報(プログラム、固定データ、各種乱数の判定値等)を不揮発的に記憶し、RAM111Cは、遊技制御時にCPU111Aの作業領域や各種信号や乱数値の記憶領域として利用される。ROM111B又はRAM111Cとして、EEPROMのような電気的に書換え可能な不揮発性メモリを用いてもよい。
また、ROM111Bは、例えば、特図変動表示ゲームの実行時間、演出内容、リーチ状態の発生の有無などを規定する変動パターン(変動態様)を決定するための変動パターンテーブルを記憶している。変動パターンテーブルとは、始動記憶として記憶されている変動パターン乱数1〜3をCPU111Aが参照して変動パターンを決定するためのテーブルである。また、変動パターンテーブルには、結果がはずれとなる場合に選択されるはずれ変動パターンテーブル、結果が大当りとなる場合に選択される大当り変動パターンテーブル等が含まれる。さらに、これらのパターンテーブルには、後半変動パターンテーブル、前半変動パターンテーブルが含まれている。
また、リーチ(リーチ状態)とは、表示状態が変化可能な表示装置を有し、該表示装置が時期を異ならせて複数の表示結果を導出表示し、該複数の表示結果が予め定められた特別結果態様となった場合に、遊技状態が遊技者にとって有利な遊技状態(特別遊技状態)となる遊技機10において、複数の表示結果の一部がまだ導出表示されていない段階で、既に導出表示されている表示結果が特別結果態様となる条件を満たしている表示状態をいう。また、別の表現をすれば、リーチ状態とは、表示装置の変動表示制御が進行して表示結果が導出表示される前段階にまで達した時点でも、特別結果態様となる表示条件からはずれていない表示態様をいう。そして、例えば、特別結果態様が揃った状態を維持しながら複数の変動表示領域による変動表示を行う状態(いわゆる全回転リーチ)もリーチ状態に含まれる。また、リーチ状態とは、表示装置の表示制御が進行して表示結果が導出表示される前段階にまで達した時点での表示状態であって、表示結果が導出表示される以前に決定されている複数の変動表示領域の表示結果の少なくとも一部が特別結果態様となる条件を満たしている場合の表示状態をいう。
よって、例えば、特図変動表示ゲームに対応して表示装置に表示される飾り特図変動表示ゲームが、表示装置における左、中、右の変動表示領域の各々で所定時間複数の識別情報を変動表示した後、左、右、中の順で変動表示を停止して結果態様を表示するものである場合、左、右の変動表示領域で、特別結果態様となる条件を満たした状態(例えば、同一の識別情報)で変動表示が停止した状態がリーチ状態となる。またこの他に、すべての変動表示領域の変動表示を一旦停止した時点で、左、中、右のうち何れか二つの変動表示領域で特別結果態様となる条件を満たした状態(例えば、同一の識別情報となった状態、ただし特別結果態様は除く)をリーチ状態とし、このリーチ状態から残りの一つの変動表示領域を変動表示するようにしても良い。そして、このリーチ状態には複数のリーチ演出が含まれ、特別結果態様が導出される可能性が異なる(信頼度が異なる)リーチ演出として、ノーマルリーチ(Nリーチ)、擬似連リーチ、スペシャル1リーチ(SP1リーチ)、擬似連SPリーチ、スペシャル2リーチ(SP2リーチ)等が設定されている。なお、信頼度は、リーチなし<ノーマルリーチ<擬似連リーチ<スペシャル1リーチ<擬似連SPリーチ<スペシャル2リーチの順に高くなるようになっている。また、このリーチ状態は、少なくとも特図変動表示ゲームで特別結果態様が導出される場合(大当りとなる場合)における変動表示態様に含まれるようになっている。即ち、特図変動表示ゲームで特別結果態様が導出されないと判定する場合(はずれとなる場合)における変動表示態様に含まれることもある。よって、リーチ状態が発生した状態は、リーチ状態が発生しない場合に比べて大当りとなる可能性の高い状態である。
CPU111Aは、ROM111B内の遊技制御用プログラムを実行して、払出制御装置200や演出制御装置300に対する制御信号(コマンド)を生成したりソレノイドや表示装置の駆動信号を生成して出力して遊技機10全体の制御を行う。また、図示しないが、遊技用マイコン111は、特図変動表示ゲームの大当り判定用乱数や大当りの図柄を決定するための大当り図柄用乱数、特図変動表示ゲームでの変動パターン(各種リーチやリーチ無しの変動表示における変動表示ゲームの実行時間等を含む)を決定するための変動パターン乱数、普図変動表示ゲームの当り判定用乱数等を生成するための乱数生成回路と、発振回路113からの発振信号(原クロック信号)に基づいてCPU111Aに対する所定周期(例えば、4ミリ秒)のタイマ割込み信号や乱数生成回路の更新タイミングを与えるクロックを生成するクロックジェネレータを備えている。
また、CPU111Aは、後述する特図ゲーム処理における始動口スイッチ監視処理(ステップA1)や特図普段処理(ステップA9)にて、ROM111Bに記憶されている複数の変動パターンテーブルの中から、何れか一の変動パターンテーブルを取得する。具体的には、CPU111Aは、特図変動表示ゲームの遊技結果(大当り或いははずれ)や、現在の遊技状態としての特図変動表示ゲームの確率状態(通常確率状態或いは高確率状態)、現在の遊技状態としての普通変動入賞装置37の動作状態(通常動作状態或いは時短動作状態)、始動記憶数などに基づいて、複数の変動パターンテーブルの中から、何れか一の変動パターンテーブルを選択して取得する。ここで、CPU111Aは、特図変動表示ゲームを実行する場合に、ROM111Bに記憶された複数の変動パターンテーブルのうち、何れか一の変動パターンテーブルを取得する変動振り分け情報取得手段をなす。
払出制御装置200は、図示しないが、CPU、ROM、RAM、入力インタフェース、出力インタフェース等を備え、遊技制御装置100からの賞球払出し指令(コマンドやデータ)に従って、払出ユニットの払出モータを駆動させ、賞球を払い出させるための制御を行う。また、払出制御装置200は、カードユニットからの貸球要求信号に基づいて払出ユニットの払出モータを駆動させ、貸球を払い出させるための制御を行う。
遊技用マイコン111の入力部120には、始動入賞口36内の始動口1スイッチ36a、普通変動入賞装置37内の始動口2スイッチ37a、普図始動ゲート34内のゲートスイッチ34a、一般入賞口スイッチ35a〜35n、カウントスイッチ38aに接続され、これらのスイッチから供給されるハイレベルが11Vでロウレベルが7Vのような負論理の信号が入力され、0V−5Vの正論理の信号に変換するインタフェースチップ(近接I/F)121が設けられている。近接I/F121は、入力の範囲が7V−11Vとされることで、近接スイッチのリード線が不正にショートされたり、スイッチがコネクタから外されたり、リード線が切断されてフローティングになったような異常な状態を検出することができ、異常検知信号を出力するように構成されている。
近接I/F121の出力はすべて第2入力ポート122へ供給されデータバス140を介して遊技用マイコン111に読み込まれるとともに、主基板100から中継基板70を介して図示しない試射試験装置へ供給されるようになっている。また、近接I/F121の出力のうち始動口1スイッチ36aと始動口2スイッチ37aの検出信号は、第2入力ポート122の他、反転回路112を介して遊技用マイコン111へ入力されるように構成されている。反転回路112を設けているのは、遊技用マイコン111の信号入力端子が、マイクロスイッチなどからの信号が入力されることを想定し、かつ負論理、即ち、ロウレベル(0V)を有効レベルとして検知するように設計されているためである。
従って、始動口1スイッチ36aと始動口2スイッチ37aとしてマイクロスイッチを使用する場合には、反転回路112を設けずに直接遊技用マイコン111へ検出信号を入力させるように構成することができる。つまり、始動口1スイッチ36aと始動口2スイッチ37aからの負論理の信号を直接遊技用マイコン111へ入力させたい場合には、近接スイッチを使用することはできない。上記のように近接I/F121は、信号のレベル変換機能を有する。このようなレベル変換機能を可能にするため、近接I/F121には、電源装置400から通常のICの動作に必要な例えば5Vのような電圧の他に、12Vの電圧が供給されるようになっている。
また、入力部120には、遊技機10の前面枠12等に設けられた不正検出用の磁気センサスイッチ61及び振動センサスイッチ62からの信号及び上記近接I/F121により変換された始動入賞口36内の始動口1スイッチ36a、普通変動入賞装置37内の始動口2スイッチ37a、ゲートスイッチ34a、一般入賞口スイッチ35a〜35n、カウントスイッチ38aからの信号を取り込んでデータバス140を介して遊技用マイコン111に供給する第2入力ポート122が設けられている。第2入力ポート122が保持しているデータは、遊技用マイコン111が第2入力ポート122に割り当てられているアドレスをデコードすることによってイネーブル信号CE1をアサート(有効レベルに変化)することよって、読み出すことができる。後述の他のポートも同様である。
さらに、入力部120には、遊技機10のガラス枠15等に設けられた前枠開放検出スイッチ63及び前面枠(遊技枠)12等に設けられた遊技枠開放検出スイッチ64からの信号及び払出制御装置200からの払出異常を示すステータス信号や払出し前の遊技球の不足を示すシュート球切れスイッチ信号、オーバーフローを示すオーバーフロースイッチ信号を取り込んでデータバス140を介して遊技用マイコン111に供給する第1入力ポート123が設けられている。オーバーフロースイッチ信号は、下皿23に遊技球が所定量以上貯留されていること(満杯になったこと)を検出したときに出力される信号である。
また、入力部120には、電源装置400からの停電監視信号や初期化スイッチ信号、リセット信号などの信号を遊技用マイコン111等に入力するためのシュミットトリガ回路124が設けられており、シュミットトリガ回路124はこれらの入力信号からノイズを除去する機能を有する。電源装置400からの信号のうち停電監視信号と初期化スイッチ信号は、一旦第1入力ポート123に入力され、データバス140を介して遊技用マイコン111に取り込まれる。つまり、前述の各種スイッチからの信号と同等の信号として扱われる。遊技用マイコン111に設けられている外部からの信号を受ける端子の数には制約があるためである。
一方、シュミットトリガ回路124によりノイズ除去されたリセット信号RSTは、遊技用マイコン111に設けられているリセット端子に直接入力されるとともに、出力部130の各ポートに供給される。また、リセット信号RSTは出力部130を介さずに直接中継基板70に出力することで、試射試験装置へ出力するために中継基板70のポート(図示省略)に保持される試射試験信号をオフするように構成されている。また、リセット信号RSTを中継基板70を介して試射試験装置へ出力可能に構成するようにしてもよい。なお、リセット信号RSTは入力部120の各ポート122,123には供給されない。リセット信号RSTが入る直前に遊技用マイコン111によって出力部130の各ポートに設定されたデータはシステムの誤動作を防止するためリセットする必要があるが、リセット信号RSTが入る直前に入力部120の各ポートから遊技用マイコン111が読み込んだデータは、遊技用マイコン111のリセットによって廃棄されるためである。
出力部130は、データバス140に接続され払出制御装置200へ出力する4ビットのデータ信号とデータの有効/無効を示す制御信号(データストローブ信号)及び演出制御装置300へ出力するデータストローブ信号SSTBを生成する第1出力ポート131と、演出制御装置300へ出力する8ビットのデータ信号を生成する第2出力ポート132とを備える。遊技制御装置100から払出制御装置200及び演出制御装置300へは、パラレル通信でデータが送信される。また、出力部130には、演出制御装置300の側から遊技制御装置100へ信号を入力できないようにするため、即ち、片方向通信を担保するために第1出力ポート131からの上記データストローブ信号SSTB及び第2出力ポート132からの8ビットのデータ信号を出力する単方向のバッファ133が設けられている。なお、第1出力ポート131から払出制御装置200へ出力する信号に対してもバッファを設けるようにしてもよい。
さらに、出力部130には、データバス140に接続され図示しない認定機関の試射試験装置へ変動表示ゲームの特図図柄情報を知らせるデータや大当りの確率状態を示す信号などを中継基板70を介して出力するバッファ134が実装可能に構成されている。このバッファ134は遊技店に設置される実機(量産販売品)としてのパチンコ遊技機の遊技制御装置(主基板)には実装されない部品である。なお、前記近接I/F121から出力される始動口スイッチなど加工の必要のないスイッチの検出信号は、バッファ134を通さずに中継基板70を介して試射試験装置へ供給される。
一方、磁気センサスイッチ61や振動センサスイッチ62のようにそのままでは試射試験装置へ供給できない検出信号は、一旦遊技用マイコン111に取り込まれて他の信号若しくは情報に加工されて、例えば遊技機が遊技制御できない状態であることを示すエラー信号としてデータバス140からバッファ134、中継基板70を介して試射試験装置へ供給される。なお、中継基板70には、上記バッファ134から出力された信号を取り込んで試射試験装置へ供給するポートや、バッファを介さないスイッチの検出信号の信号線を中継して伝達するコネクタなどが設けられている。中継基板70上のポートには、遊技用マイコン111から出力されるチップイネーブル信号CEも供給され、該信号CEにより選択制御されたポートの信号が試射試験装置へ供給されるようになっている。
また、出力部130には、データバス140に接続され特別変動入賞装置38を開成させるソレノイド(大入賞口ソレノイド)38bや普通変動入賞装置37の可動部材37bを開成させるソレノイド(普電ソレノイド)37cの開閉データと、一括表示装置50のLEDのカソード端子が接続されているデジット線のオン/オフデータを出力するための第3出力ポート135、一括表示装置50に表示する内容に応じてLEDのアノード端子が接続されているセグメント線のオン/オフデータを出力するための第4出力ポート136、大当り情報など遊技機10に関する情報を外部情報端子71へ出力するための第5出力ポート137が設けられている。外部情報端子71から出力された遊技機10に関する情報は、例えば遊技店に設置された情報収集端末や遊技場内部管理装置(図示省略)に供給される。
さらに、出力部130には、第3出力ポート135から出力される大入賞口ソレノイド38bの開閉データ信号を受けてソレノイド駆動信号や普電ソレノイド37cの開閉データ信号を受けてソレノイド駆動信号を生成し出力する第1ドライバ(駆動回路)138a、第3出力ポート135から出力される一括表示装置50の電流引き込み側のデジット線のオン/オフ駆動信号を出力する第2ドライバ138b、第4出力ポート136から出力される一括表示装置50の電流供給側のセグメント線のオン/オフ駆動信号を出力する第3ドライバ138c、第5出力ポート137から管理装置等の外部装置へ供給する外部情報信号を外部情報端子71へ出力する第4ドライバ138dが設けられている。
上記第1ドライバ138aには、32Vで動作するソレノイドを駆動できるようにするため、電源電圧としてDC32Vが電源装置400から供給される。また、一括表示装置50のセグメント線を駆動する第3ドライバ138cには、DC12Vが供給される。デジット線を駆動する第2ドライバ138bは、表示データに応じたデジット線を電流で引き抜くためのものであるため、電源電圧は12V又は5Vのいずれであってもよい。12Vを出力する第3ドライバ138cによりセグメント線を介してLEDのアノード端子に電流を流し込み、接地電位を出力する第2ドライバ138bによりカソード端子よりセグメント線を介して電流を引き抜くことで、ダイナミック駆動方式で順次選択されたLEDに電源電圧が流れて点灯される。外部情報信号を外部情報端子71へ出力する第4ドライバ138dは、外部情報信号に12Vのレベルを与えるため、DC12Vが供給される。なお、バッファ134や第3出力ポート135、第1ドライバ138a等は、遊技制御装置100の出力部130、即ち、主基板ではなく、中継基板70側に設けるようにしてもよい。
さらに、出力部130には、外部の検査装置500へ各遊技機の識別コードやプログラムなどの情報を送信するためのフォトカプラ139が設けられている。フォトカプラ139は、遊技用マイコン111が検査装置500との間でシリアル通信によってデータの送受信を行えるように双方通信可能に構成されている。なお、かかるデータの送受信は、通常の汎用マイクロプロセッサと同様に遊技用マイコン111が有するシリアル通信端子を利用して行われるため、入力ポート122,123のようなポートは設けられていない。
次に、図4を用いて、演出制御装置300の構成について説明する。演出制御装置300は、遊技用マイコン111と同様にアミューズメントチップ(IC)からなる主制御用マイコン(1stCPU)311と、該1stCPU311の制御下でもっぱら映像制御を行う映像制御用マイコン(2ndCPU)312と、該2ndCPU312からのコマンドやデータに従って表示装置41への映像表示のための画像処理を行うグラフィックプロセッサとしてのVDP(Video Display Processor)313と、各種のメロディや効果音などをスピーカ19a,19bから再生させるため音の出力を制御する音源LSI314を備えている。
上記主制御用マイコン(1stCPU)311と映像制御用マイコン(2ndCPU)312には、各CPUが実行するプログラムを格納したPROM(プログラマブルリードオンリメモリ)からなるプログラムROM321、322がそれぞれ接続され、VDP313にはキャラクタ画像や映像データが記憶された画像ROM323が接続され、音源LSI314には音声データが記憶された音ROM324が接続されている。主制御用マイコン(1stCPU)311は、遊技用マイコン111からのコマンドを解析し、演出内容を決定して映像制御用マイコン312へ出力映像の内容を指示したり、音源LSI314への再生音の指示、装飾ランプの点灯、モータの駆動制御、演出時間の管理などの処理を実行する。主制御用マイコン(1stCPU)311と映像制御用マイコン(2ndCPU)312の作業領域を提供するRAMは、それぞれのチップ内部に設けられている。なお、作業領域を提供するRAMはチップの外部に設けるようにしてもよい。
特に限定されるわけではないが、主制御用マイコン(1stCPU)311と映像制御用マイコン(2ndCPU)312との間、主制御用マイコン(1stCPU)311と音源LSI314との間は、それぞれシリアル方式でデータの送受信が行われ、映像制御用マイコン(2ndCPU)312との間、主制御用マイコン(1stCPU)311とVDP313との間は、パラレル方式でデータの送受信が行われるように構成されている。パラレル方式でデータを送受信することで、シリアルの場合よりも短時間にコマンドやデータを送信することができる。VDP313には、画像ROM323から読み出されたキャラクタなどの画像データを展開したり加工したりするのに使用される超高速なVRAM(ビデオRAM)313aや、画像を拡大、縮小処理するためのスケーラ313b、LVDS(小振幅信号伝送)方式で表示装置41へ送信する映像信号を生成する信号変換回路313cなどが設けられている。
VDP313から主制御用マイコン311へは表示装置41の映像と前面枠12や遊技盤30に設けられている装飾ランプの点灯を同期させるために垂直同期信号VSYNCが入力される。さらに、VDP313から映像制御用マイコン312へは、VRAMへの描画の終了等処理状況を知らせるため割込み信号INT0〜n及び映像制御用マイコン312からのコマンドやデータの受信待ちの状態にあることを知らせるためのウェイト信号WAITが入力される。また、映像制御用マイコン312から主制御用マイコン311へは、映像制御用マイコン312が正常に動作していることを知らせるとともにコマンドの送信タイミングを与える同期信号SYNCが入力される。主制御用マイコン311と音源LSI314との間は、ハンドシェイク方式でコマンドやデータの送受信を行うために、呼び掛け(コール)信号CTSと応答(レスポンス)信号RTSが交換される。
なお、映像制御用マイコン(2ndCPU)312には、主制御用マイコン(1stCPU)311よりも高速なつまり高価なCPUが使用されている。主制御用マイコン(1stCPU)311とは別に映像制御用マイコン(2ndCPU)312を設けて処理を分担させることによって、主制御用マイコン(1stCPU)311のみでは実現困難な大画面で動きの速い映像を表示装置41に表示させることが可能となるとともに、映像制御用マイコン(2ndCPU)312と同等な処理能力を有するCPUを2個使用する場合に比べてコストの上昇を抑制することができる。また、CPUを2つ設けることによって、2つのCPUの制御プログラムを別々に並行して開発することが可能となり、これによって新機種の開発期間を短縮することができる。
また、演出制御装置300には、遊技制御装置100から送信されてくるコマンドを受信するインタフェースチップ(コマンドI/F)331が設けられている。このコマンドI/F331を介して、遊技制御装置100から演出制御装置300へ送信された変動開始コマンド、客待ちデモコマンド、ファンファーレコマンド、確率情報コマンド、及びエラー指定コマンド等を、演出制御指令信号として受信する。遊技制御装置100の遊技用マイコン111はDC5Vで動作し、演出制御装置300の主制御用マイコン(1stCPU)311はDC3.3Vで動作するため、コマンドI/F331には信号のレベル変換の機能が設けられている。
また、演出制御装置300には、遊技盤30(センターケース40を含む)に設けられているLED(発光ダイオード)を有する盤装飾装置42を駆動制御する盤装飾LED制御回路332、前面枠12に設けられているLED(発光ダイオード)を有する枠装飾装置(例えば枠装飾装置18等)を駆動制御する枠装飾LED制御回路333、遊技盤30(センターケース40を含む)に設けられている盤演出装置44(例えば表示装置41における演出表示と協働して演出効果を高める可動役物等)を駆動制御する盤演出モータ/SOL制御回路334、前面枠12に設けられているモータ(例えば前記ムービングライト16を動作させるモータ等)45を駆動制御する枠演出モータ制御回路335が設けられている。なお、ランプやモータ及びソレノイドなどを駆動制御するこれらの制御回路332〜335は、アドレス/データバス304を介して主制御用マイコン(1stCPU)311と接続されている。
さらに、演出制御装置300には、前面枠12に設けられた演出ボタン25に内蔵されているスイッチ25aや上記盤演出装置44内のモータの初期位置を検出する演出モータスイッチのオン/オフ状態を検出して主制御用マイコン(1stCPU)311へ検出信号を入力するスイッチ入力回路336、前面枠12に設けられた上スピーカ19aを駆動するオーディオパワーアンプなどからなるアンプ回路337a、前面枠12に設けられた下スピーカ19bを駆動するアンプ回路337bが設けられている。
電源装置400の通常電源部410は、上記のような構成を有する演出制御装置300やそれによって制御される電子部品に対して所望のレベルの直流電圧を供給するため、モータやソレノイドを駆動するためのDC32V、液晶パネルからなる表示装置41を駆動するためのDC12V、コマンドI/F331の電源電圧となるDC5Vの他に、LEDやスピーカを駆動するためのDC18Vやこれらの直流電圧の基準としたり電源モニタランプを点灯させるのに使用するNDC24Vの電圧を生成するように構成されている。さらに、主制御用マイコン(1stCPU)311や映像制御用マイコン(2ndCPU)312として、3.3Vあるいは1.2Vのような低電圧で動作するLSIを使用する場合には、DC5Vに基づいてDC3.3VやDC1.2Vを生成するためのDC−DCコンバータが演出制御装置300に設けられる。なお、DC−DCコンバータは通常電源部410に設けるようにしてもよい。
電源装置400の制御信号生成部430により生成されたリセット信号RSTは、主制御用マイコン311、映像制御用マイコン312、VDP313、音源LSI314、ランプやモータなどを駆動制御する制御回路332〜335、スピーカを駆動するアンプ回路337a、337bに供給され、これらをリセット状態にする。また、この実施例においては、映像制御用マイコン312の有する汎用のポートを利用して、VDP313に対するリセット信号を生成して供給する機能を有するように構成されている。これにより、映像制御用マイコン312とVDP313の動作の連携性を向上させることができる。
次に、これらの制御回路において行われる遊技制御について説明する。遊技制御装置100の遊技用マイコン111のCPU111Aでは、普図始動ゲート34に備えられたゲートスイッチ34aからの遊技球の検出信号の入力に基づき、普図の当り判定用乱数値を抽出してROM111Bに記憶されている判定値と比較し、普図変動表示ゲームの当り外れを判定する処理を行う。そして、普図表示器に、識別図柄を所定時間変動表示した後、停止表示する普図変動表示ゲームを表示する処理を行う。この普図変動表示ゲームの結果が当りの場合は、普図表示器に特別の結果態様を表示するとともに、普電ソレノイド37cを動作させ、普通変動入賞装置37の可動部材37b、37bを所定時間(例えば、0.3秒間)上述のように開放する制御を行う。なお、普図変動表示ゲームの結果がはずれの場合は、普図表示器にはずれの結果態様を表示する制御を行う。
また、始動入賞口36に備えられた始動口1スイッチ36aからの遊技球の検出信号の入力に基づき始動入賞(始動記憶)を記憶し、この始動記憶に基づき、第1特図変動表示ゲームの大当り判定用乱数値を抽出してROM111Bに記憶されている判定値と比較し、第1特図変動表示ゲームの当り外れを判定する処理を行う。また、普通変動入賞装置37に備えられた始動口2スイッチ37aからの遊技球の検出信号の入力に基づき始動記憶を記憶し、この始動記憶に基づき、第2特図変動表示ゲームの大当り判定用乱数値を抽出してROM111Bに記憶されている判定値と比較し、第2特図変動表示ゲームの当り外れを判定する処理を行う。
そして、遊技制御装置100のCPU111Aは、上記の第1特図変動表示ゲームや第2特図変動表示ゲームの判定結果を含む制御信号(演出制御コマンド)を、演出制御装置300に出力する。そして、特図1表示器51や特図2表示器52に、識別図柄を所定時間変動表示した後、停止表示する特図変動表示ゲームを表示する処理を行う。また、演出制御装置300では、遊技制御装置100からの制御信号に基づき、表示装置41で特図変動表示ゲームに対応した飾り特図変動表示ゲームを表示する処理を行う。さらに、演出制御装置300では、遊技制御装置100からの制御信号に基づき、スピーカ19a,19bからの音の出力、各種LEDの発光を制御する処理等を行う。すなわち、演出制御装置300が、遊技(変動表示ゲーム等)に関する演出を制御する演出制御手段をなす。
そして、遊技制御装置100のCPU111Aは、特図変動表示ゲームの結果が当りの場合は、特図1表示器51や特図2表示器52に特別結果態様を表示するとともに、特別遊技状態を発生させる処理を行う。特別遊技状態を発生させる処理においては、CPU111Aは、例えば、大入賞口ソレノイド38bにより特別変動入賞装置38の開閉扉38cを開放させ、大入賞口内への遊技球の流入を可能とする制御を行う。そして、大入賞口に所定個数(例えば、10個)の遊技球が入賞するか、大入賞口の開放から所定時間(例えば、25秒又は1秒)が経過するかの何れかの条件が達成されるまで大入賞口を開放することを1ラウンドとし、これを所定ラウンド回数(例えば、15回又は2回)継続する(繰り返す)制御(サイクル遊技)を行う。また、特図変動表示ゲームの結果がはずれの場合は、特図1表示器51や特図2表示器52にはずれの結果態様を表示する制御を行う。
また、遊技制御装置100は、特図変動表示ゲームの結果態様に基づき、特別遊技状態の終了後に、遊技状態として高確率状態を発生可能となっている。この高確率状態は、特図変動表示ゲームにて当り結果となる確率が、通常確率状態に比べて高い状態である。また、第1特図変動表示ゲーム及び第2特図変動表示ゲームのどちらの特図変動表示ゲームの結果態様に基づき高確率状態となっても、第1特図変動表示ゲーム及び第2特図変動表示ゲームの両方が高確率状態となる。
また、遊技制御装置100は、特図変動表示ゲームの結果態様に基づき、特別遊技状態の終了後に、遊技状態として時短状態を発生可能となっている。この時短状態においては、普図変動表示ゲーム及び普通変動入賞装置37を時短動作状態とする制御を行い、普通変動入賞装置37が通常動作状態である場合よりも、単位時間当りの普通変動入賞装置37の開放時間が実質的に多くなるように制御するようになっている。
本実施形態の遊技機では、時短状態においては、上述の普図変動表示ゲームの実行時間(普図変動時間)を第1の変動表示時間よりも短い第2の変動表示時間となるように制御する(例えば、10秒が1秒)。また、時短状態においては、普図変動表示ゲームが当り結果となって普通変動入賞装置37が開放される場合に、開放時間(普電開放時間)が通常状態の第1開放時間(例えば0.3秒)よりも長い第2開放時間(例えば1.93秒)となるように制御する。また、時短状態においては、普図変動表示ゲームの1回の当り結果に対して、普通変動入賞装置37の開放回数(普電開放回数)を1回の第1開放回数ではなく、2回以上の複数回(例えば、3回)の第2開放回数に設定する。また、時短状態においては、普図変動表示ゲームの当り結果となる確率(普図確率)を通常動作状態である場合の通常確率(低確率)よりも高い高確率とする。なお、時短状態においては、普図変動時間、普電開放回数、普電開放時間、普図確率の何れか一つ又は複数を変化させることで普通変動入賞装置37を開状態に状態変換する時間を通常よりも延長するようにしても良い。
上述の高確率状態と時短状態は、それぞれ独立して発生可能であり、両方を同時に発生することも可能であるし、一方のみを発生させることも可能である。また以下の説明において、この時短状態を普電サポートあり状態と称することがある。
図5に示すように、特別結果態様には、特別遊技状態の実行態様や特別遊技状態の終了後に遊技者に付与される付加遊技価値が異なる複数種類が設定されており、遊技制御装置100では大当り図柄乱数に基づき特別結果態様を選択する。すなわち、大当り図柄乱数に基づき特別遊技状態の実行態様や付加遊技価値の量が決定されるといえる。なお、本実施形態の遊技機における特別遊技状態の実行態様とは、実行可能なラウンド数や大入賞口の開放時間である。また、付加遊技価値とは特別遊技状態の終了後に次回の特別結果態様の導出まで遊技状態を高確率状態とすることや、特別遊技状態の終了後に所定回数の特図変動表示ゲームを実行するまで時短状態とすることである。
特別結果態様の種類には、15R確変(図柄)、15R通常(図柄)、2R確変(図柄)、2R通常(図柄)の4種類が設定されている。15R確変(図柄)は、特別遊技状態でのラウンド数が15ラウンドで該特別遊技状態の終了後の確率状態が高確率状態となる。また、特別遊技状態の終了後、次回の大当りまで時短状態となる。15R通常(図柄)は、特別遊技状態でのラウンド数が15ラウンドで該特別遊技状態の終了後の確率状態が通常確率状態となる。また、特別遊技状態の終了後、100の特図変動表示ゲームを実行するまで時短状態となる。2R確変(図柄)は、特別遊技状態でのラウンド数が2ラウンドで該特別遊技状態の終了後の確率状態が高確率状態となる。また、特別遊技状態の終了後は時短状態とならない。2R通常(図柄)は、特別遊技状態でのラウンド数が2ラウンドで該特別遊技状態の終了後の確率状態が通常確率状態となる。また、特別遊技状態の終了後は時短状態とならない。
また、所定の確率で小当りを発生可能に構成されている。小当りが発生した場合は小特別遊技状態となる。小特別遊技状態では、2R大当りと同様にラウンド数が2ラウンドで大入賞口の開放時間が第2開放時間(1秒)とされる。なお、小特別遊技状態の終了後の確率状態や普通変動入賞装置37の動作状態は小当り発生前の状態と同じ状態となる。
ここで、大当りとは条件装置の作動を伴う特別結果であり、小当りとは条件装置の作動を伴わない特別結果である。条件装置とは、特図変動表示ゲームで大当りが発生(大当り図柄の停止表示)した場合に作動するもので、条件装置が作動するとは、例えば大当り状態が発生して特別電動役物としての特別変動入賞装置38を連続して作動させるための特定のフラグがセットされることを意味する。条件装置が作動しないとは、例えば小当り抽選に当選したような場合のように上述のフラグはセットされないことを意味する。なお、「条件装置」は上記のようなソフトウェア的にオンオフされるフラグのようなソフトウェア手段であっても良いし、電気的にオンオフされるスイッチのようなハードウェア手段であっても良い。また、「条件装置」は、その作動が電動役物の連続作動に必要条件とされる装置として、パチンコ遊技機の分野においては一般的に使用されている用語であり、本明細書においても同様な意味を有する用語として使用している。
また、2R確変、2R通常、小当りに基づく特別遊技状態や、当該特別遊技状態の終了後の所定期間である特定期間では確率状態が明確に報知されない非報知状態となる。また、この特定期間では擬似連変動態様が選択される確率が特定期間外よりも高くされている。これにより特定期間において、高確率状態であることへの期待感や特別結果となることへの期待感を高め、遊技の興趣を高めるようにしている。
図6、図7には、特図変動表示ゲームの変動パターンを選択するための変動パターンテーブルの一部を示した。図6は図7に示す特定期間以外で用いられる変動パターンテーブルである。すなわち通常期間で用いられる変動パターンテーブルである。図6(a)は通常確率状態で結果がはずれである場合の変動パターンテーブル、図6(b)は高確率状態で結果がはずれである場合の変動パターンテーブルである。また、図6(c)は通常確率状態で結果が大当り又は小当りである場合の変動パターンテーブル、図6(d)は高確率状態で結果が大当り又は小当りである場合の変動パターンテーブルである。そして、図7は、2R確変、2R通常、小当りに基づく特別遊技状態の終了後の所定期間である特定期間で用いられる変動パターンテーブルであり、擬似連変動態様が選択される確率が図6に示す通常の場合よりも高くなっている。なお、図7(a)の変動パターンテーブルは確率状態に関係なく結果がはずれの場合に用いられるものであり、図7(b)の変動パターンテーブルは確率状態に関係なく結果が大当り又は小当りの場合に用いられる。
これらの変動パターンテーブルで選択可能な変動パターンのうち、リーチなし、Nリーチ、SP1リーチ、SP2リーチは、特図変動表示ゲームの実行中に、複数の識別情報を所定時間変動表示した後に停止する単位変動表示を一回のみ行って結果態様を導出する通常変動態様である。また、擬似連リーチ、擬似連SPリーチは、特図変動表示ゲームの実行中に、単位変動表示を二回以上の複数回行って結果態様を導出する擬似連変動態様である。
図8から図10には、特定期間における表示の例を示した。2R確変、2R通常、小当りに基づく特別遊技状態が終了して特定期間が開始する際には、図8(a)に示すように、特定期間が開始する旨の報知表示がなされる。その後、図8(b)に示すように、特定期間中における遊技では、表示装置41の左半分の領域が飾り特図変動表示ゲームを表示するゲーム表示領域41aとされる。また、右上側の領域が始動入賞口36への入賞の報知と、飾り特図始動記憶表示41cを表示する始動入賞表示領域41bとされ、右下側の領域が、第1始動記憶が上限値である場合に発生した始動入賞口36への入賞であるオーバーフロー入賞に基づき記憶される発生記憶を表示する発生記憶表示領域41dとされる。
始動入賞表示領域41bでは、始動入賞口36への遊技球の入賞に基づき、表示装置41で遊技球が始動入賞口へ入賞して飾り特図始動記憶表示が発生する表示を行う。これにより第1始動記憶が発生したが遊技者に報知される。また、図8(c)に示すように、始動入賞口36への遊技球の入賞が発生した際に、既に始動記憶が上限数となっている場合は、発生した飾り特図始動記憶表示が発生記憶表示領域41dへ移動し、チケット41eに変化して表示される。これにより、発生記憶が発生したことが遊技者に報知される。
そして、特定期間において擬似連変動態様となる特図変動表示ゲームが開始される際には、発生記憶に基づいて擬似連変動態様にて実行される変動表示ゲームに関連する演出として、図9(a)に示すように、発生記憶表示領域41dのチケット41eがゲーム表示領域41aに移動して消滅する。その後、図9(b)に示す変動表示と図9(c)に示す仮停止を所定回数行い、図9(d)に示すように結果態様が表示される。なお、仮停止中は図柄を揺らすように表示して完全に停止していないことを示すようになっている。
図10には、特定期間における表示の別例を示した。図10(a)に示すように、特定期間が開始する旨の報知表示がなされた後、図10(b)に示すように、特定期間中における遊技では、表示装置41の左下部に第1特図始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示41cが表示され、その右側に発生記憶に対応するチケット41eが表示される。また、表示装置41の右下部には第2特図始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示41cが表示される。そして、特定期間において擬似連変動態様となる特図変動表示ゲームが開始される際には、発生記憶に基づいて擬似連変動態様にて実行される変動表示ゲームに関連する演出として、図10(c)に示すように、チケット41eが上方に移動して消滅する。その後、図10(d)から(h)に示すように変動表示と仮停止を繰り返し、最終的にはずれの結果態様又は図10(j)に示す大当りの結果態様が停止表示される。
特定期間において擬似連変動態様となる特図変動表示ゲームが開始される際に発生記憶がない場合は、発生記憶に基づいて擬似連変動態様にて実行される変動表示ゲームに関連する演出が行われない。このときはチケット41eが使用されずに擬似連変動パターンとなる。なお、発生記憶がある場合とない場合とでは、チケット41eの使用の有無以外の演出も異ならせるようにしても良い。例えば、チケット41eを使用した場合のみ、当該特図変動表示ゲームで結果が大当りとなる可能性の高さを示唆する演出を行ったり、特定のキャラクタを出現させたりするようにしても良い。さらには、チケット41eを使用した場合のほうが擬似連変動パターンにおける単位変動表示の回数が多くなるようにしても良い。
このように、特定期間における特図変動表示ゲームについて擬似連変動態様が選択された場合に、発生記憶に基づいて擬似連変動態様にて実行される特図変動表示ゲームに関連する演出を実行可能としたことで、始動入賞のオーバーフローを使用した従来にない演出が実行可能となるとともに、止め打ちを効果的に防止して遊技機の稼働率の低下を防止できる。すなわち、擬似連変動態様が選択される確率が高い期間において始動入賞のオーバーフローに基づく演出を行うようにしたことで、遊技者は演出の実行を目的としてオーバーフローを発生させようとするため、止め打ちを防止できる。また、発生記憶の存在により擬似連変動態様が発生するような印象も与えることができ、遊技者が積極的に発射操作を行うようになるので止め打ちを防止でき、遊技機の稼働低下を防止できる。特に、擬似連変動態様は変動時間が長くなるため、この擬似連変動態様が選択される確率が高い期間で始動入賞のオーバーフローに基づく演出を行うことで、効果的に止め打ちを防止できる。さらに、擬似連変動態様が選択される確率が高い期間は、所定の特別遊技状態の終了後の所定期間であるので、特別結果が短い期間に連続して発生することを期待する遊技者の期待感を高めることができ遊技の興趣を高めることができる。
以下、このような遊技を行う遊技機の制御について説明する。まず、上記遊技制御装置100の遊技用マイクロコンピュータ(遊技用マイコン)111によって実行される制御について説明する。遊技用マイコン111による制御処理は、主に図11及び図12に示すメイン処理と、所定時間周期(例えば4msec)で行われる図13に示すタイマ割込み処理とからなる。
〔メイン処理〕
先ず、メイン処理について説明する。メイン処理は、電源が投入されることで開始される。このメイン処理においては、図11に示すように、まず、割込み禁止する処理(ステップS1)を行ってから、割込みが発生したときに実行するジャンプ先のベクタアドレスを設定する割込みベクタ設定処理(ステップS2)、割込みが発生したときにレジスタ等の値を退避する領域の先頭アドレスであるスタックポインタを設定するスタックポインタ設定処理(ステップS3)、割込み処理のモードを設定する割込みモード設定処理(ステップS4)を行う。
次に、払出制御装置(払出基板)200のプログラムが正常に起動するのを待つため例えば4msecの時間待ちを行う(ステップS5)。これにより、電源投入の際に仮に遊技制御装置100が先に立ち上がって払出制御装置200が立ち上がる前にコマンドを払出制御装置200へ送ってしまい、払出制御装置200がコマンドを取りこぼすのを回避することができる。その後、RAMやEEPROM等の読出し書込み可能なRWM(リードライトメモリ)のアクセス許可をし、全出力ポートをオフ(出力が無い状態)に設定する(ステップS6,S7)。また、シリアルポート((遊技用マイコン111に予め搭載されているポート)この実施例では、払出制御装置200や演出制御装置300とパラレル通信を行っているため使用しない)を使用しない状態に設定する処理を行う(ステップS8)。
続いて、電源装置400内の初期化スイッチがオンしているか否か判定する(ステップS9)。ここで、初期化スイッチがオフ(ステップS9;No)と判定すると、RWM内の停電検査領域1の値が正常な停電検査領域チェックデータであるかをチェックし(ステップS10)、正常であれば(ステップS11;Yes)、RWM内の停電検査領域2の値が正常な停電検査領域チェックデータであるかをチェックする(ステップS12)。次に、停電検査領域2の値が正常であれば(ステップS13;Yes)、RWM内の所定領域のチェックサムを算出し(ステップS14)、算出されたチェックサムと電源断時のチェックサムを比較して(ステップS15)、一致するかを判定する(ステップS16)。そして、一致する場合(ステップS16;Yes)は、図12のステップS17へ移行し、停電から正常に復旧した場合の処理を行う。
また、初期化スイッチがオン(ステップS9;Yes)と判定された場合や、停電検査領域のチェックデータが正常なデータでないと判定された場合(ステップS11;NoもしくはステップS13;No)、チェックサムが正常でない(ステップS16;No)と判定された場合は、図12のステップS24へ移行して初期化の処理を行う。
図12のステップS17では全ての停電検査領域をクリアし、チェックサム領域をクリアして(ステップS18)、エラーや不正監視に係る領域をリセットする(ステップS19)。次に、RWM内の遊技状態を記憶する領域を調べて遊技状態が高確率状態であるか否かを判定する(ステップS20)。ここで、高確率でない(ステップS20;No)と判定した場合は、ステップS21,S22をスキップしてステップS23へ移行する。
また、ステップS20で高確率である(ステップS20;Yes)と判定した場合は、高確率報知フラグ領域にON情報をセーブし(ステップS21)、例えば一括表示装置50に設けられる高確率報知LED(エラー表示器)のON(点灯)データをセグメント領域にセーブする(ステップS22)。そして、後述の特図ゲーム処理を合理的に実行するために用意されている処理番号に対応する電源復旧時のコマンドを演出制御装置300へ送信する処理(ステップS23)を行ってステップS29へ進む。
一方、ステップS9、S11、S13、S16からステップS24へジャンプした場合には、アクセス禁止領域より前の全作業領域をクリアし(ステップS24)、アクセス禁止領域より後の全スタック領域をクリアして(ステップS25)、初期化すべき領域に電源投入時の初期値をセーブする(ステップS26)。そして、RWMクリアに関する外部情報を出力する期間の時間値を設定し(ステップS27)、電源投入時のコマンドを演出制御装置300へ送信して(ステップS28)、ステップS29へ進む。ステップS29では、遊技用マイコン111(クロックジェネレータ)内のタイマ割込み信号及び乱数更新トリガ信号(CTC)を発生するCTC(Counter/Timer Circuit)回路を起動する処理を行う。
なお、CTC回路は、遊技用マイコン111内のクロックジェネレータに設けられている。クロックジェネレータは、水晶発振器113からの発振信号(原クロック信号)を分周する分周回路と、分周された信号に基づいてCPU111Aに対して所定周期(例えば、4ミリ秒)のタイマ割込み信号及び乱数生成回路へ供給する乱数更新のトリガを与える信号CTCを発生するCTC回路とを備えている。
上記ステップS29のCTC起動処理の後は、乱数生成回路を起動設定する処理を行う(ステップS30)。具体的には、乱数生成回路内の所定のレジスタ(CTC更新許可レジスタ)へ乱数生成回路を起動させるためのコード(指定値)の設定などがCPU111Aによって行われる。それから、電源投入時の乱数生成回路内の所定のレジスタ(ソフト乱数レジスタ1〜n)の値を、対応する各種初期値乱数(大当り図柄を決定する乱数(大当り図柄乱数1、大当り図柄乱数2)、普図の当たりを決定する乱数(当り乱数))の初期値(スタート値)としてRWMの所定領域にセーブしてから(ステップS31)、割込みを許可する(ステップS32)。本実施例で使用するCPU111A内の乱数生成回路においては、電源投入毎にソフト乱数レジスタの初期値が変わるように構成されているため、この値を各種初期値乱数の初期値(スタート値)とすることで、ソフトウェアで生成される乱数の規則性を崩すことができ、遊技者による不正な乱数の取得を困難にすることができる。
続いて、各種初期値乱数の値を更新して乱数の規則性を崩すための初期値乱数更新処理(ステップS33)を行う。なお、本実施形態においては、特に限定されるわけではないが、大当り乱数は乱数生成回路において生成される乱数(大当り乱数)を使用して生成するように構成されている。つまり、大当り乱数はハードウェアで生成されるハード乱数であり、大当り図柄乱数、当り乱数はソフトウェアで生成されるソフト乱数である。
上記ステップS33の初期値乱数更新処理の後、電源装置400から入力されている停電監視信号をポート及びデータバスを介して読み込んでチェックする回数を設定し(ステップS34)、停電監視信号がONであるかの判定を行う(ステップS35)。停電監視信号がONでない場合(ステップS35;No)は、初期値乱数更新処理(ステップS33)に戻る。すなわち、停電が発生していない場合には、初期値乱数更新処理と停電監視信号のチェック(ループ処理)を繰り返し行う。初期値乱数更新処理(ステップS33)の前に割り込みを許可する(ステップS32)ことによって、初期値乱数更新処理中にタイマ割込みが発生すると割込み処理が優先して実行されるようになり、タイマ割込みが初期値乱数更新処理によって待たされることで割込み処理が圧迫されるのを回避することができる。
なお、上記ステップS33での初期値乱数更新処理は、メイン処理のほか、タイマ割込み処理の中においても初期値乱数更新処理を行う方法もあり、そのような方法を採用した場合には両方で初期値乱数更新処理が実行されるのを回避するため、メイン処理で初期値乱数更新処理を行う場合には割込みを禁止してから更新して割込みを解除する必要があるが、本実施例のようにタイマ割込み処理の中での初期値乱数更新処理はせず、メイン処理内のみにした場合には初期値乱数更新処理の前に割込みを解除しても何ら問題はなく、それによってメイン処理が簡素化されるという利点がある。
また、停電監視信号がONである場合(ステップS35;Yes)は、ステップS34で設定したチェック回数分停電監視信号のON状態が継続しているかを判定する(ステップS36)。そして、チェック回数分停電監視信号のON状態が継続していない場合(ステップS36;No)は、停電監視信号がONであるかの判定(ステップS35;Yes)に戻る。また、チェック回数分停電監視信号のON状態が継続している場合(ステップS36;Yes)、すなわち、停電が発生していると判定した場合は、一旦割込みを禁止する処理(ステップS37)、全出力ポートにOFFデータを出力する処理(ステップS38)を行う。
その後、停電復旧検査領域1に停電復旧検査領域チェックデータ1をセーブし(ステップS39)、停電復旧検査領域2に停電復旧検査領域チェックデータ2をセーブする(ステップS40)。さらに、RWMの電源遮断時のチェックサムを算出する処理(ステップS41)、チェックサムをセーブする処理(ステップS42)を行った後、RWMへのアクセスを禁止する処理(ステップS43)を行ってから、遊技機の電源が遮断されるのを待つ。このように、停電復旧検査領域にチェックデータをセーブするとともに、電源遮断時のチェックサムを算出することで、電源の遮断の前にRWMに記憶されていた情報が正しくバックアップされているか否かを電源再投入時に判断することができる。
〔タイマ割込み処理〕
次に、タイマ割込み処理について説明する。図13に示すように、タイマ割込み処理は、クロックジェネレータ内のCTC回路で生成される周期的なタイマ割込み信号がCPU111Aに入力されることで開始される。遊技用マイコン111Aにおいてタイマ割込みが発生すると、図13のタイマ割込み処理が開始される。
タイマ割込み処理が開始されると、まず所定のレジスタに保持されている値をRWMに移すレジスタ退避の処理(ステップS51)を行う。なお、本実施例において遊技用マイコンとして使用しているZ80系のマイコンでは、当該処理を表レジスタに保持されている値を裏レジスタに退避することで置き換えることができる。次に、各種センサ(始動口1スイッチ36a、始動口2スイッチ37a、普図のゲートスイッチ34a、カウントスイッチ38aなど)からの入力の取込み、即ち、各入力ポートの状態を読み込む入力処理(ステップS52)を行う。それから、各種処理でセットされた出力データに基づき、ソレノイド(大入賞口SOL38b、普電SOL37c)等のアクチュエータの駆動制御などを行うための出力処理(ステップS53)を行う。
次に、各種処理で送信バッファにセットされたコマンドを演出制御装置300や払出制御装置200等に出力するコマンド送信処理(ステップS54)、乱数更新処理1(ステップS55)、乱数更新処理2(ステップS56)を行う。その後、始動口1スイッチ36a、始動口2スイッチ37a、普図のゲートスイッチ34a、入賞口スイッチ35a…35n、カウントスイッチ38aから正常な信号の入力があるか否かの監視や、エラーの監視(前面枠やガラス枠が開放されていないかなど)を行う入賞口スイッチ/エラー監視処理(ステップS57)を行う。また、特図変動表示ゲームに関する処理を行う特図ゲーム処理(ステップS58)、普図変動表示ゲームに関する処理を行う普図ゲーム処理(ステップS59)を行う。
次に、遊技機10に設けられ、特図変動ゲームの表示や遊技に関する各種情報を表示するセグメントLEDを所望の内容を表示するように駆動するセグメントLED編集処理(ステップS60)、磁気センサスイッチ61や振動センサスイッチ62からの検出信号をチェックして異常がないか判定する磁石不正監視処理(ステップS61)を行う。それから、外部の各種装置に出力する信号を出力バッファにセットする外部情報編集処理(ステップS62)を行う。続いて、割込み要求をクリアして割込みの終了を宣言する処理(ステップS63)を行い、ステップS51で退避したレジスタのデータを復帰する処理(ステップS64)を行った後、割込みを許可する処理(ステップS65)を行って、タイマ割込み処理を終了する。
〔特図ゲーム処理〕
次に、上述のタイマ割込み処理における特図ゲーム処理(ステップS58)の詳細について説明する。特図ゲーム処理では、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aの入力の監視と、特図変動表示ゲームに関する処理全体の制御、特図の表示の設定を行う。
図14に示すように、特図ゲーム処理では、先ず、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aの入賞を監視する始動スイッチ監視処理(ステップA1)を行う。始動口スイッチ監視処理では、始動入賞口36、第2始動入賞口をなす普通変動入賞装置37に遊技球の入賞があると、各種乱数(大当り乱数など)の抽出を行い、当該入賞に基づく特図変動表示ゲームの開始前の段階で入賞に基づく遊技結果を事前に判定する遊技結果事前判定を行う。なお、始動口スイッチ監視処理(ステップA1)の詳細については後述する。
次に、カウントスイッチ監視処理(ステップA2)を行う。このカウントスイッチ監視処理では、特別変動入賞装置38内に設けられたカウントスイッチ38aのカウント数を監視する処理を行う。
次に、特図ゲーム処理タイマを更新(−1)して、当該ゲーム処理タイマがすでにタイムアップしているか又は更新によりタイムアップしたか否かをチェックして(ステップA3)、特図ゲーム処理タイマがタイムアップした(ステップA4;Yes)と判定すると、特図ゲーム処理番号に対応する処理に分岐させるために参照する特図ゲームシーケンス分岐テーブルをレジスタに設定する処理(ステップA5)を行って、当該テーブルを用いて特図ゲーム処理番号に対応する処理の分岐先アドレスを取得する処理(ステップA6)を行う。そして、分岐処理終了後のリターンアドレスをスタック領域に退避させる処理(ステップA7)を行った後、ゲーム処理番号に応じてゲーム分岐処理(ステップA8)を行う。
ステップA8にて、ゲーム処理番号が「0」の場合は、特図変動表示ゲームの変動開始を監視し、特図変動表示ゲームの変動開始の設定や演出の設定や、特図変動中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図普段処理(ステップA9)を行う。なお、特図普段処理(ステップA9)の詳細については後述する。
ステップA8にて、ゲーム処理番号が「1」の場合は、特図の停止表示時間の設定や、特図表示中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図変動中処理(ステップA10)を行う。ステップA8にて、ゲーム処理番号が「2」の場合は、特図変動表示ゲームの遊技結果が大当りであれば、大当りの種類に応じたファンファーレコマンドの設定や、各大当りの大入賞口開放パターンに応じたファンファーレ時間の設定や、ファンファーレ/インターバル中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図表示中処理(ステップA11)を行う。
ステップA8にて、ゲーム処理番号が「3」の場合は、大入賞口の開放時間の設定や開放回数の更新、大入賞口開放中処理を行うために必要な情報の設定等を行うファンファーレ/インターバル中処理(ステップA12)を行う。ステップA8にて、ゲーム処理番号が「4」の場合は、大当りラウンドが最終ラウンドでなければインターバルコマンドを設定する一方で最終ラウンドであればエンディングコマンドを設定する処理や、大入賞口残存球処理を行うために必要な情報の設定等を行う大入賞口開放中処理(ステップA13)を行う。
ステップA8にて、ゲーム処理番号が「5」の場合は、大当りラウンドが最終ラウンドであれば大入賞口内にある残存球が排出されるための時間を設定する処理や、大当り終了処理を行うために必要な情報の設定等を行う大入賞口残存球処理(ステップA14)を行う。ステップA8にて、ゲーム処理番号が「6」の場合は、特図普段処理(ステップA9)を行うために必要な情報の設定等を行う大当り終了処理(ステップA15)を行う。
また、ステップA8にて、特図ゲーム処理番号が「7」の場合は、小当りが発生した際の大入賞口の開放時間・開放パターンの設定、ファンファーレコマンドの設定、小当り中処理を行うために必要な情報の設定等を行う小当りファンファーレ中処理(ステップA16)を行う。また、ステップA8にて、特図ゲーム処理番号が「8」の場合は、エンディングコマンドの設定や小当り残存球処理を行うために必要な情報の設定等を行う小当り中処理(ステップA17)を行う。
また、ステップA8にて、特図ゲーム処理番号が「9」の場合は、小当り中処理の際に大入賞口内に入賞した残存球が排出されるための時間を設定する処理や、小当り終了処理を行うために必要な情報の設定等を行う小当り残存球処理(ステップA18)を行う。また、ステップA8にて、特図ゲーム処理番号が「10」の場合は、特図普段処理(ステップA9)を行うために必要な情報の設定等を行う小当り終了処理(ステップA19)を行う。
その後、特図1表示器51の変動を制御するためのテーブルを準備した後(ステップA20)、特図1表示器51に係る図柄変動制御処理(ステップA21)を行う。その後、特図2表示器52の変動を制御するためのテーブルを準備した後(ステップA22)、特図2表示器52に係る図柄変動制御処理(ステップA23)を行う。
一方、ステップA4にて、特図ゲーム処理タイマがタイムアップしていない(ステップA4;No)と判定すると、処理をステップA20に移行して、それ以降の処理を行う。
〔始動口スイッチ監視処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における始動口スイッチ監視処理の詳細について説明する。図15に示すように、始動口スイッチ監視処理では、先ず、第1始動口(始動入賞口36)による保留の情報を設定するテーブルを準備した後(ステップA111)、特図始動口スイッチ共通処理(ステップA112)を行う。なお、ステップA112における特図始動口スイッチ共通処理の詳細については、ステップA117における特図始動口スイッチ共通処理とともに後述する。
次に、普通電動役物(普通変動入賞装置37)が作動中である、即ち、普通変動入賞装置37が作動して遊技球の入賞が可能な開状態となっているか否かをチェックして、普通電動役物が作動中である(ステップA113;Yes)と判定すると、処理をステップA116に移行して、それ以降の処理を行う。一方、ステップA113にて、普通電動役物が作動中でない(ステップA113;No)と判定すると、普通変動入賞装置37への不正入賞数が不正発生判定個数以上であるかをチェックして(ステップA114)、不正入賞数が不正発生判定個数以上であるか否かを判定する処理(ステップA115)を行う。普通変動入賞装置37は、閉状態では遊技球が入賞不可能であり、開状態でのみ遊技球が入賞可能である。よって、閉状態で遊技球が入賞した場合は何らかの異常や不正が発生した場合であり、このような閉状態で入賞した遊技球があった場合はその数を不正入賞数として計数する。そして、このように計数された不正入賞数が所定の不正発生判定個数(上限値)以上であるかが判定される。
ステップA115にて、不正入賞数が不正判定個数以上でない(ステップA115;No)と判定すると、第2始動口(普通変動入賞装置37)による保留の情報を設定するテーブルを準備した後(ステップA116)、特図始動口スイッチ共通処理(ステップA117)を行って、始動口スイッチ監視処理を終了する。また、ステップA115にて、不正入賞数が不正判定個数以上であると判定された場合は(ステップA115;Yes)、始動口スイッチ監視処理を終了する。即ち、第2始動記憶をそれ以上発生させないようにする。
〔特図始動口スイッチ共通処理〕
次に、上述の始動口スイッチ監視処理における特図始動口スイッチ共通処理(ステップA112、A117)の詳細について説明する。特図始動口スイッチ共通処理は、始動口1スイッチ36aや始動口2スイッチ37aの入力があった場合に、各々の入力について共通して行われる処理である。
図16に示すように、特図始動口スイッチ共通処理では、先ず、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aのうち、監視対象の始動口スイッチ(例えば、始動口1スイッチ36a等)に入力があるか否かをチェックして(ステップA201)、監視対象の始動口スイッチに入力がない(ステップA202;No)と判定すると、特図始動口スイッチ共通処理を終了する。一方、ステップA202にて、監視対象の始動口スイッチに入力がある(ステップA202;Yes)と判定すると、当該監視対象の始動口スイッチの始動口入賞フラグをセーブした後(ステップA203)、当該監視対象のハード乱数ラッチレジスタに抽出された大当り乱数をロードし、準備する(ステップA204)。
続けて、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aのうち、監視対象の始動口スイッチ(例えば、始動口1スイッチ36a等)への入賞の回数に関する情報が遊技機10の外部の管理装置に対して出力された回数(始動口信号出力回数)を更新(+1)し、出力回数がオーバーフローするか否かをチェックして(ステップA205)、出力回数がオーバーフローしない(ステップA206;No)と判定すると、更新後の値をRWMの始動口信号出力回数領域にセーブして(ステップA207)、処理をステップA208に移行する。一方、ステップA206にて、出力回数がオーバーフローすると判定された場合は(ステップA206;Yes)、処理をステップA208に移行する。
そして、ステップA208にて、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aのうち、監視対象の始動口スイッチ(例えば、始動口1スイッチ36a等)に対応する更新対象の特図保留(始動記憶)数が上限値未満か否かをチェックして(ステップA208)、特図保留数が上限値未満か否かを判定する処理(ステップA209)を行う。
ステップA209にて、特図保留数が上限値未満である(ステップA209;Yes)と判定すると、更新対象の特図保留数(例えば、特図1保留数等)を更新(+1)する処理(ステップA213)を行う。そして、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aのうち、監視対象の始動口スイッチ(例えば、始動口1スイッチ36a等)の飾り特図保留数コマンド(MODE)を準備した後(ステップA214)、特図保留数に対応する飾り特図保留数コマンド(ACTION)を準備して(ステップA215)、コマンド設定処理(ステップA216)を行う。続けて、特図保留数に対応する乱数セーブ領域のアドレスを算出する処理(ステップA217)を行い、大当り乱数をRWMの大当り乱数セーブ領域にセーブする(ステップA218)。
次に、当該監視対象の始動口スイッチの大当り図柄乱数を抽出して準備し(ステップA219)、RWMの大当り図柄乱数セーブ領域にセーブする(ステップA220)。さらに、対応する変動パターン乱数1から3を抽出してRWMの各乱数のセーブ領域にセーブする(ステップA221、A222、A223)。そして、特図保留情報判定処理(ステップA224)を行って、特図始動口スイッチ共通処理を終了する。ここで、遊技制御装置100(RAM111C)は、始動入賞口36や普通変動入賞装置37の始動領域への遊技球の流入に基づいて各種乱数を抽出し、該抽出された各種乱数を始動記憶(特図変動表示ゲームの実行権利)として所定の上限数まで記憶可能な始動記憶手段をなす。また、遊技制御装置100が、第1始動入賞口(始動入賞口36)への遊技球の入賞に基づき抽出した各種の乱数値を、所定数を上限に第1始動記憶として記憶可能な第1始動記憶手段をなす。また、遊技制御装置100が、第2始動入賞口(普通変動入賞装置37)への遊技球の入賞に基づき抽出した各種の乱数値を、所定数を上限に第2始動記憶として記憶可能な第2始動記憶手段をなす。
一方、ステップA209にて、特図保留数が上限値未満でない(ステップA209;No)と判定すると、擬似連変動態様が選択される確率が高い期間である特定期間中であるかを判定する(ステップA210)。そして、特定期間である場合(ステップA210;Yes)は、飾り特図保留数コマンド(オーバーフローコマンド)を準備し(ステップA211)、コマンド設定処理(ステップA212)を行って、特図始動口スイッチ共通処理を終了する。一方、特定期間でない場合(ステップA210;No)は、特図始動口スイッチ共通処理を終了する。すなわち、遊技制御装置100が、始動記憶手段(遊技制御装置100)に始動記憶が所定の上限数まで記憶されている状態で、始動入賞口(始動入賞口36、普通変動入賞装置37)へ遊技球が入賞したか否かを判定する始動記憶数超過判定手段をなす。
〔特図保留情報判定処理〕
次に、上述の始動口スイッチ共通処理における特図保留情報判定処理(ステップA224)の詳細について説明する。特図保留情報判定処理は、対応する始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの開始タイミングより前に当該始動記憶に対応した結果関連情報の判定を行う先読み処理である。
図17に示すように、まず、先読み演出を実行してよい条件を満たしているかチェック(ステップS231)を行い、満たしていない場合(ステップS232;No)は、特図保留情報判定処理を終了する。また、満たしている場合(ステップS232;Yes)は、以下の先読み演出に関する処理を行う。
ここで、先読み演出を実行してよい条件を満たしている場合とは、特図始動口スイッチ共通処理のステップA202に係る始動口スイッチの入力が始動口2スイッチ37aの入力である場合である。また、特図始動口スイッチ共通処理のステップA202に係る始動口スイッチの入力が始動口1スイッチ36aの入力である場合は、普通変動入賞装置37の開放延長機能が作動中、即ち、時短状態中である場合と、大当り(特別遊技状態)中である場合と、を除く場合に先読み演出を実行してよい条件を満たすこととなる。
先読み演出を実行してよい条件を満たしている場合(ステップS232;Yes)に行われる先読み演出に関する処理では、まず、大当り乱数値が大当り判定値と一致するか否かにより大当りであるか否かを判定する大当り判定処理(ステップA233)を行う。そして、判定結果が大当りである場合(ステップA234;Yes)は、対象の始動口スイッチに対応する大当り図柄乱数チェックテーブルを設定し(ステップA235)、大当り図柄乱数をチェックし、対応する入賞情報ポインタを取得する処理(ステップA236)を行う。その後、設定した情報テーブルから図柄情報を取得し、図柄情報(作業用)領域にセーブする処理(ステップA241)を行う。なお、この場合は大当り情報テーブルが設定される。
一方、判定結果が大当りでない場合(ステップA234;No)は、大当り乱数値が小当り判定値と一致するか否かにより小当りであるか否かを判定する小当り判定処理(ステップA237)を行う。そして、判定結果が小当りである場合(ステップA238;Yes)は、対象の始動口スイッチに対応する小当り情報テーブルを設定し(ステップA239)、設定した情報テーブルから図柄情報を取得し、図柄情報(作業用)領域にセーブする処理(ステップA241)を行う。また、判定結果が小当りでない場合(ステップA238;No)は、はずれ情報テーブルを設定し(ステップA240)、設定した情報テーブルから図柄情報を取得し、図柄情報(作業用)領域にセーブする処理(ステップA241)を行う。
設定した情報テーブルから図柄情報を取得し、図柄情報(作業用)領域にセーブする処理(ステップA241)を行った後、設定した情報テーブルから始動口入賞演出図柄コマンドを取得し、当該始動口入賞演出図柄コマンドをRWMの入賞演出図柄コマンド領域にセーブする(ステップA242)。次に、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aのうち、監視対象の始動口スイッチの始動口入賞フラグを準備した後(ステップA243)、対象の始動口入賞演出コマンド設定テーブルを準備する(ステップA244)。そして、当該監視対象の始動口に関して設定された特図情報を設定する特図情報設定処理(ステップA245)を行う。
続けて、特図変動表示ゲームにおける変動態様のうち、後半変動パターンを設定する後半変動パターン設定処理(ステップA246)を行った後、特図変動表示ゲームの変動態様を設定する変動パターン設定処理(ステップA247)を行う。なお、ステップA245における特図情報設定処理、ステップA246における後半変動パターン設定処理、ステップA247における変動パターン設定処理の各々は、特図普段処理における特図情報設定処理、後半変動パターン設定処理、変動パターン設定処理と同様である。
そして、設定された変動パターンの前半変動番号に対応する始動口入賞演出コマンド(MODE)を算出して準備する(ステップA248)とともに、後半変動番号の値を始動口入賞演出コマンド(ACTION)として準備し(ステップA249)、コマンド設定処理(ステップA250)を行う。続けて、入賞演出図柄コマンド領域から始動口入賞演出図柄コマンドをロードして準備し(ステップA251)、コマンド設定処理(ステップA252)を行って、特図保留情報判定処理を終了する。すなわち、ステップA248、A249にて始動口入賞演出コマンドが準備され、ステップA251にて始動口入賞演出図柄コマンドが準備されることで、始動記憶に対応した結果関連情報の判定結果(先読み結果)を、対応する始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの開始タイミングより前に演出制御装置300に対して知らせることができ、特に表示装置41に表示される飾り特図始動記憶表示41cや発生記憶に対応したチケット41eを変化させるなどして、その特図変動表示ゲームの開始タイミングより前に遊技者に結果関連情報を報知することが可能となる。
すなわち、遊技制御装置100が、始動記憶手段(遊技制御装置100)に記憶された各種の乱数値の判定を行う判定手段をなす。また、遊技制御装置100が、始動記憶として記憶された乱数値を、当該始動記憶に対応する変動表示ゲームの実行前に事前に判定する(特別結果となるか否か等を判定)事前判定手段をなす。なお、始動記憶に対応して記憶された乱数値を事前に判定する時期は、当該始動記憶が発生した始動入賞時だけではなく、当該始動記憶に基づく変動表示ゲームが行われる前であればいつでもよい。
〔特図普段処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における特図普段処理(ステップA9)の詳細について説明する。図18に示すように、特図普段処理では、先ず、第2特図保留数(第2始動記憶数)が0であるか否かをチェックする(ステップA301)。そして、第2特図保留数が0である(ステップA302;Yes)と判定すると、第1始動記憶数(第1特図保留数)が0であるか否かをチェックする(ステップA303)。そして、第1特図保留数が0である(ステップA304;Yes)と判定すると、既に客待ちデモが開始されているか否かをチェックして(ステップA305)、客待ちデモを開始していない、即ち、開始済みでない(ステップA306;No)と判定すると、客待ちデモフラグを客待ちデモ中に設定する処理(ステップA307)を行う。
続けて、客待ちデモコマンドを準備して(ステップA308)、コマンド設定処理(ステップA309)を行う。一方、ステップA305にて、既に客待ちデモが開始されている(ステップA306;Yes)と判定すると、既に客待ちデモフラグは客待ちデモ中に設定(ステップA307)され、客待ちデモコマンドも準備(ステップA308)され、コマンド設定処理(ステップA309)も実行されているため、これらの処理を行わずに特図普段処理移行設定処理1(ステップA310)を行い、特図普段処理を終了する。特図普段処理移行設定処理1(ステップA310)では、特図普段処理に係る処理番号「0」、大入賞口不正監視期間を規定するフラグ(大入賞口不正監視情報)等を設定する処理を行う。
一方、ステップA302にて、第2特図保留数が0でない(ステップA302;No)と判定すると、特図2変動開始処理(ステップA311)を行い、特図変動中処理移行設定処理(特図2)(ステップA312)を行う。特図変動中処理移行設定処理(特図2)(ステップA312)では、特図変動中処理に係る処理番号「1」、客待ちデモの終了に係る情報、第2特図の変動中に係る試験信号、特図2表示器52における第2特図変動表示ゲームの制御用の情報(例えば、特図2表示器52の変動中に係るフラグ、特図2表示器52の点滅の周期のタイマの初期値など)等を設定する処理を行って、特図普段処理を終了する。
また、ステップA304にて、第1特図保留数が0でない(ステップA304;No)と判定すると、特図1変動開始処理(ステップA313)を行い、特図変動中処理移行設定処理(特図1)(ステップA314)を行う。特図変動中処理移行設定処理(特図1)(ステップA314)では、特図変動中処理に係る処理番号「1」、客待ちデモの終了に係る情報、第1特図の変動中に係る試験信号、特図1表示器51における第1特図変動表示ゲームの制御用の情報(例えば、特図1表示器51の変動中に係るフラグ、特図1表示器51の点滅の周期のタイマの初期値など)等を設定する処理を行って、特図普段処理を終了する。
このように、ステップA301とステップA302における第2特図保留数のチェックを、ステップA303とステップA304における第1特図保留数のチェックよりも先に行うことで、第2特図保留数が0でない場合には、特図2変動開始処理(ステップA311)が実行されることとなる。すなわち、第2特図変動表示ゲームが第1特図変動表示ゲームに優先して実行されることとなる。すなわち、遊技制御装置100が、第2始動記憶手段(遊技制御装置100)に第2始動記憶がある場合には、当該第2始動記憶に基づく変動表示ゲームを、第1始動記憶に基づく変動表示ゲームよりも優先的に実行する優先制御手段をなす。
〔特図1変動開始処理〕
次に、上述の特図普段処理における特図1変動開始処理(ステップA313)の詳細について説明する。特図1変動開始処理は、第1特図変動表示ゲームの開始時に行う処理であり、具体的には、図19に示すように、まず、第1特図変動表示ゲームが大当りであるか否かを判定するための大当りフラグ1にはずれ情報や大当り情報を設定する大当りフラグ1設定処理(ステップA320)を行う。その後、第1特図変動表示ゲームが小当りであるか否かを判定するための小当りフラグ1にはずれ情報や小当り情報を設定する小当りフラグ1設定処理(ステップA321)を行う。
次に、特図1停止図柄(図柄情報)の設定に係る特図1停止図柄設定処理(ステップA322)を行った後、設定された特図1停止図柄の特図1停止図柄番号に対応する試験信号をセーブする(ステップA323)。続けて、特図1停止図柄設定処理にて設定された停止図柄パターン情報(図柄情報)をRWMの作業用の図柄情報領域にセーブする(ステップA324)。
次に、特図1変動フラグを設定して準備し(ステップA325)、特図1変動フラグをRWMの変動図柄判別フラグ領域にセーブする(ステップA326)。続けて、変動パターンに関する情報を設定する対象のテーブルを準備して(ステップA327)、特図情報を設定する特図情報設定処理(ステップA328)を行う。続けて、第1特図変動表示ゲームにおける変動態様のうち、後半変動パターンを設定する後半変動パターン設定処理(ステップA329)を行った後、第1特図変動表示ゲームの変動態様を設定する変動パターン設定処理(ステップA330)を行う。
その後、第1特図の変動開始の情報を設定する変動開始情報設定処理(ステップA331)を行って、特図1変動開始処理を終了する。変動開始情報設定処理(ステップA331)では、特図変動表示ゲームの変動パターンに関する情報を含む変動パターンコマンド、飾り特図変動表示ゲームに係る停止図柄パターン(停止結果態様)情報に対応する飾り特図コマンド、表示装置41に表示される飾り特図始動記憶表示41cに係る飾り特図1保留数コマンド(飾り特図保留数コマンド)を準備する。これらのコマンドは後に演出制御装置300に送信される。
〔特図2変動開始処理〕
次に、上述の特図普段処理における特図2変動開始処理(ステップA311)の詳細について説明する。特図2変動開始処理は、第2特図変動表示ゲームの開始時に行う処理であり、上述の特図1変動開始処理と同様の処理である。具体的には、図20に示すように、まず、第2特図変動表示ゲームが大当りであるか否かを判定するための大当りフラグ2にはずれ情報や大当り情報を設定する大当りフラグ2設定処理(ステップA370)を行う。その後、第2特図変動表示ゲームが小当りであるか否かを判定するための小当りフラグ2にはずれ情報や小当り情報を設定する小当りフラグ2設定処理(ステップA371)を行う。
次に、特図2停止図柄(図柄情報)の設定に係る特図2停止図柄設定処理(ステップA372)を行った後、設定された特図2停止図柄の特図2停止図柄番号に対応する試験信号をセーブする(ステップA373)。続けて、特図2停止図柄設定処理にて設定された停止図柄パターン情報(図柄情報)をRWMの作業用の図柄情報領域にセーブする(ステップA374)。
次に、特図2変動フラグを設定して準備し(ステップA375)、特図2変動フラグをRWMの変動図柄判別フラグ領域にセーブする(ステップA376)。続けて、変動パターンに関する情報を設定する対象のテーブルを準備して(ステップA377)、特図情報を設定する特図情報設定処理(ステップA378)を行う。続けて、第2特図変動表示ゲームにおける変動態様のうち、後半変動パターンを設定する後半変動パターン設定処理(ステップA379)を行った後、第2特図変動表示ゲームの変動態様を設定する変動パターン設定処理(ステップA380)を行う。
その後、第2特図の変動開始の情報を設定する変動開始情報設定処理(ステップA381)を行って、特図2変動開始処理を終了する。変動開始情報設定処理(ステップA381)では、特図変動表示ゲームの変動パターンに関する情報を含む変動パターンコマンド、飾り特図変動表示ゲームに係る停止図柄パターン(停止結果態様)情報に対応する飾り特図コマンド、表示装置41に表示される飾り特図始動記憶表示41cに係る飾り特図2保留数コマンド(飾り特図保留数コマンド)を準備する。これらのコマンドは後に演出制御装置300に送信される。
すなわち、遊技制御装置100が、始動記憶手段(遊技制御装置100)に記憶された各種の乱数値の判定を行う判定手段をなす。また、遊技制御装置100が、判定手段(遊技制御装置100)による判定結果に基づき変動表示ゲームの実行を制御する変動表示ゲーム実行制御手段をなす。また、遊技制御装置100が、変動表示ゲームの開始時に当該変動表示ゲームの停止結果態様を設定する停止結果設定手段をなす。
〔特図変動中処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における特図変動中処理(ステップA10)の詳細について説明する。図21に示すように、特図変動中処理では、まず、特図1又は特図2停止図柄設定処理にて設定された図柄情報(停止図柄パターン情報)が、はずれ図柄パターンであるかをチェックする(ステップA521)。
そして、図柄情報がはずれ図柄である場合(ステップA522;Yes)は、後半変動パターン設定処理にて設定された後半変動番号がリーチなしの番号であるか否かをチェックする(ステップA523)。後半変動番号がリーチなしの番号である場合(ステップA524;Yes)は、はずれ時の特図表示時間ポインタを設定し(ステップA525)、特図表示時間テーブルを設定する処理(ステップA528)を行う。また、後半変動番号がリーチなしの番号でない場合(ステップA524;No)、すなわちリーチありの場合は、特図変動表示ゲームにて特別結果態様が導出されず、はずれとなる場合であってリーチ状態となる場合であるはずれリーチ時の特図表示時間ポインタを設定し(ステップA526)、特図表示時間テーブルを設定する処理(ステップA528)を行う。
一方、図柄情報がはずれ図柄でない場合(ステップA522;No)、すなわち大当り又は小当りである場合は、大当り時/小当り時の特図表示時間ポインタを設定し(ステップA527)、特図表示時間テーブルを設定する処理(ステップA528)を行う。
特図表示時間テーブルを設定する処理(ステップA528)を行った後、特図停止時間ポインタに対応する停止時間を取得する処理(ステップA529)を行う。この処理では、ステップA525にて設定されたはずれ時(リーチ発生無しのはずれ時)の特図停止時間ポインタ、ステップA526にて設定されたリーチはずれ時の特図停止時間ポインタ、ステップA527にて設定された大当り時又は小当り時の特図停止時間ポインタの何れかに対応する停止時間を取得する。
そして、取得した特図表示時間を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブし(ステップA530)、特図表示中処理移行設定処理(ステップA531)を行って、特図変動中処理を終了する。特図表示中処理移行設定処理(ステップA531)では、特図表示中処理に係る処理番号「2」、第1特図や第2特図の変動停止に係る試験信号、外部情報端子に出力用の特図変動表示ゲームの実行回数に係る図柄確定回数信号、特図1表示器51や特図2表示器52における第1特図変動表示ゲームや第2特図変動表示ゲームの制御用の情報(例えば、特図1表示器51や特図2表示器52の変動停止に係るフラグ等)等を設定する処理を行う。すなわち、遊技制御装置100が、変動表示ゲームの停止結果態様を表示する停止時間を設定する停止時間設定手段をなす。
〔特図表示中処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における特図表示中処理(ステップA11)の詳細について説明する。図22に示すように、特図表示中処理では、まず、特図2変動開始処理における小当りフラグ2設定処理にて設定された小当りフラグ2をロードして(ステップA541)、RWMの小当りフラグ2領域をクリアする(ステップA542)。次に、特図1変動開始処理における小当りフラグ1設定処理にて設定された小当りフラグ1をロードして(ステップA543)、RWMの小当りフラグ1領域をクリアする(ステップA544)。
その後、特図2変動開始処理における大当りフラグ2設定処理にて設定された大当りフラグ2をロードして(ステップA545)、RWMの大当りフラグ2領域をクリアする処理(ステップA546)を行う。そして、ロードされた大当りフラグ2をチェックして(ステップA547)、大当りである(ステップA548;Yes)と判定すると、RWMの大当りフラグ2領域をクリアする処理(ステップA554)を行う。次に、第2特図変動表示ゲームの大当り(特図2大当り)の開始に関する試験信号をRWMの試験信号出力データ領域にセーブし(ステップA555)、ラウンド数上限値テーブルを設定する処理(ステップA556)を行う。
一方、ステップA548にて、大当りフラグ2のチェックの結果、大当りでない(ステップA548;No)と判定すると、特図1変動開始処理における大当りフラグ1設定処理にて設定された大当りフラグ1をロードして(ステップA549)、RWMの大当りフラグ1領域をクリアする処理(ステップA550)を行う。続けて、ロードされた大当りフラグ1をチェックして(ステップA551)、大当りである(ステップA552;Yes)と判定すると、第1特図変動表示ゲームの大当り(特図1大当り)の開始に関する試験信号をRWMの試験信号出力データ領域にセーブし(ステップA553)、ラウンド数上限値テーブルを設定する処理(ステップA556)を行う。
ラウンド数上限値テーブルを設定する処理(ステップA556)を行った後、ラウンド数上限値情報に対応するラウンド数上限値を取得してRWMのラウンド数上限値領域にセーブする(ステップA557)。続けて、ラウンド数上限値情報対応するラウンドLEDポインタを取得してRWMのラウンドLEDポインタ領域にセーブする(ステップA558)。
次に、普図変動表示ゲーム及び特図変動表示ゲームにて当り結果となる確率を通常確率状態(低確率状態)とする情報に係る確率情報コマンドを準備して(ステップA559)、コマンド設定処理(ステップA560)を行う。続けて、停止図柄情報設定処理にて設定された図柄情報(停止図柄パターン番号)に対応するファンファーレコマンドを準備して(ステップA561)、コマンド設定処理(ステップA562)を行う。その後、飾り特図変動表示ゲームに係る図柄情報(停止図柄パターン情報)に対応する飾り特図コマンドをRWMの飾り特図コマンド領域からロードして準備し(ステップA563)、コマンド設定処理(ステップA564)を行う。
次に、大入賞口開放情報に対応する信号をRWMの外部情報出力データ領域にセーブし(ステップA565)、普図変動表示ゲーム及び特図変動表示ゲームにて当り結果となる確率の状態に対応する信号をRWMの外部情報出力データ領域にセーブする(ステップA566)。その後、大入賞口開放情報に対応するファンファーレ時間を設定し(ステップA567)、ファンファーレ時間を特図ゲーム処理タイマにセーブする(ステップA568)。そして、大入賞口への不正入賞数をリセットした後(ステップA569)、大入賞口不正監視期間フラグに不正監視期間外フラグをセーブする(ステップA570)。
そして、ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理(ステップA571)を行い、特図表示中処理を終了する。この処理では、ファンファーレ/インターバル中処理に係る処理番号「3」の設定や、各種状態の切り替えに係る情報を設定する処理等を行う。ここで、各種状態が切り替わるための情報としては、例えば、外部情報端子に出力用の遊技状態が特別遊技状態(大当り状態)であることを示す信号、普図変動表示ゲーム及び特図変動表示ゲームにて当り結果となる確率が通常確率状態(低確率状態)であることを示す試験信号、大入賞口不正監視期間における大入賞口への入賞数のクリアに係る情報、特別遊技状態のラウンド数のクリアに係る情報、高確率状態の表示に係る遊技状態表示LED(エラー表示器)を消灯させる情報、普図変動表示ゲームにて当り結果となる確率を通常確率状態(低確率状態)とする情報、停電復旧時に点灯した高確率状態の表示に係る遊技状態表示LED(エラー表示器)を消灯させる情報、特図変動表示ゲームの制御用の情報(例えば、特図変動表示ゲームにて当り結果となる確率を通常確率状態(低確率状態)とする情報や、停電復旧時に演出制御装置300に出力される、普図変動表示ゲームや特図変動表示ゲームにて当り結果となる確率が通常確率状態(低確率状態)であることを示す情報や、大当り後の残り時短変動回数や特図変動回数のクリアに係る情報など)等が挙げられる。
一方、ステップA552にて、大当りフラグ1のチェックの結果、大当りでない(ステップA552;No)と判定すると、図23に示すように、小当りフラグ1が小当りかをチェックし(ステップA572)、小当りでない場合(ステップS573;No)は、小当りフラグ2が小当りかをチェックする(ステップA574)。そして、小当りでない場合(ステップS575;No)、すなわち、はずれである場合は、変動回数更新処理(ステップA585)を行い、特図普段処理移行設定処理1(ステップA586)を行って、特図表示中処理を終了する。特図普段処理移行設定処理1(ステップA586)では、特図普段処理に係る処理番号「0」、大入賞口不正監視期間を規定するフラグ(大入賞口不正監視情報)等を設定する処理を行う。
一方、小当りフラグ1をチェックした結果、小当りである場合(ステップS573;Yes)又は小当りフラグ2をチェックした結果、小当りである場合(ステップS575;Yes)は、変動回数更新処理(ステップA576)を行う。そして、ファンファーレコマンドを準備し(ステップA577)、コマンド設定処理を行う(ステップA578)。その後、飾り特図変動表示ゲームに係る図柄情報(停止図柄パターン情報)に対応する飾り特図コマンドをRWMの飾り特図コマンド領域からロードして準備し(ステップA579)、コマンド設定処理(ステップA580)を行う。
そして、小当り大入賞口開放情報が特図1小当り開放情報かをチェックし(ステップA581)、特図1小当り開放情報である場合(ステップA582;Yes)、すなわち、特図1の小当り当選である場合は、小当りファンファーレ中処理移行設定処理1(ステップA583)を行い、特図表示中処理を終了する。また、特図1小当り開放情報でない場合(ステップA582;No)、すなわち、特図2の小当り当選である場合は、小当りファンファーレ中処理移行設定処理2(ステップA584)を行い、特図表示中処理を終了する。ステップA583、ステップA584では、小当りファンファーレ中処理に係る処理番号「7」の設定や、各種状態の切り替えに係る情報を設定する処理等を行う。このとき、小当りの当選が特図1であるか特図2であるかによって設定する情報を異ならせることができるので、小当りの開始時の演出をそれぞれ異なるものとすることができる。
〔変動回数更新処理〕
図24には、上述の特図表示中処理において、特定遊技状態における特図変動表示ゲームの実行回数を管理するための変動回数更新処理(ステップA574、A576)を示した。この変動回数更新処理では、まず、擬似連変動態様が選択される確率が高い期間である特定期間であるかを判定し(ステップA591)、特定期間でない場合(ステップA591;No)は、時短状態であるかを判定する(ステップA596)。また、特定期間である場合(ステップA591;Yes)は、特定期間とする特図変動表示ゲームの実行回数を管理するための特図変動回数を−1更新し(ステップA592)、特図変動回数が0であるかを判定する(ステップA593)。なお、特図変動回数は、後述するように所定の特別結果態様の導出に基づく特別遊技状態の終了時に、特定期間とする特図変動表示ゲームの実行回数(ここでは20又は30)が初期値として設定される。
特図変動回数が0である場合(ステップA593;Yes)、すなわち、今回の特図変動表示ゲームで特定期間が終了する場合は、特図変動回数領域をリセットし(ステップA594)、特定期間フラグをクリアして(ステップA595)、時短状態であるかを判定する(ステップA596)。一方、特図変動回数が0でない場合(ステップA593;No)、すなわち、次の特図変動表示ゲームでも特定期間が継続する場合は、時短状態であるかを判定する(ステップA596)。
そして、時短状態でない場合(ステップA596;No)は、変動回数更新処理を終了する。また、時短状態である場合(ステップA596;Yes)は、普通変動入賞装置37の動作状態を時短動作状態とする特図変動表示ゲームの実行回数を管理するための時短変動回数を−1更新し(ステップA597)、時短変動回数が0であるかを判定する(ステップA598)。なお、時短変動回数は、後述するように所定の特別結果態様の導出に基づく特別遊技状態の終了時に、普通変動入賞装置37の動作状態を時短動作状態とする特図変動表示ゲームの実行回数(ここでは100)が初期値として設定される。
時短回数が0でない場合(ステップA598;No)、すなわち次の特図変動表示ゲームでも普通変動入賞装置37の動作状態を時短動作状態のままとする場合は、変動回数更新処理を終了する。また、時短回数が0である場合(ステップA598;Yes)、すなわち今回の特図変動表示ゲームで普通変動入賞装置37の動作状態を時短動作状態とする期間が終了する場合は、時短終了時の確率情報コマンドを準備し(ステップA599)、コマンド設定処理(ステップA600)を行う。
その後、時短の終了に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブし(ステップA601)、時短の終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA602)。さらに、遊技状態表示番号領域に低確率時の番号をセーブし(ステップA603)、普図ゲームモードフラグ領域に普図低確率、普電サポートなしフラグをセーブする(ステップA604)。そして、特図ゲームモードフラグ領域に特図低確率フラグをセーブして(ステップA605)、停電復旧時送信コマンド領域に確率情報コマンド(低確率)をセーブして(ステップA606)、変動回数更新処理を終了する。これらの処理により、普通変動入賞装置37の時短動作状態と、特図変動表示ゲームの時短動作状態中の動作が終了し、普通変動入賞装置37が通常動作状態となり、特図変動表示ゲームの実行態様が、通常動作状態(普電サポートなし)における実行態様となる。
〔大当り終了処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における大当り終了処理(ステップA15)の詳細について説明する。図25に示すように、大当り終了処理では、まず、今回の特別遊技状態を実行する契機となった特別結果態様の種類に基づき設定される確率変動判定フラグをロードし(ステップA621)、確率変動判定フラグによる分岐処理(ステップA622)を行う。
確率変動判定フラグが1である場合は大当り終了設定処理1(ステップA623)を行う。この場合は特別結果態様が15R確変であった場合で、特別遊技状態の終了後に高確率状態となるとともに、次回の特別結果態様の導出まで時短状態となる場合である。また、確率変動判定フラグが2である場合は大当り終了設定処理2(ステップA624)を行う。この場合は特別結果態様が15R通常であった場合で、特別遊技状態の終了後に通常確率状態となるとともに、特別遊技状態の終了後100回の特図変動表示ゲームを実行するまで時短状態となる場合である。
また、確率変動判定フラグが3である場合は大当り終了設定処理3(ステップA625)を行う。この場合は特別結果態様が2R確変であった場合で、特別遊技状態の終了後に高確率状態となり、時短状態とはならない。また、確率変動判定フラグが4である場合は大当り終了設定処理4(ステップA626)を行う。この場合は特別結果態様が2R通常であった場合で、特別遊技状態の終了後に通常確率状態となり、時短状態とはならない。
大当り終了設定処理1から4の何れかを行った後、確率変動判定フラグに対応する確率情報コマンドを準備し(ステップA627)、コマンド設定処理(ステップA628)を行う。そして、特図普段処理移行設定処理2を行い(ステップA629)、大当り終了処理を終了する。特図普段処理移行設定処理2(ステップA629)では、特図普段処理に係る処理番号「0」、大入賞口不正監視期間を規定するフラグ(大入賞口不正監視情報)等を設定する処理を行う。
〔大当り終了設定処理1〕
図26には、上述の大当り終了処理における大当り終了設定処理1(ステップA623)を示した。この大当り終了設定処理1では、まず、高確率時の開始に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブし(ステップA631)、高確率時の開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA632)。
次に、遊技状態表示番号領域に高確率時の番号をセーブし(ステップA633)、普図ゲームモードフラグ領域に普図高確率、普電サポートフラグをセーブする(ステップA634)。この普図高確率、普電サポートフラグをセーブすることにより時短状態となる。そして、特図ゲームモードフラグ領域に高確率、時短フラグをセーブし(ステップA635)、停電復旧時送信コマンド領域に確率情報コマンド(高確率)をセーブする(ステップA636)。その後、時短変動回数領域をリセットし(ステップA637)、大当り終了設定処理1を終了する。以上の処理により、特別遊技状態の終了後、特図変動表示ゲームの確率状態が高確率状態となるとともに時短状態となる。
〔大当り終了設定処理2〕
図27には、上述の大当り終了処理における大当り終了設定処理2(ステップA624)を示した。この大当り終了設定処理2では、まず、時短時の開始に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブし(ステップA641)、時短時の開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA642)。
次に、遊技状態表示番号領域に時短時の番号をセーブし(ステップA643)、普図ゲームモードフラグ領域に普図高確率、普電サポートフラグをセーブする(ステップA644)。この普図高確率、普電サポートフラグをセーブすることにより時短状態となる。そして、特図ゲームモードフラグ領域に低確率、時短フラグをセーブし(ステップA645)、停電復旧時送信コマンド領域に確率情報コマンド(時短)をセーブする(ステップA646)。その後、時短変動回数領域に時短変動回数初期値(100)をセーブし(ステップA647)、大当り終了設定処理2を終了する。
以上の処理により、特別遊技状態の終了後、特図変動表示ゲームの確率状態が通常確率状態となるとともに時短状態となる。また、時短変動回数領域に時短変動回数初期値(100)をセットすることで、所定回数(100回)の特図変動表示ゲームの実行により時短状態が終了するようになる。
〔大当り終了設定処理3〕
図28には、上述の大当り終了処理における大当り終了設定処理3(ステップA625)を示した。この大当り終了設定処理3では、まず、高確率時の開始に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブし(ステップA651)、高確率時の開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA652)。
次に、遊技状態表示番号領域に高確率時の番号をセーブし(ステップA653)、特図ゲームモードフラグ領域に特図高確率フラグをセーブして(ステップA654)、停電復旧時送信コマンド領域に確率情報コマンド(潜伏高確率)をセーブする(ステップA655)。その後、特図変動回数領域に特図変動回数初期値(20又は30)をセーブし(ステップA656)、特定期間フラグをセーブして(ステップA657)、大当り終了設定処理3を終了する。
以上の処理により、特別遊技状態の終了後、特図変動表示ゲームの確率状態が高確率状態となり、時短状態とはならない。また、擬似連変動態様が選択される確率が高い期間である特定期間となり、特図変動回数領域に特図変動回数初期値(20又は30)をセットすることで、所定回数(20又は30回)の特図変動表示ゲームの実行により特定期間が終了するようになる。
〔大当り終了設定処理4〕
図29には、上述の大当り終了処理における大当り終了設定処理4(ステップA626)を示した。この大当り終了設定処理4では、まず、低確率時の開始に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブし(ステップA661)、低確率時の開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA662)。
次に、遊技状態表示番号領域に低確率時の番号をセーブし(ステップA663)、特図ゲームモードフラグ領域に特図低確率フラグをセーブして(ステップA664)、停電復旧時送信コマンド領域に確率情報コマンド(潜伏低確率)をセーブする(ステップA665)。その後、特図変動回数領域に特図変動回数初期値(20又は30)をセーブし(ステップA666)、特定期間フラグをセーブして(ステップA667)、大当り終了設定処理4を終了する。
以上の処理により、特別遊技状態の終了後、特図変動表示ゲームの確率状態が通常確率状態となり、時短状態とはならない。また、擬似連変動態様が選択される確率が高い期間である特定期間となり、特図変動回数領域に特図変動回数初期値(20又は30)をセットすることで、所定回数(20又は30回)の特図変動表示ゲームの実行により特定期間が終了するようになる。
すなわち、遊技制御装置100が、特別結果の種類に基づき、特別遊技状態の終了後に変動表示ゲームの実行結果が特別結果となる確率の状態である確率状態として通常確率状態よりも高めた高確率状態を発生可能な確率設定手段をなす。また、遊技制御装置100が、特別遊技状態の終了後、予め定められた所定期間に亘り、第2始動入賞口(普通変動入賞装置37)が開状態に状態変換される時間を延長する開状態延長制御手段をなす。
〔小当り終了処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における小当り終了処理(ステップA19)の詳細について説明する。図30(a)に示すように、小当り終了処理では、特図普段処理移行設定処理3(ステップA671)を行い、小当り終了処理を終了する。
〔特図普段処理移行設定処理3〕
図30(b)には、上述の小当り終了処理における特図普段処理移行設定処理3(ステップA671)を示した。この特図普段処理移行設定処理3では、まず、処理番号として特図普段処理の「0」を設定し(ステップA672)、特図ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブする(ステップA673)。次に、変動パターンテーブルを特定期間用に変更し(ステップA674)、小当り終了に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブする(ステップA675)。
そして、小当り終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブし(ステップA676)、大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間中フラグをセーブして(ステップA677)、ラウンドLEDポインタ領域をリセットする(ステップA678)。その後、特図変動回数領域に特図変動回数初期値(20又は30)をセーブし(ステップA679)、特定期間フラグをセーブして(ステップA680)、特図普段処理移行設定処理3を終了する。
以上の処理により、小特別遊技状態の終了後、擬似連変動態様が選択される確率が高い期間である特定期間となり、特図変動回数領域に特図変動回数初期値(20又は30)をセットすることで、所定回数(20又は30回)の特図変動表示ゲームの実行により特定期間が終了するようになる。
次に、演出制御装置300での制御について説明する。上述したように演出制御装置300は、主制御用マイコン(1stCPU)311と、該主制御用マイコン311の制御下で映像制御を行う映像制御用マイコン(2ndCPU)312とを備えている。
〔1stメイン処理〕
主制御用マイコン(1stCPU)311では、図31に示す1stメイン処理を行う。この1stメイン処理においては、はじめにプログラム開始時の処理を行う。このプログラム開始時の処理として、まず、割込みを禁止し(ステップB11)、RAMを0クリアして(ステップB12)、CPUを初期化するCPU初期化処理(ステップB13)を行う。次に、RAMの初期値を設定し(ステップB14)、乱数を初期化する乱数初期化処理(ステップB15)を行い、各種割込みのタイマを起動して(ステップB16)、割込みを許可する(ステップB17)。
次に、メインループ処理としてループの処理を行う。このループの処理では、まず、WDT(watchdog timer)をクリアし(ステップB18)、演出ボタン25の操作に基づく入力信号(立ち上がりエッジ)から入力情報を作成する演出ボタン入力処理(ステップB19)を行う。その後、遊技制御コマンド解析処理(ステップB20)を行う。この遊技制御コマンド解析処理(ステップB20)では、遊技制御装置100から送信される遊技に関するコマンドを正しく受信したかを判定し、正しく受信していた場合にはコマンドを確定して、後述するシーン制御処理のためのコマンドの区分けをする処理を行う。
次に、表示装置41や装飾装置、演出装置等のテストを行うためのテストモードに関する処理であるテストモード処理(ステップB21)を行う。このテストモード処理(ステップB21)によりテストモードとなった場合は、以降の遊技に関する処理は行わない。ただし、テストモードにおいて表示装置41での表示やスピーカからの音声の出力、装飾装置のLEDの発光、演出装置の動作等を行う場合は、これらを制御するための処理において制御を行う。なお、テストモードは遊技機の電源を遮断することで終了するようになっている。
そして、遊技の演出の制御に関する1stシーン制御処理(ステップB22)を行う。この1stシーン制御処理(ステップB22)の詳細については後述する。次に、遊技機でエラーが発生した場合に遊技制御装置100から送信されるエラー報知コマンドに基づき、対応する報知を行う遊技機エラー監視処理(ステップB23)を行う。なお、対応する報知を行うための表示装置41での表示やスピーカからの音声の出力、装飾装置のLEDの発光、演出装置の動作等は、これらを制御するための処理において制御を行う。
その後、映像制御用マイコン(2ndCPU)312に出力するコマンドを編集する演出コマンド編集処理(ステップB24)を行い、スピーカ(上スピーカ19a、下スピーカ19b)からの音声の出力に関する制御を行うサウンド制御処理(ステップB25)を行う。次に、盤装飾装置42、枠装飾装置18のLEDの制御を行う装飾制御処理(ステップB26)、盤演出装置44、枠演出装置45のモータやソレノイドの制御を行うモータ/SOL制御処理(ステップB27)を行う。そして、飾り特図変動表示ゲームの変動態様の詳細を決定する乱数を更新する乱数更新処理(ステップB28)を行って、WDTをクリアする処理(ステップB18)に戻る。
〔2ndメイン処理〕
映像制御用マイコン(2ndCPU)312では、図32に示す2ndメイン処理を行う。この2ndメイン処理においては、はじめにプログラム開始時の処理を行う。このプログラム開始時の処理として、まず、CPUを初期化するCPU初期化処理(ステップB31)を行い、RAMを0クリアして(ステップB32)、RAMの初期値を設定する(ステップB33)。次に、VDPを初期化するVDP初期化処理(ステップB34)を行い、各種割込みを許可する(ステップB35)。さらに、各種制御装置の初期化処理(ステップB36)を行い、画面描画を許可する(ステップB37)。
次に、メインループ処理としてループの処理を行う。このループの処理では、まず、システム周期待ちフラグをクリアし(ステップB38)、システム周期待ちフラグが1であるか否かの判定を行う(ステップB39)。システム周期とは、画像データを一時的に格納する二つのバッファを切り替える周期であって、切り替えが可能な状態となるとシステム周期フラグが「1」となる。このシステム周期待ちフラグが1となるまでは、システム周期待ちフラグが1であるか否かの判定(ステップB39)を繰り返し、システム周期待ちフラグが1となると(ステップB39;Yes)、WDT(watchdog timer)をクリアし(ステップB40)、通常ゲーム処理(ステップB41)を行って、システム周期待ちフラグをクリアする処理(ステップB38)に戻る。
〔通常ゲーム処理〕
図33には、図32に示した2ndメイン処理における通常ゲーム処理(ステップB41)を示した。この通常ゲーム処理では、まず、受信コマンドチェック処理(ステップB51)を行う。この受信コマンドチェック処理(ステップB51)では、1stCPUから送信されるコマンドを正しく受信したかを判定し、正しく受信していた場合にはコマンドを確定して、後述する2ndシーン制御処理のためのコマンドの区分けをする処理を行う。次に、受信したコマンドに基づき、表示内容を決定する2ndシーン制御処理(ステップB52)を行う。この2ndシーン制御処理(ステップB52)では、予告キャラクタ等の設定や表示優先順位の設定を行う。
その後、背景の設定を行う背景処理(ステップB53)を行い、飾り特図変動表示ゲームにおける識別情報の変動に関する表示制御処理であるリール制御/表示処理(ステップB54)を行う。さらに、特図1保留表示器及び特図2保留表示器の表示に連動して表示装置41に表示される飾り特図保留数表示の設定を行う保留表示処理(ステップB55)を行い、客待ちデモの表示に関する客待ちデモ処理(ステップB56)を行う。そして、ROMのデータをRAMに設定されたバッファに転送し、実際に表示をさせる処理を行う表示システム処理(ステップB57)を行って、通常ゲーム処理を終了する。すなわち、表示装置41が始動記憶手段(遊技制御装置100)に記憶された始動記憶を表示する始動記憶表示手段をなし、演出制御装置300が、始動記憶表示手段の表示態様を制御する始動記憶表示制御手段をなす。
〔1stシーン制御処理〕
図34には、図31に示した1stメイン処理における1stシーン制御処理(ステップB22)を示した。この1stシーン制御処理では、まず、テストモード中であるかを判定し(ステップB61)、テストモード中である場合(ステップB61;Yes)は、1stシーン制御処理を終了する。また、テストモード中でない場合(ステップB61;No)は、シーン変更コマンドを受信したか否かを判定する(ステップB62)。
シーン変更コマンドは、遊技制御装置100から演出制御装置300に送信される遊技に関する各種のコマンドである。このシーン変更コマンドを受信した場合(ステップB62;Yes)は、更新する遊技状態(現在の遊技状態)を取得し(ステップB63)、有効なコマンドであるかを判定する(ステップB64)。有効なコマンドであるかの判定(ステップB64)では、受信したシーン変更コマンドが取得した現在の遊技状態に対して有効なものであるかを判定する。そして、有効なコマンドである場合(ステップB64;Yes)は、受信コマンドをセーブし(ステップB65)、演出リクエストフラグをセットして(ステップB66)、受信したコマンドのコマンド識別子による分岐処理(ステップB67)を行う。
一方、シーン変更コマンドを受信していない場合(ステップB62;No)や、有効なコマンドでなかった場合(ステップB64;No)は、受信したコマンドのコマンド識別子による分岐処理(ステップB67)を行う。この場合、直近の有効であったコマンドの識別子による分岐を行う。
コマンド識別子による分岐処理(ステップB67)では、受信したコマンドに基づき実行する処理を選択する。電源投入コマンドを受信した場合は電源投入時に必要な処理を行う電源投入処理(ステップB68)を行う。また、停電復旧コマンドを受信した場合は停電復旧時に必要な処理を行う停電復旧(客待ち以外)処理(ステップB69)を行う。また、客待ちデモコマンドを受信した場合は客待ちデモの表示に関する処理等を行う客待ち処理(ステップB70)を行う。
また、変動パターンコマンドを受信した場合は飾り特図変動表示ゲームの実行に関する処理等を行う変動中処理(ステップB71)を行う。この変動中処理(ステップB71)では、飾り特図変動表示ゲームを行うために必要な情報の設定を行う。この飾り特図変動表示ゲームを行うために必要な情報の設定では、例えば、遊技制御装置100から送信された変動パターンコマンドに含まれる情報(大当りか否か、モード情報、変動パターン情報など)に基づき演出(変動パターンや変動時間など)の設定を行う。また、特図変動表示ゲームの変動時間が終了した場合には、飾り特図変動表示ゲームにおける識別情報の変動表示の停止や停止表示時間の設定等を行う。
また、ファンファーレコマンドを受信した場合は特別遊技状態や小特別遊技状態の開始に関する処理であるファンファーレ処理(ステップB72)を行う。また、大入開放n回目コマンドを受信した場合はラウンド遊技に関する処理であるラウンド中処理(ステップB73)を行う。また、インターバルコマンドを受信した場合はラウンド間のインターバルに関する処理であるインターバル処理(ステップB74)を行う。また、エンディングコマンドを受信した場合は特別遊技状態や小特別遊技状態の終了に関する処理であるエンディング処理(ステップB75)を行う。
コマンド識別子による分岐処理(ステップB67)により選択された上述の各処理を行った後、即座に映像に反映されないコマンドに基づく処理を行う。この処理として、まず、特図変動表示ゲームの停止図柄に関する情報を含む飾り特図コマンドに基づく処理を行う図柄コマンド受信処理(ステップB76)を行い、始動記憶の増減に関する情報を含む保留数コマンド(特図1保留数コマンド、特図2保留数コマンド)に基づく処理を行う保留数コマンド受信処理(ステップB77)を行う。
さらに、始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの結果等を当該特図変動表示ゲームの実行前に事前に判定する先読み処理の結果を含む先読みコマンド(始動口入賞演出コマンド、始動口入賞演出図柄コマンド)に基づく処理を行う先読みコマンド受信処理(ステップB78)を行う。その後、確率状態に関する情報を含む確率情報コマンドに基づく処理を行う確率情報コマンド受信処理(ステップB79)を行う。
〔変動中処理〕
図35には、図34に示す1stシーン制御処理における変動中処理(ステップB71)を示した。この変動中処理では、まず、演出リクエストフラグがあるか否かを判定する(ステップB91)。演出リクエストフラグは、有効なコマンドを受信した場合に設定されるフラグであって、このフラグがある場合は受信したコマンドに基づく処理を行う。
この演出リクエストフラグがある場合(ステップB91;Yes)は、演出ボタン25の入力に関する情報であるPB情報をクリアし(ステップB92)、可動体リクエストセット処理(ステップB93)を行う。次に、飾り特図変動表示ゲームの実行態様を設定するための変動パターン情報設定処理(ステップB94)を行い、乱数シード初期化処理(ステップB95)を行って、設定された変動パターンに対応するシーンシーケンステーブルを設定する(ステップB96)。シーンシーケンステーブルは、飾り特図変動表示ゲームにおける変動表示の開始や停止、演出用キャラクタの表示等の各種表示の実行タイミングや時間を管理するテーブルである。シーンシーケンステーブルには、実行内容と時間とが定義された複数のシーンの実行順序が設定されており、このシーンシーケンステーブルに従い順次シーンを実行することで飾り特図変動表示ゲームが実行される。
その後、時短状態や特定期間とする期間等を管理する変動回数管理処理(ステップB97)を行い、飾り特図変動表示ゲームの変動時間を設定する変動時間設定処理(ステップB98)を行う。そして、演出リクエストフラグをクリアして(ステップB99)変動中処理を終了する。
一方、演出リクエストフラグがない場合(ステップB91;No)は、更新タイマの値が0であるかを判定する(ステップB100)。この場合、更新タイマはシーンシーケンステーブルに従い管理されるシーンの実行時間を計時しており、この更新タイマの値が0であるとは、実行されていたシーンが終了したことを示す。この更新タイマの値が0でない場合(ステップB100;No)は、変動中処理を終了する。また、この更新タイマの値が0である場合(ステップB100;Yes)は、シーンデータ設定処理(ステップB101)を行い、変動中処理を終了する。これにより、新たなシーンが開始されるとともに更新タイマにシーンに応じた所定の値が設定される。
〔変動パターン情報設定処理〕
図36には、図35に示す変動中処理における変動パターン情報設定処理(ステップB94)を示した。この変動パターン情報設定処理では、まず、特図変動表示ゲームの停止図柄情報を取得し(ステップB111)、始動記憶に関する情報である保留情報をセーブする(ステップB112)。次に、確率状態や普通変動入賞装置37の動作状態、演出モード等の遊技状態を取得し(ステップB113)、始動記憶領域に記憶されている演出情報を取得する(ステップB114)。演出情報とは先読み情報に基づく連続的な演出(連続予告演出)である先読み演出を実行する際に、当該連続的な演出の対象となる始動記憶について設定される情報である。
その後、飾り特図変動表示ゲームの停止図柄を設定し(ステップB115)、遊技状態と演出情報に基づきコマンドに対応する変動パターンを仮決定する(ステップB116)。このとき、遊技制御装置100で図6や図7に示す割合で選択された変動パターンが仮決定される。そして、仮決定された変動パターンは擬似連変動パターンであるかをチェックし(ステップB117)、擬似連変動パターンでない場合(ステップB118;No)は、仮決定された変動パターンを変動パターンとして決定し、変動パターン情報設定処理を終了する。また、擬似連変動パターンである場合(ステップB118;Yes)は、オーバーフローカウンタをチェックする(ステップB119)。
オーバーフローカウンタは、特定期間において始動記憶数の上限を超える始動入賞が発生した場合に遊技制御装置100から送信される飾り特図保留数コマンド(オーバーフローコマンド)の回数をオーバーフローカウントとして計数するカウンタである。すなわち発生記憶数を計数するカウンタである。このオーバーフローカウンタにオーバーフローカウントがある場合(ステップB120;Yes)は、チケット使用擬似連変動パターンを変動パターンとして決定し(ステップB121)、オーバーフローカウンタを−1更新して(ステップB122)、変動パターン情報設定処理を終了する。また、オーバーフローカウンタにオーバーフローカウントがない場合(ステップB120;No)は、チケットなし擬似連変動パターンを変動パターンとして決定し(ステップB123)、変動パターン情報設定処理を終了する。すなわち、演出制御装置300が、判定手段(遊技制御装置100)による判定結果に基づき変動表示ゲームを実行する変動表示ゲーム実行制御手段をなす。
以上の処理により、特定期間において擬似連変動態様となる特図変動表示ゲームが開始される際に発生記憶がある場合はチケット使用擬似連変動パターンが選択される。このチケット使用擬似連変動パターンは、図9や図10に示したようにチケット41eが使用される演出が行われて擬似連変動パターンである。一方、特定期間において擬似連変動態様となる特図変動表示ゲームが開始される際に発生記憶がない場合はチケットなし擬似連変動パターンが選択される。このチケットなし擬似連変動パターンは、チケット使用擬似連変動パターンとは異なる演出の擬似連変動パターンである。なお、チケット使用擬似連変動パターンとチケットなし擬似連変動パターンとでは、単に演出を異ならせるだけでも良いが、例えば、チケット使用擬似連変動パターンでのみ当該特図変動表示ゲームで結果が大当りとなる可能性の高さを示唆する演出を行ったり、特定のキャラクタを出現させたりするようにしても良い。
〔変動回数管理処理〕
図37には、図35に示す変動中処理における変動回数管理処理(ステップB97)を示した。この変動回数管理処理では、まず、擬似連変動態様が選択される確率が高い特定期間中であるかを判定し(ステップB131)、特定期間中でない場合(ステップB131;No)は時短フラグがあるかをチェックする(ステップB138)。また、特定期間中である場合(ステップB131;Yes)は、特図回数を−1更新し(ステップB132)、特図回数が0であるかを判定する(ステップB133)。
特図回数は、特定期間とする期間を演出制御装置300において管理するためのものであって、2R確変や2R通常に基づく特別遊技状態や小当りに基づく小特別遊技状態の終了時に特定期間とする特図変動表示ゲームの実行回数が初期値(20又は30で遊技制御装置100において設定される特図変動回数と同じ値)として設定される。この特図回数が0である場合(ステップB133;Yes)、すなわち、今回の特図変動表示ゲームで特定期間が終了する場合は、特定期間終了情報を設定し(ステップB134)、特定期間フラグをクリアする(ステップB135)。その後、オーバーフローカウンタをリセットして(ステップB136)、時短フラグがあるかをチェックする(ステップB138)。一方、特図回数が0でない場合(ステップB133;No)、すなわち、次回の特図変動表示ゲームでも特定期間が継続する場合は、−1更新した値を特図回数カウンタにセットし(ステップB137)、時短フラグがあるかをチェックする(ステップB138)。
時短フラグがあるかをチェックして(ステップB138)、時短フラグがない場合(ステップB139;No)は、変動回数管理処理を終了する。また、時短フラグがある場合(ステップB139;Yes)は、演出制御装置300において時短状態とする特図変動表示ゲームの実行回数を管理するための時短回数を−1更新し(ステップB140)、時短回数が0であるかを判定する(ステップB141)。
時短回数は、所定期間に限り時短状態とする場合に、時短状態とする期間を演出制御装置300において管理するためのものであって、15R通常に基づく特別遊技状態の終了時に時短状態とする特図変動表示ゲームの実行回数が初期値(100)として設定される。この時短回数が0である場合(ステップB141;Yes)、すなわち、今回の特図変動表示ゲームで時短状態が終了する場合は、時短フラグをクリアし(ステップB142)、変動回数管理処理を終了する。また、時短回数が0でない場合(ステップB141;No)、すなわち、次回の特図変動表示ゲームでも時短状態が継続する場合は、−1更新した値を時短回数カウンタにセットして(ステップB143)、変動回数管理処理を終了する。この変動回数管理処理により、演出制御装置300においても特定期間や時短状態とする期間を管理でき、遊技状態に応じた演出を行うことが可能となる。
〔エンディング処理〕
図38には、図34に示す1stシーン制御処理におけるエンディング処理(ステップB75)を示した。このエンディング処理では、まず、演出リクエストフラグがあるか否かを判定し(ステップB151)、演出リクエストフラグがある場合(ステップB151;Yes)は、小当りに基づく小特別遊技状態の終了であるかを判定する(ステップB152)。そして、小当りに基づく小特別遊技状態の終了でない場合(ステップB152;No)は、大当りに関する情報を取得し(ステップB153)、時短状態発生大当りであるかをチェックする(ステップB154)。
そして、時短状態発生大当りでない場合(ステップB155;No)、すなわち2R確変又は2R通常である場合は、特定期間発生大当りであるかをチェックする(ステップB158)。また、時短状態発生大当りである場合(ステップB155;Yes)、すなわち15R確変又は15R通常である場合は、時短フラグをセットし(ステップB156)、時短回数をセットして(ステップB157)、特定期間発生大当りであるかをチェックする(ステップB158)。なお、時短回数をセットする処理(ステップB157)では、15R通常であった場合は時短回数として100をセットする。また、15R確変であった場合は時短回数として0をセット(時短回数カウンタをリセット)する。
特定期間発生大当りであるかをチェックして(ステップB158)特定期間発生大当りでない場合(ステップB159;No)、すなわち15R確変又は15R通常である場合は、対応する変動パターンテーブルをセットする(ステップB163)。その後、演出リクエストフラグをクリアして(ステップB164)、エンディング処理を終了する。一方、特定期間発生大当りである場合(ステップB159;Yes)、すなわち2R確変又は2R通常である場合や、小当りに基づく小特別遊技状態の終了である場合(ステップB152;Yes)は、特定期間フラグをセットする(ステップB160)。そして、特図回数をセットし(ステップB161)、オーバーフローカウンタをセットする(ステップB162)。その後、対応する変動パターンテーブルをセットし(ステップB163)、演出リクエストフラグをクリアして(ステップB164)、エンディング処理を終了する。
また、演出リクエストフラグがない場合(ステップB151;No)は、更新タイマが0であるかを判定する(ステップB165)。この場合、更新タイマは特別遊技状態の終了時のエンディング時間を計時しており、この更新タイマの値が0であるとはエンディング時間が経過したことを示す。この更新タイマの値が0でない場合(ステップB165;No)は、エンディング処理を終了する。また、この更新タイマの値が0である場合(ステップB165;Yes)は、エンディング終了を設定し(ステップB166)、エンディング処理を終了する。
〔保留数コマンド受信処理〕
図39には、図34に示す1stシーン制御処理における保留数コマンド受信処理(ステップB77)を示した。この保留数コマンド受信処理では、まず、遊技制御装置100から飾り特図保留数コマンドを受信したかを判定し(ステップB171)、飾り特図保留数コマンドを受信していない場合(ステップB171;No)は、保留数コマンド受信処理を終了する。また、飾り特図保留数コマンドを受信している場合(ステップB171;Yes)は、オーバーフローコマンドかをチェックする(ステップB172)。
そして、オーバーフローコマンドでない場合(ステップB173;No)、すなわち、始動記憶数の増減に基づくコマンドである場合は、保留表示処理(ステップB178)を行い、保留数コマンド受信処理を終了する。保留表示処理(ステップB178)では、始動入賞表示領域41bに飾り特図始動記憶表示41cを表示する処理を行う。
また、オーバーフローコマンドである場合(ステップB173;Yes)は、特定期間フラグがあるかを判定し(ステップB174)、特定期間フラグがない場合(ステップB174;No)は、保留数コマンド受信処理を終了する。また、特定期間フラグがある場合(ステップB174;Yes)は、オーバーフローカウンタが上限値であるかを判定する(ステップB175)。
オーバーフローカウンタが上限値である場合(ステップB175;Yes)は、保留数コマンド受信処理を終了する。また、オーバーフローカウンタが上限値でない場合(ステップB175;No)は、オーバーフローカウンタを+1更新し(ステップB176)、チケット表示処理(ステップB177)を行って保留数コマンド受信処理を終了する。チケット表示処理(ステップB177)では、発生記憶表示領域41dにチケット41eを表示する処理を行う。なお、オーバーフローカウンタやチケット41eの表示数に上限値を設けなくても良い。
すなわち、演出制御装置300が、始動記憶数超過判定手段(遊技制御装置100)によって、始動記憶手段(遊技制御装置100)に始動記憶が所定の上限数まで記憶されている状態で始動入賞口(始動入賞口36、普通変動入賞装置37)へ遊技球が入賞したと判定されたことを発生記憶として記憶可能な超過発生記憶手段をなす。また、演出制御装置300が、超過発生記憶手段(演出制御装置300)に記憶される発生記憶の数である発生記憶数を計数する発生記憶計数手段をなす。また、演出制御装置300が、発生記憶に関する情報を報知する発生記憶報知手段をなす。
〔先読みコマンド受信処理〕
図40には、図34に示す1stシーン制御処理における先読みコマンド受信処理(ステップB78)を示した。この先読みコマンド受信処理では、まず、遊技制御装置100から先読みコマンド(始動口入賞演出コマンド、始動口入賞演出図柄コマンド)を受信したかを判定し(ステップB181)、先読みコマンドを受信していない場合(ステップB181;No)は、先読みコマンド受信処理を終了する。また、先読みコマンドを受信している場合(ステップB181;Yes)は、先読み情報を対応する始動記憶領域にセーブする(ステップB182)。
次に、先読み演出の実行中かをチェックし(ステップB183)、先読み演出の実行中である場合(ステップB184;Yes)は、先読みコマンド受信処理を終了する。また、先読み演出の実行中でない場合(ステップB184;No)は、始動記憶領域の情報を取得し(ステップB185)、先読み演出が実行可能であるかを判定する(ステップB186)。
先読み演出が実行可能である場合とは、結果が大当りや小当りとなる特図変動表示ゲームを実行する始動記憶がある場合や、特定の変動態様の特図変動表示ゲームを実行する始動記憶がある場合である。そして、先読み演出が実行可能でない場合(ステップB186;No)は、先読みコマンド受信処理を終了する。また、先読み演出が実行可能である場合(ステップB186;Yes)は、対象となる始動記憶領域に先読み演出対象フラグをセットし(ステップB187)、対応する始動記憶領域に先読み演出情報を設定して(ステップB188)、連続予告演出設定処理を終了する。
以上のような制御により、始動記憶が所定の上限数まで記憶されている状態で始動入賞口36や普通変動入賞装置37へ遊技球が入賞したことに基づき発生記憶を記憶することが可能となる。また、特定期間において発生記憶に基づき図9や図10に示したよう擬似連変動態様にて実行される特図変動表示ゲームに関連する演出を実行可能となり、始動入賞のオーバーフローを使用した従来にない演出が実行可能となるとともに、止め打ちを効果的に防止して遊技機の稼働率の低下を防止することができる。
以上のことから、始動入賞口(始動入賞口36、普通変動入賞装置37)への遊技球の入賞に基づき、複数の識別情報を変動表示する変動表示ゲームを表示する変動表示装置(特図1表示器51、特図2表示器52、表示装置41)を備え、変動表示ゲームの結果が特別結果となった場合に、変動入賞装置(特別変動入賞装置38)を閉状態から開状態に変換させる特別遊技状態を発生する遊技機であって、始動入賞口への遊技球の入賞に基づき、変動表示ゲームを実行する権利を始動記憶として所定の上限数まで記憶可能であるとともに、該始動記憶毎に各種の乱数値を抽出して記憶する始動記憶手段(遊技制御装置100)と、該始動記憶手段に始動記憶が所定の上限数まで記憶されている状態で、始動入賞口へ遊技球が入賞したか否かを判定する始動記憶数超過判定手段(遊技制御装置100)と、該始動記憶数超過判定手段によって、始動記憶手段に始動記憶が所定の上限数まで記憶されている状態で始動入賞口へ遊技球が入賞したと判定されたことを発生記憶として記憶可能な超過発生記憶手段(演出制御装置300)と、始動記憶手段に記憶された各種乱数値を判定する判定手段(遊技制御装置100)と、判定手段による判定結果に基づき変動表示ゲームを実行する変動表示ゲーム実行制御手段(遊技制御装置100、演出制御装置300)と、変動表示ゲームに関する演出制御を行う演出制御手段(演出制御装置300)と、を備え、変動表示ゲーム実行制御手段は、変動表示ゲームの実行中に、複数の識別情報を所定時間変動表示した後に停止する単位変動表示を一回のみ行って結果態様を導出する通常変動態様と、変動表示ゲームの実行中に、単位変動表示を二回以上の複数回行って結果態様を導出する擬似連変動態様と、の何れかの変動態様を選択して実行するものであり、所定の特別遊技状態の終了後の所定期間に亘り、擬似連変動態様が選択される確率を通常よりも高めるようにし、演出制御手段は、所定期間における変動表示ゲームについて、擬似連変動態様が選択された場合に、超過発生記憶手段に記憶された発生記憶に基づいて、当該擬似連変動態様にて実行される変動表示ゲームに関連する演出を実行可能であることとなる。
また、超過発生記憶手段(演出制御装置300)に記憶される発生記憶の数である発生記憶数を計数する発生記憶計数手段(演出制御装置300)と、発生記憶に関する情報を報知する発生記憶報知手段(演出制御装置300)を備え、発生記憶計数手段は、始動記憶数超過判定手段によって、始動記憶手段(遊技制御装置100)に始動記憶が所定の上限数まで記憶されている状態で始動入賞口へ遊技球が入賞したと判定される毎に発生記憶数を加算するとともに、所定条件の成立に基づいて発生記憶数を減算するように構成され、所定条件は、所定期間における変動表示ゲームについて、擬似連変動態様が選択されたことであることとなる。
〔第1変形例〕
次に、第1変形例の遊技機について説明する。なお、基本的には、上述の実施形態の遊技機と同様の構成を有しており、以下、同様の構成を有する部分については同じ符号を付して説明を省略し、主に異なる部分について説明する。本変形例の遊技機は、擬似連変動態様の種類、及び/または、当該擬似連変動態様にて実行される変動表示ゲームの結果によって、発生記憶数を減算する数を異ならせている。
図41には、特図変動表示ゲームの結果と、擬似連変動態様の種類によるチケット41e使用枚数(発生記憶の減算数)を示した。結果が大当りの場合のほうが、結果がはずれとなる場合よりもチケット使用枚数が多くなりやすくされている。また、同じ結果であっても、擬似連リーチとなる場合よりも大当りとなる場合に選択されやすい擬似連SPリーチとなる場合のほうが、チケット使用枚数が多くなりやすくされている。すなわち、チケット使用枚数が多いほど大当りとなる可能性が高いことを示唆するようになっている。
図42には、特定期間において擬似連変動態様となる特図変動表示ゲームを実行する際の表示態様の一例を示した。図42(a)から(f)は、結果がはずれとなる場合を示し、図42(g)から(l)には結果が大当りとなる場合を示した。図42(a)に示すようにチケットが5枚ある状態で特図変動表示ゲームが終了した後、結果がはずれで擬似連変動態様となる特図変動表示ゲームが開始される場合に、擬似連変動態様の種類と結果に基づき使用されるチケットの枚数が選択される。この場合は、使用されるチケットの枚数として1枚が選択されており、図42(b)に示すように、擬似連変動態様となる特図変動表示ゲームが開始される際にチケット41eが1枚使用される。また、図42(g)に示すようにチケットが5枚ある状態で特図変動表示ゲームが終了した後、結果が大当りで擬似連変動態様となる特図変動表示ゲームが開始される場合、使用されるチケットの枚数として5枚が選択されると、図42(h)に示すように、5枚全てのチケット41eが使用される。遊技者はこの時点で特図変動表示ゲームの結果や変動態様を推測可能となる。
このように、チケットの使用枚数から擬似連変動態様の種類や特図変動表示ゲームの結果を推測可能となるので、遊技者に始動入賞のオーバーフローを発生させる意欲を与えることができ、止め打ちを効果的に防止して遊技機の稼働率の低下を防止できる。特に、特別結果となる場合にチケットの使用枚数が多くなるようにされているので、特別結果となることを知りたい遊技者は積極的に多数の発生記憶を発生させようとするため、止め打ちをより効果的に防止できる。
以上のような処理を行うために、図36に示した変動パターン情報設定処理に替えて図43に示す変動パターン情報設定処理を行う。この変動パターン情報設定処理では、チケット使用擬似連変動パターンを変動パターンとして決定する処理(ステップB121)を行った後、チケット使用枚数を決定する処理(ステップB191)を行う。このチケット使用枚数を決定する処理(ステップB191)では、決定されたチケット使用擬似連変動パターンの種類、特図変動表示ゲームの結果及び現在の発生記憶数(チケット枚数)から図41に示す選択割合にしたがってチケット使用枚数を決定する。その後、オーバーフローカウンタを決定されたチケット使用枚数の分だけ減算して(ステップB192)、変動パターン情報設定処理を終了する。
なお、図41では、擬似連変動態様の種類と特図変動表示ゲームの結果とによりチケット使用枚数を選択するようにしているが、擬似連変動態様の種類と特図変動表示ゲームの結果の何れか一方に基づきよりチケット使用枚数を選択するようにしても良い。また、結果が大当りの場合であって特定の擬似連リーチ(例えば擬似連SPリーチ)が選択された場合であって発生記憶数が6以上ある場合に、全てを使用することを可能としても良い。このようにすれば、特別結果となることを報知することが可能となる。さらに、はずれの場合でもわずかな確率で発生記憶数の全てを使用することを可能としても良い。
また、使用する発生記憶数を遊技者が選択できるようにしても良い。この場合、特図変動表示ゲームの開始から所定の期間をチケット使用枚数選択可能期間とし、この期間において演出ボタン25の押下により遊技者が使用する発生記憶数を選択可能とする。そして、この選択結果に従って変動パターンを差し替えるようにする。
以上のことから、擬似連変動態様には実行態様が異なる複数種類の擬似連変動態様が含まれ、変動表示ゲーム実行制御手段(遊技制御装置100、演出制御装置300)は、擬似連変動態様にて変動表示ゲームを実行する場合に、複数種類の擬似連変動態様から一の擬似連変動態様を選択して実行し、発生記憶計数手段(演出制御装置300)は、変動表示ゲーム実行制御手段により選択された擬似連変動態様の種類、及び/または、当該擬似連変動態様にて実行される変動表示ゲームの結果が特別結果となるか否かによって、発生記憶数を減算する数を所定の割合で異ならせていることとなる。
また、発生記憶計数手段(演出制御装置300)は、擬似連変動態様にて実行される変動表示ゲームの結果が特別結果となる場合には、特別結果とならない場合よりも発生記憶数を減算する数を多くするようにしていることとなる。
また、遊技者による操作入力を検出可能な操作手段(演出ボタン25)を備え、発生記憶計数手段(演出制御装置300)は、操作手段からの入力に応じて発生記憶数を減算し、変動表示ゲーム実行制御手段(遊技制御装置100、演出制御装置300)は、操作手段からの入力に応じて減算された発生記憶数に基づき変動表示ゲームの変動態様を決定するようにしても良い。
〔第2変形例〕
次に、第2変形例の遊技機について説明する。なお、基本的には、上述の実施形態の遊技機と同様の構成を有しており、以下、同様の構成を有する部分については同じ符号を付して説明を省略し、主に異なる部分について説明する。本変形例の遊技機は、先読み処理の結果が所定の結果である場合に発生記憶の報知態様を変更するようにしている。
図44には、先読み処理の結果が所定の結果となる始動記憶が発生した場合の表示装置41での表示例を示した。図44(a)に示すように、特図変動表示ゲームの実行中に始動記憶が発生すると、当該始動記憶についての先読み処理が行われる。この先読み処理の結果、当該始動記憶に基づく特図変動表示ゲームが所定の結果(例えば大当り)となる場合や、所定の変動態様(例えば擬似連変動態様)となる場合に、当該始動記憶が予告対象となり、図44(b)に示すように発生記憶を報知するためのチケット41eの表示態様が変更される。
この例では、予告対象の始動記憶の前に消化される始動記憶についての先読み結果により、これらの始動記憶に基づく特図変動表示ゲームが擬似連変動態様とならず発生記憶が減算されないことが明らかとなっている。よって、擬似連変動態様となる予告対象の始動記憶の開始時に消化される最も左側のチケット41eの表示色を変更する。
また、図44(c)に示すように、予告対象の始動記憶の前に消化される始動記憶についての先読み結果により、これらの始動記憶に擬似連変動態様となる始動記憶がある場合は、当該始動記憶により消化されるチケット41eを考慮して予告対象の始動記憶の開始時に消化されるチケット41eの表示色を変更する。これにより、所定の結果となる特図変動表示ゲームを実行する始動記憶があることを報知できるとともに、その前に擬似連変動態様となる始動記憶があることも報知可能となる。
このように、発生記憶を報知するためのチケット41eの表示態様を変化することにより先読み結果を報知することで、遊技者に始動入賞のオーバーフローを発生させる意欲を与えることができ、止め打ちを効果的に防止して遊技機の稼働率の低下を防止できる。すなわち、先読み結果を知りたい遊技者は積極的に多数の発生記憶を発生させようとするため、止め打ちを効果的に防止できる。
〔先読みコマンド受信処理〕
以上のような制御を行うため本変形例の遊技機では、図40に示す先読みコマンド受信処理に替えて図45に示す先読みコマンド受信処理を行う。この先読みコマンド受信処理では、先読みコマンドを受信した場合(ステップB181;Yes)に、対応するオーバーフローカウントがあるかをチェックする(ステップB201)。対応するオーバーフローカウントとは当該始動記憶の実行までに残存する発生記憶である。すなわち、当該始動記憶の前に擬似連変動態様となる始動記憶があり、当該始動記憶によって発生記憶が全て消化されてしまう場合は、対応するオーバーフローカウントがないこととなる。
この対応するオーバーフローカウントがある場合(ステップB202;Yes)は、オーバーフロー演出設定処理(ステップB203)を行い、ステップB183以降の処理を行う。また、オーバーフローカウントがない場合(ステップB202;No)は、ステップB183以降の処理を行う。
〔オーバーフロー演出設定処理〕
図46にはオーバーフロー演出設定処理の詳細を示した。このオーバーフロー演出設定処理では、まず、今回発生した始動記憶についての情報が記憶される始動記憶領域の先読み演出情報をチェックし(ステップB211)、大当りであるかを判定する(ステップB212)。そして、大当りである場合(ステップB213;Yes)は、対応するチケット表示態様の変更を設定し(ステップB214)、オーバーフロー演出設定処理を終了する。対応するチケット表示態様の変更を設定する処理(ステップB214)では、例えば、図44(b)、(c)に示したように、チケット41eの表示色を変更する処理を行う。すなわち、演出制御装置300が、発生記憶報知手段(演出制御装置300)による報知態様を制御する報知態様制御手段をなす。
また、大当りでない場合(ステップB213;No)は、擬似連変動態様であるかを判定する(ステップB214)。そして、擬似連変動態様である場合(ステップB214;Yes)は、対応するチケット表示態様の変更を設定し(ステップB214)、オーバーフロー演出設定処理を終了する。また、擬似連変動態様でない場合(ステップB214;No)は、オーバーフロー演出設定処理を終了する。
以上のことから、始動記憶手段(遊技制御装置100)に記憶される各種乱数値を事前に判定する事前判定手段(遊技制御装置100)と、発生記憶報知手段(演出制御装置300)による報知態様を制御する報知態様制御手段(演出制御装置300)と、を備え、報知態様制御手段は、事前判定手段の判定結果が所定の結果となる場合に、発生記憶の報知態様を変更するようにしたこととなる。
図47には、本変形例の遊技機における表示装置41での表示の別例を示した。この例では、予告対象の始動記憶の前に消化される始動記憶が擬似連変動態様とならず発生記憶が減算されないことが明らかである場合であるが、図47(a)に示すように、予告対象の始動記憶の前に消化される始動記憶に擬似連変動態様となる始動記憶がある場合のようにチケット41eの表示色を変更するようになっている。
そして、図47(b)から(e)に示すように、予告対象の始動記憶の前に消化される始動記憶であって擬似連変動態様とならない始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの開始時にチケット41eを消化し、図47(f)に示すように、予告対象の始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの開始時に表示態様が変更されたチケット41eが消化されるようにする。このようにすることで、予告対象の始動記憶に基づく特図変動表示ゲームに亘り、連続的な予告演出が実行されることとなり、発生記憶の報知態様の変化を複雑にすることができ、遊技の興趣を向上することができる。
このような制御を行うために、図46に示したオーバーフロー演出設定処理における対応するチケット表示態様の変更を設定する処理(ステップB214)では、予告対象の始動記憶の前に消化される始動記憶数と発生記憶数とから表示色を変化させるチケット41eを設定する。また、図36に示す変動パターン情報設定処理では、上述のようなチケット41eの表示色の変化が行われた場合には、擬似連変動パターンが選択されていなくてもオーバーフローカウンタを−1更新するようにする。
なお、上述のようなチケット41eの表示色の変化が行われた場合に、予告対象の始動記憶の前に消化される始動記憶に基づく擬似連変動態様とならない特図変動表示ゲームの変動時間が所定時間以上である場合は、当該特図変動表示ゲームを擬似連変動態様に変更しても良い。
図48には、本変形例の遊技機における表示装置41での表示の別例を示した。この例では、予告対象の始動記憶の前に消化される始動記憶が擬似連変動態様とならず発生記憶が減算されないことが明らかである場合であるが、図48(a)に示すように、予告対象の始動記憶の前に消化される始動記憶に擬似連変動態様となる始動記憶がある場合のようにチケット41eの表示色を変更するようになっている。
そして、図48(b)から(e)に示すように、予告対象の始動記憶に基づく特図変動表示ゲームにおいて、単位変動表示の開始毎にチケット41eを消化するようにし、図48(f)に示すように最後の単位変動表示の開始時に表示色を変化したチケット41eが消化されるようにする。このようにすることで、発生記憶の報知態様の変化を複雑にすることができ、遊技の興趣を向上することができる。
このような制御を行うために、図46に示したオーバーフロー演出設定処理における対応するチケット表示態様の変更を設定する処理(ステップB214)では、予告対象の始動記憶に基づく特図変動表示ゲームでの擬似連変動態様における単位変動表示の回数に基づき表示色を変化させるチケット41eを設定する。また、図36に示す変動パターン情報設定処理では、上述のようなチケット41eの表示色の変化が行われた場合には、予告対象の始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの開始時に消化されるチケット41eの枚数分だけオーバーフローカウンタを減算するようにし、表示においては単位変動表示毎にチケット41eを消化するようにする。もちろん単位変動表示毎にオーバーフローカウンタを−1更新するようにしても良い。
なお、予告対象の始動記憶に基づく特図変動表示ゲームが大当りとなる場合であって擬似連変動態様とならない場合であっても上述のようなチケット41eの表示色の変化を行うようにしても良い。この場合は、長い変動時間の変動パターンが設定されるので、当該特図変動表示ゲームを擬似連変動態様に変更するようにする。また、予告対象の始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの開始時に、図42に示したように複数枚のチケットを消化するようにしても良い。
〔第3変形例〕
次に、第3変形例の遊技機について説明する。なお、基本的には、上述の第2変形例の遊技機と同様の構成を有しており、以下、同様の構成を有する部分については同じ符号を付して説明を省略し、主に異なる部分について説明する。本変形例の遊技機は、先読み処理の結果が所定の結果である場合に発生記憶の報知態様を変更した後、さらに発生記憶の報知態様を変更可能としている。
図49(a)に示すように、チケット41eの表示態様には複数種類の表示態様があり、最も左側の表示態様が最も大当りとなる可能性が低い(信頼度が低い)表示態様とされ、右にいくにつれ大当りとなる可能性が高く(信頼度が高く)なるようにされている。このチケット41eの表示態様の変更が可能なタイミングは、予告対象となる始動記憶が発生した場合と、当該始動記憶が消化される前に発生記憶が発生した場合とされている。
図49(b)に示すように、予告対象の始動記憶として結果が大当りとなる始動記憶が発生すると、当該始動記憶に対応するチケット41eの表示態様が変更される。その後、図49(c)、(d)に示すように、予告対象の始動記憶が消化される前に発生記憶が発生すると、チケット41eの表示態様が信頼度の高い表示態様に順次変更される。なお、発生記憶が発生しても表示態様が変更されない場合もある。また、結果が大当りとなる場合であっても必ずしも最も信頼度の高い表示態様となるわけではなく、例えば、予告対象の始動記憶の発生時に決定される最終的な表示態様までの変更とする。
このように発生記憶の表示態様を変更することで、遊技者に始動入賞のオーバーフローを発生させる意欲を与えることができ、止め打ちを効果的に防止して遊技機の稼働率の低下を防止できる。すなわち、先読み結果をさらに詳しく知りたい遊技者は積極的に多数の発生記憶を発生させようとするため、止め打ちを効果的に防止できる。
このような制御を行うために、図46に示したオーバーフロー演出設定処理における対応するチケット表示態様の変更を設定する処理(ステップB214)では、初期表示としてのチケット41eの表示態様の設定と、最終的に変更可能な表示態様の選択を行うようにする。また、図39に示す保留数コマンド受信処理におけるチケット表示処理において、先読み演出が行われている場合にチケット41eの表示態様の変更を所定の確率で行うようにする。
以上のことから、報知態様制御手段(演出制御装置300)は、事前判定手段(遊技制御装置100)の判定結果が所定の結果となることに基づいて発生記憶の報知態様を変更した後、さらに超過発生記憶手段(演出制御装置300)に発生記憶が記憶されたことを条件に、再度報知態様を変更させて所定の結果を示唆するようにしたこととなる。
〔第4変形例〕
次に、第4変形例の遊技機について説明する。なお、基本的には、上述の実施形態の遊技機と同様の構成を有しており、以下、同様の構成を有する部分については同じ符号を付して説明を省略し、主に異なる部分について説明する。本変形例の遊技機は、擬似連変動態様が選択された場合に発生記憶が存在しない場合には通常変動態様に切り替えるようにしている。
〔変動パターン情報設定処理〕
本変形例の遊技機は、図36に示す変動パターン情報設定処理に替えて図50に示す変動パターン情報設定処理を行う。この変動パターン情報設定処理では、オーバーフローカウントがない場合(ステップB120;No)は、同一の時間値を有する通常変動パターンを変動パターンとして決定し(ステップB221)、変動パターン情報設定処理を終了する。
結果がはずれの場合は図7(a)に示す変動パターンテーブルが用いられるが、擬似連変動態様として変動時間が30秒の擬似連リーチが選択された際にオーバーフローカウントがない場合は、通常変動態様として変動時間が30秒のNリーチが選択される。また、擬似連変動態様として変動時間が60秒の擬似連リーチが選択された際にオーバーフローカウントがない場合は、通常変動態様として変動時間が60秒のNリーチが選択される。結果が大当りの場合は図7(b)に示す変動パターンテーブルが用いられるが、擬似連変動態様として変動時間が40秒の擬似連リーチが選択された際にオーバーフローカウントがない場合は、通常連変動態様として変動時間が40秒のNリーチが選択される。また、擬似連変動態様として変動時間が80秒の擬似連リーチが選択された際にオーバーフローカウントがない場合は、通常連変動態様として変動時間が80秒のNリーチが選択される。
このように擬似連変動態様が選択されたにもかかわらず発生記憶が存在しない場合に通常変動態様に切り替えることで、遊技者に始動入賞のオーバーフローを発生させる意欲を与えることができ、止め打ちを効果的に防止して遊技機の稼働率の低下を防止できる。すなわち、せっかく擬似連変動態様の選択確率が高い期間であるにもかかわらず、発生記憶がなければ擬似連変動態様とならないため、遊技者は積極的に多数の発生記憶を発生させようとし、止め打ちを効果的に防止できる。
以上のことから、変動表示ゲーム実行制御手段(遊技制御装置100、演出制御装置300)は、所定期間における変動表示ゲームについて擬似連変動態様が選択された場合に、超過発生記憶手段(演出制御装置300)に発生記憶が存在しない場合には、当該変動表示ゲームの変動態様を通常変動態様に切り替えるようにしたこととなる。
〔第5変形例〕
次に、第5変形例の遊技機について説明する。なお、基本的には、上述の実施形態の遊技機と同様の構成を有しており、以下、同様の構成を有する部分については同じ符号を付して説明を省略し、主に異なる部分について説明する。本変形例の遊技機は、先読み処理の結果が所定の結果となる始動記憶が発生した場合に発生記憶を用いて演出を行うようにしている。
図51(a)に示すように、所定の結果となる始動記憶として結果が大当りとなる始動記憶が発生した場合、当該始動記憶に基づく特図変動表示ゲームに亘り発生記憶を用いた演出が行われる。この例では、4つ目の始動記憶として大当りとなる始動記憶が発生しており、1つ目の始動記憶に基づく特図変動表示ゲームでは、図51(b)に示すように発生記憶を発生させるべき数が報知され、図51(c)に示すように報知された数の発生記憶を発生させると、その旨が報知される。また、2つ目の始動記憶に基づく特図変動表示ゲームでも、図51(d)に示すように発生記憶を発生させるべき数が報知され、図51(e)に示すように報知された数の発生記憶を発生させると、その旨が報知される。
その後、3つ目の始動記憶に基づく特図変動表示ゲームでは、1つ目の始動記憶に基づく特図変動表示ゲームで発生させるべき数の発生記憶を発生させた場合は、図7(f)から(h)に示すように擬似連変動態様とされる。なお、1つ目の始動記憶に基づく特図変動表示ゲームで発生させるべき数の発生記憶を発生させられなかった場合は通常変動態様となる。また、4つ目の始動記憶に基づく特図変動表示ゲームでは、2つ目の始動記憶に基づく特図変動表示ゲームで発生させるべき数の発生記憶を発生させた場合は、図7(i)から(k)に示すように擬似連変動態様とされる。なお、2つ目の始動記憶に基づく特図変動表示ゲームで発生させるべき数の発生記憶を発生させられなかった場合は通常変動態様となる。
このように、発生記憶を用いて演出を行うことで、止め打ちを効果的に防止して遊技機の稼働率の低下を防止できる。すなわち、せっかく擬似連変動態様の選択確率が高い期間であるにもかかわらず、発生記憶がなければ擬似連変動態様とならないため、遊技者は積極的に多数の発生記憶を発生させようとし、止め打ちを効果的に防止できる。また、発生記憶があることで大当りや擬似連変動態様が発生することを遊技者に印象付けることができ、止め打ちを防止できる。
〔第6変形例〕
次に、第6変形例の遊技機について説明する。なお、基本的には、上述の実施形態の遊技機と同様の構成を有しており、以下、同様の構成を有する部分については同じ符号を付して説明を省略し、主に異なる部分について説明する。本変形例の遊技機は、所定の特図変動表示ゲームの終了後の所定期間に亘り、擬似連変動態様が選択される確率を通常よりも高めるようにしている。なお、以下の説明では、特別遊技状態の終了後、結果が特定はずれ図柄となる特図変動表示ゲームが実行された後に擬似連変動態様が選択される確率が高い特定期間となる例について説明する。
図52には、本変形例の遊技機における変動パターンテーブルの一部を示した。なお、図52に示す各変動パターンテーブルでの選択率は、確率状態に関係なく結果がはずれの場合の選択率である。特別遊技状態の終了後、結果が特定はずれ図柄となる特図変動表示ゲームまでの特図変動表示ゲームについては、図52(a)に示す変動パターンテーブルAが用いられる。この変動パターンテーブルAでは、図6(a)に示した通常確率状態で結果がはずれである場合の変動パターンテーブルと略同じ選択率となっている。
そして、結果が特定はずれ図柄となる特図変動表示ゲームでは、図52(b)に示す変動パターンテーブルBが用いられる。この変動パターンテーブルBでは、変動時間が長いSP1リーチ又はSP2リーチのみが選択可能である。また、特定はずれ図柄となる特図変動表示ゲームの後、所定期間の特図変動表示ゲームでは変動パターンテーブルCが用いられる。この変動パターンテーブルCは、図7(a)に示した変動パターンテーブルと同じ選択率であり、この変動パターンテーブルが用いられる期間が、擬似連変動態様が選択される確率が通常よりも高い特定期間となる。
図53には、特別遊技状態の終了後の遊技を示した。なお、始動口1スイッチの欄において四角で囲んだ数字は当該始動口1スイッチでの遊技球の検出(ON)により増加した後の始動記憶数を示し、丸で囲んだ数字は当該始動口スイッチでの遊技球の検出(ON)により増加した後の発生記憶数を示している。
特別遊技状態が終了すると(t1)、所定期間は変動パターンテーブルAが選択される期間となる(t1からt2)。その後、結果が特定はずれ図柄となる特図変動表示ゲームの実行時には変動パターンテーブルBが選択される(t2からt3)。また、この結果が特定はずれ図柄となる特図変動表示ゲームの開始時に特定期間が開始される(t2)。この変動パターンテーブルBの選択により変動時間が長い変動パターンが選択されるので、この期間に発生記憶数を増加させることが可能である。そして、この特定はずれ図柄となる特図変動表示ゲームの終了後に特定期間となる。特定期間では擬似連変動態様が選択される確率が高い変動パターンテーブルCが選択され、特定はずれ図柄となる特図変動表示ゲームの実行中に増加した発生記憶を用いた演出が可能である。
図54には特図1表示器51や特図2表示器52での結果態様を示した。はずれ図柄には3種類があり、このうち図柄番号2の図柄が特定はずれ図柄となっている。このように複数種類の結果態様があることで結果を容易に識別できないようなり興趣が高まる。また、特別結果にも複数種類の結果態様があり、図柄番号1が15R確変に対応し、図柄番号2が15R通常に対応する。また、図柄番号3、4が2R確変に対応し、図柄番号5、6が2R確変に対応する。さらに図示は省略するが小当りに対応する結果態様も別途用意されている。
このように、所定の変動表示ゲームの終了後の所定期間に亘り、擬似連変動態様が選択される確率を通常よりも高めるので、所定の特別遊技状態とならない場合であっても擬似連変動態様が選択される確率が高い期間が発生可能となり、より遊技の興趣を向上することができる。
以上のような制御を行うため、図28に示す大当り終了設定処理3や図29に示す大当たり終了設定処理4では特定期間フラグをセーブする処理(ステップA657、A667)を行わない。また、図19に示す特図1変動開始処理や図20に示す特図2変動開始処理では、特定はずれ図柄となる場合には変動パターンテーブルBを選択するとともに特定期間フラグをセーブするようにする。
以上のことから、変動表示ゲーム実行制御手段(遊技制御装置100、演出制御装置300)は、所定の変動表示ゲームの終了後の所定期間に亘り、擬似連変動態様が選択される確率を通常よりも高めるようにしたこととなる。
なお、特定期間となる条件を結果が特定はずれ図柄となる特図変動表示ゲームが実行されたこととしたがこれに限られるものではなく、所定の変動態様となる特図変動表示ゲームが実行されたこととしても良い。また、特別遊技状態の終了後の所定期間に限らず、所定の特図変動表示ゲームが実行された場合に特定期間となるようにしても良い。
また、特定はずれ図柄となる特図変動表示ゲームの終了後に特定期間となった場合に、第2の特定はずれ図柄(例えば図54の図柄番号3のはずれ図柄)となる特図変動表示ゲームの実行により特定期間を終了するようにしても良い。またこの後に特定はずれ図柄となる特図変動表示ゲームが実行された場合には再度特定期間を開始しても良い。
〔第7変形例〕
次に、第7変形例の遊技機について説明する。なお、基本的には、上述の実施形態の遊技機と同様の構成を有しており、以下、同様の構成を有する部分については同じ符号を付して説明を省略し、主に異なる部分について説明する。本変形例の遊技機は、遊技制御装置100で発生記憶を管理している。
〔特図始動口スイッチ共通処理〕
本変形例の遊技機では、図16に示す特図始動口スイッチ共通処理に替えて図55に示す特図始動口スイッチ共通処理を行う。この特図始動口スイッチ共通処理では、始動記憶数が上限値であり(ステップA209;No)、特定期間中である場合(ステップA210;Yes)にメインオーバーフローカウンタを+1更新するようになっている。
〔特図1変動開始処理、特図2変動開始処理〕
また、図19に示す特図1変動開始処理及び図20に示す特図2変動開始処理に替えて図56に示す特図1変動開始処理及び図57に示す特図2変動開始処理を行う。この特図1変動開始処理及び特図2変動開始処理では、擬似連変動態様が選択されたかを判定し(ステップA332、A382)、擬似連変動態様が選択された場合(ステップA332、A382;Yes)は、メインオーバーフローカウンタの値を減算するようにする(ステップA333、A383)。
〔特図情報設定処理〕
また、図56に示す特図1変動開始処理及び図57に示す特図2変動開始処理における特図情報設定処理(ステップA328、A378)において図58に示す処理を行う。この特図情報設定処理では、まず、準備したフラグ(特図1変動フラグ又は特図2変動フラグ)を対象の特図を示すフラグとして図柄判別フラグ(作業用)領域にセーブする(ステップA701)。
次に、情報生成パラメータ1として、特図1保留数と特図2保留数を加算した値を設定し(ステップA702)、メインオーバーフローカウンタをチェックする(ステップA703)。そして、オーバーフローカウントがある場合(ステップA704;Yes)、すなわち、発生記憶がある場合は、情報生成パラメータ2として擬似連ありテーブル選択の値「1」を設定する(ステップA705)。また、オーバーフローカウントがない場合(ステップA704;No)、すなわち、発生記憶がない場合は、情報生成パラメータ2として擬似連なしテーブルの値「0」を設定する(ステップA706)。ここで、擬似連ありテーブルとは図7に示したテーブルであり、擬似連なしテーブルとは擬似連変動態様(擬似連リーチ、擬似連SPリーチ)を選択しない(選択率が0)のテーブルである。
そして、普電サポート中(時短状態中)であるかを判定し(ステップA707)、普電サポート中(時短状態中)でない場合(ステップA707;No)は、情報生成パラメータ3として普電サポートなしの値を設定する(ステップA708)。また、普電サポート中(時短状態中)である場合(ステップA707;Yes)は、高確率時(高確率状態)であるかを判定する(ステップA709)。
高確率時でない場合は(ステップA709;No)は、情報生成パラメータ3として、低確率、普電サポート中の値を設定する(ステップA710)。また、高確率時である場合は(ステップA709;Yes)は、情報生成パラメータ3として、高確率、普電サポート中の値を設定する(ステップA711)。
以上の処理によって、情報生成パラメータ1から3を設定した後、情報生成パラメータ1と3を元に前半変動情報1を生成して前半変動情報1領域にセーブし(ステップA712)、次に情報生成パラメータ3を元に前半変動情報2を生成して前半変動情報2領域にセーブする(ステップA713)。前半変動情報とは、変動パターンのうちリーチ状態となるまでの前半変動パターンを決定するための情報である。そして、前半変動情報1は、結果がはずれでありリーチ状態とならない場合の前半変動情報である。この前半変動情報1は特図保留数も考慮して前半変動パターンが決定されるため、情報生成パラメータ1と3を元に生成される。また、前半変動情報2は、結果がはずれでありリーチ状態となる場合や結果が大当りとなる場合の前半変動情報である。この前半変動情報2は特図保留数を考慮せずに前半変動パターンが決定されるため、情報生成パラメータ3を元に生成される。なお、この前半変動情報1、2を生成した時点ではどちらが用いられるかは決定されておらず、後に他の情報生成パラメータを参照して決定される。
次に、情報生成パラメータ4として、当りはずれや当りの場合の図柄に関する情報である図柄情報(作業用)をロードし(ステップA714)、情報生成パラメータ5として、特図変動表示ゲームを実行するのが特図1と2の何れであるかの情報である図柄判別フラグ(作業用)をロードする(ステップA715)。
そして、情報生成パラメータ2、4及び5を元に前半変動グループ情報を生成して対象の前半変動グループ情報領域にセーブする(ステップA716)。これにより、上述の前半変動情報1と2の何れを用いるかが決定されることとなる。その後、情報生成パラメータ1から5を元に後半変動グループ選択テーブルポインタを生成して準備し(ステップA717)、特図情報設定処理を終了する。なお、情報生成パラメータ2として擬似連ありテーブルの値が設定されている場合は、後半変動グループ選択テーブルポインタの値は、擬似連変動態様を含む後半変動グループ選択テーブルを選択する値とするようになっている。これによりオーバーフローカウントがある場合にのみ擬似連変動態様を選択可能となる。
〔変動回数更新処理〕
本変形例の遊技機では、図24に示す変動回数更新処理に替えて図59に示す変動回数更新処理を行う。この変動回数更新処理では、特図変動回数が0である場合(ステップA593;Yes)、すなわち、今回の特図変動表示ゲームで特定期間が終了する場合に、メインオーバーフローカウンタをクリアするようにしている(ステップA721)。
〔変動パターン情報設定処理〕
また、図36に示す変動パターン情報設定処理に替えて図60に示す変動パターン情報設定処理を行う。この変動パターン情報設定処理では、ステップB111からB115の処理を行った後、遊技状態と演出情報に基づきコマンドに対応する変動パターンを決定する(ステップB231)。ここでは遊技制御装置100で図6や図7に示す割合で選択された変動パターンに従い変動パターンが決定される。
そして、決定された変動パターンは擬似連変動パターンであるかをチェックし(ステップB232)、擬似連変動パターンでない場合(ステップB233;No)は、変動パターン情報設定処理を終了する。また、擬似連変動パターンである場合(ステップB233;Yes)は、オーバーフローカウンタの値を減算し(ステップB234)、チケット使用表示処理(ステップB235)を行って変動パターン情報設定処理を終了する。チケット使用表示処理(ステップB235)では、オーバーフローカウンタの減算値に対応する数のチケット41eを消去する処理を行う。
以上の処理により、遊技制御装置100で発生記憶を管理でき、このような制御によっても上述した実施形態や各変形例と同様の遊技制御が可能となる。
以上のような遊技機10は、始動入賞口(始動入賞口36、普通変動入賞装置37)への遊技球の入賞に基づき、複数の識別情報を変動表示する変動表示ゲームを表示する変動表示装置(特図1表示器51、特図2表示器52、表示装置41)を備え、変動表示ゲームの結果が特別結果となった場合に、変動入賞装置(特別変動入賞装置38)を閉状態から開状態に変換させる特別遊技状態を発生する遊技機であって、始動入賞口への遊技球の入賞に基づき、変動表示ゲームを実行する権利を始動記憶として所定の上限数まで記憶可能であるとともに、該始動記憶毎に各種の乱数値を抽出して記憶する始動記憶手段(遊技制御装置100)と、該始動記憶手段に始動記憶が所定の上限数まで記憶されている状態で、始動入賞口へ遊技球が入賞したか否かを判定する始動記憶数超過判定手段(遊技制御装置100)と、該始動記憶数超過判定手段によって、始動記憶手段に始動記憶が所定の上限数まで記憶されている状態で始動入賞口へ遊技球が入賞したと判定されたことを発生記憶として記憶可能な超過発生記憶手段(演出制御装置300)と、始動記憶手段に記憶された各種乱数値を判定する判定手段(遊技制御装置100)と、判定手段による判定結果に基づき変動表示ゲームを実行する変動表示ゲーム実行制御手段(遊技制御装置100、演出制御装置300)と、変動表示ゲームに関する演出制御を行う演出制御手段(演出制御装置300)と、を備え、変動表示ゲーム実行制御手段は、変動表示ゲームの実行中に、複数の識別情報を所定時間変動表示した後に停止する単位変動表示を一回のみ行って結果態様を導出する通常変動態様と、変動表示ゲームの実行中に、単位変動表示を二回以上の複数回行って結果態様を導出する擬似連変動態様と、の何れかの変動態様を選択して実行するものであり、所定の特別遊技状態の終了後の所定期間に亘り、擬似連変動態様が選択される確率を通常よりも高めるようにし、演出制御手段は、所定期間における変動表示ゲームについて、擬似連変動態様が選択された場合に、超過発生記憶手段に記憶された発生記憶に基づいて、当該擬似連変動態様にて実行される変動表示ゲームに関連する演出を実行可能である。
したがって、変動表示ゲーム実行制御手段は所定の特別遊技状態の終了後の所定期間に亘り、擬似連変動態様が選択される確率を通常よりも高め、演出制御手段は所定期間における変動表示ゲームについて擬似連変動態様が選択された場合に、発生記憶に基づいて擬似連変動態様にて実行される変動表示ゲームに関連する演出を実行可能であるので、始動入賞のオーバーフローを使用した従来にない演出を実行可能とするとともに、止め打ちを効果的に防止して遊技機の稼働率の低下を防止できる。
すなわち、擬似連変動態様が選択される確率が高い期間において始動入賞のオーバーフローに基づく演出を行うようにしたことで、遊技者は演出の実行を目的としてオーバーフローを発生させようとするため、止め打ちを防止できる。特に、擬似連変動態様は変動時間が長くなるため、この擬似連変動態様が選択される確率が高い期間で始動入賞のオーバーフローに基づく演出を行うことで、効果的に止め打ちを防止できる。さらに、擬似連変動態様が選択される確率が高い期間は、所定の特別遊技状態の終了後の所定期間であるので、特別結果が短い期間に連続して発生することを期待する遊技者の期待感を高めることができ遊技の興趣を高めることができる。
また、超過発生記憶手段(演出制御装置300)に記憶される発生記憶の数である発生記憶数を計数する発生記憶計数手段(演出制御装置300)と、発生記憶に関する情報を報知する発生記憶報知手段(演出制御装置300)を備え、発生記憶計数手段は、始動記憶数超過判定手段によって、始動記憶手段(遊技制御装置100)に始動記憶が所定の上限数まで記憶されている状態で始動入賞口へ遊技球が入賞したと判定される毎に発生記憶数を加算するとともに、所定条件の成立に基づいて発生記憶数を減算するように構成され、所定条件は、所定期間における変動表示ゲームについて、擬似連変動態様が選択されたことである。
したがって、発生記憶計数手段は、始動記憶が所定の上限数まで記憶されている状態で始動入賞口へ遊技球が入賞したと判定される毎に発生記憶数を加算するとともに、所定期間における変動表示ゲームについて、擬似連変動態様が選択されたことに基づいて発生記憶数を減算するので、始動入賞のオーバーフローを使用した従来にない演出を実行可能とするとともに、止め打ちを効果的に防止して遊技機の稼働率の低下を防止できる。すなわち、発生記憶の存在により擬似連変動態様が発生するような印象を与えることができ、遊技者が積極的に発射操作を行うようになるので止め打ちを防止でき、遊技機の稼働低下を防止できる。
また、擬似連変動態様には実行態様が異なる複数種類の擬似連変動態様が含まれ、変動表示ゲーム実行制御手段(遊技制御装置100、演出制御装置300)は、擬似連変動態様にて変動表示ゲームを実行する場合に、複数種類の擬似連変動態様から一の擬似連変動態様を選択して実行し、発生記憶計数手段(演出制御装置300)は、変動表示ゲーム実行制御手段により選択された擬似連変動態様の種類、及び/または、当該擬似連変動態様にて実行される変動表示ゲームの結果が特別結果となるか否かによって、発生記憶数を減算する数を所定の割合で異ならせている。
したがって、発生記憶計数手段は、変動表示ゲーム実行制御手段により選択された擬似連変動態様の種類、及び/または、当該擬似連変動態様にて実行される変動表示ゲームの結果が特別結果となるか否かによって、発生記憶数を減算する数を所定の割合で異ならせるので、始動入賞のオーバーフローを使用した従来にない演出を実行可能とするとともに、止め打ちを効果的に防止して遊技機の稼働率の低下を防止できる。すなわち、発生記憶数の減算値から擬似連変動態様の種類や変動表示ゲームの結果を推測可能となるので、遊技者に始動入賞のオーバーフローを発生させる意欲を与えることができ、止め打ちを効果的に防止して遊技機の稼働率の低下を防止できる。
また、発生記憶計数手段(演出制御装置300)は、擬似連変動態様にて実行される変動表示ゲームの結果が特別結果となる場合には、特別結果とならない場合よりも発生記憶数を減算する数を多くするようにしている。
したがって、擬似連変動態様にて実行される変動表示ゲームの結果が特別結果となる場合には、特別結果とならない場合よりも発生記憶数を減算する数を多くするので、始動入賞のオーバーフローを使用した従来にない演出を実行可能とするとともに、止め打ちを効果的に防止して遊技機の稼働率の低下を防止できる。すなわち、発生記憶数の減算値から擬似連変動態様の種類や変動表示ゲームの結果を推測可能となるので、遊技者に始動入賞のオーバーフローを発生させる意欲を与えることができ、止め打ちを効果的に防止して遊技機の稼働率の低下を防止できる。特に、特別結果となる場合は発生記憶数の減算値が多いので、特別結果となることを知りたい遊技者は積極的に多数の発生記憶を発生させようとするため、止め打ちを効果的に防止できる。
また、始動記憶手段(遊技制御装置100)に記憶される各種乱数値を事前に判定する事前判定手段(遊技制御装置100)と、発生記憶報知手段(演出制御装置300)による報知態様を制御する報知態様制御手段(演出制御装置300)と、を備え、報知態様制御手段は、事前判定手段の判定結果が所定の結果となる場合に、発生記憶の報知態様を変更するようにしている。
したがって、報知態様制御手段は、事前判定手段の判定結果が所定の結果となる場合に発生記憶の報知態様を変更するので、遊技者に始動入賞のオーバーフローを発生させる意欲を与えることができ、止め打ちを効果的に防止して遊技機の稼働率の低下を防止できる。すなわち、事前判定手段の判定結果を知りたい遊技者は積極的に多数の発生記憶を発生させようとするため、止め打ちを効果的に防止できる。
また、報知態様制御手段(演出制御装置300)は、事前判定手段(遊技制御装置100)の判定結果が所定の結果となることに基づいて発生記憶の報知態様を変更した後、さらに超過発生記憶手段(演出制御装置300)に発生記憶が記憶されたことを条件に、再度報知態様を変更させて所定の結果を示唆するようにしている。
したがって、発生記憶の報知態様を変更した後、さらに超過発生記憶手段に発生記憶が記憶されたことを条件に、再度報知態様を変更させて所定の結果を示唆するので、遊技者に始動入賞のオーバーフローを発生させる意欲を与えることができ、止め打ちを効果的に防止して遊技機の稼働率の低下を防止できる。すなわち、事前判定手段の判定結果をさらに詳しく知りたい遊技者は積極的に多数の発生記憶を発生させようとするため、止め打ちを効果的に防止できる。
また、変動表示ゲーム実行制御手段(遊技制御装置100、演出制御装置300)は、所定期間における変動表示ゲームについて擬似連変動態様が選択された場合に、超過発生記憶手段(演出制御装置300)に発生記憶が存在しない場合には、当該変動表示ゲームの変動態様を通常変動態様に切り替えるようにしている。
したがって、擬似連変動態様が選択された場合に発生記憶が存在しない場合には通常変動態様に切り替えるので、遊技者に始動入賞のオーバーフローを発生させる意欲を与えることができ、止め打ちを効果的に防止して遊技機の稼働率の低下を防止できる。すなわち、せっかく擬似連変動態様の選択確率が高い期間であるにもかかわらず、発生記憶がなければ擬似連変動態様とならないため、遊技者は積極的に多数の発生記憶を発生させようとし、止め打ちを効果的に防止できる。
また、変動表示ゲーム実行制御手段(遊技制御装置100、演出制御装置300)は、所定の変動表示ゲームの終了後の所定期間に亘り、擬似連変動態様が選択される確率を通常よりも高めるようにしている。
したがって、所定の変動表示ゲームの終了後の所定期間に亘り、擬似連変動態様が選択される確率を通常よりも高めるので、所定の特別遊技状態とならない場合であっても擬似連変動態様が選択される確率が高い期間が発生可能となり、より遊技の興趣を向上することができる。
なお、本発明の遊技機は、遊技機として、前記実施の形態に示されるようなパチンコ遊技機に限られるものではなく、例えば、その他のパチンコ遊技機、アレンジボール遊技機、雀球遊技機などの遊技球を使用する全ての遊技機に適用可能である。
また、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
10 遊技機
36 始動入賞口
37 普通変動入賞装置(始動入賞口)
38 特別変動入賞装置(変動入賞装置)
41 表示装置(変動表示装置)
51 特図1表示器(変動表示装置)
52 特図2表示器(変動表示装置)
100 遊技制御装置(始動記憶手段、始動記憶数超過判定手段、判定手段、変動表示ゲーム実行制御手段、事前判定手段)
300 演出制御装置(超過発生記憶手段、変動表示ゲーム実行制御手段、演出制御手段、発生記憶計数手段、発生記憶報知手段、報知態様制御手段)

Claims (8)

  1. 始動入賞口への遊技球の入賞に基づき、複数の識別情報を変動表示する変動表示ゲームを表示する変動表示装置を備え、
    前記変動表示ゲームの結果が特別結果となった場合に、変動入賞装置を閉状態から開状態に変換させる特別遊技状態を発生する遊技機において、
    前記始動入賞口への遊技球の入賞に基づき、前記変動表示ゲームを実行する権利を始動記憶として所定の上限数まで記憶可能であるとともに、該始動記憶毎に各種の乱数値を抽出して記憶する始動記憶手段と、
    該始動記憶手段に前記始動記憶が前記所定の上限数まで記憶されている状態で、前記始動入賞口へ遊技球が入賞したか否かを判定する始動記憶数超過判定手段と、
    該始動記憶数超過判定手段によって、前記始動記憶手段に前記始動記憶が前記所定の上限数まで記憶されている状態で前記始動入賞口へ遊技球が入賞したと判定されたことを発生記憶として記憶可能な超過発生記憶手段と、
    前記始動記憶手段に記憶された各種乱数値を判定する判定手段と、
    前記判定手段による判定結果に基づき前記変動表示ゲームを実行する変動表示ゲーム実行制御手段と、
    前記変動表示ゲームに関する演出制御を行う演出制御手段と、を備え、
    前記変動表示ゲーム実行制御手段は、
    前記変動表示ゲームの実行中に、前記複数の識別情報を所定時間変動表示した後に停止する単位変動表示を一回のみ行って結果態様を導出する通常変動態様と、
    前記変動表示ゲームの実行中に、前記単位変動表示を二回以上の複数回行って結果態様を導出する擬似連変動態様と、の何れかの変動態様を選択して実行するものであり、
    所定の前記特別遊技状態の終了後の所定期間に亘り、前記擬似連変動態様が選択される確率を通常よりも高めるようにし、
    前記演出制御手段は、
    前記所定期間における変動表示ゲームについて、前記擬似連変動態様が選択された場合に、前記超過発生記憶手段に記憶された発生記憶に基づいて、当該擬似連変動態様にて実行される変動表示ゲームに関連する演出を実行可能であることを特徴とする遊技機。
  2. 前記超過発生記憶手段に記憶される発生記憶の数である発生記憶数を計数する発生記憶計数手段と、
    前記発生記憶に関する情報を報知する発生記憶報知手段を備え、
    前記発生記憶計数手段は、
    前記始動記憶数超過判定手段によって、前記始動記憶手段に前記始動記憶が前記所定の上限数まで記憶されている状態で前記始動入賞口へ遊技球が入賞したと判定される毎に前記発生記憶数を加算するとともに、所定条件の成立に基づいて前記発生記憶数を減算するように構成され、
    前記所定条件は、
    前記所定期間における変動表示ゲームについて、前記擬似連変動態様が選択されたことであることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
  3. 前記擬似連変動態様には実行態様が異なる複数種類の擬似連変動態様が含まれ、
    前記変動表示ゲーム実行制御手段は、前記擬似連変動態様にて変動表示ゲームを実行する場合に、前記複数種類の擬似連変動態様から一の擬似連変動態様を選択して実行し、
    前記発生記憶計数手段は、
    前記変動表示ゲーム実行制御手段により選択された擬似連変動態様の種類、及び/または、当該擬似連変動態様にて実行される変動表示ゲームの結果が特別結果となるか否かによって、前記発生記憶数を減算する数を所定の割合で異ならせることを特徴とする請求項2に記載の遊技機。
  4. 前記発生記憶計数手段は、
    前記擬似連変動態様にて実行される変動表示ゲームの結果が前記特別結果となる場合には、前記特別結果とならない場合よりも前記発生記憶数を減算する数を多くすることを特徴とする請求項3に記載の遊技機。
  5. 前記始動記憶手段に記憶される各種乱数値を事前に判定する事前判定手段と、
    前記発生記憶報知手段による報知態様を制御する報知態様制御手段と、を備え、
    前記報知態様制御手段は、
    前記事前判定手段の判定結果が所定の結果となる場合に、前記発生記憶の報知態様を変更することを特徴とする請求項4に記載の遊技機。
  6. 前記報知態様制御手段は、
    前記事前判定手段の判定結果が所定の結果となることに基づいて前記発生記憶の報知態様を変更した後、さらに前記超過発生記憶手段に発生記憶が記憶されたことを条件に、再度報知態様を変更させて前記所定の結果を示唆するようにしたことを特徴とする請求項5に記載の遊技機。
  7. 前記変動表示ゲーム実行制御手段は、
    前記所定期間における変動表示ゲームについて前記擬似連変動態様が選択された場合に、前記超過発生記憶手段に発生記憶が存在しない場合には、当該変動表示ゲームの変動態様を前記通常変動態様に切り替えることを特徴とする請求項6に記載の遊技機。
  8. 前記変動表示ゲーム実行制御手段は、
    所定の変動表示ゲームの終了後の所定期間に亘り、前記擬似連変動態様が選択される確率を通常よりも高めるようにしたことを特徴とする請求項1から7の何れか一項に記載の遊技機。
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