JP5432858B2 - 遊技機 - Google Patents

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本発明は、始動入賞領域への遊技球の入賞に基づき、複数の識別情報を変動表示する変動表示ゲームを表示可能な変動表示装置を備え、前記変動表示ゲームの結果が特別結果となる場合に、遊技者にとって有利な特別遊技状態を発生可能な遊技機に関する。
従来、始動記憶内の乱数値の判定結果に基づいて、複数の変動表示ゲームに亘って連続的な演出を行い、変動開始時点での再判定で変動パターンが変更されるようにした遊技機がある。かかる遊技機には、始動記憶内に例えば大当りとなる乱数値が存在する場合でも、はずれとなる乱数値のみ存在する場合であっても、連続した予告報知を行うことで、遊技者の期待感を煽ったり、結果の報知を行うようにしているものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、現状の遊技機では、始動入賞口への遊技球の入賞を始動記憶として記憶した時点で乱数値を判定する他、変動表示ゲームの開始時に再度この乱数値を判定するようにしている。これは変動パターンを決定する際、そのときの始動記憶の数によって、変動時間を考慮する必要があるからであり、例えば新たに始動記憶が記憶された時点での始動記憶数が多い場合には、その新たに記憶された始動記憶に対する変動パターンは短いものとするが、変動開始時に再度判定したときに、その時点での始動記憶数が少なくなっている場合には、当該始動記憶に対する変動パターンは長いものに変更するのが望ましいため、始動記憶として記憶された時点で予め設定した変動パターンから、変動開始時点での記憶状態に適応した変動パターンに変更するようにしている。
特開2003−290515号公報
ここで、上記特許文献1のような連続予告を行う遊技機を現状の遊技機に適用した場合、予め連続予告を実行すると決定していても、実際の変動開始時点での再判定で変動パターンが変更されることが大いに考えられる。
例えば、新たに始動入賞が発生した時点での判定で、所定条件の成立に基づき当該始動入賞に基づく変動表示ゲームまで連続予告を行うことが決定されたとする。しかし、当該新たに発生した始動入賞に基づく変動表示ゲームの変動開始時の始動記憶数の状態によっては、せっかくの連続予告を行う最後の変動表示ゲームにおける変動パターンが、当該連続予告を行うのに十分な変動時間を確保できないことが大いに考えられ、それまで連続予告を実行してきた意味が無くなってしまうこととなる。これでは、遊技者はせっかくの期待感が裏切られたような感覚に陥り、遊技に対する興趣が低下してしまう。
本発明の目的は、複数の変動表示ゲームに亘って連続的な演出を行うようにした遊技機において、遊技に対する興趣を低下させることなく演出を実行することができるようにすることにある。
以上の課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、
始動入賞領域への遊技球の入賞に基づき、複数の識別情報を変動表示する変動表示ゲームを表示可能な変動表示装置を備え、
前記変動表示ゲームの結果が特別結果となる場合に、遊技者にとって有利な特別遊技状態を発生可能な遊技機において、
前記始動入賞領域への遊技球の入賞に基づき、前記変動表示ゲームの実行権利を始動記憶として所定の上限数まで乱数値とともに記憶する始動記憶手段と、
前記始動記憶手段に記憶される始動記憶に対応して記憶される乱数値を当該始動記憶に基づく変動表示ゲームの実行前に所定の判定値と比較判定する事前判定手段と、
前記始動記憶手段に記憶される始動記憶に対応して記憶される乱数値を当該始動記憶に基づく変動表示ゲームを実行するときに前記判定値と比較判定する変動開始判定手段と、
前記変動開始判定手段の判定結果に基づき前記変動表示ゲームを実行するゲーム実行制御手段と、
前記変動開始判定手段もしくは前記事前判定手段による判定結果に基づき、複数の前記変動表示ゲームに亘って連続的な演出を実行可能とする連続予告に関する制御を行う連続予告制御手段と、を備え、
前記乱数値には、
前記変動表示ゲームで特別結果を導出するか否かの判定に用いる大当り判定用乱数値と、
前記変動表示ゲームの変動態様を決定する変動態様決定用乱数値と、を含み、
前記変動態様決定用乱数値にて決定される変動態様には、
少なくとも変動表示ゲームの変動時間及び当該変動表示ゲームにおけるリーチ態様を含み、
前記変動開始判定手段及び前記事前判定手段は、
前記大当り判定用乱数値が大当り判定値と一致する場合に特別結果の導出を決定する大当り判定手段と、
前記変動態様決定用乱数値が対応する変動態様判定値に基づいて前記変動表示ゲームの変動態様を決定する変動態様決定手段と、を備え、
前記変動態様判定値には、
前記変動表示ゲームの実行時間を設定する実行時間判定値と、
前記始動記憶数に応じて前記リーチ態様としてリーチ状態を発生させない状態に設定される通常変動態様判定値と、
前記始動記憶数に応じて前記リーチ態様としてリーチ状態を発生させる状態に設定されるリーチ変動態様判定値と、があり、
前記実行時間判定値には、
前記始動記憶手段に記憶される始動記憶数に応じて前記変動時間として第1変動時間又は当該第1変動時間よりも短い第2変動時間の何れかが設定される第1判定値と、当該始動記憶数に応じて前記変動時間として第3変動時間又は当該第3変動時間よりも短く前記第2変動時間よりも長い第4変動時間の何れかが設定される第2判定値と、が含まれ、
前記連続予告制御手段は、
前記事前判定手段による判定の結果、当該変動態様決定用乱数値が前記リーチ変動態様判定値に対応し、かつ、前記第2判定値に対応する前記変動態様決定用乱数値を記憶した始動記憶が前記始動記憶手段にあると判定された場合、当該始動記憶に基づく前記変動表示ゲームまでに亘って前記連続予告を実行可能とし、
前記事前判定手段による判定の結果、当該変動態様決定用乱数値が前記通常変動態様判定値に対応し、かつ、前記第2判定値に対応すると判定された場合でも、当該始動記憶に基づく前記変動表示ゲームまでに亘って前記連続予告を実行可能とすることを特徴とする。
ここで、「変動表示装置」は、液晶表示装置、CRT(陰極線管)表示装置などの単体の装置であっても、また、これら装置と多数の発光素子を配列した表示装置、回転ドラムを使用したメカ式の表示装置などとの組み合わせでもよく、画像表示可能な領域を含んでいればよい。
また、「連続予告」には、単数の変動表示ゲームにおける予告演出も含むものとする。
また、「第2判定値」は、連続予告を実行するか否かを決定するための基準となる判定値である。
請求項1に記載の発明によれば、事前判定手段による判定時(所謂先読み判定時)と変動開始手段による判定時とで始動記憶手段に記憶されている始動記憶の数が異なることにより、当該事前判定手段による判定時にリーチ状態を発生させ、かつ、第2判定値に対応する変動態様に決定された後、変動開始手段による判定時にリーチ状態を発生させず、かつ、第2判定値に対応する変動態様に決定された場合であっても、少なくとも第2変動時間よりも長い第4変動時間が確保される。従って、先読み判定時に設定された連続予告の演出内容と矛盾のない連続予告を行うことができるようになるので、遊技に対する興趣を低下させることなく当該連続予告の演出を実行することができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の遊技機であって、
前記通常変動態様判定値には、
前記変動態様決定手段により決定された変動態様にて特定される変動時間が、前記リーチ状態を発生可能な変動時間と同等の時間値が設定される第1通常変動時間を有する第1通常変動態様判定値と、
前記第1通常変動時間よりも短く設定されるとともに、所定の演出を実行可能な時間値が設定される第2通常変動時間を有する第2通常変動態様判定値と、
前記第2通常変動時間よりも短く設定されるとともに、所定の演出が実行不可能な時間値に設定される第3通常変動時間を有する第3通常変動態様判定値と、
が含まれ、
前記変動開始判定手段又は前記事前判定手段による判定の結果、前記変動態様決定用乱数値が前記通常変動態様判定値に対応し、かつ、前記始動記憶手段に記憶される始動記憶数が所定数未満となる場合に、前記第1判定値及び前記第2判定値として前記第1通常変動態様判定値が設定され、
前記変動開始判定手段又は前記事前判定手段による判定の結果、前記変動態様決定用乱数値が前記通常変動態様判定値に対応し、かつ、前記始動記憶手段に記憶される始動記憶数が所定数以上となる場合に、前記第1判定値には前記第3通常変動態様判定値が設定され、前記第2判定値には前記第2通常変動態様判定値が設定されることを特徴とする。
ここで、「所定の演出」とは、例えば、連続予告演出を意味する。
請求項2に記載の発明によれば、事前判定手段による判定の結果、リーチ変動態様判定値に対応し、かつ、第2判定値に対応する変動態様決定用乱数値を記憶した始動記憶が始動記憶手段にあると判定され、当該始動記憶に基づく変動表示ゲームまでに亘って連続予告を実行するように設定された後、変動開始手段による判定時に始動記憶数が所定数以上となり、当該変動態様乱数値が通常変動態様判定値に対応するようになった場合でも、第2判定値には第2通常変動態様判定値が設定されるので、変動表示ゲームにて、所定の演出を実行可能な時間値が設定された第2通常変動時間が確保される。従って、先読み判定時に設定された連続予告の演出内容と矛盾のない連続予告を行うことができるようになるので、遊技に対する興趣を低下させることなく当該連続予告の演出を実行することができる。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の遊技機であって、
前記変動態様決定手段により決定される前記リーチ状態を発生させる前記変動態様は、実行態様及び出現頻度が異なる複数のリーチ変動態様で構成され、
前記リーチ変動態様判定値には、
通常のリーチ変動態様が設定される第1リーチ変動態様判定値と、
前記通常のリーチ変動態様よりも出現頻度が低いリーチ変動態様が設定される第2リーチ変動態様判定値と、
が含まれ、
前記第2リーチ変動態様判定値は、前記始動記憶手段に記憶される始動記憶数に応じて決定されるリーチ変動態様の種類が変化しない共通判定値であり、
前記連続予告制御手段は、
前記事前判定手段による判定の結果、前記共通判定値に対応する前記変動態様決定用乱数値を記憶した前記始動記憶があると判定された場合、当該始動記憶に基づく前記変動表示ゲームまでに亘って前記連続予告を実行可能とすることを特徴とする。
ここで、「共通判定値」とは、乱数値と所定の判定値とを比較する際に始動記憶の数(保留数)に応じて使用する判定テーブルが異なる場合でも、テーブル間で同一の値に設定された判定値をいう。
請求項3に記載の発明によれば、事前判定手段による判定の結果、共通判定値に対応する変動態様決定用乱数値を記憶した始動記憶があると判定された場合、当該始動記憶に基づく変動表示ゲームの変動態様は、事前判定手段による判定時と変動開始手段による判定時とで変更されることがない。
従って、当該始動記憶に基づく変動表示ゲームまで連続的な演出を行い、最後に当該連続的な演出と矛盾するリーチ状態が発生することがないので、効果的な演出を実行することができ、遊技に対する興趣を低下させることなく演出を実行することができるようになる。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の遊技機であって、
前記連続予告制御手段は、
前記事前判定手段による判定の結果、前記リーチ変動態様判定値に対応し、かつ、前記第2判定値に対応する前記変動態様決定用乱数値を記憶する前記始動記憶が前記始動記憶手段に所定数以上あると判定された場合、当該始動記憶に基づく前記変動表示ゲームまでに亘って前記連続予告を実行可能とすることを特徴とする。
請求項4に記載の発明によれば、事前判定手段による判定の結果、リーチ変動態様判定値に対応し、かつ、第2判定値に対応する変動態様決定用乱数値を記憶する始動記憶が始動記憶手段に所定数以上あると判定された場合、連続予告を実行することができる。そして、変動開始手段による判定時に、始動記憶数が所定数以上となり、第2判定値に第2通常変動態様判定値が設定された場合でも、当該設定がなされた各変動表示ゲームにて、所定の演出を実行可能な時間値が設定された第2通常変動時間が確保される。従って、先読み判定時に設定された連続予告の演出内容と矛盾のない連続予告を行うことができるようになるので、遊技に対する興趣を低下させることなく当該連続予告の演出を実行することができる。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の遊技機であって、
前記特別遊技状態の終了後、所定回数の変動表示ゲームを上限に、通常状態よりも前記変動表示ゲームの実行権利が成立しやすい特定遊技状態を発生させる特定遊技状態発生手段を備え、
前記連続予告制御手段は、
前記特定遊技状態が終了する場合に、前記リーチ変動態様判定値に対応し、かつ、前記第2判定値に対応する前記変動態様決定用乱数値を記憶する前記始動記憶が前記始動記憶手段に記憶されていることを条件に、当該始動記憶に基づく前記変動表示ゲームまでに亘って前記連続予告を実行可能とすることを特徴とする。
請求項5に記載の発明によれば、特定遊技状態に続けて連続予告を実行することができるようになるので、特定遊技状態の終了による興趣低下を好適に抑制することができるようになる。
請求項6に記載の発明は、請求項4に記載の遊技機であって、
前記特別遊技状態の終了後、所定回数の変動表示ゲームを上限に、通常状態よりも前記変動表示ゲームの実行権利が成立しやすい特定遊技状態を発生させる特定遊技状態発生手段を備え、
前記連続予告制御手段は、
前記特定遊技状態が終了することとなる上限の変動表示ゲームよりも所定数前の変動表示ゲームが開始されるタイミングで、前記リーチ変動態様判定値に対応し、かつ、前記第2判定値に対応する前記変動態様決定用乱数値を記憶する前記始動記憶が前記始動記憶手段に記憶されている場合、当該始動記憶に基づく前記変動表示ゲームまでに亘って前記連続予告を実行可能とすることを特徴とする。
請求項6に記載の発明によれば、特定遊技状態が終了する前から当該特定遊技状態の終了を跨いで通常状態に亘るまで連続予告を実行するといった通常とは異なる連続予告の実行を可能とすることで、特定遊技状態の終了による興趣低下をより好適に抑制することができるようになる。
本発明によれば、事前判定手段による判定時(所謂先読み判定時)と変動開始手段による判定時とで始動記憶手段に記憶されている始動記憶の数が異なることにより、当該事前判定手段による判定時にリーチ状態を発生させ、かつ、第2判定値に対応する変動態様に決定された後、変動開始手段による判定時にリーチ状態を発生させず、かつ、第2判定値に対応する変動態様に決定された場合であっても、少なくとも第2変動時間よりも長い第4変動時間が確保される。従って、先読み判定時に設定された連続予告の演出内容と矛盾のない連続予告を行うことができるようになるので、遊技に対する興趣を低下させることなく当該連続予告の演出を実行することができる。
本発明に係る遊技機の一実施形態を示す斜視図である。 実施形態の遊技機における遊技盤の構成例を示す正面図である。 実施形態の遊技機の裏面に設けられる制御システムおよび遊技制御装置の構成例を示すブロック図である。 図3の制御システムにおける演出制御装置の構成例を示すブロック図である。 (a)は特図変動表示ゲームの結果がはずれ且つ判定時の保留記憶数が1の場合の変動パターン決定用テーブル、(b)は特図変動表示ゲームの結果がはずれ且つ判定時の保留記憶数が4の場合の変動パターン決定用テーブルの一例である。 実施形態の遊技制御装置の遊技用マイコンによって実行される遊技制御のうちメイン処理の具体的な手順の前半部分を示すフローチャートである。 実施形態の遊技制御装置の遊技用マイコンによって実行される遊技制御のうちメイン処理の具体的な手順の後半部分を示すフローチャートである。 実施形態の遊技制御装置の遊技用マイコンによって実行される遊技制御のうちタイマ割込み処理の具体的な手順の一例を示すフローチャートである。 図8のタイマ割込み処理中に実行される特図ゲーム処理の具体的な手順の一例を示すフローチャートである。 図9の特図ゲーム処理中に実行される始動口スイッチ監視処理の具体的な手順の一例を示すフローチャートである。 図10の始動口スイッチ監視処理中に実行される特図始動口スイッチ共通処理の具体的な手順の一例を示すフローチャートである。 図11の特図始動口スイッチ共通処理中に実行される特図保留情報判定処理の具体的な手順の一例を示すフローチャートである。 図9の特図ゲーム処理中に実行される特図普段処理の具体的な手順の一例を示すフローチャートである。 (a)は図13の特図普段処理中に実行される特図1変動開始処理の具体的な手順の一例を示すフローチャート、(b)は図13の特図普段処理中に実行される特図2変動開始処理の具体的な手順の一例を示すフローチャートである。 図9の特図ゲーム処理中に実行される特図変動中処理の具体的な手順の一例を示すフローチャートである。 図9の特図ゲーム処理中に実行される特図表示中処理の具体的な手順の一例を示すフローチャートである。 図16の特図表示中処理の続きを示すフローチャートである。 図16の特図表示中処理の続きを示すフローチャートである。 図16の特図表示中処理中に実行される変動回数更新処理の具体的な手順の一例を示すフローチャートである。 図9の特図ゲーム処理中に実行される大当り終了処理の具体的な手順の一例を示すフローチャートである。 (a)は図20の大当り終了処理中に実行される大当り終了設定処理1の具体的な手順の一例を示すフローチャート、(b)は図20の大当り終了処理中に実行される大当り終了設定処理2の具体的な手順の一例を示すフローチャートである。 (a)は図20の大当り終了処理中に実行される大当り終了設定処理3の具体的な手順の一例を示すフローチャート、(b)は図20の大当り終了処理中に実行される大当り終了設定処理4の具体的な手順の一例を示すフローチャートである。 実施形態の演出制御装置のCPU(1st)によって実行される1stメイン処理の具体的な手順を示すフローチャートである。 実施形態の演出制御装置のCPU(2nd)によって実行される2ndメイン処理の具体的な手順を示すフローチャートである。 図24の2ndメイン処理中に実行される通常ゲーム処理の具体的な手順の一例を示すフローチャートである。 図23の1stメイン処理中に実行される1stシーン制御処理の具体的な手順の一例を示すフローチャートである。 図26の1stシーン制御処理中に実行される変動中処理の具体的な手順の一例を示すフローチャートである。 図27の変動中処理中に実行される変動パターン情報設定処理の具体的な手順の一例を示すフローチャートである。 図27の変動中処理中に実行される変動回数管理処理の具体的な手順の一例を示すフローチャートである。 図26の1stシーン制御処理中に実行される図柄停止処理の具体的な手順の一例を示すフローチャートである。 図26の1stシーン制御処理中に実行されるファンファーレ処理の具体的な手順の一例を示すフローチャートである。 図26の1stシーン制御処理中に実行されるエンディング処理の具体的な手順の一例を示すフローチャートである。 図26の1stシーン制御処理中に実行される先読み情報コマンド受信処理の具体的な手順の一例を示すフローチャートである。 図33の先読み情報コマンド受信処理中に実行される先読み演出設定処理1の具体的な手順の一例を示すフローチャートである。 変形例1における先読み演出設定処理を説明するためのフローチャートである。 変形例2における変動回数管理処理を説明するためのフローチャートである。 変形例2における先読み情報コマンド受信処理を説明するためのフローチャートである。 変形例2における先読み演出設定処理2を説明するためのフローチャートである。 図38の先読み演出設定処理2にて設定された特殊先読み演出を実行した場合の表示装置41における表示例を示す図である。 変形例2のその他の例における変動回数管理処理を説明するためのフローチャートである。 図40の変動回数管理処理中に実行される時短終了特定先読み演出設定処理の具体的な手順の一例を示すフローチャートである。
以下、本発明の好適な実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の一実施形態の遊技機の説明図である。
本実施形態の遊技機10は前面枠12を備え、該前面枠12は本体枠(外枠)11にヒンジ13を介して開閉回動可能に組み付けられている。遊技盤30(図2参照)は前面枠12の表側に形成された収納部(図示省略)に収納されている。また、前面枠(内枠)12には、遊技盤30の前面を覆うカバーガラス(透明部材)14を備えたガラス枠15が取り付けられている。
また、ガラス枠15の上部には、ランプ及びモータを内蔵した照明装置(ムービングライト)16や払出異常報知用のランプ(LED)17が設けられている。また、ガラス枠15の左右にはランプ等を内蔵し装飾や演出のための発光をする枠装飾装置18や、音響(例えば、効果音)を発するスピーカ(上スピーカ)19aが設けられている。さらに、前面枠12の下部にもスピーカ(下スピーカ)19bが設けられている。
また、前面枠12の下部には、図示しない打球発射装置に遊技球を供給する上皿21、遊技機10の裏面側に設けられている球払出装置から払い出された遊技球が流出する上皿球出口22、上皿21が一杯になった状態で払い出された遊技球を貯留する下皿23及び打球発射装置の操作部24が設けられている。さらに、上皿21の上縁部には、遊技者からの操作入力を受け付けるための操作スイッチを内蔵した演出ボタン25が設けられている。さらに、前面枠12下部右側には、前面枠12を開放したり施錠したりするための鍵26が設けられている。
この実施形態の遊技機10においては、遊技者が上記操作部24を回動操作することによって、打球発射装置が、上皿21から供給される遊技球を遊技盤30前面の遊技領域32に向かって発射する。また、遊技者が演出ボタン25を操作することによって、表示装置41(図2参照)における変動表示ゲーム(飾り特図変動表示ゲーム)において、遊技者の操作を介入させた演出等を行わせることができる。さらに、上皿21上方のガラス枠15の前面には、遊技者が隣接する球貸機から球貸しを受ける場合に操作する球貸ボタン27、球貸機のカードユニットからプリペイドカードを排出させるために操作する排出ボタン28、プリペイドカードの残高を表示する残高表示部(図示省略)等が設けられている。
次に、図2を用いて遊技盤30の一例について説明する。図2は、本実施形態の遊技盤30の正面図である。
遊技盤30の表面には、ガイドレール31で囲われた略円形状の遊技領域32が形成されている。遊技領域32は、遊技盤30の四隅に各々設けられた樹脂製のサイドケース33及びガイドレール31に囲繞されて構成される。遊技領域32には、ほぼ中央に表示装置41を備えたセンターケース40が配置されている。表示装置41は、センターケース40に設けられた凹部に、センターケース40の前面より奥まった位置に取り付けられている。即ち、センターケース40は表示装置41の表示領域の周囲を囲い、表示装置41の表示面よりも前方へ突出するように形成されている。
表示装置41は、例えば、LCD(液晶表示器)、CRT(ブラウン管)等の表示画面を有する装置で構成されている。表示画面の画像を表示可能な領域(表示領域)には、複数の識別情報(特別図柄)や特図変動表示ゲームを演出するキャラクタや演出効果を高める背景画像等が表示される。表示装置41の表示画面においては、識別情報として割り当てられた複数の特別図柄が変動表示(可変表示)されて、特図変動表示ゲームに対応した飾り特図変動表示ゲームが行われる。また、表示画面には遊技の進行に基づく演出のための画像(例えば、大当たり表示画像、ファンファーレ表示画像、エンディング表示画像等)が表示される。ここで、表示装置41は、複数の識別情報を変動表示する特図変動表示ゲームを表示可能な変動表示装置として機能する。
遊技領域32のセンターケース40の左側には、普通図柄始動ゲート(普図始動ゲート)34が設けられている。センターケース40の左下側には、三つの一般入賞口35が配置され、センターケース40の右下側には、一つの一般入賞口35が配置されている。
これら一般入賞口35、…には、各一般入賞口35に入った遊技球を検出するための入賞口スイッチ35a〜35n(図3参照)が配設されている。
また、センターケース40の下方には、特図変動表示ゲームの開始条件を与える始動入賞口36が設けられ、その直下には上部に逆「ハ」の字状に開いて遊技球が流入し易い状態に変換する一対の可動部材37b、37bを備えるとともに内部に第2始動入賞口を有する普通変動入賞装置(普電)37が配設されている。
普通変動入賞装置37の一対の開閉部材37b,37bは、常時は遊技球の直径程度の間隔をおいた閉じた閉状態(遊技者にとって不利な状態)を保持している。ただし、普通変動入賞装置37の上方には、始動入賞口36が設けられているので、閉じた状態では遊技球が入賞できないようになっている。
そして、普図変動表示ゲームの結果が所定の停止表示態様となった場合には、駆動装置としての普電ソレノイド37c(図3参照)によって、逆「ハ」の字状に開いて普通変動入賞装置37に遊技球が流入し易い開状態(遊技者にとって有利な状態)に変化させられるようになっている。
さらに、普通変動入賞装置37の下方には、特図変動表示ゲームの結果によって遊技球を受け入れない状態と受け入れ易い状態とに変換可能な特別変動入賞装置(大入賞口)38が配設されている。
特別変動入賞装置38は、上端側が手前側に倒れる方向に回動して開放可能になっているアタッカ形式の開閉扉38cを有しており、補助遊技としての特図変動表示ゲームの結果如何によって大入賞口を閉じた状態(遊技者にとって不利な閉塞状態)から開放状態(遊技者にとって有利な状態)に変換する。
即ち、特別変動入賞装置38は、例えば、駆動装置としての大入賞口ソレノイド38b(図3参照)により駆動される開閉扉38cによって開閉される大入賞口を備え、特別遊技状態中は、大入賞口を閉じた状態から開いた状態に変換することにより大入賞口内への遊技球の流入を容易にさせ、遊技者に所定の遊技価値(賞球)を付与するようになっている。
なお、大入賞口の内部(入賞領域)には、当該大入賞口に入った遊技球を検出する検出手段としてのカウントスイッチ38a(図3参照)が配設されている。
特別変動入賞装置38の下方には、入賞口などに入賞しなかった遊技球を回収するアウト口39が設けられている。
また、遊技領域32の外側(例えば、遊技盤30の右下部)には、特図変動表示ゲームをなす第1特図変動表示ゲームや第2特図変動表示ゲーム及び普図始動ゲート34への入賞をトリガとする普図変動表示ゲームを一箇所で実行する一括表示装置50が設けられている。
一括表示装置50は、7セグメント型の表示器(LEDランプ)等で構成された第1特図変動表示ゲーム用の第1特図変動表示部(第1特図表示器)51及び第2特図変動表示ゲーム用の第2特図変動表示部(第2特図表示器)52と、を備える。また、一括表示装置50には、図示は省略するが、普図変動表示ゲーム用の変動表示部(普図表示器)、LEDランプ4つで構成された特図1変動表示ゲームの始動記憶数報知用の特図1保留表示器および特図2変動表示ゲームの始動記憶数報知用の特図2保留表示器、LEDランプ2つで構成された普図変動表示ゲームの始動記憶数報知用の普図保留表示器、大当りが発生すると点灯して大当り発生を報知する第1遊技状態表示器、時短状態が発生すると点灯して時短状態発生を報知する第2遊技状態表示器、遊技機10の電源投入時に大当りの確率状態が高確率状態となっていることを表示する高確率報知器、大当り時のラウンド数(特別変動入賞装置38の開閉回数)を表示するラウンド数表示器が設けられている。
第1特図表示器51と第2特図表示器52における特図変動表示ゲームは、例えば変動表示ゲームの実行中、即ち、表示装置41において飾り特図変動表示ゲームを行っている間は、中央のセグメントを点滅駆動させて変動中であることを表示する。そして、ゲームの結果が「はずれ」のときは、はずれの結果態様として例えば中央のセグメントを点灯状態にし、ゲームの結果が「大当り」のときは、当りの結果態様(特別結果態様)としてはずれの結果態様以外の結果態様(例えば「3」や「7」の数字等)を点灯状態にしてゲーム結果を表示する。
本実施形態の遊技機10では、打球発射装置から遊技領域32に向けて遊技球(パチンコ球)が打ち出されることによって遊技が行われる。打ち出された遊技球は、遊技領域32内の各所に配置された障害釘や風車等の方向転換部材によって転動方向を変えながら遊技領域32を流下し、普図始動ゲート34、一般入賞口35、始動入賞口36、普通変動入賞装置37又は特別変動入賞装置38に入賞するか、遊技領域32の最下部に設けられたアウト口39へ流入し遊技領域から排出される。そして、一般入賞口35、始動入賞口36、普通変動入賞装置37又は特別変動入賞装置38に遊技球が入賞すると、入賞した入賞口の種類に応じた数の賞球が、払出制御装置200によって制御される払出ユニットから、前面枠12の上皿21又は下皿23に排出される。
一方、普図始動ゲート34内には、該普図始動ゲート34を通過した遊技球を検出するための非接触型のスイッチなどからなるゲートスイッチ34a(図3参照)が設けられており、遊技領域32内に打ち込まれた遊技球が普図始動ゲート34内を通過すると、ゲートスイッチ34aにより検出されて普図変動表示ゲームが行われる。
また、普図変動表示ゲームを開始できない状態、例えば、既に普図変動表示ゲームが行われ、その普図変動表示ゲームが終了していない状態や、普図変動表示ゲームが当って普通変動入賞装置37が開状態に変換されている場合に、普図始動ゲート34を遊技球が通過すると、普図始動記憶数の上限数未満でならば、普図始動記憶数が加算(+1)されて普図始動記憶が1つ記憶されることとなる。この普図始動入賞の記憶数は、一括表示装置50の始動入賞数報知用の普図保留表示器(図示省略)に表示される。
また、普図始動記憶には、普図変動表示ゲームの当りはずれを決定するための当り判定用乱数値が記憶されるようになっていて、この当り判定用乱数値が判定値と一致した場合に、当該普図変動表示ゲームが当りとなって特定の結果態様(特定結果)が導出されることとなる。
普図変動表示ゲームは、一括表示装置50に設けられた変動表示部(普図表示器)(図示省略)で実行されるようになっている。普図表示器は、普通識別情報(普図、普通図柄)として点灯状態の場合に当りを示し、消灯状態の場合にはずれを示すLEDから構成され、このLEDを点滅表示することで普通識別情報の変動表示を行い、所定の変動表示時間の経過後、LEDを点灯又は消灯することで結果を表示するようになっている。
なお、普通識別情報として例えば数字、記号、キャラクタ図柄などを用い、これを所定時間変動表示させた後、停止表示させることにより行うように構成しても良い。この普図変動表示ゲームの停止表示が特定結果となれば、普図の当りとなって、普通変動入賞装置37の一対の可動部材37bが所定時間(例えば、0.3秒間)開放される開状態となる。これにより、普通変動入賞装置37の内部の第2始動入賞口へ遊技球が入賞し易くなり、第2特図変動表示ゲームが実行される回数が多くなる。
普図始動ゲート34への通過検出時に抽出した普図乱数値が当り値であるときには、普図表示器に表示される普通図柄が当り状態で停止し、当り状態となる。このとき、普通変動入賞装置37は、内蔵されている普電ソレノイド37c(図3参照)が駆動されることにより、可動部材37bが所定の時間(例えば、0.3秒間)だけ開放する状態に変換され、遊技球の入賞が許容される。
始動入賞口36への入賞球及び普通変動入賞装置37への入賞球は、それぞれは内部に設けられた始動口1スイッチ36aと始動口2スイッチ37aによって検出される。始動入賞口36へ入賞した遊技球は第1特図変動表示ゲームの始動入賞球として検出され、所定の上限数(例えば、4個)を限度に記憶されるとともに、普通変動入賞装置37へ入賞した遊技球は第2特図変動表示ゲームの始動入賞球として検出され、所定の上限数(例えば、4個)を限度に記憶される。
また、この始動入賞球の検出時にそれぞれ大当り乱数値や大当り図柄乱数値、並びに各変動パターン乱数値が抽出され、抽出された乱数値は、遊技制御装置100(図3参照)内の特図記憶領域(RAMの一部)に特図始動記憶として各々所定回数(例えば、最大で4回分)を限度に記憶される。そして、この特図始動記憶の記憶数は、一括表示装置50の始動入賞数報知用の特図1、特図2保留表示器(図示省略)に表示されるとともに、センターケース40の表示装置41においても表示される。
ここで、遊技制御装置100は、始動入賞領域である始動入賞口36,普通変動入賞装置37への遊技球の入賞に基づき、特図変動表示ゲームの実行権利を始動記憶として所定の上限数まで乱数値とともに記憶する始動記憶手段として機能する。
遊技制御装置100は、始動入賞口36若しくは普通変動入賞装置37への入賞、又はそれらの始動記憶に基づいて、特図1表示器51又は特図2表示器52で第1又は第2特図変動表示ゲームを行う。
第1特図変動表示ゲーム及び第2特図変動表示ゲームは、複数の特別図柄(特図、識別情報)を変動表示したのち、所定の結果態様を停止表示することで行われる。また、表示装置41にて各特図変動表示ゲームに対応して複数種類の識別情報(例えば、数字、記号、キャラクタ図柄など)を変動表示させる飾り特図変動表示ゲームが実行されるようになっている。
そして、特図変動表示ゲームの結果として、特図1表示器51若しくは特図2表示器52の表示態様が特別結果態様となった場合には、大当りとなって特別遊技状態(いわゆる、大当り状態)となる。また、これに対応して表示装置41の表示態様も特別結果態様となる。
表示装置41における飾り特図変動表示ゲームは、例えば前述した数字等で構成される飾り特別図柄(識別情報)が左(第一特別図柄)、右(第二特別図柄)、中(第三特別図柄)の順に変動表示を開始して、所定時間後に変動している図柄を順次停止させて、特図変動表示ゲームの結果を表示することで行われる。また、表示装置41では、特図始動記憶数に対応する飾り特別図柄による変動表示ゲームを行うとともに、興趣向上のためにキャラクタの出現など多様な演出表示が行われる。
なお、特図1表示器51、特図2表示器52は、別々の表示器でも良いし同一の表示器でも良いが、各々独立して、また、同時には実行しないように各特図変動表示ゲームが表示される。また、表示装置41も、第1特図変動表示ゲームと第2特図変動表示ゲームで別々の表示装置や別々の表示領域を使用するとしても良いし、同一の表示装置や表示領域を使用するとしても良いが、各々独立して、また、同時には実行しないように飾り特図変動表示ゲームが表示される。また、遊技機10に特図1表示器51、特図2表示器52を備えずに、表示装置41のみで特図変動表示ゲームを実行するようにしても良い。
また、第2特図変動表示ゲームは、第1特図変動表示ゲームよりも優先して実行されるようになっている。即ち、第1特図変動表示ゲームと第2特図変動表示ゲームの始動記憶がある場合であって、特図変動表示ゲームの実行が可能となった場合は、第2特図変動表示ゲームが実行されるようになっている。
また、第1特図変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)が開始可能な状態で、且つ、始動記憶数が0の状態で、始動入賞口36(若しくは、普通変動入賞装置37)に遊技球が入賞すると、始動権利の発生に伴って始動記憶が記憶されて、始動記憶数が1加算されるととともに、直ちに始動記憶に基づいて、第1特図変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)が開始され、この際に始動記憶数が1減算される。
一方、第1特図変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)が直ちに開始できない状態、例えば、既に第1若しくは第2特図変動表示ゲームが行われ、その特図変動表示ゲームが終了していない状態や、特別遊技状態となっている場合に、始動入賞口36(若しくは、普通変動入賞装置37)に遊技球が入賞すると、始動記憶数が上限数未満ならば、始動記憶数が1加算されて始動記憶が1つ記憶されることになる。そして、始動記憶数が1以上となった状態で、第1特図変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)が開始可能な状態(前回の特図変動表示ゲームの終了若しくは特別遊技状態の終了)となると、始動記憶数が1減算されるとともに、記憶された始動記憶に基づいて第1特図変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)が開始される。
なお、以下の説明において、第1特図変動表示ゲームと第2特図変動表示ゲームを区別しない場合は、単に特図変動表示ゲームと称する。
なお、特に限定されるわけではないが、上記始動入賞口36内の始動口1スイッチ36a、普通変動入賞装置37内の始動口2スイッチ37a、ゲートスイッチ34a、一般入賞口スイッチ35a〜35n、カウントスイッチ38aには、磁気検出用のコイルを備え該コイルに金属が近接すると磁界が変化する現象を利用して遊技球を検出する非接触型の磁気近接センサ(以下、近接スイッチと称する)が使用されている。遊技機10のガラス枠15等に設けられた前枠開放検出スイッチ63や前面枠(遊技枠)12等に設けられた遊技枠開放検出スイッチ64には、機械的な接点を有するマイクロスイッチを用いることができる。
図3は、本実施形態のパチンコ遊技機10の制御システムのブロック図である。
遊技機10は遊技制御装置100を備え、遊技制御装置100は、遊技を統括的に制御する主制御装置(主基板)であって、遊技用マイクロコンピュータ(以下、遊技用マイコンと称する)111を有するCPU部110と、入力ポートを有する入力部120と、出力ポートやドライバなどを有する出力部130、CPU部110と入力部120と出力部130との間を接続するデータバス140などからなる。
上記CPU部110は、アミューズメントチップ(IC)と呼ばれる遊技用マイコン(CPU)111と、入力部120内の近接スイッチ用のインタフェースチップ(近接I/F)121からの信号(始動入賞検出信号)を論理反転して遊技用マイコン111に入力させるインバータなどからなる反転回路112と、水晶振動子のような発振子を備え、CPUの動作クロックやタイマ割込み、乱数生成回路の基準となるクロックを生成する発振回路(水晶発振器)113などを有する。遊技制御装置100及び該遊技制御装置100によって駆動されるソレノイドやモータなどの電子部品には、電源装置400で生成されたDC32V,DC12V,DC5Vなど所定のレベルの直流電圧が供給されて動作可能にされる。
電源装置400は、24Vの交流電源から上記DC32Vの直流電圧を生成するAC−DCコンバータやDC32Vの電圧からDC12V,DC5Vなどのより低いレベルの直流電圧を生成するDC−DCコンバータなどを有する通常電源部410と、遊技用マイコン111の内部のRAMに対して停電時に電源電圧を供給するバックアップ電源部420と、停電監視回路や初期化スイッチを有し遊技制御装置100に停電の発生、回復を知らせる停電監視信号や初期化スイッチ信号、リセット信号などの制御信号を生成して出力する制御信号生成部430などを備える。
この実施形態では、電源装置400は、遊技制御装置100と別個に構成されているが、バックアップ電源部420及び制御信号生成部430は、別個の基板上あるいは遊技制御装置100と一体、即ち、主基板上に設けるように構成してもよい。遊技盤30及び遊技制御装置100は機種変更の際に交換の対象となるので、実施例のように、電源装置400若しくは主基板とは別の基板にバックアップ電源部420及び制御信号生成部430を設けることにより、交換の対象から外しコストダウンを図ることができる。
上記バックアップ電源部420は、電解コンデンサのような大容量のコンデンサ1つで構成することができる。バックアップ電源は、遊技制御装置100の遊技用マイコン111(特に内蔵RAM)に供給され、停電中あるいは電源遮断後もRAMに記憶されたデータが保持されるようになっている。制御信号生成部430は、例えば通常電源部410で生成された32Vの電圧を監視してそれが例えば17V以下に下がると停電発生を検出して停電監視信号を変化させるとともに、所定時間後にリセット信号を出力する。また、電源投入時や停電回復時にもその時点から所定時間経過後にリセット信号を出力する。
初期化スイッチ信号は初期化スイッチがオン状態にされたときに生成される信号で、遊技用マイコン111内のRAM111C及び払出制御装置200内のRAMに記憶されている情報を強制的に初期化する。特に限定されるわけではないが初期化スイッチ信号は電源投入時に読み込まれ、停電監視信号は遊技用マイコン111が実行するメインプログラムのメインループの中で繰り返し読み込まれる。リセット信号は強制割込み信号の一種であり、制御システム全体をリセットさせる。
遊技用マイコン111は、遊技を統括的に制御する制御手段を構成している。具体的には、遊技用マイコン111は、CPU(中央処理ユニット:マイクロプロセッサ)111A、読出し専用のROM(リードオンリメモリ)111B及び随時読出し書込み可能なRAM(ランダムアクセスメモリ)111Cを備える。
ROM111Bは、遊技制御のための不変の情報(プログラム、固定データ、各種乱数の判定値等)を不揮発的に記憶し、RAM111Cは、遊技制御時にCPU111Aの作業領域や各種信号や乱数値の記憶領域として利用される。ROM111B又はRAM111Cとして、EEPROMのような電気的に書換え可能な不揮発性メモリを用いてもよい。
また、ROM111Bは、例えば、特図変動表示ゲームの実行時間、演出内容、リーチ状態の発生の有無などを規定する変動パターンを決定するための変動パターンテーブルを記憶している。
変動パターンテーブルとは、始動記憶として記憶されている変動パターン乱数1〜3をCPU111Aが参照して変動パターンを決定するためのテーブルである。また、変動パターンテーブルには、結果がはずれとなる場合に選択されるはずれ変動パターンテーブル、結果が15R当りや2R当りとなる場合に選択される大当り変動パターンテーブル等が含まれる。
また、リーチ(リーチ状態)とは、表示状態が変化可能な表示装置を有し、該表示装置が時期を異ならせて複数の表示結果を導出表示し、該複数の表示結果が予め定められた特別結果態様となった場合に、遊技状態が遊技者にとって有利な遊技状態(特別遊技状態)となる遊技機10において、複数の表示結果の一部がまだ導出表示されていない段階で、既に導出表示されている表示結果が特別結果態様となる条件を満たしている表示状態をいう。また、別の表現をすれば、リーチ状態とは、表示装置の変動表示制御が進行して表示結果が導出表示される前段階にまで達した時点でも、特別結果態様となる表示条件からはずれていない表示態様をいう。そして、例えば、特別結果態様が揃った状態を維持しながら複数の変動表示領域による変動表示を行う状態(いわゆる全回転リーチ)もリーチ状態に含まれる。また、リーチ状態とは、表示装置の表示制御が進行して表示結果が導出表示される前段階にまで達した時点での表示状態であって、表示結果が導出表示される以前に決定されている複数の変動表示領域の表示結果の少なくとも一部が特別結果態様となる条件を満たしている場合の表示状態をいう。
よって、例えば、特図変動表示ゲームに対応して表示装置に表示される飾り特図変動表示ゲームが、表示装置における左、中、右の変動表示領域の各々で所定時間複数の識別情報を変動表示した後、左、右、中の順で変動表示を停止して結果態様を表示するものである場合、左、右の変動表示領域で、特別結果態様となる条件を満たした状態(例えば、同一の識別情報)で変動表示が停止した状態がリーチ状態となる。またこの他に、すべての変動表示領域の変動表示を一旦停止した時点で、左、中、右のうち何れか二つの変動表示領域で特別結果態様となる条件を満たした状態(例えば、同一の識別情報となった状態、ただし特別結果態様は除く)をリーチ状態とし、このリーチ状態から残りの一つの変動表示領域を変動表示するようにしても良い。そして、このリーチ状態には複数のリーチ演出が含まれ、特別結果態様が導出される可能性が異なる(信頼度が異なる)リーチ演出として、ノーマルリーチ、スペシャル1リーチ、スペシャル2リーチ、スペシャル3リーチ等が設定されている。
なお、信頼度は、リーチなし<ノーマルリーチ<スペシャル1リーチ<スペシャル2リーチ<スペシャル3リーチの順に高くなるようになっている。また、このリーチ状態は、少なくとも特図変動表示ゲームで特別結果態様が導出される場合(大当りとなる場合)における変動表示態様に含まれるようになっている。即ち、特図変動表示ゲームで特別結果態様が導出されないと判定すると(はずれとなる場合)における変動表示態様に含まれることもある。よって、リーチ状態が発生した状態は、リーチ状態が発生しない場合に比べて大当りとなる可能性の高い状態である。
CPU111Aは、ROM111B内の遊技制御用プログラムを実行して、払出制御装置200や演出制御装置300に対する制御信号(コマンド)を生成したりソレノイドや表示装置の駆動信号を生成して出力して遊技機10全体の制御を行う。
また、図示しないが、遊技用マイコン111は、特図変動表示ゲームの大当り判定用乱数(大当り判定用乱数)や大当りの図柄を決定するための大当り図柄用乱数、特図変動表示ゲームでの変動パターン(各種リーチやリーチ無しの変動表示における変動表示ゲームの実行時間等を含む)を決定するための変動パターン乱数(変動態様決定用乱数)、普図変動表示ゲームの当たり判定用乱数等を生成するための乱数生成回路と、発振回路113からの発振信号(原クロック信号)に基づいてCPU111Aに対する所定周期(例えば、4ミリ秒)のタイマ割込み信号や乱数生成回路の更新タイミングを与えるクロックを生成するクロックジェネレータを備えている。
また、CPU111Aは、後述する特図ゲーム処理における始動口スイッチ監視処理(ステップA1)や特図普段処理(ステップA9)にて、ROM111Bに記憶されている複数の変動パターンテーブルの中から、何れか一の変動パターンテーブルを取得する。具体的には、CPU111Aは、特図変動表示ゲームの遊技結果(大当り或いははずれ)や、現在の遊技状態としての特図変動表示ゲームの確率状態(通常確率状態或いは高確率状態)、現在の遊技状態としての普通変動入賞装置37の動作状態(通常動作状態或いは時短動作状態)、始動記憶数、停電復旧直後等の所定のタイミングなどに基づいて、複数の変動パターンテーブルの中から、何れか一の変動パターンテーブルを選択して取得する。
払出制御装置200は、図示しないが、CPU、ROM、RAM、入力インタフェース、出力インタフェース等を備え、遊技制御装置100からの賞球払出し指令(コマンドやデータ)に従って、払出ユニットの払出モータを駆動させ、賞球を払い出させるための制御を行う。また、払出制御装置200は、カードユニットからの貸球要求信号に基づいて払出ユニットの払出モータを駆動させ、貸球を払い出させるための制御を行う。
遊技用マイコン111の入力部120には、始動入賞口36内の始動口1スイッチ36a、普通変動入賞装置37内の始動口2スイッチ37a、普図始動ゲート34内のゲートスイッチ34a、一般入賞口スイッチ35a〜35n、カウントスイッチ38aに接続され、これらのスイッチから供給されるハイレベルが11Vでロウレベルが7Vのような負論理の信号が入力され、0V−5Vの正論理の信号に変換するインタフェースチップ(近接I/F)121が設けられている。近接I/F121は、入力の範囲が7V−11Vとされることで、近接スイッチのリード線が不正にショートされたり、スイッチがコネクタから外されたり、リード線が切断されてフローティングになったような異常な状態を検出することができ、異常検知信号を出力するように構成されている。
近接I/F121の出力はすべて第2入力ポート122へ供給されデータバス140を介して遊技用マイコン111に読み込まれるとともに、主基板100から中継基板70を介して図示しない試射試験装置へ供給されるようになっている。また、近接I/F121の出力のうち始動口1スイッチ36aと始動口2スイッチ37aの検出信号は、第2入力ポート122の他、反転回路112を介して遊技用マイコン111へ入力されるように構成されている。反転回路112を設けているのは、遊技用マイコン111の信号入力端子が、マイクロスイッチなどからの信号が入力されることを想定し、かつ負論理、即ち、ロウレベル(0V)を有効レベルとして検知するように設計されているためである。
従って、始動口1スイッチ36aと始動口2スイッチ37aとしてマイクロスイッチを使用する場合には、反転回路112を設けずに直接遊技用マイコン111へ検出信号を入力させるように構成することができる。つまり、始動口1スイッチ36aと始動口2スイッチ37aからの負論理の信号を直接遊技用マイコン111へ入力させたい場合には、近接スイッチを使用することはできない。上記のように近接I/F121は、信号のレベル変換機能を有する。このようなレベル変換機能を可能にするため、近接I/F121には、電源装置400から通常のICの動作に必要な例えば5Vのような電圧の他に、12Vの電圧が供給されるようになっている。
また、入力部120には、遊技機10の前面枠12等に設けられた不正検出用の磁気センサスイッチ61及び振動センサスイッチ62からの信号及び上記近接I/F121により変換された始動入賞口36内の始動口1スイッチ36a、普通変動入賞装置37内の始動口2スイッチ37a、ゲートスイッチ34a、一般入賞口スイッチ35a〜35n、カウントスイッチ38aからの信号を取り込んでデータバス140を介して遊技用マイコン111に供給する第2入力ポート122が設けられている。第2入力ポート122が保持しているデータは、遊技用マイコン111が第2入力ポート122に割り当てられているアドレスをデコードすることによってイネーブル信号CE1をアサート(有効レベルに変化)することよって、読み出すことができる。後述の他のポートも同様である。
さらに、入力部120には、遊技機10のガラス枠15等に設けられた前枠開放検出スイッチ63及び前面枠(遊技枠)12等に設けられた遊技枠開放検出スイッチ64からの信号及び払出制御装置200からの払出異常を示すステータス信号や払出し前の遊技球の不足を示すシュート球切れスイッチ信号、オーバーフローを示すオーバーフロースイッチ信号を取り込んでデータバス140を介して遊技用マイコン111に供給する第1入力ポート123が設けられている。オーバーフロースイッチ信号は、下皿23に遊技球が所定量以上貯留されていること(満杯になったこと)を検出したときに出力される信号である。
また、入力部120には、電源装置400からの停電監視信号や初期化スイッチ信号、リセット信号などの信号を遊技用マイコン111等に入力するためのシュミットトリガ回路124が設けられており、シュミットトリガ回路124はこれらの入力信号からノイズを除去する機能を有する。電源装置400からの信号のうち停電監視信号と初期化スイッチ信号は、一旦第1入力ポート123に入力され、データバス140を介して遊技用マイコン111に取り込まれる。つまり、前述の各種スイッチからの信号と同等の信号として扱われる。遊技用マイコン111に設けられている外部からの信号を受ける端子の数には制約があるためである。
一方、シュミットトリガ回路124によりノイズ除去されたリセット信号RSTは、遊技用マイコン111に設けられているリセット端子に直接入力されるとともに、出力部130の各ポートに供給される。また、リセット信号RSTは出力部130を介さずに直接中継基板70に出力することで、試射試験装置へ出力するために中継基板70のポート(図示省略)に保持される試射試験信号をオフするように構成されている。また、リセット信号RSTを中継基板70を介して試射試験装置へ出力可能に構成するようにしてもよい。なお、リセット信号RSTは入力部120の各ポート122,123には供給されない。リセット信号RSTが入る直前に遊技用マイコン111によって出力部130の各ポートに設定されたデータはシステムの誤動作を防止するためリセットする必要があるが、リセット信号RSTが入る直前に入力部120の各ポートから遊技用マイコン111が読み込んだデータは、遊技用マイコン111のリセットによって廃棄されるためである。
出力部130は、データバス140に接続され払出制御装置200へ出力する4ビットのデータ信号とデータの有効/無効を示す制御信号(データストローブ信号)及び演出制御装置300へ出力するデータストローブ信号SSTBを生成する第1出力ポート131と、演出制御装置300へ出力する8ビットのデータ信号を生成する第2出力ポート132とを備える。遊技制御装置100から払出制御装置200及び演出制御装置300へは、パラレル通信でデータが送信される。また、出力部130には、演出制御装置300の側から遊技制御装置100へ信号を入力できないようにするため、即ち、片方向通信を担保するために第1出力ポート131からの上記データストローブ信号SSTB及び第2出力ポート132からの8ビットのデータ信号を出力する単方向のバッファ133が設けられている。なお、第1出力ポート131から払出制御装置200へ出力する信号に対してもバッファを設けるようにしてもよい。
さらに、出力部130には、データバス140に接続され図示しない認定機関の試射試験装置へ変動表示ゲームの特図図柄情報を知らせるデータや大当りの確率状態を示す信号などを中継基板70を介して出力するバッファ134が実装可能に構成されている。このバッファ134は遊技店に設置される実機(量産販売品)としてのパチンコ遊技機の遊技制御装置(主基板)には実装されない部品である。なお、前記近接I/F121から出力される始動口スイッチなど加工の必要のないスイッチの検出信号は、バッファ134を通さずに中継基板70を介して試射試験装置へ供給される。
一方、磁気センサスイッチ61や振動センサスイッチ62のようにそのままでは試射試験装置へ供給できない検出信号は、一旦遊技用マイコン111に取り込まれて他の信号若しくは情報に加工されて、例えば遊技機が遊技制御できない状態であることを示すエラー信号としてデータバス140からバッファ134、中継基板70を介して試射試験装置へ供給される。なお、中継基板70には、上記バッファ134から出力された信号を取り込んで試射試験装置へ供給するポートや、バッファを介さないスイッチの検出信号の信号線を中継して伝達するコネクタなどが設けられている。中継基板70上のポートには、遊技用マイコン111から出力されるチップイネーブル信号CEも供給され、該信号CEにより選択制御されたポートの信号が試射試験装置へ供給されるようになっている。
また、出力部130には、データバス140に接続され特別変動入賞装置38を開成させるソレノイド(大入賞口ソレノイド)38bや普通変動入賞装置37の可動部材37bを開成させるソレノイド(普電ソレノイド)37cの開閉データと、一括表示装置50のLEDのカソード端子が接続されているデジット線のオン/オフデータを出力するための第3出力ポート135、一括表示装置50に表示する内容に応じてLEDのアノード端子が接続されているセグメント線のオン/オフデータを出力するための第4出力ポート136、大当り情報など遊技機10に関する情報を外部情報端子71へ出力するための第5出力ポート137が設けられている。外部情報端子71から出力された遊技機10に関する情報は、例えば遊技店に設置された情報収集端末や遊技場内部管理装置(図示省略)に供給される。
さらに、出力部130には、第3出力ポート135から出力される大入賞口ソレノイド38bの開閉データ信号を受けてソレノイド駆動信号や普電ソレノイド37cの開閉データ信号を受けてソレノイド駆動信号を生成し出力する第1ドライバ(駆動回路)138a、第3出力ポート135から出力される一括表示装置50の電流引き込み側のデジット線のオン/オフ駆動信号を出力する第2ドライバ138b、第4出力ポート136から出力される一括表示装置50の電流供給側のセグメント線のオン/オフ駆動信号を出力する第3ドライバ138c、第5出力ポート137から管理装置等の外部装置へ供給する外部情報信号を外部情報端子71へ出力する第4ドライバ138dが設けられている。
上記第1ドライバ138aには、32Vで動作するソレノイドを駆動できるようにするため、電源電圧としてDC32Vが電源装置400から供給される。また、一括表示装置50のセグメント線を駆動する第3ドライバ138cには、DC12Vが供給される。デジット線を駆動する第2ドライバ138bは、表示データに応じたデジット線を電流で引き抜くためのものであるため、電源電圧は12V又は5Vのいずれであってもよい。12Vを出力する第3ドライバ138cによりセグメント線を介してLEDのアノード端子に電流を流し込み、接地電位を出力する第2ドライバ138bによりカソード端子よりセグメント線を介して電流を引き抜くことで、ダイナミック駆動方式で順次選択されたLEDに電源電圧が流れて点灯される。外部情報信号を外部情報端子71へ出力する第4ドライバ138dは、外部情報信号に12Vのレベルを与えるため、DC12Vが供給される。なお、バッファ134や第3出力ポート135、第1ドライバ138a等は、遊技制御装置100の出力部130、即ち、主基板ではなく、中継基板70側に設けるようにしてもよい。
さらに、出力部130には、外部の検査装置500へ各遊技機の識別コードやプログラムなどの情報を送信するためのフォトカプラ139が設けられている。フォトカプラ139は、遊技用マイコン111が検査装置500との間でシリアル通信によってデータの送受信を行なえるように双方通信可能に構成されている。なお、かかるデータの送受信は、通常の汎用マイクロプロセッサと同様に遊技用マイコン111が有するシリアル通信端子を利用して行なわれるため、入力ポート122,123のようなポートは設けられていない。
次に、図4を用いて、演出制御装置300の構成について説明する。
演出制御装置300は、遊技用マイコン111と同様にアミューズメントチップ(IC)からなる主制御用マイコン(1stCPU)311と、該1stCPU311の制御下でもっぱら映像制御を行う映像制御用マイコン(2ndCPU)312と、該2ndCPU312からのコマンドやデータに従って表示装置41への映像表示のための画像処理を行うグラフィックプロセッサとしてのVDP(Video Display Processor)313と、各種のメロディや効果音などをスピーカ19a,19bから再生させるため音の出力を制御する音源LSI314を備えている。
上記主制御用マイコン(1stCPU)311と映像制御用マイコン(2ndCPU)312には、各CPUが実行するプログラムを格納したPROM(プログラマブルリードオンリメモリ)からなるプログラムROM321、322がそれぞれ接続され、VDP313にはキャラクタ画像や映像データが記憶された画像ROM323が接続され、音源LSI314には音声データが記憶された音声ROM324が接続されている。主制御用マイコン(1stCPU)311は、遊技用マイコン111からのコマンドを解析し、演出内容を決定して映像制御用マイコン312へ出力映像の内容を指示したり、音源LSI314への再生音の指示、装飾ランプの点灯、モータの駆動制御、演出時間の管理などの処理を実行する。主制御用マイコン(1stCPU)311と映像制御用マイコン(2ndCPU)312の作業領域を提供するRAMは、それぞれのチップ内部に設けられている。なお、作業領域を提供するRAMはチップの外部に設けるようにしてもよい。
特に限定されるわけではないが、主制御用マイコン(1stCPU)311と映像制御用マイコン(2ndCPU)312との間、主制御用マイコン(1stCPU)311と音源LSI314との間は、それぞれシリアル方式でデータの送受信が行なわれ、映像制御用マイコン(2ndCPU)312との間、主制御用マイコン(1stCPU)311とVDP313との間は、パラレル方式でデータの送受信が行なわれるように構成されている。パラレル方式でデータを送受信することで、シリアルの場合よりも短時間にコマンドやデータを送信することができる。VDP313には、画像ROM323から読み出されたキャラクタなどの画像データを展開したり加工したりするのに使用される超高速なVRAM(ビデオRAM)313aや、画像を拡大、縮小処理するためのスケーラ313b、LVDS(小振幅信号伝送)方式で表示装置41へ送信する映像信号を生成する信号変換回路313cなどが設けられている。
VDP313から主制御用マイコン311へは表示装置41の映像と前面枠12や遊技盤30に設けられている装飾ランプの点灯を同期させるために垂直同期信号VSYNCが入力される。さらに、VDP313から映像制御用マイコン312へは、VRAMへの描画の終了等処理状況を知らせるため割込み信号INT0〜n及び映像制御用マイコン312からのコマンドやデータの受信待ちの状態にあることを知らせるためのウェイト信号WAITが入力される。また、映像制御用マイコン312から主制御用マイコン311へは、映像制御用マイコン312が正常に動作していることを知らせるとともにコマンドの送信タイミングを与える同期信号SYNCが入力される。主制御用マイコン311と音源LSI314との間は、ハンドシェイク方式でコマンドやデータの送受信を行うために、呼び掛け(コール)信号CTSと応答(レスポンス)信号RTSが交換される。
なお、映像制御用マイコン(2ndCPU)312には、主制御用マイコン(1stCPU)311よりも高速なつまり高価なCPUが使用されている。主制御用マイコン(1stCPU)311とは別に映像制御用マイコン(2ndCPU)312を設けて処理を分担させることによって、主制御用マイコン(1stCPU)311のみでは実現困難な大画面で動きの速い映像を表示装置41に表示させることが可能となるとともに、映像制御用マイコン(2ndCPU)312と同等な処理能力を有するCPUを2個使用する場合に比べてコストの上昇を抑制することができる。また、CPUを2つ設けることによって、2つのCPUの制御プログラムを別々に並行して開発することが可能となり、これによって新機種の開発期間を短縮することができる。
また、演出制御装置300には、遊技制御装置100から送信されてくるコマンドを受信するインタフェースチップ(コマンドI/F)331が設けられている。このコマンドI/F331を介して、遊技制御装置100から演出制御装置300へ送信された変動開始コマンド、始動口入賞演出コマンド、始動口入賞演出図柄コマンド、客待ちデモコマンド、ファンファーレコマンド、確率情報コマンド、変動停止コマンド、大当り終了コマンド等を、演出制御指令信号として受信する。遊技制御装置100の遊技用マイコン111はDC5Vで動作し、演出制御装置300の主制御用マイコン(1stCPU)311はDC3.3Vで動作するため、コマンドI/F331には信号のレベル変換の機能が設けられている。
また、演出制御装置300には、遊技盤30(センターケース40を含む)に設けられているLED(発光ダイオード)を有する盤装飾装置(例えばセンターケース40に設けられたランプ40c等)42を駆動制御する盤装飾LED制御回路332、前面枠12に設けられているLED(発光ダイオード)を有する枠装飾装置(例えば枠装飾装置18等)を駆動制御する枠装飾LED制御回路333、遊技盤30(センターケース40を含む)に設けられている盤演出装置(例えば表示装置41における演出表示と協働して演出効果を高める電動役物等)44を駆動制御する盤演出モータ/SOL制御回路334、前面枠12に設けられているモータ(例えば前記ムービングライト16を動作させるモータ等)45を駆動制御する枠演出モータ制御回路335が設けられている。なお、ランプやモータ及びソレノイドなどを駆動制御するこれらの制御回路332〜335は、アドレス/データバス340を介して主制御用マイコン(1stCPU)311と接続されている。
さらに、演出制御装置300には、前面枠12に設けられた演出ボタン25に内蔵されているスイッチ25aや上記盤演出装置44内のモータの初期位置を検出する演出モータスイッチのオン/オフ状態を検出して主制御用マイコン(1stCPU)311へ検出信号を入力するスイッチ入力回路336、前面枠12に設けられた上スピーカ19aを駆動するオーディオパワーアンプなどからなるアンプ回路337a、前面枠12に設けられた下スピーカ19bを駆動するアンプ回路337bが設けられている。
電源装置400の通常電源部410は、上記のような構成を有する演出制御装置300やそれによって制御される電子部品に対して所望のレベルの直流電圧を供給するため、モータやソレノイドを駆動するためのDC32V、液晶パネルからなる表示装置41を駆動するためのDC12V、コマンドI/F331の電源電圧となるDC5Vの他に、LEDやスピーカを駆動するためのDC18Vやこれらの直流電圧の基準としたり電源モニタランプを点灯させるのに使用するNDC24Vの電圧を生成するように構成されている。さらに、主制御用マイコン(1stCPU)311や映像制御用マイコン(2ndCPU)312として、3.3Vあるいは1.2Vのような低電圧で動作するLSIを使用する場合には、DC5Vに基づいてDC3.3VやDC1.2Vを生成するためのDC−DCコンバータが演出制御装置300に設けられる。なお、DC−DCコンバータは通常電源部410に設けるようにしてもよい。
電源装置400の制御信号生成部430により生成されたリセット信号RSTは、主制御用マイコン311、映像制御用マイコン312、VDP313、音源LSI314、ランプやモータなどを駆動制御する制御回路332〜335、スピーカを駆動するアンプ回路337a、337bに供給され、これらをリセット状態にする。また、この実施例においては、映像制御用マイコン312の有する汎用のポートを利用して、VDP313に対するリセット信号を生成して供給する機能を有するように構成されている。これにより、映像制御用マイコン312とVDP313の動作の連携性を向上させることができる。
次に、これらの制御回路において行われる遊技制御について説明する。
遊技制御装置100の遊技用マイコン111のCPU111Aでは、普図始動ゲート34に備えられたゲートスイッチ34aからの遊技球の検出信号の入力に基づき、普図の当り判定用乱数値を抽出してROM111Bに記憶されている判定値と比較し、普図変動表示ゲームの当り外れを判定する処理を行う。そして、普図表示器(図示省略)に、識別図柄を所定時間変動表示した後、停止表示する普図変動表示ゲームを表示する処理を行う。この普図変動表示ゲームの結果が当りの場合は、普図表示器に特別の結果態様を表示するとともに、普電ソレノイド37cを動作させ、普通変動入賞装置37の可動部材37b、37bを所定時間(例えば、0.3秒間)上述のように開放する制御を行う。
なお、普図変動表示ゲームの結果がはずれの場合は、普図表示器にはずれの結果態様を表示する制御を行う。
また、始動入賞口36に備えられた始動口1スイッチ36aからの遊技球の検出信号の入力に基づき始動入賞(始動記憶)を記憶し、この始動記憶に基づき、第1特図変動表示ゲームの大当り判定用乱数値を抽出してROM111Bに記憶されている判定値と比較し、第1特図変動表示ゲームの当り外れを判定する処理を行う。
また、普通変動入賞装置37に備えられた始動口2スイッチ37aからの遊技球の検出信号の入力に基づき始動記憶を記憶し、この始動記憶に基づき、第2特図変動表示ゲームの大当り判定用乱数値を抽出してROM111Bに記憶されている判定値と比較し、第2特図変動表示ゲームの当り外れを判定する処理を行う。
そして、遊技制御装置100のCPU111Aは、上記の第1特図変動表示ゲームや第2特図変動表示ゲームの判定結果を含む制御信号(演出制御コマンド)を、演出制御装置300に出力する。そして、特図1表示器51や特図2表示器52に、識別図柄を所定時間変動表示した後、停止表示する特図変動表示ゲームを表示する処理を行う。
また、演出制御装置300では、遊技制御装置100からの制御信号に基づき、表示装置41で特図変動表示ゲームに対応した飾り特図変動表示ゲームを表示する処理を行う。
さらに、演出制御装置300では、遊技制御装置100からの制御信号に基づき、スピーカ19a,19bからの音の出力、各種LEDの発光を制御する処理等を行う。
そして、遊技制御装置100のCPU111Aは、特図変動表示ゲームの結果が大当りの場合は、特図1表示器51や特図2表示器52に特別結果態様を表示するとともに、特別遊技状態を発生させる処理を行う。
例えば、この特図変動表示ゲームの結果として、特図1表示器51もしくは特図2表示器52の表示態様が特別結果態様(たとえば「7」)となった場合には、大当りとなって特別遊技状態(いわゆる、大当り状態)となる。
特別遊技状態を発生させる処理においては、CPU111Aは、例えば、大入賞口ソレノイド38bにより特別変動入賞装置38の開閉扉38cを開放させ、大入賞口内への遊技球の流入を可能とする制御を行う。
そして、特図変動表示ゲームの結果が大当りの場合は、大入賞口に所定個数(例えば、10個)の遊技球が入賞するか、大入賞口の開放から所定時間(例えば、25秒又は0.5秒)が経過するかの何れかの条件が達成されるまで大入賞口を開放することを1ラウンドとし、これを所定ラウンド回数(例えば、15回(第1動作態様)又は2回(第2動作態様))継続する(繰り返す)制御(サイクル遊技)を行う。
また、特図変動表示ゲームの結果がはずれの場合は、特図1表示器51や特図2表示器52にはずれの結果態様を表示する制御を行う。
また、遊技制御装置100は、特図変動表示ゲームの結果態様に基づき、特別遊技状態の終了後に、遊技状態として確変状態を発生可能となっている。
この確変状態は、特図変動表示ゲームにて当り結果となる確率が、通常確率状態に比べて高い状態(高確率状態)である。また、第1特図変動表示ゲーム及び第2特図変動表示ゲームのどちらの特図変動表示ゲームの結果態様に基づき確変状態となっても、第1特図変動表示ゲーム及び第2特図変動表示ゲームの両方が確変状態となる。
また、遊技制御装置100は、特図変動表示ゲームの結果態様に基づき、特別遊技状態の終了後に、遊技状態として時短状態を発生可能となっている。
この時短状態においては、普図変動表示ゲーム及び普通変動入賞装置37を時短動作状態とする制御を行う。具体的には、時短状態においては、上述の普図変動表示ゲームの実行時間が第1の変動表示時間よりも短い第2の変動表示時間となるように制御され(例えば、10秒が1秒)、これにより、単位時間当りの普通変動入賞装置37の開放回数が実質的に多くなるように制御される。また、時短状態においては、普図変動表示ゲームが当り結果となって普通変動入賞装置37が開放される場合に、開放時間が通常状態の第1開放時間よりも長い第2開放時間となるように制御される(例えば、0.3秒が1.7秒)。また、時短状態においては、普図変動表示ゲームの1回の当り結果に対して、普通変動入賞装置37の開放回数が1回の第1開放回数ではなく、2回以上の複数回(例えば、3回)の第2開放回数に設定される。
なお、普図変動表示ゲームの実行時間を第2の変動表示時間(例えば、1秒)とする制御と、普通変動入賞装置37の開放態様を開放時間が第2開放時間(例えば、1.7秒)とし、且つ、普図変動表示ゲームの1回の当り結果に対する開放回数が第2開放回数(例えば、3回)とする制御は、何れか一方のみを行っても良いし、両方を行っても良い。また、時短動作状態においては、普図変動表示ゲームの当り結果となる確率が通常動作状態より高くなるように制御してもよい。
これにより、普通変動入賞装置37に遊技球が入賞し易くなり、第2特図変動表示ゲームの始動が容易となる。
なお、確変状態と普図変動表示ゲーム及び普通変動入賞装置37の時短動作状態は、それぞれ独立して発生可能であり、両方を同時に発生することも可能であるし、一方のみを発生させることも可能である。
次に、特図変動表示ゲームにおける変動パターンの選択方法について図5を参照して説明する。
ここで、変動パターンとは、特図変動表示ゲームの実行時間、演出内容、リーチ状態の発生の有無など決定するものである。変動パターンは、特図変動表示ゲームの遊技結果(大当りもしくははずれ)や、保留記憶数(始動記憶数)などに基づいて決定される。図5は、特図変動表示ゲームで特別結果態様が導出されない場合(はずれとなる場合)における変動パターン決定用テーブルを示している。
図5に示すように、変動パターン決定用テーブルは、変動パターンが決定される所定のタイミング(始動入賞時や特図変動表示ゲームの開始時)における保留記憶数(例えば、保留1〜4)に応じて参照するテーブルが異なる。例えば、図5(a)は、保留記憶数が「1」の場合の変動パターン決定用テーブル、図5(b)は、保留記憶数が「4」の場合の変動パターン決定用テーブルを示している。
上記所定のタイミングにおける保留記憶数に応じて変動パターン決定用テーブルが選択されると、まず、リーチ系統(後半変動パターンテーブル)を決定するための後半グループ抽選を行う。具体的には、リーチ系統は、遊技制御装置30が変動パターン乱数1(変動態様決定用乱数値)(例えば、「0」〜「49999」の何れかの値)を取得(抽出)してROM111Bに記憶されている判定値(変動態様判定値)と比較することによって決定される。
より具体的には、例えば、図5(a)に示すように、後半グループ抽選を行う際の保留数が1の場合において、取得した変動パターン乱数1が「0」〜「44999」の45000個の数字のうちの何れかの値であれば、リーチ系統(後半変動パターンテーブル)としてリーチ無しテーブルが選択されることとなる。また、「45000」〜「48610」の3611個の数字のうちの何れかの値(第1リーチ変動態様判定値)であれば、リーチ系統としてノーマルリーチテーブルが選択され、「48611」〜「49928」の1318個の数字のうちの何れかの値(第2リーチ変動態様判定値、共通判定値)であれば、リーチ系統としてSP(スペシャル)1リーチテーブルが選択され、「49929」〜「49981」の53個の数字のうちの何れかの値(第2リーチ変動態様判定値、共通判定値)であれば、リーチ系統としてSP2リーチテーブルが選択され、「49982」〜「49999」の18個の数字のうちの何れかの値(第2リーチ変動態様判定値、共通判定値)であれば、リーチ系統としてSP3リーチテーブルが選択されることとなる。
また、後半グループ抽選を行う際の保留記憶数が4の場合、取得した変動パターン乱数1が「0」〜「48499」の48500個の数字のうちの何れかの値であれば、リーチ系統としてリーチ無しテーブルが選択されることとなる。また、「48500」〜「48610」の111個の数字のうちの何れかの値(第1リーチ変動態様判定値)であれば、ノーマルリーチを発生させるリーチ系統としてノーマルリーチテーブルが選択される。
そして、「48611」〜「49999」の値の変動パターン乱数1の判定については、保留記憶が1の場合と同様、「48611」〜「49928」の1318個の数字のうちの何れかの値(第2リーチ変動態様判定値、共通判定値)であれば、SP(スペシャル)1リーチテーブルが選択され、「49929」〜「49981」の53個の数字のうちの何れかの値(第2リーチ変動態様判定値、共通判定値)であれば、SP2リーチテーブルが選択され、「49982」〜「49999」の18個の数字のうちの何れかの値(第2リーチ変動態様判定値、共通判定値)であれば、SP3リーチテーブルが選択されることとなる。
なお、図示は省略するが、後半グループ抽選を行う際の保留記憶数が2、3の場合も、「48611」〜「49999」の値の変動パターン乱数1の判定については、保留記憶が1、4の場合と同様、「48611」〜「49928」の1318個の数字のうちの何れかの数値であれば、SP(スペシャル)1リーチテーブルが選択され、「49929」〜「49981」の53個の数字のうちの何れかの値であれば、SP2リーチテーブルが選択され、「49982」〜「49999」の18個の数字のうちの何れかの値であれば、SP3リーチテーブルが選択されることとなる。
上記のように、この実施例ではSP1リーチ以上の各リーチ状態のグループを決定する判定値は、当該判定時の保留記憶数に関わらずテーブルの値が同じに設定されている。このことは同一の判定値(共通判定値)によって何れのグループを選択するか判定可能であることを意味している。
次に、リーチ系統(後半変動パターンテーブル)が決定されると、当該リーチ系統に基づき後半変動パターンの決定を行う。具体的には、後半変動パターンは、遊技制御装置30が変動パターン乱数2(例えば、「0」〜「199」の200個の数字のうちの何れかの値)を取得(抽出)してROM111Bに記憶されている判定値と比較することによって決定される。
より具体的には、例えば、図5(a)に示すように、後半パターン抽選を行う際の保留記憶数が1であり、リーチ系統としてリーチ無しテーブルが選択されている場合、取得した変動パターン乱数2の値(「0」〜「199」)に関わらず、後半変動パターンとしてリーチ無しが選択されることとなる。また、リーチ系統としてノーマルリーチテーブルが選択された場合、取得した変動パターン乱数2の値が「0」〜「79」の80個の数字のうちの何れかの値であれば、後半変動パターンとしてN(ノーマル)リーチ1が選択され、変動パターン乱数2の値が「80」〜「199」の120個の数字のうちの何れかの値であれば、後半変動パターンとしてN(ノーマル)リーチ2が選択されることとなる。
続けて、後半変動パターンが決定されると、当該後半変動パターンに基づき前半変動パターンの決定を行う。具体的には、前半変動パターンは、遊技制御装置30が変動パターン乱数3(例えば、「0」〜「249」の250個の数字のうちの何れかの値)を取得(抽出)してROM111Bに記憶されている判定値と比較することによって決定される。
より具体的には、例えば、図5(a)に示すように、前半変動パターン抽選を行う際の保留記憶数が1であり、後半変動パターンとしてリーチ無しが選択されている場合、取得した変動パターン乱数3の値が「0」〜「124」の125個の数字のうちの何れかの値(第1判定値、第1通常変動態様判定値)であれば、前半変動パターンとして通常変動1(変動時間(第1通常変動時間);12s)が選択され、変動パターン乱数3の値が「125」〜「249」の125個の数字のうちの何れかの値(第2判定値、第1通常変動態様判定値)であれば、前半変動パターンとして前半変動2(変動時間(第1通常変動時間);12s)が選択されることとなる。
また、後半変動パターンとしてNリーチ1,2が選択されている場合、取得した変動パターン乱数3の値が「0」〜「24」の25個の数字のうちの何れかの値(第1判定値)であれば、リーチ変動1(変動時間(第1変動時間);3s)が選択され、当該変動パターン乱数3の値が「25」〜「124」の100個の数字のうちの何れかの値であれば、リーチ変動1(変動時間(第1変動時間);11s)が選択され、当該変動パターン乱数3の値が「125」〜「249」の125個の数字のうちの何れかの値(第2判定値)であれば、リーチ変動2(変動時間(第3変動時間);12s)が選択されることとなる。
ここで、「リーチ変動2」は、特図保留情報判定処理(図12参照)のときに選択された場合、当該リーチ変動2を実行する特図変動表示ゲームは、先読み演出(連続予告演出)の実行対象となる。
また、後半変動パターンとしてSP(スペシャル)1リーチA,Bが選択されている場合、取得した変動パターン乱数3の値が「0」〜「224」の225個の数字のうちの何れかの値であれば、リーチ変動2が選択され、当該変動パターン乱数3の値が「225」〜「249」の25個の数字のうちの何れかの値であれば、リーチ変動3(変動時間;26s)が選択されることとなる。
また、後半変動パターンとしてSP(スペシャル)2リーチAが選択されている場合、取得した変動パターン乱数3の値に関わらず、リーチ変動2が選択される。そして、後半変動パターンとしてSP(スペシャル)2リーチBが選択されている場合、変動パターン乱数3の値が「0」〜「182」の183個の数字のうちの何れかの値であれば、リーチ変動2が選択され、変動パターン乱数3の値が「183」〜「207」の25個の数字のうちの何れかの値であれば、リーチ変動3(変動時間;26s)が選択され、変動パターン乱数3の値が「208」〜「249」の42個の数字のうちの何れかの値であれば、リーチ変動3(変動時間;56s)が選択されることとなる。
また、後半変動パターンとしてSP(スペシャル)3リーチAが選択されている場合、取得した変動パターン乱数3の値が「0」〜「159」の160個の数字のうちの何れかの値であれば、リーチ変動2が選択され、変動パターン乱数3の値が「160」〜「249」の90個の数字のうちの何れかの値であれば、リーチ変動3(変動時間;26s)が選択されることとなる。そして、後半変動パターンとしてSP(スペシャル)3リーチBが選択されている場合、取得した変動パターン乱数3の値に関わらず、リーチ変動2が選択されることとなる。
また、例えば、図5(b)に示すように、前半パターン抽選を行う際の保留記憶数が4であり、後半変動パターンとしてリーチ無しが選択されている場合、取得した変動パターン乱数3の値が「0」〜「124」の125個の数字のうちの何れかの値(第1判定値、第3通常変動態様判定値)であれば、超短縮変動(変動時間(第2変動時間、第3通常変動時間);3s)が選択され、当該変動パターン乱数3の値が「125」〜「249」の125個の数字のうちの何れかの値(第2判定値、第2通常変動態様判定値)であれば、短縮変動(変動時間(第4変動時間、第2通常変動時間);8s)が選択されることとなる。
つまり、取得された変動パターン乱数3の値が「130」の場合、前半パターン抽選を行う際の保留記憶数が1であるか4であるかによって、選択される前半変動パターンが、変わることとなる。
ここで、短縮変動の変動時間は、8秒に設定されており、リーチ変動2の変動時間(12秒)よりも短く設定されているが、当該短縮変動においても先読み演出が実行可能に設定されている。これにより、特図保留情報判定処理(図12参照)が行われるときの保留記憶数が「1」であり、前半変動パターンとしてリーチ変動2が選択されて先読み演出の実行対象となり、当該保留記憶に基づく特図変動表示ゲームが実行されるときの保留記憶数が「4」となり、前半変動パターンとして短縮変動が選択された場合であっても先読み演出を実行することができるようになっている。
なお、後半変動パターンとしてNリーチ以上のリーチパターン(Nリーチパターン、SP1〜3リーチパターン)が選択されている場合の前半変動パターンを決定するための判定値は、保留記憶数が1の場合におけるテーブルの値(図5(a)参照)と同じに設定されているため、その説明については省略する。
次に、上記遊技制御装置100の遊技用マイクロコンピュータ(遊技用マイコン)111によって実行される制御について説明する。
遊技用マイコン111による制御処理は、ループ処理として繰り返されるメインルーチンであるメイン処理(主に図6及び図7参照)と、メイン処理に対する割り込みルーチンとして、所定時間周期(例えば4ms)で行われるタイマ割込み処理(図8参照)とからなる。
〔メイン処理〕
先ず、メイン処理について説明する。
メイン処理は、遊技機10の電源が投入されることで開始される。このメイン処理においては、図6に示すように、まず、割込みを禁止する処理(ステップS1)を行ってから、割込みが発生したときに実行するジャンプ先のベクタアドレスを設定する割込みベクタ設定処理(ステップS2)、割込みが発生したときにレジスタ等の値を退避する領域の先頭アドレスであるスタックポインタを設定するスタックポインタ設定処理(ステップS3)、割込み処理のモードを設定する割込みモード設定処理(ステップS4)を行う。
次に、払出制御装置(払出基板)200のプログラムが正常に起動するのを待つため例えば4msの時間待ちを行う(ステップS5)。これにより、電源投入の際に仮に遊技制御装置100が先に立ち上がって払出制御装置200が立ち上がる前にコマンドを払出制御装置200へ送ってしまい、払出制御装置200がコマンドを取りこぼすのを回避することができる。その後、RAMやEEPROM等の読出し書込み可能なRWM(リードライトメモリ)のアクセス許可をし、全出力ポートに出力が無い状態にするOFFデータを出力する(ステップS6,S7)。また、シリアルポート(遊技用マイコン111に予め搭載されているポートで、この実施例では、払出制御装置200や演出制御装置300とパラレル通信を行っているため使用しない)を使用しない状態に設定する処理を行う(ステップS8)。
続いて、電源装置400内の初期化スイッチがONしているか否か判定する(ステップS9)。ここで、初期化スイッチがOFF(ステップS9;No)と判定すると、ステップS10で、RWM内に複数設けられている停電検査領域のうち、停電検査領域1のデータの値をチェックし(ステップS10)、停電検査領域1の値が正常な停電検査領域チェックデータ1であるか否かの判定を行う(ステップS11)。このステップS11で停電検査領域1の値が正常な停電検査領域チェックデータ1であると判定した場合(ステップS11;Yes)には、停電検査領域2のデータの値をチェックし(ステップS12)、停電検査領域2の値が正常な停電検査領域チェックデータ2であるか否かの判定を行う(ステップS13)。このステップS13で停電検査領域2の値が正常な停電検査領域チェックデータ2であると判定した場合(ステップS13;Yes)には、チェックサムと呼ばれるデータを算出する処理(ステップS14)を行い、算出したチェックサムと電源遮断時のチェックサムとを比較して(ステップS15)、値が一致するか否かを判定する(ステップS16)。
また、ステップS9で初期化スイッチがONと判定した場合(ステップS9;Yes)、ステップS11で停電検査領域1の値が正常でないと判定した場合(ステップS11;No)、ステップS13で停電検査領域2の値が正常でないと判定した場合(ステップS13;No)、或いは、ステップS16でチェックサムが一致しないと判定した場合(ステップS16;No)には、図7のステップS24へジャンプする。
また、ステップS16でチェックサムが一致すると判定した場合(ステップS16;Yes)には、図7のステップS17へ移行して、全ての停電検査領域をクリアする処理(ステップS17)、チェックサム領域をクリアする処理(ステップS18)を行ってから、エラーや不正監視に係る領域をリセットする(ステップS19)。次に、RWM内の遊技状態を記憶する領域を調べて遊技状態が高確率状態であるか否かを判定する(ステップS20)。ここで、高確率でない(ステップS20;No)と判定した場合は、ステップS21,S22をスキップしてステップS23へ移行する。
また、ステップS20で高確率であると判定した場合(ステップS20;Yes)には、高確率の報知フラグ領域にON情報をセーブしてから(ステップS21)、例えば一括表示装置50に設けられる高確率報知LED(エラー表示器)をオン(点灯)させるONデータをセグメントに対応する領域(ポート136)に設定して(ステップS22)、ステップS23へ移行する。ステップS23では、特図ゲーム処理番号に対応する停電復旧時のコマンドを送信してステップS29へ進む。
一方、ステップS9,S11,S13,S16からステップS24へジャンプした場合には、先ずCPU111Aが使用するRAM内の、アクセス禁止領域より前の全作業領域をクリアする処理(ステップS24)、アクセス禁止領域より後の全スタック領域をクリアする処理(ステップS25)を行ってから、初期化すべき領域に電源投入時の初期値をセーブする(ステップS26)。それから、RWMをクリアしたことに関する外部情報を出力する期間の時間値を設定し(ステップS27)、電源投入時のコマンドを演出制御装置300へ送信する処理(ステップS28)を行って、ステップS29へ進む。
ステップS29では、遊技用マイコン111(クロックジェネレータ)内のタイマ割込み信号及び乱数更新トリガ信号(CTC)を発生するCTC(Counter/Timer Circuit)
回路を起動する処理を行う。
なお、CTC回路は、遊技用マイコン111内のクロックジェネレータに設けられている。クロックジェネレータは、水晶発振器113からの発振信号(原クロック信号)を分周する分周回路と、分周された信号に基づいてCPU111Aに対して所定周期(例えば、4ms)のタイマ割込み信号及び乱数生成回路へ供給する乱数更新のトリガを与える信号CTCを発生するCTC回路とを備えている。
上記ステップS29のCTC起動処理の後は、乱数生成回路を起動設定する処理を行う(ステップS30)。具体的には、乱数生成回路内の所定のレジスタ(CTC更新許可レジスタ)へ乱数生成回路を起動させるためのコード(指定値)の設定などがCPU111Aによって行われる。それから、電源投入時の乱数生成回路内の所定のレジスタ(ソフト乱数レジスタ1〜n)の値を、対応する各種初期値乱数(大当り図柄を決定する乱数(大当り図柄乱数1、大当り図柄乱数2)、普図の当りを決定する乱数(当り乱数))の初期値(スタート値)としてRWMの所定領域にセーブしてから(ステップS31)、割込みを許可する(ステップS32)。本実施例で使用するCPU111A内の乱数生成回路においては、電源投入毎にソフト乱数レジスタの初期値が変わるように構成されているため、この値をCPU側で生成する各種初期値乱数の初期値(スタート値)とすることで、ソフトウェアで生成される乱数の規則性を崩すことができ、遊技者による不正な乱数の取得を困難にすることができる。
続いて、各種初期値乱数の値を更新して乱数の規則性を崩すための初期値乱数更新処理(ステップS33)を行う。なお、本実施形態においては、特に限定されるわけではないが、大当り乱数は乱数生成回路において生成される乱数(大当り乱数)を使用して生成するように構成されている。つまり、大当り乱数はハードウェアで生成されるハード乱数であり、大当り図柄乱数、当り乱数はソフトウェアで生成されるソフト乱数である。
上記ステップS33の初期値乱数更新処理の後、停電監視信号をチェックする回数を設定する(ステップS34)。そして、電源装置400から入力されている停電監視信号をポート及びデータバスを介して読み込んでチェックし、停電監視信号がONであるか否かを判定する(ステップS35)。ステップS35で、停電監視信号がONでないと判定した場合(ステップS35;No)には、ステップS33に戻り、上記初期値乱数更新処理と停電監視信号のチェック(ループ処理)を繰り返し行う。初期値乱数更新処理(ステップS33)の前に割り込みを許可する(ステップS32)ことによって、初期値乱数更新処理中にタイマ割込みが発生すると割込み処理が優先して実行されるようになり、タイマ割込みが初期値乱数更新処理によって待たされることで割込み処理が圧迫されるのを回避することができる。
なお、上記ステップS27での初期値乱数更新処理は、メイン処理のほか、タイマ割込み処理の中においても初期値乱数更新処理を行う方法もあり、そのような方法を採用した場合には両方で初期値乱数更新処理が実行されるのを回避するため、メイン処理で初期値乱数更新処理を行う場合には割込みを禁止してから更新して割込みを解除する必要があるが、本実施例のようにタイマ割込み処理の中での初期値乱数更新処理はせず、メイン処理内のみにした場合には初期値乱数更新処理の前に割込みを解除しても何ら問題はなく、それによってメイン処理が簡素化されるという利点がある。
上記ステップS35において、停電監視信号がONであると判定した場合(ステップS35;Yes)には、設定したチェック回数の分だけONが継続されたか否かを判定する(ステップS36)。そして、継続されなかったと判定した場合(ステップS36;No)には、ステップS35に戻り、停電が発生したか否かの判定(ループ処理)を繰り返し行う。また、ステップS36において、継続されたと判定した場合(ステップS36;Yes)、すなわち、停電が発生していると判定した場合には、一旦割込みを禁止する処理(ステップS37)、全出力ポートにOFFデータを出力する処理(ステップS38)を行う。その後さらに、停電復旧検査領域1に停電復旧検査領域チェックデータ1をセーブする処理(ステップS39)、停電復旧検査領域2に停電復旧検査領域チェックデータ2をセーブする処理(ステップS40)、RWMの電源遮断時のチェックサムを算出する処理(ステップS41)を行った後、算出したチェックサムをチェックサム領域にセーブして(ステップS42)、RWMへのアクセスを禁止する処理(ステップS43)を行ってから、遊技機の電源が遮断されるのを待つ。このように、停電復旧検査領域にチェックデータをセーブするとともに、電源遮断時のチェックサムを算出することで、停電等に伴う遊技機10の電源遮断の前にRWMに記憶されていた情報が正しくバックアップされているか否かを、遊技機10の電源再投入時に判断することができる。
〔タイマ割込み処理〕
次に、タイマ割込み処理について説明する。
図8に示すように、タイマ割込み処理は、クロックジェネレータ内のCTC回路で生成される周期的なタイマ割込み信号がCPU111Aに入力されることで開始される。遊技用マイコン111においてタイマ割込みが発生すると、図8のタイマ割込み処理が開始される。
タイマ割込み処理が開始されると、遊技制御装置100の遊技用マイコン111は、まず所定のレジスタに保持されている値をRWMに移すレジスタ退避の処理(ステップS51)を行う。なお、本実施形態において遊技用マイコンとして使用しているZ80系のマイコンでは、当該処理を表レジスタに保持されている値を裏レジスタに退避することで置き換えることができる。次に、各種センサ(始動口1スイッチ36a、始動口2スイッチ37a、普図のゲートスイッチ34a、カウントスイッチ38aなど)からの入力の取込み、即ち、各入力ポートの状態を読み込む入力処理(ステップS52)を行う。それから、各種処理でセットされた出力データに基づき、ソレノイド(大入賞口SOL38b、普電SOL37c)等のアクチュエータの駆動制御などを行うための出力処理(ステップS53)を行う。
次に、各種処理で送信バッファにセットされたコマンドを演出制御装置300や払出制御装置200等に出力するコマンド送信処理(ステップS54)、乱数更新処理1(ステップS55)、乱数更新処理2(ステップS56)を行う。その後、始動口1スイッチ36a、始動口2スイッチ37a、普図のゲートスイッチ34a、入賞口スイッチ35a…35n、カウントスイッチ38aから正常な信号の入力があるか否かの監視や、エラーの監視(前面枠やガラス枠が開放されていないかなど)を行う入賞口スイッチ/エラー監視処理(ステップS57)を行う。また、特図変動表示ゲームに関する処理を行う特図ゲーム処理(ステップS58)、普図変動表示ゲームに関する処理を行う普図ゲーム処理(ステップS59)を行う。
次に、遊技機10に設けられ、特図変動ゲームの表示や遊技に関する各種情報を表示するセグメントLEDを所望の内容を表示するように駆動するセグメントLED編集処理(ステップS60)、磁気センサスイッチ61や振動センサスイッチ62からの検出信号をチェックして異常がないか判定する磁石不正監視処理(ステップS61)を行う。それから、外部の各種装置に出力する信号を出力バッファにセットする外部情報編集処理(ステップS62)を行う。続いて、割込み要求をクリアして割込みの終了を宣言する処理(ステップS63)を行い、ステップS41で退避したレジスタのデータを復帰する処理(ステップS64)を行った後、割込みを許可する処理(ステップS65)を行って、タイマ割込み処理を終了する。
〔特図ゲーム処理〕
次に、前述のタイマ割込み処理における特図ゲーム処理(ステップS58)の詳細について説明する。
当該特図ゲーム処理では、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aの入力の監視と、特図変動表示ゲームに関する処理全体の制御、特図の表示の設定を行う。
図9に示すように、特図ゲーム処理において、遊技制御装置100の遊技用マイコン111は、先ず、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aの入賞を監視する始動口スイッチ監視処理(ステップA1)を行う。
始動口スイッチ監視処理では、始動入賞口36、第2始動入賞口をなす普通変動入賞装置37に遊技球の入賞があると、各種乱数(大当り乱数など)の抽出を行い、当該入賞に基づく特図変動表示ゲームの開始前の段階で入賞に基づく遊技結果を事前に判定する遊技結果事前判定を行う。
次に、カウントスイッチ監視処理(ステップA2)を行う。このカウントスイッチ監視処理では、特別変動入賞装置38内に設けられたカウントスイッチ38aのカウント数を監視する処理を行う。
次に、特図ゲーム処理タイマが、既にタイプアップしたか否か、又は当該特図ゲーム処理タイマを更新(−1)した後にタイムアップしたか否かをチェックして(ステップA3)、特図ゲーム処理タイマがタイムアップしたと判定した場合(ステップA4;Yes)には、特図ゲーム処理番号に対応する処理に分岐させるために参照する特図ゲームシーケンス分岐テーブルをレジスタに設定する処理(ステップA5)を行って、当該テーブルを用いて特図ゲーム処理番号に対応する処理の分岐先アドレスを取得する処理(ステップA6)を行う。
そして、分岐処理終了後のリターンアドレスをスタック領域に退避させる処理(ステップA7)を行った後、特図ゲーム処理番号に応じてゲーム分岐処理(ステップA8)を行う。
ステップA8にて、特図ゲーム処理番号が「0」の場合は、特図変動表示ゲームの変動開始を監視し、特図変動表示ゲームの変動開始の設定や演出の設定や、特図変動中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図普段処理(ステップA9)を行う。
また、ステップA8にて、特図ゲーム処理番号が「1」の場合は、特図の停止表示時間の設定や、特図表示中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図変動中処理(ステップA10)を行う。
また、ステップA8にて、特図ゲーム処理番号が「2」の場合は、特図変動表示ゲームの遊技結果が大当りであれば、大当りの種類(2R大当りor16R大当り)に応じたファンファーレコマンドの設定や、各大当り(2R大当りor16R大当り)の大入賞口開放パターンに応じたファンファーレ時間の設定や、ファンファーレ/インターバル中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図表示中処理(ステップA11)を行う。
また、ステップA8にて、特図ゲーム処理番号が「3」の場合は、大入賞口の開放時間の設定や開放回数の更新、大入賞口開放中処理を行うために必要な情報の設定等を行うファンファーレ/インターバル中処理(ステップA12)を行う。
また、ステップA8にて、特図ゲーム処理番号が「4」の場合は、大当りラウンドが最終ラウンドでなければインターバルコマンドを設定する一方で最終ラウンドであれば大当り終了画面のコマンドを設定する処理や、大入賞口残存球処理を行うために必要な情報の設定等を行う大入賞口開放中処理(ステップA13)を行う。
また、ステップA8にて、特図ゲーム処理番号が「5」の場合は、大当りラウンドが最終ラウンドであれば大入賞口内にある残存球が排出されるための時間を設定する処理や、大当り終了処理を行うために必要な情報の設定等を行う大入賞口残存球処理(ステップA14)を行う。
また、ステップA8にて、特図ゲーム処理番号が「6」の場合は、特図普段処理(ステップA9)を行うために必要な情報の設定等を行う大当り終了処理(ステップA15)を行う。
その後、特図1表示器51の変動を制御するためのテーブルを準備した後(ステップA16)、特図1表示器51に係る図柄変動制御処理(ステップA17)を行う。その後、特図2表示器52の変動を制御するためのテーブルを準備した後(ステップA18)、特図2表示器52に係る図柄変動制御処理(ステップA19)を行い、当該特図ゲーム処理を終了する。
一方、ステップA4にて、特図ゲーム処理タイマがタイムアップしていないと判定した場合(ステップA4;No)には、処理をステップA16に移行して、それ以降の処理を行う。
ここで、遊技制御装置100は、特図1、2変動開始処理の判定結果に基づき特図変動表示ゲームを実行するゲーム実行制御手段をなす。
まず、特図ゲーム処理(図9)における始動口スイッチ監視処理(ステップA1)の詳細について説明する。
図10に示すように、始動口スイッチ監視処理において、遊技制御装置100の遊技用マイコン111は、先ず、始動入賞口36(始動口1)による始動口入賞演出コマンドを設定するテーブルを準備して、始動口1による保留の情報を設定するテーブルを準備した後(ステップA111)、特図始動口スイッチ共通処理(ステップA112)を行う。
なお、ステップA112における特図始動口スイッチ共通処理の詳細については、ステップA117における特図始動口スイッチ共通処理とともに後述する。
次に、普通電動役物(普通変動入賞装置37)が作動中である、即ち、普通変動入賞装置37が作動して遊技球の入賞が可能な開状態となっているか否かをチェックして(ステップA113)、普通電動役物が作動中である(ステップA113;Yes)と判定すると、処理をステップA116に移行して、それ以降の処理を行う。一方、ステップA113にて、普通電動役物が作動中でない(ステップA113;No)と判定すると、普通変動入賞装置37への不正入賞数が不正発生判定個数以上であるかをチェックして(ステップA114)、不正入賞数が不正発生判定個数以上であるか否かを判定する処理(ステップA115)を行う。
普通変動入賞装置37は、閉状態では遊技球が入賞不可能であり、開状態でのみ遊技球が入賞可能である。よって、閉状態で遊技球が入賞した場合は何らかの異常や不正が発生した場合であり、このような閉状態で入賞した遊技球があった場合はその数を不正入賞数として計数する。そして、このように計数された不正入賞数が所定の不正発生判定個数(上限値)以上であるかが判定される。
ステップA115にて、不正入賞数が不正判定個数以上でない(ステップA115;No)と判定すると、普通変動入賞装置37(始動口2)による始動口入賞演出コマンドを設定するテーブルを準備して、始動口2による保留の情報を設定するテーブルを準備した後(ステップA116)、特図始動口スイッチ共通処理(ステップA117)を行って、始動口スイッチ監視処理を終了する。
また、ステップA115にて、不正入賞数が不正判定個数以上であると判定された場合も(ステップA115;Yes)、始動口スイッチ監視処理を終了する。即ち、第2始動記憶をそれ以上発生させないようにする。
〔特図始動口スイッチ共通処理〕
次に、前述の始動口スイッチ監視処理における特図始動口スイッチ共通処理(ステップA112、A117)の詳細について説明する。
当該特図始動口スイッチ共通処理は、始動口1スイッチ36aや始動口2スイッチ37aの入力があった場合に、各々の入力について共通して行われる処理である。
図11に示すように、特図始動口スイッチ共通処理において、遊技制御装置100の遊技用マイコン111は、先ず、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aのうち、監視対象の始動口スイッチ(例えば、始動口1スイッチ36a等)に入力があるか否かをチェックして(ステップA201)、監視対象の始動口スイッチに入力がない(ステップA202;No)と判定すると、特図始動口スイッチ共通処理を終了する。一方、ステップA202にて、監視対象の始動口スイッチに入力がある(ステップA202;Yes)と判定すると、当該監視対象の始動口スイッチの始動口入賞フラグをセーブした後(ステップA203)、監視対象のハード乱数ラッチレジスタに抽出された大当り乱数をロードし、準備する(ステップA204)。
続けて、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aのうち、監視対象の始動口スイッチ(例えば、始動口1スイッチ36a等)への入賞の回数に関する情報が遊技機10の外部の管理装置に対して出力された回数(始動口信号制御出力回数)をロードして、当該ロードした値を更新(+1)し、出力回数がオーバーフローするか否かをチェックして(ステップA205)、出力回数がオーバーフローしない(ステップA206;No)と判定すると、更新後の値をRWMの始動口信号出力回数領域にセーブして(ステップA207)、処理をステップA208に移行する。一方、ステップA206にて、出力回数がオーバーフローしたと判定された場合は(ステップA206;Yes)、処理をステップA208に移行する。
そして、ステップA208にて、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aのうち、監視対象の始動口スイッチ(例えば、始動口1スイッチ36a等)に対応する更新対象の特図保留(始動記憶)数が上限値未満か否かをチェックして(ステップA208)、特図保留数が上限値未満か否かを判定する処理(ステップA209)を行う。
ステップA209にて、特図保留数が上限値未満である(ステップA209;Yes)と判定すると、更新対象の特図保留数(例えば、特図1保留数等)を更新(+1)する処理(ステップA210)を行う。
続けて、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aのうち、監視対象の始動口スイッチ(例えば、始動口1スイッチ36a等)の飾り特図保留数コマンド(MODE)を準備した後(ステップA211)、特図保留数に対応する飾り特図保留数コマンド(ACTION)を準備して(ステップA212)、コマンド設定処理(ステップA213)を行う。
続けて、特図保留数に対応する乱数セーブ領域のアドレスを算出する処理(ステップA214)を行った後、大当り乱数をRWMの大当り乱数セーブ領域にセーブする(ステップA215)。そして、監視対象の始動口スイッチの大当り図柄乱数をロード(大当り図柄乱数を抽出)し、準備して(ステップA216)、対応する大当り図柄乱数をRWMの大当り図柄乱数セーブ領域にセーブする(ステップA217)。次に、対応する変動パターン乱数1をロード(変動パターン乱数1を抽出)し、ロードした値をRWMの変動パターン乱数1セーブ領域にセーブし(ステップA218)、次に、対応する変動パターン乱数2をロード(変動パターン乱数2を抽出)し、ロードした値をRWMの変動パターン乱数2セーブ領域にセーブし(ステップA219)、次に、対応する変動パターン乱数3をロード(変動パターン乱数3を抽出)し、ロードした値をRWMの変動パターン乱数3セーブ領域にセーブする(ステップA220)。
ここで、RWM(本実施形態ではRAM111C)は、始動入賞領域(始動入賞口36や普通変動入賞装置37)への遊技球の入賞に基づき、特図変動表示ゲームの実行権利を始動記憶として所定の上限数まで乱数値とともに記憶する始動記憶手段をなす。
続けて、特図保留情報判定処理(ステップA221)を行って、特図始動口スイッチ共通処理を終了する。
一方、ステップA209にて、特図保留数が上限値未満でない(ステップA209;No)と判定すると、ステップA202に係る始動口スイッチの入力が始動口1スイッチ36aの入力であるか否かをチェックして(ステップA222)、始動口1スイッチ36aの入力である(ステップA223;Yes)と判定すると、飾り特図保留数コマンド(オーバーフローコマンド)を準備し(ステップA224)、コマンド設定処理(ステップA225)を行って、特図始動口スイッチ共通処理を終了する。
一方、ステップA222にて、始動口1スイッチ36aの入力でないと判定された場合にも(ステップA223;No)、特図始動口スイッチ共通処理を終了する。
〔特図保留情報判定処理〕
次に、前述の特図始動口スイッチ共通処理における特図保留情報判定処理(ステップA221)の詳細について説明する。
当該特図保留情報判定処理は、対応する始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの開始タイミングより前に当該始動記憶に対応した結果関連情報の判定を行う先読み処理である。
図12に示すように、特図保留情報判定処理において、遊技制御装置100の遊技用マイコン111は、まず、先読み演出を実行して良い条件を満たしているかチェックする(ステップA231)。
ここで、「先読み演出を実行して良い条件」とは、特図始動口スイッチ共通処理のステップA202に係る始動口スイッチの入力が始動口2スイッチ37aの入力であること、又は、当該始動口スイッチの入力が始動口1スイッチ36aの入力の場合には、普通変動入賞装置37の開放延長機能が作動中でない、すなわち、普通変動入賞装置37がサポート中(時短動作状態中)でなく、且つ、大当り中でないことを意味する。つまり、特図始動口スイッチ共通処理のステップA202に係る始動口スイッチの入力が始動口2スイッチ37aの場合は、普通変動入賞装置37がサポート中、又は大当り中であるかにかかわらず、当該始動記憶に対応した結果関連情報の判定を行う先読み処理を行うこととなる。
そして、ステップA232にて、先読み演出を実行して良い条件を満たしていない場合(ステップA232;No)は、特図保留情報判定処理を終了する。
一方、先読み演出を実行して良い条件を満たしている場合(ステップA232;Yes)は、大当り判定処理(ステップA233)を行う。すなわち、大当り判定処理は、大当り判定用乱数値が大当り判定値と一致する場合に特別結果の導出を決定する大当り判定手段をなす。
そして、ステップA233における大当り判定処理の判定結果がはずれである場合(ステップA234;No)には、はずれ情報テーブルを設定して(ステップA235)、ステップA240へ移行する。
一方、ステップA233における大当り判定処理の判定結果が大当りである場合(ステップA234;Yes)には、監視対象の始動口スイッチに対応する大当り図柄乱数チェックテーブルを設定し(ステップA236)、大当り図柄乱数をチェックし、対応する入賞情報ポインタを取得する(ステップA237)。次に、大当り情報テーブル、アドレステーブルを設定し(ステップA238)、入賞情報ポインタに対応する大当り情報テーブルを取得し、設定する(ステップA239)。
続けて、ステップA240では、設定した情報テーブル(大当り情報テーブル又ははずれ情報テーブル)から図柄情報を取得し(ステップA240)、取得した図柄情報を図柄情報(作業用)領域にセーブする(ステップA241)。次に、設定した情報テーブルから始動口入賞演出図柄コマンドを取得し(ステップA242)、取得した始動口入賞演出図柄コマンドを入賞演出図柄コマンド領域にセーブする(ステップA243)。
続けて、監視対象の始動口スイッチの始動口入賞フラグを準備し(ステップA244)、監視対象の始動口入賞演出コマンドを準備し(ステップA245)、特図情報設定処理(ステップA246)、後半変動パターン設定処理(ステップA247)、変動パターン設定処理(ステップA248)を行う。すなわち、後半変動パターン設定処理及び変動パターン設定処理は、変動パターン乱数1〜3が対応する変動態様判定値に基づいて特図変動表示ゲームの変動態様を決定する変動態様決定手段をなす。
そして、前半変動番号に対応する始動口入賞演出コマンド(MODE)を算出し、準備し(ステップA249)、後半変動番号の値を始動口入賞演出コマンド(ACTION)として、準備して(ステップA250)、コマンド設定処理(ステップA251)を行う。
続けて、始動口入賞演出図柄コマンドをロードし、準備して(ステップA252)、コマンド設定処理(ステップA253)を行い、特図保留情報判定処理を終了する。
ここで、遊技制御装置100は、RAM111Cに記憶される始動記憶に対応して記憶される乱数値を当該始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの実行前に所定の判定値と比較判定する事前判定手段をなす。
〔特図普段処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における特図普段処理(ステップA9)の詳細について説明する。
図13に示すように、特図普段処理では、先ず、特図2保留数(第2始動記憶数)が0であるか否かをチェックする(ステップA301)。
そして、特図2保留数が0である(ステップA302;Yes)と判定すると、特図1保留数(第1始動記憶数)が0であるか否かをチェックする(ステップA303)。
そして、特図1保留数が0である(ステップA304;Yes)と判定すると、既に客待ちデモが開始されているか否かをチェックして(ステップA305)、客待ちデモを開始していない、即ち、開始済みでない(ステップA306;No)と判定すると、客待ちデモフラグ領域に客待ちデモフラグをセーブする処理(ステップA307)を行う。
続けて、客待ちデモコマンドを準備して(ステップA308)、コマンド設定処理(ステップA309)を行う。
一方、ステップA305にて、既に客待ちデモが開始されている(ステップA306;Yes)と判定すると、既に客待ちデモフラグは客待ちデモ中に設定(ステップA307)され、客待ちデモコマンドも準備(ステップA308)され、コマンド設定処理(ステップA309)も実行されているため、これらの処理を行わずにステップA310に移行する。
次に、特図普段処理移行設定処理1(ステップA310)を行って、特図普段処理を終了する。
一方、ステップA302にて、特図2保留数が0でない(ステップA302;No)と判定すると、特図2変動開始処理(ステップA311)を行う。なお、ステップA311における特図2変動開始処理の詳細については後述する。
その後、特図2の特図変動中処理移行設定処理(ステップA312)を行って、特図普段処理を終了する。
また、ステップA304にて、特図1保留数が0でない(ステップA304;No)と判定すると、特図1変動開始処理(ステップA313)を行う。なお、ステップA313における特図1変動開始処理の詳細については後述する。
その後、特図1の特図変動中処理移行設定処理(ステップA314)を行って、特図普段処理を終了する。
このように、ステップA301とステップA302における特図2保留数のチェックを、ステップA303とステップA304における特図1保留数のチェックよりも先に行うことで、特図2保留数が0でない場合には、特図2変動開始処理(ステップA311)が実行されることとなる。すなわち、第2特図変動表示ゲームが第1特図変動表示ゲームに優先して実行されることとなる。
〔特図1変動開始処理〕
次に、上述の特図普段処理における特図1変動開始処理(ステップA313)の詳細について説明する。
特図1変動開始処理は、第1特図変動表示ゲームの開始時に行う処理であり、具体的には、図14(a)に示すように、先ず、第1特図変動表示ゲームが大当りであるか否かを判定するための大当りフラグ1にはずれ情報や大当り情報を設定する大当りフラグ1設定処理(ステップA321)を行う。そして、同様に、小当りフラグ1設定処理(ステップA322)を行う。すなわち、大当りフラグ1設定処理及び小当りフラグ1設定処理は、大当り判定用乱数値が大当り判定値と一致する場合に特別結果の導出を決定する大当り判定手段をなす。
次に、第1特図停止図柄(特図1停止図柄)の設定に係る特図1停止図柄設定処理(ステップA323)を行った後、第1特図停止図柄番号(特図1停止図柄番号)に対応する信号を試験信号の出力データ領域にセーブする(ステップA324)。
続いて、図柄情報領域から図柄情報をロードした後(ステップA325)、当該図柄情報をRWMの作業用の図柄情報領域にセーブする(ステップA326)。
次に、特図1変動フラグを設定して準備し(ステップA327)、特図1変動フラグをRWMの変動図柄判別フラグ領域にセーブする(ステップA328)。
その後、変動パターンに関する情報を設定する対象のテーブルを準備して(ステップA329)、特図情報を設定する特図情報設定処理(ステップA330)を行う。続けて、第1特図変動表示ゲームにおける変動態様のうち、後半変動パターンを設定する後半変動パターン設定処理(ステップA331)を行った後、第1特図変動表示ゲームの変動態様を設定する変動パターン設定処理(ステップA332)を行う。その後、第1特図の変動開始の情報を設定する変動開始情報設定処理(ステップA333)を行って、特図1変動開始処理を終了する。すなわち、後半変動パターン設定処理及び変動パターン設定処理は、変動パターン乱数1〜3が対応する変動態様判定値に基づいて特図変動表示ゲームの変動態様を決定する変動態様決定手段をなす。
ここで、遊技制御装置100は、RAM111Cに記憶される始動記憶に対応して記憶される乱数値を当該始動記憶に基づく特図変動表示ゲームを実行するときに判定値と比較判定する変動開始判定手段をなす。
〔特図2変動開始処理〕
次に、上述の特図普段処理における特図2変動開始処理(ステップA311)の詳細について説明する。
特図2変動開始処理は、上述した特図1変動開始処理と同様、第2特図変動表示ゲームの開始時に行う処理であり、具体的には、図14(b)に示すように、先ず、第2特図変動表示ゲームが大当りであるか否かを判定するための大当りフラグ2にはずれ情報や大当り情報を設定する大当りフラグ2設定処理(ステップA341)を行う。そして、同様に、小当りフラグ2設定処理(ステップA342)を行う。すなわち、大当りフラグ2設定処理及び小当りフラグ2設定処理は、大当り判定用乱数値が大当り判定値と一致する場合に特別結果の導出を決定する大当り判定手段をなす。
次に、第2特図停止図柄(特図2停止図柄)の設定に係る特図2停止図柄設定処理(ステップA343)を行った後、第2特図停止図柄番号(特図2停止図柄番号)に対応する信号を試験信号の出力データ領域にセーブする(ステップA344)。
続いて、図柄情報領域から図柄情報をロードした後(ステップA345)、当該図柄情報をRWMの作業用の図柄情報領域にセーブする(ステップA346)。
次に、特図2変動フラグを設定して準備し(ステップA347)、特図2変動フラグをRWMの変動図柄判別フラグ領域にセーブする(ステップA348)。
その後、変動パターンに関する情報を設定する対象のテーブルを準備して(ステップA349)、特図情報を設定する特図情報設定処理(ステップA350)を行う。続けて、第2特図変動表示ゲームにおける変動態様のうち、後半変動パターンを設定する後半変動パターン設定処理(ステップA351)を行った後、第2特図変動表示ゲームの変動態様を設定する変動パターン設定処理(ステップA352)を行う。その後、第2特図の変動開始の情報を設定する変動開始情報設定処理(ステップA353)を行って、特図2変動開始処理を終了する。すなわち、後半変動パターン設定処理及び変動パターン設定処理は、変動パターン乱数1〜3が対応する変動態様判定値に基づいて特図変動表示ゲームの変動態様を決定する変動態様決定手段をなす。
ここで、遊技制御装置100は、RAM111Cに記憶される始動記憶に対応して記憶される乱数値を当該始動記憶に基づく特図変動表示ゲームを実行するときに判定値と比較判定する変動開始判定手段をなす。
〔特図変動中処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における特図変動中処理(ステップA10)の詳細について説明する。
図15に示すように、特図変動中処理では、先ず、図柄情報がはずれ図柄情報かチェックする(ステップA521)。
ステップA521にて、図柄情報がはずれ図柄情報である場合(ステップA522;Yes)は、後半変動番号がリーチなし変動の番号かチェックする(ステップA523)。
ステップA523にて、後半変動番号がリーチなし変動の番号である場合(ステップA524;Yes)は、はずれ時の特図表示時間ポインタを設定し(ステップA525)、ステップA528へ移行する。
一方、ステップA523にて、後半変動番号がリーチなし変動の番号でない場合(ステップA524;No)は、はずれリーチ時の特図表示時間ポインタを設定し(ステップA526)、ステップA528へ移行する。
また、ステップA521にて、図柄情報がはずれ図柄情報でない場合(ステップA522;No)は、大当り時又は小当り時の特図表示時間ポインタを設定し(ステップA527)、ステップA528へ移行する。
ステップA528では、特図表示時間テーブルを設定し、特図表示時間ポインタに対応する停止時間を取得する(ステップA529)。続けて、特図表示時間を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブした(ステップA530)後、特図表示中処理に移行するための特図表示中処理移行設定処理(ステップA531)を行い、特図変動中処理を終了する。
〔特図表示中処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における特図表示中処理(ステップA11)の詳細について説明する。
図16に示すように、特図表示中処理では、まず、特図2変動開始処理における小当りフラグ2設定処理にて設定された小当りフラグ2をロードして(ステップA541)、RWMの小当りフラグ2領域をクリアする(ステップA542)。次に、特図1変動開始処理における小当りフラグ1設定処理にて設定された小当りフラグ1をロードして(ステップA543)、RWMの小当りフラグ1領域をクリアする(ステップA544)。
その後、特図2変動開始処理における大当りフラグ2設定処理にて設定された大当りフラグ2をロードして(ステップA545)、RWMの大当りフラグ2領域をクリアする(ステップA546)。そして、ロードされた大当りフラグ2をチェックして(ステップA547)、大当りである場合(ステップA548;Yes)は、RWMの大当りフラグ2領域をクリアする(ステップA554)。次に、第2特図変動表示ゲームの大当り(特図2大当り)の開始に関する信号をRWMの試験信号出力データ領域にセーブし(ステップA555)、ラウンド数上限値テーブルを設定して(ステップA556)、ステップA557へ移行する。
一方、ステップA548にて、大当りフラグ2のチェックの結果、大当りでない場合(ステップA548;No)と判定すると、特図1変動開始処理における大当りフラグ1設定処理にて設定された大当りフラグ1をロードして(ステップA549)、RWMの大当りフラグ1領域をクリアする(ステップA550)。そして、ロードされた大当りフラグ1をチェックして(ステップA551)、大当りである場合(ステップA552;Yes)は、第1特図変動表示ゲームの大当り(特図1大当り)の開始に関する信号をRWMの試験信号出力データ領域にセーブし(ステップA553)、ラウンド数上限値テーブルを設定して(ステップA556)、ステップA557へ移行する。
ステップA557では、ラウンド数上限値情報に対応するラウンド数上限値を取得し、RWMのラウンド数上限値領域にセーブする。続けて、ラウンド数上限値情報に対応するラウンドLEDポインタを取得し、RWMのラウンドLEDポインタ領域にセーブする(ステップA558)。
次に、普図変動表示ゲーム及び特図変動表示ゲームにて当り結果となる確率を通常確率状態(低確率状態)とする情報に係る確率情報コマンドを準備して(ステップA559)、コマンド設定処理(ステップA560)を行う。続けて、図柄情報に対応するファンファーレコマンドを準備して(ステップA561)、コマンド設定処理(ステップA562)を行う。その後、飾り特図変動表示ゲームに係る停止図柄パターン情報に対応する飾り特図コマンドをRWMの飾り特図コマンド領域からロードして準備し(ステップA563)、コマンド設定処理(ステップA564)を行う。
次に、大入賞口開放情報に対応する信号をRWMの外部情報出力データ領域にセーブする(ステップA565)。続けて、普図変動表示ゲーム及び特図変動表示ゲームにて当り結果となる確率の状態に対応する信号をRWMの外部情報出力データ領域にセーブする(ステップA566)。その後、図18に示すステップA567へ移行し、大入賞口開放情報に対応する大当りファンファーレ時間を設定して(ステップA567)、当該大当りファンファーレ時間を特図ゲーム処理タイマにセーブする(ステップA568)。その後、大入賞口への不正入賞数をリセットした後(ステップA569)、大入賞口不正監視期間フラグに不正監視期間外フラグをセーブする(ステップA570)。そして、ファンファーレ/インターバル中処理に移行するためのファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理(ステップA571)を行い、特図表示中処理を終了する。
また、ステップA552にて、大当りフラグ1のチェックの結果、大当りでない場合(ステップA552;No)と判定すると、図17に示すステップA572へ移行する。
ステップA572では、小当りフラグ1をチェックして(ステップA572)、小当りでない場合(ステップA573;No)は、小当りフラグ2をチェックして(ステップA574)、小当りでない場合(ステップA575;No)は、変動回数更新処理(ステップA576)を行った後、特図普段処理へ移行するための特図普段処理移行設定処理1(ステップA577)を行い、特図表示中処理を終了する。
また、ステップA572にて、小当りフラグ1のチェックの結果、小当りである(ステップA573;Yes)と判定した場合、又は、ステップA574にて、小当りフラグ2のチェックの結果、小当りである(ステップA575;Yes)と判定した場合は、変動回数更新処理(ステップA578)を行った後、ファンファーレコマンドを準備して(ステップA579)、コマンド設定処理(ステップA580)を行う。
続けて、飾り特図コマンド領域からコマンドをロードし、準備して(ステップA581)、コマンド設定処理(ステップA582)を行う。次に、小当り大入賞口開放情報が特図1の小当り開放情報かチェックして(ステップA583)、当該小当り大入賞口開放情報が特図1の小当り開放情報である場合(ステップA584;Yes)は、特図1の小当りファンファーレ中処理へ移行するための小当りファンファーレ中処理移行設定処理1(ステップA585)を行い、特図表示中処理を終了する。また、当該小当り大入賞口開放情報が特図1の小当り開放情報でない場合(ステップA584;No)は、特図2の小当りファンファーレ中処理へ移行するための小当りファンファーレ中処理移行設定処理2(ステップA586)を行い、特図表示中処理を終了する。
〔変動回数更新処理〕
次に、上述の特図表示中処理における変動回数更新処理(ステップA576、A578)の詳細について説明する。
図19に示すように、変動回数更新処理では、まず、特図変動表示ゲームの確率状態を明確に報知しない状態(曖昧報知状態)とされる期間である特定期間であるか否かを判定する(ステップA591)。ここで、特定期間でない(ステップA591;No)と判定すると、時短時、すなわち普通変動入賞装置37の動作状態が時短動作状態であるか否かを判定する(ステップA592)。
ステップA592にて、時短時でない(ステップA592;No)と判定すると、変動回数更新処理を終了する。一方、時短時である(ステップA592;Yes)と判定すると、普通変動入賞装置37の動作状態を時短動作状態とする特図変動表示ゲームの実行回数を管理するための時短変動回数を−1更新し(ステップA593)、当該時短変動回数が0であるか否か判定する(ステップA594)。なお、時短変動回数は、所定の特別結果態様の導出に基づく特別遊技状態の終了時に普通変動入賞装置37の動作状態を時短動作状態とする特図変動表示ゲームの実行回数(例えば、100回)が初期値として設定される。
ここで、時短変動回数が0でない(ステップA594;No)と判定、すなわち、次の特図変動表示ゲームでも普通変動入賞装置37の動作状態を時短動作状態とする場合は、変動回数更新処理を終了する。一方、時短変動回数が0である(ステップA594;Yes)と判定、すなわち、今回の特図変動表示ゲームで普通変動入賞装置37の動作状態を時短動作状態とする期間を終了する場合は、時短終了時の確率情報コマンドを準備し(ステップA595)、コマンド設定処理(ステップA596)を行う。
続けて、時短の終了に関する信号をRWMの外部情報出力データ領域にセーブし(ステップA597)、時短の終了に関する信号をRWMの試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA598)。また、RWMの遊技状態表示番号領域に低確率時の番号をセーブし(ステップA599)、普図ゲームモードフラグ領域に普図低確率、普電サポートなしフラグをセーブする(ステップA600)。さらに、RWMの特図ゲームモードフラグ領域に特図低確率フラグをセーブし(ステップA601)、RWMの停電復旧時送信コマンド領域に確率情報コマンド(低確率)をセーブして(ステップA602)、変動回数更新処理を終了する。これらの処理により、普通変動入賞装置37の時短動作状態と、特図変動表示ゲームの時短動作状態中の動作が終了し、普通変動入賞装置37が通常動作状態となり、特図変動表示ゲームの実行態様が、通常動作状態(普電サポートなし)における実行態様となる。
また、ステップA591にて、特定期間である(ステップA591;Yes)と判定すると、特図変動表示ゲームの確率状態を明確に報知しない状態(曖昧報知状態)とされる期間である特定期間(所定の特図変動表示ゲームを実行する期間)を管理するための特図変動回数を−1更新し(ステップA603)、当該特図変動回数が0であるか否か判定する(ステップA604)。なお、特図変動回数は、所定の特別結果態様の導出に基づく特別遊技状態の終了時に、特定期間となる特図変動表示ゲームの実行回数(例えば、100回)が初期値として設定される。
ステップA604にて、特図変動回数が0でない(ステップA604;No)と判定、すなわち、次の特図変動表示ゲームでも特定期間が継続する場合は、変動回数更新処理を終了する。一方、特図変動回数が0である(ステップA604;Yes)と判定、すなわち、今回の特図変動表示ゲームで特定期間が終了する場合は、特図変動回数領域をリセットして(ステップA605)、変動回数更新処理を終了する。そして、特図変動表示ゲームの確率状態(通常確率状態又は高確率状態)が報知されることとなる。
〔大当り終了処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における大当り終了処理(ステップA15)の詳細について説明する。
図20に示すように、大当り終了処理では、まず、今回の特図変動表示ゲームを実行する契機となった特別結果態様の種類に応じて設定される確率変動判定フラグをロードし(ステップA621)、当該確率変動判定フラグによる分岐処理(ステップA622)を行う。
確率変動判定フラグが0である場合は、大当り終了設定処理1(ステップA623)を行う。当該処理は、特別遊技状態の終了後に高確率状態となるとともに確率状態を報知する状態となる特別結果態様を導出した場合に実行される処理である。
また、確率変動判定フラグが1である場合は、大当り終了設定処理2(ステップA624)を行う。当該処理は、特別遊技状態の終了後に通常確率状態となるとともに確率状態を報知する状態となる特別結果態様を導出した場合に実行される処理である。
また、確率変動判定フラグが2である場合は、大当り終了設定処理3(ステップA625)を行う。当該処理は、特別遊技状態の終了後に高確率状態となるとともに確率状態を報知しない状態となる特別結果態様を導出した場合に実行される処理である。
また、確率変動判定フラグが3である場合は、大当り終了設定処理4(ステップA626)を行う。当該処理は、特別遊技状態の終了後に通常確率状態となるとともに確率状態を報知しない状態となる特別結果態様を導出した場合に実行される処理である。
大当り終了設定処理1〜4の何れかの処理が行われた後、確率変動判定フラグに対応する確率情報コマンドを準備して(ステップA627)、コマンド設定処理(ステップA628)を行う。そして、特図普段処理に移行するための特図普段処理移行設定処理2(ステップA629)を行い、大当り終了処理を終了する。
〔大当り終了設定処理1〕
次に、上述の大当り終了処理における大当り終了設定処理1(ステップA623)の詳細について説明する。
図21(a)に示すように、大当り終了設定処理1では、まず、高確率時の開始に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブし(ステップA631)、高確率時の開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA632)。次に、遊技状態表示番号領域に高確率時の番号をセーブし(ステップA633)、普図ゲームモードフラグ領域に普図高確率/普電サポートフラグをセーブする(ステップA634)。
続けて、特図ゲームモードフラグ領域に高確率/時短フラグをセーブする(ステップA635)。そして、停電復旧時送信コマンド領域に確率情報コマンド(高確率)をセーブし(ステップA636)、時間短縮(時短)変動回数領域をリセットして(ステップA637)、大当り終了設定処理1を終了する。
以上の処理により、特別遊技状態の終了後、確率状態が高確率状態となるとともに普通変動入賞装置37の動作状態が時短動作状態となる。また、確率状態が明確に報知される状態となる。
〔大当り終了設定処理2〕
次に、上述の大当り終了処理における大当り終了設定処理2(ステップA624)の詳細について説明する。
図21(b)に示すように、大当り終了設定処理2では、まず、時短時の開始に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブし(ステップA641)、時短時の開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA642)。次に、遊技状態表示番号領域に時短時の番号をセーブし(ステップA643)、普図ゲームモードフラグ領域に普図高確率/普電サポートフラグをセーブする(ステップA644)。
続けて、特図ゲームモードフラグ領域に低確率/時短フラグをセーブする(ステップA645)。そして、停電復旧時送信コマンド領域に確率情報コマンド(時短)をセーブし(ステップA646)、時間短縮(時短)変動回数領域に時間短縮変動回数初期値をセーブして(ステップA647)、大当り終了設定処理2を終了する。
以上の処理により、特別遊技状態の終了後、確率状態が通常確率状態となるとともに普通変動入賞装置37の動作状態が時短動作状態となる。また、確率状態が明確に報知される状態となる。
〔大当り終了設定処理3〕
次に、上述の大当り終了処理における大当り終了設定処理3(ステップA625)の詳細について説明する。
図22(a)に示すように、大当り終了設定処理3では、まず、高確率時の開始に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブし(ステップA651)、高確率時の開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA652)。次に、遊技状態表示番号領域に高確率時の番号をセーブし(ステップA653)、普図ゲームモードフラグ領域に普図高確率/普電サポートフラグをセーブする(ステップA654)。
続けて、特図ゲームモードフラグ領域に高確率/時短フラグをセーブする(ステップA655)。そして、停電復旧時送信コマンド領域に確率情報コマンド(潜伏高確率)をセーブし(ステップA656)、特図変動回数領域に特図変動回数初期値をセーブして(ステップA657)、大当り終了設定処理3を終了する。
以上の処理により、特別遊技状態の終了後、確率状態が高確率状態となるとともに普通変動入賞装置37の動作状態が時短動作状態となる。また、確率状態が明確に報知されない状態となる。
〔大当り終了設定処理4〕
次に、上述の大当り終了処理における大当り終了設定処理4(ステップA626)の詳細について説明する。
図22(b)に示すように、大当り終了設定処理4では、まず、時短時の開始に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブし(ステップA661)、時短時の開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA662)。次に、遊技状態表示番号領域に時短時の番号をセーブし(ステップA663)、普図ゲームモードフラグ領域に普図高確率/普電サポートフラグをセーブする(ステップA664)。
続けて、特図ゲームモードフラグ領域に低確率/時短フラグをセーブする(ステップA665)。そして、停電復旧時送信コマンド領域に確率情報コマンド(潜伏時短)をセーブし(ステップA666)、特図変動回数領域に特図変動回数初期値をセーブして(ステップA667)、大当り終了設定処理4を終了する。
以上の処理により、特別遊技状態の終了後、確率状態が通常確率状態となるとともに普通変動入賞装置37の動作状態が時短動作状態となる。また、確率状態が明確に報知されない状態となる。
〔1stメイン処理〕
主制御用マイコン(1stCPU)311では、図23に示す1stメイン処理を行う。この1stメイン処理においては、はじめにプログラム開始時の処理を行う。このプログラム開始時の処理として、まず、割込みを禁止し(ステップB11)、RAMを0クリアして(ステップB12)、CPUを初期化するCPU初期化処理(ステップB13)を行う。次に、RAMの初期値を設定し(ステップB14)、乱数を初期化する乱数初期化処理(ステップB15)を行い、各種割込みのタイマを起動して(ステップB16)、割込みを許可する(ステップB17)。
次に、メインループ処理としてループの処理を行う。このループの処理では、まず、WDT(watchdog timer)をクリアし(ステップB18)、演出ボタン25の操作に基づく入力信号(立ち上がりエッジ)から入力情報を作成する演出ボタン入力処理(ステップB19)を行う。その後、遊技制御コマンド解析処理(ステップB20)を行う。この遊技制御コマンド解析処理(ステップB20)では、遊技制御装置100から送信される遊技に関するコマンドを正しく受信したかを判定し、正しく受信していた場合にはコマンドを確定して、後述するシーン制御処理のためのコマンドの区分けをする処理を行う。
次に、表示装置41や装飾装置、演出装置等のテストを行うためのテストモードに関する処理であるテストモード処理(ステップB21)を行う。このテストモード処理(ステップB21)によりテストモードとなった場合は、以降の遊技に関する処理は行わない。ただし、テストモードにおいて表示装置41での表示やスピーカからの音声の出力、装飾装置のLEDの発光、演出装置の動作等を行う場合は、これらを制御するための処理において制御を行う。なお、テストモードは遊技機の電源を遮断することで終了するようになっている。
そして、遊技の演出の制御に関する1stシーン制御処理(ステップB22)を行う。この1stシーン制御処理(ステップB22)の詳細については後述する。次に、遊技機でエラーが発生した場合に遊技制御装置100から送信されるエラー報知コマンドに基づき、対応する報知を行う遊技機エラー監視処理(ステップB23)を行う。なお、対応する報知を行うための表示装置41での表示やスピーカからの音声の出力、装飾装置のLEDの発光、演出装置の動作等は、これらを制御するための処理(例えば、スピーカからの音声の出力であれば、サウンド制御処理)において制御を行う。
その後、映像制御用マイコン(2ndCPU)312に出力するコマンドを編集する演出コマンド編集処理(ステップB24)を行い、スピーカ(上スピーカ19a、下スピーカ19b)からの音声の出力に関する制御を行うサウンド制御処理(ステップB25)を行う。次に、盤装飾装置42、枠装飾装置18のLEDの制御を行う装飾制御処理(ステップB26)、盤演出装置44、枠演出装置45のモータやソレノイドの制御を行うモータ/SOL制御処理(ステップB27)を行う。そして、飾り特図変動表示ゲームの変動態様の詳細を決定する乱数を更新する乱数更新処理(ステップB28)を行って、WDTをクリアする処理(ステップB18)に戻る。
〔2ndメイン処理〕
映像制御用マイコン(2ndCPU)312では、図24に示す2ndメイン処理を行う。この2ndメイン処理においては、はじめにプログラム開始時の処理を行う。このプログラム開始時の処理として、まず、CPUを初期化するCPU初期化処理(ステップB31)を行い、RAMを0クリアして(ステップB32)、RAMの初期値を設定する(ステップB33)。次に、VDPを初期化するVDP初期化処理(ステップB34)を行い、各種割込みを許可する(ステップB35)。さらに、各種制御装置の初期化処理(ステップB36)を行い、画面描画を許可する(ステップB37)。
次に、メインループ処理としてループの処理を行う。このループの処理では、まず、システム周期待ちフラグをクリアし(ステップB38)、システム周期待ちフラグが1であるか否かの判定を行う(ステップB39)。システム周期とは、画像データを一時的に格納する二つのバッファを切り替える周期であって、切り替えが可能な状態となるとシステム周期フラグが「1」となる。このシステム周期待ちフラグが1となるまでは、システム周期待ちフラグが1であるか否かの判定(ステップB39)を繰り返し、システム周期待ちフラグが1となると(ステップB39;Yes)、WDT(watchdog timer)をクリアし(ステップB40)、通常ゲーム処理(ステップB41)を行って、システム周期待ちフラグをクリアする処理(ステップB38)に戻る。
〔通常ゲーム処理〕
図25には、図24に示した2ndメイン処理における通常ゲーム処理(ステップB41)を示した。この通常ゲーム処理では、まず、受信コマンドチェック処理(ステップB51)を行う。この受信コマンドチェック処理(ステップB51)では、1stCPUから送信されるコマンドを正しく受信したかを判定し、正しく受信していた場合にはコマンドを確定して、後述する2ndシーン制御処理のためのコマンドの区分けをする処理を行う。次に、受信したコマンドに基づき、表示内容を決定する2ndシーン制御処理(ステップB52)を行う。この2ndシーン制御処理(ステップB52)では、予告キャラクタ等の設定や表示優先順位の設定を行う。
その後、背景の設定を行う背景処理(ステップB53)を行い、飾り特図変動表示ゲームにおける識別情報の変動に関する表示制御処理であるリール制御/表示処理(ステップB54)を行う。さらに、特図1保留表示器及び特図2保留表示器の表示に連動して表示装置41に表示される飾り特図保留数表示の設定を行う保留表示処理(ステップB55)を行い、客待ちデモの表示に関する客待ちデモ処理(ステップB56)を行う。そして、ROMのデータをRAMに設定されたバッファに転送し、実際に表示をさせる処理を行う表示システム処理(ステップB57)を行って、通常ゲーム処理を終了する。
〔1stシーン制御処理〕
図26には、図23に示した1stメイン処理における1stシーン制御処理(ステップB22)を示した。この1stシーン制御処理では、まず、テストモード中であるかを判定し(ステップB61)、テストモード中である場合(ステップB61;Yes)は、1stシーン制御処理を終了する。また、テストモード中でない場合(ステップB61;No)は、シーン変更コマンドを受信したか否かを判定する(ステップB62)。
シーン変更コマンドは、遊技制御装置100から演出制御装置300に送信される遊技に関する各種のコマンドである。このシーン変更コマンドを受信した場合(ステップB62;Yes)は、更新する遊技状態(現在の遊技状態)を取得し(ステップB63)、有効なコマンドであるかを判定する(ステップB64)。有効なコマンドであるかの判定(ステップB64)では、受信したシーン変更コマンドが取得した現在の遊技状態に対して有効なものであるかを判定する。そして、有効なコマンドである場合(ステップB64;Yes)は、受信コマンドをセーブし(ステップB65)、演出リクエストフラグをセットして(ステップB66)、受信したコマンドのコマンド識別子による分岐処理(ステップB67)を行う。
一方、シーン変更コマンドを受信していない場合(ステップB62;No)や、有効なコマンドでなかった場合(ステップB64;No)は、受信したコマンドのコマンド識別子による分岐処理(ステップB67)を行う。この場合、直近の有効であったコマンドの識別子による分岐を行う。
コマンド識別子による分岐処理(ステップB67)では、受信したコマンドに基づき実行する処理を選択する。電源投入コマンドを受信した場合は電源投入時に必要な処理を行う電源投入処理(ステップB68)を行う。また、停電復旧コマンドを受信した場合は停電復旧時に必要な処理を行う停電復旧(客待ち以外)処理(ステップB69)を行う。また、客待ちデモコマンドを受信した場合は客待ちデモの表示に関する処理等を行う客待ち処理(ステップB70)を行う。
また、変動パターンコマンドを受信した場合は飾り特図変動表示ゲームの実行に関する処理等を行う変動中処理(ステップB71)を行う。この変動中処理(ステップB71)では、飾り特図変動表示ゲームを行うために必要な情報の設定を行う。この飾り特図変動表示ゲームを行うために必要な情報の設定では、例えば、遊技制御装置100から送信された変動パターンコマンドに含まれる情報(大当りか否か、モード情報、変動パターン情報など)に基づき演出(変動パターンや変動時間など)の設定を行う。また、図柄停止コマンドを受信した場合は飾り特図変動表示ゲームにおける識別情報の変動表示を停止して結果態様を表示する処理である図柄停止処理(ステップB72)を行う。この図柄停止処理(ステップB72)では、飾り特図変動表示ゲームにおける結果の停止表示時間などの設定を行う。
また、ファンファーレコマンドを受信した場合は特別遊技状態の開始に関する処理であるファンファーレ処理(ステップB73)を行う。また、大入開放n回目コマンドを受信した場合はラウンド遊技に関する処理であるラウンド中処理(ステップB74)を行う。また、インターバルコマンドを受信した場合はラウンド間のインターバルに関する処理であるインターバル処理(ステップB75)を行う。また、エンディングコマンドを受信した場合は特別遊技状態の終了に関する処理であるエンディング処理(ステップB76)を行う。
コマンド識別子による分岐処理(ステップB67)により選択された上述の各処理を行った後、即座に映像に反映されないコマンドに基づく処理を行う。この処理として、まず、特図変動表示ゲームの停止図柄に関する情報を含む飾り特図コマンドに基づく処理を行う図柄コマンド受信処理(ステップB77)を行い、始動記憶の増減に関する情報を含む保留数コマンド(特図1保留数コマンド、特図2保留数コマンド)に基づく処理を行う保留数コマンド受信処理(ステップB78)を行う。
さらに、始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの結果等を当該特図変動表示ゲームの実行前に事前に判定する先読み処理の結果を含む先読み情報コマンド(始動口入賞演出コマンド、始動口入賞演出図柄コマンド)に基づく処理を行う先読み情報コマンド受信処理(ステップB79)を行う。その後、確率状態に関する情報を含む確率情報コマンド(転落情報コマンド、確率情報コマンド(低確率、高確率))に基づく処理を行う確率情報コマンド受信処理(ステップB80)を行う。
〔変動中処理〕
図27には、図26に示す1stシーン制御処理における変動中処理(ステップB71)を示した。この変動中処理では、まず、演出リクエストフラグがあるか否かを判定する(ステップB91)。演出リクエストフラグは、有効なコマンドを受信した場合に設定されるフラグであって、このフラグがある場合は受信したコマンドに基づく処理を行う。
この演出リクエストフラグがある場合(ステップB91;Yes)は、演出ボタン25の入力に関する情報であるPB情報をクリアし(ステップB92)、可動体リクエストセット処理(ステップB93)を行う。次に、飾り特図変動表示ゲームの実行態様を設定するための変動パターン情報設定処理(ステップB94)を行い、乱数シード初期化処理(ステップB95)を行って、設定された変動パターンに対応するシーンシーケンステーブルを設定する(ステップB96)。シーンシーケンステーブルは、飾り特図変動表示ゲームにおける変動表示の開始や停止、演出用キャラクタの表示等の各種表示の実行タイミングや時間を管理するテーブルである。シーンシーケンステーブルには、実行内容と時間とが定義された複数のシーンの実行順序が設定されており、このシーンシーケンステーブルに従い順次シーンを実行することで飾り特図変動表示ゲームが実行される。
その後、特定遊技状態とする回数等(普通変動入賞装置37を時短動作状態とする回数等)を管理する変動回数管理処理(ステップB97)を行い、飾り特図変動表示ゲームの変動時間を更新タイマに設定する変動時間設定処理(ステップB98)を行う。そして、演出リクエストフラグをクリアして(ステップB99)、変動中処理を終了する。
一方、演出リクエストフラグがない場合(ステップB91;No)は、更新タイマの値が0であるかを判定する(ステップB100)。この場合、更新タイマはシーンシーケンステーブルに従い管理されるシーンの実行時間を計時しており、この更新タイマの値が0であるとは、実行されていたシーンが終了したことを示す。この更新タイマの値が0でない場合(ステップB100;No)は、変動中処理を終了する。また、この更新タイマの値が0である場合(ステップB100;Yes)は、次シーンデータの設定(ステップB101)を行い、変動中処理を終了する。これにより、新たなシーンが開始されるとともに更新タイマにシーンに応じた所定の値が設定される。
〔変動パターン情報設定処理〕
図28には、図27に示す変動中処理における変動パターン情報設定処理(ステップB94)を示した。この変動パターン情報設定処理では、まず、特図変動表示ゲームの停止図柄情報を取得し(ステップB111)、始動記憶に関する情報である保留情報をセーブする(ステップB112)。次に、確率状態や普通変動入賞装置37の動作状態、演出モード等の遊技状態を取得し(ステップB113)、始動記憶領域に記憶されている演出情報を取得する(ステップB114)。演出情報(例えば、先読み演出情報、通常連続演出情報、特定連続演出情報等)とは先読み情報に基づく連続的な演出を実行する際に、当該連続的な演出を実行する始動記憶について設定される情報である。
その後、飾り特図変動表示ゲームの停止図柄を設定し(ステップB115)、遊技状態と演出情報に基づきコマンドに対応する変動パターンを決定して(ステップB116)、変動パターン情報設定処理を終了する。この処理により飾り特図変動表示ゲームの変動パターンが決定される。
〔変動回数管理処理〕
図29には、図27に示す変動中処理における変動回数管理処理(ステップB97)を示した。この変動回数管理処理では、まず、特図変動表示ゲームの確率状態を明確に報知しない状態(曖昧報知状態)とされる期間である特定期間(所定の特図変動表示ゲームを実行する期間)を管理するための特図変動回数計数フラグがあるかチェックし(ステップB121)、当該特図変動回数計数フラグがない場合(ステップB122;No)は、ステップB127へ移行する。また、当該特図変動回数計数フラグがある場合(ステップB122;Yes)は、特図変動回数を−1更新し(ステップB123)、特図変動回数が0であるか否かを判定する(ステップB124)。
ここで、特図変動回数が0でない(ステップB124;No)と判定すると、ステップB123にて−1更新した値を特図変動回数カウンタにセットし(ステップB125)、ステップB127へ移行する。また、特図変動回数が0である(ステップB124;Yes)と判定すると、特図変動回数計数フラグをクリアし(ステップB126)、ステップB127へ移行する。
ステップB127では、普通変動入賞装置37の動作状態が時短動作状態である場合に設定される時短フラグがあるかをチェックする(ステップB127)。この時短フラグがない場合(ステップB128;No)は変動回数管理処理を終了する。また、時短フラグがある場合(ステップB128;Yes)は、時短回数を−1更新し(ステップB129)、時短回数が0であるかを判定する(ステップB130)。
時短回数が0でない場合(ステップB130;No)は、−1更新した値を時短回数カウンタにセットして(ステップB131)、変動回数管理処理を終了する。また、時短回数が0である場合(ステップB130;Yes)は、延長停止時間を設定する(ステップB132)。延長停止時間は通常停止時間よりも長い停止時間である。そして、延長停止時間演出を設定し(ステップB133)、時短フラグをクリアして(ステップB134)、変動回数管理処理を終了する。
〔図柄停止処理〕
図30には、図26に示す1stシーン制御処理における図柄停止処理(ステップB72)を示した。この図柄停止処理では、まず、演出リクエストフラグがあるか否かを判定し(ステップB141)、演出リクエストフラグがある場合(ステップB141;Yes)は、延長停止時間であるか否かを判定する(ステップB142)。延長停止時間は、規定回数(ここでは100回)となる特図変動表示ゲームについて設定される停止時間である。
この延長停止時間である場合(ステップB142;Yes)は、現在の確率情報を取得し(ステップB143)、対応する停止時間演出を設定する(ステップB144)。その後、図柄停止処理(ステップB145)において飾り特図変動表示ゲームの変動表示を停止し、演出リクエストフラグをクリアして(ステップB146)図柄停止処理を終了する。
また、延長停止時間でない場合(ステップB142;No)は、通常図柄停止処理(ステップB148)を行い、飾り特図変動表示ゲームの変動表示を停止するとともに通常停止時間を設定して、図柄停止処理を終了する。
一方、演出リクエストフラグがない場合(ステップB141;No)は、更新タイマが0であるかを判定する(ステップB148)。この場合、更新タイマは飾り特図変動表示ゲームの停止時間を計時しており、この更新タイマの値が0であるとは飾り特図変動表示ゲームの停止時間が経過したことを示す。この更新タイマの値が0でない場合(ステップB148;No)は、図柄停止処理を終了する。また、この更新タイマの値が0である場合(ステップB148;Yes)は、図柄停止終了を設定し(ステップB149)、図柄停止処理を終了する。
〔ファンファーレ処理〕
図31には、図26に示す1stシーン制御処理におけるファンファーレ処理(ステップB73)を示した。このファンファーレ処理では、まず、演出リクエストフラグがあるか否かを判定し(ステップB151)、演出リクエストフラグがある場合(ステップB151;Yes)は、大当り中停電復旧データをクリアし(ステップB152)、ゲームモード状態を保持する(ステップB153)。
次に、大当り図柄の設定を行い(ステップB154)、大当りに関する情報を設定し(ステップB155)、大当り継続回数(ラウンド数)を更新する(ステップB156)。そして、演出リクエストフラグをクリアして(ステップB157)、ファンファーレ処理を終了する。
大当り継続回数は、普通変動入賞装置37の動作状態が通常動作状態である期間において大当りが発生した場合に1がセットされ、その後、普通変動入賞装置37の動作状態が時短動作状態である期間において大当りが発生した場合に+1される。
一方、演出リクエストフラグがない場合(ステップB151;No)は、更新タイマが0であるかを判定する(ステップB158)。この場合、更新タイマは特別遊技状態の開始時のファンファーレ時間を計時しており、この更新タイマの値が0であるとはファンファーレ時間が経過したことを示す。この更新タイマの値が0でない場合(ステップB158;No)は、ファンファーレ処理を終了する。また、この更新タイマの値が0である場合(ステップB158;Yes)は、ファンファーレ終了を設定し(ステップB159)、ファンファーレ処理を終了する。
〔エンディング処理〕
図32には、図26に示す1stシーン制御処理におけるエンディング処理(ステップB76)を示した。このエンディング処理では、まず、演出リクエストフラグがあるか否かを判定し(ステップB161)、演出リクエストフラグがある場合(ステップB161;Yes)は、大当りに関する情報を取得する(ステップB162)。
次に、時短フラグをセットし(ステップB163)、時短変動回数(例えば100)をセットする(ステップB164)。続けて、特定期間が開始するかを判定し(ステップB165)、特定期間が開始する場合(ステップB165;Yes)は、特図変動回数計数フラグをセットし(ステップB166)、特図変動回数をセットする(ステップB167)。その後、対応する変動パターンテーブルをセットし(ステップB168)、演出リクエストフラグをクリアして(ステップB169)、エンディング処理を終了する。また、特定期間が開始しない場合(ステップB165;No)は、対応する変動パターンテーブルをセットし(ステップB168)、演出リクエストフラグをクリアして(ステップB169)、エンディング処理を終了する。
一方、演出リクエストフラグがない場合(ステップB161;No)は、更新タイマが0であるかを判定する(ステップB170)。この場合、更新タイマは特別遊技状態の終了時のエンディング時間を計時しており、この更新タイマの値が0であるとはエンディング時間が経過したことを示す。この更新タイマの値が0でない場合(ステップB170;No)は、エンディング処理を終了する。また、この更新タイマの値が0である場合(ステップB170;Yes)は、エンディング終了を設定し(ステップB171)、エンディング処理を終了する。
〔先読み情報コマンド受信処理〕
図33には、図26に示す1stシーン制御処理における先読み情報コマンド受信処理(ステップB79)を示した。この先読み情報コマンド受信処理では、まず、先読み情報コマンドを受信したか否かを判定する(ステップB181)。
ここで、先読み情報コマンドを受信していない場合(ステップB181;No)は、先読み情報コマンド受信処理を終了する。一方、先読み情報コマンドを受信した場合(ステップB181;Yes)は、先読み情報を対応する保留記憶領域にセーブする(ステップB182)。
次に、先読み演出中かチェックし(ステップB183)、先読み演出中でない場合(ステップB184;No)は、先読み演出設定処理1(ステップB185)を行い、先読み情報コマンド受信処理を終了する。また、先読み演出中である場合(ステップB184;Yes)は、先読み演出設定処理1(ステップB185)を行わずに、先読み情報コマンド受信処理を終了する。
〔先読み演出設定処理1〕
図34には、図33に示す先読み情報コマンド受信処理における先読み演出設定処理1(ステップB185)を示した。この先読み演出設定処理1では、まず、始動記憶領域の先読み情報を取得し(ステップB191)、当該先読み情報をチェックする(ステップB192)。
そして、先読み情報のチェックの結果、当該始動記憶に基づく特図変動表示ゲームにてSP(スペシャル)1リーチ以上の信頼度を有するリーチ演出(SP1〜3リーチ)を実行するか否かを判定する(ステップB193)。
ここで、SP1リーチ以上のリーチ演出を実行しないと判定した場合(ステップB193;No)は、当該始動記憶(保留記憶)に基づく特図変動表示ゲームにて大当り(特別結果態様)が発生するか否かを判定する(ステップB194)。そして、大当りが発生しないと判定した場合(ステップB194;No)は、当該始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの前半変動にてリーチ変動2(図5参照)を実行するか否かを判定する(ステップB195)。そして、リーチ変動2を実行しないと判定した場合(ステップB195;No)は、通常連続演出を実行するか否かを判定する(ステップB196)。なお、通常連続演出を実行するか否かの判定は、例えば、演出制御装置300によって取得された通常連続演出実行用乱数値と所定の判定値との比較によって行う。
そして、通常連続演出を実行すると判定した場合(ステップB196;Yes)は、当該先読み演出設定処理1の対象となる始動記憶領域に通常連続演出対象フラグをセットし(ステップB197)、当該始動記憶の前にも始動記憶がある場合には対応する始動記憶領域に通常連続演出情報を設定し(ステップB198)、先読み演出設定処理1を終了する。一方、通常連続演出を実行しないと判定した場合(ステップB196;No)は、先読み演出設定処理1を終了する。
また、ステップB193にて、SP1リーチ以上のリーチ演出を実行すると判定した場合(ステップB193;Yes)、又は、ステップB194にて、大当りが発生すると判定した場合(ステップB194;Yes)は、特定連続演出を実行するか否かを判定する(ステップB199)。なお、特定連続演出を実行するか否かの判定は、例えば、演出制御装置300によって取得された特定連続演出実行用乱数値と所定の判定値との比較によって行う。
そして、特定連続演出を実行すると判定した場合(ステップB199;Yes)は、当該先読み演出設定処理1の対象となる始動記憶領域に特定連続演出対象フラグをセットし(ステップB200)、当該始動記憶の前にも始動記憶がある場合には対応する始動記憶領域に特定連続演出情報を設定し(ステップB201)、先読み演出設定処理1を終了する。一方、特定連続演出を実行しないと判定した場合(ステップB199;Yes)は、先読み演出設定処理1を終了する。
ここで、「特定連続演出」とは、他の連続演出(例えば、通常連続演出等)に比べて出現頻度の低い連続演出であって、それが実行された場合には当該他の連続演出が実行されたときと比べて特図変動表示ゲームにて特別結果態様が導出される可能性(信頼度)が高いものをいう。
また、ステップB195にて、リーチ変動2を実行すると判定した場合(ステップB195;Yes)は、先読み演出実行決定用乱数を取得し(ステップB202)、当該先読み演出決定用乱数の値と所定の判定値との比較によって、先読み演出を実行するか否かを判定する(ステップB203)。
そして、先読み演出を実行すると判定した場合(ステップB203;Yes)は、当該先読み演出設定処理1の対象となる始動記憶領域に先読み演出対象フラグをセットする(ステップB204)。
ここで、特図保留情報判定処理(図12参照)の際に記憶されている始動記憶(保留記憶)が1つであり、当該始動記憶が上記のようにリーチ変動2を実行すると判定された始動記憶(例えば、変動パターン乱数1「46000」、変動パターン乱数2「50」、変動パターン乱数3「130」;図5(a)参照)であれば、実際に特図変動表示ゲームが実行されるときの始動記憶数が4つの場合、図5(b)に示すように、後半グループ抽選ではリーチ無しテーブルが選択され、後半パターン抽選ではリーチなしが選択され、前半パターン抽選では短縮変動(8s)が選択されることとなる。そして、当該短縮変動においては先読み演出の実行が可能となるように設定されているので、前半変動パターンがリーチ変動2から短縮変動2に変更された場合でも先読み演出を実行することができる。
そして、先読み演出対象フラグがセットされた始動記憶の前にも始動記憶がある場合には対応する始動記憶領域に先読み演出情報を設定し(ステップB205)、先読み演出設定処理1を終了する。一方、先読み演出を実行しないと判定した場合(ステップB203;No)は、先読み演出設定処理1を終了する。
ここで、演出制御装置300は、特図1、2変動開始処理もしくは特図保留情報判定処理による判定結果に基づき、複数の特図変動表示ゲームに亘って連続的な演出を実行可能とする先読み演出に関する制御を行う連続予告制御手段をなす。
以上のように制御処理を行うことによって、本実施形態の遊技機10によれば、特図保留情報判定処理時と変動開始処理時とでRAM111Cに記憶されている始動記憶の数が異なることにより、当該特図保留情報判定処理時にリーチ状態を発生させ、かつ、第2判定値(変動パターン乱数3「125」〜「249」)に対応する変動態様に決定された後、変動開始処理時にリーチ状態を発生させず、かつ、第2判定値(変動パターン乱数3「125」〜「249」)に対応する変動態様に決定された場合であっても、少なくとも第2変動時間(超短縮変動時間;3s)よりも長い第4変動時間(短縮時間;8s)が確保される。従って、特図保留情報判定処理時に設定された先読み演出(連続予告の演出)内容と矛盾のない先読み演出を行うことができるようになるので、遊技に対する興趣を低下させることなく当該先読み演出を実行することができる。
具体的には、図5(a),(b)に示すように、始動記憶の数が1の状態における特図保留情報判定処理による判定の結果、後半変動パターンがノーマルリーチで、前半変動パターンがリーチ変動2となる変動態様決定用乱数値(変動パターン乱数1〜3)を記憶した始動記憶がRAM111Cにあると判定され、当該始動記憶に基づく特図変動表示ゲームまでに亘って先読み演出(連続予告)を実行するように設定された後、変動開始処理時に始動記憶数が所定数以上(例えば、4)となり、後半変動パターンがリーチなしになった場合でも、前半変動パターンとして短縮変動が設定されるので、特図変動表示ゲームにて、先読み演出を実行可能となる。従って、特図保留情報判定処理時に設定された先読み演出内容と矛盾のない先読み演出を行うことができるようになるので、遊技に対する興趣を低下させることなく当該先読み演出を実行することができる。
また、特図保留情報判定処理による判定の結果、共通判定値に対応する変動態様決定用乱数値(変動パターン乱数1)を記憶した始動記憶があると判定された場合、当該始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの変動態様は、特図保留情報判定処理時と変動開始処理時とで変更されることがない。
従って、当該始動記憶に基づく特図変動表示ゲームまで先読み演出を行い、最後の特図変動表示ゲームで当該先読み演出と矛盾するリーチ状態が発生することがないので、効果的な演出を実行することができ、遊技に対する興趣を低下させることなく演出を実行することができるようになる。
<変形例1>
次に、変形例1の遊技機10について説明する。
変形例1の遊技機は、特図変動表示ゲームにてリーチ変動2の前半変動パターンを実行すると判定された始動記憶が2つ以上ある場合に、先読み演出を実行するようにしたものである。
図35は、変形例1における先読み演出設定処理1を示すフローチャートである。
図35に示すように、変形例1における先読み演出設定処理1では、まず、始動記憶領域の先読み情報を取得し(ステップB191)、当該先読み情報をチェックする(ステップB192)。なお、変形例1の先読み演出設定処理1では、当該処理を実行するときに記憶されている全ての始動記憶領域についてステップB191及びステップB192の処理を行う。
そして、全ての始動記憶領域のチェックの結果、リーチ変動2(変動時間;12s)を実行する始動記憶が所定数以上あるか否か判定する(ステップB301)。
ここで、リーチ変動2を実行する始動記憶が所定数以上ある場合(ステップB301;Yes)は、当該先読み演出設定処理1の対象となる始動記憶領域に先読み演出対象フラグをセットし(ステップB204)、先読み演出対象フラグがセットされた始動記憶の前の対応する始動記憶領域に先読み演出情報を設定し(ステップB205)、先読み演出設定処理1を終了する。
ここで、演出制御装置300は、特図保留情報判定処理による判定の結果、前半変動としてリーチ変動2を実行する特図変動表示ゲームに係る始動記憶がRAM111Cに所定数以上あると判定された場合、先読み演出を実行可能としたこととなる。
なお、ステップB192にて、全ての始動記憶領域をチェックした結果、最新の(始動記憶の消化が最も遅い)始動記憶領域に特図変動表示ゲームで特別結果態様(大当り)を導出する始動記憶がある場合は、対応する始動記憶領域に通常の先読み演出とは異なる特殊先読み演出情報を設定するようにしても良い。
ここで、特殊先読み演出とは、通常の先読み演出に比べて出現頻度の低い演出をいう。
一方、リーチ変動2を実行する始動記憶が所定数以上ないと判定した場合(ステップB301;No)は、通常連続演出実行決定用乱数を取得し(ステップB302)、当該通常連続演出実行決定用乱数の値と所定の判定値との比較に基づいて、通常連続演出を実行するか否かを判定する(ステップB303)。そして、通常連続演出を実行すると判定した場合(ステップB303;Yes)は、当該先読み演出設定処理1の対象となる始動記憶領域に通常連続演出対象フラグをセットし(ステップB304)、先読み演出対象フラグがセットされた始動記憶の前の対応する始動記憶領域に通常連続演出情報を設定し(ステップB305)、先読み演出設定処理1を終了する。
また、通常連続演出を実行しないと判定した場合(ステップB303;No)は、先読み演出設定処理1を終了する。
以上のことから、変形例1の遊技機10によれば、特図保留情報判定処理による判定の結果、リーチ変動2を実行する特図変動表示ゲームに係る始動記憶がRAM111Cに所定数以上あると判定された場合、先読み演出を実行することができる。そして、変動開始処理時に、始動記憶数が所定数以上となり、前半変動パターンとして短縮変動が設定された場合でも、当該設定がなされた各特図変動表示ゲームにて、先読み演出を実行可能な変動時間が確保される。従って、先読み判定時に設定された先読み演出内容と矛盾のない先読み演出を行うことができるようになるので、遊技に対する興趣を低下させることなく当該先読み演出を実行することができる。
なお、ステップB192にて、全ての始動記憶領域をチェックした結果、最新の始動記憶領域に特図変動表示ゲームで特別結果態様(大当り)を導出する始動記憶がある場合は、必ず先読み演出を実行するようにし、当該始動記憶領域に特図変動表示ゲームで特別結果態様(大当り)を導出する始動記憶がない場合は、ステップB301にて、リーチ変動2(変動時間;12s)を実行する始動記憶が所定数以上あるか否か判定し、リーチ変動2を実行する始動記憶が所定数以上ある場合(ステップB301;Yes)は、先読み演出実行決定用乱数の判定結果に基づいて先読み演出を実行するか否かを決定するようにしても良い。
また、ステップB192にて、全ての始動記憶領域をチェックした結果、当該全ての始動記憶が特図変動表示ゲームにてリーチ変動2を実行する始動記憶である場合は、必ず先読み演出を実行するようにしても良い。
<変形例2>
次に、変形例2の遊技機10について、図36〜図40を用いて説明する。
変形例2の遊技機10は、普通変動入賞装置37の動作状態が時短動作状態である期間の終了時点でリーチ変動2を実行する始動記憶がある場合、特殊先読み演出を実行するようにしたものである。
〔変動回数管理処理〕
図36は、変形例2における変動回数管理処理を示すフローチャートである。
図36に示すように、変形例2における変動回数管理処理では、時短フラグをクリア(ステップB134)した後、時短終了時に特殊先読み演出を実行可能であることを示す時短終了時先読み演出実行可能フラグをセットする(ステップB401)。
なお、ステップB121〜B134の処理内容については、上記実施形態における変動回数管理処理の内容と同様であり、その説明については省略する。
〔先読み情報コマンド受信処理〕
図37は、変形例2における先読み情報コマンド受信処理を示すフローチャートである。
図37に示すように、変形例2における先読み情報コマンド受信処理では、先読み演出中かチェックし(ステップB183)、先読み演出中でない場合(ステップB184;No)は、時短終了時先読み演出実行可能フラグがあるか否か判定するようにしている(ステップB411)。
ここで、時短終了時先読み演出実行可能フラグがないと判定した場合(ステップB411;No)は、先読み演出設定処理2(ステップB412)を行うようにしている。
なお、ステップB181〜B185の処理内容については、上記実施形態における先読み情報コマンド受信処理の内容と同様であり、その説明については省略する。
〔先読み演出設定処理2〕
図38は、変形例2における先読み演出設定処理2を示すフローチャートである。
図38に示すように、変形例2における先読み演出設定処理2では、始動記憶領域の先読み情報を取得し(ステップB421)、当該先読み情報をチェックする(ステップB422)。
そして、先読み情報のチェックの結果、当該始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの前半変動にてリーチ変動2(図5参照)を実行するか否かを判定する(ステップB423)。そして、リーチ変動2を実行しないと判定した場合(ステップB423;No)は、先読み演出設定処理2を終了する。
また、ステップB423にて、リーチ変動2を実行すると判定した場合(ステップB423;Yes)は、当該先読み演出設定処理2の対象となる始動記憶領域に特殊先読み演出対象フラグをセットする(ステップB424)。そして、特殊先読み演出対象フラグがセットされた始動記憶の前にも始動記憶がある場合には対応する始動記憶領域に特殊先読み演出情報を設定し(ステップB425)、先読み演出設定処理2を終了する。
ここで、演出制御装置300は、時短動作状態の終了のとき、前半変動としてリーチ変動2を実行する特図変動表示ゲームに係る始動記憶がRAM111Cに記憶されている場合、当該始動記憶に基づく特図変動表示ゲームまでに亘って特殊先読み演出を実行可能としたこととなる。
次に、特殊先読み演出を実行した場合の表示装置41の表示例について、図39を用いて説明する。
図39(a)は、普通変動入賞装置37の動作状態が時短動作状態にある特図変動表示ゲームの表示例を示している。具体的には、当該時短動作状態において実行回数100回目(最終回)の特図変動表示ゲームを示す図となっている。このため、カウントダウンが終了して、表示部41aには、「ぜ〜ろ!」の文字表示がなされる。また、このとき、普通変動入賞装置37の動作状態が時短動作状態にあることを示すため、変動中の識別図柄の背景に火が燃え上がった状態の画像が表示される。また、表示部41aの左下部には、特図1変動表示ゲーム及び特図2変動表示ゲームの始動記憶数が●印でそれぞれ最大4つ表示されるようになっており、このとき、特図1変動表示ゲームの始動記憶数が「4」で、特図2変動表示ゲームの始動記憶数が「1」から「2」へ増加した状態を示している。また、特図2変動表示ゲームの始動記憶数が「2」へ増加する契機となった始動記憶は、特殊先読み演出実行の対象となる始動記憶であり、当該始動記憶の領域には特殊先読み演出対象フラグがセットされ(ステップB424)、その一つ前の特図の2始動記憶の領域には特殊先読み演出情報が設定される(ステップB425)。これにより、時短動作状態が終了する最終回の特図変動表示ゲームの実行中に発生した当該始動記憶に基づいて時短動作状態の終了後まで当該時短動作状態中における演出と同様の演出を行う特殊先読み演出を実行することが可能となっている。
そして、実行回数100回目の特図変動表示ゲームが終了すると、図39(b)に示すように、表示部41aに停止図柄(「1」「6」「8」)が表示されるとともに、時短動作状態(激熱モード)の終了を知らせる文字表示がなされる。
続けて、図39(c)に示すように、時短動作状態終了後1回目の特図変動表示ゲーム(特図2変動表示ゲーム)が開始され、表示部41aには時短動作状態終了後1回目の特図変動表示ゲームであることを示す「い〜ち!」の文字表示がなされる。当該特図変動表示ゲームの実行契機となった始動記憶領域には特殊先読み演出情報が設定されているため、当該特図変動表示ゲームの変動中、時短動作状態のときと同様の背景に火が燃え上がった状態の画像が表示されるとともに、「激熱モード継続!?」と当該モード(時短動作状態)が継続することを遊技者に期待させる文字表示がなされる。また、このとき、特図2変動表示ゲームの始動記憶は一つ消化された状態であり、特図2変動表示ゲームの始動記憶表示は、特殊先読み演出の実行契機となった始動記憶の始動記憶表示1つとなっている。
そして、時短動作状態終了後1回目の特図変動表示ゲームが終了すると、図39(d)に示すように、表示部41aに停止図柄(「1」「6」「8」)が表示される。
続けて、図39(e)に示すように、時短動作状態終了後2回目の特図変動表示ゲーム(特図2変動表示ゲーム)が開始され、表示部41aには時短動作状態終了後2回目の特図変動表示ゲームであることを示す「に〜い!」の文字表示がなされる。当該特図変動表示ゲームは、特殊先読み演出の実行契機となった始動記憶に基づくゲームであり、時短動作状態終了後1回目の特図変動表示ゲームと同様に、特図変動表示ゲームの変動中、背景に火が燃え上がった状態の画像が表示されるとともに、「激熱モード継続!?」と当該モード(時短動作状態)が継続することを遊技者に期待させる文字表示がなされる。また、このとき、特図2変動表示ゲームの始動記憶は更に一つ消化された状態であり、特図2変動表示ゲームの始動記憶表示は0になっている。
その後、当該始動記憶に基づく特図変動表示ゲームにてリーチが発生する場合、図39(f)に示すように、例えば、左図柄及び右図柄としてそれぞれ識別情報「7」が停止表示され、中図柄が変動中の状態となる。そして、当該特図変動表示ゲームにて特別結果態様が導出される場合には、中図柄は「7」で停止し、当該特図変動表示ゲームにて特別結果態様が導出されない場合は、「7」以外の識別情報が停止表示されることとなる。
一方、当該始動記憶に基づく特図変動表示ゲームにてリーチが発生しない場合、図39(g)に示すように、識別情報の変動が引き続き行われた後、図39(h)に示すように、例えば、左図柄が「1」で停止表示され、右図柄が「8」で停止表示される。そして、図39(i)に示すように、中図柄が「6」で停止表示された後、時短動作状態(激熱モード)の終了を知らせる「激熱モード終了」の文字表示がなされる。
以上のことから、変形例2の遊技機によれば、時短動作状態の終了時に前半変動パターンがリーチ変動2となる始動記憶がRAM111Cに記憶されている場合、当該始動記憶に基づく特図変動表示ゲームまでに亘って特殊先読み演出を実行することができる。
従って、時短動作状態モードにおける演出に続けて特殊先読み演出を実行することができるようになるので、時短動作状態の終了による興趣低下を好適に抑制することができるようになる。
なお、以上の各実施形態で説明した遊技機は、遊技機として、前記実施形態に示されるようなパチンコ遊技機に限られるものではなく、例えば、その他のパチンコ遊技機、アレンジボール遊技機、雀球遊技機などの遊技球を使用する全ての遊技機に適用可能である。
また、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
例えば、変形例2の遊技機は、時短動作状態の終了時(時短動作状態における最終回の特図変動表示ゲーム中)における始動入賞領域(始動入賞口36、普通変動入賞装置37)への遊技球の入賞(始動入賞)に基づき、先読み演出(特殊先読み演出)を実行するか否かを決定するようにしているが、当該先読み演出を実行するか否かを決定する契機となる始動入賞のタイミングは、時短動作状態の終了時に限らず、例えば、時短動作状態における特図変動表示ゲームの残り回数が所定数以下となった場合としても良い。以下にかかる制御処理を行う場合の変動回数管理処理について説明する。
〔変動回数管理処理〕
図40に示すように、変動回数管理処理では、ステップB130にて、時短変動回数が0でない場合(ステップB130;No)、時短動作状態における特図変動表示ゲームの残り回数が所定数以下となったときから先読み演出を実行するか否かを決定するための時短終了特定先読み演出設定処理(ステップB501)を行い、変動回数管理処理を終了する。
一方、ステップB130にて、時短変動回数が0の場合(ステップB130;Yes)、時短フラグをクリア(ステップB134)した後、時短終了特定先読み演出実行可能フラグをクリアして(ステップB502)、変動回数管理処理を終了する。
〔時短終了特定先読み演出設定処理〕
図41には、図40に示す変動回数管理処理における時短終了特定先読み演出設定処理(ステップB501)を示した。この時短終了特定先読み演出設定処理では、まず、時短変動回数が所定数(例えば、3回)以下であるか否かについて判定する(ステップB511)。
ここで、時短変動回数が所定数以下であると判定した場合(ステップB511;Yes)は、時短終了特定先読み演出実行可能フラグがあるかチェックし(ステップB512)、当該時短終了特定先読み演出実行可能フラグがない場合(ステップB513)は、時短終了特定先読み演出実行可能フラグをセットし(ステップB514)、−1更新した値を時短変動回数カウンタにセットし(ステップB515)、時短終了特定先読み演出設定処理を終了する。これにより、時短変動回数が所定数以下となる特図変動表示ゲームから先読み演出を実行するか否かを決定することができるようになる。
また、ステップB511にて、時短変動回数が所定数以下でないと判定した場合(ステップB511;No)、又は、ステップB513にて、時短終了特定先読み演出実行可能フラグがある場合(ステップB513;Yes)は、−1更新した値を時短変動回数カウンタにセットし(ステップB515)、時短終了特定先読み演出設定処理を終了する。
以上の制御処理によって、上記遊技機は、特別遊技状態の終了後、所定回数の変動表示ゲームを上限に、通常状態よりも特図変動表示ゲームの実行権利が成立しやすい特定遊技状態を発生させる特定遊技状態発生手段(遊技制御装置100)を備え、連続予告制御手段(演出制御装置300)は、特定遊技状態が終了することとなる上限の特図変動表示ゲームよりも所定数前の特図変動表示ゲームが開始されるタイミングで、リーチ変動態様判定値に対応し、かつ、第2判定値に対応する変動態様決定用乱数値を記憶する始動記憶がRAM111Cに記憶されている場合、当該始動記憶に基づく特図変動表示ゲームまでに亘って先読み演出を実行可能としたこととなる。
これにより、上記遊技機によれば、特定遊技状態が終了する前から当該特定遊技状態の終了を跨いで通常状態に亘るまで先読み演出を実行するといった通常とは異なる先読み演出の実行を可能とすることで、特定遊技状態の終了による興趣低下をより好適に抑制することができるようになる。
10 遊技機
100 遊技制御装置(始動記憶手段、事前判定手段、変動開始判定手段、ゲーム実行制御手段、大当り判定手段、変動態様決定手段)
300 演出制御装置(連続予告制御手段)
41 表示装置(変動表示装置)
41a 表示部

Claims (6)

  1. 始動入賞領域への遊技球の入賞に基づき、複数の識別情報を変動表示する変動表示ゲームを表示可能な変動表示装置を備え、
    前記変動表示ゲームの結果が特別結果となる場合に、遊技者にとって有利な特別遊技状態を発生可能な遊技機において、
    前記始動入賞領域への遊技球の入賞に基づき、前記変動表示ゲームの実行権利を始動記憶として所定の上限数まで乱数値とともに記憶する始動記憶手段と、
    前記始動記憶手段に記憶される始動記憶に対応して記憶される乱数値を当該始動記憶に基づく変動表示ゲームの実行前に所定の判定値と比較判定する事前判定手段と、
    前記始動記憶手段に記憶される始動記憶に対応して記憶される乱数値を当該始動記憶に基づく変動表示ゲームを実行するときに前記判定値と比較判定する変動開始判定手段と、
    前記変動開始判定手段の判定結果に基づき前記変動表示ゲームを実行するゲーム実行制御手段と、
    前記変動開始判定手段もしくは前記事前判定手段による判定結果に基づき、複数の前記変動表示ゲームに亘って連続的な演出を実行可能とする連続予告に関する制御を行う連続予告制御手段と、を備え、
    前記乱数値には、
    前記変動表示ゲームで特別結果を導出するか否かの判定に用いる大当り判定用乱数値と、
    前記変動表示ゲームの変動態様を決定する変動態様決定用乱数値と、を含み、
    前記変動態様決定用乱数値にて決定される変動態様には、
    少なくとも変動表示ゲームの変動時間及び当該変動表示ゲームにおけるリーチ態様を含み、
    前記変動開始判定手段及び前記事前判定手段は、
    前記大当り判定用乱数値が大当り判定値と一致する場合に特別結果の導出を決定する大当り判定手段と、
    前記変動態様決定用乱数値が対応する変動態様判定値に基づいて前記変動表示ゲームの変動態様を決定する変動態様決定手段と、を備え、
    前記変動態様判定値には、
    前記変動表示ゲームの実行時間を設定する実行時間判定値と、
    前記始動記憶数に応じて前記リーチ態様としてリーチ状態を発生させない状態に設定される通常変動態様判定値と、
    前記始動記憶数に応じて前記リーチ態様としてリーチ状態を発生させる状態に設定されるリーチ変動態様判定値と、があり、
    前記実行時間判定値には、
    前記始動記憶手段に記憶される始動記憶数に応じて前記変動時間として第1変動時間又は当該第1変動時間よりも短い第2変動時間の何れかが設定される第1判定値と、当該始動記憶数に応じて前記変動時間として第3変動時間又は当該第3変動時間よりも短く前記第2変動時間よりも長い第4変動時間の何れかが設定される第2判定値と、が含まれ、
    前記連続予告制御手段は、
    前記事前判定手段による判定の結果、当該変動態様決定用乱数値が前記リーチ変動態様判定値に対応し、かつ、前記第2判定値に対応する前記変動態様決定用乱数値を記憶した始動記憶が前記始動記憶手段にあると判定された場合、当該始動記憶に基づく前記変動表示ゲームまでに亘って前記連続予告を実行可能とし、
    前記事前判定手段による判定の結果、当該変動態様決定用乱数値が前記通常変動態様判定値に対応し、かつ、前記第2判定値に対応すると判定された場合でも、当該始動記憶に基づく前記変動表示ゲームまでに亘って前記連続予告を実行可能とすることを特徴とする遊技機。
  2. 前記通常変動態様判定値には、
    前記変動態様決定手段により決定された変動態様にて特定される変動時間が、前記リーチ状態を発生可能な変動時間と同等の時間値が設定される第1通常変動時間を有する第1通常変動態様判定値と、
    前記第1通常変動時間よりも短く設定されるとともに、所定の演出を実行可能な時間値が設定される第2通常変動時間を有する第2通常変動態様判定値と、
    前記第2通常変動時間よりも短く設定されるとともに、所定の演出が実行不可能な時間値に設定される第3通常変動時間を有する第3通常変動態様判定値と、
    が含まれ、
    前記変動開始判定手段又は前記事前判定手段による判定の結果、前記変動態様決定用乱数値が前記通常変動態様判定値に対応し、かつ、前記始動記憶手段に記憶される始動記憶数が所定数未満となる場合に、前記第1判定値及び前記第2判定値として前記第1通常変動態様判定値が設定され、
    前記変動開始判定手段又は前記事前判定手段による判定の結果、前記変動態様決定用乱数値が前記通常変動態様判定値に対応し、かつ、前記始動記憶手段に記憶される始動記憶数が所定数以上となる場合に、前記第1判定値には前記第3通常変動態様判定値が設定され、前記第2判定値には前記第2通常変動態様判定値が設定されることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
  3. 前記変動態様決定手段により決定される前記リーチ状態を発生させる前記変動態様は、実行態様及び出現頻度が異なる複数のリーチ変動態様で構成され、
    前記リーチ変動態様判定値には、
    通常のリーチ変動態様が設定される第1リーチ変動態様判定値と、
    前記通常のリーチ変動態様よりも出現頻度が低いリーチ変動態様が設定される第2リーチ変動態様判定値と、
    が含まれ、
    前記第2リーチ変動態様判定値は、前記始動記憶手段に記憶される始動記憶数に応じて決定されるリーチ変動態様の種類が変化しない共通判定値であり、
    前記連続予告制御手段は、
    前記事前判定手段による判定の結果、前記共通判定値に対応する前記変動態様決定用乱数値を記憶した前記始動記憶があると判定された場合、当該始動記憶に基づく前記変動表示ゲームまでに亘って前記連続予告を実行可能とすることを特徴とする請求項2に記載の遊技機。
  4. 前記連続予告制御手段は、
    前記事前判定手段による判定の結果、前記リーチ変動態様判定値に対応し、かつ、前記第2判定値に対応する前記変動態様決定用乱数値を記憶する前記始動記憶が前記始動記憶手段に所定数以上あると判定された場合、当該始動記憶に基づく前記変動表示ゲームまでに亘って前記連続予告を実行可能とすることを特徴とする請求項3に記載の遊技機。
  5. 前記特別遊技状態の終了後、所定回数の変動表示ゲームを上限に、通常状態よりも前記変動表示ゲームの実行権利が成立しやすい特定遊技状態を発生させる特定遊技状態発生手段を備え、
    前記連続予告制御手段は、
    前記特定遊技状態が終了する場合に、前記リーチ変動態様判定値に対応し、かつ、前記第2判定値に対応する前記変動態様決定用乱数値を記憶する前記始動記憶が前記始動記憶手段に記憶されていることを条件に、当該始動記憶に基づく前記変動表示ゲームまでに亘って前記連続予告を実行可能とすることを特徴とする請求項4に記載の遊技機。
  6. 前記特別遊技状態の終了後、所定回数の変動表示ゲームを上限に、通常状態よりも前記変動表示ゲームの実行権利が成立しやすい特定遊技状態を発生させる特定遊技状態発生手段を備え、
    前記連続予告制御手段は、
    前記特定遊技状態が終了することとなる上限の変動表示ゲームよりも所定数前の変動表示ゲームが開始されるタイミングで、前記リーチ変動態様判定値に対応し、かつ、前記第2判定値に対応する前記変動態様決定用乱数値を記憶する前記始動記憶が前記始動記憶手段に記憶されている場合、当該始動記憶に基づく前記変動表示ゲームまでに亘って前記連続予告を実行可能とすることを特徴とする請求項4に記載の遊技機。
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