JP2013220118A - 遊技機 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 停止結果態様が所定の第1特別結果となった場合に変動入賞装置の動作態様として第1動作態様を選択する第1特別遊技状態(大当り)と、停止結果態様が所定の第2特別結果となった場合に第1動作態様よりも遊技者が獲得可能な遊技価値が少ない第2動作態様を選択する第2特別遊技状態(小当り)を設け、変動表示ゲームの実行結果が第2特別遊技状態の特別結果となる確率を示す確率状態には、通常確率状態と高確率状態とがあり、特定条件の成立を契機として確率状態を通常確率状態から高確率状態へ変更する確率変更手段を設け、演出制御手段は高確率状態が設定されている間、遊技者に高確率状態であることを示唆する特定演出を実行し、特定演出は変動表示ゲームの変動または停止結果態様にかかわらず進行される連続演出とした。
【選択図】 図16
Description
また、近年のパチンコ遊技機には、特別遊技状態として比較的大きな利益(遊技価値)を付与する大当りの他に、大当りよりも少ない利益を与える中当りや小当りを発生するものがある。
さらに、中当りや小当りを発生する遊技機において、中当りや小当りの発生確率を、所定の条件の成立により変化させるように制御して遊技価値の付与にメリハリをつけるとともに、中・小当り集中フラグがセットされた場合には、中・小当りの当選確率を高くする制御を行うようにしたパチンコ遊技機に関する発明が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
本発明は上記のような課題に鑑みなされたもので、所定の条件成立により小当りの当選確率が高くなるように制御する遊技機において、小当りが頻発しても演出が繰り返し出現しないようにして、遊技者が演出に飽きてしまうのを回避するとともに、演出制御を担う制御装置(CPU)の負担を軽減することができるようにすることを目的とする。
複数の識別情報を変動表示する変動表示ゲームを表示可能な装飾表示装置と、遊技領域を流下する遊技球の始動入賞領域への入賞に基づき前記変動表示ゲームの進行制御を行う遊技制御手段と、当該遊技制御手段からの指令情報に基づき前記変動表示ゲームの表示制御を行う演出制御手段と、を備え、
前記変動表示ゲームの停止結果態様が予め定めた特別結果となった場合に、遊技領域を流下する遊技球を受け入れ可能な状態に変動入賞装置を開閉させることにより遊技者にとって有利な特別遊技状態を発生可能な遊技機において、
前記遊技制御手段は、前記停止結果態様が特別結果となった場合に、前記変動入賞装置を開閉可能とする変動入賞装置開閉制御手段を備え、
前記特別遊技状態は、
前記停止結果態様が所定の第1特別結果となった場合に、前記変動入賞装置開閉制御手段が前記変動入賞装置の動作態様として第1動作態様を選択する第1特別遊技状態と、
前記停止結果態様が所定の第2特別結果となった場合に、前記変動入賞装置開閉制御手段が前記変動入賞装置の動作態様として前記第1動作態様よりも遊技者が獲得可能な遊技価値が少ない第2動作態様を選択する第2特別遊技状態と、を含み、
前記変動表示ゲームの実行結果が前記第2特別遊技状態の特別結果となる確率を示す確率状態には、第1確率状態と、前記第1確率状態よりも前記特別結果となる確率が高い第2確率状態と、があり、
特定条件の成立を契機として、前記確率状態を前記第1確率状態から前記第2確率状態へと変更する確率変更手段が、前記遊技制御手段に設けられ、
前記演出制御手段は、前記確率状態として前記第2確率状態が設定されている間、遊技者に第2確率状態であることを示唆する特定演出を実行し、
前記特定演出は、前記変動表示ゲームの変動または該変動表示ゲームの停止結果態様にかかわらず進行される連続演出であることを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、特定条件が成立すると変動表示ゲームごとに特定演出を繰り返さず、連続した演出によって高確率状態であることを示唆する特定演出を行うので、遊技者にとっては、特定条件が成立する度に同じ演出が何度も繰り返し出現する煩わしさを回避することができるとともに、演出制御手段にとっては、高確率状態を示唆する特定演出の制御を簡略化して負担を軽減することができる。
前記演出制御手段は、
前記第1確率状態で前記第2特別遊技状態が発生する場合にも、前記特定演出を実行することを特徴とする。
請求項2に記載の発明によれば、変動表示ゲームの実行結果が獲得可能な遊技価値が少ない第2特別遊技状態の特別結果(小当り)となる確率の低い第1確率状態で第2特別遊技状態が発生する場合にも、第2特別遊技状態の特別結果(小当り)となる確率の高い第2確率状態で第2特別遊技状態が発生する場合と同じ特定演出を実行するので、第2特別遊技状態(小当り)の高確率中のモード演出と、第2特別遊技状態の低確率中に発生する単発の第2特別遊技状態(小当り)の演出とが共通の演出となり、演出データを記憶する記憶手段(ROM)の容量を低減することができる。
前記演出制御手段は、
前記特定演出を実行する場合に、当該特定演出が開始する契機となる変動表示ゲームにおける変動開始の時点から前記特定演出を開始することを特徴とする。
請求項3に記載の発明によれば、特定演出を変動表示ゲームの開始時から行うので、遊技者の興趣を早い段階から高めることが可能となるとともに、単発での第2特別遊技状態(小当り)が発生するのか、小当り確率が高確率状態に移行する第2特別遊技状態(小当り)が発生するのかは変動が停止するまで分からないので、遊技者の期待感を変動停止まで引き伸ばすことが可能となる。また、単発の第2特別遊技状態(小当り)が発生する場合において特定演出を行う際に、十分な演出時間を確保することが可能となる。
前記所定の第1特別結果は条件装置の作動を伴う特別結果であり、前記所定の第2特別結果は条件装置の作動を伴わない特別結果であり、
前記条件装置の作動を伴う第1特別結果となった場合に選択される前記特別遊技状態には、前記第1特別遊技状態の他に、前記変動入賞装置開閉制御手段が行う前記変動入賞装置の動作態様として前記第2動作態様または前記第1動作態様よりは遊技者が獲得可能な遊技価値が少ない第3動作態様を選択する第3特別遊技状態があり、
前記演出制御手段は、
前記特定演出の実行中に前記第1特別遊技状態となる変動表示ゲームが実行される場合には前記特定演出を終了し、当該変動表示ゲームにて設定された変動パターンに対応した演出を実行する一方、前記第3特別遊技状態となる変動表示ゲームが実行される場合には前記特定演出を継続することを特徴とする。
請求項4に記載の発明によれば、特定演出を行い変動表示ゲームに対応した演出を行わない第2特別遊技状態の特別結果(小当り)となる確率の高い第2確率状態(小当りモード)においても、大当りが発生する変動表示ゲームにおいては特定演出ではなく該変動に対応した演出を実行するので、大当りに対する遊技者の興趣を高めることが可能となる。
また、特定演出が実行されることでいつの間にか大当りとなって特別遊技状態(大当りラウンド遊技)が開始していることに遊技者が気付かず達成感を満たすことができなかったり、大当りラウンド遊技の開始に対して予め持ち球等の準備をしておく時間が無く、遊技者に不利益が生じてしまったりするのを防止することができる。
前記遊技制御装置は、前記第2確率状態において実行された変動表示ゲームで停止結果態様が前記第2特別遊技状態の特別結果となった場合に、前記第2特別遊技状態の実行を保留し、前記第2確率状態の終了時に、保留されていた前記第2特別遊技状態をまとめて実行する特別遊技ストック制御手段を備えることを特徴とする。
請求項5に記載の発明によれば、遊技者が変動入賞装置を狙ってより多くの入賞を発生させ易くすることができる。また、第2確率状態(小当りモード)中は特定演出を実行することで、初心者が特別遊技のストックがあるにもかかわらず途中で遊技を終了してしまうようなことを回避することができる。
図1には、本発明の一実施形態のパチンコ遊技機の斜視図が示されている。
本実施形態の遊技機10は前面枠12を備え、該前面枠12は本体枠(外枠)11にヒンジ13を介して開閉回動可能に組み付けられている。遊技盤30(図2参照)は前面枠12の表側に形成された収納部(図示省略)に収納されている。また、前面枠(内枠)12には、遊技盤30の前面を覆うカバーガラス(透明部材)14を備えたガラス枠15が取り付けられている。
また、前面枠12の下部には、図示しない打球発射装置に遊技球を供給する上皿21、遊技機10の裏面側に設けられている球払出装置から払い出された遊技球が流出する上皿球出口22、上皿21が一杯になった状態で払い出された遊技球を貯留する下皿23及び打球発射装置の操作部24等が設けられている。さらに、上皿21の上縁部には、遊技者からの操作入力を受け付けるための操作スイッチを内蔵した演出ボタン25が設けられている。また、上皿21の上面右側には、上皿内の遊技球を下皿23へ移動させるための球抜き操作部26が設けられている。
遊技盤30の表面には、ガイドレール31で囲われた略円形状の遊技領域32が形成されている。遊技領域32は、遊技盤30の四隅に各々設けられた樹脂製のサイドケース33及びガイドレール31に囲繞されて構成される。
この実施例の遊技盤においては、遊技領域32のほぼ中央に表示装置41を備えたセンターケース40が配置されている。表示装置41は、センターケース40に設けられた凹部に、センターケース40の前面より奥まった位置に取り付けられ、センターケース40の中央に形成された開口窓部より表示装置41の表示部が臨むように配置されている。即ち、センターケース40の周縁部には装飾部材が形成され表示装置41の表示領域の周囲を囲い、表示装置41の表示面よりも前方へ突出するように形成されている。
これら一般入賞口35、…には、各一般入賞口35に入った遊技球を検出するための入賞口スイッチ35a〜35n(図3参照)が配設されている。
また、センターケース40の下方には、特図変動表示ゲームの開始条件を与える始動入賞口36が設けられ、その直下には上部に逆「ハ」の字状に開いて遊技球が流入し易い状態に変換する一対の可動部材37b、37bを備えるとともに内部に第2始動入賞口を有する普通変動入賞装置(普電)37が配設されている。
そして、普図変動表示ゲームの結果が所定の停止表示態様となった場合には、駆動装置としての普電ソレノイド37c(図3参照)によって、逆「ハ」の字状に開いて普通変動入賞装置37に遊技球が流入し易い開状態(遊技者にとって有利な状態)に変化させられるようになっている。
さらに、普通変動入賞装置37の下方は、特図変動表示ゲームの結果によって遊技球を受け入れない状態と受け入れ易い状態とに変換可能な特別変動入賞装置(変動入賞装置、大入賞口)38が配設されている。
即ち、特別変動入賞装置38は、例えば、駆動装置としての大入賞口ソレノイド38b(図3参照)により駆動される開閉扉によって開閉される大入賞口を備え、特別遊技状態中は、大入賞口を閉じた状態から開いた状態に変換することにより大入賞口内への遊技球の流入を容易にさせ、遊技者に所定の遊技価値(賞球)を付与するようになっている。
特別変動入賞装置38の下方には、入賞口などに入賞しなかった遊技球を回収するアウト口39が設けられている。
さらに、センターケース40の右側部には左右に移動可能な盤演出装置としての装飾役物44が設けられている。
また、遊技領域32の外側(例えば、遊技盤30の右下隅)には、特図変動表示ゲームをなす第1特図変動表示ゲームや第2特図変動表示ゲーム及び普図始動ゲート34への入賞をトリガとする普図変動表示ゲームを一箇所で実行する一括表示装置50が設けられている。
このように、表示装置41とは別に、特図変動表示ゲームを実行する特図1表示器51と特図2表示器52が設けられているため、表示装置41では当該遊技機の変動表示ゲームに関する演出ではなく他の遊技機の演出と連動した演出を行うようにしても、当該遊技機の本来の変動表示ゲームはきちんと実行することができる。
特図1保留表示器は、特図1表示器51の変動開始条件となる始動入賞口36への入賞球数のうち未消化の球数(始動記憶数=保留数)を表示する。具体的には、保留数が「0」のときは4つのランプを全て消灯状態にし、保留数が「1」のときはランプ1のみを点灯状態にする。また、保留数が「2」のときはランプ1と2を点灯状態にし、保留数が「3」のときはランプ1と2と3を点灯状態にし、保留数が「4」のときは4つのランプ1〜4をすべて点灯状態にする。
普図保留表示器は、普図表示器の変動開始条件となる普図始動ゲート34の始動記憶数(=保留数)を表示する。例えば保留数が「0」のときはランプ1と2を消灯状態にし、保留数が「1」のときはランプ1のみを点灯状態にする。また、保留数が「2」のときはランプ1と2を点灯状態にし、保留数が「3」のときはランプ1を点滅、ランプ2を点灯状態にし、保留数が「4」のときはランプ1と2を点滅状態にする。
ラウンド表示部は、例えば、通常の遊技状態の場合にはランプを消灯状態にし、大当りが発生した場合にはその大当りのラウンド数に対応するランプ(2ラウンドor16ラウンド)を点灯状態にする。なお、ラウンド表示部は7セグメント型の表示器で構成してもよい。
また、普図変動表示ゲームを開始できない状態、例えば、既に普図変動表示ゲームが行われ、その普図変動表示ゲームが終了していない状態や、普図変動表示ゲームが当って普通変動入賞装置37が開状態に変換されている場合に、普図始動ゲート34を遊技球が通過すると、普図始動記憶数の上限数未満でならば、普図始動記憶数が加算(+1)されて普図始動記憶が1つ記憶されることとなる。この普図始動入賞の記憶数は、一括表示装置50のLED表示部53の始動入賞数報知用の記憶表示部に表示される。
普図始動ゲート34を遊技領域32の右側に設けることで、普図始動ゲート34を狙って遊技領域32の右側へ遊技球を発射すると特別変動入賞装置38へ入賞しにくくし、特別変動入賞装置38を狙って遊技領域32の左側へ遊技球を発射すると普図始動ゲート34へ入賞しないような遊技盤を実現することができる。
普図変動表示ゲームは、一括表示装置50に設けられたLED表示部53の変動表示部(普図表示器)で実行されるようになっている。普図表示器は、普通識別情報(普図、普通図柄)として点灯状態の場合に当たりを示し、消灯状態の場合にはずれを示すLEDから構成され、このLEDを点滅表示することで普通識別情報の変動表示を行い、所定の変動表示時間の経過後、LEDを点灯又は消灯することで結果を表示するようになっている。
普図始動ゲート34への通過検出時に抽出した普図乱数値が当たり値であるときには、LED表示部53の普図表示器に表示される普通図柄が当たり状態で停止し、当たり状態となる。このとき、普通変動入賞装置37は、内蔵されている普電ソレノイド37c(図3参照)が駆動されることにより、可動部材37bが所定の時間(例えば、0.3秒間)だけ開放する状態に変換され、遊技球の入賞が許容される。
また、この始動入賞球の検出時にそれぞれ大当り乱数値や大当り図柄乱数値、並びに各変動パターン乱数値が抽出され、抽出された乱数値は、遊技制御装置100(図3参照)内の特図記憶領域(RAMの一部)に特図始動記憶として各々所定回数(例えば、最大で4回分)を限度に記憶される。そして、この特図始動記憶の記憶数は、一括表示装置50の始動入賞数報知用の記憶表示部に表示されるとともに、センターケース40の表示装置41においても表示される。
第1特図変動表示ゲーム及び第2特図変動表示ゲームは、複数の特別図柄(特図、識別情報)を変動表示したのち、所定の結果態様を停止表示することで行われる。また、表示装置41にて各特図変動表示ゲームに対応して複数種類の識別情報(例えば、数字、記号、キャラクタ図柄など)を変動表示させる飾り特図変動表示ゲームが実行されるようになっている。そして、特図変動表示ゲームの結果として、特図1表示器51若しくは特図2表示器52の表示態様が特別結果態様となった場合には、大当りとなって特別遊技状態(いわゆる、大当り状態)となる。また、これに対応して表示装置41の表示態様も特別結果態様となる。
なお、この実施例では、特図2表示器の第2変動表示ゲームで停止結果態様が特別結果態様となった場合と、特図1表示器の第1変動表示ゲームで停止結果態様が特別結果態様となった場合とで遊技者に付与する利益(例えばラウンド数)を同一にしているが、よりも、第2変動表示ゲームで停止結果態様が特別結果態様となった場合の方が遊技者に付与する利益を多くなるように設定してもよい。また、2種類の大入賞口を設けて、第2変動表示ゲームで特別結果態様となった場合と、第1変動表示ゲームで特別結果態様となった場合とで、開放する大入賞口を変えるようにしても良い。
なお、特図1表示器51、特図2表示器52は、別々の表示器でも良いし同一の表示器でも良いが、各々独立して、また、同時には実行しないように各特図変動表示ゲームが表示される。また、表示装置41も、第1特図変動表示ゲームと第2特図変動表示ゲームで別々の表示装置や別々の表示領域を使用するとしても良いし、同一の表示装置や表示領域を使用するとしても良いが、各々独立して、また、同時には実行しないように飾り特図変動表示ゲームが表示される。
また、第1特図変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)が開始可能な状態で、且つ、始動記憶数が0の状態で、始動入賞口36(若しくは、普通変動入賞装置37)に遊技球が入賞すると、始動権利の発生に伴って始動記憶が記憶されて、始動記憶数が1加算されるととともに、直ちに始動記憶に基づいて、第1特図変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)が開始され、この際に始動記憶数が1減算される。
また、特に限定されるわけではないが、上記始動入賞口36内の始動口1スイッチ36a、普通変動入賞装置37内の始動口2スイッチ37a、ゲートスイッチ34a、一般入賞口スイッチ35a〜35n、カウントスイッチ38aには、磁気検出用のコイルを備え該コイルに金属が近接すると磁界が変化する現象を利用して遊技球を検出する非接触型の磁気近接センサ(以下、近接スイッチと称する)が使用されている。遊技機10のガラス枠等に設けられた前枠開放検出スイッチ63や前面枠(遊技枠)等に設けられた遊技枠開放検出スイッチ64には、機械的な接点を有するマイクロスイッチを用いることができる。
遊技機10は遊技制御装置100を備え、遊技制御装置100は、遊技を統括的に制御する主制御装置(主基板)であって、遊技用マイクロコンピュータ(以下、遊技用マイコンと称する)111を有するCPU部110と、入力ポートを有する入力部120と、出力ポートやドライバなどを有する出力部130、CPU部110と入力部120と出力部130との間を接続するデータバス140などからなる。
上記CPU部110は、アミューズメントチップ(IC)と呼ばれる遊技用マイコン(CPU)111と、入力部120内の近接スイッチ用のインタフェースチップ(近接I/F)121からの信号(始動入賞検出信号)を論理反転して遊技用マイコン111に入力させるインバータなどからなる反転回路112と、水晶振動子のような発振子を備え、CPUの動作クロックやタイマ割込み、乱数生成回路の基準となるクロックを生成する発振回路(水晶発振器)113などを有する。遊技制御装置100及び該遊技制御装置100によって駆動されるソレノイドやモータなどの電子部品には、電源装置400で生成されたDC32V,DC12V,DC5Vなど所定のレベルの直流電圧が供給されて動作可能にされる。
この実施形態では、電源装置400は、遊技制御装置100と別個に構成されているが、バックアップ電源部420及び制御信号生成部430は、別個の基板上あるいは遊技制御装置100と一体、即ち、主基板上に設けるように構成してもよい。遊技盤30及び遊技制御装置100は機種変更の際に交換の対象となるので、実施形態のように、電源装置400若しくは主基板とは別の基板にバックアップ電源部420及び制御信号生成部430を設けることにより、交換の対象から外しコストダウンを図ることができる。
初期化スイッチ信号は初期化スイッチがオン状態にされたときに生成される信号で、遊技用マイコン111内のRAM111C及び払出制御装置200内のRAMに記憶されている情報を強制的に初期化する。特に限定されるわけではないが初期化スイッチ信号は電源投入時に読み込まれ、停電監視信号は遊技用マイコン111が実行するメインプログラムのメインループの中で繰り返し読み込まれる。リセット信号は強制割込み信号の一種であり、制御システム全体をリセットさせる。
ROM111Bは、遊技制御のための不変の情報(プログラム、固定データ、各種乱数の判定値等)を不揮発的に記憶し、RAM111Cは、遊技制御時にCPU111Aの作業領域や各種信号や乱数値の記憶領域として利用される。ROM111B又はRAM111Cとして、EEPROMのような電気的に書換え可能な不揮発性メモリを用いてもよい。
変動パターンテーブルとは、始動記憶として記憶されている変動パターン乱数をCPU111Aが参照して変動パターンを決定するためのテーブルである。また、変動パターンテーブルには、結果がはずれとなる場合に選択されるはずれ変動パターンテーブル、結果が16R当りや2R当りとなる場合に選択される大当り変動パターンテーブル等が含まれる。さらに、これらのパターンテーブルには、後半変動パターンテーブル、前半変動パターンテーブルが含まれている。
また、図示しないが、遊技用マイコン111は、特図変動表示ゲームの大当り判定用乱数や大当りの図柄を決定するための大当り図柄用乱数、特図変動表示ゲームでの変動パターン(各種リーチやリーチ無しの変動表示における変動表示ゲームの実行時間等を含む)を決定するための変動パターン乱数、普図変動表示ゲームの当たり判定用乱数等を生成するための乱数生成回路と、発振回路113からの発振信号(原クロック信号)に基づいてCPU111Aに対する所定周期(例えば、4ミリ秒)のタイマ割込み信号や乱数生成回路の更新タイミングを与えるクロックを生成するクロックジェネレータを備えている。
払出制御装置200は、図示しないが、CPU、ROM、RAM、入力インタフェース、出力インタフェース等を備え、遊技制御装置100からの賞球払出し指令(コマンドやデータ)に従って、払出ユニットの払出モータを駆動させ、賞球を払い出させるための制御を行う。また、払出制御装置200は、カードユニットからの貸球要求信号に基づいて払出ユニットの払出モータを駆動させ、貸球を払い出させるための制御を行う。
なお、リセット信号RSTは入力部120の各ポート122,123には供給されない。リセット信号RSTが入る直前に遊技用マイコン111によって出力部130の各ポートに設定されたデータはシステムの誤動作を防止するためリセットする必要があるが、リセット信号RSTが入る直前に入力部120の各ポートから遊技用マイコン111が読み込んだデータは、遊技用マイコン111のリセットによって廃棄されるためである。
また、出力部130には、演出制御装置300の側から遊技制御装置100へ信号を入力できないようにするため、即ち、片方向通信を保証するために第1出力ポート131からの上記データストローブ信号SSTB及び第2出力ポート132からの8ビットのデータ信号を出力する単方向のバッファ133が設けられている。なお、第1出力ポート131から払出制御装置200へ出力する信号に対してもバッファを設けるようにしてもよい。
演出制御装置300は、主制御用マイコン(1stCPU)311と、該1stCPU311の制御下でもっぱら映像制御を行う映像制御用マイコン(2ndCPU)312と、該2ndCPU312からのコマンドやデータに従って表示装置41への映像表示のための画像処理を行うグラフィックプロセッサとしてのVDP(Video Display Processor)313と、各種のメロディや効果音などをスピーカ19a,19bから再生させるため音の出力を制御する音源LSI314と、現在時刻を計時するリアルタイムクロック回路316と、を備えている。リアルタイムクロック回路316は、電池などの内蔵電源を備え、電源遮断中も計時動作を継続できるように構成されている。
主制御用マイコン(1stCPU)311は、遊技用マイコン111からのコマンドを解析し、演出内容を決定して映像制御用マイコン312へ出力映像の内容を指示したり、音源LSI314への再生音の指示、装飾ランプの点灯、モータの駆動制御、演出時間の管理などの処理を実行する。主制御用マイコン(1stCPU)311と映像制御用マイコン(2ndCPU)312の作業領域を提供するRAM311a,312aは、それぞれのチップ内部に設けられているが、チップの外部に設けるようにしてもよい。
なお、本実施形態においては、演出制御コマンドは16ビットで構成されており、これを8ビットのデータバスとストローブ信号SSBTで送信するため、16ビットの演出制御コマンドを8ビットの前半コマンド(MODE)と後半コマンド(ACTION)とに分けて、ストローブ信号SSBTを2度立ち上げることで送信し、受信側ではSSBの立ち上がりに同期してコマンドを取り込むようになっている。
遊技制御装置100の遊技用マイコン111のCPU111Aは、普図始動ゲート34に備えられたゲートスイッチ34aからの遊技球の検出信号の入力に基づき、普図の当たり判定用乱数値を抽出してROM111Bに記憶されている判定値と比較し、普図変動表示ゲームの当たり外れを判定する処理を行う。そして、LED表示部53において、識別図柄を所定時間変動表示した後、停止表示する普図変動表示ゲームを表示する処理を行う。この普図変動表示ゲームの結果が当たりの場合は、LED表示部53に特別の結果態様を表示するとともに、普電ソレノイド37cを動作させ、普通変動入賞装置37の開閉部材37b、37bを所定時間(例えば、0.3秒間)上述のように開放する制御を行う。
また、始動入賞口36に備えられた始動口1スイッチ36aからの遊技球の検出信号の入力に基づき始動入賞(始動記憶)をRAM111Cに記憶し、この始動記憶に基づき、第1特図変動表示ゲームの大当り判定用乱数値を抽出してROM111Bに記憶されている判定値と比較し、第1特図変動表示ゲームの当たり外れを判定する処理を行う。従って、RAM111Cは、始動入賞記憶手段として機能する。
そして、遊技制御装置100のCPU111Aは、上記の第1特図変動表示ゲームや第2特図変動表示ゲームの判定結果を含む制御情報(演出制御コマンド)を、演出制御装置300に出力する。そして、一括表示装置50の特図1表示器51や特図2表示器52に、識別図柄を所定時間変動表示した後、停止表示する特図変動表示ゲームを表示する処理を行う。
そして、遊技制御装置100のCPU111Aは、特図変動表示ゲームの結果が大当りの場合は、特図1表示器51や特図2表示器52に特別結果態様を表示するとともに、特別遊技状態(16R大当りまたは2R大当り)を発生させる処理を行う。この特別遊技状態を発生させる処理においては、CPU111Aは、例えば、大入賞口ソレノイド38bにより特別変動入賞装置38の開閉扉38cを開放させ、大入賞口内への遊技球の流入を可能とする制御を行う。
さらに、本実施形態の遊技機においては、特図変動表示ゲームの結果態様が小当りとなると、大当りの際よりも遊技者が獲得可能な遊技価値(賞球)が少ない遊技状態(小当り遊技)を発生させる処理を行う。この小当り遊技では、2R大当りと同様に、大入賞口の開放(例えば1.8秒)を2回繰り返す制御を行う。
さらに、遊技制御装置100は、特図変動表示ゲームの結果態様に基づき、特別遊技状態の終了後に遊技状態として大当りの発生確率を高い確変状態を発生したり、特定の条件の成立で小当りの発生確率の高い小当りモードを発生可能となっている。
なお、大当りはいわゆる条件装置の作動を伴う当りのことであり、小当りは条件装置の作動を伴わない当りである。ここで、条件装置が作動するとは、例えば大当たり状態が発生して特別電動役物としての特別変動入賞装置38の開閉扉38cを連続して開閉させるための大当たりフラグがセットされることを意味し、条件装置が作動しないとは大当たりフラグがセットされないことを意味する。
一方、大当りに関する確変状態は、特図変動表示ゲームにて当り結果となる確率が、通常確率状態に比べて高い状態(高確率状態)である。また、第1特図変動表示ゲーム及び第2特図変動表示ゲームのどちらの特図変動表示ゲームの結果態様に基づき確変状態となっても、第1特図変動表示ゲーム及び第2特図変動表示ゲームの両方が確変状態となる。
この時短状態においては、普図変動表示ゲーム及び普通変動入賞装置37を時短動作状態とする制御を行う。具体的には、時短状態においては、上述の普図変動表示ゲームの実行時間が第1の変動表示時間よりも短い第2の変動表示時間となるように制御され(例えば、10秒が1秒)、これにより、単位時間当りの普通変動入賞装置37の開放回数が実質的に多くなるように制御される。
また、時短状態においては、普図変動表示ゲームが当り結果となって普通変動入賞装置37が開放される場合に、開放時間が通常状態の第1開放時間よりも長い第2開放時間となるように制御される(例えば、0.3秒が1.7秒)。また、時短状態においては、普図変動表示ゲームの1回の当り結果に対して、普通変動入賞装置37の開放回数が1回の第1開放回数ではなく、2回以上の複数回(例えば、3回)の第2開放回数に設定される。
これにより、普通変動入賞装置37に遊技球が入賞し易くなり、第2特図変動表示ゲームの始動が容易となる。
なお、大当りの確変状態と普図変動表示ゲーム及び普通変動入賞装置37の時短動作状態は、それぞれ独立して発生可能であり、両方を同時に発生することも可能であるし、一方のみを発生させることも可能である。
先ず、メイン処理について説明する。メイン処理は、電源が投入されることで開始される。このメイン処理においては、図5に示すように、まず、割込み禁止する処理(ステップS1)を行ってから、割込みが発生したときに実行するジャンプ先のベクタアドレスを設定する割込みベクタ設定処理(ステップS2)、割込みが発生したときにレジスタ等の値を退避する領域の先頭アドレスであるスタックポインタを設定するスタックポインタ設定処理(ステップS3)、割込み処理のモードを設定する割込みモード設定処理(ステップS4)を行う。
図6のステップS17では全ての停電検査領域をクリアし、チェックサム領域をクリアして(ステップS18)、エラーや不正監視に係る領域をリセットする(ステップS19)。次に、RWM内の遊技状態を記憶する領域を調べて遊技状態が高確率状態であるか否かを判定する(ステップS20)。ここで、高確率でない(ステップS20;No)と判定した場合は、ステップS21,S22をスキップしてステップS23へ移行する。
なお、CTC回路は、遊技用マイコン111内のクロックジェネレータに設けられている。クロックジェネレータは、水晶発振器113からの発振信号(原クロック信号)を分周する分周回路と、分周された信号に基づいてCPU111Aに対して所定周期(例えば、4ミリ秒)のタイマ割込み信号及び乱数生成回路へ供給する乱数更新のトリガを与える信号CTCを発生するCTC回路とを備えている。
ステップS32に続いて、各種初期値乱数の値を更新して乱数の規則性を崩すための初期値乱数更新処理(ステップS33)を行う。なお、本実施形態においては、特に限定されるわけではないが、大当り乱数は乱数生成回路において生成される乱数(大当り乱数)を使用して生成するように構成されている。つまり、大当り乱数はハードウェアで生成されるハード乱数であり、大当り図柄乱数、当り乱数はソフトウェアで生成されるソフト乱数である。
図7に示すタイマ割込み処理は、クロックジェネレータ内のCTC回路で生成される周期的なタイマ割込み信号がCPU111Aに入力されることで開始される。
タイマ割込み処理が開始されると、まず所定のレジスタに保持されている値をRWMに移すレジスタ退避の処理(ステップS51)を行う。なお、本実施形態において遊技用マイコンとして使用しているZ80系のマイコンでは、当該処理を表レジスタに保持されている値を裏レジスタに退避することで置き換えることができる。次に、各種センサ(始動口1スイッチ36a、始動口2スイッチ37a、普図のゲートスイッチ34a、カウントスイッチ38aなど)からの入力の取込み、即ち、各入力ポートの状態を読み込む入力処理(ステップS52)を行う。それから、各種処理でセットされた出力データに基づき、ソレノイド(大入賞口SOL38b、普電SOL37c)等のアクチュエータの駆動制御などを行うための出力処理(ステップS53)を行う。
特図ゲーム処理では、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aの入力の監視と、特図変動表示ゲームに関する処理全体の制御、特図の表示の設定を行う。
図8に示すように、特図ゲーム処理では、先ず、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aの入賞を監視する始動スイッチ監視処理(ステップA1)を行う。
始動口スイッチ監視処理では、始動入賞口36、第2始動入賞口をなす普通変動入賞装置37に遊技球の入賞があると、各種乱数(大当り乱数など)の抽出を行い、当該入賞に基づく特図変動表示ゲームの開始前の段階で入賞に基づく遊技結果を事前に判定する遊技結果事前判定を行う。
次に、特図ゲーム処理タイマを更新(−1)して、当該ゲーム処理タイマがタイムアップしたか否かをチェックして(ステップA3)、特図ゲーム処理タイマがタイムアップした(ステップA4;Yes)と判定すると、特図ゲーム処理番号に対応する処理に分岐させるために参照する特図ゲームシーケンス分岐テーブルをレジスタに設定する処理(ステップA5)を行って、当該テーブルを用いて特図ゲーム処理番号に対応する処理の分岐先アドレスを取得する処理(ステップA6)を行う。
ステップA8にて、ゲーム処理番号が「0」の場合は、特図変動表示ゲームの変動開始を監視し、特図変動表示ゲームの変動開始の設定や演出の設定や、特図変動中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図普段処理(ステップA9)を行う。
また、ステップA8にて、ゲーム処理番号が「1」の場合は、特図の停止表示時間の設定や、特図表示中処理へ移行するために必要な情報の設定等を行う特図変動中処理(ステップA10)を行う。
さらに、ステップA8にて、ゲーム処理番号が「2」の場合は、特図変動表示ゲームの遊技結果が大当りであれば、大当り(16R)に応じたファンファーレコマンドの設定や、各大当りの大入賞口開放パターンに応じたファンファーレ時間の設定や、ファンファーレ/インターバル中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図表示中処理(ステップA11)を行う。
また、ステップA8にて、ゲーム処理番号が「4」の場合は、大当りラウンドが最終ラウンドでなければインターバルコマンドを設定する一方で最終ラウンドであれば大当り終了画面のコマンドを設定する処理や、大入賞口残存球処理へ移行するために必要な情報の設定等を行う大入賞口開放中処理(ステップA13)を行う。
また、ステップA8にて、ゲーム処理番号が「6」の場合は、特図普段処理(ステップA9)へ移行するために必要な情報の設定等を行う大当り終了処理(ステップA15)を行う。
また、ステップA8にて、ゲーム処理番号が「8」の場合は、小当りラウンドが最終ラウンドでなければインターバルコマンドを設定する一方で最終ラウンドであれば小当り終了画面のコマンドを設定する処理や、小当り残存球処理へ移行するために必要な情報の設定等を行う大入賞口開放中処理(ステップA17)を行う。
また、ステップA8にて、ゲーム処理番号が「10」の場合は、特図普段処理(ステップA9)へ移行するために必要な情報の設定等を行う小当り終了処理(ステップA19)を行う。
一方、ステップA4にて、特図ゲーム処理タイマがタイムアップしていない(ステップA4;No)と判定した場合も、ステップA20に移行して、それ以降の処理を行う。
以上説明したように、本実施形態においては、遊技制御装置100が変動表示ゲーム実行手段および特別遊技状態制御手段として機能する。
図9に示すように、始動口スイッチ監視処理では、先ず、始動口1による保留の情報を設定するテーブルを準備した後(ステップA111)、特図始動口スイッチ共通処理(ステップA112)を行う。
なお、ステップA112における特図始動口スイッチ共通処理の詳細については、ステップA117における特図始動口スイッチ共通処理とともに後述する。
普通変動入賞装置37は、閉状態では遊技球が入賞不可能であり、開状態でのみ遊技球が入賞可能である。よって、閉状態で遊技球が入賞した場合は何らかの異常や不正が発生した場合であり、このような閉状態で入賞した遊技球があった場合はその数を不正入賞数として計数する。そして、このように計数された不正入賞数が所定の不正発生判定個数(上限値)以上であるかが判定される。
また、ステップA115にて、不正入賞数が不正判定個数以上である(Yes)と判定された場合は、ステップA116,A117をスキップして始動口スイッチ監視処理を終了する。即ち、第2始動記憶をそれ以上発生させないようにする。
なお、この特図始動口スイッチ共通処理は、始動口1スイッチ36aや始動口2スイッチ37aの入力があった場合に、各々の入力について共通して行われる処理である。
図10に示すように、特図始動口スイッチ共通処理では、先ず、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aのうち、監視対象の始動口スイッチ(例えば、始動口1スイッチ36a等)に入力があるか否かをチェックして(ステップA201)、監視対象の始動口スイッチに入力がない(ステップA202;No)と判定すると、特図始動口スイッチ共通処理を終了する。一方、ステップA202にて、監視対象の始動口スイッチに入力がある(ステップA202;Yes)と判定すると、当該監視対象の始動口スイッチの始動口入賞フラグをセーブした後(ステップA203)、大当り乱数をロード(抽出)する(ステップA204)。
そして、ステップA209にて、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aのうち、監視対象の始動口スイッチ(例えば、始動口1スイッチ36a等)に対応する更新対象の特図保留(始動記憶)数が上限値未満か否かをチェックして(ステップA209)、特図保留数が上限値未満か否かを判定する処理(ステップA210)を行う。
続いて、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aのうち、監視対象の始動口スイッチ(例えば、始動口1スイッチ36a等)の飾り特図保留数コマンド(MODE)を準備した後(ステップA212)、特図保留数に対応する飾り特図保留数コマンド(ACTION)を準備して(ステップA213)、該コマンドを演出制御装置300へ送信するためのコマンド設定処理(ステップA214)を行う。
ステップA216の後は、監視対象の始動口スイッチに対応する大当り図柄乱数をロードし、ロードした値を後述の特図保留情報判定処理(ステップA222)にて使用するために準備する(ステップA217)。そして、対応する大当り図柄乱数をRWMの乱数セーブ領域にセーブする(ステップA218)。
ここで、RWM(RAM111C)は、始動入賞口36や普通変動入賞装置37の始動領域への遊技球の流入に基づいて各種乱数を抽出し、該抽出された各種乱数を始動記憶として記憶可能な始動記憶手段をなす。
次に、上述の始動口スイッチ共通処理における特図保留情報判定処理(ステップA222)の詳細について、図11を用いて説明する。
特図保留情報判定処理は、対応する始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの開始タイミングより前に当該始動記憶に対応した結果関連情報の判定を行う先読み処理である。従って、本実施形態においては、遊技制御装置100が始動記憶の事前判定手段として機能する。
そして、判定処理結果は大当りか否かの判定(ステップA234)を行い、大当りである(Yes)と判定された場合には、次のステップA235で監視対象の始動口スイッチに対応する大当り図柄乱数チェックテーブルを設定し、大当り図柄乱数チェックして対応する大当り情報テーブルを取得して設定する処理(ステップA236)を行って、ステップA241へ移行する。
ステップA241では、ステップA236,A239またはA240で設定されたテーブルから図柄情報を取得して、当該図柄情報をRWMの作業用の図柄情報領域にセーブする。続いて、大当り情報テーブルまたははずれ情報テーブル、小当り情報テーブルから監視対象の始動口入賞演出図柄コマンドを取得して、当該始動口入賞演出図柄コマンドをRWMの入賞演出図柄コマンド領域にセーブする(ステップA242)。
上記処理により、始動記憶に対応した結果関連情報の判定結果(先読み結果)を、対応する始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの開始タイミングより前に演出制御装置300に対して知らせることができ、例えば表示装置41に表示される特図保留図柄を変化させるなどして、その特図変動表示ゲームの開始タイミングより前に遊技者に結果関連情報を報知することが可能となる。以上の説明より、本実施形態においては、遊技制御装置100が、遊技結果事前判定手段として機能することが分かる。
図12に示すように、特図普段処理では、先ず、特図2保留数(第2始動記憶数)が0であるか否かをチェックする(ステップA301)。
ここで、特図2保留数が0である(ステップA302;Yes)と判定すると、特図1保留数(第1始動記憶数)が0であるか否かをチェックする(ステップA303)。そして、特図1保留数が0である(ステップA304;Yes)と判定すると、既に客待ちデモが開始されているか否かをチェックして(ステップA305)、客待ちデモを開始していない、即ち、開始済みでない(ステップA306;No)と判定すると、客待ちデモフラグ領域に客待ちデモフラグをセーブする処理(ステップA307)を行う。
一方、ステップA306にて、既に客待ちデモが開始されている(ステップA306;Yes)と判定すると、既に客待ちデモフラグは客待ちデモ中に設定(ステップA307)され、客待ちデモコマンドも準備(ステップA308)され、コマンド設定処理(ステップA309)も実行されているため、これらの処理を行わずにステップA310に移行する。
一方、ステップA302にて、特図2保留数が0でない(ステップA302;No)と判定すると、特図2変動開始処理(ステップA311)を行う。なお、ステップA311における特図2変動開始処理の詳細については後述する。
その後、特図2の特図変動中処理移行設定処理(ステップA312)を行って、特図普段処理を終了する。
このように、ステップA301とステップA302における特図2保留数のチェックを、ステップA303とステップA304における特図1保留数のチェックよりも先に行うことで、特図2保留数が0でない場合には、特図2変動開始処理(ステップA311)が実行されることとなる。すなわち、第2特図変動表示ゲームが第1特図変動表示ゲームに優先して実行されることとなる。
特図1変動開始処理は、第1特図変動表示ゲームの開始時に行う処理であり、具体的には、図13(A)に示すように、先ず、大当り乱数に基づいて第1特図変動表示ゲームが大当りであるか否かを判定するための大当りフラグ1にはずれ情報や大当り情報を設定する大当りフラグ1設定処理(ステップA321)を行う。続いて、大当り乱数に基づいて、第1特図変動表示ゲームが小当りであるか否かを判定するための小当りフラグ1にはずれ情報や大当り情報や、小当りの発生確率を低確率とするか高確率とするか示す小当り確率変動判定フラグを設定する小当りフラグ1設定処理(ステップA322)を行う。
次に、第1特図停止図柄(特図1停止図柄)の設定に係る特図1停止図柄設定処理(ステップA323)を行った後、第1特図停止図柄番号(特図1停止図柄番号)に対応する信号を試験ポートより出力させるための試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA324)。
続いて、特図1停止図柄設定処理にて設定された停止図柄情報をロードし、当該停止図柄情報をRWMの作業用の図柄情報領域にセーブする(ステップA325)。
ステップA328に続いて、特図情報を設定する特図情報設定処理(ステップA329)を行う。続いて、第1特図変動表示ゲームにおける変動態様のうち、後半変動パターンを設定する後半変動パターン設定処理(ステップA330)を行った後、第1特図変動表示ゲームの変動態様を設定する変動パターン設定処理(ステップA331)を行う。
その後、第1特図の変動開始の情報を設定する変動開始情報設定処理(ステップA332)を行って、特図1変動開始処理を終了する。
特図2変動開始処理は、第2特図変動表示ゲームの開始時に行う処理であり、具体的には、図13(B)に示すように、先ず、大当り乱数に基づいて第2特図変動表示ゲームが大当りであるか否かを判定するための大当りフラグ2にはずれ情報や大当り情報を設定する大当りフラグ2設定処理(ステップA341)を行う。続いて、大当り乱数に基づいて、第2特図変動表示ゲームが小当りであるか否かを判定するための小当りフラグ2にはずれ情報や大当り情報や、小当りの発生確率を低確率とするか高確率とするか示す小当り確率変動判定フラグを設定する小当りフラグ2設定処理(ステップA342)を行う。
次に、特図2停止図柄の設定に係る特図2停止図柄設定処理(ステップA343)を行った後、特図2停止図柄番号に対応する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA344)。続いて、特図2停止図柄設定処理にて設定された停止図柄パターン情報をロードし、当該停止図柄パターン情報をRWMの作業用の図柄情報領域にセーブする(ステップA345)。
続いて、特図情報を設定する特図情報設定処理(ステップA349)、第2特図変動表示ゲームにおける変動態様のうち、後半変動パターンを設定する後半変動パターン設定処理(ステップA350)を行った後、第2特図変動表示ゲームの変動態様を設定する変動パターン設定処理(ステップA351)を行う。その後、第2特図の変動開始の情報を設定する変動開始情報設定処理(ステップA352)を行って、特図2変動開始処理を終了する。
図14に示すように、変動パターンテーブル設定処理においては、先ず図13のステップA322またはA342で設定される小当り確率変動判定フラグを参照して小当り高確率中であるか否か判定(ステップA371)し、小当り高確率中である(Yes)であると判定すると、ステップA372へ進み、変動パターンに関する情報を設定するテーブルとして図15(B)に示すような小当りモード用変動パターンテーブルを準備して、変動パターンテーブル設定処理から抜ける。
上記のように、小当りモード中は大当り(16R)に当選する場合以外は、変動時間の短い変動パターン2または1が選択されることでテンポ良く変動表示ゲームを進行させ、遊技者が飽きないようにすることができる。また、小当りモード中に大当り(16R)に当選すると、変動時間の長いリーチの変動パターンが選択されるので、リーチの発生が大当りの報知となる。
次に、上述の特図ゲーム処理(図8)における特図変動中処理(ステップA10)の詳細について説明する。
図16に示すように、特図変動中処理では、先ず、ステップA521で、特図変動開始処理(図13)のステップA325、A345でセーブした図柄情報がはずれ図柄情報であるかチェックし、はずれ図柄情報でない(ステップA522:No)と判定すると、大当りまたは小当り図柄であるということであるため、ステップA523へ移行して特別結果態様が導出されて大当りまたは小当りとなる場合の特図表示時間ポインタを設定する。
そして、取得された停止時間を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする処理(ステップA530)、特図表示中処理に移行するための準備(処理番号の設定等)を行う特図表示中処理移行設定処理(ステップA531)を実行し、当該特図変動中処理を終了する。
次に、上述の特図ゲーム処理(図8)における特図表示中処理(ステップA11)の詳細について説明する。
図17に示すように、特図表示中処理では、先ず、特図2変動開始処理(図13)における小当りフラグ2設定処理(ステップA342)にて設定された小当りフラグ2をロードして(ステップA541)、RWMの小当りフラグ2領域をクリアする処理(ステップA542)を行う。続いて、特図1変動開始処理(図13)における小当りフラグ1設定処理(ステップA322)にて設定された小当りフラグ1をロードして(ステップA543)、RWMの小当りフラグ1領域をクリアする処理(ステップA544)を行う。
次に、ロードされた大当りフラグ2をチェックして(ステップA547)、大当りである(ステップA548;Yes)と判定すると、RWMの大当りフラグ1領域をクリアする処理(ステップA554)を行い、第2特図変動表示ゲームの大当り(特図2大当り)に関する信号をRWMの試験信号出力データ領域にセーブし(ステップA555)、ステップA556へ処理を移行する。
続いて、ロードされた大当りフラグ1をチェックして(ステップA551)、大当りである(ステップA552;Yes)と判定すると、第1特図変動表示ゲームの大当り(特図1大当り)に関する信号をRWMの試験信号出力データ領域にセーブし(ステップA553)、ステップA556へ処理を移行する。
次に、ラウンド数上限値判定フラグに対応するラウンド数上限値を取得し、当該ラウンド数上限値をRWMのラウンド数上限値領域にセーブする(ステップA557)。続いて、ラウンド数上限値判定フラグに対応するラウンドLEDポインタを取得し、当該ラウンドLEDポインタをRWMのラウンドLEDポインタ領域にセーブする(ステップA558)。
続いて、停止図柄パターン情報に対応するファンファーレコマンドを準備して(ステップA561)、コマンド設定処理(ステップA562)を行う。
その後、飾り特図変動表示ゲームに係る停止図柄パターン情報に対応する飾り特図コマンドをRWMの飾り特図コマンド領域からロードして準備し(ステップA563)、コマンド設定処理(ステップA564)を行う。
その後、大入賞口への不正入賞数をリセットした後(ステップA568)、大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間外フラグをセーブする(ステップA569)。そして、ファンファーレ/インターバル中処理に移行するための設定処理1(ステップA570)を実行して、当該特図表示中処理から抜ける。
一方、ステップA574にて、小当りでない(ステップA574;No)と判定すると、ステップA583へ移行して、時間短縮変動回数を更新する処理を行い、続いて、小当り高確率変動回数を更新する処理(ステップA584)、小当りモードでの変動回数を更新する処理(ステップA585)を行う。それから、ステップA586へ進み、特図普段処理へ移行するための設定処理を行って特図表示中処理から抜ける。従って、遊技制御装置は小当り高確率状態(小当りモード)での変動表示ゲームの実行回数を計数する計数手段(カウンタ)として機能することが分かる。
図19に示すように、時間短縮変動回数更新処理では、先ず、遊技状態が、特図変動表示ゲームと普図変動表示ゲームを時短動作状態とし、普通変動入賞装置37の開放時間を延長する時短状態であるか否かを判定する(ステップA610)。
ステップA610で、遊技状態が時短状態でない(No)と判定すると、時間短縮変動回数更新処理から抜ける。また、時短状態である(ステップA610;Yes)と判定すると、特図変動表示ゲームが時短動作状態で行われる回数(例えば、100回)に係る時間短縮変動回数を更新(−1)した後(ステップA611)、当該更新後の時間短縮変動回数が0であるか否かを判定する処理(ステップA612)を行う。
その後、時短状態(時短制御)の終了に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブする処理(ステップA615)、時短の終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする処理(ステップA616)を行う。
さらに、遊技状態表示番号領域に低確率時の番号をセーブする処理(ステップA617)、普図ゲームモードフラグ領域に普図低確率/普電サポートなしフラグをセーブする処理(ステップA618)、特図ゲームモードフラグ領域に特図低確率フラグをセーブする処理(ステップA619)、停電復旧時送信コマンド領域に確率情報コマンド(低確率)をセーブする処理(ステップA620)を行い、時間短縮変動回数更新処理から抜ける。
次に、上記特図表示中処理(図18)における小当り高確率変動回数更新処理(ステップA576,A584)の詳細について説明する。
図20に示すように、小当り高確率変動回数更新処理では、先ず、遊技状態が、特図変動表示ゲームで小当りが発生する確率の高い小当り高確率状態であるか否かを判定する(ステップA621)。
ステップA621で、遊技状態が小当り高確率状態でない(No)と判定すると、小当り高確率変動回数更新処理から抜ける。また、小当り高確率状態である(ステップA621;Yes)と判定すると、小当り高確率状態で行われる特図変動表示ゲームの実行回数(例えば10回)を更新(−1)した後(ステップA622)、当該更新後の小当り高確率変動回数が0であるか否かを判定する処理(ステップA623)を行う。
その後、小当り高確率状態の終了に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブする処理(ステップA626)、小当り高確率状態の終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする処理(ステップA627)を行う。
さらに、停電復旧時送信コマンド領域に確率情報コマンド(小当り低確率)をセーブする処理(ステップA628)を行い、時間短縮変動回数更新処理から抜ける。
次に、上記特図表示中処理(図18)における小当りモード変動回数更新処理(ステップA577,A585)の詳細について説明する。
図21に示すように、小当りモード変動回数更新処理では、先ず、遊技状態が、特図変動表示ゲームで小当りが発生する確率の高い小当り高確率状態であるか否かを判定する(ステップA631)。
ステップA631で、遊技状態が小当り高確率状態でない(No)と判定すると、ステップA632へ移行して小当りモードフラグがオンになっているか否かを判定する。
そして、小当りモード変動回数が0でない(ステップA634;No)と判定すると、小当りモード変動回数更新処理から抜ける。また、小当りモード変動回数が0である(ステップA634;Yes)と判定すると、小当りモードフラグをオフにして(ステップA635)、小当りモード変動回数更新処理から抜ける。
図22に示すように、特図普段処理移行処理では、先ず、特図普段処理(図12)へ移行するために処理番号として「0」を設定(ステップA641)し、その処理番号を特図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップA642)。次に、変動図柄判別フラグ領域の情報をリセット(ステップA643)し、大入賞口監視期間フラグ領域に不正監視期間中であることを示すフラグをセーブ(ステップA644)する。
図23には、図17の特図表示中処理のステップA570におけるファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理1の具体的な手順の一例が示されている。
このファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理1では、先ず処理番号として「3」を設定(ステップA701)し、その処理番号を特図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップA702)。次に、外部情報端子に特別遊技状態(大当り状態)の開始に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブ(ステップA703)し、特図変動表示ゲームや普図変動表示ゲームにて当り結果となる確率が高確率である状態や時短制御の終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA704)。
続いて、当該大当りは2R大当りであるか否か判定し(ステップA716)、2R大当りである(Yes)と判定するとステップA717へ進んで、小当りモードフラグをオンにしてファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理1から抜ける。また、ステップA716で、2R大当りでない(No)と判定すると、ステップA717をスキップしてファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理1から抜ける。つまり、小当りモード中に16R大当りに当選した場合には小当りモードは終了するが、2R大当りに当選した場合には小当りモード演出は継続することとなる。
図24(A)には、図18の特図表示中処理のステップA582における小当りファンファーレ中処理移行設定処理の具体的な手順の一例が示されている。
この小当りファンファーレ中処理移行設定処理では、先ず処理番号として「7」を設定(ステップA801)し、その処理番号を特図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップA802)。次に、小当りファンファーレ時間を設定(ステップA803)し、その小当りファンファーレ時間を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップA804)。その後、外部情報端子に小当り遊技の開始に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブ(ステップA805)し、小当り遊技の開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA806)。
図24(B),(C)には、図8の特図ゲーム処理のステップA16における小当りファンファーレ中処理の具体的な手順の一例が示されている。
小当りファンファーレ中処理には小当り中処理移行設定処理(ステップA820)が含まれ、この小当り中処理移行設定処理では、先ず処理番号として「8」を設定(ステップA821)し、その処理番号を特図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップA822)。次に、小当り遊技における大入賞口の開放時間(小当り開放時間)を設定(ステップA823)し、その小当り開放時間を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップA824)。その後、外部情報端子に大入賞口の開放に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA825)。
続いて、大入賞口の開放用のソレノイドの駆動信号に関するデータを出力データ領域にセーブする処理(ステップA826)を実行した後、大入賞口へ入賞した遊技球数を計数する領域のカウント数をリセット(ステップA827)して、小当り中処理移行設定処理(小当りファンファーレ中処理)から抜ける。
図25には、図8の特図ゲーム処理のステップA19における小当り終了処理の具体的な手順の一例が示されている。
小当り終了処理では、先ず、遊技状態が、特図変動表示ゲームで小当りが発生する確率の高い小当り高確率状態であるか否かを判定する(ステップA831)。そして、遊技状態が小当り高確率状態でない(ステップA831;No)と判定すると、ステップA832へ進んで、特図変動表示ゲームで大当りが発生する確率の高い大当り高確率状態(いわゆる確変)であるか否かを判定する。そして、遊技状態が大当り高確率状態でない(ステップA832;No)と判定すると、ステップA833へ進んで、図13の特図変動開始処理のステップA322やA342で設定される小当り確率変動判定フラグをロードする。
一方、判定フラグが「1」の場合には、ステップA836へ移行して、特図ゲームモードフラグ領域に小当り高確率フラグをセーブする。これにより、小当り高確率状態(小当りモード)が発生する。それから、図19の処理で更新される小当り高確率変動回数領域に高確率変動回数の初期値(例えば「10」、「25」、「50」のいずれか)をセーブする処理(ステップA837)、図20の処理で更新される小当りモード変動回数領域にモード変動回数の初期値(例えば「10」、「25」、「50」のいずれか)をセーブする処理(ステップA838)を行う。
なお、ステップA831で小当り高確率状態である(Yes)と判定した場合には、ステップA850へ移行して特図普段処理移行設定処理を実行して小当り終了処理から抜ける。つまり、既に小当り高確率状態である場合には再度小当り高確率状態を発生しないようにする。また、ステップA832で大当り高確率状態である(Yes)と判定した場合も、ステップA850へ移行して特図普段処理移行設定処理を実行して小当り終了処理から抜ける。つまり、小当り高確率状態(小当りモード)で大当りの高確率状態(確変)が発生した場合には小当り高確率状態を終了するようになっている。従って、小当りの確率大当りの確率が共に高確率になることはない。これにより、遊技者にとって有利となり過ぎて遊技店が大きな不利益を被るのを回避することができる。
この特図普段処理移行設定処理(小当り終了)では、先ず処理番号として「0」を設定(ステップA851)し、その処理番号を特図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップA852)。次に、小当りの終了に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブする処理(ステップA853)、小当りの終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする処理(ステップA854)を行う。
続いて、図25のステップA833でロードした小当り確率変動判定フラグが格納されているフラグ領域をリセットする(ステップA855)。その後、小当り用ラウンドLEDのポインタの値(アドレス)を格納しているラウンドLEDポインタ領域をリセット(ステップA856)した後、大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間外フラグをセーブ(ステップA857)して、特図普段処理移行設定処理から抜ける。
次に、上述の特図ゲーム処理(図8)における大当り終了処理(ステップA15)の詳細について説明する。
図27に示すように、大当り終了処理では、先ず、確率変動判定フラグをロード(ステップA361)し、フラグによる分岐処理(ステップA362)を行う。すなわち、フラグが「0」の場合は大当り終了設定処理1(ステップA363)を実行し、フラグが「1」の場合は大当り終了設定処理2(ステップA364)を実行し、フラグが「2」の場合は大当り終了設定処理3(ステップA365)を実行する。大当り終了設定処理1〜3については、後に説明する。
続いて、ステップA361でロードした確率変動判定フラグに対応する確率情報コマンドを準備し(ステップA366)、該コマンドを送信するためのコマンド設定処理(ステップA367)を実行する。その後、特図普段処理へ移行するための設定処理(ステップA368)を実行して当該大当り終了処理から抜ける。
この特図普段処理移行設定処理(大当り終了)では、先ず処理番号として「0」を設定(ステップA61)し、その処理番号を特図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップA682)。次に、大当りの終了に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブする処理(ステップA683)、大当りの終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする処理(ステップA684)を行う。
続いて、図27のステップA361でロードした確率変動判定フラグが格納されているフラグ領域をリセットする(ステップA685)。その後、大当り用ラウンドLEDのポインタの値(アドレス)を格納しているラウンドLEDポインタ領域をリセット(ステップA686)した後、大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間外フラグをセーブ(ステップA687)して、特図普段処理移行設定処理から抜ける。
図29(A)に示す大当り終了設定処理1においては、先ず、特図変動表示ゲームを遊技者にとって有利に進行させるいわゆる時短制御の開始に関する信号(時短開始信号)を外部情報出力端子より出力させるためのデータを設定する外部情報出力データ領域にセーブする(ステップA631)。次いで、時短制御の開始に関する信号(時短開始信号)を試験ポートより出力させるためのデータを設定する試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA632)。
続いて、停電復旧時に送信するコマンドを設定する停電復旧時送信コマンド領域に、時短状態であることを知らせる確率情報コマンド(時短)をセーブする(ステップA636)。その後、時短変動回数領域に時短変動回数の初期値(例えば100回)をセーブ(ステップA637)して、当該大当り終了設定処理1から抜ける。上記処理によって、普図変動表示ゲームが高確率で特図変動表示ゲームが低確率である時短モードが設定される。なお、時短制御中は、はずれ時短の当選は行わないが、大当りに伴う時短は発生可能とする。また、大当りに伴って時短が発生したときは時短回数が初期値に書き換えられる。
次いで、遊技状態を表す表示番号領域に高確率時の番号をセーブする(ステップA643)。それから、普図変動表示ゲームのモードを示すモードフラグ領域に普図変動表示ゲームが高確率でかつ普電サポートがあることを示すフラグをセーブする(ステップA644)。その後、特図変動表示ゲームのモードを示すモードフラグ領域に特図変動表示ゲームが高確率でかつ時短制御があることを示すフラグをセーブする(ステップA645)。
図29(C)に示す大当り終了設定処理3においては、先ず、例えば確変を伴うがそれを報知しない大当り遊技後の遊技状態である潜伏確変の開始に関する信号(確変開始信号)を外部情報出力端子より出力させるためのデータを設定する外部情報出力データ領域にセーブする(ステップA651)。次いで、潜伏確変の開始に関する信号(潜伏確変開始信号)を試験ポートより出力させるためのデータを設定する試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA652)。
続いて、停電復旧時に送信するコマンドを設定する停電復旧時送信コマンド領域に、特図が潜伏確変状態であることを知らせる確率情報コマンド(潜伏確変)をセーブする(ステップA656)。その後、時短変動回数領域をリセット(ステップA657)して、当該大当り終了設定処理3から抜ける。上記処理によって、普図変動表示ゲームが低確率で特図変動表示ゲームが高確率である潜伏確変モードが設定される。
図30には、小当り確率の低い遊技状態で小当りに当選した場合のタイミングチャートが示されている。このうち、図30(A)は当選した小当り変動ゲームで特定の条件が成立した場合のタイミングを、図30(B)は当選した小当り変動ゲームで特定の条件が成立しなかった場合のタイミングを示す。ここで、「特定の条件」とは小当りとなる変動結果のうちの一部の結果となる場合を指す。特定の条件が成立したか否かは、大当りとするか否かの抽選に使用する大当り乱数に基づいて判定することができる。また、小当りモード中に実行される特図変動表示ゲームの変動パターンは比較的短い時間のものが選択され、さらに、はずれとなる特図変動表示ゲームの方が小当りとなる特図変動表示ゲームよりも変動時間が短いパターンが選択される(図15参照)。
図31(A),(B)から分かるように、この実施例では、何れの場合にも、小当りに当選する特図変動表示ゲームの開始と同時に小当りモード演出が開始される(タイミングt1)。そして、小当りで特定の条件が成立し、小当り遊技の終了すなわち大入賞口の作動停止タイミングt2で小当り確率が高確率である遊技状態が開始される。
すなわち、本実施例では、小当りモード中に16R大当りが発生すると小当りモードが終了する一方、小当りモード中に2R大当りが発生しても小当りモード演出が継続されるようになっている。これにより、遊技者は、小当りと2R大当りを区別することができず、2R大当りで潜伏確変が発生してタイミングt5で大当り確率が高確率に変化したとしても、特図変動表示ゲームの確率状態を認識することができない。そのため、小当りが発生した場合にも2R確変大当りが発生しているかもしれないと遊技者に思わせることができ、期待感を高めることができる。
主制御用マイコン311による制御処理は、図32に示す1stメイン処理と、所定時間ごと(例えば2msecごと)に行われるコマンド受信割込み処理とからなる。1stメイン処理では、プログラム全体の制御を行うようになっている。
〔演出制御装置の1stメイン処理〕
図32に示すように、1stメイン処理においては、先ず、割込みを禁止する処理(ステップB1)を行ってから、RAMを0クリアする処理(ステップB2)を行い、1stCPU311の初期化処理(ステップB3)を行う。
次に、RAMに初期値を設定する処理(ステップB4)を行い、乱数初期化処理(ステップB5)を行う。その後、各種割込みのタイマを起動する処理(ステップB6)を行い、割込みを許可する(ステップB7)。その後、主制御用マイコン311は、メインループ処理ステップB8〜B18を行う。
この遊技制御コマンド解析処理では、遊技制御装置100から送信される遊技に関するコマンドを正しく受信したかを判定し、正しく受信していた場合にはコマンドを確定する処理を行う。遊技制御装置100から送信される一つのコマンドは、第1コマンド(MODE)と、第2コマンド(ACTION)との一対のデータにより構成されている。
続いて、テストモード処理(ステップB11)を行った後、特図変動表示ゲームに関する処理を行うシーン制御処理(ステップB12)を行う。このシーン制御処理(ステップB12)については、後に詳しく説明する。
図33には、実施形態の演出制御装置によって実行される演出制御のうち2ndCPUによる2ndメイン処理の手順の一例が示されている。
2ndメイン処理においては、先ず、2ndCPU312の初期化処理(ステップB41)を行ってから、RAMを0クリアする処理(ステップB42)を行う。
次に、RAMに初期値を設定する処理(ステップB43)を行い、VDP313の初期化処理(ステップB44)を行う。その後、各種割込みを許可する処理(ステップB45)を行い、各種制御処理の初期化処理(ステップB46)を行う。
ここで、システム周期待ちフラグが「1」でない場合(ステップB49;No)は、Vブランク割込み処理にてシステム周期待ちフラグがセットされるまで、ステップB49の処理を繰り返し行う。
一方、システム周期待ちフラグが「1」である場合(ステップB49;Yes)は、ウォッチドッグタイマ(WDT)をクリアする処理(ステップB50)を行い、通常ゲーム処理(ステップB51)を行い、ステップB48へ戻る。
コマンド識別子による分岐処理(ステップB67)では、受信したコマンドに基づき実行する処理を選択する。電源投入コマンドを受信した場合は電源投入時に必要な処理を行う電源投入処理(ステップB68)を行う。また、停電復旧コマンドを受信した場合は停電復旧時に必要な処理を行う停電復旧(客待ち以外)処理(ステップB69)を行う。また、客待ちデモコマンドを受信した場合は客待ちデモの表示に関する処理等を行う客待ち処理(ステップB70)を行う。
コマンド識別子による分岐処理(ステップB67)により選択された上述の各処理を行った後、即座に映像に反映されないコマンドに基づく処理を行う。この処理として、まず、特図変動表示ゲームの停止図柄に関する情報を含む飾り特図コマンドに基づく処理を行う図柄コマンド受信処理(ステップB77)を行い、その後、確率状態に関する情報を含む確率情報コマンド(大当りの低確率、高確率および小当りの低確率、高確率)に基づく処理を行う確率情報コマンド受信処理(ステップB78)を行う。
この通常ゲーム処理では、先ず、1stCPUから受信したコマンドを特定し区分けする受信コマンドチェック処理(ステップB511)を行う。続いて、変動開始コマンドを受信したか否か判定し(ステップB512)、変動開始コマンドを受信した(ステップB512;Yes)と判定した場合には、ステップB513へ進んで変動パターンを選択してから、演出設定処理(ステップB514)を実行する。演出設定処理については、後に図36を用いて説明する。また、ステップB512で、変動開始コマンドを受信していない(No)と判定した場合には、ステップB513,B514をスキップしてステップB515へ移行する。
図36には、図35の通常ゲーム処理における演出設定処理(ステップB514)の具体的な手順の一例を示す。
この演出設定処理では、先ず、当該変動表示ゲームの結果は16R大当り当選であるか否かを判定し(ステップB141)、16R大当り当選でない(ステップB141;No)と判定した場合は、ステップB142へ進み、小当りモード演出実行中であるか否かを判定する。そして、小当りモード演出実行中でない(ステップB142;No)と判定した場合は、ステップB143へ進み、当該変動表示ゲームの結果は小当り当選であるか否かを判定する。
ここで、小当り当選でない(ステップB143;No)と判定した場合は、ステップB144へ進む。また、ステップB141で16R大当り当選である(Yes)と判定した場合も、ステップB144へ移行する。そして、ステップB144では、図35の通常ゲーム処理のステップB513で選択された変動パターンをチェックし、変動パターンに対応した演出内容を選択する(ステップB145)。
次に、上記実施形態の変形例を説明する。上記実施形態は小当り確率を高確率にする特定条件が複数の小当りうちの一部である場合であるのに対し、この変形例は、小当り確率を高確率にする特定条件が小当り以外の条件(例えば外れ変動ゲームの一部あるいは所定ゲーム数連続して外れとなったこと)としたものである。
図37にこの変形例における演出設定処理の手順の例を示す。図37の演出設定処理2は、図36の演出設定処理に代えて図35の通常ゲーム処理のステップB514において実行される。
この変形例の演出設定処理では、先ず、当該変動表示ゲームの結果は16R大当り当選であるか否かを判定し(ステップB141)、16R大当り当選でない(ステップB141;No)と判定した場合は、ステップB144へ移行して、図35の通常ゲーム処理のステップB513で選択された変動パターンをチェックし、変動パターンに対応した演出内容を選択(ステップB145)して演出設定処理から抜ける。
ここで、小当り当選である(ステップB143;Yes)と判定した場合は、ステップB149へ進み、当該変動が終了したら小当りモード演出を終了させるために、小当りモード演出終了フラグをオンにしてから、ステップB146へ進み、小当りモード演出開始処理を行って、演出設定処理から抜ける。従って、小当りに当選するとその変動表示ゲームで、単発的に小当りモード演出が実行されることとなる。
図38(A)に示すように、次に実行される保留記憶R1が小当りに当選するものであると、図38(B)に示すように、表示装置41の画面全体に背景画像として小当りモード専用の画像(図では海中シーン)が表示され、変動表示ゲームの図柄変動は画面の右上に縮小して表示される。そして、図38(C)に示すように、変動表示ゲームの図柄変動が停止して小当り当選図柄(図では「135」)が表示される。その後、図38(D)に示すように、大入賞口の開閉が実行された後、特定の条件が成立した場合には小当り確率が高確率に変更され、図38(E)に示すように、次の変動表示ゲームが開始されても小当りモード演出が継続される。一方、特定の条件が成立しなかった場合は、小当り確率が低確率のままとされ、図38(F)に示すように、次の変動表示ゲームが開始されると通常画像に戻り、小当りモード演出が終了する。
図39に示すように、本実施例では、小当りモード中は、その間に実行された変動表示ゲームで結果が外れとなったとしても小当りモード演出が継続されるため、遊技者は変動表示ゲームで結果が外れとなって大入賞口が開閉されなかったとしても小当りモードが継続しており低確率状態に落ちていないことが分かるので、安心して遊技を行うことができる。
次に、上記実施形態の第2実施例を説明する。前記第1実施例においては、小当りモード中に小当りに当選すると当選したゲームの直後に大入賞口を開閉する制御を実行するのに対し、この第2実施例は、小当りモード中に小当りに当選して獲得した大入賞口開閉権利をストックしておいて、小当りモード終了直後に大入賞口をまとめて開閉する制御を実行するようにしたものである。なお、小当りモード演出は、ストック放出中も実行する。
このような制御を実行するために、遊技制御装置100によって実行される特図ゲーム処理、特図変動開始処理、特図表示中処理、特図普段処理移行設定処理が、第1実施例における同一の処理から一部変更される。以下、変更のあるこれらの処理について説明する。
図8に示す第1実施例における特図ゲーム処理との差異は、図41の特図ゲーム処理では、ストック小当り実行処理A30が追加され、処理番号が「9」の場合にこのストック小当り実行処理A30が実行されるとともに、処理番号が「10」の場合に小当り残存球処理A18が実行され、処理番号が「11」の場合に小当り終了処理A19が実行されるようになっている点にある。
図44に示すフローチャートと図18に示すフローチャートとの差異は、図44のフローチャートでは、図18のフローチャートにおける小当り高確率変動回数更新処理(ステップA576,A584)がなく、代わりに、コマンド設定処理A579の次に小当りストックフラグがオンか否か判定するステップA587と、該ステップでフラグがオンされている(Yes)と判定された場合に実行される小当りストック処理(ステップA588)とおよび特図普段処理移行設定処理2(ステップA589)が追加されている点にある。
なお、ステップA588の小当りストック処理は、当該変動ゲームで小当りに当選して小当りストックフラグがオンされた場合に実行される。ステップA586の特図普段処理移行設定処理1は、第1の実施例の特図普段処理移行設定処理(図22)と同じで良い。
図45に示すように、小当りストック処理においては、先ず、小当りストック数を更新(+1)する処理(ステップA881)を行ってから、ストックがあることを表示させるための小当りストック表示更新コマンドを演出制御装置300へ送信する処理(ステップA882)を行う。その後、小当りストックフラグをオフ(ステップA883)させてから、当該変動が特図1か特図2かを示す変動フラグがセーブされている変動図柄判別フラグ領域をリセットする処理(ステップA884)を行う。
ステップA882で小当りストックフラグがオフされることで、図44のステップA588の小当りストック処理は、当該変動ゲームで小当りに当選して小当りストックフラグがオンされた場合に限定されることとなる。ステップA883の変動図柄判別フラグ領域のリセットは、小当り実行時は図24(A)の小当りファンファーレ中処理移行設定処理の中で行う。
また、図46(B)の特図普段処理移行設定処理2においては、図26における小当り終了に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブするステップA853の処理から、大入賞口監視期間フラグ領域に不正監視期間中であることを示すフラグをセーブするステップA857の処理までを実行してから、ストック小当り実行処理へ移行するための移行設定処理(ステップA858)を実行する。
図46(C)の特図普段処理移行設定処理2においては、図28における大当り終了に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブするステップA683の処理から、大入賞口監視期間フラグ領域に不正監視期間中であることを示すフラグをセーブするステップA687の処理までを実行してから、ストック小当り実行処理へ移行するための移行設定処理(ステップA688)を実行する。
図47のストック小当り実行処理移行設定処理においては、先ず、小当りモード中であるかチェックする(ステップA690)。そして、小当りモード中である(ステップA691;Yes)と判定すると、ステップA692へ進み、小当りモード変動回数を更新(−1)する。続いて、更新(−1)された値をモード変動回数カウンタにセットし(ステップA693)、モード変動回数が「0」か否か判定する(ステップA694)。
一方、ステップA691において小当りモード中でない(No)と判定した場合や、ステップA694においてモード変動回数が「0」でない(No)と判定した場合、ステップA696において小当りストックがない(No)と判定した場合には、ステップA698へ移行して、図41のステップA9の特図普段処理へ移行するために処理番号として「0」を設定してから、ステップA699へ進み、特図ゲーム処理番号領域に処理番号「0」をセーブして、ストック小当り実行処理移行設定処理から抜ける。
図48には、図41の特図ゲーム処理のステップA30で実行されるストック小当り実行処理の詳細な手順が示されている。
図48のストック小当り実行処理においては、先ず、小当りストックがあるか否か判定する(ステップA31)。そして、小当りストックがある(ステップA31;Yes)と判定すると、ステップA32へ進み、外部情報端子に小当り遊技の開始に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブし、小当り遊技の開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA33)。
一方、ステップA31で、小当りストックがない(No)と判定すると、ステップA38へ移行して、図41のステップA18の小当り残存球処理へ移行するために処理番号として「10」を設定して、ストック小当り実行処理から抜ける。
図49のストック小当り終了処理においては、先ず、アタッカ(大入賞口)の所定開放時間を経過したか否か判定する(ステップA381)。そして、所定開放時間を経過していない(No)と判定すると、何もせずに、ストック小当り終了処理から抜ける。一方、ステップA381で、所定開放時間を経過した(Yes)と判定すると、ステップA382へ進み、外部情報端子に小当り遊技の終了に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブし、小当り遊技の終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA383)。その後、小当り用ラウンドLEDのポインタの値(アドレス)をリセットする処理(ステップA384)を実行して、ストック小当り終了処理から抜ける。
なお、ストックした小当り当選による大入賞口の集中的な開閉は、小当りの当選回数をnとすると、nの2倍の回数(2n)だけ大入賞口を繰り返し開閉させても良いし、小当り当選分の開放時間のトータル時間(1.8s×2n)だけ連続して大入賞口を開放させるようにしても良い。
複数の識別情報を変動表示する変動表示ゲームを表示可能な装飾表示装置と、遊技領域を流下する遊技球の始動入賞領域への入賞に基づき前記変動表示ゲームの進行制御を行う遊技制御手段と、当該遊技制御手段からの指令情報に基づき前記変動表示ゲームの表示制御を行う演出制御手段と、を備え、
前記変動表示ゲームの停止結果態様が予め定めた特別結果となった場合に、遊技領域を流下する遊技球を受け入れ可能な状態に変動入賞装置を開閉させることにより遊技者にとって有利な特別遊技状態を発生可能な遊技機において、
前記遊技制御手段は、前記停止結果態様が特別結果となった場合に、前記変動入賞装置を開閉可能とする変動入賞装置開閉制御手段を備え、
前記特別遊技状態は、
前記停止結果態様が所定の第1特別結果となった場合に、前記変動入賞装置開閉制御手段が前記変動入賞装置の動作態様として第1動作態様を選択する第1特別遊技状態と、
前記停止結果態様が所定の第2特別結果となった場合に、前記変動入賞装置開閉制御手段が前記変動入賞装置の動作態様として前記第1動作態様よりも遊技者が獲得可能な遊技価値が少ない第2動作態様を選択する第2特別遊技状態と、を含み、
前記変動表示ゲームの実行結果が前記第2特別遊技状態の特別結果となる確率を示す確率状態には、第1確率状態と、前記第1確率状態よりも前記特別結果となる確率が高い第2確率状態と、があり、
特定条件の成立を契機として、前記確率状態を前記第1確率状態から前記第2確率状態へと変更する確率変更手段が、前記遊技制御手段に設けられ、
前記演出制御手段は、前記確率状態として前記第2確率状態が設定されている間、遊技者に第2確率状態であることを示唆する特定演出を実行し、
前記特定演出は、前記変動表示ゲームの変動または該変動表示ゲームの停止結果態様にかかわらず進行される連続演出であるようにした発明が含まれることが分かる。
そして、かかる発明によれば、変動表示ゲームの実行結果が獲得可能な遊技価値が少ない第2特別遊技状態の特別結果(小当り)となる確率の低い第1確率状態で第2特別遊技状態が発生する場合にも、第2特別遊技状態の特別結果(小当り)となる確率の高い第2確率状態で第2特別遊技状態が発生する場合と同じ特定演出を実行するので、第2特別遊技状態(小当り)の高確率中のモード演出と、第2特別遊技状態の低確率中に発生する単発の第2特別遊技状態(小当り)の演出とが共通の演出となり、演出データを記憶する記憶手段(ROM)の容量を低減することができる。
そして、かかる発明によれば、特定演出を変動表示ゲームの開始時から行うので、遊技者の興趣を早い段階から高めることが可能となるとともに、単発での第2特別遊技状態(小当り)が発生するのか、小当り確率が高確率状態に移行する第2特別遊技状態(小当り)が発生するのかは変動が停止するまで分からないので、遊技者の期待感を変動停止まで引き伸ばすことが可能となる。また、単発の第2特別遊技状態(小当り)が発生する場合において特定演出を行う際に、十分な演出時間を確保することが可能となる。
前記所定の第1特別結果は条件装置の作動を伴う特別結果であり、前記所定の第2特別結果は条件装置の作動を伴わない特別結果であり、
前記条件装置の作動を伴う第1特別結果となった場合に選択される前記特別遊技状態には、前記第1特別遊技状態の他に、前記変動入賞装置開閉制御手段が行う前記変動入賞装置の動作態様として前記第2動作態様または前記第1動作態様よりは遊技者が獲得可能な遊技価値が少ない第3動作態様を選択する第3特別遊技状態があり、
前記演出制御手段は、
前記特定演出の実行中に前記第1特別遊技状態となる変動表示ゲームが実行される場合には前記特定演出を終了し、当該変動表示ゲームにて設定された変動パターンに対応した演出を実行する一方、前記第3特別遊技状態となる変動表示ゲームが実行される場合には前記特定演出を継続するようにした発明が含まれる。
また、特定演出が実行されることでいつの間にか大当りとなって特別遊技状態(大当りラウンド遊技)が開始していることに遊技者が気付かず達成感を満たすことができなかったり、大当りラウンド遊技の開始に対して予め持ち球等の準備をしておく時間が無く、遊技者に不利益が生じてしまったりするのを防止することができる。
そして、かかる発明によれば、遊技者が変動入賞装置を狙ってより多くの入賞を発生させ易くすることができる。また、第2確率状態(小当りモード)中は特定演出を実行することで、初心者が特別遊技のストックがあるにもかかわらず途中で遊技を終了してしまうようなことを回避することができる。
次に、本発明に係る遊技機の第2の変形例について説明する。第2の変形例は、図53に示すように、遊技制御装置100と外部情報端子71および一括表示装置50との間に図柄制御基板80を設けて、前記実施例では遊技用マイコン110が行っていた処理の一部を図柄制御基板80が行うことで、遊技用マイコン110の負担を軽減するようにしたものである。また、本変形例では、一括表示装置50に、特図1変動表示ゲームを実行するセグメント型表示器(特図1表示器)51および特図2変動表示ゲームを実行するセグメント型表示器(特図1表示器)52の他、普図変動表示ゲームを実行するセグメント型表示器(普図表示器)54を設けている。
また、図柄制御基板80は、機種すなわち遊技盤30の構成(仕様)が変わっても共通に使用可能に構成することができ、これによって製造コストの低減を図ることができる。
なお、変動中を示す信号に基づいて対応するセグメント型表示器へ中央のセグメントのみが点滅を繰り返すような後段セグメント信号を生成して出力する代わりに、クロック信号で更新動作を行うカウンタ回路を図柄変動制御回路88に設け、カウンタ回路の値を用いて「0」〜「9」のような数字やその他の記号を順繰りに表示させるようなセグメント信号を生成して表示器51,52または54へ出力するように構成しても良い。
32 遊技領域
36 始動入賞口(始動入賞領域)
37 普通変動入賞装置(始動入賞領域)
38 特別変動入賞装置(変動入賞装置、大入賞口)
40 センターケース
41 表示装置(装飾表示装置)
100 遊技制御装置(遊技制御手段、変動入賞装置開閉制御手段、確率変更手段、特別遊技ストック制御手段)
111C RAM(始動入賞記憶手段)
300 演出制御装置(演出制御手段)
Claims (5)
- 複数の識別情報を変動表示する変動表示ゲームを表示可能な装飾表示装置と、遊技領域を流下する遊技球の始動入賞領域への入賞に基づき前記変動表示ゲームの進行制御を行う遊技制御手段と、当該遊技制御手段からの指令情報に基づき前記変動表示ゲームの表示制御を行う演出制御手段と、を備え、
前記変動表示ゲームの停止結果態様が予め定めた特別結果となった場合に、遊技領域を流下する遊技球を受け入れ可能な状態に変動入賞装置を開閉させることにより遊技者にとって有利な特別遊技状態を発生可能な遊技機において、
前記遊技制御手段は、前記停止結果態様が特別結果となった場合に、前記変動入賞装置を開閉可能とする変動入賞装置開閉制御手段を備え、
前記特別遊技状態は、
前記停止結果態様が所定の第1特別結果となった場合に、前記変動入賞装置開閉制御手段が前記変動入賞装置の動作態様として第1動作態様を選択する第1特別遊技状態と、
前記停止結果態様が所定の第2特別結果となった場合に、前記変動入賞装置開閉制御手段が前記変動入賞装置の動作態様として前記第1動作態様よりも遊技者が獲得可能な遊技価値が少ない第2動作態様を選択する第2特別遊技状態と、を含み、
前記変動表示ゲームの実行結果が前記第2特別遊技状態の特別結果となる確率を示す確率状態には、第1確率状態と、前記第1確率状態よりも前記特別結果となる確率が高い第2確率状態と、があり、
特定条件の成立を契機として、前記確率状態を前記第1確率状態から前記第2確率状態へと変更する確率変更手段が、前記遊技制御手段に設けられ、
前記演出制御手段は、前記確率状態として前記第2確率状態が設定されている間、遊技者に第2確率状態であることを示唆する特定演出を実行し、
前記特定演出は、前記変動表示ゲームの変動または該変動表示ゲームの停止結果態様にかかわらず進行される連続演出であることを特徴とする遊技機。 - 前記演出制御手段は、
前記第1確率状態で前記第2特別遊技状態が発生する場合にも、前記特定演出を実行することを特徴とする請求項1に記載の遊技機。 - 前記演出制御手段は、
前記特定演出を実行する場合に、当該特定演出が開始する契機となる変動表示ゲームにおける変動開始の時点から前記特定演出を開始することを特徴とする請求項2に記載の遊技機。 - 前記所定の第1特別結果は条件装置の作動を伴う特別結果であり、前記所定の第2特別結果は条件装置の作動を伴わない特別結果であり、
前記条件装置の作動を伴う第1特別結果となった場合に選択される前記特別遊技状態には、前記第1特別遊技状態の他に、前記変動入賞装置開閉制御手段が行う前記変動入賞装置の動作態様として前記第2動作態様または前記第1動作態様よりは遊技者が獲得可能な遊技価値が少ない第3動作態様を選択する第3特別遊技状態があり、
前記演出制御手段は、
前記特定演出の実行中に前記第1特別遊技状態となる変動表示ゲームが実行される場合には前記特定演出を終了し、当該変動表示ゲームにて設定された変動パターンに対応した演出を実行する一方、前記第3特別遊技状態となる変動表示ゲームが実行される場合には前記特定演出を継続することを特徴とする請求項3に記載の遊技機。 - 前記遊技制御手段は、前記第2確率状態において実行された変動表示ゲームで停止結果態様が前記第2特別遊技状態の特別結果となった場合に、前記第2特別遊技状態の実行を保留し、前記第2確率状態の終了時に、保留されていた前記第2特別遊技状態をまとめて実行する特別遊技ストック制御手段を備えることを特徴とする請求項4に記載の遊技機。
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