JP4410124B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、大当りか否かを判定する大当り判定手段の判定結果に基づいて遊技演出が行われる遊技機に関するものである。
従来、遊技機の一種であるパチンコ機は、例えば、液晶ディスプレイ型の可変表示器を備え、該可変表示器において複数種類の図柄を変動させて図柄組み合わせを導出する図柄組み合わせゲームが行われている。そして、遊技者は、図柄組み合わせゲームで導出され、最終的に停止表示された図柄組み合わせから大当り又ははずれを認識できる。
このようなパチンコ機では、遊技の興趣を高めるために、例えば、リーチ演出や予告演出が行われている。リーチ演出は、図柄組み合わせゲームにおいてリーチが形成(リーチの組み合わせが表示)されてから、大当りの組み合わせ又ははずれの組み合わせが停止又は一旦停止する迄の間に行われる演出である。また、予告演出は、図柄組み合わせゲーム中に、特定のキャラクタなどを可変表示器に出現させ、大当りになる可能性が高いことを事前に告げる演出である。そして、パチンコ機では、複数種類のリーチ演出や予告演出を用意しておき、遊技者が抱く大当りになる期待が小さい演出(以下、「通常演出」と示す)や、出現する割合(出現率)は低いが大当りになる期待が大きい演出(以下、「特定演出」と示す)などに区別されている。即ち、通常演出と特定演出は、図柄組み合わせゲームにおいて大当りになる場合とはずれの場合の何れにおいても出現し、大当りになる期待の大小で区別されることにより、遊技者が抱く大当りになる期待感を変化させることができるようになっている。
そして、近時においては、所定期間中に、前記特定演出の出現率を高めて遊技者の期待感を高めようとしたパチンコ機が提案されている(特許文献1参照)。特許文献1では、リーチ演出としてノーマルリーチ演出(通常演出に該当する)とスーパーリーチ演出(特定演出に該当する)を用意しておき、所定期間中に、スーパーリーチ演出の出現率を高めるようにしている。
特開2003−144669号公報(請求項1,段落番号[0050]〜[0058])
ところで、パチンコ機では、予め定められた大当りの抽選確率(例えば、315.7分の1)に基づき大当り判定が行われ、その大当り判定において大当りの決定がなされると、図柄組み合わせゲームで大当りの組み合わせが導出されるようになっている。そのため、特許文献1のように、スーパーリーチ演出の出現率を高めたとしても、出現したスーパーリーチ演出の全てが大当りに結びつく訳ではなく、大当りの抽選確率からも分かるようにスーパーリーチ演出が出現しても結果的にはずれとなる場合の方が多くなる。従って、特許文献1では、本来、大当りになる期待が大きい演出として用意されたスーパーリーチ演出が大当りになる場合よりもはずれとなる場合に多く出現し、スーパーリーチ演出が出現しても大当りにならないため、遊技者が抱くスーパーリーチ演出への期待が殺がれてしまう虞がある。
この発明は、このような実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、共通演出内容の選択によって所定の演出モードが設定された場合に該演出モード中における共通演出内容の出現に規制を掛けることにより、その出現に対する期待感に変化を持たせてゲーム性の幅を広げ、興趣の向上を図ることができる遊技機を提供することにある。
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、大当りか否かを判定する大当り判定手段の判定結果に基づいて遊技演出が行われ、前記判定結果が肯定の場合には前記遊技演出として大当り演出が行われた後に大当り遊技が付与される遊技機において、前記大当り判定手段の判定結果が肯定の場合に、前記大当り遊技終了後に確率変動状態を付与するか否かを決定する確変決定手段と、前記大当り判定手段の判定結果が肯定の場合に行われる遊技演出と前記大当り判定手段の判定結果が否定の場合に行われる遊技演出とで当否の可能性を示唆する予告演出の演出内容が共通な演出内容となる複数種類の共通演出内容の中から何れかの共通演出内容を前記予告演出の演出内容として選択可能な演出内容選択手段と、前記大当り判定手段の判定結果が否定の場合に前記演出内容選択手段が前記複数種類の共通演出内容の中から特定の共通演出内容を選択したことを契機に第1演出モード又は第2演出モードの何れかの演出モードを設定可能なモード設定手段と、前記第1演出モード又は第2演出モードが設定された場合に、その演出モード中に前記演出内容選択手段によって前記演出モードの設定契機となった前記特定の共通演出内容が選択されることを規制する選択規制手段とを備え、前記特定の共通演出内容は、前記複数種類の共通演出内容のうち、前記大当り判定手段の判定結果が否定の場合に前記演出内容選択手段が最も選択し難い内容とされており、前記選択規制手段は、前記演出モードが設定された場合、前記大当り判定手段の判定結果が肯定のときには前記演出内容選択手段によって前記特定の共通演出内容が選択されることを規制することなく、前記演出内容選択手段による前記特定の共通演出内容の選択を可能とし、前記第1演出モードが設定された場合、前記大当り判定手段の判定結果が否定のときには前記特定の共通演出内容が選択されることを規制し、前記第2演出モードが設定された場合、前記大当り判定手段の判定結果が否定のとき及び前記大当り判定手段の判定結果が肯定であって前記確変決定手段が前記確率変動状態を付与しないことを決定したときには前記特定の共通演出内容が選択されることを規制し、前記演出内容選択手段は、前記予告演出の演出内容を選択する際には前記特定の共通演出内容を含む複数種類の共通演出内容の中から前記予告演出の演出内容とする共通演出内容を選択し、前記第1演出モードが設定され、前記大当り判定手段の判定結果が否定の場合に前記予告演出の演出内容として前記特定の共通演出内容を選択したときには前記特定の共通演出内容の選択が前記選択規制手段によって規制されていることにより、前記予告演出の演出内容を前記他の共通演出内容に変更して選択し、前記第2演出モードが設定され、前記大当り判定手段の判定結果が否定の場合及び前記大当り判定手段の判定結果が肯定であって前記確変決定手段が前記確率変動状態を付与しないことを決定した場合に前記予告演出の演出内容として前記特定の共通演出内容を選択したときには前記特定の共通演出内容の選択が前記選択規制手段によって規制されていることにより、前記予告演出の演出内容を前記他の共通演出内容に変更して選択することを要旨とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の遊技機において、前記モード設定手段は、前記演出モードを設定していない時に前記大当り判定手段の判定結果が否定であって、かつ前記特定の共通演出内容が選択された場合に、前記第1演出モード及び第2演出モードの何れかを設定し、前記モード設定手段によって前記演出モードが設定されてから所定の報知実行回数に達する回数の遊技演出が行われた後に、前記演出モードが設定されていることを報知する報知手段を備えたことを要旨とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の遊技機において、前記モード設定手段は、前記演出モードが設定されている場合に前記大当り判定手段の判定結果が肯定とならなかったとき、前記演出モードを設定してから所定の遊技演出回数に達する回数の遊技演出が行われることを契機に前記演出モードを終了させることを要旨とする。
本発明によれば、共通演出内容の選択によって所定の演出モードが設定された場合に該演出モード中における共通演出内容の出現に規制を掛けることにより、その出現に対する期待感に変化を持たせてゲーム性の幅を広げ、興趣の向上を図ることができる。
以下、本発明をその一種であるパチンコ遊技機(以下、「パチンコ機」と示す)に具体化した一実施形態を図1〜図7に基づき説明する。
図1には、パチンコ機10の機表側が略示されており、機体の外郭をなす外枠11の開口前面側には、各種の遊技機構成部材をセットする縦長方形の中枠12が開放及び着脱自在に組み付けられている。中枠12の前面側には、機内部に配置された遊技盤13を透視保護するためのガラス枠を備えた前枠14と上球皿15が共に横開き状態で開閉可能に組み付けられている。前枠14の前面側及び遊技盤13の遊技領域13aには、点灯(点滅)又は消灯し、発光装飾に基づく発光演出(遊技演出)を行う枠ランプ(発光演出手段)16及び遊技盤ランプ(発光演出手段)17が設けられている。外枠11の下部(パチンコ機10の下部)には、各種音声を出力し、音声出力に基づく音声演出(遊技演出)を行うスピーカ(音声演出手段)18が配置されている。中枠12の下部には、下球皿19及び発射装置20が装着されている。
遊技盤13の遊技領域13aの略中央には、液晶画面からなる可視表示部Hを備えた可変表示装置21が配設されている。この液晶式の可変表示装置21では、変動画像(又は画像表示)に基づく表示演出(遊技演出)が行われるようになっている。そして、可変表示装置21では、表示演出に関連して、複数種類の図柄(識別情報)を複数列で変動させて図柄組み合わせを導出する図柄組み合わせゲーム(図柄変動ゲーム)が行われるようになっている。本実施形態では、図柄組み合わせゲームで3列の図柄による組み合わせを導出し、該組み合わせを構成する各列の図柄の種類を0,1,2,3,4,5,6,7の8種類の数字としている。
そして、遊技者は、可視表示部Hにおいて、最終的に停止(確定停止表示)した図柄組み合わせから大当り又ははずれを認識できる。可視表示部Hに停止した全列の図柄が同一種類の場合には、その図柄組み合わせ([111][777]など)から大当りを認識できる。この大当りを認識できる図柄組み合わせが大当りの組み合わせとなる。大当りの組み合わせで停止した場合、遊技者には、大当り遊技状態(特別遊技状態)が付与される。また、可視表示部Hにおいて停止した全列の図柄が異なる種類の場合又は1列の図柄がリーチを形成する図柄とは異なる種類の場合には、その図柄組み合わせ([234][122][767]など)からはずれを認識できる。このはずれを認識できる図柄組み合わせがはずれの組み合わせとなる。また、本実施形態では、遊技者側から見て左列(左図柄)→右列(右図柄)→中列(中図柄)の順に図柄が一旦停止(一旦停止表示)するようになっている。そして、一旦停止された左図柄と右図柄が同一種類の場合には、その図柄組み合わせ([1↓1]など、「↓」は変動表示中を示す)からリーチを認識できる。
可変表示装置21の下方には、図示しないアクチュエータ(ソレノイド、モータなど)の作動によって開閉動作を行う開閉羽根22を備えた始動入賞口23が配設されている。始動入賞口23の奥方には、入賞した遊技球を検知する始動口センサSE1(図2に示す)が設けられている。始動入賞口23は、遊技球の入賞検知を契機に、図柄組み合わせゲームの始動条件を付与し得る。また、始動入賞口23の下方には、図示しないアクチュエータ(ソレノイド、モータなど)の作動によって開閉動作を行う大入賞口扉24aを備えた大入賞口24が配設されている。大入賞口24は、図柄組み合わせゲームによって導出され、最終的に停止した図柄組み合わせが大当りの組み合わせになったことに関連して大入賞口扉24aが開閉動作し、開放又は閉鎖されるようになっている。そして、大当り遊技状態が付与されると、大入賞口扉24aの開閉動作によって大入賞口24が開放されて遊技球が入賞可能となるため、遊技者は、多数の賞球が獲得できるチャンスを得ることができる。
また、本実施形態のパチンコ機10は、確率変動機能を備えている。確率変動機能は、大当りの組み合わせが予め定めた確変図柄による組み合わせであることを条件に、大当り遊技終了後に、次回の大当り遊技開始時まで大当りの抽選確率が低確率である通常確率(例えば315.7分の1)から高確率(例えば31.6分の1)に変動する確率変動状態を付与する機能である。本実施形態では、確変図柄を1,3,5,7の4種類の図柄と定めている。可変表示装置21に停止した大当りの組み合わせが[111][333][555][777]の何れかの場合に確変大当りとなる。一方で、本実施形態では、非確変図柄を0,2,4,6の4種類の図柄と定めている。可変表示装置21に停止した大当りの組み合わせが[000][222][444][666]の何れかの場合に非確変大当りとなる。確率変動状態が付与されると大当りの抽選確率が高確率に変動して大当りが生起されやすくなるため、非確変大当りに比して確変大当りは遊技者にとってさらに有利であり、遊技者は確変大当りになることを期待しつつ遊技を行っている。「確変」とは「確率変動」の略である。
次に、パチンコ機10の制御構成について図2に基づき説明する。
パチンコ機10の機裏側には、遊技機全体を制御するメイン制御手段としての主制御基板26が装着されている。主制御基板26は、遊技機全体を制御するための各種処理を実行し、該処理結果に応じて各種の制御コマンドを所定の制御信号として出力する。また、機裏側には、可変表示装置21を制御する表示制御基板27、枠ランプ16及び遊技盤ランプ17を制御するランプ制御基板28、及びスピーカ18を制御する音声制御基板29が装着されている。そして、各制御基板27〜29は、主制御基板26が出力した制御信号(制御コマンド)に基づいて遊技演出(表示演出、発光演出、音声演出)を制御する。本実施形態では、表示制御基板27、ランプ制御基板28及び音声制御基板29によってサブ制御手段を構成している(図2に破線で囲む)。
以下、主制御基板26、及び表示制御基板27の具体的な構成を説明する。
主制御基板26は、メインCPU26aを備えており、該メインCPU26aにはROM26b及びRAM26cが接続されている。メインCPU26aは、大当り判定用乱数、大当り図柄用乱数、リーチ判定用乱数、はずれ左図柄用乱数、はずれ中図柄用乱数、及びはずれ右図柄用乱数などの各種乱数の値を所定の周期毎に順次更新している。そして、メインCPU26aは、更新後の値をRAM26cの設定領域に設定して更新前の値を書き換えている。ROM26bには、パチンコ機10を制御するための制御プログラムや複数種類の演出パターンが記憶されている。また、RAM26cには、パチンコ機10の動作中に適宜書き換えられる各種の情報(乱数の値など)が記憶(設定)されるようになっている。
前記演出パターンは、図柄が変動を開始(図柄組み合わせゲームが開始)してから全列の図柄が停止(図柄組み合わせゲームが終了)する迄の間の遊技演出(表示演出、発光演出、音声演出)のベースとなるパターンを示すものである。演出パターンには、該演出パターン毎に遊技演出の時間(変動時間)が定められており、少なくとも遊技演出の時間が特定可能とされている。図3に示すように、ROM26bには、3種類の演出パターンP1,P2,P3が記憶されており、これらの演出パターンP1〜P3は、大当り演出用、はずれリーチ演出用、はずれ演出用に分類されている。本実施形態では、大当り演出用の演出パターンとして演出パターンP1が、はずれリーチ演出用の演出パターンとして演出パターンP2が、はずれ演出用の演出パターンとして演出パターンP3が、夫々振分けられている。
前記大当り演出は、図柄組み合わせゲームが、大当りの組み合わせで停止するように展開される演出である。なお、本実施形態において大当り演出用の演出パターンでは、リーチ演出が行われるようになっている。前記はずれリーチ演出は、図柄組み合わせゲームが、リーチ演出を経て、はずれの組み合わせで停止するように展開される演出である。前記はずれ演出は、図柄組み合わせゲームが、リーチ演出を経ることなく、はずれの組み合わせで停止するように展開される演出である。リーチ演出は、リーチの組み合わせが形成されてから、大当りの組み合わせ又ははずれの組み合わせが停止又は一旦停止される迄の間に行なわれる演出である。即ち、リーチ演出は、大当りとなる可能性があることを遊技者に告げるための演出(当否の可能性を示唆する演出)となる。
そして、メインCPU26aは、始動入賞口23及び始動口センサSE1によって構成される入賞検知手段が遊技球の入賞検知に基づき出力する検知信号を入力し、各種処理(大当り判定、リーチ判定、停止図柄の決定及び演出パターンの決定など)を実行する。メインCPU26aは、前記検知信号の入力を契機に大当り判定用乱数の値及び大当り図柄用乱数の値をRAM26cから読み出し、RAM26cの所定の格納領域に順次格納(記憶)する。そして、メインCPU26aは、前記入賞検知に基づく図柄組み合わせゲームの開始直前に、RAM26cに格納されている前記大当り判定用乱数の値とROM26bに記憶されている大当り判定値とを比較して大当り判定を行う。大当り判定の結果が肯定(大当り判定用乱数の値と大当り判定値が一致)の場合、メインCPU26aは、大当りを決定する。前記大当り判定値は、大当り判定用乱数の取り得る数値の中から定められている。本実施形態では、大当り判定用乱数の取り得る数値を0〜946(全947通りの整数)と定める一方で、大当り判定値を「7,349,919」の3個の値と定めている。従って、このように3個の大当り判定値を用いる場合、大当りの抽選確率は947分の3(=315.7分の1)となる。本実施形態では、メインCPU26aが、大当り判定手段として機能する。
大当りの決定がなされると、メインCPU26aは、RAM26cに格納されている大当り図柄用乱数の値から可視表示部Hに最終的に停止させる図柄(停止図柄左、中、右)を決定する。具体的には、前記大当り図柄用乱数の値を停止図柄左、停止図柄中及び停止図柄右(各停止図柄は同一種類)とする。この決定した停止図柄左、停止図柄中、停止図柄右が、可視表示部Hにおいて左図柄、中図柄、右図柄として最終的に導出される。また、メインCPU26aは、決定した各列の図柄を参照し、その図柄組み合わせが確変図柄であれば確変大当りを決定し、前記図柄組み合わせが非確変図柄であれば非確変大当りを決定する。また、メインCPU26aは、大当り演出用の演出パターンP1を決定する。本実施形態では、メインCPU26aが、演出パターン決定手段及び確変決定手段として機能する。
一方、大当り判定の判定結果が否定(大当り判定用乱数の値と大当り判定値が不一致)の場合、メインCPU26aは、RAM26cから読み出したリーチ判定用乱数の値とROM26bに記憶されているリーチ判定値とを比較してリーチ判定を行う。リーチ判定の結果が肯定(リーチ判定用乱数の値とリーチ判定値が一致)の場合、メインCPU26aは、リーチありのはずれを決定する。そして、メインCPU26aは、RAM26cから読み出したはずれ左図柄用乱数の値とはずれ中図柄用乱数の値から停止図柄を決定する。具体的には、前記はずれ左図柄用乱数の値を停止図柄左及び停止図柄右(停止図柄左,右は同一種類)とし、前記はずれ中図柄用乱数の値を停止図柄中とする。このとき、メインCPU26aは、前記はずれ左図柄用乱数の値とはずれ中図柄用乱数の値が一致していた場合、停止図柄左と停止図柄中が一致しないように停止図柄中を決定する。また、メインCPU26aは、はずれリーチ演出用の演出パターンP2を決定する。
一方、リーチ判定の判定結果が否定(リーチ判定用乱数の値とリーチ判定値が不一致)の場合、メインCPU26aは、リーチなしのはずれを決定する。そして、メインCPU26aは、RAM26cから読み出したはずれ左図柄用乱数の値、はずれ中図柄用乱数の値、及びはずれ右図柄用乱数の値から停止図柄を決定する。具体的には、前記はずれ左図柄用乱数の値を停止図柄左とし、前記はずれ中図柄用乱数の値を停止図柄中とし、前記はずれ右図柄用乱数の値を停止図柄右とする。このとき、メインCPU26aは、前記はずれ左図柄用乱数の値とはずれ右図柄用乱数の値が一致していた場合、停止図柄左と停止図柄右が一致しないように停止図柄右を決定する。また、メインCPU26aは、はずれ演出用の演出パターンP3を決定する。
前記停止図柄及び演出パターンを決定したメインCPU26aは、所定の制御コマンドを所定のタイミングで表示制御基板27のサブCPU27aに出力する。メインCPU26aは、最初に、演出パターンを指定すると共に図柄変動の開始を指示する演出パターン指定コマンドを出力する。次に、メインCPU26aは、停止図柄左を指定する左図柄指定コマンド、停止図柄中を指定する中図柄指定コマンド及び停止図柄右を指定する右図柄指定コマンドを、左図柄指定コマンド→右図柄指定コマンド→中図柄指定コマンドの順に出力する。その後に、メインCPU26aは、指定した演出パターンに定められている遊技演出の時間の経過時に、各列の図柄の停止を指示する全図柄停止コマンドを出力する。なお、メインCPU26aは、演出パターン指定コマンドをランプ制御基板28及び音声制御基板29の各サブCPUにも出力する。
次に、表示制御基板27について説明する。
表示制御基板27は、サブCPU27aを備えており、該サブCPU27aにはROM27b及びRAM27cが接続されている。ROM27bには、複数種類の表示演出用の演出実行データが記憶されている。前記演出実行データは、指定された演出パターンに基づく表示演出が行われるように可視表示部Hの表示態様(図柄の変動、可視表示部Hの背景)を制御するための情報である。この演出実行データには、図柄変動が開始してから全列の図柄が停止する迄の表示演出の流れが示されている。また、ROM27bには、各種の画像情報(図柄、背景、文字、登場キャラクタなどの画像情報)が記憶されている。RAM27cには、パチンコ機10の動作中に適宜書き換えられる情報が記憶(設定)されるようになっている。本実施形態において、RAM27cには、大当りになる場合において該大当りが確変大当り又は非確変大当りの何れであるかを示すサブ側確変フラグが記憶される。
また、本実施形態のパチンコ機10は、大当り予告が実行可能に構成されている。前記大当り予告は、大当りとなる可能性があることを予め遊技者に告げるための演出(当否の可能性を示唆する演出)である。本実施形態では、可変表示装置21(可視表示部H)にキャラクタA、キャラクタB又はキャラクタCを登場(表示)させて大当り予告を実行させるようになっており、大当り予告の演出内容が3種類用意されている。図7(a),(c)には、可視表示部HにキャラクタAが登場して大当り予告が実行される様子が、図7(f)には、可視表示部HにキャラクタCが登場して大当り予告が実行される様子が図示されている。
そして、ROM27bには、前述した3種類の大当り予告の具体的な演出内容を特定するための3種類の予告パターンYA,YB,YCが振分けられた予告パターン振分テーブルL1(図4(a))と予告パターン振分テーブルL2(図4(b))が記憶されている。本実施形態では、予告パターンYAによってキャラクタAが登場する大当り予告の演出内容が、予告パターンYBによってキャラクタBが登場する大当り予告の演出内容が、予告パターンYCによってキャラクタCが登場する大当り予告の演出内容が特定されるようになっている。また、ROM27bには、予告パターンYA,YB,YCに基づく大当り予告が行われるように可視表示部Hの表示態様を制御するための情報となる予告実行データが予告パターンYA,YB,YC毎に対応付けて記憶されている。
前記予告パターン振分テーブルL1には、1つの大当り演出用の演出パターンP1に対して3種類の予告パターンYA,YB,YC(複数種類の演出内容)が対応付けられている。そして、各予告パターンYA,YB,YCには、予告パターン振分乱数の取り得る数値(0〜99までの全100通りの整数)が所定個数ずつ振分けられている。具体的に言えば、図4(a)に示す予告パターン振分テーブルL1では、予告パターンYAに予告パターン振分乱数の値「0」〜「79」が、予告パターンYBに予告パターン振分乱数の値「80」〜「94」が、予告パターンYCに予告パターン振分乱数の値「95」〜「99」が振分けられている。前記予告パターン振分乱数は、サブCPU27aによって所定の周期毎に順次更新される乱数であり、サブCPU27aは、更新後の値をRAM27cの設定領域に設定して更新前の値を書き換えている。
同様に、予告パターン振分テーブルL2には、1つのはずれリーチ演出用の演出パターンP2に対して3種類の予告パターンYA,YB,YC(複数種類の演出内容)が対応付けられている。そして、各予告パターンYA,YB,YCには、予告パターン振分乱数の取り得る数値(0〜99までの全100通りの整数)が所定個数ずつ振分けられている。具体的に言えば、図4(b)に示す予告パターン振分テーブルL2では、予告パターンYAに予告パターン振分乱数の値「0」〜「4」が、予告パターンYBに予告パターン振分乱数の値「5」〜「49」が、予告パターンYCに予告パターン振分乱数の値「50」〜「99」が振分けられている。
本実施形態では、予告パターン振分テーブルL1と予告パターン振分テーブルL2に3種類の予告パターンYA,YB,YCを振分けることで、大当りの場合(大当り判定の判定結果が肯定の場合)とはずれの場合(大当り判定の判定結果が否定の場合)とで共通な演出内容で大当り予告が実行されるようになっている。本実施形態では、予告パターン振分テーブルL1と予告パターン振分テーブルL2に振分けられた予告パターンYA,YB,YCに基づく大当り予告の演出内容が、共通演出内容となる。
そして、サブCPU27aは、演出パターン指定コマンドを入力すると、指定された演出パターンに対応する演出実行データをROM27bから読み出し、該演出実行データに基づき可視表示部Hの表示内容を制御する。この制御により、可視表示部Hでは、表示演出が実行される。このとき、サブCPU27aは、指定された演出パターンが演出パターンP1又は演出パターンP2の場合、RAM27cから予告パターン振分乱数の値を抽出して、予告パターン振分テーブルL1又は予告パターン振分テーブルL2により、予告パターンを選択する。そして、サブCPU27aは、選択した予告パターンに対応する予告実行データをROM27bから読み出し、該予告実行データに基づき可視表示部Hの表示内容を制御する。この制御により、可視表示部Hでは、大当り予告が実行される。
また、本実施形態のパチンコ機10では、大当り予告の演出内容(キャラクタA,B,Cの種類)に応じて、大当り遊技状態が付与される割合(大当り信頼度)を異ならせている。より詳しく言えば、予告パターンYCに基づく大当り予告(キャラクタCが登場)<予告パターンYBに基づく大当り予告(キャラクタBが登場)<予告パターンYAに基づく大当り予告(キャラクタAが登場)の順に、大当り遊技状態が付与される割合が高くなるように設定されている。これは、キャラクタCが登場するよりもキャラクタBが登場する方が、キャラクタBが登場よりもキャラクタAが登場する方が、大当り遊技状態が付与される可能性が高まる大当り予告であることを示している。そして、各予告パターンYA〜YCに基づく大当り予告は、予告パターンYAに基づく大当り予告<予告パターンYBに基づく大当り予告<予告パターンYCに基づく大当り予告の順に、最終的にはずれが確定する際の大当り予告として出現する割合が高くなっている。その一方で、予告パターンYCに基づく大当り予告<予告パターンYBに基づく大当り予告<予告パターンYAに基づく大当り予告の順に、最終的に大当りが確定する際の大当り予告として出現する割合が高くなっている。この出現する割合は、予告パターン振分テーブルL1及び予告パターン振分テーブルL2に対する予告パターンYA〜YCの振分け態様(予告パターン振分乱数の振分け態様)に応じて決定される。即ち、大当り遊技状態が付与される割合を高くするためには、予告パターンYA〜YCに基づく大当り予告が、図柄組み合わせゲームで実行される割合(大当りの場合とはずれの場合に実行される全体の割合)に対して、大当りの場合に実行される割合を高く設定すればよい。この設定によって、大当り予告が実行された場合には、当該大当り予告の種類に応じて、遊技者が抱く大当りの期待感を変化させることができる。
本実施形態では、前述のように予告パターンYAの大当り信頼度が最も高く設定されている。そして、予告パターンYAには、大当りの場合にサブCPU27aが予告パターン振分テーブルL1の中から最も選択し易く、かつ、はずれの場合(はずれリーチの場合)にサブCPU27aが予告パターン振分テーブルL2の中から最も選択し難いように予告パターン振分乱数が振分けられている。なお、最も選択し易くするためには予告パターン振分乱数を最も多く振分け、最も選択し難くするためには予告パターン振分乱数を最も少なく振分ければ良い。
また、本実施形態のパチンコ機10では、前述した3種類の大当り予告のうち、特定の大当り予告(本実施形態では予告パターンYAに基づく大当り予告)が実行されると、演出モードが設定されるようになっている。本実施形態では、演出モードとして演出モードM1(第1演出モード)又は演出モードM2(第2演出モード)の2種類の演出モードのうち何れか一方が設定される。演出モードは、該演出モードの設定契機となった特定の大当り予告を伴う図柄組み合わせゲームが必ず大当り又は確変大当りとなる期間を示すものである。詳しく言えば、演出モードM1は、予告パターンYAに基づく大当り予告が実行されると必ず大当りとなる期間(以下、「チャンスタイム1」と示す)を示す。また、演出モードM2は、予告パターンYAに基づく大当り予告が実行されると必ず確変大当りとなる期間(以下、「チャンスタイム2」と示す)を示す。なお、チャンスタイム1とチャンスタイム2をまとめて表現する場合には「チャンスタイム」と示す。演出モードM1又は演出モードM2には、モード振分乱数の値が所定個数ずつ振分けられており、演出モードM1と演出モードM2の選択割合が8:2(演出モードM1の選択割合が8割)となるようにモード振分乱数の値が振分けられている。演出モードM1又は演出モードM2は、モード振分乱数を用いた乱数抽選にて選択される。そして、モード振分乱数は、サブCPU27aによって所定の周期毎に順次更新される乱数であり、サブCPU27aは、更新後の値をRAM27cの設定領域に設定して更新前の値を書き換えている。
演出モードは、チャンスタイム中以外の通常遊技中に、予告パターンYAに基づく大当り予告を伴う図柄組み合わせゲームが行われたことを契機に設定(開始)される。即ち、通常遊技中に、予告パターンYAに基づく大当り予告が実行されることが演出モードの設定契機、即ち、チャンスタイム1又はチャンスタイム2の開始契機となる。演出モードは、その設定中に大当り遊技状態が付与される迄の間、又は所定回数(本実施形態では20回)の図柄組み合わせゲームが行われる迄の間設定されており、演出モードが設定されている間チャンスタイムが継続されるようになっている。
そして、チャンスタイム中、サブCPU27aは、設定された演出モードの種類に応じて、予告パターンYAに基づく大当り予告の実行を規制する。
具体的には、チャンスタイム1中(演出モードM1が設定されている場合)、サブCPU27aは、はずれとなる図柄組み合わせゲームで予告パターンYAに基づく大当り予告の実行を規制する。この規制により、チャンスタイム1では、予告パターンYAに基づく大当り予告が実行されれば必ず大当りとなる。また、チャンスタイム2中(演出モードM2が設定されている場合)、サブCPU27aは、はずれとなる図柄組み合わせゲーム、及び非確変大当りとなる図柄組み合わせゲームで予告パターンYAに基づく大当り予告の実行を規制する。この規制により、チャンスタイム2では、予告パターンYAに基づく大当り予告が実行されれば必ず確変大当りとなる。
以下、サブCPU27aが予告パターンを選択する処理、及びチャンスタイムを開始又は終了させる処理について図5及び図6に示すフローチャート(予告パターン選択処理)を用いて説明する。
まず、サブCPU27aは、メインCPU26aから出力される演出パターン指定コマンドを入力したか否かを判定する(ステップS10)。この判定結果が否定(入力していない)の場合、サブCPU27aは、ステップS28に移行する。一方、ステップS10の判定結果が肯定(入力した)の場合、サブCPU27aは、チャンスタイム中(K≠0)であるか否かを判定する(ステップS11)。ステップS11にて、サブCPU27aは、RAM27cに格納されているチャンスタイムフラグKの値に「1」又は「2」が設定されているか否かを判定する。チャンスタイムフラグKは、チャンスタイム中であることを示すフラグであり、演出モードM1(チャンスタイム1)の場合に「1」が設定され、演出モードM2(チャンスタイム2)の場合に「2」が設定される。そして、演出モードが設定されていない(チャンスタイム中でない)場合に「0」が設定される。ステップS11の判定結果が否定(K=0)の場合、サブCPU27aは、ステップS13に移行する。一方、ステップS11の判定結果が肯定(K≠0)の場合、サブCPU27aは、RAM27cの所定領域に設定されているチャンスタイム回数値Tの値に「1」を加算する(ステップS12)。チャンスタイム回数値は、チャンスタイム中に何回目の図柄組み合わせゲームが行われるかを示す値である。例えば、チャンスタイム回数値Tの値が「12」の場合、チャンスタイム中に12回目の図柄組み合わせゲームが行われることを示す。
続いて、サブCPU27aは、ステップS10にて入力した演出パターンが、大当り演出用の演出パターンP1であるか否かを判定する(ステップS13)。この判定結果が肯定の場合、サブCPU27aは、ROM27bより予告パターン振分乱数の値を抽出して、図4(a)に示す予告パターン振分テーブルL1から予告パターンを選択する(ステップS14)。続いて、サブCPU27aは、RAM27cに設定されているチャンスタイムフラグKの値に「2」が設定されていないか否か判定する(ステップS15)。この判定結果が肯定(K=0又は1)の場合、サブCPU27aは、ステップS19に移行する。
一方、ステップS15の判定結果が否定(K=2)の場合、サブCPU27aは、RAM27cに設定されているサブ側確変フラグが「1」(メインCPU26aの決定した大当りが確変大当り)であるか否かを判定する(ステップS16)。ステップS16にて、サブCPU27aは、RAM27cに格納されているサブ側確変フラグの値に「1」が設定されているか否かを判定する。サブ側確変フラグは、メインCPU26aが決定した大当りが確変大当りであるか、非確変大当りであるかを示すフラグである。サブCPU27aは、図柄指定コマンドで指定された図柄が大当り図柄であるか否か(全列の図柄が同一種類の図柄であるか否か)を判定することで、メインCPU26aによる大当り判定の判定結果が肯定であったか否か(大当りとなるか否か)を認識する。そして、サブCPU27aは、前記判定結果が大当り図柄の場合、該大当り図柄が確変図柄であるか否かを判定し、確変図柄の場合には確変大当りとなることからサブ側確変フラグに「1」を設定する一方で、非確変図柄の場合には非確変大当りとなることからサブ側確変フラグに「0」を設定する。この判定結果が肯定(サブ側確変フラグ=1)の場合、サブCPU27aは、ステップS19へ移行する。
一方、ステップS16の判定結果が否定(サブ側確変フラグ=0)の場合、ステップS14にて選択した予告パターンが予告パターンYAであるか否かを判定する(ステップS17)。この判定結果が否定(予告パターンYAでない)の場合、サブCPU27aは、ステップS19へ移行する。一方、ステップS17の判定結果が肯定(予告パターンYAである)の場合、サブCPU27aは、ステップS14にて選択した予告パターンYAを、予告パターンYB又は予告パターンYCに変更して選択する(ステップS18)。ステップS18においてサブCPU27aは、乱数抽選によって予告パターンYB又は予告パターンYCの何れかを選択する。このステップS18にて、サブCPU27aは、チャンスタイム2中に、非確変大当りとなる図柄組み合わせゲームにおいて大当り信頼度の最も高い予告パターンYAに基づく大当り予告が実行されることを規制している。そして、サブCPU27aは、ステップS19に移行する。
ステップS19に移行したサブCPU27aは、チャンスタイムフラグK、及びチャンスタイム回数値Tの値をリセットする。即ち、ステップS19において、サブCPU27aは、チャンスタイム中であれば、大当りを契機に、チャンスタイムフラグKの値に「0」を設定してチャンスタイムを終了させると共に、チャンスタイム回数値Tの値も「0」にする。そして、サブCPU27aは、ステップS28へ移行する。
また、ステップS13の判定結果が否定(ステップS10にて入力した演出パターンが大当り演出用の演出パターンP1でない)の場合、ステップS20(図6)に移行する。ステップS20に移行したサブCPU27aは、ステップS10にて入力した演出パターンが、はずれリーチ演出用の演出パターンP2であるか否かを判定する(ステップS20)。この判定結果が否定(ステップS10にて入力した演出パターンがはずれ演出用の演出パターンP3)の場合、サブCPU27aは、ステップS28に移行する。一方、ステップS20の判定結果が肯定の場合、サブCPU27aは、ROM27bより予告パターン振分乱数の値を抽出して図4(b)に示す予告パターン振分テーブルL2から予告パターンを選択する(ステップS21)。
続いて、サブCPU27aは、チャンスタイム中(K≠0)であるか否かを判定する(ステップS22)。この判定結果が肯定(K=1又は2)の場合、サブCPU27aは、ステップS21にて選択した予告パターンが予告パターンYAであるか否かを判定する(ステップS23)。この判定結果が否定(予告パターンYAではない)の場合、サブCPU27aは、ステップS28に移行する。一方、ステップS23の判定結果が肯定(予告パターンYAである)の場合、サブCPU27aは、ステップS21にて選択した予告パターンYAを、予告パターンYB又は予告パターンYCに変更して選択する(ステップS24)。ステップS24においてサブCPU27aは、乱数抽選によって予告パターンYB又は予告パターンYCの何れかを選択する。このステップS24にて、サブCPU27aは、チャンスタイム(チャンスタイム1及びチャンスタイム2)中に、はずれとなる図柄組み合わせゲームにおいて大当り信頼度の最も高い予告パターンYAに基づく大当り予告が実行されることを規制している。
一方、ステップS22の判定結果が否定(K=0)の場合、サブCPU27aは、ステップS21にて選択した予告パターンが予告パターンYAであるか否かを判定する(ステップS25)。この判定結果が否定(予告パターンYAではない)の場合、サブCPU27aは、ステップS28に移行する。一方、ステップS25の判定結果が肯定(予告パターンYAである)の場合、サブCPU27aは、演出モードM1(チャンスタイム1)又は演出モードM2(チャンスタイム2)の何れかを設定するため、RAM27cよりモード振分乱数を取得する(ステップS26)。ステップS27にてサブCPU27aは、ステップS26で取得したモード振分乱数の値が振分けられた演出モードを選択する。そして、選択した演出モードが演出モードM1の場合、サブCPU27aは、チャンスタイムフラグKの値に「1」を設定し、選択した演出モードが演出モードM2の場合、チャンスタイムフラグKの値に「2」を設定する。そして、サブCPU27aは、ステップS28に移行する。
続いて、ステップS28(図5)に移行したサブCPU27aは、チャンスタイム中に20回目の図柄組み合わせゲームが行われるか(T=20)否かを判定する。この判定結果が否定(T≠20)の場合、サブCPU27aは、予告パターン選択処理を終了する。一方、ステップS28の判定結果が肯定(T=20)の場合、サブCPU27aは、RAM27cの所定領域に設定されているチャンスタイムフラグK及びチャンスタイム回数値Tをリセット(K=0,T=0)し(ステップS29)、予告パターン選択処理を終了する。即ち、ステップS29において、サブCPU27aは、20回目の図柄組み合わせゲームが行われることを契機にチャンスタイムを終了させる。本実施形態では、サブCPU27aが、演出内容選択手段、モード設定手段、及び選択規制手段として機能する。
また、本実施形態では、チャンスタイムが開始してから5回の図柄組み合わせゲームが行われた後、6回目の図柄組み合わせゲームが行われる際に、演出モードが設定されたことと、設定された演出モードによって何れのチャンスタイム(チャンスタイム1又はチャンスタイム2)が付与されたかを遊技者に報知するようになっている。本実施形態では、5回の図柄組み合わせゲームが、所定の報知実行回数に達する回数の遊技演出となる。なお、前記報知は、5回の図柄組み合わせゲームを跨いでチャンスタイムが継続中である場合に行われ、途中で大当り遊技状態が付与されたときには報知が行われない。そして、サブCPU27aは、演出モードM1が設定された場合には、可視表示部Hに報知情報INとして「チャンスタイム1開始」が表示される(図7に示す)ように制御を実行する。また、サブCPU27aは、演出モードM2が設定された場合には、可視表示部Hに報知情報INとして「チャンスタイム2開始」が表示されるように制御を実行する。
チャンスタイムが開始してから6回目の図柄組み合わせゲームにて、「チャンスタイム1開始」又は「チャンスタイム2開始」が表示されるようにした理由は次の通りである。即ち、大当り信頼度の最も高い大当り予告(キャラクタAの登場)が実行されてはずれとなった直後の図柄組み合わせゲームにて前記表示が行われた場合、遊技者の落胆した気分を強めてしまう可能性がある。また、設定された演出モードにより付与されたチャンスタイムがチャンスタイム1であるのか、チャンスタイム2であるのかを報知することで、遊技者に夫々のチャンスタイムにおける予告パターンYAの役割を把握させることができる。そのため、遊技者は、よりチャンスタイム中の予告パターンに基づく大当り予告の出現に期待を持つことができる。
また、サブCPU27aは、チャンスタイムフラグK及びチャンスタイム回数値Tをリセットした図柄組み合わせゲームの終了時に、チャンスタイムが終了することを遊技者に報知するようになっている。即ち、サブCPU27aは、チャンスタイム1が終了する場合には可視表示部Hに報知情報INとして「チャンスタイム1終了」が表示される(図7に示す)ように制御を実行する。また、サブCPU27aは、チャンスタイム2が終了する場合には可視表示部Hに「チャンスタイム2終了」が表示されるように制御を実行する。また、サブCPU27aは、可視表示部Hに報知情報INとして「チャンスタイム1開始」を表示した後、チャンスタイムが終了するまでの間、報知情報INとして「チャンスタイム1中」が表示される(図7に示す)ように制御を実行する。また、サブCPU27aは、可視表示部Hに報知情報INとして「チャンスタイム2開始」を表示した後、チャンスタイムが終了するまでの間、報知情報INとして「チャンスタイム2中」が表示されるように制御を実行する。本実施形態では、可変表示装置21(可視表示部H)が、報知手段として機能する。
次に、このように構成されたパチンコ機10において、チャンスタイム中の態様を図7に基づき説明する。なお、図7において、図柄の変動表示を「下向き矢印」で示す。
図7(a)には、チャンスタイムが開始されていない時(K=0,T=0)に、はずれとなる図柄組み合わせゲーム(演出パターンP2に基づく図柄組み合わせゲーム)において予告パターンYAに基づく大当り予告(キャラクタAの登場)が実行された様子が示されている。この図柄組み合わせゲームでは、大当り信頼度の最も高いキャラクタAが登場する大当り予告が実行されるが、最終的にはずれの組み合わせが導出され、はずれが確定する。また、この図柄組み合わせゲームが行われることに伴い、サブCPU27aは、モード振分乱数を取得し、該乱数の値が振分けられた演出モードを選択する。図7には、演出モードM1が選択された場合を示している。そして、サブCPU27aは、次の図柄組み合わせゲームからチャンスタイム1を開始させるためにチャンスタイムフラグKに「1」を設定する。
そして、図7(a)に示す図柄組み合わせゲームの終了後、次の図柄組み合わせゲームの開始と共に、機内部ではチャンスタイム1が開始し、演出モードM1の時の制御が実行される。このとき、可視表示部Hには、報知情報INである「チャンスタイム1開始」が表示されず、遊技者は、チャンスタイム1中であるか否かを外部からは判断できないようになっている。前記報知情報INである「チャンスタイム1開始」は、チャンスタイム1の開始後、5回の図柄組み合わせゲームが終了し、チャンスタイム1が継続中であれば、6回目の図柄組み合わせゲームの開始時に可視表示部Hに表示される(図7(b))。また、可視表示部Hには、報知情報INである「チャンスタイム1開始」を表示した後、チャンスタイムが終了するまでの間、報知情報INである「チャンスタイム1中」が表示される(図7(c)、図7(f)、図7(g))。
そして、図7(a)に示す図柄組み合わせゲームの終了後、次の図柄組み合わせゲームから開始したチャンスタイム1中は、次に説明するように制御が行われる。即ち、チャンスタイム1中(演出モードM1が設定されている間)の大当り判定において大当りの決定がなされ、演出パターンP1を指定する演出パターン指定コマンドをメインCPU26aが出力した場合、サブCPU27aは、予告パターン振分テーブルL1に振分けられた予告パターンYA〜YCの中から1つの予告パターンを選択する。
このとき、予告パターンYAを選択した場合、サブCPU27aは、演出パターンP1に対応する演出実行データと予告パターンYAに対応する予告実行データに基づき可視表示部Hの表示態様を制御する。この制御により、可視表示部Hでは、図柄組み合わせゲームの開始後、大当り信頼度の高いキャラクタAが登場する大当り予告が実行される(図7(c))。そして、図7(c)の状態において、報知情報INの表示により遊技者がチャンスタイム1中であることを認識している場合、遊技者は、キャラクタAが登場する大当り予告が実行された時点で大当りになることを認識できる。その後、可視表示部Hでは、図柄組み合わせゲームにおいて大当りの組み合わせ(例えば[777])が導出され、大当りが確定する。このとき、可視表示部Hには、確変大当りであれば確変図柄による大当りの組み合わせ(例えば[777])が導出され(図7(d))、非確変大当りであれば非確変図柄による大当りの組み合わせ(例えば[222])が導出される(図7(e))。
また、可視表示部Hでは、「チャンスタイム1中」が表示されている場合、報知情報INである「チャンスタイム1終了」が表示される(図7(d)、図7(e))。また、サブCPU27aは、大当りになったことでチャンスタイムを終了させることからチャンスタイムフラグKとチャンスタイム回数値Tをともにリセットする。
一方で、サブCPU27aは、大当りの場合に予告パターン振分テーブルL1から予告パターンYB又は予告パターンYCを選択した場合、演出パターンP1に対応する演出実行データと予告パターンYB又は予告パターンYCに対応する予告実行データに基づき可視表示部Hの表示態様を制御する。その結果、可視表示部Hでは、キャラクタB又はキャラクタCが登場する大当り予告が実行され、図柄組み合わせゲームにおいて大当りの組み合わせ(例えば[222])が導出され、大当りが確定する。キャラクタB又はキャラクタCが登場する大当り予告は、はずれの場合にも実行される可能性があることから前記大当り予告が実行された時点で遊技者は大当りになるか否かを認識することができない。従って、チャンスタイム1中は、キャラクタAが登場する大当り予告が実行された場合に限り必ず大当りとなることから、前記大当り予告の出現を期待させることが可能となる。なお、キャラクタB又はキャラクタCが登場する大当り予告が実行され、大当りが確定した場合でも可視表示部Hには、報知情報INである「チャンスタイム1終了」が表示される。
また、演出モードM1が設定されている間の大当り判定においてはずれの決定がなされ、演出パターンP2を指定する演出パターン指定コマンドをメインCPU26aが出力した場合、サブCPU27aは、予告パターン振分テーブルL2に振分けられた予告パターンYA〜YCの中から1つの予告パターンを選択する。
このとき、予告パターンYAを選択した場合、サブCPU27aは、予告パターンYAに基づく大当り予告の実行を規制することから、予告パターンYB又は予告パターンYCの何れかに変更する。そして、サブCPU27aは、演出パターンP2に対応する演出実行データと予告パターンYB又は予告パターンYCに対応する予告実行データに基づき可視表示部Hの表示態様を制御する。この制御により、可視表示部Hでは、図柄組み合わせゲームの開始後、キャラクタB又はキャラクタCが登場する大当り予告が実行される(図7(f))。なお、図7(f)には、キャラクタCが登場する大当り予告が実行された様子が示されている。その後、可視表示部Hでは、図柄組み合わせゲームにおいてはずれの組み合わせ(例えば[262])が導出され、はずれが確定する(図7(g))。
なお、サブCPU27aは、予告パターンYB又は予告パターンYCを選択した場合には、その選択した予告パターンYB又は予告パターンYCに対応する予告実行データに基づき制御を行う。これらの制御は、大当りにならないことを前提とした場合、チャンスタイムが開始してから20回の図柄組み合わせゲームが終了する迄の間、行われる。そして、チャンスタイム中に大当りにならず、20回の図柄組み合わせゲームが終了した場合、その20回目の図柄組み合わせゲームの終了時に可視表示部Hに報知情報INである「チャンスタイム1終了」が表示される。また、サブCPU27aは、チャンスタイムを終了させることからチャンスタイムフラグKとチャンスタイム回数値Tを共にリセットする。
また、本実施形態のパチンコ機10において、設定する演出モードとして演出モードM2が選択された場合、サブCPU27aは、図柄組み合わせゲームでチャンスタイム2を開始させるためにチャンスタイムフラグKに「2」を設定する。
そして、チャンスタイム2中(演出モードM2が設定されている間)の大当り判定において大当りの決定がなされ、演出パターンP1を指定する演出パターン指定コマンドをメインCPU26aが出力した場合、サブCPU27aは、予告パターン振分テーブルL1に振分けられた予告パターンYA〜YCの中から1つの予告パターンを選択する。
このとき、予告パターンYAを選択した場合、サブCPU27aは、大当り判定において決定された大当りが確変大当りか否かを確認する。そして、確変大当りである場合、サブCPU27aは、演出パターンP1に対応する演出実行データと予告パターンYAに対応する予告実行データに基づき可視表示部Hの表示態様を制御する。この制御により、可視表示部Hでは、図柄組み合わせゲームの開始後、大当り信頼度の高いキャラクタAが登場する大当り予告が実行される。そして、報知情報INの表示により遊技者がチャンスタイム2中であることを認識している場合、遊技者は、キャラクタAが登場する大当り予告が実行された時点で確変大当りになることを認識できる。その後、図7(d)に示すように可視表示部Hでは、図柄組み合わせゲームにおいて確変図柄による大当りの組み合わせ(例えば[777])が導出され、確変大当りが確定する。
一方、大当り判定によって決定された大当りが非確変大当りの場合、サブCPU27aは、予告パターンYAに基づく大当り予告の実行を規制することから、予告パターンYB又は予告パターンYCの何れかに変更する。そして、サブCPU27aは、演出パターンP1に対応する演出実行データと予告パターンYB又は予告パターンYCに対応する予告実行データに基づき可視表示部Hの表示態様を制御する。この制御により、可視表示部Hでは、図柄組み合わせゲームの開始後、キャラクタB又はキャラクタCが登場する大当り予告が実行される。その後、可視表示部Hでは、図柄組み合わせゲームにおいて非確変図柄による大当りの組み合わせ(例えば[222])が導出され、非確変大当りが確定する。
一方で、サブCPU27aは、大当りの場合に予告パターン振分テーブルL1から予告パターンYB又は予告パターンYCを選択した場合、演出モードM1と同様に可視表示部Hの表示態様を制御する。その結果、可視表示部Hでは、キャラクタB又はキャラクタCが登場する大当り予告が実行され、図柄組み合わせゲームにおいて大当りの組み合わせが導出され、大当りが確定する。チャンスタイム2中においても、キャラクタB又はキャラクタCが登場する大当り予告は、はずれの場合にも実行される可能性があることから前記大当り予告が実行された時点で遊技者は大当りになるか否かを認識することができない。このため、遊技者がチャンスタイム2中であることを認識している場合でも、予告パターンYAが実行されていなければ大当りであるか否か、及び確変大当りであるか否かの判断はできない。したがって、チャンスタイム2中は、キャラクタAが登場する大当り予告が実行された場合に限り必ず確変大当りとなることから、前記大当り予告の出現をより期待させることが可能となる。
また、大当りの組み合わせが停止されると可視表示部Hでは、「チャンスタイム2中」が表示されている場合、チャンスタイム1同様にチャンスタイム2の終了を示す報知情報INである「チャンスタイム2終了」が表示される。そして、サブCPU27aは、大当りとなったことでチャンスタイムを終了させることからチャンスタイムフラグKとチャンスタイム回数値Tをともにリセットする。
チャンスタイム2中(演出モードM2が設定されている間)の大当り判定においてはずれの決定がなされた場合、演出モードM1と同様にサブCPU27aは、予告パターンYAに基づく大当り予告を規制し、予告パターンYB又は予告パターンYCに基づき可視表示部Hの表示態様を制御する。そして、チャンスタイム2中に大当りにならず20回の図柄組み合わせゲームが終了した場合、その20回目の図柄組み合わせゲームの終了時に可視表示部Hに報知情報INである「チャンスタイム2終了」が表示される。また、サブCPU27aは、チャンスタイムを終了させることからチャンスタイムフラグKとチャンスタイム回数値Tをともにリセットする。
従って、本実施形態によれば、以下に示す効果をえることができる。
(1)チャンスタイム1(演出モードM1)中、メインCPU26aが行う大当り判定の判定結果が肯定の場合に予告パターンYAに基づく大当り予告が出現した場合、その大当り予告は大当りが確定する演出となる。また、チャンスタイム2(演出モードM2)中は、メインCPU26aが行う大当り判定の判定結果が肯定であって、確変大当りの場合に予告パターンYAに基づく大当り予告が出現した場合、その大当り予告は確変大当りが確定する演出となる。そして、何れの演出モードも設定されていない場合には、予告パターンYAの大当り予告がメインCPU26aの行う大当り判定の判定結果に拘わらず出現し、大当りになるときとはずれになるときが混在する。即ち、同じ予告パターンYAに基づく大当り予告であっても、演出モードの設定の有無及び何れかの演出モードが設定された場合にはその演出モードに応じて期待される結果が異なることとなる。したがって、予告パターンYAに基づく大当り予告の出現に対する期待感に変化を持たせることができ、ゲーム性の幅を広げられる。そして、演出モードが設定されている間は、設定契機となった予告パターンYAに基づく大当り予告の出現が大当りに直結するため、その出現自体に大きな期待を抱かせ、興趣の向上を図ることができる。
(2)チャンスタイムの開始契機(演出モードM1又は演出モードM2の設定契機)となる予告パターンYAを大当り信頼度の最も高い大当り予告の演出とした。通常、遊技者は、大当りになることを期待して遊技を行っているため、大当り信頼度の高い演出内容の大当り予告が行われることを最も期待する。このため、大当り信頼度の高い演出内容の大当り予告が何度もはずれると、遊技者が興醒めしてしまう虞がある。そこで、本実施形態では、大当り信頼度の高い演出内容の大当り予告が行われてはずれた場合にチャンスタイムを開始させ、そのチャンスタイムがチャンスタイム1の場合には、大当り信頼度の高い予告パターンYAに基づく大当り予告ではずれることなく、必ず大当りになるようにした。また、開始されたチャンスタイムがチャンスタイム2の場合には、大当り信頼度の高い予告パターンYAに基づく大当り予告ではずれることなく、必ず確変大当りになるようにした。したがって、大当り信頼度の高い予告演出に基づく大当り予告への期待感をさらに高め、その演出に対する期待感を損なわせないようにすることができる。
(3)チャンスタイムの種類(設定された演出モードの種類)を報知することにより、そのチャンスタイム中に予告パターンYAが出現したときに期待される結果を遊技者に把握させることができる。また、この報知は、演出モードが設定されてから間隔をあけて行われる。即ち、遊技者は、リーチ演出や予告演出の出現により少なからず大当りへの期待を持つ。このため、これらの演出の出現した直後に報知を行う場合に比して遊技者の落胆した気分を強めてしまうことを抑制できる。特に、大当り信頼度の高い予告演出(予告パターンYA)ではずれてしまった場合、遊技者は、落胆した気分を暫くの間持ち続けるため、はずれた直後に報知を行えば、その気分を更に強めてしまう。また、大当り信頼度の高い予告演出ではずれた場合には、周りの遊技者から注目を浴び、その直後に報知を行った場合、遊技者は恥ずかしさから遊技をやめてしまう可能性もある。したがって、間隔をあけてから報知を行うことで、遊技者の気分を切り換えさせ、以降の遊技に大当りの期待を持たせることができる。
(4)確率変動状態を付与可能なパチンコ機10で遊技を行う遊技者は、確変大当りを期待して遊技を行っている。このため、確変大当りが確定する演出(本実施形態では予告パターンYAに基づく大当り予告)の出現は、遊技者が最も優越感や満足感を得られる演出となり得る。したがって、演出モードM2の選択割合を低くすることにより、演出モードM2がまさしく特別な演出モードであることを遊技者に認識させ、演出モードM2が設定された時点において確変大当りが確定する演出の出現による確変大当りへの期待感を高めさせることができる。また、演出モードM1と演出モードM2を比較した場合、規制条件が緩い演出モードM1の方が演出モードの設定契機となった予告パターンYAの出現割合は高い。したがって、演出モードM1の選択割合を高めることにより、演出モードの設定によって予告パターンYAの出現割合が極端に低くなることを抑制し得る。即ち、チャンスタイム中における予告パターンYAの出現割合が極端に低くなることを抑制し得る。
(5)サブCPU27aによって予告パターンYAの選択が規制された場合にサブCPU27aが他の予告演出(予告パターンYB又は予告パターンYC)を選択することにより、演出モードが設定されている間、該演出モードの設定契機となった予告パターンYAに基づく大当り予告の実行を確実に規制することができる。
(6)チャンスタイムは、該チャンスタイムが開始されてから所定の回数の図柄組み合わせゲームが行われた場合に終了されるようにした。そのため、前記チャンスタイムが終了する場合(条件)を明確にすることで、遊技者の期待を損なわせない演出を実現することができる。
なお、前記実施形態は以下のように変更してもよい。
・前記実施形態では、演出モードの種類は、3種類、4種類と任意に変更しても良い。この場合、サブCPU27aは、モード振分乱数による乱数による抽選で選択するようにする。
・前記実施形態では、サブCPU27aは、演出モードを設定する場合、予告パターン毎に予め定めた演出モードを設定するようにしても良い。例えば、予告パターンYAに基づく大当り予告で最終的にはずれとなった場合、サブCPU27aは、演出モードM1を設定する。また、予告パターンYBに基づく大当り予告で最終的にはずれとなった場合、サブCPU27aは、演出モードM2を設定する。そして、予告パターンYCに基づく大当り予告で最終的にはずれとなった場合、サブCPU27aは、何れの演出モードも設定しないようにする。
・前記実施形態では、大当り予告の演出内容を特定するための予告パターンは4種類、5種類と任意に変更しても良い。
・前記実施形態では、チャンスタイム1中に大当りとなる図柄組み合わせゲームで必ず予告パターンYAに基づく大当り予告が実行されるようにし、チャンスタイム2中に確変大当りとなる図柄組み合わせゲームで必ず予告パターンYAに基づく大当り予告が実行されるようにしても良い。
・前記実施形態では、チャンスタイム(チャンスタイム1又はチャンスタイム2)を終了させる条件は任意に変更しても良い。例えば、サブCPU27aは、チャンスタイムを終了させる条件を乱数抽選によって、10回、30回、50回、100回の図柄組み合わせゲームが終了した場合の中から決定できる構成であっても良い。また、チャンスタイムを終了させる条件は図柄組み合わせゲームの回数ではなく、チャンスタイム開始から所定時間経過後であっても良い。例えば、チャンスタイムを終了させる条件を、チャンスタイムが開始してから30分経過後、又は1時間経過後等にしても良い。
・前記実施形態において、チャンスタイムは、転落抽選の抽選結果に応じて継続又は終了が決定されるようにしても良い。例えば、サブCPU27aは、図柄組み合わせゲーム毎に乱数による転落抽選を行い、その転落抽選に当選した場合にチャンスタイムを終了し、当選しなかった場合にチャンスタイムを継続する。また、サブCPU27aが行う転落抽選の抽選契機は、所定の回数の図柄組み合わせゲームが行われた場合、又は所定の時間が経過した場合に行われるようにしても良い。また、はずれリーチ演出用の演出パターンP2が選択された場合に行っても良い。また、チャンスタイムは、大当りによって終了されなくても良い。この場合、大当り演出用の演出パターン指定コマンドを入力したサブCPU27aは、転落抽選を行い、その抽選結果に応じてチャンスタイムの継続及び終了を決定する。
・前記実施形態では、可視表示部Hにて、報知情報INである「チャンスタイム1開始」又は「チャンスタイム2開始」の報知を、チャンスタイムが開始してから、所定時間経過後(例えば3分後)に、チャンスタイムが継続している場合に報知するようにしても良い。そして、前記所定期間(3分)が、所定の報知実行時間となる。また、「チャンスタイム1終了」又は「チャンスタイム2終了」の報知は、「チャンスタイム1開始」又は「チャンスタイム2開始」の報知と同様に、所定回数(例えば、5回)の図柄組み合わせゲームが行われた後であっても良い。また、「チャンスタイム1開始」、「チャンスタイム2開始」、「チャンスタイム1終了」及び「チャンスタイム2終了」の報知は、他の手段で行っても良い。例えば、チャンスタイム用のランプを設け、チャンスタイム1であることを報知する場合には、黄色にランプが点灯し、チャンスタイム2であることを報知する場合には、青色にランプが点灯するようにする。そして、チャンスタイム終了時には、ランプがチャンスタイムでないことを示す白色に点灯するようにしても良い。また、スピーカ18から音声にて報知を行っても良い。
・前記実施形態では、大当りの場合とはずれの場合の図柄組み合わせゲームにて大当り予告の演出内容が共通な演出内容で行われるようになっているが、リーチ演出の演出内容を共通な演出内容で行うようにしても良い。具体的に言えば、演出パターンP1と演出パターンP2に対して複数種類のリーチパターンを対応付ける。そして、はずれとなる図柄組み合わせゲームにおいて特定のリーチパターン(大当り信頼度の最も高いリーチパターン)が選択されたことを契機にチャンスタイム(チャンスタイム1又はチャンスタイム2)が開始し、当該チャンスタイム中、特定のリーチパターンに基づくリーチ演出が行われた場合、必ず大当り又は確変大当りになるようにする。即ち、チャンスタイム中は、特定のリーチパターンに基づくリーチ演出が実行されることを規制する。なお、リーチパターンによって特定されるリーチ演出の演出内容は、例えば、ノーマルリーチ演出とスーパーリーチ演出の演出内容でも良い。その場合、大当りになる期待が小さい(大当り信頼度が低い)演出内容としてノーマルリーチ演出、大当りになる期待が大きい(大当り信頼度が高い)演出内容としてスーパーリーチ演出を設定する。そして、大当り信頼度が高く設定されたスーパーリーチ演出が、チャンスタイム(チャンスタイム1又はチャンスタイム2)中に実行された場合、必ず大当り又は確変大当りになるようにしても良い。また、リーチパターンによって特定されるリーチ演出の演出内容は、例えば、図柄変動をコマ送りする演出内容と図柄変動を高速変動する演出内容でも良い。
・前記実施形態では、1つの演出パターンに対して複数種類の予告パターンを対応付けているが、演出パターン毎に1つの演出内容を対応付け、当該演出パターンを大当り演出用とはずれリーチ演出用に分類して主制御基板26のROM26bに記憶するようにしても良い。即ち、演出パターンに対応付けられる演出内容を大当りの場合とはずれの場合とで共通な演出内容にしても良い。この場合、メインCPU26aが、はずれリーチ演出用の演出パターンの中から特定の演出パターンを選択するとチャンスタイムが開始され、当該チャンスタイム中、メインCPU26aは、はずれの場合に前記特定の演出パターンを選択しない。従って、チャンスタイム中は、前記特定の演出パターンに基づく図柄組み合わせゲームが大当りの場合のみに行われることになる。このように構成した場合、メインCPU26aが、演出内容選択手段、モード設定手段、選択規制手段として機能する。なお、この構成における演出内容は、前記実施形態と同様に予告演出の演出内容であっても良いし、前述のようにリーチ演出の演出内容であっても良い。
・前記実施形態では、はずれとなる図柄組み合わせゲームにおいて予告パターンYAに基づく大当り予告が実行されることを契機にチャンスタイムが開始されるようになっているが、予告パターンYB又は予告パターンYCに基づく大当り予告が実行されることを契機にチャンスタイムが開始されるようにしても良い。また、前記実施形態では、チャンスタイムが開始される契機を予告パターンYAに基づく大当り予告が実行されることに一義的に定めていたが、大当りの場合とはずれの場合とで共通な演出内容となる予告パターンYA〜YCに基づく大当り予告の何れかが実行されたことを契機にチャンスタイムを開始させるようにしても良い。このように構成すれば、チャンスタイムが開始した契機に応じて、当該チャンスタイム中に規制される大当り予告の演出内容を異ならせることができる。
・前記実施形態において、チャンスタイム中、サブCPU27aが、はずれとなる図柄組み合わせゲームにおいて、予告パターンYAを選択することを規制する方法は、他の方法であっても良い。即ち、はずれリーチ演出用の演出パターンP2が指定された場合にサブCPU27aが予告パターンを選択するためのテーブルとして、予告パターン振分テーブルL2に加えて、チャンスタイム中専用の予告パターン振分テーブルを設ける。そして、チャンスタイム中専用の予告パターン振分テーブルには、予告パターンYBと予告パターンYCのみを振分け、チャンスタイム中は、チャンスタイム中専用の予告パターン振分テーブルの中から予告パターンが選択される構成としても良い。
・前記実施形態において、可視表示部Hにて、「チャンスタイム1開始」、「チャンスタイム2開始」、「チャンスタイム1終了」又は「チャンスタイム2終了」の報知情報INは報知(表示)されなくても良い。
・前記実施形態において、大当り判定用乱数、予告パターン振分乱数、モード振分乱数などの各種乱数が取り得る数値の範囲、各種判定値(大当り判定値など)は任意に変更してもよい。例えば、モード振分乱数を演出モードM1と演出モードM2の選択割合が2分の1になるように振分けても良い。
・前記実施形態において、主制御基板26のROM26bに記憶する演出パターンの数や演出の種類、表示制御基板27のROM27bに記憶する予告パターン振分テーブルL1,L2は任意に変更してもよい。例えば、予告パターン振分乱数の振分けや予告パターンによって特定される大当り予告の演出内容は任意に変更しても良い。
・前記実施形態において、主制御基板26と、表示制御基板27、ランプ制御基板28及び音声制御基板29との間に、前記各制御基板27〜29を統括的に制御する統括制御基板(統括制御部)を設けても良い。そして、統括制御基板のROMに予告パターン振分テーブルL1,L2を記憶し、統括制御基板の統括CPUが予告パターン選択処理を実行するようにしても良い。統括制御基板の統括CPUは、各制御基板27〜29に対して選択した予告パターンを指定するコマンドを出力する。この場合、統括CPUが、演出内容選択手段、モード設定手段及び選択規制手段として機能する。
次に前記実施形態及び別例から把握できる技術的思想を以下に追記する。
(イ)前記モード設定手段による前記演出モードの選択割合は、前記第1演出モードの選択割合の方が前記第2演出モードの選択割合よりも高く設定されている請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の遊技機。
(ロ)前記演出内容選択手段は、前記選択規制手段によって前記共通演出内容の選択が規制された場合、他の共通演出内容を選択する請求項1〜請求項3又は前記技術的思想(イ)のいずれか一項に記載の遊技機。
(ハ)前記モード設定手段によって設定された前記演出モードは、所定の回数に達する遊技演出が行われる迄の間、又は所定の時間が経過する迄の間継続される請求項1〜請求項3又は前記技術的思想(イ),(ロ)のいずれか一項に記載の遊技機。
パチンコ遊技機の機表側を示す正面図。 パチンコ遊技機の制御構成を示すブロック図。 演出パターン振分テーブルを説明する説明図。 (a)は、予告パターン振分テーブルL1を説明する説明図、(b)は、予告パターン振分テーブルL2を説明する説明図。 予告パターン選択処理を示すフローチャート。 予告パターン選択処理を示すフローチャート。 (a)〜(g)は、チャンスタイム中の態様を示す模式図。
符号の説明
A〜C…キャラクタ、P1〜P3…演出パターン、YA〜YC…予告パターン、10…パチンコ遊技機(遊技機)、21…可変表示装置(報知手段)、26a…メインCPU(大当り判定手段、確変決定手段)、27a…サブCPU(演出内容選択手段、モード設定手段、選択規制手段)。

Claims (3)

  1. 大当りか否かを判定する大当り判定手段の判定結果に基づいて遊技演出が行われ、前記判定結果が肯定の場合には前記遊技演出として大当り演出が行われた後に大当り遊技が付与される遊技機において、
    前記大当り判定手段の判定結果が肯定の場合に、前記大当り遊技終了後に確率変動状態を付与するか否かを決定する確変決定手段と、
    前記大当り判定手段の判定結果が肯定の場合に行われる遊技演出と前記大当り判定手段の判定結果が否定の場合に行われる遊技演出とで当否の可能性を示唆する予告演出の演出内容が共通な演出内容となる複数種類の共通演出内容の中から何れかの共通演出内容を前記予告演出の演出内容として選択可能な演出内容選択手段と、
    前記大当り判定手段の判定結果が否定の場合に前記演出内容選択手段が前記複数種類の共通演出内容の中から特定の共通演出内容を選択したことを契機に第1演出モード又は第2演出モードの何れかの演出モードを設定可能なモード設定手段と、
    前記第1演出モード又は第2演出モードが設定された場合に、その演出モード中に前記演出内容選択手段によって前記演出モードの設定契機となった前記特定の共通演出内容が選択されることを規制する選択規制手段とを備え、
    前記特定の共通演出内容は、前記複数種類の共通演出内容のうち、前記大当り判定手段の判定結果が否定の場合に前記演出内容選択手段が最も選択し難い内容とされており、
    前記選択規制手段は、前記演出モードが設定された場合、前記大当り判定手段の判定結果が肯定のときには前記演出内容選択手段によって前記特定の共通演出内容が選択されることを規制することなく、前記演出内容選択手段による前記特定の共通演出内容の選択を可能とし、前記第1演出モードが設定された場合、前記大当り判定手段の判定結果が否定のときには前記特定の共通演出内容が選択されることを規制し、前記第2演出モードが設定された場合、前記大当り判定手段の判定結果が否定のとき及び前記大当り判定手段の判定結果が肯定であって前記確変決定手段が前記確率変動状態を付与しないことを決定したときには前記特定の共通演出内容が選択されることを規制し、
    前記演出内容選択手段は、前記予告演出の演出内容を選択する際には前記特定の共通演出内容を含む複数種類の共通演出内容の中から前記予告演出の演出内容とする共通演出内容を選択し、前記第1演出モードが設定され、前記大当り判定手段の判定結果が否定の場合に前記予告演出の演出内容として前記特定の共通演出内容を選択したときには前記特定の共通演出内容の選択が前記選択規制手段によって規制されていることにより、前記予告演出の演出内容を前記他の共通演出内容に変更して選択し、前記第2演出モードが設定され、前記大当り判定手段の判定結果が否定の場合及び前記大当り判定手段の判定結果が肯定であって前記確変決定手段が前記確率変動状態を付与しないことを決定した場合に前記予告演出の演出内容として前記特定の共通演出内容を選択したときには前記特定の共通演出内容の選択が前記選択規制手段によって規制されていることにより、前記予告演出の演出内容を前記他の共通演出内容に変更して選択する遊技機。
  2. 前記モード設定手段は、前記演出モードを設定していない時に前記大当り判定手段の判定結果が否定であって、かつ前記特定の共通演出内容が選択された場合に、前記第1演出モード及び第2演出モードの何れかを設定し、
    前記モード設定手段によって前記演出モードが設定されてから所定の報知実行回数に達する回数の遊技演出が行われた後に、前記演出モードが設定されていることを報知する報知手段を備えた請求項1に記載の遊技機。
  3. 前記モード設定手段は、前記演出モードが設定されている場合に前記大当り判定手段の判定結果が肯定とならなかったとき、前記演出モードを設定してから所定の遊技演出回数に達する回数の遊技演出が行われることを契機に前記演出モードを終了させる請求項1又は請求項2に記載の遊技機。
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