JP5536601B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、第1の特別遊技中に特定領域に遊技球が進入することにより多量の賞球を獲得可能な第2の特別遊技が実行可能となる遊技機に関する。
従来、始動口(始動領域)への遊技球の入球を契機に抽選を行い、大当たりに当選した場合に多量の賞球を獲得可能な特別遊技(大当たり遊技)が実行される遊技機(いわゆる第1種、デジパチなどとも呼ばれるタイプの遊技機のこと、以下では「第1種」という)が知られている。
このような遊技機においては、大当たり遊技の終了後に大当たり当選確率が低い状態(低確率遊技状態)または大当たり当選確率が高い状態(高確率遊技状態)のいずれかに移行し、高確率遊技状態において大当たりに当選することで連続大当たり(いわゆる連チャン)となる。
また、始動口(始動領域)への遊技球の入球を契機に抽選が行われ、いわゆる小当たりに当選した場合に、特別可変入賞装置が短時間開放される特別遊技(小当たり遊技)が実行され、その間に特別可変入賞装置に入球した遊技球が特定領域に進入することを条件として、多量の賞球を獲得可能となる特別遊技(大当たり遊技)が実行される遊技機(いわゆる第2種、羽根モノなどとも呼ばれるタイプの遊技機のこと、以下では「第2種」という)が知られている。そして、上記したような第1種の遊技と第2種の遊技とを行えるもの等、一台の遊技機において複数の異なる種類の遊技を行うことができる複合型遊技機も提案されている(例えば、特許文献1参照)。
このような複合型遊技機においては、始動口に可動片を設け、当該可動片が開放しやすくなる特定遊技状態(いわゆる時短遊技状態)と、始動口の可動片が開放しにくい通常遊技状態とが設けられ、特定遊技状態に制御されている間は小当たりに当選しやすくなり、その結果、特定領域に遊技球が進入しやすくなって大当たり遊技を実行しやすくなる。そして、大当たり当選後に特定遊技状態に移行し、当該特定遊技状態において特定遊技領域に遊技球が進入して大当たりとなることで連続大当たり(連チャン)となる。
すなわち、連続大当たりとは、大当たりに当選し、当該大当たりを契機として大当たりに当選しやすい遊技状態に移行し、当該遊技状態において再び大当たりに当選することで大当たり遊技が比較的短期間において複数回行われることをいう。
特開2008−183454号公報
しかしながら、上記のような複合型遊技機においては、例えば、当選後の遊技状態が特定遊技状態ではないことが判明すると、連続大当たりをすることがなくなるため、遊技者はたとえ大当たりに当選しても喜ぶどころか、かえって落胆してしまう可能性もある。特に、特定遊技状態においては、大当たりに当選する確率が高いため、大当たりに当選するか否かよりも、遊技者は大当たり遊技後に移行する遊技状態にばかり関心が偏ってしまい、大当たりに当選すること自体への関心が薄まってしまう虞がある。これに対し、例えば、大当たり当選への遊技者の関心を高めるために、遊技の進行において特定遊技状態を設けないということが考えられるが、遊技者は連続大当たりを期待することができなくなり、遊技の興趣が減退してしまう。
そこで、本発明は、第1種の遊技と第2種の遊技とを行える複合型遊技機において、連続大当たりを楽しむことができるとともに、大当たりに当選することや大当たりが実行されることへの遊技者の関心を常に高めることが可能な遊技機を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、遊技領域に設けられた特別可変入賞装置が所定の開放態様で開閉する第1の特別遊技が実行され、該第1の特別遊技中に前記特別可変入賞装置に入球した遊技球が特定領域に進入すると、前記第1の特別遊技よりも特別可変入賞装置が長時間開放される第2の特別遊技が実行される遊技機であって、遊技球の進入が可能な第1始動領域と、遊技球の進入が困難な第1の態様と前記第1の態様に比して遊技球の進入が容易な第2の態様とに制御可能な第2始動領域と、前記第1の始動領域に遊技球が進入したことを契機として、前記第2始動領域が前記第2の態様に制御される特別開放期間の設定の有無を決定するために用いられる第1判定情報を取得する第1判定情報取得手段と、前記第2始動領域に遊技球が進入したことを契機として、少なくとも前記第1の特別遊技の実行の有無、および当該第1の特別遊技中に遊技球が特定領域に進入して前記第2の特別遊技が実行された場合における当該第2の特別遊技の終了後に前記特別開放期間の設定の有無を決定するために用いる第2判定情報を所定の記憶上限個数まで記憶する第2判定情報保留記憶手段と、前記第2判定情報保留記憶手段が記憶する前記第2判定情報に基づいて、前記第1の特別遊技の実行の有無を判定する第1特別遊技判定手段と、前記第1判定情報取得手段によって取得された前記第1判定情報に基づいて前記特別開放期間を設定するか否かを判定する第1特別開放判定手段と、前記第1特別遊技判定手段によって前記第2判定情報に基づいて前記第1の特別遊技を実行すると判定された場合、該第2判定情報に基づいて当該第1の特別遊技中に遊技球が特定領域に進入して前記第2の特別遊技が実行された場合における該第2の特別遊技の終了後に前記特別開放期間を設定するか否かを判定する第2特別開放判定手段と、前記第1特別開放判定手段または前記第2特別開放判定手段によって前記特別開放期間を設定すると判定された場合に、前記特別開放期間を設定する特別開放期間設定手段と、前記特別開放期間設定手段によって前記特別開放期間に設定されているときに、前記記憶上限個数の遊技球が前記第2始動領域に進入可能な態様で該第2始動領域を前記第2の態様に制御する開放制御手段と、前記第1特別開放判定手段または前記第2特別開放判定手段によって前記特別開放期間を設定すると判定された場合、前記第1特別遊技判定手段が前記第1の特別遊技の実行の有無を判定する機会が増加することを報知する上乗せ予定報知手段と、を備えたことを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、第1始動領域に遊技球が進入すると第1判定情報を取得し、第2始動領域に遊技球が進入すると第2判定情報を取得し、この第2判定情報は記憶上限個数まで記憶可能になっている。この第2判定情報は、第1の特別遊技の実行の有無を判定する第1特別遊技判定などに用いられる。また、特別開放期間が設定されると、第2始動領域に記憶上限個数まで遊技球が入球できるように第2始動領域が第2の態様に制御される。すなわち、例えば記憶上限個数が4個である場合は、特別開放期間において第2始動領域に4個の遊技球を進入させることができる。この特別開放期間は、第1判定情報に基づいた第1特別開放判定または第2判定情報に基づいた第2特別開放判定によって特別開放期間を設定すると判定された場合に設定される。そして、第1特別開放判定または第2特別開放判定によって特別開放期間を設定すると判定された場合には、第1特別遊技判定の機会が増加することを報知する上乗せ予定報知が行われる。
これにより、遊技者は、特別開放期間が設定されて第2の特別遊技が短期間に複数回行われる連続大当たりが行われることを楽しみつつ、第2の特別遊技が実行される(大当たりに当選する)ことへの期待感をも持続し続けることが可能になる。すなわち、特別開放期間において第2判定情報を記憶している個数が増加することで第1特別遊技判定の機会が増加した場合、第1の特別遊技中に特定領域に入球して第2の特別遊技が実行される機会が増えるものの、当該第2の特別遊技後に特別開放期間が設定されるか否かに興味が偏ってしまい、第1特別遊技判定に当選することおよび第2の特別遊技が実行されること自体への期待感が薄らいでしまいかねない。しかし、特別開放期間が設定されるときに第1特別遊技判定が行われる機会が増加することを報知することで、遊技者は連続大当たりが行われる予定であることを予め認識するので、特別遊技が実行されるたびに特別開放期間が設定されるか否かについて関心を寄せる必要が無く、第1の特別遊技や第2の特別遊技が実行されるか否かいう点に集中して遊技を行うことができる。また、上乗せ予定報知が行われることへの期待感も与えられるので、遊技者は第2の特別遊技が実行されることへの期待感と連続大当たりが実行されることへの期待感とをそれぞれ抱き、遊技の興趣が向上する。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の遊技機であって、前記上乗せ予定報知手段は、前記第1特別開放判定手段または前記第2特別開放判定手段によって前記特別開放期間を設定すると判定された場合、前記記憶上限個数から前記第2判定情報保留記憶手段によって記憶されている前記第2判定情報の個数を減算した値である上乗せ予定回数を報知することを特徴とする。
請求項2に記載の発明によれば、第1特別開放判定または第2特別開放判定によって特別開放期間を設定すると判定された場合、記憶上限個数から記憶されている第2判定情報の個数を引いた上乗せ予定回数が報知される。例えば、記憶上限個数が4個であり、記憶されている第2判定情報が2個であるときに特別開放期間を設定すると判定された場合は、上乗せ予定回数として「2」が報知される。これにより、遊技者は第1特別遊技判定が行われて連続大当たり(特別開放期間に記憶された第2判定情報に基づいた第1の特別遊技中に特定領域に入球して第2の特別遊技が行われ、第2の特別遊技の終了後にさらに第2判定情報に基づいた第1の特別遊技が行われることが繰り返される状態)が継続する可能性がある最低限の回数を予め認識することができるので、遊技者は特別開放判定の結果に関わらず安心して連続大当たりの可能性が高い遊技を楽しむことができるようになり、遊技の興趣が向上する。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の遊技機であって、前記第1特別遊技判定手段によって前記第1の特別遊技の実行の有無を判定された回数を計数し、前記上乗せ予定報知手段が前記上乗せ予定回数を報知する際に、前記計数した数値に前記記憶上限個数を加算した値を第1特別遊技予定回数として報知する第1特別遊技予定回数報知手段を備え、前記第1特別遊技予定回数報知手段は、前記第2特別開放判定手段によって前記第2の特別遊技の終了後に前記特別開放期間を設定しないと判定されたときに前記第2判定情報保留記憶手段が前記第2判定情報を記憶していない場合、前記第1特別遊技予定回数を初期化することを特徴とする。
請求項3に記載の発明によれば、上乗せ予定回数が報知される際に、既に第1特別遊技判定を行った回数に記憶上限個数を加算した回数が第1特別遊技予定回数として報知される。この第1特別遊技予定回数は、第2判定情報が記憶されていない状態で特別開放期間を設定しないと判定された場合にリセットされる。すなわち、第1特別遊技予定回数とは、既に行われた、いわゆる連続大当たりの回数に記憶上限個数が加算された数値である。これにより、以降に特別開放期間が設定されなくとも連続大当たりが行われる最低限の予定の回数が報知されるので、遊技者は、特別開放判定の結果に関わらず安心して連続大当たりを楽しむことができ、そのため、第1の特別遊技や第2の特別遊技が実行されることへの期待感を抱く余裕が生まれる。
本発明によれば、第1種の遊技と第2種の遊技とを行える複合型遊技機において、特別開放期間を設定すると判定されたときに第1特別遊技判定が行われる機会が増加することを報知するので、遊技者は、大当たりに当選するか否かに対する期待感と、連続大当たりが継続するか否かに対する期待感とをそれぞれ損なわずに遊技を続行することが可能になるので、遊技の興趣を向上させることができる。
遊技機の正面図である。 特別可変入賞装置の正面視の部分拡大図である。 特別可変入賞装置の上方の部分拡大図である。 特別可変入賞装置を構成する転動経路形成ユニットの部分拡大図である。 特別可変入賞装置を構成する遊技球転動ユニットの部分拡大図である。 遊技球転動ユニットの部分拡大図であり、入賞役物の可動状態を示す図である。 遊技機のブロック図である。 大当たり判定テーブルと当たり判定テーブルの一例を示す図である。 図柄決定テーブルの一例を示す図である。 (a)は、特別電動役物作動態様決定テーブルの一例を示す図であり、(b)は、大当たり遊技終了時設定データテーブルの一例を示す図である。 大当たり用の開放態様決定テーブルに基づく特別電動役物の作動態様の一例を示す図である。 小当たり用の開放態様決定テーブルに基づく特別電動役物の作動態様の一例を示す図である。 主制御基板におけるメイン処理を示す図である。 主制御基板におけるタイマ割込処理を示す図である。 主制御基板における入力制御処理を示す図である。 主制御基板における第1始動口検出スイッチ入力処理を示す図である。 主制御基板における第2始動口検出スイッチ入力処理を示す図である。 主制御基板における特定領域検出スイッチ入力処理を示す図である。 主制御基板における特図特電制御処理を示す図である。 主制御基板における特別図柄記憶判定処理を示す図である。 主制御基板における大当たり判定処理を示す図である。 主制御基板における特別図柄変動処理を示す図である。 主制御基板における特別図柄停止処理を示す図である。 主制御基板における大当たり遊技処理を示す図である。 主制御基板における小当たり遊技処理を示す図である。 主制御基板における特別遊技終了処理を示す図である。 主制御基板における普図普電制御処理を示す図である。 主制御基板における普通図柄変動処理を示す図である。 主制御基板における普通電動役物制御処理を示す図である。 主制御基板における入賞役物装置制御処理を示す図である。 第1小当たり遊技実行時における回転体の回転位置と、遊技球の転動タイミングとの関係を示すタイムチャートである。 第2小当たり遊技実行時における回転体の回転位置と、遊技球の転動タイミングとの関係を示すタイムチャートである。 演出制御基板におけるメイン処理を示す図である。 演出制御基板におけるタイマ割込処理を示す図である。 演出制御基板におけるコマンド解析処理1を示す図である。 演出制御基板におけるコマンド解析処理2を示す図である。 演出制御基板における連チャン報知決定処理を示す図である。 演出制御基板における連チャン予定減算処理を示す図である。 液晶表示装置における表示態様の一の例を示す図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら具体的に説明する。
図1は本発明の遊技機の一例を示す正面図、図2は当該遊技機に設けられた特別可変入賞装置の部分拡大図である。遊技機1は、遊技盤101を備えている。遊技盤101の下部位置には、発射部を備える操作ハンドル121が設けられている。
遊技者が操作ハンドル121に触れると、図7に示すように、操作ハンドル121内にあるタッチセンサ3bが、操作ハンドル121に遊技者が触れたことを検知し、発射制御基板206にタッチ信号を送信する。発射制御基板206は、タッチセンサ3bからタッチ信号を受信すると、発射用ソレノイド4aの通電を許可する。そして、操作ハンドル121の回転角度を変化させると、操作ハンドル121に直結しているギアが回転し、ギアに連結した発射ボリューム3aのつまみが回転する。この発射ボリューム3aの検出角度に応じた電圧が、遊技球発射機構に設けられた発射用ソレノイド4aに印加される。そして、発射用ソレノイド4aに電圧が印加されると、発射用ソレノイド4aが印加電圧に応じて作動するとともに、操作ハンドル121の回動角度に応じた強さで、遊技領域103に向けて遊技球が発射される。
上記のようにして発射された遊技球は、図1に示すように、レール102a、102b間を上昇して遊技盤101の上部位置に達した後、遊技領域103内を落下する。このとき、遊技領域103に設けられた不図示の複数の釘や風車によって、遊技球は予測不能に落下することとなる。
遊技盤101の中央部分には、特別可変入賞装置104が配置されている。この特別可変入賞装置104は、図2に示すように、一対の特別可動片105a、105bを有しており、これら特別可動片105a、105bから入球した遊技球が、側壁によって区画された領域内で転動するように構成されている。
以下に、特別可変入賞装置104について詳細に説明する。
特別可変入賞装置104の上部両側には、一対の特別可動片105a、105bが配置されている。この特別可動片105a、105bは、特別可変入賞装置開閉ソレノイド105c(図7参照)によって開閉可能に構成されている。図2(a)に示すように、特別可変入賞装置104は、特別可動片105a、105bが閉状態であるときは、遊技領域103に向けて打ち込まれた遊技球を特別可変入賞装置104の内部に受け入れることが不可能または困難となっている。また、図2(b)に示すように、特別可動片105a、105bが開状態であるときは、特別可変入賞装置104の内部に遊技球を受け入れることが可能または容易となっている。
図3に示すように、特別可変入賞装置104内には、開状態にある一対の特別可動片105a、105bから入球した遊技球が最初に転動する第1ステージ130が設けられている。この第1ステージ130は、その奥行きを遊技球の直径よりもわずかに大きくして遊技球を転動可能にしており、その中心から幅方向両端に向かって、徐々に低くなるように傾斜させている。第1ステージ130の両端には、遊技球の直径よりも大きな直径を有する流下孔131a、131bが設けられており、第1ステージ130上を転動する遊技球が、流下孔131a、131bのいずれかに流下するようにしている。
なお、流下孔131a、131bには、特別可変入賞装置104内への遊技球の入球を検出するセンサからなる特別可変入賞装置検出スイッチ104s(図7参照)がそれぞれ設けられており、特別可変入賞装置検出スイッチ104sが遊技球の入球を検出すると、予め設定された賞球(例えば10個の遊技球)が払い出される。
また、第1ステージ130の下方には、流下孔131a、131bに進入した遊技球が導かれる導入通路132が設けられている。この導入通路132の中央部分には、遊技機1の正面視で奥側に向かって下方へ傾斜する傾斜部132aが形成されており、流下孔131a、131bから導入通路132に流下した遊技球が、当該導入通路132の奥側に導かれるようにしている。
そして、第1ステージ130および導入通路132よりも、遊技機1の正面視で奥側には、図4に示すように、転動経路形成ユニット133が配設されている。
転動経路形成ユニット133は、導入通路132よりもわずかに下方に位置するスロープ134を有しており、このスロープ134の幅方向略中央に、導入通路132の傾斜部132aから流下する遊技球が導かれるようにしている(図3参照)。
スロープ134の幅方向略中央すなわち傾斜部132aに対面する位置には、遊技球の直径よりも僅かに大径の特別導入孔134aが設けられており、この特別導入孔134aを境に、スロープ134が幅方向両端に向かって下方へ傾斜するようにしている。
また、スロープ134の下方には、当該スロープ134と所定の間隔をもって対面する第2ステージ135が設けられるとともに、スロープ134と第2ステージ135との間には、複数のクランク部材107aによって形成される特別通路107が設けられている。この特別通路107は、特別導入孔134aに導かれた遊技球を第2ステージ135に導くためのものであるが、クランク部材107aを図示のように配置することで、遊技球を左右に転動させながら落下させて、特別導入孔134aから第2ステージ135までの遊技球の落下時間が長くなるようにしている。このように、特別導入孔134aから第2ステージ135までの遊技球の落下時間を長くすることで、遊技者に緊張感を与えるようにしている。
また、スロープ134に対して遊技機1の正面視で奥側には、振り分け部材136および停留部材137を一体的に可動させる振り分けソレノイド138が設けられている。振り分けソレノイド138が未通電状態にあるとき、振り分け部材136は、図4(a)に示すように、特別導入孔134aを塞ぐように位置して、特別導入孔134aに遊技球が進入しないようにしている。なお、振り分け部材136が特別導入孔134aを塞いだ状態では、傾斜部132aから導かれた遊技球が振り分け部材136に衝突して、スロープ134の両端側にはじかれることとなる。
また、停留部材137は、その先端を特別通路107に進入させているが、振り分けソレノイド138の未通電状態においては、停留部材137が図4(a)に示すように位置しており、遊技球は特別通路107を落下することができる。
一方、振り分けソレノイド138が通電されると、停留部材137が上方に引かれるとともに、当該停留部材137の移動にともなって、不図示の連結部材を介して振り分け部材136が図4(b)に示すように回動し、特別導入孔134a上から退避する。この状態では、特別導入孔134aに遊技球が進入可能となり、また、特別導入孔134aに進入した遊技球は、上方に移動した停留部材137の先端によって、特別通路107(特別導入孔134a)内に一時的に停留することとなる。このように、停留部材137によって特別通路107(特別導入孔134a)内に停留した遊技球は、振り分けソレノイド138が未通電状態に制御され、停留部材137が下方に復帰したところで(図4(a)に示す状態に復帰したところで)、特別通路107を落下することとなる。
なお、図3に示すように、導入通路132に設けられた傾斜部132aは、その幅を特別導入孔134aの直径よりも大きくしている。したがって、振り分け部材136が特別導入孔134a上から退避していても、傾斜部132aからスロープ134側へ導かれる遊技球が必ずしも特別導入孔134aに導かれるとは限らない。
そして、特別導入孔134aに導かれなかった遊技球は、傾斜に沿ってスロープ134のいずれかの端部に転動する。スロープ134の両端には、当該スロープ134の両端から真下に延伸する通常通路106が連続しており、特別導入孔134aに導かれなかった遊技球は、通常通路106内を落下することとなる。通常通路106は、第2ステージ135よりも下方に延伸しており、その最下端には、遊技機1の前面側に向かって下方に傾斜する傾斜106aが設けられている。
なお、スロープ134や第2ステージ135の奥側には、不図示の透明の板部材が設けられており、この板部材と遊技機1の正面に位置するガラス板とによって、スロープ134上や、通常通路106または特別通路107から遊技球が脱落しないようにしている。
上記のようにして通常通路106または特別通路107を介して特別可変入賞装置104内を落下した遊技球は、転動経路形成ユニット133の下方に配設された遊技球転動ユニット140に導かれる。
図2、図5および図6を用いて遊技球転動ユニット140の構成について説明する。
遊技球転動ユニット140は、上段スロープ141と、この上段スロープ141の下方に所定の間隔を維持して対面する下段スロープ142とを備えている。上段スロープ141は、遊技機1の正面視で手前側から奥側に向かって下方に緩やかに傾斜しており、下段スロープ142は、遊技機1の正面視で奥側から手前側に向かって下方に緩やかに傾斜している。
上段スロープ141の両端には、切り欠き141aがそれぞれ形成されており、この切り欠き141a内に、駆動モータMの制御により一定速度で回転する回転体143が設けられている。回転体143は、半球状の球面143aを有する中空部材からなり、球面143aの回転方向に所定の間隔で脱落孔143bが3つ形成されている。この回転体143は、その回転中心軸を上段スロープ141の高さ位置に一致させており、上段スロープ141の上方および下方に、球面143aが略半分ずつ臨むようにしている。これら一対の回転体143の真上には、図2(a)および図2(b)に示すように、上記した通常通路106を位置させており、通常通路106を落下する遊技球が、傾斜106aに沿って、回転体143の前面(手前側)に排出されるようにしている。上記したとおり、上段スロープ141は、手前側から奥側に向かって下方に傾斜しているため、通常通路106から上段スロープ141に落下した遊技球は、回転体143の球面143aに衝突したり、あるいは脱落孔143b内に導かれたりすることとなる。
一方、通常通路106の傾斜106aから遊技球が落下するときに、回転体143の脱落孔143bが図5(b)に示すように位置していれば、遊技球は、脱落孔143bから球面143aの内部に進入する。そして、球面143aの内部に進入した遊技球は、上段スロープ141の下方に位置する他の脱落孔143bから排出され、下段スロープ142上に導かれる。このように、回転体143は、通常通路106を落下する遊技球を上段スロープ141または下段スロープ142に振り分ける機能を有しており、両スロープ141、142のいずれに遊技球が導かれるのかは、通常通路106の傾斜106aから遊技球が落下するタイミングと、そのときの回転体143の回転位置によって決定される。
そして、遊技機1の正面視で上段スロープ141の奥側には空間144が設けられており、上段スロープ141上を転動する遊技球は、傾斜に沿って空間144に導かれるとともに、当該空間144から重力によって下段スロープ142上に落下する。
また、遊技機1の正面視で下段スロープ142の手前側には、下段スロープ142上を転動する遊技球が導かれる特定領域(Vゾーン)110および非特定領域111が設けられている。特定領域110は、その開口を遊技球の直径よりも僅かに幅を大きくしており、下段スロープ142の幅方向略中央部分に臨む位置に設けられている。これに対して、非特定領域111は、特定領域110の両側に設けられ、その開口幅を特定領域110の開口幅よりも広くしている。したがって、下段スロープ142上に導かれた遊技球が特定領域110に進入する確率は、非特定領域111に進入する確率よりも極めて低く設定されていることとなる。
ここで、遊技機1の正面視で上段スロープ141の奥側に設けられた空間144には、入賞役物108が設けられている。この入賞役物108は、図6(a)および図6(b)に示すように、人の手を模した一対の落下防止部材108a、108bと、上段スロープ141と下段スロープ142との間に位置する入賞ポケット108cとを備えている。これら落下防止部材108a、108bおよび入賞ポケット108cは、それぞれ独立して制御されるソレノイドによって、遊技機1の正面視で手前側に突出したり奥側に没入したりする。これら、落下防止部材108a、108bおよび入賞ポケット108cは、上段スロープ141上を転動する遊技球が、上記の特定領域110に導かれる確率を高めるために機能する。
例えば、図6(a)に示すように、上段スロープ141に遊技球が導かれたときに、落下防止部材108aが突出していると、上段スロープ141の左側から下段スロープ142へ遊技球が落下するのが抑止される。その結果、落下防止部材108aに衝突した遊技球は、上段スロープ141の中央または右側から下段スロープ142へと落下することとなる。このように、上段スロープ141の左側から下段スロープ142へと遊技球を落下させないようにすることで、結果的に上段スロープ141の中央部分から下段スロープ142へ遊技球が落下する可能性が高くなる。
また、入賞役物108の入賞ポケット108cは、上段スロープ141および下段スロープ142の幅方向略中央であって、上段スロープ141と下段スロープ142との間に位置している。この入賞ポケット108cは、図6(b)に示すように、突出状態にあるときに、上段スロープ141の幅方向略中央から落下する遊技球が入賞するようにしている。一方、入賞ポケット108cが没入状態にあるときには、上段スロープ141の幅方向略中央から落下する遊技球がそのまま下段スロープ142上に落下するようにしている。
入賞ポケット108c内に入賞した遊技球は、入賞ポケット108cから入賞役物108の背面側に導く不図示の通路を介して、下段スロープ142の幅方向略中央に設けられたガイド142a上に排出される。この下段スロープ142に設けられるガイド142aは、特定領域110に向かって延伸しているため、ガイド142a上に排出された遊技球は、ほぼ特定領域110に進入することとなる。
このように、落下防止部材108a、108bおよび入賞ポケット108cは、上段スロープ141に導かれた遊技球を、特定領域110に導くように作動するが、実際に遊技球が特定領域110に導かれるか否かは、遊技球の転動方向や、落下防止部材108a、108bおよび入賞ポケット108cの状態によって決定されることとなる。つまり、落下防止部材108a、108bおよび入賞ポケット108cは、上段スロープ141上を転動する遊技球を必ずしも特定領域110に導くものではなく、あくまでも特定領域110に遊技球が導かれる可能性を高めるに過ぎない。
なお、回転体143の脱落孔143b内に進入した遊技球は、下段スロープ142上に、その両端から導かれるため、当該下段スロープ142の幅方向略中央に臨んで位置する特定領域110まで到達する可能性は極めて低く、ほとんどの場合、非特定領域111に進入することとなる。
また、図2(a)、図2(b)に示すように、特別通路107から第2ステージ135に導かれた遊技球は、第2ステージ135の幅方向略中央に設けられた特別落下孔135aから、上段スロープ141の幅方向略中央位置に落下する。したがって、特別通路107に遊技球が導かれた場合には、通常通路106に遊技球が導かれた場合に比べて、入賞ポケット108cに遊技球が入賞する可能性が高く、結果的に特定領域110に遊技球が導かれやすくなる。
なお、落下防止部材108a、108b、入賞ポケット108cおよび振り分けソレノイド138は、それぞれ独立したソレノイドによって可動するものであり、本実施形態においては、後述する小当たり遊技または大当たり遊技の開始を契機として、予め設定されたプログラムにしたがって可動制御される。
ここで、回転体143は、後述する小当たり遊技開始時に回転を開始し、一定速度で回転し続けたのち、小当たり遊技終了後一定時間が経過すると原点で停止する。そのため、小当たり遊技中は、小当たり遊技が開始されてからの経過時間によって、傾斜106aから落下した遊技球が、脱落孔143bに進入して下段スロープ142に導かれやすくなる回転体143の態様(図5(b)参照)と、球面143aに衝突して上段スロープ141上に弾かれやすくなる回転体143の態様(図5(a))とに変化するため、特定領域110に到達する割合が異なることになる。本実施形態では、図5(b)に示すように遊技球が脱落孔143bに進入しやすい回転体143の態様を第1の態様といい、図5(a)に示すように遊技球が脱落孔143bに進入せずに球面143aに衝突しやすい回転体143の態様を第2の態様という。したがって、回転体143が第1の態様であるときに回転体143に到達した遊技球は特定領域110に進入するのが困難である一方、回転体143が第2の態様であるときに回転体143に到達した遊技球は特定領域110に進入するのが容易となる。詳しくは図31および図32を用いて後述する。
以上のようにして特定領域110に遊技球が進入すると、特定領域110に設けられたセンサからなる特定領域検出スイッチ110sによって、特定領域110への遊技球の進入が検出される。特定領域検出スイッチ110sによって特定領域110への遊技球の進入が検出されると、後述する2種大当たりとなり、大当たり遊技を実行することが可能となる。
そして、図1に示すように、特別可変入賞装置104の略中央奥側には液晶表示装置112が配置されており、遊技を盛り上げるための動画や画像などが表示される。
上記液晶表示装置112は、遊技が行われていない待機中に画像を表示したり、遊技の進行に応じた画像を表示したりする。なかでも、第1始動口113、114に遊技球が入球したときには、抽選結果を遊技者に報知する演出図柄が変動表示される。演出図柄というのは、例えば3つの数字をそれぞれスクロール表示するとともに、所定時間経過後に当該スクロールを停止させて、特定の図柄(数字)を配列表示するものである。これにより、図柄のスクロール中には、あたかも現在抽選が行われているような印象を遊技者に与えるとともに、スクロールの停止時に表示される図柄によって、抽選結果が遊技者に報知される。この演出図柄の変動表示中に、さまざまな画像やキャラクタ等を表示することによって、大当たりに当選するかもしれないという高い期待感を遊技者に与えるようにしている。さらに、遊技状態を報知するために、遊技状態に対応した背景画像を表示する。
特別可変入賞装置104の下方両側には、遊技領域103に向けて打ち込まれた遊技球を受け入れ可能な第1始動口113、114が設けられている。また、第1始動口113、114の間には、一対の始動可動片115a、115bおよび入球阻止部材115dを有する第2始動口115が配置されている。この始動可動片115aおよび115bは、始動口開閉ソレノイド115cによって開閉可能に構成されている。第2始動口115は、一対の始動可動片115a、115bが閉鎖状態であるときは、当該第2始動口115の真上に位置する入球阻止部材115dが障害物となって、遊技球の受入れを不可能または困難としている。
一方で、この一対の始動可動片115a、115bが開放状態であるときは、上記一対の始動可動片115a、115bが受け皿として機能し、第2始動口115への遊技球の入球が容易となる。なお、第1始動口113、114および第2始動口115には、遊技球の入球を検出する第1始動口検出スイッチ113s、114sおよび第2始動口検出スイッチ115sがそれぞれ設けられており、これら検出スイッチが遊技球の入球を検出すると、後述する大当たり遊技を実行する権利獲得の抽選(以下、「大当たりの抽選」という)が行われる。また、第1始動口検出スイッチ113s、114sおよび第2始動口検出スイッチ115sが遊技球の入球を検出した場合にも、所定の賞球(例えば3個の遊技球)が払い出される。
また、第2始動口115の上方には普通図柄ゲート116が配設されている。普通図柄ゲート116には、遊技球の通過を検出するゲート検出スイッチ116sが設けられており、このゲート検出スイッチ116sが遊技球の通過を検出すると、後述する普通図柄の抽選が行われる。
遊技領域103の最下部には、どの入球口にも入球しなかった遊技球を回収する回収口125が設けられている。
第1始動口114の下方には、第1特別図柄表示装置83、第2特別図柄表示装置84、普通図柄表示装置82、第1特別図柄保留表示器93、第2特別図柄保留表示器94、普通図柄保留表示器92が設けられている。上記第1特別図柄表示装置83は、第1始動口113、114に遊技球が入球したことを契機として行われた大当たりの抽選結果を報知するものである。つまり、大当たりの抽選結果に対応する特別図柄が複数設けられており、この第1特別図柄表示装置83に大当たりの抽選結果に対応する特別図柄を表示することによって、抽選結果を遊技者に報知するようにしている。この特別図柄はすぐに表示されるわけではなく、所定時間変動表示された後に、停止表示されるようにしている。また、第2特別図柄表示装置84は、第2始動口115に遊技球が入球したことを契機として行われた大当たりの抽選結果を報知するためのもので、その表示態様は、上記第1特別図柄表示装置83における特別図柄の表示態様と同一である。
さらに、特別図柄の変動表示中や後述する特別遊技中等、第1始動口113、114または第2始動口115に遊技球が入球して、即座に特別図柄の変動表示を行えない場合には、一定の条件のもとで特別図柄の変動表示の権利が留保される。より詳細には、第1始動口113、114に遊技球が入球して留保される特別図柄の変動表示の権利は第1保留として留保され、第2始動口115に遊技球が入球して留保される特別図柄の変動表示の権利は第2保留として留保される。
これら両保留は、それぞれ上限留保個数を4個に設定し、その留保個数は、それぞれ第1特別図柄保留表示器93と第2特別図柄保留表示器94とに表示される。なお、第1保留が1つの場合には、第1特別図柄保留表示器93の1つのLEDが点灯し、第1保留が2つの場合には、第1特別図柄保留表示器93の2つのLEDが点灯する。また、第1保留が3つの場合には、第1特別図柄保留表示器93の3つのLEDが点灯し、第1保留が4つの場合には、第1特別図柄保留表示器93の4つのLEDが点灯する。また、第2特別図柄保留表示器94においても、上記と同様に第2保留の留保個数が表示される。
そして、普通図柄の上限留保個数も4個に設定されており、その留保個数が、上記第1特別図柄保留表示器93および第2特別図柄保留表示器94と同様の態様によって、普通図柄保留表示器92において表示される。
また、普通図柄表示装置82は、普通図柄ゲート116を遊技球が通過したことを契機として行われる普通図柄の抽選結果を報知するためのものである。詳しくは後述するが、この普通図柄の抽選によって当たりに当選すると普通図柄表示装置82が点灯し、その後、上記第2始動口115が所定時間、第2の態様に制御される。なお、この普通図柄についても、普通図柄ゲート116を遊技球が通過して即座に抽選結果が報知されるわけではなく、所定時間が経過するまで、普通図柄表示装置82を点滅させる等、普通図柄が変動表示するようにしている。
また、遊技盤101の遊技領域103の外周部分には、ガラス枠117が設けられている。ガラス枠117は、遊技盤101の上下左右の4辺において遊技領域103の周囲を囲む形状を有している。また、ガラス枠117は、遊技盤101の盤面から遊技者側に突出する形状を有している。
ガラス枠117において、遊技領域103の上側および下側となる2辺には、演出用照明装置118(ランプユニット)が設けられている。演出用照明装置118は、それぞれ、複数のライト119を備えている。各ライト119は、遊技機1の正面にいる遊技者を照射し、その照射位置が遊技者の頭上から腹部に沿って移動するように、光の照射方向を上下方向に変更することができる。各ライト119は、演出用照明装置118に設けられたモータ(図示せず)によって、光の照射方向を上下方向に変更するように駆動される。
また、各ライト119は、遊技機の周囲を照射し、その照射位置が遊技機1を基準にして円をなすように、光の照射方向を回転させることができる。各ライト119は、演出用照明装置118に設けられたモータによって、光の照射方向を回転させるように駆動される。各ライト119から光の照射方向を回転させるように駆動するモータは、各ライト119からの光の照射方向を上下方向に変更するモータとは別のモータである。
演出用照明装置118は、各ライト119から照射される光の照射方向を、上下方向に変更しながら回転させることにより、演出用照明装置118全体から照射する光の照射方向を3次元に変更することができる。
さらに、ガラス枠117において、遊技領域103の下側となる辺には、遊技球が供給される受け皿ユニット120が設けられている。この受け皿ユニット120には、図示しない貸し玉装置から貸し出される遊技球が供給される。
ガラス枠117の下部位置には、操作ハンドル121が配置されている。操作ハンドル121は、上記の発射部の駆動によって遊技球を発射させる際に、遊技者によって操作される。操作ハンドル121は、上記のガラス枠117と同様に、遊技盤101の盤面から遊技者側に突出する形状を有している。
また、ガラス枠117において、遊技領域103の下側となる辺には、遊技者による操作を受け付ける演出ボタン17が設けられている。演出ボタン17の操作は、例えば、遊技中における特定のリーチ演出に際し、演出ボタン17の操作を促すガイダンスが表示されている間有効となる。演出ボタン17には、演出ボタン検出スイッチ17aが設けられており、この演出ボタン検出スイッチ17aが遊技者の操作を検出すると、この操作に応じてさらなる演出が実行される。
加えて、ガラス枠117には、演出効果音、または不正を知らしめる音声を出力するスピーカからなる音声出力装置18(図7参照)が設けられている。
なお、図示は省略するが、遊技機1の裏面には、主制御基板201、演出制御基板202、払出制御基板203、電源基板207などが設けられている。また、電源基板207に遊技機に電力を給電するための電源プラグ50等が設けられている。
(制御手段の内部構成)
次に、図7の遊技機のブロック図を用いて、遊技の進行を制御する制御手段について説明する。
主制御基板201は遊技の基本動作を制御する。この主制御基板201は、メインCPU201a、メインROM201b、メインRAM201cを備えている。メインCPU201aは、各検出スイッチやタイマからの入力信号に基づいて、メインROM201bに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、各装置や表示器を直接制御したり、あるいは演算処理の結果に応じて他の基板にコマンドを送信したりする。メインRAM201cは、メインCPU201aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。
上記主制御基板201の入力側には、ゲート検出スイッチ116s、第1始動口検出スイッチ113s、114s、第2始動口検出スイッチ115s、特別可変入賞装置検出スイッチ104s、特定領域検出スイッチ110sが接続されており、遊技球の検出信号が主制御基板201に入力するようにしている。
また、主制御基板201の入力側には、回転体143が原点位置に到達したことを検出する原点スイッチ143sが接続されており、回転体143が原点位置に到達したときに、検出信号が主制御基板201に入力するようにしている。
また、主制御基板201の出力側には、第2始動口115の一対の始動可動片115a、115bを開閉動作させる始動口開閉ソレノイド115cと、特別可動片105a、105bを開閉動作させる特別可変入賞装置開閉ソレノイド105cとが接続されている。
また、主制御基板201の出力側には、回転体143を回転させる駆動モータM(図7においては不図示)や、特別可変入賞装置104に設けられた振り分けソレノイド138(図7においては不図示)、入賞役物108の落下防止部材108a、108bおよび入賞ポケット108cを可動する入賞役物可動ソレノイド108dも接続されている。
さらに、主制御基板201の出力側には、図柄表示装置を構成する第1特別図柄表示装置83と第2特別図柄表示装置84と普通図柄表示装置82と、保留表示器を構成する第1特別図柄保留表示器93と第2特別図柄保留表示器94と普通図柄保留表示器92とが接続されており、出力ポートを介して各種信号が出力される。
主制御基板201のメインROM201bには、遊技制御用のプログラムや各種の遊技の決定に必要なデータ、テーブルが記憶されている。
例えば、特別図柄変動の停止結果を大当たりとするか否かを判定する際に参照される大当たり判定テーブル(図8(a)、図8(b)参照)、普通図柄変動の停止結果を当りとするか否かを判定する際に参照される当り判定テーブル(図8(c)参照)、特別図柄の停止図柄を決定する図柄決定テーブル(図9参照)、特別図柄の変動パターンを決定する変動パターン決定テーブル(図示せず)、特別可動片105a、105bの開閉条件を決定する特別電動役物作動態様決定テーブル(図10(a)参照)、大当たり終了後の遊技状態を決定する大当たり終了時設定テーブル(図10(b)参照)、1種大当たり用開閉態様決定テーブル(図11(a)参照)、2種大当たり用開閉態様決定テーブル(図11(b)参照)、と小当たり用開閉態様決定テーブル(図12参照)等がメインROM201bに記憶されている。これら各種テーブルについては後述する。
なお、上述したテーブルは、本実施形態におけるテーブルのうち、特徴的なテーブルを一例として列挙しているに過ぎず、遊技の進行にあたっては、この他にも不図示のテーブルやプログラムが多数設けられている。
主制御基板201のメインRAM201cは、複数の記憶領域を有している。
例えば、メインRAM201cには、普通図柄保留数(G)記憶領域、普通図柄保留記憶領域、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域、第2特別図柄保留数(U2)記憶領域、第1特別図柄記憶領域、第2特別図柄記憶領域、特別開放期間の残り変動回数(J)記憶領域、ラウンド遊技回数(R)記憶領域、開放回数(K)記憶領域、特別可変入賞装置入球数(C)記憶領域、遊技状態記憶領域、条件装置作動有効フラグ記憶領域、特別開放フラグ記憶領域、第2特別図柄判定フラグ記憶領域、第2小当たりフラグ記憶領域、第2特別図柄保留フラグ記憶領域、停止図柄データ記憶領域、入賞役物装置始動フラグ記憶領域、入賞役物装置可動フラグ記憶領域、演出用伝送データ格納領域、各種のタイマカウンタが設けられている。そして、遊技状態記憶領域は、特図特電処理データ記憶領域、普図普電処理データ記憶領域を備えている。なお、上述した記憶領域も一例に過ぎず、この他にも多数の記憶領域が設けられている。
電源基板207は、コンデンサからなるバックアップ電源を備えており、遊技機に供給する電源電圧を監視し、電源電圧が所定値以下となったときに、電断検知信号を主制御基板201に出力する。より具体的には、電断検知信号がハイレベルになるとメインCPU201aは動作可能状態になり、電断検知信号がローレベルになるとメインCPU201aは動作停止状態になる。バックアップ電源はコンデンサに限らず、例えば、電池でもよく、コンデンサと電池とを併用して用いてもよい。
演出制御基板202は、主に遊技中や待機中等の各演出を制御する。この演出制御基板202は、サブCPU202a、サブROM202b、サブRAM202cを備えており、主制御基板201に対して、当該主制御基板201から演出制御基板202への一方向に通信可能に接続されている。サブCPU202aは、主制御基板201から送信されたコマンド、または、上記演出ボタン検出スイッチ17a、タイマからの入力信号に基づいて、サブROM202bに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、当該処理に基づいて、対応するデータをランプ制御基板204または画像制御基板205に送信する。サブRAM202cは、サブCPU202aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。
演出制御基板202のサブROM202bには、演出制御用のプログラムや各種の遊技の決定に必要なデータ、テーブルが記憶されている。
例えば、主制御基板から受信した演出図柄指定コマンドに基づいて演出モードを決定するための演出モード決定テーブル、主制御基板から受信した変動パターン指定コマンドと演出モードとに基づいて演出パターンを決定するための演出パターン決定テーブル、演出図柄を決定するための演出図柄決定テーブル等がサブROM202bに記憶されている。なお、上述したテーブルは、本実施形態におけるテーブルのうち、特徴的なテーブルを一例として列挙しているに過ぎず、遊技の進行にあたっては、この他にも不図示のテーブルやプログラムが多数設けられている。
演出制御基板202のサブRAM202cは、複数の記憶領域を有している。
サブRAM202cには、コマンド受信バッファ、遊技状態記憶領域、演出モード記憶領域、演出パターン記憶領域、演出図柄記憶領域、連チャン予定数(Z)記憶領域、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域、第2特別図柄保留数(U2)記憶領域等が設けられている。なお、上述した記憶領域も一例に過ぎず、この他にも多数の記憶領域が設けられている。
払出制御基板203は、遊技球の発射制御と賞球の払い出し制御を行う。この払出制御基板203は、払出CPU203a、払出ROM203b、払出RAM203cを備えており、主制御基板201に対して、双方向に通信可能に接続されている。払出CPU203aは、遊技球が払い出されたか否かを検知する払出球計数検知スイッチ32、扉開放スイッチ33、タイマからの入力信号に基づいて、払出ROM203bに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、当該処理に基づいて、対応するデータを主制御基板201に送信する。また、払出制御基板203の出力側には、遊技球の貯留部から所定数の賞球を遊技者に払い出すための賞球払出装置の払出モータ31が接続されている。払出CPU203aは、主制御基板201から送信された払出個数指定コマンドに基づいて、払出ROM203bから所定のプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、賞球払出装置の払出モータ31を制御して所定の賞球を遊技者に払い出す。このとき、払出RAM203cは、払出CPU203aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。
また、図示しない遊技球貸出装置(カードユニット)が払出制御基板203に接続されているか確認し、遊技球貸出装置(カードユニット)が接続されていれば、発射制御基板206に遊技球を発射させることを許可する発射制御データを送信する。
発射制御基板206は、払出制御基板203から発射制御データを受信すると発射の許可を行う。そして、タッチセンサ3bからのタッチ信号および発射ボリューム3aからの入力信号を読み出し、発射用ソレノイド4aを通電制御し、遊技球を発射させる。
ここで、発射用ソレノイド4aの回転速度は、発射制御基板206に設けられた水晶発振器の出力周期に基づく周波数から、約99.9(回/分)に設定されている。これにより、1分間における発射遊技数は、発射ソレノイドが1回転する毎に1個発射されるため、約99.9(個/分)となる。すなわち、遊技球は約0.6秒毎に発射されることになる。
ランプ制御基板204は、遊技盤101に設けられた演出用照明装置118を点灯制御したり、光の照射方向を変更するためのモータに対する駆動制御をしたりする。このランプ制御基板204は、演出制御基板202に接続されており、演出制御基板202から送信されたデータに基づいて、上記の各制御を行うこととなる。
画像制御基板205は、上記液晶表示装置112の画像表示制御を行うための図示しない画像CPU、画像ROM、画像RAM、VRAMと、音声CPU、音声ROM、音声RAMとを備えている。この画像制御基板205は、上記演出制御基板202に双方向通信可能に接続されており、その出力側に液晶表示装置112および音声出力装置18を接続している。
上記画像ROMには、液晶表示装置112に表示される演出図柄や背景等の画像データが多数格納されており、画像CPUが演出制御基板202から送信されたコマンドに基づいて所定のプログラムを読み出すとともに、所定の画像データを画像ROMからVRAMに読み出して、液晶表示装置112における表示制御をする。なお、画像CPUは、液晶表示装置112に対して、背景画像表示処理、演出図柄表示処理、キャラクタ画像表示処理など各種画像処理を実行するが、背景画像、演出図柄画像、キャラクタ画像は、液晶表示装置112の表示画面上において重畳表示される。
すなわち、演出図柄画像やキャラクタ画像は背景画像よりも手前に見えるように表示される。このとき、同一位置に背景画像と図柄画像が重なる場合、Zバッファ法など周知の陰面消去法により各画像データのZバッファのZ値を参照することで、図柄画像を優先してVRAMに記憶させる。
また、上記音声ROMには、音声出力装置18から出力される音声のデータが多数格納されており、音声CPUは、演出制御基板202から送信されたコマンドに基づいて所定のプログラムを読み出すとともに、音声出力装置18における音声出力制御をする。
次に、図8〜図12を参照して、メインROM201bに記憶されている各種テーブルの詳細について説明する。
図8(a)、図8(b)は、特別図柄変動の停止結果を大当たりとするか否かを判定する際に参照される大当たり判定テーブルを示す図である。図8(a)は、第1特別図柄表示装置用の大当たり判定テーブルであり、図8(b)は、第2特別図柄表示装置用の大当たり判定テーブルである。図8(a)と図8(b)とでは、大当たり当選確率と小当たりの当選確率とは同一であるが、図8(a)と図8(b)とで当選確率が異なるようにしてもよい。図8(a)および図8(b)に示す大当たり判定テーブルによると、大当たり当選確率は低いものの、小当たり当選確率は高くなっており、ほとんど小当たりに当選するようになっている。
図8(c)は、普通図柄変動の停止結果を当りとするか否かを判定する際に参照される当り判定テーブルを示す図である。
具体的には、当たり判定テーブルは、抽出された当たり判定用乱数値に基づいて、「当たり」か「ハズレ」の判定をするものである。従って、当たり判定用乱数値の乱数範囲が0〜10であるから、当たりと判定される確率は10/11である。
図9は、特別図柄の停止図柄を決定する図柄決定テーブルを示す図である。
図9(a)は、大当たり時に停止図柄を決定するための図柄決定テーブルであり、図9(b)は、小当たり時に停止図柄を決定するための図柄決定テーブルであり、図9(c)は、ハズレ時に停止図柄を決定するための図柄決定テーブルである。また、より詳細には図柄決定テーブルも特別図柄表示装置ごとに構成され、第1特別図柄表示装置83用の図柄決定テーブルと第2特別図柄表示装置84用の図柄決定テーブルとから構成されている。
図柄決定テーブルによって、抽出された大当たり図柄用乱数値または小当たり図柄用乱数値等に基づき、特別図柄の種類(停止図柄データ)が決定される。なお、第1特別図柄表示装置83においては小当たりに当選せず、図9(b)において第2特別図柄表示装置84のみ小当たり時の図柄を決定するようにしてもよい。
また、詳しくは後述するが、図10に示すように特別図柄の種類(停止図柄データ)に対応して大当たり態様および小当たり態様が決定されることから、特別図柄の種類が大当たり態様や小当たり態様を示すものともいえる。
また、決定した特別図柄の種類(停止図柄データ)に基づいて、演出制御基板202に特別図柄の情報を送信する制御コマンドとして、演出図柄指定コマンドを生成する。ここで、制御コマンドは、1コマンドが2バイトのデータで構成されており、制御コマンドの分類を識別するため1バイトのMODEデータと、実行される制御コマンドの内容(機能)を示す1バイトのDATAデータとから構成される。
図10(a)は、特別可動片105a、105bの開閉条件を決定する特別電動役物作動態様決定テーブルである。特別図柄の種類(停止図柄データ)に基づいて、大当たり遊技で行われるラウンド回数や、特別可変入賞装置の開放態様テーブルが決定される。
ここで、第1特別図柄1〜3、第2特別図柄1〜3が決定された場合には1種当たり用開放態様決定テーブルを決定する。一方、特別図柄A〜Cが決定された場合には、小当たり1用開放態様決定テーブルを決定し、特別図柄D〜Fが決定された場合には、小当たり2用開放態様決定テーブルを決定する。そして、特定領域に遊技球が進入したときには、特別図柄A〜Fのいずれの場合であっても2種当たり用開放態様決定テーブルを決定する。すなわち、小当たり図柄(特別図柄A〜F)は、小当たり用開放態様決定テーブルを決定するとともに、2種当たりが発生した場合には、2種当たり用開放態様決定テーブルを決定するものである。
図10(b)は、大当たり遊技終了後の遊技状態を決定するための大当たり終了時設定データテーブルである。図10(b)に示す大当たり終了時設定データテーブルによって、停止図柄データに基づき、特別開放技フラグの設定、特別開放期間の残り変動回数(J)の設定が行われる。
具体的には、停止図柄データが「01」である場合は、特別開放フラグをオフのまま設定する。これにより、大当たり遊技終了後に特別開放期間は設定されない。また、停止図柄データが「02」である場合は、特別開放フラグをオンするとともに、特別開放期間の残り変動回数(J)を「1」に設定する。これにより、大当たり遊技終了後は、1回の変動表示が行われている間が特別開放期間に設定される。このように、停止図柄データが特別開放フラグをオンするものであり、大当たり遊技終了後に特別開放期間が設定される割合は80%となっている(図9参照)。
図11及び図12は、図10(a)で決定された特別電動役物作動態様決定テーブルの詳細を示す図であり、図11(a)は1種当たり用開放態様決定テーブル、図11(b)は2種当たり用開放態様決定テーブル、図12(a)は小当たり1用開放態様決定テーブル、図12(b)は小当たり2用開放態様決定テーブルである。
具体的には、テーブルごとにラウンド遊技回数(R)、開放回数(K)、開放時間、閉鎖時間がそれぞれ対応付けられて記憶されている。なお、図11(b)の2種当たり用開放態様決定テーブルは、2種当たりの開始前に実行される小当たり作動時の開放が1ラウンドとして計数されるため、2ラウンド目から開始されるようになっている。
ここで、図11(a)の1種当たり用開放態様決定テーブルは、特別可動片105a,105bを開放させるラウンド遊技回数が15Rまで設定されており、各ラウンドにおける特別可動片105a,105bの開放回数は1回に設定され、開放時間は29.50秒、閉鎖時間は2.00秒に設定されている。
図11(b)の2種当たり用開放態様決定テーブルは、特別可動片105a,105bを開放させるラウンド遊技回数が7Rまで設定されており、各ラウンドにおける特別可動片105a,105bの開放回数は1回に設定され、開放時間は29.50秒、閉鎖時間は2.00秒に設定されている。
図12(a)の小当たり1用開放態様決定テーブルは、ラウンド遊技回数が1Rしか設定されておらず、特別可動片105a,105bの開放回数は2回に設定され、0.10秒間開放した後に2.00秒間の閉鎖時間を経て0.5秒間開放される。
図12(b)の小当たり2用開放態様決定テーブルは、ラウンド遊技回数が1Rしか設定されておらず、特別可動片105a,105bの開放回数は1回に設定され、開放時間は1.60秒に設定されている。
このように、小当たり1用開放態様決定テーブルを参照する小当たり遊技は、開放時間が合計で0.60秒に設定されている一方、小当たり2用開放態様決定テーブルを参照する小当たり遊技は、開放時間が合計で1.60秒に設定されている。したがって、小当たり2用開放態様決定テーブルを参照する小当たり遊技は、小当たり1用開放態様決定テーブルを参照する小当たり遊技に比して、遊技球が特別可変入賞装置104内に進入しやすくなっている。なお、本実施形態では、小当たり1用開放態様決定テーブルを参照する小当たり遊技を第1小当たり遊技といい、小当たり2用開放態様決定テーブルを参照する小当たり遊技を第2小当たり遊技という。
なお、図12の小当たり用開放態様決定テーブルを1ラウンドあたりに1回の開放しか行わないように設定してもよい。
(特別開放期間の説明)
次に、特別開放期間について説明する。本実施形態においては、所定の条件が成立したときに、「特別開放期間」が設定される。なお、遊技を開始したとき、すなわち遊技機1の初期は「特別開放期間」は設定されていない。
本実施形態において、「特別開放期間」が設定されていない状態では、普通図柄ゲート116を遊技球が通過したことを条件として行われる普通図柄の抽選において、その抽選に要する時間が29秒と長く設定され、かつ、当たりに当選した際の第2始動口115の開放制御時間が0.1秒と短く設定されている。つまり、普通図柄ゲート116を遊技球が通過すると、普通図柄の抽選が行われるが、その抽選結果は、当該抽選が開始されてから29秒後に確定する。そして、抽選結果が当たりであった場合には、その後、第2始動口115が約0.1秒間、開放状態に制御される。
これに対して、「特別開放期間」が設定されていると、上記普通図柄の抽選に要する時間が3秒と短く設定され、かつ、当たりに当選した際の第2始動口115の開放制御時間が3.5秒と、長く設定される。
したがって、「特別開放期間」が設定されているときは、「特別開放期間」が設定されていないときよりも、普通図柄ゲート116を遊技球が通過する限りにおいて、第2始動口115が開放状態に制御されやすくなる。これにより、「特別開放期間」では、遊技者が遊技球を消費せずに遊技を進行することが可能となる。
ここで、「特別開放期間」は、特別図柄の変動表示が1回行われている間に設定される。すなわち、「特別開放期間」が開始されてから、特別図柄が2回以上変動することはない。そのため、「特別開放期間」に始動口へ入球したとしても大当たり判定は実行されないため、「特別開放期間」において第2始動口115に遊技球が入球した場合は、特別図柄の変動表示の権利が第2保留として上限値(4個)まで留保される。ここで、本実施形態においては、「特別開放期間」において、第2始動口115に4個以上の遊技球が入球して、第2保留が上限値まで留保されることは十分に可能となっている。
そして、主制御基板201においては、メインRAM201cの特別開放フラグ記憶領域にフラグを記憶することによって、現在、特別開放期間であるか否かを把握するようにしている。
本実施形態においては、大当たり遊技の終了後に、当該大当たり遊技の実行の契機となった大当たり図柄の種類に応じて、「特別開放期間」が設定される。一方、「小当たり」に当選した場合には、小当たり遊技の終了後に直接的に「特別開放期間」が設定されることはないものの、小当たり遊技のときに、特別可変入賞装置104内に設けられた特定領域110に遊技球が進入すると「2種大当たり」が発生し、大当たり終了後に小当たり図柄の種類に応じて、「特別開放期間」が設定される。
なお、本実施形態において、「特別開放期間」が設定されるのは、大当たり遊技終了時のみであるが、これに限らず、例えば、大当たり遊技の実行中や、小当たり遊技の実行後、通常の遊技の進行中などであってもよい。
また、本実施形態においては、「特別開放期間」は、特別図柄が1回変動表示されている間にのみ設定され、1回の変動表示が終了すると(停止表示されると)ともに「特別開放期間」は終了するが、これに限らず、例えば、特別図柄の変動表示が2回行われている間を「特別開放期間」に設定してもよい。
次に、遊技機1における遊技の進行について、フローチャートを用いて説明する。
(主制御基板のメイン処理)
図13を用いて、主制御基板201のメイン処理を説明する。
電源基板207により電源が供給されると、メインCPU201aにシステムリセットが発生し、メインCPU201aは、以下のメイン処理を行う。
(ステップS10)
まず、ステップS10において、メインCPU201aは、初期化処理を行う。この処理において、メインCPU201aは、電源投入に応じて、メインROM201bから起動プログラムを読み込むとともに、メインRAM201cに記憶されるフラグなどを初期化する処理を行う。
(ステップS20)
ステップS20において、メインCPU201aは、変動パターン用乱数値、リーチ判定用乱数値の更新を行う演出乱数更新処理を行う。
(ステップS30)
ステップS30において、メインCPU201aは、特別図柄判定用初期値乱数、大当たり図柄用初期値乱数、小当たり図柄用初期値乱数の更新を行う。以降は、所定の割込み処理が行われるまで、ステップS20とステップS30との処理を繰り返し行う。
(主制御基板のタイマ割込処理)
図14を用いて、主制御基板201のタイマ割込処理を説明する。
主制御基板201に設けられたリセット用クロックパルス発生回路によって、所定の周期(0.004秒、以下「4ms」)毎にクロックパルスが発生されることで、以下に述べるタイマ割込処理が実行される。
(ステップS100)
まず、ステップS100において、メインCPU201aは、メインCPU201aのレジスタに格納されている情報をスタック領域に退避させる。
(ステップS110)
ステップS110において、メインCPU201aは、特別図柄時間カウンタの更新処理、特別電動役物の開放時間等の特別遊技タイマカウンタの更新処理、普通図柄時間カウンタの更新処理、普電開放時間カウンタの更新処理等の各種タイマカウンタを更新する時間制御処理を行う。具体的には、特別図柄時間カウンタ、特別遊技タイマカウンタ、普通図柄時間カウンタ、普電開放時間カウンタ、条件装置作動有効時間カウンタ、入賞役物装置可動停止時間カウンタを−1減算して更新する処理を行う。
(ステップS120)
ステップS120において、メインCPU201aは、特別図柄判定用乱数値、大当たり図柄用乱数値、小当たり図柄用乱数値、当たり判定用乱数値の乱数更新処理を行う。
具体的には、それぞれの乱数カウンタを+1加算して、乱数カウンタを更新する。なお、加算した結果が乱数範囲の最大値を超えた場合には、乱数カウンタを0に戻し、乱数カウンタが1周した場合には、その時の初期値乱数の値から乱数を更新する。
(ステップS130)
ステップS130において、メインCPU201aは、特別図柄判定用初期値乱数カウンタ、大当たり図柄用初期値乱数カウンタ、小当たり図柄用初期値乱数カウンタを+1加算して乱数カウンタを更新する初期値乱数更新処理を行う。
(ステップS200)
ステップS200において、メインCPU201aは、入力制御処理を行う。この処理において、メインCPU201aは、各スイッチに入力があったか否か判定し、入力があった場合には所定のデータをセットする入力処理を行う。具体的には、図15〜図18を用いて後述する。
(ステップS300)
ステップS300において、メインCPU201aは、特別図柄、特別電動役物の制御を行うための特図特電制御処理を行う。詳しくは、図19〜図26を用いて後述する。
(ステップS400)
ステップS400において、メインCPU201aは、普通図柄、普通電動役物の制御を行うための普図普電制御処理を行う。詳しくは、図27〜図29を用いて後述する。
(ステップS500)
ステップS500において、メインCPU201aは、払出制御処理を行う。
この処理において、メインCPU201aは、特別可変入賞装置104、第1始動口113、114、第2始動口115に遊技球が入賞したか否かのチェックを行い、入賞があった場合、それぞれに対応する払出個数指定コマンドを払出制御基板203に送信する。
(ステップS600)
ステップS600において、メインCPU201aは、外部情報データ、始動口開閉ソレノイドデータ、特別可変入賞装置開閉ソレノイドデータ、特別図柄表示装置データ、普通図柄表示装置データ、記憶数指定コマンドのデータ作成処理を行う。
(ステップS700)
ステップS700において、メインCPU201aは、特別可変入賞装置104に入球した遊技球の転動方向を変更するために、入賞役物108の落下防止部材108a、108b、入賞ポケット108cを可動する各ソレノイド、振り分け部材136および停留部材137を可動する振り分けソレノイド138、回転体143を回転させる駆動モータMを制御するための入賞役物装置制御処理を行う。なお、入賞役物装置制御処理のうち、回転体143を回転させる駆動モータMの制御について、図30〜図32を用いて後述する。
(ステップS800)
ステップS800において、メインCPU201aは、出力制御処理を行う。この処理において、上記S600で作成した外部情報データ、始動口開閉ソレノイドデータ、特別可変入賞装置開閉ソレノイドデータの信号を出力させるポート出力処理を行う。また、普通図柄表示装置82、第1特別図柄表示装置83、第2特別図柄表示装置84、第1特別図柄保留表示器93、第2特別図柄保留表示器94、普通図柄保留表示器92および各LEDを点灯させるために、上記S600で作成した特別図柄表示装置データと普通図柄表示装置データとを出力する表示装置出力処理を行う。さらに、メインRAM201cの演出用伝送データ格納領域にセットされているコマンドを送信するコマンド送信処理も行う。
(ステップS900)
ステップS900において、メインCPU201aは、ステップS100で退避した情報をメインCPU201aのレジスタに復帰させる。
図15を用いて、主制御基板201の入力制御処理を説明する。
(ステップS220)
まず、ステップS220において、メインCPU201aは、特別可変入賞装置検出スイッチ104sからの検出信号を受信することによって、特別可変入賞装置検出スイッチ104sが遊技球を検出したか判定する。そして、特別可変入賞装置検出スイッチ104sからの検出信号が入力したと判定した場合には、メインCPU201aは、特別可変入賞装置104に入球した遊技球を計数するための特別可変入賞装置入球数(C)記憶領域のカウンタを更新する。
(ステップS230)
ステップS230において、メインCPU201aは、第1始動口検出スイッチ113s、114sからの検出信号を受信することによって、第1始動口検出スイッチ113s、114sが遊技球を検出したかを判定して、大当たりの判定を行うための所定のデータをセットする。詳しくは、図16を用いて後述する。
(ステップS240)
ステップS240において、メインCPU201aは、第2始動口検出スイッチ115sからの検出信号を受信することによって、第2始動口検出スイッチ115sが遊技球を検出したかを判定して、大当たりの判定を行うための所定のデータをセットする。詳しくは、図17を用いて後述する。
(ステップS250)
ステップS250において、メインCPU201aは、ゲート検出スイッチ116sが信号を検出したか、すなわち、遊技球が普通図柄ゲート116を通過したか否かを判定する。さらに、メインCPU201aは、ゲート検出スイッチ116sが信号を検出した場合には、普通図柄保留数(G)記憶領域に「1」を加算し、予め用意された乱数範囲(例えば、0〜10)から1つの当たり判定用乱数値を抽出し、普通図柄保留記憶領域に抽出した乱数値を記憶する。ただし、普通図柄保留数(G)記憶領域に「4」が記憶されている場合には、普通図柄保留数(G)記憶領域に「1」を加算したり、当たり判定用乱数値を抽出して普通図柄保留記憶領域に抽出した乱数値を記憶したりすることは行わない。
(ステップS260)
ステップS260において、メインCPU201aは、特定領域検出スイッチ110sからの検出信号を受信することによって、2種大当たりに当選したか否かを判断し、2種大当たりに当選した場合には大当たり遊技を実行するための所定のデータをセットする。詳しくは、図18を用いて後述する。
図16を用いて、主制御基板201の第1始動口検出スイッチ入力処理を説明する。
(ステップS230−1)
まず、ステップS230−1において、メインCPU201aは、第1始動口検出スイッチ113s、114sからの検出信号を入力したか否かを判定する。
第1始動口検出スイッチ113s、114sからの検出信号を入力した場合にはステップS230−2に処理を移し、第1始動口検出スイッチ113s、114sからの検出信号を入力しなかった場合には、第1始動口検出スイッチ入力処理を終了する。
(ステップS230−2)
ステップS230−2において、メインCPU201aは、賞球のために用いる始動口賞球カウンタに所定のデータを加算して更新する処理を行う。
(ステップS230−3)
ステップS230−3において、メインCPU201aは、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域にセットされている保留個数が4未満であるか否かを判定する。第1特別図柄保留数(U1)記憶領域にセットされている保留個数が4未満であった場合には、ステップS230−4に処理を移し、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域にセットされている保留個数が4未満でない場合には第1始動口検出スイッチ入力処理を終了する。
(ステップS230−4)
ステップS230−4において、メインCPU201aは、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域に「1」を加算して記憶する。
(ステップS230−5)
ステップS230−5において、メインCPU201aは、特別図柄判定用乱数値を取得して、第1特別図柄記憶領域にある第1記憶部から順に空いている記憶部を検索していき、空いている記憶部に取得した特別図柄判定用乱数値を記憶する。
(ステップS230−6)
ステップS230−6において、メインCPU201aは、大当たり図柄用乱数値を取得して、第1特別図柄記憶領域にある第1記憶部から順に空いている記憶部を検索していき、空いている記憶部に取得した大当たり図柄用乱数値を記憶する。
(ステップS230−7)
ステップS230−7において、メインCPU201aは、小当たり図柄用乱数値を取得して、第1特別図柄記憶領域にある第1記憶部から順に空いている記憶部を検索していき、空いている記憶部に取得した小当たり図柄用乱数値を記憶する。
(ステップS230−8)
ステップS230−8において、メインCPU201aは、演出用乱数値(変動パターン用乱数値およびリーチ判定用乱数値)を取得して、第1特別図柄記憶領域にある第1記憶部から順に空いている記憶部を検索していき、空いている記憶部に取得した演出用乱数値(変動パターン用乱数値およびリーチ判定用乱数値)を記憶する。
(ステップS230−9)
次に、メインCPU201aは、第1始動口113、114に遊技球が入球して第1保留(U1)が留保されたことを示す始動入賞指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットし、第1始動口検出スイッチ入力処理を終了する。
図17を用いて、主制御基板201の第2始動口検出スイッチ入力処理を説明する。
(ステップS240−1)
まず、ステップS240−1において、メインCPU201aは、第2始動口検出スイッチ115sからの検出信号を入力したか否かを判定する。
第2始動口検出スイッチ115sからの検出信号を入力した場合にはステップS230−2に処理を移し、第1始動口検出スイッチ113s、114sからの検出信号を入力しなかった場合には、第1始動口検出スイッチ入力処理を終了する。
(ステップS240−2)
ステップS240−2において、メインCPU201aは、賞球のために用いる始動口賞球カウンタに所定のデータを加算して更新する処理を行う。
(ステップS240−3)
ステップS240−3において、メインCPU201aは、第2特別図柄保留数(U2)記憶領域にセットされている保留個数が4未満であるか否かを判定する。第2特別図柄保留数(U2)記憶領域にセットされている保留個数が4未満であった場合には、ステップS240−4に処理を移し、第2特別図柄保留数(U2)記憶領域にセットされている保留個数が4未満でない場合には第2始動口検出スイッチ入力処理を終了する。
(ステップS240−4)
ステップS240−4において、メインCPU201aは、第2特別図柄保留数(U2)記憶領域に「1」を加算して記憶する。
(ステップS240−5)
ステップS240−5において、メインCPU201aは、特別図柄判定用乱数値を取得して、第2特別図柄記憶領域にある第1記憶部から順に空いている記憶部を検索していき、空いている記憶部に取得した特別図柄判定用乱数値を記憶する。
(ステップS240−6)
ステップS240−6において、メインCPU201aは、大当たり図柄用乱数値を取得して、第2特別図柄記憶領域にある第1記憶部から順に空いている記憶部を検索していき、空いている記憶部に取得した大当たり図柄用乱数値を記憶する。
(ステップS240−7)
ステップS240−7において、メインCPU201aは、小当たり図柄用乱数値を取得して、第2特別図柄記憶領域にある第1記憶部から順に空いている記憶部を検索していき、空いている記憶部に取得した小当たり図柄用乱数値を記憶する。
(ステップS240−8)
ステップS240−8において、メインCPU201aは、演出用乱数値(変動パターン用乱数値およびリーチ判定用乱数値)を取得して、第2特別図柄記憶領域にある第1記憶部から順に空いている記憶部を検索していき、空いている記憶部に取得した演出用乱数値(変動パターン用乱数値およびリーチ判定用乱数値)を記憶する。
(ステップS240−9)
次に、メインCPU201aは、第2始動口115に遊技球が入球して第2保留(U2)が留保されたことを示す始動入賞指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットし、第2始動口検出スイッチ入力処理を終了する。
図18を用いて、主制御基板201の特定領域検出スイッチ入力処理を説明する。
(ステップS260−1)
まず、メインCPU201aは、特定領域検出スイッチ110sからの検出信号を入力したか否かを判定する。
特定領域検出スイッチ110sからの検出信号を入力した場合にはステップS260−2に処理を移し、特定領域検出スイッチ110sからの検出信号を入力しなかった場合にはステップS260−11に処理を移す。
(ステップS260−2)
上記ステップS260−1において、特定領域検出スイッチ110sからの検出信号が入力したと判定した場合には、メインCPU201aは、条件装置作動有効フラグがオンされているか否かを判定する。条件装置作動有効フラグというのは、特定領域110への遊技球の進入によって2種大当たりを発生させるか否かを判別するためのものであり、フラグがオンされている場合には特定領域110への遊技球の進入によって2種大当たりが発生し、フラグがオフされている場合には特定領域110へ遊技球が進入しても2種大当たりが発生することはない。条件装置作動有効フラグがオンされている場合にはステップS260−3に処理を移し、条件装置作動有効フラグがオンされていない場合には当該特定領域検出スイッチ入力処理を終了する。なお、条件装置作動有効フラグは、小当たりの当選時に、後述する特別図柄停止処理(図23)においてオンされるものである。
(ステップS260−3)
上記ステップS260−2において、条件装置作動有効フラグがオンされていると判定した場合には、メインCPU201aは、この条件装置作動有効フラグをオフする。これにより、以後、特定領域110への遊技球の進入に基づく処理は何もなされなくなる。
なお、詳しくは後述するが、小当たり遊技中に特定領域110に遊技球が進入しなかった場合には、予め設定された時間を経過したところで、条件装置作動有効フラグがオフされる(ステップS350−19)。このように、予め設定された時間を経過したところで条件装置作動有効フラグをオフするようにしたのは、小当たり遊技において、特別可変入賞装置104が閉じる直前に特別可変入賞装置104に入球した遊技球が、特定領域110に到達するまでの時間を考慮したためである。
(ステップS260−4)
次に、メインCPU201aは、第2小当たりフラグ記憶領域に記憶されているフラグをオフする処理を行う。第2小当たりフラグは、第2小当たり遊技において特定領域110への遊技球の進入によって2種大当たりが発生したか否かを確認するためのフラグであり、第2小当たりに当選したときにオンされ、特定領域110へ遊技球が進入したとき、または小当たり遊技開始から小当たり遊技の終了後一定時間が経過するまでに特定領域110へ遊技球が進入しなかった場合にオフされる。
(ステップS260−5)
次に、メインCPU201aは、特別開放期間や残り変動回数をリセットする。具体的には、特定開放フラグ記憶領域、特定遊技状態の残り変動回数(J)記憶領域にあるデータをクリアする。
(ステップS260−6)
次に、停止中の特別図柄(小当たり図柄)を参照して2種大当たり遊技のオープニングコマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。
(ステップS260−7)
次に、メインCPU201aは、図10(b)に示す大当たり終了時設定データテーブルを参照し、停止中の特別図柄(小当たり図柄)が大当たり遊技後に特別開放期間を設定する図柄(特別開放図柄)であるか否かを判定する。具体的には、停止図柄データが「02」「03」「08」「09」「05」「06」「11」「12」のいずれかであるか否かを判定する。そして、停止図柄データが特別開放図柄である場合はステップS260−8に処理を移し、特別開放図柄ではない場合はステップS260−9に処理を移す。
(ステップS260−8)
次に、停止中の図柄が特別開放図柄であった場合は、メインCPU201aは、特別開放期間が設定されて第2保留が増加する予定であることを示す連チャン予定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。
(ステップS260−9)
次に、メインCPU201aは、停止図柄データを参照して、対応するオープニング時間を特別遊技タイマカウンタにセットする。なお、特別遊技タイマカウンタは、上記ステップS110において4ms毎に減算処理される。
(ステップS260−10)
次にメインCPU201aは、2種大当たり遊技を開始すべく、後述する特図特電処理データに「3」をセットして、後述する大当たり遊技処理(ステップS340)に処理を移して、当該特定領域検出スイッチ入力処理を終了する。
(ステップS260−11)
上記ステップS260−1において特定領域検出スイッチ110sからの検出信号を入力しなかったと判定された場合には、メインCPU201aは、第2小当たりフラグ記憶領域に記憶されているフラグがオンされているか否かを判定する。第2小当たりフラグがオンされている場合とは、第2小当たり遊技が開始されてから、未だに特定領域110に遊技球が入球していない場合である。そして、第2小当たりフラグがオンされている場合にはステップS260−12に処理を移し、第2小当たりフラグがオンされていない場合には当該特定領域検出スイッチ入力処理を終了する。
(ステップS260−12)
特定領域検出スイッチ110sからの検出信号を入力せず、第2小当たり遊技フラグがオンされている場合には、条件装置作動有効時間を経過したかを判定する。すなわち、本ステップにおいて条件装置作動有効時間が経過したと判定される場合とは、第2小当たり遊技が開始されてから特定領域110に進入した遊技球が有効となる時間が経過するまでに特定領域110に遊技球が入球しなかった場合である。そして、条件装置作動有効時間を経過した場合にはステップS260−13に処理を移し、条件装置作動有効時間を経過していない場合には特定領域検出スイッチ入力処理を終了する。
(ステップS260−13)
第2小当たり遊技の開始後条件装置作動有効時間が経過するまでに特定領域110に遊技球が入球しなかった場合には、メインCPU201aは、特別開放期間が設定されて増加する予定である第2保留(U2)の個数(連チャン予定数)が減算されることを示す連チャン予定減算コマンド(01H)を演出用伝送データ格納領域にセットする。なお、連チャン予定減算コマンド(01H)は、第2小当たり遊技が実行されたにも関わらず特定領域110に遊技球が入球しなかった場合にセットされるコマンドである。これにより、後述するように第2小当たり遊技が実行されると特定領域110に遊技球が入球しやすい状態となるものの、遊技球を発射しなかったなどの理由により特定領域110に遊技球が入球しなかった場合は2種大当たりが実行されないことになるため、実行される可能性が高かった1回の2種大当たりが行われなかったことを示す情報が演出制御基板202に送信される。
(ステップS260−14)
次に、メインCPU201aは、第2小当たり遊技フラグ記憶領域に記憶されているフラグをオフして特定領域検出スイッチ入力処理を終了する。
図19を用いて、主制御基板201の特図特電制御処理を説明する。
(ステップS301)(ステップS302)
まず、ステップS301において特図特電処理データの値をロードし、ステップS302においてロードした特図特電処理データから分岐アドレスを参照し、特図特電処理データ=0であれば特別図柄記憶判定処理(ステップS310)に処理を移し、特図特電処理データ=1であれば特別図柄変動処理(ステップS320)に処理を移し、特図特電処理データ=2であれば特別図柄停止処理(ステップS330)に処理を移し、特図特電処理データ=3であれば大当たり遊技処理(ステップS340)に処理を移し、特図特電処理データ=4であれば小当たり遊技処理(ステップS350)に処理を移し、特図特電処理データ=5であれば特別遊技終了処理(ステップS360)に処理を移す。詳しくは、図20〜図26を用いて後述する。
特図特電処理データ=0であったときの主制御基板201の特別図柄記憶判定処理について図20を用いて説明する。
(ステップS310−1)
ステップS310−1において、メインCPU201aは、特別図柄の変動表示中であるか否かを判定する。ここで、特別図柄の変動表示中であれば(特別図柄時間カウンタ≠0)、特別図柄記憶判定処理を終了し、特別図柄の変動表示中でなければ(特別図柄時間カウンタ=0)、ステップ310−2に処理を移す。
(ステップS310−2)
ステップS310−2において、メインCPU201aは、特別図柄の変動中ではない場合には、第2特別図柄保留数(U2)記憶領域が1以上であるかを判定する。第2特別図柄保留数(U2)記憶領域が1以上でない場合には、ステップS310−4に処理を移し、第2特別図柄保留数(U2)記憶領域が「1」以上であると判定した場合にはステップS310−3に処理を移す。
(ステップS310−3)
ステップS310−3において、メインCPU201aは、第2特別図柄保留数(U2)記憶領域に記憶されている値から「1」を減算して記憶する。
(ステップS310−4)
ステップS310−4において、メインCPU201aは、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域が1以上であるかを判定する。第1特別図柄保留数(U1)記憶領域が1以上でない場合には、特別図柄記憶判定処理を終了し、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域が「1」以上であると判定した場合にはステップS310−5に処理を移す。
(ステップS310−5)
ステップS310−5において、メインCPU201aは、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域に記憶されている値から「1」を減算して記憶する。
(ステップS310−6)
ステップS310−6において、メインCPU201aは、第2特別図柄判定フラグ記憶領域のフラグをオンに設定する処理を行う。この第2特別図柄判定フラグは、後述するステップS310−7において第2特別図柄記憶領域にあるデータデータ(特別図柄判定用乱数値、大当たり図柄用乱数値、小当たり図柄用乱数値)が判定記憶領域(第0記憶部)にシフトされ、図8(b)の第2特別図柄表示装置用の大当たり判定テーブルを参照して後述の大当たり判定処理が行われるときにオンされる。
(ステップS310−7)
ステップS310−7において、メインCPU201aは、特別図柄保留記憶領域に記憶されたデータのシフト処理を行う。具体的には、第1特別図柄記憶領域または第2特別図柄記憶領域にある第1記憶部〜第4記憶部に記憶された各データを1つ前の記憶部にシフトさせる。例えば、第1記憶部に記憶されているデータは、第0記憶部(判定記憶領域)にシフトさせる。このとき、第1記憶部に記憶されているデータは、第0記憶部(判定記憶領域)に書き込まれるとともに、すでに第0記憶部(判定記憶領域)に書き込まれていたデータは特別図柄保留記憶領域からは消去されることとなる。これにより、前回の遊技で用いた特別図柄判定用乱数値、大当たり図柄用乱数値、小当たり図柄用乱数値、入賞状態フラグが消去される。
このように、本実施形態では、ステップS310−2〜S310−6において第2特別図柄記憶領域を第1特別図柄記憶領域よりも優先させてシフトさせるので、第1特別図柄記憶領域にデータが記憶されていたとしても、第2特別図柄記憶領域に記憶されているデータに基づいて、後述する大当たり判定処理が行われる。なお、本実施形態では、ステップS310−2〜S310−6において第2特別図柄記憶領域を第1特別図柄記憶領域よりも優先させてシフトさせることとしたが、始動口に入賞した順序で、第1特別図柄記憶領域または第2特別図柄記憶領域をシフトさせてもよいし、第1特別図柄記憶領域を第2特別図柄記憶領域よりも優先させてシフトさせてもよい。
(ステップS311)
ステップS311において、メインCPU201aは、上記ステップS310−4において特別図柄保留記憶領域の第0記憶部(判定記憶領域)に書き込まれたデータ(特別図柄判定用乱数値、大当たり図柄用乱数値、小当たり図柄用乱数値)に基づいて、大当たり判定処理を実行する。詳しくは、図21を用いて、後述する。
(ステップS312)
ステップS312においては、メインCPU201aは、変動パターン選択処理を行う。変動パターン選択処理は、変動パターン用乱数値を取得し、図13に示す変動パターン決定テーブルを参照して、大当たりの判定結果、特別図柄の種類、特別開放期間の設定の有無および変動パターン用乱数値に基づいて、変動パターンを決定する。
(ステップS313)
ステップS313において、メインCPU201aは、決定した変動パターンに対応する変動パターン指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。
(ステップS314)
ステップS314において、メインCPU201aは、第1特別図柄表示装置83または第2特別図柄表示装置84において特別図柄の変動表示を開始する。つまり、処理領域に書き込まれた情報が第1保留に係る場合には、特別図柄の変動表示として第1特別図柄表示装置83において「−」の点滅を開始し、処理領域に書き込まれた情報が第2保留に係る場合には、特別図柄の変動表示として第2特別図柄表示装置84において「−」を点滅させるデータをセットする。
(ステップS315)
ステップS315において、メインCPU201aは、上記のようにして特別図柄の変動表示を開始したら、特別図柄時間カウンタに上記ステップS312において決定した変動パターンに基づいた変動時間(カウンタ値)を特別図柄時間カウンタにセットする。なお、特別図柄時間カウンタは上記S110において4ms毎に減算処理されていく。
(ステップS316)
ステップS316において、メインCPU201aは、特図特電処理データ=1をセットし、図22に示す特別図柄変動処理に処理を移して、特別図柄記憶判定処理を終了する。
次に、図21を用いて、大当たり判定処理を説明する。
(ステップS311−1)
メインCPU201aは、上記ステップS310−4において第0記憶部(判定記憶領域)に記憶された特別図柄判定用乱数値に基づいて、「大当たり」か「小当たり」か「ハズレ」を判定する。このとき、メインCPU201aは、上記ステップS310−6においてシフトされた特別図柄保留記憶領域が第1特別図柄記憶領域である場合には、図8(a)の第1特別図柄表示装置用の大当たり判定テーブルを参照する。また、メインCPU201aは、上記ステップS310−6においてシフトされた特別図柄保留記憶領域が第2特別図柄記憶領域である場合には、図8(b)の第2特別図柄表示装置用の大当たり判定テーブルを参照する。
(ステップS311−2)
ステップS311−2において、メインCPU201aは、上記ステップS311−1における大当たり判定の結果、大当たりと判定されたか否かを判定する。大当たりと判定された場合には、ステップS311−3に処理を移し、大当たりと判定されなかった場合には、ステップS311−9に処理を移す。
(ステップS311−3)
ステップS311−3において、メインCPU201aは、上記ステップS310−6において特別図柄保留記憶領域の第0記憶部(判定記憶領域)に書き込まれた大当たり図柄用乱数値を判定して、特別図柄の種類(停止図柄データ)を決定する。
具体的には、上記ステップS310−6においてシフトされた特別図柄保留記憶領域が第1特別図柄記憶領域である場合には、図9(a)の第1特別図柄表示用の図柄決定テーブルを参照し、上記ステップS310−6においてシフトされた特別図柄保留記憶領域が第2特別図柄記憶領域である場合には、図9(a)の第2特別図柄表示用の図柄決定テーブルを参照して、大当たり図柄用乱数値に基づいて、停止する特別図柄の種類を決定する。
なお、決定された特別図柄は、後述するように図23の特別図柄停止処理において「大当たり」または「小当たり」の当選の可否を判定するのに用いられるとともに、図24の大当たり遊技処理や図25の小当たり遊技処理において特別可変入賞装置104の作動態様を決定するのにも用いられる。また、決定された特別図柄は、図26の特別遊技終了処理において大当たり終了後に特別開放期間を設定するか否かを決定するためにも用いられる。
(ステップS311−4)
ステップS311−4において、メインCPU201aは、決定された停止図柄データを停止図柄データ記憶領域にセットする。
(ステップS311−5)
ステップS311−5において、メインCPU201aは、特別図柄に対応するデータを演出制御基板202に送信するため、大当たり用の特別図柄に対応する演出図柄指定コマンドを生成して、演出用伝送データ格納領域にセットする。
(ステップS311−6)
ステップS311−6において、メインCPU201aは、図10(b)に示す大当たり終了時設定データテーブルを参照し、上記ステップS311−4において停止図柄データ記憶領域にセットされた停止図柄データが大当たり遊技後に特別開放期間を設定する図柄(特別開放図柄)であるか否かを判定する。そして、停止図柄データが特別開放図柄である場合はステップS311−7に処理を移し、特別開放図柄ではない場合はステップS311−8に処理を移す。
(ステップS311−7)
ステップS311−7において、停止中の図柄が特別開放図柄であった場合は、メインCPU201aは、特別開放期間が設定されて第2保留が増加する予定であることを示す連チャン予定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。
(ステップS311−8)
ステップS311−8において、メインCPU201aは、第2特別図柄判定フラグがオンされている場合にはオフに設定する処理を行う。
(ステップS311−9)
ステップS311−9において、メインCPU201aは、小当たりと判定されたか否かの判定を行う。小当たりと判定された場合には、ステップS311−10に処理を移し、小当たりと判定されなかった場合には、ステップS311−13に処理を移す。
(ステップS311−10)
ステップS311−10において、メインCPU201aは、上記ステップS310−7において特別図柄保留記憶領域の第0記憶部(判定記憶領域)に書き込まれた小当たり図柄用乱数値を判定して、特別図柄の種類を決定する。
具体的には、図9(b)の図柄決定テーブルを参照して、小当たり図柄用乱数値に基づいて、特別図柄の種類を決定する。
本実施形態においては、小当たりの図柄に応じて、その後に実行される小当たり遊技の内容、小当たり遊技中に2種大当たりに当選した場合の2種大当たり遊技の終了後の特別開放期間の有無が異なっている。
(ステップS311−11)
ステップS311−11において、メインCPU201aは、決定された小当たり用の特別図柄の種類を示す停止図柄データを停止図柄データ記憶領域にセットする。
(ステップS311−12)
ステップS311−12において、メインCPU201aは、演出制御基板202に特別図柄に対応するデータを送信するため、小当たり用の特別図柄に対応する演出図柄指定コマンドを生成して、演出用伝送データ格納領域にセットする。
(ステップS311−13)
ステップS311−13において、メインCPU201aは、図9(c)の図柄決定テーブルを参照してハズレ用の特別図柄を決定し、決定したハズレ用の停止図柄データを停止図柄データ記憶領域にセットする。
(ステップS311−14)
ステップS311−14において、メインCPU201aは、演出制御基板202に特別図柄に対応するデータを送信するため、ハズレ用の特別図柄に対応する演出図柄指定コマンドを生成して、演出用伝送データ格納領域にセットする。
(ステップS311−15)
ステップS311−15において、メインCPU201aは、第2特別図柄判定フラグ記憶領域に記憶されているフラグがオンされているか否かを判定する。そして、第2特別図柄判定フラグがオンされている場合にはステップS311−16に処理を移し、第2特別図柄判定フラグがオンされていない場合には大当たり判定処理を終了する。
(ステップS311−16)
第2特別図柄判定フラグ記憶領域に記憶されているフラグがオンされている場合には、ステップS311−16において、メインCPU201aは、特別開放期間が設定されて増加する予定であった第2保留(U2)の個数(連チャン予定数)が減算されることを示す連チャン予定減算コマンド(02H)を演出用伝送データ格納領域にセットし、ステップS311−8に処理を移す。
なお、連チャン予定減算コマンド(02H)は、図9(a)の第2特別図柄表示用の図柄決定テーブルを参照した大当たり判定によってハズレとなった場合にセットされるコマンドある。これにより、特定領域110に入球しやすい小当たりに当選する割合が高い大当たり判定においてハズレとなり、実行される可能性が高かった1回の2種大当たりが行われなかったことを示す情報が演出制御基板202に送信される。
次に、特図特電処理データ=1であったときの主制御基板201の特別図柄変動処理について、図22を用いて説明する。
(ステップS320−1)
ステップS320−1において、メインCPU201aは、ステップS318においてセットされた特別図柄の変動時間が経過したか否か(特別図柄時間カウンタ=0か?)を判定する。その結果、変動時間を経過していないと判定した場合には、特別図柄変動処理を終了し、次のサブルーチンを実行する。
(ステップS320−2)
ステップS320−2において、メインCPU201aは、セットされた時間を経過したと判定した場合には、当該特別図柄変動処理以前のルーチン処理(大当たり判定処理)において、上記ステップS311−4、S311−9、S311−11でセットされた特別図柄を特別図柄表示装置83、84に停止表示する。これにより、遊技者に大当たりの判定結果が報知されることとなる。
(ステップS320−3)
ステップS320−3において、メインCPU201aは、図柄確定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。
(ステップS320−4)
ステップS320−4において、メインCPU201aは、上記のようにして特別図柄の停止表示を開始したら、特別図柄時間カウンタに図柄停止時間(1秒=1500カウンタ)をセットする。なお、特別図柄時間カウンタは上記S110において4ms毎に−1減算して更新されていく。
(ステップS320−5)
ステップS320−5において、メインCPU201aは、特図特電処理データに2をセットし、図23に示す特別図柄停止処理に移行して、特別図柄変動処理を終了する。
次に、特図特電処理データ=2であったときの主制御基板201の特別図柄停止処理について、図23を用いて説明する。
(ステップS330−1)
ステップS330−1において、メインCPU201aは、ステップS320−4においてセットされた図柄停止時間が経過したか否か(特別図柄時間カウンタ=0か?)を判定する。その結果、図柄停止時間を経過していないと判定した場合には、特別図柄停止処理を終了し、次のサブルーチンを実行する。
(ステップS330−2)
ステップS330−2において、メインCPU201aは、特別開放フラグ記憶領域にフラグがオンされているか否かを判定する。特別開放フラグ記憶領域にフラグがオンされている場合というのは、現在が特別開放期間に設定されている場合である。特別開放フラグ記憶領域にフラグがオンされている場合には、ステップS330−3に処理を移し、特別開放フラグ記憶領域にフラグがオフされている場合には、ステップS330−7に処理を移す。
(ステップS330−3)
ステップS330−3において、メインCPU201aは、現在が特別開放期間に設定されている場合には、特別開放期間の残り変動回数(J)記憶領域に記憶されている(J)から「1」を減算した演算値を、新たな残り変動回数(J)として記憶する。
(ステップS330−4)
ステップS330−4において、メインCPU201aは、特別開放期間残り変動回数(J)=0か否かを判定する。残り変動回数(J)=0であれば、ステップS330−5に処理を移し、残り変動回数(J)=0でなければ、ステップS330−7に処理を移す。
(ステップS330−5)
ステップS330−5において、メインCPU201aは、特別開放フラグ記憶領域にオンされているフラグをオフする。なお、上記残り変動回数(J)が「0」になるということは、特別開放期間における特別図柄の変動表示が所定回数(本実施形態では1回)行われ、特別開放期間が終了することを意味する。
(ステップS330−5)
ステップS330−5において、メインCPU201aは、特別開放期間が終了したことを示す特別開放期間終了コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。
(ステップS330−7)
ステップS330−7において、メインCPU201aは、大当たりであるか否かを判定する。具体的には停止図柄データ記憶領域に記憶されている停止図柄データが大当たり図柄(停止図柄データ=01〜06)のものであるか否かを判定する。ここで、大当たり図柄と判定された場合には、ステップS330−15に処理を移し、大当たり図柄と判定されなかった場合には、ステップS330−8に処理を移す。
(ステップS330−8)
ステップS330−8において、メインCPU201aは、小当たりであるか否かを判定する。具体的には停止図柄データ記憶領域に記憶されている停止図柄データが小当たり図柄(停止図柄データ=07〜12?)であるか否かを判定する。ここで、小当たり図柄と判定された場合には、ステップS330−9に処理を移し、小当たり図柄と判定されなかった場合には、ステップS330−14に処理を移す。
(ステップS330−9)
上記ステップS330−8において、停止図柄データ記憶領域に小当たり図柄が記憶されていると判定した場合には、メインCPU201aは、特図特電処理データに4をセットし、図25に示す小当たり遊技処理に処理を移す。
(ステップS330−10)
次に、メインCPU201aは、小当たり遊技中に特定領域110に進入した遊技球が有効となるように、条件装置作動有効フラグをオンする。
(ステップS330−11)
次に、メインCPU201aは、条件装置作動有効時間をセットする。ここでセットされる時間は、図25に示す小当たり遊技処理に要する時間よりも僅かに短く、かつ、小当たり遊技のエンディングが終了する時間よりも僅かに長く設定されている。なお、条件装置作動有効時間、小当たり遊技時間、エンディング時間は、小当たり遊技中に特別可変入賞装置104に入球した遊技球が、条件装置作動有効時間の経過する前に特定領域110に進入するように設定されている。
(ステップS330−12)
次に、メインCPU201aは、停止図柄データ記憶領域に記憶されている小当たり図柄が、第2小当たり遊技を実行する図柄(停止図柄=10〜12?)であるか否かを判定する。そして、停止図柄データ記憶領域に記憶されている小当たり図柄が第2小当たり遊技を実行する図柄(第2小当たり図柄)である場合はステップS330−13に処理を移し、停止図柄データ記憶領域に記憶されている小当たり図柄が第2小当たり図柄ではない場合はステップS330−17に処理を移す。
(ステップS330−13)
メインCPU201aは、停止図柄データ記憶領域に第2小当たり図柄が記憶されている場合には、第2小当たりフラグ記憶領域に記憶されているフラグをオンする処理を行う。第2小当たりフラグがオンされている期間に特定領域110に遊技球が入球しない場合には、連チャン予定減算コマンド(01H)が演出制御基板202に送信される(ステップS260−13)。
(ステップS330−14)
一方、上記ステップS330−8において、停止図柄データ記憶領域に記憶された図柄が小当たり図柄ではない(ハズレ図柄)と判定した場合には、メインCPU201aは、特図特電処理データに0をセットし、図20に示す特別図柄記憶判定処理に処理を移す。
(ステップS330−15)
また、上記ステップS330−7において、停止図柄データ記憶領域に大当たり図柄が記憶されていると判定した場合には、メインCPU201aは、特図特電処理データに3をセットし、図24に示す大当たり遊技処理に処理を移す。
(ステップS330−16)
次に、メインCPU201aは、特別開放期間をリセットする。具体的には、特別開放フラグ記憶領域、特別開放期間の残り変動回数(J)記憶領域にあるデータをクリアする。
(ステップS330−17)
そして、上記ステップS330−7において停止した特別図柄が大当たり図柄であると判定した場合、または、上記ステップS330−8において停止した特別図柄が小当たり図柄であると判定した場合には、大当たり遊技または小当たり遊技を開始するにあたって、停止図柄を参照してオープニングコマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。
(ステップS330−18)
次に、メインCPU201aは、停止図柄データを参照して、対応するオープニング時間を特別遊技タイマカウンタにセットする。なお、特別遊技タイマカウンタは、上記ステップS110において4ms毎に減算処理される。
次に、特図特電処理データ=3であったときの主制御基板201の大当たり遊技処理について、図24を用いて説明する。
(ステップS340−1)
まず、メインCPU201aは、現在オープニング中であるか否かを判定する。現在オープニング中であると判定した場合には、ステップS340−2に処理を移し、オープニング中ではないと判定した場合には、ステップS340−6に処理を移す。
(ステップS340−2)
上記ステップS340−1において、現在オープニング中であると判定した場合には、メインCPU201aが、図23に示す特別図柄停止処理のステップS330−18においてセットされたオープニング時間を経過したか否かを判定する。すなわち、特別遊技タイマカウンタ=0であるか否かを判定し、特別遊技タイマカウンタ=0となったら、オープニング時間を経過したと判定する。その結果、オープニング時間をまだ経過していないと判定した場合には、大当たり遊技処理を終了し、オープニング時間を経過したと判定した場合には、ステップS340−3に処理を移す。
(ステップS340−3)
ステップS340−3において、メインCPU201aは、停止図柄データに応じて、大当たりの種別を判定し、大当たりの種別に応じた開放態様決定テーブルを決定する。
具体的には、図11(a)および図11(b)に示すように、停止図柄データに応じて、1種当たり用開放態様決定テーブル、2種当たり用開放態様決定テーブルのいずれかを決定する。
(ステップS340−4)
ステップS340−4において、メインCPU201aは、特別可変入賞装置開放処理を行う。この処理は、特別可動片105a、105bの通電開始データをセットするとともに、上記ステップS340−3でセットされたテーブルを参照して、現在のラウンド遊技回数(R)および開放回数(K)に基づいて、特別可変入賞装置104の開放時間を特別遊技タイマカウンタにセットする。なお、1種大当たりの開始時には、ラウンド遊技回数(R)記憶領域には何も記憶されていない。つまり、まだラウンド遊技が1回も行われていないので、ラウンド遊技回数(R)記憶領域には「1」を記憶することとなる。一方、2種大当たりの場合には、図24の小当たり遊技処理において設定されたラウンド遊技回数(R)の「1」が残存しているので、ラウンド遊技回数(R)記憶領域には「2」を記憶して、2ラウンド目から開始されることとなる。
(ステップS340−5)
ステップS340−5において、メインCPU201aは、K=1であるか否かを判定し、K=1であった場合には、演出制御基板102にラウンド遊技回数の情報を送信するため、ラウンド遊技回数(R)に応じたラウンド指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。例えば、大当たりの1回目のラウンド遊技の開始においては、ラウンド遊技回数(R)が「1」にセットされ、K=1となっているので、1ラウンド指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。一方、K=1でない場合には、ラウンド指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットせずに、大当たり遊技処理を終了する。すなわち、K=1である場合というのはラウンドの開始を意味するので、ラウンドの開始のときのみ、ラウンド指定コマンドを送信するようにしている。
本実施形態においては、図11に示すとおり、1回のラウンド遊技につき特別可変入賞装置104の開放回数を1回に設定しているため、当該ステップS340−5において必ずラウンド指定コマンドがセットされる。ただし、1回のラウンド遊技につき、特別可変入賞装置104を複数回開放することとした場合には、上記のとおりK=1である場合にのみラウンド指定コマンドを送信することとなる。
(ステップS340−6)
上記ステップS340−1において、現在オープニング中ではないと判定した場合には、メインCPU201aは、現在エンディング中であるか否かを判定する。ここでいうエンディングとは、予め設定されたラウンド遊技を全て終了した後の処理をいうものである。したがって、現在エンディング中であると判定した場合には、ステップS340−18に処理を移し、現在エンディング中ではないと判定した場合には、ステップS340−7に処理を移す。
(ステップS340−7)
上記ステップS340−6において、現在エンディング中ではないと判定した場合には、メインCPU201aは特別可変入賞装置104が閉鎖中であるか否かを判定する。その結果、特別可変入賞装置104が閉鎖中であると判定した場合には、ステップS340−8に処理を移し、特別可変入賞装置104が閉鎖中ではないと判定した場合には、ステップS340−9に処理を移す。
(ステップS340−8)
上記ステップS340−7において、特別可変入賞装置104が閉鎖中であると判定した場合には、メインCPU201aは、後述するステップS340−10において特別遊技タイマカウンタにセットされた閉鎖時間を経過したか否かを判定する。その結果、セットされた閉鎖時間が経過して特別遊技タイマカウンタ=0となった場合には、ステップS340−4に処理を移し、セットされた閉鎖時間を経過しておらず、特別遊技タイマカウンタが0になっていない場合には、大当たり遊技処理を終了する。
(ステップS340−9)
ステップS340−9において、メインCPU201aは、特別可変入賞装置104の開放を終了させるための「開放終了条件」が成立したか否かを判定する。
この「開放終了条件」は、特別可変入賞装置入球カウンタ(C)の値が最大個数(例えば9個)に達したこと、または最大開放時間が経過したこと(特別遊技タイマカウンタ=0となったこと)が該当する。
そして、「開放終了条件」が成立したと判定した場合にはステップS340−10に処理を移し、「開放終了条件」が成立しないと判定した場合には当該大当たり遊技処理を終了する。
(ステップS340−10)
ステップS340−10において、メインCPU201aは、特別可変入賞装置閉鎖処理を行う。
特別可変入賞装置閉鎖処理は、特別可変入賞装置104を閉鎖するために、特別可変入賞装置開閉ソレノイド105cの通電停止データをセットするとともに、上記ステップ340−3において決定された開放態様決定テーブル(図11参照)を参照して、現在のラウンド遊技回数(R)および開放回数(K)に基づいて、特別可変入賞装置104の閉鎖時間を特別遊技タイマカウンタにセットする。これにより、特別可変入賞装置104が閉鎖することになる。
(ステップS340−11)
ステップS340−11において、メインCPU201aは、1回のラウンドが終了したか否かを判定する。具体的には、1回のラウンドは、開放回数(K)が最大開放回数となること、または特別可変入賞装置入球カウンタ(C)の値が最大個数(例えば9個)に達したことを条件に終了するので、かかる条件が成立したか否かを判定する。
そして、1回のラウンドが終了したと判定した場合にはステップS340−12に処理を移し、1回のラウンドが終了していないと判定した場合には当該大当たり遊技処理を終了する。
(ステップS340−12)
ステップS340−12において、メインCPU201aは、開放回数(K)記憶領域に0をセットするとともに、特別可変入賞装置入球数(C)記憶領域に0をセットする。すなわち、開放回数(K)記憶領域および特別可変入賞装置入球数(C)記憶領域をクリアする。
(ステップS340−13)
ステップS340−13において、メインCPU201aは、ラウンド遊技回数(R)記憶領域に記憶されたラウンド遊技回数(R)が最大であるか否かを判定する。ラウンド遊技回数(R)が最大である場合には、ステップS340−16に処理を移し、ラウンド遊技回数(R)が最大でない場合には、ステップS340−14に処理を移す。
(ステップS340−14)
ステップS340−14において、メインCPU201aは、ラウンド遊技回数(R)記憶領域に、記憶されている現在のラウンド遊技回数(R)に「1」を加算して記憶する。
(ステップS340−15)
一方、上記ステップS340−13において、ラウンド遊技回数(R)が最大であると判定した場合には、メインCPU201aは、ラウンド遊技回数(R)記憶領域に記憶されたラウンド遊技回数(R)をリセットする。
(ステップS340−16)
次に、メインCPU201aは、停止図柄データすなわち大当たりの種別に応じたエンディングコマンドを演出制御基板102に送信するために演出用伝送データ格納領域にセットする。
(ステップS340−17)
ステップS340−18において、メインCPU201aは、停止図柄データすなわち大当たりの種別に応じたエンディング時間を特別遊技タイマカウンタにセットする。
(ステップS340−18)
ステップS340−18において、メインCPU201aは、設定されたエンディング時間を経過したか否かを判定し、エンディング時間を経過したと判定した場合にはステップS340−19に処理を移し、エンディング時間を経過していないと判定した場合には、そのまま当該大当たり遊技処理を終了する。
(ステップS340−19)
ステップS340−19において、メインCPU201aは、第2特別図柄保留フラグ記憶領域に記憶されているフラグがオンされているか否かを判定する。第2特別図柄保留フラグとは、特別開放期間に設定されたときにオンされ、当該特別開放期間が終了し、かつ当該終了後に実行された大当たり遊技が終了したときにオフされる。したがって、第2特別図柄保留フラグがオンになっている期間とは、第2始動口115に遊技球が複数入球して、第2保留(U2)が上限個数(4個)まで増加させることが可能な期間である。なお、第2特別図柄保留フラグを特別開放期間終了時ではなく、さらに大当たり遊技が終了したときにオフするのは、特別開放期間が終了しても特別開放期間に行われた当たり判定処理(後述するステップS410−5)において当選したことを契機とした第2始動口115の開放(第2の態様に制御)が行われることにより、次に第2保留(U2)が減算される(ステップS310−3)までに、第2始動口115に遊技球がさらに入球する可能性もあるためである。そして、第2特別図柄保留フラグがオンされていると判定された場合にはステップS340−20に処理を移し、第2特別図柄保留フラグがオンされていないと判定された場合にはステップS340−23に処理を移す。
(ステップS340−20)
第2特別図柄保留フラグ記憶領域に記憶されているフラグがオンされている場合には、メインCPU201aは、第2保留(U2)が4個であるか否か、すなわち、第2保留(U2)が上限値まで記憶されているか否かを判定する。なお、第2特別図柄保留フラグがオンされている場合とは、実行された大当たり遊技が、特別開放期間に行われた大当たり判定において大当たりに当選したことを契機とした1種当たり遊技である場合か、特別開放期間に行われた大当たり判定において小当たりに当選し、当該小当たり遊技中に遊技球が特定領域110に入球して2種当たり遊技である場合である。そして、第2保留(U2)が4個である場合はステップS340−23に処理を移し、一方、第2保留(U2)が4個に達していない場合はステップS340−21に処理を移す。
(ステップS340−21)
第2特別図柄保留フラグ記憶領域に記憶されているフラグがオンされており、かつ、第2保留(U2)が4個に達していない場合は、メインCPU201aは、連チャン予定数が減算されることを示す連チャン予定減算コマンド(03H)を演出用伝送データ格納領域にセットする。
この連チャン予定減算コマンド(03H)は、特別開放期間が設定されたことによって第2始動口115に遊技球が多量に入球することが可能であったにも関わらず、第2特別図柄記憶領域にある第1記憶部から第4記憶部まで特別図柄判定用乱数値等のデータを記憶する(U2=4)ことができなかった場合にセットされるコマンドである。これにより、特別開放期間が設定されたにも関わらず、第2保留(U2)が上限値に達しなかったことを示す情報が演出制御基板202に送信される。
(ステップS340−21)
次に、メインCPU201aは、第2特別図柄保留フラグ記憶領域に記憶されているフラグをオフに設定する処理を行い、ステップS340−23に処理を移す。
(ステップS340−20)
次に、メインCPU201aは、特図特電処理データに5をセットし、図26に示す特別遊技終了処理に処理を移す。
次に、特図特電処理データ=4であったときの主制御基板201の小当たり遊技処理について、図25を用いて説明する。
(ステップS350−1)
まず、ステップS350−1において、メインCPU201aは、現在オープニング中であるか否かを判定する。現在オープニング中であると判定した場合には、ステップS350−2に処理を移し、現在オープニング中でないと判定した場合には、S350−6に処理を移す。
(ステップS350−2)
ステップS350−2において、メインCPU201aは、予め設定されたオープニング時間を経過したか否かを判定する。すなわち、特別遊技タイマカウンタ=0であるか否かを判定し、特別遊技タイマカウンタ=0となったら、オープニング時間を経過したと判定する。その結果、オープニング時間を経過していない場合には、当該小当たり遊技処理を終了し、オープニング時間を経過している場合にはステップS350−3に処理を移す。
(ステップS350−3)
ステップS350−3において、メインCPU201aは、停止図柄データに応じて、小当たりの種別を判定し、小当たりの種別に応じた開閉態様決定テーブルを決定する。
具体的には、図12(a)および図12(b)に示すように、停止図柄データに応じて、小当たり1用開放態様決定テーブル、小当たり2用開放態様決定テーブルのいずれかを決定する。
(ステップS350−4)
ステップS350−4において、メインCPU201aは、特別可変入賞装置開放処理を行う。この処理は、特別可動片105a、105bの通電開始データをセットするとともに、上記ステップS350−3でセットされたテーブルを参照して、現在のラウンド遊技回数(R)および開放回数(K)に基づいて、特別可変入賞装置104の開放時間を特別遊技タイマカウンタにセットする。ここで、小当たり遊技の開始時には、ラウンド遊技回数(R)記憶領域には何も記憶されていない。つまり、まだラウンド遊技が1回も行われていないので、ラウンド遊技回数(R)記憶領域には「1」を記憶することとなる。
(ステップS350−5)
ステップS350−5において、メインCPU201a、入賞役物装置始動フラグ記憶領域に記憶されているフラグをオンする処理を行う。この入賞役物装置始動フラグがオンされることにより、駆動モータMが制御され、回転体143が一定速度で回転を開始する。すなわち、回転体143は、小当たり遊技において1回目の特別可動片105a、105bの開放が始まると同時に回転を開始する。詳しくは図30を用いた入賞役物装置制御処理の説明において後述する。
(ステップS350−6)
上記ステップS350−1において、現在オープニング中ではないと判定した場合には、メインCPU201aは、現在エンディング中であるか否かを判定する。ここでいうエンディングとは、予め設定されたラウンド遊技を全て終了した後の処理をいうものである。したがって、現在エンディング中であると判定した場合には、ステップS350−15に処理を移し、現在エンディング中ではないと判定した場合には、ステップS350−7に処理を移す。
(ステップS350−7)
上記ステップS350−5において、現在エンディング中ではないと判定した場合には、メインCPU201aは特別可変入賞装置104が閉鎖中であるか否かを判定する。その結果、特別可変入賞装置104が閉鎖中であると判定した場合には、ステップS350−8に処理を移し、特別可変入賞装置104が閉鎖中ではないと判定した場合には、ステップS350−9に処理を移す。
(ステップS350−8)
上記ステップS350−7において、特別可変入賞装置104が閉鎖中であると判定した場合には、メインCPU201aは、後述するステップS350−10において特別遊技タイマカウンタにセットされた閉鎖時間を経過したか否かを判定する。その結果、セットされた閉鎖時間が経過して特別遊技タイマカウンタ=0となった場合には、ステップS350−4に処理を移し、セットされた閉鎖時間を経過しておらず、特別遊技タイマカウンタが0になっていない場合には、大当たり遊技処理を終了する。
(ステップS350−9)
ステップS350−9において、メインCPU201aは、特別可変入賞装置104の開放を終了させるための「開放終了条件」が成立したか否かを判定する。
この「開放終了条件」は、特別可変入賞装置入球カウンタ(C)の値が最大個数(例えば9個)に達したこと、または最大開放時間が経過したこと(特別遊技タイマカウンタ=0となったこと)が該当する。
そして、「開放終了条件」が成立したと判定した場合にはステップS350−10に処理を移し、「開放終了条件」が成立しないと判定した場合には当該大当たり遊技処理を終了する。
(ステップS350−10)
ステップS350−10において、メインCPU201aは、特別可変入賞装置閉鎖処理を行う。
特別可変入賞装置閉鎖処理は、特別可変入賞装置104を閉鎖するために、特別可変入賞装置開閉ソレノイド105cの通電停止データをセットするとともに、上記ステップ350−3において決定された開放態様決定テーブル(図11参照)を参照して、現在のラウンド遊技回数(R)および開放回数(K)に基づいて、特別可変入賞装置104の閉鎖時間を特別遊技タイマカウンタにセットする。これにより、特別可変入賞装置104が閉鎖することになる。
(ステップS350−11)
ステップS350−10において、メインCPU201aは、小当たり終了条件が成立したか否かを判定する。小当たり終了条件としては、開放回数(K)が最大開放回数となること、特別可変入賞装置入球カウンタ(C)の値が最大個数(例えば9個)に達したことである。
そして、小当たり終了条件が成立したと判定した場合にはステップS350−12に処理を移し、小当たり終了条件が成立していないと判定した場合には当該小当たり遊技処理を終了する。
(ステップS350−12)
ステップS350−12において、メインCPU201aは、開放回数(K)記憶領域に0をセットして開放回数(K)記憶領域をクリアするとともに、特別可変入賞装置入球数(C)記憶領域に0をセットして特別可変入賞装置入球数(C)記憶領域をクリアする。
(ステップS350−13)
ステップS350−13において、メインCPU201aは、停止図柄データに応じて小当たりの種別を判定し、小当たりの種別に応じたエンディングコマンドを、演出制御基板202に送信するために演出用伝送データ格納領域にセットする。
(ステップS350−14)
ステップS350−14において、メインCPU201aは、停止図柄データに応じて小当たりの種別を判定し、小当たりの種別に応じたエンディング時間を特別遊技タイマカウンタにセットする。
(ステップS350−15)
ステップS350−15において、メインCPU201aは、設定されたエンディング時間を経過したか否かを判定する。
メインCPU201aは、エンディング時間を経過したと判定した場合にはステップS350−16に処理を移し、エンディング時間を経過したと判定しなかった場合にはステップS350−18に処理を移す。
(ステップS350−16)
エンディング時間を経過したと判定した場合には、メインCPU201aは、入賞役物可動停止時間を入賞役物可動タイマカウンタにセットする。なお、ここでセットされる時間は、特別可変入賞装置104内に進入した遊技球が回転体143に到達するまでの十分な時間であり、本実施形態では5.00秒がセットされる。
(ステップS350−17)
ステップS350−17において、メインCPU201aは、特図特電処理データに5をセットし、後述する図26に示す特別遊技終了処理に処理を移す。
(ステップS350−18)
上記ステップS350−15においてエンディング時間を経過したと判定しなかった場合には、ステップS350−18において、メインCPU201aは、小当たりの当選時に図23の特別図柄停止処理のステップS330−11でセットした条件装置作動有効時間を経過したかを判定する。条件装置作動有効時間は、小当たり遊技時間よりも僅かに短く設定され、かつ、上記ステップS350−13でセットされる小当たりエンディング時間が経過するよりも前に経過するように設定されている。この条件装置作動有効時間が経過したと判定した場合にはステップS350−19に処理を移し、条件装置作動有効時間は経過していないと判定した場合には当該小当たり遊技処理を終了する。
(ステップS350−19)
ステップS350−19において、メインCPU201aは、条件装置作動有効フラグをオフする。これにより、以後の特定領域110への遊技球の進入は無効化され、仮に特定領域110に遊技球が進入したとしても2種大当たりとなることはない。ただし、この時点では、特別可動片105a、105bが閉鎖する直前に特別可変入賞装置104に入球した遊技球が特定領域110に到達するのに十分な時間が経過しているので、条件装置作動有効フラグをオフした後に特定領域110に遊技球が進入することはない。
(ステップS350−20)
ステップS350−20において、メインCPU201aは、停止図柄データ記憶領域にセットされている停止図柄データを参照して、第2特別図柄表示装置84の右下のランプを点灯または消灯して遊技状態報知図柄を停止表示する。以上のように、本実施形態によれば、小当たり遊技中に2種大当たりに当選しない場合には、小当たり遊技において特定領域110に遊技球が進入しないことが確定するタイミング、すなわち2種大当たりとならないことが確定するタイミングで遊技状態報知図柄が停止表示する。また、小当たり遊技中に2種大当たりに当選した場合には、2種大当たりに当選した時点すなわち特定領域110に遊技球が進入した時点で、遊技状態報知図柄が停止表示する。
このように、小当たり遊技において特定領域110に遊技球が進入したこと、あるいは進入しないことが確定するまで、遊技状態報知図柄が変動表示を継続するので、遊技者は以後の遊技状態を判別したうえで遊技球の発射や停止を行うことができなくなり、その結果、所期の確率以上に不正に特定遊技状態が継続してしまうことを防止することができる。
図26を用いて、特別遊技終了処理を説明する。
(ステップS360−1)
ます、ステップS360−1において、メインCPU201aは、停止図柄データ記憶領域にセットされている停止図柄データをロードする。
(ステップS360−2)
ステップS360−2において、メインCPU201aは、図10(b)に示す大当たり遊技終了時設定データテーブルを参照して特別開放フラグ設定処理を行う。具体的には、上記S360−1においてロードした停止図柄データに基づいて、特別開放フラグ記憶領域にフラグをセットさせるか否かの処理を行う。
例えば、停止図柄データが「02」であれば、メインCPU201aは特別開放フラグ記憶領域にフラグをオンする。また、停止図柄データが「01」であれば、メインCPU201aは特別開放フラグ記憶領域のフラグをオフに維持する。このようにして、特別開放フラグがオンされると、特別開放期間に設定される。
(ステップS360−3)
ステップS360−3において、メインCPU201aは、図10(b)に示す大当たり遊技終了時設定データテーブルを参照し、上記S360−1においてロードした停止図柄データに基づいて、特別開放期間の残り変動回数(J)記憶領域に所定の回数をセットさせる処理を行う。ここでセットされた残り変動回数(J)が「0」に減算されるまでが特別開放期間となる。なお、本実施形態では、上記ステップS360−2において特別開放フラグがオンされた場合は残り変動回数(J)は全て1回がセットされる。しかし、これに限らず、停止図柄データに応じて本ステップでセットされる残り変動回数(J)の回数を異ならせるようにしてもよい。
このように、特別開放期間の残り変動回数(J)は1回にセットされるので、特別開放期間は、特別図柄の変動表示が1回行われている間となる。したがって、特別開放期間においては、新たに大当たり判定を行って第2特別図柄保留数(U2)記憶領域に記憶されている値が減算されることはない。また、後述するように、その間、第2始動口115は第2の態様に長時間制御されやすくなっており、さらに、普通図柄の変動時間が短くなっている(図29参照)ため、第2始動口115に少なくとも4個以上の遊技球を入球させることが可能になっている。したがって、特別開放期間においては、第2特別図柄保留数(U2)記憶領域に記憶されている値は上限値である4個まで増加可能になっている。
(ステップS360−4)
ステップS360−4において、メインCPU201aは、特別開放フラグ記憶領域に記憶されているフラグを確認し、上記ステップS360−2において特別開放フラグがオンに設定されたか否かを判定する。そして、特別開放フラグがオンされている場合、すなわち特別遊技終了後に特別開放期間に設定される場合にはステップS360−5に処理を移し、特別開放フラグがオンされていない場合にはステップS360−6に処理を移す。
(ステップS360−5)
特別開放フラグ記憶領域に記憶されているフラグがオンされている場合には、メインCPU201aは第2特別図柄保留フラグ記憶領域に記憶されているフラグをオンする処理を行う。
(ステップS360−6)
特別開放フラグ記憶領域に記憶されているフラグがオンされていない場合には、メインCPU201aは、第2特別図柄保留数(U2)記憶領域に記憶されている値が「0」であるか否かを判定する。そして、第2特別図柄保留数(U2)が「0」である場合にはステップS360−7に処理を移し、第2特別図柄保留数(U2)が「0」ではない場合にはステップS360−8に処理を移す。
(ステップS360−7)
ステップS360−7において、メインCPU201aは、連チャンが終了したとの情報を演出制御基板202に送信するために、連チャン終了コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。
ここで、本実施形態における「連チャン」とは、1種当たりである大当たり遊技が終了した後に特別開放期間が設定され、当該特別開放期間中に取得した第2保留に基づいた大当たり判定において第2小当たりに当選し、当該小当たり遊技中に特定領域110に遊技球が入球して2種大当たりが実行されることである。つまり、2種大当たり終了後に再び特別開放期間が設定され、さらに第2保留を取得すると、連チャンが継続する可能性が高くなる。また、連チャンが継続することで連続的に大当たりが実行される回数を連チャン数という。そして、連チャンは、第2特別図柄保留数(U2)が「0」になり、かつ、大当たり遊技終了後に特別開放期間が設定されなかったときに終了する。
(ステップS360−8)
ステップS360−8において、メインCPU201aは、特図特電処理データに0をセットし、図20に示す特別図柄記憶判定処理に処理を移し、特別遊技終了処理を終了する。
図27を用いて、普図普電制御処理を説明する。
(ステップS401)(ステップS402)(ステップS410)(ステップS420)
まず、ステップS401において普図普電処理データの値をロードし、ステップS401においてロードした普図普電処理データから分岐アドレスを参照し(ステップS402) 、普図普電処理データ=0であれば普通図柄変動処理(ステップS410)に移行し、普図普電処理データ=1であれば普通電動役物制御処理(ステップS420)に移行する。詳しくは、図28、図29を用いて後述する。
図28を用いて、普通図柄変動処理を説明する。
(ステップS410−1)
ステップS410−1において、メインCPU201aは、普通図柄の変動表示中であるか否かを判定する。普通図柄の変動表示中であればステップS410−13に処理を移し、普通図柄の変動表示中でなければステップS410−2に処理を移す。
(ステップS410−2)
ステップS410−2において、メインCPU201aは、普通図柄の変動表示中でない場合には、普通図柄保留数(G)記憶領域に記憶された普通図柄の保留数(G)が1以上であるかを判定する。保留数(G)が「0」の場合には普通図柄の変動表示は行われないため、普通図柄変動処理を終了する。
(ステップS410−3)
上記ステップS410−2において、普通図柄の保留数(G)が「1」以上であると判定した場合には、メインCPU201aは、特別図柄保留数(G)記憶領域に記憶されている値(G)から「1」を減算した新たな保留数(G)を記憶する。
(ステップS410−4)
ステップS410−4において、メインCPU201aは、メインROM201bに設けられた普通図柄保留記憶領域に記憶された当たり判定用乱数値のシフト処理を行う。
すなわち、普通図柄保留記憶領域は、第1記憶部〜第4記憶部の4つの記憶部を有しており、これら各記憶部には、普通図柄ゲート116を遊技球が通過してゲート検出スイッチ116sから信号が入力したことを契機として抽出された当たり判定用乱数値が記憶される。このとき、抽出された当たり判定用乱数値は、第1記憶部〜第4記憶部のうち、番号が小さい記憶部から順に記憶される。ただし、全ての記憶部に当たり判定用乱数値が記憶されている場合には、当たり判定用乱数値の抽出および記憶がされないようにしている。本実施形態においては詳細な説明を省略しているが、こうした処理は、図15のゲート検出スイッチ入力処理(ステップS250)において行われている。
そして、このステップS410−4においては、各記憶部に記憶された各当たり判定用乱数値を、1つ前(番号が1つ小さい記憶部)の記憶部にシフトさせる。例えば、第4記憶部に記憶されている当たり判定用乱数値は第3記憶部にシフトして記憶される。このとき、第1記憶部に記憶されている当たり判定用乱数値は、所定の処理領域に書き込まれるとともに、普通図柄保留記憶領域からは消去されることとなる。
(ステップS410−5)
ステップS410−5において、メインCPU201aは、上記の処理領域にシフトされた当たり判定用乱数値の判定を行う。具体的には、図8(c)に示す当たり判定テーブルを参照し、抽出した当たり判定用乱数値を上記のテーブルに照らし合わせて当たりか否かの判定を行う。具体的には、「0」〜「10」の当たり乱数のうち「0」〜「9」の10個の当たり判定用乱数値が当たりと判定され、「10」の1個の当たり判定用乱数値がハズレと判定される。
(ステップS410−6)(ステップS410−7)(ステップS410−8)
ステップS410−6において、メインCPU201aは、上記ステップS205における当たり判定用乱数値の判定の結果を参照して、当たりと判定された場合には、ステップS410−7において当たり図柄がセットされ、ハズレと判定された場合にはステップS410−8においてハズレ図柄がセットされる。
ここでいう当たり図柄とは、上記普通図柄表示装置82において最終的にLEDが点灯する図柄のことであり、ハズレ図柄とは最終的にLEDが点灯せずに消灯する図柄のことである。
(ステップS410−9)
ステップS410−9において、メインCPU201aは、特別開放フラグ記憶領域にフラグがオンされているか否かを判定する。特別開放フラグ記憶領域にフラグがオンされている場合というのは、現在が特別開放期間にあるときであり、上記フラグがオンされていない場合というのは、特別開放期間ではないときである。
(ステップS410−10)(ステップS410−11)
そして、上記ステップS410−9において、特別開放フラグ記憶領域にフラグがオンされていると判定した場合には、メインCPU201aは、ステップS410−10において、普通図柄時間カウンタに3秒に対応するカウンタをセットする。一方、特別開放フラグ記憶領域にフラグがオンされていないと判定した場合には、メインCPU201aは、ステップS410−11において、普通図柄時間カウンタに29秒に対応するカウンタをセットする。このステップS410−10またはステップS410−11の処理によって、普通図柄の変動表示の時間が決定されることとなる。なお、普通図柄時間カウンタは、上記ステップS110において、4ms毎に減算処理される。
(ステップS410−12)
ステップS410−12において、メインCPU201aは、普通図柄表示装置82において普通図柄の変動表示を開始する。普通図柄の変動表示というのは、普通図柄表示装置82においてLEDを所定の間隔で点滅させ、あたかも現在抽選中であるかのような印象を遊技者に与えるものである。この普通図柄の変動表示は、上記ステップS410−10またはステップS410−11において設定された時間だけ継続して行われることとなる。本処理を終了すると、普通図柄変動処理が終了する。
(ステップS410−13)
上記ステップS410−1において、普通図柄の変動表示中であると判定した場合には、メインCPU201aが、設定された変動時間を経過したか否かを判定する。すなわち、普通図柄時間カウンタが4ms毎に減算処理されていき、セットされた普通図柄時間カウンタが0となっているか判定する。その結果、設定された変動時間を経過していないと判定した場合には、そのまま変動表示を継続して行う必要があるため、普通図柄変動処理を終了して次のサブルーチンを実行する。
(ステップS410−14)
ステップS410−14において、メインCPU201aは、設定された変動時間を経過したと判定した場合には、普通図柄表示装置82における普通図柄の変動を停止する。このとき、普通図柄表示装置82には、それ以前のルーチン処理によって設定された普通図柄(当たり図柄またはハズレ図柄)が停止表示する。これにより、普通図柄の抽選の結果が遊技者に報知されることとなる。
(ステップS410−15)(ステップS410−16)
ステップS410−15において、メインCPU201aは、設定されていた普通図柄が当たり図柄であるか否かを判定し、設定されていた普通図柄が当たり図柄であった場合には、ステップS410−16において普図普電処理データ=1をセットし、普通電動役物制御処理に移行させ、設定されていた普通図柄がハズレ図柄であった場合には、そのまま普通図柄変動処理を終了する。
図29を用いて、普通電動役物制御処理を説明する。
(ステップS420−1)
ステップS420−1において、メインCPU201aは、普電開放時間カウンタに普電開放時間がセットされているか否かを判定する。そして、普電開放時間カウンタに開放時間がセットされている場合にはステップS420−6に処理を移し、普電開放時間カウンタに開放時間がセットされていない場合にはステップS420−2に処理を移す。
(ステップS420−2)
ステップS420−2において、メインCPU201aは、特別開放フラグ記憶領域に特定遊技フラグがオンされているか否かを判定する。
(ステップS420−3)
上記ステップS420−2において、メインCPU201aは、特別開放フラグ記憶領域に特別開放フラグがオンされていると判定した場合、すなわち、現在が特別開放期間である場合には、普電開放時間カウンタに3.5秒に対応するカウンタをセットする。このように、特別開放期間においては第2始動口115が開放して第2の態様に制御される時間が長時間となり、第2始動口115への遊技球の入球が容易になる。1分間に99個の遊技球が発射された場合、第2始動口115が3.5秒間1回開放されると、5個の遊技球が入球可能になっている。なお、特別開放期間であるときは普通図柄変動時間も短時間になるため(上記ステップS410−10)、第2始動口115は、3.5秒間の開放が複数回行われることになる。
(ステップS420−4)
上記ステップS420−2において、メインCPU201aは、特別開放フラグ記憶領域に特別開放フラグがオンされていないと判定した場合、すなわち、現在が特別開放期間に設定されていない場合には、普電開放時間カウンタに0.1秒に対応するカウンタをセットする。このように、特別開放期間ではないときは、第2始動口115が第2の態様に制御されたとしてもごく短時間であるため、第2始動口115に遊技球が入球するのは困難となっている。
(ステップS420−5)
ステップS420−5において、メインCPU201aは、始動口開閉ソレノイド115cに通電を開始する。これにより、第2始動口115が開放して第2の態様に制御されることとなる。
(ステップS420−6)
ステップS420−6において、メインCPU201aは、設定された普電開放時間を経過したか否かを判定する。すなわち、普電開放時間カウンタが4ms毎に減算処理されていき、セットされた普電開放時間カウンタ=0となったか否かを判定する。
(ステップS420−7)
上記ステップS420−6において、設定された普電開放時間を経過したと判定されている場合には、メインCPU201aは、始動口開閉ソレノイド115cの通電を停止する。これにより、第2始動口115は閉状態に復帰し、再び遊技球の入球が不可能または困難となる。
(ステップS420−8)
ステップS420−8において、メインCPU201aは、普図普電処理データ=0をセットして図28の普通図柄変動処理に移行させ、普通電動役物制御処理は終了する。
図30を用いて、入賞役物装置制御処理について説明する。なお、入賞役物装置制御処理においては、振り分けソレノイド138、駆動モータM、落下防止部材108a、108bを可動するソレノイド、入賞ポケット108cを可動するソレノイドを可動制御するが、ここでは、駆動モータMの制御についてのみ説明する。
(ステップS700−1)
まず、ステップS700−1において、メインCPU201aは、メインRAM201cの入賞役物装置始動フラグ記憶領域にフラグがオンしているか否かを判定する。入賞役物装置始動フラグは、図25に示す小当たり遊技処理において、オープニング時間が経過したときにオンされる。すなわち、この入賞役物装置始動フラグ記憶領域にフラグがオンしている状態とは、小当たり遊技が実行されて特別可動片105a、105bの開放が開始し、特別可変入賞装置104に遊技球が入球可能になったときであって、まだ駆動モータMがまだ停止している状態である。入賞役物装置始動フラグがオンしている場合にはステップS700−2に処理を移し、入賞役物始動フラグがオフしている場合にはステップS700−4に処理を移す。
(ステップS700−2)
上記ステップS700−1において、入賞役物装置始動フラグがオンされていると判定した場合には、メインCPU201aは、駆動モータMに通電を開始して駆動モータMを制御する。これにより、駆動モータMが回転を開始して回転体143が回転を開始するとともに、回転体143は、以後、一定速度で回転し続けることとなる。
(ステップS700−3)
ステップS700−3において、メインCPU201aは、入賞役物装置始動フラグ記憶領域のフラグをオフするとともに、入賞役物装置可動フラグ記憶領域に記憶されているフラグをオンして、入賞役物装置制御処理を終了する。入賞役物装置可動フラグは駆動モータMが制御されているときにオンされる。
(ステップS700−4)
上記ステップS700−1において、入賞役物装置始動フラグがオフされていると判定した場合には、メインCPU201aは、入賞役物装置可動フラグがオンされているか否かを判定する。入賞役物装置可動フラグがオンされている場合にはステップS700−5に処理を移し、入賞役物装置可動フラグがオンされていない場合には入賞役物装置制御処理を終了する。なお、入賞役物装置可動フラグがオフされている場合とは、駆動モータMが制御されておらずに停止している状態であるときである。
(ステップS700−5)
上記ステップS700−4において入賞役物装置可動フラグがオンされていると判定した場合、すなわち、駆動モータMが制御されている場合には、入賞役物装置可動停止時間が経過したか否かを判定する。具体的には、上記ステップS350−16において入賞役物可動タイマカウンタにセットされた時間(5.00秒)が経過したか否かを判定する。すなわち、入賞役物装置可動停止時間が経過した場合とは、小当たり遊技が終了してから5.00秒が経過した場合である。そして、入賞役物装置可動停止時間が経過した場合にはステップS700−6に処理を移し、入賞役物装置可動停止時間が経過していない場合には入賞役物装置制御処理を終了する。
(ステップS700−6)
ステップS700−6において、メインCPU201aは、原点スイッチ143sがオンしたか否かを判定する。なお、原点スイッチ143sは、回転体143が予め設定された回転位置に達したところでオン信号を出力する。原点スイッチ143sがオン信号を出力するときの回転体143の回転位置については後述する。
原点スイッチ143sがオンしていると判定した場合にはステップS700−7に処理を移し、原点スイッチ143sがオンしていないと判定した場合には、入賞役物装置制御処理を終了する。これにより、回転体143が原点に到達するまで駆動モータMは回転を続けることとなる。
(ステップS700−7)
上記ステップS700−6において、原点スイッチ143sからオン信号が入力した場合には、メインCPU201aは、駆動モータMの通電を停止して回転体143を停止する。これにより、駆動モータMは、小当たり遊技が終了してから5秒経過すると原点位置で停止することとなる。
なお、駆動モータMを停止する際には慣性力が作用するため、この慣性力を考慮したうえで、回転体143を停止したい位置よりも手前で駆動モータMを停止するように原点スイッチ143sを配置することが望ましい。
(ステップS700−8)
上記のようにして小当たり遊技が終了して所定時間経過後に駆動モータMを停止させたら、メインCPU201aは、入賞役物装置可動フラグ記憶領域のフラグをオフして、入賞役物装置制御処理を終了する。
ここで、図31および図32を用いて、回転体143の回転位置変位と、特別可変入賞装置104に入球した遊技球が回転体143に到達するタイミングとの関係について説明する。なお、図31は、第1小当たり遊技の実行時における回転体143の回転位置変位と、特別可変入賞装置104に入球した遊技球が回転体143に到達するタイミングとの関係について示しており、図32は、第2小当たり遊技の実行時における回転体143の回転位置変位と、特別可変入賞装置104に入球した遊技球が回転体143に到達するタイミングとの関係について示している。なお、第1小当たり遊技は、図12(a)に示す小当たり1用開放態様決定テーブルに基づいて特別可変入賞装置104が開放制御される小当たり遊技であり、第2小当たり遊技は、図12(b)に示す小当たり2用開放態様決定テーブルに基づいて特別可変入賞装置104が開放制御される小当たり遊技である。
図31(a)は第1小当たり遊技開始後において原点位置で静止している駆動モータMが、一定速度で回転を再開した状態を示している。また、図32(b)は第2小当たり遊技開始後において原点位置で静止している駆動モータMが、一定速度で回転を再開した状態を示している。
また、図31(b)は第1小当たり遊技の実行時において特別可変入賞装置104が開放するタイミングを示しており、図32(b)は、第2小当たり遊技の実行時において特別可変入賞装置104が開放するタイミングを示している。ここで、第1小当たり遊技が実行される場合は、小当たり遊技が開始されると、特別可変入賞装置104が0.10秒間開放した後に2.00秒間の閉鎖時間を経て0.5秒間開放される。また、第2小当たり遊技が実行される場合は、小当たり遊技が開始されると特別可変入賞装置104が1.60秒間開放される。
図31(c)および図32(c)は、回転体143の回転位置変位を示している。回転体143の第1の態様というのは、図5(b)に示すように、遊技球が回転体143の脱落孔143bに進入して、下段スロープ142に導かれやすい状態にある態様を示している。一方、回転体143の第2の態様というのは、図5(a)に示すように、遊技球が回転体143の球面143aに衝突して、上段スロープ141に導かれやすい状態にある態様を示している。上記したとおり、遊技球が回転体143の球面143aに衝突して上段スロープ141に導かれた場合には、入賞役物108の動作によって遊技球が特定領域110に進入しやすい。これに対して、回転体143の脱落孔143bに進入した遊技球は、そのまま下段スロープ142の端から非特定領域111に進入しやすい。
したがって、遊技球が通常通路106から回転体143に到達したときに、当該回転体143が第2の態様にあると、遊技球は特定領域110に進入する確率が高く、第1の態様にあると遊技球は特定領域110に進入する確率が低い。そして、回転体143は一定速度で回転しているため、その回転位置変位によって第1の態様と第2の態様とを交互に繰り返すこととなる。
ここで、回転体143が第1の態様と第2の態様とに変位するタイミングは図31(c)および図32(c)に示すとおりであるが、回転体143は、小当たり遊技の開始時に原点から回転を再開するため、小当たり遊技の開始後は、常に図31および図32に示すタイミングで位置変位することとなる。言い換えれば、小当たり遊技の開始後、特別可変入賞装置104の開放タイミングと、回転体143の位置変位とが、図31および図32に示す関係になるように、駆動モータMの原点が調節されている。
そして、図31(d)および図32(d)は、図31(b)および図32(b)に示す小当たり遊技中(特別可変入賞装置104の開放中)に、特別可変入賞装置104に入球した遊技球が、通常通路106を介して回転体143に到達するまでの時間を示している。なお、小当たり遊技中に特別可変入賞装置104に入球した遊技球が、回転体143に到達するまでの時間は、予めサンプリングすることで容易に導き出すことができる。
そして、本実施形態においては、第1小当たり遊技が実行されると、図31(a)および(b)に示すように、1回目の特別可変入賞装置104の開放が行われると同時に回転体143が原点位置から回転を開始する。このとき、図31(c)に示すように、回転体143が原点位置にあるときは第1の態様であり、回転開始から所定期間は第1の態様のままである。また、図31(b)(c)(d)に示すように、1回目の特別可変入賞装置104の開放が行われたときに特別可変入賞装置104に入球した遊技球は、第1の態様である回転体143に到達する。その後、回転体143が第2の態様に変位し、さらに、特別可変入賞装置104が2回目の開放を行う。そして、2回目の開放時に特別可変入賞装置104に入球した遊技球が回転体143に到達するときには、回転体143は再び第1の態様に変位している。
このように、第1小当たり遊技が実行されているときは、特別可変入賞装置104に入球した遊技球は、第1の態様である回転体143に到達しやすくなっている。したがって、第1小当たり遊技が実行された場合、上述したように特別可変入賞装置104に遊技球が入球することが困難であるばかりではなく、たとえ可変入賞装置104に遊技球が入球したとしても、特定領域110に進入する確率が低くなるようになっている。
また、本実施形態においては、第2小当たり遊技が実行されると、図32(a)および(b)に示すように、特別可変入賞装置104が開放されると同時に回転体143が原点位置から回転を開始する。このとき、図32(c)に示すように、回転体143は、回転開始から所定期間経過後に第1の態様から第2の態様に変位する。そして、特別可変入賞装置104の開放開始直後に特別可変入賞装置104に入球した遊技球は、第1の態様である回転体143に到達するが、特別可変入賞装置104の開放開始からしばらく経過した後に特別可変入賞装置104に入球した遊技球は第2の態様に変位後の回転体143に到達する。本実施形態では、特別可変入賞装置104に入球した遊技球の約7割が第2の態様の回転体143に到達するようになっている。
このように、第2小当たり遊技が実行されると、上述したように遊技球が特別可変入賞装置104に遊技球の入球が容易であることに加え、特別可変入賞装置104に入球した遊技球は高確率で第2の態様である回転体143に到達する。したがって、第2小当たり遊技が実行されると、特定領域110に遊技球が進入容易になっている。
次に、演出制御基板202におけるサブCPU202aにより実行される処理について説明する。
(演出制御基板202のメイン処理)
図33を用いて、演出制御基板202のメイン処理を説明する。
(ステップS1000)
ステップS1000において、サブCPU202aは、初期化処理を行う。この処理において、サブCPU202aは、電源投入に応じて、サブROM202bからメイン処理プログラムを読み込むとともに、サブRAM202cに記憶されるフラグなどを初期化し、設定する処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS1400に処理を移す。
(ステップS1100)
ステップS1100において、サブCPU202aは、演出用乱数更新処理を行う。この処理において、サブCPU202aは、サブRAM202cに記憶される乱数(演出用乱数値、演出図柄決定用乱数値を更新する処理を行う。以降は、所定の割込み処理が行われるまで、上記ステップS1100の処理を繰り返し行う。
(演出制御基板のタイマ割込処理)
図34を用いて、演出制御基板202のタイマ割込処理を説明する。
図示はしないが、演出制御基板202に設けられたリセット用クロックパルス発生回路によって、所定の周期(2ミリ秒)毎にクロックパルスが発生され、タイマ割込処理プログラムを読み込み、演出制御基板のタイマ割込処理が実行される。
(ステップS1400)
まず、ステップS1400において、サブCPU202aは、サブCPU202aのレジスタに格納されている情報をスタック領域に退避させる。
(ステップS1500)
ステップS1500において、サブCPU202aは、演出制御基板202で用いられる各種タイマカウンタの更新処理を行う。
(ステップS1600)
ステップS1600において、サブCPU202aは、コマンド解析処理を行う。この処理において、サブCPU202aは、サブRAM202cの受信バッファに格納されているコマンドを解析する処理を行う。コマンド解析処理の具体的な説明は、図32および図33を用いて後述する。なお、演出制御基板202は、主制御基板201から送信されたコマンドを受信すると、図示しない演出制御基板202のコマンド受信割込処理が発生し、受信したコマンドを受信バッファに格納する。その後、本ステップS1600において受信したコマンドの解析処理が行われる。
(ステップS1700)
ステップS1700において、サブCPU202aは、演出ボタン検出スイッチ17aの信号のチェックを行い、演出ボタン17に関する演出入力制御処理を行う。
(ステップS1800)
ステップS1800において、サブCPU202aは、サブRAM202bの送信バッファにセットされている各種データを画像制御基板205やランプ制御基板204へ送信する。
(ステップS1900)
ステップS1900において、サブCPU202aは、ステップS1810で退避した情報をサブCPU202aのレジスタに復帰させる。
(副制御基板のコマンド解析処理)
図35および図36を用いて、演出制御基板202のコマンド解析処理を説明する。なお、図36のコマンド解析処理2は、図35のコマンド解析処理1に引き続いて行われるものである。
(ステップS1601)
ステップS1601において、サブCPU202aは、受信バッファにコマンドが有るか否かを確認して、コマンドを受信したかを確認する。
サブCPU202aは、受信バッファにコマンドがなければコマンド解析処理を終了し、受信バッファにコマンドがあればステップS1610に処理を移す。
(ステップS1610)
ステップS1610において、サブCPU202aは、受信バッファに格納されているコマンドが、始動入賞指定コマンドであるか否かを確認する。
サブCPU202aは、受信バッファに格納されているコマンドが始動入賞指定コマンドであれば、ステップS1611に処理を移し、始動入賞指定コマンドでなければステップS1620に処理を移す。
(ステップS1611)
ステップS1611において、サブCPU202aは、始動入賞指定コマンドを解析し、保留表示を所定の態様で行うべく保留表示コマンドを画像制御基板205とランプ制御基板204に送信する保留表示態様決定処理を行う。これにより、液晶表示装置112には、第1保留(U1)および第2保留(U2)の現在の留保個数が表示されることとなる。
本実施形態では、第1保留(U1)個数および第2保留(U2)個数は、液晶表示装置112における表示領域に表示される。このように、遊技者は、第1保留(U1)個数および第2保留(U2)個数が確認し易くなっており、特に第2保留の個数が増加していく特別開放期間においては、当該表示を確認しながら遊技を行うことで、第2保留の個数を増加させるという楽しみを堪能することができる。なお、第2保留の個数が増加するときに音声などを発生させることで効果を更に向上させることができる。
(ステップS1620)
ステップS1620において、サブCPU202aは、受信バッファに格納されているコマンドが、変動パターン指定コマンドであるか否かを確認する。
サブCPU202aは、受信バッファに格納されているコマンドが変動パターン指定コマンドであれば、ステップS1621に処理を移し、変動パターン指定コマンドでなければステップS1630に処理を移す。
(ステップS1621)
ステップS1621において、サブCPU202aは、上記ステップ1100において更新されている演出用乱数値から1つの乱数値を抽出し、抽出した演出用乱数値、受信した変動パターン指定コマンドに基づいて、複数の変動演出パターンの中から1つの変動演出パターンを決定する変動演出パターン決定処理を行う。そして、決定した変動演出パターンを演出パターン記憶領域にセットするとともに、決定した変動演出パターンの情報を画像制御基板205とランプ制御基板204に送信するため、決定した変動演出パターンに基づくデータをサブRAM202bの送信バッファにセットする。
(ステップS1622)
ステップS1622において、サブCPU202aは、第1保留記憶領域および第2保留記憶領域に記憶されている保留表示データと始動入賞指定コマンドに対応するデータとをシフトさせ、シフトした後の保留表示データの情報を画像制御基板205とランプ制御基板204に送信する保留表示態様更新処理を行う。
(ステップS1630)
ステップS1630において、サブCPU202aは、受信バッファに格納されているコマンドが、演出図柄指定コマンドであるか否かを確認する。
サブCPU202aは、受信バッファに格納されているコマンドが演出図柄指定コマンドであれば、ステップS1631に処理を移し、演出図柄指定コマンドでなければステップS1640に処理を移す。
(ステップS1631)
ステップS1631において、サブCPU202aは、受信した演出図柄指定コマンドの内容に基づいて、液晶表示装置112に停止表示させる演出図柄を決定する演出図柄決定処理を行う。この処理において、特別遊技用演出図柄やハズレ用演出図柄を決定し、決定した演出図柄データを演出図柄記憶領域にセットする。
(ステップS1640)
ステップS1640において、サブCPU202aは、受信バッファに格納されているコマンドが、図柄確定コマンドであるか否かを確認する。
サブCPU202aは、受信バッファに格納されているコマンドが図柄確定コマンドであれば、ステップS1641に処理を移し、図柄確定コマンドでなければステップS1650に処理を移す。
(ステップS1641)
ステップS1641において、サブCPU202aは、演出図柄を停止表示させるために、上記ステップS1631で決定された演出図柄データに基づくデータと、演出図柄を停止表示させるための停止指示データをサブRAM202bの送信バッファにセットする演出図柄停止表示処理を行う。
(ステップS1650)
ステップS1650において、サブCPU202aは、受信バッファに格納されているコマンドが、連チャン予定コマンドであるか否かを確認する。
サブCPU202aは、受信バッファに格納されているコマンドが連チャン予定コマンドであれば、ステップS1651に処理を移し、連チャン予定コマンドでなければステップS1660に処理を移す。
(ステップS1651)
ステップS1651において、サブCPU202aは、連チャン予定数(Z)カウンタの値を加算するとともに、特別開放期間が設定されて連チャンが開始される予定であること、または連チャンが行われる予定回数(連チャン予定数)が加算される予定であることを報知するための連チャン報知演出決定処理を行う。詳しくは、図37を用いて後述する。
(ステップS1660)
ステップS1660において、サブCPU202aは、受信バッファに格納されているコマンドが、連チャン予定減算コマンドであるか否かを確認する。
サブCPU202aは、受信バッファに格納されているコマンドが連チャン予定減算コマンドであれば、ステップS1661に処理を移し、連チャン予定減算コマンドでなければステップS1670に処理を移す。
(ステップS1661)
ステップS1661において、サブCPU202aは、受信した連チャン予定減算コマンドに応じて連チャン予定数(Z)カウンタの値を減算するための連チャン予定数減算処理を行う。詳しくは、図38を用いて後述する。
(ステップS1670)
ステップS1670において、サブCPU202aは、受信バッファに格納されているコマンドが、連チャン終了コマンドであるか否かを確認する。
サブCPU202aは、受信バッファに格納されているコマンドが連チャン終了コマンドであれば、ステップS1671に処理を移し、連チャン終了コマンドでなければステップS1680に処理を移す。
(ステップS1671)
ステップS1671において、サブCPU202aは、連チャン数(Y)カウンタの値をリセットする処理を行う。これにより、後に再び特別開放期間が設定されて連チャンが開始されたときは、連チャン数(Y)は「0」から加算されていく。なお、連チャン数(Y)とは、実際に連チャンによって大当たり遊技が実行された回数であり、連チャンが継続している間は、大当たり遊技が実行されるごとに加算されていき、連チャンが終了(第2特別図柄保留数(U2)が「0」になり、かつ、大当たり遊技終了後に特別開放期間が設定されなかった場合)するとリセットされる。遊技者はこの値を確認することで、連チャンが何回行われているかを認識することができる。また、連チャン数(Y)の値が大きくなるほど、たとえば新たなキャラクタが液晶表示装置112に表示されるなど、遊技者が連チャン数(Y)を増加させることに対してより一層積極的になることができる演出が行われるようにしてもよい。
そして、連チャン数(Y)カウンタの値をリセットしたサブCPU202aは、液晶表示装置112における連チャン数(Y)および連チャン予定数(Z)の表示を終了するために連チャン数表示コマンドを画像制御基板205とランプ制御基板204に送信する保留表示態様決定処理を行う。これにより、液晶表示装置112で行われていた連チャン数(Y)と連チャン予定数(Z)の表示が終了し、通常時の表示画面となる。なお、このとき、リセットする直前の連チャン数(Y)の値を用いて、たとえば「最終連チャン数10回」などと液晶表示装置112に表示するようにしてもよい。
また、本実施形態においては、連チャンが終了したとき(第2特別図柄保留数が「0」(U2=0)になり、かつ、大当たり遊技終了後に特別開放期間が設定されなかったとき)に連チャン数(Y)の値はリセットされるが、リセットされないようにしてもよい。これにより、累積の連チャン数が計数され、遊技者は、連チャン終了後も、もう一度特別開放期間が設定され、さらに連チャン数を上積みしようとし、遊技の楽しみのバリエーションが増加する。
(ステップS1680)
ステップS1680において、サブCPU202aは、受信バッファに格納されているコマンドが、オープニングコマンドであるか否かを確認する。
サブCPU202aは、受信バッファに格納されているコマンドがオープニングコマンドであれば、ステップS1681に処理を移し、連チャン終了コマンドでなければステップS1690に処理を移す。
(ステップS1681)
ステップS1681において、サブCPU202aは、連チャン数(Y)カウンタの値に「1」を加算する処理を行う。連チャン数(Y)は特別開放期間に留保された第2保留(U2)に基づいた大当たりが行われたことに応じて加算される。
そして、連チャン数(Y)が加算されたことを遊技者に報知するために、連チャン数表示コマンドを画像制御基板205とランプ制御基板204に送信する保留表示態様決定処理を行う。これにより、液晶表示装置112の表示領域を示す図38(c)に示すように、現在の連チャン数(Y)を報知する右上の表示部分の値が「1」加算される。
(ステップS1682)
ステップS1682において、サブCPU202aは、当たり開始演出パターンを決定する当たり開始演出パターン決定処理を行う。
具体的には、オープニングコマンドに基づいて当たり開始演出パターンを決定し、決定した当たり開始演出パターンを演出パターン記憶領域にセットするとともに、決定した当たり開始演出パターンの情報を画像制御基板205とランプ制御基板204に送信するため、決定した当たり開始演出パターンに基づくデータをサブRAM202bの送信バッファにセットする。
(ステップS1690)
ステップS1690において、サブCPU202aは、受信バッファに格納されているコマンドが、エンディングコマンドであるか否かを確認する。
サブCPU202aは、受信バッファに格納されているコマンドがエンディングコマンドであればステップS1691に処理を移し、エンディングコマンドでなければコマンド解析処理を終了する。
(ステップS1691)
ステップS1691において、サブCPU202aは、当たり終了演出パターンを決定する当たり終了演出パターン決定処理を行う。
具体的には、エンディングコマンドに基づいて当たり終了演出パターンを決定し、決定した当たり終了演出パターンを演出パターン記憶領域にセットするとともに、決定した当たり終了演出パターンの情報を画像制御基板205とランプ制御基板204に送信するため、決定した当たり終了演出パターンに基づくデータをサブRAM202bの送信バッファにセットする。本処理を終了すると、コマンド解析処理が終了する。
次に、図37を用いて、演出制御基板202の連チャン報知演出決定処理を説明する。
(ステップS1651−1)
まず、ステップS1651−1において、サブCPU202aは、連チャン予定数(Z)カウンタの値が「0」であるか否かを判定する。連チャン予定数(Z)が「0」である場合とは、連チャンが開始されたときであってまだ特別開放期間が設定されていない場合である。また、連チャン予定数(Z)が「0」ではない場合(連チャン予定数(Z)が「1」以上である場合)とは、既に1回以上の特別開放期間が設定されており当該連チャンが継続中である場合である。そして、連チャン予定数(Z)カウンタの値が「0」である場合はステップS1651−2に処理を移し、連チャン予定数(Z)カウンタの値が「0」ではない場合はステップS1651−4に処理を移す。
(ステップS1651−2)
上記ステップS1651−1において連チャン予定数(Z)カウンタの値が「0」であると判定した場合、サブCPU202aは、連チャン予定数(Z)カウンタの値に「4」を加算する処理を行う。この加算する「4」とは第2特別図柄保留数(U2)の上限値であり、連チャン予定数(Z)は、特別開放期間が設定されることにより第2保留が上限値まで留保されることを、予め遊技者に報知するために計数される。
(ステップS1651−3)
次に、サブCPU202aは、特別開放期間が設定されて連チャンが開始される予定であることを遊技者に報知するために、連チャン開始予定コマンドを画像制御基板205とランプ制御基板204に送信する。これにより、液晶表示装置112の表示領域に図39(a)に示すように「連チャン決定!?」と表示され、連チャンが開始された可能性がある旨が表示される。このとき、さらに「4連チャン決定!?」等と表示し、連チャン予定数(Z)を報知するようにしてもよい。
これにより、遊技者は、第2保留に基づいて実行された第2小当たり遊技中に特定領域110に遊技球が入球して2種大当たりが実行されるという連チャンが4回繰り返される可能性が発生したということを認識する。このように、遊技者は、予め大当たりに4回当選することを認識するので、連チャンが実行されるか否かについて関心を寄せる必要がなくなり、安心して大当たり遊技が実行されることに対する満足感を享受することができる。
(ステップS1651−4)
上記ステップS1651において連チャン予定数(Z)が「1」以上であると判定された場合、サブCPU202aは、連チャン予定数(Z)を増加させる処理を行う。具体的には、連チャン予定数(Z)に、第2特別図柄保留数(U2)の上限値(「4」)から第2保留(U2)個数を減算した数値を加算する。例えば、現在の連チャン予定数(Z)が「5」であり、第2保留(U2)個数が「1」の場合、本処理によって連チャン予定数(Z)は「8」となる。なお、本ステップおよび上記ステップS1651−2において連チャン予定数(Z)に加算する数値が本発明の上乗せ予定回数に相当する。
(ステップS1651−5)
次に、サブCPU202aは、連チャンが行われる回数が増加する可能性があることを遊技者に報知する連チャン上乗せ予定報知を行うために連チャン上乗せ予定コマンドを画像制御基板205とランプ制御基板204に送信し、連チャン報知演出決定処理を終了する。これにより、液晶表示装置112の表示領域に図39(b)に示すように「連チャン数増加!?」と表示され、連チャンが行われる回数が増加する可能性がある旨が表示される。なお、連チャン上乗せ予定報知を実行する際に、第2特別図柄保留数(U2)の上限値(「4」)から第2保留(U2)個数を減算した数値を、上乗せされる連チャン予定数として報知するようにしてもよい。
このように連チャン予定数が上乗せされることを報知することにより、遊技者に対し、予め大当たり遊技が実行されることを認識できることによる安心感を継続して付与することができることに加えて、連チャン上乗せ予定報知が行われて連チャン数がさらに増加するかもしれないという期待感を付与することできる。
次に、図38を用いて、演出制御基板202の連チャン予定減算処理を説明する。
(ステップS1661−1)
まず、ステップS1661−1において、サブCPU202aは、受信した連チャン予定減算コマンドが「03H」であるか否かを判定する。そして、受信した連チャン予定減算コマンドが「03H」である場合はステップS1661−2に処理を移し、受信した連チャン予定減算コマンドが「03H」ではない場合(連チャン予定減算コマンド「01H」または「02H」の場合)はステップS1661−3に処理を移す。
(ステップS1661−2)
受信した連チャン予定減算コマンドが「03H」である場合は、サブCPU202aは、第2特別図柄保留数(U2)の上限値である「4」から第2特別図柄保留数(U2)を減じた値を連チャン予定数(Z)カウンタの値から減算する処理を行う。例えば、現在の連チャン予定数(Z)が「5」であり第2保留(U2)個数が「3」の場合は、連チャン予定数(Z)から「1」を減算して連チャン予定数(Z)は「4」となる。
なお、連チャン予定減算コマンド「03H」は、主制御基板201のステップS340−21においてセットされる(図24参照)。これにより、特別開放期間が設定されたにも関わらず、第2保留(U2)が上限値に達しなかった場合は、上限値に足りなかった分が連チャン予定数(Z)から減算される。本処理を終えると連チャン予定減算処理を終了する。
(ステップS1661−3)
受信した連チャン予定減算コマンドが「01H」または「02H」である場合は、サブCPU202aは、連チャン予定数(Z)カウンタの値から「1」を減算する処理を行う。なお、連チャン予定減算コマンド「01H」は主制御基板201のステップS260−13においてセットされ(図18参照)、連チャン予定減算コマンド(02H)は主制御基板201のステップS311−16においてセットされる(図21参照)。第2小当たり遊技が実行されたにも関わらず特定領域110に遊技球が入球しなかった場合や、第2保留を用いた大当たり判定においてハズレとなり2種大当たりが行われなかった場合には、実行される可能性が高かった大当たり遊技が行われなかった分が連チャン予定数(Z)から減算される。本処理を終えると連チャン予定減算処理を終了する。
次に、演出制御基板202について簡単に概略を説明する。
演出制御基板202は、主に遊技中や待機中等の各演出を制御する。より具体的には、主制御基板201から受信した変動パターン指定コマンド、演出図柄指定コマンド、遊技状態指定コマンド、図柄確定コマンド、連チャン予定コマンド、連チャン予定減算コマンド、連チャン終了コマンド、オープニングコマンド、エンディングコマンド等を受信し、各コマンドに対応する処理を行い、当該処理に基づいて、対応するデータをランプ制御基板204または画像制御基板205に送信する。
次に、画像制御基板205とランプ制御基板204について簡単に概略を説明する。
画像制御基板205において、液晶表示装置112を制御する際には、受信した演出用のコマンドに基づいて、音声CPUが音声ROMから音声出力装置制御プログラムを読み出して、音声出力装置18における音声を出力制御する。また、演出制御基板202から画像制御基板205に演出用のコマンドが送信されると、画像CPUが画像ROMからプログラムを読み出して、受信した演出用のコマンドに基づいて液晶表示装置112における画像表示を制御する。
ランプ制御基板204においては、受信した演出用のコマンドに基づいて演出役物装置作動プログラムを読み出して、演出役物装置14、15を作動制御するとともに、受信した演出用のコマンドに基づいて演出用照明装置制御プログラムを読み出して、演出用照明装置118を制御する。
なお、本実施形態においては、主制御基板201において連チャンが開始されるか否か(図21参照)、連チャンの継続中であるか否か(図26参照)、連チャン予定数(Z)を加算または減算するか否か(図18、21、24参照)等を判断しているが、これに限らず、これらの判断処理を演出制御基板202において行うようにしてもよい。
また、連チャン予定数(Z)、連チャン数(Y)およびそれらの加算時や減算時の報知態様は本実施形態に限らず、様々な演出によって報知することができる。
また、本実施形態においては、特別開放期間では第2始動口115に遊技球が入球しやすくなるとともに、第2始動口115に遊技球が入球した場合の抽選によって特定領域110に遊技球が入球しやすい第2小当たりに当選しやすくすることによって連チャンが行われるが、連チャンが行われる方法はこれに限らず、他の方法によって実現してもかまわない。
また、本実施形態においては、特別図柄の変動表示中や特別遊技中に第1始動口113、114に遊技球が入球した場合には、大当たりの抽選の権利が第1保留(U1)として留保されることとしたが、大当たりの抽選の権利を留保しないこととしても構わない。
また、本実施形態においては、大当たり遊技の実行中と小当たり遊技の実行中とにおいて、特別可変入賞装置104が開放されるが、これに限らず、特別可変入賞装置を複数設け、大当たり遊技の実行中に開放される特別可変入賞装置と、小当たり遊技の実行中に開放される特別可変入賞装置とを異ならせてもよい。この場合は、少なくとも、小当たり遊技の実行中に開放される特別可変入賞装置内に特定領域が形成される。
なお、本実施形態における第1始動口113,114内の領域が本発明の第1始動領域に相当し、本実施形態における第2始動口115内の領域が本発明の第2始動領域に相当する。
また、本実施形態の小当たり遊技が本発明の第1の特別遊技に相当し、本実施形態の2種大当たり遊技が本発明の第2の特別遊技に相当する。
また、本実施形態では、図16に示す第1始動口検出スイッチ入力処理を実行するメインCPU201aが第1判定情報取得手段に相当し、第1保留(U1)として取得されるデータが第1判定情報に相当する。また、図17に示す第2始動口検出スイッチ入力処理を実行するメインCPU201aおよび第2特別図柄記憶領域を備えるメインRAM201cが第2判定情報保留記憶手段に相当し、第2保留(U2)として留保されるデータが第2判定情報に相当する。また、本実施形態では記憶上限個数が「4」に設定されている。
また、本実施形態では、図21に示す大当たり判定処理を実行するメインCPU201aが第1特別遊技判定手段、第1特別開放判定手段および第2特別開放判定手段に相当する。
また、本実施形態では、図26に示す特別遊技終了処理において、特別開放フラグ設定処理および特別開放期間決定処理を実行するメインCPU201aが特別開放期間設定手段に相当する。
また、本実施形態では、図27に示す普図普電制御処理を実行するメインCPU201aが開放制御手段に相当する。
また、本実施形態では、図37に示す連チャン報知演出決定処理を実行するサブCPU202aが上乗せ予定報知手段に相当し、連チャン上乗せ予定報知処理を実行するサブCPU202aが第1特別遊技予定回数報知手段に相当する。
83 第1特別図柄表示用装置
84 第2特別図柄表示用装置
103 遊技領域
104 特別可変入賞装置
110 特定領域
113,114 第1始動口
115 第2始動口
143 回転体
201 主制御基板
201a メインCPU
201b メインROM
201c メインRAM
M 駆動モータ

Claims (3)

  1. 遊技領域に設けられた特別可変入賞装置が所定の開放態様で開閉する第1の特別遊技が実行され、該第1の特別遊技中に前記特別可変入賞装置に入球した遊技球が特定領域に進入すると、前記第1の特別遊技よりも特別可変入賞装置が長時間開放される第2の特別遊技が実行される遊技機であって、
    遊技球の進入が可能な第1始動領域と、
    遊技球の進入が困難な第1の態様と前記第1の態様に比して遊技球の進入が容易な第2の態様とに制御可能な第2始動領域と、
    前記第1の始動領域に遊技球が進入したことを契機として、前記第2始動領域が前記第2の態様に制御される特別開放期間の設定の有無を決定するために用いられる第1判定情報を取得する第1判定情報取得手段と、
    前記第2始動領域に遊技球が進入したことを契機として、少なくとも前記第1の特別遊技の実行の有無、および当該第1の特別遊技中に遊技球が特定領域に進入して前記第2の特別遊技が実行された場合における当該第2の特別遊技の終了後に前記特別開放期間の設定の有無を決定するために用いる第2判定情報を所定の記憶上限個数まで記憶する第2判定情報保留記憶手段と、
    前記第2判定情報保留記憶手段が記憶する前記第2判定情報に基づいて、前記第1の特別遊技の実行の有無を判定する第1特別遊技判定手段と、
    前記第1判定情報取得手段によって取得された前記第1判定情報に基づいて前記特別開放期間を設定するか否かを判定する第1特別開放判定手段と、
    前記第1特別遊技判定手段によって前記第2判定情報に基づいて前記第1の特別遊技を実行すると判定された場合、該第2判定情報に基づいて当該第1の特別遊技中に遊技球が特定領域に進入して前記第2の特別遊技が実行された場合における該第2の特別遊技の終了後に前記特別開放期間を設定するか否かを判定する第2特別開放判定手段と、
    前記第1特別開放判定手段または前記第2特別開放判定手段によって前記特別開放期間を設定すると判定された場合に、前記特別開放期間を設定する特別開放期間設定手段と、
    前記特別開放期間設定手段によって前記特別開放期間に設定されているときに、前記記憶上限個数の遊技球が前記第2始動領域に進入可能な態様で該第2始動領域を前記第2の態様に制御する開放制御手段と、
    前記第1特別開放判定手段または前記第2特別開放判定手段によって前記特別開放期間を設定すると判定された場合、前記第1特別遊技判定手段が前記第1の特別遊技の実行の有無を判定する機会が増加することを報知する上乗せ予定報知手段と、を備えたことを特徴とする遊技機。
  2. 前記上乗せ予定報知手段は、前記第1特別開放判定手段または前記第2特別開放判定手段によって前記特別開放期間を設定すると判定された場合、前記記憶上限個数から前記第2判定情報保留記憶手段によって記憶されている前記第2判定情報の個数を減算した値である上乗せ予定回数を報知することを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
  3. 前記第1特別遊技判定手段によって前記第1の特別遊技の実行の有無を判定された回数を計数し、前記上乗せ予定報知手段が前記上乗せ予定回数を報知する際に、前記計数した数値に前記記憶上限個数を加算した値を第1特別遊技予定回数として報知する第1特別遊技予定回数報知手段を備え、
    前記第1特別遊技予定回数報知手段は、前記第2特別開放判定手段によって前記第2の特別遊技の終了後に前記特別開放期間を設定しないと判定されたときに前記第2判定情報保留記憶手段が前記第2判定情報を記憶していない場合、前記第1特別遊技予定回数を初期化することを特徴とする請求項2に記載の遊技機。
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