以下、遊技機としてのパチンコ遊技機の一実施形態を説明する。
図1に示すように、遊技盤10には、複数の発光部を有する普通図柄表示装置11が配設されている。この普通図柄表示装置11では、複数種類の普通図柄(以下、「普図」と示す場合がある)を変動させて1つの普図を導出する普通図柄変動ゲーム(以下、「普図ゲーム」と示す場合がある)が行われる。
本実施形態において普通図柄表示装置11では、複数種類の普図のうち普通当り抽選の抽選結果に対応する1つの普図が普図ゲームの終了に伴い停止表示される。普図には、普通当りを認識し得る普通当り図柄(普通当り表示結果)と、普通はずれを認識し得る普通はずれ図柄(普通はずれ表示結果)とが含まれている。普通当り図柄が停止表示された場合、普通当り遊技が付与される。
遊技盤10には、複数の発光部を有する特別図柄表示装置12が配設されている。この特別図柄表示装置12では、複数種類の特別図柄(図柄)を変動させて表示する変動ゲーム(図柄変動ゲーム)が行われる。
本実施形態において特別図柄表示装置12では、複数種類の特別図柄のうち当り抽選(大当り抽選及び小当り抽選)の抽選結果に対応する1つの特別図柄が変動ゲームの終了に伴い停止表示される。特別図柄には、大当りを認識し得る大当り図柄(大当り表示結果)と、小当りを認識し得る図柄となる小当り図柄(小当り表示結果)とが含まれている。大当り図柄が停止表示された場合、大当り遊技が付与され、小当り図柄が停止表示された場合、小当り遊技が付与される。また、変動ゲームと普図ゲームとは同時に実行可能である。
なお、本実施形態において、当り抽選において大当りと小当りとのうち何れかに当選するようになっており、はずれを認識し得るはずれ図柄(はずれ表示結果)が表示されることはない。また、本実施形態において、変動ゲームの実行が保留できないように規定されている。
遊技盤10には、普通図柄表示装置11及び特別図柄表示装置12とは別体で、演出画像を表示する画像表示部GHを有する演出表示装置14が配設されている。演出表示装置14では、変動ゲームに関連する表示演出が行われ、具体的には、複数種類の飾り図柄(演出図柄)を複数列で変動させる飾り図柄変動ゲームが行われる。
演出表示装置14では、変動ゲームが開始すると、予め定めた変動方向(縦スクロール方向)に沿って各列の飾り図柄が変動表示される。演出表示装置14では、特別図柄表示装置12の表示結果に応じた図柄組み合わせが停止表示される。より詳しくは、特別図柄表示装置12に当り図柄(大当り図柄又は小当り図柄)が停止表示されると、演出表示装置14にも当りの図柄組み合わせが停止表示される。
また、演出表示装置14では、普図ゲームに関連する表示演出が行われ、具体的には、複数種類の普通飾り図柄(演出図柄)を複数列で変動させる普通飾り図柄変動ゲームが行われる。
演出表示装置14では、普図ゲームが開始すると、予め定めた変動方向(縦スクロール方向)に沿って各列の普通飾り図柄が変動表示される。演出表示装置14では、普通図柄表示装置11の表示結果に応じた図柄組み合わせが停止表示される。より詳しくは、普通図柄表示装置11に普通当り図柄が停止表示される場合には、演出表示装置14にも普通当りの図柄組み合わせが停止表示される。普通図柄表示装置11に普通はずれ図柄が停止表示される場合には、演出表示装置14にも普通はずれの図柄組み合わせが停止表示される。
また、演出表示装置14は、普通図柄表示装置11、特別図柄表示装置12と比較して大きい表示領域で構成され、飾り図柄は、特別図柄に比較して遥かに大きく表示され、普通飾り図柄は、普図に比較して遥かに大きく表示される。このため、遊技者は、演出表示装置14に停止表示された図柄組み合わせから、変動ゲームにおける当りと、普図ゲームにおける普通当り又は普通はずれとを認識できる。
遊技盤10において、演出表示装置14の下方には、普通入球口としての作動ゲート20が配設されている。普通入球手段としての作動ゲート20には、通過(入球)した遊技球を検知するゲートセンサSE1(図5参照)が設けられている。作動ゲート20を通過した遊技球がゲートセンサSE1により検知されたことを契機に、普図ゲームの始動条件が付与され得る。
遊技盤10において、作動ゲート20の下方には、遊技球が入球可能な始動入賞口22a(始動入球口)を有する始動入賞装置22が配設されている。始動入球手段(始動入球手段)としての始動入賞装置22には、普通電動役物ソレノイドSOL1(図5参照)の作動により始動入賞口22aの開閉動作を行う開閉部材22b(普通電動役物)が配設されている。開閉手段としての開閉部材22bは、始動入賞装置22の始動入賞口22aに遊技球が入球不能な(入球が規制された)閉状態と、遊技球が入球可能な(入球が許容された)開状態とに動作する。開閉部材22bは、予め定めた開放条件が成立すると、所定の開放態様で開状態に動作する。
始動入賞装置22には、始動入賞口22aへ入球した遊技球を検知する始動センサSE2(図5参照)が設けられている。始動入賞口22aに入球した遊技球が始動センサSE2により検知されたことを契機に、変動ゲームの始動条件が付与され得るとともに、予め定めた個数の賞球としての遊技球の払出条件が付与される。
遊技盤10において、演出表示装置14の右側方には、遊技球が入球可能な第1大入賞口23a(特定入球口)を有する第1大入賞装置23が配設されている。特定入球手段としての第1大入賞装置23には、第1大入賞ソレノイドSOL2(図5参照)の作動により第1大入賞口23aの開閉動作を行う第1大入賞扉23bが配設されている。特定開閉手段としての第1大入賞扉23bは、第1大入賞口23aに遊技球が入球不能な(入球が規制された)閉状態と、遊技球が入球可能な(入球が許容された)開状態とに動作する。第1大入賞扉23bは、予め定めた開放条件が成立すると、所定の開放態様で開状態に動作する。
第1大入賞装置23には、第1大入賞口23aへ入球した遊技球を検知する第1カウントセンサSE3(図5参照)が配設されている。第1大入賞口23aに入球した遊技球が第1カウントセンサSE3により検知されると、予め定めた個数の賞球としての遊技球の払出条件が付与される。
また、図2に示すように、第1大入賞装置23において、第1大入賞口23a(図1参照)の奥方には、第1大入賞口23aに入球した遊技球が1球ずつ通過可能な排出流路23cが形成されている。この排出流路23cは、第1大入賞口23aから下方に所定角度で傾斜するように形成されている。また、この排出流路23cには、1球の遊技球が通過可能な特殊通過領域23dと一般通過領域23eとが分岐流路として並列に形成されている。特殊通過領域23dには、通過した遊技球を検知する特殊通過センサSE5(図5に示す)が配設されている。また、特殊通過領域23dには、特殊通過振分ソレノイドSOL4(図5に示す)の作動により特殊通過領域23dの開閉動作を行う特殊手段としての特殊振分シャッタ23fが配設されている。この特殊振分シャッタ23fは、第1大入賞口23aが開状態となった場合に、図2(a)に示すように、遊技球が通過可能なように特殊通過領域23dを開放させる特殊位置に配設されることがある。その一方で、それ以外のときには、図2(b)に示すように、遊技球が通過不可能なように特殊通過領域23dを閉鎖させ、遊技球が一般通過領域23eに導かれる一般位置に配設される。
図1に示すように、遊技盤10において、第1大入賞装置23の下方には、遊技球が入球可能な第2大入賞口24a(特別入球口)を有する第2大入賞装置24が配設されている。特別入球手段としての第2大入賞装置24には、第2大入賞ソレノイドSOL3(図5参照)の作動により第2大入賞口24aの開閉動作を行う第2大入賞扉24bが配設されている。特別開閉手段としての第2大入賞扉24bは、第2大入賞口24aに遊技球が入球不能な(入球が規制された)閉状態と、遊技球が入球可能な(入球が許容された)開状態とに動作する。第2大入賞扉24bは、予め定めた開放条件が成立すると、所定の開放態様で開状態に動作する。
第2大入賞装置24には、第2大入賞口24aへ入球した遊技球を検知する第2カウントセンサSE4(図5参照)が配設されている。第2大入賞口24aに入球した遊技球が第2カウントセンサSE4により検知されると、予め定めた個数の賞球としての遊技球の払出条件が付与される。
なお、本実施形態において、普通当り遊技は、普通当り抽選の結果に基づいて普通当りに当選し、普通図柄表示装置11に普通当り図柄が確定停止表示されて、普図ゲームの終了後に開始される。普通当り遊技が開始すると、始動入賞装置22の開閉部材22bが開放されて始動入賞口22aが開状態となり、遊技球を入球させることができる。即ち、普通当り遊技が付与されると、開閉部材22bの開放によって始動入賞口22aに遊技球を入球させやすくなり、遊技者は、変動ゲームの始動条件と賞球を容易に獲得できるチャンスを得ることができる。
また、小当り遊技は、小当り抽選の結果に基づいて小当りに当選し、特別図柄表示装置12の変動ゲームで小当り図柄が確定停止表示されて、変動ゲームの終了後に開始される。
小当り遊技が開始すると、第1大入賞口23aの開閉が所定回数(本実施形態では1回)行われ、第1大入賞口23aに規定個数(入賞上限個数)の遊技球が入球する迄の間、又は規定時間(本実施形態では1.8s)が経過するまでの間、開閉され、小当り遊技は終了される。
一方、大当り遊技は、大当り抽選の結果に基づいて大当りに当選し、特別図柄表示装置12の変動ゲームで大当り図柄が確定停止表示されて該ゲームの終了後に開始される。大当り抽選の当選に基づく大当り遊技が開始すると、小当り遊技と同じように、第1大入賞口23aが開状態となるラウンド遊技が予め定めた所定回数(本実施形態では1回)行われる。この1回目のラウンド遊技は、第1大入賞口23aに、規定個数(入賞上限個数)の遊技球が入球する迄の間、又は規定時間(ラウンド遊技時間、本実施形態では1.8s)が経過するまでの間、開放される。
そして、第2大入賞口24aが開状態となるラウンド遊技が所定回数(本実施形態では15回)行われる。この場合における1回のラウンド遊技は、第2大入賞口24aの開閉が所定回数(本実施形態では1回)行われる迄であり、1回のラウンド遊技中に第2大入賞口24aに、規定個数(入賞上限個数)の遊技球が入球する迄の間、又は規定時間(本実施形態では25s)が経過するまでの間、開放される。そして、規定ラウンド数のラウンド遊技が終了すると、大当り遊技の終了を示すエンディング演出が行われ、大当り遊技は終了される。
また、大当り遊技は、小当り抽選に当選し、第1大入賞口23aに入球した遊技球が特殊通過領域23dを通過すると、小当り遊技の終了後に開始される。特殊通過領域23dへの遊技球の通過に基づく大当り遊技が開始すると、第2大入賞口24aが開状態となるラウンド遊技が所定回数(本実施形態では15回)行われる。1回のラウンド遊技は、第2大入賞口24aの開閉が所定回数(本実施形態では1回)行われる迄であり、1回のラウンド遊技中に第2大入賞口24aに、規定個数(入賞上限個数)の遊技球が入賞する迄の間、又は規定時間(ラウンド遊技時間、本実施形態では25s)が経過するまでの間、開放される。そして、規定ラウンド数のラウンド遊技が終了すると、大当り遊技の終了を示すエンディング演出が行われ、大当り遊技は終了される。
このように、小当り抽選の当選に基づく小当り遊技と、特殊通過領域23dに遊技球が通過したことに基づく大当り遊技とは、大当り抽選の当選に基づく大当り遊技と同じような開放態様で各大入賞扉23b,24bが開状態となることとなる。このため、各大入賞扉23b,24bの開放態様からは、何れに基づく大当り遊技であるか特定不可能である。このように、各大入賞扉23b,24bの開放態様が特定の開放態様に相当する。
なお、本実施形態では、演出表示装置14の下方に作動ゲート20と、始動入賞口22aとが配設されている。このため、作動ゲート20と、始動入賞口22aには、遊技盤10の左側の第1流路Xを転動させたほうが、遊技盤10の右側の第2流路Yを転動させるよりも遊技球が入球し易くなる。このように、各大入賞口23a,24aに遊技球が入球し難い当り遊技ではないときには、作動ゲート20に遊技球を通過させるべく、第1流路Xを転動させるように遊技球を発射させる傾向がある。また、始動入賞口22aに遊技球が入球し易い普通当り遊技においても、始動入賞口22aに遊技球を入球させるべく、第1流路Xを転動させるように遊技球を発射させる傾向がある。
その一方で、演出表示装置14の右側方には、上方から順に、第1大入賞口23a、第2大入賞口24aが配設されており、第2流路Yを転動させたほうが、第1流路Xを転動させるよりも遊技球が入球し易くなる。このため、各大入賞口23a,24aに遊技球が入球し易い当り遊技においては、第1大入賞口23aや第2大入賞口24aに遊技球を入球させるべく、第2流路Yを転動させるように遊技球を発射させる傾向がある。
また、大当り遊技の終了後には、入球容易状態が付与される場合がある。この入球容易状態では、入球容易状態が付与されていない非入球容易状態と比較して、普図当り抽選の当選確率が向上される。なお、本実施形態において、入球容易状態であっても非入球容易状態であっても、普図ゲームの変動時間、1回の普図当り抽選の当選に基づく開閉部材22bの開放時間、変動ゲームの変動時間については同じように制御される。このように、入球容易状態は、始動入賞口22aが開状態となるように開閉部材22bが動作し易い状態であり、変動ゲームが実行され易くなる傾向がある。
また、入球容易状態は、当り抽選の抽選結果(小当りの当選又は大当りの当選)に拘わらず、大当り遊技の終了後、予め定めた回数(本実施形態では2回)の大当り遊技が生起されるまで付与される。このため、大当り又は小当りとなった場合には、その後、1回目及び2回目の大当り遊技の終了後には、入球容易状態が付与され、3回目の大当り遊技の終了後には、入球容易状態が付与されない。つまり、1回の普通当り遊技が付与されると、2回の大当り遊技が終了するまで、入球容易状態により始動入賞口22aへの遊技球の入球が容易となり、3回目の大当り遊技の終了後に、入球容易状態が付与されなくなる。なお、本実施形態では、大当り抽選で大当りとなる抽選確率を変動させる変動ゲームにおける確率変動機能を備えていない。
ここで、図3を参照して本実施形態におけるパチンコ遊技機での仕様について説明する。
図3(a)に示すように、普通当り抽選の当選確率としては、非入球容易状態では約1/320が、入球容易状態では1/3.2がそれぞれ規定されている。また、入球容易状態である場合と非入球容易状態である場合との両方において、普図ゲームの保留上限個数として4個が、普通当り遊技において開閉部材22bが開状態となる開放時間の上限として6000msが、それぞれ規定されている。なお、普通当り遊技においては、一定の開放態様で開閉部材22bが開状態となる。また、開閉部材22bの閉鎖条件である入賞上限個数としては、3個が規定されている。
図3(b)に示すように、大当り抽選の当選確率としては、約1/320が規定されている。また、小当り抽選の当選確率としては、約1/1が規定されている。このように、小当り抽選の当選確率が規定されることによって、小当り抽選に当選しないことがない。つまり、当り抽選により、大当りとなるか、小当りとなるかが抽選され、大当り及び小当りとならないことがない。大当り抽選には、確率変動状態がなく、一定の確率で大当りに当選することとなり、小当り抽選にも、確率変動状態がなく、各変動ゲーム毎において一定の確率で小当りに当選することとなる。
また、特別図柄表示装置12には、101種類の特図があり、1種類の大当り図柄と、100種類の小当り図柄とに分類される。
また、小当り遊技において、第1大入賞口23aに入球した遊技球が特殊通過領域23dを通過するように特殊振分シャッタ23fが制御される確率(図中では「特殊通過振分確率」と示す)としては、1/1が規定されている。また、変動ゲームの実行が保留されないように規定されている。
また、図3(c)に示すように、各ラウンド遊技では、入賞上限個数として、第1大入賞装置23では10個が、第2大入賞装置24では9個が、それぞれ規定されている。また、遊技球の賞球数としては、第1大入賞装置23に対して3個が、第2大入賞装置24に対して15個が、それぞれ規定されている。なお、本実施形態において、一連の当り遊技(小当り遊技及び大当り遊技)において、16回のラウンド遊技が行われることができるが、1回目のラウンド遊技の上限時間として1.8sが、2〜16回目のラウンド遊技の上限時間として25sがそれぞれ規定されている。つまり、1回目のラウンド遊技においては、1.8sを上限として第1大入賞口23aが開状態となる一方で、2〜16回目のラウンド遊技においては、25sを上限として第2大入賞口24aが開状態となる。
また、始動入賞装置22に対して3個が規定されており、作動ゲート20に対しては、賞球されないように規定されている。
ここで、図4を参照して第1大入賞装置23における第1大入賞扉23b及び特殊振分シャッタ23fの制御について以下に説明する。
第1大入賞装置23において、第1大入賞扉23bは、特別図柄表示装置12に確定停止表示される小当り図柄に拘わらず同じように1種類の動作態様(開放パターン)で、開状態と閉状態とを取り得るように動作する。具体的に、符号T11に示すタイミングから、時間Taを上限として、符号T12に示すタイミングまで、第1大入賞扉23bが開状態となり得る。また、本実施形態において、第1大入賞口23aに入賞上限個数の遊技球が入球すると、開閉制御の途中であってもその開閉制御が終了することとなる。
一方、特殊振分シャッタ23fは、一定の開放態様(開放パターン)で特殊位置と一般位置とを取り得るように動作する。この開放パターンでは、第1大入賞扉23bが開状態となる符号T11に示すタイミングから、時間Tbを上限として、符号T13に示すタイミングまで、特殊振分シャッタ23fが特殊位置に動作される。なお、この時間Tbは、第1大入賞扉23bが開状態となる符号T11に示すタイミングを契機として開始するとともに、符号T12に示すタイミングで第1大入賞扉23bが閉状態となってから時間Tcが経過した符号T13に示すタイミングを契機として終了する時間である。この時間Tbは、第1大入賞口23aに入球した遊技球が特殊通過領域23dを通過するために十分な時間が規定されている。このように、特殊振分シャッタ23fがこの開放パターンで動作すると、第1大入賞口23aから入賞した遊技球が特殊通過領域23dを通過するように振り分けられる可能性が極めて高い。つまり、特殊通過領域23dへの遊技球の通過に基づく大当りとなり、小当り遊技の終了後、大当り遊技が付与されることとなる。
小当り抽選に当選した場合には、1/1の確率で、この開放パターンが選択される。つまり、小当り抽選に当選し、第1大入賞口23aに遊技球が入球しさえすれば、その遊技球が特殊通過領域23dに振り分けられ、小当り遊技の終了後に大当り遊技が付与されることとなる。言い換えると、特殊通過領域23dは、小当り抽選に当選した場合、特殊振分シャッタ23fの動作態様が一定態様であることにより、第1大入賞口23aに入球した遊技球の通過度合いが同じ領域といえる。
このように、変動ゲームにおいては、約1/320の確率で大当りに当選するか、約1/1の確率で小当りに当選するとともに1/1の確率でこのような開放パターンが決定されることにより、大当り遊技が付与される。
つまり、変動ゲームにおいては、極めて低い確率で大当り遊技が付与されることとなるが、当り抽選が行われれば約1/1の確率で大当り遊技が付与される。
このため、大当り遊技を付与させるべく、第1流路Xに遊技球を発射させて、作動ゲート20に遊技球を通過させることにより普図ゲームが行われる。そして、普図ゲームにおいて普通当りとなると、普通当り遊技が付与される。普通当り遊技においては、始動入賞口22aが開状態となるため、第1流路Xに遊技球を継続して発射させて、始動入賞口22aに遊技球を入球させることによって、大当り抽選の当選に基づく大当り遊技又は特殊通過領域23dへの遊技球の通過に基づく大当り遊技が付与される。この場合、大当り遊技が生起されない可能性は極めて低くなるように規定されている。このように、普図ゲームを行い、普通当り遊技が生起されることによって、大当り遊技が付与される権利が発生することとなり、始動入賞口22aに遊技球を入球させることによって、大当り遊技が付与される権利を得ることとなる。
次に、図5を参照してパチンコ遊技機の制御構成について説明する。
本実施形態のパチンコ遊技機の機裏側には、パチンコ遊技機全体を制御する主制御基板30が配設されている。第1制御手段としての主制御基板30は、パチンコ遊技機全体を制御するための各種処理を実行するとともに、該処理結果に応じた各種の制御信号(制御コマンド)を出力する。また、機裏側には、演出制御基板31が配設されている。第2制御手段としての演出制御基板31は、主制御基板30が出力した制御信号(制御コマンド)に基づいて、演出表示装置14の表示態様(図柄、各種背景画像、文字、キャラクタなどの表示画像など)を制御する。
主制御基板30には、制御動作を所定の手順で実行する主制御用CPU30aと、主制御用CPU30aのメイン制御プログラムを格納する主制御用ROM30bと、必要なデータの書き込み及び読み出しができる主制御用RAM30cが設けられている。そして、主制御用CPU30aには、各種センサSE1〜SE5が遊技球を検知して出力する検知信号を入力可能に接続されている。また、主制御用CPU30aには、普通図柄表示装置11及び特別図柄表示装置12が接続されている。また、主制御用CPU30aには、普通電動役物ソレノイドSOL1、第1大入賞ソレノイドSOL2、第2大入賞ソレノイドSOL3、及び特殊通過振分ソレノイドSOL4が接続されている。
また、主制御用CPU30aは、当り判定用乱数、及び特図振分乱数の値などの各種乱数の値を所定の周期毎に更新する乱数更新処理(乱数生成処理)を実行する。当り判定用乱数は、当り抽選(当り判定)で用いる乱数である。特図振分乱数は、当り図柄となる特図の決定で用いる乱数である。また、主制御用RAM30cには、パチンコ遊技機の動作中に適宜書き換えられる各種情報(乱数値、タイマ値、フラグなど)が記憶(設定)される。例えば、主制御用RAM30cには、普図ゲームにおいて普通当りとなるか否かを判定する場合に用いる普通当り判定用乱数が記憶されている。
主制御用ROM30bには、メイン制御プログラム、各種の判定値(当り判定値など)が記憶されている。当り判定値は、当り抽選で用いる判定値であり、当り判定用乱数の取り得る数値の中から定められている。
また、主制御用ROM30bには、変動ゲームに関する変動パターンが記憶されている。これらの変動パターンは、変動ゲームが開始してから変動ゲームが終了するまでの間の演出(遊技演出)のベースとなるパターンであって、変動ゲームの変動内容(演出内容)及び変動時間(演出時間)を特定(指定)し得る。本実施形態において、変動パターンは、当り変動用変動パターンであり、はずれ変動用変動パターンが含まれていない。当り変動は、当り遊技が付与されると決定された場合に行われる変動であり、演出表示装置14では、変動ゲームが最終的に当りの図柄組み合わせを確定停止表示させるように展開される演出が実行される。
また、主制御用ROM30bには、普図ゲームに関する複数種類の普図変動パターンが記憶されている。これらの普図変動パターンは、普図ゲームが開始してから普図ゲームが終了するまでの間の演出(遊技演出)のベースとなるパターンであって、普図ゲームの変動内容(演出内容)及び変動時間(演出時間)を特定(指定)し得る。本実施形態において、複数種類の普図変動パターンは、普通当り変動用普図変動パターン、及び普通はずれ変動用普図変動パターンに分類できる。普通当り変動は、普通当りに当選した場合に行われる変動であり、普通はずれ変動は、普通当りに当選しなかった場合に行われる変動である。
演出制御基板31には、制御動作を所定の手順で実行する演出制御用CPU31aと、演出制御用CPU31aの演出制御プログラムを格納する演出制御用ROM31bと、必要なデータの書き込み及び読み出しができる演出制御用RAM31cが設けられている。演出制御用ROM31bには、各種の画像データ(図柄、各種背景画像、文字、キャラクタなどの画像データ)が記憶されている。演出制御用RAM31cには、パチンコ遊技機の動作中に適宜書き換えられる各種情報(乱数値、タイマ値、フラグなど)が記憶(設定)される。また、演出制御用CPU31aには、演出表示装置14が接続されている。演出制御用CPU31aは、各種制御コマンドを入力すると、表示制御プログラムに基づいて各種制御を実行する。
次に、主制御基板30の主制御用CPU30aが、メイン制御プログラムに基づいて実行する普通図柄入力処理、普通図柄開始処理、特別図柄入力処理、特別図柄開始処理などの各種処理について以下に説明する。本実施形態において主制御用CPU30aは、所定の制御周期(本実施形態では、4ms)毎に各種処理を実行する。
まず、普図ゲームに関する普通図柄入力処理について以下に説明する。
普通図柄入力処理において、主制御用CPU30aは、遊技球が作動ゲート20を通過したと判定した場合、主制御用RAM30cに記憶されている普図保留記憶数が上限数の「4」未満であるか否かを判定する。そして、その判定結果が肯定(普図保留記憶数<「4」)の場合、主制御用CPU30aは、普図保留記憶数を「1」加算し、普図保留記憶数を書き換える。続いて、主制御用CPU30aは、普通当り判定用乱数の値を主制御用RAM30cから読み出して取得し、該値を普図保留記憶数に対応付けられた主制御用RAM30cの所定の記憶領域に設定し、普通図柄入力処理を終了する。
次に、普図ゲームに関する普通図柄開始処理について以下に説明する。
主制御用CPU30aは、普図が変動表示中又は普通当り遊技中ではない場合において、読み出した普図保留記憶数が「0」よりも大きいときには、普図保留記憶数を「1」減算し、当該普図保留記憶数に対応付けられて主制御用RAM30cの所定の記憶領域に記憶されている普通当り判定用乱数の値を取得する。そして、主制御用CPU30aは、取得した普通当り判定用乱数の値が主制御用ROM30bに記憶されている普通当り判定値と一致するか否かを判定して普通当り判定を行う。なお、本実施形態において、主制御用CPU30aは、入球容易状態であるか否かを示す作動フラグに基づいて、普通当り判定を行う。つまり、主制御用CPU30aは、入球容易状態であるときには、非入球容易状態であるときよりも高い確率で、普通当り抽選に当選することとなる。
普通当り判定の結果が肯定である場合、主制御用CPU30aは、普通当りとなる普図ゲームであることを示す普通当りフラグを主制御用RAM30cに設定する。その一方で、普通当り判定の結果が否定である場合、主制御用CPU30aは、普通図柄表示装置11に確定停止表示させる普図として普通はずれ図柄を決定する。また、本実施形態において、主制御用CPU30aは、普通当り判定の結果に基づいて、普図ゲームの普図変動パターンを選択し、決定する。なお、本実施形態において、このような普通当り判定が普通当り抽選に相当し、普通当り判定を行う主制御用CPU30aが普通当り抽選手段として機能する。
その後、普通図柄開始処理とは別の処理において、主制御用CPU30aは、普通図柄開始処理において決定した決定事項にしたがって生成した制御コマンドを所定のタイミングで演出制御基板31(演出制御用CPU31a)に出力する。具体的に、主制御用CPU30aは、普図ゲームにおける普図変動パターンを指示するとともに普図ゲームの開始を指示する普図変動パターン指定コマンドを普図ゲームの開始に際して最初に出力する。また、主制御用CPU30aは、普図を指定する普図用の普図指定コマンドを普図変動パターン指定コマンドの出力後、次に出力する。また、主制御用CPU30aは、普図の確定停止表示に際して普図停止コマンドを演出制御基板31に出力する。
そして、主制御用CPU30aは、普図の変動表示を開始させるように普通図柄表示装置11の表示内容を制御するなど、普図ゲームに関する各種処理を実行する。
続いて、主制御用CPU30aは、普通当りを決定した場合、普図ゲームの終了後、普通当り遊技に関する制御を実行する。また、主制御用CPU30aは、普通当り遊技が開始したときに、予め定められた開放態様にて開閉部材22bを開放させるよう普通電動役物ソレノイドSOL1を制御する。なお、本実施形態において、普通当りに当選したことを契機として、始動入賞口22aが開状態となるように開閉部材22bを動作させる主制御用CPU30aが開閉制御手段として機能する。
また、主制御用CPU30aは、普通当り遊技が開始するときに、普通オープニングコマンドを演出制御基板31に出力する。主制御用CPU30aは、普通当り遊技が終了するときに、普通エンディングコマンドを演出制御基板31に出力する。
次に、特別図柄入力処理について以下に説明する。
最初に、主制御用CPU30aは、始動センサSE2から検知信号を入力しているか否かに基づいて、始動入賞口22aに遊技球が入球したか否かを判定する。この判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、変動ゲームの実行中、又は当り遊技中か否かの実行条件を判定する。この判定結果が肯定(変動ゲーム中、又は当り遊技中である)の場合、主制御用CPU30aは、特別図柄入力処理を終了する。一方、この判定結果が否定(変動ゲーム中ではなく、かつ当り遊技中ではない)の場合、主制御用CPU30aは、各種乱数の値(本実施形態では当り判定用乱数の値など)を主制御用RAM30cから読み出して取得し、該値を主制御用RAM30cの所定の記憶領域に設定する。その後、主制御用CPU30aは、特別図柄入力処理を終了する。
次に、特別図柄開始処理について以下に説明する。
最初に、主制御用CPU30aは、変動ゲームの実行中、又は当り遊技中か否かの実行条件を判定する。この判定結果が肯定(変動ゲーム中、又は当り遊技中である)の場合、主制御用CPU30aは、特別図柄開始処理を終了する。
その一方で、この判定結果が否定(変動ゲーム中ではなく、かつ当り遊技中ではない)の場合、主制御用CPU30aは、始動入賞口22aへの遊技球の入球に基づいて各種乱数の値が抽出されたかを判定する。各種乱数の値が抽出された場合、主制御用CPU30aは、当り判定処理を実行する。その一方で、主制御用CPU30aは、各種乱数の値が抽出されていない場合、特別図柄開始処理を終了する。
当り判定処理において、主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cの所定の記憶領域に記憶されている当り判定用乱数の値を読み出す。続いて、主制御用CPU30aは、当り判定用乱数の値と当り判定値を比較し、両値が一致するか否かの当り判定をする。
具体的に、主制御用CPU30aは、当り判定用乱数の値が大当り判定値と一致する場合には、大当りに当選したと判定する。主制御用CPU30aは、当り判定用乱数の値が小当り判定値と一致する場合には、小当りに当選したと判定する。なお、本実施形態において、変動ゲームにおいて、大当りにも小当りにも当選していないとは判定されない。
そして、当りとなると判定された場合、主制御用CPU30aは、当りとなる変動ゲームを実行させるための当り時変動処理を実行する。当り時変動処理において主制御用CPU30aは、特図振分乱数の値を主制御用RAM30cから読み出し、該特図振分乱数の値に基づいて、特別図柄表示装置12に確定停止表示させる特図(最終停止図柄)として当り図柄(大当り図柄又は小当り図柄)を決定する。特に、本実施形態において、主制御用CPU30aは、特図振分乱数の値に基づいて、特図を決定することによって、小当りの種類を決定することとなる。そして、主制御用CPU30aは、大当りとなる場合には、大当りとなる変動ゲームであることを示す大当りフラグを主制御用RAM30cに設定し、小当りとなる場合には、小当りとなる変動ゲームであることを示す小当りフラグを主制御用RAM30cに設定する。また、主制御用CPU30aは、当り変動用変動パターンの中から何れかを決定する。その後、主制御用CPU30aは、特別図柄開始処理を終了する。
なお、本実施形態において、このような当り判定が当り抽選に相当する。そして、当り判定を行う主制御用CPU30aが当り抽選手段として機能する。また、大当りが第1当りに、小当りが第2当りにそれぞれ相当する。
その後、特別図柄開始処理とは別の処理において、主制御用CPU30aは、特別図柄開始処理において決定した決定事項にしたがって生成した制御コマンドを所定のタイミングで演出制御基板31(演出制御用CPU31a)に出力する。具体的に、主制御用CPU30aは、変動パターンを指示するとともに変動ゲームの開始を指示する変動パターン指定コマンドを変動ゲームの開始に際して最初に出力する。また、主制御用CPU30aは、特図を指定する特図用の特図指定コマンドを変動パターン指定コマンドの出力後、次に出力する。また、主制御用CPU30aは、特図の確定停止表示に際して全図柄停止コマンドを演出制御基板31に出力する。
主制御用CPU30aは、大当り抽選に当選した場合、決定した変動パターンに基づく変動ゲームの終了後、大当り遊技の制御を開始し、演出制御基板31の演出制御用CPU31aに対し、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する。主制御用CPU30aは、変動ゲームが終了すると、オープニングコマンドを出力する。また、主制御用CPU30aは、ラウンドの開始毎にラウンドコマンドを出力する。また、主制御用CPU30aは、最後のラウンドのラウンド遊技が終了すると、インターバル時間の経過後にエンディングコマンドを出力する。そして、主制御用CPU30aは、エンディング時間の経過後、大当りフラグをクリアし、大当り遊技を終了させる。
なお、主制御用CPU30aは、大当り抽選に当選した場合、1ラウンド目で、第1大入賞口23aを開放させるときに第1大入賞ソレノイドSOL2に開放信号を出力し、第1大入賞口23aを閉鎖させるときに第1大入賞ソレノイドSOL2に閉鎖信号を出力する。
また、主制御用CPU30aは、大当り抽選に当選した場合、2〜16ラウンド目で、第2大入賞口24aを開放させるときに第2大入賞ソレノイドSOL3に開放信号を出力し、第2大入賞口24aを閉鎖させるときに第2大入賞ソレノイドSOL3閉鎖信号を出力する。
また、主制御用CPU30aは、小当り遊技を決定した場合、大当り遊技を決定した場合におけるオープニングコマンド、ラウンドコマンド、エンディングコマンドと同じようにコマンドを出力する。そして、主制御用CPU30aは、エンディング時間の経過後、小当りフラグに「0」を設定し(クリアし)、小当り遊技を終了させる。
また、主制御用CPU30aは、小当り抽選に当選した場合、小当り遊技(1ラウンド目に相当する当り遊技)において、第1大入賞口23aを開放させるときに第1大入賞ソレノイドSOL2に開放信号を出力し、第1大入賞口23aを閉鎖させるときに第1大入賞ソレノイドSOL2に閉鎖信号を出力する。
特に、主制御用CPU30aは、変動ゲームにおいて小当りに当選した場合には、全ての小当り図柄の種類(小当りの種類)において、一定の開放パターンを選択する。そして、主制御用CPU30aは、特殊通過振分ソレノイドSOL4に所定の信号を出力することによって、選択した開放パターンで特殊振分シャッタ23fを動作させる。
また、小当り遊技中において、主制御用CPU30aは、特殊通過センサSE5からの通過信号に基づいて遊技球が特殊通過領域23dを通過したと判定した場合、大当りフラグに「1」を設定するとともに、特殊通過領域23dを通過したことを指定する特殊通過コマンドを演出制御基板31に出力する。そして、主制御用CPU30aは、小当り遊技の終了後、大当り抽選に当選したことに伴う大当り遊技と同じように大当り遊技を行うこととなる。
このように、主制御用CPU30aは、特殊通過領域23dを遊技球が通過した場合、大当り遊技(2〜16ラウンド目に相当する当り遊技)で、第2大入賞口24aを開放させるときに第2大入賞ソレノイドSOL3に開放信号を出力し、第2大入賞口24aを閉鎖させるときに第2大入賞ソレノイドSOL3閉鎖信号を出力する。その一方で、主制御用CPU30aは、特殊通過センサSE5からの通過信号に基づいて遊技球が特殊通過領域23dを通過した判定していない場合、小当り遊技の終了後、大当り遊技を開始させることなく、次の変動ゲームを行うこととなる。
なお、本実施形態において、第1大入賞口23aが開状態となるように第1大入賞扉23bを動作させる主制御用CPU30aが特定開閉制御手段として機能する。また、第1大入賞口23aに入球した遊技球が特殊通過領域23dを通過可能なように特殊振分シャッタ23fを動作させる主制御用CPU30aが振分制御手段として機能する。また、第2大入賞口24aが開状態となるように第2大入賞扉24bを動作させる主制御用CPU30aが特別開閉制御手段として機能する。
また、主制御用CPU30aは、作動フラグと作動回数フラグとの制御により、入球容易状態の制御を行う。作動フラグは、入球容易状態が付与されているか否かを示すフラグであり、作動回数フラグは、入球容易状態が付与される残り回数(残りのリミッタ回数)を示すフラグである。なお、入球容易状態が付与される残り回数は、大当り遊技が付与された回数を基準としている。
具体的に、主制御用CPU30aは、大当り遊技の開始時に、作動フラグをクリアする(「0」を設定する)。また、主制御用CPU30aは、大当り遊技の終了後に、作動回数フラグから値を読み出し、入球容易状態が付与される残り回数によって、入球容易状態を付与するか否かを判定するとともに、その残り回数を計数する。
詳しく説明すると、主制御用CPU30aは、入球容易状態が付与される残り回数が0回であると判定した場合には、初回の大当り遊技として特定し、作動フラグをセットし、作動回数フラグに2回を示す値をセットする。また、主制御用CPU30aは、入球容易状態が付与される残り回数が2回であると判定した場合には、2回目の大当り遊技として特定し、作動フラグをセットし、作動回数フラグに1回を示す値をセットする。また、主制御用CPU30aは、入球容易状態が付与される残り回数が1回であると判定した場合には、3回目の大当り遊技として特定し、作動フラグをクリアし、作動回数フラグに0回を示す値をセットする。
このように、主制御用CPU30aは、1回目及び2回目の大当り遊技の終了後に、入球容易状態を付与する一方で、3回目の大当り遊技の終了後に、入球容易状態を付与しない。つまり、主制御用CPU30aは、大当り遊技が付与される回数が規定回数(本実施形態では2回)に達するまで、大当り遊技の終了後に入球容易状態を付与することとなる。また、主制御用CPU30aは、大当り遊技の終了後、上記のような制御を繰り返し行うことによって、1回目の大当り遊技が付与されると、入球容易状態の付与により、2回目及び3回目の大当り遊技が容易に付与されることとなる。つまり、入球容易状態の付与により、3回の大当り遊技が一連のセット(1セット)として付与されることとなる。このように、入球容易状態の制御を行う主制御用CPU30aが状態制御手段として機能する。
また、主制御用CPU30aは、作動回数フラグに対応する作動回数指定コマンドを演出制御基板31に出力する。作動回数指定コマンドは、入球容易状態が付与されているか否か、入球容易状態が付与される残り回数を示すコマンドである。
次に、各種演出を含む変動ゲームを実行させるために演出制御用CPU31aが実行する制御内容について以下に説明する。
主制御用CPU30aから所定の制御コマンドを所定のタイミングで入力すると、演出制御用CPU31aは、演出制御プログラムに基づいて、入力した制御コマンドに応じた制御を行う。
具体的に、演出制御用CPU31aは、普図変動パターン指定コマンド及び普図指定コマンドを入力すると、当該普図変動パターン指定コマンドにより指定された普図変動パターン及び当該普図指定コマンドにより指定された確定停止表示される普図に基づいて、演出表示装置14に表示させる普通飾り図柄を決定する。
より詳しくは、演出制御用CPU31aは、普通当りとなる普図変動パターン指定コマンドを入力した場合、普通飾り図柄を普通当りの図柄組み合わせの中から決定し、普通はずれとなる普図変動パターン指定コマンドを入力した場合、普通はずれの図柄組み合わせの中から普通飾り図柄を決定する。
そして、演出制御用CPU31aは、普図変動パターン指定コマンドにて指定された普図変動パターンで普通飾り図柄を変動表示させて普図ゲームを開始させるように演出表示装置14の表示内容を制御する。続いて、演出制御用CPU31aは、普図停止コマンドを入力すると、決定した普通飾り図柄を確定停止表示させるように演出表示装置14の表示内容を制御する。
また、演出制御用CPU31aは、普通オープニングコマンドを入力すると、普通当り遊技における演出を実行させるように演出表示装置14の表示内容を制御する。また、演出制御用CPU31aは、普通エンディングコマンドを入力すると、普通当り遊技における演出の実行を終了させるように演出表示装置14の表示内容を制御する。
特に、演出制御用CPU31aは、普通当りとなる普図変動パターン指定コマンドを入力すると、その普図ゲームが終了するまでに、始動入賞口22a(第1流路X)への遊技球の発射を促す報知画像を表示させるように演出表示装置14の表示内容を制御する。そして、演出制御用CPU31aは、普通エンディングコマンドを入力するまで、報知画像を継続して表示させるように演出表示装置14の表示内容を制御する。このように、演出制御用CPU31aは、報知画像を表示する報知演出を実行させる。
このように、演出表示装置14は、普通当りに当選したことを契機として、普通当り遊技が開始され、開閉部材22bが開状態となる前に、始動入賞口22aへの遊技球の発射を促す報知を行うこととなる。なお、本実施形態において、このような報知を行う演出表示装置14が報知手段として機能する。
一方、演出制御用CPU31aは、変動パターン指定コマンド及び特図指定コマンドを入力すると、当該変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターン及び当該特図指定コマンドにより指定された最終停止図柄に基づいて、演出表示装置14に表示させる飾り図柄を決定する。
より詳しくは、演出制御用CPU31aは、当りとなる変動パターン指定コマンドを入力すると、飾り図柄を当りの図柄組み合わせの中から決定する。なお、本実施形態において、はずれ変動となる変動パターン指定コマンドが入力されることがなく、はずれの図柄組み合わせとして飾り図柄が決定されることはない。
そして、演出制御用CPU31aは、変動パターン指定コマンドにて指定された変動パターンで飾り図柄を変動表示させて変動ゲームを開始させるように演出表示装置14の表示内容を制御する。続いて、演出制御用CPU31aは、全図柄停止コマンドを入力すると、決定した飾り図柄を確定停止表示させるように演出表示装置14の表示内容を制御する。
また、演出制御用CPU31aは、オープニングコマンドを入力すると、該コマンドに対応するオープニング演出を実行させるように演出表示装置14の表示内容を制御する。また、演出制御用CPU31aは、ラウンドコマンドを入力すると、各ラウンド演出を実行させるように演出表示装置14の表示内容を制御する。また、演出制御用CPU31aは、エンディングコマンドを入力すると、エンディング演出を実行させるように演出表示装置14の表示内容を制御する。
また、演出制御用CPU31aは、作動回数指定コマンドを入力すると、当該コマンドに対応する値を演出制御用RAM31cに設定する。これによって、演出制御用CPU31aは、作動回数指定コマンドにより指定された入球容易状態が付与される残り回数を特定可能となる。
特に、演出制御用CPU31aは、当りとなる変動パターン指定コマンドを入力すると、その変動ゲームが終了するまでに、第2流路Yへの遊技球の発射を促す報知画像を表示させるように演出表示装置14の表示内容を制御する。そして、演出制御用CPU31aは、エンディングコマンドを入力するまで、報知画像を継続して表示させるように演出表示装置14の表示内容を制御する。このように、演出制御用CPU31aは、報知画像を表示する報知演出を実行させる。
図6に示すように、具体的な一例としては、符号T21に示すタイミングで当り抽選が行われ、当りに当選すると、符号T21に示すタイミングから符号T23に示すタイミングまで、変動ゲームが行われる。この場合、当りに当選した変動ゲームにおいて、符号T22に示しタイミングで、報知演出の実行が開始される。この符号T22に示しタイミングは、当りに当選した変動ゲームが終了する符号T23に示すタイミングよりも前のタイミングである。当り遊技において第1大入賞口23aが開状態となるため、第1大入賞口23aが開状態となる前に、報知演出の実行が開始されることとなる。
そして、符号T23に示すタイミングから当り遊技が開始され、符号T24に示すタイミングで当り遊技が終了する。この場合、当り遊技が終了するまで、報知演出の実行が継続され、当り遊技の終了を契機として、報知演出の実行が終了する。
このように、演出表示装置14は、当りに当選したことを契機として、当り遊技が開始され、第1大入賞口23aが開状態となる前に、第1大入賞口23aへの遊技球の発射を促す報知を行うこととなる。なお、本実施形態において、このような報知を行う演出表示装置14が報知手段として機能する。
また、演出制御用CPU31aは、小当り抽選の当選に基づく小当り遊技における1ラウンド目のラウンド遊技と、大当り抽選の当選に基づく大当り遊技における1ラウンド目のラウンド遊技とでは、同じ演出態様でラウンド演出を実行させるように演出表示装置14の表示内容を制御する。また、演出制御用CPU31aは、特殊通過領域23dへの遊技球の通過に基づく大当り遊技における1〜15ラウンド目のラウンド遊技と、大当り抽選の当選に基づく大当り遊技における2〜16ラウンド目のラウンド遊技とでは、同じ演出態様でラウンド演出を実行させるように演出表示装置14の表示内容を制御する。なお、ここでは、特殊通過領域23dへの遊技球の通過に基づく大当り遊技としては、小当り遊技の終了後におけるラウンド遊技を1ラウンド目とし、1〜15ラウンド目のラウンド遊技が行われると示したが、小当り遊技を含めると2〜16ラウンド目のラウンド遊技に相当する。
また、演出制御用CPU31aは、エンディングコマンドを入力すると、入球容易状態が付与される残り回数を特定する。そして、演出制御用CPU31aは、入球容易状態が付与される残り回数に対応するエンディング演出を実行させるように演出表示装置14の表示内容を制御する。
図7(a)に示すように、具体的な一例をあげると、大当り抽選に当選した場合、16回を上限としてラウンド遊技が行われる大当り遊技が付与される。符号T30に示すタイミングで大当り遊技が開始され、オープニング時間が経過した後に、符号T31に示すタイミングで、1回目のラウンド遊技が行われる。この場合、第1大入賞装置23の開閉制御が行われ、特殊通過領域23dを遊技球が通過するか否かに拘わらず、大当り遊技が継続して行われる。
次に、符号T32に示すタイミングで、2回目のラウンド遊技が行われる。この場合、第2大入賞装置24の開閉制御が行われる。そして、符号T33に示すタイミングで2回目のラウンド遊技が終了しても、3〜15回目のラウンド遊技が行われた後に、符号T34に示すタイミングで16回目のラウンド遊技が行われる。続いて、符号T35に示すタイミングでエンディング時間となり、エンディング演出が実行される。
一方、図7(b)に示すように、小当り抽選に当選した場合、小当り遊技が付与される。符号T30に示すタイミングで小当り遊技が開始され、オープニング時間が経過した後に、符号T31に示すタイミングで、1回目のラウンド遊技が行われる。この場合、第1大入賞装置23の開閉制御が行われ、特殊通過領域23dを遊技球が通過すると、小当り遊技の終了後に、15回を上限としてラウンド遊技が行われる大当り遊技が付与される。つまり、小当り遊技と大当り遊技とを合わせると、16回を上限としてラウンド遊技が行われる当り遊技が付与されることとなる。
符号T32に示すタイミングで大当り遊技が開始されると、2回目のラウンド遊技が行われる。この場合、第2大入賞装置24の開閉制御が行われる。そして、符号T33に示すタイミングで2回目のラウンド遊技が終了しても、3〜15回目のラウンド遊技が行われた後に、符号T34に示すタイミングで16回目のラウンド遊技が行われる。また、符号T35に示すタイミングでエンディング時間となり、エンディング演出が実行される。
なお、小当り遊技の1回目のラウンド遊技において、特殊通過領域23dを遊技球が通過しなかったときには、小当り遊技の終了後に、大当り遊技が付与されない。
このように、図7(a)と図7(b)とにおいて、各ラウンド遊技において、同じ大入賞装置23,24が同じ開放態様で開閉制御が行われるとともに、同じ演出態様でラウンド演出が実行されることとなり、同じ演出態様でエンディング演出が実行される。また、このエンディング演出では、入球容易状態が付与される残り回数に対応する演出が実行されることとなる。
したがって、演出表示装置14は、小当り抽選の当選に基づく小当り遊技と、大当り抽選の当選に基づく大当り遊技とにおいて、第1大入賞口23aが開状態となるように第1大入賞扉23bが動作される間、同じような演出態様(所定の演出態様)で演出を実行する。また、演出表示装置14は、特殊通過領域23dへの遊技球の通過に基づく大当り遊技と、大当り抽選の当選に基づく大当り遊技とにおいて、第2大入賞口24aが開状態となるように第2大入賞扉24bが動作される間、同じような演出態様(所定の演出態様)で演出を実行する。
また、演出表示装置14は、特殊通過領域23dへの遊技球の通過に基づく大当り遊技中及び大当りに当選したことに基づく大当り遊技中において、エンディング時間に、入球容易状態が付与される残り回数に対応する演出を実行する。なお、本実施形態において、このような演出を実行する演出表示装置14が演出実行手段として機能する。
ここで、演出表示装置14の画像表示部GHに表示される画像の具体的な一例について図8〜図11を参照して以下に説明する。
まず、図8(a)に示すように、画像表示部GHの中央には、普図に対応する普通飾り図柄が停止表示されている。図8(b)に示すように、普図ゲームが開始すると、普通飾り図柄の変動表示が開始され、図8(c)に示すように、普通はずれの図柄組み合わせが停止表示され、普図ゲームで普通はずれとなったことが認識できる。
一方、図8(d)に示すように、普図ゲームが開始すると、普通飾り図柄の変動表示が開始され、図8(e)に示すように、左列と右列との普通飾り図柄が同じ図柄として一旦停止表示され、図8(f)に示すように、普通当りの図柄組み合わせが停止表示され、普図ゲームで普通当りとなったことが認識できる。
この場合、普図ゲームで普通当りに当選したため、その後に、普通当り遊技が付与されることとなるが、普通当り遊技が付与される前から、「電チューを狙え!」と第1流路Xへの遊技球の発射を促す報知画像が画像表示部GHに表示される。また、普通当り遊技において、始動入賞装置22に遊技球を入賞させることによって、変動ゲームが実行されると、変動ゲームにおいて大当り又は小当りとなり、大当り遊技が付与される可能性が極めて高くなることから、「権利発生」という画像が画像表示部GHに表示される。
そして、図8(g)に示すように、第1流路Xに遊技球を発射させ、始動入賞装置22に遊技球が入球すると、画像表示部GHの中央には、特図に対応する飾り図柄が変動表示され、変動ゲームが行われることとなる。なお、本実施形態においては、変動ゲームと普図ゲームとが同時に行われている場合、普通飾り図柄よりも飾り図柄を優先して、普通飾り図柄を縮小して表示する。また、変動ゲームの実行中に、始動入賞装置22に遊技球が入球しても、変動ゲームの実行が保留されない。
そして、図8(h)に示すように、当りの図柄組み合わせが停止表示され、変動ゲームで当りとなったことが認識できる。
この場合、変動ゲームで当りに当選したため、その後に、当り遊技が付与されることとなるが、当り遊技が付与される前から、「右打ち!アタッカーを狙え!」と第2流路Yへの遊技球の発射を促す報知画像が画像表示部GHに表示される。また、変動ゲームにおいて小当り抽選に当選したことにより小当り遊技が付与される場合には、小当り遊技において、第1大入賞装置23に遊技球を入球させることによって、その遊技球が特殊通過領域23dを通過する可能性が極めて高くなり、小当り遊技の終了後、大当り遊技が付与される可能性が極めて高い。また、変動ゲームにおいて大当り抽選に当選したことにより大当り遊技が付与される場合には、大当り遊技において、第1大入賞装置23に入球した遊技球が特殊通過領域23dを通過するか否かに拘わらず、所定回数のラウンド遊技が行われる。このため、「権利取得」という画像が画像表示部GHに表示される。
次に、図9(a)に示すように、当り遊技が開始されると、第1大入賞装置23が開閉制御され、「右打ち!」と第2流路Yへの遊技球の発射を促す報知画像が画像表示部GHに表示される。また、変動ゲームにおいて小当り抽選に当選したことにより小当り遊技が付与された場合であっても、変動ゲームにおいて大当り抽選に当選したことにより大当り遊技が付与された場合であっても、「1R」というように同じ表示態様でラウンド画像が画像表示部GHに表示され、1回目のラウンド遊技に相当することが認識可能となる。
続いて、図9(b)に示すように、次のラウンド遊技が行われると、第2大入賞装置24が開閉制御され、「右打ち!」と第2流路Yへの遊技球の発射を促す報知画像が画像表示部GHに表示されるとともに、「2R」というラウンド画像が画像表示部GHに表示される。そして、同じようにラウンド遊技が繰り返し行われ、図9(c)に示すように、最終のラウンド遊技が行われると、第2大入賞装置24が開閉制御され、「右打ち!」と第2流路Yへの遊技球の発射を促す報知画像が画像表示部GHに表示されるとともに、「16R」というラウンド画像が画像表示部GHに表示される。
このように、第2変動ゲームにおいて小当り抽選に当選したことにより小当り遊技が付与され、その後に大当り遊技が付与される場合であっても、変動ゲームにおいて大当り抽選に当選したことにより大当り遊技が付与された場合であっても、同じ表示態様で各種の画像が画像表示部GHに表示されることとなる。
なお、図9(d)に示すように、最終のラウンド遊技が終了した後、エンディング時間において、エンディング演出が実行される。このエンディング時間には、「大当り終了」という大当り遊技の終了を示す画像が画像表示部GHに表示されるとともに、入球容易状態が付与される残り回数に対応して「残り2セット」という画像が画像表示部GHに表示され、変動ゲームが実行されて大当り遊技が付与される権利が残り2回付与されることが認識可能となる。また、大当り遊技の終了後、作動ゲート20に遊技球を入球させるべく、「左打ち!」と第1流路Xへの遊技球の発射を促す報知画像が画像表示部GHに表示される。
そして、図9(e)に示すように、大当り遊技が終了した後、普通飾り図柄が停止表示されており、図9(f)に示すように、作動ゲート20を遊技球が通過し、普図ゲームが開始すると、普通飾り図柄の変動表示が開始され、図9(g)に示すように、普通当りの図柄組み合わせが停止表示され、普図ゲームで普通当りとなったことが認識できる。
この場合も、普図ゲームで普通当りに当選したため、その後に、普通当り遊技が付与されることとなるが、普通当り遊技が付与される前から、「電チューを狙え!」と第1流路Xへの遊技球の発射を促す報知画像と、「権利発生」という画像とが画像表示部GHに表示される。
そして、図9(h)に示すように、第1流路Xに遊技球を発射させ、始動入賞装置22に遊技球が入球すると、飾り図柄の変動表示が開始され、変動ゲームの実行が開始される。続いて、図10(a)に示すように、当りの図柄組み合わせが停止表示され、変動ゲームで当りとなったことが認識できる。この場合も、当り遊技が付与される前から、「右打ち!アタッカーを狙え!」と第2流路Yへの遊技球の発射を促す報知画像と、「権利取得」という画像とが画像表示部GHに表示される。
そして、図10(b)に示すように、2セット目の当り遊技が開始されると、第1大入賞装置23が開閉制御され、「右打ち!」と第2流路Yへの遊技球の発射を促す報知画像が画像表示部GHに表示される。また、「1R」というように同じ表示態様でラウンド画像が画像表示部GHに表示され、1回目のラウンド遊技に相当することが認識可能となる。続いて、次のラウンド遊技が行われると、第2大入賞装置24が開閉制御される。そして、同じようにラウンド遊技が繰り返し行われ、図10(c)に示すように、最終のラウンド遊技が行われると、第2大入賞装置24が開閉制御され、「右打ち!」と第2流路Yへの遊技球の発射を促す報知画像が画像表示部GHに表示されるとともに、「16R」というラウンド画像が画像表示部GHに表示される。
また、図10(d)に示すように、エンディング時間には、入球容易状態が付与される残り回数に対応して「残り1セット」という画像が画像表示部GHに表示され、変動ゲームが実行されて大当り遊技が付与される権利が残り1回付与されることが認識可能となる。また、大当り遊技の終了後、作動ゲート20に遊技球を入球させるべく、「左打ち!」と第1流路Xへの遊技球の発射を促す報知画像が画像表示部GHに表示される。
そして、図10(e)に示すように、大当り遊技が終了した後、普通飾り図柄が停止表示されており、図10(f)に示すように、作動ゲート20を遊技球が通過し、普図ゲームが開始すると、普通飾り図柄の変動表示が開始され、図10(g)に示すように、普通当りの図柄組み合わせが停止表示され、普図ゲームで普通当りとなったことが認識できる。
この場合も、普図ゲームで普通当りに当選したため、その後に、普通当り遊技が付与されることとなるが、普通当り遊技が付与される前から、「電チューを狙え!」と第1流路Xへの遊技球の発射を促す報知画像と、「権利発生」という画像とが画像表示部GHに表示される。
そして、図10(h)に示すように、第1流路Xに遊技球を発射させ、始動入賞装置22に遊技球が入球すると、飾り図柄の変動表示が開始され、変動ゲームの実行が開始される。また、図11(a)に示すように、当りの図柄組み合わせが停止表示され、変動ゲームで当りとなったことが認識できる。この場合も、当り遊技が付与される前から、「右打ち!アタッカーを狙え!」と第2流路Yへの遊技球の発射を促す報知画像と、「権利取得」という画像とが画像表示部GHに表示される。
そして、図11(b)に示すように、3セット目の当り遊技が開始されると、第1大入賞装置23が開閉制御され、「右打ち!」と第2流路Yへの遊技球の発射を促す報知画像が画像表示部GHに表示される。また、「1R」というように同じ表示態様でラウンド画像が画像表示部GHに表示され、1回目のラウンド遊技に相当することが認識可能となる。続いて、次のラウンド遊技が行われると、第2大入賞装置24が開閉制御される。そして、同じようにラウンド遊技が繰り返し行われ、図11(c)に示すように、最終のラウンド遊技が行われると、第2大入賞装置24が開閉制御され、「右打ち!」と第2流路Yへの遊技球の発射を促す報知画像が画像表示部GHに表示されるとともに、「16R」というラウンド画像が画像表示部GHに表示される。
また、図11(d)に示すように、エンディング時間には、入球容易状態が付与される残り回数に対応して「残りセットなし」という画像が画像表示部GHに表示され、変動ゲームが実行されて大当り遊技が付与される権利がないことが認識可能となる。また、3セット目の当り遊技が終了すると、「左打ち!」と第1流路Xへの遊技球の発射を促す報知画像が画像表示部GHに表示される。
このように、2、3セット目の当り遊技においても、変動ゲームにおいて小当り遊技が付与され、その後に大当り遊技が付与される場合であっても、変動ゲームにおいて大当り抽選に当選したことにより大当り遊技が付与された場合であっても、同じ表示態様で各種の画像が画像表示部GHに表示されることとなる。また、1〜3セット目の当り遊技では、入球容易状態が付与される残り回数を示す画像が異なり、各当り遊技に対応する画像が表示されるが、それ以外は同じ表示態様で画像が表示される。
以上詳述したように、本実施形態は、以下の効果を有する。
(1)作動ゲート20への遊技球の通過を契機として普通当り抽選に当選すると、始動入賞口22aが開状態となり、始動入賞口22aへの遊技球の入球により大当り及び小当りのうち何れか一方に当選することとなる。このため、普通当り抽選に対する期待感を高揚させることができる新たな遊技性を提供することができ、遊技に対する興趣の向上を図ることができる。
(2)また、大当りに当選した場合と、小当りに当選したときに第1大入賞口23aに入球した遊技球が特殊通過領域23dを通過する場合との両方で、大当り遊技が生起されることとなる。そして、普通当り抽選に当選した後に、遊技球が特殊通過領域23dを通過させることで大当り遊技を生起させる遊技性と、直接的に大当りに当選したことで大当り遊技を生起させる遊技性との両方を提供することができ、遊技に対する興趣の向上を図ることができる。
(3)また、1回の大当り遊技が付与されると、大当り遊技が付与される回数が規定回数に達するまで、始動入賞口22aへの遊技球の入球を容易とする入球容易状態に制御される。このため、1回の普通当りに当選することにより、大当り遊技が生起されると、残り2回の大当り遊技の付与が容易となる新たな遊技性を提供することができ、遊技に対する興趣の向上を図ることができる。
(4)小当りに当選したことを契機として第1大入賞口23aに入球した遊技球が特殊通過領域23dを通過した場合、大当り遊技が付与された回数に対応するように、入球容易状態が付与される残り回数に対応する演出が大当り遊技中に実行される。このため、大当り遊技が付与された回数に対して注意させることができ、遊技に対する興趣の向上を図ることができる。
(5)普通当りに当選したことを契機として、開閉部材22bが開状態となる前に第1流路Xへの遊技球の発射を促す報知が行われ、始動入賞口22aへの遊技球の入球を促すことができる。
(6)小当り抽選の当選に基づく小当り遊技と、大当り抽選の当選に基づく大当り遊技とにおいて、第1大入賞口23aが同じ開放態様で開状態となるように第1大入賞扉23bが動作される。また、特殊通過領域23dへの遊技球の通過に基づく大当り遊技と、大当りに当選したことに基づく大当り遊技とにおいて、第2大入賞口24aが同じ開放態様で開状態となるように第2大入賞扉24bが動作される。このため、第1大入賞扉23bや第2大入賞扉24bにおける開放態様からは、何れの大当り遊技であるかが認識し難くなり、大当り遊技が生起されたことに対する期待感を高揚させることができ、遊技に対する興趣の向上を図ることができる。
(7)小当り抽選の当選に基づく小当り遊技において、第1大入賞口23aが開状態となるように第1大入賞扉23bが動作される間と、大当り抽選の当選に基づく大当り遊技において、第1大入賞口23aが開状態となるように第1大入賞扉23bが動作される間とで、同じような演出態様で演出が実行される。このため、演出態様からは、小当り抽選の当選に基づく小当り遊技であるか、大当り抽選の当選に基づく大当り遊技であるかが特定し難くなり、第1大入賞扉23bが動作されているときから、大当り遊技が生起されたことに対する期待感を高揚させることができ、遊技に対する興趣の向上を図ることができる。
次に、本発明を具体化した第2実施形態について説明する。なお、以下の説明では、既に説明した実施形態と同一構成及び同一制御内容について同一符号を付すなどし、その重複する説明を省略又は簡略する。
第1実施形態では、変動ゲームにおいて、大当りに当選するか小当りに当選する当り抽選が行われた。第2実施形態では、変動ゲームにおいて、大当りに当選するか、小当りに当選するか、大当り及び小当りの何れにも当選しない当り抽選が行われる。詳しくは、変動ゲームにおいては、小当りに当選するよりも、大当り及び小当りの何れにも当選しないほうが低い確率として規定されている。
具体的な一例をあげると、大当り確率として約1/320が、小当り確率として約1/1が、大当り及び小当りの何れにも当選しない確率として1/65536が、それぞれ規定されている。なお、大当り及び小当りの何れにも当選しない確率としては、約5%以下となることが好ましい。
このように、大当り及び小当りの何れにも当選しない場合があるものの、極めて低い確率である。このため、第2実施形態は、第1実施形態と同じような効果を有する。
尚、上記実施形態は、次のような別の実施形態(別例)にて具体化できる。
・上記実施形態において、例えば、第1変動ゲーム及び第2変動ゲームというように、複数の変動ゲームが実行可能なように構成してもよい。具体的な一例としては、上記実施形態における始動入賞装置22を第2変動ゲームについての装置とし、それとは別に、第1流路Xに、第1始動入賞装置を備えてもよい。この第1始動入賞装置は、第1始動入賞口を備え、開閉部材22bのような部材がなく、第1変動ゲームについての装置である。第1始動入賞口に遊技球が入球したことにより、第1変動ゲームの始動条件が成立可能であるとともに、払出条件が成立する。また、第1変動ゲームの当り抽選としては、大当りに当選する場合と、小当りに当選する場合と、大当り及び小当りの何れにも当選しない場合とがある。第1変動ゲームにおいて、大当りの当選確率は、上記実施形態と同じように設定され、小当りの当選確率は、大当り及び小当りの何れにも当選しない確率よりも低くなるように規定されている。また、1/100というように極めて低い確率で特殊通過領域23dを通過可能とする一方で、99/100というように極めて高い確率で一般通過領域23eを通過可能なように、第1大入賞扉23bや特殊振分シャッタ23fを動作させてもよい。これによって、普通当り遊技が付与されておらず、作動ゲート20に通過させるように遊技球が発射された場合であっても、第1始動入賞口に遊技球が入賞すると、第1始動入賞口への遊技球の入球により大当り又は小当りに当選する可能性がある。このため、第1始動入賞口への遊技球の入球に対して意識させることができるとともに、作動ゲート20や第1始動入賞口へ遊技球を入賞させる場合と第2始動入賞口へ遊技球を入球させる場合とで異なる遊技性を提供することができ、遊技に対する興趣の向上を図ることができる。また、第1変動ゲームにおける小当り抽選に当選した場合、第1大入賞扉23bや特殊振分シャッタ23fの動作態様の変化により第1大入賞口23aに入球した遊技球の特殊通過領域23dへの入球度合いが異なるため、特殊通過領域23dへの遊技球の入球度合いが調整可能となる。
・上記実施形態において、入球容易状態が付与される残り回数を特定可能に報知をエンディング時間に行ったが、これに限らず、例えば、最終のラウンド遊技に行ってもよく、他のラウンド遊技やオープニング時間に行ってもよい。また、例えば、当り抽選に当選した変動ゲーム中や当り遊技の終了後に実行が開始される変動ゲーム中に行ってもよい。また、これらの組み合わせであってもよい。
・上記実施形態において、普通当りに当選した場合、普通当り遊技が開始される前であり、始動入賞口22aが開状態となるように開閉部材22bが動作する前に、第1流路Xへの遊技球の発射を促す報知演出が実行されたが、これに限らない。例えば、普通当り遊技が開始されてから報知演出が実行されてもよい。また、例えば、始動入賞口22aが開状態となるように開閉部材22bの動作が開始したとき又はそれ以降において、報知演出が実行されてもよい。また、例えば、普通当り遊技が開始されるタイミングよりも後に、始動入賞口22aが開状態となるタイミングとなってもよく、報知を開始するタイミングとしては何れを基準としてもよい。
・上記実施形態において、当りに当選した場合、当り遊技が開始される前であり、第1大入賞口23aが開状態となるように第1大入賞扉23bが動作する前に、第2流路Yへの遊技球の発射を促す報知演出が実行されたが、これに限らない。例えば、当り遊技が開始されてから報知演出が実行されてもよい。また、例えば、第1大入賞口23aが開状態となるように第1大入賞扉23bの動作が開始したとき又はそれ以降において、報知演出が実行されてもよい。また、例えば、当り遊技が開始されるタイミングから、第1大入賞口23aが開状態となるタイミングとなってもよく、報知を開始するタイミングとしては何れを基準としてもよい。
・上記実施形態において、当り判定用乱数の値が大当り判定値と一致するかを判定することによる大当り抽選と、当り判定用乱数の値が小当り判定値と一致するかによる小当り抽選とが行われたが、例えば、何れが先に行われてもよく、同時に行われてもよい。
・上記実施形態において、第1大入賞口23aに入球した遊技球が極めて高い確率で特殊通過領域23dを通過する一定の開放パターンで特殊振分シャッタ23fが動作したが、これに限らない。例えば、第1大入賞口23aに入球した遊技球が極めて低い確率で特殊通過領域23dを通過する開放パターンで特殊振分シャッタ23fが動作する場合があってもよい。具体的な一例としては、上記実施形態における開放パターンを開放パターンP11とし、第1大入賞口23aに入球した遊技球が極めて低い確率で特殊通過領域23dを通過する開放パターンを開放パターンP12とする。開放パターンP12では、開閉部材22bが開状態となる符号T11に示すタイミングから、所定の時間を上限として、特殊振分シャッタ23fが特殊位置に動作され、その後、一般位置に動作される。なお、この所定の時間は、第1大入賞口23aに入球した遊技球が特殊通過領域23dを通過しない程度の短い時間が規定されている。このように、特殊振分シャッタ23fが開放パターンP12で動作すると、第1大入賞口23aから入球した遊技球が一般通過領域23eを通過するように振り分けられる可能性が高い。つまり、特殊通過領域23dへの遊技球の通過に基づく大当りとならずに、小当り遊技の終了後、大当り遊技が付与されない。また、例えば、複数種類の開放パターンP11,P12から何れかが抽選により決定されてもよく、小当り図柄の種類(小当りの種類)に対応していてもよい。具体的には、約1/10の確率で、開放パターンP11が決定され、約9/10の確率で、開放パターンP12が決定されてもよい。
・上記実施形態において、例えば、特殊振分シャッタ23fを一定の開放態様で動作させる一方で、第1大入賞扉23bの開放態様を変化させることにより、特殊通過領域23dへの遊技球の通過度合いを変化させてもよい。また、例えば、第1大入賞扉23bを一定の開放態様で動作させる一方で、特殊振分シャッタ23fの開放態様を変化させることにより、特殊通過領域23dへの遊技球の通過度合いを変化させてもよい。また、例えば、特殊振分シャッタ23fの開放態様と、第1大入賞扉23bの開放態様との両方を変化させることにより、特殊通過領域23dへの遊技球の通過度合いを変化させてもよく、
・上記実施形態において、第1大入賞装置23に、特殊通過領域23d、一般通過領域23e及び特殊振分シャッタ23fが含まれるように構成したが、これに限らず、例えば、第1大入賞装置23に、特殊通過領域23d、一般通過領域23e及び特殊振分シャッタ23fが含まれないように構成してもよい。
・上記実施形態において、例えば、特殊振分シャッタ23fを備えない構成であってもよい。また、例えば、一般通過領域23eが設けられなくてもよく、特殊通過領域23dが設けられなくてもよい。具体的な一例としては、上記実施形態において、小当り遊技において第1大入賞口23aに入球した遊技球が特殊通過領域23dを通過すれば、一般通過領域23e及び特殊振分シャッタ23fが設けられなくてもよい。また、例えば、上記実施形態において、小当り遊技において第1大入賞口23aに遊技球が入球したことを契機として、小当り遊技の終了後に大当り遊技が付与されれば、特殊通過領域23d、一般通過領域23e及び特殊振分シャッタ23fが設けられなくてもよい。
・上記実施形態において、普図ゲームの実行が保留される上限として「4」が規定されたが、これに限らず、例えば、「1」〜「3」、「5」以上であってもよく、普図ゲームの実行が保留されなくてもよい。
・上記実施形態において、例えば、変動ゲームの実行が保留可能であってもよく、その保留される変動ゲームの回数を示す保留記憶数の上限としては、1回であっても複数回であってもよい。
・上記実施形態において、飾り図柄や普通飾り図柄が複数列の図柄で構成されたが、これに限らず、1列の図柄で構成されてもよく、予め定めた変動方向に沿って変動表示されなくてもよい。例えば、普通飾り図柄としては、普通当りに対応する丸画像と、普通はずれに対応するバツ画像とが交互に変動表示されてもよい。
・上記実施形態において、変動ゲームと普図ゲームとが同時に行われている場合、普通飾り図柄よりも飾り図柄を優先して、普通飾り図柄を縮小して表示したが、これに限らない。例えば、飾り図柄よりも普通飾り図柄を優先して、飾り図柄を縮小して表示してもよく、何れも縮小せずに表示してもよい。
・上記実施形態において、普通当り抽選の当選確率、大当り抽選の当選確率、小当り抽選の当選確率、特殊通過振分確率等を変更してもよく、変動ゲームにおける特殊通過振分確率が、例えば、約1/10程度となるようにしてもよい。
・上記実施形態において、例えば、第1大入賞口23aの上流側に、遊技球が貯留可能な貯留部材が設けられてもよい。具体的な一例をあげると、例えば、貯留部材に所定個数(例えば5個など)の遊技球が貯留され、第1大入賞口23aが開状態となったことを契機として、貯留部材により貯留されていた所定個数の遊技球が第1大入賞口23aに入球するというような制御が可能となる。これによって、例えば、第1大入賞口23aにおいて、開放時間の上限が短くても(例えば1.8s)、入球上限個数(例えば10個)の遊技球が入球可能となり、特殊通過振分確率が約1/10であっても、何れかの遊技球が特殊通過領域23dを通過するように制御できる。また、例えば、このような貯留部材を第1大入賞扉23bと一体に設け、第1大入賞口23aが開状態となるように第1大入賞扉23bが動作したことにより、貯留された遊技球が第1大入賞口23aに入球するように構成してもよい。具体的な一例としては、第1大入賞装置は、箱型の貯留部材を有し、その箱型の貯留部材の底板が第1大入賞扉(開閉部材)として設けられている。そして、貯留部材に所定数の遊技球が貯留されるとともに、第1大入賞扉が動作することで、貯留された遊技球が第1大入賞口へ入球するような構成となってもよい。また、上記のような構成については、例えば、始動入賞装置22や第2大入賞装置24に採用してもよい。
・上記実施形態において、例えば、小当り遊技において、第1大入賞口23aが開状態となる回数が複数回であってもよい。
・上記実施形態において、大当り抽選の当選に基づく大当り遊技において、1回目のラウンド遊技でも、第1大入賞口23aではなく、第2大入賞口24aが開状態となるように制御してもよい。
・上記実施形態において、大当り抽選において大当りに当選したときに、1種類の大当りが規定されていたが、これに限らず、例えば、複数種類の大当りが規定されていてもよい。また、特殊通過領域23dへの遊技球の通過に基づいて大当りとなるときに、1種類の大当りが規定されていたが、これに限らず、例えば、複数種類の大当りが規定されていてもよい。また、例えば、小当りの種類も、1種類であっても複数種類であってもよい。
・上記実施形態において、例えば、確変機能が採用されてもよい。また、例えば、開閉部材22bの開放態様が複数種類あってもよい。
・上記実施形態において、始動入賞口22aが閉状態となると遊技球が入賞不可能となったが、これに限らず、例えば、開状態よりも入賞し難くければ、遊技球が入賞可能であってもよい。
・上記実施形態において、例えば、作動ゲート20が第2流路Yに配設されてもよく、第1作動ゲートが第1流路Xに、第2作動ゲートが第2流路Yにそれぞれ配設されてもよい。また、例えば、第1大入賞口23aと第2大入賞口24aとが、第1流路Xに配設されてもよく、それぞれ別の流路に配設されてもよい。また、例えば、始動入賞口22aが第2流路Yに配設されてもよい。つまり、遊技盤10における各種役物の配設位置については、適宜変更可能である。
・上記実施形態において、特図及び普図の表示態様は問わない。例えば、7セグメント型や14セグメント型の表示装置を用いてもよく、数字を表示するものでなくても、複数のドットを表示する表示装置や、単に複数のLED等を点灯及び消灯を行う表示装置であってもよい。
・上記実施形態において、例えば、第2大入賞口24aに入賞した遊技球が通過可能な特別通過領域と一般通過領域とが形成され、ラウンド遊技が終了するまでに特別通過領域を遊技球が通過しなかった場合に、それ以降のラウンド遊技が実行されないで大当り遊技が終了するように制御してもよい(所謂、「パンク」)。また、例えば、特定ラウンドのラウンド遊技に限り、特別通過領域を遊技球が通過しなかった場合に、それ以降のラウンド遊技が実行されないで大当り遊技が終了するように制御してもよい。
・上記実施形態において、第1大入賞装置23と第2大入賞装置24とを別体として構成したが、これに限らず、例えば、1つの大入賞口として構成してもよい。
・上記実施形態において、入球容易機能として、普図当り抽選の当選確率を向上させたが、これに限らず、例えば、普図ゲームの変動時間の短縮、1回の普図当り抽選の当選に基づく開閉部材22bの開放時間の延長、変動ゲームの変動時間の短縮などであってもよく、これらの組み合わせであってもよい。
・上記実施形態において、単に遊技球が入る「入球」、遊技球がそのまま通り過ぎる「通過」、遊技球が入球することで賞球が得られる「入賞」を用いて記載したが、これらの全ては請求項中の「入球」に含まれる概念である。
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想を以下に追記する。
(イ)普通入球口への遊技球の入球を契機として普通当り抽選を行う普通当り抽選手段と、始動入球口が開状態となるように開閉手段を動作させる開閉制御手段と、前記始動入球口への遊技球の入球を契機として当り抽選を行う当り抽選手段と、前記始動入球口への遊技球の入球を容易とする入球容易状態についての制御を行う状態制御手段と、特定入球口が開状態となるように特定開閉手段を動作させる特定開閉制御手段と、を備え、前記当り抽選は、前記始動入球口への遊技球の入球を契機として、第1当り及び第2当りのうち何れかに当選するか何れにも当選しない抽選であり、前記第2当りに当選する確率は、前記第1当り及び前記第2当りのうち何れかにも当選しない確率よりも高く、前記開閉制御手段は、前記普通当りに当選したことを契機として、前記始動入球口が開状態となるように前記開閉手段を動作させ、前記特定開閉制御手段は、前記第2当りに当選したことを契機として、前記特定入球口が開状態となるように前記特定開閉手段を動作させ、前記特定入球口に入球した遊技球が特殊通過領域を通過したこと又は前記第1当りに当選したことを契機として遊技者に有利となる大当り遊技が生起され、前記状態制御手段は、前記大当り遊技の終了後、前記大当り遊技が生起される回数が規定回数に達するまで、前記入球容易状態に制御することを特徴とする。
(ロ)前記当り抽選は、当りとならない抽選結果を導出しない抽選であることを特徴とする。
(ハ)特別入球口が開状態となるように特別開閉手段を動作させる特別開閉制御手段を備え、前記特定開閉制御手段は、前記第2当りに当選したことを契機として、前記特定入球口が開状態となるように前記特定開閉手段を動作させ、前記特別開閉制御手段は、前記大当り遊技が生起される場合、前記特別入球口が開状態となるように前記特別開閉手段を動作させることを特徴とする。